JP2009058485A - 妨害波試験装置並びにバンドパス・フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】国内地上デジタル放送の隣接チャンネルの妨害抑圧比の試験において、実際の放送環境と同様の信号により試験を行なう。
【解決手段】妨害波信号発生器が発生する妨害波信号に含まれる不要な成分を除去するために、無線周波数帯の妨害波を一旦中間周波数帯にダウンコンバートするダウンコンバータと、中間周波数帯で不要成分を除去するIFバンドパス・フィルタと、不要成分を除去した後の中間周波数信号を元の無線周波数帯域にアップコンバートするアップコンバータの組み合わせ回路により、妨害波信号発生器が発生する任意の周波数信号の不要成分を急峻な周波数応答で除去する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放送及び通信機器において希望波の近くの周波数帯の妨害波試験を行なうための妨害波試験装置、並びに、妨害波を発生するための信号発生装置から不要な成分を除去するためのバンドパス・フィルタに係り、特に、放送局毎に周波数チャンネルを切り替えて妨害波試験を行なう妨害波試験装置並びにバンドパス・フィルタに関する。
さらに詳しくは、本発明は、希望波信号に隣接する周波数チャンネルからなる妨害波信号を加えて妨害抑圧比試験を行なう妨害波試験装置並びにバンドパス・フィルタに係り、特に、例えば国内地上デジタル放送の隣接チャンネルの妨害抑圧比の試験において、実際の放送環境と同様の信号により試験を行なう妨害波試験装置並びにバンドパス・フィルタに関する。
近年、放送波のデジタル化が進められ、情報信号を圧縮し、限られた放送帯域を従来の数倍の容量に増やして使用できるようになってきている。例えば、2003年12月1日から、関東・近畿・中京の3大広域圏で地上波のUHF(Ultra High Frequency:極超短波)帯(470MHz〜770MHz)を使用する地上デジタルTV放送のサービスISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting fot Terrestrial)が開始された(例えば、非特許文献1を参照のこと)。
地上波デジタルテレビ放送の受信などに使用される高周波受信機においては、希望波のチャネルの両側に存在する隣接チャネルによる妨害波により希望波の感度が低下する現象が懸念される。具体的には、隣接チャネルからの妨害のため、希望波信号の受信CNが劣化することにより感度が劣化する場合や希望波の信号が歪むことにより感度が劣化する場合がある。
このため、隣接チャンネルからの妨害を低減するための数多の提案がなされている。例えば、希望チャネルの上下隣接チャネルにそれぞれ同調点を設定して、上下隣接チャネルの妨害波の受信レベルをそれぞれ検出した後、希望チャネルに同調点を設定して、希望波の受信CNを検出し、希望波の受信CNが第1閾値以上の場合は、希望チャネルの同調点を維持する一方、受信CNが第1閾値以上でない場合には、上下隣接チャネルの妨害波の受信レベルに基づいて、希望チャネルの同調点を移動させることによって、隣接妨害波のレベルが大きい場合においても、隣接妨害波の影響を効果的に低減することが可能な高周波受信機について提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
また、地上波デジタルテレビ放送用チューナのような高周波受信機の性能を検討するには、妨害抑圧比を測定する妨害波試験が必須である。図2には、放送や通信機器における妨害抑圧比を測定する妨害波試験システム10の構成例を模式的に示している(例えば、被特許文献2を参照のこと)。図示のように、希望波信号発生器11で発生する希望波信号と、妨害波信号発生器12によって発生する希望波近くの周波数帯の妨害波信号を混合器14で周波数合成し、これを被検対象となる受信機15で受信し、その際のビット・エラー率(BER)などをビット・エラー率測定計16で測定し、妨害抑圧比を評価する。
妨害波試験においては、希望波信号に対し妨害波信号のレベルを30〜40dB程度高くする必要があるところが、妨害波信号発生器12から出力される妨害波信号に不要な成分が含まれると、広帯域雑音やスプリアスなどの劣化を生じることから(図3を参照のこと)、妨害波による影響を正確に測定することができなくなる。このため、図2に示すように妨害波信号発生器12から出力される妨害波信号をバンドパス・フィルタ(BPF)などのフィルタ回路13に通して、不要な成分を除去する必要がある(図4を参照のこと)。
また、各放送局の周波数チャンネル毎に隣接チャンネルからの妨害波試験を行なう必要があり、希望波信号発生器11並びに妨害波信号発生器12の周波数チャンネル切り替えに応じて、フィルタ回路13は無線周波数帯において通過周波数帯域を可変にする必要がある。また、希望波に隣接する周波数帯で妨害波を加えるためには、フィルタ回路13には急峻な周波数応答が要求される。
また、国内地上デジタル放送において、実際の放送環境と同様の信号により妨害波試験を行なうためには、被検対象である受信機15に供給する妨害波(すなわち、希望波の隣接チャンネル)の信号が規定の地上デジタル放送波スペクトラム・マスクを満たす必要がある。すなわち、バンドパス・フィルタを、±2.79MHzを通過帯域とし、±4.36MHzを−50dB減衰域とする必要がある(図5並びに表1を参照のこと)。
Figure 2009058485
例えば、放送設備として用いられるようなUHF帯のバンドパス・フィルタであれば(例えば、非特許文献3を参照のこと)、図5に示すようなスペクトラム・マスクの特性を得ることができる。しかしながら、このようなバンドパス・フィルタは非常に大型で高価であり、また、周波数可変でないことから個別のチャンネル毎にバンドパス・フィルタを使用する必要があり、現実的でない。
一方、中心周波数を可変できるチューナブル・フィルタも市販されている(例えば、非特許文献4を参照のこと)。しかしながら、同フィルタの帯域幅は5%などで中心周波数に比例して変化するものであり、常に一定の通過帯域幅と減衰帯域における減衰量を保証できるものではなく、上記スペクトラム・マスクを複数のチャンネルで満たすのは困難であると思料する。
特開2006−166367号公報 http://www.d−pa.org ARIB(Association of Radio Industries and Businesses:電波産業会) STD−B21 4.6版、第266頁 www.nhkitec.co.jp/008gijyutu/003/01/index.html http://www.telonicberkeley.com/ttf.html
本発明の目的は、希望波信号に隣接する周波数チャンネルからなる妨害波信号を加えて妨害抑圧比試験を好適に行なうことができる優れた妨害波試験装置並びに、妨害波を発生するための信号発生装置から不要な成分を除去するための優れたバンドパス・フィルタを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、例えば国内地上デジタル放送の隣接チャンネルの妨害抑圧比の試験において、実際の放送環境と同様の信号により試験を行なうことができる優れた妨害波試験装置、並びに周波数可変バンドパス・フィルタを提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、被検対象となる受信機における希望波信号に対する隣接チャンネルの妨害抑圧比の測定に使用される妨害波試験装置であって、
希望波信号を発生する希望波信号発生器と、
前記希望波信号の隣接チャンネルの妨害波信号を発生する妨害波信号発生器と、
前記妨害波信号発生器から出力される妨害波信号に含まれる不要な成分を除去するフィルタ回路と、
前記希望波信号と、前記フィルタ回路を通過した後の妨害波信号を周波数混合する混合器と、
前記混合器によって前記希望波信号と前記妨害波信号が周波数混合された信号を受信する受信機を評価する評価手段と、
を備え、
前記フィルタ回路は、無線周波数帯の妨害波信号を一旦中間周波数帯にダウンコンバートするダウンコンバータと、中間周波数帯で不要成分を除去するIFバンドパス・フィルタと、不要成分を除去した後の中間周波数信号を元の無線周波数帯域にアップコンバートするアップコンバータの組み合わせ回路で構成される、
ことを特徴とする妨害波試験装置である。
地上波デジタルテレビ放送の受信などに使用される高周波受信機においては、希望波のチャネルの両側に存在する隣接チャネルによる妨害波により希望波の感度が低下する現象が懸念される。このため、高周波受信機の性能を検討するには妨害抑圧比を測定する妨害波試験が必須であり、希望波信号発生器で発生する希望波信号と、妨害波信号発生器によって発生する希望波近くの周波数帯の妨害波信号を周波数合成し、これを被検対象となる受信機で受信し、その際のビット・エラー率(BER)などを測定し、妨害抑圧比を評価することが行なわれる。
このような妨害波試験において、妨害波信号発生器から出力される妨害波信号に不要な成分が含まれると、広帯域雑音やスプリアスなどの劣化を生じることから、バンドパス・フィルタに通して、不要な成分を除去する必要がある。かかるバンドパス・フィルタには周波数可変であることに加えて、各周波数チャネルにおいて規定の地上デジタル放送波スペクトラム・マスクを満たす急峻な周波数応答が求められる。
本発明に係る妨害波試験装置は、例えば国内地上はデジタルテレビ放送などの放送機器の測定に用いられ、帯域が放送波の帯域(例えば6MHz)に一致している。
そして、本発明に係る妨害波試験装置は、妨害波信号発生器が発生する妨害波信号に含まれる不要な成分を除去するために、無線周波数帯の妨害波信号を一旦中間周波数帯にダウンコンバートするダウンコンバータと、中間周波数帯で不要成分を除去するIFバンドパス・フィルタと、不要成分を除去した後の中間周波数信号を元の無線周波数帯域にアップコンバートするアップコンバータの組み合わせからなるフィルタ回路により、妨害波信号発生器が発生する任意の周波数信号の不要成分を急峻な周波数応答で除去するようになっている。
本発明に係る妨害波試験装置において使用されるフィルタ回路は、中間周波数帯にてIFバンドパス・フィルタが不要成分の除去を行なう点に主な特徴がある。このような不要な周波数成分を除去するフィルタ回路は、小型且つ安価で製作することができる。IF帯の固定周波数で急峻な周波数応答を持つバンドパス・フィルタを製作することは、無線周波数帯で周波数応答を持つバンドパス・フィルタを製作することに比較すると容易である。
本発明に係る妨害波試験装置において使用されるフィルタ回路では、ダウンコンバータとアップコンバータは同じローカル周波数を共用してそれぞれ周波数変換を行なうように構成されている。すなわち、ダウンコンバータは、入力された無線周波数帯の妨害波信号をローカル信号生成部からのローカル信号と周波数合成して中間周波数帯にダウンコンバートし、アップコンバータは、IFバンドパス・フィルタを通過した後の中間周波数帯信号をローカル信号生成部からのローカル信号と周波数合成して、入力周波数と一致する無線周波数帯の妨害波信号を出力する。
このように、本発明に係る妨害波試験装置において使用されるフィルタ回路は、バンドパス・フィルタとしての通過特性を、入力信号の周波数に拘らず常に一定値に保つことができる。また、IFバンドパス・フィルタを変更することにより、複数の周波数の入力信号の通過特性を簡単に変更することができる。
本発明に係る妨害波試験装置において使用されるフィルタ回路は、2回の周波数変換を行なうが、上述したようにダウンコンバータとアップコンバータが同じローカル信号を共用する。したがって、ローカル信号に位相雑音が付随していたとしても、ダウンコンバータの出力信号とアップコンバータの出力信号には、ローカル信号からの位相雑音がそれぞれ逆相で付加されることになり、結果的には位相雑音がキャンセルされる。すなわち、ローカル信号の位相雑音による劣化をほとんど受けることなく、また、ローカル信号の周波数ずれの影響も受けることはない。
なお、IFバンドパス・フィルタは交換可能に取り付けるように構成してもよい。具体的には、フィルタ回路を実装したプリント基板上にソケットを設け、当該ソケットに対しIFバンドパス・フィルタを装着並びに取り外し可能としてある。このような場合、IFバンドパス・フィルタを交換するだけで、任意の周波数の入力信号の通過特性をすべて一度に簡単に変更することができる。
本発明によれば、希望波信号に隣接する周波数チャンネルからなる妨害波信号を加えて妨害抑圧比試験を好適に行なうことができる優れた妨害波試験装置並びに、妨害波を発生するための信号発生装置から不要な成分を除去するための優れたバンドパス・フィルタを提供することができる。
また、本発明によれば、例えば国内地上デジタル放送の隣接チャンネルの妨害抑圧比の試験において、実際の放送環境と同様の信号により試験を行なうことができる優れた妨害波試験装置、並びに周波数可変バンドパス・フィルタを提供することができる。
本発明に係る妨害波試験装置は、ダウンコンバータと、IFバンドパス・フィルタと、アップコンバータの組み合わせ回路により、任意の周波数信号の不要成分を急峻な周波数応答で除去するバンドパス・フィルタを小型且つ安価で製作することができる。
本発明に係る妨害波試験装置で用いられるフィルタ回路は、バンドパス・フィルタとしての通過特性を入力信号の周波数に関わらず常に一定値に保つことができる。また、IFバンドパス・フィルタを変更することにより、複数の周波数の入力信号の通過特性を簡単に変更することができる。
本発明に係る妨害波試験装置で用いられるフィルタ回路では、ダウンコンバートとアップコンバートという2回にわたり周波数変換を行なうが、結果的にはローカル信号の位相雑音による劣化をほとんど受けず、またローカル信号の周波数ずれの影響も受けない。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
本発明に係る妨害波試験装置は、地上波デジタル放送の隣接チャネル妨害試験を始めとして、さまざまな放送並びに通信機器における妨害抑圧比の測定に使用される。
妨害波試験装置の概略的な構成は、図2と同様である。すなわち、希望波信号発生器11で発生する希望波信号と、妨害波信号発生器12によって発生する希望波近くの周波数帯の妨害波信号を混合器14で周波数合成し、これを被検対象となる受信機15で受信し、その際のビット・エラー率(BER)などをビット・エラー率測定計16で測定し、妨害抑圧比を評価する。
フィルタ回路13は、妨害波信号発生器12から出力される妨害波信号に含まれる不要な成分を除去して、広帯域雑音やスプリアスなどの劣化を抑制し、ビット・エラー率測定計16による受信機15のビット・エラー率の測定を正確に行なうようにしている。
例えば国内地上はデジタルテレビ放送における妨害波試験を行なう場合には、フィルタ回路13には、周波数可変であることに加えて、各周波数チャネルにおいて規定の地上デジタル放送波スペクトラム・マスクを満たす急峻な周波数応答が求められる。
本発明の一実施形態では、フィルタ回路13は、妨害波信号発生器が発生する妨害波信号に含まれる不要な成分を除去するために、無線周波数帯の妨害波を一旦中間周波数帯にダウンコンバートするダウンコンバータと、中間周波数帯で不要成分を除去するIFバンドパス・フィルタと、不要成分を除去した後の中間周波数信号を元の無線周波数帯域にアップコンバートするアップコンバータの組み合わせ回路として構成される。
このような不要な周波数成分を除去するフィルタ回路13は、小型且つ安価で製作することができる。
また、同フィルタ回路13は、バンドパス・フィルタとしての通過特性を、入力信号の周波数にかかわらず常に一定値に保つことができるとともに、IFバンドパス・フィルタを変更することにより、複数の周波数の入力信号の通過特性を簡単に変更することができる。
また、同フィルタ回路13は、入力信号の中間周波数帯へのダウンコンバートと中間周波数信号の無線周波数帯へのアップコンバートという2回の周波数変換を行なうが、結果的にはローカル信号の位相雑音による劣化をほとんど受けることなく、また、ローカル信号の周波数ずれの影響も受けることはない。
図1には、フィルタ回路13の具体的構成例を示している。図示のフィルタ回路13に任意の無線周波数帯finの入力信号が入力されると、RFバンドパス・フィルタ101は、所望帯域の成分のみを通過させる。LNA(低雑音増幅器)102は、RFバンドパス・フィルタ101を通過した後の信号を低雑音増幅する。
ローカル信号生成回路108は、ローカル周波数からなる信号fLOを生成する。また、周波数制御部109は、妨害波とすべき隣接チャンネルに応じてローカル信号生成器108による出力周波数fLOを制御する。
第1の周波数混合器103は、LNA102を通過した後の無線周波数信号を周波数fLOのローカル信号と周波数混合して、中間周波数帯fifにダウンコンバートする。IFバンドパス・フィルタ104は、中間周波数帯fifにおいて、広帯域雑音やスプリアスなどの劣化を招来するような不要成分を除去する。そして、IF増幅器105は、ダウンコンバートされた中間周波数信号を増幅する。
第2の周波数混合器106は、不要成分を除去した後の中間周波数fifの信号を周波数fLOのローカル信号と周波数混合して、無線周波数帯foutにアップコンバートする。RF増幅器107は、アップコンバートした無線周波数信号を増幅する。
図1に示したフィルタ回路13では、中間周波数帯fifにてIFバンドパス・フィルタ104が不要成分の除去を行なう点に主な特徴がある。既に述べたように、国内地上はデジタルテレビ放送における妨害波試験では、各周波数チャネルにおいて規定の地上デジタル放送波スペクトラム・マスクを満たす急峻な周波数応答が求められる。IF帯の固定周波数で急峻な周波数応答を持つバンドパス・フィルタを製作することは、無線周波数帯で周波数応答を持つバンドパス・フィルタを製作することに比較すると容易である。例えばSAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)フィルタのように、携帯電話機などの無線機器でも雑音除去に一般的に使用されている事例がある。
また、図1に示した回路構成では、無線周波数帯fの入力信号を中間周波数帯fifにダウンコンバートする第1の周波数混合器103と、IFバンドパス・フィルタ104を通過した後の信号を無線周波数帯にアップコンバートする第2の周波数混合器106がローカル信号生成回路108から供給されるローカル信号floを共用している。
急峻な周波数応答特性を持つIFバンドパス・フィルタ104で不要輻射は十分落とされた信号は、その後、第2の周波数混合器106で再度、Mixer1で混合したのと同じfloの周波数のローカル信号と混合され、入力信号の無線周波数finと同じ無線周波数foutからなる出力信号が得られる。
ローカル信号の周波数floは、入力信号の周波数finに応じ、以下の(1)又は(2)の関係式に沿ったローカル信号の周波数信号が周波数制御部109からの制御で発生させられる。
Figure 2009058485
Figure 2009058485
上式(1)の関係式を用いる場合には出力周波数foutは下式(3)となり、また、上式(2)の関係式を用いる場合には出力周波数foutは下式(4)となる。
Figure 2009058485
Figure 2009058485
第1の周波数混合器103と第2の周波数混合器106において同一のローカル信号floで2回の周波数変換を行なうことで、結果的に出力信号foutは入力信号finと全く同一の周波数で、不要成分が減衰された信号となる。つまり、当該フィルタ回路は、任意の周波数信号の不要成分を急峻な周波数応答で除去するバンドパス・フィルタとしての機能を果たしたこととなる。
ここで、ローカル信号生成回路108が生成するローカル信号の周波数floに多少の周波数ずれが発生した場合であっても、上式(3)及び(4)から明らかなように、ローカル信号の周波数ずれは、ダウンコンバートとアップコンバートという2回にわたる周波数変換でキャンセルされることから、出力信号の周波数にずれが生じることはない。
また、ローカル信号生成回路108が生成するローカル信号の周波数floに付随する位相雑音も、ダウンコンバートとアップコンバートという2回にわたる周波数変換において逆相で付加されるので、周波数ずれが出力周波数に影響を与えないのと同様に位相雑音もキャンセルされ、出力信号の周波数foutに大きな劣化は生じることはない。
なお、ローカル信号生成回路108は、一般的にはPLL(Phase Lock Loop)回路で構成することができる。勿論、固定周波数発振器を複数用意し、試験すべき隣接チャネルに応じて適宜いずれかの発振器を選択するように構成してもよい。
また、IFバンドパス・フィルタ104は交換可能に取り付けるように構成してもよい。具体的には、フィルタ回路を実装したプリント基板上にソケットを設け、当該ソケットに対しIFバンドパス・フィルタ104を装着並びに取り外し可能としてある。このような場合、IFバンドパス・フィルタ104を交換するだけで、任意の周波数の入力信号の通過特性をすべて一度に簡単に変更することができる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本発明に係る妨害波試験装置は、地上波デジタル放送の隣接チャネル妨害試験を始めとして、さまざまな放送並びに通信機器における妨害抑圧比の測定に使用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
図1は、フィルタ回路13の具体的構成例を示した図である。 図2は、放送や通信機器における妨害抑圧比を測定する妨害波試験システム10の構成例を模式的に示した図である。 図3は、妨害波信号発生器12から出力される妨害波信号に含まれる不要な成分により広帯域雑音やスプリアスなどの劣化を生じる様子を説明するための図である。 図4は、妨害波信号発生器12から出力される妨害波信号に含まれる不要な成分をバンドパス・フィルタなどのフィルタ回路13で除去する様子を示した図である。 図5は、地上デジタル放送波に要求されるスペクトラム・マスクを示した図である。
符号の説明
10…妨害波試験装置
11…希望波信号発生器
12…妨害波信号発生器
13…フィルタ回路
14…混合器
15…受信機
16…ビット・エラー率測定計
101…RFバンドパス・フィルタ
102…低雑音増幅器(LNA)
103…第1の周波数混合器
104…IFバンドパス・フィルタ
105…IF増幅器
106…第2の周波数混合器
107…RF増幅器
108…ローカル信号生成回路
109…周波数制御部

Claims (8)

  1. 被検対象となる受信機における希望波信号に対する隣接チャンネルの妨害抑圧比の測定に使用される妨害波試験装置であって、
    希望波信号を発生する希望波信号発生器と、
    前記希望波信号の隣接チャンネルの妨害波信号を発生する妨害波信号発生器と、
    前記妨害波信号発生器から出力される妨害波信号に含まれる不要な成分を除去するフィルタ回路と、
    前記希望波信号と、前記フィルタ回路を通過した後の妨害波信号を周波数混合する混合器と、
    前記混合器によって前記希望波信号と前記妨害波信号が周波数混合された信号を受信する受信機を評価する評価手段と、
    を備え、
    前記フィルタ回路は、無線周波数帯の妨害波信号を一旦中間周波数帯にダウンコンバートするダウンコンバータと、中間周波数帯で不要成分を除去するIFバンドパス・フィルタと、不要成分を除去した後の中間周波数信号を元の無線周波数帯域にアップコンバートするアップコンバータの組み合わせ回路で構成される、
    ことを特徴とする妨害波試験装置。
  2. 所定のローカル周波数からなるローカル信号を発生するローカル信号生成部と、前記ローカル信号生成部におけるローカル周波数を制御する周波数制御部をさらに備え、
    前記ダウンコンバータは、入力された無線周波数帯の妨害波信号を前記ローカル信号生成部からのローカル信号と周波数合成して中間周波数帯にダウンコンバートし、前記アップコンバータは、前記IFバンドパス・フィルタを通過した後の中間周波数帯信号を前記ローカル信号生成部からのローカル信号と周波数合成して入力周波数と一致する無線周波数帯の妨害波信号を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の妨害波試験装置。
  3. 国内地上波デジタルテレビ放送などの放送機器の測定に用いられ、帯域が放送波の帯域に一致している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の妨害波試験装置。
  4. 前記IFバンドパス・フィルタは交換可能に取り付けられる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の妨害波試験装置。
  5. 隣接チャンネルの妨害波試験における妨害波信号の帯域通過に用いるフィルタ回路であって、
    中間周波数帯で不要成分を除去するIFバンドパス・フィルタと、不要成分を除去した後の中間周波数信号を元の無線周波数帯域にアップコンバートするアップコンバータの組み合わせ回路で構成される、
    ことを特徴とするフィルタ回路。
  6. 所定のローカル周波数からなるローカル信号を発生するローカル信号生成部と、前記ローカル信号生成部におけるローカル周波数を制御する周波数制御部をさらに備え、
    前記ダウンコンバータは、入力された無線周波数帯の妨害波信号を前記ローカル信号生成部からのローカル信号と周波数合成して中間周波数帯にダウンコンバートし、前記アップコンバータは、前記IFバンドパス・フィルタを通過した後の中間周波数帯信号を前記ローカル信号生成部からのローカル信号と周波数合成して入力周波数と一致する無線周波数帯の妨害波信号を出力する、
    ことを特徴とする請求項5に記載のフィルタ回路。
  7. 前記妨害波試験は国内地上波デジタルテレビ放送などの放送機器の測定用であり、帯域が放送波の帯域に一致している、
    ことを特徴とする請求項5に記載のフィルタ回路。
  8. 前記IFバンドパス・フィルタは交換可能に取り付けられる、
    ことを特徴とする請求項5に記載のフィルタ回路。
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