JP2004254100A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】アルバム画像の印刷出力に関する利便性を向上させることが可能なデジタルカメラを提供する。
【解決手段】このデジタルカメラは、撮影画像ファイルについてのアルバム登録指示を受け付けることが可能であり、且つ、登録されたアルバム画像に対するプリント指定を行うことが可能である。また、撮影画像およびアルバム画像のそれぞれについてのインデックスプリントの有無をも指定可能である。さらに、インデックスプリントの方式について指定することもできる。
【選択図】 図27
【解決手段】このデジタルカメラは、撮影画像ファイルについてのアルバム登録指示を受け付けることが可能であり、且つ、登録されたアルバム画像に対するプリント指定を行うことが可能である。また、撮影画像およびアルバム画像のそれぞれについてのインデックスプリントの有無をも指定可能である。さらに、インデックスプリントの方式について指定することもできる。
【選択図】 図27
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラにおいては、撮影画像はメモリカードなどの記録媒体に記録される。ただし、記録媒体に格納可能な撮影画像の枚数には上限があるため、通常は、適宜の枚数の撮影画像がその記録媒体に格納された後には、撮影画像のデータをメモリーカードからパーソナルコンピュータ(以下、パソコンとも称する)のハードディスクなどに移動させ、記録媒体の空き容量を確保することが行われる。
【0003】
しかしながら、パソコンなどに移動された画像データはデジタルカメラに残存していないので、移動された画像は気に入ったものであったとしてもデジタルカメラでは閲覧できない。
【0004】
このような問題を解決する技術として、お気に入りの画像をデジタルカメラの内蔵メモリに格納しておくもの(具体的には、カシオ計算機株式会社製のデジタルカメラEX−S2/EX−M2)が存在する。このデジタルカメラにおいては、撮影画像のうちユーザが気に入った画像をコピーして登録用の画像(お気に入りの画像ないしアルバム画像とも称する)を作成し、撮影画像とは別に格納しておくことができる(下記の非特許文献1参照)。
【0005】
これによれば、撮影画像をパソコンなどに移動させた後であってもお気に入りの画像はデジタルカメラの内蔵メモリ内に残存しているため、ユーザはお気に入りの画像をデジタルカメラを用いて閲覧することができる。
【0006】
また、このデジタルカメラは、DPOF(Digital Print Order Format)に対応している。操作者は、デジタルカメラにおいて、撮影画像に対するプリント指定操作を実行しておけば、そのプリント指定に関する情報が入ったメモリカードをDPOF対応のプリント店(プリントラボ)に渡すことなどによって、指定通りのプリント出力を得ることができる。
【0007】
【非特許文献1】
「デジタルカメラEX−S2/EX−M2取扱説明書」,カシオ計算機株式会社,平成14年9月
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術においては、プリント指定することが可能な画像は、撮影画像に限定されている。
【0009】
そのため、アルバム画像については、DPOF対応のプリント店にメモリカードを持参するだけでは印刷対象の画像を指定することはできず、印刷対象の画像を別途の手法で指定する必要がある。すなわち、アルバム画像を気軽にプリント出力することができないという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、アルバム画像の印刷出力に関する利便性を向上させることが可能なデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、デジタルカメラであって、撮影画像のデータファイルである撮影画像ファイルを撮影により取得する手段と、前記撮影画像ファイルについてのアルバム登録指示を受け付ける手段と、前記アルバム登録指示がなされた撮影画像ファイルについて、アルバム画像のデータファイルであるアルバム画像ファイルを当該撮影画像ファイルに基づいて作成し、当該アルバム画像ファイルを前記撮影画像ファイルとは互いに異なるフォルダに格納する制御手段と、前記アルバム画像に対するプリント指定を行うことが可能な指定手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記指定手段は、前記アルバム画像のインデックスプリントについてのプリント指定を行うことが可能であることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記アルバム画像だけでなく前記撮影画像もインデックスプリントの対象とされることが可能であり、前記指定手段は、前記アルバム画像と前記撮影画像との両方がインデックスプリントの対象とされる場合には、インデックスプリントの方式として、前記アルバム画像のインデックスプリントと前記撮影画像のインデックスプリントとを区別して印刷する方式を指定可能であることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記指定手段は、前記デジタルカメラに内蔵又は装着された記録手段内の前記アルバム画像の全てを一括してプリントする、一括プリント指定を行うことが可能であることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記指定手段は、前記撮影画像に対するプリント指定を行うことも可能であり、前記撮影画像と前記アルバム画像との両方がプリント指定される場合には、前記撮影画像のプリント群と前記アルバム画像のプリント群とが互いに区別して出力されるようにするための識別指示を含むプリント指定を行うことが可能であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
<構成概要>
図1および図2は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1の外観構成を示す図である。図1は正面側からみた概略斜視図であり、図2は背面側からみた概略斜視図である。
【0018】
図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は、薄型の略直方体形状を有している。
【0019】
図1に示すように、デジタルカメラ1は、その正面側に撮影レンズ2と光学ファインダー4とフラッシュ6とを備えており、その上面側に電源ボタン3とシャッタボタン(レリーズボタン)9とマイク12とを備えている。また、図2に示すように、デジタルカメラ1は、その背面側に液晶表示部(以下、LCDという。)5とボタン群7,8とクイックレビューボタン(以下、QVボタンとも称する)11とスピーカ13とを備えている。ボタン群7は十字カーソルボタン(ないしカーソルキー)7a〜7dを有しており、ボタン群8は実行ボタン8aとメニューボタン8bとフラッシュモードボタン8cと液晶モニターボタン8dとを有している。さらに、図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は、その側方の面に蓋14とDC入力端子15とUSB端子16とAV出力端子17とを備えている。
【0020】
後述するように、デジタルカメラ1は、撮影レンズ2からの被写体像をCCD(撮像素子)20(図3)によって光電変換することなどによって、被写体に関する画像データを取得する。
【0021】
また、電源ボタン3は、電源のオン操作およびオフ操作を受け付けるために用いられる。具体的には、電源ボタン3を押下するごとにオン状態への移行とオフ状態への移行とが交互に繰り返される。
【0022】
シャッタボタン9はユーザ(操作者)による半押し状態(以下、状態S1とも称する)と全押し状態(以下、状態S2とも称する)とを区別して検出可能な2段階押し込みスイッチとなっており、半押し状態S1のときに自動合焦制御を開始し、全押し状態S2のときに記録用画像を撮影するための本撮影動作を開始する。
【0023】
LCD5は、本撮影動作前のプレビュー表示(ライブビュー表示とも称する)及び記録画像の再生表示等を行う。このLCD5は、所定数(ここでは320×240)の表示画素を有しており、カラー画像を表示することができる。
【0024】
操作者は、LCD5におけるライブビュー表示によって撮影画像における被写体の位置および大きさ等を知覚し、フレーミング動作を行うことができる。なお、LCD5を用いることなく光学ファインダー4のみを用いてフレーミング動作を行うことも可能である。
【0025】
また、QVボタン11は、デジタルカメラ1における複数の動作モード、具体的には、撮影モードと再生モードとアルバム再生モード(後述)と切り替える機能を有している。後述するように、原則としてQVボタン11が押下されるごとに、これら3つのモードが順次に且つ循環的に(サイクリックに)選択される。なお、後述するように、動作モードの変更に伴ってLCD5における表示画像も切り替わることから、QVボタン11は、LCD5における表示画像を切り替える切替ボタンであるとも表現できる。
【0026】
メニューボタン8bは、LCD5へのメニューの表示および非表示を切り替える機能を有している。たとえば、各動作モードの初期画面においてメニューボタン8bが押下されるごとに、メニュー画面と非メニュー画面(ライブビューあるいは再生画像等の表示画面)とが交互にLCD5に表示される。また、LCD5に表示されたメニュー画面における表示カーソルは、十字カーソルボタン7a〜7dを用いて4方向に移動させることができる。さらに、所望の選択肢が選択された状態で実行ボタン8aを押下することによって、その選択肢に対応する設定動作等が実行される。このような操作によって、各種撮影パラメータの設定、アルバム登録(後述)等を行うことが可能である。
【0027】
フラッシュモードボタン8cは、フラッシュ6のモードを決定するためのボタンである。フラッシュモードボタン8cが押下されるごとに、自動発光、強制発光、発光禁止の順序でフラッシュモードが切り替わる。
【0028】
液晶モニターボタン8dは、液晶モニターの表示・非表示を切り替えるためのボタンである。液晶モニターボタン8dが押下されるごとに、液晶モニターに画像等が表示された状態(表示状態)と表示されない状態(非表示状態)とが交互に切り替わる。非表示状態にしておけば消費電力を低減できる。
【0029】
また、マイク12は、動画撮影、ボイスメモ、ボイスレコーディング、アフターレコーディング(アフレコ)時において、音声データを取得する(録音する)ために用いられる。
【0030】
スピーカ13は、音声を出力する機能を有しており、音声データあるいは音声付き画像データ(静止画、動画)を再生するときなどに用いられる。
【0031】
さらに、蓋14は、電池室およびメモリカード装着部を覆う部分に設けられている。言い換えれば、蓋14の内部側には、電源電池BTを収容する電池室と着脱自在な記録媒体(可搬性記録媒体)であるメモリカードを装着するメモリカード装着部とが設けられている。電源電池BTおよびメモリカード90は、それぞれ、電池室およびメモリカード装着部に対して着脱自在に装着される。本撮影によって得られる画像データおよび後述するアルバム画像データ等は、この挿入装着部にセットされるメモリカード90に記録される。また、デジタルカメラ1は、電源電池BTからの電力供給を受けることもできるし、DC入力端子15を用いてACアダプタ(不図示)等からの電力供給を受けることもできる。
【0032】
USB端子16は、パーソナルコンピュータ(パソコンとも略称する)等とのデータ通信を行うための端子である。USB端子16にUSB規格のケーブル等を接続することによって外部機器(パソコン等)とのデータ通信を行うことができる。
【0033】
AV出力端子17は、テレビなどの外部映像音響機器(AV機器)に接続するための端子である。所定のAVコードをこのAV出力端子17と外部映像音響機器側の入力端子とを接続することによって、その外部映像音響機器に画像および/または音声を出力することができる。
【0034】
次に、図3を参照しつつ、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図3は、デジタルカメラ1の内部機能を示すブロック図である。
【0035】
CCD(撮像素子)20は被写体像を撮影して電子的な画像信号を生成する撮像手段として機能するものであり、例えば1600×1200個の画素を有し、撮影レンズ2によって結像された被写体の光像を、画素毎にR(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。
【0036】
CCD20から得られる画像信号はアナログ信号処理回路21に与えられ、アナログ信号処理回路21において画像信号(アナログ信号)に対して所定のアナログ信号処理が施される。アナログ信号処理回路21は相関二重サンプリング回路(CDS)とオートゲインコントロール回路(AGC)とを有しており、相関二重サンプリング回路により画像信号のノイズ低減処理を行い、オートゲインコントロール回路でゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。
【0037】
A/D変換器22は、画像信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。変換後のデジタル信号は、画像データとして一時的にRAM50a内のバッファメモリ54に格納される。そして、バッファメモリ54に保存された画像データに対して、次述する画像処理部51による、WB(ホワイトバランス)処理、γ補正処理、および色補正処理等が施された後、圧縮/伸張部52による圧縮処理等が施される。
【0038】
また、マイク12から得られる音声信号は、アナログ信号処理回路21に与えられた後、A/D変換器22に転送される。A/D変換器22は、転送された音声信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するものである。変換後のデジタル信号は、音声データとして一時的にバッファメモリ54に格納される。そして、バッファメモリ54に保存された音声データに対して、音声処理部53による各種の処理が施される。
【0039】
操作部30は、上述した電源ボタン3、ボタン群7,8、シャッタボタン9、QVボタン11等を含む操作部であり、ユーザがデジタルカメラ1の設定状態を変更操作する際や撮影操作を行う際等に用いられる。
【0040】
電源40は、デジタルカメラ1に対する電力供給源である。デジタルカメラ1は、リチウムイオン電池などの二次電池を電源電池BTとして用いて駆動される。
【0041】
全体制御部50は、内部にRAM50a及びROM50bを備えたマイクロコンピュータによって構成され、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより、上記各部を統括的に制御する制御手段として機能する。全体制御部50は、たとえば、ライブビュー表示処理、およびメモリカードへの記録処理などをも制御する。なお、RAM50aは、高速アクセス可能な半導体メモリ(たとえばDRAM)であり、ROM50bは電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性の半導体メモリ(たとえばフラッシュROM)として構成される。また、RAM50a内における一部の領域は、一時記憶用のバッファエリアとして機能する。ここでは、このバッファエリアをバッファメモリ54と称するものとする。バッファメモリ54は、画像データおよび音声データを一時的に記憶する。
【0042】
全体制御部50は、画像処理部51、圧縮/伸張部52、音声処理部53を有している。これらの各処理部51,52,53は、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現される機能部である。
【0043】
画像処理部51は、WB処理、γ補正処理等の各種のデジタル画像処理を施す処理部である。WB処理は、R,G,Bの各色成分のレベル変換を行い、カラーバランスを調整する処理であり、γ補正処理は、画素データの階調を補正する処理である。圧縮/伸張部52は、画像データの圧縮処理および伸張処理を行う処理部である。圧縮方式としては、例えばJPEG方式などが採用される。音声処理部53は、音声データに対する各種のデジタル処理を施す処理部である。
【0044】
また、カードインタフェース(カードI/F)60は、デジタルカメラ1側面の挿入装着部に対して装着されるメモリカード90への画像データの書込み及び読出しを行うためのインタフェースである。
【0045】
メモリカード90に対する画像データの読み書き時には、圧縮/伸張部52において例えばJPEG方式で画像データの圧縮処理又は伸張処理が行われ、カードインタフェース60を介して画像データがバッファメモリ54とメモリカード90との間で送受信される。また、音声データの読み書き時においてもカードインタフェース60を介して音声データがバッファメモリ54とメモリカード90との間で送受信される。
【0046】
さらに、デジタルカメラ1は、このカードインタフェース60を用いて、画像および音声等のデータを送受信するだけでなく、デジタルカメラ1で動作するプログラムを取り込むことも可能である。たとえば、メモリカード90に記録される制御プログラムを、全体制御部50のRAM50a又はROM50b内に取り込むことができる。これにより、制御プログラムを更新することなどが可能である。
【0047】
また、USB端子16などを介した外部機器(外部コンピュータなど)との通信によっても、画像あるいは音声などの各種のデータ、および制御プログラムなどを送受信することが可能である。たとえば、外部コンピュータの読取装置(光学ドライブ装置等)にセットされた記録媒体(CD−R/RW、CD−ROMなど)に記録された各種のデータおよびプログラム等を、USB端子16を介して取得することが可能である。
【0048】
<撮影画像およびアルバム画像>
つぎに、撮影画像およびアルバム画像について説明する。
【0049】
図4はメモリカード90内のフォルダ構成を概念的に示す図である。図4に示すように、撮影画像のファイルは、DCF(Design rule for Camera File system)の形式にしたがって作成されて記録される。ここでは、各撮影画像ファイルは、フォルダ「100MLT09」の中に格納される。フォルダ「100MLT09」は、フォルダ「DCIM」の下に作成されるフォルダであり、フォルダ「DCIM」は、ルートフォルダの下に作成されるフォルダである。以下、このフォルダ「100MLT09」を「撮影画像フォルダ」(ないし「記録フォルダ」)とも称する。
【0050】
各撮影画像ファイルの名称は、「Pict0005.jpg」などのように、先頭の8文字(Pict0005)とそれに続くピリオド(.)と3文字の拡張子(jpg)とで構成されている。先頭の8文字のうち、前半の4つのアルファベットは、種別(撮影画像等の撮影ファイル(後述)であること)を表しており、後半の4つの数字は撮影画像(撮影ファイル)の作成順に連続的に付与されるシリアル番号である。
【0051】
したがって、デジタルカメラ1による撮影動作を繰り返すことによって、メモリカード90内には、「Pict0001.jpg」,「Pict0002jpg」,「Pict0003.jpg」,「Pict0004.jpg」,「Pict0005.jpg」,「Pict0006jpg」,...という名称のファイルがこの順序で作成されて格納される。
【0052】
さて、このデジタルカメラ1においては、撮影画像のうち操作者が気に入った画像を、撮影画像と区別して登録しておくことができる。この明細書においては、このような機能を「アルバム登録」機能と称するものとし、また、アルバム登録によって、撮影画像ファイル等の元のファイルに対応して新規に作成される画像を「アルバム画像」と称するものとする。また、各アルバム画像は、撮影画像とは異なるフォルダ(具体的には、フォルダ「ALBUM」)に、撮影画像とは別個の画像として格納される。アルバム画像の格納用のフォルダ(以下、「アルバムフォルダ」とも称する)「ALBUM」は、ルートフォルダの下に作成されるフォルダである。
【0053】
また、各アルバム画像のファイルの名称は、撮影画像と同様のルールに基づいて付与される。ただし、ファイル名の先頭の8文字のうち、前半の4つのアルファベット(Albm)は、種別(アルバム登録されたものであること)を表しており、後半の4つの数字はアルバム画像等の作成順に連続的に付与されるシリアル番号である。
【0054】
図4に示すように、たとえば、操作者が「Pict0006jpg」という名称のファイルをお気に入りの画像としてアルバム登録すると、「Albm0003.jpg」という名称のアルバム画像のファイル(アルバム画像ファイル)が生成される。ここでは、3番目のアルバム画像が生成される場合を想定しているので、生成されたアルバム画像ファイルのシリアル番号が「0003」になっている。
【0055】
また、アルバムフォルダは、アルバム画像ファイル等の他に、アルバム登録された複数のファイルに関する基本情報を記録したファイル(以下、「アルバム情報ファイル」とも称する)を有している。このアルバム情報ファイルは、図4において「Album.inf」という名称のファイルとして示されており、図6のような構成を有している。なお、このアルバム情報ファイルの内容については後述する。
【0056】
このようなアルバム登録機能によれば、操作者は撮影画像のうち気に入った画像をアルバム画像として登録しておくことができる。
【0057】
アルバム画像は撮影画像とは区別して扱われるので、撮影画像をパソコンなどの外部機器に移動させてメモリカード90内からは消去した後であっても、アルバム登録された画像はメモリカード90内に残存することになる。そのため、操作者は、撮影画像はメモリカード90から消去された後であっても、アルバム登録されている気に入った画像を、メモリカード90内から読み出してLCD5に表示させることなどができる。すなわち、気軽に閲覧することができる。特に、メモリカード90の容量は内蔵メモリに比べて大きいため、内蔵メモリにアルバム画像を格納しておく場合に比べて、さらに多くの画像を格納しておくことが可能である。
【0058】
また、メモリカード90内に残存しているアルバム画像を用いて、印刷を行うこともできる。これによれば、気に入った画像を気軽に印刷することができる。特に、ダイレクトプリント対応のプリンタにメモリカード90を直接挿入してダイレクトプリントを行えば、気に入った画像を非常に簡易に印刷することが可能になる。
【0059】
図5は各ファイルの構成を概念的に示す図である。図5では、撮影画像ファイルの構成を示しているが、アルバム画像ファイルも同様の構成を有している。
【0060】
図5に示すように、各撮影画像ファイルは、所定形式(ここではExif形式)のファイルとして作成される。具体的には、各撮影画像のファイルは、タグ情報TGと、JPEG形式で圧縮された高解像度の画像データ(ここでは、1600×1200画素の画像信号)DPと、サムネイル表示用の画像データ(ここでは、80×60画素の画像信号)DMとを有している。このうち、タグ情報TGには、「ファイル名」、「撮影日時」、「撮影に使用されたカメラのシリアルナンバー」、「関連する音声ファイル」、および「アルバム登録の有無」などの情報が含まれている。
【0061】
また、各アルバム画像ファイルも、同様の形式(ここではExif形式)のファイルとして作成される。各アルバム画像のファイルは、同様に、タグ情報TGと、JPEG形式で圧縮された高解像度の画像データDPと、サムネイル表示用の画像データDMとを有している。ただし、データ量を低減するため、高解像度の画像データDPとしては、撮影画像の解像度よりも低い解像度の画像信号に変換されたデータを格納しておくものとする。具体的には、このアルバム画像の画像データDPは、圧縮された状態でメモリカード90に格納されている1600×1200画素のサイズの撮影画像の画像データDPを圧縮/伸張部52により一旦伸張し、画像処理部51などによる解像度変換処理によって640×480画素のサイズに変換した後、さらに圧縮/伸張部52によりJPEG形式で再圧縮することによって生成される。また、上記において例示した撮影画像ファイルのタグ情報TGのうち、「アルバム登録の有無」は不要であるが、「撮影日時」、「撮影に使用されたカメラのシリアルナンバー」、および「関連する音声ファイル」などの情報はそのままアルバム画像ファイルのタグ情報TGとして引き継がれる。
【0062】
また、各ファイルには、その属性ATが定められている。具体的には、「読み取り専用属性(R)」、「アーカイブ属性(A)」、「システムファイル属性(S)」、および「隠しファイル属性(H)」の4つの属性のいずれかが各ファイルに対して決定される。撮影画像に対しては、通常、「アーカイブ属性(A)」および「読み取り専用属性(R)」のいずれかが付与される。「アーカイブ属性」が与えられたファイルに対しては、読出動作および書込動作の両方が許可されるが、「読み取り専用属性」が与えられたファイルに対しては、読出動作のみが許可され、書込動作が禁止される。
【0063】
撮影画像ファイルには、撮影時点において「アーカイブ属性(A)」が付与される。一方、アルバム画像ファイルには、登録時点において「読み取り専用属性(R)」が付与される。このように、アルバム画像ファイルに対しては「読み取り専用属性(R)」が初期的に付与されるため、気に入った画像として登録された大事なアルバム画像を誤操作で消去してしまうことを回避することができる。
【0064】
なお、このデジタルカメラ1では静止画像の撮影だけでなく、動画の撮影および音声の録音等を行うことも可能である。この明細書では、このような撮影動作等によって得られるデータファイルを「撮影ファイル(ないし記録ファイル)」と総称するものとする。撮影ファイルは、画像データおよび/または音声データを含むファイルであるとも表現される。
【0065】
また、アルバム登録の対象は静止画像に限定されず、動画像、音声などの撮影ファイルもまたアルバム登録の対象となる。この明細書では、撮影ファイルに対応して新規に作成されてアルバム登録されたファイルを「アルバム登録ファイル(ないしアルバム登録オブジェクト)」あるいは単に「アルバムファイル」と称するものとする。アルバムファイルは、全体制御部50の制御下において、登録元の撮影ファイル(データファイル)に基づいて作成され、登録元の撮影ファイルとは互いに異なるフォルダに格納される。
【0066】
以下では、画像(特に静止画像)を中心にそのアルバム登録動作等について説明する。
【0067】
<デジタルカメラにおける状態遷移の概略>
図7は、デジタルカメラ1における状態遷移図であり、LCD5における表示状態を中心に示す図である。図7の角丸四角の中には、LCD5における表示画面が示されている。アルバム登録動作の詳細について説明する前に、図7を参照しながらデジタルカメラ1における状態遷移の概要について説明する。
【0068】
まず、電源ボタン3の押下に応答して電源がオン状態にされると、デジタルカメラ1は状態ST10に移行する。状態ST10においては、デジタルカメラ1は「撮影モード」に設定され、撮影のためのプレビュー画像であるライブビュー画像がLCD5に表示される。「撮影モード」は画像(動画、静止画)あるいは音声を、撮影あるいは録音するモードである。
【0069】
また、デジタルカメラ1は、上述したように、「撮影モード」の他に、「再生モード」および「アルバム再生モード」を有している。「再生モード」は撮影画像(および録音音声等)のファイルを再生するモードであり、「アルバム再生モード」はアルバムファイルを再生するモードである。
【0070】
これらのモードの切替には、QVボタン11が用いられる。原則として、QVボタン11が押下されるごとに、デジタルカメラ1は3つのモードに対して順次に且つ循環的に(サイクリックに)移行する。ただし、例外的に、撮影ファイルがメモリカード90内に存在しないときには「再生モード」には移行せず、アルバムファイルがメモリカード90内に存在しないときには「アルバム再生モード」には移行しない。
【0071】
以下では、このモード切替についてさらに詳細に説明する。
【0072】
状態ST10においてQVボタン11が一度押下されると、メモリカード90内に撮影ファイルが保存(格納)されているか否かが判定される(状態ST41)。
【0073】
そして、メモリカード90内に撮影ファイルが1つでも記録されていれば状態ST20に移行する。状態ST20は、デジタルカメラ1が「再生モード」に設定され、LCD5に撮影画像等の再生画像が表示されている状態である。状態ST20に移行すると、直近に撮影された撮影画像等に関する再生画像がLCD5に最初に表示される。また、左右方向のキー7cまたは7dを押下するごとに、LCD5での表示対象ファイルがその撮影順序での前方向あるいは後方向に順次に変更される。
【0074】
一方、メモリカード90内に撮影ファイルが1つも記録されていない場合には状態ST42に移行する。
【0075】
また、状態ST20においてQVボタン11がもう一度押下されたときにも、状態ST42に移行する。
【0076】
状態ST42においては、メモリカード90内にアルバムファイルが格納(保存)されているか否かが判定される。
【0077】
そして、メモリカード90内にアルバムファイルが1つでも記録されていれば状態ST30に移行する。状態ST30は、デジタルカメラ1が「アルバム再生モード」に設定され、LCD5にアルバム画像が表示されている状態である。状態ST30に移行すると、最初に、直近に登録されたアルバムファイルに関するアルバム画像がLCD5に表示される。また、左右方向のキー7cまたは7dを押下するごとに、LCD5での表示対象ファイルがその登録順序での前方向あるいは後方向に順次に変更される。
【0078】
一方、メモリカード90内にアルバムファイルが1つも記録されていない場合には状態ST43に移行し、メモリカード90内に撮影ファイルが1つも記録されていないか否かが判定される。そして、メモリカード90内に撮影ファイルもアルバムファイルも全く記録されていないと判定される場合には状態ST44に移行し、「メモリカードに画像がありません」という文字を表示して状態ST10に戻る。メモリカード90内に撮影ファイルは記録されていると判定される場合には、状態ST41に移行することなくそのまま状態ST10に復帰する。
【0079】
また、状態ST30においてQVボタン11がもう一度押下されたときにも、状態ST10に再び移行する。
【0080】
以上の動作によれば、撮影ファイルおよびアルバムファイルの双方がともにメモリカード90内に記録されているときには、QVボタン11が押下されるごとに、これら3つのモード(「撮影モード」、「再生モード」、「アルバム再生モード」)が順次に且つ循環的に(サイクリックに)選択される。そして、QVボタン11の押下に応答して、撮影モードにおけるライブビュー画像と、再生モードにおけるデータファイルに関する再生画像と、アルバム再生モードにおけるアルバムファイルに関するアルバム画像との間で表示画像が変更される。したがって、ボタンの押下のみでアルバム画像等を表示できるので、アルバム画像を容易に閲覧することが可能である。
【0081】
また、メモリカード90内に撮影ファイルが記録されているもののアルバムファイルが記録されていないときには、QVボタン11の押下に応答して、「撮影モード」と「再生モード」とが順次に且つ循環的に選択される。言い換えれば、メモリカード90がアルバムファイルを有しているときにのみ、QVボタン11の押下に応答してアルバム画像が表示する状態に変更される。このように、アルバムファイルがメモリカード90内に存在しないときには、アルバムファイルを表示する画面に切り替わらない。したがって、無用な切り替えをなくすことができる。
【0082】
さらに、メモリカード90内にアルバムファイルが記録されているものの撮影ファイルが記録されていないときには、QVボタン11の押下に応答して、「撮影モード」と「アルバム再生モード」とが順次に且つ循環的に選択される。言い換えれば、メモリカード90が撮影ファイルを有していないときには、QVボタン11の押下に応答して、ライブビュー画像とアルバム画像との間でのみ、表示画像が変更される。すなわち、撮影ファイルがメモリカード90内に存在しないときには、撮影ファイルを表示する画面には切り替わらない。したがって、無用な切り替えをなくすことができる。
【0083】
また、メモリカード90内にアルバムファイルも撮影ファイルも記録されていないときには、「撮影モード」のみしか選択できない。このとき、QVボタン11の押下に応答して、「メモリカードに画像がありません」という文字がLCD5に表示されるので、操作者はモード変更が不可能であることを認識できる。
【0084】
つぎに、状態ST10,ST20,ST30からの更なる状態遷移について説明する。
【0085】
状態ST10においてメニューボタン8bを押下すると状態ST11へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST10に戻る。状態ST11は、撮影モード内のサブモードへの変更等を行うことが可能な状態であり、撮影種類等を設定するための「撮影メニュー」がLCD5に表示される。状態ST11においては、ライブビュー画像が背景画像として表示されたまま、撮影メニュー画面の各項目がオーバーレイ表示される。
【0086】
また、状態ST20においてメニューボタン8bを押下すると状態ST21へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST20に戻る。状態ST21は、再生モードでの各種の設定を行うことが可能な状態であり、各種の設定動作を行うためのメニュー画面である「再生メニュー」がLCD5に表示される。状態ST21においては、撮影画像(再生画像)が背景画像として表示されたまま、再生メニュー画面の各項目がオーバーレイ表示される。
【0087】
さらに、状態ST30においてメニューボタン8bを押下すると状態ST31へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST30に戻る。状態ST31は、アルバム再生モードでの各種の設定を行うことが可能な状態であり、各種の設定動作を行うためのメニュー画面である「アルバム再生メニュー」がLCD5に表示される。状態ST31においては、アルバム画像が背景画像として表示されたまま、アルバム再生メニュー画面の各項目がオーバーレイ表示される。
【0088】
また、図8、図9、および図10は、それぞれ、状態ST11、状態ST21、状態ST22でのLCD5に表示されるメニュー画面G11,G21,G31を示す図である。
【0089】
図8は、状態ST11における撮影メニュー画面G11の一例を示す図である。この撮影メニュー画面G11などを用いた各種の設定操作によれば、撮影の種類を変更することなどが可能である。具体的には、メニュー画面G11の中から「単写」又は「連写」を選択すれば静止画像の撮影が可能であり、「動画」を選択すれば動画の撮影が可能である。また、音声の録音動作を行うことも可能である。たとえば、「ボイスメモ」を選択すれば、1枚の静止画像の撮影後の一定期間にわたって音声を記録することができる。また、「ボイスレコード」を選択すれば、静止画像の記録を伴うことなく、音声のみを録音することができる。
【0090】
図9は、状態ST21における再生メニュー画面G21の一例を示す図であり、図10は、状態ST31におけるアルバム再生メニュー画面G31の一例を示す図である。メニュー画面G21,G31などを用いた各種の操作によれば、撮影画像等に対する様々な設定動作を行うことが可能である。
【0091】
図9と図10とを比較すると判るように、再生メニュー画面G21とアルバム再生メニュー画面G31とは類似の構成を有している。具体的には、「プロテクト」、「削除」、「スライドショー」、「プリント指定」、「カメラのセットアップ」の各項目は、いずれのメニューにおいても存在している。すなわち、両メニュー画面G21,G22の項目は、部分的に一致している。
【0092】
言い換えれば、再生モードおよびアルバム再生モードの両モードにおけるメニュー画面はいずれも階層構造を有しており、両モードにおける同一階層のメニュー画面(たとえば、両モードの各初期画面G20,G30の次に最初に表示される第1の階層の各メニュー画面G21,G31)は、互いに一致する項目(「プロテクト」、「削除」、「スライドショー」、「プリント指定」、「カメラのセットアップ」の各項目)を有している。
【0093】
したがって、再生モードおよびアルバム再生モードのいずれのモードにおいても、「プロテクト」、「削除」、「スライドショー」、「プリント指定」、「カメラのセットアップ」の各項目に関する設定動作を、同様のメニュー画面G21,G31等を用いた類似の操作で実現することができる。これにより、操作における統一感が増大する。言い換えれば、操作者は共通操作で同様の設定動作を行うことができるので、操作性が高い。
【0094】
また、その一方で、再生モードにおけるメニュー画面G21には「再生メニュー」であることが文字を用いて明示され、アルバム再生モードにおけるメニュー画面G31には「アルバム再生メニュー」であることが文字を用いて明示される。すなわち、再生モードおよびアルバム再生モードおける各メニュー画面G21,G31は、それぞれ、再生モードおよびアルバム再生モードのいずれのモードのメニュー画面であるかを示す「識別部分」を有している。したがって、操作者は、LCD5に表示されているメニュー画面が、再生モードにおけるメニュー画面G21であるのか、あるいは、アルバム再生モードにおけるメニュー画面G31であるのかを、確実に認識することが可能である。
【0095】
特に、この実施形態においては、QVボタン11の押下に応答して再生モード(状態ST20)とアルバム再生モード(状態ST30)とが容易に切り替えられる。また、更なる操作(具体的には、メニューボタン8bの押下)に応答して、状態ST20から状態ST21へと容易に移行することもでき、同様に状態ST30から状態ST31へと容易に移行することもできる。そして、モードの移行操作等が容易であるが故に、操作者は状態ST21、ST31でのメニュー画面がいずれのモードにおけるメニュー画面であるかを誤認する事態になることが想定される。
【0096】
しかしながら、このような場合においても、各状態ST21,31における各メニュー画面G21,G31に表示されている上述の識別部分によって、表示画面が再生モードおよびアルバム再生モードのいずれのモードのメニュー画面であるかを容易に認識することができる。したがって、モードの誤認に起因する誤操作を防止できる。なお、ここでは文字を用いて識別部分を構成しているが、所定の図形等を用いて識別部分を構成するようにしてもよい。
【0097】
また、メニュー画面の各項目の左端には、3つの種類の記号(具体的には、白い菱形、黒い菱形、×印)のいずれかが表示される。×印は選択不可能な項目であることを意味し、菱形の記号は選択可能な項目であることを意味している。また、黒い菱形は現在選択されている項目を意味している。操作者が、上下方向ののキー7aまたは7bを用いて選択項目を変更し、所望の選択項目の記号が黒い菱形に変更された状態で、実行ボタン8aを押下すると、その選択項目に対する動作(具体的には、更なるサブメニュー画面の表示)が実行される。
【0098】
<アルバム登録>
つぎに、アルバム登録動作について詳細に説明する。
【0099】
図11〜図13は、登録手順について説明するための図である。図11は、再生モードにおける状態遷移図を示している。図12は登録動作の全体の流れを示すフローチャートであり、図13はその一部の流れを示すフローチャートである。
【0100】
まず、図11に示すように、状態ST20においてメニューボタン8bを押下すると状態ST21に移行する。そして、状態ST21でLCD5に表示される再生メニュー画面G21において「アルバムに追加登録」という項目をキー7を用いて選択して実行ボタン8aを押下すると、状態ST22に移行する。なお、状態ST22において、メニューボタン8bを押下すれば状態ST21に戻ることができる。
【0101】
状態ST22においては、追加登録のためのメニュー画面G22が表示される。状態ST22のメニュー画面G22においては、再生中の撮影画像が背景画像として表示されたままで、メニュー項目がオーバーレイ表示される。
【0102】
このメニュー画面G22においては、「この画像」および「一括」の2つの項目が表示されている。前者の項目「この画像」は、撮影画像を1枚ずつ登録することを指示するためのコマンドであり、後者の項目「一括」は、撮影画像フォルダ(「100MLT09」(図4参照))内の複数(ここでは全て)の撮影画像を一括して登録することを指示するためのコマンドである。
【0103】
このメニュー画面G22で、いずれかの項目が選択された後に実行ボタン8aが押下されると、全体制御部50は、一括登録の指示入力を受け付けたものと判定して、アルバム登録動作を実行する。
【0104】
このアルバム登録動作について、図12を参照しつつ説明する。
【0105】
まず、ステップSP50において、一括登録の指示が与えられているのか否かが判定される。一括登録の指示が与えられている場合には、ステップSP51に進み、そうでない場合(すなわち画像を1つずつ登録する旨の指示が与えられている場合)には、ステップSP61に進む。
【0106】
ステップSP51においては、メモリカード90の空き容量が確認される。そして、一括登録に必要な容量(言い換えれば、撮影画像フォルダ内の全ファイルをアルバム登録するために必要な容量)とメモリカード90内の空き容量(未使用領域の容量)とが比較される。一括登録に必要な容量がメモリカード90内に残存していないと判定されると、メモリカードが容量不足であることを示す文字等がLCD5に一定期間(例えば数秒間)にわたって表示され(ステップSP59)、状態ST21(図11)に戻る。一方、一括登録に必要な容量がメモリカード90内に残存していると判定されると、ステップSP52に進む。
【0107】
ステップSP52においては、撮影画像フォルダ内の最初のファイル(シリアル番号が最も小さなファイル)が、登録処理の対象ファイル(登録対象ファイル)として指定される。
【0108】
ステップSP53においては、登録対象のデータファイルに対応するアルバムファイルが既に作成されているか否か、言い換えれば、登録対象ファイルが既にアルバム登録されているファイルであるか否かが判定される。すなわち、重複登録がチェックされる。
【0109】
登録処理の対象ファイルが既にアルバム登録されていることが検出された場合には、ステップSP55に進み、重複登録の警告が出力される。例えば、登録対象ファイルと同一の撮影画像ファイルが既にアルバム登録されている旨を示す文字等が、警告としてLCD5に表示される。そして、重複登録を回避するため、登録対象ファイルのアルバム登録が禁止され、登録対象ファイルをアルバム登録することなく、ステップSP56に進む。これにより、同一の撮影画像ファイル(データファイル)を重複してアルバム登録することを回避できる。
【0110】
一方、登録対象ファイルが未だアルバム登録されていない場合には、ステップSP54のアルバムファイル作成処理に進む。
【0111】
図13は、ステップSP54,SP64におけるアルバムファイル作成処理の詳細動作(ステップSP70)を示すフローチャートである。ここでは、登録処理の対象ファイルが静止画像ファイルであることを前提に説明を行う。
【0112】
まず、ステップSP71において、対象の撮影画像ファイルの高解像度(1600×1200画素)の画像データを伸張し、その画像データをステップSP72においてVGAサイズ(640×480画素)にリサイズして再圧縮する。
【0113】
ステップSP73においては、新規のアルバム画像ファイルのファイル名が決定される。特に、新規ファイル名のシリアル番号が決定される。具体的には、デジタルカメラ1は、アルバム情報ファイル(「Album.inf」(図6参照))を参照し、既登録ファイルのシリアル番号のうち最も大きな番号(即ち最も新しく登録されたファイルのシリアル番号)を1つインクリメントした番号を、新規ファイルのシリアル番号として決定する。たとえば、図6に示すように、最後の登録ファイルが「Albm0094.jpg」である場合には、新規ファイルのシリアル番号は「0095」になる。このとき、新規のアルバム画像ファイルの名称は、「Albm0095.jpg」に決定される。この名称は、アルバムファイルであることを示す「Albm」とそのシリアル番号とデータ内容の種類が静止画像であることを示す拡張子「jpg」とを合成して生成される。
【0114】
ステップSP74においては、リサイズしたVGAサイズのデータを用いて、この名称「Albm0095.jpg」を有するアルバム画像ファイルを作成する。そして、ステップSP75において、さらにこの新規ファイルの属性を読み取り専用(リードオンリー)に設定する。これにより、この新規ファイルにプロテクトがかかることになる。
【0115】
その後、ステップSP76において、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)にファイル「Albm0095.jpg」の情報を追記して、アルバム情報ファイルを更新する。
【0116】
再び、図12を参照する。
【0117】
次のステップSP56において、全ての撮影画像についてアルバム登録が終了したか否かが判定される。
【0118】
未処理の撮影画像が撮影画像フォルダ内に存在する場合には、次のファイルを登録対象ファイルとして指定(ステップSP57)した後、進行状況表示を行い(ステップSP58)、再びステップSP53以降の処理を繰り返す。進行状況表示には、アルバム登録中であること、および処理中のファイルが何番目のものであるかが示される。たとえば、「アルバム登録しています。...2/10」という表示によって、全10個のファイルのうち2番目のファイルを処理中であることを示すことができる。
【0119】
一方、撮影画像フォルダ内の全ての撮影画像についてのアルバム登録処理が完了している場合には、このルーチンを終了し、状態ST21に復帰する。このようにして、状態ST22(図11)において「一括」を選択して実行ボタン8aを1回押下すること(すなわち、一括登録の指示入力)に応答して、複数のアルバムファイルが作成される。登録対象画像指定のためのボタン操作および登録開始のための実行ボタン8aの押下操作という一連の操作を繰り返す必要がないので、一括登録時の操作が容易である。また、特に、撮影画像フォルダ内の「全て」の撮影画像についてのアルバム登録処理は、操作者による操作頻度が高く、そのような登録操作を容易化することが可能である。
【0120】
また、ステップSP50からステップSP61に進んだ場合(個別登録の指示が与えられた場合)にも同様の処理が行われる。ステップSP61,SP63,SP64,SP65は、それぞれ、ステップSP51,SP53,SP54,SP55と同様の処理である。ただし、ステップSP61においては、1つのファイルのアルバム登録に必要な容量がメモリカード90内に残存しているか否かが判定される。
【0121】
ところで、上記のステップSP53における重複登録チェックにおいては、アルバム情報ファイル「Album.inf」の情報が用いられる。
【0122】
アルバム情報ファイルには、図6に示すように、登録された複数のアルバムファイルのそれぞれに関する情報が含まれている。具体的には、アルバム情報ファイルには、アルバムフォルダ内に含まれる各アルバムファイルに関するファイル名およびファイル属性に加えて、各アルバムファイルの登録元の撮影画像ファイルのファイル名、その撮影画像ファイルの撮影に使用したデジタルカメラのシリアル番号、およびその撮影画像ファイルの撮影日時の情報が記述されている。
【0123】
たとえば、アルバムファイル「Albm0003.jpg」に関しては、そのファイル属性が読み取り専用(リードオンリー)であり、対応するアルバム登録時の元画像は「Pict0006.jpg」であり、その元画像の撮影日時は2002年12月01日12時34分56秒であり、その元画像の撮影に使用されたデジタルカメラの製品シリアル番号(カメラの識別番号)は「01234567」であることが記述されている。なお、製品シリアル番号は、各デジタルカメラ1のROM50bなどに格納されており、撮影時に読み出され撮影画像ファイルのタグ情報TGに記述されている。また、撮影日時もタグ情報TGに記述されている。そのため、デジタルカメラ1は、各登録対象ファイルのタグ情報TGの情報を読み出して、各種の情報をアルバム情報ファイルに記録することができる。
【0124】
上記のステップSP53においては、アルバム登録における元画像のファイル名とデジタルカメラのシリアル番号と撮影日時との3つの条件(3つの情報)が、登録対象の撮影画像ファイルと登録済みの撮影画像ファイルとの間で全て一致するか否かによって、登録対象の撮影画像ファイルが既にアルバム登録されたものか否かを判定する。元画像のファイル名だけでなく、デジタルカメラのシリアル番号および撮影日時もが一致しているか否かを考慮しているので、重複登録をより正確に判定することができる。
【0125】
なお、これに限定されず、3つの条件のうち、いずれか1つまたは2つが一致しているか否かによって重複登録を判定しても良い。たとえば、アルバム登録における元画像のファイル名とデジタルカメラのシリアル番号との2つの条件が、登録対象の撮影画像ファイルと登録済みの撮影画像ファイルとの間で全て一致するか否かによって、登録対象の撮影画像ファイルが既にアルバム登録されたものか否かを判定してもよい。元画像のファイル名だけでなく、デジタルカメラのシリアル番号もが一致しているか否かを考慮しているので、重複登録をより正確に判定することができる。たとえば、これによれば、異なるデジタルカメラで撮影され撮影日時が偶然に一致し且つファイル名も偶然に一致した2つのファイルが、本来は異なる撮影画像であることを正確に判定できる。
【0126】
また、上記実施形態においては、状態ST22において「一括」を選択して実行ボタン8aを押下するだけで、撮影画像フォルダ内の全てのファイルを一括してアルバム登録することができるので、操作が容易である。
【0127】
また、一括登録の場合には、新規登録されたアルバムファイルのシリアル番号は登録元の撮影ファイルのシリアル番号の昇順に付与されるので、両者の対応関係において、その順序が入れ替わることがない。したがって、元の撮影ファイルとアルバムファイルとの間の関係を把握しやすい。
【0128】
さらに、撮影画像の再生時には、その撮影画像が既にアルバム登録の対象となっているか否かを判定し、その撮影画像が既にアルバム登録の対象となっている場合には、登録済みを示すマークを撮影画像に重ねてLCD5に表示する。
【0129】
図14は、アルバム登録後再び状態ST20に戻ったときのLCD5での表示画面を示す図である。図14に示すように、この画面においては、撮影画像が表示されるとともに、画面内の右下側にマークMK1が撮影画像に重ねて表示されている。このマークMK1は、登録済みであることを示すものである。操作者は、このマークMK1によって、既にアルバム登録された画像であるか否かを容易に判別することが可能になる。また、状態ST20の画面だけでなく、状態ST21,ST22の画面においても、同様のマークMK1を表示を行う。これにより、いずれの状態でも同様の効果を得ることができる。
【0130】
また、上記においては、重複登録の警告を出力するとともに、同一のデータファイル(撮影画像ファイル)に基づく複数のアルバムファイル(アルバム画像ファイル)の作成を禁止する場合を例示したが、これに限定されない。
【0131】
たとえば、重複登録の警告を出力することなく、同一のデータファイルに基づく複数のアルバムファイルの作成を禁止するようにしてもよい。言い換えれば、対応するアルバムファイルが既に作成されているデータファイルについては、当該データファイルに基づくアルバムファイルの再作成を禁止するようにしてもよい。
【0132】
より詳細には、ステップSP53(図12)で重複登録が検出されたときには、ステップSP55の重複登録の警告画面を表示することなく、ステップSP54のアルバムファイルの作成処理を行わないようにしてもよい。
【0133】
あるいは、上記のように、状態ST21(図11)から状態ST22に移行した後のステップSP53,SP63における判定動作によって重複登録を回避するのではなく、状態ST21において図15に示すような画面をLCD5に表示し状態ST22に移行させないようにして重複登録を回避するようにしてもよい。図15においては、「アルバムに追加登録」の選択肢の左側の記号が×印になっており、操作者のキー操作によっても選択できない状態となっている。したがって、状態ST21から、登録操作を行う次の状態ST22(図11)に進めないため、重複登録を回避できる。このように、再生モードでの各撮影画像ファイル(データファイル)についてのメニュー画面において、アルバム登録のための選択肢を選択できないようにすることなどによって、アルバム登録済みの撮影画像ファイルに対してはアルバム登録操作を禁止するようにしてもよい。
【0134】
また、逆に、重複登録の警告を出力する場合であっても、一定の条件の下でアルバムファイルの再作成を許可するようにしてもよい。具体的には、ステップSP55の警告表示画面において、重複登録の警告を発するとともに、アルバム登録を強行するか否かを問い合わせ、強行すべき旨の指示を受け付けたときのみ、アルバム登録処理を行うようにしてもよい。この場合、ユーザによる判断の機会が得られるので、重複登録を回避することが可能である。
【0135】
<静止画像ファイル以外のアルバム登録>
図16は、デジタルカメラ1における撮影動作等によって、メモリカード90内の撮影画像フォルダ内に格納されたファイル群の一例を示す図である。
【0136】
このデジタルカメラ1においては、図16に示すような、静止画像ファイル(例えば「Pict0010.jpg」)以外のファイル、具体的には、動画像および音声に関するデータファイルもアルバム登録の対象とすることができる。より詳細には、「ボイスメモ」による音声ファイル(例えば「Pict0011.wav」)、「ボイスレコード」による音声ファイル(例えば「Pict0012.wav」)、「アフターレコーディング(アフレコとも略称する)」による音声ファイル(例えば「Pict0032.wav」)、「動画」に関する動画像ファイル(例えば「Pict0013.avi」)のそれぞれもアルバム登録の対象とすることが可能である。
【0137】
このような各種のデータファイルのアルバム登録作業の説明に先立って、各データファイルの概要について説明する。
【0138】
「ボイスメモ」、「ボイスレコード」、「動画」による各ファイルは、撮影メニュー画面G11などを用いた所定の操作によって取得される。
【0139】
例えば、撮影モードが「ボイスメモ」に設定された後にシャッタボタン9が押下されると、静止画像の撮影とともに一定時間の音声の録音が行われる。図16では、撮影動作による静止画像ファイル「Pict0011.jpg」が、ボイスメモとして録音された音声ファイル「Pict0011.wav」とともに取得される場合が示されている。両ファイルは、その拡張子が異なっているが、ファイル番号は同一である。ファイル番号を同一とすることによって、両ファイルが互いに関連付けされていることを容易に判別できる。
【0140】
また、撮影モードが「ボイスレコード」に設定された後に、シャッタボタン9が押下されると音声の録音が開始されシャッタボタン9が再度押下されると音声の録音が終了する。この録音動作によって、「ボイスレコード」による音声ファイル(たとえば「Pict0012.wav」)のみが生成される。この撮影画像フォルダ内には同一番号のファイルが存在しないため、この音声データには撮影画像が関連付けられていないことを判別できる。
【0141】
さらに、撮影モードが「動画ファイル」に設定された後に、シャッタボタン9が押下されると動画の記録動作が開始されシャッタボタン9が再度押下されると動画の記録動作が終了する。この記録動作(撮影動作)によって、動画像ファイル(たとえば「Pict0013.avi」)のみが生成される。
【0142】
また、「アフターレコーディング」による音声データは、図17に示すような状態遷移を辿ることによって取得される。具体的には、まず、状態ST21(図7も参照)でLCD5に表示される再生メニューの選択肢の中から「画像編集」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST26に移行する。そして、状態ST26でLCD5に表示されるメニュー画面(「画像編集」のサブメニュー)G26の中から「アフターレコーディング」という項目を選んで実行ボタン8aを押下すると、状態ST27に移行する。状態ST27では、マイク12による録音が実行され、LCD5においては、最大録音可能時間に対する録音済み時間の割合がプログレスバーによって表示される。その後、最大録音可能時間が経過した時、あるいは、実行ボタン8aが再度押下された時に、アフレコが終了する。そして、音声ファイルが生成されるとともに、その音声ファイルの静止画像ファイルに対する関連付けが行われる。
【0143】
たとえば、静止画像ファイル「Pict0031.jpg」の撮影の後に、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」に対してアフレコ操作を行ったときには、音声ファイル「Pict0032.wav」が静止画像ファイル「Pict0021.jpg」に関連付けられた状態で生成される。この関連付け情報は、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」のタグ情報TG内にデジタルカメラ1によって記録される。具体的には、関連ファイルの名称として「Pict0032.wav」が記述されることによって、両ファイルの関連付けが行われる。
【0144】
なお、アフレコによる音声ファイルとボイスメモによる音声ファイルとは次の点で相違する。すなわち、前者が撮影画像の再生時点で生成されるのに対して、後者が画像の撮影時点で生成される点で相違する。
【0145】
また、再生モードの表示画面(より詳細には状態ST21,ST22(図11参照)などでの表示画面)においては、各種のファイルは図18に示すような状態で、再生画像として表示される。図18は、各種ファイルの再生時の画面を示す図である。なお、アルバム再生モードにおいても、各ファイルの種類に応じて、図18と同様の表示画面が、アルバム画像として表示される。
【0146】
具体的には、音声ファイルと関連付けられていない静止画像ファイルは、音声との関連付けを示すマークが付与されることなくLCD5においてそのまま表示される。
【0147】
また、音声ファイルと関連付けられている静止画像ファイル(たとえば、「アフレコ」が施された静止画像ファイル、あるいは「ボイスメモ」のモードで撮影された静止画像ファイル)は、音声データであることを想起させるマークMK2がその静止画像に付与された状態でLCD5に表示される。これにより、音声に関連付けられた画像であることが明示される。なお、その後の実行ボタン8aの押下に応答して音声データの再生動作が開始される。
【0148】
さらに、他の画像ファイルに関連付けられていない音声ファイル(たとえば、「ボイスレコーディング」のモードで録音された音声ファイル)については、画像を伴うことなく、撮影画像に関連付けられていない音声データであることを明示するマークMK3がLCD5に表示される。なお、実行ボタン8aの押下に応答して音声データの再生動作が開始される。
【0149】
また、動画像ファイルについては、最初はその先頭フレームが表示される。そして、実行ボタン8aの押下に応答して動画像の再生動作が開始される。
【0150】
以上がデータファイルの概要である。
【0151】
つぎに、各種のデータファイルのアルバム登録作業について説明する。全体の流れは、図12を参照して上述した通りである。再生モードの状態ST22において、撮影画像フォルダ内の少なくとも1つの種類の少なくとも1つのファイルがアルバム登録の対象ファイルとして指定されると、上述したような流れでアルバム登録動作が実行される。
【0152】
ただし、上記においては、図13を参照しつつ、登録処理の対象ファイルが静止画像ファイルであることを前提に説明を行ったが、ここでは、より一般的なアルバムファイル作成処理(ステップSP54,SP64)について、図19および図20を参照しつつ説明する。図19および図20のアルバムファイル作成処理は、静止画像以外のファイル、具体的には図18に示すような複数の種類のファイルのそれぞれに対しても適用可能である。
【0153】
まず、ステップSP81においては、アルバム登録対象のファイルが動画像ファイル(単に動画ファイルとも称する)であるか否かが判定される。登録対象ファイルが動画ファイルである場合にはステップSP101に進み、登録対象ファイルが動画ファイルでない場合(詳細には、登録対象ファイルが静止画像ファイルまたは音声ファイルの場合)にはステップSP82に進む。
【0154】
ステップSP82に進むと、さらに登録対象が音声のみのファイルであるか否かが判定される。登録対象が音声のみのファイルである場合(すなわち、「ボイスレコーディング」による音声ファイルの場合)にはステップSP96に進み、登録対象が音声のみのファイルでない場合(すなわち、音声データに関連付けられた静止画像データである場合)にはステップSP83に進む。
【0155】
登録対象の撮影画像ファイルが単なる静止画像ファイルの場合には、ステップSP83,SP84,SP85を経た後、その撮影画像に関連付けられた音声が存在しないとステップSP86で判定されて、さらにステップSP87,SP88を経てステップSP89に進む。
【0156】
ここで、ステップSP83,SP84,SP85,SP87,SP88の各処理は、それぞれ、上述のステップSP71,SP72,SP73,SP74,SP75の各処理と同様である。また、ステップSP89では、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が更新される。
【0157】
一方、登録対象の撮影画像ファイルが、関連する音声ファイルを有する場合には、ステップSP83,SP84,SP85を経た後、その撮影画像に関連付けられた音声が存在するとステップSP86で判定され、さらにステップSP91,SP92,SP93,SP94,SP95を経て撮影画像ファイルおよび音声ファイルの双方をアルバム登録した後に、ステップSP89に進む。ステップSP89では、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が更新される。
【0158】
たとえば、「アフレコ」作業を行った静止画像ファイル「Pict0021.jpg」をアルバム登録する場合について説明する。なお、この静止画像ファイル「Pict0021.jpg」には、「アフレコ」作業によって音声ファイル「Pict0032.wav」が関連付けられている(図16参照)。また、図21はステップSP89における更新後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【0159】
この場合、まずステップSP91において、新規アルバム音声ファイルのファイル名が決定される。より詳細には、新規アルバム音声ファイルに対して、ステップSP85で決定された新規アルバム画像ファイルの名称と同一の名称(ただし拡張子部分を除く)が付与されることが決定される。たとえば、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」のアルバム登録ファイルに対して「Albm0101.jpg」という名称が付与される場合には、音声ファイル「Pict0032.wav」のアルバム登録ファイルに対して「Albm0101.wav」という名称が付与される。このように、新規アルバム画像ファイルと新規アルバム音声ファイルとは、先頭の8文字(最初の「Albm」の4文字およびそれに続くシリアル番号を示す4文字)は同一である。したがって、関連性を識別しやすい。
【0160】
次のステップSP92においては、新規アルバム画像ファイルのタグ情報として、当該新規アルバム画像ファイルに関連する新規アルバム音声ファイル名を記録する。たとえば、新規アルバム画像ファイル「Albm0101.jpg」のタグ情報に、新規アルバム音声ファイル「Albm0101.wav」に対する関連付け情報が記述される。この関連付け情報によっても、両ファイルの関連性を認識できる。
【0161】
そして、ステップSP93においては、実際にアルバム画像ファイルがアルバムフォルダ内に新規に作成され、その新規のアルバム画像ファイルに読み取り専用の属性が付与される。また、ステップSP94では、実際にアルバム音声ファイルをアルバムフォルダ内に新規に作成する。新規のアルバム音声ファイルは、ファイル「Albm0101.wav」をコピー(複製)して作成され、そのファイル名称として、ステップSP91で決定された名称が付与される。そして、ステップSP95においては、アルバム音声ファイルに対しても読み取り専用属性が付与される。
【0162】
また、登録対象のファイルが、「ボイスレコーディング」により得られた音声データである場合には、ステップSP82からステップSP96に進み、ステップSP94,SP95を経て「ボイスレコーディング」による音声ファイルが単独でアルバム登録される。また、アルバム登録における登録内容は、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)に記述される(ステップSP89)。
【0163】
具体的には、ステップSP96においては、新規アルバム音声ファイルの名称が決定される。具体的には、アルバムファイルであることを示す4文字「Albm」の後に、4文字のシリアル番号を付加することによって決定される。シリアル番号は、アルバム情報ファイルに記載されたアルバムファイルの最後尾のシリアル番号に1を足した値として決定される。また、ファイルの拡張子としては、音声ファイルであることを示す「wav」が付与される。その後、ステップSP96で決定された名称新規のアルバム音声ファイルがアルバムフォルダ内に実際に作成され(ステップSP94)、そのアルバム音声ファイルに対して読み取り専用属性が付与される(ステップSP95)。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図22のように更新される。図22は、音声ファイル「Pict0012.wav」のコピーファイルが、アルバム音声ファイル「Albm0101.wav」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示している。
【0164】
また、登録対象のファイルが動画像である場合には、ステップSP81からステップSP101に進む。ステップSP101では、アルバム登録ファイルとして、動画像の先頭フレームのみをアルバム登録する旨と動画像の全フレームをアルバム登録する旨とのうちのいずれの選択肢が選択されているかが判定される。
【0165】
デジタルカメラ1においては、このような設定に関する選択操作を、図23に示すような画面を用いてあらかじめ行っておくことが可能である。この画面は、状態ST11,ST21,ST31で項目「カメラのセットアップ」を選択して表示されるメニュー画面において、さらに「動画ファイルのアルバム登録」という項目を選択することによってLCD5に表示される。そして、この画面内の「先頭フレームのみ」および「全フレーム」のうちの所望の選択肢を上下方向のキー7a,7bおよび実行ボタン8aを用いて選択することによって、所望の設定状態とすることができる。
【0166】
ステップSP101において、動画像の先頭フレームのみをアルバム登録する旨が設定されていると判定される場合には、動画像の先頭フレームのみを切り出して(ステップSP102)、さらにステップSP84に進む。その後、ステップSP85,SP86,SP87,SP88を経由して、動画像の先頭フレームである静止画像が、アルバムフォルダ内にアルバムファイルとして登録される。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図24のように更新される。図24は、動画像ファイル「Pict0013.avi」の先頭フレームの静止画像のコピーファイルが、アルバム画像ファイル「Albm0101.jpg」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示す図である。
【0167】
一方、ステップSP101において、動画像の全フレームをアルバム登録する旨が設定されていると判定される場合には、動画像ファイル自体をアルバム登録する。
【0168】
具体的には、デジタルカメラ1は、新規アルバムファイルのファイル名を決定する(ステップSP103)。詳細には、アルバム情報ファイルを参照して、既存のアルバムファイルのシリアル番号のうち最も大きな番号を1つインクリメントした値をシリアル番号とするファイル名を決定する。そして、登録対象の動画像ファイルをアルバムフォルダ内にコピーしてアルバム動画ファイルを作成する(ステップSP104)。新規のアルバム動画ファイルには、ステップSP103で決定された名称が付与される。そして、そのアルバム動画ファイルのファイル属性が読み取り専用に設定される(ステップSP105)。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図25のように更新される。
【0169】
図25は、動画像ファイル「Pict0013.avi」自体のコピーファイルが、アルバム動画ファイル「Albm0101.avi」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示す図である。
【0170】
このように、様々な種類のファイルをアルバム登録することが可能である。
【0171】
以上のように、デジタルカメラ1は、撮影によって得られる撮影画像を撮影動作に伴って撮影画像フォルダに格納するように構成される。そして、操作者が気に入った撮影画像を保存しておくために所定の操作を行った場合には、撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルに対応するアルバムファイルが、撮影画像フォルダとは異なる領域のアルバムフォルダに格納されるようになっている。
【0172】
また、この実施形態においては、音声ファイルに関連付けられた画像ファイル(例えば、「ボイスメモ」で撮影された画像ファイル)を、アルバム登録の対象として指定すると、その画像ファイルだけでなく、その画像ファイルに関連付けられた音声ファイルもアルバムファイルとして登録される。したがって、音声ファイルを別個に登録する操作を要することなく、画像ファイルおよび音声ファイルの両ファイルをアルバム登録することが可能である。すなわち、操作が簡易である。このように、他のファイルに関連付けがなされているファイル(例えばボイスメモの画像ファイル)が一括登録の対象とされているときには、当該他のファイル(例えばボイスメモの音声ファイル)に基づくファイルもアルバムファイルとして作成されるので、アルバム登録操作が簡易である。
【0173】
また、一括登録時においても、画像ファイルに基づくアルバムファイルが作成されるだけでなく、その画像にファイルに関連付けられた音声データ等のファイルに基づくアルバムファイルも作成される。したがって、関連付けがなされているファイルをも含め漏れなく確実にアルバム登録することができる。特に、上記のような一括登録操作によって所定フォルダ内の全てのファイルをアルバム登録する場合には、関連付けられたデータファイルをも含め、所定フォルダ内の全てのファイルを簡易にアルバム登録することが可能である。
【0174】
さらに、アルバムファイルの関連付け情報は、アルバム情報ファイルで一括管理されている。具体的には、アルバム情報ファイルは、互いに関連付けがなされたファイルに対応するアルバムファイル相互間の関連付け情報を有しており、全体制御部50は、このアルバム情報ファイルを用いて、関連付け情報を管理している。このように、アルバムファイル相互間の関連付け情報はアルバム情報ファイルを用いて一括管理されているので、関連付け情報をアルバムファイル単位のみで管理する場合に比べて一覧性が高く管理が容易である。
【0175】
また、図23において動画像の先頭フレームのみをアルバム登録する旨が選択されている場合には、その動画像ファイルの特定のフレーム(ここでは先頭フレーム)に対応する静止画像ファイルが、その動画像ファイルに対応するアルバムファイルとして作成される。この場合、当該動画像ファイルの全体がアルバムファイルとしてアルバム登録される場合に比べて、ファイル容量(データサイズ)を抑制することができる。
【0176】
<DPOF>
つぎに、デジタルカメラ1におけるプリント指定動作について説明する。
【0177】
このデジタルカメラ1は、DPOF(Digital Print Order Format)に対応している。操作者は、次述するような操作で印刷対象の画像をプリント指定しておけば、その情報が入ったメモリカード90をDPOF対応のプリント店(プリントラボ)に渡すこと、あるいは、DPOF対応のプリンタを用いることなどによって、指定通りのプリント出力を得ることができる。
【0178】
このデジタルカメラ1によれば、撮影画像だけでなく、アルバム画像をもプリント指定することができる。
【0179】
図26および図27は、プリント指定操作を示す状態遷移図である。図26は撮影画像に対するプリント指定操作を示す図であり、図27はアルバム画像に対するプリント指定操作を示す図である。以下では、アルバム画像に対するプリント指定操作を中心に説明するが、撮影画像に対するプリント指定操作も同様である。
【0180】
図27に示すように、アルバム再生モードの初期状態ST30においてメニューボタン8bが押下されるとデジタルカメラ1は状態ST31に移行する。その後、操作者が、「アルバム再生メニュー」内の複数の項目の中からキー7aまたは7bを用いて「プリント指定」を選択し、実行ボタン8aを押下することで状態ST35に移行する。なお、状態ST35でメニューボタン8bを押下すると状態ST31に戻る。
【0181】
状態ST35は、アルバム画像のプリント指定画面を行うことが可能な状態であり、アルバム画像のプリント指定を行うための「プリント指定画面」がLCD5に表示される。図27の右側には、この指定画面が表示されている。状態ST35においては、再生中のアルバム画像が背景画像として表示されたまま、プリント指定画面における選択項目がオーバーレイ表示される。また、状態ST35においては、最初に、直近に登録されたアルバム画像等がLCD5に表示される。そして、左右方向のキー7cまたは7dを押下するごとに、LCD5での表示対象ファイルが前方向あるいは後方向に順次に変更される。このような操作によって、プリント指定対象のアルバムファイルを選択することができる。なお、音声ファイルのアルバムファイルに対してはプリント指定が禁止される。具体的には、メニュー画面G31において、音声ファイル(たとえば、「ボイスレコーディング」により取得された音声ファイル)に対する「プリント指定」の項目は、選択できないようになっている。
【0182】
このプリント指定画面の上側においては、「この画像を指定」、「一括指定」、および「この画像を解除」の3つの項目が表示されている。
【0183】
最初の項目「この画像を指定」は、画像を1枚ずつプリント指定することを指示するためのコマンドである。
【0184】
次の項目「一括指定」は、アルバムフォルダ(「ALBUM」(図4参照))内の全てのアルバム画像を一括してプリント指定することを指示するためのコマンドである。この「一括指定」によれば、アルバムフォルダ内のアルバム画像の全てを一括してプリント指定することが可能である。アルバム画像は、気に入った画像として登録されたものであるが故に、全部のアルバム画像をプリントしたいというニーズが高いと想定される。この「一括指定」操作によって、このようなニーズに対応すれば、より簡易な操作で全てのアルバム画像をプリント指定することが可能になるので、操作性が高い。
【0185】
また、最後の項目「この画像を解除」は、当該画像のプリント指定の解除を指示するためのコマンドである。
【0186】
操作者は、これら3つの選択項目の中から、所望の項目を選択できる。
【0187】
また、このプリント指定画面の下側においては、「インデックスプリントする」および「インデックスプリントしない」の2つの項目が表示されている。操作者は、2つの項目のうちのいずれかを選択することによって、アルバム画像のインデックスプリント(一覧印刷)をするかしないかを指定することができる。
【0188】
その後、このメニュー画面で、所望の項目が選択された後に実行ボタン8aが押下されると、デジタルカメラ1はプリント指定ファイルを更新する。プリント指定ファイルは、プリント指定内容を規定するファイルである。プリント指定ファイルの内容については、後に詳述する。
【0189】
プリント指定ファイル更新後、状態ST31に戻る。このとき、図28に示すように、LCD5の画面G31の一部において、マークMK7が表示された状態に切り換えられ、表示対象となっているアルバムファイルに対するプリント指定が設定されたことを視覚的に把握できるようになっている。なお、状態ST30,ST35などにおいても同様にマークMK7が表示され、表示対象のアルバムファイルがプリント指定されたものであることが明示される。
【0190】
上述したように、撮影画像についても、同様の動作によって、プリント指定を行うことができる。また、同様に、撮影画像のインデックスプリントの有無を指定すること(言い換えれば、撮影画像をインデックスプリントの対象とすること)も可能である。
【0191】
図29は、メモリカード90内の各ファイルに対するプリント指定状況を示す図であり、上記のプリント指定動作によってプリント指定が設定された状態の一例を示している。
【0192】
図29においては、撮影画像フォルダには、「Pict0005.jpg」,「Pict0006jpg」,「Pict0007.jpg」を含む複数のファイルが格納されている。そして、「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」などに対してはプリント指定が設定されており、「Pict0006jpg」に対してはプリント指定が設定されていない。また、アルバムフォルダには、「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」を含む複数のファイルが格納されており、フォルダ内の全てのアルバムファイルに対してプリント指定が設定されている。なお、ここでは、「Pict0001.jpg」〜「Pict0004.jpg」,「Albm0001.jpg」,「Albm0002.jpg」の各ファイルはメモリカード90から削除されている。
【0193】
また、プリント指定に関する情報は、プリント指定ファイル「AUTPRINT.MAK」に出力され、同ファイルに記述される。このプリント指定ファイル「AUTPRINT.MAK」は、メモリカード90内のルートフォルダの下のプリント指定フォルダ(「MISC」)の中に保存される。
【0194】
後述するように、このプリント指定に関する情報に基づいて、撮影画像およびアルバム画像に対するプリントが出力される。具体的には、「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」などの撮影画像を含む撮影画像プリント群と、「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」などのアルバム画像を含むアルバム画像プリント群とがプリント出力されることになる。
【0195】
また、このプリント指定ファイルには、インデックスプリントに関する情報も記述される。この情報は、撮影画像およびアルバム画像についてのインデックスプリントの有無に関する上述の指定操作などに応じて決定されるものである。そして、このプリント指定ファイルの内容に応じて、撮影画像および/またはアルバム画像のインデックスプリントが併せてプリント出力される。ここでは、アルバム画像と撮影画像との両方がインデックスプリントの対象として指定されている場合を想定する。
【0196】
さらに、このデジタルカメラ1においては、インデックスプリントの出力形態を2つの選択肢の中から選択することができる。選択結果は、プリント指定ファイルにおける、インデックスプリントに関する情報に反映される。
【0197】
図30は、インデックスプリントの出力形態を設定する動作を説明する状態遷移図である。状態ST21,ST31などのメニュー画面において、「カメラのセットアップ」の項目が選択されると、状態ST51に移行する。そして、状態ST51での画面G51において、「インデックスプリントの設定」の項目が選択されると、状態ST52に移行する。
【0198】
状態ST52では、「インデックスプリントの設定」を行うための画面G52がLCD5に表示される。この画面G52においては、2つの選択肢、すなわち、撮影画像およびアルバム画像の両画像を「区別する」旨の選択肢と、両画像を「区別しない」旨の選択肢である。
【0199】
両選択肢のいずれかを選択することによって、インデックスプリントの出力形態を指定することが可能である。
【0200】
前者の「区別する」を指定すると図31に示すような出力形態となり、後者の「区別しない」を指定すると図32に示すような出力形態となる。なお、いずれの出力形態の場合においても、上述のプリント指定情報にしたがって、「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」を含む撮影画像プリント群PT10と、「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」を含むアルバム画像プリント群PT20とがプリント出力される。なお、各プリント群PT10において、撮影画像のプリント(印刷物)は、それぞれ、個別の用紙に(互いに異なる用紙に)出力される。同様に、各プリント群PT20において、アルバム画像のプリント(印刷物)は、それぞれ、個別の用紙に(互いに異なる用紙に)出力される。また、プリント指定が設定されていなかった「Pict0006jpg」は、プリント出力されない。
【0201】
図31は、撮影画像についてのインデックスプリントとアルバム画像についてのインデックスプリントとが、異なる用紙に区別して出力されている状態を示している。
【0202】
具体的には、インデックスプリントIP40は、複数のプリントIP41,IP42,...で構成される。そして、撮影画像についてのインデックスプリントはプリントIP41に出力され、アルバム画像についてのインデックスプリントは次のプリントIP42以降に出力されている。
【0203】
各プリントIP41,IP42,...のそれぞれにおいては、最大で9枚のインデックス用画像が配置可能である。そして、最初のプリントIP41において、8枚の撮影画像についてのインデックス用画像を含むインデックスプリントが出力される。プリントIP41には、1枚分のインデックス用画像のスペースが残っているが、この残りのスペースには、アルバム画像のインデックスプリント(より詳細には、アルバム画像のインデックス用画像)は意図的に出力されない。
【0204】
そして、アルバム画像のインデックスプリントは、改められた用紙、すなわち、2枚目のプリントIP42以降に出力される。具体的には、最初のアルバム画像(「Albm0003.jpg」)のインデックスプリントが、プリントIP42の先頭部分に出力され、その後2枚目以降のアルバム画像のインデックス用画像がプリントIP42の残りのスペース、および次の用紙に引き続いて出力される。
【0205】
このように、撮影画像およびアルバム画像の両画像についてのインデックス用画像が異なる用紙に区別して出力される。
【0206】
また、撮影画像プリント群PT10およびアルバム画像プリント群PT20は、このインデックスプリントIP40に引き続いてさらに出力される。言い換えれば、4種類のプリントが、次の順序、すなわち、撮影画像についてのインデックスプリントIP10、アルバム画像についてのインデックスプリントIP20、撮影画像プリント群PT10、アルバム画像プリント群PT20の順序で出力される。そして、最初の2種類のインデックスプリントは互いに区別され、撮影画像に関するインデックスプリントIP10はプリントIP41として出力され、アルバム画像に関するインデックスプリントIP20はプリントIP42,...として出力される。
【0207】
一方、図32は、撮影画像についてのインデックスプリントとアルバム画像についてのインデックスプリントとが区別されることなく連続して印刷出力される状態を示している。
【0208】
具体的には、インデックスプリントIP50を構成するプリントIP51,IP52,...において、撮影画像についてのインデックスプリントとアルバム画像についてのインデックスプリントとが互いに区別されることなく連続的に出力されている。
【0209】
各プリントIP51,IP52,...のそれぞれにおいては、最大で9枚のインデックス用画像が配置可能である。そして、最初のプリントIP51において、8枚の撮影画像についてのインデックス用画像を含むインデックスプリントが出力されるとともに、残りのインデックス用画像のスペースに1枚目のアルバム画像(「Albm0003.jpg」)のインデックス用画像が、プリントIP51内の9つめのインデックス用画像として、引き続いて出力されている。そして、次のプリントIP52において、2枚目のアルバム画像「Albm0004.jpg」のインデックス用画像、および3枚目以降のアルバム画像のインデックス用画像がさらに引き続いて出力されている。このように、撮影画像についてのインデックス用画像とアルバム画像についてのインデックス用画像とが、一体化された1つのインデックスプリントIP50として連続して出力されている。
【0210】
また、撮影画像プリント群PT10およびアルバム画像プリント群PT20は、このインデックスプリントIP50に引き続いてさらに出力される。言い換えれば、4種類のプリントが、次の順序、すなわち、撮影画像についてのインデックスプリント、アルバム画像についてのインデックスプリント、撮影画像プリント群PT10、アルバム画像プリント群PT20の順序で出力される。そして、最初の2種類のインデックスプリントは、互いに区別されることなく、1つのインデックスプリントIP50としてまとめて出力されるのである。
【0211】
つぎに、図33および図34を参照しながら、プリント指定ファイルの詳細について説明する。
【0212】
図33は、両種類の画像を区別するインデックスプリント(図31参照)を出力するためのプリント指定ファイル(「AUTPRINT.MAK」)の内容を示す図である。
【0213】
このプリント指定ファイルは、ファイルのヘッダ部分HRと、インデックスプリントの指定部分PD1と、プリントジョブの指定部分PEとを有している。
【0214】
部分PD1には、インデックスプリントIP40を出力するジョブJD1(図31)の内容が規定されている。
【0215】
具体的には、部分PD1には、撮影画像に対するインデックスプリントの指定部分PD41とアルバム画像に対するインデックスプリントの指定部分PD42とが区別されて記述されている。部分PD41においては、プリントタイプとして「インデックスプリント」が指定されるとともに、インデックスプリントの対象となる各撮影画像のファイルのファイル名「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」,...がそのファイルのパス名とともに指定されている。また、インデックスプリントの出力枚数が1枚であることも併せて指定されている。部分PD42においても同様であり、インデックスプリントの対象となる各アルバム画像のファイルのファイル名「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」,...がそのファイルのパス名とともに指定されている。なお、このプリント指定ファイルにおいては、所定の区切り記号とその次の区切り記号との間に挟まれた部分において、1単位の処理内容が記述されている。
【0216】
そして、部分PD41の指定内容に応じて、撮影画像に対するインデックスプリントIP41が出力され、部分PD42の指定内容に応じて、撮影画像に対するインデックスプリントIP42が出力される。
【0217】
また、部分PEには、撮影画像およびアルバム画像を出力するジョブJEの内容が規定されている。
【0218】
具体的には、部分PEには、各撮影画像および各アルバム画像に対する通常のプリント出力を指定する内容が記述されている。部分PE10には、複数の撮影画像に対するプリント指定が区切り記号で区切られて記述されており、部分PE20には、複数のアルバム画像に対するプリント指定が区切り記号で区切られて記述されている。また、それぞれの画像についての記述部分には、プリントタイプとして「通常」のプリントであることが指定されるとともに、プリントの対象となる各撮影画像のファイルのファイル名「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」,...,「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」,...がそのファイルのパス名とともに指定されている。また、各プリントの出力枚数が1枚であることも併せて指定されている。
【0219】
そして、部分PE10内の各指定内容に応じて撮影画像のプリント群PT10が出力され、部分PE20内の各指定内容に応じてアルバム画像のプリント群PT20が出力される。
【0220】
一方、図34は、後者、すなわち両種類の画像の区別を伴わないインデックスプリント(図32参照)を出力するためのプリント指定ファイル(「AUTPRINT.MAK」)の内容を示す図である。
【0221】
このプリント指定ファイルは、図33と同様の構造を有しており、具体的には、ファイルのヘッダ部分HRと、インデックスプリントの指定部分PD2と、プリントジョブの指定部分PEとを有している。インデックスプリントの指定部分PD2以外は、図33のプリント指定ファイルと同一である。
【0222】
以下では、図33との相違点、すなわち、部分PD2について説明する。
【0223】
部分PD2には、インデックスプリントIP50を出力するジョブJD2(図32)の内容が規定されている。
【0224】
具体的には、部分PD2(PD50)には、撮影画像に対するインデックスプリントの指定部分とアルバム画像に対するインデックスプリントの指定部分とが区別されずに記述されている。言い換えれば、2つの区切り記号の間に挟まれた1つの単位処理の中に、両画像に対するインデックスプリントの指定部分が記述されている。
【0225】
この部分PD50においては、プリントタイプとして「インデックスプリント」が指定されるとともに、インデックスプリントの対象となる各撮影画像のファイルのファイル名「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」,...,「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」,...がそのファイルのパス名とともに指定されている。また、インデックスプリントの出力枚数が1枚であることも併せて指定されている。この部分PD50においては、撮影画像とアルバム画像とが区切り記号等によって区別されておらず、これら全ての画像が1つのインデックスプリントとして出力されることが指定されている。
【0226】
この部分PD50の指定内容に応じて、撮影画像に対するインデックスプリントと撮影画像に対するインデックスプリントとが区別されることなく、1つのインデックスプリントIP50として出力される。
【0227】
以上のように、このデジタルカメラ1によれば、アルバム画像に対するプリント指定を行うことが可能であるので、アルバム画像の印刷出力に関する利便性を向上させることができる。
【0228】
また、アルバム画像のインデックスプリントをプリントすることを指定できるので、便利である。具体的には、操作者は、アルバム画像のインデックスプリント(一覧印刷)を見ることによって、類似の画像を削除するなどのアルバム画像の整理作業を容易に行うことが可能である。
【0229】
さらに、アルバム画像と撮影画像との両方がインデックスプリントの対象として指定されている場合において、インデックスプリントの方式として、アルバム画像のインデックスプリントと撮影画像のインデックスプリントとを区別して(両インデックスプリントを異なる用紙に)印刷する方式(図31,図35(後述)を参照)を指定可能である。この方式によれば、撮影画像のインデックスプリント(IP10)とアルバム画像のインデックスプリント(IP20)とを容易に区別することができる。
【0230】
また、アルバム画像と撮影画像との両方がインデックスプリントの対象として指定されている場合において、インデックスプリントの方式として、両画像のインデックスプリントを(区別することなく)連続的に印刷する方式(図32参照)を指定することも可能である。この方式によれば、プリント指定の対象となっている画像の一覧をより効率的に出力することができる。たとえば、撮影画像およびアルバム画像を含む全プリント画像を単純に一覧したい場合には、撮影画像およびアルバム画像の両画像の区別をつける必要性がない。そして、そのような場合、図32に示すようなインデックスプリントによれば、プリントIP51の最後の(9つ目の)インデックス用画像の配置スペースを空けることなく、(撮影画像のインデックス用画像に引き続いて)次のアルバム画像のインデックス用画像が当該配置スペースに連続的に配置されるので、用紙の無駄を抑制することができる。また、図31の場合には、インデックスプリントにおける空きスペースは、撮影画像のインデックスプリントの終了を意味する場合と、アルバム画像のインデックスプリントの終了を意味する場合との両方が考えられるが、図32の場合には、インデックスプリントの空きスペースは、全画像についてのインデックスプリントの終了を示す。したがって、図32の出力形態によれば、インデックスプリントの空きスペースの存在によって、インデックスプリントの終了を即時に把握できる。
【0231】
<変形例など>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0232】
たとえば、上記のような出力形態は、一例であり、これに限定されない。たとえば、撮影画像およびアルバム画像の両画像についてのインデックスプリントを「区別する」出力形態として、次のような出力形態を採用してもよい。
【0233】
図35は、変形例に係る出力形態を示す図であり、図36は、この変形例に係る出力形態を指定するためのプリント指定ファイルの内容を示す図である。
【0234】
図35の出力形態においては、撮影画像についてのインデックスプリントIP10とアルバム画像についてのインデックスプリントIP20とが別の用紙に区別して出力されている。そして、撮影画像用のインデックスプリントIP10は、撮影画像プリント群PT10の直前に出力されており、アルバム画像用のインデックスプリントIP20は、アルバム画像プリント群PT20の直前に出力されている。言い換えれば、これら4種類のプリントが、次の順序、すなわち、撮影画像についてのインデックスプリントIP10、撮影画像プリント群PT10、アルバム画像についてのインデックスプリントIP20、アルバム画像プリント群PT20の順序で出力される。
【0235】
この結果、アルバム画像用のインデックスプリントIP20は、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20との間に位置することになり、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20とを互いに区別する役割をも果たしている。
【0236】
図36は、このような変形例に用いられるプリント指定ファイル(「AUTPRINT.MAK」)の内容を示す図である。
【0237】
このプリント指定ファイルは、ファイルのヘッダ部分HRと、撮影画像に対するプリントジョブの指定部分PAと、アルバム画像に対するプリントジョブの指定部分PBとを有している。
【0238】
撮影画像に対するプリントジョブの指定部分PAは、撮影画像に対するインデックスプリントの指定部分PD41と、撮影画像に対する通常プリントの指定部分PE10とを有している。また、アルバム画像に対するプリントジョブの指定部分PBは、アルバム画像に対するインデックスプリントの指定部分PD42と、アルバム画像に対する通常プリントの指定部分PE20とを有している。
【0239】
4つの部分PD41,PE10,PD42,PE20のそれぞれは、上述した内容と同一であるが、これら4つの部分の記載順序は、ジョブの実行順序の相違に呼応して、上述の内容と異なっている。このような順序で記載されることによって、図35のような順序で出力される。
【0240】
このプリント指定ファイルによれば、撮影画像のプリント群とアルバム画像のプリント群との間に、アルバム画像用のインデックスプリントIP20を出力する旨が指定されている。言い換えれば、このプリント指定ファイルは、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20とが互いに区別して出力されるようにするための識別指示を含んでいるとも表現することができる。そして、このような識別指示を含むプリント指定が規定されたプリント指定ファイルによれば、撮影画像のプリント群PT10とアルバム画像のプリント群PT20とが互いに区別されたプリント出力結果を、容易に得ることができる。
【0241】
なお、このような識別指示は、このような指示内容に限定されない。たとえば、図35とは逆にアルバム画像が撮影画像よりも先に出力される場合には、アルバム画像プリント群PT20と撮影画像プリント群PT10との間に、撮影画像用のインデックスプリントIP10を出力すべき旨の指示であってもよい。また、両画像を区別しないインデックスプリントIP50(図32参照)を、アルバム画像プリント群PT20と撮影画像プリント群PT10との間に出力すべき旨の指示であってもよい。
【0242】
あるいは、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20との間にインデックスプリントを挿入するのではなく、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20との間に仕切紙(たとえば白紙)を挿入すべき旨の指示であってもよい。また、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20とで用紙の出力方向を90度(degree)あるいは180度(degree)変更すべき旨の指示であってもよい。さらには、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20とで用紙のサイズを変更すべき旨の指示であってもよい。あるいは、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20とで用紙内でのプリント出力位置をずらすべき旨の指示であってもよい。
【0243】
また、上記実施形態においては、撮影画像とアルバム画像との両方がインデックスプリントの対象として指定されている場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、撮影画像とアルバム画像との両方がプリント指定される場合においても、撮影画像のインデックスプリントを出力する一方で、アルバム画像のインデックスプリントを出力しない旨を指定することも可能である。たとえば、図33のプリント指定ファイルにおいて、部分PD41,PE10,PE20を設ける一方で、部分PD42を設けないようにすればよい。
【0244】
これによれば、インデックスプリントIP40のうち、アルバム画像のインデックスプリントIP42以降(図31参照)を出力しないようにすることができる。アルバム画像は、頻繁にプリント指定されることがある。そのため、アルバム画像のインデックスプリントが操作者の手元に既に存在するなど、アルバム画像のインデックスプリントが不要な場合もある。そのような場合には、上記のインデックスプリントの指定解除操作をアルバム画像について施しておくことによって、アルバム画像のインデックスプリントを出力しないようにすることができる。すなわち、アルバム画像のインデックスプリントを必要に応じて出力することが可能になる。
【0245】
さらに、上記においては静止画像ファイルについてのプリント指定について主に説明してきたが、これに限定されない。静止画像ファイルだけでなく、動画像ファイルに対してもプリント指定を許可するようにしてもよい。プリント指定を許可する場合には、たとえば、プリント指定が設定された動画像ファイルについて、その先頭フレームがプリント対象として指定されたものとして取り扱うようにすればよい。なお、動画像ファイルに対しては、プリント指定を禁止するようにしてもよい。
【0246】
また、上記実施形態においては、アルバム画像はメモリカード90内に格納される場合を例示したが、これに限定されず、デジタルカメラの内蔵メモリに格納するようにしてもよい。
【0247】
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が含まれている。
【0248】
(1)請求項5に記載のデジタルカメラにおいて、
前記指定手段は、前記アルバム画像のインデックスプリントおよび/または前記撮像画像のインデックスプリントの有無を指定することが可能であり、
前記識別指示は、前記撮影画像のプリント群と前記アルバム画像のプリント群との間に、前記アルバム画像のインデックスプリントおよび/または前記撮像画像のインデックスプリントを出力する指示であることを特徴とするデジタルカメラ。
【0249】
(2)請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記指定手段は、前記撮影画像に対するプリント指定を行うことも可能であり、前記撮影画像と前記アルバム画像との両方がプリント指定される場合において、前記撮影画像のインデックスプリントを出力し、且つ、前記アルバム画像のインデックスプリントを出力しない旨を指定することが可能であることを特徴とするデジタルカメラ。
【0250】
これによれば、アルバム画像のインデックスプリントを必要に応じて出力することが可能になる。
【0251】
(3)請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記アルバム画像だけでなく前記撮影画像もインデックスプリントの対象とされることが可能であり、
前記指定手段は、前記アルバム画像と前記撮影画像との両方をインデックスプリントの対象とする場合には、インデックスプリントの方式として、前記両画像のインデックスプリントを連続的に印刷する方式を指定可能であることを特徴とするデジタルカメラ。
【0252】
これによれば、プリント指定の対象となっている画像の一覧をより効率的に出力することができる。
【0253】
【発明の効果】
以上のように、請求項1ないし請求項5に記載の発明によれば、アルバム画像に対するプリント指定を行うことが可能であるので、アルバム画像の印刷出力に関する利便性を向上させることができる。
【0254】
特に、請求項2に記載の発明によれば、アルバム画像のインデックスプリントのプリント指定を行うことができるので、便利である。
【0255】
また、請求項3に記載の発明によれば、撮影画像のインデックスプリントとアルバム画像のインデックスプリントとを容易に区別することができる。
【0256】
さらに、請求項4に記載の発明によれば、より簡易な操作で、アルバム画像をプリントすることができる。
【0257】
また、請求項5に記載の発明によれば、撮影画像のプリント群とアルバム画像のプリント群とが互いに区別されたプリント出力結果を、容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラ1を正面側からみた概略斜視図である。
【図2】デジタルカメラ1を背面側からみた概略斜視図である。
【図3】デジタルカメラ1の内部構成を示す図である。
【図4】メモリカード90内のフォルダ構成を示す図である。
【図5】各画像ファイルの構成を概念的に示す図である。
【図6】アルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図7】デジタルカメラ1における状態遷移図である。
【図8】撮影メニュー画面を示す図である。
【図9】再生メニュー画面を示す図である。
【図10】アルバム再生メニュー画面を示す図である。
【図11】再生モードにおける状態遷移を示す図である。
【図12】アルバム登録動作の全体の流れを示すフローチャートである。
【図13】図12の一部の流れを示すフローチャートである。
【図14】アルバム登録済みマークMK1が付された再生画像を示す図である。
【図15】変形例に係る再生メニュー画面を示す図である。
【図16】メモリカード90内の撮影画像フォルダ内に格納されたファイル群の一例を示す図である。
【図17】「アフターレコーディング」動作における状態遷移を示す図である。
【図18】各種ファイルの再生時の画面を示す図である。
【図19】アルバム作成処理を示すフローチャートである。
【図20】アルバム作成処理を示すフローチャートである。
【図21】アフレコファイルをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図22】ボイスレコーディングファイルをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図23】動画像ファイルのアルバム登録に関する設定を行うためのメニュー画面を示す図である。
【図24】動画像ファイルの先頭フレームをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図25】動画像ファイル全体をアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図26】撮影画像に対するプリント指定操作における状態遷移図である。
【図27】アルバム画像に対するプリント指定操作における状態遷移図である。
【図28】プリント指定済みマークMK7を示す図である。
【図29】メモリカード90内の各ファイルに対するプリント指定状況を示す図である。
【図30】インデックスプリントの出力形態設定操作における状態遷移図である。
【図31】撮影画像についてのインデックスプリントとアルバム画像についてのインデックスプリントとが区別して出力されている状態を示す図である。
【図32】撮影画像についてのインデックスプリントとアルバム画像についてのインデックスプリントとが区別されずに連続して出力されている状態を示す図である。
【図33】図31の出力形態を実現するためのプリント指定ファイルの内容を示す図である。
【図34】図32の出力形態を実現するためのプリント指定ファイルの内容を示す図である。
【図35】変形例に係る出力形態を示す図である。
【図36】図35の出力形態を実現するためのプリント指定ファイルの内容を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
2 撮影レンズ
3 電源ボタン
4 光学ファインダー
5 LCD
6 フラッシュ
7a〜7d 十字カーソルボタン(キー)
8a 実行ボタン
8b メニューボタン
8c フラッシュモードボタン
8d 液晶モニターボタン
9 シャッタボタン
11 QVボタン
12 マイク
13 スピーカ
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラにおいては、撮影画像はメモリカードなどの記録媒体に記録される。ただし、記録媒体に格納可能な撮影画像の枚数には上限があるため、通常は、適宜の枚数の撮影画像がその記録媒体に格納された後には、撮影画像のデータをメモリーカードからパーソナルコンピュータ(以下、パソコンとも称する)のハードディスクなどに移動させ、記録媒体の空き容量を確保することが行われる。
【0003】
しかしながら、パソコンなどに移動された画像データはデジタルカメラに残存していないので、移動された画像は気に入ったものであったとしてもデジタルカメラでは閲覧できない。
【0004】
このような問題を解決する技術として、お気に入りの画像をデジタルカメラの内蔵メモリに格納しておくもの(具体的には、カシオ計算機株式会社製のデジタルカメラEX−S2/EX−M2)が存在する。このデジタルカメラにおいては、撮影画像のうちユーザが気に入った画像をコピーして登録用の画像(お気に入りの画像ないしアルバム画像とも称する)を作成し、撮影画像とは別に格納しておくことができる(下記の非特許文献1参照)。
【0005】
これによれば、撮影画像をパソコンなどに移動させた後であってもお気に入りの画像はデジタルカメラの内蔵メモリ内に残存しているため、ユーザはお気に入りの画像をデジタルカメラを用いて閲覧することができる。
【0006】
また、このデジタルカメラは、DPOF(Digital Print Order Format)に対応している。操作者は、デジタルカメラにおいて、撮影画像に対するプリント指定操作を実行しておけば、そのプリント指定に関する情報が入ったメモリカードをDPOF対応のプリント店(プリントラボ)に渡すことなどによって、指定通りのプリント出力を得ることができる。
【0007】
【非特許文献1】
「デジタルカメラEX−S2/EX−M2取扱説明書」,カシオ計算機株式会社,平成14年9月
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術においては、プリント指定することが可能な画像は、撮影画像に限定されている。
【0009】
そのため、アルバム画像については、DPOF対応のプリント店にメモリカードを持参するだけでは印刷対象の画像を指定することはできず、印刷対象の画像を別途の手法で指定する必要がある。すなわち、アルバム画像を気軽にプリント出力することができないという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、アルバム画像の印刷出力に関する利便性を向上させることが可能なデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、デジタルカメラであって、撮影画像のデータファイルである撮影画像ファイルを撮影により取得する手段と、前記撮影画像ファイルについてのアルバム登録指示を受け付ける手段と、前記アルバム登録指示がなされた撮影画像ファイルについて、アルバム画像のデータファイルであるアルバム画像ファイルを当該撮影画像ファイルに基づいて作成し、当該アルバム画像ファイルを前記撮影画像ファイルとは互いに異なるフォルダに格納する制御手段と、前記アルバム画像に対するプリント指定を行うことが可能な指定手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記指定手段は、前記アルバム画像のインデックスプリントについてのプリント指定を行うことが可能であることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記アルバム画像だけでなく前記撮影画像もインデックスプリントの対象とされることが可能であり、前記指定手段は、前記アルバム画像と前記撮影画像との両方がインデックスプリントの対象とされる場合には、インデックスプリントの方式として、前記アルバム画像のインデックスプリントと前記撮影画像のインデックスプリントとを区別して印刷する方式を指定可能であることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記指定手段は、前記デジタルカメラに内蔵又は装着された記録手段内の前記アルバム画像の全てを一括してプリントする、一括プリント指定を行うことが可能であることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記指定手段は、前記撮影画像に対するプリント指定を行うことも可能であり、前記撮影画像と前記アルバム画像との両方がプリント指定される場合には、前記撮影画像のプリント群と前記アルバム画像のプリント群とが互いに区別して出力されるようにするための識別指示を含むプリント指定を行うことが可能であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
<構成概要>
図1および図2は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1の外観構成を示す図である。図1は正面側からみた概略斜視図であり、図2は背面側からみた概略斜視図である。
【0018】
図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は、薄型の略直方体形状を有している。
【0019】
図1に示すように、デジタルカメラ1は、その正面側に撮影レンズ2と光学ファインダー4とフラッシュ6とを備えており、その上面側に電源ボタン3とシャッタボタン(レリーズボタン)9とマイク12とを備えている。また、図2に示すように、デジタルカメラ1は、その背面側に液晶表示部(以下、LCDという。)5とボタン群7,8とクイックレビューボタン(以下、QVボタンとも称する)11とスピーカ13とを備えている。ボタン群7は十字カーソルボタン(ないしカーソルキー)7a〜7dを有しており、ボタン群8は実行ボタン8aとメニューボタン8bとフラッシュモードボタン8cと液晶モニターボタン8dとを有している。さらに、図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は、その側方の面に蓋14とDC入力端子15とUSB端子16とAV出力端子17とを備えている。
【0020】
後述するように、デジタルカメラ1は、撮影レンズ2からの被写体像をCCD(撮像素子)20(図3)によって光電変換することなどによって、被写体に関する画像データを取得する。
【0021】
また、電源ボタン3は、電源のオン操作およびオフ操作を受け付けるために用いられる。具体的には、電源ボタン3を押下するごとにオン状態への移行とオフ状態への移行とが交互に繰り返される。
【0022】
シャッタボタン9はユーザ(操作者)による半押し状態(以下、状態S1とも称する)と全押し状態(以下、状態S2とも称する)とを区別して検出可能な2段階押し込みスイッチとなっており、半押し状態S1のときに自動合焦制御を開始し、全押し状態S2のときに記録用画像を撮影するための本撮影動作を開始する。
【0023】
LCD5は、本撮影動作前のプレビュー表示(ライブビュー表示とも称する)及び記録画像の再生表示等を行う。このLCD5は、所定数(ここでは320×240)の表示画素を有しており、カラー画像を表示することができる。
【0024】
操作者は、LCD5におけるライブビュー表示によって撮影画像における被写体の位置および大きさ等を知覚し、フレーミング動作を行うことができる。なお、LCD5を用いることなく光学ファインダー4のみを用いてフレーミング動作を行うことも可能である。
【0025】
また、QVボタン11は、デジタルカメラ1における複数の動作モード、具体的には、撮影モードと再生モードとアルバム再生モード(後述)と切り替える機能を有している。後述するように、原則としてQVボタン11が押下されるごとに、これら3つのモードが順次に且つ循環的に(サイクリックに)選択される。なお、後述するように、動作モードの変更に伴ってLCD5における表示画像も切り替わることから、QVボタン11は、LCD5における表示画像を切り替える切替ボタンであるとも表現できる。
【0026】
メニューボタン8bは、LCD5へのメニューの表示および非表示を切り替える機能を有している。たとえば、各動作モードの初期画面においてメニューボタン8bが押下されるごとに、メニュー画面と非メニュー画面(ライブビューあるいは再生画像等の表示画面)とが交互にLCD5に表示される。また、LCD5に表示されたメニュー画面における表示カーソルは、十字カーソルボタン7a〜7dを用いて4方向に移動させることができる。さらに、所望の選択肢が選択された状態で実行ボタン8aを押下することによって、その選択肢に対応する設定動作等が実行される。このような操作によって、各種撮影パラメータの設定、アルバム登録(後述)等を行うことが可能である。
【0027】
フラッシュモードボタン8cは、フラッシュ6のモードを決定するためのボタンである。フラッシュモードボタン8cが押下されるごとに、自動発光、強制発光、発光禁止の順序でフラッシュモードが切り替わる。
【0028】
液晶モニターボタン8dは、液晶モニターの表示・非表示を切り替えるためのボタンである。液晶モニターボタン8dが押下されるごとに、液晶モニターに画像等が表示された状態(表示状態)と表示されない状態(非表示状態)とが交互に切り替わる。非表示状態にしておけば消費電力を低減できる。
【0029】
また、マイク12は、動画撮影、ボイスメモ、ボイスレコーディング、アフターレコーディング(アフレコ)時において、音声データを取得する(録音する)ために用いられる。
【0030】
スピーカ13は、音声を出力する機能を有しており、音声データあるいは音声付き画像データ(静止画、動画)を再生するときなどに用いられる。
【0031】
さらに、蓋14は、電池室およびメモリカード装着部を覆う部分に設けられている。言い換えれば、蓋14の内部側には、電源電池BTを収容する電池室と着脱自在な記録媒体(可搬性記録媒体)であるメモリカードを装着するメモリカード装着部とが設けられている。電源電池BTおよびメモリカード90は、それぞれ、電池室およびメモリカード装着部に対して着脱自在に装着される。本撮影によって得られる画像データおよび後述するアルバム画像データ等は、この挿入装着部にセットされるメモリカード90に記録される。また、デジタルカメラ1は、電源電池BTからの電力供給を受けることもできるし、DC入力端子15を用いてACアダプタ(不図示)等からの電力供給を受けることもできる。
【0032】
USB端子16は、パーソナルコンピュータ(パソコンとも略称する)等とのデータ通信を行うための端子である。USB端子16にUSB規格のケーブル等を接続することによって外部機器(パソコン等)とのデータ通信を行うことができる。
【0033】
AV出力端子17は、テレビなどの外部映像音響機器(AV機器)に接続するための端子である。所定のAVコードをこのAV出力端子17と外部映像音響機器側の入力端子とを接続することによって、その外部映像音響機器に画像および/または音声を出力することができる。
【0034】
次に、図3を参照しつつ、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図3は、デジタルカメラ1の内部機能を示すブロック図である。
【0035】
CCD(撮像素子)20は被写体像を撮影して電子的な画像信号を生成する撮像手段として機能するものであり、例えば1600×1200個の画素を有し、撮影レンズ2によって結像された被写体の光像を、画素毎にR(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。
【0036】
CCD20から得られる画像信号はアナログ信号処理回路21に与えられ、アナログ信号処理回路21において画像信号(アナログ信号)に対して所定のアナログ信号処理が施される。アナログ信号処理回路21は相関二重サンプリング回路(CDS)とオートゲインコントロール回路(AGC)とを有しており、相関二重サンプリング回路により画像信号のノイズ低減処理を行い、オートゲインコントロール回路でゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。
【0037】
A/D変換器22は、画像信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。変換後のデジタル信号は、画像データとして一時的にRAM50a内のバッファメモリ54に格納される。そして、バッファメモリ54に保存された画像データに対して、次述する画像処理部51による、WB(ホワイトバランス)処理、γ補正処理、および色補正処理等が施された後、圧縮/伸張部52による圧縮処理等が施される。
【0038】
また、マイク12から得られる音声信号は、アナログ信号処理回路21に与えられた後、A/D変換器22に転送される。A/D変換器22は、転送された音声信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するものである。変換後のデジタル信号は、音声データとして一時的にバッファメモリ54に格納される。そして、バッファメモリ54に保存された音声データに対して、音声処理部53による各種の処理が施される。
【0039】
操作部30は、上述した電源ボタン3、ボタン群7,8、シャッタボタン9、QVボタン11等を含む操作部であり、ユーザがデジタルカメラ1の設定状態を変更操作する際や撮影操作を行う際等に用いられる。
【0040】
電源40は、デジタルカメラ1に対する電力供給源である。デジタルカメラ1は、リチウムイオン電池などの二次電池を電源電池BTとして用いて駆動される。
【0041】
全体制御部50は、内部にRAM50a及びROM50bを備えたマイクロコンピュータによって構成され、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより、上記各部を統括的に制御する制御手段として機能する。全体制御部50は、たとえば、ライブビュー表示処理、およびメモリカードへの記録処理などをも制御する。なお、RAM50aは、高速アクセス可能な半導体メモリ(たとえばDRAM)であり、ROM50bは電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性の半導体メモリ(たとえばフラッシュROM)として構成される。また、RAM50a内における一部の領域は、一時記憶用のバッファエリアとして機能する。ここでは、このバッファエリアをバッファメモリ54と称するものとする。バッファメモリ54は、画像データおよび音声データを一時的に記憶する。
【0042】
全体制御部50は、画像処理部51、圧縮/伸張部52、音声処理部53を有している。これらの各処理部51,52,53は、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現される機能部である。
【0043】
画像処理部51は、WB処理、γ補正処理等の各種のデジタル画像処理を施す処理部である。WB処理は、R,G,Bの各色成分のレベル変換を行い、カラーバランスを調整する処理であり、γ補正処理は、画素データの階調を補正する処理である。圧縮/伸張部52は、画像データの圧縮処理および伸張処理を行う処理部である。圧縮方式としては、例えばJPEG方式などが採用される。音声処理部53は、音声データに対する各種のデジタル処理を施す処理部である。
【0044】
また、カードインタフェース(カードI/F)60は、デジタルカメラ1側面の挿入装着部に対して装着されるメモリカード90への画像データの書込み及び読出しを行うためのインタフェースである。
【0045】
メモリカード90に対する画像データの読み書き時には、圧縮/伸張部52において例えばJPEG方式で画像データの圧縮処理又は伸張処理が行われ、カードインタフェース60を介して画像データがバッファメモリ54とメモリカード90との間で送受信される。また、音声データの読み書き時においてもカードインタフェース60を介して音声データがバッファメモリ54とメモリカード90との間で送受信される。
【0046】
さらに、デジタルカメラ1は、このカードインタフェース60を用いて、画像および音声等のデータを送受信するだけでなく、デジタルカメラ1で動作するプログラムを取り込むことも可能である。たとえば、メモリカード90に記録される制御プログラムを、全体制御部50のRAM50a又はROM50b内に取り込むことができる。これにより、制御プログラムを更新することなどが可能である。
【0047】
また、USB端子16などを介した外部機器(外部コンピュータなど)との通信によっても、画像あるいは音声などの各種のデータ、および制御プログラムなどを送受信することが可能である。たとえば、外部コンピュータの読取装置(光学ドライブ装置等)にセットされた記録媒体(CD−R/RW、CD−ROMなど)に記録された各種のデータおよびプログラム等を、USB端子16を介して取得することが可能である。
【0048】
<撮影画像およびアルバム画像>
つぎに、撮影画像およびアルバム画像について説明する。
【0049】
図4はメモリカード90内のフォルダ構成を概念的に示す図である。図4に示すように、撮影画像のファイルは、DCF(Design rule for Camera File system)の形式にしたがって作成されて記録される。ここでは、各撮影画像ファイルは、フォルダ「100MLT09」の中に格納される。フォルダ「100MLT09」は、フォルダ「DCIM」の下に作成されるフォルダであり、フォルダ「DCIM」は、ルートフォルダの下に作成されるフォルダである。以下、このフォルダ「100MLT09」を「撮影画像フォルダ」(ないし「記録フォルダ」)とも称する。
【0050】
各撮影画像ファイルの名称は、「Pict0005.jpg」などのように、先頭の8文字(Pict0005)とそれに続くピリオド(.)と3文字の拡張子(jpg)とで構成されている。先頭の8文字のうち、前半の4つのアルファベットは、種別(撮影画像等の撮影ファイル(後述)であること)を表しており、後半の4つの数字は撮影画像(撮影ファイル)の作成順に連続的に付与されるシリアル番号である。
【0051】
したがって、デジタルカメラ1による撮影動作を繰り返すことによって、メモリカード90内には、「Pict0001.jpg」,「Pict0002jpg」,「Pict0003.jpg」,「Pict0004.jpg」,「Pict0005.jpg」,「Pict0006jpg」,...という名称のファイルがこの順序で作成されて格納される。
【0052】
さて、このデジタルカメラ1においては、撮影画像のうち操作者が気に入った画像を、撮影画像と区別して登録しておくことができる。この明細書においては、このような機能を「アルバム登録」機能と称するものとし、また、アルバム登録によって、撮影画像ファイル等の元のファイルに対応して新規に作成される画像を「アルバム画像」と称するものとする。また、各アルバム画像は、撮影画像とは異なるフォルダ(具体的には、フォルダ「ALBUM」)に、撮影画像とは別個の画像として格納される。アルバム画像の格納用のフォルダ(以下、「アルバムフォルダ」とも称する)「ALBUM」は、ルートフォルダの下に作成されるフォルダである。
【0053】
また、各アルバム画像のファイルの名称は、撮影画像と同様のルールに基づいて付与される。ただし、ファイル名の先頭の8文字のうち、前半の4つのアルファベット(Albm)は、種別(アルバム登録されたものであること)を表しており、後半の4つの数字はアルバム画像等の作成順に連続的に付与されるシリアル番号である。
【0054】
図4に示すように、たとえば、操作者が「Pict0006jpg」という名称のファイルをお気に入りの画像としてアルバム登録すると、「Albm0003.jpg」という名称のアルバム画像のファイル(アルバム画像ファイル)が生成される。ここでは、3番目のアルバム画像が生成される場合を想定しているので、生成されたアルバム画像ファイルのシリアル番号が「0003」になっている。
【0055】
また、アルバムフォルダは、アルバム画像ファイル等の他に、アルバム登録された複数のファイルに関する基本情報を記録したファイル(以下、「アルバム情報ファイル」とも称する)を有している。このアルバム情報ファイルは、図4において「Album.inf」という名称のファイルとして示されており、図6のような構成を有している。なお、このアルバム情報ファイルの内容については後述する。
【0056】
このようなアルバム登録機能によれば、操作者は撮影画像のうち気に入った画像をアルバム画像として登録しておくことができる。
【0057】
アルバム画像は撮影画像とは区別して扱われるので、撮影画像をパソコンなどの外部機器に移動させてメモリカード90内からは消去した後であっても、アルバム登録された画像はメモリカード90内に残存することになる。そのため、操作者は、撮影画像はメモリカード90から消去された後であっても、アルバム登録されている気に入った画像を、メモリカード90内から読み出してLCD5に表示させることなどができる。すなわち、気軽に閲覧することができる。特に、メモリカード90の容量は内蔵メモリに比べて大きいため、内蔵メモリにアルバム画像を格納しておく場合に比べて、さらに多くの画像を格納しておくことが可能である。
【0058】
また、メモリカード90内に残存しているアルバム画像を用いて、印刷を行うこともできる。これによれば、気に入った画像を気軽に印刷することができる。特に、ダイレクトプリント対応のプリンタにメモリカード90を直接挿入してダイレクトプリントを行えば、気に入った画像を非常に簡易に印刷することが可能になる。
【0059】
図5は各ファイルの構成を概念的に示す図である。図5では、撮影画像ファイルの構成を示しているが、アルバム画像ファイルも同様の構成を有している。
【0060】
図5に示すように、各撮影画像ファイルは、所定形式(ここではExif形式)のファイルとして作成される。具体的には、各撮影画像のファイルは、タグ情報TGと、JPEG形式で圧縮された高解像度の画像データ(ここでは、1600×1200画素の画像信号)DPと、サムネイル表示用の画像データ(ここでは、80×60画素の画像信号)DMとを有している。このうち、タグ情報TGには、「ファイル名」、「撮影日時」、「撮影に使用されたカメラのシリアルナンバー」、「関連する音声ファイル」、および「アルバム登録の有無」などの情報が含まれている。
【0061】
また、各アルバム画像ファイルも、同様の形式(ここではExif形式)のファイルとして作成される。各アルバム画像のファイルは、同様に、タグ情報TGと、JPEG形式で圧縮された高解像度の画像データDPと、サムネイル表示用の画像データDMとを有している。ただし、データ量を低減するため、高解像度の画像データDPとしては、撮影画像の解像度よりも低い解像度の画像信号に変換されたデータを格納しておくものとする。具体的には、このアルバム画像の画像データDPは、圧縮された状態でメモリカード90に格納されている1600×1200画素のサイズの撮影画像の画像データDPを圧縮/伸張部52により一旦伸張し、画像処理部51などによる解像度変換処理によって640×480画素のサイズに変換した後、さらに圧縮/伸張部52によりJPEG形式で再圧縮することによって生成される。また、上記において例示した撮影画像ファイルのタグ情報TGのうち、「アルバム登録の有無」は不要であるが、「撮影日時」、「撮影に使用されたカメラのシリアルナンバー」、および「関連する音声ファイル」などの情報はそのままアルバム画像ファイルのタグ情報TGとして引き継がれる。
【0062】
また、各ファイルには、その属性ATが定められている。具体的には、「読み取り専用属性(R)」、「アーカイブ属性(A)」、「システムファイル属性(S)」、および「隠しファイル属性(H)」の4つの属性のいずれかが各ファイルに対して決定される。撮影画像に対しては、通常、「アーカイブ属性(A)」および「読み取り専用属性(R)」のいずれかが付与される。「アーカイブ属性」が与えられたファイルに対しては、読出動作および書込動作の両方が許可されるが、「読み取り専用属性」が与えられたファイルに対しては、読出動作のみが許可され、書込動作が禁止される。
【0063】
撮影画像ファイルには、撮影時点において「アーカイブ属性(A)」が付与される。一方、アルバム画像ファイルには、登録時点において「読み取り専用属性(R)」が付与される。このように、アルバム画像ファイルに対しては「読み取り専用属性(R)」が初期的に付与されるため、気に入った画像として登録された大事なアルバム画像を誤操作で消去してしまうことを回避することができる。
【0064】
なお、このデジタルカメラ1では静止画像の撮影だけでなく、動画の撮影および音声の録音等を行うことも可能である。この明細書では、このような撮影動作等によって得られるデータファイルを「撮影ファイル(ないし記録ファイル)」と総称するものとする。撮影ファイルは、画像データおよび/または音声データを含むファイルであるとも表現される。
【0065】
また、アルバム登録の対象は静止画像に限定されず、動画像、音声などの撮影ファイルもまたアルバム登録の対象となる。この明細書では、撮影ファイルに対応して新規に作成されてアルバム登録されたファイルを「アルバム登録ファイル(ないしアルバム登録オブジェクト)」あるいは単に「アルバムファイル」と称するものとする。アルバムファイルは、全体制御部50の制御下において、登録元の撮影ファイル(データファイル)に基づいて作成され、登録元の撮影ファイルとは互いに異なるフォルダに格納される。
【0066】
以下では、画像(特に静止画像)を中心にそのアルバム登録動作等について説明する。
【0067】
<デジタルカメラにおける状態遷移の概略>
図7は、デジタルカメラ1における状態遷移図であり、LCD5における表示状態を中心に示す図である。図7の角丸四角の中には、LCD5における表示画面が示されている。アルバム登録動作の詳細について説明する前に、図7を参照しながらデジタルカメラ1における状態遷移の概要について説明する。
【0068】
まず、電源ボタン3の押下に応答して電源がオン状態にされると、デジタルカメラ1は状態ST10に移行する。状態ST10においては、デジタルカメラ1は「撮影モード」に設定され、撮影のためのプレビュー画像であるライブビュー画像がLCD5に表示される。「撮影モード」は画像(動画、静止画)あるいは音声を、撮影あるいは録音するモードである。
【0069】
また、デジタルカメラ1は、上述したように、「撮影モード」の他に、「再生モード」および「アルバム再生モード」を有している。「再生モード」は撮影画像(および録音音声等)のファイルを再生するモードであり、「アルバム再生モード」はアルバムファイルを再生するモードである。
【0070】
これらのモードの切替には、QVボタン11が用いられる。原則として、QVボタン11が押下されるごとに、デジタルカメラ1は3つのモードに対して順次に且つ循環的に(サイクリックに)移行する。ただし、例外的に、撮影ファイルがメモリカード90内に存在しないときには「再生モード」には移行せず、アルバムファイルがメモリカード90内に存在しないときには「アルバム再生モード」には移行しない。
【0071】
以下では、このモード切替についてさらに詳細に説明する。
【0072】
状態ST10においてQVボタン11が一度押下されると、メモリカード90内に撮影ファイルが保存(格納)されているか否かが判定される(状態ST41)。
【0073】
そして、メモリカード90内に撮影ファイルが1つでも記録されていれば状態ST20に移行する。状態ST20は、デジタルカメラ1が「再生モード」に設定され、LCD5に撮影画像等の再生画像が表示されている状態である。状態ST20に移行すると、直近に撮影された撮影画像等に関する再生画像がLCD5に最初に表示される。また、左右方向のキー7cまたは7dを押下するごとに、LCD5での表示対象ファイルがその撮影順序での前方向あるいは後方向に順次に変更される。
【0074】
一方、メモリカード90内に撮影ファイルが1つも記録されていない場合には状態ST42に移行する。
【0075】
また、状態ST20においてQVボタン11がもう一度押下されたときにも、状態ST42に移行する。
【0076】
状態ST42においては、メモリカード90内にアルバムファイルが格納(保存)されているか否かが判定される。
【0077】
そして、メモリカード90内にアルバムファイルが1つでも記録されていれば状態ST30に移行する。状態ST30は、デジタルカメラ1が「アルバム再生モード」に設定され、LCD5にアルバム画像が表示されている状態である。状態ST30に移行すると、最初に、直近に登録されたアルバムファイルに関するアルバム画像がLCD5に表示される。また、左右方向のキー7cまたは7dを押下するごとに、LCD5での表示対象ファイルがその登録順序での前方向あるいは後方向に順次に変更される。
【0078】
一方、メモリカード90内にアルバムファイルが1つも記録されていない場合には状態ST43に移行し、メモリカード90内に撮影ファイルが1つも記録されていないか否かが判定される。そして、メモリカード90内に撮影ファイルもアルバムファイルも全く記録されていないと判定される場合には状態ST44に移行し、「メモリカードに画像がありません」という文字を表示して状態ST10に戻る。メモリカード90内に撮影ファイルは記録されていると判定される場合には、状態ST41に移行することなくそのまま状態ST10に復帰する。
【0079】
また、状態ST30においてQVボタン11がもう一度押下されたときにも、状態ST10に再び移行する。
【0080】
以上の動作によれば、撮影ファイルおよびアルバムファイルの双方がともにメモリカード90内に記録されているときには、QVボタン11が押下されるごとに、これら3つのモード(「撮影モード」、「再生モード」、「アルバム再生モード」)が順次に且つ循環的に(サイクリックに)選択される。そして、QVボタン11の押下に応答して、撮影モードにおけるライブビュー画像と、再生モードにおけるデータファイルに関する再生画像と、アルバム再生モードにおけるアルバムファイルに関するアルバム画像との間で表示画像が変更される。したがって、ボタンの押下のみでアルバム画像等を表示できるので、アルバム画像を容易に閲覧することが可能である。
【0081】
また、メモリカード90内に撮影ファイルが記録されているもののアルバムファイルが記録されていないときには、QVボタン11の押下に応答して、「撮影モード」と「再生モード」とが順次に且つ循環的に選択される。言い換えれば、メモリカード90がアルバムファイルを有しているときにのみ、QVボタン11の押下に応答してアルバム画像が表示する状態に変更される。このように、アルバムファイルがメモリカード90内に存在しないときには、アルバムファイルを表示する画面に切り替わらない。したがって、無用な切り替えをなくすことができる。
【0082】
さらに、メモリカード90内にアルバムファイルが記録されているものの撮影ファイルが記録されていないときには、QVボタン11の押下に応答して、「撮影モード」と「アルバム再生モード」とが順次に且つ循環的に選択される。言い換えれば、メモリカード90が撮影ファイルを有していないときには、QVボタン11の押下に応答して、ライブビュー画像とアルバム画像との間でのみ、表示画像が変更される。すなわち、撮影ファイルがメモリカード90内に存在しないときには、撮影ファイルを表示する画面には切り替わらない。したがって、無用な切り替えをなくすことができる。
【0083】
また、メモリカード90内にアルバムファイルも撮影ファイルも記録されていないときには、「撮影モード」のみしか選択できない。このとき、QVボタン11の押下に応答して、「メモリカードに画像がありません」という文字がLCD5に表示されるので、操作者はモード変更が不可能であることを認識できる。
【0084】
つぎに、状態ST10,ST20,ST30からの更なる状態遷移について説明する。
【0085】
状態ST10においてメニューボタン8bを押下すると状態ST11へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST10に戻る。状態ST11は、撮影モード内のサブモードへの変更等を行うことが可能な状態であり、撮影種類等を設定するための「撮影メニュー」がLCD5に表示される。状態ST11においては、ライブビュー画像が背景画像として表示されたまま、撮影メニュー画面の各項目がオーバーレイ表示される。
【0086】
また、状態ST20においてメニューボタン8bを押下すると状態ST21へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST20に戻る。状態ST21は、再生モードでの各種の設定を行うことが可能な状態であり、各種の設定動作を行うためのメニュー画面である「再生メニュー」がLCD5に表示される。状態ST21においては、撮影画像(再生画像)が背景画像として表示されたまま、再生メニュー画面の各項目がオーバーレイ表示される。
【0087】
さらに、状態ST30においてメニューボタン8bを押下すると状態ST31へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST30に戻る。状態ST31は、アルバム再生モードでの各種の設定を行うことが可能な状態であり、各種の設定動作を行うためのメニュー画面である「アルバム再生メニュー」がLCD5に表示される。状態ST31においては、アルバム画像が背景画像として表示されたまま、アルバム再生メニュー画面の各項目がオーバーレイ表示される。
【0088】
また、図8、図9、および図10は、それぞれ、状態ST11、状態ST21、状態ST22でのLCD5に表示されるメニュー画面G11,G21,G31を示す図である。
【0089】
図8は、状態ST11における撮影メニュー画面G11の一例を示す図である。この撮影メニュー画面G11などを用いた各種の設定操作によれば、撮影の種類を変更することなどが可能である。具体的には、メニュー画面G11の中から「単写」又は「連写」を選択すれば静止画像の撮影が可能であり、「動画」を選択すれば動画の撮影が可能である。また、音声の録音動作を行うことも可能である。たとえば、「ボイスメモ」を選択すれば、1枚の静止画像の撮影後の一定期間にわたって音声を記録することができる。また、「ボイスレコード」を選択すれば、静止画像の記録を伴うことなく、音声のみを録音することができる。
【0090】
図9は、状態ST21における再生メニュー画面G21の一例を示す図であり、図10は、状態ST31におけるアルバム再生メニュー画面G31の一例を示す図である。メニュー画面G21,G31などを用いた各種の操作によれば、撮影画像等に対する様々な設定動作を行うことが可能である。
【0091】
図9と図10とを比較すると判るように、再生メニュー画面G21とアルバム再生メニュー画面G31とは類似の構成を有している。具体的には、「プロテクト」、「削除」、「スライドショー」、「プリント指定」、「カメラのセットアップ」の各項目は、いずれのメニューにおいても存在している。すなわち、両メニュー画面G21,G22の項目は、部分的に一致している。
【0092】
言い換えれば、再生モードおよびアルバム再生モードの両モードにおけるメニュー画面はいずれも階層構造を有しており、両モードにおける同一階層のメニュー画面(たとえば、両モードの各初期画面G20,G30の次に最初に表示される第1の階層の各メニュー画面G21,G31)は、互いに一致する項目(「プロテクト」、「削除」、「スライドショー」、「プリント指定」、「カメラのセットアップ」の各項目)を有している。
【0093】
したがって、再生モードおよびアルバム再生モードのいずれのモードにおいても、「プロテクト」、「削除」、「スライドショー」、「プリント指定」、「カメラのセットアップ」の各項目に関する設定動作を、同様のメニュー画面G21,G31等を用いた類似の操作で実現することができる。これにより、操作における統一感が増大する。言い換えれば、操作者は共通操作で同様の設定動作を行うことができるので、操作性が高い。
【0094】
また、その一方で、再生モードにおけるメニュー画面G21には「再生メニュー」であることが文字を用いて明示され、アルバム再生モードにおけるメニュー画面G31には「アルバム再生メニュー」であることが文字を用いて明示される。すなわち、再生モードおよびアルバム再生モードおける各メニュー画面G21,G31は、それぞれ、再生モードおよびアルバム再生モードのいずれのモードのメニュー画面であるかを示す「識別部分」を有している。したがって、操作者は、LCD5に表示されているメニュー画面が、再生モードにおけるメニュー画面G21であるのか、あるいは、アルバム再生モードにおけるメニュー画面G31であるのかを、確実に認識することが可能である。
【0095】
特に、この実施形態においては、QVボタン11の押下に応答して再生モード(状態ST20)とアルバム再生モード(状態ST30)とが容易に切り替えられる。また、更なる操作(具体的には、メニューボタン8bの押下)に応答して、状態ST20から状態ST21へと容易に移行することもでき、同様に状態ST30から状態ST31へと容易に移行することもできる。そして、モードの移行操作等が容易であるが故に、操作者は状態ST21、ST31でのメニュー画面がいずれのモードにおけるメニュー画面であるかを誤認する事態になることが想定される。
【0096】
しかしながら、このような場合においても、各状態ST21,31における各メニュー画面G21,G31に表示されている上述の識別部分によって、表示画面が再生モードおよびアルバム再生モードのいずれのモードのメニュー画面であるかを容易に認識することができる。したがって、モードの誤認に起因する誤操作を防止できる。なお、ここでは文字を用いて識別部分を構成しているが、所定の図形等を用いて識別部分を構成するようにしてもよい。
【0097】
また、メニュー画面の各項目の左端には、3つの種類の記号(具体的には、白い菱形、黒い菱形、×印)のいずれかが表示される。×印は選択不可能な項目であることを意味し、菱形の記号は選択可能な項目であることを意味している。また、黒い菱形は現在選択されている項目を意味している。操作者が、上下方向ののキー7aまたは7bを用いて選択項目を変更し、所望の選択項目の記号が黒い菱形に変更された状態で、実行ボタン8aを押下すると、その選択項目に対する動作(具体的には、更なるサブメニュー画面の表示)が実行される。
【0098】
<アルバム登録>
つぎに、アルバム登録動作について詳細に説明する。
【0099】
図11〜図13は、登録手順について説明するための図である。図11は、再生モードにおける状態遷移図を示している。図12は登録動作の全体の流れを示すフローチャートであり、図13はその一部の流れを示すフローチャートである。
【0100】
まず、図11に示すように、状態ST20においてメニューボタン8bを押下すると状態ST21に移行する。そして、状態ST21でLCD5に表示される再生メニュー画面G21において「アルバムに追加登録」という項目をキー7を用いて選択して実行ボタン8aを押下すると、状態ST22に移行する。なお、状態ST22において、メニューボタン8bを押下すれば状態ST21に戻ることができる。
【0101】
状態ST22においては、追加登録のためのメニュー画面G22が表示される。状態ST22のメニュー画面G22においては、再生中の撮影画像が背景画像として表示されたままで、メニュー項目がオーバーレイ表示される。
【0102】
このメニュー画面G22においては、「この画像」および「一括」の2つの項目が表示されている。前者の項目「この画像」は、撮影画像を1枚ずつ登録することを指示するためのコマンドであり、後者の項目「一括」は、撮影画像フォルダ(「100MLT09」(図4参照))内の複数(ここでは全て)の撮影画像を一括して登録することを指示するためのコマンドである。
【0103】
このメニュー画面G22で、いずれかの項目が選択された後に実行ボタン8aが押下されると、全体制御部50は、一括登録の指示入力を受け付けたものと判定して、アルバム登録動作を実行する。
【0104】
このアルバム登録動作について、図12を参照しつつ説明する。
【0105】
まず、ステップSP50において、一括登録の指示が与えられているのか否かが判定される。一括登録の指示が与えられている場合には、ステップSP51に進み、そうでない場合(すなわち画像を1つずつ登録する旨の指示が与えられている場合)には、ステップSP61に進む。
【0106】
ステップSP51においては、メモリカード90の空き容量が確認される。そして、一括登録に必要な容量(言い換えれば、撮影画像フォルダ内の全ファイルをアルバム登録するために必要な容量)とメモリカード90内の空き容量(未使用領域の容量)とが比較される。一括登録に必要な容量がメモリカード90内に残存していないと判定されると、メモリカードが容量不足であることを示す文字等がLCD5に一定期間(例えば数秒間)にわたって表示され(ステップSP59)、状態ST21(図11)に戻る。一方、一括登録に必要な容量がメモリカード90内に残存していると判定されると、ステップSP52に進む。
【0107】
ステップSP52においては、撮影画像フォルダ内の最初のファイル(シリアル番号が最も小さなファイル)が、登録処理の対象ファイル(登録対象ファイル)として指定される。
【0108】
ステップSP53においては、登録対象のデータファイルに対応するアルバムファイルが既に作成されているか否か、言い換えれば、登録対象ファイルが既にアルバム登録されているファイルであるか否かが判定される。すなわち、重複登録がチェックされる。
【0109】
登録処理の対象ファイルが既にアルバム登録されていることが検出された場合には、ステップSP55に進み、重複登録の警告が出力される。例えば、登録対象ファイルと同一の撮影画像ファイルが既にアルバム登録されている旨を示す文字等が、警告としてLCD5に表示される。そして、重複登録を回避するため、登録対象ファイルのアルバム登録が禁止され、登録対象ファイルをアルバム登録することなく、ステップSP56に進む。これにより、同一の撮影画像ファイル(データファイル)を重複してアルバム登録することを回避できる。
【0110】
一方、登録対象ファイルが未だアルバム登録されていない場合には、ステップSP54のアルバムファイル作成処理に進む。
【0111】
図13は、ステップSP54,SP64におけるアルバムファイル作成処理の詳細動作(ステップSP70)を示すフローチャートである。ここでは、登録処理の対象ファイルが静止画像ファイルであることを前提に説明を行う。
【0112】
まず、ステップSP71において、対象の撮影画像ファイルの高解像度(1600×1200画素)の画像データを伸張し、その画像データをステップSP72においてVGAサイズ(640×480画素)にリサイズして再圧縮する。
【0113】
ステップSP73においては、新規のアルバム画像ファイルのファイル名が決定される。特に、新規ファイル名のシリアル番号が決定される。具体的には、デジタルカメラ1は、アルバム情報ファイル(「Album.inf」(図6参照))を参照し、既登録ファイルのシリアル番号のうち最も大きな番号(即ち最も新しく登録されたファイルのシリアル番号)を1つインクリメントした番号を、新規ファイルのシリアル番号として決定する。たとえば、図6に示すように、最後の登録ファイルが「Albm0094.jpg」である場合には、新規ファイルのシリアル番号は「0095」になる。このとき、新規のアルバム画像ファイルの名称は、「Albm0095.jpg」に決定される。この名称は、アルバムファイルであることを示す「Albm」とそのシリアル番号とデータ内容の種類が静止画像であることを示す拡張子「jpg」とを合成して生成される。
【0114】
ステップSP74においては、リサイズしたVGAサイズのデータを用いて、この名称「Albm0095.jpg」を有するアルバム画像ファイルを作成する。そして、ステップSP75において、さらにこの新規ファイルの属性を読み取り専用(リードオンリー)に設定する。これにより、この新規ファイルにプロテクトがかかることになる。
【0115】
その後、ステップSP76において、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)にファイル「Albm0095.jpg」の情報を追記して、アルバム情報ファイルを更新する。
【0116】
再び、図12を参照する。
【0117】
次のステップSP56において、全ての撮影画像についてアルバム登録が終了したか否かが判定される。
【0118】
未処理の撮影画像が撮影画像フォルダ内に存在する場合には、次のファイルを登録対象ファイルとして指定(ステップSP57)した後、進行状況表示を行い(ステップSP58)、再びステップSP53以降の処理を繰り返す。進行状況表示には、アルバム登録中であること、および処理中のファイルが何番目のものであるかが示される。たとえば、「アルバム登録しています。...2/10」という表示によって、全10個のファイルのうち2番目のファイルを処理中であることを示すことができる。
【0119】
一方、撮影画像フォルダ内の全ての撮影画像についてのアルバム登録処理が完了している場合には、このルーチンを終了し、状態ST21に復帰する。このようにして、状態ST22(図11)において「一括」を選択して実行ボタン8aを1回押下すること(すなわち、一括登録の指示入力)に応答して、複数のアルバムファイルが作成される。登録対象画像指定のためのボタン操作および登録開始のための実行ボタン8aの押下操作という一連の操作を繰り返す必要がないので、一括登録時の操作が容易である。また、特に、撮影画像フォルダ内の「全て」の撮影画像についてのアルバム登録処理は、操作者による操作頻度が高く、そのような登録操作を容易化することが可能である。
【0120】
また、ステップSP50からステップSP61に進んだ場合(個別登録の指示が与えられた場合)にも同様の処理が行われる。ステップSP61,SP63,SP64,SP65は、それぞれ、ステップSP51,SP53,SP54,SP55と同様の処理である。ただし、ステップSP61においては、1つのファイルのアルバム登録に必要な容量がメモリカード90内に残存しているか否かが判定される。
【0121】
ところで、上記のステップSP53における重複登録チェックにおいては、アルバム情報ファイル「Album.inf」の情報が用いられる。
【0122】
アルバム情報ファイルには、図6に示すように、登録された複数のアルバムファイルのそれぞれに関する情報が含まれている。具体的には、アルバム情報ファイルには、アルバムフォルダ内に含まれる各アルバムファイルに関するファイル名およびファイル属性に加えて、各アルバムファイルの登録元の撮影画像ファイルのファイル名、その撮影画像ファイルの撮影に使用したデジタルカメラのシリアル番号、およびその撮影画像ファイルの撮影日時の情報が記述されている。
【0123】
たとえば、アルバムファイル「Albm0003.jpg」に関しては、そのファイル属性が読み取り専用(リードオンリー)であり、対応するアルバム登録時の元画像は「Pict0006.jpg」であり、その元画像の撮影日時は2002年12月01日12時34分56秒であり、その元画像の撮影に使用されたデジタルカメラの製品シリアル番号(カメラの識別番号)は「01234567」であることが記述されている。なお、製品シリアル番号は、各デジタルカメラ1のROM50bなどに格納されており、撮影時に読み出され撮影画像ファイルのタグ情報TGに記述されている。また、撮影日時もタグ情報TGに記述されている。そのため、デジタルカメラ1は、各登録対象ファイルのタグ情報TGの情報を読み出して、各種の情報をアルバム情報ファイルに記録することができる。
【0124】
上記のステップSP53においては、アルバム登録における元画像のファイル名とデジタルカメラのシリアル番号と撮影日時との3つの条件(3つの情報)が、登録対象の撮影画像ファイルと登録済みの撮影画像ファイルとの間で全て一致するか否かによって、登録対象の撮影画像ファイルが既にアルバム登録されたものか否かを判定する。元画像のファイル名だけでなく、デジタルカメラのシリアル番号および撮影日時もが一致しているか否かを考慮しているので、重複登録をより正確に判定することができる。
【0125】
なお、これに限定されず、3つの条件のうち、いずれか1つまたは2つが一致しているか否かによって重複登録を判定しても良い。たとえば、アルバム登録における元画像のファイル名とデジタルカメラのシリアル番号との2つの条件が、登録対象の撮影画像ファイルと登録済みの撮影画像ファイルとの間で全て一致するか否かによって、登録対象の撮影画像ファイルが既にアルバム登録されたものか否かを判定してもよい。元画像のファイル名だけでなく、デジタルカメラのシリアル番号もが一致しているか否かを考慮しているので、重複登録をより正確に判定することができる。たとえば、これによれば、異なるデジタルカメラで撮影され撮影日時が偶然に一致し且つファイル名も偶然に一致した2つのファイルが、本来は異なる撮影画像であることを正確に判定できる。
【0126】
また、上記実施形態においては、状態ST22において「一括」を選択して実行ボタン8aを押下するだけで、撮影画像フォルダ内の全てのファイルを一括してアルバム登録することができるので、操作が容易である。
【0127】
また、一括登録の場合には、新規登録されたアルバムファイルのシリアル番号は登録元の撮影ファイルのシリアル番号の昇順に付与されるので、両者の対応関係において、その順序が入れ替わることがない。したがって、元の撮影ファイルとアルバムファイルとの間の関係を把握しやすい。
【0128】
さらに、撮影画像の再生時には、その撮影画像が既にアルバム登録の対象となっているか否かを判定し、その撮影画像が既にアルバム登録の対象となっている場合には、登録済みを示すマークを撮影画像に重ねてLCD5に表示する。
【0129】
図14は、アルバム登録後再び状態ST20に戻ったときのLCD5での表示画面を示す図である。図14に示すように、この画面においては、撮影画像が表示されるとともに、画面内の右下側にマークMK1が撮影画像に重ねて表示されている。このマークMK1は、登録済みであることを示すものである。操作者は、このマークMK1によって、既にアルバム登録された画像であるか否かを容易に判別することが可能になる。また、状態ST20の画面だけでなく、状態ST21,ST22の画面においても、同様のマークMK1を表示を行う。これにより、いずれの状態でも同様の効果を得ることができる。
【0130】
また、上記においては、重複登録の警告を出力するとともに、同一のデータファイル(撮影画像ファイル)に基づく複数のアルバムファイル(アルバム画像ファイル)の作成を禁止する場合を例示したが、これに限定されない。
【0131】
たとえば、重複登録の警告を出力することなく、同一のデータファイルに基づく複数のアルバムファイルの作成を禁止するようにしてもよい。言い換えれば、対応するアルバムファイルが既に作成されているデータファイルについては、当該データファイルに基づくアルバムファイルの再作成を禁止するようにしてもよい。
【0132】
より詳細には、ステップSP53(図12)で重複登録が検出されたときには、ステップSP55の重複登録の警告画面を表示することなく、ステップSP54のアルバムファイルの作成処理を行わないようにしてもよい。
【0133】
あるいは、上記のように、状態ST21(図11)から状態ST22に移行した後のステップSP53,SP63における判定動作によって重複登録を回避するのではなく、状態ST21において図15に示すような画面をLCD5に表示し状態ST22に移行させないようにして重複登録を回避するようにしてもよい。図15においては、「アルバムに追加登録」の選択肢の左側の記号が×印になっており、操作者のキー操作によっても選択できない状態となっている。したがって、状態ST21から、登録操作を行う次の状態ST22(図11)に進めないため、重複登録を回避できる。このように、再生モードでの各撮影画像ファイル(データファイル)についてのメニュー画面において、アルバム登録のための選択肢を選択できないようにすることなどによって、アルバム登録済みの撮影画像ファイルに対してはアルバム登録操作を禁止するようにしてもよい。
【0134】
また、逆に、重複登録の警告を出力する場合であっても、一定の条件の下でアルバムファイルの再作成を許可するようにしてもよい。具体的には、ステップSP55の警告表示画面において、重複登録の警告を発するとともに、アルバム登録を強行するか否かを問い合わせ、強行すべき旨の指示を受け付けたときのみ、アルバム登録処理を行うようにしてもよい。この場合、ユーザによる判断の機会が得られるので、重複登録を回避することが可能である。
【0135】
<静止画像ファイル以外のアルバム登録>
図16は、デジタルカメラ1における撮影動作等によって、メモリカード90内の撮影画像フォルダ内に格納されたファイル群の一例を示す図である。
【0136】
このデジタルカメラ1においては、図16に示すような、静止画像ファイル(例えば「Pict0010.jpg」)以外のファイル、具体的には、動画像および音声に関するデータファイルもアルバム登録の対象とすることができる。より詳細には、「ボイスメモ」による音声ファイル(例えば「Pict0011.wav」)、「ボイスレコード」による音声ファイル(例えば「Pict0012.wav」)、「アフターレコーディング(アフレコとも略称する)」による音声ファイル(例えば「Pict0032.wav」)、「動画」に関する動画像ファイル(例えば「Pict0013.avi」)のそれぞれもアルバム登録の対象とすることが可能である。
【0137】
このような各種のデータファイルのアルバム登録作業の説明に先立って、各データファイルの概要について説明する。
【0138】
「ボイスメモ」、「ボイスレコード」、「動画」による各ファイルは、撮影メニュー画面G11などを用いた所定の操作によって取得される。
【0139】
例えば、撮影モードが「ボイスメモ」に設定された後にシャッタボタン9が押下されると、静止画像の撮影とともに一定時間の音声の録音が行われる。図16では、撮影動作による静止画像ファイル「Pict0011.jpg」が、ボイスメモとして録音された音声ファイル「Pict0011.wav」とともに取得される場合が示されている。両ファイルは、その拡張子が異なっているが、ファイル番号は同一である。ファイル番号を同一とすることによって、両ファイルが互いに関連付けされていることを容易に判別できる。
【0140】
また、撮影モードが「ボイスレコード」に設定された後に、シャッタボタン9が押下されると音声の録音が開始されシャッタボタン9が再度押下されると音声の録音が終了する。この録音動作によって、「ボイスレコード」による音声ファイル(たとえば「Pict0012.wav」)のみが生成される。この撮影画像フォルダ内には同一番号のファイルが存在しないため、この音声データには撮影画像が関連付けられていないことを判別できる。
【0141】
さらに、撮影モードが「動画ファイル」に設定された後に、シャッタボタン9が押下されると動画の記録動作が開始されシャッタボタン9が再度押下されると動画の記録動作が終了する。この記録動作(撮影動作)によって、動画像ファイル(たとえば「Pict0013.avi」)のみが生成される。
【0142】
また、「アフターレコーディング」による音声データは、図17に示すような状態遷移を辿ることによって取得される。具体的には、まず、状態ST21(図7も参照)でLCD5に表示される再生メニューの選択肢の中から「画像編集」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST26に移行する。そして、状態ST26でLCD5に表示されるメニュー画面(「画像編集」のサブメニュー)G26の中から「アフターレコーディング」という項目を選んで実行ボタン8aを押下すると、状態ST27に移行する。状態ST27では、マイク12による録音が実行され、LCD5においては、最大録音可能時間に対する録音済み時間の割合がプログレスバーによって表示される。その後、最大録音可能時間が経過した時、あるいは、実行ボタン8aが再度押下された時に、アフレコが終了する。そして、音声ファイルが生成されるとともに、その音声ファイルの静止画像ファイルに対する関連付けが行われる。
【0143】
たとえば、静止画像ファイル「Pict0031.jpg」の撮影の後に、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」に対してアフレコ操作を行ったときには、音声ファイル「Pict0032.wav」が静止画像ファイル「Pict0021.jpg」に関連付けられた状態で生成される。この関連付け情報は、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」のタグ情報TG内にデジタルカメラ1によって記録される。具体的には、関連ファイルの名称として「Pict0032.wav」が記述されることによって、両ファイルの関連付けが行われる。
【0144】
なお、アフレコによる音声ファイルとボイスメモによる音声ファイルとは次の点で相違する。すなわち、前者が撮影画像の再生時点で生成されるのに対して、後者が画像の撮影時点で生成される点で相違する。
【0145】
また、再生モードの表示画面(より詳細には状態ST21,ST22(図11参照)などでの表示画面)においては、各種のファイルは図18に示すような状態で、再生画像として表示される。図18は、各種ファイルの再生時の画面を示す図である。なお、アルバム再生モードにおいても、各ファイルの種類に応じて、図18と同様の表示画面が、アルバム画像として表示される。
【0146】
具体的には、音声ファイルと関連付けられていない静止画像ファイルは、音声との関連付けを示すマークが付与されることなくLCD5においてそのまま表示される。
【0147】
また、音声ファイルと関連付けられている静止画像ファイル(たとえば、「アフレコ」が施された静止画像ファイル、あるいは「ボイスメモ」のモードで撮影された静止画像ファイル)は、音声データであることを想起させるマークMK2がその静止画像に付与された状態でLCD5に表示される。これにより、音声に関連付けられた画像であることが明示される。なお、その後の実行ボタン8aの押下に応答して音声データの再生動作が開始される。
【0148】
さらに、他の画像ファイルに関連付けられていない音声ファイル(たとえば、「ボイスレコーディング」のモードで録音された音声ファイル)については、画像を伴うことなく、撮影画像に関連付けられていない音声データであることを明示するマークMK3がLCD5に表示される。なお、実行ボタン8aの押下に応答して音声データの再生動作が開始される。
【0149】
また、動画像ファイルについては、最初はその先頭フレームが表示される。そして、実行ボタン8aの押下に応答して動画像の再生動作が開始される。
【0150】
以上がデータファイルの概要である。
【0151】
つぎに、各種のデータファイルのアルバム登録作業について説明する。全体の流れは、図12を参照して上述した通りである。再生モードの状態ST22において、撮影画像フォルダ内の少なくとも1つの種類の少なくとも1つのファイルがアルバム登録の対象ファイルとして指定されると、上述したような流れでアルバム登録動作が実行される。
【0152】
ただし、上記においては、図13を参照しつつ、登録処理の対象ファイルが静止画像ファイルであることを前提に説明を行ったが、ここでは、より一般的なアルバムファイル作成処理(ステップSP54,SP64)について、図19および図20を参照しつつ説明する。図19および図20のアルバムファイル作成処理は、静止画像以外のファイル、具体的には図18に示すような複数の種類のファイルのそれぞれに対しても適用可能である。
【0153】
まず、ステップSP81においては、アルバム登録対象のファイルが動画像ファイル(単に動画ファイルとも称する)であるか否かが判定される。登録対象ファイルが動画ファイルである場合にはステップSP101に進み、登録対象ファイルが動画ファイルでない場合(詳細には、登録対象ファイルが静止画像ファイルまたは音声ファイルの場合)にはステップSP82に進む。
【0154】
ステップSP82に進むと、さらに登録対象が音声のみのファイルであるか否かが判定される。登録対象が音声のみのファイルである場合(すなわち、「ボイスレコーディング」による音声ファイルの場合)にはステップSP96に進み、登録対象が音声のみのファイルでない場合(すなわち、音声データに関連付けられた静止画像データである場合)にはステップSP83に進む。
【0155】
登録対象の撮影画像ファイルが単なる静止画像ファイルの場合には、ステップSP83,SP84,SP85を経た後、その撮影画像に関連付けられた音声が存在しないとステップSP86で判定されて、さらにステップSP87,SP88を経てステップSP89に進む。
【0156】
ここで、ステップSP83,SP84,SP85,SP87,SP88の各処理は、それぞれ、上述のステップSP71,SP72,SP73,SP74,SP75の各処理と同様である。また、ステップSP89では、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が更新される。
【0157】
一方、登録対象の撮影画像ファイルが、関連する音声ファイルを有する場合には、ステップSP83,SP84,SP85を経た後、その撮影画像に関連付けられた音声が存在するとステップSP86で判定され、さらにステップSP91,SP92,SP93,SP94,SP95を経て撮影画像ファイルおよび音声ファイルの双方をアルバム登録した後に、ステップSP89に進む。ステップSP89では、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が更新される。
【0158】
たとえば、「アフレコ」作業を行った静止画像ファイル「Pict0021.jpg」をアルバム登録する場合について説明する。なお、この静止画像ファイル「Pict0021.jpg」には、「アフレコ」作業によって音声ファイル「Pict0032.wav」が関連付けられている(図16参照)。また、図21はステップSP89における更新後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【0159】
この場合、まずステップSP91において、新規アルバム音声ファイルのファイル名が決定される。より詳細には、新規アルバム音声ファイルに対して、ステップSP85で決定された新規アルバム画像ファイルの名称と同一の名称(ただし拡張子部分を除く)が付与されることが決定される。たとえば、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」のアルバム登録ファイルに対して「Albm0101.jpg」という名称が付与される場合には、音声ファイル「Pict0032.wav」のアルバム登録ファイルに対して「Albm0101.wav」という名称が付与される。このように、新規アルバム画像ファイルと新規アルバム音声ファイルとは、先頭の8文字(最初の「Albm」の4文字およびそれに続くシリアル番号を示す4文字)は同一である。したがって、関連性を識別しやすい。
【0160】
次のステップSP92においては、新規アルバム画像ファイルのタグ情報として、当該新規アルバム画像ファイルに関連する新規アルバム音声ファイル名を記録する。たとえば、新規アルバム画像ファイル「Albm0101.jpg」のタグ情報に、新規アルバム音声ファイル「Albm0101.wav」に対する関連付け情報が記述される。この関連付け情報によっても、両ファイルの関連性を認識できる。
【0161】
そして、ステップSP93においては、実際にアルバム画像ファイルがアルバムフォルダ内に新規に作成され、その新規のアルバム画像ファイルに読み取り専用の属性が付与される。また、ステップSP94では、実際にアルバム音声ファイルをアルバムフォルダ内に新規に作成する。新規のアルバム音声ファイルは、ファイル「Albm0101.wav」をコピー(複製)して作成され、そのファイル名称として、ステップSP91で決定された名称が付与される。そして、ステップSP95においては、アルバム音声ファイルに対しても読み取り専用属性が付与される。
【0162】
また、登録対象のファイルが、「ボイスレコーディング」により得られた音声データである場合には、ステップSP82からステップSP96に進み、ステップSP94,SP95を経て「ボイスレコーディング」による音声ファイルが単独でアルバム登録される。また、アルバム登録における登録内容は、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)に記述される(ステップSP89)。
【0163】
具体的には、ステップSP96においては、新規アルバム音声ファイルの名称が決定される。具体的には、アルバムファイルであることを示す4文字「Albm」の後に、4文字のシリアル番号を付加することによって決定される。シリアル番号は、アルバム情報ファイルに記載されたアルバムファイルの最後尾のシリアル番号に1を足した値として決定される。また、ファイルの拡張子としては、音声ファイルであることを示す「wav」が付与される。その後、ステップSP96で決定された名称新規のアルバム音声ファイルがアルバムフォルダ内に実際に作成され(ステップSP94)、そのアルバム音声ファイルに対して読み取り専用属性が付与される(ステップSP95)。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図22のように更新される。図22は、音声ファイル「Pict0012.wav」のコピーファイルが、アルバム音声ファイル「Albm0101.wav」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示している。
【0164】
また、登録対象のファイルが動画像である場合には、ステップSP81からステップSP101に進む。ステップSP101では、アルバム登録ファイルとして、動画像の先頭フレームのみをアルバム登録する旨と動画像の全フレームをアルバム登録する旨とのうちのいずれの選択肢が選択されているかが判定される。
【0165】
デジタルカメラ1においては、このような設定に関する選択操作を、図23に示すような画面を用いてあらかじめ行っておくことが可能である。この画面は、状態ST11,ST21,ST31で項目「カメラのセットアップ」を選択して表示されるメニュー画面において、さらに「動画ファイルのアルバム登録」という項目を選択することによってLCD5に表示される。そして、この画面内の「先頭フレームのみ」および「全フレーム」のうちの所望の選択肢を上下方向のキー7a,7bおよび実行ボタン8aを用いて選択することによって、所望の設定状態とすることができる。
【0166】
ステップSP101において、動画像の先頭フレームのみをアルバム登録する旨が設定されていると判定される場合には、動画像の先頭フレームのみを切り出して(ステップSP102)、さらにステップSP84に進む。その後、ステップSP85,SP86,SP87,SP88を経由して、動画像の先頭フレームである静止画像が、アルバムフォルダ内にアルバムファイルとして登録される。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図24のように更新される。図24は、動画像ファイル「Pict0013.avi」の先頭フレームの静止画像のコピーファイルが、アルバム画像ファイル「Albm0101.jpg」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示す図である。
【0167】
一方、ステップSP101において、動画像の全フレームをアルバム登録する旨が設定されていると判定される場合には、動画像ファイル自体をアルバム登録する。
【0168】
具体的には、デジタルカメラ1は、新規アルバムファイルのファイル名を決定する(ステップSP103)。詳細には、アルバム情報ファイルを参照して、既存のアルバムファイルのシリアル番号のうち最も大きな番号を1つインクリメントした値をシリアル番号とするファイル名を決定する。そして、登録対象の動画像ファイルをアルバムフォルダ内にコピーしてアルバム動画ファイルを作成する(ステップSP104)。新規のアルバム動画ファイルには、ステップSP103で決定された名称が付与される。そして、そのアルバム動画ファイルのファイル属性が読み取り専用に設定される(ステップSP105)。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図25のように更新される。
【0169】
図25は、動画像ファイル「Pict0013.avi」自体のコピーファイルが、アルバム動画ファイル「Albm0101.avi」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示す図である。
【0170】
このように、様々な種類のファイルをアルバム登録することが可能である。
【0171】
以上のように、デジタルカメラ1は、撮影によって得られる撮影画像を撮影動作に伴って撮影画像フォルダに格納するように構成される。そして、操作者が気に入った撮影画像を保存しておくために所定の操作を行った場合には、撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルに対応するアルバムファイルが、撮影画像フォルダとは異なる領域のアルバムフォルダに格納されるようになっている。
【0172】
また、この実施形態においては、音声ファイルに関連付けられた画像ファイル(例えば、「ボイスメモ」で撮影された画像ファイル)を、アルバム登録の対象として指定すると、その画像ファイルだけでなく、その画像ファイルに関連付けられた音声ファイルもアルバムファイルとして登録される。したがって、音声ファイルを別個に登録する操作を要することなく、画像ファイルおよび音声ファイルの両ファイルをアルバム登録することが可能である。すなわち、操作が簡易である。このように、他のファイルに関連付けがなされているファイル(例えばボイスメモの画像ファイル)が一括登録の対象とされているときには、当該他のファイル(例えばボイスメモの音声ファイル)に基づくファイルもアルバムファイルとして作成されるので、アルバム登録操作が簡易である。
【0173】
また、一括登録時においても、画像ファイルに基づくアルバムファイルが作成されるだけでなく、その画像にファイルに関連付けられた音声データ等のファイルに基づくアルバムファイルも作成される。したがって、関連付けがなされているファイルをも含め漏れなく確実にアルバム登録することができる。特に、上記のような一括登録操作によって所定フォルダ内の全てのファイルをアルバム登録する場合には、関連付けられたデータファイルをも含め、所定フォルダ内の全てのファイルを簡易にアルバム登録することが可能である。
【0174】
さらに、アルバムファイルの関連付け情報は、アルバム情報ファイルで一括管理されている。具体的には、アルバム情報ファイルは、互いに関連付けがなされたファイルに対応するアルバムファイル相互間の関連付け情報を有しており、全体制御部50は、このアルバム情報ファイルを用いて、関連付け情報を管理している。このように、アルバムファイル相互間の関連付け情報はアルバム情報ファイルを用いて一括管理されているので、関連付け情報をアルバムファイル単位のみで管理する場合に比べて一覧性が高く管理が容易である。
【0175】
また、図23において動画像の先頭フレームのみをアルバム登録する旨が選択されている場合には、その動画像ファイルの特定のフレーム(ここでは先頭フレーム)に対応する静止画像ファイルが、その動画像ファイルに対応するアルバムファイルとして作成される。この場合、当該動画像ファイルの全体がアルバムファイルとしてアルバム登録される場合に比べて、ファイル容量(データサイズ)を抑制することができる。
【0176】
<DPOF>
つぎに、デジタルカメラ1におけるプリント指定動作について説明する。
【0177】
このデジタルカメラ1は、DPOF(Digital Print Order Format)に対応している。操作者は、次述するような操作で印刷対象の画像をプリント指定しておけば、その情報が入ったメモリカード90をDPOF対応のプリント店(プリントラボ)に渡すこと、あるいは、DPOF対応のプリンタを用いることなどによって、指定通りのプリント出力を得ることができる。
【0178】
このデジタルカメラ1によれば、撮影画像だけでなく、アルバム画像をもプリント指定することができる。
【0179】
図26および図27は、プリント指定操作を示す状態遷移図である。図26は撮影画像に対するプリント指定操作を示す図であり、図27はアルバム画像に対するプリント指定操作を示す図である。以下では、アルバム画像に対するプリント指定操作を中心に説明するが、撮影画像に対するプリント指定操作も同様である。
【0180】
図27に示すように、アルバム再生モードの初期状態ST30においてメニューボタン8bが押下されるとデジタルカメラ1は状態ST31に移行する。その後、操作者が、「アルバム再生メニュー」内の複数の項目の中からキー7aまたは7bを用いて「プリント指定」を選択し、実行ボタン8aを押下することで状態ST35に移行する。なお、状態ST35でメニューボタン8bを押下すると状態ST31に戻る。
【0181】
状態ST35は、アルバム画像のプリント指定画面を行うことが可能な状態であり、アルバム画像のプリント指定を行うための「プリント指定画面」がLCD5に表示される。図27の右側には、この指定画面が表示されている。状態ST35においては、再生中のアルバム画像が背景画像として表示されたまま、プリント指定画面における選択項目がオーバーレイ表示される。また、状態ST35においては、最初に、直近に登録されたアルバム画像等がLCD5に表示される。そして、左右方向のキー7cまたは7dを押下するごとに、LCD5での表示対象ファイルが前方向あるいは後方向に順次に変更される。このような操作によって、プリント指定対象のアルバムファイルを選択することができる。なお、音声ファイルのアルバムファイルに対してはプリント指定が禁止される。具体的には、メニュー画面G31において、音声ファイル(たとえば、「ボイスレコーディング」により取得された音声ファイル)に対する「プリント指定」の項目は、選択できないようになっている。
【0182】
このプリント指定画面の上側においては、「この画像を指定」、「一括指定」、および「この画像を解除」の3つの項目が表示されている。
【0183】
最初の項目「この画像を指定」は、画像を1枚ずつプリント指定することを指示するためのコマンドである。
【0184】
次の項目「一括指定」は、アルバムフォルダ(「ALBUM」(図4参照))内の全てのアルバム画像を一括してプリント指定することを指示するためのコマンドである。この「一括指定」によれば、アルバムフォルダ内のアルバム画像の全てを一括してプリント指定することが可能である。アルバム画像は、気に入った画像として登録されたものであるが故に、全部のアルバム画像をプリントしたいというニーズが高いと想定される。この「一括指定」操作によって、このようなニーズに対応すれば、より簡易な操作で全てのアルバム画像をプリント指定することが可能になるので、操作性が高い。
【0185】
また、最後の項目「この画像を解除」は、当該画像のプリント指定の解除を指示するためのコマンドである。
【0186】
操作者は、これら3つの選択項目の中から、所望の項目を選択できる。
【0187】
また、このプリント指定画面の下側においては、「インデックスプリントする」および「インデックスプリントしない」の2つの項目が表示されている。操作者は、2つの項目のうちのいずれかを選択することによって、アルバム画像のインデックスプリント(一覧印刷)をするかしないかを指定することができる。
【0188】
その後、このメニュー画面で、所望の項目が選択された後に実行ボタン8aが押下されると、デジタルカメラ1はプリント指定ファイルを更新する。プリント指定ファイルは、プリント指定内容を規定するファイルである。プリント指定ファイルの内容については、後に詳述する。
【0189】
プリント指定ファイル更新後、状態ST31に戻る。このとき、図28に示すように、LCD5の画面G31の一部において、マークMK7が表示された状態に切り換えられ、表示対象となっているアルバムファイルに対するプリント指定が設定されたことを視覚的に把握できるようになっている。なお、状態ST30,ST35などにおいても同様にマークMK7が表示され、表示対象のアルバムファイルがプリント指定されたものであることが明示される。
【0190】
上述したように、撮影画像についても、同様の動作によって、プリント指定を行うことができる。また、同様に、撮影画像のインデックスプリントの有無を指定すること(言い換えれば、撮影画像をインデックスプリントの対象とすること)も可能である。
【0191】
図29は、メモリカード90内の各ファイルに対するプリント指定状況を示す図であり、上記のプリント指定動作によってプリント指定が設定された状態の一例を示している。
【0192】
図29においては、撮影画像フォルダには、「Pict0005.jpg」,「Pict0006jpg」,「Pict0007.jpg」を含む複数のファイルが格納されている。そして、「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」などに対してはプリント指定が設定されており、「Pict0006jpg」に対してはプリント指定が設定されていない。また、アルバムフォルダには、「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」を含む複数のファイルが格納されており、フォルダ内の全てのアルバムファイルに対してプリント指定が設定されている。なお、ここでは、「Pict0001.jpg」〜「Pict0004.jpg」,「Albm0001.jpg」,「Albm0002.jpg」の各ファイルはメモリカード90から削除されている。
【0193】
また、プリント指定に関する情報は、プリント指定ファイル「AUTPRINT.MAK」に出力され、同ファイルに記述される。このプリント指定ファイル「AUTPRINT.MAK」は、メモリカード90内のルートフォルダの下のプリント指定フォルダ(「MISC」)の中に保存される。
【0194】
後述するように、このプリント指定に関する情報に基づいて、撮影画像およびアルバム画像に対するプリントが出力される。具体的には、「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」などの撮影画像を含む撮影画像プリント群と、「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」などのアルバム画像を含むアルバム画像プリント群とがプリント出力されることになる。
【0195】
また、このプリント指定ファイルには、インデックスプリントに関する情報も記述される。この情報は、撮影画像およびアルバム画像についてのインデックスプリントの有無に関する上述の指定操作などに応じて決定されるものである。そして、このプリント指定ファイルの内容に応じて、撮影画像および/またはアルバム画像のインデックスプリントが併せてプリント出力される。ここでは、アルバム画像と撮影画像との両方がインデックスプリントの対象として指定されている場合を想定する。
【0196】
さらに、このデジタルカメラ1においては、インデックスプリントの出力形態を2つの選択肢の中から選択することができる。選択結果は、プリント指定ファイルにおける、インデックスプリントに関する情報に反映される。
【0197】
図30は、インデックスプリントの出力形態を設定する動作を説明する状態遷移図である。状態ST21,ST31などのメニュー画面において、「カメラのセットアップ」の項目が選択されると、状態ST51に移行する。そして、状態ST51での画面G51において、「インデックスプリントの設定」の項目が選択されると、状態ST52に移行する。
【0198】
状態ST52では、「インデックスプリントの設定」を行うための画面G52がLCD5に表示される。この画面G52においては、2つの選択肢、すなわち、撮影画像およびアルバム画像の両画像を「区別する」旨の選択肢と、両画像を「区別しない」旨の選択肢である。
【0199】
両選択肢のいずれかを選択することによって、インデックスプリントの出力形態を指定することが可能である。
【0200】
前者の「区別する」を指定すると図31に示すような出力形態となり、後者の「区別しない」を指定すると図32に示すような出力形態となる。なお、いずれの出力形態の場合においても、上述のプリント指定情報にしたがって、「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」を含む撮影画像プリント群PT10と、「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」を含むアルバム画像プリント群PT20とがプリント出力される。なお、各プリント群PT10において、撮影画像のプリント(印刷物)は、それぞれ、個別の用紙に(互いに異なる用紙に)出力される。同様に、各プリント群PT20において、アルバム画像のプリント(印刷物)は、それぞれ、個別の用紙に(互いに異なる用紙に)出力される。また、プリント指定が設定されていなかった「Pict0006jpg」は、プリント出力されない。
【0201】
図31は、撮影画像についてのインデックスプリントとアルバム画像についてのインデックスプリントとが、異なる用紙に区別して出力されている状態を示している。
【0202】
具体的には、インデックスプリントIP40は、複数のプリントIP41,IP42,...で構成される。そして、撮影画像についてのインデックスプリントはプリントIP41に出力され、アルバム画像についてのインデックスプリントは次のプリントIP42以降に出力されている。
【0203】
各プリントIP41,IP42,...のそれぞれにおいては、最大で9枚のインデックス用画像が配置可能である。そして、最初のプリントIP41において、8枚の撮影画像についてのインデックス用画像を含むインデックスプリントが出力される。プリントIP41には、1枚分のインデックス用画像のスペースが残っているが、この残りのスペースには、アルバム画像のインデックスプリント(より詳細には、アルバム画像のインデックス用画像)は意図的に出力されない。
【0204】
そして、アルバム画像のインデックスプリントは、改められた用紙、すなわち、2枚目のプリントIP42以降に出力される。具体的には、最初のアルバム画像(「Albm0003.jpg」)のインデックスプリントが、プリントIP42の先頭部分に出力され、その後2枚目以降のアルバム画像のインデックス用画像がプリントIP42の残りのスペース、および次の用紙に引き続いて出力される。
【0205】
このように、撮影画像およびアルバム画像の両画像についてのインデックス用画像が異なる用紙に区別して出力される。
【0206】
また、撮影画像プリント群PT10およびアルバム画像プリント群PT20は、このインデックスプリントIP40に引き続いてさらに出力される。言い換えれば、4種類のプリントが、次の順序、すなわち、撮影画像についてのインデックスプリントIP10、アルバム画像についてのインデックスプリントIP20、撮影画像プリント群PT10、アルバム画像プリント群PT20の順序で出力される。そして、最初の2種類のインデックスプリントは互いに区別され、撮影画像に関するインデックスプリントIP10はプリントIP41として出力され、アルバム画像に関するインデックスプリントIP20はプリントIP42,...として出力される。
【0207】
一方、図32は、撮影画像についてのインデックスプリントとアルバム画像についてのインデックスプリントとが区別されることなく連続して印刷出力される状態を示している。
【0208】
具体的には、インデックスプリントIP50を構成するプリントIP51,IP52,...において、撮影画像についてのインデックスプリントとアルバム画像についてのインデックスプリントとが互いに区別されることなく連続的に出力されている。
【0209】
各プリントIP51,IP52,...のそれぞれにおいては、最大で9枚のインデックス用画像が配置可能である。そして、最初のプリントIP51において、8枚の撮影画像についてのインデックス用画像を含むインデックスプリントが出力されるとともに、残りのインデックス用画像のスペースに1枚目のアルバム画像(「Albm0003.jpg」)のインデックス用画像が、プリントIP51内の9つめのインデックス用画像として、引き続いて出力されている。そして、次のプリントIP52において、2枚目のアルバム画像「Albm0004.jpg」のインデックス用画像、および3枚目以降のアルバム画像のインデックス用画像がさらに引き続いて出力されている。このように、撮影画像についてのインデックス用画像とアルバム画像についてのインデックス用画像とが、一体化された1つのインデックスプリントIP50として連続して出力されている。
【0210】
また、撮影画像プリント群PT10およびアルバム画像プリント群PT20は、このインデックスプリントIP50に引き続いてさらに出力される。言い換えれば、4種類のプリントが、次の順序、すなわち、撮影画像についてのインデックスプリント、アルバム画像についてのインデックスプリント、撮影画像プリント群PT10、アルバム画像プリント群PT20の順序で出力される。そして、最初の2種類のインデックスプリントは、互いに区別されることなく、1つのインデックスプリントIP50としてまとめて出力されるのである。
【0211】
つぎに、図33および図34を参照しながら、プリント指定ファイルの詳細について説明する。
【0212】
図33は、両種類の画像を区別するインデックスプリント(図31参照)を出力するためのプリント指定ファイル(「AUTPRINT.MAK」)の内容を示す図である。
【0213】
このプリント指定ファイルは、ファイルのヘッダ部分HRと、インデックスプリントの指定部分PD1と、プリントジョブの指定部分PEとを有している。
【0214】
部分PD1には、インデックスプリントIP40を出力するジョブJD1(図31)の内容が規定されている。
【0215】
具体的には、部分PD1には、撮影画像に対するインデックスプリントの指定部分PD41とアルバム画像に対するインデックスプリントの指定部分PD42とが区別されて記述されている。部分PD41においては、プリントタイプとして「インデックスプリント」が指定されるとともに、インデックスプリントの対象となる各撮影画像のファイルのファイル名「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」,...がそのファイルのパス名とともに指定されている。また、インデックスプリントの出力枚数が1枚であることも併せて指定されている。部分PD42においても同様であり、インデックスプリントの対象となる各アルバム画像のファイルのファイル名「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」,...がそのファイルのパス名とともに指定されている。なお、このプリント指定ファイルにおいては、所定の区切り記号とその次の区切り記号との間に挟まれた部分において、1単位の処理内容が記述されている。
【0216】
そして、部分PD41の指定内容に応じて、撮影画像に対するインデックスプリントIP41が出力され、部分PD42の指定内容に応じて、撮影画像に対するインデックスプリントIP42が出力される。
【0217】
また、部分PEには、撮影画像およびアルバム画像を出力するジョブJEの内容が規定されている。
【0218】
具体的には、部分PEには、各撮影画像および各アルバム画像に対する通常のプリント出力を指定する内容が記述されている。部分PE10には、複数の撮影画像に対するプリント指定が区切り記号で区切られて記述されており、部分PE20には、複数のアルバム画像に対するプリント指定が区切り記号で区切られて記述されている。また、それぞれの画像についての記述部分には、プリントタイプとして「通常」のプリントであることが指定されるとともに、プリントの対象となる各撮影画像のファイルのファイル名「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」,...,「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」,...がそのファイルのパス名とともに指定されている。また、各プリントの出力枚数が1枚であることも併せて指定されている。
【0219】
そして、部分PE10内の各指定内容に応じて撮影画像のプリント群PT10が出力され、部分PE20内の各指定内容に応じてアルバム画像のプリント群PT20が出力される。
【0220】
一方、図34は、後者、すなわち両種類の画像の区別を伴わないインデックスプリント(図32参照)を出力するためのプリント指定ファイル(「AUTPRINT.MAK」)の内容を示す図である。
【0221】
このプリント指定ファイルは、図33と同様の構造を有しており、具体的には、ファイルのヘッダ部分HRと、インデックスプリントの指定部分PD2と、プリントジョブの指定部分PEとを有している。インデックスプリントの指定部分PD2以外は、図33のプリント指定ファイルと同一である。
【0222】
以下では、図33との相違点、すなわち、部分PD2について説明する。
【0223】
部分PD2には、インデックスプリントIP50を出力するジョブJD2(図32)の内容が規定されている。
【0224】
具体的には、部分PD2(PD50)には、撮影画像に対するインデックスプリントの指定部分とアルバム画像に対するインデックスプリントの指定部分とが区別されずに記述されている。言い換えれば、2つの区切り記号の間に挟まれた1つの単位処理の中に、両画像に対するインデックスプリントの指定部分が記述されている。
【0225】
この部分PD50においては、プリントタイプとして「インデックスプリント」が指定されるとともに、インデックスプリントの対象となる各撮影画像のファイルのファイル名「Pict0005.jpg」,「Pict0007.jpg」,...,「Albm0003.jpg」,「Albm0004.jpg」,...がそのファイルのパス名とともに指定されている。また、インデックスプリントの出力枚数が1枚であることも併せて指定されている。この部分PD50においては、撮影画像とアルバム画像とが区切り記号等によって区別されておらず、これら全ての画像が1つのインデックスプリントとして出力されることが指定されている。
【0226】
この部分PD50の指定内容に応じて、撮影画像に対するインデックスプリントと撮影画像に対するインデックスプリントとが区別されることなく、1つのインデックスプリントIP50として出力される。
【0227】
以上のように、このデジタルカメラ1によれば、アルバム画像に対するプリント指定を行うことが可能であるので、アルバム画像の印刷出力に関する利便性を向上させることができる。
【0228】
また、アルバム画像のインデックスプリントをプリントすることを指定できるので、便利である。具体的には、操作者は、アルバム画像のインデックスプリント(一覧印刷)を見ることによって、類似の画像を削除するなどのアルバム画像の整理作業を容易に行うことが可能である。
【0229】
さらに、アルバム画像と撮影画像との両方がインデックスプリントの対象として指定されている場合において、インデックスプリントの方式として、アルバム画像のインデックスプリントと撮影画像のインデックスプリントとを区別して(両インデックスプリントを異なる用紙に)印刷する方式(図31,図35(後述)を参照)を指定可能である。この方式によれば、撮影画像のインデックスプリント(IP10)とアルバム画像のインデックスプリント(IP20)とを容易に区別することができる。
【0230】
また、アルバム画像と撮影画像との両方がインデックスプリントの対象として指定されている場合において、インデックスプリントの方式として、両画像のインデックスプリントを(区別することなく)連続的に印刷する方式(図32参照)を指定することも可能である。この方式によれば、プリント指定の対象となっている画像の一覧をより効率的に出力することができる。たとえば、撮影画像およびアルバム画像を含む全プリント画像を単純に一覧したい場合には、撮影画像およびアルバム画像の両画像の区別をつける必要性がない。そして、そのような場合、図32に示すようなインデックスプリントによれば、プリントIP51の最後の(9つ目の)インデックス用画像の配置スペースを空けることなく、(撮影画像のインデックス用画像に引き続いて)次のアルバム画像のインデックス用画像が当該配置スペースに連続的に配置されるので、用紙の無駄を抑制することができる。また、図31の場合には、インデックスプリントにおける空きスペースは、撮影画像のインデックスプリントの終了を意味する場合と、アルバム画像のインデックスプリントの終了を意味する場合との両方が考えられるが、図32の場合には、インデックスプリントの空きスペースは、全画像についてのインデックスプリントの終了を示す。したがって、図32の出力形態によれば、インデックスプリントの空きスペースの存在によって、インデックスプリントの終了を即時に把握できる。
【0231】
<変形例など>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0232】
たとえば、上記のような出力形態は、一例であり、これに限定されない。たとえば、撮影画像およびアルバム画像の両画像についてのインデックスプリントを「区別する」出力形態として、次のような出力形態を採用してもよい。
【0233】
図35は、変形例に係る出力形態を示す図であり、図36は、この変形例に係る出力形態を指定するためのプリント指定ファイルの内容を示す図である。
【0234】
図35の出力形態においては、撮影画像についてのインデックスプリントIP10とアルバム画像についてのインデックスプリントIP20とが別の用紙に区別して出力されている。そして、撮影画像用のインデックスプリントIP10は、撮影画像プリント群PT10の直前に出力されており、アルバム画像用のインデックスプリントIP20は、アルバム画像プリント群PT20の直前に出力されている。言い換えれば、これら4種類のプリントが、次の順序、すなわち、撮影画像についてのインデックスプリントIP10、撮影画像プリント群PT10、アルバム画像についてのインデックスプリントIP20、アルバム画像プリント群PT20の順序で出力される。
【0235】
この結果、アルバム画像用のインデックスプリントIP20は、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20との間に位置することになり、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20とを互いに区別する役割をも果たしている。
【0236】
図36は、このような変形例に用いられるプリント指定ファイル(「AUTPRINT.MAK」)の内容を示す図である。
【0237】
このプリント指定ファイルは、ファイルのヘッダ部分HRと、撮影画像に対するプリントジョブの指定部分PAと、アルバム画像に対するプリントジョブの指定部分PBとを有している。
【0238】
撮影画像に対するプリントジョブの指定部分PAは、撮影画像に対するインデックスプリントの指定部分PD41と、撮影画像に対する通常プリントの指定部分PE10とを有している。また、アルバム画像に対するプリントジョブの指定部分PBは、アルバム画像に対するインデックスプリントの指定部分PD42と、アルバム画像に対する通常プリントの指定部分PE20とを有している。
【0239】
4つの部分PD41,PE10,PD42,PE20のそれぞれは、上述した内容と同一であるが、これら4つの部分の記載順序は、ジョブの実行順序の相違に呼応して、上述の内容と異なっている。このような順序で記載されることによって、図35のような順序で出力される。
【0240】
このプリント指定ファイルによれば、撮影画像のプリント群とアルバム画像のプリント群との間に、アルバム画像用のインデックスプリントIP20を出力する旨が指定されている。言い換えれば、このプリント指定ファイルは、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20とが互いに区別して出力されるようにするための識別指示を含んでいるとも表現することができる。そして、このような識別指示を含むプリント指定が規定されたプリント指定ファイルによれば、撮影画像のプリント群PT10とアルバム画像のプリント群PT20とが互いに区別されたプリント出力結果を、容易に得ることができる。
【0241】
なお、このような識別指示は、このような指示内容に限定されない。たとえば、図35とは逆にアルバム画像が撮影画像よりも先に出力される場合には、アルバム画像プリント群PT20と撮影画像プリント群PT10との間に、撮影画像用のインデックスプリントIP10を出力すべき旨の指示であってもよい。また、両画像を区別しないインデックスプリントIP50(図32参照)を、アルバム画像プリント群PT20と撮影画像プリント群PT10との間に出力すべき旨の指示であってもよい。
【0242】
あるいは、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20との間にインデックスプリントを挿入するのではなく、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20との間に仕切紙(たとえば白紙)を挿入すべき旨の指示であってもよい。また、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20とで用紙の出力方向を90度(degree)あるいは180度(degree)変更すべき旨の指示であってもよい。さらには、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20とで用紙のサイズを変更すべき旨の指示であってもよい。あるいは、撮影画像プリント群PT10とアルバム画像プリント群PT20とで用紙内でのプリント出力位置をずらすべき旨の指示であってもよい。
【0243】
また、上記実施形態においては、撮影画像とアルバム画像との両方がインデックスプリントの対象として指定されている場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、撮影画像とアルバム画像との両方がプリント指定される場合においても、撮影画像のインデックスプリントを出力する一方で、アルバム画像のインデックスプリントを出力しない旨を指定することも可能である。たとえば、図33のプリント指定ファイルにおいて、部分PD41,PE10,PE20を設ける一方で、部分PD42を設けないようにすればよい。
【0244】
これによれば、インデックスプリントIP40のうち、アルバム画像のインデックスプリントIP42以降(図31参照)を出力しないようにすることができる。アルバム画像は、頻繁にプリント指定されることがある。そのため、アルバム画像のインデックスプリントが操作者の手元に既に存在するなど、アルバム画像のインデックスプリントが不要な場合もある。そのような場合には、上記のインデックスプリントの指定解除操作をアルバム画像について施しておくことによって、アルバム画像のインデックスプリントを出力しないようにすることができる。すなわち、アルバム画像のインデックスプリントを必要に応じて出力することが可能になる。
【0245】
さらに、上記においては静止画像ファイルについてのプリント指定について主に説明してきたが、これに限定されない。静止画像ファイルだけでなく、動画像ファイルに対してもプリント指定を許可するようにしてもよい。プリント指定を許可する場合には、たとえば、プリント指定が設定された動画像ファイルについて、その先頭フレームがプリント対象として指定されたものとして取り扱うようにすればよい。なお、動画像ファイルに対しては、プリント指定を禁止するようにしてもよい。
【0246】
また、上記実施形態においては、アルバム画像はメモリカード90内に格納される場合を例示したが、これに限定されず、デジタルカメラの内蔵メモリに格納するようにしてもよい。
【0247】
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が含まれている。
【0248】
(1)請求項5に記載のデジタルカメラにおいて、
前記指定手段は、前記アルバム画像のインデックスプリントおよび/または前記撮像画像のインデックスプリントの有無を指定することが可能であり、
前記識別指示は、前記撮影画像のプリント群と前記アルバム画像のプリント群との間に、前記アルバム画像のインデックスプリントおよび/または前記撮像画像のインデックスプリントを出力する指示であることを特徴とするデジタルカメラ。
【0249】
(2)請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記指定手段は、前記撮影画像に対するプリント指定を行うことも可能であり、前記撮影画像と前記アルバム画像との両方がプリント指定される場合において、前記撮影画像のインデックスプリントを出力し、且つ、前記アルバム画像のインデックスプリントを出力しない旨を指定することが可能であることを特徴とするデジタルカメラ。
【0250】
これによれば、アルバム画像のインデックスプリントを必要に応じて出力することが可能になる。
【0251】
(3)請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記アルバム画像だけでなく前記撮影画像もインデックスプリントの対象とされることが可能であり、
前記指定手段は、前記アルバム画像と前記撮影画像との両方をインデックスプリントの対象とする場合には、インデックスプリントの方式として、前記両画像のインデックスプリントを連続的に印刷する方式を指定可能であることを特徴とするデジタルカメラ。
【0252】
これによれば、プリント指定の対象となっている画像の一覧をより効率的に出力することができる。
【0253】
【発明の効果】
以上のように、請求項1ないし請求項5に記載の発明によれば、アルバム画像に対するプリント指定を行うことが可能であるので、アルバム画像の印刷出力に関する利便性を向上させることができる。
【0254】
特に、請求項2に記載の発明によれば、アルバム画像のインデックスプリントのプリント指定を行うことができるので、便利である。
【0255】
また、請求項3に記載の発明によれば、撮影画像のインデックスプリントとアルバム画像のインデックスプリントとを容易に区別することができる。
【0256】
さらに、請求項4に記載の発明によれば、より簡易な操作で、アルバム画像をプリントすることができる。
【0257】
また、請求項5に記載の発明によれば、撮影画像のプリント群とアルバム画像のプリント群とが互いに区別されたプリント出力結果を、容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラ1を正面側からみた概略斜視図である。
【図2】デジタルカメラ1を背面側からみた概略斜視図である。
【図3】デジタルカメラ1の内部構成を示す図である。
【図4】メモリカード90内のフォルダ構成を示す図である。
【図5】各画像ファイルの構成を概念的に示す図である。
【図6】アルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図7】デジタルカメラ1における状態遷移図である。
【図8】撮影メニュー画面を示す図である。
【図9】再生メニュー画面を示す図である。
【図10】アルバム再生メニュー画面を示す図である。
【図11】再生モードにおける状態遷移を示す図である。
【図12】アルバム登録動作の全体の流れを示すフローチャートである。
【図13】図12の一部の流れを示すフローチャートである。
【図14】アルバム登録済みマークMK1が付された再生画像を示す図である。
【図15】変形例に係る再生メニュー画面を示す図である。
【図16】メモリカード90内の撮影画像フォルダ内に格納されたファイル群の一例を示す図である。
【図17】「アフターレコーディング」動作における状態遷移を示す図である。
【図18】各種ファイルの再生時の画面を示す図である。
【図19】アルバム作成処理を示すフローチャートである。
【図20】アルバム作成処理を示すフローチャートである。
【図21】アフレコファイルをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図22】ボイスレコーディングファイルをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図23】動画像ファイルのアルバム登録に関する設定を行うためのメニュー画面を示す図である。
【図24】動画像ファイルの先頭フレームをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図25】動画像ファイル全体をアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図26】撮影画像に対するプリント指定操作における状態遷移図である。
【図27】アルバム画像に対するプリント指定操作における状態遷移図である。
【図28】プリント指定済みマークMK7を示す図である。
【図29】メモリカード90内の各ファイルに対するプリント指定状況を示す図である。
【図30】インデックスプリントの出力形態設定操作における状態遷移図である。
【図31】撮影画像についてのインデックスプリントとアルバム画像についてのインデックスプリントとが区別して出力されている状態を示す図である。
【図32】撮影画像についてのインデックスプリントとアルバム画像についてのインデックスプリントとが区別されずに連続して出力されている状態を示す図である。
【図33】図31の出力形態を実現するためのプリント指定ファイルの内容を示す図である。
【図34】図32の出力形態を実現するためのプリント指定ファイルの内容を示す図である。
【図35】変形例に係る出力形態を示す図である。
【図36】図35の出力形態を実現するためのプリント指定ファイルの内容を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
2 撮影レンズ
3 電源ボタン
4 光学ファインダー
5 LCD
6 フラッシュ
7a〜7d 十字カーソルボタン(キー)
8a 実行ボタン
8b メニューボタン
8c フラッシュモードボタン
8d 液晶モニターボタン
9 シャッタボタン
11 QVボタン
12 マイク
13 スピーカ
Claims (5)
- デジタルカメラであって、
撮影画像のデータファイルである撮影画像ファイルを撮影により取得する手段と、
前記撮影画像ファイルについてのアルバム登録指示を受け付ける手段と、
前記アルバム登録指示がなされた撮影画像ファイルについて、アルバム画像のデータファイルであるアルバム画像ファイルを当該撮影画像ファイルに基づいて作成し、当該アルバム画像ファイルを前記撮影画像ファイルとは互いに異なるフォルダに格納する制御手段と、
前記アルバム画像に対するプリント指定を行うことが可能な指定手段と、
を備えることを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記指定手段は、前記アルバム画像のインデックスプリントについてのプリント指定を行うことが可能であることを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、
前記アルバム画像だけでなく前記撮影画像もインデックスプリントの対象とされることが可能であり、
前記指定手段は、前記アルバム画像と前記撮影画像との両方がインデックスプリントの対象とされる場合には、インデックスプリントの方式として、前記アルバム画像のインデックスプリントと前記撮影画像のインデックスプリントとを区別して印刷する方式を指定可能であることを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記指定手段は、前記デジタルカメラに内蔵又は装着された記録手段内の前記アルバム画像の全てを一括してプリントする、一括プリント指定を行うことが可能であることを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記指定手段は、前記撮影画像に対するプリント指定を行うことも可能であり、前記撮影画像と前記アルバム画像との両方がプリント指定される場合には、前記撮影画像のプリント群と前記アルバム画像のプリント群とが互いに区別して出力されるようにするための識別指示を含むプリント指定を行うことが可能であることを特徴とするデジタルカメラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003042788A JP2004254100A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | デジタルカメラ |
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006166166A (ja) * | 2004-12-09 | 2006-06-22 | Noritsu Koki Co Ltd | 電子アルバム再生装置 |
JP2006252393A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Seiko Epson Corp | 画像処理システム、画像処理方法及び画像処理プログラム |
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-
2003
- 2003-02-20 JP JP2003042788A patent/JP2004254100A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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