JP2004274470A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影画像等の再生時に当該撮影画像等が別に保存されているか否かを容易に識別することができるデジタルカメラを提供すること。
【解決手段】デジタルカメラ1は、撮影操作に応答して撮影動作等を行い、それによって得られる画像データ等を含むデータファイルを、メモリカード90内の撮影画像フォルダに格納する。また、デジタルカメラ1は、操作者による所定の操作に応答して、撮影画像フォルダに格納されたデータファイルに基づくアルバムファイルを生成し、当該アルバムファイルをメモリカード90内のアルバムフォルダに格納する。そして撮影画像フォルダに格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際、当該データファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されてアルバムフォルダに登録されている場合には、当該データファイルに基づく再生表示ととともに、既にアルバム登録されている旨の表示を行う。
【選択図】 図3
【解決手段】デジタルカメラ1は、撮影操作に応答して撮影動作等を行い、それによって得られる画像データ等を含むデータファイルを、メモリカード90内の撮影画像フォルダに格納する。また、デジタルカメラ1は、操作者による所定の操作に応答して、撮影画像フォルダに格納されたデータファイルに基づくアルバムファイルを生成し、当該アルバムファイルをメモリカード90内のアルバムフォルダに格納する。そして撮影画像フォルダに格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際、当該データファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されてアルバムフォルダに登録されている場合には、当該データファイルに基づく再生表示ととともに、既にアルバム登録されている旨の表示を行う。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影等によって得られるデータを記録媒体に記録するように構成されたデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルカメラにおいて撮影条件を設定するために、予め撮影条件を対応付けた撮影画像のサンプルを複数種類登録しておき、それらのうちから一のサンプルを選択することによって、選択されたサンプルに対応付けられた撮影条件を自動的に設定することができるものが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、デジタルカメラの操作者(ユーザ)が撮影画像のうちから気に入った撮影画像を選択することにより、その画像をお気に入り画像としてデジタルカメラの内蔵メモリに格納するものも製品化されている(例えば、カシオ社液晶デジタルカメラEX−S2)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−152567号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のデジタルカメラ(特に、上記カシオ社液晶デジタルカメラEX−S2)では、撮影によって得られた撮影画像を再生する際、既にお気に入り画像として内蔵メモリに登録されているか否かが不明であるという問題があった。このため、誤って既に登録されている画像を再度お気に入り画像として重複登録してしまう可能性があった。また、メモリの空き容量が少なくなってきた場合に、お気に入り画像として登録済みの撮影画像を削除したいが、どの撮影画像を削除してよいのかが不明であり、誤って未登録の撮影画像を削除してしまう可能性があった。さらに、類似する撮影画像が複数存在する場合、それら複数の撮影画像のうちのどれが登録された撮影画像であるかを特定することが困難であった。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、撮影画像等の再生時に当該撮影画像等が別に保存されているか否かを容易に識別することができるデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、撮影によって得られる画像データ及び/又は録音によって得られる音声データを、記録媒体に記録するように構成されたデジタルカメラであって、撮影操作に応答して撮影動作及び/又は録音動作を行うことによって得られる前記画像データ及び/又は前記音声データを含むデータファイルを、前記記録媒体の第1の記録領域に格納する撮影ファイル記録手段と、所定の操作に応答して前記第1の記録領域に格納された前記データファイルに基づくアルバムファイルを生成し、当該アルバムファイルを前記第1の記録領域とは異なる第2の記録領域に格納するアルバムファイル記録手段と、前記第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際、当該データファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて前記第2の記録領域に格納されている場合には、当該データファイルに基づく再生表示ととともに、前記第2の記録領域に格納されている旨の表示を行う表示制御手段と、を備えて構成される。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記アルバムファイル記録手段が、アルバムファイルを前記第2の記録領域に対して格納する際、前記第2の記録領域に格納されるアルバムファイルの管理情報を更新するように構成され、前記表示制御手段が、前記管理情報に基づいて、再生表示対象であるデータファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて前記第2の記録領域に格納されているか否かを判断することを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除することができるように構成された削除手段をさらに備え、前記削除手段は、前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除する際、前記第2の記録領域に格納されるアルバムファイルの管理情報を更新することを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記アルバムファイル記録手段が、前記第1の記録領域に格納された前記データファイルに基づくアルバムファイルを生成して前記第2の記録領域に格納する際に、当該データファイルのタグ部分に対して登録済み情報を付すように構成され、前記表示制御手段が、前記タグ部分に付された前記登録済み情報に基づいて、再生表示対象であるデータファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて前記第2の記録領域に格納されているか否かを判断することを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のデジタルカメラにおいて、前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除することができるように構成された削除手段をさらに備え、前記削除手段は、前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除する際、当該アルバムファイルの元ファイルであるデータファイルのタグ部分から前記登録済み情報を削除することを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0013】
<構成概要>
図1および図2は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1の外観構成を示す図である。図1は正面側からみた概略斜視図であり、図2は背面側からみた概略斜視図である。図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は、薄型の略直方体形状を有している。
【0014】
図1に示すように、デジタルカメラ1は、その正面側に撮影レンズ2と光学ファインダー4とフラッシュ6とを備えており、その上面側に電源スイッチ3とシャッタボタン(レリーズボタン)9とマイク12とを備えている。また、図2に示すように、デジタルカメラ1は、その背面側に液晶表示部(以下、LCDという。)5とボタン群7,8とクイックレビューボタン(以下、QVボタンとも称する)11とスピーカ13とを備えている。ボタン群7は十字カーソルボタン(ないしカーソルキー)7a〜7dを有しており、ボタン群8は実行ボタン8aとメニューボタン8bとフラッシュモードボタン8cと液晶モニターボタン8dとを有している。さらに、図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は、その側方の面に蓋14とDC入力端子15とUSB端子16とAV出力端子17とを備えている。
【0015】
後述するように、デジタルカメラ1は、撮影レンズ2からの被写体像をCCD(撮像素子)20(図3)によって光電変換することなどによって、被写体に関する画像データを取得する。
【0016】
また、電源ボタン3は、電源のオン操作およびオフ操作を受け付けるために用いられる。具体的には、電源ボタン3を押下するごとにオン状態への移行とオフ状態への移行とが交互に繰り返される。
【0017】
シャッタボタン9はユーザ(操作者)による半押し状態(以下、状態S1とも称する)と全押し状態(以下、状態S2とも称する)とを区別して検出可能な2段階押し込みスイッチとなっており、半押し状態のときに自動合焦制御を開始し、全押し状態のときに記録用画像を撮影するための本撮影動作を開始する。
【0018】
LCD5は、本撮影動作前のプレビュー表示(ライブビュー表示とも称する)及び記録画像の再生表示等を行う。このLCD5は、所定数(ここでは320×240)の表示画素を有しており、カラー画像を表示することができる。
【0019】
操作者は、LCD5におけるライブビュー表示によって撮影画像における被写体の位置および大きさ等を知覚し、フレーミング動作を行うことができる。なお、LCD5を用いることなく光学ファインダー4のみを用いてフレーミング動作を行うことも可能である。
【0020】
また、QVボタン11は、撮影モードと再生モードとアルバム再生モード(後述)と切り替える機能を有している。具体的には、後述するように、原則としてQVボタン11が押下されるごとに、これら3つのモードが順次に且つ循環的に(サイクリックに)選択される。
【0021】
メニューボタン8bは、LCD5へのメニューの表示および非表示を切り替える機能を有している。具体的には、メニューボタン8bが押下されるごとに、メニュー画面と非メニュー画面とが交互にLCD5に表示される。また、LCD5に表示されたメニュー画面における表示カーソルは、十字カーソルボタン7a〜7dを用いて4方向に移動させることができる。さらに、所望の選択肢が選択された状態で実行ボタン8aを押下することによって、その選択肢に対応する設定動作等が実行される。このような操作によって、各種撮影パラメータの設定、アルバム登録等を行うことが可能である。
【0022】
フラッシュモードボタン8cは、フラッシュ6のモードを決定するためのボタンである。フラッシュモードボタン8cが押下されるごとに、自動発光、強制発光、発光禁止の順序でフラッシュモードが切り替わる。
【0023】
液晶モニターボタン8dは、液晶モニターの表示・非表示を切り替えるためのボタンである。液晶モニターボタン8dが押下されるごとに、液晶モニターに画像等が表示された状態(表示状態)と表示されない状態(非表示状態)とが交互に切り替わる。非表示状態にしておけば消費電力を低減できる。
【0024】
また、マイク12は、動画撮影、ボイスメモ、ボイスレコーディング、アフターレコーディング(アフレコ)時において、音声データを取得する(録音する)ために用いられる。
【0025】
スピーカ13は、音声を出力する機能を有しており、音声データあるいは音声付き画像データ(静止画、動画)を再生するときなどに用いられる。
【0026】
さらに、蓋14は、電池室およびメモリカード装着部を覆う部分に設けられている。言い換えれば、蓋14の内部側には、電源電池BTを収容する電池室と着脱自在な記録媒体であるメモリカード90を装着するメモリカード装着部とが設けられている。電源電池BTおよびメモリカード90は、それぞれ、電池室およびメモリカード装着部に対して着脱自在に構成される。本撮影によって得られる撮影画像データおよび後述するアルバム画像データ等は、このメモリカード装着部にセットされるメモリカード90に記録される。また、デジタルカメラ1は、電源電池BTからの電力供給を受けることもできるし、DC入力端子15を用いてACアダプタ(不図示)等からの電力供給を受けることもできる。
【0027】
USB端子16は、パーソナルコンピュータ(パソコンとも略称する)等とのデータ通信を行うための端子である。USB端子16にUSB規格のケーブル等を接続することによって外部機器(パソコン等)とのデータ通信を行うことができる。
【0028】
AV出力端子17は、テレビなどの外部映像音響機器(AV機器)に接続するための端子である。所定のAVコードをこのAV出力端子17と外部映像音響機器側の入力端子とを接続することによって、その外部映像音響機器に画像および/または音声を出力することができる。
【0029】
次に、図3を参照しつつ、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図3は、デジタルカメラ1の内部機能を示すブロック図である。
【0030】
CCD(撮像素子)20は被写体像を撮影して電子的な画像信号を生成する撮像手段として機能するものであり、例えば1600×1200個の画素を有し、撮影レンズ2によって結像された被写体の光像を、画素毎にR(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。
【0031】
CCD20から得られる画像信号はアナログ信号処理回路21に与えられ、アナログ信号処理回路21において画像信号(アナログ信号)に対して所定のアナログ信号処理が施される。アナログ信号処理回路21は相関二重サンプリング回路(CDS)とオートゲインコントロール回路(AGC)とを有しており、相関二重サンプリング回路により画像信号のノイズ低減処理を行い、オートゲインコントロール回路でゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。
【0032】
A/D変換器22は、画像信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。変換後のデジタル信号は、画像データとして一時的にRAM50a内のバッファメモリ54に格納される。そして、バッファメモリ54に保存された画像データに対して、次述する画像処理部51による、WB(ホワイトバランス)処理、γ補正処理、および色補正処理等が施された後、圧縮/伸張部52による圧縮処理等が施される。
【0033】
また、マイク12から得られる音声信号は、音声処理部53に入力される。音声処理部53に入力された音声信号は音声処理部53内に設けられたA/D変換器(不図示)によりデジタル信号に変換され、一時的にバッファメモリ54に格納される。
【0034】
操作部30は、上述した電源ボタン3、ボタン群7,8、シャッタボタン9、QVボタン11等を含む操作部であり、ユーザがデジタルカメラ1の設定状態を変更操作する際や撮影操作を行う際等に用いられる。
【0035】
電源40は、デジタルカメラ1に対する電力供給源である。デジタルカメラ1は、リチウムイオン電池などの二次電池を電源電池BTとして用いて駆動される。
【0036】
全体制御部50は、内部にRAM50a及びROM50bを備えたマイクロコンピュータによって構成され、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより、上記各部を統括的に制御する制御手段として機能する。全体制御部50は、たとえば、LCD5へのライブビュー表示処理や再生表示処理、およびメモリカードへの記録処理などをも制御する。なお、RAM50aは、高速アクセス可能な半導体メモリ(たとえばDRAM)であり、ROM50bは電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性の半導体メモリ(たとえばフラッシュROM)として構成される。また、RAM50a内における一部の領域は、一時記憶用のバッファエリアとして機能する。ここでは、このバッファエリアをバッファメモリ54と称するものとする。バッファメモリ54は、画像データおよび音声データを一時的に記憶する。
【0037】
全体制御部50は、画像処理部51、圧縮/伸張部52、音声処理部53を有している。これらの各処理部51,52,53は、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現される機能部である。
【0038】
画像処理部51は、WB処理、γ補正処理等の各種のデジタル画像処理を施す処理部である。WB処理は、R,G,Bの各色成分のレベル変換を行い、カラーバランスを調整する処理であり、γ補正処理は、画素データの階調を補正する処理である。圧縮/伸張部52は、画像データの圧縮処理および伸張処理を行う処理部である。圧縮方式としては、例えばJPEG方式などが採用される。音声処理部53は、音声データに対する各種のデジタル処理を施す処理部である。
【0039】
また、カードインタフェース(カードI/F)60は、デジタルカメラ1側面のメモリカード装着部に対して装着されるメモリカード90への画像データの書込み及び読出しを行うためのインタフェースである。
【0040】
メモリカード90に対する画像データの読み書き時には、圧縮・伸張部52において例えばJPEG方式で画像データの圧縮処理または伸張処理が行われ、カードインタフェース60を介して画像データがバッファメモリ54とメモリカード90との間で送受信される。また、音声データの読み書き時においてもカードインタフェース60を介して音声データがバッファメモリ54とメモリカード90との間で送受信される。
【0041】
さらに、デジタルカメラ1は、このカードインタフェース60を用いて、画像および音声等のデータを送受信するだけでなく、デジタルカメラ1で動作するプログラムを取り込むことも可能である。たとえば、メモリカード90に記録される制御プログラムを、全体制御部50のRAM50a又はROM50b内に取り込むことができる。これにより、制御プログラムを更新することなどが可能である。
【0042】
また、USB端子16などを介した外部機器(外部コンピュータなど)との通信によっても、画像あるいは音声などの各種のデータ、および制御プログラムなどを送受信することが可能である。たとえば、外部コンピュータの読取装置(光学ドライブ装置等)にセットされた記録媒体(CD−R/RW、CD−ROMなど)に記録された各種のデータおよびプログラム等を、USB端子16を介して取得することが可能である。
【0043】
<撮影画像およびアルバム画像>
つぎに、撮影画像およびアルバム画像について説明する。
【0044】
図4はメモリカード90内のフォルダ構成を概念的に示す図である。デジタルカメラ1では、例えば図4に示すように、撮影動作に伴って生成される撮影画像のファイルは、DCF(Design rule for Camera File system)の形式にしたがって作成された記録領域(以下、フォルダという)に記録される。ここでは、各撮影画像ファイルは、フォルダ「100MLT09」の中に格納される。フォルダ「100MLT09」は、フォルダ「DCIM」の下に作成されるフォルダであり、フォルダ「DCIM」は、ルートフォルダの下に作成されるフォルダである。以下、このフォルダ「100MLT09」を「撮影画像フォルダ」とも称する。
【0045】
よって、デジタルカメラ1において撮影モードが機能し、記録用画像を撮影するための本撮影動作が行われた場合、それによって得られる撮影画像は、メモリカード90内の撮影画像フォルダに格納されることになる。換言すれば、撮影画像フォルダは、撮影モード時に取得される撮影画像等を記録するためにアクセス対象となる領域である。
【0046】
各撮影画像ファイルの名称は、例えば「Pict0005.jpg」などのように、先頭の8文字(Pict0005)とそれに続くピリオド(.)と3文字の拡張子(jpg)とで構成されている。先頭の8文字のうち、前半の4つのアルファベットは、種別(撮影画像等の撮影ファイル(後述)であること)を表しており、後半の4つの数字は撮影画像(撮影ファイル)の作成順に連続的に付与されるシリアル番号である。
【0047】
したがって、デジタルカメラ1による撮影動作を繰り返すことによって、メモリカード90内には、「Pict0001.jpg」,「Pict0002jpg」,「Pict0003.jpg」,「Pict0004.jpg」,「Pict0005.jpg」,「Pict0006jpg」,...という名称のファイルがこの順序で作成されて格納される。
【0048】
さて、このデジタルカメラ1においては、撮影画像のうち操作者が気に入った画像を、撮影画像と区別して登録しておくことができる。この明細書においては、このような機能を「アルバム登録機能」と称するものとし、アルバム登録される画像を「アルバム画像」と称するものとする。また、各アルバム画像は、撮影画像とは異なるフォルダ(具体的には、フォルダ「ALBUM」)に、撮影画像とは別個の画像として格納される。アルバム画像の登録用のフォルダ「ALBUM」は、例えばルートフォルダの下に作成される。以下、このフォルダ「ALBUM」を「アルバムフォルダ」とも称する。
【0049】
また、各アルバム画像のファイルの名称は、撮影画像と同様のルールに基づいて付与される。ただし、ファイル名の先頭の8文字のうち、前半の4つのアルファベット(Albm)は、種別(アルバム登録されたものであること)を表しており、後半の4つの数字はアルバム画像等の作成順に応じて連続的に付与されるシリアル番号である。
【0050】
図4に示すように、たとえば、操作者が「Pict0006.jpg」という名称のファイルをお気に入りの画像としてアルバム登録すると、「Albm0003.jpg」という名称のアルバム画像のファイル(アルバム画像ファイル)が生成される。ここでは、3番目のアルバム画像が生成される場合を想定しているので、生成されたアルバム画像ファイルのシリアル番号が「0003」になっている。
【0051】
また、アルバムフォルダは、アルバム画像ファイル等の他に、アルバム登録された複数のファイルに関する基本情報、換言すればアルバムフォルダに格納されるファイルの管理情報を記録したファイル(以下、「アルバム情報ファイル」とも称する)を有している。このアルバム情報ファイルは、図4において「Album.inf」という名称のファイルとして示されており、図6のような構成を有している。アルバム情報ファイルには、図6に示すように、アルバムファイル名、アルバムファイルのファイル属性、登録元の撮影ファイル名、撮影に使用したデジタルカメラのシリアル番号、および、撮影日時等に関する情報がアルバムファイル毎に一覧形式で格納される。よって、アルバム登録されたファイルの状態は、このアルバム情報ファイルによって容易に把握することができる。
【0052】
このようなアルバム登録機能によれば、操作者は撮影画像のうち気に入った画像をアルバム画像として登録しておくことができる。
【0053】
アルバム画像は撮影画像とは区別して扱われるので、撮影画像をパソコンなどの外部機器に移動させてメモリカード90内から消去した後であっても、アルバム登録された画像はメモリカード90内に残存することになる。そのため、操作者は、撮影画像はメモリカード90から消去された後であっても、アルバム登録されている気に入った画像を、メモリカード90内から読み出してLCD5に表示させることなどができる。すなわち、気軽に閲覧することができる。特に、メモリカード90であれば内蔵メモリに比べて容量の大きいものを使用することが可能であるため、内蔵メモリにアルバム画像を格納しておく場合に比べて、さらに多くの画像を格納しておくことが可能である。
【0054】
また、メモリカード90内に残存しているアルバム画像を用いて、印刷を行うこともできる。これによれば、気に入った画像を気軽に印刷することができる。特に、ダイレクトプリント対応のプリンタにメモリカード90を直接挿入してダイレクトプリントを行えば、気に入った画像を非常に簡易に印刷することが可能になる。
【0055】
図5は各ファイルの構成を概念的に示す図である。図5では、撮影画像ファイルの構成を示しているが、アルバム画像ファイルも同様の構成を有している。
【0056】
図5に示すように、各撮影画像ファイルは、所定形式(ここではExif形式)のファイルとして作成される。具体的には、各撮影画像のファイルは、タグ情報TGと、JPEG形式で圧縮された高解像度の画像データ(ここでは、1600×1200画素の画像信号)DPと、サムネイル表示用の画像データ(ここでは、80×60画素の画像信号)DMとを有している。このうち、タグ情報TGには、「ファイル名」、「撮影日時」、「撮影に使用されたカメラのシリアルナンバー」、「関連する音声ファイル」、および「アルバム登録の有無」などの情報が含まれている。
【0057】
また、各アルバム画像ファイルも、同様の形式(ここではExif形式)のファイルとして作成される。各アルバム画像のファイルは、同様に、タグ情報TGと、JPEG形式で圧縮された高解像度の画像データDPと、サムネイル表示用の画像データDMとを有している。ただし、データ量を低減するため、高解像度の画像データDPとしては、撮影画像の解像度よりも低い解像度の画像信号に変換されたデータを格納しておくものとする。具体的には、このアルバム画像の画像データDPは、圧縮された状態でメモリカード90に格納されている1600×1200画素のサイズの撮影画像の画像データDPを圧縮/伸張部52により一旦伸張し、画像処理部51などによる解像度変換処理によって640×480画素のサイズに変換した後、さらに圧縮/伸張部52によりJPEG形式で再圧縮することによって生成される。また、上記において例示した撮影画像ファイルのタグ情報TGのうち、「アルバム登録の有無」はアルバム画像ファイルに不要であるが、「撮影日時」、「撮影に使用されたカメラのシリアルナンバー」、および「関連する音声ファイル」などの情報はそのままアルバム画像ファイルのタグ情報TGとして引き継がれる。
【0058】
また、各ファイルには、その属性ATが定められている。具体的には、「読み取り専用属性(R)」、「アーカイブ属性(A)」、「システムファイル属性(S)」、および「隠しファイル属性(H)」の4つの属性のいずれかが各ファイルに対して決定される。「アーカイブ属性」が与えられたファイルに対しては、読出動作および書込動作の両方が許可される。また「読み取り専用属性」が与えられたファイルに対しては、読出動作のみが許可され、書込動作や削除動作等のデータ内容を改変する動作が禁止される。
【0059】
撮影モード時における撮影動作に伴って撮影画像フォルダに格納される撮影画像ファイルには、その時点において「アーカイブ属性(A)」が付与される。一方、アルバム画像ファイルには、アルバムフォルダへの登録時点において「読み取り専用属性(R)」が付与される。このように、アルバム画像ファイルに対しては「読み取り専用属性(R)」が初期的に付与されるため、気に入った画像として登録された大事なアルバム画像を誤操作で消去してしまうことを回避することができる。
【0060】
なお、このデジタルカメラ1では静止画像の撮影だけでなく、動画の撮影および音声の録音等を行うことも可能である。この明細書では、このような撮影動作や録音動作等によって得られるデータファイルを「撮影ファイル」と総称するものとする。また、アルバム登録の対象となるデータも静止画像に限定されず、動画像、音声などの撮影ファイルもまたアルバム登録の対象となる。この明細書では、撮影ファイルに対応して新規に作成されてアルバム登録されたファイルを「アルバム登録ファイル(ないしアルバム登録オブジェクト)」あるいは単に「アルバムファイル」と称するものとする。以下では、画像(特に静止画像)を中心にそのアルバム登録動作等について説明する。
【0061】
<デジタルカメラにおける状態遷移の概略>
図7は、デジタルカメラ1における状態遷移図であり、LCD5における表示状態を中心に示す図である。図7の角丸四角の中には、LCD5における表示画面が示されている。アルバム登録動作の詳細について説明する前に、図7を参照しながらデジタルカメラ1における状態遷移の概要について説明する。
【0062】
まず、電源ボタン3の押下に応じて電源がオン状態にされると、デジタルカメラ1は状態ST10に移行する。状態ST10においては、デジタルカメラ1は「撮影モード」に設定され、撮影のためのプレビュー画像であるライブビュー画像がLCD5に表示される。「撮影モード」は画像(動画、静止画)あるいは音声を、撮影あるいは録音するモードである。
【0063】
また、デジタルカメラ1は、上述したように、「撮影モード」の他に、「再生モード」および「アルバム再生モード」を有している。「再生モード」は撮影画像(および録音音声等)のファイルを再生するモードであり、「アルバム再生モード」はアルバムファイルを再生するモードである。
【0064】
これらのモードの切替には、QVボタン11が用いられる。原則として、QVボタン11が押下されるごとに、デジタルカメラ1は3つのモードに対して順次に且つ循環的に(サイクリックに)移行する。ただし、例外的に、撮影ファイルがメモリカード90内に存在しないときには「再生モード」には移行せず、アルバムファイルがメモリカード90内に存在しないときには「アルバム再生モード」には移行しない。
【0065】
以下では、このモード切替についてさらに詳細に説明する。
【0066】
状態ST10においてQVボタン11が一度押下されると、メモリカード90の撮影画像フォルダ内に撮影ファイルが保存(格納)されているか否かが判定される(状態ST41)。
【0067】
そして、メモリカード90の撮影画像フォルダ内に撮影ファイルが1つでも記録されていれば状態ST20に移行する。状態ST20は、デジタルカメラ1が「再生モード」に設定され、LCD5に再生画像等が表示されている状態である。状態ST20に移行すると、直近に撮影された画像等がLCD5に最初に表示される。また、左右方向のキー7cまたは7dを押下するごとに、LCD5での表示対象ファイルが前方向あるいは後方向に順次に変更される。
【0068】
一方、メモリカード90の撮影画像フォルダ内に撮影ファイルが1つも記録されていない場合には状態ST42に移行する。
【0069】
また、状態ST20においてQVボタン11がもう一度押下されたときにも、状態ST42に移行する。
【0070】
状態ST42においては、メモリカード90のアルバムフォルダ内にアルバムファイルが格納(保存)されているか否かが判定される。
【0071】
そして、メモリカード90のアルバムフォルダ内にアルバムファイルが1つでも記録されていれば状態ST30に移行する。状態ST30は、デジタルカメラ1が「アルバム再生モード」に設定され、LCD5にアルバム画像等が表示されている状態である。状態ST30に移行すると、直近に登録されたアルバム画像等がLCD5に最初に表示される。また、左右方向のキー7cまたは7dを押下するごとに、LCD5での表示対象ファイルが前方向あるいは後方向に順次に変更される。
【0072】
一方、メモリカード90のアルバムフォルダ内にアルバムファイルが1つも記録されていない場合には状態ST43に移行し、メモリカード90内に撮影ファイルが1つも記録されていないか否かが判定される。そして、メモリカード90内に撮影ファイルもアルバムファイルも全く記録されていないと判定される場合には状態ST44に移行し、「メモリカードに画像がありません」という文字を表示して状態ST10に戻る。メモリカード90内に撮影ファイルは記録されていると判定される場合には、状態ST41に移行することなくそのまま状態ST10に復帰する。
【0073】
また、状態ST30においてQVボタン11がもう一度押下されたときにも、状態ST10に再び移行する。
【0074】
以上の動作によれば、撮影ファイルおよびアルバムファイルの双方がともにメモリカード90内に記録されているときには、QVボタン11が押下されるごとに、これら3つのモード(「撮影モード」、「再生モード」、「アルバム再生モード」)が順次に且つ循環的に(サイクリックに)選択される。また、メモリカード90内に撮影ファイルが記録されているもののアルバムファイルが記録されていないときには、QVボタン11の押下に応答して、「撮影モード」と「再生モード」とが順次に且つ循環的に選択される。さらに、メモリカード90内にアルバムファイルが記録されているものの撮影ファイルが記録されていないときには、QVボタン11の押下に応答して、「撮影モード」と「アルバム再生モード」とが順次に且つ循環的に選択される。また、メモリカード90内にアルバムファイルも撮影ファイルも記録されていないときには、「撮影モード」のみしか選択できない。このとき、QVボタン11の押下に応答して、「メモリカードに画像がありません」という文字がLCD5に表示されるので、操作者はモード変更が不可能であることを認識できる。
【0075】
つぎに、状態ST10,ST20,ST30からの更なる状態遷移について説明する。
【0076】
状態ST10においてメニューボタン8bを押下すると状態ST11へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST10に戻る。状態ST11は、撮影モード内のサブモードへの変更等を行うことが可能な状態であり、撮影種類等を設定するための「撮影メニュー」がLCD5に表示される。状態ST11においては、ライブビュー画像が背景画像として表示されたまま、撮影メニュー画面がオーバーレイ表示される。
【0077】
また、状態ST20においてメニューボタン8bを押下すると状態ST21へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST20に戻る。状態ST21は、再生モードでの各種の設定を行うことが可能な状態であり、各種の設定動作を行うためのメニュー画面である「再生メニュー」がLCD5に表示される。状態ST21においては、再生中の撮影画像が背景画像として表示されたまま、再生メニュー画面がオーバーレイ表示される。
【0078】
さらに、状態ST30においてメニューボタン8bを押下すると状態ST31へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST30に戻る。状態ST31は、アルバム再生モードでの各種の設定を行うことが可能な状態であり、各種の設定動作を行うためのメニュー画面である「アルバム再生メニュー」がLCD5に表示される。状態ST31においては、再生中のアルバム画像が背景画像として表示されたまま、アルバム再生メニュー画面の各項目がオーバーレイ表示される。
【0079】
また、図8、図9、および図10は、それぞれ、状態ST11、状態ST21、状態ST22でのLCD5に表示されるメニュー画面G11,G21,G31を示す図である。
【0080】
図8は、状態ST11における撮影メニュー画面G11の一例を示す図である。この撮影メニュー画面G11などを用いた各種の設定操作によれば、撮影の種類を変更することなどが可能である。具体的には、メニュー画面G11の中から「単写」又は「連写」を選択すれば静止画像の撮影が可能であり、「動画」を選択すれば動画の撮影が可能である。また、音声の録音動作を行うことも可能である。たとえば、「ボイスメモ」を選択すれば、1枚の静止画像の撮影後の一定期間にわたって音声を記録することができる。また、「ボイスレコード」を選択すれば、静止画像の記録を伴うことなく、音声のみを録音することができる。
【0081】
図9は、状態ST21における再生メニュー画面G21の一例を示す図であり、図10は、状態ST31におけるアルバム再生メニュー画面G31の一例を示す図である。メニュー画面G21,G31などを用いた各種の操作によれば、撮影画像等に対する様々な設定動作を行うことが可能である。
【0082】
図9と図10とを比較すると判るように、再生メニュー画面G21とアルバム再生メニュー画面G22とは類似の構成を有している。具体的には、「プロテクト」、「削除」、「スライドショー」、「プリント指定」、「カメラのセットアップ」の各項目は、いずれのメニューにおいても存在している。すなわち、両メニュー画面G21,G22の項目は、部分的に一致している。したがって、操作者は、共通操作で同様の設定動作を行うことができるので、操作性が高い。詳細に言えば、再生モードおよびアルバム再生モードのいずれのモードにおいても、「プロテクト」、「削除」、「スライドショー」、「プリント指定」、「カメラのセットアップ」の各項目に関する設定動作を、同様のメニュー画面を用いた類似の操作で実現することができる。
【0083】
また、その一方で、再生モードにおけるメニュー画面G21には「再生メニュー」であることが明示され、アルバム再生モードにおけるメニュー画面G31には「アルバム再生メニュー」であることが明示される。したがって、操作者は、LCD5に表示されているメニュー画面が、再生モードにおけるメニュー画面G21であるのか、あるいは、アルバム再生モードにおけるメニュー画面G31であるのかを、確実に認識することが可能である。
【0084】
また、メニュー画面の各項目の左端には、3つの種類の記号(具体的には、白い菱形、黒い菱形、×印)のいずれかが表示される。×印は選択不可能な項目であることを意味し、菱形の記号は選択可能な項目であることを意味している。また、黒い菱形は現在選択されている項目を意味している。操作者が、上下方向のキー7aまたは7bを用いて選択項目を変更し、所望の選択項目の記号が黒い菱形に変更された状態で、実行ボタン8aを押下すると、その選択項目に対する動作(具体的には、更なるサブメニュー画面の表示)が実行される。
【0085】
尚、×印の付与に代えて、選択項目の文字を淡く表示することにより選択不可能な項目であることを意味するようにしてもよい。
【0086】
<アルバム登録>
つぎに、アルバム登録動作について詳細に説明する。
【0087】
図11〜図13は、登録手順について説明するための図である。図11は、再生モードにおける状態遷移図を示している。図12は登録動作の全体の流れを示すフローチャートであり、図13はその一部の流れを示すフローチャートである。
【0088】
まず、図11に示すように、状態ST20においてメニューボタン8bを押下すると状態ST21に移行する。そして、状態ST21でLCD5に表示される再生メニュー画面G21において「アルバムに追加登録」という項目を選択して、実行ボタン8aを押下すると、状態ST22に移行する。なお、状態ST22において、メニューボタン8bを押下すれば状態ST21に戻ることができる。
【0089】
状態ST22においては、追加登録のための再生メニュー画面G22が表示される。状態ST22の再生メニュー画面G22においては、再生中の撮影画像が背景画像として表示されたままで、メニュー項目がオーバーレイ表示される。
【0090】
この再生メニュー画面G22においては、「この画像」および「一括」の2つの項目が表示されている。前者の項目「この画像」は、その時点で再生メニュー画面の背景に表示されている撮影画像を1枚ずつ登録することを指示するためのコマンドであり、後者の項目「一括」は、撮影画像フォルダ(「100MLT09」(図4参照))内の全ての撮影画像を一括して登録することを指示するためのコマンドである。
【0091】
この再生メニュー画面G22で、いずれかの項目が選択された後に実行ボタン8aが押下されると、デジタルカメラ1はアルバム登録動作を実行する。
【0092】
このアルバム登録動作について、図12を参照しつつ説明する。
【0093】
まず、ステップSP50において、一括登録の指示が与えられているのか否かが判定される。一括登録の指示が与えられている場合には、ステップSP51に進み、そうでない場合(すなわち画像を1つずつ登録する旨の指示が与えられている場合)には、ステップSP61に進む。
【0094】
ステップSP51においては、メモリカード90の空き容量が確認される。そして、一括登録に必要な容量(言い換えれば、撮影画像フォルダ内の全ファイルをアルバム登録するために必要な容量)とメモリカード90内の空き容量(未使用領域の容量)とが比較される。一括登録に必要な容量がメモリカード90内に残存していないと判定されると、メモリカードが容量不足であることを示す文字等がLCD5に一定期間(例えば数秒間)にわたって表示され(ステップSP59)、状態ST21(図11)に戻る。一方、一括登録に必要な容量がメモリカード90内に残存していると判定されると、ステップSP52に進む。
【0095】
ステップSP52においては、撮影画像フォルダ内の最初のファイル(シリアル番号が最も小さなファイル)が処理対象ファイルとして指定される。
【0096】
ステップSP53においては、追加登録処理の対象となっているファイルが既にアルバム登録されているファイルでないことが確認される。すなわち、重複登録がチェックされる。
【0097】
処理対象ファイルが既にアルバム登録されている場合には、ステップSP55に進み、例えば、既に登録されている旨を示す文字等が警告としてLCD5に表示される。そして、重複登録を回避するため、処理対象ファイルのアルバム登録が禁止され、処理対象ファイルをアルバム登録することなく、ステップSP56に進む。
【0098】
一方、処理対象ファイルが未だアルバム登録されていない場合には、ステップSP54のアルバムファイル作成処理に進む。
【0099】
図13は、ステップSP54,SP64におけるアルバムファイル作成処理の詳細動作(ステップSP70)を示すフローチャートである。ここでは、登録処理の対象ファイルが静止画像ファイルであることを前提に説明を行う。
【0100】
まず、ステップSP71において、対象の撮影画像ファイルの高解像度(1600×1200画素)の画像データを伸張し、その画像データをステップSP72においてVGAサイズ(640×480画素)にリサイズして再圧縮する。
【0101】
ステップSP73においては、新規のアルバム画像ファイルのファイル名が決定される。特に、新規ファイル名のシリアル番号が決定される。具体的には、デジタルカメラ1は、アルバム情報ファイル(「Album.inf」(図6参照))を参照し、既登録ファイルのシリアル番号のうち最も大きな番号(即ち最も新しく登録されたファイルのシリアル番号)を1つインクリメントした番号を、新規ファイルのシリアル番号として決定する。たとえば、図6に示すように、最後の登録ファイルが「Albm0094.jpg」である場合には、新規ファイルのシリアル番号は「0095」になる。このとき、新規のアルバム画像ファイルの名称は、「Albm0095.jpg」に決定される。この名称は、アルバムファイルであることを示す「Albm」とそのシリアル番号とデータ内容の種類が静止画像であることを示す拡張子「jpg」とを合成して生成される。
【0102】
ステップSP74においては、VGAサイズにリサイズされ、JPEG方式などで圧縮処理されたデータを用いて、この名称「Albm0095.jpg」を有するアルバム画像ファイルを作成する。そして、ステップSP75において、さらにこの新規ファイルの属性を読み取り専用(リードオンリー)に設定する。これにより、この新規ファイルにプロテクトがかかることになる。
【0103】
その後、ステップSP76において、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)にファイル「Albm0095.jpg」の情報を追記して、アルバム情報ファイルを更新する。
【0104】
再び、図12を参照する。
【0105】
次のステップSP56において、全ての撮影画像についてアルバム登録が終了したか否かが判定される。
【0106】
未処理の撮影画像が撮影画像フォルダ内に存在する場合には、次のファイルを処理対象ファイルとして指定(ステップSP57)した後、進行状況表示を行い(ステップSP58)、再びステップSP53以降の処理を繰り返す。進行状況表示には、アルバム登録中であること、および処理中のファイルが何番目のものであるかが示される。たとえば、「アルバム登録しています。...2/10」という表示によって、全10個のファイルのうち2番目のファイルを処理中であることを示すことができる。
【0107】
一方、全て完了している場合には、このルーチンを終了し、状態ST21に復帰する。
【0108】
また、ステップSP50からステップSP61に進んだ場合(個別登録の指示が与えられた場合)にも同様の処理が行われる。ステップSP61,SP63,SP64,SP65は、それぞれ、ステップSP51,SP53,SP54,SP55と同様の処理である。ただし、ステップSP61においては、1つのファイルのアルバム登録に必要な容量がメモリカード90内に残存しているか否かが判定される。
【0109】
ところで、上記のステップSP53,SP63における重複登録チェックにおいては、例えばアルバム情報ファイル「Album.inf」の情報が用いられる。
【0110】
アルバム情報ファイルには、図6に示すように、登録された複数のアルバムファイルのそれぞれに関する情報が含まれている。すなわち、上述したように、アルバム情報ファイルには、アルバムフォルダ内に含まれる各アルバムファイルに関する、ファイル名称、ファイル属性、登録元の撮影画像ファイルのファイル名、撮影に使用したデジタルカメラのシリアル番号、および撮影日時の情報が記述されている。
【0111】
たとえば、アルバムファイル「Albm0003.jpg」に関しては、そのファイル属性が読み取り専用(リードオンリー)であり、対応するアルバム登録時の元画像は「Pict0006.jpg」であり、その元画像の撮影日時は2002年12月01日12時34分56秒であり、撮影に使用されたデジタルカメラの製品シリアル番号は「01234567」であることが記述されている。なお、製品シリアル番号は、各デジタルカメラ1のROM50bなどに格納されており、撮影時に読み出され撮影画像ファイルのタグ情報TGに記述されている。また、撮影日時もタグ情報TGに記述されている。そのため、デジタルカメラ1は、各登録対象ファイルのタグ情報TGの情報を読み出して、各種の情報をアルバム情報ファイルに記録することができる。
【0112】
上記のステップSP53,SP63においては、アルバム登録における元画像のファイル名とデジタルカメラのシリアル番号と撮影日時との3つの条件が、登録対象のファイルと既登録のファイルとの間で全て一致するか否かによって、登録対象のファイルが既登録のものか否かを判定する。元画像のファイル名だけでなく、デジタルカメラのシリアル番号および撮影日時もが一致しているか否かを考慮しているので、重複登録をより正確に判定することができる。
【0113】
なお、これに限定されず、3つの条件のうち、いずれか1つまたは2つが一致しているか否かによって重複登録を判定しても良い。たとえば、アルバム登録における元画像のファイル名とデジタルカメラのシリアル番号との2つの条件が、登録対象のファイルと既登録のファイルとの間で全て一致するか否かによって、登録対象のファイルが既登録のものか否かを判定してもよい。元画像のファイル名だけでなく、デジタルカメラのシリアル番号もが一致しているか否かを考慮しているので、重複登録をより正確に判定することができる。たとえば、異なるデジタルカメラで撮影され撮影日時が偶然に一致し且つファイル名も偶然に一致した2つのファイルが、本来は異なる撮影画像であることを正確に判定できる。
【0114】
また、一括登録の場合には、新規登録されたアルバムファイルのシリアル番号は登録元の撮影ファイルのシリアル番号の昇順に付与されるので、両者の対応関係において、その順序が入れ替わることがない。したがって、元の撮影ファイルとアルバムファイルとの間の関係を把握しやすい。
【0115】
さらに、撮影画像の再生時には、その撮影画像が既にアルバム登録された画像であるか否かを、アルバム情報ファイル又はその撮影画像ファイルのタグ情報TGによって判定し、その撮影画像が既にアルバム登録の対象となっている場合には、アルバム登録済みを示すマークを撮影画像に重ねてLCD5に表示する。
【0116】
図14は、アルバム登録後再び状態ST20に戻ったときのLCD5での表示画面を示す図である。図14に示すように、この画面においては、撮影画像がLCD5の全画面に表示されるとともに、画面内の右下側にマークMK1が撮影画像に重ねて表示されている。言い換えれば、撮影画像フォルダに格納された撮影画像ファイルに基づいて再生表示を行う際、当該撮影画像ファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されてアルバムフォルダに格納されている場合には、当該撮影画像ファイルに基づく再生表示ととともに、アルバム登録済みであることを示すマークMK1の表示が行われる。このマークMK1は、LCD5の背景に表示されている再生対象の撮影画像が既に登録済みであることを示すものである。よって、操作者は、画面内に表示されるマークMK1の有無によって、再生対象となっている撮影画像ファイルが既にアルバム登録された画像であるか否かを容易に判別することが可能である。そのため、既に登録されている画像を再度お気に入り画像として重複登録してしまう可能性はなくなる。また、メモリの空き容量が少なくなってきたときに、お気に入り画像として登録済みの撮影画像ファイルのみを削除したい場合、どの撮影画像ファイルを削除してよいのかが容易に判別可能であり、誤って未登録の撮影画像ファイルを削除してしまう可能性はない。さらに、撮影画像フォルダ内に類似する撮影画像が複数存在する場合にも、それら複数の撮影画像のうちのどれが登録された撮影画像ファイルであるかを特定することが容易である。
【0117】
また、状態ST20の画面だけでなく、状態ST21,ST22の画面においても、同様のマークMK1の表示を行う。これにより、いずれの状態でも同様の効果を得ることができる。
【0118】
また、ここでは、状態ST21から状態ST22に移行した後のステップSP53,SP63における判定動作によって重複登録を回避する場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、次のような態様とすることも可能である。具体的には、状態ST21において、図15に示すような再生メニュー画面をLCD5に表示してもよい。図15においては、「アルバムに追加登録」の選択肢の左側の記号が×印になっており、操作者のキー操作によっても選択できない状態となっている。したがって、登録操作を行う次の状態ST22(図11)に進めないため、重複登録を回避できる。
【0119】
<静止画像ファイル以外のアルバム登録>
図16は、デジタルカメラ1における撮影動作及び/又は録音動作によって、メモリカード90の撮影画像フォルダ内に格納されたファイル群の一例を示す図である。
【0120】
このデジタルカメラ1においては、図16に示すような、静止画像ファイル(例えば「Pict0010.jpg」)以外のファイル、具体的には、動画像および音声に関するデータファイルもアルバム登録の対象とすることができる。より詳細には、「ボイスメモ」による音声ファイル(例えば「Pict0011.wav」)、「ボイスレコード」による音声ファイル(例えば「Pict0012.wav」)、「アフターレコーディング(アフレコとも略称する)」による音声ファイル(例えば「Pict0032.wav」)、「動画」に関する動画像ファイル(例えば「Pict0013.avi」)のそれぞれもアルバム登録の対象とすることが可能である。
【0121】
このような各種のデータファイルのアルバム登録作業の説明に先立って、各データファイルの概要について説明する。
【0122】
「ボイスメモ」、「ボイスレコード」、「動画」による各ファイルは、撮影メニュー画面G11などを用いた所定の操作によって取得される。
【0123】
例えば、撮影モードが「ボイスメモ」に設定された後にシャッタボタン9が押下されると、静止画像の撮影とともに一定時間の音声の録音が行われる。そして、この撮影動作による静止画像ファイル「Pict0011.jpg」が、ボイスメモとして録音された音声ファイル「Pict0011.wav」とともに取得される。両ファイルは、その拡張子が異なっているが、ファイル番号は同一である。ファイル番号を同一とすることによって、両ファイルが互いに関連付けされていることを容易に判別できる。また、両ファイルを互いに関連付ける情報が、各ファイルのタグ情報TGにも付与される。
【0124】
また、撮影モードが「ボイスレコード」に設定された後に、シャッタボタン9が押下されると音声の録音のみが開始されシャッタボタン9が再度押下されると音声の録音が終了する。この録音動作によって、「ボイスレコード」による音声ファイル(たとえば「Pict0012.wav」)のみが生成される。この撮影画像フォルダ内には同一番号のファイルが存在しないため、この音声データには撮影画像が関連付けられていないことを判別できる。
【0125】
さらに、撮影モードが「動画ファイル」に設定された後に、シャッタボタン9が押下されると動画の記録動作が開始されシャッタボタン9が再度押下されると動画の記録動作が終了する。この記録動作(撮影動作)によって、動画像ファイル(たとえば「Pict0013.avi」)のみが生成される。
【0126】
また、「アフターレコーディング」による音声データは、図17に示すような状態遷移を辿ることによって取得される。具体的には、まず、状態ST21(図7も参照)でLCD5に表示される再生メニュー画面G21の選択肢の中から「画像編集」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST26に移行する。そして、状態ST26でLCD5に表示されるメニュー画面(「画像編集」のサブメニュー)G26の中から「アフターレコーディング」という項目を選んで実行ボタン8aを押下すると、状態ST27に移行する。状態ST27では、マイク12による録音が実行され、LCD5においては、最大録音可能時間に対する録音済み時間の割合がプログレスバーによって表示される。その後、最大録音可能時間が経過した時、あるいは、実行ボタン8aが再度押下された時に、アフレコが終了する。そして、音声ファイルが生成されるとともに、その音声ファイルの静止画像ファイルに対する関連付けが行われる。
【0127】
たとえば、図7に示すように、静止画像ファイル「Pict0031.jpg」の撮影の後に、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」に対してアフレコ操作を行ったとき(すなわち、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」に基づく画像を背景に表示させつつ上記アフレコ操作を行ったとき)には、音声ファイル「Pict0032.wav」が静止画像ファイル「Pict0021.jpg」に関連付けられた状態で生成される。この関連付け情報は、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」のタグ情報TG内にデジタルカメラ1によって記録される。具体的には、関連ファイルの名称として「Pict0032.wav」が記述されることによって、両ファイルの関連付けが行われる。また、音声ファイル「Pict0032.wav」のタグ情報TGにも静止画像ファイル「Pict0021.jpg」を記述し、音声ファイルから静止画像ファイルを参照できるようにしてもよい。
【0128】
なお、アフレコによる音声ファイルとボイスメモによる音声ファイルとは次の点で相違する。すなわち、前者が撮影画像の再生時点で生成されるのに対して、後者が画像の撮影時点で生成される点で相違する。
【0129】
また、再生モードの表示画面(より詳細には状態ST20,ST21,ST22(図11参照)などでの表示画面)においては、各種のファイルは図18に示すような状態で、再生画像、あるいはメニュー画面における背景画像として表示される。図18は、各ファイルの再生時の画面を示す図である。
【0130】
具体的には、音声ファイルと関連付けられていない静止画像ファイルは、音声との関連付けを示すマークが付与されることなくLCD5においてそのまま表示される。
【0131】
また、音声ファイルと関連付けられている静止画像ファイル(たとえば、「アフレコ」が施された静止画像ファイル、あるいは「ボイスメモ」のモードで撮影された静止画像ファイル)は、関連付けられた音声データが存在することを想起させるマークMK2がその静止画像の一部に付与された状態でLCD5に表示される。これにより、音声に関連付けられた画像であることが明示される。そして実行ボタン8aが押下されることにより、該静止画像ファイルに関連付けられた音声がスピーカ13より再生出力される。
【0132】
さらに、他の画像ファイルに関連付けられていない音声ファイル(たとえば、「ボイスレコーディング」のモードで録音された音声ファイル)については、画像を伴うことなく、画像に関連付けられていない音声データであることを明示するマークMK3がLCD5に全画面表示される。この状態で実行ボタン8aが押下されることにより、該音声ファイルとして録音された音声がスピーカ13より再生出力される。
【0133】
また、動画ファイルについては、再生モード移行時に、動画を構成するフレームの一部、例えば先頭フレームが静止画的に表示される。そしてこの状態で実行ボタン8aが押下されることにより、先頭フレームから順次フレーム更新が行われ、動画的態様の再生表示が行われる。
【0134】
以上がデータファイルの概要である。
【0135】
つぎに、各種のデータファイルのアルバム登録作業について説明する。全体の流れは、図12を参照して上述した通りである。再生モードの状態ST22において、撮影画像フォルダ内の少なくとも1つの種類の少なくとも1つのファイルがアルバム登録の対象ファイルとして指定されると、上述したような流れでアルバム登録動作が実行される。
【0136】
ただし、上記においては、図13を参照しつつ、登録処理の対象ファイルが静止画像ファイルであることを前提に説明を行ったが、ここでは、より一般的なアルバムファイル作成処理(ステップSP54,SP64)について、図19及び図20を参照しつつ説明する。図19及び図20のアルバムファイル作成処理は、静止画像以外のファイル、具体的には図18に示すような複数の種類のファイルのそれぞれに対しても適用可能である。
【0137】
まず、ステップSP81においては、アルバム登録対象のファイルが動画ファイルであるか否かが判定される。登録対象ファイルが動画ファイルである場合にはステップSP101に進み、登録対象ファイルが動画ファイルでない場合(詳細には、登録対象ファイルが静止画像ファイルまたは音声ファイルの場合)にはステップSP82に進む。
【0138】
ステップSP82に進むと、さらに登録対象が音声のみのファイルであるか否かが判定される。登録対象が音声のみのファイルである場合(すなわち、「ボイスレコーディング」による音声ファイルの場合)にはステップSP96に進み、登録対象が音声のみのファイルでない場合(すなわち、音声データと静止画像データとが互いに関連付けられたデータである場合)にはステップSP83に進む。
【0139】
登録対象の撮影画像ファイルが単なる静止画像ファイルの場合(すなわち、静止画像データに音声データが関連付けられていない場合)には、ステップSP83,SP84,SP85を経た後、その撮影画像に関連付けられた音声が存在しないとステップSP86で判定されて、さらにステップSP87,SP88を経てステップSP89に進む。
【0140】
ここで、ステップSP83,SP84,SP85,SP87,SP88の各処理は、それぞれ、上述のステップSP71,SP72,SP73,SP74,SP75(図13参照)の各処理と同様である。また、ステップSP89では、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が更新される。
【0141】
一方、登録対象の撮影画像ファイルが、関連する音声ファイルを有する場合には、ステップSP83,SP84,SP85を経た後、その撮影画像に関連付けられた音声が存在するとステップSP86で判定され、さらにステップSP91,SP92,SP93,SP94,SP95を経て、互いに関連付けられた撮影画像ファイルおよび音声ファイルの双方をアルバム登録した後に、ステップSP89に進む。すなわち、互いに関連付けられたファイルが存在する場合、一方のアルバム登録に連動して他方もアルバム登録されるようになっている。そしてステップSP89では、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が更新される。
【0142】
たとえば、「アフレコ」作業を行った静止画像ファイル「Pict0021.jpg」をアルバム登録する場合について説明する。なお、この静止画像ファイル「Pict0021.jpg」には、「アフレコ」作業によって音声ファイル「Pict0032.wav」が関連付けられている(図16参照)。また、図21はステップSP89における更新後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【0143】
この場合、まずステップSP91において、新規アルバム音声ファイルのファイル名が決定される。より詳細には、新規アルバム音声ファイルに対して、ステップSP85で決定された新規アルバム画像ファイルの名称と同一の名称(ただし拡張子部分を除く)が付与されることが決定される。たとえば、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」のアルバム登録ファイルに対して「Albm0101.jpg」という名称が付与される場合には、音声ファイル「Pict0032.wav」のアルバム登録ファイルに対して「Albm0101.wav」という名称が付与される。このように、新規アルバム画像ファイルと新規アルバム音声ファイルとは、先頭の8文字(最初の「Albm」の4文字およびそれに続くシリアル番号を示す4文字)は同一である。したがって、関連性を識別しやすい。
【0144】
次のステップSP92においては、新規アルバム画像ファイルのタグ情報として、当該新規アルバム画像ファイルに関連する新規アルバム音声ファイル名を記録する。たとえば、新規アルバム画像ファイル「Albm0101.jpg」のタグ情報に、新規アルバム音声ファイル「Albm0101.wav」に対する関連付け情報が記述される。この関連付け情報によっても、両ファイルの関連性を認識できる。
【0145】
そして、ステップSP93においては、実際にアルバム画像ファイルがアルバムフォルダ内に新規に作成され、その新規のアルバム画像ファイルに読み取り専用の属性が付与される。また、ステップSP94では、実際にアルバム音声ファイルをアルバムフォルダ内に新規に作成する。新規のアルバム音声ファイルは、ファイル「Pict0032.wav」をコピー(複製)して作成され、そのファイル名称として、ステップSP91で決定された名称が付与される。そして、ステップSP95においては、アルバム音声ファイルに対しても読み取り専用属性が付与される。
【0146】
また、登録対象のファイルが、「ボイスレコーディング」により得られた音声データである場合には、ステップSP82からステップSP96に進み、ステップSP94,SP95を経て「ボイスレコーディング」による音声ファイルが単独でアルバム登録される。また、アルバム登録における登録内容は、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)に記述される(ステップSP89)。
【0147】
具体的には、ステップSP96においては、新規アルバム音声ファイルの名称が決定される。具体的には、アルバムファイルであることを示す4文字「Albm」の後に、4文字のシリアル番号を付加することによって決定される。シリアル番号は、アルバム情報ファイルに記載されたアルバムファイルの最後尾のシリアル番号に1を足した値として決定される。また、ファイルの拡張子としては、音声ファイルであることを示す「wav」が付与される。その後、ステップSP96で決定された名称新規のアルバム音声ファイルがアルバムフォルダ内に実際に作成され(ステップSP94)、そのアルバム音声ファイルに対して読み取り専用属性が付与される(ステップSP95)。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図22のように更新される。図22は、音声ファイル「Pict0012.wav」が、アルバム音声ファイル「Albm0101.wav」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示している。
【0148】
また、登録対象のファイルが動画像である場合には、ステップSP81からステップSP101に進む。ステップSP101では、アルバム登録ファイルとして、動画像の一部として先頭フレームのみをアルバム登録する旨と、動画像の全フレームをアルバム登録する旨とのうちのいずれの選択肢が選択されているかが判定される。
【0149】
デジタルカメラ1においては、このような設定に関する選択操作を、図23に示すような画面を用いてあらかじめ行っておくことが可能である。この画面は、状態ST11,ST21,ST31で項目「カメラのセットアップ」を選択して表示されるメニュー画面において、さらに「動画ファイルのアルバム登録」という項目を選択することによってLCD5に表示される。そして、この画面内の「先頭フレームのみ」および「全フレーム」のうちの所望の選択肢を上下方向のキー7a,7bおよび実行ボタン8aを用いて選択することによって、所望の設定状態とすることができる。
【0150】
ステップSP101において、動画像の先頭フレームのみをアルバム登録する旨が設定されていると判定される場合には、動画像の先頭フレームのみを切り出して(ステップSP102)、さらにステップSP84に進む。その後、ステップSP85,SP86,SP87,SP88を経由して、動画像の先頭フレームである静止画像が、アルバムフォルダ内にアルバムファイルとして登録される。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図24のように更新される。図24は、動画像ファイル「Pict0013.avi」の先頭フレームの静止画像が、アルバム画像ファイル「Albm0101.jpg」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示す図である。
【0151】
一方、ステップSP101において、動画像の全フレームをアルバム登録する旨が設定されていると判定される場合には、動画像ファイル自体をアルバム登録する。
【0152】
具体的には、デジタルカメラ1は、新規アルバムファイルのファイル名を決定する(ステップSP103)。詳細には、アルバム情報ファイルを参照して、既存のアルバムファイルのシリアル番号のうち最も大きな番号を1つインクリメントした値をシリアル番号とするファイル名を決定する。そして、登録対象の動画像ファイルをアルバムフォルダ内にコピーしてアルバム動画ファイルを作成する(ステップSP104)。新規のアルバム動画ファイルには、ステップSP103で決定された名称が付与される。そして、そのアルバム動画ファイルのファイル属性が読み取り専用に設定される(ステップSP105)。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図25のように更新される。なお、図25には、動画像ファイル「Pict0013.avi」自体が、アルバム動画ファイル「Albm0101.avi」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示している。
【0153】
以上のような動作によって各ファイルがアルバム登録された後、撮影画像フォルダに格納されている撮影画像等の再生モードに移行すると、図18に示した再生モード時の表示画面内に、図14で示したようなマークMK1が表示される。具体的には、全体制御部50が、アルバムフォルダに格納されているアルバム情報ファイル、又は、撮影画像フォルダに格納されている撮影ファイルのタグ情報TGを参照することによって、既にアルバム登録された画像であるか否かを判別し、既にアルバム登録済みであると判定された場合に、LCD5に対してアルバム登録済みであることを示すマークMK1を表示させる。したがって、このマークMK1の表示により、上述した効果と同様の効果が発揮され、操作者は再生モード時の再生画面を視認するだけで、アルバム登録の有無を容易に判断することができる。
【0154】
以上のように、デジタルカメラ1は、撮影によって得られる撮影画像や録音によって得られる音声を、撮影動作又は録音動作に伴って撮影画像フォルダに格納するように構成される。そして、操作者が気に入った撮影画像等を保存しておくために所定の操作を行った場合には、撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルからアルバムファイルが生成され、当該アルバムファイルが撮影画像フォルダとは異なる領域のアルバムフォルダに格納されるようになっている。
【0155】
また、撮影画像ファイルと音声ファイルとが互いに関連付けられている場合には、少なくとも一方のアルバム登録に連動して、他方のファイルも同時にアルバムフォルダへアルバム登録されるようになっている。そのため、関連性の高いデータの一方について登録操作を行うだけで、双方のデータが登録され、デジタルカメラ1の操作性が高くなる。また、互いに関連付けられたデータが簡単に削除されることを防止できる。
【0156】
そして、アルバムフォルダへの登録時においてアルバムファイルのファイル属性が読み取り専用に設定されるので、各アルバムファイルにはプロテクトがかけられることとなり、誤操作等によるデータ改変や削除が防止される。なお、アルバムファイルに設定されたプロテクトは、後述するように解除することが可能である。
【0157】
そしてアルバムファイルにプロテクトがかけられている場合、アルバム再生モード時には、当該ファイルに対し、データの削除及び改変が禁止された状態(プロテクトされた状態)にあることを明示するように画面表示が行われる。例えば、図26に示すように、アルバム再生モード時の状態ST30において、アルバム画像等が表示されるとともに、画面内の右上側にマークMK4がアルバム画像等に重ねて表示される。このマークMK4は、再生対象となっているアルバムファイルがプロテクトされた状態であることを示すものである。操作者は、このマークMK4の表示によって、LCD5に表示されている画像等のアルバムファイルが削除等を禁止された状態であることを容易に判別することが可能である。また、状態ST30の画面だけでなく、状態ST31等の画面においても同様に、マークMK4の表示を行う。これにより、いずれの状態でも同様の効果を得ることができる。
【0158】
<撮影画像フォルダに格納されたデータのプロテクト>
つぎに、撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルのプロテクトについて説明する。
【0159】
上述のように、撮影又は録音によって得られる画像データ若しくは音声データは、撮影又は録音に伴い、アーカイブ属性が与えられた撮影ファイルとして撮影画像フォルダに格納される。言い換えれば、撮影又は録音によって得られる撮影ファイルは、データ改変や削除が許可された状態で撮影画像フォルダに格納される。そのため誤操作等によって撮影ファイルが簡単に削除されてしまう可能性がある。
【0160】
それを防止するため、デジタルカメラ1は、操作者によるプロテクト設定操作に基づいて、撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルに対してもプロテクトをかけることができるようになっている。
【0161】
図27はデジタルカメラ1における状態遷移図であり、撮影ファイルに対してプロテクトをかける場合の状態遷移を、LCD5における表示状態の変化を中心に示した図である。図27に示すように、再生モードにおいて撮影画像等がLCD5に表示されている状態ST20において、操作者がメニューボタン8bを押下すると、再生メニュー画面が表示され、状態ST21に移行する。このとき操作者が、LCD5に表示される再生メニューの選択肢の中から「プロテクト」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST23に移行する。
【0162】
状態ST23に示すプロテクト操作画面では、選択項目として「この画像」,「一括」,「この画像のプロテクト解除」および「一括プロテクト解除」の4項目が表示される。「この画像」は、再生対象となっている画像等であって、その時点で画面背景に表示されている画像等に対してプロテクト設定を行うための選択項目である。また「一括」は、撮影画像フォルダに格納されている全ての撮影ファイルに対して一括的にプロテクト設定を行うための選択項目である。また「この画像のプロテクト解除」は、再生対象となっている画像等であって、その時点で画面背景に表示されている画像等に対して設定されているプロテクト設定を解除するための選択項目である。さらに「一括プロテクト解除」は、撮影画像フォルダに格納されている全ての撮影ファイルに対して一括的にプロテクト解除を行うための選択項目である。
【0163】
上記の選択項目のうち、操作者が一の選択項目を選択して実行ボタン8aを押下することにより、指定された撮影ファイルのファイル属性ATが変更され、状態ST21に戻る。例えば、プロテクトの設定操作が選択された場合には、選択された撮影ファイルのファイル属性が、「アーカイブ属性」から「読み取り専用属性」に変更される。そして撮影画像ファイルに対してプロテクト設定が行われると、再生対象となっている画像等がプロテクトされた状態であることを明示するために、画面上の一部にマークMK5が表示される(図27参照)。このマークMK5の表示により、操作者は、LCD5に表示されている画像等の撮影ファイルが削除等を禁止された状態であることを容易に判別することが可能である。
【0164】
<アルバム登録されたデータの削除>
つぎに、アルバムフォルダに登録されたアルバムファイルを削除する場合について説明する。
【0165】
既述のように、撮影又は録音によって撮影画像フォルダに格納されたファイルが、アルバム登録操作によってアルバムフォルダに登録されると、その時点でアルバムファイルにプロテクトがかけられており、そのままではアルバムフォルダに格納されたアルバムファイルを削除することができない状態になっている。
【0166】
そのためアルバムファイルを削除する場合には、まずアルバムファイルに設定されたプロテクトを解除する処理が必要になる。プロテクトの解除は、操作者がプロテクトの解除操作を行うことによって実行される。
【0167】
図28は、デジタルカメラ1における状態遷移図であり、アルバムファイルに対してプロテクトの設定状態を変更する場合の状態遷移を、LCD5における表示状態の変化を中心に示した図である。図28に示すように、アルバム再生モードにおいてアルバム画像等がLCD5に表示されている状態ST30において、操作者がメニューボタン8bを押下すると、アルバム再生メニュー画面が表示され、状態ST31に移行する。
【0168】
状態ST31では、アルバムファイルのプロテクト設定が解除されていない場合、アルバム再生メニュー画面における「削除」の項目が選択不可能な状態で表示され(図28では×マークが付与)、再生対象となっているアルバムファイルの削除が選択されることを禁止している。このとき操作者が、LCD5に表示される再生メニューの選択肢の中から「プロテクト」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST33に移行する。
【0169】
状態ST33に示すプロテクト操作画面では、選択項目として撮影ファイルに対する項目(図27の状態ST23参照)と同様の項目が表示される。すなわち、「この画像」,「一括」,「この画像のプロテクト解除」および「一括プロテクト解除」の4項目が表示される。各項目は撮影ファイルに対してプロテクト設定を行う場合と同様の選択項目である。したがって、操作者は、LCD5に背景画像等として表示される1つのアルバムファイルのプロテクトを解除したい場合には「この画像のプロテクト解除」を選択し、アルバムフォルダに格納された全てのアルバムファイルのプロテクトを一括的に解除したい場合には「一括プロテクト解除」を選択する。そして実行ボタン8aを押下することにより、選択されたアルバムファイルのファイル属性ATが、「読み取り専用属性」から「アーカイブ属性」に変更される。また、このときアルバムフォルダに格納されるアルバム情報ファイル(「Album.inf」)が書き換えられる。
【0170】
図29はアルバム情報ファイルの書き換えの例を示す図である。アルバムフォルダに格納されたアルバムファイル(Albm0003.jpg)のプロテクト解除に伴い、アルバムファイル(Albm0003.jpg)のファイル属性ATがアーカイブ属性に変更されるとともに、図29に示すように、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)に示されるファイル属性も、「読み取り専用属性(ReadOnly)」から「アーカイブ属性(Archive)」に変更される。
【0171】
そしてファイル属性を変更した後、状態ST31に戻ると共にアルバム再生メニューの選択肢の中の「削除」の項目が選択可能な状態で表示される。このとき、LCD5の画面一部に表示されていたマークMK4は非表示に切り換えられ、表示対象となっているアルバムファイルに設定されていたプロテクトが解除されたことを視覚的に把握できるようになっている。
【0172】
以上の動作でアルバムファイルのプロテクト設定が解除され、プロテクトが解除されたアルバムファイルは削除可能な状態になる。なお、一旦プロテクトが解除されたアルバムファイルに対して再度プロテクト設定を行う場合には、上述した撮影ファイルに対するプロテクト設定操作と同様の操作を行えばよい。
【0173】
図30は、デジタルカメラ1における状態遷移図であり、プロテクトが解除されたアルバムファイルを削除する場合の状態遷移を、LCD5における表示状態の変化を中心に示した図である。
【0174】
図30に示すように、アルバム再生モードにおいてアルバム画像等がLCD5に表示されている状態ST30において、操作者がメニューボタン8bを押下すると、アルバム再生メニュー画面が表示され、状態ST31に移行する。状態ST31では、アルバムファイルのプロテクト設定が解除されている場合、アルバム再生メニュー画面における「削除」の項目が選択可能な状態で表示される。このとき操作者が、LCD5に表示される再生メニューの選択肢の中から「削除」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST34に移行する。
【0175】
状態ST34では、「アルバム画像の削除」という画面タイトルが付された削除操作画面が表示される。これにより、削除対象がアルバムフォルダに格納されたアルバム画像等であることが把握できる。また、この削除操作画面では、選択項目として「この画像」および「一括」の2項目が表示される。「この画像」は、再生対象となっている画像等であって、その時点で画面背景に表示されている画像等をアルバムフォルダから削除するための選択項目である。また「一括」は、アルバムフォルダに格納されている全てのアルバムファイルを一括的に削除するための選択項目である。
【0176】
上記の選択項目のうち、操作者が一の選択項目を選択して実行ボタン8aを押下することにより、指定されたアルバムファイルが削除対象として決定される。そして状態ST34aに移行する。
【0177】
状態ST34aでは、操作者がアルバムファイルを削除しようとしていることを示す警告表示がLCD5に表示される。この警告表示が行われているときに、操作者がメニューボタン8bを押下すれば、選択されたアルバムファイルは削除されることなく、状態ST31に戻る。これに対し、警告表示が行われているときに、操作者が実行ボタン8aを押下すれば、状態ST35に移行し、選択されたアルバムファイルの削除処理が実行される。状態ST34aの警告表示は、誤操作等によるアルバムファイルの削除を防止するために行われるものであり、この警告表示において操作者にさらなる入力操作を促すことにより、アルバムファイルが誤って削除されてしまうことを防止している。
【0178】
状態ST35では、LCD5にアルバムファイルを削除中である旨の表示が行われ、指定されたアルバムファイルがアルバムフォルダから削除される。このとき、全体制御部50は、アルバムフォルダに格納されたアルバム情報ファイルを参照することにより、削除対象となったアルバムファイルの登録元の撮影ファイルを特定し、撮影画像フォルダに登録元となった撮影ファイルが存在するか否かを判定する。そして登録元となった撮影ファイル(元ファイル)が存在する場合には、登録元の撮影ファイルのタグ情報TGの書き換えが行われる(状態ST35a)。具体的には、タグ情報TGの「アルバム登録の有無」に関する情報が「有」から「無」に書き換えられる。そしてアルバム情報ファイル(「Album.inf」)から削除対象となったアルバムファイルに関する情報が削除され(状態ST35b)、状態31に戻る。
【0179】
つまり、状態ST35a,ST35bにおいてアルバムファイルが削除された場合、撮影画像等の再生モード時にアルバム登録の有無を示すための表示(マークMK1:図14参照)を行う際に参照することになるアルバム情報ファイル及び元ファイルのタグ情報TGが更新されることになる。したがって、これ以後、再生モード時に、アルバムファイルが削除された撮影画像等が再生表示されたとしても、それらについてマークMK1(図14参照)が表示されることはなく、アルバムフォルダの更新に応じて常に適切な再生表示がなされることになる。
【0180】
以上の動作で、登録動作に伴ってアルバムフォルダに格納されたアルバムファイルの削除が完了する。
【0181】
つぎに、撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルを削除する場合について説明する。撮影画像フォルダに格納される撮影ファイルには、原則的にアーカイブ属性が付与される。操作者によって撮影ファイルにプロテクト設定が行われている場合には、削除操作に先立ってアルバムファイルの場合と同様に、プロテクトを解除する操作が行われる。そしてプロテクトが解除された後、削除可能な状態になる。
【0182】
図31は、デジタルカメラ1における状態遷移図であり、プロテクト設定が行われていない撮影ファイルを削除する場合の状態遷移を、LCD5における表示状態の変化を中心に示した図である。図31に示すように、再生モードにおいて撮影画像等がLCD5に表示されている状態ST20において、操作者がメニューボタン8bを押下すると、再生メニュー画面が表示され、状態ST21に移行する。状態ST21では、撮影ファイルにプロテクト設定が行われていない場合、再生メニュー画面における「削除」の項目が選択可能な状態で表示される。このとき操作者が、LCD5に表示される再生メニューの選択肢の中から「削除」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST24に移行する。
【0183】
状態ST24では「撮影画像の削除」という画面タイトルが付された削除操作画面が表示される。これにより、削除対象が撮影画像フォルダに格納された撮影画像等であることが把握できる。また、この削除操作画面では、選択項目として「この画像」および「一括」の2項目が表示される。これらの項目は、アルバムファイルを削除する場合の項目と同様である(図30の状態ST34参照)。これら選択項目のうち、操作者が一の選択項目を選択して実行ボタン8aを押下することにより、指定された撮影ファイルが削除対象として決定される。そして状態ST25に移行し、LCD5に撮影ファイルを削除中である旨の表示が行われ、指定された撮影ファイルが撮影画像フォルダから削除される。そして削除処理が完了すると、状態21に戻る。
【0184】
以上の動作で、撮影動作や録音動作に伴って撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルの削除が完了する。
【0185】
上記のようにデジタルカメラ1は、メモリカード90に格納されたファイルを削除する際、削除対象となるファイルが、撮影ファイルおよびアルバムファイルのいずれであるかを明確に区別できるようにタイトルを付した画面表示を行うので、アルバムファイルが誤って削除される可能性を低減することができるようになっている。
【0186】
特に、アルバムファイルに対して削除指示が与えられた場合には、撮影ファイルの場合には表示されない警告表示(例えば、図30の状態ST34a)を行うので、警告表示の段階で削除対象がアルバムファイルであることを認識しやすくなっており、操作者の誤操作等によってアルバムファイルが削除されることを防止できる。すなわち、削除対象ファイルが撮影ファイルである場合とアルバムファイルである場合とで同一の画面表示形態を採用すると、操作者は撮影ファイルを削除しようとして誤ってアルバムファイルを削除する可能性があるのに対し、上記のようにアルバムファイルを削除する場合には撮影ファイルを削除する場合と異なる表示を行うように構成することで、アルバムファイルが不意に削除されてしまうことを防止できる。
【0187】
また、アルバムファイルは、登録時にプロテクトがかけられた状態となっており、アルバムファイルを削除又は変更する際には、まずプロテクトを解除する操作が必要になっていることからも、アルバムファイルが不意に削除されたり、変更されることを防止できるようになっている。
【0188】
なお、アルバムファイルの削除処理が実行されると、アルバムフォルダから選択されたアルバムファイルが削除されることになるが、アルバムフォルダから削除されたアルバムファイルを他のフォルダ(例えば、ゴミ箱フォルダのような特定フォルダ)に移動させるようにしてもよい。削除されたファイルを他の特定フォルダに保存しておくことにより、誤操作等によって削除されたファイルを復活させることができるので、ファイル保護の点で有益である。また、撮影ファイルを削除した際にも特定フォルダにファイルを移動させるようにしてもよい。
【0189】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した内容のものに限定されるものではなく、種々の変形例が適用可能であることは勿論である。
【0190】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際、当該データファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて第2の記録領域に格納されている場合には、当該データファイルに基づく再生表示ととともに、第2の記録領域に格納されている旨の表示を行うように構成されるので、撮影画像等の再生時に当該撮影画像等が第1の記録領域とは異なる第2の記録領域に別に保存されているか否かを容易に識別することができる。したがって、既に第2の記録領域に格納されている画像を重複格納してしまう可能性はなくなり、また、記録媒体の空き容量が少なくなってきたときに、第2の記録領域に格納されたファイルのみを削除したい場合、どのファイルを削除してよいのかが容易に判別可能である。さらに、第1の記録領域内に類似する撮影画像等が複数存在する場合にも、それら複数の撮影画像等のうちのどれが第2の記録領域に格納されたファイルであるかを特定することが容易である。
【0191】
請求項2に記載の発明によれば、アルバムファイルを第2の記録領域に対して格納する際、第2の記録領域に格納されるアルバムファイルの管理情報を更新するように構成され、第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際には、その管理情報に基づいて、再生表示対象であるデータファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて第2の記録領域に格納されているか否かを判断するように構成される。そのため、第2の記録領域に格納されたファイルを全て調査することなく、第2の記録領域に格納されているか否かを判断することができるので、容易かつ迅速に判断を行うことができる。
【0192】
請求項3に記載の発明によれば、第2の記録領域に格納されたアルバムファイルを削除する際、第2の記録領域に格納されるアルバムファイルの管理情報を更新するように構成されるので、アルバムファイルが削除された場合には、再生表示対象のデータファイルに基づくアルバムファイルが第2の記録領域に格納されているか否かを示す表示が直ちに更新され、常に正確な表示を行うことができる。
【0193】
請求項4に記載の発明によれば、第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づくアルバムファイルを生成して第2の記録領域に格納する際に、当該データファイルのタグ部分に対して登録済み情報を付すように構成され、第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際には、そのタグ部分に付された登録済み情報に基づいて、再生表示対象であるデータファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて第2の記録領域に格納されているか否かを判断するように構成される。そのため、第2の記録領域に格納されたファイルを全て調査することなく、第2の記録領域に格納されているか否かを判断することができるので、容易かつ迅速に判断を行うことができる。
【0194】
請求項5に記載の発明によれば、第2の記録領域に格納されたアルバムファイルを削除する際、当該アルバムファイルの元ファイルであるデータファイルのタグ部分から登録済み情報を削除するように構成されるので、アルバムファイルが削除された場合には、再生表示対象のデータファイルに基づくアルバムファイルが第2の記録領域に格納されているか否かを示す表示が直ちに更新され、常に正確な表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラを正面側からみた概略斜視図である。
【図2】デジタルカメラを背面側からみた概略斜視図である。
【図3】デジタルカメラの内部構成を示す図である。
【図4】メモリカード内のフォルダ構成を示す図である。
【図5】各画像ファイルの構成を概念的に示す図である。
【図6】アルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図7】デジタルカメラにおける状態遷移図である。
【図8】撮影メニュー画面を示す図である。
【図9】再生メニュー画面を示す図である。
【図10】アルバム再生メニュー画面を示す図である。
【図11】再生モードにおける状態遷移を示す図である。
【図12】アルバム登録動作の全体の流れを示すフローチャートである。
【図13】図12の一部の流れを示すフローチャートである。
【図14】アルバム登録済みマークが付された再生画像を示す図である。
【図15】変形例に係る再生メニュー画面を示す図である。
【図16】メモリカード内の撮影画像フォルダ内に格納されたファイル群の一例を示す図である。
【図17】「アフターレコーディング」動作における状態遷移を示す図である。
【図18】各種ファイルの再生時の画面を示す図である。
【図19】アルバム作成処理を示すフローチャートである。
【図20】アルバム作成処理を示すフローチャートである。
【図21】アフレコファイルをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図22】ボイスレコーディングファイルをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図23】動画像ファイルのアルバム登録に関する設定を行うためのメニュー画面を示す図である。
【図24】動画像ファイルの先頭フレームをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図25】動画像ファイル全体をアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図26】アルバム再生モードにおいて再生対象となっているアルバム画像等がプロテクトされている状態の表示画面を示す図である。
【図27】撮影ファイルに対してプロテクトをかける場合の状態遷移を示す図である。
【図28】アルバムファイルに対してプロテクトの設定状態を変更する場合の状態遷移を示す図である。
【図29】プロテクト解除時におけるアルバム情報ファイルの書き換えの例を示す図である。
【図30】プロテクトが解除されたアルバムファイルを削除する場合の状態遷移を示す図である。
【図31】プロテクト設定が行われていない撮影ファイルを削除する場合の状態遷移を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
5 LCD(表示手段)
12 マイク
20 CCD(撮像手段)
30 操作部
50 全体制御部(撮影ファイル記録手段、アルバムファイル記録手段、表示制御手段、削除手段)
90 メモリカード(記録媒体)
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影等によって得られるデータを記録媒体に記録するように構成されたデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルカメラにおいて撮影条件を設定するために、予め撮影条件を対応付けた撮影画像のサンプルを複数種類登録しておき、それらのうちから一のサンプルを選択することによって、選択されたサンプルに対応付けられた撮影条件を自動的に設定することができるものが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、デジタルカメラの操作者(ユーザ)が撮影画像のうちから気に入った撮影画像を選択することにより、その画像をお気に入り画像としてデジタルカメラの内蔵メモリに格納するものも製品化されている(例えば、カシオ社液晶デジタルカメラEX−S2)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−152567号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のデジタルカメラ(特に、上記カシオ社液晶デジタルカメラEX−S2)では、撮影によって得られた撮影画像を再生する際、既にお気に入り画像として内蔵メモリに登録されているか否かが不明であるという問題があった。このため、誤って既に登録されている画像を再度お気に入り画像として重複登録してしまう可能性があった。また、メモリの空き容量が少なくなってきた場合に、お気に入り画像として登録済みの撮影画像を削除したいが、どの撮影画像を削除してよいのかが不明であり、誤って未登録の撮影画像を削除してしまう可能性があった。さらに、類似する撮影画像が複数存在する場合、それら複数の撮影画像のうちのどれが登録された撮影画像であるかを特定することが困難であった。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、撮影画像等の再生時に当該撮影画像等が別に保存されているか否かを容易に識別することができるデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、撮影によって得られる画像データ及び/又は録音によって得られる音声データを、記録媒体に記録するように構成されたデジタルカメラであって、撮影操作に応答して撮影動作及び/又は録音動作を行うことによって得られる前記画像データ及び/又は前記音声データを含むデータファイルを、前記記録媒体の第1の記録領域に格納する撮影ファイル記録手段と、所定の操作に応答して前記第1の記録領域に格納された前記データファイルに基づくアルバムファイルを生成し、当該アルバムファイルを前記第1の記録領域とは異なる第2の記録領域に格納するアルバムファイル記録手段と、前記第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際、当該データファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて前記第2の記録領域に格納されている場合には、当該データファイルに基づく再生表示ととともに、前記第2の記録領域に格納されている旨の表示を行う表示制御手段と、を備えて構成される。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記アルバムファイル記録手段が、アルバムファイルを前記第2の記録領域に対して格納する際、前記第2の記録領域に格納されるアルバムファイルの管理情報を更新するように構成され、前記表示制御手段が、前記管理情報に基づいて、再生表示対象であるデータファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて前記第2の記録領域に格納されているか否かを判断することを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除することができるように構成された削除手段をさらに備え、前記削除手段は、前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除する際、前記第2の記録領域に格納されるアルバムファイルの管理情報を更新することを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記アルバムファイル記録手段が、前記第1の記録領域に格納された前記データファイルに基づくアルバムファイルを生成して前記第2の記録領域に格納する際に、当該データファイルのタグ部分に対して登録済み情報を付すように構成され、前記表示制御手段が、前記タグ部分に付された前記登録済み情報に基づいて、再生表示対象であるデータファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて前記第2の記録領域に格納されているか否かを判断することを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のデジタルカメラにおいて、前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除することができるように構成された削除手段をさらに備え、前記削除手段は、前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除する際、当該アルバムファイルの元ファイルであるデータファイルのタグ部分から前記登録済み情報を削除することを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0013】
<構成概要>
図1および図2は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1の外観構成を示す図である。図1は正面側からみた概略斜視図であり、図2は背面側からみた概略斜視図である。図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は、薄型の略直方体形状を有している。
【0014】
図1に示すように、デジタルカメラ1は、その正面側に撮影レンズ2と光学ファインダー4とフラッシュ6とを備えており、その上面側に電源スイッチ3とシャッタボタン(レリーズボタン)9とマイク12とを備えている。また、図2に示すように、デジタルカメラ1は、その背面側に液晶表示部(以下、LCDという。)5とボタン群7,8とクイックレビューボタン(以下、QVボタンとも称する)11とスピーカ13とを備えている。ボタン群7は十字カーソルボタン(ないしカーソルキー)7a〜7dを有しており、ボタン群8は実行ボタン8aとメニューボタン8bとフラッシュモードボタン8cと液晶モニターボタン8dとを有している。さらに、図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は、その側方の面に蓋14とDC入力端子15とUSB端子16とAV出力端子17とを備えている。
【0015】
後述するように、デジタルカメラ1は、撮影レンズ2からの被写体像をCCD(撮像素子)20(図3)によって光電変換することなどによって、被写体に関する画像データを取得する。
【0016】
また、電源ボタン3は、電源のオン操作およびオフ操作を受け付けるために用いられる。具体的には、電源ボタン3を押下するごとにオン状態への移行とオフ状態への移行とが交互に繰り返される。
【0017】
シャッタボタン9はユーザ(操作者)による半押し状態(以下、状態S1とも称する)と全押し状態(以下、状態S2とも称する)とを区別して検出可能な2段階押し込みスイッチとなっており、半押し状態のときに自動合焦制御を開始し、全押し状態のときに記録用画像を撮影するための本撮影動作を開始する。
【0018】
LCD5は、本撮影動作前のプレビュー表示(ライブビュー表示とも称する)及び記録画像の再生表示等を行う。このLCD5は、所定数(ここでは320×240)の表示画素を有しており、カラー画像を表示することができる。
【0019】
操作者は、LCD5におけるライブビュー表示によって撮影画像における被写体の位置および大きさ等を知覚し、フレーミング動作を行うことができる。なお、LCD5を用いることなく光学ファインダー4のみを用いてフレーミング動作を行うことも可能である。
【0020】
また、QVボタン11は、撮影モードと再生モードとアルバム再生モード(後述)と切り替える機能を有している。具体的には、後述するように、原則としてQVボタン11が押下されるごとに、これら3つのモードが順次に且つ循環的に(サイクリックに)選択される。
【0021】
メニューボタン8bは、LCD5へのメニューの表示および非表示を切り替える機能を有している。具体的には、メニューボタン8bが押下されるごとに、メニュー画面と非メニュー画面とが交互にLCD5に表示される。また、LCD5に表示されたメニュー画面における表示カーソルは、十字カーソルボタン7a〜7dを用いて4方向に移動させることができる。さらに、所望の選択肢が選択された状態で実行ボタン8aを押下することによって、その選択肢に対応する設定動作等が実行される。このような操作によって、各種撮影パラメータの設定、アルバム登録等を行うことが可能である。
【0022】
フラッシュモードボタン8cは、フラッシュ6のモードを決定するためのボタンである。フラッシュモードボタン8cが押下されるごとに、自動発光、強制発光、発光禁止の順序でフラッシュモードが切り替わる。
【0023】
液晶モニターボタン8dは、液晶モニターの表示・非表示を切り替えるためのボタンである。液晶モニターボタン8dが押下されるごとに、液晶モニターに画像等が表示された状態(表示状態)と表示されない状態(非表示状態)とが交互に切り替わる。非表示状態にしておけば消費電力を低減できる。
【0024】
また、マイク12は、動画撮影、ボイスメモ、ボイスレコーディング、アフターレコーディング(アフレコ)時において、音声データを取得する(録音する)ために用いられる。
【0025】
スピーカ13は、音声を出力する機能を有しており、音声データあるいは音声付き画像データ(静止画、動画)を再生するときなどに用いられる。
【0026】
さらに、蓋14は、電池室およびメモリカード装着部を覆う部分に設けられている。言い換えれば、蓋14の内部側には、電源電池BTを収容する電池室と着脱自在な記録媒体であるメモリカード90を装着するメモリカード装着部とが設けられている。電源電池BTおよびメモリカード90は、それぞれ、電池室およびメモリカード装着部に対して着脱自在に構成される。本撮影によって得られる撮影画像データおよび後述するアルバム画像データ等は、このメモリカード装着部にセットされるメモリカード90に記録される。また、デジタルカメラ1は、電源電池BTからの電力供給を受けることもできるし、DC入力端子15を用いてACアダプタ(不図示)等からの電力供給を受けることもできる。
【0027】
USB端子16は、パーソナルコンピュータ(パソコンとも略称する)等とのデータ通信を行うための端子である。USB端子16にUSB規格のケーブル等を接続することによって外部機器(パソコン等)とのデータ通信を行うことができる。
【0028】
AV出力端子17は、テレビなどの外部映像音響機器(AV機器)に接続するための端子である。所定のAVコードをこのAV出力端子17と外部映像音響機器側の入力端子とを接続することによって、その外部映像音響機器に画像および/または音声を出力することができる。
【0029】
次に、図3を参照しつつ、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図3は、デジタルカメラ1の内部機能を示すブロック図である。
【0030】
CCD(撮像素子)20は被写体像を撮影して電子的な画像信号を生成する撮像手段として機能するものであり、例えば1600×1200個の画素を有し、撮影レンズ2によって結像された被写体の光像を、画素毎にR(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。
【0031】
CCD20から得られる画像信号はアナログ信号処理回路21に与えられ、アナログ信号処理回路21において画像信号(アナログ信号)に対して所定のアナログ信号処理が施される。アナログ信号処理回路21は相関二重サンプリング回路(CDS)とオートゲインコントロール回路(AGC)とを有しており、相関二重サンプリング回路により画像信号のノイズ低減処理を行い、オートゲインコントロール回路でゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。
【0032】
A/D変換器22は、画像信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。変換後のデジタル信号は、画像データとして一時的にRAM50a内のバッファメモリ54に格納される。そして、バッファメモリ54に保存された画像データに対して、次述する画像処理部51による、WB(ホワイトバランス)処理、γ補正処理、および色補正処理等が施された後、圧縮/伸張部52による圧縮処理等が施される。
【0033】
また、マイク12から得られる音声信号は、音声処理部53に入力される。音声処理部53に入力された音声信号は音声処理部53内に設けられたA/D変換器(不図示)によりデジタル信号に変換され、一時的にバッファメモリ54に格納される。
【0034】
操作部30は、上述した電源ボタン3、ボタン群7,8、シャッタボタン9、QVボタン11等を含む操作部であり、ユーザがデジタルカメラ1の設定状態を変更操作する際や撮影操作を行う際等に用いられる。
【0035】
電源40は、デジタルカメラ1に対する電力供給源である。デジタルカメラ1は、リチウムイオン電池などの二次電池を電源電池BTとして用いて駆動される。
【0036】
全体制御部50は、内部にRAM50a及びROM50bを備えたマイクロコンピュータによって構成され、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより、上記各部を統括的に制御する制御手段として機能する。全体制御部50は、たとえば、LCD5へのライブビュー表示処理や再生表示処理、およびメモリカードへの記録処理などをも制御する。なお、RAM50aは、高速アクセス可能な半導体メモリ(たとえばDRAM)であり、ROM50bは電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性の半導体メモリ(たとえばフラッシュROM)として構成される。また、RAM50a内における一部の領域は、一時記憶用のバッファエリアとして機能する。ここでは、このバッファエリアをバッファメモリ54と称するものとする。バッファメモリ54は、画像データおよび音声データを一時的に記憶する。
【0037】
全体制御部50は、画像処理部51、圧縮/伸張部52、音声処理部53を有している。これらの各処理部51,52,53は、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現される機能部である。
【0038】
画像処理部51は、WB処理、γ補正処理等の各種のデジタル画像処理を施す処理部である。WB処理は、R,G,Bの各色成分のレベル変換を行い、カラーバランスを調整する処理であり、γ補正処理は、画素データの階調を補正する処理である。圧縮/伸張部52は、画像データの圧縮処理および伸張処理を行う処理部である。圧縮方式としては、例えばJPEG方式などが採用される。音声処理部53は、音声データに対する各種のデジタル処理を施す処理部である。
【0039】
また、カードインタフェース(カードI/F)60は、デジタルカメラ1側面のメモリカード装着部に対して装着されるメモリカード90への画像データの書込み及び読出しを行うためのインタフェースである。
【0040】
メモリカード90に対する画像データの読み書き時には、圧縮・伸張部52において例えばJPEG方式で画像データの圧縮処理または伸張処理が行われ、カードインタフェース60を介して画像データがバッファメモリ54とメモリカード90との間で送受信される。また、音声データの読み書き時においてもカードインタフェース60を介して音声データがバッファメモリ54とメモリカード90との間で送受信される。
【0041】
さらに、デジタルカメラ1は、このカードインタフェース60を用いて、画像および音声等のデータを送受信するだけでなく、デジタルカメラ1で動作するプログラムを取り込むことも可能である。たとえば、メモリカード90に記録される制御プログラムを、全体制御部50のRAM50a又はROM50b内に取り込むことができる。これにより、制御プログラムを更新することなどが可能である。
【0042】
また、USB端子16などを介した外部機器(外部コンピュータなど)との通信によっても、画像あるいは音声などの各種のデータ、および制御プログラムなどを送受信することが可能である。たとえば、外部コンピュータの読取装置(光学ドライブ装置等)にセットされた記録媒体(CD−R/RW、CD−ROMなど)に記録された各種のデータおよびプログラム等を、USB端子16を介して取得することが可能である。
【0043】
<撮影画像およびアルバム画像>
つぎに、撮影画像およびアルバム画像について説明する。
【0044】
図4はメモリカード90内のフォルダ構成を概念的に示す図である。デジタルカメラ1では、例えば図4に示すように、撮影動作に伴って生成される撮影画像のファイルは、DCF(Design rule for Camera File system)の形式にしたがって作成された記録領域(以下、フォルダという)に記録される。ここでは、各撮影画像ファイルは、フォルダ「100MLT09」の中に格納される。フォルダ「100MLT09」は、フォルダ「DCIM」の下に作成されるフォルダであり、フォルダ「DCIM」は、ルートフォルダの下に作成されるフォルダである。以下、このフォルダ「100MLT09」を「撮影画像フォルダ」とも称する。
【0045】
よって、デジタルカメラ1において撮影モードが機能し、記録用画像を撮影するための本撮影動作が行われた場合、それによって得られる撮影画像は、メモリカード90内の撮影画像フォルダに格納されることになる。換言すれば、撮影画像フォルダは、撮影モード時に取得される撮影画像等を記録するためにアクセス対象となる領域である。
【0046】
各撮影画像ファイルの名称は、例えば「Pict0005.jpg」などのように、先頭の8文字(Pict0005)とそれに続くピリオド(.)と3文字の拡張子(jpg)とで構成されている。先頭の8文字のうち、前半の4つのアルファベットは、種別(撮影画像等の撮影ファイル(後述)であること)を表しており、後半の4つの数字は撮影画像(撮影ファイル)の作成順に連続的に付与されるシリアル番号である。
【0047】
したがって、デジタルカメラ1による撮影動作を繰り返すことによって、メモリカード90内には、「Pict0001.jpg」,「Pict0002jpg」,「Pict0003.jpg」,「Pict0004.jpg」,「Pict0005.jpg」,「Pict0006jpg」,...という名称のファイルがこの順序で作成されて格納される。
【0048】
さて、このデジタルカメラ1においては、撮影画像のうち操作者が気に入った画像を、撮影画像と区別して登録しておくことができる。この明細書においては、このような機能を「アルバム登録機能」と称するものとし、アルバム登録される画像を「アルバム画像」と称するものとする。また、各アルバム画像は、撮影画像とは異なるフォルダ(具体的には、フォルダ「ALBUM」)に、撮影画像とは別個の画像として格納される。アルバム画像の登録用のフォルダ「ALBUM」は、例えばルートフォルダの下に作成される。以下、このフォルダ「ALBUM」を「アルバムフォルダ」とも称する。
【0049】
また、各アルバム画像のファイルの名称は、撮影画像と同様のルールに基づいて付与される。ただし、ファイル名の先頭の8文字のうち、前半の4つのアルファベット(Albm)は、種別(アルバム登録されたものであること)を表しており、後半の4つの数字はアルバム画像等の作成順に応じて連続的に付与されるシリアル番号である。
【0050】
図4に示すように、たとえば、操作者が「Pict0006.jpg」という名称のファイルをお気に入りの画像としてアルバム登録すると、「Albm0003.jpg」という名称のアルバム画像のファイル(アルバム画像ファイル)が生成される。ここでは、3番目のアルバム画像が生成される場合を想定しているので、生成されたアルバム画像ファイルのシリアル番号が「0003」になっている。
【0051】
また、アルバムフォルダは、アルバム画像ファイル等の他に、アルバム登録された複数のファイルに関する基本情報、換言すればアルバムフォルダに格納されるファイルの管理情報を記録したファイル(以下、「アルバム情報ファイル」とも称する)を有している。このアルバム情報ファイルは、図4において「Album.inf」という名称のファイルとして示されており、図6のような構成を有している。アルバム情報ファイルには、図6に示すように、アルバムファイル名、アルバムファイルのファイル属性、登録元の撮影ファイル名、撮影に使用したデジタルカメラのシリアル番号、および、撮影日時等に関する情報がアルバムファイル毎に一覧形式で格納される。よって、アルバム登録されたファイルの状態は、このアルバム情報ファイルによって容易に把握することができる。
【0052】
このようなアルバム登録機能によれば、操作者は撮影画像のうち気に入った画像をアルバム画像として登録しておくことができる。
【0053】
アルバム画像は撮影画像とは区別して扱われるので、撮影画像をパソコンなどの外部機器に移動させてメモリカード90内から消去した後であっても、アルバム登録された画像はメモリカード90内に残存することになる。そのため、操作者は、撮影画像はメモリカード90から消去された後であっても、アルバム登録されている気に入った画像を、メモリカード90内から読み出してLCD5に表示させることなどができる。すなわち、気軽に閲覧することができる。特に、メモリカード90であれば内蔵メモリに比べて容量の大きいものを使用することが可能であるため、内蔵メモリにアルバム画像を格納しておく場合に比べて、さらに多くの画像を格納しておくことが可能である。
【0054】
また、メモリカード90内に残存しているアルバム画像を用いて、印刷を行うこともできる。これによれば、気に入った画像を気軽に印刷することができる。特に、ダイレクトプリント対応のプリンタにメモリカード90を直接挿入してダイレクトプリントを行えば、気に入った画像を非常に簡易に印刷することが可能になる。
【0055】
図5は各ファイルの構成を概念的に示す図である。図5では、撮影画像ファイルの構成を示しているが、アルバム画像ファイルも同様の構成を有している。
【0056】
図5に示すように、各撮影画像ファイルは、所定形式(ここではExif形式)のファイルとして作成される。具体的には、各撮影画像のファイルは、タグ情報TGと、JPEG形式で圧縮された高解像度の画像データ(ここでは、1600×1200画素の画像信号)DPと、サムネイル表示用の画像データ(ここでは、80×60画素の画像信号)DMとを有している。このうち、タグ情報TGには、「ファイル名」、「撮影日時」、「撮影に使用されたカメラのシリアルナンバー」、「関連する音声ファイル」、および「アルバム登録の有無」などの情報が含まれている。
【0057】
また、各アルバム画像ファイルも、同様の形式(ここではExif形式)のファイルとして作成される。各アルバム画像のファイルは、同様に、タグ情報TGと、JPEG形式で圧縮された高解像度の画像データDPと、サムネイル表示用の画像データDMとを有している。ただし、データ量を低減するため、高解像度の画像データDPとしては、撮影画像の解像度よりも低い解像度の画像信号に変換されたデータを格納しておくものとする。具体的には、このアルバム画像の画像データDPは、圧縮された状態でメモリカード90に格納されている1600×1200画素のサイズの撮影画像の画像データDPを圧縮/伸張部52により一旦伸張し、画像処理部51などによる解像度変換処理によって640×480画素のサイズに変換した後、さらに圧縮/伸張部52によりJPEG形式で再圧縮することによって生成される。また、上記において例示した撮影画像ファイルのタグ情報TGのうち、「アルバム登録の有無」はアルバム画像ファイルに不要であるが、「撮影日時」、「撮影に使用されたカメラのシリアルナンバー」、および「関連する音声ファイル」などの情報はそのままアルバム画像ファイルのタグ情報TGとして引き継がれる。
【0058】
また、各ファイルには、その属性ATが定められている。具体的には、「読み取り専用属性(R)」、「アーカイブ属性(A)」、「システムファイル属性(S)」、および「隠しファイル属性(H)」の4つの属性のいずれかが各ファイルに対して決定される。「アーカイブ属性」が与えられたファイルに対しては、読出動作および書込動作の両方が許可される。また「読み取り専用属性」が与えられたファイルに対しては、読出動作のみが許可され、書込動作や削除動作等のデータ内容を改変する動作が禁止される。
【0059】
撮影モード時における撮影動作に伴って撮影画像フォルダに格納される撮影画像ファイルには、その時点において「アーカイブ属性(A)」が付与される。一方、アルバム画像ファイルには、アルバムフォルダへの登録時点において「読み取り専用属性(R)」が付与される。このように、アルバム画像ファイルに対しては「読み取り専用属性(R)」が初期的に付与されるため、気に入った画像として登録された大事なアルバム画像を誤操作で消去してしまうことを回避することができる。
【0060】
なお、このデジタルカメラ1では静止画像の撮影だけでなく、動画の撮影および音声の録音等を行うことも可能である。この明細書では、このような撮影動作や録音動作等によって得られるデータファイルを「撮影ファイル」と総称するものとする。また、アルバム登録の対象となるデータも静止画像に限定されず、動画像、音声などの撮影ファイルもまたアルバム登録の対象となる。この明細書では、撮影ファイルに対応して新規に作成されてアルバム登録されたファイルを「アルバム登録ファイル(ないしアルバム登録オブジェクト)」あるいは単に「アルバムファイル」と称するものとする。以下では、画像(特に静止画像)を中心にそのアルバム登録動作等について説明する。
【0061】
<デジタルカメラにおける状態遷移の概略>
図7は、デジタルカメラ1における状態遷移図であり、LCD5における表示状態を中心に示す図である。図7の角丸四角の中には、LCD5における表示画面が示されている。アルバム登録動作の詳細について説明する前に、図7を参照しながらデジタルカメラ1における状態遷移の概要について説明する。
【0062】
まず、電源ボタン3の押下に応じて電源がオン状態にされると、デジタルカメラ1は状態ST10に移行する。状態ST10においては、デジタルカメラ1は「撮影モード」に設定され、撮影のためのプレビュー画像であるライブビュー画像がLCD5に表示される。「撮影モード」は画像(動画、静止画)あるいは音声を、撮影あるいは録音するモードである。
【0063】
また、デジタルカメラ1は、上述したように、「撮影モード」の他に、「再生モード」および「アルバム再生モード」を有している。「再生モード」は撮影画像(および録音音声等)のファイルを再生するモードであり、「アルバム再生モード」はアルバムファイルを再生するモードである。
【0064】
これらのモードの切替には、QVボタン11が用いられる。原則として、QVボタン11が押下されるごとに、デジタルカメラ1は3つのモードに対して順次に且つ循環的に(サイクリックに)移行する。ただし、例外的に、撮影ファイルがメモリカード90内に存在しないときには「再生モード」には移行せず、アルバムファイルがメモリカード90内に存在しないときには「アルバム再生モード」には移行しない。
【0065】
以下では、このモード切替についてさらに詳細に説明する。
【0066】
状態ST10においてQVボタン11が一度押下されると、メモリカード90の撮影画像フォルダ内に撮影ファイルが保存(格納)されているか否かが判定される(状態ST41)。
【0067】
そして、メモリカード90の撮影画像フォルダ内に撮影ファイルが1つでも記録されていれば状態ST20に移行する。状態ST20は、デジタルカメラ1が「再生モード」に設定され、LCD5に再生画像等が表示されている状態である。状態ST20に移行すると、直近に撮影された画像等がLCD5に最初に表示される。また、左右方向のキー7cまたは7dを押下するごとに、LCD5での表示対象ファイルが前方向あるいは後方向に順次に変更される。
【0068】
一方、メモリカード90の撮影画像フォルダ内に撮影ファイルが1つも記録されていない場合には状態ST42に移行する。
【0069】
また、状態ST20においてQVボタン11がもう一度押下されたときにも、状態ST42に移行する。
【0070】
状態ST42においては、メモリカード90のアルバムフォルダ内にアルバムファイルが格納(保存)されているか否かが判定される。
【0071】
そして、メモリカード90のアルバムフォルダ内にアルバムファイルが1つでも記録されていれば状態ST30に移行する。状態ST30は、デジタルカメラ1が「アルバム再生モード」に設定され、LCD5にアルバム画像等が表示されている状態である。状態ST30に移行すると、直近に登録されたアルバム画像等がLCD5に最初に表示される。また、左右方向のキー7cまたは7dを押下するごとに、LCD5での表示対象ファイルが前方向あるいは後方向に順次に変更される。
【0072】
一方、メモリカード90のアルバムフォルダ内にアルバムファイルが1つも記録されていない場合には状態ST43に移行し、メモリカード90内に撮影ファイルが1つも記録されていないか否かが判定される。そして、メモリカード90内に撮影ファイルもアルバムファイルも全く記録されていないと判定される場合には状態ST44に移行し、「メモリカードに画像がありません」という文字を表示して状態ST10に戻る。メモリカード90内に撮影ファイルは記録されていると判定される場合には、状態ST41に移行することなくそのまま状態ST10に復帰する。
【0073】
また、状態ST30においてQVボタン11がもう一度押下されたときにも、状態ST10に再び移行する。
【0074】
以上の動作によれば、撮影ファイルおよびアルバムファイルの双方がともにメモリカード90内に記録されているときには、QVボタン11が押下されるごとに、これら3つのモード(「撮影モード」、「再生モード」、「アルバム再生モード」)が順次に且つ循環的に(サイクリックに)選択される。また、メモリカード90内に撮影ファイルが記録されているもののアルバムファイルが記録されていないときには、QVボタン11の押下に応答して、「撮影モード」と「再生モード」とが順次に且つ循環的に選択される。さらに、メモリカード90内にアルバムファイルが記録されているものの撮影ファイルが記録されていないときには、QVボタン11の押下に応答して、「撮影モード」と「アルバム再生モード」とが順次に且つ循環的に選択される。また、メモリカード90内にアルバムファイルも撮影ファイルも記録されていないときには、「撮影モード」のみしか選択できない。このとき、QVボタン11の押下に応答して、「メモリカードに画像がありません」という文字がLCD5に表示されるので、操作者はモード変更が不可能であることを認識できる。
【0075】
つぎに、状態ST10,ST20,ST30からの更なる状態遷移について説明する。
【0076】
状態ST10においてメニューボタン8bを押下すると状態ST11へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST10に戻る。状態ST11は、撮影モード内のサブモードへの変更等を行うことが可能な状態であり、撮影種類等を設定するための「撮影メニュー」がLCD5に表示される。状態ST11においては、ライブビュー画像が背景画像として表示されたまま、撮影メニュー画面がオーバーレイ表示される。
【0077】
また、状態ST20においてメニューボタン8bを押下すると状態ST21へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST20に戻る。状態ST21は、再生モードでの各種の設定を行うことが可能な状態であり、各種の設定動作を行うためのメニュー画面である「再生メニュー」がLCD5に表示される。状態ST21においては、再生中の撮影画像が背景画像として表示されたまま、再生メニュー画面がオーバーレイ表示される。
【0078】
さらに、状態ST30においてメニューボタン8bを押下すると状態ST31へと移行し、再びメニューボタン8bを押下すると状態ST30に戻る。状態ST31は、アルバム再生モードでの各種の設定を行うことが可能な状態であり、各種の設定動作を行うためのメニュー画面である「アルバム再生メニュー」がLCD5に表示される。状態ST31においては、再生中のアルバム画像が背景画像として表示されたまま、アルバム再生メニュー画面の各項目がオーバーレイ表示される。
【0079】
また、図8、図9、および図10は、それぞれ、状態ST11、状態ST21、状態ST22でのLCD5に表示されるメニュー画面G11,G21,G31を示す図である。
【0080】
図8は、状態ST11における撮影メニュー画面G11の一例を示す図である。この撮影メニュー画面G11などを用いた各種の設定操作によれば、撮影の種類を変更することなどが可能である。具体的には、メニュー画面G11の中から「単写」又は「連写」を選択すれば静止画像の撮影が可能であり、「動画」を選択すれば動画の撮影が可能である。また、音声の録音動作を行うことも可能である。たとえば、「ボイスメモ」を選択すれば、1枚の静止画像の撮影後の一定期間にわたって音声を記録することができる。また、「ボイスレコード」を選択すれば、静止画像の記録を伴うことなく、音声のみを録音することができる。
【0081】
図9は、状態ST21における再生メニュー画面G21の一例を示す図であり、図10は、状態ST31におけるアルバム再生メニュー画面G31の一例を示す図である。メニュー画面G21,G31などを用いた各種の操作によれば、撮影画像等に対する様々な設定動作を行うことが可能である。
【0082】
図9と図10とを比較すると判るように、再生メニュー画面G21とアルバム再生メニュー画面G22とは類似の構成を有している。具体的には、「プロテクト」、「削除」、「スライドショー」、「プリント指定」、「カメラのセットアップ」の各項目は、いずれのメニューにおいても存在している。すなわち、両メニュー画面G21,G22の項目は、部分的に一致している。したがって、操作者は、共通操作で同様の設定動作を行うことができるので、操作性が高い。詳細に言えば、再生モードおよびアルバム再生モードのいずれのモードにおいても、「プロテクト」、「削除」、「スライドショー」、「プリント指定」、「カメラのセットアップ」の各項目に関する設定動作を、同様のメニュー画面を用いた類似の操作で実現することができる。
【0083】
また、その一方で、再生モードにおけるメニュー画面G21には「再生メニュー」であることが明示され、アルバム再生モードにおけるメニュー画面G31には「アルバム再生メニュー」であることが明示される。したがって、操作者は、LCD5に表示されているメニュー画面が、再生モードにおけるメニュー画面G21であるのか、あるいは、アルバム再生モードにおけるメニュー画面G31であるのかを、確実に認識することが可能である。
【0084】
また、メニュー画面の各項目の左端には、3つの種類の記号(具体的には、白い菱形、黒い菱形、×印)のいずれかが表示される。×印は選択不可能な項目であることを意味し、菱形の記号は選択可能な項目であることを意味している。また、黒い菱形は現在選択されている項目を意味している。操作者が、上下方向のキー7aまたは7bを用いて選択項目を変更し、所望の選択項目の記号が黒い菱形に変更された状態で、実行ボタン8aを押下すると、その選択項目に対する動作(具体的には、更なるサブメニュー画面の表示)が実行される。
【0085】
尚、×印の付与に代えて、選択項目の文字を淡く表示することにより選択不可能な項目であることを意味するようにしてもよい。
【0086】
<アルバム登録>
つぎに、アルバム登録動作について詳細に説明する。
【0087】
図11〜図13は、登録手順について説明するための図である。図11は、再生モードにおける状態遷移図を示している。図12は登録動作の全体の流れを示すフローチャートであり、図13はその一部の流れを示すフローチャートである。
【0088】
まず、図11に示すように、状態ST20においてメニューボタン8bを押下すると状態ST21に移行する。そして、状態ST21でLCD5に表示される再生メニュー画面G21において「アルバムに追加登録」という項目を選択して、実行ボタン8aを押下すると、状態ST22に移行する。なお、状態ST22において、メニューボタン8bを押下すれば状態ST21に戻ることができる。
【0089】
状態ST22においては、追加登録のための再生メニュー画面G22が表示される。状態ST22の再生メニュー画面G22においては、再生中の撮影画像が背景画像として表示されたままで、メニュー項目がオーバーレイ表示される。
【0090】
この再生メニュー画面G22においては、「この画像」および「一括」の2つの項目が表示されている。前者の項目「この画像」は、その時点で再生メニュー画面の背景に表示されている撮影画像を1枚ずつ登録することを指示するためのコマンドであり、後者の項目「一括」は、撮影画像フォルダ(「100MLT09」(図4参照))内の全ての撮影画像を一括して登録することを指示するためのコマンドである。
【0091】
この再生メニュー画面G22で、いずれかの項目が選択された後に実行ボタン8aが押下されると、デジタルカメラ1はアルバム登録動作を実行する。
【0092】
このアルバム登録動作について、図12を参照しつつ説明する。
【0093】
まず、ステップSP50において、一括登録の指示が与えられているのか否かが判定される。一括登録の指示が与えられている場合には、ステップSP51に進み、そうでない場合(すなわち画像を1つずつ登録する旨の指示が与えられている場合)には、ステップSP61に進む。
【0094】
ステップSP51においては、メモリカード90の空き容量が確認される。そして、一括登録に必要な容量(言い換えれば、撮影画像フォルダ内の全ファイルをアルバム登録するために必要な容量)とメモリカード90内の空き容量(未使用領域の容量)とが比較される。一括登録に必要な容量がメモリカード90内に残存していないと判定されると、メモリカードが容量不足であることを示す文字等がLCD5に一定期間(例えば数秒間)にわたって表示され(ステップSP59)、状態ST21(図11)に戻る。一方、一括登録に必要な容量がメモリカード90内に残存していると判定されると、ステップSP52に進む。
【0095】
ステップSP52においては、撮影画像フォルダ内の最初のファイル(シリアル番号が最も小さなファイル)が処理対象ファイルとして指定される。
【0096】
ステップSP53においては、追加登録処理の対象となっているファイルが既にアルバム登録されているファイルでないことが確認される。すなわち、重複登録がチェックされる。
【0097】
処理対象ファイルが既にアルバム登録されている場合には、ステップSP55に進み、例えば、既に登録されている旨を示す文字等が警告としてLCD5に表示される。そして、重複登録を回避するため、処理対象ファイルのアルバム登録が禁止され、処理対象ファイルをアルバム登録することなく、ステップSP56に進む。
【0098】
一方、処理対象ファイルが未だアルバム登録されていない場合には、ステップSP54のアルバムファイル作成処理に進む。
【0099】
図13は、ステップSP54,SP64におけるアルバムファイル作成処理の詳細動作(ステップSP70)を示すフローチャートである。ここでは、登録処理の対象ファイルが静止画像ファイルであることを前提に説明を行う。
【0100】
まず、ステップSP71において、対象の撮影画像ファイルの高解像度(1600×1200画素)の画像データを伸張し、その画像データをステップSP72においてVGAサイズ(640×480画素)にリサイズして再圧縮する。
【0101】
ステップSP73においては、新規のアルバム画像ファイルのファイル名が決定される。特に、新規ファイル名のシリアル番号が決定される。具体的には、デジタルカメラ1は、アルバム情報ファイル(「Album.inf」(図6参照))を参照し、既登録ファイルのシリアル番号のうち最も大きな番号(即ち最も新しく登録されたファイルのシリアル番号)を1つインクリメントした番号を、新規ファイルのシリアル番号として決定する。たとえば、図6に示すように、最後の登録ファイルが「Albm0094.jpg」である場合には、新規ファイルのシリアル番号は「0095」になる。このとき、新規のアルバム画像ファイルの名称は、「Albm0095.jpg」に決定される。この名称は、アルバムファイルであることを示す「Albm」とそのシリアル番号とデータ内容の種類が静止画像であることを示す拡張子「jpg」とを合成して生成される。
【0102】
ステップSP74においては、VGAサイズにリサイズされ、JPEG方式などで圧縮処理されたデータを用いて、この名称「Albm0095.jpg」を有するアルバム画像ファイルを作成する。そして、ステップSP75において、さらにこの新規ファイルの属性を読み取り専用(リードオンリー)に設定する。これにより、この新規ファイルにプロテクトがかかることになる。
【0103】
その後、ステップSP76において、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)にファイル「Albm0095.jpg」の情報を追記して、アルバム情報ファイルを更新する。
【0104】
再び、図12を参照する。
【0105】
次のステップSP56において、全ての撮影画像についてアルバム登録が終了したか否かが判定される。
【0106】
未処理の撮影画像が撮影画像フォルダ内に存在する場合には、次のファイルを処理対象ファイルとして指定(ステップSP57)した後、進行状況表示を行い(ステップSP58)、再びステップSP53以降の処理を繰り返す。進行状況表示には、アルバム登録中であること、および処理中のファイルが何番目のものであるかが示される。たとえば、「アルバム登録しています。...2/10」という表示によって、全10個のファイルのうち2番目のファイルを処理中であることを示すことができる。
【0107】
一方、全て完了している場合には、このルーチンを終了し、状態ST21に復帰する。
【0108】
また、ステップSP50からステップSP61に進んだ場合(個別登録の指示が与えられた場合)にも同様の処理が行われる。ステップSP61,SP63,SP64,SP65は、それぞれ、ステップSP51,SP53,SP54,SP55と同様の処理である。ただし、ステップSP61においては、1つのファイルのアルバム登録に必要な容量がメモリカード90内に残存しているか否かが判定される。
【0109】
ところで、上記のステップSP53,SP63における重複登録チェックにおいては、例えばアルバム情報ファイル「Album.inf」の情報が用いられる。
【0110】
アルバム情報ファイルには、図6に示すように、登録された複数のアルバムファイルのそれぞれに関する情報が含まれている。すなわち、上述したように、アルバム情報ファイルには、アルバムフォルダ内に含まれる各アルバムファイルに関する、ファイル名称、ファイル属性、登録元の撮影画像ファイルのファイル名、撮影に使用したデジタルカメラのシリアル番号、および撮影日時の情報が記述されている。
【0111】
たとえば、アルバムファイル「Albm0003.jpg」に関しては、そのファイル属性が読み取り専用(リードオンリー)であり、対応するアルバム登録時の元画像は「Pict0006.jpg」であり、その元画像の撮影日時は2002年12月01日12時34分56秒であり、撮影に使用されたデジタルカメラの製品シリアル番号は「01234567」であることが記述されている。なお、製品シリアル番号は、各デジタルカメラ1のROM50bなどに格納されており、撮影時に読み出され撮影画像ファイルのタグ情報TGに記述されている。また、撮影日時もタグ情報TGに記述されている。そのため、デジタルカメラ1は、各登録対象ファイルのタグ情報TGの情報を読み出して、各種の情報をアルバム情報ファイルに記録することができる。
【0112】
上記のステップSP53,SP63においては、アルバム登録における元画像のファイル名とデジタルカメラのシリアル番号と撮影日時との3つの条件が、登録対象のファイルと既登録のファイルとの間で全て一致するか否かによって、登録対象のファイルが既登録のものか否かを判定する。元画像のファイル名だけでなく、デジタルカメラのシリアル番号および撮影日時もが一致しているか否かを考慮しているので、重複登録をより正確に判定することができる。
【0113】
なお、これに限定されず、3つの条件のうち、いずれか1つまたは2つが一致しているか否かによって重複登録を判定しても良い。たとえば、アルバム登録における元画像のファイル名とデジタルカメラのシリアル番号との2つの条件が、登録対象のファイルと既登録のファイルとの間で全て一致するか否かによって、登録対象のファイルが既登録のものか否かを判定してもよい。元画像のファイル名だけでなく、デジタルカメラのシリアル番号もが一致しているか否かを考慮しているので、重複登録をより正確に判定することができる。たとえば、異なるデジタルカメラで撮影され撮影日時が偶然に一致し且つファイル名も偶然に一致した2つのファイルが、本来は異なる撮影画像であることを正確に判定できる。
【0114】
また、一括登録の場合には、新規登録されたアルバムファイルのシリアル番号は登録元の撮影ファイルのシリアル番号の昇順に付与されるので、両者の対応関係において、その順序が入れ替わることがない。したがって、元の撮影ファイルとアルバムファイルとの間の関係を把握しやすい。
【0115】
さらに、撮影画像の再生時には、その撮影画像が既にアルバム登録された画像であるか否かを、アルバム情報ファイル又はその撮影画像ファイルのタグ情報TGによって判定し、その撮影画像が既にアルバム登録の対象となっている場合には、アルバム登録済みを示すマークを撮影画像に重ねてLCD5に表示する。
【0116】
図14は、アルバム登録後再び状態ST20に戻ったときのLCD5での表示画面を示す図である。図14に示すように、この画面においては、撮影画像がLCD5の全画面に表示されるとともに、画面内の右下側にマークMK1が撮影画像に重ねて表示されている。言い換えれば、撮影画像フォルダに格納された撮影画像ファイルに基づいて再生表示を行う際、当該撮影画像ファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されてアルバムフォルダに格納されている場合には、当該撮影画像ファイルに基づく再生表示ととともに、アルバム登録済みであることを示すマークMK1の表示が行われる。このマークMK1は、LCD5の背景に表示されている再生対象の撮影画像が既に登録済みであることを示すものである。よって、操作者は、画面内に表示されるマークMK1の有無によって、再生対象となっている撮影画像ファイルが既にアルバム登録された画像であるか否かを容易に判別することが可能である。そのため、既に登録されている画像を再度お気に入り画像として重複登録してしまう可能性はなくなる。また、メモリの空き容量が少なくなってきたときに、お気に入り画像として登録済みの撮影画像ファイルのみを削除したい場合、どの撮影画像ファイルを削除してよいのかが容易に判別可能であり、誤って未登録の撮影画像ファイルを削除してしまう可能性はない。さらに、撮影画像フォルダ内に類似する撮影画像が複数存在する場合にも、それら複数の撮影画像のうちのどれが登録された撮影画像ファイルであるかを特定することが容易である。
【0117】
また、状態ST20の画面だけでなく、状態ST21,ST22の画面においても、同様のマークMK1の表示を行う。これにより、いずれの状態でも同様の効果を得ることができる。
【0118】
また、ここでは、状態ST21から状態ST22に移行した後のステップSP53,SP63における判定動作によって重複登録を回避する場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、次のような態様とすることも可能である。具体的には、状態ST21において、図15に示すような再生メニュー画面をLCD5に表示してもよい。図15においては、「アルバムに追加登録」の選択肢の左側の記号が×印になっており、操作者のキー操作によっても選択できない状態となっている。したがって、登録操作を行う次の状態ST22(図11)に進めないため、重複登録を回避できる。
【0119】
<静止画像ファイル以外のアルバム登録>
図16は、デジタルカメラ1における撮影動作及び/又は録音動作によって、メモリカード90の撮影画像フォルダ内に格納されたファイル群の一例を示す図である。
【0120】
このデジタルカメラ1においては、図16に示すような、静止画像ファイル(例えば「Pict0010.jpg」)以外のファイル、具体的には、動画像および音声に関するデータファイルもアルバム登録の対象とすることができる。より詳細には、「ボイスメモ」による音声ファイル(例えば「Pict0011.wav」)、「ボイスレコード」による音声ファイル(例えば「Pict0012.wav」)、「アフターレコーディング(アフレコとも略称する)」による音声ファイル(例えば「Pict0032.wav」)、「動画」に関する動画像ファイル(例えば「Pict0013.avi」)のそれぞれもアルバム登録の対象とすることが可能である。
【0121】
このような各種のデータファイルのアルバム登録作業の説明に先立って、各データファイルの概要について説明する。
【0122】
「ボイスメモ」、「ボイスレコード」、「動画」による各ファイルは、撮影メニュー画面G11などを用いた所定の操作によって取得される。
【0123】
例えば、撮影モードが「ボイスメモ」に設定された後にシャッタボタン9が押下されると、静止画像の撮影とともに一定時間の音声の録音が行われる。そして、この撮影動作による静止画像ファイル「Pict0011.jpg」が、ボイスメモとして録音された音声ファイル「Pict0011.wav」とともに取得される。両ファイルは、その拡張子が異なっているが、ファイル番号は同一である。ファイル番号を同一とすることによって、両ファイルが互いに関連付けされていることを容易に判別できる。また、両ファイルを互いに関連付ける情報が、各ファイルのタグ情報TGにも付与される。
【0124】
また、撮影モードが「ボイスレコード」に設定された後に、シャッタボタン9が押下されると音声の録音のみが開始されシャッタボタン9が再度押下されると音声の録音が終了する。この録音動作によって、「ボイスレコード」による音声ファイル(たとえば「Pict0012.wav」)のみが生成される。この撮影画像フォルダ内には同一番号のファイルが存在しないため、この音声データには撮影画像が関連付けられていないことを判別できる。
【0125】
さらに、撮影モードが「動画ファイル」に設定された後に、シャッタボタン9が押下されると動画の記録動作が開始されシャッタボタン9が再度押下されると動画の記録動作が終了する。この記録動作(撮影動作)によって、動画像ファイル(たとえば「Pict0013.avi」)のみが生成される。
【0126】
また、「アフターレコーディング」による音声データは、図17に示すような状態遷移を辿ることによって取得される。具体的には、まず、状態ST21(図7も参照)でLCD5に表示される再生メニュー画面G21の選択肢の中から「画像編集」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST26に移行する。そして、状態ST26でLCD5に表示されるメニュー画面(「画像編集」のサブメニュー)G26の中から「アフターレコーディング」という項目を選んで実行ボタン8aを押下すると、状態ST27に移行する。状態ST27では、マイク12による録音が実行され、LCD5においては、最大録音可能時間に対する録音済み時間の割合がプログレスバーによって表示される。その後、最大録音可能時間が経過した時、あるいは、実行ボタン8aが再度押下された時に、アフレコが終了する。そして、音声ファイルが生成されるとともに、その音声ファイルの静止画像ファイルに対する関連付けが行われる。
【0127】
たとえば、図7に示すように、静止画像ファイル「Pict0031.jpg」の撮影の後に、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」に対してアフレコ操作を行ったとき(すなわち、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」に基づく画像を背景に表示させつつ上記アフレコ操作を行ったとき)には、音声ファイル「Pict0032.wav」が静止画像ファイル「Pict0021.jpg」に関連付けられた状態で生成される。この関連付け情報は、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」のタグ情報TG内にデジタルカメラ1によって記録される。具体的には、関連ファイルの名称として「Pict0032.wav」が記述されることによって、両ファイルの関連付けが行われる。また、音声ファイル「Pict0032.wav」のタグ情報TGにも静止画像ファイル「Pict0021.jpg」を記述し、音声ファイルから静止画像ファイルを参照できるようにしてもよい。
【0128】
なお、アフレコによる音声ファイルとボイスメモによる音声ファイルとは次の点で相違する。すなわち、前者が撮影画像の再生時点で生成されるのに対して、後者が画像の撮影時点で生成される点で相違する。
【0129】
また、再生モードの表示画面(より詳細には状態ST20,ST21,ST22(図11参照)などでの表示画面)においては、各種のファイルは図18に示すような状態で、再生画像、あるいはメニュー画面における背景画像として表示される。図18は、各ファイルの再生時の画面を示す図である。
【0130】
具体的には、音声ファイルと関連付けられていない静止画像ファイルは、音声との関連付けを示すマークが付与されることなくLCD5においてそのまま表示される。
【0131】
また、音声ファイルと関連付けられている静止画像ファイル(たとえば、「アフレコ」が施された静止画像ファイル、あるいは「ボイスメモ」のモードで撮影された静止画像ファイル)は、関連付けられた音声データが存在することを想起させるマークMK2がその静止画像の一部に付与された状態でLCD5に表示される。これにより、音声に関連付けられた画像であることが明示される。そして実行ボタン8aが押下されることにより、該静止画像ファイルに関連付けられた音声がスピーカ13より再生出力される。
【0132】
さらに、他の画像ファイルに関連付けられていない音声ファイル(たとえば、「ボイスレコーディング」のモードで録音された音声ファイル)については、画像を伴うことなく、画像に関連付けられていない音声データであることを明示するマークMK3がLCD5に全画面表示される。この状態で実行ボタン8aが押下されることにより、該音声ファイルとして録音された音声がスピーカ13より再生出力される。
【0133】
また、動画ファイルについては、再生モード移行時に、動画を構成するフレームの一部、例えば先頭フレームが静止画的に表示される。そしてこの状態で実行ボタン8aが押下されることにより、先頭フレームから順次フレーム更新が行われ、動画的態様の再生表示が行われる。
【0134】
以上がデータファイルの概要である。
【0135】
つぎに、各種のデータファイルのアルバム登録作業について説明する。全体の流れは、図12を参照して上述した通りである。再生モードの状態ST22において、撮影画像フォルダ内の少なくとも1つの種類の少なくとも1つのファイルがアルバム登録の対象ファイルとして指定されると、上述したような流れでアルバム登録動作が実行される。
【0136】
ただし、上記においては、図13を参照しつつ、登録処理の対象ファイルが静止画像ファイルであることを前提に説明を行ったが、ここでは、より一般的なアルバムファイル作成処理(ステップSP54,SP64)について、図19及び図20を参照しつつ説明する。図19及び図20のアルバムファイル作成処理は、静止画像以外のファイル、具体的には図18に示すような複数の種類のファイルのそれぞれに対しても適用可能である。
【0137】
まず、ステップSP81においては、アルバム登録対象のファイルが動画ファイルであるか否かが判定される。登録対象ファイルが動画ファイルである場合にはステップSP101に進み、登録対象ファイルが動画ファイルでない場合(詳細には、登録対象ファイルが静止画像ファイルまたは音声ファイルの場合)にはステップSP82に進む。
【0138】
ステップSP82に進むと、さらに登録対象が音声のみのファイルであるか否かが判定される。登録対象が音声のみのファイルである場合(すなわち、「ボイスレコーディング」による音声ファイルの場合)にはステップSP96に進み、登録対象が音声のみのファイルでない場合(すなわち、音声データと静止画像データとが互いに関連付けられたデータである場合)にはステップSP83に進む。
【0139】
登録対象の撮影画像ファイルが単なる静止画像ファイルの場合(すなわち、静止画像データに音声データが関連付けられていない場合)には、ステップSP83,SP84,SP85を経た後、その撮影画像に関連付けられた音声が存在しないとステップSP86で判定されて、さらにステップSP87,SP88を経てステップSP89に進む。
【0140】
ここで、ステップSP83,SP84,SP85,SP87,SP88の各処理は、それぞれ、上述のステップSP71,SP72,SP73,SP74,SP75(図13参照)の各処理と同様である。また、ステップSP89では、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が更新される。
【0141】
一方、登録対象の撮影画像ファイルが、関連する音声ファイルを有する場合には、ステップSP83,SP84,SP85を経た後、その撮影画像に関連付けられた音声が存在するとステップSP86で判定され、さらにステップSP91,SP92,SP93,SP94,SP95を経て、互いに関連付けられた撮影画像ファイルおよび音声ファイルの双方をアルバム登録した後に、ステップSP89に進む。すなわち、互いに関連付けられたファイルが存在する場合、一方のアルバム登録に連動して他方もアルバム登録されるようになっている。そしてステップSP89では、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が更新される。
【0142】
たとえば、「アフレコ」作業を行った静止画像ファイル「Pict0021.jpg」をアルバム登録する場合について説明する。なお、この静止画像ファイル「Pict0021.jpg」には、「アフレコ」作業によって音声ファイル「Pict0032.wav」が関連付けられている(図16参照)。また、図21はステップSP89における更新後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【0143】
この場合、まずステップSP91において、新規アルバム音声ファイルのファイル名が決定される。より詳細には、新規アルバム音声ファイルに対して、ステップSP85で決定された新規アルバム画像ファイルの名称と同一の名称(ただし拡張子部分を除く)が付与されることが決定される。たとえば、静止画像ファイル「Pict0021.jpg」のアルバム登録ファイルに対して「Albm0101.jpg」という名称が付与される場合には、音声ファイル「Pict0032.wav」のアルバム登録ファイルに対して「Albm0101.wav」という名称が付与される。このように、新規アルバム画像ファイルと新規アルバム音声ファイルとは、先頭の8文字(最初の「Albm」の4文字およびそれに続くシリアル番号を示す4文字)は同一である。したがって、関連性を識別しやすい。
【0144】
次のステップSP92においては、新規アルバム画像ファイルのタグ情報として、当該新規アルバム画像ファイルに関連する新規アルバム音声ファイル名を記録する。たとえば、新規アルバム画像ファイル「Albm0101.jpg」のタグ情報に、新規アルバム音声ファイル「Albm0101.wav」に対する関連付け情報が記述される。この関連付け情報によっても、両ファイルの関連性を認識できる。
【0145】
そして、ステップSP93においては、実際にアルバム画像ファイルがアルバムフォルダ内に新規に作成され、その新規のアルバム画像ファイルに読み取り専用の属性が付与される。また、ステップSP94では、実際にアルバム音声ファイルをアルバムフォルダ内に新規に作成する。新規のアルバム音声ファイルは、ファイル「Pict0032.wav」をコピー(複製)して作成され、そのファイル名称として、ステップSP91で決定された名称が付与される。そして、ステップSP95においては、アルバム音声ファイルに対しても読み取り専用属性が付与される。
【0146】
また、登録対象のファイルが、「ボイスレコーディング」により得られた音声データである場合には、ステップSP82からステップSP96に進み、ステップSP94,SP95を経て「ボイスレコーディング」による音声ファイルが単独でアルバム登録される。また、アルバム登録における登録内容は、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)に記述される(ステップSP89)。
【0147】
具体的には、ステップSP96においては、新規アルバム音声ファイルの名称が決定される。具体的には、アルバムファイルであることを示す4文字「Albm」の後に、4文字のシリアル番号を付加することによって決定される。シリアル番号は、アルバム情報ファイルに記載されたアルバムファイルの最後尾のシリアル番号に1を足した値として決定される。また、ファイルの拡張子としては、音声ファイルであることを示す「wav」が付与される。その後、ステップSP96で決定された名称新規のアルバム音声ファイルがアルバムフォルダ内に実際に作成され(ステップSP94)、そのアルバム音声ファイルに対して読み取り専用属性が付与される(ステップSP95)。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図22のように更新される。図22は、音声ファイル「Pict0012.wav」が、アルバム音声ファイル「Albm0101.wav」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示している。
【0148】
また、登録対象のファイルが動画像である場合には、ステップSP81からステップSP101に進む。ステップSP101では、アルバム登録ファイルとして、動画像の一部として先頭フレームのみをアルバム登録する旨と、動画像の全フレームをアルバム登録する旨とのうちのいずれの選択肢が選択されているかが判定される。
【0149】
デジタルカメラ1においては、このような設定に関する選択操作を、図23に示すような画面を用いてあらかじめ行っておくことが可能である。この画面は、状態ST11,ST21,ST31で項目「カメラのセットアップ」を選択して表示されるメニュー画面において、さらに「動画ファイルのアルバム登録」という項目を選択することによってLCD5に表示される。そして、この画面内の「先頭フレームのみ」および「全フレーム」のうちの所望の選択肢を上下方向のキー7a,7bおよび実行ボタン8aを用いて選択することによって、所望の設定状態とすることができる。
【0150】
ステップSP101において、動画像の先頭フレームのみをアルバム登録する旨が設定されていると判定される場合には、動画像の先頭フレームのみを切り出して(ステップSP102)、さらにステップSP84に進む。その後、ステップSP85,SP86,SP87,SP88を経由して、動画像の先頭フレームである静止画像が、アルバムフォルダ内にアルバムファイルとして登録される。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図24のように更新される。図24は、動画像ファイル「Pict0013.avi」の先頭フレームの静止画像が、アルバム画像ファイル「Albm0101.jpg」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示す図である。
【0151】
一方、ステップSP101において、動画像の全フレームをアルバム登録する旨が設定されていると判定される場合には、動画像ファイル自体をアルバム登録する。
【0152】
具体的には、デジタルカメラ1は、新規アルバムファイルのファイル名を決定する(ステップSP103)。詳細には、アルバム情報ファイルを参照して、既存のアルバムファイルのシリアル番号のうち最も大きな番号を1つインクリメントした値をシリアル番号とするファイル名を決定する。そして、登録対象の動画像ファイルをアルバムフォルダ内にコピーしてアルバム動画ファイルを作成する(ステップSP104)。新規のアルバム動画ファイルには、ステップSP103で決定された名称が付与される。そして、そのアルバム動画ファイルのファイル属性が読み取り専用に設定される(ステップSP105)。その後、ステップSP89で、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)が例えば図25のように更新される。なお、図25には、動画像ファイル「Pict0013.avi」自体が、アルバム動画ファイル「Albm0101.avi」としてアルバムフォルダ内に作成されたときのアルバム情報ファイルの一部を示している。
【0153】
以上のような動作によって各ファイルがアルバム登録された後、撮影画像フォルダに格納されている撮影画像等の再生モードに移行すると、図18に示した再生モード時の表示画面内に、図14で示したようなマークMK1が表示される。具体的には、全体制御部50が、アルバムフォルダに格納されているアルバム情報ファイル、又は、撮影画像フォルダに格納されている撮影ファイルのタグ情報TGを参照することによって、既にアルバム登録された画像であるか否かを判別し、既にアルバム登録済みであると判定された場合に、LCD5に対してアルバム登録済みであることを示すマークMK1を表示させる。したがって、このマークMK1の表示により、上述した効果と同様の効果が発揮され、操作者は再生モード時の再生画面を視認するだけで、アルバム登録の有無を容易に判断することができる。
【0154】
以上のように、デジタルカメラ1は、撮影によって得られる撮影画像や録音によって得られる音声を、撮影動作又は録音動作に伴って撮影画像フォルダに格納するように構成される。そして、操作者が気に入った撮影画像等を保存しておくために所定の操作を行った場合には、撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルからアルバムファイルが生成され、当該アルバムファイルが撮影画像フォルダとは異なる領域のアルバムフォルダに格納されるようになっている。
【0155】
また、撮影画像ファイルと音声ファイルとが互いに関連付けられている場合には、少なくとも一方のアルバム登録に連動して、他方のファイルも同時にアルバムフォルダへアルバム登録されるようになっている。そのため、関連性の高いデータの一方について登録操作を行うだけで、双方のデータが登録され、デジタルカメラ1の操作性が高くなる。また、互いに関連付けられたデータが簡単に削除されることを防止できる。
【0156】
そして、アルバムフォルダへの登録時においてアルバムファイルのファイル属性が読み取り専用に設定されるので、各アルバムファイルにはプロテクトがかけられることとなり、誤操作等によるデータ改変や削除が防止される。なお、アルバムファイルに設定されたプロテクトは、後述するように解除することが可能である。
【0157】
そしてアルバムファイルにプロテクトがかけられている場合、アルバム再生モード時には、当該ファイルに対し、データの削除及び改変が禁止された状態(プロテクトされた状態)にあることを明示するように画面表示が行われる。例えば、図26に示すように、アルバム再生モード時の状態ST30において、アルバム画像等が表示されるとともに、画面内の右上側にマークMK4がアルバム画像等に重ねて表示される。このマークMK4は、再生対象となっているアルバムファイルがプロテクトされた状態であることを示すものである。操作者は、このマークMK4の表示によって、LCD5に表示されている画像等のアルバムファイルが削除等を禁止された状態であることを容易に判別することが可能である。また、状態ST30の画面だけでなく、状態ST31等の画面においても同様に、マークMK4の表示を行う。これにより、いずれの状態でも同様の効果を得ることができる。
【0158】
<撮影画像フォルダに格納されたデータのプロテクト>
つぎに、撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルのプロテクトについて説明する。
【0159】
上述のように、撮影又は録音によって得られる画像データ若しくは音声データは、撮影又は録音に伴い、アーカイブ属性が与えられた撮影ファイルとして撮影画像フォルダに格納される。言い換えれば、撮影又は録音によって得られる撮影ファイルは、データ改変や削除が許可された状態で撮影画像フォルダに格納される。そのため誤操作等によって撮影ファイルが簡単に削除されてしまう可能性がある。
【0160】
それを防止するため、デジタルカメラ1は、操作者によるプロテクト設定操作に基づいて、撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルに対してもプロテクトをかけることができるようになっている。
【0161】
図27はデジタルカメラ1における状態遷移図であり、撮影ファイルに対してプロテクトをかける場合の状態遷移を、LCD5における表示状態の変化を中心に示した図である。図27に示すように、再生モードにおいて撮影画像等がLCD5に表示されている状態ST20において、操作者がメニューボタン8bを押下すると、再生メニュー画面が表示され、状態ST21に移行する。このとき操作者が、LCD5に表示される再生メニューの選択肢の中から「プロテクト」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST23に移行する。
【0162】
状態ST23に示すプロテクト操作画面では、選択項目として「この画像」,「一括」,「この画像のプロテクト解除」および「一括プロテクト解除」の4項目が表示される。「この画像」は、再生対象となっている画像等であって、その時点で画面背景に表示されている画像等に対してプロテクト設定を行うための選択項目である。また「一括」は、撮影画像フォルダに格納されている全ての撮影ファイルに対して一括的にプロテクト設定を行うための選択項目である。また「この画像のプロテクト解除」は、再生対象となっている画像等であって、その時点で画面背景に表示されている画像等に対して設定されているプロテクト設定を解除するための選択項目である。さらに「一括プロテクト解除」は、撮影画像フォルダに格納されている全ての撮影ファイルに対して一括的にプロテクト解除を行うための選択項目である。
【0163】
上記の選択項目のうち、操作者が一の選択項目を選択して実行ボタン8aを押下することにより、指定された撮影ファイルのファイル属性ATが変更され、状態ST21に戻る。例えば、プロテクトの設定操作が選択された場合には、選択された撮影ファイルのファイル属性が、「アーカイブ属性」から「読み取り専用属性」に変更される。そして撮影画像ファイルに対してプロテクト設定が行われると、再生対象となっている画像等がプロテクトされた状態であることを明示するために、画面上の一部にマークMK5が表示される(図27参照)。このマークMK5の表示により、操作者は、LCD5に表示されている画像等の撮影ファイルが削除等を禁止された状態であることを容易に判別することが可能である。
【0164】
<アルバム登録されたデータの削除>
つぎに、アルバムフォルダに登録されたアルバムファイルを削除する場合について説明する。
【0165】
既述のように、撮影又は録音によって撮影画像フォルダに格納されたファイルが、アルバム登録操作によってアルバムフォルダに登録されると、その時点でアルバムファイルにプロテクトがかけられており、そのままではアルバムフォルダに格納されたアルバムファイルを削除することができない状態になっている。
【0166】
そのためアルバムファイルを削除する場合には、まずアルバムファイルに設定されたプロテクトを解除する処理が必要になる。プロテクトの解除は、操作者がプロテクトの解除操作を行うことによって実行される。
【0167】
図28は、デジタルカメラ1における状態遷移図であり、アルバムファイルに対してプロテクトの設定状態を変更する場合の状態遷移を、LCD5における表示状態の変化を中心に示した図である。図28に示すように、アルバム再生モードにおいてアルバム画像等がLCD5に表示されている状態ST30において、操作者がメニューボタン8bを押下すると、アルバム再生メニュー画面が表示され、状態ST31に移行する。
【0168】
状態ST31では、アルバムファイルのプロテクト設定が解除されていない場合、アルバム再生メニュー画面における「削除」の項目が選択不可能な状態で表示され(図28では×マークが付与)、再生対象となっているアルバムファイルの削除が選択されることを禁止している。このとき操作者が、LCD5に表示される再生メニューの選択肢の中から「プロテクト」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST33に移行する。
【0169】
状態ST33に示すプロテクト操作画面では、選択項目として撮影ファイルに対する項目(図27の状態ST23参照)と同様の項目が表示される。すなわち、「この画像」,「一括」,「この画像のプロテクト解除」および「一括プロテクト解除」の4項目が表示される。各項目は撮影ファイルに対してプロテクト設定を行う場合と同様の選択項目である。したがって、操作者は、LCD5に背景画像等として表示される1つのアルバムファイルのプロテクトを解除したい場合には「この画像のプロテクト解除」を選択し、アルバムフォルダに格納された全てのアルバムファイルのプロテクトを一括的に解除したい場合には「一括プロテクト解除」を選択する。そして実行ボタン8aを押下することにより、選択されたアルバムファイルのファイル属性ATが、「読み取り専用属性」から「アーカイブ属性」に変更される。また、このときアルバムフォルダに格納されるアルバム情報ファイル(「Album.inf」)が書き換えられる。
【0170】
図29はアルバム情報ファイルの書き換えの例を示す図である。アルバムフォルダに格納されたアルバムファイル(Albm0003.jpg)のプロテクト解除に伴い、アルバムファイル(Albm0003.jpg)のファイル属性ATがアーカイブ属性に変更されるとともに、図29に示すように、アルバム情報ファイル(「Album.inf」)に示されるファイル属性も、「読み取り専用属性(ReadOnly)」から「アーカイブ属性(Archive)」に変更される。
【0171】
そしてファイル属性を変更した後、状態ST31に戻ると共にアルバム再生メニューの選択肢の中の「削除」の項目が選択可能な状態で表示される。このとき、LCD5の画面一部に表示されていたマークMK4は非表示に切り換えられ、表示対象となっているアルバムファイルに設定されていたプロテクトが解除されたことを視覚的に把握できるようになっている。
【0172】
以上の動作でアルバムファイルのプロテクト設定が解除され、プロテクトが解除されたアルバムファイルは削除可能な状態になる。なお、一旦プロテクトが解除されたアルバムファイルに対して再度プロテクト設定を行う場合には、上述した撮影ファイルに対するプロテクト設定操作と同様の操作を行えばよい。
【0173】
図30は、デジタルカメラ1における状態遷移図であり、プロテクトが解除されたアルバムファイルを削除する場合の状態遷移を、LCD5における表示状態の変化を中心に示した図である。
【0174】
図30に示すように、アルバム再生モードにおいてアルバム画像等がLCD5に表示されている状態ST30において、操作者がメニューボタン8bを押下すると、アルバム再生メニュー画面が表示され、状態ST31に移行する。状態ST31では、アルバムファイルのプロテクト設定が解除されている場合、アルバム再生メニュー画面における「削除」の項目が選択可能な状態で表示される。このとき操作者が、LCD5に表示される再生メニューの選択肢の中から「削除」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST34に移行する。
【0175】
状態ST34では、「アルバム画像の削除」という画面タイトルが付された削除操作画面が表示される。これにより、削除対象がアルバムフォルダに格納されたアルバム画像等であることが把握できる。また、この削除操作画面では、選択項目として「この画像」および「一括」の2項目が表示される。「この画像」は、再生対象となっている画像等であって、その時点で画面背景に表示されている画像等をアルバムフォルダから削除するための選択項目である。また「一括」は、アルバムフォルダに格納されている全てのアルバムファイルを一括的に削除するための選択項目である。
【0176】
上記の選択項目のうち、操作者が一の選択項目を選択して実行ボタン8aを押下することにより、指定されたアルバムファイルが削除対象として決定される。そして状態ST34aに移行する。
【0177】
状態ST34aでは、操作者がアルバムファイルを削除しようとしていることを示す警告表示がLCD5に表示される。この警告表示が行われているときに、操作者がメニューボタン8bを押下すれば、選択されたアルバムファイルは削除されることなく、状態ST31に戻る。これに対し、警告表示が行われているときに、操作者が実行ボタン8aを押下すれば、状態ST35に移行し、選択されたアルバムファイルの削除処理が実行される。状態ST34aの警告表示は、誤操作等によるアルバムファイルの削除を防止するために行われるものであり、この警告表示において操作者にさらなる入力操作を促すことにより、アルバムファイルが誤って削除されてしまうことを防止している。
【0178】
状態ST35では、LCD5にアルバムファイルを削除中である旨の表示が行われ、指定されたアルバムファイルがアルバムフォルダから削除される。このとき、全体制御部50は、アルバムフォルダに格納されたアルバム情報ファイルを参照することにより、削除対象となったアルバムファイルの登録元の撮影ファイルを特定し、撮影画像フォルダに登録元となった撮影ファイルが存在するか否かを判定する。そして登録元となった撮影ファイル(元ファイル)が存在する場合には、登録元の撮影ファイルのタグ情報TGの書き換えが行われる(状態ST35a)。具体的には、タグ情報TGの「アルバム登録の有無」に関する情報が「有」から「無」に書き換えられる。そしてアルバム情報ファイル(「Album.inf」)から削除対象となったアルバムファイルに関する情報が削除され(状態ST35b)、状態31に戻る。
【0179】
つまり、状態ST35a,ST35bにおいてアルバムファイルが削除された場合、撮影画像等の再生モード時にアルバム登録の有無を示すための表示(マークMK1:図14参照)を行う際に参照することになるアルバム情報ファイル及び元ファイルのタグ情報TGが更新されることになる。したがって、これ以後、再生モード時に、アルバムファイルが削除された撮影画像等が再生表示されたとしても、それらについてマークMK1(図14参照)が表示されることはなく、アルバムフォルダの更新に応じて常に適切な再生表示がなされることになる。
【0180】
以上の動作で、登録動作に伴ってアルバムフォルダに格納されたアルバムファイルの削除が完了する。
【0181】
つぎに、撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルを削除する場合について説明する。撮影画像フォルダに格納される撮影ファイルには、原則的にアーカイブ属性が付与される。操作者によって撮影ファイルにプロテクト設定が行われている場合には、削除操作に先立ってアルバムファイルの場合と同様に、プロテクトを解除する操作が行われる。そしてプロテクトが解除された後、削除可能な状態になる。
【0182】
図31は、デジタルカメラ1における状態遷移図であり、プロテクト設定が行われていない撮影ファイルを削除する場合の状態遷移を、LCD5における表示状態の変化を中心に示した図である。図31に示すように、再生モードにおいて撮影画像等がLCD5に表示されている状態ST20において、操作者がメニューボタン8bを押下すると、再生メニュー画面が表示され、状態ST21に移行する。状態ST21では、撮影ファイルにプロテクト設定が行われていない場合、再生メニュー画面における「削除」の項目が選択可能な状態で表示される。このとき操作者が、LCD5に表示される再生メニューの選択肢の中から「削除」の項目を選択して実行ボタン8aを押下することによって、状態ST24に移行する。
【0183】
状態ST24では「撮影画像の削除」という画面タイトルが付された削除操作画面が表示される。これにより、削除対象が撮影画像フォルダに格納された撮影画像等であることが把握できる。また、この削除操作画面では、選択項目として「この画像」および「一括」の2項目が表示される。これらの項目は、アルバムファイルを削除する場合の項目と同様である(図30の状態ST34参照)。これら選択項目のうち、操作者が一の選択項目を選択して実行ボタン8aを押下することにより、指定された撮影ファイルが削除対象として決定される。そして状態ST25に移行し、LCD5に撮影ファイルを削除中である旨の表示が行われ、指定された撮影ファイルが撮影画像フォルダから削除される。そして削除処理が完了すると、状態21に戻る。
【0184】
以上の動作で、撮影動作や録音動作に伴って撮影画像フォルダに格納された撮影ファイルの削除が完了する。
【0185】
上記のようにデジタルカメラ1は、メモリカード90に格納されたファイルを削除する際、削除対象となるファイルが、撮影ファイルおよびアルバムファイルのいずれであるかを明確に区別できるようにタイトルを付した画面表示を行うので、アルバムファイルが誤って削除される可能性を低減することができるようになっている。
【0186】
特に、アルバムファイルに対して削除指示が与えられた場合には、撮影ファイルの場合には表示されない警告表示(例えば、図30の状態ST34a)を行うので、警告表示の段階で削除対象がアルバムファイルであることを認識しやすくなっており、操作者の誤操作等によってアルバムファイルが削除されることを防止できる。すなわち、削除対象ファイルが撮影ファイルである場合とアルバムファイルである場合とで同一の画面表示形態を採用すると、操作者は撮影ファイルを削除しようとして誤ってアルバムファイルを削除する可能性があるのに対し、上記のようにアルバムファイルを削除する場合には撮影ファイルを削除する場合と異なる表示を行うように構成することで、アルバムファイルが不意に削除されてしまうことを防止できる。
【0187】
また、アルバムファイルは、登録時にプロテクトがかけられた状態となっており、アルバムファイルを削除又は変更する際には、まずプロテクトを解除する操作が必要になっていることからも、アルバムファイルが不意に削除されたり、変更されることを防止できるようになっている。
【0188】
なお、アルバムファイルの削除処理が実行されると、アルバムフォルダから選択されたアルバムファイルが削除されることになるが、アルバムフォルダから削除されたアルバムファイルを他のフォルダ(例えば、ゴミ箱フォルダのような特定フォルダ)に移動させるようにしてもよい。削除されたファイルを他の特定フォルダに保存しておくことにより、誤操作等によって削除されたファイルを復活させることができるので、ファイル保護の点で有益である。また、撮影ファイルを削除した際にも特定フォルダにファイルを移動させるようにしてもよい。
【0189】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した内容のものに限定されるものではなく、種々の変形例が適用可能であることは勿論である。
【0190】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際、当該データファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて第2の記録領域に格納されている場合には、当該データファイルに基づく再生表示ととともに、第2の記録領域に格納されている旨の表示を行うように構成されるので、撮影画像等の再生時に当該撮影画像等が第1の記録領域とは異なる第2の記録領域に別に保存されているか否かを容易に識別することができる。したがって、既に第2の記録領域に格納されている画像を重複格納してしまう可能性はなくなり、また、記録媒体の空き容量が少なくなってきたときに、第2の記録領域に格納されたファイルのみを削除したい場合、どのファイルを削除してよいのかが容易に判別可能である。さらに、第1の記録領域内に類似する撮影画像等が複数存在する場合にも、それら複数の撮影画像等のうちのどれが第2の記録領域に格納されたファイルであるかを特定することが容易である。
【0191】
請求項2に記載の発明によれば、アルバムファイルを第2の記録領域に対して格納する際、第2の記録領域に格納されるアルバムファイルの管理情報を更新するように構成され、第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際には、その管理情報に基づいて、再生表示対象であるデータファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて第2の記録領域に格納されているか否かを判断するように構成される。そのため、第2の記録領域に格納されたファイルを全て調査することなく、第2の記録領域に格納されているか否かを判断することができるので、容易かつ迅速に判断を行うことができる。
【0192】
請求項3に記載の発明によれば、第2の記録領域に格納されたアルバムファイルを削除する際、第2の記録領域に格納されるアルバムファイルの管理情報を更新するように構成されるので、アルバムファイルが削除された場合には、再生表示対象のデータファイルに基づくアルバムファイルが第2の記録領域に格納されているか否かを示す表示が直ちに更新され、常に正確な表示を行うことができる。
【0193】
請求項4に記載の発明によれば、第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づくアルバムファイルを生成して第2の記録領域に格納する際に、当該データファイルのタグ部分に対して登録済み情報を付すように構成され、第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際には、そのタグ部分に付された登録済み情報に基づいて、再生表示対象であるデータファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて第2の記録領域に格納されているか否かを判断するように構成される。そのため、第2の記録領域に格納されたファイルを全て調査することなく、第2の記録領域に格納されているか否かを判断することができるので、容易かつ迅速に判断を行うことができる。
【0194】
請求項5に記載の発明によれば、第2の記録領域に格納されたアルバムファイルを削除する際、当該アルバムファイルの元ファイルであるデータファイルのタグ部分から登録済み情報を削除するように構成されるので、アルバムファイルが削除された場合には、再生表示対象のデータファイルに基づくアルバムファイルが第2の記録領域に格納されているか否かを示す表示が直ちに更新され、常に正確な表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラを正面側からみた概略斜視図である。
【図2】デジタルカメラを背面側からみた概略斜視図である。
【図3】デジタルカメラの内部構成を示す図である。
【図4】メモリカード内のフォルダ構成を示す図である。
【図5】各画像ファイルの構成を概念的に示す図である。
【図6】アルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図7】デジタルカメラにおける状態遷移図である。
【図8】撮影メニュー画面を示す図である。
【図9】再生メニュー画面を示す図である。
【図10】アルバム再生メニュー画面を示す図である。
【図11】再生モードにおける状態遷移を示す図である。
【図12】アルバム登録動作の全体の流れを示すフローチャートである。
【図13】図12の一部の流れを示すフローチャートである。
【図14】アルバム登録済みマークが付された再生画像を示す図である。
【図15】変形例に係る再生メニュー画面を示す図である。
【図16】メモリカード内の撮影画像フォルダ内に格納されたファイル群の一例を示す図である。
【図17】「アフターレコーディング」動作における状態遷移を示す図である。
【図18】各種ファイルの再生時の画面を示す図である。
【図19】アルバム作成処理を示すフローチャートである。
【図20】アルバム作成処理を示すフローチャートである。
【図21】アフレコファイルをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図22】ボイスレコーディングファイルをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図23】動画像ファイルのアルバム登録に関する設定を行うためのメニュー画面を示す図である。
【図24】動画像ファイルの先頭フレームをアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図25】動画像ファイル全体をアルバム登録した後のアルバム情報ファイルの内容を示す図である。
【図26】アルバム再生モードにおいて再生対象となっているアルバム画像等がプロテクトされている状態の表示画面を示す図である。
【図27】撮影ファイルに対してプロテクトをかける場合の状態遷移を示す図である。
【図28】アルバムファイルに対してプロテクトの設定状態を変更する場合の状態遷移を示す図である。
【図29】プロテクト解除時におけるアルバム情報ファイルの書き換えの例を示す図である。
【図30】プロテクトが解除されたアルバムファイルを削除する場合の状態遷移を示す図である。
【図31】プロテクト設定が行われていない撮影ファイルを削除する場合の状態遷移を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
5 LCD(表示手段)
12 マイク
20 CCD(撮像手段)
30 操作部
50 全体制御部(撮影ファイル記録手段、アルバムファイル記録手段、表示制御手段、削除手段)
90 メモリカード(記録媒体)
Claims (5)
- 撮影によって得られる画像データ及び/又は録音によって得られる音声データを、記録媒体に記録するように構成されたデジタルカメラであって、
撮影操作に応答して撮影動作及び/又は録音動作を行うことによって得られる前記画像データ及び/又は前記音声データを含むデータファイルを、前記記録媒体の第1の記録領域に格納する撮影ファイル記録手段と、
所定の操作に応答して前記第1の記録領域に格納された前記データファイルに基づくアルバムファイルを生成し、当該アルバムファイルを前記第1の記録領域とは異なる第2の記録領域に格納するアルバムファイル記録手段と、
前記第1の記録領域に格納されたデータファイルに基づいて再生表示を行う際、当該データファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて前記第2の記録領域に格納されている場合には、当該データファイルに基づく再生表示ととともに、前記第2の記録領域に格納されている旨の表示を行う表示制御手段と、
を備えるデジタルカメラ。 - 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記アルバムファイル記録手段は、アルバムファイルを前記第2の記録領域に対して格納する際、前記第2の記録領域に格納されるアルバムファイルの管理情報を更新するように構成され、
前記表示制御手段は、前記管理情報に基づいて、再生表示対象であるデータファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて前記第2の記録領域に格納されているか否かを判断することを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、
前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除することができるように構成された削除手段をさらに備え、
前記削除手段は、前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除する際、前記第2の記録領域に格納されるアルバムファイルの管理情報を更新することを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記アルバムファイル記録手段は、前記第1の記録領域に格納された前記データファイルに基づくアルバムファイルを生成して前記第2の記録領域に格納する際に、当該データファイルのタグ部分に対して登録済み情報を付すように構成され、
前記表示制御手段は、前記タグ部分に付された前記登録済み情報に基づいて、再生表示対象であるデータファイルに基づくアルバムファイルが既に生成されて前記第2の記録領域に格納されているか否かを判断することを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項4に記載のデジタルカメラにおいて、
前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除することができるように構成された削除手段をさらに備え、
前記削除手段は、前記第2の記録領域に格納された前記アルバムファイルを削除する際、当該アルバムファイルの元ファイルであるデータファイルのタグ部分から前記登録済み情報を削除することを特徴とするデジタルカメラ。
Priority Applications (1)
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-
2003
- 2003-03-10 JP JP2003063621A patent/JP2004274470A/ja active Pending
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