JP2004253207A - ショートアーク型放電ランプ - Google Patents

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幸夫 安田
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Abstract

【課題】発光管の白濁とアークのチラツキというランプの不具合発生を遅らせるために、陰極先端への安定したトリウム供給を図ったショートアーク型カドミウムランプとショートアーク型亜鉛ランプを提供すること。
【解決手段】カドミウムランプにあっては、陰極は陰極胴部とそれに続くコーン部を有し、発光管内にはAr、Kr、He、Neより選ばれた一種類以上の希ガスが室温換算で1×10Pa〜8×10Pa封入され、カドミウムと沃素が封入されている。そして、封入カドミウム量NCd、封入沃素量NI、コーン部のコーン角θが、40g/m≦NCd≦950g/m、2g/m≦NI≦50g/m、40度≦θ≦100度である。さらに、コーン部先端に略円柱状の突起部を設け、突起部の径方向の任意断面における概略中心を通る直線に交わる結晶粒界個数が0.5個/mm以上100個/mm以下とする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光化学産業分野、半導体デバイスの製造分野などで使用するショートアーク型放電ランプ、具体的にはショートアーク型カドミウムランプおよびショートアーク型亜鉛ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
紫外線は、その1光子当りのエネルギーが高いことから様々な用途に利用されている。半導体露光は、集積密度の高集積化に伴い、微細化が進んでいる。また、露光光源としては、水銀ランプの365nmのi線から、KrFレーザーの247nm、そしてArFレーザーの193nmへと短波長化が進んでいる。この様な短波長化に伴い、各種の露光工程も短波長化が進み、その中の一つとして、カドミウムのイオンの共鳴線(210nmから220nmの帯域)また、亜鉛のイオンの共鳴線(202nmから207nmの帯域)が考えられている。また、光源の波長を短波長化することで高分解能を可能にする高分解能顕微鏡が要求されてきている。これらの光源として、優れた紫外光源が求められている。
【0003】
直流放電用のショートアーク型カドミウムランプでは、特開平7−50154号公報や特開平8−195186号公報にあるように、発光管内にカドミウムと希ガスが封入されている。紫外域の214nm附近の光を高効率で発生させる為に、希ガスとしてキセノンガスではなく、クリプトン、アルゴン、ネオンが使用されている。それは、キセノンの電離電圧が、クリプトン、アルゴン、ネオンに較べ低く、高いガス温度が得られにくいためである。
【0004】
ところで、点灯時間と共に、カドミウムを封入することによる特有の不具合現象が発生する。発光管が損傷を受け内面に曇りが生じ失透する(以後この現象を白濁と称する)。その結果、ランプからの放射量が大幅に減少する。この白濁を防ぐ為に、沃素などのハロゲンが封入されている。
【0005】
同じく亜鉛を封入した放電ランプにおいてもカドミウムを封入したランプと同様に発光管が損傷を受け内面に曇りが生じ失透するという不具合がある。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−50154号公報
【特許文献2】
特開平8−195186号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ハロゲンが封入されると、陰極の電子放射性物質であるトリウムを陰極表面から減少させるという悪い影響を与える。その結果、陰極先端ではアークのチラツキ(アーク・ワンダー)を引き起こす。このチラツキは、集光鏡を備えた装置では、そのままその照射面に伝達される。
【0008】
今、沃素などのハロゲンの添加による陰極先端部の損傷の過程を考える。ハロゲンが発光管内に封入されると、陰極先端の電子放射性物質であるトリウムとハロゲンが反応して、陰極先端部からトリウムを取り去り、表面のトリウムは局所的に分散した分布を持つようになる。このことは、ランプ電流を維持しようと、そのトリウムが局在する微小領域に放電が集中し、その部分を高温にしてしまう。その結果、その局在したトリウムを蒸発させ、次なるトリウムの局在する微小領域に移り、同様の現象を繰り返す。これが、チラツキの過程と考えられる。
【0009】
発光管の白濁を防止するには、ハロゲンの添加が必須条件である。一方でハロゲンの添加がトリウムの消費を加速させランプに悪影響を及ぼすことを述べた。次に、これらの条件下でランプ性能の低下を抑制するために、トリウムが陰極先端に円滑に供給される過程・機構について考える。
【0010】
先端部ではランプ内にハロゲンが封入されている為、トリウムの消費が加速される。したがい、陰極先端の損傷を抑えるには、消費に見合うだけのトリウムが先端部へ供給されれば良いと云うことが分かる。トリウムの供給経路と機構について述べる。
【0011】
トリウムの供給経路は、陰極先端部に繋がるコーン部の粒界にトリウムが粒界を拡散しながら先端面へ移動する粒界拡散と、電極基体内の粒界からコーン部の表面に出てコーン部表面を拡散しながら先端面に移動する表面拡散がある。更に、当然のことながら、その部分の温度が高いほど、それらの拡散の速度は大きくなることは知られている。
【0012】
電極の温度に関して、最先端部の温度は最先端面で受ける電流密度に依存しており、電流密度が高くなると先端温度が高くなる。即ち、電子放出の理論式であるリチャードダッシュマンの式から容易に予測することができる。陰極先端で受けたエネルギーはコーン部を介して電極胴部へ出て行くので、コーン部の温度はその形状、即ちコーン角に強く依存している。つまり、コーン角が小さいと熱伝導が悪くなりコーン部の温度勾配が大きくなり、先端部のみが高温となってしまう。しかし、反対にコーン角が鈍角になると、温度は低くなり先端部へのトリウムの拡散が遅くなり、最先端部での供給不足を引き起こす。
【0013】
本発明は、ショートアーク型カドミウムランプおよびショートアーク型亜鉛ランプにおいて、発光管の白濁とアークのチラツキというランプの不具合発生を遅らせること、即ちランプ寿命を延ばすために、適量のハロゲン(沃素)を封入した上で、陰極コーン部から陰極先端部にかけて適正な温度に動作させることで、陰極先端への安定したトリウム供給を図ったショートアーク型カドミウムランプおよびショートアーク型亜鉛ランプを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、石英ガラス製発光管内に、陽極と陰極とからなる一対の電極が対向配置され、該陰極は陰極胴部とそれに続くコーン部を有し、酸化トリウムを含むタングステンからなり、該発光管内にはアルゴン、クリプトン、ヘリウム、ネオンより選ばれた一種類以上の希ガスが25℃室温換算で1×10Paから8×10Pa封入され、カドミウムと沃素が封入されたショートアーク型放電ランプにおいて、単位容積当りの封入カドミウム量をNCd、単位容積当りの封入沃素量をNI、該コーン部のコーン角をθとするとき、40g/m≦NCd ≦950g/m、2g/m≦NI≦50g/m、40度≦θ≦100度であることを特徴とするショートアーク型放電ランプとする。
【0015】
請求項2に記載の発明は、石英ガラス製発光管内に、陽極と陰極とからなる一対の電極が対向配置され、該陰極は陰極胴部とそれに続くコーン部を有し、酸化トリウムを含むタングステンからなり、該発光管内にはアルゴン、クリプトン、ヘリウム、ネオンより選ばれた一種類以上の希ガスが25℃室温換算で1×10Paから8×10Pa封入され、亜鉛と沃素が封入されたショートアーク型放電ランプにおいて、単位容積当りの封入亜鉛量をNZ、単位容積当りの封入沃素量をNI、該コーン部のコーン角をθとするとき、20g/m≦NZ≦250g/m、2g/m≦NI≦50g/m、40度≦θ≦100度であることを特徴とするショートアーク型放電ランプとする。
【0016】
請求項3に記載の発明は、該コーン部先端に略円柱状の突起部を設け、該突起部の径方向の任意断面における概略中心を通る直線に交わる結晶粒界の個数が0.5個/mm以上100個/mm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のショートアーク型放電ランプとする。
【0017】
封入されるカドミウムが少な過ぎると、発光に寄与するカドミウムイオンの数が少なくなり、ランプからの放射量が少なくなり、露光などに使用すると非常に長時間の露光となり使用に耐えられなくなる。他方、封入されるカドミウムが多過ぎると、214nm帯域のイオン線は共鳴線であるので共鳴吸収が起こり、ランプからの放射量が極端に減少してしまう。
【0018】
電極の変形などを抑える為に、陰極先端は特にトリウムに覆われている必要がある。そのトリウムの被覆されている割合を被覆率で表わす。点灯時間と共に陰極先端部の被覆率は低下する。それは、その中に封入されるハロゲンの量が多いほど、低下の速度は大きくなり、早く陰極性能が劣化することから推察される。被覆率が低下すると、トリウムが被覆されている微小な部分に放電が集中する。その部分は急速に温度上昇し、トリウムが加速的に蒸発・枯渇し、放電が不安定になる。
【0019】
その結果、より安定なトリウムのある場所へ移動し、同じことを引き起こす。その繰り返しはアークのチラツキとしてその現象を見ることができる。これは、実際に、ハロゲン量を増やすと、チラツキが激しくなり又、陰極先端の損傷が激しくなることから、容易に推察できる。他方、ハロゲン量が少なすぎると、早期に発光管の白濁を招き、短寿命のランプとなる。
【0020】
トリウムの陰極先端部への供給は、陰極コーン部から成されるものであり、その部分の温度が高くなると供給速度は高くなる。先端部への供給はトリウムの拡散過程に依存するから、温度が高い方が拡散速度は高くなる。つまり、供給速度が高くなる。いま、先端部の被覆率が低下し、アークの集中が起こると、そのアークが集中した部分だけが高温になり即ち先端部で局所的な高温部が形成されるが、全体としては温度が低下し供給速度が低下し、その被覆率を更に下げる。その結果、悪循環に陥る。
【0021】
今、先端径を小さくすると、電流密度が上がり先端部の温度を高くすることができるが、先端附近の径が小さい為に熱伝導が悪くなるため、コーン部のトリウム供給源の温度は低くなる。反対に、先端径を広げ過ぎると先端温度が下がり、コーン部の温度も低くなる。したがって、電流密度とコーン角の間には密接な関係がある。つまり、陰極先端部へトリウムを円滑に供給するには、ハロゲン量と電流密度とコーン角を適正な値に規定することで可能となる。
【0022】
また、陰極に突起部を備えたカドミウムランプや亜鉛ランプでは、陰極温度が高温になり易いため陰極の変形が起こる場合があった。この原因を調査したところ、突起内部の粒界数が非常に多い場合に起こることが分かった。粒界個数が多くなると空隙が拡がったことと等価になり、熱伝導が悪くなったことに相当する。これにより陰極先端から陰極胴部へのエネルギーの流れが遮られ、先端部の異常な温度上昇を生じる。結果として陰極先端が変形するものと推測される。本発明で規定したようにカドミウムランプでは陰極先端の突起部の径方向の任意断面における概略中心を直線に交わる結晶粒界の個数を単位長さ当たり0.5個/mm以上とすることで、照度変動を押さえたカドミウムランプとすることができる。
【0023】
また、亜鉛ランプにおいても、陰極先端の突起部の径方向の任意断面における概略中心を直線に交わる結晶粒界の個数を単位長さ当たり0.5個/mm以上とすることで、照度変動を押さえた亜鉛ランプとすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1に本発明にかかるショートアーク型放電ランプ10の概略図を示す。石英ガラスよりなる発光管1の外径は55mmであり、この発光管1の両端は気密に封止されている。発光管1の内部には、陰極2と陽極3とが対向配置され、その陰極2と陽極3との間の距離(電極間距離)は5mmである。この発光管1の内部には、発光管内容積当たり200g/mのカドミウムと室温で3×10Paのクリプトンが封入されている。このランプ10は低電力電源を用いて、ランプ電圧24V、電流70Aで1.68kWの定電力で点灯する。
【0025】
このランプ10の陰極2の形状パラメータを図2(a)、図2(b)に示す。図2(a)に示したように、陰極胴部21にコーン部22が続き、コーン部22の先端に陰極突起部23がある。θはコーン角を、hは陰極突起部23の突出長を、dは陰極突起部23の先端径をそれぞれ示す。図2(b)は陰極突起部23の任意断面Sを示す。
【0026】
トリウムの供給を阻害せず、常に陰極先端まで円滑にトリウムを供給するためには、先端部の変形が起こっても、コーン部の温度分布を変化しない形状とする。即ち、陰極先端部のコーン部に続く突起を有する形状とする。突起部は略円柱状であり且つその長さは突起の直径の3倍までとすることで突起の温度分布の変化を少なくし、コーン部からのトリウムの供給を阻害しない。この様な作用を働かすための条件となる発明の構成としては、酸化トリウムを含むタングステンを電極(陰極)として用い、そのコーン角が規定され、希ガスとカドミウムと沃化カドミウムが含まれ、コーン部に続く突起部を有する形状となる。
【0027】
電極間距離を5mm、陰極の胴部をφ6mm、その最先端直径をφ0.6mm、先端に向かうコーン部のコーン角として、30度、40度、70度、145度のランプ4本を製作した。今、それらのランプにCdを200g/m、沃化カドミウムを40g/mを封入し、バッファガスとして、希ガスアルゴンを室温で約3×10Pa封入する。陰極先端の面積をS(mm)、ランプ電流をI(A)とすると、電流密度Jは、J=I/S(A/mm)で与えられる。例えば、I=70A、先端直径を0.6mmとすると、電流密度Jは、248(A/mm)となる。
【0028】
同じ電流密度で、コーン角を30度、40度、70度、100度、145度の場合、200時間の点灯時間で陰極先端の変形を比較すると、30度、40度、70度、100度,145度の順序で変形が小さくなったが、特に30度の場合が大きく変形し、磨耗も大きくなった。これは、最先端温度が高くなり過ぎたためと考えられる。更に、コーン角が145度の場合、コーン部温度が下がり過ぎトリウムの先端への拡散速度が遅くなり、最先端部でのトリウムが不足して変形が大きくなったと考えられる。
【0029】
カドミウムの封入量は、原子量を112g/molとして単位容積当り45g/mから450g/m封入され、沃素は2原子分子の分子量を254g/molとして単位容積当り2.5g/mから50g/m封入される。また、沃素は、粒状の沃化カドミウム(CdI)の形態で封入される。
【0030】
ここで、封入カドミウムが少なすぎると(45g/m未満であれば)、発光に寄与する原子数が減る。反対に、封入カドミウムが多過ぎると(450g/mより多いとき)、214nm附近の放射は共鳴線による自己吸収が大きくなり、ランプからの放射が大幅に減少する。
【0031】
沃素の封入では、封入する沃素が少なすぎると(2.5g/m未満であれば)、発光管へのカドミウムによる損傷が発生し、発光管が白濁する。他方、封入する沃素が多過ぎると(50g/mより多いとき)、陰極への損傷が激しく、アークのチラツキの発生と電極物質の蒸発による発光管の黒化を生じる。更に、紫外線の吸収を起こし、214nm附近の放射は共鳴線による自己吸収が大きくなり、ランプからの放射が大幅に減少する。
【0032】
次に、電子放射物質であるトリウムを含まない場合、ランプ点灯中の動作温度が高くなり、電極の変形が大きくなった。通常、電極、例えば陰極に使用する電極であれば、0.3wt%から5wt%未満の酸化トリウムがドープされている。更に高い濃度のトリエーティドタングステンは、電極製作工程中に破損を起しやすく、製作が困難である。
【0033】
陰極の先端径は通常0.3mmから2mm程度で使用されている。今、電極のコーン角が小さいとき(コーン角が40度未満)、先端から胴部にかけて細いので熱伝導が悪く、先端の温度が高くなり、早期の陰極磨耗とそれに続く照度低下を引き起こす。逆に、コーン角が大きくなり過ぎると(100度を超える)と、熱伝導が勝り先端温度が下がり、アーク不安定を引き起こす。
【0034】
【実施例】
第一にショートアーク型カドミウム放電ランプについて行った実験について説明する。
(実験1)
陰極と陽極を5mm離して対向させて配置する。希ガスArを室温にて約3×10Pa封入する。陰極には2wt%のThO(トリア)を含むトリエーテッドタングステンを用いた。陰極の胴部の直径は6mm、最先端の先端直径を0.6mmとし、先端に向かうコーン角θを70度とし、カドミウムの発光管内容積単位体積当りの封入量の異なったランプを5本(図3の表でA1〜A5)のランプを製作した。封入沃素量は30g/mである。ランプからの放射量は200nmから250nmの波長帯を透過するバンドパスフィルターとその波長帯に感度を有する検出素子からなる検出器を用いて、光源から1mの位置に配置してその紫外線放射量を測定した。
【0035】
半導体や液晶の製造処理速度は、色々の工程に依存しており、その中の一つとして露光工程がある。通常、ランプの初期照度の70%まで照度が低下すると、その後の工程の処理速度に影響を与えて、全体として製造処理速度を大きく低下させると言われている。このことより、図3の結果で、相対放射量が70以上となる封入量を合格とした。
【0036】
(実験2)
次に、陰極と陽極を5mm離して対向して配置し、陰極には2wt%のThO(トリア)を含むトリエーテッドタングステンを用い、陰極の胴部の直径は6mm、最先端の先端直径を0.6mmとし、先端に向かうコーン角を70度、カドミウムを発光管内容積の単位体積当り40g/mを封入したランプを4本製作し、其々のランプに希ガスとして、Xe、Kr、Ar、Neを約3×10Pa封入した。ランプからの紫外線放射量を比較した。Xeガスを封入したランプの放射照度を50とすると、Krの場合75、Arの場合100、Neの場合115であった。希ガスを陽圧に発光管へ封入する時、XeやKrやArの場合液体窒素温度まで発光管を冷却して希ガスを捕集する事ができる。Neの場合は液体ヘリウム温度まで発光管を冷却することでガスを捕集できる。以下では、Arの場合に限定して実験を進める。
【0037】
(実験3)
次に、陰極と陽極を5mm離して対向して配置し、陰極には2wt%のThO(トリア)を含むトリエーテッドタングステンを用い、陰極の胴部の直径は6mm、最先端の先端直径を0.6mmとし、先端に向かうコーン角を70度、カドミウムを発光管内容積当り40g/mを封入したランプを5本(図4の表でB1〜B5)製作し、其々のランプに希ガスとして、Arを約3×10Pa封入し、沃化カドミウムの形で、沃素を封入したランプを5種類製作した。発光管内容積の単位体積当りの沃化カドミウム封入量と陰極先端の変形及びチラツキの関係を調べた。ランプは点灯200時間を経過したランプで行った。その結果を図4に示す。ここで、陰極先端の変形は、先端径の広がり率、k1は、k1={(200時間後の直径)−(初期の直径)}/(初期の直径)×100 で定義する。図4の結果より、沃素の単位容積当りの封入量として、2g/mから50g/mが適正であることが分かる。
【0038】
(実験4)
次に、コーン角と沃素の封入量関係で、沃素封入量が適正な範囲内で最大の場合について調べる。80g/mのカドミウムと室温換算で約3×10Paのアルゴンを封入し、沃素の封入量をパラメータとした5本のランプ(図5の表でC1〜C5)を製作した。評価の方法として、点灯200時間後の先端径の広がり率とチラツキの大きさで表わした。評価の結果を図5に示す。
【0039】
先端径の広がり率、k1は、k1={(200時間後の直径)−(初期の直径)}/(初期の直径)×100 で定義する。これより、陰極のコーン角は40度から100度が良いことが分かる。
【0040】
以上のことから、ショートアーク型カドミウム放電ランプにおいては、発光管の単位容積当りの封入カドミウム量をNC、単位容積当りの封入沃素量をNI、コーン部のコーン角をθとしたときに、40g/m≦NC≦950g/mであって、かつ2g/m≦NI≦50g/mであって、かつ、40度≦θ≦100度であれば、紫外線放射量が強く、放電時のチラツキの少ない良好なショートアーク型カドミウム放電ランプとすることができる。
【0041】
(実験5)
陰極と陽極を5mm離して対向させて配置し、単位容積当り200g/mのカドミウムと50g/mの沃化カドミウムを封入し、更に、希ガスArを室温にて約3×10Pa封入し、陰極には2wt%のThO(トリア)を含むトリエーテッドタングステンを用いた。陰極の胴部の直径は6mm、先端に向かいコーン角を70度として、陰極先端部コーン部に続く先端部に直径φ0.6mmで長さ0.5mmの略円柱状の突起を設けた。
【0042】
図2(a)、図2(b)には、陰極先端部に突起を設けたときの模式図及び先端部の任意断面の模式図を示す。このように先端に突起を設けたランプと図5の表中のC3ランプを比較する。突起を設けた場合、陰極先端径の広がり率は28%から15%と半減(改善)した。このことは、放射輝度の分布が時間と共に変わらないことを意味し、集光鏡を含む装置では、特にその効果は大きい。
【0043】
陰極先端部のコーン角θが60°、電極胴部の直径Dを6mm、陰極突起部の突出長hを0.5mmとし、図9の表に示す突起部径方向の任意の断面における概略中心をとおる直線上での単位長さあたりの結晶粒界の個数が異なる11種類(図9のH1〜H11の)陰極を準備して点灯させ、照度変動や陰極先端の変形度合いを調べる実験を行った。トリエーテッドタングステンの製造方法や熱処理方法を変えることによって、突起径dと断面Sでの粒界数を変え、断面Sでの概略中心を通る直線Lでの単位長さあたりの粒界数を変化させた。
【0044】
ここで、突起部の形状は、コーン部から続く円筒状とし、使用初期においては先端径と断面長は一致しているので粒界数のチェックは、突起部先端を研磨し、結晶面を露出させ、写真に撮り、写真上で断面での概略中心を通る直線を引いて、直線と外周が交わる2点間の距離である断面長と、直線と交わっている粒界数を数えた。粒界数を断面長で割った値を単位長さあたりの粒界数と定義した。尚、これらの陰極先端面の粒界の個数を測定した後に、ランプに製作した。
【0045】
また、図9に示した数種のランプを点灯すると、陰極先端が変形したものもあった。変形の大きいものは、照度維持率も悪く、問題であった。
【0046】
実験の結果を図9の表に示す。これは照度変動の有無と変形の有無を示したものである。表の左からランプサンプル記号、陰極の突起部断面長、突起部内断面の粒界数、突起部の径方向の断面の概略中心を通る粒界数、照度変動の有無、陰極変形の有無、総合評価(判定)となっている。突起部内断面の粒界数(個)で、0(単結晶)とあるのは、断面が単結晶となっており、粒界がないことを示している。
【0047】
単位長さあたりの粒界数が0.5個/mm以上のものは、照度変動がないことがわかる。また、100個/mmを超えるものは、陰極先端の変形が大きいことがわかった。つまり、突起部径方向の任意の断面における概略中心を通る直線上での単位長さあたりの結晶粒界の個数が0.5個/mm以上かつ100個/mm以下であれば、照度変動を起こさず、長時間変形がないことがわかった。
【0048】
次にショートアーク型亜鉛放電ランプについて行った実験について説明する。
(実験6)
陰極と陽極を5mm離して対向させて配置する。希ガスArを室温にて3×10Pa封入する。陰極には2wt%のThO(トリア)を含むトリエーテッドタングステンを用いた。陰極の胴部の直径は6mm、最先端の先端直径を0.6mmとし、先端に向かうコーン角を70度とし、亜鉛の発光管内容積単位体積当りの封入量の異なったランプを5本のランプを製作した。ランプからの放射量は200nmから230nmの波長帯を透過するバンドパスフィルターとその波長帯に感度を有する検出素子からなる検出器を用いて、光源から1mの位置に配置してその紫外線放射量を測定した。
【0049】
半導体や液晶の製造処理速度は、色々の製造工程に依存しており、その中の一つとして露光工程がある。通常、ランプの初期照度の70%まで照度が低下すると、その後の工程の処理速度に影響を与えて、全体として製造処理速度を大きく低下させると言われている。このことより、図6の結果より、相対放射量が70以上となる封入量を合格とした。
【0050】
(実験7)
次に、陰極と陽極を5mm離して対向して配置し、陰極には2wt%のThO(トリア)を含むトリエーテッドタングステンを用い、陰極の胴部の直径は6mm、最先端の先端直径を0.6mmとし、先端に向かうコーン角θを70度、亜鉛を発光管内容積の単位体積当り70g/mを封入したランプを4本製作し、其々のランプに希ガスとして、Xe、Kr、Ar、Neを約3×10Pa封入した。ランプからの紫外線放射量を比較した。Xeガスを封入したランプの放射照度を50とすると、Krの場合70、Arの場合95、Neの場合105であった。
【0051】
(実験8)
次に、陰極と陽極を5mm離して対向して配置し、陰極には2wt%のThO(トリア)を含むトリエーテッドタングステンを用い、陰極の胴部の直径は6mm、最先端の先端直径を0.6mmとし、先端に向かうコーン角を70度、亜鉛を発光管内容積当り150g/mを封入したランプを5本製作し、其々のランプに希ガスとして、Arを約3×10Pa封入し、沃化亜鉛の形で、沃素を封入したランプを5種類製作した。発光管内容積の単位体積当りの沃化亜鉛封入量と陰極先端の変形及びチラツキの関係を調べた。ランプは点灯200時間を経過したランプで行った。その結果を図7に示す。ここで、陰極先端の変形は、先端径の広がり率、k1は、k1={(200時間後の直径)−(初期の直径)}/(初期の直径)×100 で定義する。図7の結果より、沃素の単位容積当りの封入量として、2g/mから50g/mが適正であることが分る。
【0052】
(実験9)
次に、コーン角と沃素の封入量関係で、沃素封入量が適正な範囲内で最大の場合について調べる。5本のランプを製作した。評価の方法として、点灯200時間後の先端径の広がり率とチラツキの大きさで表わした。評価の結果を図8に示す。
【0053】
先端径の広がり率、k1は、k1={(200時間後の直径)−(初期の直径)}/(初期の直径)×100 で定義する。これより、陰極のコーン角は40度から100度であると良いことが分かる。
【0054】
以上のことから、ショートアーク型亜鉛放電ランプにおいては、発光管の単位容積当りの封入亜鉛量をNZ、単位容積当りの封入沃素量をNI、コーン部のコーン角をθとしたときに、20g/m≦NZ≦250g/mであって、かつ2g/m≦NI≦50g/mであって、かつ、40度≦θ≦100度であれば、紫外線放射量が強く、放電時のチラツキの少ない良好なショートアーク型亜鉛放電ランプとすることができる。
【0055】
(実験10)
陰極と陽極を5mm離して対向させて配置すし、単位容積当り20g/mの亜鉛と50g/mの沃化亜鉛を封入し、更に、希ガスArを室温にて約3×10Pa封入し、陰極には2wt%のThO(トリア)を含むトリエーテッドタングステンを用いた。陰極の胴部の直径は6mm、先端に向かいコーン角θを70度として、陰極先端部コーン部に続く先端部に直径φ0.6mmで長さ0.5mmの略円柱状の突起を設けた。このように、先端に突起を設けた場合と実験6のG3ランプを比較する。突起を設けた場合、その広がり率は29%から14%と半減(改善)した。このことは、放射輝度の分布が時間と共に変わらないことを意味し、集光鏡を含む装置では、特にその効果は大きい。
【0056】
前述のショートアーク型カドミウムランプと同様に、陰極先端部のコーン角θが60°、電極胴部の直径Dを6mm、陰極突起部の突出長hを0.5mmとし、図10の表に示す突起部径方向の任意の断面における概略中心をとおる直線上での単位長さあたりの結晶粒界の個数が異なる8種類(I1〜I7)の陰極を準備して点灯させ、照度変動や陰極先端の変形度合いを調べる実験を行った。トリエーテッドタングステンの製造方法や熱処理方法を変えることによって、突起径dと断面Sでの粒界数を変え、断面Sでの概略中心を通る直線Lでの単位長さあたりの粒界数を変化させた。
【0057】
ここで、突起部の形状は、コーン部から続く円筒状とし、初期においては先端径と断面長は一致している。粒界数のチェックも前述のショートアーク型カドミウムランプの場合と同じである。
【0058】
実験の結果を図10の表に示す。これは照度変動の有無と変形の有無を示したもので前述のショートアーク型カドミウムランプの場合の実験の結果である図9と同じ表記である。
【0059】
ショートアーク型亜鉛ランプにおいても、単位長さあたりの粒界数が0.5個/mm以上のものは、照度変動がないことがわかる。また、100個/mmを超えるものは、陰極先端の変形が大きいことがわかった。つまり、突起部径方向の任意の断面における概略中心を通る直線上での単位長さあたりの結晶粒界の個数が0.5個/mm以上かつ100個/mm以下であれば、照度変動を起こさず、長時間変形がないことがわかった。
【0060】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば放射輝度の維持率の高いショートアーク型カドミウムランプおよびショートアーク型亜鉛ランプを提供することができる。また、それゆえ同ランプを、集光鏡を備えた灯具に装填することで、その灯具からの出射による照射面の照度の維持率が高い光源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るショートアーク型放電ランプの概略図である。
【図2】陰極先端部の部位および、先端突起部の任意断面の模式図である。
【図3】本発明の効果を示す表である。
【図4】本発明の効果を示す表である。
【図5】本発明の効果を示す表である。
【図6】本発明の効果を示す表である。
【図7】本発明の効果を示す表である。
【図8】本発明の効果を示す表である。
【図9】本発明の効果を示す表である。
【図10】本発明の効果を示す表である。
【符号の説明】
1 発光管
2 陰極
21 陰極胴部
22 陰極コーン部
23 陰極突起部
3 陽極
10 ショートアーク型放電ランプ

Claims (3)

  1. 石英ガラス製発光管内に、陽極と陰極とからなる一対の電極が対向配置され、該陰極は陰極胴部とそれに続くコーン部を有し、酸化トリウムを含むタングステンからなり、
    該発光管内にはアルゴン、クリプトン、ヘリウム、ネオンより選ばれた一種類以上の希ガスが25℃室温換算で1×10Paから8×10Pa封入され、カドミウムと沃素が封入されたショートアーク型放電ランプにおいて、
    単位容積当りの封入カドミウム量をNC、単位容積当りの封入沃素量をNI、該コーン部のコーン角をθとするとき、
    40g/m≦NC≦950g/m
    2g/m≦NI≦50g/m
    40度≦θ≦100度
    であることを特徴とするショートアーク型放電ランプ。
  2. 石英ガラス製発光管内に、陽極と陰極とからなる一対の電極が対向配置され、該陰極は陰極胴部とそれに続くコーン部を有し、酸化トリウムを含むタングステンからなり、
    該発光管内にはアルゴン、クリプトン、ヘリウム、ネオンより選ばれた一種類以上の希ガスが25℃室温換算で1×10Paから8×10Pa封入され、亜鉛と沃素が封入されたショートアーク型放電ランプにおいて、
    単位容積当りの封入亜鉛量をNZ、単位容積当りの封入沃素量をNI、該コーン部のコーン角をθとするとき、
    20g/m≦NZ≦250g/m
    2g/m≦NI≦50g/m
    40度≦θ≦100度
    であることを特徴とするショートアーク型放電ランプ。
  3. 該コーン部先端に略円柱状の突起部を設け、該突起部の径方向の任意断面における概略中心を通る直線に交わる結晶粒界の個数が0.5個/mm以上100個/mm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のショートアーク型放電ランプ。
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