JP2003257364A - ショートアーク型水銀ランプ - Google Patents

ショートアーク型水銀ランプ

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JP2003257364A
JP2003257364A JP2002059346A JP2002059346A JP2003257364A JP 2003257364 A JP2003257364 A JP 2003257364A JP 2002059346 A JP2002059346 A JP 2002059346A JP 2002059346 A JP2002059346 A JP 2002059346A JP 2003257364 A JP2003257364 A JP 2003257364A
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mercury
arc
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Yukio Yasuda
幸夫 安田
Yoshitoku Aiura
良徳 相浦
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Ushio Inc
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】陰極の先端の形状変化や損耗を良好に防止でき
るショートアーク型水銀ランプを提供することである。 【解決手段】発光管(1)内に陰極(2)と陽極(3)
が対向して配置されており、この発光管(1)内に水銀
と希ガスが封入されている構造において、前記水銀の封
入量は、0.1mg/cm3以上10mg/cm3以下で
あって、前記希ガスは、アルゴン(Ar)、クリプトン
(Kr)、ネオン(Ne)の少なくとも一つを含むとと
もに、当該希ガスの封入量が室温で1〜8気圧であり、
かつ、前記陰極(2)の先端は、先細の概略円錐台形状
であって、その先端面に突起部が形成されていることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はショートアーク型
水銀ランプに関し、特に、半導体露光装置に用いられる
ショートアーク型水銀ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造工程の露光工程に光源
として中心波長365nm(以下、i線と称する)の紫
外光を放射するショートアーク型水銀ランプが使用され
ている。一方、半導体集積回路の集積度は年々高まり、
この高まりに伴って、露光時における解像度の要求も高
くなっている。また、ウエハーの大口径化も伴って、水
銀ランプの放射量も増大させることが強く求められてい
る。
【0003】この放射量増大の要求に答えるために、水
銀ランプに封入される水銀量を増やすという方法があ
る。しかし、この方法では、水銀ランプから放射される
光のスペクトル幅が、必要以上に広がってしまい、i線
以外の放射光が増大してしまい、露光装置においては、
内蔵する屈折光学系の色収差などで投影像のボケを生じ
る問題を起こす。他方、封入水銀量が少なすぎると、当
然のことながら、十分な放射量を得ることができず露光
不足を発生させる。つまり、放射光量増大の要求に答え
るために、単に、封入水銀量を増大させるというわけに
はいかず、必要とするi線放射量と必要とするスペクト
ル幅を得るためには、最適な水銀量がおのずと制限され
ることになる。また、ショートアーク型水銀ランプで
は、従来から始動特性や保温効果を狙って、バッファガ
スが封入され、通常はキセノンガス(Xe)が採用され
ている。
【0004】図2は従来のショートアーク型水銀ランプ
の電極先端構造を拡大させたものであって、陰極2と陽
極3の間にはアークAが形成されている。陰極2は、ア
ーク起点の形成という目的もあって、先細の円錐台形
状、すなわち先端に平面を有するコーン状のものが採用
されている。しかしながら、図に示すように、アークA
は陰極2の先端面21で生じるのみではなく、当該先端
面21を覆い傾斜面22まで含むように発生している。
このように、アークAが先端面21のみならず傾斜面2
2まで生じるということは、当該傾斜面22に対応する
陰極先端部分(図において斜線で示す部分)に高温化を
招き、長時間にわたり点灯させると、陰極は容易に形状
変化や損耗という事態まで進展してしまう。
【0005】
【発明が解決すようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、i線放射量を高い水銀ランプであって、
かつ、陰極の先端の形状変化や損耗を防止できるショー
トアーク型水銀ランプを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明に係るショートアーク型水銀ランプは、発
光管内に陰極と陽極が対向して配置されており、この発
光管内に水銀と希ガスが封入されている構造において、
前記水銀の封入量は、0.1mg/cm3以上10mg
/cm3以下であって、前記希ガスは、アルゴン(A
r)、クリプトン(Kr)、ネオン(Ne)の少なくと
も一つを含むとともに、当該希ガスの封入量が室温で1
〜8気圧であり、かつ、前記陰極の先端は、先細の概略
円錐台形状であって、その先端面に突起部が形成されて
いることを特徴とする。
【0007】さらに、請求項2に係る発明は、前記発光
管には、さらにキセノン(Xe)が0.5〜5気圧含ま
れていることを特徴とする。
【0008】
【作用】この発明に係るショートアーク型水銀ランプは
以下の2つの特徴を有している。第一の特徴は、バッフ
ァガスとしてアルゴンガス、クリプトンガス、ネオンガ
スの少なくとも1種類を封入させるものであり、その封
入量は、水銀封入量が0.1mg/cm3以上10mg
/cm3以下の場合に室温で1〜8気圧であることを特
徴としている。第二の特徴は、陰極の先端形状が先細の
概略円錐台形状であって、その先端面に突起部が形成さ
れていることを特徴としている。
【0009】第一の特徴について説明する。そもそもラ
ンプへ封入するバッファガス(希ガス)は、点灯始動補
助という役割を有するものである。この役割を果たすと
いう意味においては、キセノンガスであっても、アルゴ
ンガス、クリプトンガス、ネオンガスであってもさほど
変わるものではない。しかしながら、本発明では、この
ような点灯始動補助というバッファガスの役割以外に熱
伝導という新たな機能に着目するものである。すなわ
ち、発光空間内で支配的となる発光成分である水銀(H
g)に比べて、より大きな熱伝導率を有する希ガスを用
いることで、前記した陰極先端のアークの被さりを良好
に解決できることを見出したものである。このことは、
バッファガスの封入量が大きくなるほど顕著となり、す
なわち、図2で示すアーク形状の発生が極端に少なくな
ることを見出した。
【0010】具体的には、バッファガスである希ガスと
水銀の熱伝達度の大きさは、ネオン>アルゴン>クリプ
トン>水銀>キセノンの順となっている。このため、水
銀ランプに封入するバッファガスとして、水銀よりも熱
伝達率の高いガスを用いると、陰極からバッファガスへ
のエネルギー輸送が容易となるために陰極先端部を冷却
させることができる。また、陰極先端の温度を下げる
と、陰極先端での熱電子放射を行う領域を狭くすること
ができる。このように熱電子放射を行う領域が狭くなる
と、陰極先端の傾斜部分においてはアークが形成され
ず、先端面のみに発生するものと考えられる。
【0011】次に、第二の特徴について説明する。前記
のように熱伝達率の高いガスを採用すると、アークが陰
極先端面にのみ発生するが、この場合に、先端平面部に
突起部、好ましくは略柱状の突起部を設けることで、ア
ークの位置を常に突起の範囲内に維持することができ
る。つまり、たとえ長時間ランプを点灯させたとして
も、突起が磨耗損耗するだけであり陰極先端部の形状そ
のものは点灯初期もまま維持されることとなる。従っ
て、放電(アーク)が被る陰極先端面の面積は、概略的
には一定であり、点灯時間に伴う放射輝度の低下はなく
なるので放射輝度も非常に高い維持率を有することとな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に本発明に係るショートアー
ク型水銀ランプの概略構成を示す。石英ガラスからなる
発光管1の中に陰極2と陽極3が対向配置されており、
それぞれの電極は封止部4内において金属箔5に接続さ
れ、この金属箔5に外部リード6が接続されている。
【0013】発光空間には、0.1mg/cm3〜10
mg/cm3の範囲から選択され、例えば、4.0mg
/cm3の水銀が封入されている。この水銀封入量は、
前記のように半導体露光装置の光源として使用する場合
において、処理に必要なだけの放射光量を獲得し、かつ
i線近辺の他の波長光の放射を抑えるために必要な数値
範囲である。
【0014】また、発光空間には、水銀以外にバッファ
ガスとして、アルゴン、クリプトン、ネオンから選ばれ
た少なくとも1つのガスが封入されて、その封入量は室
温で1〜8気圧の範囲から選択され、例えば3.5気圧
である。このバッファガスは、水銀ランプの点灯始動時
においては始動用補助ガスとして機能するとともに、水
銀ランプの定常点灯時においては前記のように点灯後に
陰極先端から発光空間へのエネルギー輸送の役割、すな
わち、陰極先端の温度上昇防止という役割を担うことに
なる。
【0015】このように、アルゴン、クリプトン、ネオ
ンが、前記のように水銀よりも熱伝導度が高いという点
で必要となり、上記水銀封入量との関係により、これら
希ガスの封入量は1〜8気圧(室温)が要求される。こ
こで、封入量が8気圧を超えると水銀ランプの発光管が
内圧に耐えられなくなり、最悪の場合は発光管が破損す
る可能性がある。また、封入量が1気圧を下回ると、水
銀によるエネルギー輸送が支配的になり、図2に示すよ
うな傾斜部にアークが生成されるという現象が発生す
る。なお、これらバッファガスは混合して封入すること
も可能であり、例えば、アルゴンとクリプトンを封入す
る場合は混合ガス、すなわち、アルゴンとクリプトンの
合計封入量が1〜8気圧であることが要求される。
【0016】さらに、本発明に係るショートアーク型水
銀ランプは、バッファガスとして水銀よりも熱伝導率の
高いガス、すなわち、アルゴン、クリプトン、ネオンを
所定量封入していれば、さらに加えてキセノンガスを封
入することもできる。このようにキセノンガスを封入す
ることの利点は、キセノンガスの熱伝達率はクリプト
ン、アルゴン、ネオンなどのガスに比べて小さいため、
発光管とアークの間に存在することで、アークは外界か
らの攪乱、例えば冷却風の影響を受け難くできることに
ある。キセノンガスの封入量は0.2〜5.0気圧であ
ることが好ましい。0.2気圧より小さい場合は外界の
攪乱を受け易くなり、キセノンガスを添加した効果が見
られないからであり、また、5.0気圧より大きい場合
はキセノンガスがアルゴンガスなどより支配的になりす
ぎ、陰極傾斜面のアークが発生するからである。
【0017】また、本発明に係るショートアーク型水銀
ランプは、電極間距離が2〜10mmの範囲から選択さ
れ、例えば、4.5mmである。なお、電極間距離が2
mmより小さい場合には電極により放射光が遮られ十分
に光を利用できなくなる。また、電極間距離が10mm
より大きい場合は楕円集光鏡に取り付けて使用する場合
に集光効率が低下して放射量が減少するという問題を生
じる。
【0018】図3は陰極2の拡大図を表す。陰極2は先
端斜面部分(コーン部)22とその先端面21に突起部
23を有し、斜面部23の後方には胴体部24が形成さ
れる。このように突起部23を有することで、バッファ
ガスとしてアルゴン、クリプトン、ネオンを採用した場
合に斜面部分22に被ることなくアークが形成される
が、突起部23が同一面積(外径d)で伸びる形状であ
るため、突起部23において電極が損耗したとしても外
径値d以上には変形をすることがない。
【0019】ここで、半導体製造工程の露光用水銀ラン
プの電流値は、概ね40〜200Aであるが、この電流
値範囲において、前記突起部23の最先端面の外径dは
0.4〜3.0mmであることが好ましい。0.4mm
より小さい場合は電流密度が高くなりすぎて陰極の先端
温度を過度に高くするからであり、また、3.0mmよ
り大きい場合はアーク領域が大きくなりすぎて点光源に
ならず、放射輝度が低下するからである。なお、突起部
23は完全な円柱形状でなくてもよく、後述するが、外
径dが突起の伸びる方向において変化する形状であって
もかまわない。この場合は突起部23における最大外径
が上記値dに相当する
【0020】また、突起部23の高さhは、0.1d〜
3.0dであることが好ましい。3.0dより大きくな
ると突起部23は細長くなりすぎて陰極を介しての放熱
効果が期待できなくなり突起部23が異常に高温化する
からである。また、0.1dより小さいと突起部23が
損耗した場合に斜面部22も先端面が影響を受けかねな
いからである。
【0021】また、突起部23の後方部、すなわち、斜
面部22との境界部分の外径は0.7d〜1.3dであ
ることが好ましい。1.3dより大きい場合は突出部2
3の磨耗に伴い放射輝度の低下が顕著になり、0.7d
より小さい場合は突起部先端から流入したエネルギーの
陰極胴体部24へのエネルギーの放熱作用を阻害して、
突起部の異常な高温化を招くことになる。
【0022】図4は、本発明の係るショートーク型水銀
ランプを光源とした紫外線発光装置の概略構成を示す。
水銀ランプ30からの放射光は回転楕円鏡31、平面反
射鏡32を経てコリメートレンズ33、バンドパスフィ
ルター34へ到り、インテグレータレンズ35を通り、
シャッタ36、平面反射鏡37で反射されてコンデンサ
レンズ38を介してレチクル39面上に到達する。レチ
クル39には光センサ40が配置する。また、水銀ラン
プ30には電源42が接続されて所望の電力が供給され
る。
【0023】ここで、バッファガスとしてアルゴンガス
を3気圧封入したショートアーク水銀ランプを具体的に
点灯させてみた。この水銀ランプは、Φ1mm、高さ1
mmの略柱状突起を設けたものであり、電極間距離4m
m、水銀封入量4mg/cm 3(2×10−5mol/
cm3)である。点灯の結果、アルゴンをバッファガス
として採用していることから、アークは陰極斜面部には
形成されることなく、先端突起部にのみ形成されたこと
を確認できた。また、1500時間の点灯を経ても、突
起部においてのみ多少の損耗が生じただけであって、陰
極の全体形状には何ら影響を及ぼしていなかったことが
併せて確認できた。
【0024】次に、前記と同じ形状の水銀ランプであっ
て、4mg/cm3の水銀と、バッファガスとしてキセ
ノンガスを1気圧封入したショートアーク水銀ランプを
試作、点灯させてみた。しかしながら、この水銀ランプ
では、陰極の斜面部分にアークが形成されてしまっただ
けでなく、点灯750時間後においては、突起部のみに
ならず、陰極の先端斜面部分にも大きな形状変化が見ら
れた。このことは、アークが陰極の斜面部分にも形成さ
れるため、突起部だけでなく斜面部分にも形状変化を導
いたものと考えられる。
【0025】次に、バッファガスに関する実験を説明す
る。バッファガスとして、キセノンのみを封入したラン
プ1本とクリプトンのみを封入したランプ5本を用意
し、この5本のランプについてはクリプトンの封入量を
各々変化させた。具体的には、ランプ1はキセノンを1
気圧、ランプ2はクリプトンを0.5気圧、ランプ3は
クリプトンを1.0気圧、ランプ4はクリプトンを5.
0気圧、ランプ5はクリプトンを8.0気圧、ランプ6
はクリプトンを15.0気圧封入している。これらの6
本の水銀ランプについてのその他の条件は基本的(製造
上の些細な誤差を除き)に同一であり、図1、図3に示
す構造であって、陰極先端部にφ1mm、高さ1mmの
柱状突起を設け、電極間距離4mm、水銀封入量4mg
/cmのものを採用した。
【0026】図5に上記実験の結果を表す。各々の水銀
ランプに対して、電極間に生成されたアークの形状を観
察してみると、ランプ1は陰極の先端傾斜面までアーク
を発生させたのに対し、ランプ2〜5は先端突起部にお
いての発生したことが確認された。また、ランプ6につ
いては点灯直後破損してしまった。この実験の結果、キ
セノンをバッファガスとするランプ1は、クリプトンを
バッファガスとするランプ2〜5に比べて、陰極の先端
温度が高温化していることが立証され、すなわち、クリ
プトンのエネルギー輸送効果(冷却効果)が高いことが
示されている。また、クリプトンの封入量は、少なくと
も0.5〜8.0気圧であれば十分にエネルギー輸送効
果を生じることも示される。
【0027】次に、前記ランプ1〜5を長時間点灯させ
た場合の放射照度維持率を測定してみた。具体的には、
それぞれの水銀ランプの750時間点灯時点の維持率を
測定した。測定は、点灯初期放射照度に対する750時
間点灯時点の放射照度の比率を測定した。さらに、75
0時間点灯時点のアーク形状も併せて測定した。測定の
結果を図5に示すが、アーク形状が陰極の突起部におい
てのみ生じたものを○、斜面部分を含むものを×とし
た。この結果、クリプトンの封入量が0.5〜8.0気
圧の水銀ランプは、放射輝度の維持率が高く、また、ア
ーク形状のいわゆる傾斜面を含まないものであることが
確認された。なお、この実験は、バッファガスとしてク
リプトンを使う水銀ランプを採用したが、クリプトンに
限らず、アルゴン、ネオンであっても同等以上の結果が
得られた。即ち、アルゴンとネオンは、クリプトンに較
べても、より大きなガスの熱伝達率を有しているから当
然の結果が得られたことになる。
【0028】さらに、ランプ1(キセノンを1気圧封
入)とランプ3(クリプトンを1気圧封入)をさらに7
50時間(合計1500時間)点灯させた。また、比較
用にクリプトンを1気圧封入しており、かつ、陰極の先
端に突起を有さない構造の放電ランプを製作して(これ
をランプ7と称する)、同様に、1500時間点灯させ
た。
【0029】結果、ランプ1は750時間時点で照度維
持率が60%であったが、1500時間時点では56%
まで低下した。ランプ7は750時間後の照度維持率が
65%、1500時間後の照度維持率が60%であっ
た。つまり、ランプ1とランプ7は、1500時間の点
灯によりより放射照度の低下を導いているが、ランプ1
はキセノンをバッファガスとするため陰極先端において
斜面放電を起こすことで電極の形状変化が生じたものと
考えられ、ランプ7については、クリプトンをバッファ
ガスとするものの陰極先端に突起を形成していないた
め、先端面の中でアークが不安定となり、部分的に損耗
するなどによって放射照度が低下したものと考えられ
る。これらに対して、ランプ3はバッファガスとしてク
リプトンを使うとともに、陰極先端にも突起を有するた
め、750時間後の照度維持率が86%、1500時間
後の照度維持率も84%であり、高い維持率を有してい
ることが示された。
【0030】次に、図6に本発明に係る陰極先端構造の
他の実施形態を表す。 (イ)〜(ヌ)に表す陰極構造が本発明に係るショート
アーク型水銀ランプに適用することができる。すなわ
ち、本発明の構造の陰極先端に概略的に円柱状突起が形
成されていればよく、突起の些細な形状は特に限定され
るものでないことを意味している。
【0031】以上、説明したように本発明に係るショー
トアーク型水銀ランプは、第一の特徴として、ランプへ
封入するバッファガスとして、水銀(Hg)より大きな
熱伝導率を有するクリプトン、アルゴン、ネオンを用い
るので、陰極先端のコーン部におけるアークの被りを極
端に少なくできる。また、第二の特徴として、陰極の最
先端部に略柱状の突起を設けることで点灯時間の経過に
伴う陰極先端部の磨耗の影響を受けることなく、常に、
常に初期状態と同じ断面積でアークが形成されるので点
灯時間に伴う放射輝度の低下はなく、高い維持率をもつ
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るショートアーク型水銀ランプの全
体構成を示す。
【図2】電極間に形成されるアークの状態を表す。
【図3】本発明に係るショートアーク型水銀ランプの陰
極の拡大図を示す。
【図4】本発明に係るショートアーク型水銀ランプを使
った紫外線発光装置を示す。
【図5】本発明の実験結果を表す。
【図6】本発明に係るショートアーク型水銀ランプの陰
極の実施形態を示す。
【符号の説明】
1 放電ランプ 2 陰極 3 陽極 4 封止部 5 金属箔 6 外部リード 21 先端面 22 斜面部 23 突起部 24 胴体部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C015 JJ06 PP02 PP03 PP04 PP05 PP07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光管内に陰極と陽極が対向配置してお
    り、この発光管内に水銀と希ガスが封入されているショ
    ートアーク型水銀ランプにおいて、 前記水銀の封入量は、0.1mg/cm3以上10mg
    /cm3以下であって、前記希ガスは、アルゴン(A
    r)、クリプトン(Kr)、ネオン(Ne)の少なくと
    も一つを含むとともに、当該希ガスの封入量が室温で1
    〜8気圧であり、 かつ、前記陰極の先端は、先細の概略円錐台形状であっ
    て、その先端面に突起部が形成されていることを特徴と
    するショートアーク型水銀ランプ。
  2. 【請求項2】前記発光管には、さらにキセノン(Xe)
    が0.5〜5気圧含まれていることを特徴とする請求項
    1に記載のショートアーク型水銀灯。
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