JP2009135005A - 超高圧放電ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】そこで、この発明が解決しようとする課題は、該電極と該電極軸部の境である中間部に発生する折れを抑制し、信頼性が高く、ランプ寿命の長い、超高圧放電ランプを提供することにある。
【解決手段】本発明の超高圧放電ランプは、光透過性の発光部と、該発光部に連接する封止部と、該発光部内に対向配置された一対の電極と、を具備し、該発光部内に0.15mg/mm以上の水銀を封入した高圧放電ランプであって、該電極の形状が、太径部と、細径部と、該太径部から該細径部へかけて縮径する中間部と、から構成され、該電極の軸方向に直交する断面を横切る結晶粒の個数が3個以上であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば液晶ディスプレイ装置やDMD(デジタルミラーデバイス)を利用したDLP(デジタルライトプロセッサ)等のプロジェクタ装置に使用される超高圧放電ランプに関する。特に、発光管内部に0.15mg/mm以上の水銀を封入した超高圧放電ランプであって、該発光管内部に配置された電極の結晶粒に特徴を持つ超高圧放電ランプに関する。
従来からプロジェクタ装置等の光源として、超高圧水銀ランプが広く利用されている。近年、該プロジェクタ装置の小型化が進み、簡易に持ち運び可能なタイプが普及してきている。このような小型化されたプロジェクタ装置であっても、光源には、昼間でも画像が十分に明るく見え利用できることが求められている。このような背景から、該プロジェクタ装置に搭載される光源については、一層の小型化、高出力化が検討されている。
この小型化、高出力化の方策の一つとして、該超高圧放電ランプに配置されている電極や該電極を保持している芯棒部をより小型化することが検討されている。また、高出力化の為に、該電極に投入する電力を高くし、且つ、発光部に封入する水銀の量を増加させ、点灯圧力を高くすることが成されている。ところが、該電極や該電極を保持している芯棒部を小型化し、高い投入電力を持つ該超高圧放電ランプでは、しばしば、電極や該電極を保持している芯棒部が折れるといった問題が発生していた。この「折れ」は、特に該電極や該電極を保持している芯棒部の中でも、径の最も細くなる部分で顕著に発生していた。また、この「折れ」は該超高圧放電ランプの製造時や、該超高圧放電ランプの輸送時に振動等の外力が加わることで発生していた。
そこで、例えば、特開2007−287387号公報には、該電極や該電極を保持する芯棒部の中で径の最も細く成っている部分(最小径部)の機械的強度を増加させる為に、該電極や該電極を保持する芯棒を構成する材料であるタングステン材料の結晶粒界の個数を一定以上に増やすことが開示されている。
図7に従来の超高圧放電ランプを示す。図7は、該超高圧放電ランプの管軸を含む平面で切断した概略断面図である。該超高圧放電ランプ100は、内部空間Sが形成された略球状の発光部111と、該発光部111の両端に連接する柱状の封止部112とを有するバルブ110を備えている。該内部空間Sには、一対の電極113、114が対向配置されるとともに、発光物質として0.15mg/mm以上の水銀と、ハロゲンサイクルを行なうためのハロゲンガスが封入されている。該電極113、114は、一部が封止部112に埋設されるとともに、基端部が給電用の金属箔115の一端に接続されている。該金属箔115の他端には、封止部112から外方に突出する外部リード116が接続されている。この従来の超高圧放電ランプでは、一方の電極、例えば、該電極113には、径が最も小さい最小径部117を具備しており、該最小径部117における電極中心を含む平面で切断した断面で、該電極中心軸と直交する直線が横切る結晶粒界の個数を規定している。
特開2007−287387号
ところで、該超高圧放電ランプへの小型化、高出力化の要求は益々高まっており、該超高圧放電ランプの点灯圧力は更に高い圧力となり、該超高圧放電ランプの点灯電圧も更に大きなものへと改良されている。このような改良にともなって、電極折れの問題が再び発生した。しかしながら、この度の電極折れは、該電極の最小径部ではなく、電極と軸部との境で発生していた。更に、該超高圧放電ランプの製造時や輸送時には問題が無くとも、該超高圧放電ランプを数百時間点灯した後に、該電極と該軸部との境で電極折れが発生するといった問題が発生した。
発明者らは、鋭意研究の結果、該超高圧放電ランプの点灯によって発生する熱で、該電極自身や、該電極の軸部分の結晶粒が粗大化してしまうことに原因があることを見出した。この粗大化の傾向は、該電極に使用されるタングステン材料の純度を高純度にするほど、顕著になる。更に、点灯時の入力電力が大きくなり、該電極の点灯時の温度が高温になるほど粗大化の傾向が顕著になることが判った。また、この結晶粒の粗大化は、多くの熱を発生する該電極の径の太い先端側と、熱を伝える該電極芯棒である細い径側との境、縮径が進む中間部で、急激な温度差が発生することで、径方向に沿った顕著な粗大化を起こし、該電極と該電極軸部との折れにつながっていることが判った。さらに、タングステンの結晶粒がある粒度の範囲にある場合、粒成長が進む温度領域において急激な温度差があると、等温度面に該結晶粒の粒界が形成されること、さらには、タングステン材料に微量に含まれる不純ガスなどによる空孔や欠陥が急激な温度勾配によって移動・拡散が進み、該粒界に滞留して大きなボイド(欠陥)が形成されやすくなり、より強度低下を促進していることも判った。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、該電極と該電極軸部の境である中間部に発生する折れを抑制し、信頼性が高く、ランプ寿命の長い、超高圧放電ランプを提供することにある。
本発明の超高圧放電ランプは、光透過性の発光部と、該発光部に連接する封止部と、該発光部内に対向配置された一対の電極と、を具備し、該発光部内に0.15mg/mm以上の水銀を封入した高圧放電ランプであって、該電極の形状が、太径部と、細径部と、該太径部から該細径部へかけて縮径する中間部と、から構成され、該電極の軸方向に直交する断面を横切る結晶粒の個数が3個以上であることを特徴とする。
また、本発明の超高圧放電ランプは、上記の構成に加えて、前記中間部は、該中間部の直径dに対して、該中間部の略中心軸を通る電極軸方向断面での該電極の径を横断する結晶粒界を繋ぐ距離が該直径dの2倍以上であることを特徴とする。
更に、本発明の超高圧放電ランプは、前記中間部は、該中間部の電極軸方向の形状が、曲率半径0.1mm以上の曲線で構成されていることを特徴とする。
更に、本発明の超高圧放電ランプは、前記電極は、純度99.999%以上のタングステン材料から成ることを特徴とする。
更に、本発明の超高圧放電ランプは、前記発光部には、10−6μmol/mm〜10−2μmol/mmの範囲のハロゲンが封入されたことを特徴とする。
更に、本発明の超高圧放電ランプは、前記発光部には、該発光部に連接する封止部側に該発光部と該電極で囲まれた、該電極から蒸発したタングステン材料を滞留させる為の閉塞空間部が設けられていることを特徴とする。
本発明の超高圧放電ランプは、電極の太径部から細径部へかけて縮径する中間部において、該電極の軸方向に直交する断面を横切る結晶粒の個数が、3個以上であることにより、該電極軸全体に単調な結晶粒界が形成され、該電極の太径部が粒界のスベリにより変形や折れ(該太径部側の脱落)が抑制できる、といった効果がある。
また、本発明の超高圧放電ランプは、該電極における該中間部の直径dに対して、該中間部の略中心軸を通る電極軸方向断面での該電極の径を横断する結晶粒界を繋ぐ距離が該直径dの2倍以上であるので、該中間部の結晶粒が成長し粗大化しても、該電極軸方向で結晶粒が入り組んだ形状になり、該電極の太径部が該中間部で折れて脱落するといった不具合を抑制できる。
更に、本発明の超高圧放電ランプは、該電極における該中間部の電極軸方向の形状が、曲率半径0.1mm以上の曲線で構成されているので、ランプ点灯時に該電極先端から伝導される熱量が急激に変化する等により、該中間部での結晶粒径が極端に粗大化することを抑制できる。結果として、該電極の折れを抑制するといった効果がある。
また、本発明の超高圧放電ランプは、該電極の構成材料であるタングステンの純度が99.999%以上であるので、該超高圧放電ランプの点灯時に該電極先端が溶融する温度になっても、微量不純物の飛散により、該発光管に電極に起因する黒化物が堆積することがなく、寿命の長い該超高圧放電ランプを提供できるといった利点がある。また、該電極の構成材料であるタングステンに微量に含まれる不純物が少ないので、該電極の結晶粒の粒界における空孔や欠陥が起因で該電極の強度が低下する現象を避けられるといった利点がある。
更に、本発明の超高圧放電ランプは、前記発光部には、10−6μmol/mm〜10−2μmol/mmの範囲のハロゲンが封入されているので、該電極からの飛散物と該発光部内でハロゲンサイクルを形成し、該発光部に電極材料が堆積することを抑制し、寿命の長い該超高圧放電ランプを提供できるといった利点がある。
また、本発明の超高圧放電ランプは、該発光部に連接する封止部側に該発光部と該電極で囲まれた、該電極から蒸発したタングステン材料を滞留させる為の閉塞空間部が設けられていることにより、該閉塞空間に浮遊する高濃度のタングステン蒸気が、再び、該電極表面および該結晶粒の粒界間にできたマイクロクラックに浸入して付着し、該電極の結晶粒が粗大化しても、該結晶粒の粒界間に生じる隙間を溶着して強度を補強するといった効果がある。
本発明の超高圧放電ランプは、一対の電極を配置し、該電極が太径部と、細径部と、中間部と、を有し、該中間部における、該電極軸に直交する断面を横切る結晶粒が2個以上であり、且つ、該結晶粒の結晶粒界が該電極軸方向で入り組んでいるものであって、該中間部は曲率半径0.1mm以上の曲線で構成されたものである。また、該電極と、該発光部の内壁とで囲まれる該発光部の封止部側に閉塞空間部が形成されている。これらの構成により、該超高圧放電ランプは、点灯初期には該電極の中間部における結晶粒が複数個入り組んで存在することで折れを防止し、点灯時間が長くなり、該電極の結晶粒が粗大化した場合には、該閉塞空間に存在する高濃度のタングステン蒸気が該結晶粒界や表面に付着することで、該結晶粒の粒界間に生じる隙間を修復する、といったものである。
第1の実施例として、本発明の超高圧放電ランプの概略図を図1に示す。図1−a)は、該超高圧放電ランプ10の概略図であって、例えば石英ガラス等の光透過性材料からなる発光部11と、該発光部11に連接する封止部12と、該発光部11内に対向配置された一対の電極1とから構成されている。また、該電極1の一方の端は、該封止部12内に埋設され、金属箔13に溶接されている。該金属箔13の他端には外部リード14が溶接され、該封止部12から外部に突出している。
また、該発光部内には0.15mg/mm以上の水銀と、放電用ガスとして希ガス、具体的にはArが、例えば13KPa封入されている。また、対向配置された該電極1の間の距離(電極間距離)は、例えば非点灯時の冷極間として2mmである。
更に、該発光部11の内部には、ハロゲンガスが10−6μmol/mm〜10−2μmol/mmの範囲で封入されている。
図2に示すのは、図1に示した該超高圧放電ランプ10に具備した該電極1の拡大図である。図2−a)は、芯線21の先端に巻き付けられたコイル22を該芯線21と一緒に溶融することで先端部23を形成した交流点灯用の電極である。該電極1において、該先端部23は溶融により形成されており、該先端部23と該コイル22とを合わせて太径部24を成している。また、該芯線21の部分が、該太径部24に対応する細径部25を構成している。また、該コイル22の端部222と該芯線21の一部とで、該太径部24から該細径部25へと縮径する中間部26が形成されている。
図2−b)は、該芯線21の先端を切削加工により形成した交流点灯用の電極である。該先端部26には、最先端部に形成された突起部27とコイル28を装着するコイル装着部29が設けられている。また、該先端部23は、該突起部27から該コイル装着部29の後端までの領域で太径部130を構成している。また、該芯線部21は、該太径部30に対応する細径部25を構成している。また、該太径部30から該細径部25へと縮径する中間部31が切削加工により形成されている。該中間部31の形状は、該太径部30から該細径部25へ緩やかに縮径する曲面であり、該曲面は、曲率半径Rが0.1mm以上としている。このような形状の中間部を具備しているので、該電極1を用いた該超高圧放電ランプ10で点灯した場合に、電極先端、例えば該突起部27からの熱が伝熱する過程で、極端な温度差が生まれ、該電極1の結晶粒径が突然粗大化するような現象を抑制し、折れの無い該電極1を提供できる。
また、本発明の中間部は、該電極の軸方向に直交する断面を横切る結晶粒の個数による折れの発生率を検討した。この実験には、100本の該超高圧放電ランプを一定値時間として300時間点灯し、その後、該電極の中間部における結晶粒の個数と該電極の折れとの関係を確認した。図3には、結晶粒の個数、該個数に相当する該電極のサンプル数、及び、折れの発生数を示している。尚、折れの発生したサンプルはいずれも300時間に満たない時間で電極折れにより点灯不能となった。結晶粒の個数が一個と粗大化している電極では、40本中38本が折れていた。一方、該中間部の結晶粒の個数が2個のものは、15本中1本が折れたに留まった。また、結晶粒の個数が3個以上の場合は、折れがまったく発生しなかった。この結果より、該電極の中間部における結晶粒の個数は3個以上あることが望ましい。
尚、該結晶粒の大きさは、該超高圧放電ランプの点灯時の電流量と該電流の増加パターンを調整して、実験用に大きさを制御したサンプルを用いた。該超高圧放電ランプの具体的な仕様としては、電極間距離1.1mmから1.3mm、発光部の内容積が130mm3、定格電圧85V、定格電力300Wの交流点灯型である。
次に、該中間部の結晶粒界の入り組み具合を評価した。該中間部は、太径部から細径部へ縮径している部分であって、該中間部の任意の位置の直径をdとした。ここでは、該直径dの近傍に存在する結晶粒の粒界を繋いで該中間部の直径dの端から他の端に至るまでの距離を測定し、該直径dの何倍になっているを観察した。図4に示す表が、その測定結果である。該電極としては、該太径部の径が3.0mmの場合と、1.2mmの場合の二つをサンプルとした。該太径部の径が3.0mmの場合、該中間部の直径を2.5mmのところで計測した(サンプルNo1からNo6)。また、該太径部の径が1.2mmの場合、該中間部の直径を0.6mmのところで計測した(サンプルNo7からNo12)。これらのサンプルは、初期点灯する場合の電流量を変えて、結晶粒の成長速度を変化させることで、種々の結晶粒径を持つサンプルを作製した。今回の実験で電極折れが発生したサンプルは、No1〜No3、及びNo7〜No9であった。以上の結果から、該結晶粒界の距離が該中間部の直径dと比較して、該直径dの2倍以上であれば、全てのサンプルで折れが抑制されていることが判る。つまり、該結晶粒界の距離が、該直径dの2倍以上であれば、該超高圧放電ランプを長時間点灯し該結晶粒が粗大化した場合であっても、該中間部が折れるといった不具合を抑制できる。
図5に示すのは、該電極の形状を変えた場合に、該中間部の結晶粒径が極端な粗大化をするか、否か、の確認実験を行なった結果をまとめたものである。この実験では、切削加工により形成した切削電極を用い、アルゴン気流中で実験装置側電極板から該電極に対向したアーク放電を行い、一定時間保持した該電極をサンプルとし、該サンプルを該電極軸方向に研磨し、該電極軸を含む電極軸方向断面での結晶粒を観察した。ここで、結晶粒の粗大化とは、該電極の太径部、細径部、中間部の各外径全体に亘って形成された一個の結晶粒が存在する場合を粗大化したものとした。
ここでは、該電極の太径部の外径(mm)をd1、細径部の外径(mm)をd2とし、中間部の曲率半径R(mm)を変えて結晶粒の粗大化の有無を確認した。サンプルNo1からNo6に示したのは、該電極先端から伝導される熱量が急激に変化する場合を想定して作製したサンプルであって、該太径部d1を3.0mmにし、細径部d2を0.3mmから1.0mmまで変えた場合である。サンプルNo1ではd1が3.0mm、d2が0.3mm、Rを0.05mmとした。この場合、該中間部で結晶粒の粗大化が発生し、判定としては不可(×)とした。次に、該中間部の曲率半径Rを0.1mm、0.2mmと変えたサンプルNo2、No3についても同様の試験を行なったところ、結晶粒の粗大化は無く、判定としては使用可(○)とした。次に、サンプルNo4として、細径部の外径d2を0.07mmとし、Rを0.05mmでは、結晶粒が粗大化し、判定は×であった。また、サンプルNo5として、Rを0.1mmとした場合は結晶粒の粗大化は無く、判定は○とした。サンプルNo6では、細径部d2を0.1mmとした場合であって、Rが0.1mmで判定は○であった。
次に、該太径部の外径d1を2.1mm、1.2mmとして、細径部の外径d2が0.3mm、1.0mmの場合について、曲率半径Rが0.1の場合を確認した(サンプルNo7からNo10)。これらの場合は、全て結晶粒の粗大化は無く、判定としては○であった。これらの結果より、該曲率半径Rは、0.1mm以上であれば結晶粒の粗大化を抑制できることが判る。
また、該電極に用いるタングステン材料としては、高純度タングステンを用いたい方が不純物の飛散による該発光部の透過率低下を抑制できる。しかし、一般にタングステンの結晶粒径は不純物量が多いほど制御しやすく、純度が高いほど大きな結晶粒に成長することが知られている。そこで、タングステン製造時のアニール温度や線引き時の断面減少率を調整することで、比較的結晶粒径の制御できた材料を製造することができる。本発明では、該電極の中間部の形状や、結晶粒の個数を規定することで純度99.999%以上の高純度のタングステン材料を使用し、長寿命の該超高圧放電ランプを提供することができる。
該超高圧放電ランプの発光部内部には、10−6μmol/mm〜10−2μmol/mmの範囲のハロゲンが封入されており、更に好ましくは、10−4μmol/mm〜10−2μmol/mmの範囲のハロゲンガスが封入されている。本実施例では、ハロゲンとして、例えば臭素を封入した。
このハロゲンガスは、該電極から熱により蒸発したタングステン材料が該ハロゲンガスと結合することにより、タングステンハロゲン化物を形成する。このタングステンハロゲン化物は、該発光部内を浮遊し、再び電極表面にタングステンとして帰還される。これにより、該発光部の内壁に付着等により光透過率を低下させることがなく、長寿命の該超高圧放電ランプを提供できる。
次に、該発光部61にタングステン材料を滞留させる為の閉塞空間Nを設けた場合について図6に示す。図6―a)は、該超高圧放電ランプ10の一方の電極1側を拡大した略断面図である。該発光部61の封止部61a側は、該発光部61の内壁62と該電極1の太径部の端63から、中間部64、細径部65に至る該電極表面によって囲まれることによって、閉塞空間Nが形成されている。尚、本発明における閉塞空間Nとは、該電極1から蒸発したタングステン材料が進入する部分(開口部66)は空間として開いているが、該開口部66がそれに続く閉塞空間Nに比べて狭く成ることで空間を分けている様な状態に成っている空間部分を示している。
該閉塞空間Nは、該超高圧放電ランプ10の点灯時に該発光部61内で発生するガス対流の流れとは速度的に大きく異なる部分を形成している。また、該閉塞空間Nは、温度的にも比較的低い温度部分であり、点灯中はタングステン蒸気の密度が高くなる部分である。このタングステン蒸気が、該電極1の該中間部64や該細径部65の表面に付着堆積することで、該電極1の結晶粒径が粗大化しても、該結晶粒界の間を表面に付着堆積したタングステンにより該結晶粒界のスベリを抑制する。更には、該電極1の表面に付着堆積したタングステンが該結晶粒の粒界間に生じる隙間に入り込み、該粒界間の隙間を修復するといった、効果もある。図6−b)には、このタングステンが付着堆積することで、結晶粒界のスベリを抑制し、粒界間の隙間を修復する場合の概念図を示している。蒸発したタングステン71が、該電極1の細径部65の表面に浮遊してきて、付着堆積する。この付着堆積したタングステン72は、該超高圧放電ランプ10の点灯中に、該電極1の表明に形成された結晶粒界の粒界間73に入り込む等して修復材として機能し、該結晶粒界のスベリ等を抑制し、結果として該電極1の該中間部64における折れを抑制することができる。特に、該超高圧放電ランプ10を長時間点灯させた場合に、該付着堆積したタングステン72の修復材としての機能が顕著となる。
この発明の超高圧放電ランプの概要を示す概略断面図。 この発明の超高圧放電ランプに具備した電極の拡大図。 この発明の超高圧放電ランプに具備した電極の折れと結晶粒の個数との関係 この発明における電極の折れと結晶粒の入り込み具合との関係 この発明における電極の形状と結晶粒の粗大化との関係 この発明における発光部に設けられた閉塞空間を説明する概略図 従来の超高圧放電ランプの概要を示す概略断面図。
符号の説明
1 電極
10 超高圧放電ランプ
11 発光部
12 封止部
13 金属箔
14 外部リード
21 芯線
22 コイル
23 先端部
24 太径部
25 細径部
26 先端部
27 突起部
28 コイル
29 コイル装着部
30 太径部
31 中間部
61 発光部
61a 封止部
62 内壁
63 太径部の端
64 中間部
65 細径部
66 開口部
71 蒸発したタングステン
72 付着堆積したタングステン
73 粒界間
100 超高圧放電ランプ
111 発光部
112 封止部
113 電極
114 電極
115 金属箔
116 外部リード
117 最小径部
S 内部空間

Claims (6)

  1. 光透過性の発光部と、
    該発光部に連接する封止部と、
    該発光部内に対向配置された一対の電極と、
    を具備し、
    該発光部内に0.15mg/mm以上の水銀を封入した高圧放電ランプであって、
    該電極の形状が、
    太径部と、
    細径部と、
    該太径部から該細径部へかけて縮径する中間部と、
    から構成され、
    該電極の軸方向に直交する断面を横切る結晶粒の個数が3個以上である
    ことを特徴とする超高圧放電ランプ。
  2. 前記中間部は、該中間部の直径dに対して、該中間部の略中心軸を通る電極軸方向断面での該電極の径を横断する結晶粒界を繋ぐ距離が該直径dの2倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の超高圧放電ランプ。
  3. 前記中間部は、該中間部の電極軸方向の形状が、曲率半径0.1mm以上の曲線で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項2に記載の超高圧放電ランプ。
  4. 前記電極は、純度99.999%以上のタングステン材料から成ることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の超高圧放電ランプ。
  5. 前記発光部には、10−6μmol/mm〜10−2μmol/mmの範囲のハロゲンが封入されたことを特徴とする請求項1から請求項4に記載の超高圧放電ランプ。
  6. 前記発光部には、該発光部に連接する封止部側に該発光部と該電極で囲まれた、該電極から蒸発したタングステン材料を滞留させる為の閉塞空間部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5に記載の超高圧放電ランプ。
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