JP2004250776A - 基板処理装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板表面に微細穴と幅広トレンチが混在した場合においても、基板の表面において良好な平坦性を得ることができる基板処理装置及び方法を提供する。
【解決手段】基板Wを保持するヘッド部41と、基板Wに対して金属膜を電解めっきするめっき処理部20と、めっき後の基板表面を洗浄する洗浄部210と、加工電極を備え、洗浄後の基板Wと加工電極との間に、液体の存在下で電圧を印加することにより基板W上の少なくとも金属膜の電解除去加工を行う電解加工部30とを備え、ヘッド部41は、基板Wを保持したまま、めっき処理部20、洗浄部210、及び電解加工部30間を移動可能に構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図21

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板処理装置及び方法に係り、特に半導体基板の表面に形成した配線用の窪みに銅(Cu)等の金属を埋め込んで配線を形成する基板処理装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体ウェハ等の基板上に回路を形成するための配線材料として、アルミニウム又はアルミニウム合金に代えて、電気抵抗率が低くエレクトロマイグレーション耐性が高い銅(Cu)を用いる動きが顕著になっている。この種の銅配線は、基板の表面に設けた微細凹みの内部に銅を埋め込むことによって一般に形成される。この銅配線を形成する方法としては、化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)、スパッタリング及びめっきといった手法があるが、いずれにしても、基板のほぼ全表面に銅を成膜して、化学機械的研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)により不要の銅を除去するようにしている。
【0003】
図1(a)乃至図1(c)は、この種の銅配線基板Wの一製造例を工程順に示すものである。図1(a)に示すように、半導体素子が形成された半導体基材201上の導電層201aの上にSiOからなる酸化膜や低誘電率誘電体膜などの絶縁膜202が堆積され、リソグラフィ・エッチング技術によりコンタクトホール203と配線用の溝204が形成されている。これらの上にTaN等からなるバリア膜205、更にその上に電解めっきの給電層としてスパッタリングやCVD等によりシード層207が形成されている。
【0004】
そして、基板Wの表面に銅めっきを施すことで、図1(b)に示すように、半導体基材201のコンタクトホール203及び溝204内に銅を充填するとともに、絶縁膜202上に銅膜206を堆積する。その後、化学機械的研磨(CMP)により、絶縁膜202上の銅膜206、シード層207及びバリア膜205を除去して、コンタクトホール203及び配線用の溝204に充填させた銅膜206の表面と絶縁膜202の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図1(c)に示すように銅膜206からなる配線が形成される。
【0005】
図2に示すように、例えば、直径dが0.2μm程度の微細穴208と、線幅dが100μm程度の幅広トレンチ209とが混在する基板Wの表面に銅めっきを施して銅膜206を形成すると、めっき液や該めっき液に含有される添加剤の働きを最適化したとしても、微細穴208の上ではめっきの成長が促進されて銅膜206が盛り上がる傾向があり、一方、幅広トレンチ209の内部ではレベリング性を高めためっきの成長を行うことができないため、結果として、基板W上に堆積した銅膜206には、微細穴208上の盛り上がり高さaと幅広トレンチ209上の凹み深さbとをプラスした段差(hump)a+bが残る。このため、微細穴208及び幅広トレンチ209の内部に銅を埋込んだ状態で、基板Wの表面を平坦化させるには、銅膜206の膜厚を十分に厚くし、しかもCMPで前記段差a+b分余分に研磨する必要があった。
【0006】
しかし、めっき膜のCMP工程を考えた時、めっき膜厚を厚くして研磨量を多くすればする程、CMPの加工時間が延びてしまい、これをカバーするためにCMPレートを上げれば、CMP加工時に幅広トレンチでのディッシングが生じるといった問題がある。又、CMP工程では、スラリを用いて研磨を行うため、このスラリとめっき液との相互汚染が問題となる。更に、CMP工程では、弾性を有する研磨パッドを半導体ウェハ等の基板に接触させるので、基板表面の凸部を選択的に除去することが困難となる。
【0007】
すなわち、これらを解決するには、めっき膜厚を極力薄くし、基板表面に微細穴と幅広トレンチが混在しても、めっき膜の盛り上がりや凹みをなくして、平坦性を上げる必要があるが、例えば硫酸銅めっき浴を使用した電解めっき処理を行った場合、めっき液や添加剤の作用だけで盛り上がりを減らすことと凹みを減らすことを両立することができないのが現状であった。又、積層中のめっき電源を一時逆電解としたり、PRパルス電源とすることで盛り上がりを少なくすることは可能であるが、凹部の解消にはならず、加えて表面の膜質を劣化させることになっていた。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−212786号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、基板表面に微細穴と幅広トレンチが混在した場合においても、基板の表面において良好な平坦性を得ることができる基板処理装置及び方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様は、基板を保持するヘッド部と、基板に対して金属膜を電解めっきするめっき処理部と、めっき後の基板表面を洗浄する洗浄部と、洗浄後の基板と電極との間にイオン交換体を介在させ、かつ前記基板と前記電極との間に、液体の存在下で電圧を印加することにより前記基板上の少なくとも金属膜の電解除去加工を行う電解加工部とを備え、前記ヘッド部は、前記基板を保持したまま、前記めっき処理部、前記洗浄部、及び前記電解加工部間を移動可能に構成されていることを特徴とする基板処理装置である。
【0011】
これにより、めっき処理、洗浄処理、電解加工を順次行うことができ、又これらのプロセスを繰り返して行うことも可能である。また、めっきと電解加工のプロセス位置を分けることで両プロセスの加工時間や加工条件を任意に設定でき、加工プロセスの最適化を図ることができる。また、めっき処理部と電解加工処理部を別に設けることにより、両処理部で別の液体を用いることができ、相互汚染がない。
【0012】
本発明の第2の態様は、基板を保持するヘッド部と、基板表面に金属膜を電解めっきするめっき処理部と、めっき後の基板表面を洗浄する洗浄部と、加工電極を備え、洗浄後の基板と該加工電極との間に、液体の存在下で電圧を印加して前記基板上の少なくとも金属膜の電解除去加工を行う電解加工部とを備え、前記ヘッド部は、前記基板を保持したまま、前記めっき処理部、前記洗浄部、及び前記電解加工部間を移動可能に構成されていることを特徴とする基板処理装置である。
【0013】
本発明の好ましい一態様は、前記洗浄部は、前記めっき処理部と前記電解加工部との間に配置されていることを特徴としている。これにより、めっき処理部で使用する硫酸銅水溶液等、比較的電気伝導度が高い液体を電解加工部に持ち込むことを防止することができる。また、前記洗浄部は、洗浄液噴射ノズルを備えていることを特徴としている。また、前記洗浄部は、洗浄後の前記基板を乾燥する乾燥機構を備えていることを特徴としている。これにより、めっき処理又は電解加工を終了した基板を乾燥した状態でカセットに戻すことができる。
【0014】
また、本発明の好ましい一態様は、前記液体は、純水、超純水、電気伝導度が500μS/cm以下の液体または電解液であることを特徴としている。ここで、純水は、電気伝導度(1atm,25℃換算、以下同じ)が10μS/cm以下の水あり、超純水は、電気伝導度が0.1μS/cm以下の水である。このように、純水や超純水を使用して電解加工を行うことことで、加工面に不純物を残さない清浄な加工を行うことができる。また、前記めっき処理部におけるめっき処理と前記電解加工部における電解加工とを、少なくとも2回以上繰り返して行うことを特徴としている。
【0015】
本発明の好ましい一態様は、前記めっき処理部は、アノードと、該アノードと前記基板との間に配置されるイオン交換体と、該イオン交換体と前記基板との間にめっき液を供給するめっき液供給部とを備えたことを特徴としている。このように、めっき処理部のアノードと基板との間にイオン交換体を配置することにより、めっき液供給部から供給されるめっき液がアノードの表面に直接当たることを防止して、アノードの表面に形成されたブラックフィルムがめっき液によって巻き上げられて流れ出すことを防止することができる。なお、イオン交換体は通水性を有するものが望ましい。例えば、イオン交換繊維で出来た織布あるいは不織布、または多孔を施したフィルム等は液体を通すことができる。
【0016】
本発明の好ましい一態様は、前記ヘッド部は、該ヘッド部の下面に前記基板を該基板の側方から保持して該基板に給電を行う開閉自在の給電爪部材を備えていることを特徴としている。また、前記給電爪部材は、前記ヘッド部の周方向に沿った等間隔に複数配置されていることを特徴としている。これにより、基板をヘッド部に安定に保持しつつ基板に給電を行うことができる。
本発明の好ましい一態様は、前記給電爪部材は、前記基板上に形成される金属膜に対して貴なる金属から形成された給電部材を備えていることを特徴としている。これにより、電極素材の酸化による導電性の低下を防止することができる。
【0017】
本発明の好ましい一態様は、前記電解加工部は、前記基板表面の金属膜の膜厚を検知するセンサを備えたことを特徴としている。これにより、電解加工の進行状況を監視することが可能となる。
本発明の好ましい一態様は、前記めっき処理部及び前記電解加工処理部は、それぞれ個別に電源を有することを特徴としている。
【0018】
本発明の好ましい一態様は、前記ヘッド部、前記めっき処理部、前記洗浄部及び前記電解加工部は、1つの密閉可能な処理ユニット内に設置されていることを特徴としている。また、前記処理ユニット内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部が備えられていることを特徴としている。不活性ガスを処理ユニット内に供給するとは、好ましくは処理ユニット内に窒素などの不活性ガスを封入することをいう。ここで「封入」とは、処理ユニット内をパーティクルを低減した清浄な気体で充満させることをいう。特に、処理ユニットの内圧を外気圧よりも若干高圧にすることにより、パーティクルが外から処理ユニット内に入り込まなくなり、結果として基板表面に付着するパーティクルを低減することができる。また、不活性ガス気体を封入することにより、電解加工中に純水中の溶存酸素濃度が上昇することを防ぐことができ、これによって、純水の水質を安定化させ、電解加工時に純水から気泡が発生することを抑制して、電解加工の性能を安定させることができる。
【0019】
本発明の好ましい一態様は、前記電解加工部と前記めっき処理部は、共通の電源に接続されており、電源切換スイッチにより、電源の接続先を電解加工部とめっき加工部との間で切換可能であることを特徴としている。
【0020】
本発明の第3の態様は、基板に対してめっき処理を行い、めっき後の前記基板を洗浄し、洗浄後の前記基板と電極との間にイオン交換体を介在させ、かつ前記基板と前記電極との間に電気伝導度が500μS/cm以下の液体を供給して前記基板表面に対して除去加工である電解加工を行う基板処理方法であって、前記めっき処理と、前記洗浄処理と、前記電解加工処理とを少なくとも2回以上繰り返して行うことを特徴とする基板処理方法である。
【0021】
このように、基板に対してめっき処理を行った後に、電気伝導度が500μS/cm以下の液体をめっき後の基板と電極との間に供給して電解加工を行うことにより、めっき処理により形成された基板の凸部(hump)を効果的に除去することができ、基板の平坦性を向上させることができる。すなわち、電気伝導度が500μS/cm以下の液体は、電解が十分にされていないため、電気抵抗値の相違により、加工電極に接触又は近接する基板の凸部にイオン電流が集中し、これらのイオンが基板上の金属膜(凸部)に作用する。したがって、加工電極に接触又は近接した凸部を効果的に除去することができ、基板の平坦性を向上させることができる。特に、純水の場合は電気伝導度が10μS/cm以下であり、超純水の場合は電気伝導度が0.1μS/cm以下であり、良好な電解加工性が得られる。
【0022】
また、めっき後の基板を洗浄することで、高導電性の液体であるめっき液を基板から完全に除去して純水に置換し、電気伝導度が低い純水又は超純水等の環境下で電解加工(電解研磨)を行うことができる。特に、純水または超純水を用いた電解加工処理を行うことで、基板の表面の凸部のみを高い選択性で除去できる。すなわち、めっき処理と電解加工の間に洗浄工程を設けることで、例えば純水電解加工による凸部除去の効果を確実に得ることができる。そして、再び電解加工後の基板に対してめっき処理を行うことで、めっき処理による過度の凸部(hump)の形成を防止し、基板表面に微細孔と大穴(幅広トレンチ)が混在した場合においても、基板の表面において良好な平坦性を有するめっきによる金属膜を得ることができる。
【0023】
本発明の第4の態様は、基板表面にめっきを行うめっき処理と、めっき後の前記基板表面を洗浄する洗浄処理と、洗浄後の前記基板と加工電極との間に、液体の存在下で電圧を印加して前記基板表面に電解加工を行う電解加工処理とを有し、前記めっき処理、前記洗浄処理及び前記電解加工処理を少なくとも2回以上繰り返すことを特徴とする基板処理方法である。
本発明の好ましい一態様は、前記基板と前記加工電極との間にイオン交換体を介在させることを特徴としている。また、前記液体は、純水、超純水、電気伝導度が500μS/cm以下の液体または電解液であることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る基板処理装置の実施形態について図3乃至図21を参照して詳細に説明する。なお、図3乃至図21において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0025】
図3は本実施形態における基板処理装置の全体構成を示す平面図である。図3に示すように、基板処理装置は、矩形状のハウジング1内に配置されており、このハウジング1の内部で基板のめっき処理及び電解加工が連続的に行われる。基板処理装置は、内部に複数の基板を収納する一対のロード・アンロードユニット2と、基板を薬液で洗浄する一対のベベルエッチ・薬液洗浄ユニット3と、基板を載置保持するとともに該基板を反転する一対の基板ステージ4と、基板のめっき処理及び電解加工を行う4つの基板処理ユニット5とを備えている。又、ハウジング1内には、ロード・アンロードユニット2、ベベルエッチ・薬液洗浄ユニット3、及び基板ステージ4の間で基板を搬送する第1搬送ロボット6と、基板ステージ4と基板処理ユニット5との間で基板を搬送する第2搬送ロボット7とが配置されている。
【0026】
基板は表面(素子形成面、処理面)を上に向けてカセットに収納され、ロード・アンロードユニット2上に載置される。そして、第1搬送ロボット6が基板をカセットから取り出し、基板ステージ4上に移送して、この基板を基板ステージ4上に載置する。基板は基板ステージ4の反転機により表面が下に向くように反転され、第2搬送ロボット7に渡される。基板Wは、その表面が第2搬送ロボット7のハンドに触れないよう、基板の外周縁部でハンドに載置保持される。第2搬送ロボット7は基板を基板処理ユニット5の後述するヘッド部41に渡し、この基板処理ユニット5内で基板のめっき処理及び電解加工が行われる。
【0027】
次に、本実施形態における基板処理装置の内部に設置される基板処理ユニット5を詳細に説明する。図4は第1の実施形態における基板処理ユニット5の平面図、図5は図4の正断面図、図6は図4の側断面図である。図4及び図5に示すように、基板処理ユニット5は、仕切壁10によって2つの基板処理部、すなわち、基板のめっき処理を行うめっき処理部20と、めっき後の基板を電解加工する電解加工部30とに分割されている。又、これらのめっき処理部20及び電解加工部30はカバー11で覆われて、1つの密閉可能な処理空間8が区画形成されている。図4及び図5に示すように、カバー11の電解加工部30側の側面には基板を搬入出するための開口12が形成されており、この開口12には開閉自在なシャッタ13が設けられている。このシャッタ13はシャッタ開閉用エアシリンダ14に接続されており、このシャッタ開閉用エアシリンダ14の駆動によりシャッタ13が上下に移動して開口12を開閉するようになっている。このように、めっき処置部20及び電解加工部30を内部に収納した基板処理ユニット5の処理空間8をカバー11及びシャッタ13で密閉することにより、めっき処理において発生するミストなどが基板処理ユニット5の処理空間8の外部に飛散することを防止している。
【0028】
又、図5に示すように、カバー11の上部には、不活性ガス(パージガス)供給ポート15が設けられており、この不活性ガス供給ポート15からNガスどの不活性ガス(パージガス)が処理空間8内に供給される。カバー11の底面には円筒状の排気ダクト16が設けられており、この排気ダクト16を介して処理空間8内のガスが外部に排気される。
【0029】
図4に示すように、めっき処理部20と電解加工部30との間には、処理空間8内に位置して、めっき処理部20においてめっきされた基板を洗浄する洗浄部としてアーム状の洗浄ノズル17が配置されている。この洗浄ノズル17は、図示しない洗浄液供給源に接続され、洗浄ノズル17から基板Wの下面に向けて洗浄液(例えば、純水)が噴射される。この洗浄ノズル17は、回転可能に構成され、必要に応じてめっき処理後及び電解加工後の基板の洗浄を行う。
【0030】
図4乃至図6に示すように、基板処理ユニット5内には、めっき処理部20と電解加工部30との間を揺動可能な揺動アーム40が設置されており、この揺動アーム40の自由端側には基板を保持するヘッド部41が垂設されている。揺動アーム40を揺動することにより、図4に示すように、めっき処理部20においてめっきを行うめっき位置Pと電解加工部30において電解加工を行う電解加工位置Qとの間でヘッド部41を揺動させることができる。なお、ヘッド部41のめっき位置Pと電解加工位置Qとの間の移動は、上記揺動アーム40の揺動だけでなく、例えばヘッド部41の平行移動によって行うこともできる。
【0031】
図7は、揺動アーム40及びヘッド部41の要部を示す縦断面図である。図7に示すように、揺動アーム40は、回転可能な中空状の支柱42の上端に固定されており、支柱42の回転に伴って水平方向に揺動する。支柱42の内部には、軸受43によって支持される回転軸44が挿通されており、この回転軸44は支柱42に対して相対的に回転可能となっている。又、この回転軸44の上端には駆動プーリ45が取付けられている。
【0032】
ヘッド部41は、揺動アーム40に固定的に取付けられ、図7に示すように、揺動アーム40に固定された外筒46と、外筒46を上下に貫通する回転軸47と、下面に基板Wを保持する基板保持部48と、外筒46に対して相対的に上下動可能な可動部材49とから主として構成されている。基板保持部48は回転軸47の下端に連結されている。
【0033】
回転軸47は軸受50によって支持され、外筒46に対して相対的に回転可能となっている。この回転軸47の上部には従動プーリ51が取付けられており、前記駆動プーリ45と該従動プーリ51との間には、タイミングベルト52が掛け渡されている。これにより、支柱42内の回転軸44の回転に伴って回転軸47が回転し、この回転軸47と一体となって基板保持部48が回転する。
【0034】
可動部材49と外筒46との間には、シール材53によって密閉空間54が形成されており、この密閉空間54にはエア供給路55が連通している。これにより、密閉空間54にエア供給路55を介してエアを給排気することにより、可動部材49を外筒46に対して相対的に上下動させることができるようになっている。又、可動部材49の外周縁には、下方に向かって延出する押圧ロッド56が設けられている。
【0035】
図7に示すように、基板保持部48は、回転軸47の下端に連結されたフランジ部60と、下面に基板Wを真空吸着により吸着する吸着プレート61と、基板Wの外周部に配置されたガイドリング62とを備えている。吸着プレート61は、例えばセラミックスや強化樹脂などから形成されており、この吸着プレート61には複数の吸着孔61aが形成されている。
【0036】
図8は、図7の部分拡大図である。図8に示すように、フランジ部60と吸着プレート61との間には、吸着プレート61の吸着孔61aに連通する空間63が形成されている。又、フランジ部60と吸着プレート61との間にはOリング64が配置されており、上記空間63がこのOリング64によってシールされている。又、吸着プレート61との外周部、すなわち吸着プレート61とガイドリング62との間には、軟質のシールリング65が配置されている。このシールリング65は、吸着プレート61に吸着された基板Wの外周部の裏面に接触するようになっている。
【0037】
図9は、基板保持部48の平面図である。図8及び図9に示すように、基板保持部48には、6つのチャック機構70が周方向に等間隔に設けられている。このチャック機構70は、図8に示すように、基板保持部48のフランジ部60の上面に取付けられた台座71と、上下動可能なロッド72と、支軸73を中心として回転可能な給電爪部材74とを備えている。ロッド72の上端にはナット75が取付けられており、このナット75と台座71との間には圧縮コイルばね76が介装されている。
【0038】
図8に示すように、給電爪部材74とロッド72とは水平方向に移動可能なピン77を介して連結されており、ロッド72の上方への移動に伴って給電爪部材74は支軸73を中心として回転し内方に閉じ、ロッド72の下方への移動に伴って給電爪部材74は支軸73を中心として回転し外方に開くような構造となっている。このような構造により、可動部材49(図7参照)を下方に移動させ、押圧ロッド56をナット75に当接させロッド72を下方に押下げると、圧縮コイルばね76の付勢力に抗してロッド72が下方に移動し、これにより給電爪部材74が支軸73を中心として回転して外方に開くようになっている。そして、可動部材49を上方に移動させると、ロッド72が圧縮コイルばね76の弾性力で上昇し、これにより給電爪部材74は支軸73を中心として回転して内方に閉じるようになっている。これら6箇所に設けられたチャック機構70によって、基板Wは、その周縁部が位置決めされた状態で挟持され基板保持部48の下面に保持される。
【0039】
図10は、基板保持部48の底面図である。図10に示すように、ガイドリング62の下面には、給電爪部材74が取付けられた位置に半径方向に延びる溝62aが形成されている。給電爪部材74が開閉する際には、このガイドリング62の溝62a内を給電爪部材74が移動するようになっている。
【0040】
図8に示すように、給電爪部材74の半径方向内側の表面には、導電性の給電部材78が取付けられている。この給電部材78は、導電性の通電プレート79に接触するようになっている。通電プレート79はボルト80を介して電気的に電源ケーブル81に接続されており、この電源ケーブル81は電源702(図11参照)に接続されている。給電爪部材74が内方に閉じ、基板Wの周縁部を挟持すると、給電爪部材74の給電部材78が基板Wの周縁部に接触し、基板Wに対して給電を行うようになっている。ここで、給電部材78は、基板W上の加工する金属に対して貴なる金属から形成されていることが好ましい。
【0041】
図7に示すように、回転軸47の上端には、ロータリージョイント82が設けられており、基板保持部48に設けられたコネクタ83から延びるチューブ84と、装置内の電源702及び真空ポンプ(図示せず)から延びるチューブ85とがロータリージョイント82を介して接続されている。これらのチューブ84,85内には、上述した電源ケーブル81が収容されており、給電爪部材74の給電部材78と装置内の電源702とが電気的に接続されるようになっている。又、チューブ84,85内には、吸着用の空間63に連通する配管も収容されており、真空ポンプの駆動により吸着プレート61の下面に基板Wを吸着できるようになっている。
【0042】
次に、ヘッド部41の上下方向及び水平方向の移動、揺動、及び回転を行う駆動装置について図5及び図6を参照して説明する。この駆動装置100は、図5及び図6に示すように、カバー11で区画された基板処理ユニット5の処理空間8の外部に配置されている。したがって、駆動装置100からパーティクルなどがめっき処理部20等に混入することが防止され、又、めっき処理において発生するミストなどの影響を低減して、駆動装置100の耐久性を向上することができるようになっている。
【0043】
駆動装置100は、基板処理ユニット5の枠体に設けられたレール101と、このレール101上に設けられた摺動ベース102と、摺動ベース102に対して上下動可能に取付けられた昇降ベース103とから基本的に構成される。昇降ベース103には、上述した支柱42が回転可能に支持されている。したがって、昇降ベース103がレール101上を摺動することによって、ヘッド部41が水平方向(図4のA方向)に移動するようになっている。又、昇降ベース103には回動モータ104及び揺動モータ105が、摺動ベース102には昇降モータ(図示せず)がそれぞれ設置されている。
【0044】
昇降ベース103に支持された支柱42の下端には、支柱42と一体に回転する従動プーリ106が取付けられている。この従動プーリ106と揺動モータ105のシャフトに取付けられた駆動プーリ108との間には、タイミングベルト107が掛け渡されている。これによって、揺動モータ105の駆動に伴って支柱42が回転し、支柱42に固定された揺動アーム40が揺動するようになっている。
【0045】
昇降ベース103には、摺動ベース102に設けられたスライダサポート109によって上下方向に案内されるスライダ110が設けられており、図示しない昇降機構によって、昇降ベース103のスライダ110が摺動ベース102のスライダサポート109に案内されつつ、昇降ベース103が上下動するようになっている。
【0046】
支柱42内に挿嵌された回転軸44の下端には、回転軸44と一体に回転する従動プーリ111が取付けられており、この従動プーリ111と回動モータ104のシャフトに取付けられた駆動プーリ113との間には、タイミングベルト112が掛け渡されている。これによって、回動モータ104の駆動に伴って回転軸44が回転し、回転軸44に取付けた駆動プーリ45とヘッド部41の回転軸47に取付けた従動プーリ51との間に掛け渡したタイミングベルト52を介して該回転軸47が回転するようになっている。
【0047】
次に、基板処理ユニット5内のめっき処理部20について説明する。図11は、めっき処理部20の要部を示す縦断面図である。図11に示すように、めっき処理部20には、略円筒状で内部にめっき液を収容するめっき槽120が配置されており、このめっき槽120の内部には堰部材121が設けられている。めっき槽120の内部には、上方に開口するめっき室122が堰部材121によって形成されており、このめっき室122の底部には、電源切換スイッチ700を介して装置内の電源702の陽極に接続されるアノード123が配置されている。なお、このアノード123は、例えば含有量が0.03〜0.05%のリンを含む銅(含リン銅)で構成することが好ましい。これは、めっきの進行に伴ってアノード123の表面にブラックフィルムと呼ばれる黒膜を形成するためであり、このブラックフィルムによりスライムの生成が抑制される。
【0048】
堰部材121の内周壁には、めっき室122の中心に向かってめっき液を噴出する複数のめっき液噴出口(めっき液供給部)124が周方向に沿って等間隔に配置されている。このめっき液噴出口124は、堰部材121の内部を上下に延びるめっき液供給路125に連通している。このめっき液供給路125はめっき液供給ポンプ126(図6参照)に接続されており、このポンプ126の駆動により所定量のめっき液がめっき液噴出口124からめっき室122内に供給されるようになっている。又、堰部材121の外側には、この堰部材121をオーバーフローしためっき液を排出するめっき液排出路127が設けられており、堰部材121をオーバーフローしためっき液は、めっき液排出路127を介してリザーバ(図示せず)に入るようになっている。
【0049】
本実施形態では、アノード123の表面を覆うようにイオン交換体(イオン交換膜)128が配置されている。このイオン交換体128は、めっき液噴出口124からの噴流がアノード123の表面に直接当たることを防止するためのものであり、イオン交換体128によってアノード123の表面に形成されたブラックフィルムがめっき液によって巻き上げられて流れ出すことが防止される。なお、めっき処理部の構造は本実施例に限られない。
【0050】
次に、基板処理ユニット5内の電解加工部30について説明する。図12は、電解加工部30の要部を示す縦断面図である。図12に示すように、電解加工部30は、矩形状の電極部130と、電極部130に連結された中空スクロールモータ131とを備えている。この中空スクロールモータ131の駆動により、電極部130が自転を行わない円運動、いわゆるスクロール運動(並進回転運動)を行うようになっている。
【0051】
電極部130は、B方向(図4参照)に延びる複数の電極部材132と、上方に開口する容器133とを備えており、複数の電極部材132は容器133内に並列に等ピッチで配置されている。各電極部材132は、電源切換スイッチ700を介して装置内の電源702に接続される複数の電極134と、各電極134の表面を一体的に覆うイオン交換体(イオン交換膜)135とを備えている。イオン交換体135は、電極134の両側に配置された保持プレート136により電極134に取付けられている。
【0052】
このイオン交換体135は、例えば、アニオン交換基又はカチオン交換基を付与した不織布で構成されている。カチオン交換体は、好ましくは強酸性カチオン交換基(スルホン酸基)を担持したものであるが、弱酸性カチオン交換基(カルボキシル基)を担持したものでもよい。又、アニオン交換体は、好ましくは強塩基性アニオン交換基(4級アンモニウム基)を担持したものであるが、弱塩基性アニオン交換基(3級以下のアミノ基)を担持したものでもよい。
【0053】
ここで、例えば強塩基性アニオン交換基を付与した不織布は、繊維径20〜50μmで空隙率が約90%のポリオレフィン製の不織布に、γ線を照射した後グラフト重合を行ういわゆる放射線グラフト重合法により、グラフト鎖を導入し、次に導入したグラフト鎖をアミノ化して4級アンモニウム基を導入して作製される。導入されるイオン交換基の容量は、導入するグラフト鎖の量により決定される。グラフト重合を行うためには、例えばアクリル酸、スチレン、メタクリル酸グリシジル、更にはスチレンスルホン酸ナトリウム、クロロメチルスチレン等のモノマーを用い、これらのモノマー濃度、反応温度及び反応時間を制御することで、重合するグラフト量を制御することができる。したがって、グラフト重合前の素材の重量に対し、グラフト重合後の重量の比をグラフト率と呼ぶが、このグラフト率は、最大で500%が可能であり、グラフト重合後に導入されるイオン交換基は、最大で5meq/gが可能である。
【0054】
強酸性カチオン交換基を付与した不織布は、前記強塩基性アニオン交換基を付与する方法と同様に、繊維径20〜50μmで空隙率が約90%のポリオレフィン製の不織布に、γ線を照射した後グラフト重合を行ういわゆる放射線グラフト重合法により、グラフト鎖を導入し、次に導入したグラフト鎖を、例えば加熱した硫酸で処理してスルホン酸基を導入して作製される。又、加熱したリン酸で処理すればリン酸基が導入できる。ここでグラフト率は、最大で500%が可能であり、グラフト重合後に導入されるイオン交換基は、最大で5meq/gが可能である。
【0055】
イオン交換体135の素材の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系高分子、又はその他有機高分子が挙げられる。又素材形態としては、不織布の他に、織布、シート、多孔質材、短繊維等が挙げられる。
【0056】
ここで、ポリエチレンやポリプロピレンは、放射線(γ線と電子線)を先に素材に照射する(前照射)ことで、素材にラジカルを発生させ、次にモノマーと反応させてグラフト重合することができる。これにより、均一性が高く、不純物が少ないグラフト鎖ができる。一方、その他の有機高分子は、モノマーを含浸させ、そこに放射線(γ線、電子線、紫外線)を照射(同時照射)することで、ラジカル重合することができる。この場合、均一性に欠けるが、ほとんどの素材に適用できる。
【0057】
このように、イオン交換体135をアニオン交換能又はカチオン交換能を付与した不織布で構成することで、純水又は超純水や電解液等の液体が不織布の内部を自由に移動して、不織布内部の水分解触媒作用を有する活性点に容易に到達することが可能となって、多くの水分子が水素イオンと水酸化物イオンに解離される。更に、解離によって生成した水酸化物イオンが純水又は超純水や電解液等の液体の移動に伴って効率良く加工電極の表面に運ばれるため、低い印加電圧でも高電流が得られる。
【0058】
ここで、イオン交換体135をアニオン交換基又はカチオン交換基の一方を付与したもののみで構成すると、電解加工できる被加工材料が制限されるばかりでなく、極性により不純物が生成しやすくなる。そこで、アニオン交換基を有するアニオン交換体とカチオン交換基を有するカチオン交換体とを重ね合わせたり、イオン交換体135自体にアニオン交換基とカチオン交換基の双方の交換基を付与するようにしたりしてもよく、これにより、被加工材料の範囲を拡げるとともに、不純物を生成しにくくすることができる。
【0059】
本実施形態では、隣り合う電極部材132の電極134に、電源702の陰極と陽極とが交互に接続されている。例えば、図12に示すように、電源切換スイッチ700を介して、加工電極134aを電源702の陰極に接続し、給電電極134bを電源702の陽極に接続する。例えば、銅を加工する場合においては、陰極側に電解加工作用が生じるので、陰極に接続した電極134が加工電極134aとなり、陽極に接続した電極134が給電電極134bとなる。このように、本実施形態では、加工電極134aと給電電極134bとが並列に交互に配置される。
【0060】
なお、加工材料によっては、電源の陰極に接続される電極を給電電極とし、陽極に接続される電極を加工電極としてもよい。すなわち、被加工材料が例えば銅やモリブデン、鉄である場合には、陰極側に電解加工作用が生じるため、電源702の陰極に接続した電極134が加工電極134aとなり、陽極に接続した電極134が給電電極134bとなる。一方、被加工材料が例えばアルミニウムやシリコンである場合には、陽極側で電解加工作用が生じるため、電源の陽極に接続した電極が加工電極となり、陰極に接続した電極が給電電極となる。
【0061】
このように、加工電極134aと給電電極134bとを電極部材132の長手方向と垂直な方向に交互に設けることで、基板Wの導電体膜(被加工物)に給電を行う給電部を設ける必要がなくなり、基板Wの全面の加工が可能となる。加工中に、長手方向と垂直な方向に加工電極134aが配置されるピッチの整数倍、基板保持部48で保持した基板を走査させることで均一な加工が得られる。又、電極134間に印加される電圧の正負をパルス状に変化させることで、電解生成物を溶解させ、加工の繰り返しの多重性によって平坦度を向上させることができる。
【0062】
ここで、電極部材132の電極134は、電解反応により、酸化又は溶出が一般に問題となる。このため、電極の素材として、電極に広く使用されている金属や金属化合物よりも、炭素、比較的不活性な貴金属、導電性酸化物又は導電性セラミックスを使用することが好ましい。この貴金属を素材とした電極としては、例えば、下地の電極素材にチタンを用い、その表面にめっきやコーティングで白金又はイリジウムを付着させ、高温で焼結して安定化と強度を保つ処理を行ったものが挙げられる。セラミックス製品は、一般に無機物質を原料として熱処理によって得られ、各種の非金属・金属の酸化物・炭化物・窒化物などを原料として、様々な特性を持つ製品が作られている。この中に導電性を持つセラミックスもある。電極が酸化すると電極の電気抵抗値が増加し、印加電圧の上昇を招くが、このように、白金などの酸化しにくい材料やイリジウムなどの導電性酸化物で電極表面を保護することで、電極素材の酸化による導電性の低下を防止することができる。
【0063】
図12に示すように、各電極部材132の両側には、純水又は超純水を基板Wと電極部材132のイオン交換体135との間に供給するための純水供給ノズル137が設置されている。この純水供給ノズル137は純水供給ポンプ138(図5参照)に接続されており、このポンプ138の駆動により所定量の純水又は超純水が純水供給ノズル137から基板Wとイオン交換体135との間に供給されるようになっている。
【0064】
本実施形態では、容器133の内部は純水供給ノズル137から供給された液体で満たされ、基板Wは液体に浸漬された状態で電解加工が行われる。容器133の外側には、この容器133の外周壁133aをオーバーフローした液体を排出する液体排出路139が設けられており、外周壁133aをオーバーフローした液体は、液体排出路139を介して排液タンク(図示せず)に入るようになっている。
【0065】
なお、この例では、電源切換スイッチ700を介して電源702を切換えて、めっき処理部20でめっき処理を行う時には、給電爪部材74の給電部材78に電源702の陰極を、アノード123に電源702の陽極をそれぞれ接続し、電解加工部30で電解加工を行う時には、隣り合う電極部材32の電極34に電源702の陰極と陽極とを交互に接続するようにしている。
【0066】
なお、基板への給電を給電爪部材74の給電部材78により行い、図12に示される電極134は、全て加工電極にするようにしてもよい。そのように構成することにより、基板に対して、基板チャック機構70から直接給電されるので、基板と給電電極が接触する部分が小さくて済み、給電電極からの気泡発生箇所が減る。また、加工電極の数を倍に増やすことができるので、基板に対して通過する加工電極の数が増え、基板面での加工面内均一性、及び加工速度が向上する。また、この例では、電源切換スイッチ700を介して、めっき処理部20と電解加工部30で電源702を切換えるようにしているが、めっき処理部20と電解加工部30で個別に電源を備えるようにしてもよい。
【0067】
次に、本発明に係る基板処理装置を用いて半導体基板等の基板を処理する工程について説明する。まず、基板の表面(素子形成面、処理面)を上に向けて予めカセットに収納し、このカセットをロード・アンロードユニット2に載置しておく。第1搬送ロボット6がロード・アンロードユニット2上に載置されたカセットから基板を1枚ずつ取り出し、これを基板ステージ4上に移動して基板ステージ4上に載置する。基板ステージ4上の基板は反転機によって反転され、第2搬送ロボット7に渡される。そして、基板処理ユニット5のシャッタ開閉用エアシリンダ14を駆動してシャッタ13を開き、第2搬送ロボット7により基板Wをカバー11に形成された開口12から基板処理ユニット5の内部に挿入する。
【0068】
基板処理ユニット5に基板を受け渡す際には、駆動装置100の揺動モータ105を駆動し支柱42を所定角度だけ回転させ、これによって、ヘッド部41を電解加工部30上の電解加工位置Q(図4参照)に移動させておく。このとき、可動部材49を下降させることによって、押圧ロッド56をチャック機構70のナット75に当接させ、ロッド72を圧縮コイルばね76の付勢に抗して下方に押下げ、給電爪部材74を外方に開いておく。
【0069】
そして、基板処理ユニット5の内部に挿入された第2搬送ロボット7のハンドを上昇させて基板Wの上面(裏面)を基板保持部48の吸着プレート61の下面に当接させる。この状態で、可動部材49を上昇させることによってチャック機構70の給電爪部材74を内方に閉じる。これにより基板Wが給電爪部材74によって位置決めされた状態で保持される。このとき、給電爪部材74の給電部材78は、基板Wの周縁部に接触し、電源から基板Wに給電が可能な状態となる。そして、真空ポンプを駆動して、空間63を真空引きして基板Wを吸着プレート61の下面に吸着させる。その後、第2搬送ロボット7のハンドは基板処理ユニット5から引抜かれ、シャッタ13が閉じられる。
【0070】
次に、駆動装置100の揺動モータ105を駆動し支柱42を所定角度だけ回転させることによって、基板Wを保持したヘッド部41をめっき処理部20上のめっき位置Pに移動させる。そして、駆動装置100の昇降モータを駆動し支柱42を所定距離だけ降下させ、基板保持部48の下面に保持された基板Wをめっき槽120内のめっき液に浸漬する。基板Wがめっき液に浸漬された後、駆動装置100の回動モータ104を駆動し、支柱42内の回転軸44を介してヘッド部41の回転軸47を回転させ、基板Wを中速(数十min−1)の回転速度で回転させる。そして、アノード123と基板Wとの間に電流を通電し、基板Wの表面に銅膜(めっき膜)206(図1(b)参照)を形成する。この時、アノード123と基板Wの間には、定期的に電位が0または逆の電位となるようなパルス電圧を加えてもよい。
【0071】
めっき処理が完了した後、基板Wの回転を停止し、駆動装置100の昇降モータを駆動し支柱42及びヘッド部41を所定距離だけ上昇させる。次に、駆動装置100の揺動モータ105を駆動し支柱42を所定角度だけ回転させることによって、基板Wを保持したヘッド部41を洗浄ノズル17(シャワー)の上方に位置させる。そして、駆動装置100の昇降モータを駆動し支柱42を所定距離だけ降下させる。次に、駆動装置100の回動モータ104を駆動して、基板保持部48を例えば100min−1で回転させつつ、洗浄ノズル17から基板Wの下面に向けて洗浄液(純水)を噴射して、めっき後の基板W及び給電爪部材74等の洗浄を行い、めっき液を純水に置換する。
【0072】
洗浄処理が完了した後、駆動装置100の揺動モータ105を駆動し支柱42を所定角度だけ回転させることによって、ヘッド部41を電解加工部30上の電解加工位置Qに移動させる。そして、駆動装置100の昇降モータを駆動し支柱42を所定距離だけ降下させ、基板保持部48の下面に保持された基板Wを電極部130のイオン交換体135の表面に接触又は近接させる。この状態で、中空スクロールモータ131を駆動して電極部130をスクロール運動させる。また、スライドモータを駆動して、基板を加工電極134aが配置されているピッチの整数倍だけ走査させる。このとき、純水供給ノズル137から基板Wと電極部材132との間に純水又は超純水が供給され、基板Wは容器133内の液体に浸漬される。
【0073】
そして、電源切換スイッチ700を切換え、隣り合う電極部材132の電極134に電源702の陰極と陽極とを交互に接続して、電源702の陰極に接続した電極134を加工電極134a、陽極に接続した電極134を給電電極134bとした電圧を印加する。なお、基板への給電を給電爪部材74の給電部材78により行い、図12に示される電極134を全て加工電極とする場合には、電源702の陽極を給電爪部材74の給電部材78に、陰極を電極134にそれぞれ接続する。
【0074】
これによって、イオン交換体135により生成された水素イオン又は水酸化物イオンによって、加工電極(陰極)134aにおいて基板Wの表面の導電体膜(銅膜206)の電解加工を行う。この時、加工電極134aと給電電極134bの間に、定期的に電位が0または逆の電位となるようなパルス電圧を印加するようにしてもよい。
【0075】
ここで、超純水のような液自身の抵抗値が大きい液体を使用する場合には、イオン交換体135を基板Wに接触させることにより、電気抵抗を低減させることができ、印加電圧も小さくて済み、消費電力も低減できる。この「接触」は、例えばCMPのように物理的なエネルギー(応力)を被加工物に与えるために、「押し付ける」ことを意味するものではない。したがって、本実施形態における電解加工部30では、例えばCMP装置において基板と研磨部材を積極的に押し付ける押圧機構は具備していない。すなわち、CMPにおいては、一般に20〜50kPa程度の押圧力で基板を研磨面に押し付けているが、本実施形態の電解加工装置では、例えば、20kPa以下の圧力でイオン交換体135を基板Wに接触させればよく、10kPa以下の圧力でも十分な除去加工効果が得られる。
【0076】
ここで、純水は、例えば電気伝導度が10μS/cm以下の水であり、超純水は、例えば電気伝導度が0.1μS/cm以下の水である。このように電解質を含まない純水又は超純水を使用して電解加工を行うことで、基板Wの表面に電解質等の余分な不純物が付着したり、残留したりすることをなくすことができる。更に、電解によって溶解した銅イオン等が、イオン交換体135にイオン交換反応で即座に捕捉されるため、溶解した銅イオン等が基板Wの他の部分に再度析出したり、酸化されて微粒子となり基板Wの表面を汚染したりすることがない。
【0077】
なお、純水又は超純水の代わりに任意の電解液、例えば純水又は超純水に電解質を添加した電解液を使用してもよい。電解液を使用することで、電気抵抗を低減して消費電力を削減することができる。この電解液としては、例えば、NaClやNaSO等の中性塩、HClやHSO等の酸、更には、アンモニア等のアルカリなどの溶液を使用することができ、被加工物の特性によって適宜選択して使用することができる。
【0078】
このように、加工液として電解液を使用した場合には、前記イオン交換体135の代わりに、基板Wの表面の導電体膜(銅膜206)の表面に接触して該導電体膜を研磨除去する接触部材を設けることが好ましい。この接触部材は、材料自体に通液性を有するか、または多数の細孔を設けることで、通液性を有するようにするとともに、基板と密着性を保ち、かつ基板を傷つけないようにために、弾性を有するものであることが好ましい。接触部材はまた、導電性を有するか、またはイオンの交換が可能なものであることが更に好ましい。この接触部材の具体的な例としては、例えば発泡ポリウレタンなどの多孔質高分子、不織布などの繊維状のもの、各種研磨パッド、スクラブ洗浄部材が挙げられる。
【0079】
この場合、加工液として硫酸銅、硫酸アンモニウムなどの電解質を含む電解液を用いて、配線材料としての銅膜206(図1(b)参照)の表面を陽極酸化させ、接触部材でスクラブ除去するようにしてもよい。また、電解液にキレート剤を添加することにより、配線材料としての銅膜206(図1(b)参照)の表面をキレート化し脆弱化することにより、よりスクラブ除去し易くするようにしてもよい。
更に、電解液もしくは純水からなる加工液に砥粒を含有させるか、加工液とスラリを同時に供給するなどして、電解加工と砥粒による機械的研磨を組み合わせた複合加工を行うようにしてもよい。
【0080】
また、純水または超純水の代わりに、純水または超純水に界面活性剤等を添加して、電気伝導度が500μS/cm以下、好ましくは、50μS/cm以下、更に好ましくは、0.1μS/cm以下(比抵抗で10MΩ・cm以上)にした液体を使用してもよい。このように、純水または超純水に界面活性剤を添加することで、基板Wとイオン交換体135の界面にイオンの移動を防ぐ一様な抑制作用を有する層を形成し、これによって、イオン交換(金属の溶解)の集中を緩和して被加工面の平坦性を向上させることができる。ここで、界面活性剤濃度は、100ppm以下が好ましい。なお、電気伝導度の値が高すぎると電流効率が下がり、加工速度が遅くなるが、500μS/cm以下、好ましくは、50μS/cm以下、更に好ましくは、0.1μS/cm以下の電気伝導度を有する液体を使用することで、所望の加工速度を得ることができる。
なお、より厳密に基板のめっき膜凸部のみを選択的に除去したい場合には、電気伝導度50μS/cm以下に、更に好ましくは2.5μS/cm以下に調整することが好ましい。
【0081】
電解加工完了後、電源702の接続を切り、電極部130のスクロール運動を停止させ、しかる後、駆動装置100の昇降モータを駆動し支柱42及びヘッド部41を所定距離だけ上昇させる。その後、基板処理ユニット5に設けられたシャッタ13を開き、第2搬送ロボット7のハンドをカバー11に形成された開口12から基板処理ユニット5の内部に挿入する。そして、基板Wを受け取れる位置にまで第2搬送ロボット7のハンドを上昇させる。この状態で、可動部材49を下降させることによって、押圧ロッド56をチャック機構70のナット75に当接させ、ロッド72を圧縮コイルばね76の付勢力に抗して下方に押下げ、給電爪部材74を外方に開く。これによって基板Wがリリースされ、第2搬送ロボット7のハンドに載置される。この後、基板Wが載置された第2搬送ロボット7のハンドは基板処理ユニット5から引抜かれ、シャッタ13が閉じられる。
【0082】
めっき処理及び電解加工後の基板Wを受け取った第2搬送ロボット7は、この基板Wを基板ステージ4上に移動して基板ステージ4上に載置する。基板ステージ4上の基板を受け取った第1搬送ロボット6は、この基板Wをベベルエッチ・薬液洗浄ユニット3に搬送する。このベベルエッチ・薬液洗浄ユニット3においては、めっき処理後の基板Wが薬液で洗浄されるともに、基板Wのベベル部に薄く形成された銅薄膜等がエッチング除去され、これに加えて、基板Wの水洗い及び乾燥処理が行われる。ベベルエッチ・薬液洗浄ユニット3においてこれらの処理がなされた後、この基板Wを第1搬送ロボット6でロード・アンロードユニット2のカセットに戻し、一連の処理が完了する。
【0083】
このような構成の基板処理装置を用い、電解加工部30において使用する液体の電気伝導度をそれぞれ2.5μS/cm、50μS/cm、500μS/cmとして実際に基板の処理を行った。選択的な凸部除去という観点では、電気伝導度を小さくする方が平坦性が得られ、特に一般的な純水のレベルである2.5μS/cmでは良好な平坦性が得られた。
【0084】
次に、本発明に係る基板処理装置の第2の実施形態について図13及び図14を参照して詳細に説明する。なお、上述の第1の実施形態における部材又は要素と同一の作用又は機能を有する部材又は要素には同一の符号を付し、特に説明しない部分については第1の実施形態と同様である。
【0085】
図13は第2の実施形態における基板処理ユニット5の平面図、図14は図13の正断面図である。図示するように、基板処理ユニット5は、仕切壁10によって2つの基板処理部、すなわち、基板のめっき処理を行うめっき処理部20と、めっき後の基板を電解加工する電解加工部30とに分割されている。又、これらのめっき処理部20及び電解加工部30はカバー11で覆われて、1つの密閉可能な処理空間8が区画形成されている。又、軸17aを中心として回転可能に構成された洗浄ノズル17が備えられ、めっき処理及び電解加工完了後の基板は、この洗浄ノズル17から供給される純水等により洗浄できるようになっている。カバー11の電解加工部30側の側面には基板を搬入出するための開口12が形成されており、この開口12には開閉自在なシャッタ13が設けられている。このシャッタ13はシャッタ開閉用エアシリンダ14に接続されており、このシャッタ開閉用エアシリンダ14の駆動によりシャッタ13が上下に移動して開口12を開閉するようになっている。このように、基板処理ユニット5の内部を密閉することにより、めっき処理において発生するミストなどが基板処理ユニット5の外部に飛散することを防止している。
【0086】
図14に示すように、カバー11の上部には、不活性ガス(パージガス)供給ポート15が設けられており、この不活性ガス供給ポート15からNガスなどの不活性ガス(パージガス)が基板処理ユニット5内に供給される。カバー11の底面には円筒状の排気ダクト16が設けられており、この排気ダクト16を介して基板処理ユニット5内のガスが外部に排気される。
【0087】
図13に示すように、めっき処理部20においてめっきされた基板を洗浄する洗浄部として、又電解加工部30において電解加工された基板を洗浄する洗浄部として、アーム状の洗浄ノズル17が配置されている。この洗浄ノズル17は、図示しない洗浄液供給源に接続され、洗浄ノズル17から基板Wの下面に向けて洗浄液(例えば、純水)が噴射される。なお、この洗浄ノズル17は軸17aを中心として回転可能に構成され、電解加工時には図示の位置から退避される。
【0088】
基板処理ユニット5内には、めっき処理部20と電解加工部30との間を揺動可能な揺動アーム40が設置されており、この揺動アーム40の自由端側には基板を保持するヘッド部41が垂設されている。揺動アーム40を揺動することにより、図13に示すように、めっき処理部20においてめっきを行うめっき位置Pと電解加工部30において電解加工を行う電解加工位置Qとの間でヘッド部41を揺動させることができる。なお、この例では、ヘッド部41は、表面を下向き(フェイスダウン)にして基板Wを吸着保持するように構成されている。
【0089】
電解加工部30は、ヘッド部41の下方に配置される円板状の電極部151と、電極部151に接続される電源704とを備えている。
【0090】
アーム40は、揺動用モータ152に連結された揺動軸153の上端に取付けられており、揺動用モータ152の駆動に伴って水平方向に揺動するようになっている。又、この揺動軸153は、上下方向に延びるボールねじ154に連結されており、ボールねじ154に連結された上下動用モータ155の駆動に伴ってアーム40とともに上下動するようになっている。
【0091】
ヘッド部41は、このヘッド部41で保持した基板Wと電極部151とを相対移動させる第1駆動部としての自転用モータに接続されており、この自転用モータの駆動に伴って回転(自転)するようになっている。又、上述したように、アーム40は上下動及び水平方向に揺動可能となっており、ヘッド部41はアーム40と一体となって上下動及び水平方向に揺動可能となっている。
【0092】
電極部151の下方には、基板Wと電極部151とを相対移動させる第2駆動部としての中空モータ156が設置されており、この中空モータ156の主軸には、この主軸の中心から偏心した位置に駆動端が設けられていて、電極部151をスクロール(並進回転)運動をするようになっている。
【0093】
図15はヘッド部41及び電解加工部30を模式的に示す縦断面図、図16は基板Wと電解加工部30の電極部151との関係を示す平面図である。図16において、基板Wは点線で示されている。図15及び図16に示すように、電極部151は、基板Wの径よりも大きな径を有する略円板状の加工電極160と、この加工電極160の外周部に配置された複数の給電電極161と、加工電極160と給電電極161とを分離する絶縁体162とを備えている。図15に示すように、加工電極160の上面はイオン交換体163により、又給電電極161の上面はイオン交換体164によりそれぞれ覆われている。これらのイオン交換体163,164は一体に形成してもよい。なお、これらのイオン交換体163,164は図16では図示していない。
【0094】
本実施形態では、電極部151及びヘッド部41の大きさの関係で、電解加工中に電極部151の上方から電極部151の上面に流体の供給を行うことができない。したがって、本実施形態では、図15及び図16に示すように、加工電極160に、純水、より好ましくは超純水を供給する流体供給部としての複数の流体供給口165を形成している。本実施形態においては、加工電極160の中心に対して放射状に複数の流体供給口165が配置されている。これらの流体供給口165は、中空モータ156の中空部の内部を延びる純水供給管に接続されており、流体供給口165から電極部151の上面に純水又は超純水が供給されるようになっている。
【0095】
本実施形態では、加工電極160を電源704の陰極に接続し、給電電極161を電源704の陽極に接続しているが、加工材料によっては、電源704の陰極に接続される電極を給電電極とし、陽極に接続される電極を加工電極としてもよい。すなわち、被加工材料が例えば銅やモリブデン、鉄である場合には、陰極側に電解加工作用が生じるため、電源の陰極に接続した電極が加工電極となり、陽極に接続した電極が給電電極となる。一方、被加工材料が例えばアルミニウムやシリコンである場合には、陽極側で電解加工作用が生じるため、電源の陽極に接続した電極が加工電極となり、陰極に接続した電極が給電電極となる。
【0096】
電解加工中には、自転用モータを駆動して基板Wを回転させ、同時に中空モータ156を駆動して電極部151をスクロール中心O(図16参照)を中心としてスクロール運動させる。このように、ヘッド部41に保持された基板Wと加工電極160とをスクロール領域S内で相対運動させて基板W(銅膜206)の全面の加工が行われる。本実施形態の電解加工部30の電極部151は、この相対運動中に、加工電極160の運動中心(本実施形態ではスクロール運動の中心O)が常に基板Wの外径よりも内側に位置するように構成されている。このように、加工電極160の径を基板Wの径よりも大きくし、かつ加工電極160の運動中心を常に基板Wの外径よりも内側に位置させることで、基板Wの表面における加工電極160の存在頻度を可能な限り均一化することができる。又、このように構成することで、電極部151の大きさを最小限にすることができるので、装置全体を大幅に小型化及び軽量化することができる。なお、加工電極160の径は、基板Wと加工電極160との相対運動距離(本実施形態ではスクロール半径e)と、基板Wの径との合計よりも大きいことが好ましく、又、基板Wの径の2倍よりも小さいことが好ましい。
【0097】
又、給電電極161が存在する領域では基板Wの加工を行うことができないため、給電電極161が配置された外周部の加工速度はそれ以外の領域と比較して低くなる。したがって、給電電極161が加工速度に与える影響を小さくするためには、給電電極161が占有する面積(領域)を小さくすることが好ましい。この観点から、本実施形態では、小さな面積の給電電極161を加工電極160の外周部に複数配置し、このうちの少なくとも1つが相対運動中に基板Wに接触又は近接して給電を行うようにしている。このようにすれば、例えば、リング状の給電電極を加工電極160の外周部に配置した場合に比べて加工されない領域を小さくすることができ、基板Wの外周部が加工されないまま残ってしまうことを防止することができる。
【0098】
次に、本実施形態における基板処理装置を用いた基板処理(電解加工)について説明する。電源704により加工電極160と給電電極161との間に所定の電圧を印加し、イオン交換体163,164により生成された水素イオン又は水酸化物イオンによって、加工電極(陰極)において基板Wの表面の導電体膜(銅膜206)の電解加工を行う。このとき、加工電極160と対面する部分において加工が進行するが、基板Wと加工電極160とを相対移動させることにより基板Wの全面の加工を行っている。上述したように、加工電極160が基板Wより大きな径を有しており、又、上記相対運動中に、加工電極160の運動中心Oが常に基板Wの外径よりも内側に位置するようになっているので、基板Wの表面における加工電極160の存在頻度を可能な限り均一化することができる。又、このような構成により、電極部151の大きさを最小限にすることができ、装置全体を大幅に小型化及び軽量化することができる。
【0099】
次に、図17を参照してめっき処理、洗浄及び電解加工を繰り返して行うことについて説明する。図4及び図13に示すように、基板処理ユニット5においては、めっき処理部20と電解加工部30との間には、揺動可能な揺動アーム40が設置されており、この揺動アーム40の自由端側には基板を保持するヘッド部41が垂設されている。従って、揺動アーム40を揺動することにより、ヘッド部41に保持された基板をめっき処理部20においてめっき処理を行い、電解加工部30において電解加工(電解研磨)を行うことができる。又、洗浄ノズル17を備え、めっき処理後及び電解加工後の基板を洗浄できるようになっている。
【0100】
図2を参照して説明したように、微細孔208と幅広トレンチ209とが混在する基板Wの表面に銅めっきを施して銅膜206を形成すると、微細孔208の上ではめっきの成長が促進されて銅膜206が盛り上がる傾向があり、凸部が形成される。一方、幅広トレンチ209の内部ではレベリング性を高めためっきの成長を行うことができないため、結果として基板W上に堆積した銅膜206には、微細穴208上の盛り上がりの高さと、幅広トレンチ上のくぼみの深さとの間に段差が形成されることになる。このような段差の発生を軽減するためには、めっき処理と電解加工(電解研磨)とを繰り返して行うことが好ましい。
【0101】
図18は、めっき処理と電解研磨とを2回繰り返して行うようにした例を示す。まず、電解めっきを行って微細孔208の内部に銅を埋め込む。この時点で、微細孔208の上部には局部的な凸部が形成されるが、幅広トレンチ209の方はまだ銅が埋め込まれていない状態にある(図18(a)参照)。これは、パターン密度が高い部分は表面積が広く、溝幅が狭い部分に促進剤となる添加剤が集中し、このため、微細孔208が存在する部分でのめっきの成長が促進されるためである。ここで純水による基板の洗浄を行い、めっき液を基板Wの表面から除去する。そして、電解加工部30にて電解研磨を行い、微細穴208上に形成された局部的な凸部を除去する(図18(b)、(c)参照)。これにより、第1回目のめっき処理、洗浄処理及び電解研磨処理の工程が終了する。
【0102】
次に、純水で基板を洗浄した後、再びめっき処理部20で電解めっきを行う。そして、幅広トレンチ209が十分に埋め込まれた状態で電解めっきを停止する。この状態では、幅広トレンチ209内に銅が完全に埋め込まれ、微細孔208の上にも銅膜(めっき膜)206が形成される(図18(d)参照)。そして、純水で基板を洗浄した後、再び電解加工部30で電解研磨を行う。この時の電解研磨により、銅膜206の表面が略平坦化され、所望の膜厚の銅膜206を微細孔208及び幅広トレンチ209に埋め込んだ状態で残すことができる(図18(e)、(f)参照)。この状態で、例えば50−100nm程度の良好な平坦性を有する銅膜(めっき膜)206が残される。そして、電解研磨の後に純水による基板の洗浄を行い、乾燥することでめっき処理及び電解加工の工程を終了する。
【0103】
なお、上記実施例においては、めっき処理及び電解研磨をそれぞれ2回繰り返す例について説明したが、3回以上繰り返すようにしても勿論よい。さらに、電解加工で基板表面のデバイス配線形成に不要な銅膜を完全に除去し、パターン内部の銅膜のみを残留させることも可能である。このようにめっき処理と電解加工とを複数回繰り返して行うことで、大きな段差を1回で電解研磨により平坦化するのと比較して、より少ない加工時間でより平坦な面が得やすくなる。即ち、めっきと電気伝導度が低い液体を用いた電解加工のプロセスを繰り返すことにより、微細孔部分における過度の凸部の形成を防ぐことができ、微細孔にも幅広トレンチにも効率よく平坦に銅膜が埋め込まれた基板を得ることができる。
【0104】
図19は、本発明の他の実施形態の電解加工部の構成例を示す。この電解加工部においては、イオン交換体(カチオン交換体171a及び/又はアニオン交換体171b)の再生を行う再生部170a,170bを備えている。
【0105】
ここに、再生部170a,170bは、イオン交換体(カチオン交換体171a及び/又はアニオン交換体171b)と接触乃至近接した位置に配置された隔壁172と、加工電極173又は給電電極174と隔壁172との間に形成された排出部175と、この排出部175に汚染物排出用の排出用液体Aを供給する排出液供給部176を有している。そして、イオン交換体(カチオン交換体171a及び/又はアニオン交換体171b)に基板W等の被処理材を近接乃至接触させた状態で、排出部175に排出液供給部176から汚染物排出用の排出用液体Aを、隔壁172とイオン交換体(カチオン交換体171a及び/又はアニオン交換体171b)との間に電解加工液供給部177から電解加工用の加工用液体Bをそれぞれ供給し、同時に、加工電極173と給電電極174との間に、加工電極173を陰極、給電電極174を陽極とした電圧を加工用電源178から印加し、これによって、電解加工を行う。
【0106】
この時、カチオン交換体171aにあっては、この内部に加工中に取り込まれた被加工物の溶解イオンM等のイオンが加工電極(陰極)173側に向かって移動して隔壁172を通過し、この隔壁172を通過したイオンMは、隔壁172と加工電極173との間に供給される排出用液体Aの流れで系外に排出され、これによって、カチオン交換体171aが再生される。この隔壁172として、カチオン交換体を使用することで、カチオン交換体171aから出たイオンMのみを隔壁(カチオン交換体)172を透過させることができる。一方、アニオン交換体171bにあっては、この内部のイオンXが、給電電極(陽極)174側に向かって移動して隔壁172を通過し、この隔壁172を通過したイオンXは、隔壁172と給電電極174との間に供給される排出用液体Aの流れで系外に排出され、これによって、アニオン交換体171bが再生される。この隔壁172として、アニオン交換体を使用することで、アニオン交換体171bから出たイオンXのみを隔壁(アニオン交換体)172を透過させることができる。
【0107】
ここで、加工用液体としては、超純水又は純水等の電気伝導度の低い液体を用いることが好ましく、これにより電解加工の効率を上げることができる。又、隔壁172と加工電極173又は給電電極174との間を流れる排出液としては、電気伝導度が高い液体(電解液)を供給するようにすることが好ましい。ここで、電解液としては、例えば、NaClやNaSO等の中性塩、HClやHSO等の酸、更には、アンモニア等のアルカリが使用でき、被加工物の特性によって、適宜選択して使用すればよい。これにより、イオン交換体の再生の効率を高めることができる。
【0108】
なお、電解加工部には、図16に示すように、基板表面の電解加工の対象物である金属膜(銅膜206)の膜厚を検知するセンサ168を備えることが好ましい。金属膜の膜厚を検知するセンサ168としては、例えば投光素子と受光素子とを具備した光学式センサを用いることができる。即ち、金属膜の表面に向けて投光素子から光を入射し、金属膜からの反射光を受光素子で受光するようにして、金属膜(銅膜206)の膜厚を検知することができる。この場合、投光素子から照射する光は、例えばレーザ光もしくはLED光源によるものである。
【0109】
また、金属膜(銅膜206)の内部に渦電流を発生させ、この渦電流の大きさを検出する渦電流センサを近傍に配置することで、金属膜内部に発生する渦電流の大きさから膜厚を検知することができる。更に、電解加工の対象となる金属膜の近傍に温度センサを配置し、金属膜の電解研磨に伴う膜厚の変化により発熱量が変化することを利用して、この発熱量の変化から膜厚の変化を検知することも可能である。又、電解加工の対象となる金属膜の膜厚の変化により、ヘッド部又は電解加工部を回転駆動するモータに入力される電流が変化する。従って、この電流の変化から膜厚の変化を検知することも可能である。これらの金属膜の膜厚を検知する手段を備えることで、電解加工中における膜厚の状態を正確に把握することが可能となり、これにより精度の高い加工を行うことが可能となる。
【0110】
図20は、基板処理ユニットの洗浄部の構成例を示す縦断面図である。図20に示すように、この洗浄部217は、基板Wの周縁部に洗浄液を噴射して洗浄する複数の洗浄ノズル218と、洗浄後の基板Wを乾燥させるためのアーム状のエアブロア219とを備えている。これらの洗浄ノズル218は、図示しない洗浄液供給源に接続され、洗浄ノズル218から基板Wの下面に向けて洗浄液(例えば、純水)が噴射される。又、エアブロア219はエア供給路220を介して図示しない気体供給源に接続され、エアブロア219からは乾燥した気体(例えばNガス)が基板Wの下面に向けて噴射される。なお、エアブロア219は回転可能に構成されている。
【0111】
このような構成の洗浄部217においては、洗浄ノズル218から基板Wの下面に向けて洗浄液を噴射した後、基板保持部48の回転速度を、例えば300min−1に上げ、水切りを行う。又、これと同時に、エアブロア219から基板Wにエアを吹き付けて乾燥させる。スピンドライの場合、通常2000min−1程度で基板を回転させる必要があるが、本実施形態のように、エアブローをすることでそれほどの回転速度を必要としない。
【0112】
又、基板処理ユニット内の基板処理部の構成は、上述したものに限られるものではない。例えば、図21に示すように、揺動アーム40が固定される支柱42を中心として複数の基板処理部を設けてもよい。図21に示す例では、支柱42を中心として、めっき処理部20、洗浄部210及び電解加工部30が配置されており、支柱42が回転することによって、ヘッド部41がめっき処理部20、洗浄部210及び電解加工部30の間を移動できるようになっている。これにより、基板に対してめっき処理を行い、めっき後の基板を洗浄し、洗浄後の基板に電解加工を行い、電解加工後の基板に対して再びめっき処理を行うという基板処理を容易に実行することができる。ここで電解加工は、めっき後の基板と電極に取付けられたイオン交換体との間に電気伝導度が500μS/cm以下の液体を供給して行い、これにより良好な電解加工性が得られる。そして、めっき処理、洗浄、電解加工、洗浄、めっき処理、…というプロセスを繰り返すことで、特に微細孔近傍における過度の凸部の形成を電解研磨により除去して、微細孔及び幅広トレンチが混在した基板に対して平坦性を保持しつつ銅膜をめっきにより埋め込むことができる。
【0113】
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
【0114】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、基板に対してめっき処理を行った後に、例えば電気伝導度が500μS/cm以下の液体をめっき後の基板と電極との間に供給して電解加工を行うことにより、めっき処理により形成された基板の凸部(hump)を効果的に除去することができ、基板の平坦性を向上することができる。すなわち、例えば電気伝導度が500μS/cm以下の液体は、電離が十分にされていないため、電気抵抗値の相違によりイオン交換体に接触又は近接する基板の凸部のみでイオンが電離され、これらのイオンが基板上の膜(凸部)に作用する。したがって、イオン交換体に接触又は近接した凸部を効果的に除去して基板の平坦性を向上させることができ、また、表面の平坦性に優れ、かつ薄膜化することで経済性の優れた金属膜を形成、あるいは平坦性に優れた埋め込み配線形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】銅配線基板の一製造例を工程順に示す図である。
【図2】従来の基板にめっき処理を施したときの問題点の説明に付する断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における基板処理装置の全体構成を示す平面図である。
【図4】図3の基板処理装置の内部に設置される基板処理ユニットを示す平面図である。
【図5】図4の正断面図である。
【図6】図4の側断面図である。
【図7】図4の基板処理ユニットの揺動アーム及びヘッド部の要部を示す縦断面図である。
【図8】図7の部分拡大図である。
【図9】図7のヘッド部の基板保持部の平面図である。
【図10】図7のヘッド部の基板保持部の底面図である。
【図11】図4の基板処理ユニットのめっき処理部を示す縦断面図である。
【図12】図4の基板処理ユニットの電解加工部を示す縦断面図である。
【図13】本発明の第2の実施形態における基板処理ユニットを示す平面図である。
【図14】図13の正断面図である。
【図15】図13の基板処理ユニットのヘッド部及び電極部の要部を示す縦断面図である。
【図16】図15のヘッド部と電解加工部の電極部との関係を示す平面図である。
【図17】本発明の基板処理方法における基板処理のプロセスフロー例を示す図である。
【図18】めっき処理と電解研磨とを繰り返し行った例を示す各工程の断面図である。
【図19】基板処理ユニットの変形例を示す図であり、イオン交換体の再生部を備え、電解加工部と再生部とに異なる種類の液体を流すようにした電解加工部を模式的に示す図である。
【図20】基板処理ユニットにおける洗浄部の構成例を示す縦断面図である。
【図21】本発明の実施形態の基板処理ユニットの変形例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ハウジングユニット
2 ロード・アンロードユニット
3 ベベルエッチ・薬液洗浄・乾燥ユニット
4 基板ステージ
5 基板処理ユニット
6 第1搬送ロボット
7 第2搬送ロボット
17 洗浄ノズル
20 めっき処理部
30 電解加工部
40 揺動アーム
41 ヘッド部
42 支柱
48 基板保持部
60 フランジ部
61 吸着プレート
62 ガイドリング
65 シールリング
70 チャック機構
74 給電爪部材
78 給電部材
79 通電プレート
100 駆動装置
101 レール
102 摺動ベース
103 昇降ベース
104 回動モータ
105 揺動モータ
109 スライダサポート
110 スライダ
120 めっき槽
123 アノード
124 めっき液噴出口(めっき液供給部)
128 イオン交換体
130,151 電極部
131,156 中空スクロールモータ
132 電極部材
134 電極
135,163,164 イオン交換体
137 純水供給ノズル
152 揺動用モータ
153 揺動軸
154 ボールネジ
155 上下動用モータ
160 加工電極
161 給電電極
165 流体供給口
168 センサ
170a,170b イオン交換体の再生部
171 イオン交換体
172 隔壁
173 加工電極
174 給電電極
175 排出部
176 排出液供給部
177 電解加工液供給部
178 加工用電源
201 半導体基材
201a 導電層
202 絶縁膜
203 コンタクトホール
205 バリア膜
206 銅膜
207 シード層
208 微細孔(穴)
209 幅広トレンチ
210 洗浄部

Claims (20)

  1. 基板を保持するヘッド部と、
    基板に対して金属膜を電解めっきするめっき処理部と、
    めっき後の基板表面を洗浄する洗浄部と、
    洗浄後の基板と電極との間にイオン交換体を介在させ、かつ前記基板と前記電極との間に、液体の存在下で電圧を印加することにより前記基板上の少なくとも金属膜の電解除去加工を行う電解加工部とを備え、
    前記ヘッド部は、前記基板を保持したまま、前記めっき処理部、前記洗浄部、及び前記電解加工部間を移動可能に構成されていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 基板を保持するヘッド部と、
    基板表面に金属膜を電解めっきするめっき処理部と、
    めっき後の基板表面を洗浄する洗浄部と、
    加工電極を備え、洗浄後の基板と該加工電極との間に、液体の存在下で電圧を印加して前記基板上の少なくとも金属膜の電解除去加工を行う電解加工部とを備え、
    前記ヘッド部は、前記基板を保持したまま、前記めっき処理部、前記洗浄部、及び前記電解加工部間を移動可能に構成されていることを特徴とする基板処理装置。
  3. 前記洗浄部は、前記めっき処理部と前記電解加工部との間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理装置。
  4. 前記洗浄部は、洗浄液噴射ノズルを備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記洗浄部は、洗浄後の前記基板を乾燥する乾燥機構を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 前記液体は、純水、超純水、電気伝導度が500μS/cm以下の液体または電解液であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  7. 前記めっき処理部におけるめっき処理と前記電解加工部における電解加工とを、少なくとも2回以上繰り返して行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記めっき処理部は、アノードと、該アノードと前記基板との間に配置されるイオン交換体と、該イオン交換体と前記基板との間にめっき液を供給するめっき液供給部とを備えていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記ヘッド部は、該ヘッド部の下面に前記基板を該基板の側方から保持して該基板に給電を行う開閉自在の給電爪部材を備えていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  10. 前記給電爪部材は、前記ヘッド部の周方向に沿った等間隔に複数配置されていることを特徴とする請求項9に記載の基板処理装置。
  11. 前記給電爪部材は、前記基板上に形成される金属膜に対して貴なる金属から形成された給電部材を備えていることを特徴とする請求項9又は10に記載の基板処理装置。
  12. 前記電解加工部は、前記基板表面の金属膜の膜厚を検知するセンサを備えていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  13. 前記めっき処理部及び前記電解加工処理部は、それぞれ個別に電源を有することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  14. 前記ヘッド部、前記めっき処理部、前記洗浄部及び前記電解加工部は、1つの処理ユニット内に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  15. 前記処理ユニット内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部が備えられていることを特徴とする請求項14に記載の基板処理装置。
  16. 前記電解加工部と前記めっき処理部は、共通の電源に接続されており、電源切換スイッチにより、電源の接続先を電解加工部とめっき加工部との間で切換可能であることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  17. 基板に対してめっき処理を行い、めっき後の前記基板を洗浄し、洗浄後の前記基板と電極との間にイオン交換体を介在させ、かつ前記基板と前記電極との間に電気伝導度が500μS/cm以下の液体を供給して前記基板表面に対して除去加工である電解加工を行う基板処理方法であって、前記めっき処理と、前記洗浄処理と、前記電解加工処理とを少なくとも2回以上繰り返して行うことを特徴とする基板処理方法。
  18. 基板表面にめっきを行うめっき処理と、
    めっき後の前記基板表面を洗浄する洗浄処理と、
    洗浄後の前記基板と加工電極との間に、液体の存在下で電圧を印加して前記基板表面に電解加工を行う電解加工処理とを有し、
    前記めっき処理、前記洗浄処理及び前記電解加工処理を少なくとも2回以上繰り返すことを特徴とする基板処理方法。
  19. 前記基板と前記加工電極との間にイオン交換体を介在させることを特徴とする請求項18記載の基板処理方法。
  20. 前記液体は、純水、超純水、電気伝導度が500μS/cm以下の液体または電解液であることを特徴とする請求項18又は19に記載の基板処理方法。
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