JP4172945B2 - 電解加工用イオン交換体の再生方法及び再生装置 - Google Patents

電解加工用イオン交換体の再生方法及び再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハ等の基板表面の導電性材料を加工したり、基板表面に付着した不純物を除去したりする電解加工に使用するイオン交換体に取り込まれた金属またはその他のイオンを電気的に除去してイオン交換体を再生するようにした電解加工用イオン交換体の再生方法及びその再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体ウェハ等の基板上に回路を形成するための配線材料として、アルミニウムまたはアルミニウム合金に代えて、電気抵抗率が低くエレクトロマイグレーション耐性が高い銅(Cu)を用いる動きが顕著になっている。この種の銅配線は、基板の表面に設けた微細凹みの内部に銅を埋込むことによって一般に形成される。この銅配線を形成する方法としては、CVD、スパッタリング及びめっきといった手法があるが、いずれにしても、基板のほぼ全表面に銅を成膜して、化学機械的研磨(CMP)により不要の銅を除去するようにしている。
【0003】
図8は、この種の銅配線基板Wの一製造例を工程順に示すもので、先ず、図8(a)に示すように、半導体素子を形成した半導体基材1上の導電層1aの上にSiOからなる酸化膜やLow−K材膜等の絶縁膜2を堆積し、この絶縁膜2の内部に、リソグラフィ・エッチング技術によりコンタクトホール3と配線用の溝4を形成し、その上にTaN等からなるバリア膜5、更にその上に電解めっきの給電層としてシード層7を形成する。
【0004】
そして、図8(b)に示すように、基板Wの表面に銅めっきを施すことで、コンタクトホール3及び溝4内に銅を充填するとともに、絶縁膜2上に銅膜6を堆積する。その後、化学機械的研磨(CMP)により、絶縁膜2上の銅膜6及びバリア膜5を除去して、コンタクトホール3及び配線用の溝4に充填させた銅膜6の表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図8(c)に示すように銅膜6からなる配線が形成される。
【0005】
また、最近ではあらゆる機器の構成要素において微細化かつ高精度化が進み、サブミクロン領域での物作りが一般的となるにつれて、加工法自体が材料の特性に与える影響は益々大きくなっている。このような状況下においては、従来の機械加工のように、工具が被加工物を物理的に破壊しながら除去していく加工法では、加工によって被加工物に多くの欠陥を生み出してしまうため、被加工物の特性が劣化する。従って、いかに材料の特性を損なうことなく加工を行うことができるかが問題となってくる。
【0006】
この問題を解決する手段として開発された特殊加工法に、化学研磨や電解加工、電解研磨がある。これらの加工法は、従来の物理的な加工とは対照的に、化学的溶解反応を起こすことによって、除去加工等を行うものである。従って、塑性変形による加工変質層や転位等の欠陥は発生せず、前述の材料の特性を損なわずに加工を行うといった課題が達成される。
【0007】
電解加工として、イオン交換体を使用したものが開発されている。これは、被加工物の表面に、加工電極に取付けたイオン交換体と、給電電極に取付けたイオン交換体とを接触乃至近接させ、加工電極と給電電極との間に電源を介して電圧を印加しつつ、加工電極及び給電電極と被加工物との間に液体供給部から超純水等の液体を供給して、被加工物の表面層の除去加工を行うようにしたものである。
【0008】
ここで、例えばイオン交換体としてカチオン交換基(陽イオン交換基)を付与したカチオン交換体を使用して銅の電解加工を行うと、銅が陽イオン交換基に捕らえられる。このように銅による陽イオン交換基の消費が進むと、継続的な加工が不能になる。また、イオン交換体としてアニオン交換基(陰イオン交換基)を付与したアニオン交換体を使用して銅の電解加工を行うと、イオン交換体(アニオン交換体)の表面に銅の酸化物が生成されて付着し、次の処理基板の表面を汚染するおそれがある。
【0009】
そこで、このような場合に、イオン交換体を再生することで、これらの弊害を除去することが考えられる。イオン交換体の再生とは、イオン交換体に捕らえられたイオンを、例えばカチオン交換体の場合は水素イオンに、アニオン交換体の場合は水酸化物イオンにそれぞれ交換することである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
イオン交換体を使用したイオン交換法は、精製、分離、濃縮など様々な目的に利用されており、イオン交換体の再生は、カチオン交換体の場合は酸を、アニオン交換体の場合はアルカリを用い、これらの液体にイオン交換体を浸漬させることで一般に行われる。ここで、例えば、ナトリウムイオンのように、水素イオンとイオン選択係数が近いイオンを捕らえた陽イオン交換体にあっては、酸に浸漬させることによって非常に短時間でイオン交換体を再生することができる。しかし、イオン選択係数の大きいイオンを捕らえたイオン交換体を酸やアルカリを使用して再生すると、この再生速度が非常に遅い。また再生後のイオン交換体には、薬液が高濃度に残留し、このため、イオン交換体の洗浄が必要となる。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、イオン交換体を容易かつ迅速に再生することができ、しかも再生後のイオン交換体の洗浄の負荷を極めて小さくできるようにした電解加工用イオン交換体の再生方法及び再生装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、加工電極または給電電極の表面を覆い、被加工物に接触または近接させつつ、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加して被加工物表面を電解加工するイオン交換体を再生する電解加工用イオン交換体の再生方法であって、隔壁、該隔壁を挟んで前記イオン交換体及び該イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極と対峙する位置に配置される再生電極、及び前記隔壁と前記再生電極との間に形成された排出部を有する再生部を用意し、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆う前記イオン交換体の表面に前記再生部の前記隔壁を近接乃至接触させ、前記排出部、及び前記隔壁と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間にそれぞれ液体を供給しつつ、前記再生電極と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間に電圧を印加することにより該イオン交換体を再生することを特徴とする電解加工用イオン交換体の再生方法である。
【0013】
これにより、イオン交換体を固体電解質としたイオン交換反応により、イオン交換体内に取り込んだイオンを再生電極に向け移動させて隔壁を通過させ、この隔壁を通過したイオンを隔壁と再生電極との間に供給される液体の流れで系外に排出してイオン交換体を再生することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記隔壁は、イオン交換体であることを特徴とする請求項1記載の電解加工用イオン交換体の再生方法である。隔壁は、被処理イオン交換体中の不純物イオンの移動の妨げとなることなく、しかも隔壁と再生電極との間を流れる液体(液体中のイオンも含む)の被処理イオン交換体側への透過を阻止できることが望ましい。イオン交換体は、カチオンまたはアニオンの一方を選択的に透過することができ、しかも、膜状のイオン交換体を用いることで、隔壁と再生電極との間を流れる液体が被処理イオン交換体側に進入することを防止することができ、これらの要求を満たすことができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陽イオン交換体であるときは、前記隔壁を陽イオン交換体とし、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陰イオン交換体であるときは、前記隔壁を陰イオン交換体とすることを特徴とする請求項2記載の電解加工用イオン交換体の再生方法である。このように、被処理イオン交換体と隔膜(イオン交換体)が同じ極性のイオン交換基を有するようにすることで、被処理イオン交換体から出たイオンのみを隔壁を透過させ、隔壁と再生電極との間を流れる液体中のイオンが隔壁を透過して被処理イオン交換体側に移動することを防止することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陽イオン交換体であるときは、前記再生電極を陰極とし、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陰イオン交換体であるときは、前記再生電極を陽極とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生方法である。
【0017】
カチオン交換体にあっては、カチオン交換体の内部をカチオン(陽イオン)のみが電気的に移動可能である。そこで、カチオン交換体を再生する時には、図1に示すように、再生に付する被処理イオン交換体としてのカチオン交換体10を、隔壁12を挟んで配置した再生電極14と該再生電極14と対となる対電極16の間の該対電極16と隔壁12との間に配置し、この隔壁12と再生電極14との間に第1の液体供給部18から液体Aを、隔壁12と対電極16との間に第2の液体供給部20から液体Bをそれぞれ供給し、同時に、再生電極14と対電極源16との間に、再生電源22から再生電極14を陰極、対電極16を陽極とした電圧を印加する。すると、カチオン交換体(被処理イオン交換体)10の内部に加工中に取り込まれた被加工物の溶解イオンMが対電極(陽極)16側から再生電極(陰極)14側に向かって移動して隔壁12を通過し、この隔壁12を通過したイオンMは、隔壁12と再生電極14との間に供給される液体Aの流れで系外に排出され、これによって、カチオン交換体10が再生される。
【0018】
一方、アニオン交換体にあっては、アニオン交換体の内部をアニオン(陰イオン)のみが電気的に移動可能である。そこで、アニオン交換体を再生する時には、図2に示すように、再生に付する被処理イオン交換体としてのアニオン交換体10aを、隔壁12を挟んで配置した再生電極14と該再生電極14と対となる対電極16の間の該対電極16と隔壁12との間に配置し、この隔壁12と再生電極14との間に第1の液体供給部18から液体Aを、隔壁12と対電極16との間に第2の液体供給部20から液体Bをそれぞれ供給し、同時に、再生電極14と対電極16との間に、再生電源22から再生電極14を陽極、対電極16を陰極とした電圧を印加する。すると、アニオン交換体(被処理イオン交換体)10aの内部のイオンXは、対電極(陰極)16側から再生電極(陽極)14側に向かって移動して隔壁12を通過し、この隔壁12を通過したイオンXは、隔壁12と再生電極14との間に供給される液体Aの流れで系外に排出され、これによって、アニオン交換体10aが再生される。
【0019】
請求項5に記載の発明は、前記液体のうち、前記隔壁と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間に供給される液体が、超純水、純水、または電気伝導度が500μS/cm以下の液体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生方法である。
ここで、超純水は、例えば電気伝導度(1atm,25℃換算値、以下同じ)が0.1μS/cm以下の水で、純水は、例えば電気伝導度が10μS/cm以下の水ある。このように、液体として、純水、より好ましくは、超純水を使用してイオン交換体を再生することで、イオン交換体に不純物を残さない清浄な再生を行うことができ、これによって、イオン交換体を再生した後の洗浄や廃液の処理を簡素化することができる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、前記液体のうち、前記排出部に供給される液体が、導電率が50μS/cm以上でかつ前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体から除去されるイオンとの反応により難溶性もしくは不溶性の化合物を生成しない液体であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生方法である。
【0021】
このように、隔壁と再生電極との間に誘電率が50μS/cm以上でかつ被処理イオン交換体から除去されるイオンとの反応により難溶性もしくは不溶性の化合物を生じない液体を供給することで、この液体の電気抵抗を下げて再生部の消費電力を少なく抑え、しかも不純物イオンとの反応で不溶性の化合物(2次生成物)が生成されて隔壁に付着して再生電極と対電極との間の電気抵抗が変化し、制御が困難となることを防止することができる。この液体は、排出する不純物イオンの種類によって選択されるが、例えば、銅の電解研磨に使用したイオン交換体を再生する時に使用するものとして、濃度が1wt%以上の硫酸を挙げることができる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、加工電極または給電電極の表面を覆い、被加工物に接触または近接させつつ、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加して被加工物表面を電解加工するイオン交換体を再生する電解加工用イオン交換体の再生装置であって、隔壁、該隔壁を挟んで前記イオン交換体及び該イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極と対峙する位置に配置される再生電極、及び前記隔壁と前記再生電極との間に形成された排出部を有する再生部と、前記再生電極と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間に電圧を印加する再生電源と、前記排出部、及び前記隔壁と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間にそれぞれ液体を供給する液体供給部を有し、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆う前記イオン交換体の表面に前記再生部の前記隔壁を近接乃至接触させ、前記排出部、及び前記隔壁と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間にそれぞれ液体を供給しつつ、前記再生電極と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間に電圧を印加することにより該イオン交換体を再生することを特徴とする電解加工用イオン交換体の再生装置である。
【0023】
これにより、再生に付する被処理イオン交換体を、隔壁を挟んで再生電極と対峙する位置に位置させ、再生電極とイオン交換体で覆われた加工電極または給電電極との間に電圧を印加しながら、イオン交換体で覆われた加工電極または給電電極と隔壁との間、及び排出部にそれぞれ液体を供給することで、被処理イオン交換体を再生することができる。
【0024】
請求項8に記載の発明は、前記隔壁は、イオン交換体であることを特徴とする請求項7記載の電解加工用イオン交換体の再生装置である。
請求項9に記載の発明は、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陽イオン交換体であるときは、前記隔壁を陽イオン交換体とし、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陰イオン交換体であるときは、前記隔壁を陰イオン交換体とすることを特徴とする請求項8記載の電解加工用イオン交換体の再生装置である。
請求項10に記載の発明は、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陽イオン交換体であるときは、前記再生電極を陰極とし、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陰イオン交換体であるときは、前記再生電極を陽極とすることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生装置である。
【0025】
請求項11に記載の発明は、前記液体のうち、前記隔壁と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間に供給される液体が、超純水、純水、または電気伝導度が500μS/cm以下の液体であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生装置である。
請求項12に記載の発明は、前記液体のうち、前記排出部に供給される液体が、導電率が50μS/cm以上でかつ前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体から除去されるイオンとの反応により難溶性もしくは不溶性の化合物を生成しない液体であることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生装置である。
【0026】
請求項13に記載の発明は、前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極と前記再生電極との間に電圧を印加したときの電解電流及び電解時間、または電気量の少なくとも一方をモニタするモニタ部を有することを特徴とする請求項7乃至12のいずれかに記載の電解加工イオン交換体再生装置である。
イオン交換体の再生量は、電解電流と電解時間の積、つまり電気量で決まる。従って、電解電流及び電解時間、または電気量の少なくとも一方をモニタ部でモニタすることで、再生量をコントロールして、再生の終点を検知することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、以下の例では、被加工物として基板を使用し、基板の表面に堆積させた銅を除去(研磨)するようにした電解加工装置(電解研磨装置)に適用した例を示しているが、基板以外にも適用でき、更には、他の電解加工にも適用できることは勿論である。
【0028】
図3乃至図6は、本発明の実施の形態のイオン交換体の再生装置を備えた電解加工装置48を示す。この電解加工装置48は、水平方向に揺動自在な揺動アーム50の自由端に垂設されて基板Wを下向き(フェイスダウン)に吸着保持する基板保持部52と、円板状で絶縁体からなり、例えば扇状の加工電極54と給電電極56とを該加工電極54と給電電極56の表面(上面)を露出させて交互に埋設し、これらの加工電極54と給電電極56の表面を膜状のイオン交換体58で一体に覆った電極部60と、水平方向に揺動自在な揺動アーム62の自由端に垂設されてイオン交換体58の再生を行う再生部64から主に構成されている。
【0029】
ここに、この例では、加工電極54と給電電極56とを有する電極部60として、基板保持部52で保持する基板Wの直径よりやや大きな直径を有するものを使用し、電極部60を相対運動(ここではスクロール運動)させて、基板Wの表面全域を同時に電解加工するようにしている。
【0030】
イオン交換体58は、例えば、アニオン交換能またはカチオン交換能を付与した不織布で構成されている。カチオン交換体は、好ましくは強酸性カチオン交換基(スルホン酸基)を担持したものであるが、弱酸性カチオン交換基(カルボキシル基)を担持したものでもよい。また、アニオン交換体は、好ましくは強塩基性アニオン交換基(4級アンモニウム基)を担持したものであるが、弱塩基性アニオン交換基(3級以下のアミノ基)を担持したものでもよい。
【0031】
ここで、例えば強塩基アニオン交換能を付与した不織布は、繊維径20〜50μmで空隙率が約90%のポリオレフィン製の不織布に、γ線を照射した後グラフト重合を行う所謂放射線グラフト重合法により、グラフト鎖を導入し、次に導入したグラフト鎖をアミノ化して4級アンモニウム基を導入して作製される。導入されるイオン交換基の容量は、導入するグラフト鎖の量により決定される。グラフト重合を行うためには、例えばアクリル酸、スチレン、メタクリル酸グリシジル、更にはスチレンスルホン酸ナトリウム、クロロメチルスチレン等のモノマーを用い、これらのモノマー濃度、反応温度及び反応時間を制御することで、重合するグラフト量を制御することができる。従って、グラフト重合前の素材の重量に対し、グラフト重合後の重量の比をグラフト率と呼ぶが、このグラフト率は、最大で500%が可能であり、グラフト重合後に導入されるイオン交換基は、最大で5meq/gが可能である。
【0032】
強酸性カチオン交換能を付与した不織布は、前記強塩基性アニオン交換能を付与する方法と同様に、繊維径20〜50μmで空隙率が約90%のポリオレフィン製の不織布に、γ線を照射した後グラフト重合を行う所謂放射線グラフト重合法により、グラフト鎖を導入し、次に導入したグラフト鎖を、例えば加熱した硫酸で処理してスルホン酸基を導入して作製される。また、加熱したリン酸で処理すればリン酸基が導入できる。ここでグラフト率は、最大で500%が可能であり、グラフト重合後に導入されるイオン交換基は、最大で5meq/gが可能である。
【0033】
なお、イオン交換体58の素材の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系高分子、またはその他有機高分子が挙げられる。また素材形態としては、不織布の他に、織布、シート、多孔質材、短繊維、ネット等が挙げられる。
【0034】
ここで、ポリエチレンやポリプロピレンは、放射線(γ線と電子線)を先に素材に照射する(前照射)ことで、素材にラジカルを発生させ、次にモノマーと反応させてグラフト重合することができる。これにより、均一性が高く、不純物が少ないグラフト鎖ができる。一方、その他の有機高分子は、モノマーを含浸させ、そこに放射線(γ線、電子線、紫外線)を照射(同時照射)することで、ラジカル重合することができる。この場合、均一性に欠けるが、ほとんどの素材に適用できる。
【0035】
このように、イオン交換体58をアニオン交換能またはカチオン交換能を付与した不織布で構成することで、通水性があるために、純水または超純水や電解液等の液体が不織布の内部を自由に移動して、液相中のイオンとイオン交換体のイオン交換基の間で容易にイオン交換反応が行える。
【0036】
ここで、イオン交換体58をアニオン交換能またはカチオン交換能の一方を付与したもので構成すると、電解加工できる被加工材料が制限されるばかりでなく、極性により不純物が生成しやすくなる。そこで、イオン交換体58を、アニオン交換能を有するアニオン交換体とカチオン交換能を有するカチオン交換体とを同心状に配置して一体構成としてもよい。また、アニオン交換能を有するアニオン交換体とカチオン交換能を有するカチオン交換体とを重ね合わせたり、扇状に形成して、交互に配置したりしてもよい。更に、イオン交換体58自体にアニオン交換能とカチオン交換能の双方の交換基を付与するようにしてもよい。このようなイオン交換体としては、陰イオン交換基と陽イオン交換基を任意に分布させて存在させた両性イオン交換体、陽イオン交換基と陰イオン交換基を層状に存在させたバイポーラーイオン交換体、更には陽イオン交換基が存在する部分と陰イオン交換基が存在する部分とを厚さ方向に並列に存在させたモザイクイオン交換体が挙げられる。なお、アニオン交換能またはカチオン交換能の一方を付与したイオン交換体58を、被加工材料に合わせて使い分けてもよいことは勿論である。
【0037】
基板保持部52を揺動させる揺動アーム50は、上下動用モータ66の駆動に伴ってボールねじ68を介して上下動し、揺動用モータ70の駆動に伴って回転する揺動軸72の上端に連結されている。また、基板保持部52は、揺動アーム50の自由端に取付けた自転用モータ74に接続され、この自転用モータ74の駆動に伴って回転(自転)するようになっている。
【0038】
電極部60は、中空モータ76に直結され、この中空モータ76の駆動に伴って、スクロール運転(並進回転運動)するようになっている。電極部60の中央部には、純水、より好ましくは超純水を供給する純水供給部としての貫通孔60aが設けられている。そして、この貫通孔60aは、スクロール運転を行わせるために中空モータ76の駆動軸に直結したクランク軸78に設けた貫通孔78aを介して、中空モータ76の中空部の内部を延びる純水供給管80に接続されている。純水または超純水は、この貫通孔60aを通して供給された後、吸水性を有するイオン交換体58を通じて加工面全域に供給される。
【0039】
ここで、純水は、例えば電気伝導度が10μS/cm以下の水であり、超純水は、例えば電気伝導度が0.1μS/cm以下の水である。なお、純水の代わりに電気伝導度500μS/cm以下の液体や、任意の電解液を使用してもよい。加工中に液体を供給することにより、加工生成物、気体溶解等による加工不安定性を除去でき、均一な、再現性のよい加工が得られる。
【0040】
この例では、電極部60の上面に複数の扇状の電極板82を円周方向に沿って埋設し、この電極板82に、コントロールボックス84を介して、電源86の陰極と陽極とを交互に接続することで、電源86の陰極と接続した電極板82が加工電極54となり、陽極と接続した電極板82が給電電極56となるようにしている。これは、例えば銅にあっては、陰極側に電解加工作用が生じるからであり、被加工材料によっては、陰極側が給電電極となり、陽極側が加工電極となるようにしてもよい。つまり、被加工材料が、例えば銅、モリブデンまたは鉄にあっては、陰極側に電解加工作用が生じるため、電源86の陰極と接続した電極板82が加工電極54となり、陽極と接続した電極板82が給電電極56となるようにする。一方、例えばアルミニウムやシリコンにあっては、陽極側で電解加工作用が生じるため、電極の陽極に接続した電極を加工電極となし、陰極側を給電電極とすることができる。
【0041】
このように、加工電極54と給電電極56とを電極部60の円周方向に沿って分割して交互に設けることで、基板の導電体膜(被加工物)等への固定給電部を不要となして、基板の全面の加工が可能となる。更に、パルス状もしくは周期的に(交流)に正負を変化させることで、電解生成物を溶解させ、加工の繰返しの多重性によって平坦度を向上させることができる。
【0042】
ここで、加工電極54及び給電電極56は、電解反応により、電極の酸化または溶出が一般に問題となる。このため、この給電電極56の素材として、電極に広く使用されている金属や金属化合物よりも、炭素、比較的不活性な貴金属、導電性酸化物または導電性セラミックスを使用することが好ましい。この貴金属を素材とした電極としては、例えば、下地の電極素材にチタンを用い、その表面にめっきやコーティングで白金またはイリジウムを付着させ、高温で焼結して安定化と強度を保つ処理を行ったものが挙げられる。セラミックス製品は、一般に無機物質を原料として熱処理によって得られ、各種の非金属・金属の酸化物・炭化物・窒化物などを原料として、様々な特性を持つ製品が作られている。この中に導電性を持つセラミックスもある。電極が酸化すると電極の電気抵抗値が増加し、印加電圧の上昇を招くが、このように、白金などの酸化しにくい材料や酸化イリジウムなどの導電性酸化物で電極表面を保護することで、電極素材の酸化による電極抵抗の増大を防止することができる。
【0043】
ここで、例えばイオン交換体58としてカチオン交換基を付与したものを使用して銅の電解加工を行うと、加工終了後に銅がイオン交換体(カチオン交換体)58のイオン交換基の多くを占有しており、次の加工を行う時の加工効率が悪くなる。また、イオン交換体58としてアニオン交換基を付与したものを使用して銅の電解加工を行うと、イオン交換体(アニオン交換体)58の表面に銅の酸化物の微粒子が生成されて付着し、次の処理基板の表面を汚染するおそれがある。
【0044】
再生部64は、このような場合に、イオン交換体58を再生して、これらの弊害を除去するためのもので、上下動用モータ90の駆動に伴ってボールねじ92を介して上下動し、揺動用モータ94の駆動に伴って回転する揺動軸96の上端に連結した揺動アーム62の自由端に垂設されている。なお、この上下動用モータ90の代わりにシリンダを使用し、シリンダによって揺動軸96を上下動させるようにしてもよい。
【0045】
この再生部64は、円板状の再生電極保持体98を有し、この再生電極保持体98には、下方に開口する円形の凹部98aが設けられ、この凹部98aの下方開口端を隔壁102で閉塞することで、隔壁102で区画された排出部100が形成され、この凹部98aの底部には、円板状の再生電極104が取付けられている。更に、再生電極保持体98の直径方向に沿った両端部には、排出部100の外周部に連通する液体入口98bと液体出口98cがそれぞれ設けられ、この液体入口98bと液体出口98cは、液体入口管106aと液体出口管106bにそれぞれ接続されている。これにより、液体入口管106aから排出部100内に液体が供給され、この排出部100内に供給された液体は、排出部100の内部を満たして該液体内に再生電極104を浸漬させながら、排出部100を一方向に流れて液体出口管106bから順次外部に排出されるようになっている。
【0046】
この隔壁102は、下記のように、再生に付する被処理イオン交換体58から除去される不純物イオンの移動の妨げとなることなく、しかも排出部100の内部の隔壁102と再生電極104との間を流れる液体(液体中のイオンも含む)の被処理イオン交換体58側への透過を防止できることが望ましい。具体例としては、イオン交換体は、カチオンまたはアニオンの一方を選択的に透過することができ、しかも、膜状のイオン交換体を用いることで、隔壁102と再生電極104との間を流れる液体が被処理イオン交換体58側に進入することを防止することができ、これらの要求を満たすことができる。
【0047】
また、排出部100内に供給する液体は、例えば、電解液で、導電率が高くかつ被処理イオン交換体から除去されるイオンとの反応により難溶性もしくは不溶性の化合物を生成しない液体であることが望ましい。つまり、この液体は、下記のように、再生に付する被処理イオン交換体58から移動し隔壁102を通過したイオンを該液体の流れで系外に排出するためのもので、このように、誘電率が高くかつ被処理イオン交換体から除去されるイオンとの反応により不溶性の化合物を生じない液体を供給することで、この液体の電気抵抗を下げて再生部の消費電力を少なく抑え、しかも、不純物イオンとの反応で不溶性の化合物(2次生成物)が生成されて隔壁102に付着することを防止することができる。この液体は、排出する不純物イオンの種類によって選択されるが、例えば、銅の電解研磨に使用したイオン交換体を再生する時に使用するものとして、濃度が1wt%以上の硫酸を挙げることができる。
【0048】
再生部64は、電極部60がスクロール運動を行っても電極部60の全域を覆う大きさに設定され、更に、揺動アーム62の揺動に伴って、電極部60の全面を覆う位置に移動し、しかもこの電極部60の全面を覆う位置で隔壁102が電極部60の加工電極54及び給電電極56を構成する電極板82を覆うイオン交換体58の表面(上面)に接触乃至近接するようになっている。
【0049】
更に、再生電極104は、コントロールボックス84を介して、電源86の一方の電極(例えば陰極)と配線107によって電気的に接続し、同時に、加工電極54及び給電電極56を構成する電極板82が電源86の他方の電極(例えば陽極)と電気的に接続するようになっており、これによって、再生電源108が構成されている。
【0050】
ここに、隔壁102として、この例では、電極部60に装着した、再生に付するイオン交換体(被処理イオン交換体)58と同じイオン交換基を有しているイオン交換体を使用している。つまり、被処理イオン交換体58として、カチオン交換基を有するカチオン交換体を使用していれば、隔壁(イオン交換体)102としてカチオン交換体を使用し、被処理イオン交換体58として、アニオン交換基を有するアニオン交換体を使用していれば、隔壁(イオン交換体)102としてアニオン交換体を使用している。
【0051】
更に、前述のように、コントロールボックス84を介して電源86の一方の電極を配線107によって再生電極104に接続し、同時に、加工電極54及び給電電極56を構成する電極板82を電源86の他方の電極に接続する時、被処理イオン交換体58として、カチオン交換体を使用した場合には、再生電極104が陰極となり、被処理イオン交換体58として、アニオン交換体を使用した場合には、再生電極104が陽極となるように制御するようにしている。
【0052】
次に、この基板処理装置による基板処理(電解加工)及び再生処理について説明する。
先ず、図3及び図4に示すように、電解加工装置48の基板保持部52で基板Wを吸着保持し、揺動アーム50を揺動させて基板保持部52を電極部60の直上方の加工位置まで移動させる。次に、上下動用モータ66を駆動して基板保持部52を下降させ、この基板保持部52で保持した基板Wを電極部60の上面に取付けたイオン交換体58の表面に接触させるか、または近接させる。
【0053】
この状態で、コントロールボックス84を介して、加工電極54と給電電極56との間に電源86から所定の電圧を印加するとともに、基板保持部52を回転(自転)させ、電極部60をスクロール運動させる。つまり、イオン交換体58と電極部60を接触もしくは近接させ、相対運動を行わせる。また、電極部60はスクロールでなくても、自転型電極でもよく、更に基板とイオン交換体のどちらか一方のみを運動させてもよい。同時に、貫通孔60aを通じて、電極部60の下側から該電極部60の上面に純水または超純水を供給し、加工電極54及び給電電極56と基板Wとの間に純水または超純水を満たす。これによって、電極反応およびイオン交換体内のイオンの移動が起こり、基板Wに設けられた、例えば図8に示す銅膜6等の電解加工を行う。ここに、純水または超純水がイオン交換体58の内部を流れるようにすることで、効率のよい電解加工を行うことができる。
【0054】
そして、電解加工完了後、コントロールボックス84を介して、電源86と加工電極54及び給電電極56との電気的接続を切り、基板保持部52の回転及び電極部60のスクロール運動を停止させる。しかる後、基板保持部52を上昇させ、揺動アーム50を揺動させて基板Wを次工程に搬送する。
【0055】
なお、この例では、電極部60と基板Wとの間に純水、好ましくは超純水を供給するようにした例を示している。このように電解質を含まない純水または超純水を使用して電解加工を行うことで、基板Wの表面に電解質等の余分な不純物が付着したり、残留したりすることをなくすことができる。更に、電解によって溶解した銅イオン等が、イオン交換体58にイオン交換反応で即座に捕捉されるため、溶解した銅イオン等が基板Wの他の部分に再度析出したり、酸化されて微粒子となり基板Wの表面を汚染したりすることがない。
【0056】
超純水は、比抵抗が大きく電流が流れ難いため、電極と被加工物との距離を極力短くしたり、電極と被加工物との間にイオン交換体を挟むことで電気抵抗を低減したりしているが、さらに若干の電解液を組み合わせることで、更に電気抵抗を低減して消費電力を削減することができる。なお、電解液による加工では、被加工物の加工される部分が加工電極よりやや広い範囲に及ぶが、超純水とイオン交換体の組合せでは、超純水にほとんど電流が流れないため、被加工物の加工電極とイオン交換体が投影された範囲内のみが加工されることになる。
【0057】
また、純水または超純水の代わりに、純水または超純水に電解質を添加した電解液を使用してもよい。例えば、500μS/cm以下の電解液を使用することで、さらに電気抵抗を低減して消費電力を削減することができる。この電解液としては、例えば、NaClやNaSO等の中性塩、HClやHSO等の酸、更には、アンモニア等のアルカリなどの溶液が使用でき、被加工物の特性によって適宜選択して使用すればよい。電解液を用いる場合は、基板Wとイオン交換体58との間に僅かの隙間を設けて非接触とすることが好ましい。
【0058】
更に、純水または超純水の代わりに、純水または超純水に界面活性剤等を添加して、電気伝導度が500μS/cm以下、好ましくは、50μS/cm以下、更に好ましくは、0.1μS/cm以下(比抵抗で10MΩ・cm以上)にした液体を使用してもよい。このように、純水または超純水に界面活性剤を添加することで、基板Wとイオン交換体58の界面にイオンの移動を防ぐ一様な抑制作用を有する層を形成し、これによって、イオン交換(金属の溶解)の集中を緩和して加工面の平坦性を向上させることができる。ここで、界面活性剤濃度は、100ppm以下が望ましい。なお、電気伝導度の値があまり高いと電流効率が下がり、加工速度が遅くなるが、500μS/cm以下、好ましくは、50μS/cm以下、更に好ましくは、0.1μS/cm以下の電気伝導度を有する液体を使用することで、所望の加工速度を得ることができる。
【0059】
また、加工速度を上げるために電圧を上げて電流密度を大きくすると、電極と基板(被加工物)との間の抵抗が大きい場合では、放電が生じる場合がある。放電が生じると、被加工物表面にピッチングが起こり、加工面の均一性や平坦化が困難となる。これに対して、イオン交換体58を基板Wに接触させると、電気抵抗が極めて小さいことから、このような放電が生じることを防止することができる。
【0060】
次に、所定時間経過後、或いは所定の基板を処理した後等、任意の時期に電解加工に供したイオン交換体58を再生する。この再生処理について、図5及び図6を参照して以下説明する。
先ず、基板保持部52を電極部60の上方から待避させ、しかる後、揺動アーム62を揺動させて再生部64を電極部60の上方に移動させ、更に再生部64を下降させて、再生部64の隔壁102の下面を、電極部60の上面に装着した、再生に付するイオン交換体(被処理イオン交換体)58の上面に近接乃至接触させる。
【0061】
この状態で、コントロールボックス84を介して、再生電極104に電源86の一方の電極(例えば陰極)を接続し、加工電極54及び給電電極56を構成する電極板82に他方の電極(例えば陽極)を接続して、再生電極104と電極板82との間に電圧を印加するとともに、電極部60をスクロール運動させる。なお、再生時は給電電極は非通電でもよい。同時に、貫通孔60aを通じて、電極部60の下側から該電極部60の上面に純水または超純水を供給するとともに、再生電極保持体98の内部に設けた排出部100内に液体を供給する。これによって、隔壁102と電極板82との間に純水または超純水を満たして、再生に付するイオン交換体(被処理イオン交換体)58を純水または超純水中に浸漬させ、同時に、排出部100内に液体を満たして該液体中に再生電極104を浸漬させ、この液体が排出部100内を一方向に流れて液体出口98cから外部に流出するようにする。
【0062】
この時、前述のように、コントロールボックス84を介して、再生電極104が被処理イオン交換体58(及び隔壁102)の極性と逆になるように制御する。つまり、イオン交換体58(及び隔壁102)として、カチオン交換体を使用した場合には、再生電極104が陰極で電極板82が陽極となり、イオン交換体58(及び隔壁102)として、アニオン交換体を使用した場合には、再生電極104が陽極で電極板82が陰極となるようにする。
【0063】
これによって、被処理イオン交換体58のイオンを再生電極104に向けて移動させ、隔壁102を通過させて排出部100に導き、この排出部100に移動したイオンをこの排出部100内に供給される液体の流れで系外に排出して、被処理イオン交換体58の再生を行う。この時、イオン交換体58として、カチオン交換体を使用した場合には、被処理イオン交換体58に取り込まれたカチオンが隔壁102を通過して排出部100の内部に移動し、アニオン交換体を使用した場合には、被処理イオン交換体58に取り込まれたアニオンが隔壁102を通過して排出部100の内部に移動して、イオン交換体58が再生される。
【0064】
ここに、前述のように、隔壁102として、再生に付するイオン交換体(被処理イオン交換体)58と同じイオン交換基を有しているイオン交換体を使用することで、被処理イオン交換体58中の不純物イオンの隔壁(イオン交換体)102の内部の移動が隔壁(イオン交換体)102によって妨げられることを防止して、消費電力が増加することを防止し、しかも隔壁102と再生電極104との間を流れる液体(液体中のイオンも含む)の被処理イオン交換体58側への透過を阻止して、再生後のイオン交換体58の再汚染を防止することができる。更に、隔壁102と再生電極104との間に、導電率が50μS/cm以上でかつ被処理イオン交換体58から除去されるイオンとの反応により難溶性もしくは不溶性の化合物を生成しない液体を供給することで、この液体の電気抵抗を下げて再生部の消費電力を少なく抑え、しかも不純物イオンとの反応で生成された不溶性の化合物(2次生成物)が隔壁102に付着して再生電極104と電極板82との間の電気抵抗が変化し、制御が困難となることを防止することができる。
なお、この純水または超純水の代わりに、電気伝導度が500μS/cm以下の液体や電解液を使用してもよいことは前述と同様である。
【0065】
そして、再生完了後、コントロールボックス84を介して、電源86と電極板82及び再生電極104との電気的接続を切り、再生部64を上昇させた後、電極部60のスクロール運動を停止させる。しかる後、揺動アーム62を揺動させて再生部64を元の待避位置に戻す。
【0066】
図7は、前述の電解加工装置48を備えた基板処理装置の一例を示す。図8に示すように、この基板処理装置は、例えば、表面に導電体膜(被加工部)としての銅膜6(図8参照)を有する基板Wを収納したカセットを搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部110と、基板Wを反転させる反転機112及び電解加工装置48が直列に配置され、搬送装置としての搬送ロボット114がこれらの各機器と平行に走行して基板Wの搬送と受渡しを行うようになっている。更に、電解加工装置48による電解加工の際に、加工電極54と給電電極56との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流、更には、再生処理の際に加工電極54と給電電極56を構成する電極板82と再生電極104との間に電圧を印加したときの電解電流及び電解時間、または電気量の少なくとも一方をモニタするモニタ部116が備えられている。
【0067】
この基板処理装置によれば、例えば、表面に導電体膜(被加工部)として銅膜6(図8参照)を形成した基板Wを収納してロード・アンロード部110にセットしたカセットから、1枚の基板Wを搬送ロボット114で取出し、この基板Wを、必要に応じて反転機112に搬送して反転させた後、電解加工装置48の基板保持部52で吸着保持する。この状態で、前述と同様にして、基板Wの電解加工を行う。
【0068】
この時、加工電極54と給電電極56の間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタ部116でモニタして、エンドポイント(加工終点)を検知する。つまり、同じ電圧(電流)を印加した状態で電解加工を行うと、材料によって流れる電流(印加される電圧)に違いが生じる。このため、この電流または電圧の変化をモニタすることでエンドポイントを確実に検知することができる。
【0069】
そして、電解加工が完了し、基板保持部52を上昇させ、しかる後、揺動アーム50を揺動させて基板Wを搬送ロボット114に受渡す。そして、搬送ロボット114は、この基板Wを受取り、必要に応じて反転機112に搬送して反転させた後、基板Wをロード・アンロード部110のカセットに戻す。
【0070】
また、前述のようにして、イオン交換体58の再生を行うときには、加工電極54及び給電電極56を構成する電極板82と再生電極104との間に電圧を印加したときの電解電流及び電解時間、または電気量の少なくとも一方をモニタ部116でモニタする。イオン交換体の再生量は、電解電流と電解時間の積、つまり電気量で決まるため、電解電流及び電解時間、または電気量の少なくとも一方をモニタ部116でモニタすることで、再生量をコントロールして、再生の終点を検知することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電気化学的作用によって、イオン交換体の再生を容易かつ迅速に行うことができ、これによって、例えば電解加工装置において、イオン交換体を再生することにより、電解加工処理の停止時間を短縮し、装置の処理効率を向上させることができる。また、被処理イオン交換体の薬液による汚染を極力低減して、再生後のイオン交換体の洗浄への負荷を極力低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカチオン交換体を再生する時の原理の説明に付する図である。
【図2】本発明のアニオン交換体を再生する時の原理の説明に付する図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のイオン交換体の再生装置を備えた電解加工装置の加工時における断面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態のイオン交換体の再生装置を備えた電解加工装置のイオン交換体の再生時における断面図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】図3乃至図6に示す電解加工装置を備えた基板処置装置の配置図である。
【図8】銅配線を形成する例を工程順に示す図である。
【符号の説明】
10 カチオン交換体
10a アニオン交換体
12 隔壁
14,14a 再生電極
16,16a 対電極
18,20 液体供給部
22 再生電源
48 電解加工装置
52 基板保持部
54 加工電極
56 給電電極
58 イオン交換体(被処理イオン交換体)
60 電極部
64 再生部
76 中空モータ
80 純水供給管
82 電極板
84 コントロールボックス
86 電源
98 再生電極保持体
100 排出部
102 隔壁
104 再生電極
106a 液体入口管
106b 液体出口管
107 配線
108 再生電源
116 モニタ部

Claims (13)

  1. 加工電極または給電電極の表面を覆い、被加工物に接触または近接させつつ、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加して被加工物表面を電解加工するイオン交換体を再生する電解加工用イオン交換体の再生方法であって、
    隔壁、該隔壁を挟んで前記イオン交換体及び該イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極と対峙する位置に配置される再生電極、及び前記隔壁と前記再生電極との間に形成された排出部を有する再生部を用意し、
    前記加工電極または前記給電電極の表面を覆う前記イオン交換体の表面に前記再生部の前記隔壁を近接乃至接触させ、
    前記排出部、及び前記隔壁と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間にそれぞれ液体を供給しつつ、前記再生電極と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間に電圧を印加することにより該イオン交換体を再生することを特徴とする電解加工用イオン交換体の再生方法。
  2. 前記隔壁は、イオン交換体であることを特徴とする請求項1記載の電解加工用イオン交換体の再生方法。
  3. 前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陽イオン交換体であるときは、前記隔壁を陽イオン交換体とし、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陰イオン交換体であるときは、前記隔壁を陰イオン交換体とすることを特徴とする請求項2記載の電解加工用イオン交換体の再生方法。
  4. 前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陽イオン交換体であるときは、前記再生電極を陰極とし、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陰イオン交換体であるときは、前記再生電極を陽極とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生方法。
  5. 前記液体のうち、前記隔壁と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間に供給される液体が、超純水、純水、または電気伝導度が500μS/cm以下の液体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生方法。
  6. 前記液体のうち、前記排出部に供給される液体が、導電率が50μS/cm以上でかつ前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体から除去されるイオンとの反応により難溶性もしくは不溶性の化合物を生成しない液体であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生方法。
  7. 加工電極または給電電極の表面を覆い、被加工物に接触または近接させつつ、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加して被加工物表面を電解加工するイオン交換体を再生する電解加工用イオン交換体の再生装置であって、
    隔壁、該隔壁を挟んで前記イオン交換体及び該イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極と対峙する位置に配置される再生電極、及び前記隔壁と前記再生電極との間に形成された排出部を有する再生部と、
    前記再生電極と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間に電圧を印加する再生電源と、
    前記排出部、及び前記隔壁と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間にそれぞれ液体を供給する液体供給部を有し、
    前記加工電極または前記給電電極の表面を覆う前記イオン交換体の表面に前記再生部の前記隔壁を近接乃至接触させ、前記排出部、及び前記隔壁と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間にそれぞれ液体を供給しつつ、前記再生電極と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間に電圧を印加することにより該イオン交換体を再生することを特徴とする電解加工用イオン交換体の再生装置。
  8. 前記隔壁は、イオン交換体であることを特徴とする請求項7記載の電解加工用イオン交換体の再生装置。
  9. 前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陽イオン交換体であるときは、前記隔壁を陽イオン交換体とし、前記加工電極または前記給電電 極の表面を覆うイオン交換体が陰イオン交換体であるときは、前記隔壁を陰イオン交換体とすることを特徴とする請求項8記載の電解加工用イオン交換体の再生装置。
  10. 前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陽イオン交換体であるときは、前記再生電極を陰極とし、前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体が陰イオン交換体であるときは、前記再生電極を陽極とすることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生装置。
  11. 前記液体のうち、前記隔壁と前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極との間に供給される液体が、超純水、純水、または電気伝導度が500μS/cm以下の液体であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生装置。
  12. 前記液体のうち、前記排出部に供給される液体が、導電率が50μS/cm以上でかつ前記加工電極または前記給電電極の表面を覆うイオン交換体から除去されるイオンとの反応により難溶性もしくは不溶性の化合物を生成しない液体であることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の電解加工用イオン交換体の再生装置。
  13. 前記イオン交換体で覆われた前記加工電極または前記給電電極と前記再生電極との間に電圧を印加したときの電解電流及び電解時間、または電気量の少なくとも一方をモニタするモニタ部を有することを特徴とする請求項7乃至12のいずれかに記載の電解加工のイオン交換体再生装置。
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