JP2007284795A - 電極構造及び電解加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えばCMP処理そのものを省略したり、CMP処理の負荷を極力低減しつつ、基板表面に設けられた導電性材料を平坦に加工したり、更には基板等の被加工物の表面に付着した付着物を除去(洗浄)できるようにした電解加工装置に使用される電極構造を提供する。
【解決手段】電解加工時に、被加工物に近接または接触して被加工物表面を加工するための電極構造であって、絶縁体からなる円盤状の電極部48と、電極部48の被加工物に面する面に設けられた複数の加工電極50と、電極部48の被加工物に面する面に設けられた複数の給電電極52を具備し、加工電極50と給電電極52は、絶縁体82aを介して互いに隣接して配置されて、電極部48の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられている。
【選択図】図9

Description

本発明は、電極構造及び該電極構造を備えた電解加工装置に関し、特に半導体ウェハ等の基板表面の導電性材料を加工したり、基板表面に付着した不純物を除去したりするのに使用される電解加工装置の電極構造、及び該電極構造を備えた電解加工装置に関する。
近年、半導体ウェハ等の基板上に回路を形成するための配線材料として、アルミニウムまたはアルミニウム合金に代えて、電気抵抗率が低くエレクトロマイグレーション耐性が高い銅(Cu)を用いる動きが顕著になっている。この種の銅配線は、基板の表面に設けた微細凹みの内部に銅を埋込むことによって一般に形成される。この銅配線を形成する方法としては、CVD、スパッタリング及びめっきといった手法があるが、いずれにしても、基板のほぼ全表面に銅を成膜して、化学機械的研磨(CMP)により不要の銅を除去するようにしている。
図85は、この種の銅配線基板Wの一製造例を工程順に示すもので、先ず図85(a)に示すように、半導体素子を形成した半導体基材1上の導電層1aの上にSiOからなる酸化膜やLow−K材膜等の絶縁膜2を堆積し、リソグラフィ・エッチング技術によりコンタクトホール3と配線用の溝4を形成し、その上にTaN等からなるバリア膜5、更にその上に電解めっきの給電層としてシード層7を形成する。
そして、図85(b)に示すように、基板Wの表面に銅めっきを施すことで、半導体基材1のコンタクトホール3及び溝4内に銅を充填するとともに、絶縁膜2上に銅膜6を堆積する。その後、化学機械的研磨(CMP)により、絶縁膜2上の銅膜6を除去して、コンタクトホール3及び配線用の溝4に充填させた銅膜6の表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図85(c)に示すように銅膜6からなる配線が形成される。
また、最近ではあらゆる機器の構成要素において微細化かつ高精度化が進み、サブミクロン領域での物作りが一般的となるにつれて、加工法自体が材料の特性に与える影響は益々大きくなっている。このような状況下においては、従来の機械加工のように、工具が被加工物を物理的に破壊しながら除去していく加工法では、加工によって被加工物に多くの欠陥を生み出してしまうため、被加工物の特性が劣化する。従って、いかに材料の特性を損なうことなく加工を行うことができるかが問題となってくる。
この問題を解決する手段として開発された特殊加工法に、化学研磨や電解加工、電解研磨がある。これらの加工法は、従来の物理的な加工とは対照的に、化学的溶解反応を起こすことによって、除去加工等を行うものである。従って、塑性変形による加工変質層や転位等の欠陥は発生せず、前述の材料の特性を損なわずに加工を行うといった課題が達成される。
例えば、CMP工程は、一般にかなり複雑な操作が必要で、制御も複雑となり、加工時間もかなり長い。更に、研磨後の基板の後洗浄を十分に行う必要があるばかりでなく、スラリーや洗浄液の廃液処理のための負荷が大きい等の課題がある。このため、CMP自体を省略乃至この負荷を軽減することが強く求められていた。また、今後、絶縁膜も誘電率の小さいLow−K材に変わると予想され、Low−K材にあっては、強度が弱くCMPによるストレスに耐えられなくなるため、基板にストレスを与えることなく、平坦化できるようにしたプロセスが望まれている。
なお、化学機械的電解研磨のように、めっきをしながらCMPで削るというプロセスも発表されているが、めっき成長面に機械加工が付加されることで、めっきの異常成長を促すことにもなり、膜質に問題を起こしていた。
また、前述の電解加工や電解研磨では、被加工物と電解液(NaCl,NaNO,HF,HCl,HNO,NaOH等の水溶液)との電気化学的相互作用によって加工が進行するとされている。従って、このような電解質を含む電解液を使用する限り、その電解液で被加工物が汚染されることは避けられない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、例えばCMP処理そのものを省略したり、CMP処理の負荷を極力低減しつつ、基板表面に設けられた導電性材料を平坦に加工したり、更には基板等の被加工物の表面に付着した付着物を除去(洗浄)できるようにした電解加工装置に使用される電極構造及び該電極構造を有する電解加工装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、電解加工時に、被加工物に近接または接触して被加工物表面を加工するための電極構造であって、絶縁体からなる円盤状の電極部と、前記電極部の被加工物に面する面に設けられた複数の加工電極と、前記電極部の被加工物に面する面に設けられた複数の給電電極を具備し、前記加工電極と前記給電電極は、絶縁体を介して互いに隣接して配置されて、前記電極部の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電極構造である。
請求項2に記載の発明は、電解加工時に、被加工物に近接または接触して被加工物表面を加工するための電極構造であって、円盤状の加工電極と、前記加工電極の被加工物に面する面に絶縁体を介して設けられた複数の給電電極とを具備し、前記給電電極は、前記加工電極の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電極構造である。
請求項3に記載の発明は、前記給電電極は、前記加工電極の中心部から外周部に向けて広がる扇形に構成されていることを特徴とする請求項2記載の電極構造である。
請求項4に記載の発明は、電解加工時に、被加工物に近接または接触して被加工物表面を加工するための電極構造であって、円盤状の給電電極と、前記給電電極の被加工物に面する面に絶縁体を介して設けられた複数の加工電極とを具備し、前記加工電極は、前記給電電極の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電極構造である。
請求項5に記載の発明は、前記加工電極は、前記給電電極の中心部から外周部に向けて広がる扇形に構成されていることを特徴とする請求項4記載の電極構造である。
請求項6に記載の発明は、電解加工時に被加工物に近接または接触させる加工電極及び給電電極を有する電極構造体と、被加工物と前記電極構造体との間に配置したイオン交換体と、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源とを有する電解加工装置であって、前記電極構造体は、絶縁体からなる円盤状の電極部と、前記電極部の被加工物に面する面に設けられた複数の加工電極と、前記電極部の被加工物に面する面に設けられた複数の給電電極を具備し、前記加工電極と前記給電電極は、絶縁体を介して互いに隣接して配置されて、前記電極部の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電解加工装置である。
請求項7に記載の発明は、電解加工時に被加工物に近接または接触させる加工電極及び給電電極を有する電極構造体と、被加工物と前記電極構造体との間に配置したイオン交換体と、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源とを有する電解加工装置であって、前記電極構造体は、円盤状の加工電極と、前記加工電極の被加工物に面する面に絶縁体を介して設けられた複数の給電電極とを具備し、前記給電電極は、前記加工電極の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電解加工装置である。
請求項8に記載の発明は、電解加工時に被加工物に近接または接触させる加工電極及び給電電極を有する電極構造体と、被加工物と前記電極構造体との間に配置したイオン交換体と、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源とを有する電解加工装置であって、前記電極構造体は、円盤状の給電電極と、前記給電電極の被加工物に面する面に絶縁体を介して設けられた複数の加工電極とを具備し、前記加工電極は、前記給電電極の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電解加工装置である。
図1及び図2は、この発明の加工原理を示す。図1は、被加工物10の表面に、加工電極14に取付けたイオン交換体12aと、給電電極16に取付けたイオン交換体12bとを接触乃至近接させ、加工電極14と給電電極16との間に電源17を介して電圧を印加しつつ、加工電極14及び給電電極16と被加工物10との間に液体供給部19から超純水等の液体18を供給した状態を示している。図2は、被加工物10の表面に、加工電極14に取付けたイオン交換体12aを接触乃至近接させ、給電電極16を被加工物10に直接接触させて、加工電極14と給電電極16との間に電源17を介して電圧を印加しつつ、加工電極14と被加工物10との間に液体供給部17から超純水等の液体18を供給した状態を示している。
超純水のような液自身の抵抗値が大きい液体を使用する場合には、イオン交換体12aを被加工物10の表面に“接触させる”ことが好ましく、このようにイオン交換体12aを被加工物10の表面に接触させることにより、電気抵抗を低減させ、印加電圧も小さくて済み、消費電力も低減できる。従って、本加工法における“接触”は、例えばCMPのように物理的なエネルギー(応力)を被加工物に与えるために、“押し付ける”ものではない。
これにより、超純水等の液体18中の水分子20をイオン交換体12a,12bで水酸化物イオン22と水素イオン24に解離し、例えば生成された水酸化物イオン22を、被加工物10と加工電極14との間の電界と超純水等の液体18の流れによって、被加工物10の加工電極14と対面する表面に供給して、ここでの被加工物10近傍の水酸化物イオン22の密度を高め、被加工物10の原子10aと水酸化物イオン22を反応させる。反応によって生成された反応物質26は、超純水等の液体18中に溶解し、被加工物10の表面に沿った超純水等の液体18の流れによって被加工物10から除去される。これにより、被加工物10の表面層の除去加工が行われる。
このように、本加工法は純粋に被加工物との電気化学的相互作用のみにより被加工物の除去加工を行うものであり、CMPのような研磨部材と被加工物との物理的な相互作用及び研磨液中の化学種との化学的相互作用の混合による加工とは加工原理が異なるものである。
この方法では、被加工物10の加工電極14と対面する部位が加工されるので、加工電極14を移動させることで、被加工物10の表面を所望の表面形状に加工することができる。
なお、本電解加工装置は、電気化学的相互作用による溶解反応のみにより被加工物の除去加工を行うため、CMPのような研磨部材と被加工物との物理的な相互作用及び研磨液中の化学種との化学的相互作用の混合による加工とは加工原理が異なるものである。従って、材料の特性を損なわずに除去加工を行うことが可能であり、例えば前述のLow-k材に挙げられる機械的強度の小さい材料に対しても、物理的な相互作用を及ぼすことなく除去加工が可能である。また、通常の電解加工装置と比較しても、電解液に500μS/cmの液体、好ましくは純水、さらに好ましくは超純水を用いるため、被加工物表面への汚染も大幅に低減させることが可能であり、また加工後の廃液の処理も容易となる。
ここで、純水は、例えば電気伝導度(1atm,25℃換算、以下同じ)が10μS/cm以下の水である。このように、純水を使用して電解加工を行うことで、加工面に不純物を残さない清浄な加工を行うことができ、これによって、電解加工後の洗浄工程を簡素化することができる。具体的には、電解加工後の洗浄工程は1段若しくは2段でよい。
また、例えば、純水または超純水に界面活性剤等の添加剤を添加して、電気伝導度が500μS/cm以下、好ましくは、50μS/cm、より好ましくは、0.1μS/cm(比抵抗で10MΩ・cm以上)以下にした液体を使用することで、基板とイオン交換体の界面にイオンの移動を防ぐ一様な抑制作用を有する層を形成し、これによって、イオン交換(金属の溶解)の集中を緩和して平坦性を向上させることができる。
この添加剤は、イオン(例えば水酸化物イオン(OHイオン))の局部的な集中を防ぐ役割を果たす。つまり、平坦面を作る重要な要素の中に「加工面全面の各点に於いて除去加工速度が均一である」というものがあり、ある単一の電気化学的な除去反応が生じている状況下に於いて、局部的な除去加工速度の差が生じる原因としては、局部的な反応種の集中が考えられ、その集中の原因としては、主に加工電極と給電電極間の電解強度の偏りや反応種であるイオンの被加工物表面近傍での分布の偏りが考えられる。そこで、被加工物とイオン交換体との間に、イオン(例えば水酸化物イオン)の局部的な集中を防ぐ役割を果たす添加剤を存在させることで、イオンの居所的な集中を抑えことができる。
電解液としては、例えば、NaClやNaSO等の中性塩、HClやHSO等の酸、更には、アンモニア等のアルカリが使用でき、被加工物の特性によって、適宜選択して使用すればよい。
図3は、被加工物10の表面に、加工電極14と給電電極16とを近接させ、加工電極14と給電電極16との間に電源17を介して電圧を印加しつつ、加工電極14及び給電電極16と被加工物10との間に液体供給部19から超純水等の液体18を供給した状態を示している。これにより、超純水等の液体18中の水分子20を水酸化物イオン22と水素イオン24に解離し、例えば生成された水酸化物イオン22を、被加工物10と加工電極14との間の電界と超純水等の液体18の流れによって、被加工物10の加工電極14と対面する表面に供給して、ここでの被加工物10近傍の水酸化物イオン22の密度を高め、被加工物10の原子10aと水酸化物イオン22を反応させる。反応によって生成された反応物質26は超純水18中に溶解し、被加工物10の表面に沿った超純水等の液体18の流れによって被加工物10から除去される。これにより、被加工物10の表面層の除去加工が行われる。
本発明の電解加工装置によれば、基板等の被加工物に物理的な欠陥を与えて被加工物の特性を損なうことを防止しつつ、電気化学的作用によって、例えばCMPに代わる電解加工等を施すことができ、これによって、CMP処理そのものを省略したり、CMP処理の負荷を低減したり、更には基板等の被加工物の表面に付着した付着物を除去(洗浄)することができる。しかも、純水または超純水のみを使用しても基板を加工することができ、これによって、基板の表面に電解質等の余分な不純物の付着したり、残留したりすることをなくして、加工除去加工後の洗浄工程を簡略化できるばかりでなく、廃液処理の負荷を極めて小さくすることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図4(a)は、基板処理装置の平面配置図を示し、図5乃至図7は、この基板処理装置に使用される電解加工装置を示す。なお、この例では、被加工物として基板を使用し、電解加工装置で基板を加工するようにした例を示しているが、基板以外にも適用できることは勿論である。
図4(a)に示すように、この基板処理装置は、例えば、図85(b)に示す、表面に導電体膜(被加工部)としての銅膜6を有する基板Wを収納したカセットを搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部30と、基板Wを反転させる反転機32と、基板受渡し用のプッシャ34と、電解加工装置36とを備えている。そして、ロード・アンロード部30、反転機32及びプッシャ34に囲まれた位置に、これらの間で基板Wを搬送して授受する搬送装置としての固定型搬送ロボット38が配置されている。更に、電解加工装置36による電解加工の際に、下記の加工電極50と給電電極52との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタするモニタ部42が備えられている。
図5に示すように、電解加工装置36は、水平方向に揺動自在な揺動アーム44の自由端に垂設されて基板Wを下向き(フェイスダウン)に吸着保持する基板保持部46と、円板状で絶縁体からなり、図7に示す扇状の加工電極50と給電電極52とを該加工電極50と給電電極52の表面(上面)を露出させて交互に埋設した電極部48とを上下に備えている。電極部48の上面には、加工電極50と給電電極52の表面を一体に覆って、膜状のイオン交換体56が取付けられている。
ここに、この例では、加工電極50と給電電極52とを有する電極部48として、基板保持部46で保持する基板Wの直径の2倍以上の直径を有するものを使用して、基板Wの表面全域を電解加工するようにした例を示している。
このイオン交換体56は、例えば、アニオン交換基またはカチオン交換基を付与した不織布で構成されている。カチオン交換体は、好ましくは強酸性カチオン交換基(スルホン酸基)を担持したものであるが、弱酸性カチオン交換基(カルボキシル基)を担持したものでもよい。また、アニオン交換体は、好ましくは強塩基性アニオン交換基(4級アンモニウム基)を担持したものであるが、弱塩基性アニオン交換基(3級以下のアミノ基)を担持したものでもよい。
ここで、例えば強塩基アニオン交換基を付与した不織布は、繊維径20〜50μmで空隙率が約90%のポリオレフィン製の不織布に、γ線を照射した後グラフト重合を行う所謂放射線グラフト重合法により、グラフト鎖を導入し、次に導入したグラフト鎖をアミノ化して第4級アンモニウム基を導入して作製される。導入されるイオン交換基の容量は、導入するグラフト鎖の量により決定される。グラフト重合を行うためには、例えばアクリル酸、スチレン、メタクリル酸グリシジル、更にはスチレンスルホン酸ナトリウム、クロロメチルスチレン等のモノマーを用い、これらのモノマー濃度、反応温度及び反応時間を制御することで、重合するグラフト量を制御することができる。従って、グラフト重合前の素材の重量に対し、グラフト重合後の重量の比をグラフト率と呼ぶが、このグラフト率は、最大で500%が可能であり、グラフト重合後に導入されるイオン交換基は、最大で5meq/gが可能である。
強酸性カチオン交換基を付与した不織布は、前記強塩基性アニオン交換基を付与する方法と同様に、繊維径20〜50μmで空隙率が約90%のポリオレフィン製の不織布に、γ線を照射した後グラフト重合を行う所謂放射線グラフト重合法により、グラフト鎖を導入し、次に導入したグラフト鎖を、例えば加熱した硫酸で処理してスルホン酸基を導入して作製される。また、加熱したリン酸で処理すればリン酸基が導入できる。ここでグラフト率は、最大で500%が可能であり、グラフト重合後に導入されるイオン交換基は、最大で5meq/gが可能である。
なお、イオン交換体56の素材の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系高分子、またはその他有機高分子が挙げられる。また素材形態としては、不織布の他に、織布、シート、多孔質材、短繊維等が挙げられる。
ここで、ポリエチレンやポリプロピレンは、放射線(γ線と電子線)を先に素材に照射する(前照射)ことで、素材にラジカルを発生させ、次にモノマーと反応させてグラフト重合することができる。これにより、均一性が高く、不純物が少ないグラフト鎖ができる。一方、その他の有機高分子は、モノマーを含浸させ、そこに放射線(γ線、電子線、紫外線)を照射(同時照射)することで、ラジカル重合することができる。この場合、均一性に欠けるが、ほとんどの素材に適用できる。
このように、イオン交換体56をアニオン交換基またはカチオン交換基を付与した不織布で構成することで、純水または超純水や電解液等の液体が不織布の内部を自由に移動して、不織布内部の水分解触媒作用を有する活性点に容易に到達することが可能となって、多くの水分子が水素イオンと水酸化物イオンに解離される。さらに、解離によって生成した水酸化物イオンが純水または超純水や電解液等の液体の移動に伴って効率良く加工電極50の表面に運ばれるため、低い印加電圧でも高電流が得られる。
ここで、イオン交換体56をアニオン交換基またはカチオン交換基の一方を付与したもので構成すると、電解加工できる被加工材料が制限されるばかりでなく、極性により不純物が生成しやすくなる。そこで、図8に示すように、イオン交換体56を、アニオン交換基を有するアニオン交換体56aとカチオン交換基を有するカチオン交換体56bとを同心状に配置して一体構成としてもよい。アニオン交換基を有するアニオン交換体とカチオン交換基を有するカチオン交換体とを被処理基板の被加工面と垂直に重ねればよいが、扇状に形成して、交互に配置するようにしてもよい。または、イオン交換体56自体にアニオン交換基とカチオン交換基の双方の交換基を付与することで、このような問題を解決することができる。このようなイオン交換体としては、陰イオン交換基と陽イオン交換基を任意に分布させて存在させた両性イオン交換体、陽イオン交換基と陰イオン交換基を層状に存在させたバイポーラーイオン交換体、更には陽イオン交換基が存在する部分と陰イオン交換基が存在する部分とを厚さ方向に並列に存在させたモザイクイオン交換体が挙げられる。なお、アニオン交換基またはカチオン交換基の一方を付与したイオン交換体56を、被加工材料に合わせて使い分けてもよいことは勿論である。
揺動アーム44は、図5に示すように、上下動用モータ60の駆動に伴ってボールねじ62を介して上下動し、揺動用モータ64の駆動に伴って回転する揺動軸66の上端に連結されている。また、基板保持部46は、揺動アーム44の自由端に取付けた自転用モータ68に接続され、この自転用モータ68の駆動に伴って回転(自転)するようになっている。
電極部48は、中空モータ70に直結され、この中空モータ70の駆動に伴って回転(自転)するようになっている。電極部48の中央部には、純水、より好ましくは超純水を供給する純水供給部としての貫通孔48aが設けられている。そして、この貫通孔48aは、中空モータ70の中空部の内部を延びる純水供給管72に接続されている。純水または超純水は、この貫通孔48aを通して供給された後、吸水性を有するイオン交換体56を通じて加工面全域に供給される。また、純水供給管72から接続される貫通孔48aを複数設けて、加工液を加工面全域に行き渡らせ易くしてもよい。
更に、電極部48の上方には、電極部48の直径方向に沿って延びて、複数の供給口を有する純水または超純水を供給する純水供給部としての純水ノズル74が配置されている。これによって、純水または超純水が基板Wの表面に該基板Wの上下方向から同時に供給されるようになっている。ここで、純水は、例えば電気伝導度が10μS/cm以下の水であり、超純水は、例えば電気伝導度が0.1μS/cm以下の水である。なお、純水の代わりに電気伝導度500μS/cm以下の液体や、任意の電解液を使用してもよい。加工中に加工液を供給することにより、加工生成物、気体発生等による加工不安定性を除去でき、均一な、再現性のよい加工が得られる。
この例では、図5及び図7に示すように、電極部48に扇状の電極板76を配置し、この電極板76にスリップリング78を介して電源80の陰極と陽極とを交互に接続することで、電源80の陰極と接続した電極板76が加工電極50となり、陽極と接続した電極板76が給電電極52となるようにしている。これは、例えば銅にあっては、陰極側に電解加工作用が生じるからであり、被加工材料によっては、陰極側が給電電極となり、陽極側が加工電極となるようにしてもよい。つまり、被加工材料が、例えば銅、モリブデンまたは鉄にあっては、陰極側に電解加工作用が生じるため、電源80の陰極と接続した電極板76が加工電極50となり、陽極と接続した電極板76が給電電極52となるようにする。一方、例えばアルミニウムやシリコンにあっては、陽極側で電解加工作用が生じるため、電極の陽極に接続した電極を加工電極となし、陰極側を給電電極とすることができる。
なお、この例では、扇状の電極板76を絶縁体からなる電極部48のリブ48bで互いに分離した例を示しているが、このリブ48bを電極板と別体に形成した他の絶縁体で構成し、この絶縁体の間から純水等を供給するようにしてもよい。
このように、加工電極50と給電電極52とを電極部48の円周方向に沿って分割して交互に設けることで、基板の導電体膜(被加工物)への固定給電部を不要となして、基板の全面の加工が可能となる。更に、パルス状に正負を変化させることで、電解生成物を溶解させ、加工の繰返しの多重性によって平坦度を向上させることができる。
ここで、加工電極50及び給電電極52は、電解反応により、酸化または溶出が一般に問題となる。このため、この給電電極52の素材として、電極に広く使用されている金属や金属化合物よりも、炭素、比較的不活性な貴金属、導電性酸化物または導電性セラミックスを使用することが好ましい。この貴金属を素材とした電極としては、例えば、下地の電極素材にチタンを用い、その表面にめっきやコーティングで白金またはイリジウムを付着させ、高温で焼結して安定化と強度を保つ処理を行ったものが挙げられる。セラミックス製品は、一般に無機物質を原料として熱処理によって得られ、各種の非金属・金属の酸化物・炭化物・窒化物などを原料として、様々な特性を持つ製品が作られている。この中に導電性を持つセラミックスもある。電極が酸化すると電極の電気抵抗値が増加し、印加電圧の上昇を招くが、このように、白金などの酸化しにくい材料やイリジウムなどの導電性酸化物で電極表面を保護することで、電極素材の酸化による導電性の低下を防止することができる。
図9(a)は、本発明の実施の形態の電極構造を示すもので、これは、電極部48の内部に、絶縁体82aを挟んで対となった加工電極50と給電電極52とを、電極部48の中心部から外周部に向けて扇状に区画された領域に配置して、この対となった加工電極50と給電電極52の数が中心部から半径方向に沿って徐々に多くなるようにしている。これにより、電極部48と基板Wとが回転する時、両者の相対的な速度が遅い電極部48の中心部と、相対的な速度が速い電極部48の外周部での単位面積当たりの電流、すなわち電流密度を基板Wの全面に亘ってより均一にして、電解加工の加工速度をより一定にすることができる。なお、この例は、基板Wが電極部48の中心を挟んだ片側に位置する場合について説明しているが、基板Wよりやや大きな電極部48が基板Wの中心を中心として回転するようにした場合(図17及び図18等参照)も同様である。
この場合、図9(b)に示すように、電極部48を導電体で構成し、この電極部48を給電電極52(または加工電極50)となし、この電極部48の内部に絶縁体82bで隔離された加工電極50(または給電電極52)を埋設するようにしてもよい。これにより、配線の数を少なくすることができる。
また、図10(a)に示すように、電極部48の内部に、電極部48の中心部から外周部に向けて扇状に拡がる各1個の加工電極50と給電電極52を互いに隣接させて配置してもよい。この場合も、図10(b)に示すように、電極部48を導電体で構成し、この電極部48を給電電極52(または加工電極50)となし、この電極部48の内部に絶縁体82bで隔離された加工電極50(または給電電極52)を埋設するようにしてもよい。
更に、図11(a)に示すように、電極部48の内部に、絶縁体82aを挟んで対となった加工電極50と給電電極52とを、この加工電極50と給電電極52の円周方向に沿った長さが、電極部48の中心部から半径方向に沿って徐々に長くなるように配置してもよい。この場合も、図11(b)に示すように、電極部48を導電体で構成し、この電極部48を給電電極52(または加工電極50)となし、この電極部48の内部に絶縁体82bで隔離された加工電極50(または給電電極52)を埋設するようにしてもよい。
また、図12に示すように、電極部48を導電体で構成し、この電極部48を給電電極52(または加工電極50)となし、この電極部48の内部に、絶縁体82bで隔離されて螺旋状に連続して延びる加工電極50を埋設してもよい。更には、図13に示すように、電極部48の内部に中心部から外方部に向けてスクリュー状に拡がる加工電極50と給電電極52とを絶縁体82bを挟んで交互に配置してもよい。
なお、図示しないが、電極部に加工電極と給電電極とを散点状に均一に分布させて配置してもよいことは勿論である。
次に、この基板処理装置による基板処理(電解加工)について図4(a)を用いて説明する。
先ず、例えば図85(b)に示す、表面に導電体膜(被加工部)として銅膜6を形成した基板Wを収納してロード・アンロード部30にセットしたカセットから、1枚の基板Wを搬送ロボット38で取出し、この基板Wを、必要に応じて反転機32に搬送して反転させて、基板Wの導電体膜(銅膜6)を形成した表面が下を向くようにする。次に、この表面が下を向いた基板Wを搬送ロボット38でプッシャ34まで搬送してプッシャ34上に載置する。
このプッシャ34上に載置した基板Wを、電解加工装置36の基板保持部46で吸着保持し、揺動アーム44を揺動させて基板保持部46を電極部48の直上方の加工位置まで移動させる。次に、上下動用モータ60を駆動して基板保持部46を下降させ、この基板保持部46で保持した基板Wを電極部48の上面に取付けたイオン交換体56の表面に接触させるか、または近接させる。
ここで、超純水のような液自身の抵抗値が大きい液体を使用する場合には、イオン交換体56を基板Wに接触させることにより、電気抵抗を低減させ、印加電圧も小さくて済み、消費電力も低減できる。この“接触”は、例えばCMPのように物理的なエネルギー(応力)を被加工物に与えるために、“押し付ける”ことを意味するものではない。従って、この例における電解加工装置では、基板Wの電極部48への接触乃至近接には上下動用モータ60を用いており、例えばCMP装置において基板と研磨部材を積極的に押し付ける押圧機構は有していない。このことは、以下同様である。
つまり、CMPにあっては、一般に20〜50kPa程度の押圧力で基板を研磨面に押し付けているが、ここでは例えば、20kPa以下の圧力でイオン交換体56を基板Wに接触させればよく、10kPa以下の圧力でも充分除去加工効果が得られる。
この状態で、例えば図5に示すように電源80を接続して加工電極50と給電電極52との間に所定の電圧を印加するとともに、基板保持部46と電極部48とを共に回転させる。同時に、貫通孔48aを通じて、電極部48の下側から該電極部48の上面に純水または超純水を、純水ノズル74により電極部48の上側から該電極部48の上面に純水または超純水を同時に供給し、加工電極50及び給電電極52と基板Wとの間に純水または超純水を満たす。これによって、イオン交換体56により生成された水素イオンまたは水酸化物イオンによって、基板Wに設けられた導電体膜(銅膜6)の電解加工を行う。ここに、純水または超純水がイオン交換体56の内部を流れるようにすることで、水素イオンまたは水酸化物イオンを多量に生成し、これを基板Wの表面に供給することで、効率のよい電解加工を行うことができる。
すなわち、純水または超純水がイオン交換体56の内部を流れるようにすることで、水の解離反応を促進させる官能基(強酸性陽イオン交換材料ではスルホン酸基)に充分な水を供給して水分子の解離量を増加させ、水酸化物イオン(もしくはOHラジカル)との反応により発生した加工生成物(ガスも含む)を水の流れにより除去して、加工効率を高めることができる。従って、純水または超純水の流れは必要で、また純水または超純水の流れとしては、一様かつ均一であることが望ましく、一様かつ均一な流れとすることで、イオンの供給及び加工生成物の除去の一様性及び均一性、ひいては加工効率の一様性及び均一性を図ることができる。
この時、加工電極50と給電電極52との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタ部42でモニタして、エンドポイント(加工終点)を検知する。つまり、同じ電圧(電流)を印加した状態で電解加工を行うと、材料によって流れる電流(印加される電圧)に違いが生じる。例えば、図14(a)に示すように、表面に材料Bと材料Aとを順次成膜した基板Wの該表面に電解加工を施した時に流れる電流をモニタすると、材料Aを電解加工している間は一定の電流が流れるが、異なる材料Bの加工に移行する時点で流れる電流が変化する。同様に、加工電極50と給電電極52との間に印加される電圧にあっても、図14(b)に示すように、材料Aを電解加工している間は一定の電圧が印加されるが、異なる材料Bの加工に移行する時点で印加される電圧が変化する。なお、図14(a)は、材料Bを電解加工する時の方が、材料Aを電解加工する時よりも電流が流れにくくなる場合を、図14(b)は、材料Bを電解加工する時の方が、材料Aを電解加工するときよりも電圧が高くなる場合の例を示している。これにより、この電流または電圧の変化をモニタすることでエンドポイントを確実に検知することができる。
なお、この例では、モニタ部42で加工電極50と給電電極52との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタして加工終点を検知するようにした例を示しているが、このモニタ部42で、加工中の基板の状態の変化をモニタして、任意に設定した加工終点を検知するようにしてもよい。この場合、加工終点は、被加工面の指定した部位について、所望の加工量に達した時点、若しくは加工量と相関関係を有するパラメータついて、所望の加工量に相当する量に達した時点を指す。このように、加工の途中においても、加工終点を任意に設定して検知できるようにすることで、多段プロセスでの電解加工が可能となる。このことは、以下同様である。
また、図4(b)に示すように、例えば、電極部48に光を透過する窓を空け、電極部48の下方に光を放射する投光部と光を受光する受光部とを有する膜厚センサ(膜厚検知部)Sを配置し、この膜厚センサSによって、反射光の強度の変化によって得られる加工中の膜厚を、その場で(in-situ)測定し、この測定結果を基にして加工終点を検知するようにしてもよい。
そして、電解加工完了後、電源80の接続を切り、基板保持部46と電極部48の回転を停止させ、しかる後、基板保持部46を上昇させ、揺動アーム44を揺動させて基板Wをプッシャ34に受渡す。そして、搬送ロボット38は、このプッシャ34から基板Wを受取り、必要に応じて反転機32に搬送して反転させた後、基板Wをロード・アンロード部30のカセットに戻す。
なお、加工電極と被加工物との間にイオン交換体を介在させることなく、電解加工を行うと、電気抵抗は、“被加工物と加工電極との距離(電極間距離)”に比例する。これは、イオンの移動距離が小さくなり、その分、必要なエネルギーが小さくなるためである。例えば、超純水(18.25MΩ・cm)については、電極間距離が1cmの時に電気抵抗18.25MΩ(電圧10Vで0.54μA)となり、電極間距離が1μmの時に電気抵抗1.825kΩ(電圧10Vで5.4mA)となる。
また、加工電極と被加工物との間にイオン交換体を介在させた場合には、イオン交換体を被加工物に接触させることなく、近接させると、電気抵抗は、基本的には前述と同様に、”被加工物とイオン交換体表面との距離”に比例する。しかし、イオン交換体に加工電極を接触させると、電気抵抗はこれ以上に低下する。この理由は、イオン交換体の内部と外部とでイオンの濃度が大きく異なるためである。
つまり、イオン交換体の内部は、触媒作用により超純水の電離反応が促進され、イオン(H及びOH)の濃度が増加する。従って、イオン交換体の内部は、イオン交換基が存在するために、高濃度のイオンを蓄積している(またはできる)特殊な場となる。一方、イオン交換体の外部は、イオン交換基が無いため、増加したイオンは元(HO)に戻ろうとし、イオン濃度は格段に低下する。
従って、イオン交換体を被処理物に接触させると、イオン交換体を被処理物に接触させた状態における被加工物と加工電極との距離に関係なく、電気抵抗を一定の低レベルにすることができる。
なお、この例では、電極部48と基板Wとの間に純水、好ましくは超純水を供給した例を示している。このように電解質を含まない純水または超純水を使用して電解加工を行うことで、基板Wの表面に電解質等の余分な不純物が付着したり、残留したりすることをなくすことができる。更に、電解によって溶解した銅イオン等が、イオン交換体56にイオン交換反応で即座に捕捉されるため、溶解した銅イオン等が基板Wの他の部分に再度析出したり、酸化されて微粒子となり基板Wの表面を汚染したりすることがない。
超純水は、比抵抗が大きく電流が流れ難いため、電極と被加工物との距離を極力短くしたり、電極と被加工物との間にイオン交換体を挟むことで電気抵抗を低減しているが、さらに電解液を組み合わせることで、更に電気抵抗を低減して消費電力を削減することができる。なお、電解液による加工では、被加工物の加工される部分が加工電極よりやや広い範囲に及ぶが、超純水とイオン交換体の組合せでは、超純水にほとんど電流が流れないため、被加工物の加工電極とイオン交換体が投影された範囲内のみが加工されることになる。
また、純水または超純水の代わりに、純水または超純水に電解質を添加した電解液を使用してもよい。電解液を使用することで、さらに電気抵抗を低減して消費電力を削減することができる。この電解液としては、例えば、NaClやNaSO等の中性塩、HClやHSO等の酸、更には、アンモニア等のアルカリなどの溶液が使用でき、被加工物の特性によって適宜選択して使用すればよい。電解液を用いる場合は、基板Wとイオン交換体56との間に僅かの隙間を設けて非接触とすることが好ましい。
更に、純水または超純水の代わりに、純水または超純水に界面活性剤等を添加して、電気伝導度が500μS/cm以下、好ましくは、50μS/cm以下、更に好ましくは、0.1μS/cm以下(比抵抗で10MΩ・cm以上)にした液体を使用してもよい。このように、純水または超純水に界面活性剤を添加することで、基板Wとイオン交換体56の界面にイオンの移動を防ぐ一様な抑制作用を有する層を形成し、これによって、イオン交換(金属の溶解)の集中を緩和して加工面の平坦性を向上させることができる。ここで、界面活性剤濃度は、100ppm以下が望ましい。なお、電気伝導度の値があまり高いと電流効率が下がり、加工速度が遅くなるが、500μS/cm以下、好ましくは、50μS/cm以下、更に好ましくは、0.1μS/cm以下の電気伝導度を有する液体を使用することで、所望の加工速度を得ることができる。
また、基板Wと加工電極50及び給電電極52との間にイオン交換体56を挟むことで、加工速度を大幅に向上させるようにしている。つまり、超純水電気化学的加工は、超純水中の水酸化物イオンと被加工材料との化学的相互作用によるものである。しかし、超純水中に含まれる反応種である水酸化物イオン濃度は、常温・常圧状態で10−7mol/Lと微量であるため、除去加工反応以外の反応(酸化膜形成等)による除去加工効率の低下が考えられる。このため、除去加工反応を高効率で行うためには、水酸化物イオンを増加させる必要がある。そこで、水酸化物イオンを増加させる方法として、触媒材料により超純水の解離反応を促進させる方法があり、その有力な触媒材料としてイオン交換体が挙げられる。具体的には、イオン交換体中の官能基と水分子との相互作用により水分子の解離反応に関する活性化エネルギーを低下させる。これによって、水の解離を促進させて、加工速度を向上させることができる。
なお、このイオン交換体56を省略して、基板Wと加工電極50及び給電電極52との間に純水または超純水を供給するようにしてもよい。このように、イオン交換体56を省略すると加工速度が遅くなるが、極めて薄い膜を電解加工で除去するのに特に有効である。しかも、基板Wの表面に電解質等の余分な不純物が付着したり、残留したりすることがない。
更に、この例では、電解加工の際に、イオン交換体56が基板Wに接触乃至近接するようにしている。イオン交換体56と基板Wとが近接した状態では、この間隔の大きさにもよるが、電気抵抗がある程度大きいので、必要とする電流密度を与えようとした時の電圧が大きくなる。しかし、一方では、非接触であるため、基板Wの表面に沿った純水または超純水の流れが作り易く、基板表面での反応生成物を高効率で除去することができる。これに対して、イオン交換体56を基板Wに接触させると、電気抵抗が極めて小さくなって、印加電圧も小さくて済み、消費電力も低減できる。
また、加工速度を上げるために電圧を上げて電流密度を大きくすると、電極と基板(被加工物)との間の抵抗が大きい場合では、放電が生じる場合がある。放電が生じると、被加工物表面にピッチングが起こり、加工面の均一性や平坦化が困難となる。これに対して、イオン交換体56を基板Wに接触させると、電気抵抗が極めて小さいことから、このような放電が生じることを防止することができる。
ここで、例えばイオン交換体56としてカチオン交換基を付与したものを使用して銅の電解加工を行うと、加工終了後に銅がイオン交換体(カチオン交換体)56のイオン交換基を飽和しており、次の加工を行う時の加工効率が悪くなる。また、イオン交換体56としてアニオン交換基を付与したものを使用して銅の電解加工を行うと、イオン交換体(アニオン交換体)56の表面に銅の酸化物の微粒子が生成されて付着し、次の処理基板の表面を汚染するおそれがある。
そこで、このような場合に、図15に示すように、イオン交換体56を再生する再生部84を設けて、加工中に再生部84でイオン交換体56を再生することで、これらの弊害を除去することができる。すなわち、この再生部84は、基板保持部46を保持する揺動アーム44の電極部48を挟んだ対向位置に設けた該揺動アーム44と同様な構成の揺動アーム86と、この揺動アーム86の自由端に保持した再生ヘッド88とを有している。そして、電源80を介してイオン交換体56に加工時とは逆の電位を与え、イオン交換体56に付着した銅等の付着物の溶解を促進させることで、加工中にイオン交換体56を再生できるようになっている。この場合、再生されたイオン交換体56は、電極部48の上面に供給される純水または超純水でリンスされる。
図16は、他の基板処理装置の平面配置図を示し、図17乃至図19は、この基板処理装置に使用されている他の電解加工装置を示す。なお、前記の例と同一部材には同一符号を付してその説明を一部省略する。このことは、以下の各例にあっても同様である。
図16に示すように、この基板処理装置は、基板Wを搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部30と、基板Wを反転させる反転機32及び電解加工装置36aが直列に配置され、搬送装置としての搬送ロボット38aがこれらの各機器と平行に走行して基板Wの搬送と受渡しを行うようになっている。更に、電解加工装置36aによる電解加工の際に、加工電極50と給電電極52との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタするモニタ部42が備えられている。
電解加工装置36aは、加工電極50と給電電極52とを埋設した電極部48の外径が基板保持部46で保持する基板Wの外径よりも一回り大きな大きさに設定されている。そして、電極部48は、中空モータ70の駆動に伴って、この回転中心と電極部48の中心との距離を半径とした自転を行わない公転運動、いわゆるスクロール運動(並進回転運動)を行うようになっている。
すなわち、電極部48と中空モータ70との間には、図19(a)に示すように、周方向に3つ以上(図示では4つ)の自転防止部400が設けられている。つまり、中空モータ70の上面と電極部48の下面の対応する位置には、周方向に等間隔に複数の凹所402,404が形成され、これにはそれぞれベアリング406,408が装着されている。そして、このベアリング406,408には、図19(b)に示すように“e”だけずれた2つの軸体408,410を持つ連結部材412が、各軸体408,410の端部を挿入して装着されている。また、電極部48の中央下面側には、中空モータ70の主軸414の上端に偏心して設けられた駆動端416が軸受(図示せず)を介して回転自在に連結されている。この偏心量も同様に“e”である。これにより電極部48が半径“e”の円に沿って並進運動するようになっている。
この例にあっては、電解加工中に電極部48の上面側から該電極部48の上面に超純水の供給を行うことができないため、図17に示すように主軸414に設けた貫通孔414a及び電極部48に設けた貫通孔48aを通してのみ、電極部48の上面に純水または超純水を供給するようになっている。また、電極部48は、自転を行わないため、スリップリング78が省略されている。更に、電極部48の側方に位置して、電解加工終了後にイオン交換体56に向けて超純水を噴射して、この再生を行う再生部としての超純水噴射ノズル90が待避自在に配置されている。その他の構成は、前述と同様である。
この電解加工装置36aにあっては、基板Wをイオン交換体56に接触乃至近接させた状態で、基板保持部46を介して基板Wを回転させ、同時に中空モータ70を駆動して電極部48をスクロール運動させながら、電極部48の上面に純水または超純水を供給し、加工電極50と給電電極52との間に所定の電圧を印加することで、基板Wの表面を電解加工するようにしている。
この基板処理装置における基板Wの処理の流れは、搬送ロボット38aと電解加工装置36aとの間で直接基板Wの受渡しを行う(つまり、プッシャを介して基板の受渡しを行うようにしていない)点以外は、図4(a)に示す例と同じであるので、ここでは説明を省略する。
図20及び図21は、この電解加工装置36aの変形例を示す。これは、円板状の加工電極50と、この加工電極50の周囲を囲繞するリング状の給電電極52とをリング状の絶縁体53で分離して、スクロール運動をする電極部48を構成し、更に加工電極50の上面をイオン交換体56eで、加工電極52の上面をイオン交換体56fで前記絶縁体53を介して互いに分離した状態で個別に覆ったものである。そして、前述のように、基板Wをイオン交換体56e,56fに接触乃至近接させた状態で、基板Wを回転させ、同時に電極部48をスクロール運動させた際、給電電極52の上方に基板Wの一部が常に位置して、ここから給電できるようになっている。その他の構成は、図17乃至図19に示すものと同じである。この例によれば、加工電極50を給電電極52で囲むようにして、電流効率を向上させ、しかも基板Wのほぼ全面に均一な加工を施すことができる。
図22及び図23は、更に他の電解加工装置36bを示す。これは、電極部48の回転中心Oと基板保持部46の回転中心Oとを所定の距離dだけずらし、電極部48は回転中心Oを中心に回転(自転)し、基板保持部46は回転中心Oを中心に回転(自転)するようにしている。更に、スリップリング78を介して電源80と加工電極50及び給電電極52とを接続している。その他の構成は、図17乃至図19に示す例と同じであるので、ここでは説明を省略する。
この電解加工装置36bにあっては、基板保持部46を介して基板Wを回転(自転)させ、同時に中空モータ70を駆動して電極部48を回転(自転)させながら、電極部48の上面に純水または超純水を供給し、加工電極50と給電電極52との間に所定の電圧を印加することで、基板Wの表面を電解加工するようにしている。
図24及び図25は、更に他の電解加工装置36cを示す。これは、電極部48として、矩形状で固定タイプのものを、基板保持部46として、上下動自在で、しかも揺動することなく、水平面に沿って往復動するようにしたものをそれぞれ使用した例を示す。すなわち、矩形状の電極部48の上面に、その幅方向の全長に亘って延びる電極板76を並列に配置し、この電極板76に電源80の陰極と陽極とを交互に接続して、陰極に接続した電極板76が加工電極50になり、あるいは逆に陽極に接続した電極板76が加工電極となるようにしている。一方、基板保持部46は、上下動用モータ60の駆動に伴ってボールねじ62を介して上下動する上下動アーム44aの自由端に保持され、自転用モータ68の駆動に伴って自転し、更に、往復動用モータ60aの駆動に伴ってボールねじ62aを介して上下動アーム44aと一体に電極板76と直交する方向に往復動するようになっている。
この電解加工装置36cにあっては、基板Wをイオン交換体56に接触乃至近接させた状態で、基板保持部46を介して基板Wを回転させ、同時に往復動用モータ60aを駆動して基板保持部46を往復させながら、電極部48の上面に純水または超純水を供給し、加工電極50と給電電極52との間に所定の電圧を印加することで、基板Wの表面を電解加工するようにしている。
図26及び図27は、更に他の電解加工装置36dを示す。これは、前記各例における基板保持部46と電極部48の上下位置関係を逆にして、基板Wの表面を上向きに保持した、いわゆるフェースアップ方式を採用して基板の表面(上面)に電解加工を行うようにしたものである。すなわち、下方に配置された基板保持部46は、基板Wをこの表面を上向きにして載置保持し、自転用モータ68の駆動に伴って回転(自転)する。一方、加工電極50と給電電極52を有し、この加工電極50と給電電極52をイオン交換体56で覆った電極部48は、基板保持部46の上方に配置され、下向きにして揺動アーム44の自由端に保持され、中空モータ70の駆動に伴って回転(自転)する。そして、電源80から延びる配線は、揺動軸66に設けられた中空部を通ってスリップリング78に達し、このスリップリング78から中空モータ70の中空部を通って加工電極50と給電電極52に給電するようになっている。
そして、純水または超純水は、純水供給管72から供給され、電極部48の中心部に設けられた貫通孔48aを通じて基板Wの上方から該基板Wの表面(上面)に供給される。
基板保持部46の側方に位置して、電極部48に取付けたイオン交換体56を再生する再生部92が配置されている。この再生部92は、例えば希釈な酸溶液を満たした再生槽94を有している。そして、揺動アーム44を揺動させて電極部48を再生槽94の直上方に移動させた後、下降させて、電極部48の少なくともイオン交換体56を再生槽94内の酸溶液に浸漬させる。この状態で、電極板76に加工の時とは逆の電位を、すなわち加工電極50を電源80の陽極に、給電電極52を電源80の陰極にそれぞれ接続することで、イオン交換体56に付着した銅等の付着物の溶解を促進してイオン交換体56を再生するようになっている。この再生後のイオン交換体56は、例えば超純水でリンスされる。
更に、この例では、電極部48の直径は、基板保持部46で保持される基板Wの直径より十分に大きく設定されている。そして、電極部48を下降させてイオン交換体56を基板保持部46で保持した基板Wの表面に接触乃至近接させ、この状態で、基板の上面に純水または超純水を供給しつつ、加工電極50と給電電極52との間に所定の電圧を印加し、基板保持部46と電極部48を共に回転(自転)させ、同時に揺動アーム44を揺動させて電極部48を基板Wの上面に沿って移動させることで、基板Wの表面に電解加工を施すようになっている。
図28及び図29は、更に他の電解加工装置36eを示す。これは、電極部48として、その直径が基板保持部46で保持される基板Wの直径より十分に小さいものを使用して、この基板Wの全面が電極部48で完全に覆われてしまわないようにしたものである。その他の構成は、図26及び図27に示す例と同様である。このように構成することで、電極部48の小型コンパクト化を図るとともに、発生したガスが基板に付着することを防止することができる。
図30は、更に他の電解加工装置36fを示す。これは、基板Wを上向きで載置保持する基板保持部46の上方に電極部48を配置したものである。この電極部48は、絶縁体からなる円盤状のベース100の同一平面上に、超純水供給用の通孔52aを設けた円板状の加工電極50とリング状の給電電極52をリング状の絶縁体102で互いに分離して配置し、更に、この下面に、例えば強酸性陽イオン交換繊維からなり、純水または超純水の解離反応を促進させるイオン交換体56を配置して構成されている。ベース100は、回転自在で中空の回転軸104の下端に連結され、この回転軸104の中空部を通じて純水または超純水がベース100の内部に供給される。更に、この例では、イオン交換体56を、どちらも同程度の抵抗率の軟質体56cと硬質体56dの2層構造としたものを使用している。
このように、イオン交換体56を不織布、織布、多孔膜等のイオン交換材料を複数枚重ねた多層構造とすることで、イオン交換体56の持つトータルのイオン交換容量を増加させ、例えば、銅の除去(研磨)加工を行う際に、酸化物の発生を抑制して、酸化物が加工レートに影響することを防止することができる。つまり、イオン交換体のトータルのイオン交換容量が除去加工の段階で取り込まれる銅イオンの量よりも小さい場合には、酸化物がイオン交換体の表面もしくは内部に生成されてしまい、加工レートに影響を及ぼす。この原因としては、イオン交換体のイオン交換基の量が影響し、容量以上の銅イオンは酸化物となると考えられる。このため、イオン交換体を、イオン交換材料を複数枚重ねた多層構造として、トータルのイオン交換容量を高めることで、酸化物の発生を抑制することができる。なお、イオン交換体を再生して、イオン交換体内への銅イオンの蓄積を抑えることによっても、酸化物の発生を抑制することができる。
更に、例えば、図85に示す、銅膜6からなる配線パターンを除去(研磨)加工で形成する際に、溝部に埋め込まれた銅膜6が加工後に抉れたり剥がれたりする現象が生じ易くなる。これは、銅膜6と接触する最表面のイオン交換体(イオン交換材料)の硬さや形状が影響しているものと考えられる。そこで、この例のように、イオン交換体56を多層構造とし、最表面層には、(1)表面平滑性がある、(2)硬い材質である、(3)通水性がある、の3点を満たす例えば、多孔膜、織布といったイオン交換体(イオン交換材料)を設置することで、このような異常加工の発生を抑制することができると考えられる。
この例では、供給ラインにより回転軸104の内部に供給された純水または超純水がベース100の回転による遠心力を受けて、給電電極52に設けた通孔52aを通してイオン交換体56に供給される。そして、供給された純水または超純水は、イオン交換体56の触媒作用により解離し、水酸化物イオンが生成される。ここで、加工電極50と給電電極52は絶縁体102で分離されているため、水酸化物イオンの移動がこの絶縁体102で遮断され、しかも、かつ基板Wを電気的に絶縁した状態では、基板Wの加工電極(例えば陰極)50との対向部は陽極、また給電電極(例えば陽極)52との対向部は陰極として働くため、加工電極50と対向する基板Wの陽極部において電気化学的溶出現象が生じる。
なお、イオン交換体56を基板Wに接触させると、摺動による劣化が考えられるが、前述のように、基板Wとの接触側を織布または多孔質状の2層構造としたり、或いは、イオン交換機能をもつパッドのようなものを使用して機械的強度を上げることで、摺動による劣化を回避することができる。
図31は、電解加工装置36を備えた更に他の基板処理装置を示す。これは、基板Wを収納したカセットを搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部30、反転機32、基板受渡し用のプッシャ34a,34b、電解加工装置36及びCMP装置112を備えている。そして、ロード・アンロード部30、反転機32及びプッシャ34a,34bに囲まれた位置に、これらの間で基板Wを搬送し授受する搬送装置としての固定型搬送ロボット38が配置されている。更に、電解加工装置36による電解加工の際に加工電極50と給電電極52との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタするモニタ部42が備えられている。
図32は、CMP装置112の一例を示す。これは、上面に研磨布(研磨パッド)120を貼付して研磨面を構成する研磨テーブル122と、基板Wをその被研磨面を研磨テーブル122に向けて保持するトップリング124とを備えている。そして、研磨テーブル122とトップリング124とをそれぞれ自転させ、研磨テーブル122の上方に設置された砥液ノズル126より砥液を供給しつつ、トップリング124により基板Wを一定の圧力で研磨テーブル122の研磨布120に押圧することで、基板Wの表面を研磨するようになっている。砥液ノズル126から供給される砥液としては、例えばアルカリ溶液にシリカ等の微粒子からなる砥粒を懸濁したものを用い、アルカリによる化学的研磨作用と、砥粒による機械的研磨作用との複合作用である化学的・機械的研磨によって基板Wが平坦かつ鏡面状に研磨される。
このような研磨装置を用いて研磨作業を継続すると研磨布120の研磨面の研磨力が低下するが、この研磨力を回復させるために、ドレッサー128を設け、このドレッサー128によって、研磨する基板Wの交換時などに研磨布120の目立て(ドレッシング)が行われている。このドレッシング処理においては、ドレッサー128のドレッシング面(ドレッシング部材)を研磨テーブル122の研磨布120に押圧しつつ、これらを自転させることで、研磨面に付着した砥液や切削屑を除去すると共に、研磨面の平坦化及び目立てが行なわれ、研磨面が再生される。
この基板処理装置によれば、基板Wを収納してロード・アンロード部30にセットしたカセットから、1枚の基板Wを搬送ロボット38で取出し、この基板Wを、必要に応じて反転機32に搬送して反転させた後、搬送ロボット38で電解加工装置36側のプッシャ34aまで搬送する。そして、このプッシャ34aと電解加工装置36の基板保持部46との間で基板Wの受渡しを行い、電解加工装置36で基板Wの表面の電解研磨による荒削りを行って、プッシャ34aに戻す。しかる後、このプッシャ34a上の基板Wを搬送ロボット38でCMP装置112側のプッシャ34bに搬送し、このプッシャ34bとCMP装置112のトップリング124との間で基板Wの受渡しを行い、CMP装置112で基板WのCMP研磨による仕上げを行って、プッシャ34bに戻す。しかる後、搬送ロボット38は、このプッシャ34bから基板Wを受取り、必要に応じて、反転機32に搬送して反転させた後、ロード・アンロード部30のカセットに戻す。
なお、この例では、電解加工装置36で電解加工による基板Wの荒削りを、CMP装置112でCMP研磨による基板Wの仕上げをそれぞれ行うようにしているが、CMP装置112でCMP研磨による基板Wの荒削りを、電解加工装置36で電解加工による基板Wの仕上げをそれぞれ行うようにしてもよい。これにより、CMP処理における負荷を軽減することができる。
図33は、電解加工装置36を備えた更に他の基板処理装置を示す。これは、基板Wを収納したカセットを搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部30、反転機32、基板受渡し用のプッシャ34、電解加工装置36及び加工後の基板Wを洗浄し乾燥させる洗浄装置130を備えている。そして、ロード・アンロード部30、反転機32及びプッシャ34とに挟まれた領域に、これらの間で基板Wを搬送し授受する搬送装置としての走行型搬送ロボット38aが配置されている。更に、電解加工装置36による電解加工の際に加工電極50と給電電極52との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタするモニタ部42が備えられている。
この基板処理装置によれば、ドライな状態で搬入し電解加工装置36で電解加工を行った基板を、必要に応じて反転させた後、洗浄装置130に搬送し、この洗浄装置130で洗浄及び乾燥させた後、ドライな状態でロード・アンロード部30のカセットに戻す(ドライイン/ドライアウト)ことができる。
図34は、電解加工装置36を備えた更に他の基板処理装置を示す。これは、前記図31に示す例と同様に、基板Wを収納したカセットを搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部30、プッシャ34a,34b、電解加工装置36及びCMP装置112を備え、更に、各2基の第1洗浄装置130aと第2洗浄装置130bを有している。そして、第1洗浄装置130aと第2洗浄装置130bとの間に反転機能を有する仮置き台132が配置され、ロード・アンロード部30、第1洗浄装置130a及び仮置き台132に囲まれた位置に、これらの間で基板Wを搬送し授受する搬送装置としての第1搬送ロボット38cが配置され、仮置き台132、第2洗浄装置130b及びプッシャ34a,34bに囲まれた位置に、これらの間で基板Wを搬送し授受する搬送装置としての第2搬送ロボット38dが配置されている。更に、電解加工装置36による電解加工の際に、加工電極50と給電電極52との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタするモニタ部42が備えられている。
この基板処理装置によれば、前記図31に示す例と同様に、例えば電解加工装置36で電解加工による基板Wの荒削りを行い、更にCMP装置112でCMP研磨による基板Wの仕上げを行った基板を、第2洗浄装置130bに搬送して荒洗浄し、仮置き台132に仮置きして必要に応じて基板Wを反転した後、第1洗浄装置130aに搬送して仕上げ洗浄及び乾燥を行って、ロード・アンロード部30のカセット戻すことができる。
図35は、電解加工装置36を備えた更に他の基板処理装置を示す。これは、基板Wを収納したカセットを搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部30、プッシャ34及び電解加工装置36を備えている。また、加工後の基板を洗浄する洗浄装置130d、反転機32、基板Wの表面にめっきを施すめっき装置136、めっき後の基板を洗浄する洗浄装置130e及びめっき後の基板にアニール処理を施すアニール装置140が直列に配置されている。更に、これらの各機器と平行に走行自在で、これらの各機器との間で基板Wを搬送し授受する搬送装置としての搬送ロボット38aと、電解加工装置36による電解加工の際に、加工電極50と給電電極52との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタするモニタ部42が備えられている。
図36は、めっき装置136の一例を示す。これは、上方に開口し内部にめっき液230を保持する円筒状のめっき槽232と、基板Wを着脱自在に下向きに保持して該基板Wを前記めっき槽232の上端開口部を塞ぐ位置に配置する基板保持部234とを有している。めっき槽232の内部には、めっき液230中に浸漬されてアノード電極となる平板状の陽極板236が水平に配置され、基板Wが陰極となるようになっている。更に、めっき槽232の底部中央には、上方に向けためっき液の噴流を形成するめっき液噴射管238が接続され、めっき槽232の上部外側には、めっき液受け240が配置されている。
これにより、めっき槽232の上部に基板Wを基板保持部234で下向きに保持して配置し、陽極板(アノード)236と基板(カソード)Wの間に所定の電圧を印加しつつ、めっき液230をめっき液噴射管238から上方に向けて噴出させて、基板Wの下面(被めっき面)に垂直にめっき液230の噴流を当てる。これによって、陽極板236と基板Wの間にめっき電流を流して、基板Wの下面にめっき膜を形成するようにしている。
図37及び図38は、アニール装置140の一例を示す。これは、半導体基板Wを出し入れするゲート1000を有するチャンバ1002の内部に位置して、半導体基板Wを、例えば400℃に加熱するホットプレート1004と、例えば冷却水を流して半導体基板Wを冷却するクールプレート1006が上下に配置されている。また、クールプレート1006の内部を貫通して上下方向に延び、上端に半導体基板Wを載置保持する複数の昇降ピン1008が昇降自在に配置されている。更に、アニール時に半導体基板Wとホットプレート1004との間に酸化防止用のガスを導入するガス導入管1010と、該ガス導入管1010から導入され、半導体基板Wとホットプレート1004との間を流れたガスを排気するガス排気管1012がホットプレート1004を挟んで互いに対峙する位置に配置されている。
ガス導入管1010は、内部にフィルタ1014aを有するNガス導入路1016内を流れるNガスと、内部にフィルタ1014bを有するHガス導入路1018内を流れるHガスとを混合器1020で混合し、この混合器1020で混合したガスが流れる混合ガス導入路1022に接続されている。
これにより、ゲート1000を通じてチャンバ1002の内部に搬入した半導体基板Wを昇降ピン1008で保持し、昇降ピン1008を該昇降ピン1008で保持した半導体基板Wとホットプレート1004との距離が、例えば0.1〜1.0mm程度となるまで上昇させる。この状態で、ホットプレート1004を介して半導体基板Wを、例えば400℃となるように加熱し、同時にガス導入管1010から酸化防止用のガスを導入して半導体基板Wとホットプレート1004との間を流してガス排気管1012から排気する。これによって、酸化を防止しつつ半導体基板Wをアニールし、このアニールを、例えば数十秒〜60秒程度継続してアニールを終了する。基板の加熱温度は100〜600℃が選択される。
アニール終了後、昇降ピン1008を該昇降ピン1008で保持した半導体基板Wとクールプレート1006との距離が、例えば0〜0.5mm程度となるまで下降させる。この状態で、クールプレート1006内に冷却水を導入することで、半導体基板Wの温度が100℃以下となるまで、例えば10〜60秒程度、半導体基板を冷却し、この冷却終了後の半導体基板を次工程に搬送する。
なお、この例では、酸化防止用のガスとして、Nガスと数%のHガスを混合した混合ガスを流すようにしているが、Nガスのみを流すようにしてもよい。
この基板処理装置によれば、例えば、表面にシード層7を形成した基板W(図85(a)参照)をロード・アンロード部30から搬送ロボット38aで一枚ずつ取出し、必要に応じて反転機32で反転させた後、めっき装置136に搬入する。次に、めっき装置136で、例えば電解銅めっき処理を行って、基板Wの表面に、例えば導電体膜(被加工部)としての銅膜6(図85(b)参照)を形成する。そして、このめっき処理後の基板(例えば、銅膜等の導電体膜が表面に形成された基板)Wを洗浄装置130dに搬送し洗浄して乾燥させ、しかる後、アニール装置140に搬送する。次に、基板Wに熱処理を施してアニールし、アニール後の基板Wを電解加工装置36に搬送する。次に、この電解加工装置36で基板Wの表面(被めっき面)に電解加工処理を施して、基板Wの表面に形成された不要な銅膜6を加工除去して、銅膜6からなる銅配線を形成する(図85(c)参照)。そして、この電解加工後の基板Wを、必要に応じて反転機32で反転させた後、洗浄装置130dに搬送して洗浄し乾燥させ、しかる後、必要に応じて反転機32で反転させた後、ロード・アンロード部30のカセットに戻す。
図39は、電解加工装置36を備えた更に他の基板処理装置を示す。これは、図35に示す例における洗浄装置130eとアニール装置140との間に、基板の外周部(ベベル部及びエッジ部)に成膜乃至付着した被加工材料を除去するベベルエッチング装置144を配置したものである。その他の構成は、図35に示すものと同様である。
図40及び図41は、ベベルエッチング装置144の一例を示す。これは、例えば基板Wをフェースアップで吸着保持し、モータ150の駆動に伴って回転する基板保持部152と、電源154の陽極に接続され、基板Wの表面に設けた銅膜6等の導電体膜(被加工部)に接触して該導電体膜に通電する給電電極156と、電源154の陰極に接続され、モータ158の駆動に伴って回転(自転)する円柱状の加工電極160を有している。加工電極160は、基板保持部152で保持した基板Wの側方に位置して基板Wに接離自在に配置されている。そして、加工電極160には、基板Wの外周部の形状に沿った断面略半円状の溝160aが設けられ、この溝160aの内部に、前述と同様な構成のイオン交換体162が該イオン交換体162の表面が基板Wの外周部に接触乃至近接するように取付けられている。更に、この加工電極160に近接して、加工電極160と基板Wの外周部との間に純水または超純水を供給する純水供給部としての純水ノズル164が配置されている。
これにより、基板保持部152で保持した基板Wの外周部に加工電極160に取付けたイオン交換体162を接触乃至近接させた状態で、基板保持部152を回転させて基板Wを回転させ、同時に加工電極160を回転(自転)させ、純水ノズル164から加工電極160と基板Wの外周部との間に純水または超純水を供給しつつ、加工電極160と給電電極156との間に所定の電圧を印加することで、基板Wの外周部(ベベル部乃至エッジ部)に成膜乃至付着した銅等の被加工材料を電解加工によって除去するようになっている。
この基板処理装置によれば、めっき装置136で基板Wの表面にめっき処理を施した直後に、例えば銅膜6(図85(b)参照)等の導電体膜(被加工部)を形成した基板の外周部(ベベル部乃至エッジ部)に成膜乃至付着した銅等の被加工材料をベベルエッチング装置144で除去し、しかる後、基板Wを電解加工装置36に搬送することができる。
図42及び図43は、基板Wの外周部(ベベル部乃至エッジ部)に成膜乃至付着した銅等の被加工材料を電解加工によって除去すると同時に、基板Wの表面と裏面を純水によってリンス(洗浄)できるようにしたベベルエッチング装置144の他の例を示す。これは、排水ドレン170aを有する有底円筒状の防水カバー170の内部に位置して、基板Wをフェースアップでその円周方向に沿った複数箇所でスピンチャック172により水平に保持して回転させる基板保持部174と、この基板保持部174で保持した基板Wの表面側のほぼ中央部に向けて配置された表面ノズル176と、裏面側のほぼ中央部に向けて配置された裏面ノズル178とを備えている。そして、この例では、基板保持部174はモータ150に、加工電極160はモータ158にそれぞれ直結されている。また、基板Wは、基板搬送アーム180によって、ロード・アンロードされるようになっている。その他の構成は、図40及び図41に示すものと同様である。
この例によれば、基板保持部174を回転させて基板Wを回転させ、同時に加工電極160を回転(自転)させ、純水ノズル164から加工電極160と基板Wの外周部との間に純水または超純水を供給しつつ、加工電極160と給電電極156との間に所定の電圧を印加することで、基板Wの外周部(ベベル部乃至エッジ部)に成膜乃至付着した銅等の被加工材料を電解加工によって除去しつつ、表面ノズル176から基板の表面に純水を、裏面ノズル178から基板Wの裏面に純水をそれぞれ供給して、基板Wの表裏面のリンス(洗浄)を同時に行うことができる。
図44は、電解加工装置36を備えた更に他の基板処理装置を示す。これは、図39に示す例における反転機32とめっき装置136との間に加工後の導電体膜(被加工部)の膜厚を測定する第1膜厚測定部168aを、洗浄装置130eとベベルエッチング装置144との間に、例えばめっき後の銅膜6(図85(b)参照)等の導電体膜(被加工部)の膜厚を測定する第2膜厚測定部168bをそれぞれ配置したものである。その他の構成は、図39に示すものと同様である。
この基板処理装置によれば、めっき装置136によるめっき処理により基板Wの表面に堆積させた、例えば銅膜6(図85(b)参照)等の導電体膜の膜厚を第2膜厚測定部168bで測定し、また電解加工装置36による電解加工処理後の導電体膜の膜厚を第1膜厚測定部168aで測定し、この測定結果をフィードバックして、めっき時間や加工時間を制御したり、追加のめっきや電解加工を施したりすることで、銅膜6等の導電体膜の膜厚をより均一にすることができる。
図45乃至図47は、更に他の電解加工装置の概要を示す。これは、上下動及び揺動自在な揺動アーム300の先端に電極部302を回転自在に支承し、この電極部302の内部に配置した加工電極304と給電電極306で基板保持部308の上面に載置保持した基板Wの表面を電解加工するようにしたものである。なお、この例にあっても、被加工物が基板に限定されないことは勿論である。
この例は、共に矩形平板状の一対の電極板310が基板保持部308で保持される基板Wに対面させて並列的に配置されるように電極部302に取付けられており、電源312の陰極と接続した電極板310が加工電極304となり、陽極と接続した電極板310が給電電極306となるようにしている。これは、例えば銅にあっては、陰極側に電解加工作用が生じるからであり、加工する被加工材料によっては、陰極側が給電電極となり、陽極側が加工電極となるようにしてもよいことは、前述と同様である。加工電極(陰極)304及び給電電極(陽極)306の表面は、前述と同様なイオン交換体314a,314bでそれぞれ覆われている。更に基板保持部308で保持した基板Wと加工電極304及び給電電極306との間に純水または超純水を供給する流体供給部としての純水ノズル316が備えられている。
この例では、加工電極側イオン交換体314aと給電電極側イオン交換体314bとが互いに離間して、それぞれ基板Wに接触している。このように、加工電極304と基板(被加工物)Wとの間、及び給電電極306と基板(被加工物)Wの間の双方にイオン交換体314a,314bを個別に配置し、しかも加工液として超純水を用いることで、加工効率を最もよくすることができる。
これは、イオン交換体が一体型、つまり一枚のイオン交換体に加工電極と給電電極を取付ると、加工電極304と給電電極306との間で、いわゆる短絡(実際にはイオンの流れ)が生じ、結果として被加工物表面に作用するイオンの量が少なくなるならである。なお、イオン交換体が一体型の場合、加工電極と給電電極との間の距離を大きくすることで、短絡の度合を低減することができるが、そうすると、その分、加工現象に関与しない部分が大きくなるため、加工面内で一様な加工速度を得ることは困難となる。
このイオン交換体314a,314bは、例えば織布、不織布、シートまたは多孔質体を基材となし、図48に示すように、矩形状の加工電極304や給電電極306の下部に巻付けて取付けられる。円柱状の加工電極304や給電電極306にあっても同様に、図49に示すように、イオン交換体314a,314bは、例えば織布、不織布、シートまたは多孔質体を基材となし、加工電極304や給電電極306の下部または周囲に巻付けて取付けられる。
なお、純水ノズル316から純水よりも超純水を供給するようにした方が好ましく、また純水または超純水に電解質を添加した電解液を使用してもよく、更には、純水または超純水に界面活性剤等の添加剤を添加した、電気伝導度が500μS/cm以下の流体を使用してもよいことは前述と同様である。
この例にあっては、例えば図85(b)に示す、表面に銅膜6等の導電体膜(被加工部)を設けた基板Wを基板保持部308で上向き(フェースアップ)に保持し、この基板Wの表面に、電極部302の加工電極304及び給電電極306の表面を覆うイオン交換体314a,314bを接触乃至近接させる。この状態で、基板保持部308を介して基板Wを回転させ、同時に電極部302を回転(自転)させた状態で、基板Wと加工電極304及び給電電極306との間に純水または超純水を供給しつつ、加工電極304と給電電極306との間に所定の電圧を印加し、これによって、加工電極(陰極)304の真下で銅膜6等の導電体膜の電解加工を行う。
なお、この例では、前記図28及び図29に示す例と同様に、基板保持部308の側方に位置して、例えば希薄な酸溶液を満たした再生槽318を有し、加工電極304と給電電極306の表面を覆うように電極部302の下面に取付けたイオン交換体314a,314bの再生を行う再生部320が備えられている。
なお、図50に示すように、イオン交換体314a,314bの表面(下面)に、平坦性の高い、例えばフィルム状の多孔質体322a,322bを接合したり、またラミネートして取付けてもよい。この多孔質体322a,322bの代わりに織布を使用してもよい。これにより、基板Wの被加工面の平坦性をより高めることができる。この多孔質体322a,322bや織布は、イオン交換体であってもよい。
また、図51に示すように、加工電極304及び給電電極306をイオン交換体314a,314bで覆うことなく、加工電極304及び給電電極306を基板Wに近接させ、この状態で基板Wと加工電極304及び給電電極306との間に純水または超純水または電気伝導度が500μS/cm以下の流体を供給して電解加工を行うようにしてもよい。
更に、図52に示すように、交流電源312aを使用して、一対の電極板310が加工電極304と給電電極306とを交互に繰り返すようにしてもよい。また、図53に示すように、水槽182内に純水または超純水等の液体18を満たしておき、この液体18内に、例えば図85(b)に示す、表面に銅膜6等の導電体膜を設けた基板Wをフェースアップで浸漬させ、この状態で、基板Wに加工電極304と給電電極306とを近接乃至接触させて、導電体膜の電解加工を行うようにしてもよい。
なお、前述のように、例えば銅の電解加工にあっては、陰極である加工電極304の表面(下面)で電解加工が行われる。このため、例えば図54(a)に示すように、加工電極(陰極)304と給電電極(陽極)306を基板Wの弦方向に沿って位置するように配置して、基板Wを回転させる場合には、給電電極(陽極)306を基板の回転方向の上流側に配置する必要がある。これは、基板表面の加工電極(陰極)304に対面する箇所が電解加工されて導電体膜がなくなると、給電電極306による給電ができなくなるからである。しかし、図54(b)に示すように、加工電極(陰極)304と給電電極(陽極)306を基板Wの直径方向に沿って位置するように配置して基板Wを回転させたり、図52に示すように、交流電源を使用したりした場合には、このような制限はない。
ここで、図55に示すように、加工電極304と給電電極306との表面を一枚のイオン交換体314cで一体に覆うようにしてもよい。このように構成することで、加工電極304及び給電電極306の製作の便を図るとともに、電気抵抗値を更に低減することができる。
更に、図56に示すように、基板Wの表面に該表面の全域を覆うようにイオン交換体314dを置き、このイオン交換体314dに純水ノズル316から純水または超純水を供給して、純水または超純水をイオン交換体314dに含ませるか、または連続的に浸し、イオン交換体314dの上面に加工電極304と給電電極306を載せて電解加工するようにしてもよい。このように構成することで、電解加工後に汚れたイオン交換体314dを交換する際、この交換作業を簡易に行うことができる。なお、図示しないが、イオン交換体が基板の表面の一部を覆うように置き、この上面に加工電極304と給電電極306を載せて電解加工するようにしてもよい。
この場合、図57及び図58に示すように、長尺状のイオン交換体314eを、基板保持部308を挟んだ位置に配置した巻付け軸324と巻取り軸326との間に掛け渡し、このイオン交換体314eを、巻取りモータ327を介して巻取り軸326を回転させて順次巻取るようにしてもよい。これにより、イオン交換体の連続した交換を行うことができる。なお、この例は、図17に示すものとほぼ同様な構成で、基板保持部46と電極部48をほぼ同径とした電解加工装置に適用し、更に長尺状のイオン交換体314eの電極部48の上流側に、イオン交換体314eの幅方向の全長に跨って延びる純水ノズル74aを配置した例を示している。図57及び図58に示す例では、イオン交換体314eを断続的に低速度で巻き取ってもよい。又、加工中はイオン交換体を電極部48に固定させ、イオン交換体が摩耗もしくは不純物が蓄積したらイオン交換体を所定長さ巻き取り、新しい加工面で加工するようにしてもよい。
更に、図59及び図60に示すように、長尺状のイオン交換体314eの長さ方向に沿った所定のピッチで、矩形状の電極部分328をプリント或いはラミネートして取付けておき、1回分巻取った時に、互いに隣接する一方の電極部分328が電源312(図55等参照)の陰極に接続されて加工電極304となり、他方が陽極に接続されて給電電極306となるようにしてもよい。これにより、電極部を別に設ける必要をなくして、構造の簡素化を図ることができる。
また、図61に示すように、円柱状の加工電極304の周囲をリング状の給電電極306で包囲するようにしてもよい。例えば、銅の場合、電解加工は陰極の真下で起こるため、電極間を流れる電流が最短となるように加工電極304と給電電極306とを配置することが好ましい。このため、加工電極304の周囲を給電電極306が包囲するように配置して、全ての電流が給電電極306から加工電極304に最短で流れるようにすることで、電流効率を向上させ、消費電力を低減することができる。なお、図示しないが、給電電極の周囲をリング状の加工電極で包囲するようにしてもよい。このことは、以下の各例においても同様である。
なお、図62に示すように、角柱状の加工電極304の周囲を矩形枠状の給電電極306で包囲するようにしてもよい。また、図63に示すように、角柱状の加工電極304の周囲に、複数の給電電極306を、加工電極304を包囲するように配置してもよい。ここで、図46乃至図56、及び図61乃至図63に示す電極形状、電極配置の各例は、図45に示す電解加工装置に適用できる。
図64及び図65は、更に他の電解加工装置を示す。これは、加工電極304及び給電電極306として、共に円柱状のものを使用し、この加工電極304及び給電電極306の外周面にイオン交換体314f,314gをそれぞれ取付けている。そして、この加工電極304と給電電極306とを、それらの軸心が基板Wと平行となるようにして、所定間隔離間させて互いに平行に配置し、この加工電極304と給電電極306との間に、純水ノズル316から純水または超純水を供給するように構成するとともに、加工電極304と給電電極306が、互いに逆方向で、純水ノズル316から供給される純水または超純水を巻込む方向にそれらの軸心を中心として回転(自転)するようにしたものである。
この例によれば、基板Wの表面に、イオン交換体314f,314gを接触乃至近接させた状態で、加工電極304及び給電電極306を共に回転(自転)させ、同時に基板Wを回転させながら、加工電極304と給電電極306との間に純水または超純水を供給し、陽極電極304と給電電極306との間に所定の電圧を印加して電解加工を行う。ここで、電極反応や電気化学的な反応による生成物は、反応の進行に伴って蓄積され、有用な反応を阻害するが、このように、共に円柱状の加工電極304と給電電極306を使用し、これらの電極304,306が共に互いに逆方向に純水または超純水を巻込み方向に回転(自転)するようにすることで、純水または超純水の流れに伴って、不要な生成物を効果的に排出し、しかも、基板Wと加工電極304及び給電電極306とが線接触乃至線状に近接するようにすることで、加工面の平坦度を高めることができる。
図66及び図67は、この変形例を示すもので、これは、円柱状の加工電極304及び給電電極306として、基板Wの直径方向の全長に亘る長さのものを使用し、モータ200と互いに噛み合う一対の平歯車202a,202bを介して、加工電極304と給電電極306が互いに逆方向に回転するように構成している。更に、排水ドレン204aを有する有底円筒状の防水カバー204の内部に位置して、基板Wをフェースアップでその円周方向に沿った複数箇所でスピンチャック206により水平に保持して回転させる基板保持部208と、この基板保持部208で保持した基板Wの裏面側のほぼ中央部に向けて配置された裏面ノズル210とを備えている。基板保持部208はモータ212に直結され、また、基板Wは、基板搬送アーム214によって、ロード・アンロードされるようになっている。その他の構成は、図64及び図65に示すものと同様である。
この例によれば、基板保持部208を回転させて基板Wを回転させ、同時に加工電極304と給電電極306を共に回転(自転)させて、基板Wの表面を電解加工しつつ、裏面ノズル210から基板Wの裏面に純水を供給して、基板Wの裏面のリンス(洗浄)を同時に行うことができる。
図68は、加工電極304として、円柱状で、外周面にイオン交換体314fを巻付け、基板Wと平行な軸心を中心として回転(自転)自在なものを使用し、この加工電極304と基板Wとの間に純水ノズル316から純水または超純水を供給するよう構成するとともに、給電電極306として、基板Wの表面に設けた導電体膜に直接接触して給電する給電用チャック330を使用したものである。給電用チャック330は、基板の裏面に配置された給電電極と基板Wの表面の導電体膜を接続するものである。基板Wの裏面がSiOのような絶縁膜である場合、このように給電用チャック330を使用することで、基板の裏面側から給電することができる。
図69は、加工電極304として、矩形平板状で、基板Wとの対向面にイオン交換体314aを取付けたものを使用し、この加工電極304と基板Wとの間に純水ノズル316から純水または超純水を供給するように構成するとともに、給電電極306として、例えば基板Wの表面に設けられた銅膜6(図85(b)参照)等の導電体膜(被加工部)に直接接触して給電するコンタクトピン状のものを使用したものである。この場合、給電電極306として、これが銅膜6等の導電体膜に直接接触しても、導電体膜に給電電極306の跡が残らない程度の接触面積を有するものを使用することが好ましい。また、この給電電極306を基板Wのベベル部に成膜された銅膜6等の導電体膜に接触させ、このベベル部に成膜した導電体膜を後工程のベベル除去工程で除去するようにしてもよい。
図70及び図71は、このようにベベル部の表面側から給電するようにした更に他の電解加工装置を示すもので、この電解加工装置の前記図28及び図29に示す電解加工装置と異なる点は、以下の通りである。
即ち、下方に配置された基板保持部46は、基板Wをこの表面を上向きにして載置保持し、自転用モータ68の駆動に伴って回転(自転)するように構成され、この基板保持部46の円周方向に沿った所定位置には、この基板保持部46で基板Wを載置保持した時に、基板Wの周縁部に接触する給電電極306が設けられている。つまり、この給電電極306は、電源80から延びる陽極に接続されるようになっている。
一方、上下動、揺動及び回転(自転)自在な電極部48には、揺動軸66に設けられた中空部を通ってスリップリング78に達し、このスリップリング78から中空モータ70の中空部を通って延びる電源80の陰極に接続される加工電極304(50)が取付けられ、この加工電極304(50)の表面(下面)にイオン交換体314a(56)が取付けられている。その他の構成は、図28及び図29に示すものと同様である。
この例によれば、基板保持部46で基板Wを保持した後、電極部48を下降させてイオン交換体314a(56)を基板保持部46で保持した基板Wの表面に接触乃至近接させる。この状態で、基板の上面に純水または超純水を供給しつつ、電源80を介して、加工電極304(50)と給電電極306との間に所定の電圧を印加し、基板保持部46と電極部48を共に回転(自転)させ、同時に揺動アーム44を揺動させて電極部48を基板Wの上面に沿って移動させることで、基板Wの表面に電解加工を施すことができる。
図72及び図73は、基板Wのベベル部を電解加工除去するようにしたベベルエッチング装置に使用した更に他の電解加工装置を示す。これは、前記図69に示すものと基本的には同じであるが、加工電極304に取付けたイオン交換体314aが基板Wのベベル部に接触乃至近接し、給電電極306が基板Wの表面に設けた、例えば銅膜6等の導電体膜(被加工部)に直接接触するようにしたものである。この場合、加工電極304として、図72に示すように、厚肉状のものを使用しても、図73に示すように、薄肉状のものを使用してもよい。これにより、図74に示すように、例えば銅膜6等の導電体層に鋭いプロフィール(段差)6aを得ることができる。
図75及び図76は、ベベルエッチング装置に使用した電解加工装置の更に他の例を示すもので、この例の図42及び図43に示す例と異なる点は、加工電極160として、下面に基板Wのベベル部の上半分の形状に沿った形状の湾曲部160bを有する平板状で回転不能のものを、給電電極156として、コンタクトピン状にものをそれぞれ使用し、加工電極160の下面にイオン交換体162を取付け、このイオン交換体162を基板Wのベベル部に近接乃至接触させることで、ベベル部の上半分を電解研磨するようにした点である。その他の構成は、図42及び図43に示すものと同様である。この例によれば、ベベル部の上半分を電解研磨すると同時に、基板の表裏両面をリンス(洗浄)することができる。
図77は、この変形例を示すもので、この変形例の図75及び図76に示す例と異なる点は、加工電極160として、その肉厚がより厚肉のものを使用している点である。その他の構成は、図75及び図76に示すものと同様である。
なお、図78に示すように、加工電極304とイオン交換体314aとの間の電圧、イオン交換体314aと銅膜6(図85(b)参照)等の導電体膜(被加工部)との間の電圧を電圧計332a,332bでモニタし、これらをコントローラ334にフィードバックして、これらの電圧を一定に保ち、また加工電極304と給電電極306との間を流れる電流を電流計336でモニタし、これをコントローラ334にフィードバックして、加工電極304と給電電極306との間に一定の電流が流れるようにすることが好ましい。これにより、電極の表面や銅膜等の導電体膜の表面の複反応を制御して不純物が生成しないようにしたり、電極の表面に不純物が生成しても、一定の電流を保つことで、加工レートが下がってしまうことを防止することができる。
なお、電流値を一定にして加工を行うと、例えば図85(c)に示す、銅層6からなる配線パターンが露出した時に、配線パターンの溝部にのみ銅が存在する状態となって、加工面積が減少する。このため、電流密度(電流値を面積で除したもの)が増加して、除去加工速度が増加してしまう。このため、電流値を一定にした加工では、配線パターンが露出する前後における除去加工速度が一定にならず、配線パターンが露出する前後における加工制御が困難となる。更に、配線パターン上の銅膜6(図85(c)参照)を加工する際に、膜厚が減少するとともに、印加電圧が上昇するという問題がある(印加電圧が上昇しすぎると放電し、また消費電力の観点からも低電圧の方がよい)。
また、電圧値を一定にして加工を行った場合には、配線パターンの露出と共に電流値が減少するため、電流密度の上昇を抑えることが可能となる。しかも、電圧値が一定であるため、放電の心配がないばかりでなく、膜厚の減少と共に電流値も減少するため、消費電力の増加もない。しかし、電流値が変化するため、加工レートが時間的に変化して、例えば、あまり電流値が小さくなりすぎると、加工現象が除去加工から酸化膜形成に移行してしまう。
更に、電流密度を一定にして加工を行うと、配線パターンが露出していない状態でも、配線パターンが露出する前後でも加工レートが一定であるため、一定加工レートでの除去加工が可能となる。しかし、この制御を行う場合には、配線パターンが露出した時の面積を予め把握して、ある時点で電流値を変化させる(実際は減少させる)制御が必要であり、このため、様々な形状の配線パターンに対応することが困難である考えられる。
このため、上記の加工の利点を生かし、例えば配線パターンが露出する近傍までは、加工レートが一定であるために制御が容易な電流値を一定にした制御を行い、配線パターンが露出する近傍から、電流密度や印加電圧の上昇を抑えられる電圧値を一定にした制御に切り替えて加工を行うようにしてもよい。
図79及び図80は、例えば銅膜等の導電体膜(被加工部)が全外周面に形成された基板Wを電解加工するようにした更に他の電解加工装置を示す。これは、共に矩形平板状の加工電極304と給電電極306とを備え、この加工電極304と給電電極306とを基板Wを挟んだ位置に配置している。つまり、この例では、基板Wの上面側に位置して電源312の陰極に接続した電極側が加工電極304となり、下面側に位置して陽極に接続したものが給電電極306となるようになっている。そして、加工電極304及び給電電極306の基板Wとの対向面にイオン交換体314a,314bをそれぞれ取付け、基板Wの上面側に、加工電極304と基板Wとの間に純水または超純水を供給する純水ノズル316aを、基板Wの下面側に、給電電極306と基板Wとの間に純水または超純水を供給する純水ノズル316bをそれぞれ配置している。
これにより、加工電極304及び給電電極306のイオン交換体314a,314bを基板Wに接触乃至近接させ、純水ノズル316aから加工電極304と基板Wとの間に、純水ノズル316bから給電電極306と基板Wとの間に純水または超純水をそれぞれ供給することで、加工電極304と対面する基板Wの一部を電解加工し、基板Wまたは加工電極304の一方、または双方を移動することで、基板Wの加工電極304側の表面全面を電解加工するようになっている。なお、この給電電極306を基板Wに直接接続してもよく、また純水または超純水の代わりに電解液を使用してもよく、また電気伝導度が500μS/cm以下の液体を使用してもよいことは前述と同様である。
図81及び図82は、加工電極304として、円柱状で、基板Wと平行な軸心を中心として回転(自転)自在で、外周面をイオン交換体314fで覆ったものを使用したものである。その他の構成は、図79及び図80に示すものと同様である。このように、加工電極304として円柱状で回転自在なものを使用することで、基板Wと加工電極304とが線接触乃至線状に近接するようにすることで、加工面の平坦度を高めることができる。
図83及び図84は、加工電極304として、楕円体状乃至球体状で基板Wと鉛直方向に延びる軸心を中心に回転(自転)できるようにしたものを使用し、この加工電極304の約下半分の領域をイオン交換体314hで覆ったものである。その他の構成は、図79及び図80に示すものと同様である。このように、加工電極304として楕円体状乃至球体状のものを使用して、加工電極304に取付けイオン交換体314hと基板Wとが点状で接触乃至近接するようにすることで、点での加工や曲面の加工が可能となる。更に、球状の加工電極304を回転(自転)させることで、加工面の均一性を高めることができる。なお、前記各例においても、このような球状の加工電極を使用してもよく、更には、給電電極を楕円体状乃至球体状にしてもよいことは勿論である。
加工電極と給電電極の双方にイオン交換体を取付けて、加工電極及び給電電極と基板(被加工物)との間に液体を供給するようにした時の本発明による電解加工の原理の説明に付する図である。 加工電極のみにイオン交換体を取付けて、加工電極と基板(被加工物)との間に液体を供給するようにした時の本発明による電解加工の原理の説明に付する図である。 加工電極及び給電電極を基板(被加工物)に近接させ、加工電極及び給電電極と基板(被加工物)との間に純水または電気伝導度が500μS/cm以下の液体を供給するようにした時の電解加工の原理の説明に付する図である。 基板処理装置の全体配置図である。 図4の基板処理装置に備えられている電解加工装置を示す縦断正面図である。 図5の平面図である。 図4の電解加工装置に備えられている電極部の平面図である。 イオン交換体の他の例を示す断面図である。 本発明の実施の形態の電極構造を示す平面図である。 電極部のそれぞれ異なる他の例を示す平面図である。 電極部のそれぞれ異なる更に他の例を示す平面図である。 電極部の更に他の例を示す平面図である。 電極部の更に他の例を示す平面図である。 (a)は、異なる材料を成膜した基板の表面に電解加工を施した時に流れる電流と時間の関係を、(b)は、同じく印加される電圧を時間の関係をそれぞれ示すグラフである。 図5の変形例を示す平面図である。 他の基板処理装置の平面配置図である。 図16の基板処置装置に備えられている他の電解加工装置の断面図である。 図17の平面図である。 (a)は、図17に示す電解加工装置の基板保持部と電極部との関係を示す平面図で、(b)は、(a)のA−A線断面図である。 図17に示す電解加工装置の変形例を示す電極板の平面図である。 図17に示す電解加工装置の変形例を示す電極板の縦断正面図である。 更に他の電解加工装置の断面図である。 図22の平面図である。 更に他の電解加工装置の断面図である。 図24の平面図である。 更に他の電解加工装置の断面図である。 図26の平面図である。 更に他の電解加工装置の断面図である。 図28の平面図である。 更に他の電解加工装置の断面図である。 更に他の基板処理装置の全体配置図である。 CMP装置の概要を示す断面図である。 更に他の基板処理装置の全体配置図である。 更に他の基板処置装置の全体配置図である。 更に他の基板処理装置の全体配置図である。 めっき装置の概要を示す断面図である。 アニール装置の縦断正面図である。 アニール装置の水平断面図である。 更に他の基板処理装置の全体配置図である。 ベベルエッチング装置に適用した更に他の電解加工装置の全体概要図である。 ベベルエッチング装置に適用した更に他の電解加工装置の要部拡大断面図である。 ベベルエッチング装置に適用した更に他の電解加工装置の断面図である。 図42の平面図である。 更に他の基板処置装置の全体配置図である。 更に他の電解加工装置の概略平面図である。 図45に示す電解加工装置における加工電極と給電電極を示す概略斜視図である。 図45に示す電解加工装置における加工電極と給電電極を示す概略正面図である。 (a)は、矩形状の電極にイオン交換体を取付けた例を示す斜視図で、(b)は、その正面図である。 (a)は、円柱状の電極にイオン交換体を取付けた例を示す斜視図で、(b)は、その正面図である。 加工電極と給電電極の他の例を示す概略正面図である。 加工電極と給電電極の更に他の例を示す概略正面図である。 加工電極と給電電極の更に他の例を示す概略正面図である。 加工電極と給電電極の更に他の例を示す概略正面図である。 加工電極と給電電極のそれぞれ異なる位置関係の説明に付する図である。 加工電極、給電電極及びイオン交換体の他の例を示す概略正面図である。 加工電極、給電電極及びイオン交換体の更に他の例を示す概略正面図である。 更に他の電解加工装置の断面図である。 図57の平面図である。 イオン交換体の更に他の例を示す斜視図である。 図59の正面図である。 (a)は加工電極と給電電極の更に他の配置例を示す正面図で、(b)は斜視図である。 加工電極と給電電極の更に他の配置例を示す平面図である。 加工電極と給電電極の更に他の配置例を示す平面図である。 更に他の電解加工装置の概略斜視図である。 図64に示す電解加工装置の概略側面図である。 更に他の電解加工装置を示す断面図である。 図66の平面図である。 更に他の電解加工装置の概略正面図である。 更に他の電解加工装置の概略正面図である。 更に他の電解加工装置を示す縦断正面図である。 図70の平面図である。 ベベルエッチング装置に適用した更に他の電解加工装置の概略斜視図である。 ベベルエッチング装置に適用した更に他の電解加工装置の概略斜視図である。 図72及び図73に示す電解加工装置(ベベルエッチング装置)で電解加工処理した時のベベルエッチング状態の説明に付する図である。 ベベルエッチング装置に適用した更に他の電解加工装置の断面図である。 図75の平面図である。 図75に示す電解加工装置の変形例を示す平面図である。 更に他の電解加工装置の概略正面図である。 更に他の電解加工装置の概略斜視図である。 図79の概略正面図である。 更に他の電解加工装置の概略正面図である。 図81に示す電解加工装置の概略正面図である。 更に他の電解加工装置の概略正面図である。 図83に示す電解加工装置の概略正面図である。 銅配線を形成する例を工程順に示す図である。
符号の説明
6 銅膜(導電体膜)
7 シード層
10 被加工物
12a,12b イオン交換体
14 加工電極
16 給電電極
18 液体(超純水)
20 水分子
22 水酸化物イオン
24 水素イオン
26 反応物質
30 ロード・アンロード部
32 反転機
34,34a,34b プッシャ
36,36a,36b,36c,36d 電解加工装置
42 モニタ部
46 基板保持部
48 電極部
48a 貫通孔
50 加工電極
52 給電電極
56 イオン交換体
56a アニオン交換体
56b カチオン交換体
72 純水供給管
74 純水ノズル
76 電極板
78 スリップリング
80 電源
84,92 再生部
88 再生ヘッド
94 再生槽
112 CMP装置
122 研磨テーブル
124 トップリング
130,130a,130b,130c,130d,130e 洗浄装置
136 めっき装置
140 アニール装置
144 ベベルエッチング装置
152 基板保持部
154 電源
156 給電電極
160 加工電極
160a 溝
162 イオン交換体
164 純水ノズル
168a,168b 膜厚測定部
232 めっき槽
234 基板保持部
236 陽極板
238 めっき液噴射管
302 電極部
304 加工電極
306 給電電極
308 基板保持部
310 電極板
312 電源
314a〜314h イオン交換体
316,316a,316b 純水ノズル
318 再生槽
320 再生部
322a,322b 多孔質体
328 電極部分
330 給電用チャック
332a,332b 電圧計
334 コントローラ
336 電流計

Claims (8)

  1. 電解加工時に、被加工物に近接または接触して被加工物表面を加工するための電極構造であって、
    絶縁体からなる円盤状の電極部と、
    前記電極部の被加工物に面する面に設けられた複数の加工電極と、
    前記電極部の被加工物に面する面に設けられた複数の給電電極を具備し、
    前記加工電極と前記給電電極は、絶縁体を介して互いに隣接して配置されて、前記電極部の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電極構造。
  2. 電解加工時に、被加工物に近接または接触して被加工物表面を加工するための電極構造であって、
    円盤状の加工電極と、
    前記加工電極の被加工物に面する面に絶縁体を介して設けられた複数の給電電極とを具備し、
    前記給電電極は、前記加工電極の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電極構造。
  3. 前記給電電極は、前記加工電極の中心部から外周部に向けて広がる扇形に構成されていることを特徴とする請求項2記載の電極構造。
  4. 電解加工時に、被加工物に近接または接触して被加工物表面を加工するための電極構造であって、
    円盤状の給電電極と、
    前記給電電極の被加工物に面する面に絶縁体を介して設けられた複数の加工電極とを具備し、
    前記加工電極は、前記給電電極の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電極構造。
  5. 前記加工電極は、前記給電電極の中心部から外周部に向けて広がる扇形に構成されていることを特徴とする請求項4記載の電極構造。
  6. 電解加工時に被加工物に近接または接触させる加工電極及び給電電極を有する電極構造体と、
    被加工物と前記電極構造体との間に配置したイオン交換体と、
    前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源とを有する電解加工装置であって、
    前記電極構造体は、
    絶縁体からなる円盤状の電極部と、
    前記電極部の被加工物に面する面に設けられた複数の加工電極と、
    前記電極部の被加工物に面する面に設けられた複数の給電電極を具備し、
    前記加工電極と前記給電電極は、絶縁体を介して互いに隣接して配置されて、前記電極部の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電解加工装置。
  7. 電解加工時に被加工物に近接または接触させる加工電極及び給電電極を有する電極構造体と、
    被加工物と前記電極構造体との間に配置したイオン交換体と、
    前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源とを有する電解加工装置であって、
    前記電極構造体は、
    円盤状の加工電極と、
    前記加工電極の被加工物に面する面に絶縁体を介して設けられた複数の給電電極とを具備し、
    前記給電電極は、前記加工電極の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電解加工装置。
  8. 電解加工時に被加工物に近接または接触させる加工電極及び給電電極を有する電極構造体と、
    被加工物と前記電極構造体との間に配置したイオン交換体と、
    前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源とを有する電解加工装置であって、
    前記電極構造体は、
    円盤状の給電電極と、
    前記給電電極の被加工物に面する面に絶縁体を介して設けられた複数の加工電極とを具備し、
    前記加工電極は、前記給電電極の中心から外周に向かって複数設けられ、かつ周方向に向かって複数設けられていることを特徴とする電解加工装置。
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