JP2004250159A - 廃自動車の反転装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体の反転作業を安全に行うことができ、しかも構造を簡素化及び小形化して設備費を安くする。
【解決手段】ベースフレーム1上に立設したマスト2からジブ3を張出し、このジブ3に電動ホイスト4を走行自在に設ける。この電動ホイスト4によって巻上/巻下駆動される吊り部材5を、ベースフレーム1上に支持された廃自動車の車体Aに止め付けた状態で、電動ホイスト4を走行及び巻上作動させることによって車体Aをベースフレーム1上で横倒しに反転させ、これと逆の作動によって車体を原状態に復帰させるように構成した。
【選択図】 図8
【解決手段】ベースフレーム1上に立設したマスト2からジブ3を張出し、このジブ3に電動ホイスト4を走行自在に設ける。この電動ホイスト4によって巻上/巻下駆動される吊り部材5を、ベースフレーム1上に支持された廃自動車の車体Aに止め付けた状態で、電動ホイスト4を走行及び巻上作動させることによって車体Aをベースフレーム1上で横倒しに反転させ、これと逆の作動によって車体を原状態に復帰させるように構成した。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は廃自動車の足回り部品等を取外すために車体を横倒し状態に反転させる廃自動車の反転装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の反転装置として、架台に車体を支持した状態でこの架台をほぼ90゜回転させることにより、車体を架台と一体に横倒しにするもの(たとえば特許文献1参照)が公知である。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−43688号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、公知技術によると、車体を架台と一体に反転させる構成をとっているため、反転荷重が大きくなり、そのための駆動機構が大がかりで複雑な構造となっている。このため、設備の占有スペースが大きくなるとともに高価となるという欠点があった。
【0005】
なお、フォークリフトやクレーンによって車体を反転させる方法も公知であるが、反転作業の能率が悪いとともに、反転時に車体が大きく移動し、反転後の安定性も悪い等、安全性に問題があった。
【0006】
そこで本発明は、車体の反転作業を安全に行うことができ、しかも構造を簡素化及び小形化して安価にできる廃自動車の反転装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、廃自動車の車体を支持するベースフレームと、このベースフレーム上に立設されたマストと、このマストから張り出されたジブと、このジブに沿って走行する電動ホイストと、上記車体に止め付けられた状態で上記電動ホイストによって巻上/巻下駆動される吊り部材とを具備するものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、ベースフレームは、マストよりも前方に突出して車体の下面を支持しかつベースフレームの前倒れモーメントを支持するメインフレームと、マストよりも後方に突出してベースフレームの後倒れモーメントを支持する脚部とを有し、このベースフレームの幅寸法が、対象となる車体のうち最短の車体における前後のタイヤハウスの内側間の距離とほぼ同等の寸法に設定されるとともに、ベースフレームの幅方向の中心線上に上記マストが立設されたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2の構成において、ベースフレームは、車体の下面を支持するメインフレームと、このメインフレームに立設されて車体の左右一側面を支持するポールとを具備するものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の構成において、ベースフレームのメインフレームが前上がりに傾斜して設けられたものである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項3または4の構成において、ベースフレームのポールが後倒れに傾斜して設けられたものである。
【0012】
請求項6の発明は、請求項3の構成において、ベースフレームのメインフレームが前上がりに傾斜し、かつ、ポールが後倒れに傾斜してそれぞれ設けられ、このメインフレームとポールのなす角度がほぼ90゜に設定されたものである。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかの構成において、吊り部材が、車体の前後二個所に止め付けられるように装置正面から見て左右に振り分けて設けられたものである。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかの構成において、吊り部材の先端に、車体のルーフにおけるサイドウィンド上側部分に係止するC字形の止め具が設けられ、この止め具の開口部に、上記サイドウィンド上側部分をねじ推力によって内外から締付け固定する締付け固定具が設けられたものである。
【0015】
請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれかの構成において、ベースフレームとマスト、マストとジブがそれぞれ連結具により着脱自在に連結されたものである。
【0016】
上記構成によると、電動ホイストの巻上・走行によって車体をベースフレーム上で前から後に反転させ、これと逆の動作によって復原させることができるため、駆動機構としては電動ホイストと吊り部材だけですみ、架台ごと車体を反転させる公知技術のような大がかりな駆動機構が不要となる。
【0017】
このため、装置全体の構造を遙かに簡素化及び小形化でき、設備費も格段に安くてすむ。
【0018】
しかも、車体をベースフレーム上で、電動ホイストと吊り部材で拘束した状態で反転させるため、フォークリフトやクレーンを用いる場合と比較して安全となる。
【0019】
請求項2の構成によると、
▲1▼ 装置の前倒れモーメントはベースフレームのメインフレームで、後倒れモーメントは脚部でそれぞれ支持され、かつ、ベースフレームの幅寸法が最短車体でも支持できる範囲で最大限に大きく(前後のタイヤハウスの内側間の距離とほぼ同等)設定されているため、装置全体の自立が可能となる。
【0020】
▲2▼ ベースフレームの幅方向の中心線上にマストが立設され、このマストから張り出されたジブに電動ホイストが設けられているため、車体はベースフレームの幅方向中心線上で電動ホイストによって吊下される。
【0021】
従って、車体の重心がベースフレームの幅方向中心線上に位置するように車体を支持すれば、反転時に車体重心がベースフレーム中心線上を移動するため、装置全体に作用する左右方向の倒れモーメントが最小限に小さくなる。
【0022】
この2点により、装置の自立安定性が高くなり、ベースフレームをことさらアンカーによって地面に固定する必要がなくなる。このため、この装置を可搬型として任意の位置に移動して設置することが可能となる。
【0023】
請求項3の構成によると、ベースフレームがメインフレームとポールとを有するため、反転時に車体をポールで後方から受け止め、横倒し状態に確実に保持することができる。このため、反転作業及び反転状態での解体作業の安全性を一層高めることができる。
【0024】
請求項4,6の構成によると、ベースフレームのメインフレームが前上がりに傾斜していることで、反転時に車体が必ず奥(後)側に位置し、前方に滑り出ないため、安全となる。
【0025】
請求項5,6の構成によると、ベースフレームのポールが後倒れに傾斜していることで、車体が水平線に対して90゜超の横倒し状態となるため、解体作業中に振動や外力によって車体が装置の前後方向に動揺するおそれがない。
【0026】
請求項6構成によると、前上がり傾斜したメインフレームと、後倒れに傾斜したポールのなす角度がほぼ90゜に設定されているため、車体が水平線に対して90゜超の横倒し状態で、かつ、一側面がベースフレームに安定良く支持され、さらに安全となる。
【0027】
請求項7構成によると、吊り部材が左右に振り分けて設けられ、車体の前後二個所に止め付けられるため、反転時に車体が傾いたり滑ったりし難いとともに、反転後の解体作業もより安全に行うことができる。
【0028】
請求項8構成によると、吊り部材の先端に設けられたC字形の止め具を車体ルーフのサイドウィンド上側部分に係止させた上で締付け固定具によって確実に固定できるため、吊り部材が車体から外れるおそれがなく、安全となる。
【0029】
請求項9構成によると、主たる構成要素であるベースフレームとマストとジブが連結具(たとえばボルト、ナット)で着脱自在に連結されているため、装置全体の組立、分解が容易となり、とくに可搬型とした場合に便利となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図によって説明する。
【0031】
この反転装置は、図1〜図3に示すように、ベースフレーム1の幅方向中心部にマスト2が垂直に立設され、このマスト2の上端にジブ3が前方(図1の左側。以下にいう前、後、左、右はこの方向性に基づく)に水平に張り出されるとともに、このジブ3に電動ホイスト4が走行自在に設けられて成り、吊り部材5を廃自動車の車体(図4以降に示す)Aに止め付けた状態で、電動ホイスト4を自走させながら吊り部材5を巻上げて車体Aを横倒しにする(反転させる)ように構成されている。
【0032】
ベースフレーム1は、マスト2よりも前方に突出する左右一対のメインフレーム6,6と、マスト2よりも後方に突出する左右一対の脚部7,7と、両側のメインフレーム6,6同士及び脚部7,7同士を連結する前後両側横フレーム8,8と、両側メインフレーム6,6の後部上に立設された左右一対のポール9,9とから成り、装置全体に作用する前倒れモーメントがメインフレーム6,6で、また後倒れモーメントが脚部7,7によってそれぞれ支えられる。
【0033】
なお、メインフレーム6,6、脚部7,7及び横フレーム8,8は、それぞれ高強度・高剛性を確保するために中空の箱形フレームとして構成されている。図3中、10…はメインフレーム6,6と横フレーム8,8の連結部に設けられた補強用のリブである。
【0034】
ここで、各部の寸法は次のように設定されている。
【0035】
(イ)図6に示すように、ベースフレーム1の幅寸法Xは、対象となる車体Aのうち最短のものにおける前後のタイヤハウスA1,A2の内側間の距離Yとほぼ同等寸法(Yと同一か、図示のようにやや小さい寸法。たとえば1800mm)に設定されている。
【0036】
(ロ)メインフレーム6,6におけるポール9,9からの前方突出寸法L1(図1参照)は、対象となる車体Aのうち最大車幅のものを収容し得る寸法(たとえば2200mm)に設定されている。
【0037】
(ハ)メインフレーム6,6の前後方向寸法L2は、対象となる車体Aのうち最大重量のものの反転時に作用する前倒れモーメントを支持するに足る大きさ(たとえば2650mm)に設定されている。
【0038】
(ニ)脚部7,7の前後方向寸法L3は、対象となる車体Aのうち最大重量のものの反転時に作用する後倒れモーメントを支持するに足る寸法(たとえば1000mm)に設定されている。
【0039】
(ホ)ポール9,9の高さ寸法Hは、対象となる車体Aのうち最大車幅のものを反転させた状態(図9参照)で十分受け止めることができる寸法(たとえば1800mm)に設定されている。
【0040】
このように、
▲1▼ 装置の前倒れモーメントをメインフレーム6,6で、後倒れモーメントを脚部7,7でそれぞれ支持でき、かつ、ベースフレーム1の幅寸法Xが最短車体でも支持できる範囲で最大限に大きく設定されているため、装置全体の自立が可能となる。
【0041】
▲2▼ 図6に示すようにベースフレーム1の幅方向の中心線O上にマスト2が立設され、このマスト2から張り出されたジブ3に電動ホイスト4が設けられているため、車体Aはベースフレーム1の幅方向中心線O上で電動ホイスト4によって吊下される。
【0042】
従って、車体Aの重心がベースフレーム1の幅方向中心線O付近に位置するように車体Aを支持すれば、反転時に車体重心がベースフレーム中心線O上を移動するため、装置全体に作用する左右方向の倒れモーメントが最小限に小さくなる。
【0043】
このため、装置の安定性が高くなり、ベースフレーム1をことさらアンカーによって地面に固定する必要がなくなることから、この装置を可搬型として任意の位置に移動して設置することができる。
【0044】
なお、可搬型として組立・分解が容易となるように、ベースフレーム1とマスト2、マスト2とジブ3がそれぞれ連結具(通常はボルト、ナット)11…によって着脱自在に連結されている。
【0045】
一方、両側メインフレーム6,6は、図示のように角度α(たとえば10゜)で前上がりに傾斜して、また両側ポール9,9は後倒れに傾斜してそれぞれ設けられ、この両者のなす角度βがほぼ90゜に設定されている。
【0046】
吊り部材5は、電動ホイスト4の巻上用フック13に対し装置正面から見て左右に振り分けて設けられ(図6参照)、この吊り部材5の両側先端に止め具13,13が設けられている。
【0047】
この止め具13は、図4に示すようにC字形に形成され、車体Aのルーフにおけるサイドウィンド上側部分A3に係止される。
【0048】
この止め具13の開口側の端部に、取手付きのねじ軸である締付け固定具14が螺挿され、図示のようにこの締付け固定具14をサイドウィンド上側部分A3にねじ推力で締付け固定することにより、止め具13がサイドウィンド上側部分A3に強固に止め付けられる。
【0049】
図5及び図7〜図9中、15は電動ホイスト4の巻上/巻下及び前後走行を支持するペンダントスイッチである。
【0050】
この装置による車体反転作用を説明する。
【0051】
i.図5〜図7に示すように、フォークリフト16(クレーンでもよい)によって運搬された車体Aを、ベースフレーム1上に載置する。
【0052】
このとき、車体Aは、図6に示すようにその重心(エンジンが搭載されたままの状態ではハンドル付近)がベースフレーム1の幅方向中心(マスト2の中心線)Oに位置し、かつ、図7に示すように左右一側面がポール9に接触する状態で載置するのが望ましい。
【0053】
ii.図7に示すように、電動ホイスト4を車体Aの左側上方に移動させ、吊り部材5の両側止め具13を車体ルーフにおける前後両側のサイドウィンド上側部分A3(図4参照)に係止させ、かつ、締付け固定具14で固定する。
【0054】
iii.図8に示すように、電動ホイスト4を後方(図の右側)に走行させながら徐々に巻上げることにより、車体Aを、その奥側の側面がポール9に接触した状態のまま横傾斜させ、さらに図9に示すように、一側面がメインフレーム6に、ルーフがポール9にそれぞれ受け止められる横倒し状態とする。
【0055】
この車体反転状態で、かつ、吊り部材5を電動ホイスト4で吊持したまま、前面側から足まわり部品その他の部品取り作業を行う。そして作業後は、上記と逆の作動、手順により車体Aを原状態に起こして搬出する。
【0056】
この反転装置によると、電動ホイスト4の走行と巻上/巻下作動のみによって車体Aをベースフレーム1上で反転・復原させる簡易な構成であるため、架台ごと車体を反転させる公知技術のような大がかりな駆動機構も大型のパワーユニットも不要となる。
【0057】
このため、装置全体の構造を簡素化及び小形化でき、その占有スペースを大幅に縮小できるとともに、設備費が格段に安価ですむ。
【0058】
しかも、車体Aをベースフレーム1上で、電動ホイスト4と吊り部材5で拘束した状態で反転させるため、フォークリフトやクレーンを用いる場合と比較して安全となる。
【0059】
加えて、
(a)ベースフレーム1上にポール9,9が立設されているため、反転時に車体Aをポール9,9で後方から受け止め、横倒し状態に確実に保持することができる。
【0060】
(b)車体下面を支持するメインフレーム6,6が前上がりに傾斜していることで、反転時に車体Aが必ず奥(後)側に位置し、前方に滑り出ない。
【0061】
(c)ポール9,9が後倒れに傾斜していることで、車体Aが水平線に対して90゜超の横倒し状態となるため、解体作業中に振動や外力によって車体が復原方向に動揺するおそれがない。
【0062】
(d)前上がりのメインフレーム6,6と、後倒れのポール9,9のなす角度βがほぼ90゜に設定されているため、車体Aが水平線に対して90゜超の横倒し状態でありながら、車体一側面がベースフレーム1に安定良く支持される。
【0063】
これらの点により、反転作業及び反転状態での解体作業の安全性を一層高めることができる。
【0064】
ところで、上記実施形態のようにベースフレーム1のメインフレーム6,6を前上がりに、ポール9,9を後倒れにそれぞれ傾斜させるのが望ましいが、これらを傾斜させない場合でも、装置構造の簡素化、小形化及び安全確保という本発明の基本的な目的は達成することができる。
【0065】
また、ベースフレーム1のメインフレームとして、上記実施形態のメインフレーム6,6間に跨る広さを持った板体を用いてもよい。
【0066】
さらに、吊り部材5の先端に、上記実施形態の締付け固定具14付きの止め具13に代えて、車体ルーフの上側部分A3に引っ掛けるだけのフック状の止め具を用いてもよい。
【0067】
【発明の効果】
上記のように本発明によると、電動ホイストの走行及び巻上/巻下作用によって車体をベースフレーム上で反転、復原させるため、駆動機構としては電動ホイストと吊り部材だけですみ、架台ごと車体を反転させる公知技術のような大がかりな駆動機構が不要となる。
【0068】
このため、装置全体の構造を遙かに簡素化及び小形化でき、設備費も格段に安くてすむ。
【0069】
しかも、車体をベースフレーム上で、電動ホイストと吊り部材で拘束した状態で反転させるため、フォークリフトやクレーンを用いる場合と比較して安全となる。
【0070】
請求項2の発明によると、装置の自立安定性が高くなり、ベースフレームをことさらアンカーによって地面に固定する必要がなくなる。このため、この装置を可搬型としてどこにでも移動させ、設置することが可能となる。
【0071】
請求項3の発明によると、反転時に車体をポールで後方から受け止め、横倒し状態に確実に保持することができる。このため、反転作業及び反転状態での解体作業の安全性を一層高めることができる。
【0072】
請求項4〜6の発明によると、車体をベースフレーム上に安定良く支持できるため、反転作業、及び反転後の解体作業をより安全に行うことができる。
【0073】
請求項7の発明によると、吊り部材を車体の前後二個所に止め付けることができるため、また請求項8の発明によると、吊り部材を車体に確実に固定できるため、それぞれ反転作業、及び反転後の解体作業をより安全に行うことができる。
【0074】
請求項9の発明によると、主たる構成要素であるベースフレームとマストとジブを連結具で着脱自在に連結したから、装置全体が組立、分解が容易となり、とくに可搬型とした場合に便利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる反転装置の側面図である。
【図2】同正面図である。
【図3】同平面図である。
【図4】同装置における吊り部材と止め具の拡大側面図である。
【図5】同装置に対する車体搬入状況を示す側面図である。
【図6】同搬入状態の正面図である。
【図7】同側面図である。
【図8】図7の状態から車体を傾けた状態の側面図である。
【図9】車体を反転させた状態の側面図である。
【符号の説明】
1 ベースフレーム
2 マスト
3 ジブ
4 電動ホイスト
5 吊り部材
6,6 ベースフレームを構成するメインフレーム
7,7 同脚部
8,8 同横フレーム
9,9 ポール
X ベースフレームの幅寸法
11 連結具としてのボルト、ナット
13 止め具
14 締付け固定具
A 車体
A1,A2 前後のタイヤハウス
A3 ルーフのサイドウィンド上側部分
Y タイヤハウスの内側間距離
【発明の属する技術分野】
本発明は廃自動車の足回り部品等を取外すために車体を横倒し状態に反転させる廃自動車の反転装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の反転装置として、架台に車体を支持した状態でこの架台をほぼ90゜回転させることにより、車体を架台と一体に横倒しにするもの(たとえば特許文献1参照)が公知である。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−43688号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、公知技術によると、車体を架台と一体に反転させる構成をとっているため、反転荷重が大きくなり、そのための駆動機構が大がかりで複雑な構造となっている。このため、設備の占有スペースが大きくなるとともに高価となるという欠点があった。
【0005】
なお、フォークリフトやクレーンによって車体を反転させる方法も公知であるが、反転作業の能率が悪いとともに、反転時に車体が大きく移動し、反転後の安定性も悪い等、安全性に問題があった。
【0006】
そこで本発明は、車体の反転作業を安全に行うことができ、しかも構造を簡素化及び小形化して安価にできる廃自動車の反転装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、廃自動車の車体を支持するベースフレームと、このベースフレーム上に立設されたマストと、このマストから張り出されたジブと、このジブに沿って走行する電動ホイストと、上記車体に止め付けられた状態で上記電動ホイストによって巻上/巻下駆動される吊り部材とを具備するものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、ベースフレームは、マストよりも前方に突出して車体の下面を支持しかつベースフレームの前倒れモーメントを支持するメインフレームと、マストよりも後方に突出してベースフレームの後倒れモーメントを支持する脚部とを有し、このベースフレームの幅寸法が、対象となる車体のうち最短の車体における前後のタイヤハウスの内側間の距離とほぼ同等の寸法に設定されるとともに、ベースフレームの幅方向の中心線上に上記マストが立設されたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2の構成において、ベースフレームは、車体の下面を支持するメインフレームと、このメインフレームに立設されて車体の左右一側面を支持するポールとを具備するものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の構成において、ベースフレームのメインフレームが前上がりに傾斜して設けられたものである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項3または4の構成において、ベースフレームのポールが後倒れに傾斜して設けられたものである。
【0012】
請求項6の発明は、請求項3の構成において、ベースフレームのメインフレームが前上がりに傾斜し、かつ、ポールが後倒れに傾斜してそれぞれ設けられ、このメインフレームとポールのなす角度がほぼ90゜に設定されたものである。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかの構成において、吊り部材が、車体の前後二個所に止め付けられるように装置正面から見て左右に振り分けて設けられたものである。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかの構成において、吊り部材の先端に、車体のルーフにおけるサイドウィンド上側部分に係止するC字形の止め具が設けられ、この止め具の開口部に、上記サイドウィンド上側部分をねじ推力によって内外から締付け固定する締付け固定具が設けられたものである。
【0015】
請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれかの構成において、ベースフレームとマスト、マストとジブがそれぞれ連結具により着脱自在に連結されたものである。
【0016】
上記構成によると、電動ホイストの巻上・走行によって車体をベースフレーム上で前から後に反転させ、これと逆の動作によって復原させることができるため、駆動機構としては電動ホイストと吊り部材だけですみ、架台ごと車体を反転させる公知技術のような大がかりな駆動機構が不要となる。
【0017】
このため、装置全体の構造を遙かに簡素化及び小形化でき、設備費も格段に安くてすむ。
【0018】
しかも、車体をベースフレーム上で、電動ホイストと吊り部材で拘束した状態で反転させるため、フォークリフトやクレーンを用いる場合と比較して安全となる。
【0019】
請求項2の構成によると、
▲1▼ 装置の前倒れモーメントはベースフレームのメインフレームで、後倒れモーメントは脚部でそれぞれ支持され、かつ、ベースフレームの幅寸法が最短車体でも支持できる範囲で最大限に大きく(前後のタイヤハウスの内側間の距離とほぼ同等)設定されているため、装置全体の自立が可能となる。
【0020】
▲2▼ ベースフレームの幅方向の中心線上にマストが立設され、このマストから張り出されたジブに電動ホイストが設けられているため、車体はベースフレームの幅方向中心線上で電動ホイストによって吊下される。
【0021】
従って、車体の重心がベースフレームの幅方向中心線上に位置するように車体を支持すれば、反転時に車体重心がベースフレーム中心線上を移動するため、装置全体に作用する左右方向の倒れモーメントが最小限に小さくなる。
【0022】
この2点により、装置の自立安定性が高くなり、ベースフレームをことさらアンカーによって地面に固定する必要がなくなる。このため、この装置を可搬型として任意の位置に移動して設置することが可能となる。
【0023】
請求項3の構成によると、ベースフレームがメインフレームとポールとを有するため、反転時に車体をポールで後方から受け止め、横倒し状態に確実に保持することができる。このため、反転作業及び反転状態での解体作業の安全性を一層高めることができる。
【0024】
請求項4,6の構成によると、ベースフレームのメインフレームが前上がりに傾斜していることで、反転時に車体が必ず奥(後)側に位置し、前方に滑り出ないため、安全となる。
【0025】
請求項5,6の構成によると、ベースフレームのポールが後倒れに傾斜していることで、車体が水平線に対して90゜超の横倒し状態となるため、解体作業中に振動や外力によって車体が装置の前後方向に動揺するおそれがない。
【0026】
請求項6構成によると、前上がり傾斜したメインフレームと、後倒れに傾斜したポールのなす角度がほぼ90゜に設定されているため、車体が水平線に対して90゜超の横倒し状態で、かつ、一側面がベースフレームに安定良く支持され、さらに安全となる。
【0027】
請求項7構成によると、吊り部材が左右に振り分けて設けられ、車体の前後二個所に止め付けられるため、反転時に車体が傾いたり滑ったりし難いとともに、反転後の解体作業もより安全に行うことができる。
【0028】
請求項8構成によると、吊り部材の先端に設けられたC字形の止め具を車体ルーフのサイドウィンド上側部分に係止させた上で締付け固定具によって確実に固定できるため、吊り部材が車体から外れるおそれがなく、安全となる。
【0029】
請求項9構成によると、主たる構成要素であるベースフレームとマストとジブが連結具(たとえばボルト、ナット)で着脱自在に連結されているため、装置全体の組立、分解が容易となり、とくに可搬型とした場合に便利となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図によって説明する。
【0031】
この反転装置は、図1〜図3に示すように、ベースフレーム1の幅方向中心部にマスト2が垂直に立設され、このマスト2の上端にジブ3が前方(図1の左側。以下にいう前、後、左、右はこの方向性に基づく)に水平に張り出されるとともに、このジブ3に電動ホイスト4が走行自在に設けられて成り、吊り部材5を廃自動車の車体(図4以降に示す)Aに止め付けた状態で、電動ホイスト4を自走させながら吊り部材5を巻上げて車体Aを横倒しにする(反転させる)ように構成されている。
【0032】
ベースフレーム1は、マスト2よりも前方に突出する左右一対のメインフレーム6,6と、マスト2よりも後方に突出する左右一対の脚部7,7と、両側のメインフレーム6,6同士及び脚部7,7同士を連結する前後両側横フレーム8,8と、両側メインフレーム6,6の後部上に立設された左右一対のポール9,9とから成り、装置全体に作用する前倒れモーメントがメインフレーム6,6で、また後倒れモーメントが脚部7,7によってそれぞれ支えられる。
【0033】
なお、メインフレーム6,6、脚部7,7及び横フレーム8,8は、それぞれ高強度・高剛性を確保するために中空の箱形フレームとして構成されている。図3中、10…はメインフレーム6,6と横フレーム8,8の連結部に設けられた補強用のリブである。
【0034】
ここで、各部の寸法は次のように設定されている。
【0035】
(イ)図6に示すように、ベースフレーム1の幅寸法Xは、対象となる車体Aのうち最短のものにおける前後のタイヤハウスA1,A2の内側間の距離Yとほぼ同等寸法(Yと同一か、図示のようにやや小さい寸法。たとえば1800mm)に設定されている。
【0036】
(ロ)メインフレーム6,6におけるポール9,9からの前方突出寸法L1(図1参照)は、対象となる車体Aのうち最大車幅のものを収容し得る寸法(たとえば2200mm)に設定されている。
【0037】
(ハ)メインフレーム6,6の前後方向寸法L2は、対象となる車体Aのうち最大重量のものの反転時に作用する前倒れモーメントを支持するに足る大きさ(たとえば2650mm)に設定されている。
【0038】
(ニ)脚部7,7の前後方向寸法L3は、対象となる車体Aのうち最大重量のものの反転時に作用する後倒れモーメントを支持するに足る寸法(たとえば1000mm)に設定されている。
【0039】
(ホ)ポール9,9の高さ寸法Hは、対象となる車体Aのうち最大車幅のものを反転させた状態(図9参照)で十分受け止めることができる寸法(たとえば1800mm)に設定されている。
【0040】
このように、
▲1▼ 装置の前倒れモーメントをメインフレーム6,6で、後倒れモーメントを脚部7,7でそれぞれ支持でき、かつ、ベースフレーム1の幅寸法Xが最短車体でも支持できる範囲で最大限に大きく設定されているため、装置全体の自立が可能となる。
【0041】
▲2▼ 図6に示すようにベースフレーム1の幅方向の中心線O上にマスト2が立設され、このマスト2から張り出されたジブ3に電動ホイスト4が設けられているため、車体Aはベースフレーム1の幅方向中心線O上で電動ホイスト4によって吊下される。
【0042】
従って、車体Aの重心がベースフレーム1の幅方向中心線O付近に位置するように車体Aを支持すれば、反転時に車体重心がベースフレーム中心線O上を移動するため、装置全体に作用する左右方向の倒れモーメントが最小限に小さくなる。
【0043】
このため、装置の安定性が高くなり、ベースフレーム1をことさらアンカーによって地面に固定する必要がなくなることから、この装置を可搬型として任意の位置に移動して設置することができる。
【0044】
なお、可搬型として組立・分解が容易となるように、ベースフレーム1とマスト2、マスト2とジブ3がそれぞれ連結具(通常はボルト、ナット)11…によって着脱自在に連結されている。
【0045】
一方、両側メインフレーム6,6は、図示のように角度α(たとえば10゜)で前上がりに傾斜して、また両側ポール9,9は後倒れに傾斜してそれぞれ設けられ、この両者のなす角度βがほぼ90゜に設定されている。
【0046】
吊り部材5は、電動ホイスト4の巻上用フック13に対し装置正面から見て左右に振り分けて設けられ(図6参照)、この吊り部材5の両側先端に止め具13,13が設けられている。
【0047】
この止め具13は、図4に示すようにC字形に形成され、車体Aのルーフにおけるサイドウィンド上側部分A3に係止される。
【0048】
この止め具13の開口側の端部に、取手付きのねじ軸である締付け固定具14が螺挿され、図示のようにこの締付け固定具14をサイドウィンド上側部分A3にねじ推力で締付け固定することにより、止め具13がサイドウィンド上側部分A3に強固に止め付けられる。
【0049】
図5及び図7〜図9中、15は電動ホイスト4の巻上/巻下及び前後走行を支持するペンダントスイッチである。
【0050】
この装置による車体反転作用を説明する。
【0051】
i.図5〜図7に示すように、フォークリフト16(クレーンでもよい)によって運搬された車体Aを、ベースフレーム1上に載置する。
【0052】
このとき、車体Aは、図6に示すようにその重心(エンジンが搭載されたままの状態ではハンドル付近)がベースフレーム1の幅方向中心(マスト2の中心線)Oに位置し、かつ、図7に示すように左右一側面がポール9に接触する状態で載置するのが望ましい。
【0053】
ii.図7に示すように、電動ホイスト4を車体Aの左側上方に移動させ、吊り部材5の両側止め具13を車体ルーフにおける前後両側のサイドウィンド上側部分A3(図4参照)に係止させ、かつ、締付け固定具14で固定する。
【0054】
iii.図8に示すように、電動ホイスト4を後方(図の右側)に走行させながら徐々に巻上げることにより、車体Aを、その奥側の側面がポール9に接触した状態のまま横傾斜させ、さらに図9に示すように、一側面がメインフレーム6に、ルーフがポール9にそれぞれ受け止められる横倒し状態とする。
【0055】
この車体反転状態で、かつ、吊り部材5を電動ホイスト4で吊持したまま、前面側から足まわり部品その他の部品取り作業を行う。そして作業後は、上記と逆の作動、手順により車体Aを原状態に起こして搬出する。
【0056】
この反転装置によると、電動ホイスト4の走行と巻上/巻下作動のみによって車体Aをベースフレーム1上で反転・復原させる簡易な構成であるため、架台ごと車体を反転させる公知技術のような大がかりな駆動機構も大型のパワーユニットも不要となる。
【0057】
このため、装置全体の構造を簡素化及び小形化でき、その占有スペースを大幅に縮小できるとともに、設備費が格段に安価ですむ。
【0058】
しかも、車体Aをベースフレーム1上で、電動ホイスト4と吊り部材5で拘束した状態で反転させるため、フォークリフトやクレーンを用いる場合と比較して安全となる。
【0059】
加えて、
(a)ベースフレーム1上にポール9,9が立設されているため、反転時に車体Aをポール9,9で後方から受け止め、横倒し状態に確実に保持することができる。
【0060】
(b)車体下面を支持するメインフレーム6,6が前上がりに傾斜していることで、反転時に車体Aが必ず奥(後)側に位置し、前方に滑り出ない。
【0061】
(c)ポール9,9が後倒れに傾斜していることで、車体Aが水平線に対して90゜超の横倒し状態となるため、解体作業中に振動や外力によって車体が復原方向に動揺するおそれがない。
【0062】
(d)前上がりのメインフレーム6,6と、後倒れのポール9,9のなす角度βがほぼ90゜に設定されているため、車体Aが水平線に対して90゜超の横倒し状態でありながら、車体一側面がベースフレーム1に安定良く支持される。
【0063】
これらの点により、反転作業及び反転状態での解体作業の安全性を一層高めることができる。
【0064】
ところで、上記実施形態のようにベースフレーム1のメインフレーム6,6を前上がりに、ポール9,9を後倒れにそれぞれ傾斜させるのが望ましいが、これらを傾斜させない場合でも、装置構造の簡素化、小形化及び安全確保という本発明の基本的な目的は達成することができる。
【0065】
また、ベースフレーム1のメインフレームとして、上記実施形態のメインフレーム6,6間に跨る広さを持った板体を用いてもよい。
【0066】
さらに、吊り部材5の先端に、上記実施形態の締付け固定具14付きの止め具13に代えて、車体ルーフの上側部分A3に引っ掛けるだけのフック状の止め具を用いてもよい。
【0067】
【発明の効果】
上記のように本発明によると、電動ホイストの走行及び巻上/巻下作用によって車体をベースフレーム上で反転、復原させるため、駆動機構としては電動ホイストと吊り部材だけですみ、架台ごと車体を反転させる公知技術のような大がかりな駆動機構が不要となる。
【0068】
このため、装置全体の構造を遙かに簡素化及び小形化でき、設備費も格段に安くてすむ。
【0069】
しかも、車体をベースフレーム上で、電動ホイストと吊り部材で拘束した状態で反転させるため、フォークリフトやクレーンを用いる場合と比較して安全となる。
【0070】
請求項2の発明によると、装置の自立安定性が高くなり、ベースフレームをことさらアンカーによって地面に固定する必要がなくなる。このため、この装置を可搬型としてどこにでも移動させ、設置することが可能となる。
【0071】
請求項3の発明によると、反転時に車体をポールで後方から受け止め、横倒し状態に確実に保持することができる。このため、反転作業及び反転状態での解体作業の安全性を一層高めることができる。
【0072】
請求項4〜6の発明によると、車体をベースフレーム上に安定良く支持できるため、反転作業、及び反転後の解体作業をより安全に行うことができる。
【0073】
請求項7の発明によると、吊り部材を車体の前後二個所に止め付けることができるため、また請求項8の発明によると、吊り部材を車体に確実に固定できるため、それぞれ反転作業、及び反転後の解体作業をより安全に行うことができる。
【0074】
請求項9の発明によると、主たる構成要素であるベースフレームとマストとジブを連結具で着脱自在に連結したから、装置全体が組立、分解が容易となり、とくに可搬型とした場合に便利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる反転装置の側面図である。
【図2】同正面図である。
【図3】同平面図である。
【図4】同装置における吊り部材と止め具の拡大側面図である。
【図5】同装置に対する車体搬入状況を示す側面図である。
【図6】同搬入状態の正面図である。
【図7】同側面図である。
【図8】図7の状態から車体を傾けた状態の側面図である。
【図9】車体を反転させた状態の側面図である。
【符号の説明】
1 ベースフレーム
2 マスト
3 ジブ
4 電動ホイスト
5 吊り部材
6,6 ベースフレームを構成するメインフレーム
7,7 同脚部
8,8 同横フレーム
9,9 ポール
X ベースフレームの幅寸法
11 連結具としてのボルト、ナット
13 止め具
14 締付け固定具
A 車体
A1,A2 前後のタイヤハウス
A3 ルーフのサイドウィンド上側部分
Y タイヤハウスの内側間距離
Claims (9)
- 廃自動車の車体を支持するベースフレームと、このベースフレーム上に立設されたマストと、このマストから張り出されたジブと、このジブに沿って走行する電動ホイストと、上記車体に止め付けられた状態で上記電動ホイストによって巻上/巻下駆動される吊り部材とを具備することを特徴とする廃自動車の反転装置。
- 請求項1記載の廃自動車の反転装置において、ベースフレームは、マストよりも前方に突出して車体の下面を支持しかつベースフレームの前倒れモーメントを支持するメインフレームと、マストよりも後方に突出してベースフレームの後倒れモーメントを支持する脚部とを有し、このベースフレームの幅寸法が、対象となる車体のうち最短の車体における前後のタイヤハウスの内側間の距離とほぼ同等の寸法に設定されるとともに、ベースフレームの幅方向の中心線上に上記マストが立設されたことを特徴とする廃自動車の反転装置。
- 請求項1または2記載の廃自動車の反転装置において、ベースフレームは、車体の下面を支持するメインフレームと、このメインフレームに立設されて車体の左右一側面を支持するポールとを具備することを特徴とする廃自動車の反転装置。
- ベースフレームのメインフレームが前上がりに傾斜して設けられたことを特徴とする請求項3記載の廃自動車の反転装置。
- ベースフレームのポールが後倒れに傾斜して設けられたことを特徴とする請求項3または4記載の廃自動車の反転装置。
- ベースフレームのメインフレームが前上がりに傾斜し、かつ、ポールが後倒れに傾斜してそれぞれ設けられ、このメインフレームとポールのなす角度がほぼ90゜に設定されたことを特徴とする請求項3記載の廃自動車の反転装置。
- 吊り部材が、車体の前後二個所に止め付けられるように装置正面から見て左右に振り分けて設けられたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の廃自動車の反転装置。
- 吊り部材の先端に、車体のルーフにおけるサイドウィンド上側部分に係止するC字形の止め具が設けられ、この止め具の開口部に、上記サイドウィンド上側部分をねじ推力によって内外から締付け固定する締付け固定具が設けられたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の廃自動車の反転装置。
- ベースフレームとマスト、マストとジブがそれぞれ連結具により着脱自在に連結されたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の廃自動車の反転装置。
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-
2003
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