JP2004249205A - 凝集濾過処理装置 - Google Patents

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Tsunehisa Tanaka
恒久 田中
Takeshi Yoshizaki
健 吉崎
Motofumi Tajima
基史 田島
Yoshihisa Narukami
善久 鳴上
Mitsuo Tazaki
光雄 田崎
Hiroaki Takeyama
宏秋 竹山
Hiroyuki Matsui
寛幸 松井
Shoji Nakamura
祥司 中村
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【課題】凝集剤を添加してフロックを形成した被処理水を膜モジュールで濾過する凝集濾過処理装置において、再凝集装置を小型化することができ、再凝集したフロックが再凝集装置内に滞留してしまうのを防止する。
【解決手段】被処理水を膜モジュール2に供給する供給ポンプ5が設けられ、供給ポンプ5の上流側に、混和槽4と、混和槽4内の被処理水に凝集剤を添加する添加部8とが設けられ、供給ポンプ5と膜モジュール2との間に、供給ポンプ5で破砕されたフロックを再凝集させる再凝集装置6が設けられ、再凝集装置6として、回転自在な攪拌翼13を有する密閉型の攪拌装置が用いられ、供給ポンプ5として渦巻ポンプ又は渦流ポンプを用いた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上水,浄水,下水,用水,廃水等の処理において、このような被処理水に凝集剤を添加してフロックを形成した後、膜モジュールで濾過する凝集濾過処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の凝集濾過処理装置としては、図6に示すように、原水(被処理水)を膜モジュール51に供給する供給ポンプ52が設けられ、供給ポンプ52の上流側(吸込側)に凝集槽53と循環槽54とが設置され、供給ポンプ52の下流側(吐出側)と膜モジュール51との間に、フロック調整槽55(再凝集装置)が設置されている。上記フロック調整槽55は、濾材(粒径0.5〜3mm程度の砂等)を充填した加圧型密閉式上向流方式の槽である。
【0003】
これによると、原水は、凝集槽53に導入され、凝集剤を添加されて凝集反応し、循環槽54を経て供給ポンプ52によりフロック調整槽55を通過し、膜モジュール51に供給されて濾過される。
【0004】
この際、上記フロック調整槽55内においては、凝集処理水(凝集剤の添加により凝集反応した原水)が上向流で通水し、これにより、供給ポンプ52で破砕されたフロックが再凝集して粗大化し、この再凝集フロックが膜モジュール51に供給されることで、膜の目詰りが防止され、フラックスが長期に亘り安定して維持される(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−259654号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来形式では、破砕されたフロックをフロック調整槽55内で十分に再凝集させるためには、一定時間以上の滞留時間と一定速度以下の上向流速とを維持できるような大きさのフロック調整槽55が必要となるため、フロック調整槽55(再凝集装置)が大型化する恐れがある。また、フロック調整槽55内には、微小な粒状の濾材が充填されているため、再凝集したフロックが濾材間の微細な隙間に入り込んで停滞したり、或いは、再凝集したフロックがフロック調整槽55の下部に沈殿してしまい、膜モジュール51へ十分に送給されないといった問題がある。
【0007】
本発明は、再凝集装置を小型化することができ、再凝集したフロックが再凝集装置内に滞留してしまうのを防止することが可能な凝集濾過処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本第1発明は、凝集剤を添加してフロックを形成した被処理水を膜モジュールで濾過する凝集濾過処理装置であって、上記被処理水を膜モジュールに供給する供給ポンプが設けられ、上記供給ポンプの上流側に、被処理水に凝集剤を添加する添加部が設けられ、上記供給ポンプと膜モジュールとの間に、供給ポンプで破砕されたフロックを再凝集させる再凝集装置が設けられ、上記再凝集装置として、回転自在な攪拌翼を有する攪拌装置が用いられるものである。
【0009】
これによると、被処理水は、添加部から凝集剤を添加されて凝集反応し、凝集処理水として、供給ポンプにより圧送されて再凝集装置を通過し、膜モジュールに供給されて濾過される。ここで、凝集処理水中のフロックは、供給ポンプ内で破砕されるが、その後、再凝集装置で再凝集して粗大化する。すなわち、上記再凝集装置として攪拌装置が用いられており、凝集処理水は、再凝集装置内を流れる際、回転する攪拌翼により攪拌されるため、従来のような微小な粒状の濾材を使用する必要はなく、上記フロックが再凝集装置内に滞留するのを防止することができる。これにより、再凝集して粗大化した再凝集フロックが十分に膜モジュールへ送給される。また、上記のような攪拌作用によってフロックが短時間で再凝集するため、滞留時間を短縮でき、これにより、再凝集装置を小型化し得る。
【0010】
本第2発明は、凝集剤を添加してフロックを形成した被処理水を膜モジュールで濾過する凝集濾過処理装置であって、上記被処理水を膜モジュールに供給する供給ポンプが設けられ、上記供給ポンプの上流側に、被処理水に凝集剤を添加する添加部が設けられ、上記供給ポンプと膜モジュールとの間に、供給ポンプで破砕されたフロックを再凝集させる再凝集装置が設けられ、上記再凝集装置として、流路内に乱流を発生させる攪拌板を有する攪拌装置が用いられるものである。
【0011】
これによると、被処理水は、添加部から凝集剤を添加されて凝集反応し、凝集処理水として、供給ポンプにより圧送されて再凝集装置を通過し、膜モジュールに供給されて濾過される。ここで、凝集処理水中のフロックは、供給ポンプ内で破砕されるが、その後、再凝集装置で再凝集して粗大化する。すなわち、上記再凝集装置として攪拌装置が用いられており、凝集処理水は、再凝集装置内を流れる際、攪拌板によって発生する乱流により攪拌されるため、従来のような微小な粒状の濾材を使用する必要はなく、上記フロックが再凝集装置内に滞留するのを防止することができる。これにより、再凝集して粗大化した再凝集フロックが十分に膜モジュールへ送給される。また、上記のような攪拌作用によってフロックが短時間で再凝集するため、滞留時間を短縮でき、これにより、再凝集装置を小型化し得る。
【0012】
本第3発明は、供給ポンプとして、渦巻ポンプ又は渦流ポンプを用いたものである。
これによると、添加部から凝集剤を添加された被処理水は渦巻ポンプ又は渦流ポンプによって急速攪拌されるため、上記凝集剤と被処理水とが十分に混合され、凝集反応が十分に促進される。その後、凝集処理水(凝集剤の添加により凝集反応した被処理水)が再凝集装置において緩速攪拌されるため、フロックが再凝集して十分に粗大化する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1,図2に基づいて説明する。
図1に示すように、1は、凝集剤(例えばポリ塩化アルミニウムなど)を添加してフロックを形成した被処理水(原水)を膜モジュール2で濾過する凝集濾過処理装置である。上記膜モジュール2へ被処理水を供給するための供給流路3には、混和槽4と供給ポンプ5と再凝集装置6とが設けられている。
【0014】
このうち、上記供給ポンプ5は、被処理水を膜モジュール2へ圧送するものであり、渦巻ポンプ又は渦流ポンプが用いられている。また、上記混和槽4は供給ポンプ5の上流側(すなわち吸込側)に設置されており、混和槽4内に注入された被処理水へ凝集剤を添加する添加部8が設けられている。尚、上記混和槽4には、被処理水と凝集剤とを攪拌混合させる混合機9が設けられている。
【0015】
また、上記再凝集装置6は、供給ポンプ5によって破砕されたフロックを再凝集させるものであり、供給ポンプ5の下流側(すなわち吐出側)と膜モジュール2との間に設置されている。
【0016】
上記再凝集装置6は、密閉された本体容器11と、この本体容器11内へ挿通される回転軸12と、この回転軸12に放射状に取付けられた複数の攪拌翼13と、上記回転軸12を回転させる回転駆動装置14(モーター等)と、本体容器11に形成された入口15および出口16とを有する密閉型の攪拌装置で構成されている。尚、上記入口15は本体容器11の下部に設けられ、出口16は本体容器11の上部且つ入口15よりも上位に設けられている。
【0017】
また、図2に示すように、膜モジュール2は、ケーシング21の内部に複数(2個)の膜エレメント22を備えたものである。上記膜エレメント22は、先端を閉塞した直管状のセラミック製の複数本の膜チューブ23と、これら膜チューブ23の基端部を集束固定して各膜チューブ23を片持状に支持する集束プレート24とで構成されている。上記ケーシング21の両端には、上記膜エレメント22を出し入れする膜エレメント装入口25が形成され、さらに、膜エレメント22の各膜チューブ23の基端開口側を覆うキャップ状の集水部材26が着脱自在に取付けられている。上記ケーシング21には供給口27が設けられ、両集水部材26には、膜エレメント22で濾過された濾過処理水を排出する排出口28が設けられている。尚、上記供給流路3は供給口27に接続されている。
【0018】
以下、上記構成における作用を説明する。
被処理水は、混和槽4内に注入され、添加部8から凝集剤を添加されて混合機9で急速攪拌され、これにより、凝集反応が起こって、被処理水中にフロックが形成される。上記のように混和槽4内で凝集反応した被処理水は、凝集処理水として、供給ポンプ5により再凝集装置6へ送られる。上記凝集処理水が供給ポンプ5内を通過する際、フロックが供給ポンプ5のインペラー(図示省略)によりせん断されて微小に破砕されるが、その後、フロックは再凝集装置6で再凝集して粗大化する。
【0019】
すなわち、上記再凝集装置6において、凝集処理水は、入口15から本体容器11内に導入され、回転駆動装置14で回転軸12を回転させることにより、回転軸12と共に回転する攪拌翼13によって緩速攪拌される。これにより、従来のような微小な粒状の濾材を使用する必要はなく、上記フロックが再凝集装置6の本体容器11内に滞留するのを防止することができるため、本体容器11内で再凝集して粗大化した再凝集フロックが十分に膜モジュール2へ送給される。
【0020】
上記膜モジュール2へ送給された凝集処理水は、図2に示すように、各膜チューブ23を外側から内側へ透過する際に濾過され、その後、排出口28から排出される。この際、上記再凝集フロックが十分に膜モジュール2へ送給されているため、膜面付着物が逆洗操作で剥離除去され易くなり、濾過継続時間が長くなるとともに薬品洗浄頻度を減らすことができる。
【0021】
また、上記のような再凝集装置6における緩速攪拌作用によってフロックが短時間で再凝集するため、滞留時間を短縮でき、これにより、再凝集装置6を小型化し得る。
【0022】
尚、供給ポンプ5として渦巻ポンプ又は渦流ポンプを用いることで、凝集剤を添加した被処理水は供給ポンプ5によっても急速攪拌されるため、上記凝集剤と被処理水とが十分に混合され、凝集反応が十分に促進される。これにより、混和層4の容量が少なくて済み、さらには、混和層4を不要にすることも可能となる。また、凝集剤を添加部8から混和層4内の被処理水に添加しているが、混和層4を無くした場合、凝集剤を添加部8から供給流路3内の被処理水に添加してもよい。
【0023】
上記第1の実施の形態では、回転自在な攪拌翼13で凝集処理水を攪拌する形式の再凝集装置6を示したが、これ以外の形式で攪拌を行う再凝集装置であってもよい。例えば、第2の実施の形態として、図3,図4に示すように、再凝集装置36は、密閉された円筒状の本体容器37と、この本体容器37の内周面に設けられて本体容器37内の流路に乱流を発生させる複数の攪拌板38(邪魔板に相当)と、本体容器37の一端に形成された入口39と、本体容器37の他端に形成された出口40とを有する密閉型の攪拌装置で構成されている。
【0024】
以下、上記構成における作用を説明する。
凝集処理水が供給ポンプ5内を通過する際、フロックが供給ポンプ5のインペラー(図示省略)によりせん断されて微小に破砕されるが、その後、フロックは再凝集装置36で再凝集して粗大化する。
【0025】
すなわち、上記再凝集装置36において、凝集処理水は、入口39から本体容器37の一端内部へ流入し、本体容器37の他端内部から出口40を通って流出する。この際、本体容器37内の凝集処理水の流れは攪拌板38に邪魔されて乱流となり、これによって、凝集処理水が緩速攪拌される。したがって、従来のような微小な粒状の濾材を使用する必要はなく、上記フロックが再凝集装置36の本体容器37内に滞留するのを防止することができるため、本体容器37内で再凝集して粗大化した再凝集フロックが十分に膜モジュール2へ送給される。
【0026】
上記第1および第2の実施の形態では、図2に示すように、凝集処理水を膜チューブ23の外側から内側へ透過させて濾過する外圧式の膜モジュール2を用いたが、第3の実施の形態として、図5に示すように、凝集処理水を膜チューブ23の内側から外側へ透過させて濾過する内圧式の膜モジュール45を用いてもよい。この場合、膜モジュール45には、集水部材26(図2参照)の代わりに、同一形状の配水部材46が設けられており、供給口27は上記両配水部材46に設けられ、排出口28はケーシング21に設けられている。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本第1発明によると、再凝集装置として攪拌装置が用いられており、凝集処理水は、再凝集装置内を流れる際、回転する攪拌翼により攪拌されるため、従来のような微小な粒状の濾材を使用する必要はなく、上記フロックが再凝集装置内に滞留するのを防止することができる。これにより、再凝集装置で再凝集して粗大化した再凝集フロックが十分に膜モジュールへ送給される。また、上記のような攪拌作用によってフロックが短時間で再凝集するため、滞留時間を短縮でき、これにより、再凝集装置を小型化し得る。
【0028】
また、本第2発明によると、再凝集装置として攪拌装置が用いられており、凝集処理水は、再凝集装置内を流れる際、攪拌板によって発生する乱流により攪拌されるため、従来のような微小な粒状の濾材を使用する必要はなく、上記フロックが再凝集装置内に滞留するのを防止することができる。これにより、再凝集装置で再凝集して粗大化した再凝集フロックが十分に膜モジュールへ送給される。また、上記のような攪拌作用によってフロックが短時間で再凝集するため、滞留時間を短縮でき、これにより、再凝集装置を小型化し得る。
【0029】
また、本第3発明によると、添加部から凝集剤を添加された被処理水は渦巻ポンプ又は渦流ポンプによって急速攪拌されるため、上記凝集剤と被処理水とが十分に混合され、凝集反応が十分に促進される。その後、凝集処理水が再凝集装置において緩速攪拌されるため、フロックが再凝集して十分に粗大化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における凝集濾過処理装置の構成を示す図である。
【図2】同、凝集濾過処理装置の膜モジュールの断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における凝集濾過処理装置の構成を示す図である。
【図4】図3におけるA−A矢視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態における凝集濾過処理装置の膜モジュールの断面図である。
【図6】従来の凝集濾過処理装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 凝集濾過処理装置
2,45 膜モジュール
5 供給ポンプ
6,36 再凝集装置
8 添加部
13 攪拌翼
38 攪拌板

Claims (3)

  1. 凝集剤を添加してフロックを形成した被処理水を膜モジュールで濾過する凝集濾過処理装置であって、上記被処理水を膜モジュールに供給する供給ポンプが設けられ、上記供給ポンプの上流側に、被処理水に凝集剤を添加する添加部が設けられ、上記供給ポンプと膜モジュールとの間に、供給ポンプで破砕されたフロックを再凝集させる再凝集装置が設けられ、上記再凝集装置として、回転自在な攪拌翼を有する攪拌装置が用いられることを特徴とする凝集濾過処理装置。
  2. 凝集剤を添加してフロックを形成した被処理水を膜モジュールで濾過する凝集濾過処理装置であって、上記被処理水を膜モジュールに供給する供給ポンプが設けられ、上記供給ポンプの上流側に、被処理水に凝集剤を添加する添加部が設けられ、上記供給ポンプと膜モジュールとの間に、供給ポンプで破砕されたフロックを再凝集させる再凝集装置が設けられ、上記再凝集装置として、流路内に乱流を発生させる攪拌板を有する攪拌装置が用いられることを特徴とする凝集濾過処理装置。
  3. 供給ポンプとして、渦巻ポンプ又は渦流ポンプを用いたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の凝集濾過処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013188653A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Toshiba Corp 凝集物の形成方法
CN104920270A (zh) * 2015-06-23 2015-09-23 陈武昌 珍珠养殖系统

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