JP2004249147A - 金属帯への表面処理液の塗布ロール及び塗布装置 - Google Patents

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功 赤木
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Abstract

【課題】本発明は、連続的に走行する金属帯に表面処理液を塗布する際に鋼帯の走行速度が極端に低下しても、鋼帯の全面で均一、且つ十分な塗液の付着が可能な金属帯への表面処理液の塗布ロール及び塗布装置を提供することを目的としている。
【解決手段】連続的に走行する金属帯に表面処理液を塗布するのに用いられ、表面のロール軸方向に、断面がV字形の環状溝を多数隣接させて設けたロールである。そして、前記環状溝の一組を、隣合うもの同士で互いにその深さ及び/又はピッチを異ならせたものにすると共に、該一組の環状溝をロール軸方向に沿い繰り返し並べて設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属帯への表面処理液の塗布ロール及び塗布装置に係わり、特に、連続して走行する鋼帯等の金属帯へ表面処理液(塗液ともいう)を塗布するに際し、走行速度が低速から高速まで広範囲に変化しても、鋼帯の長手方向で均一な塗布を可能とする塗布技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、鋼帯を走行させ、その表面に連続して塗液を塗布するには、従来より図2に示すようなスクイズ・コータと称する装置が用いられている。それは、主として、鋼帯8を挟み込むように配置した上下一対の塗布ロール(スクイズ・ロールともいう)2と、塗液3を供給するスプレー・ノズル1とから構成されている。なお、塗布ロール2は、図3(a)及び(b)に示すように、表面に樹脂もしくはゴム等からなるライニング7が施され、そこに環状の溝9が互いに隣接して設けられたものである。この装置によれば、スプレー・ノズル1から塗布ロール2上に供給された塗液3の一部が溝9をすり抜け、鋼帯8の表面に塗布される。塗液付着量の調整は、鋼帯8に塗布ロール2を押し付ける荷重により行われる。通常、荷重を高くすると塗液付着量が低減し、荷重が低くなると塗布量が増大する。このとき鋼帯の走行速度の変化等があると、塗布液付着量が変動するので、それを膜厚計4にて測定し、適正膜厚となるような荷重を演算器6により演算させ、目標値と比較して圧下量を調整するロール圧下量調整手段5が備えてある。このような塗液付着量の調整は、比較的簡便な方法であり、コスト的にも安価で、メンテナンスも容易であるため、図2に示したスクイズ・コータは、種々の塗液の塗布に広範囲に使用されている。
【0003】
ところが、上記した荷重による塗液付着量の調整は、鋼帯がある走行速度以上(例えば、100m/min)で走行している場合には適正に行われるが、例えば、塗布作業の終了に際し、速度を落として鋼帯を切断する事情により該走行速度が極度に低下した場合(例えば、20m/min程度)には、問題が生じていた。つまり、塗布可能な最低限の荷重としても、塗液が溝を十分にすり抜けず、また鋼帯の下面側では塗液がロールに達する前に落下してしまうため、鋼帯長手方向で液の付着量が不足して、外観むらや、耐食性等の製品品質の低下を招いていた。さらに、製品歩留りの低下原因にもなっていた。
【0004】
ライニング7の表面に、図3に示したようなロール軸方向に同一サイズのV型の環状溝を隣接して施されていると(例えば、特許文献1参照)、ロールが使用される際に鋼帯の走行速度に応じて溝のピッチ(V字形のV字同士の間隔)や深さを適切に選択すれば、高速で塗布する際には、適正な付着量に調整することができる。しかしながら、一旦、ロールの溝をある所定形状にすると、鋼帯の走行中に溝形状を自由に変更することはできないので、適正な付着量に調整可能となる走行速度の範囲は限られ、鋼帯の速度が極度に低下した場合には、適正な付着量とすることが困難であった。
【0005】
また、ロール表面のライニングの溝サイズを中央部に比べて端部を大きくさせたロールを用いる塗布技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、このロールを使用しても、金属帯幅方向での塗液付着の均一化はできるが、やはり鋼帯の走行速度が極端に低下した場合には、長手方向での付着量の不足が避けられず、前記外観むらや、耐食性等の品質低下の問題は解消されていないのが現状である。
【0006】
【特許文献1】
実開平1−122879号公報(1頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−117167号公報(2頁の右欄30行〜3頁左欄40行)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑み、連続的に走行する金属帯に表面処理液を塗布する際に鋼帯の走行速度が極端に低下しても、鋼帯の全面で均一、且つ十分な塗液の付着が可能な金属帯への表面処理液の塗布ロール及び塗布装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ね、その成果を本発明に具現化した。
【0009】
すなわち、本発明は、連続的に走行する金属帯に表面処理液を塗布するのに用いられ、表面のロール軸方向に、断面がV字形の環状溝を多数隣接させて設けたロールであって、前記環状溝の一組を、隣合うもの同士で互いにその深さ及び/又はピッチを異ならせたものにすると共に、該一組の環状溝をロール軸方向に沿い繰り返し並べて設けたことを特徴とする金属帯への表面処理液の塗布ロールである。
【0010】
また、本発明は、連続的に走行する金属帯を挟み配置した一対のロールと、該ロールの上流側にあって該金属帯の表裏面に表面処理液を吹き付けるスプレー・ノズルと、該ロールの下流側にあって塗布された表面処理液の付着量を測定する塗液厚測定器と、その測定値を目標の塗液厚と比較し、該ロールの鋼帯に対する圧下量を決定する演算器と、該演算器の出力で前記圧下量を調整するロール圧下量調整手段とを備えた金属帯への表面処理液の塗布装置において、前記一対のロールとして、前記の本発明に係る塗布ロールを配置したことを特徴とする金属帯への表面処理液の塗布装置である。
【0011】
本発明では、塗布ロールに設ける環状溝の形状に工夫を凝らしたので、連続的に走行する金属帯に表面処理液を塗布する際に鋼帯の走行速度が極端に低下しても、鋼帯の全面で均一、且つ十分な塗液の付着が可能になる。その結果、製品の外観むらや、耐食性等の品質低下の問題が解消される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
まず、発明者は、鋼帯の走行速度に応じてロールの圧下量を変化させると、ロールに設けた溝の大きさも変化することに着眼し、隣接する溝の形状(ピッチと深さを互いに異なるようにすれば、鋼帯に付着する塗液量も変化すると考えた。つまり、図1に示すように、塗布ロール2の表面に、環状溝の断面がV型で、且つ、ピッチ及び深さの異なる一組の溝を設けると共に、その一組の溝をさらにロールの軸方向に繰り返し配列する加工を施こした。この繰り返し配列は、鋼帯幅方向での付着の均一性を配慮したためである。
【0014】
そして、かかるロールを図2に示した塗布装置に採用し、試験操業を行ったところ、鋼帯の走行速度が低下した際にも、ロール圧下量の調整で、長手方向で付着量が適切に維持できることが確認されたので、該ロール及びそれを採用した塗布装置を本発明としたのである。
【0015】
本発明では、前記一組の溝のピッチ(R及びP)並びに深さ(A及びB)は、特に大きさ又は範囲を定めない。なぜならば、それらは、鋼帯走行速度の変更範囲、塗液の性質(粘度、濃度等)、ロール径等に依存するからである。従って、本発明の効果を十分に発揮させるには、従来の操業データ及び試験操業等で溝のピッチ及び深さを予め求めておく必要がある。ただし、発明者の研究によれば、浅い方の溝深さBは、最小限0.3mmは必要で、AはBの120%以上とすることが好ましいことが判明している。また、小さい方のピッチPの大きさも、少なくとも0.3mm以上で、RはPの200%以上とするのが好ましいことも確認された。
【0016】
【実施例】
図2に示した塗布装置を用いて、以下の条件で鋼帯への塗布を行った。
【0017】
被塗布鋼板には、板幅1200mm×板厚0.8mmのコイル状鋼帯を使用し、アンコイラーを介して連続的に塗装装置に連続的に供給した。その走行速度は、5〜180m/minの範囲で変化させた。塗液は,樹脂を含有する半有機コート液とし、本発明の実施には、表面のライニングとしてNBR(ニトリルブタジェンゴムの略)が施されている塗装ロールを採用した。このロールは、直径が260mmφで、一組の溝のサイズは、図1に示される記号でピッチがP=0.9mm、R=1.8mm、溝深さがA=0.6mm、B=0.44mmである。また、塗装に際しては、鋼帯の走行速度が変化しても付着量が常に目標値となるよう、前記膜厚計での測定値に基づき演算器で適正荷重を演算し、ロールにかける荷重を1つのチョック当り500〜8000N(ニュートン)の範囲内で調整した。
【0018】
なお、効果を比較するため、従来の塗装装置での塗装も行ったが、その際に使用した塗装ロールは、表面のライニングとしては本発明と同様にNBRの施されたものであるが、直径が250mmφで、溝は、単にピッチが1mm、溝深さが0.6mmのV型溝を繰り返す配列である。
【0019】
まず、従来例での被塗布鋼板の走行速度に対する膜厚及びロール荷重の変化状況を図4に示す。なお、膜厚は鋼帯の幅方向中央で測定した値である。図4より、鋼板の走行速度が100m/min以上では、速度変化に対して鋼帯の長手方向で付着量が一定となっているが、走行速度が100m/minを下回ると,付着量は低下し始め、28m/min以下では、塗布に最低限必要な荷重に落としても、十分な付着量を得ることができないことがわかる。
【0020】
これに対し、深さの異なる一組の溝を、ロール軸方向に繰り返し配列した塗装ロールを用いた本発明例では、図5に示すように、鋼板の走行速度が100m/min以上で付着量が一定であるのは勿論のこと、走行速度が100m/minを下回っても付着量はほぼ同様であり、ほとんど0m/minでもロールの荷重を塗布に最低限必要な値まで低下させることなく、塗布することが可能であった。また、上記本発明例と同様の表面ライニング、直径になる塗装ロールについて、図1に示される記号でピッチがP=0.9mm,R=2.2mm,溝深さを0.6mmとして、ピッチの変更を行い、走行速度に対する膜厚及びロール荷重の変化を調査したところ、図4と同様の傾向が得られ、走行速度がほとんど0m/minでも塗装可能であることが確認された。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、走行する金属帯へ表面処理液を連続的に塗布するに際して、走行速度が広範囲に変動しても、鋼帯の全体で均一な付着量が得られるようになる。つまり、鋼帯の走行速度が低下しても、付着量不足により、それ以降の製品の外観不良や付着量外れによる品質低下を防止することができ、製品歩留りの向上が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗装ロールを示す図であり、(a)はロールの側断面を、(b)は表面一部の拡大図である。
【図2】鋼帯の一般的な塗装装置を示す図である。
【図3】従来の塗装ロールを示す図であり、(a)はロールの側断面を、(b)は表面一部の拡大図である。
【図4】従来の装置で実施した塗装結果を、鋼帯の走行速度と付着量との関係で示した図である。
【図5】本発明に係る装置で実施した塗装結果を、鋼帯の走行速度と付着量との関係で示した図である。
【符号の説明】
1 スプレー・ノズル
2 塗布ロール
3 塗液
4 膜厚計
5 ロール圧下量調整手段
6 演算器(演算装置)
7 ライニング
8 金属帯(鋼帯)
9 溝

Claims (2)

  1. 連続的に走行する金属帯に表面処理液を塗布するのに用いられ、表面のロール軸方向に、断面がV字形の環状溝を多数隣接させて設けたロールであって、
    前記環状溝の一組を、隣合うもの同士で互いにその深さ及び/又はピッチを異ならせたものにすると共に、該一組の環状溝をロール軸方向に沿い繰り返し並べて設けたことを特徴とする金属帯への表面処理液の塗布ロール。
  2. 連続的に走行する金属帯を挟み配置した一対のロールと、該ロールの上流側にあって該金属帯の表裏面に表面処理液を吹き付けるスプレー・ノズルと、該ロールの下流側にあって塗布された表面処理液の付着量を測定する塗液厚測定器と、その測定値を目標の塗液厚と比較し、該ロールの鋼帯に対する圧下量を決定する演算器と、該演算器の出力で前記圧下量を調整するロール圧下量調整手段とを備えた金属帯への表面処理液の塗布装置において、
    前記一対のロールとして、請求項1記載の塗布ロールを配置したことを特徴とする金属帯への表面処理液の塗布装置。
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