JP2000288461A - ロールコータによる帯状材の塗装方法 - Google Patents
ロールコータによる帯状材の塗装方法Info
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- JP2000288461A JP2000288461A JP9652699A JP9652699A JP2000288461A JP 2000288461 A JP2000288461 A JP 2000288461A JP 9652699 A JP9652699 A JP 9652699A JP 9652699 A JP9652699 A JP 9652699A JP 2000288461 A JP2000288461 A JP 2000288461A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ロールコータを用いた帯状材の塗装におい
て、ピックアップロールとアプリケータロール間で生じ
るロール目の塗装欠陥を抑制し、高能率または広範囲の
操業条件のもとで美麗な塗装面が得られる塗装方法を提
供する。 【解決手段】 ロール軸方向に対して30〜60°の傾
斜した筋状溝を有するピックアップロールを用い、帯状
材のライン速度をUl (m/min)、アプリケータロ
ールの周速度をUa (m/min)、ピックアップロー
ル周速度をUp (m/min)、筋状溝の1インチあた
りの本数をnとしたとき、 Ua −Up ≧−2.8×n+550 (1) Ua ≧Ul (2) の条件で塗装する。
て、ピックアップロールとアプリケータロール間で生じ
るロール目の塗装欠陥を抑制し、高能率または広範囲の
操業条件のもとで美麗な塗装面が得られる塗装方法を提
供する。 【解決手段】 ロール軸方向に対して30〜60°の傾
斜した筋状溝を有するピックアップロールを用い、帯状
材のライン速度をUl (m/min)、アプリケータロ
ールの周速度をUa (m/min)、ピックアップロー
ル周速度をUp (m/min)、筋状溝の1インチあた
りの本数をnとしたとき、 Ua −Up ≧−2.8×n+550 (1) Ua ≧Ul (2) の条件で塗装する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロールコータを用
いて低粘性塗料を鋼板等の帯状材に塗装する方法に関す
る。
いて低粘性塗料を鋼板等の帯状材に塗装する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鋼板等の帯状材に連続的に塗装を行うた
めには、一般的にロールコータが使用されている。
めには、一般的にロールコータが使用されている。
【0003】図1はロールコータの構成を示す概要図で
あって、同図(a) は3ロール構成、同図(b) は4ロール
構成の場合である。同図(a) において、塗料パン1の中
の塗料2にピックアップロール3を一部浸漬させ、その
ピックアップロール3で持ち上げた塗料2を、ライニン
グ7が施されたアプリケータロール4との間で所定の膜
厚に規定した後、バックアップロール5の回転に伴い移
動する帯状材6の表面に転写する。同図(b) においては
ピックアップロール3で持ち上げられた塗料は一旦メー
タリングロール9を経由し、アプリケータロール4に転
写され、帯状材6に再転写される。同図(a) の場合、塗
膜厚はピックアップロール3、アプリケータロール4お
よびバックアップロール5の相互の押付け力および回転
速度によって制御される。同図(b) の場合、塗膜厚制御
要素にはさらにメータリングロール9の押付け力および
回転速度が加わるが、同図(b) のようにメータリングロ
ールを含む構成の方が、塗膜厚制御が容易になるという
利点がある。
あって、同図(a) は3ロール構成、同図(b) は4ロール
構成の場合である。同図(a) において、塗料パン1の中
の塗料2にピックアップロール3を一部浸漬させ、その
ピックアップロール3で持ち上げた塗料2を、ライニン
グ7が施されたアプリケータロール4との間で所定の膜
厚に規定した後、バックアップロール5の回転に伴い移
動する帯状材6の表面に転写する。同図(b) においては
ピックアップロール3で持ち上げられた塗料は一旦メー
タリングロール9を経由し、アプリケータロール4に転
写され、帯状材6に再転写される。同図(a) の場合、塗
膜厚はピックアップロール3、アプリケータロール4お
よびバックアップロール5の相互の押付け力および回転
速度によって制御される。同図(b) の場合、塗膜厚制御
要素にはさらにメータリングロール9の押付け力および
回転速度が加わるが、同図(b) のようにメータリングロ
ールを含む構成の方が、塗膜厚制御が容易になるという
利点がある。
【0004】粘度が1〜数10mPa・s程度の低粘性
の塗料2を塗布する場合には、ピックアップロールによ
る塗料持ち上げ量を十分確保するために、ピックアップ
ロールの表面粗さを粗くしたダルロールやロール表面に
規則的な彫刻を施した彫刻ロール等が使用されている。
また、塗装条件によっては、ロール表面が平滑なブライ
トロールも使用されている。図1(b) のメータリングロ
ールはダルロールまたはブライトロールが使用される。
の塗料2を塗布する場合には、ピックアップロールによ
る塗料持ち上げ量を十分確保するために、ピックアップ
ロールの表面粗さを粗くしたダルロールやロール表面に
規則的な彫刻を施した彫刻ロール等が使用されている。
また、塗装条件によっては、ロール表面が平滑なブライ
トロールも使用されている。図1(b) のメータリングロ
ールはダルロールまたはブライトロールが使用される。
【0005】これらの彫刻を施したロール、ダルロール
あるいはブライトロールのピックアップロールを用いる
と、操業条件によっては通板方向に平行で規則的間隔を
もつ筋状の塗装欠陥(ロール目、リビング、ローピング
またはうね模様とも称する)が発生する場合がある。こ
のような塗装欠陥(以下、ロール目という)はピックア
ップロールとアプリケータロールの間で生じて、最終的
に帯状材に転写されるものであり、一旦発生したロール
目は、図1(b) のように両者の間にメータリングロール
9が介在する場合でも帯状材に転写される。
あるいはブライトロールのピックアップロールを用いる
と、操業条件によっては通板方向に平行で規則的間隔を
もつ筋状の塗装欠陥(ロール目、リビング、ローピング
またはうね模様とも称する)が発生する場合がある。こ
のような塗装欠陥(以下、ロール目という)はピックア
ップロールとアプリケータロールの間で生じて、最終的
に帯状材に転写されるものであり、一旦発生したロール
目は、図1(b) のように両者の間にメータリングロール
9が介在する場合でも帯状材に転写される。
【0006】ロール目の抑制方法として、特開平9−1
50107号公報には、アプリケータロールの周速度を
Ua 、ピックアップロールの周速度をUp とするとき、
Ua/Up >α、とすることでロール目が抑制できるとす
る塗装方法が開示されている。また、特開平10−34
067号公報には、同様にUa −Up ≧100(m/m
in)なる条件での塗装方法が開示されている。
50107号公報には、アプリケータロールの周速度を
Ua 、ピックアップロールの周速度をUp とするとき、
Ua/Up >α、とすることでロール目が抑制できるとす
る塗装方法が開示されている。また、特開平10−34
067号公報には、同様にUa −Up ≧100(m/m
in)なる条件での塗装方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平9−150
107号公報に開示された方法は、ライン速度が比較的
低い操業においては成り立つが、ライン速度が70m/
min以上になると実機操業条件を正確に表現できなく
なり、高速操業時には適用できなくなり、塗装外観が劣
化する問題がある。また、特開平10−34067号公
報に開示された方法は、ライン速度が80m/min以
上の高速操業を対象としているが、ピックアップロール
の表面粗さの影響が考慮されておらず、ピックアップロ
ールの粗度を変更すると、条件が成立しなくなり、塗装
外観が劣化するという問題がある。
107号公報に開示された方法は、ライン速度が比較的
低い操業においては成り立つが、ライン速度が70m/
min以上になると実機操業条件を正確に表現できなく
なり、高速操業時には適用できなくなり、塗装外観が劣
化する問題がある。また、特開平10−34067号公
報に開示された方法は、ライン速度が80m/min以
上の高速操業を対象としているが、ピックアップロール
の表面粗さの影響が考慮されておらず、ピックアップロ
ールの粗度を変更すると、条件が成立しなくなり、塗装
外観が劣化するという問題がある。
【0008】本発明の目的は、ピックアップロールとア
プリケータロール間で生じるロール目の塗装欠陥を抑制
し、高能率または広範囲の操業条件のもとで美麗な塗装
面が得られる塗装方法を提供することにある。
プリケータロール間で生じるロール目の塗装欠陥を抑制
し、高能率または広範囲の操業条件のもとで美麗な塗装
面が得られる塗装方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明者らは、図1(a) に示すロールコータにお
いて、表面形状が異なるピックアップロールを用いたと
きのロール目の発生挙動を検討した。
めに、本発明者らは、図1(a) に示すロールコータにお
いて、表面形状が異なるピックアップロールを用いたと
きのロール目の発生挙動を検討した。
【0010】その結果、ロール目はピックアップロール
の表面状態によって異なることがわかり、ロール目が発
生しにくいのは、ロール軸方向に対してある傾斜した筋
状溝をもつロール(以下、斜線ロールともいう)をピッ
クアップロールに使用した時であることが判明した。
の表面状態によって異なることがわかり、ロール目が発
生しにくいのは、ロール軸方向に対してある傾斜した筋
状溝をもつロール(以下、斜線ロールともいう)をピッ
クアップロールに使用した時であることが判明した。
【0011】さらに、ロール目の発生条件は、筋状溝間
のピッチに依存していることも知見した。
のピッチに依存していることも知見した。
【0012】前記特開平9−150107号公報または
特開平10−34067号公報に開示された塗装方法に
比較して、本発明の方が広範囲の膜厚の塗装が可能であ
ることがわかった。
特開平10−34067号公報に開示された塗装方法に
比較して、本発明の方が広範囲の膜厚の塗装が可能であ
ることがわかった。
【0013】本発明は上記の知見に基づいて完成したも
のであり、その要旨は、「ロール軸方向に対して30〜
60°の傾斜した筋状溝を有するピックアップロールを
用い、帯状材のライン速度をUl (m/min)、アプ
リケータロールの周速度をUa (m/min)、ピック
アップロール周速度をUp (m/min)、筋状溝の1
インチあたりの本数をnとしたとき、 Ua −Up ≧−2.8×n+550 (1) Ua ≧Ul (2) の条件で塗装することを特徴とするロールコータにおけ
る塗装方法」にある。
のであり、その要旨は、「ロール軸方向に対して30〜
60°の傾斜した筋状溝を有するピックアップロールを
用い、帯状材のライン速度をUl (m/min)、アプ
リケータロールの周速度をUa (m/min)、ピック
アップロール周速度をUp (m/min)、筋状溝の1
インチあたりの本数をnとしたとき、 Ua −Up ≧−2.8×n+550 (1) Ua ≧Ul (2) の条件で塗装することを特徴とするロールコータにおけ
る塗装方法」にある。
【0014】なお、図1(a) の矢印方向に示すように、
アプリケータロールの回転方向はバックアップロールと
(周速はUl >0)と同じ回転方向、ピックアップロー
ルの回転方向は、バックアップロールと反対の回転方向
をそれぞれ、Ua >0、Up>0と定義する。また、斜
線のピッチは図2に示すように、斜線と直角方向に測っ
たピッチで定義する。
アプリケータロールの回転方向はバックアップロールと
(周速はUl >0)と同じ回転方向、ピックアップロー
ルの回転方向は、バックアップロールと反対の回転方向
をそれぞれ、Ua >0、Up>0と定義する。また、斜
線のピッチは図2に示すように、斜線と直角方向に測っ
たピッチで定義する。
【0015】また、本発明におけるライン速度Ul は、
好ましくは70mpm以上、より好ましくは80mpm
以上である。
好ましくは70mpm以上、より好ましくは80mpm
以上である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明においては、図1のピック
アップロール3に、筋状溝を彫刻したロールを用いる。
アップロール3に、筋状溝を彫刻したロールを用いる。
【0017】図2は本発明の筋状溝を彫刻したロールの
形状を模式的に示す概要図であり、同図(a) は平面図、
同図(b) 〜(d) はA−A部の筋状溝の断面図例である。
同図(a) において筋状溝8はロール軸に対してθの角度
を持っている。筋状溝の角度θは30〜60°とする。
θが30°未満であれば、ピックアップロールの回転が
滑らかでなくなり、塗膜の平滑性を損なう。またθが6
0°を超えると、溝間隔に対応した塗膜の凹凸が生じ塗
膜平滑性を損なう。好ましくは、θは40〜50°であ
る。
形状を模式的に示す概要図であり、同図(a) は平面図、
同図(b) 〜(d) はA−A部の筋状溝の断面図例である。
同図(a) において筋状溝8はロール軸に対してθの角度
を持っている。筋状溝の角度θは30〜60°とする。
θが30°未満であれば、ピックアップロールの回転が
滑らかでなくなり、塗膜の平滑性を損なう。またθが6
0°を超えると、溝間隔に対応した塗膜の凹凸が生じ塗
膜平滑性を損なう。好ましくは、θは40〜50°であ
る。
【0018】筋状溝と直交方向のピッチは1インチ当た
りn本である。慣習的に、彫刻ロールは、1インチあた
りの彫刻部の個数で表現され、線状彫刻の場合、溝数で
表面形状を規定するので、本発明では1インチあたりの
筋状溝の数で表面形状を規定する。このときの溝間隔p
は1/n(インチ)である。nは好ましくは150〜2
50(本/in)である。nが150未満であれば塗膜
の平滑性が低下する。nが250を超えると膜厚制御範
囲が狭くなり、いずれも望ましくない。溝の形状は特に
規定しないが、図2(b) 〜(d) に示すように、彫刻の容
易性から、断面形状が三角波、台形波、あるいは矩形波
状などの単純なものが好ましい。溝の深さは通常の場
合、0.02〜0.1mmが好ましい。0.02mm未
満の場合、ピックアップロールでの塗料保持が均一にな
りにくく、0.1mmを超えると、ロールの加工および
洗浄が困難になりコストアップになる。
りn本である。慣習的に、彫刻ロールは、1インチあた
りの彫刻部の個数で表現され、線状彫刻の場合、溝数で
表面形状を規定するので、本発明では1インチあたりの
筋状溝の数で表面形状を規定する。このときの溝間隔p
は1/n(インチ)である。nは好ましくは150〜2
50(本/in)である。nが150未満であれば塗膜
の平滑性が低下する。nが250を超えると膜厚制御範
囲が狭くなり、いずれも望ましくない。溝の形状は特に
規定しないが、図2(b) 〜(d) に示すように、彫刻の容
易性から、断面形状が三角波、台形波、あるいは矩形波
状などの単純なものが好ましい。溝の深さは通常の場
合、0.02〜0.1mmが好ましい。0.02mm未
満の場合、ピックアップロールでの塗料保持が均一にな
りにくく、0.1mmを超えると、ロールの加工および
洗浄が困難になりコストアップになる。
【0019】斜線ロールにすることにより、ロール目が
改善されるのは下記のメカニズムによるものと考えられ
る。
改善されるのは下記のメカニズムによるものと考えられ
る。
【0020】図3は斜線筋状の溝を施したピックアップ
ロールを用いた場合のアプリケータロールとの間の塗料
の圧力挙動を示す模式図であり、同図(a) はロール周方
向の塗料圧力分布、同図(b) はロールの接点の軸方向の
圧力分布、同図(c) はロールの接点の特定位置での圧力
の時間変化を模式的に示す。
ロールを用いた場合のアプリケータロールとの間の塗料
の圧力挙動を示す模式図であり、同図(a) はロール周方
向の塗料圧力分布、同図(b) はロールの接点の軸方向の
圧力分布、同図(c) はロールの接点の特定位置での圧力
の時間変化を模式的に示す。
【0021】図4は従来技術のピックアップロールのメ
ッシュ状模様の形態を示す模式図で同図(a) はメッシュ
状模様の平面図、同図(b) は同図(a) のA−A断面図で
ある。
ッシュ状模様の形態を示す模式図で同図(a) はメッシュ
状模様の平面図、同図(b) は同図(a) のA−A断面図で
ある。
【0022】図3に示すように、塗料の圧力はピックア
ップロールとアプリケータロールとの接触点で急激に高
くなり、ロール出口では圧力が急降下する。ロール表面
がブライトロールであったり、図4に示すようなメッシ
ュ状であると、圧力が最大降下する位置がロール幅方向
の特定の位置に生じる。塗料は停滞した圧力降下部に集
まるためロール目が生じる。図2に示すような斜線ロー
ルでは、圧力が最大降下する位置がロールの軸方向に一
定の速度で移動し、特定位置で圧力降下点が停滞しない
ため、塗料が一カ所に停滞せずロール目が生じにくいと
考えられる。
ップロールとアプリケータロールとの接触点で急激に高
くなり、ロール出口では圧力が急降下する。ロール表面
がブライトロールであったり、図4に示すようなメッシ
ュ状であると、圧力が最大降下する位置がロール幅方向
の特定の位置に生じる。塗料は停滞した圧力降下部に集
まるためロール目が生じる。図2に示すような斜線ロー
ルでは、圧力が最大降下する位置がロールの軸方向に一
定の速度で移動し、特定位置で圧力降下点が停滞しない
ため、塗料が一カ所に停滞せずロール目が生じにくいと
考えられる。
【0023】前記の基本的考え方のもと、ライン速度を
Ul (m/min)、アプリケータロール周速度をUa
(m/min)、ピックアップロール周速度をUp (m
/min)、ピックアップロールに筋状溝の1インチあ
たりの本数をnとして、種々の条件で試験を行った。
Ul (m/min)、アプリケータロール周速度をUa
(m/min)、ピックアップロール周速度をUp (m
/min)、ピックアップロールに筋状溝の1インチあ
たりの本数をnとして、種々の条件で試験を行った。
【0024】図5はロール周速、斜線ロールのピッチと
ロール目発生の関係を示すグラフである。同図に示すよ
うに、ロール目が生じないロール周速度は、 Ua −Up ≧−2.8×n+550 (1) で与えられる。
ロール目発生の関係を示すグラフである。同図に示すよ
うに、ロール目が生じないロール周速度は、 Ua −Up ≧−2.8×n+550 (1) で与えられる。
【0025】(1) 式の意味は、ピックアップロールとア
プリケータロールの周速差を大きくするほどロール出口
において圧力降下点が幅方向に移動する速度が大きくな
り、塗料の停滞が抑制されるため、ロール目の発生が改
善されるということである。また、周速度の条件が等し
い場合には、斜線ロールの溝本数nが少ないほど(溝ピ
ッチが細かくなるほど)ロール出口の特定点における圧
力変動周期が短くなり、ロール目は発生しにくくなる。
プリケータロールの周速差を大きくするほどロール出口
において圧力降下点が幅方向に移動する速度が大きくな
り、塗料の停滞が抑制されるため、ロール目の発生が改
善されるということである。また、周速度の条件が等し
い場合には、斜線ロールの溝本数nが少ないほど(溝ピ
ッチが細かくなるほど)ロール出口の特定点における圧
力変動周期が短くなり、ロール目は発生しにくくなる。
【0026】さらに、アプリケータロール4から帯状材
に塗料を安定的に転写するために、 Ua ≧Ul (2) とする。この条件を外れると、塗膜に「びびり」と称す
る幅方向に平行な筋状の塗膜欠陥が発生し美観を損ね
る。
に塗料を安定的に転写するために、 Ua ≧Ul (2) とする。この条件を外れると、塗膜に「びびり」と称す
る幅方向に平行な筋状の塗膜欠陥が発生し美観を損ね
る。
【0027】実際の操業においては、特定の斜線ピッチ
を有するピックアップロールを選択し、塗装ラインに設
置した後、操業条件(塗料粘度、塗膜厚、ライン速度:
Ul等)から(2) 式に従ってアプリケータロールの周速
Ua を大まかに決定する。次に、塗膜厚制御の条件によ
って、ピックアップロールの周速:Up とピックアップ
ロール/アプリケータロール間の距離(軸心間距離を両
ロールの半径の和より小さくするため、「押込量」とし
て表すことが多い)またはロール相互の押付け力を算出
する。このときUa とUp の関係が(1) 式を満たさない
ときは、Up を変更し、同時に塗膜厚が確保できるよう
に押込量を変更する。この計算を繰返せば、本発明の
(1) 式および(2) 式を満足したロール目のない塗膜が得
られ、かつ塗膜厚制御が可能なライン速度、ピックアッ
プロール周速およびアプリケータロール周速を求めるこ
とができる。
を有するピックアップロールを選択し、塗装ラインに設
置した後、操業条件(塗料粘度、塗膜厚、ライン速度:
Ul等)から(2) 式に従ってアプリケータロールの周速
Ua を大まかに決定する。次に、塗膜厚制御の条件によ
って、ピックアップロールの周速:Up とピックアップ
ロール/アプリケータロール間の距離(軸心間距離を両
ロールの半径の和より小さくするため、「押込量」とし
て表すことが多い)またはロール相互の押付け力を算出
する。このときUa とUp の関係が(1) 式を満たさない
ときは、Up を変更し、同時に塗膜厚が確保できるよう
に押込量を変更する。この計算を繰返せば、本発明の
(1) 式および(2) 式を満足したロール目のない塗膜が得
られ、かつ塗膜厚制御が可能なライン速度、ピックアッ
プロール周速およびアプリケータロール周速を求めるこ
とができる。
【0028】
【実施例】(実施例1)図1(a) に示すロールコータを
用いて、連続塗装試験を行った。塗料には粘度1.8m
Pa・sのクロメート処理液を用い、未乾燥での膜厚は
4〜6μmであった。本発明例のピックアップロールの
表面は、図2(b) に示す筋状溝を施したものであり、同
図の筋状溝の傾斜角:θ=45°、溝本数:n:150
および200(本/in)の2種のロールを用いた。こ
の溝は相似形の三角波形状とし、溝の深さh:0.03
mm(n:150)および0.023mm(n:20
0)であった。
用いて、連続塗装試験を行った。塗料には粘度1.8m
Pa・sのクロメート処理液を用い、未乾燥での膜厚は
4〜6μmであった。本発明例のピックアップロールの
表面は、図2(b) に示す筋状溝を施したものであり、同
図の筋状溝の傾斜角:θ=45°、溝本数:n:150
および200(本/in)の2種のロールを用いた。こ
の溝は相似形の三角波形状とし、溝の深さh:0.03
mm(n:150)および0.023mm(n:20
0)であった。
【0029】従来例のピックアップロールの表面形状
は、ブライトロールおよび図4に示すような正方直交型
メッシュ彫刻を施したロールを用いた。後者のメッシュ
彫刻の形状は図4に示すように、孔深さHは0.09m
m、1インチあたりメッシュの数n:100(中心間距
離Pは0.254mmm)、頂点の幅sは0.01mm
であった。塗膜の未乾燥膜厚は4〜6μmである。試験
結果を表1に示す。
は、ブライトロールおよび図4に示すような正方直交型
メッシュ彫刻を施したロールを用いた。後者のメッシュ
彫刻の形状は図4に示すように、孔深さHは0.09m
m、1インチあたりメッシュの数n:100(中心間距
離Pは0.254mmm)、頂点の幅sは0.01mm
であった。塗膜の未乾燥膜厚は4〜6μmである。試験
結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】試験No.1〜2は斜線ロールを使用した
が、ピックアップロールおよびアプリケータロール周速
の条件が本発明の範囲を外れたものであり、No.1で
は塗膜にびびりが発生した。No.2のロール目は不芳
であった。本発明例である3〜8ではライン速度が80
〜140mpmの範囲で良好な塗膜品質が得られた。
が、ピックアップロールおよびアプリケータロール周速
の条件が本発明の範囲を外れたものであり、No.1で
は塗膜にびびりが発生した。No.2のロール目は不芳
であった。本発明例である3〜8ではライン速度が80
〜140mpmの範囲で良好な塗膜品質が得られた。
【0032】従来例のメッシュ彫刻を施したピックアッ
プロールを用いた試験No.9〜11では、ライン速度
を140mpmまで上げるとロール目が悪化するため、
80mpm程度でしか操業できなかった。プライトロー
ルを用いた試験No.12〜15についても同様に、ラ
イン速度を140mpmまで上げるとロール目が悪化す
るため、80mpm程度でしか操業できなかった。本発
明例ではライン速度の広い範囲で良好な塗膜が得られ
た。
プロールを用いた試験No.9〜11では、ライン速度
を140mpmまで上げるとロール目が悪化するため、
80mpm程度でしか操業できなかった。プライトロー
ルを用いた試験No.12〜15についても同様に、ラ
イン速度を140mpmまで上げるとロール目が悪化す
るため、80mpm程度でしか操業できなかった。本発
明例ではライン速度の広い範囲で良好な塗膜が得られ
た。
【0033】
【発明の効果】本発明により、広範囲の操業条件でロー
ル目の発生なしに低粘性塗料を連続的に塗装でき、美麗
な塗装製品が製造できる。操業条件の範囲が拡大するた
め、ロール替えや塗料替え等の段取り替えが減少し能率
向上、塗装コストの減少が可能になる。
ル目の発生なしに低粘性塗料を連続的に塗装でき、美麗
な塗装製品が製造できる。操業条件の範囲が拡大するた
め、ロール替えや塗料替え等の段取り替えが減少し能率
向上、塗装コストの減少が可能になる。
【図1】ロールコータの構成を示す概要図であって、同
図(a) は3ロール構成、同図(b) は4ロール構成の場合
である。
図(a) は3ロール構成、同図(b) は4ロール構成の場合
である。
【図2】本発明の筋状溝を彫刻したロールの形状を模式
的に示す概要図であり、同図(a) は平面図、同図(b) 〜
(d) はA−A部の筋状溝の断面図例である。
的に示す概要図であり、同図(a) は平面図、同図(b) 〜
(d) はA−A部の筋状溝の断面図例である。
【図3】斜線筋状の溝を施したピックアップロールを用
いた場合のアプリケータロールとの間の塗料の圧力挙動
を示す模式図であり、同図(a) はロール周方向の塗料圧
力分布、同図(b) はロールの接点の軸方向の圧力分布、
同図(c) はロールの接点の特定位置での圧力の時間変化
を模式的に示す。
いた場合のアプリケータロールとの間の塗料の圧力挙動
を示す模式図であり、同図(a) はロール周方向の塗料圧
力分布、同図(b) はロールの接点の軸方向の圧力分布、
同図(c) はロールの接点の特定位置での圧力の時間変化
を模式的に示す。
【図4】従来技術のピックアップロールのメッシュ状模
様の形態を示す模式図で同図(a) はメッシュ状模様の平
面図、同図(b) は同図(a) のA−A断面図である。
様の形態を示す模式図で同図(a) はメッシュ状模様の平
面図、同図(b) は同図(a) のA−A断面図である。
【図5】ロール周速、斜線ロールのピッチとロール目発
生の関係を示すグラフである。
生の関係を示すグラフである。
1:塗料パン 2:塗料 3:ピックアップロール 4:アプリケータロール 5:バックアップロール 6:帯状材 7:ライニング 8:筋状溝 9:メータリングロール
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくともピックアップロールとアプリ
ケータロールを有するロールコータによる帯状材の塗装
方法において、軸方向に対して30〜60°の傾斜した
筋状溝を有するピックアップロールを用い、帯状材のラ
イン速度をUl (m/min)、アプリケータロールの
周速度をUa (m/min)、ピックアップロール周速
度をUp (m/min)、筋状溝の1インチあたりの本
数をnとしたとき、 Ua −Up ≧−2.8×n+550 (1) Ua ≧Ul (2) の条件で塗装することを特徴とするロールコータによる
帯状材の塗装方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9652699A JP2000288461A (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | ロールコータによる帯状材の塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9652699A JP2000288461A (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | ロールコータによる帯状材の塗装方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000288461A true JP2000288461A (ja) | 2000-10-17 |
Family
ID=14167595
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9652699A Withdrawn JP2000288461A (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | ロールコータによる帯状材の塗装方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000288461A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007229683A (ja) * | 2006-03-03 | 2007-09-13 | Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp | ロール塗装方法 |
| JP2009226371A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Fujifilm Corp | 塗布方法及び装置 |
| JP2009233499A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Jfe Steel Corp | ロール塗布方法およびロール塗布装置 |
| JP2015217374A (ja) * | 2014-05-21 | 2015-12-07 | 中外炉工業株式会社 | ロールコーター及びロールコーターの改良方法 |
-
1999
- 1999-04-02 JP JP9652699A patent/JP2000288461A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007229683A (ja) * | 2006-03-03 | 2007-09-13 | Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp | ロール塗装方法 |
| JP2009226371A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Fujifilm Corp | 塗布方法及び装置 |
| JP2009233499A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Jfe Steel Corp | ロール塗布方法およびロール塗布装置 |
| JP2015217374A (ja) * | 2014-05-21 | 2015-12-07 | 中外炉工業株式会社 | ロールコーター及びロールコーターの改良方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060606 |