JP2004248998A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像処理の負担を掛けることなく、立体画像を表示する。
【解決手段】画像表示装置300に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の画像データを記憶する画像情報記憶部240,仮想リールデータと画像データが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに画像データの相対変化させる方向に対する水平及び垂直方向成分を増加させていき変化量がしきい値を越えたら増加させた各成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段230からのトリガ信号を出力するタイミングを特定するタイミングデータを記憶する制御データ記憶部250,画像データとトリガ信号に基づいて画像表示装置300に表示する画像を生成する画像生成手段220を備え、画像生成手段220は倍率変更データと画像データとトリガ信号に基づいて画像表示装置300に表示する画像を生成する。
【選択図】 図11
【解決手段】画像表示装置300に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の画像データを記憶する画像情報記憶部240,仮想リールデータと画像データが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに画像データの相対変化させる方向に対する水平及び垂直方向成分を増加させていき変化量がしきい値を越えたら増加させた各成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段230からのトリガ信号を出力するタイミングを特定するタイミングデータを記憶する制御データ記憶部250,画像データとトリガ信号に基づいて画像表示装置300に表示する画像を生成する画像生成手段220を備え、画像生成手段220は倍率変更データと画像データとトリガ信号に基づいて画像表示装置300に表示する画像を生成する。
【選択図】 図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関し、特に、パチンコ機、スロットマシン等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
【0003】
ここで、従来の遊技機として、遊技盤面の液晶表示器に格子状の窓枠部を形成する窓枠部表示手段と、窓枠部内にそれぞれリールを表示するリール表示手段と、始動口に遊技玉が入賞した時窓枠部内の各リールをそれぞれ独自に変動させるリール変動手段と、複数個のリールを順次停止させるリール停止手段とを備えるものがあった(特許文献1)。
【0004】
また、従来の遊技機として、パチンコ台の所定のホールに入ると、ポリゴン用データメモリからオブジェクトデータを読み出して3次元画像を作成し、3次元画像を2次元射影して得た液晶表示板に表示する表示画像を形成し、液晶表示板に表示させるものがあった(特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−200150号公報
【特許文献2】
特開平10−43387号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載されている遊技機は、液晶表示器に平面画像を表示するだけものであり、高度で、かつ、面白みのある動作のある表示画像を液晶表示板に表示することができなかった。このため、表示画像に起因する遊技者の遊技意欲の増進は限定的であった。
【0007】
また、特許文献2に記載されている遊技機は、オブジェクトデータを読み出して3次元画像を作成するという、複雑な画像処理が必要であり、液晶表示板に立体画像を表示する際の画像処理の負担が大きかった。
【0008】
そこで、本発明は、画像処理の負担を掛けることなく立体画像を表示する遊技機を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞を検出する始動入賞検出手段(例えば、図11に示す始動入賞検出手段110)と、始動入賞検出手段によって始動口への遊技球の入賞が検出されたことを契機として遊技者に有利な特定遊技状態を発生させるか否かを判定する判定手段(例えば、図11に示す大当り制御手段121)と、判定手段による判定結果を示す画像であって互いに識別可能な複数種類の識別情報を示す画像が表示される表示領域を含む識別情報表示器(例えば、図11に示す画像表示装置300)と、識別情報表示器へ画像を表示するにあたり画像を変動する契機となるトリガ信号を出力するための計時手段(例えば、図11に示す計時手段230)と、識別情報表示器に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと、表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データとを含む画像データを記憶している画像情報記憶手段(例えば、図11に示す画像情報記憶部240)と、仮想リールデータと識別情報画像データとが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで識別情報画像データの相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を増加させていき、変化量がしきい値を越えたことを条件として増加させた識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段からのトリガ信号を出力するタイミングを特定するタイミングデータとを記憶している制御データ記憶手段(例えば、図11に示す制御データ記憶部250)と、画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成する画像生成手段(例えば、図11に示す画像生成手段220)とを備え、画像生成手段は、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の遊技機は、複数の表示領域は行列状に配されて(例えば、図21に示すように3行3列に配されて)おり、画像情報記憶手段に記憶された画像データには、複数の表示領域の各々を示す画像の生成元の仮想リールデータが含まれており、画像生成手段は、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成することを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の遊技機は、判定手段によって行われた判定結果に応じて、特定遊技状態を発生させる可能性があることを遊技者に予告する特別演出の実行の有無を決定する特別演出実行有無決定手段(例えば、図11に示す決定手段122)を備え、特別演出実行有無決定手段によって特別演出を実行することが決定されたことを条件として特別演出において識別情報表示器に表示する画像を、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて生成することを特徴とする。
【0012】
さらにまた、本発明の遊技機は、判定手段によって行われた判定結果が特定遊技状態を発生させるということを条件として、特定遊技状態を発生させることを遊技者に予告する特定演出の実行の有無を決定する特定演出実行有無決定手段(例えば、図11に示す決定手段122)を備え、特定演出実行有無決定手段によって特定演出を実行することが決定されたことを条件として特定演出において識別情報表示器に表示する画像を、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて生成することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の遊技機の制御方法は、遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞を検出するステップ(例えば、図14に示すステップS300)と、始動口への遊技球の入賞検出に基づき、判定の結果を示す画像であって互いに識別可能な複数種類の識別情報を示す画像を識別情報表示器に含まれる表示領域に表示するステップ(例えば、図16に示すステップS805)と、識別情報表示器へ画像を表示するにあたり画像を変動する契機となるトリガ信号を計時手段から出力するステップ(例えば、図19に示すステップS852h)と、識別情報表示器に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと、表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データと、仮想リールデータと識別情報画像データとが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで識別情報画像データの相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を変化させていき、変化量がしきい値を越えたことを条件として変化させた識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて画像を生成するステップ(例えば、図16に示すステップS852j)とを含むことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0015】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0016】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0017】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置9が設けられている。可変表示装置9には、図3に示すように、本例では「左上」、「左中」、「左下」、「中上」、「中中」、「中下」、「右上」、「右中」、「右下」の9つの可変表示部(図柄表示エリア=表示領域)を3×3の行列状(マトリクス状)に配置してある。
【0018】
また、本例では、可変表示装置9は、例えばLCD(液晶表示装置)などの画像を表示する装置によって構成され、各表示領域が図3に示すようにドラム形状の画像(仮想リール画像)を表示領域画像として表示するようにしている。すなわち、各表示領域は、それぞれ、横向きに倒した円柱の外壁の一部のような形状とされている。なお、可変表示装置9は、LCDに限らず、例えばCRTや、ビットマップ方式で表示を行う表示装置などであってもよい。
【0019】
図4(A)は、任意の横ラインに属する各表示領域の構成を示す説明図である。図4(A)には、左中右の3つの表示領域が示されている。この例では、中の表示領域における上端部及び下端部の幅(2×L1)と、左右それぞれの表示領域における上端部及び下端部の幅(L2)とが、例えば同一となるように構成される。
【0020】
なお、中の表示領域における中央部の幅(2(L1)+2(a1))と、左右それぞれの表示領域における中央部の幅(L2+((a2)/2)−((a1)/2))とは、同一であってもなくてもよい。なお、「a1」は、中の表示領域と左右の表示領域との境界部分を含む楕円の短経の長さを意味する。また、「a2」は、左の表示領域の左端部分又は右の表示領域の右端部分を含む楕円の短経の長さを意味する。
【0021】
図4(B)は、任意の横ラインに属する各表示領域における識別情報の表示状態を示す説明図である。図4(B)において、「b1」は、中の表示領域に可変表示される識別情報(例えば「BAR」)の両端部分の軌跡を含む楕円の短経の長さを意味する。
【0022】
また、「b2」は、左の表示領域に可変表示される識別情報の右端部分、又は右の表示領域に可変表示される識別情報の左端部分の軌跡を含む楕円の短経の長さを意味する。
【0023】
さらに、「b3」は、左の表示領域に可変表示される識別情報の左端部分、又は右の表示領域に可変表示される識別情報の右端部分の軌跡を含む楕円の短経の長さを意味する。「a1」及び「a2」は、上述した図4(A)に示すものと同一である。この例では、上記の各値がb1<a1<b2<b3<a2となるように各表示領域が構成されており、立体感を持って識別情報が可変表示される。
【0024】
ここで、可変表示装置9における識別情報の可変表示態様について説明する。本例では、ドラム形状の表示領域に識別情報が貼りつけられているかのような表示がなされ、各表示領域にてドラムが回転しているかのように識別情報が可変表示される。
【0025】
よって、この例では、各表示領域にて識別情報(例えば「BAR」)が表示される際には、中央部分にて最も幅が広くなり、上下の端部に行くにつれて幅が狭くなるように表示される。具体的には、図5に示すように、中の縦ラインに属する各表示領域(「中上」、「中中」、「中下」の表示領域)では、中央部分から上下に移動した任意の部分(図5(A)では上端方向に移動した任意の部分)における識別情報の表示幅(例えばW1)よりも、図5(B)に示す中央部分における識別情報の表示幅(W2(>W1))の方が広くなるように表示される。
【0026】
また、図6に示すように、左右の縦ラインに属する各表示領域(「左上」、「左中」、「左下」、「右上」、「右中」、「右下」の表示領域)においても、中央部分から上下に移動した任意の部分(図6(A)では上端方向に移動した任意の部分)における識別情報の表示幅(例えばW1)よりも、図6(B)に示す中央部分における識別情報の表示幅(W2(>W1))の方が広くなるように表示される。
【0027】
また、本例では、上記のように各表示領域にてドラムが回転しているかのように識別情報が可変表示されるので、各表示領域において表示する識別情報の移動(回転)方向における高さは、中央部分に位置しているときに最も高くなるように表示され、端部に行くにつれて低くなるように表示される。
【0028】
すなわち、表示領域に表示される識別情報は、表示領域の中央部分に位置しているときに平面表示形状(例えば図7(A)に示すように、平面状に表示された場合の形状)に近い形状(例えば図7(B)に示すように、ドラムの中央部分であるかのような領域に表示された場合の形状)となり、中央部分から上下方向に移動するにつれて幅及び高さが変化して変形した形状(例えば、図7(C)に示すようなドラムの上端部分であるかのような領域に表示された場合の形状、あるいは図7(D)に示すようなドラムの下端部分であるかのような領域に表示された場合の形状)となる。
【0029】
従って、各表示領域に表示される識別情報は、表示領域を移動していくにつれて、徐々に識別情報の各部分の幅及び高さが異なる比率で変形されていく。すなわち、各表示領域に表示される識別情報は、表示領域を移動していくにつれて、幅及び高さが異なる比率で拡大あるいは縮小されていく。
【0030】
このように、識別情報が表示領域の中央部分に表示されている場合であっても、その識別情報は「平面表示形状(図7(A)参照)」ではないので、「平面表示形状」と「平面表示形状に近い形状(図7(B)参照)」の幅と高さの比は互いに一致しない。また、可変表示の際に、識別情報の各部分の幅及び高さが異なる比率で変形されていくので、「平面表示形状に近い形状」と「変形した形状(図7(C)あるいは図7(D)参照)」の幅と高さの比も互いに一致しない。
【0031】
例えば、図7(C)に示すような、表示領域の上端部分に表示されている識別情報は、上述した平面表示形状と比較して、上端部に近い部分は高い比率で幅及び高さが縮小されており、中央部分に近い部分は低い比率で幅及び高さが縮小されている。
【0032】
上記のように各表示領域が構成されているので、各表示領域において例えば上端部から下端部方向に識別情報が移動する可変表示がなされる場合には、識別情報が表示領域の上端部から中央方向へ移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が広くなるとともに高さが高くなるように表示される。
【0033】
すなわち、上端部から中央方向へ移動するにつれて、識別情報の幅及び高さが異なる比率で拡大されていく。その後、中央部分から下端部に移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が狭くなるとともに高さが低くなるように表示される。
【0034】
すなわち、中央部分から下端部に移動するにつれて、識別情報の幅及び高さが異なる比率で縮小されていく。なお、下端部から上端部方向に識別情報が移動する可変表示がなされる場合には、同様に、識別情報が表示領域の下端部から中央方向へ移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が広くなるとともに高さが高くなるように表示され、その後中央部分から上端部に移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が狭くなるとともに高さが低くなるように表示される。
なお、このように表示するためのデータを、倍率変更データと称し、後述するように、制御データ記憶部に記憶してある。本実施形態では、倍率変更データを、識別情報が上端部に位置するときには、識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分を縮小し、中央部分に移動するにつれて水平方向成分及び垂直方向成分の縮小率を狭めていき、中央部分に到達したときに縮小率がゼロとなるようにする。その後、識別情報が中央部分から下端部に移動するにつれて、識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データを縮小していくようにするデータとしている。但し、倍率変更データは、識別情報が上端部に位置するときには、識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分の拡大率をゼロとし、中央部分に移動するにつれて水平方向成分及び垂直方向成分の拡大率を拡げていき、中央部分に到達したときに縮小率が最大となるようにする。その後、識別情報が中央部分から下端部に移動するにつれて、識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データを縮小していき識別情報が下端部に到達したときに拡大率がゼロとなるようにするデータとしてもよい。
【0035】
また、本例では、図1には示されていないが、可変表示装置9には、可変表示部の一部(例えば、上述した9つの表示領域うちの「右下」の表示領域のさらに右下の領域)に、大当りとされる場合に確変とするか否かを示す確変判定図柄を表示する可変表示部(確変図柄表示領域)がある。確変判定図柄は、例えば方形状の図柄とされ、例えば図柄の色によって確変/非確変の別が報知される。
【0036】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。なお、可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0037】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。
【0038】
遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。また、可変表示装置9の上部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つのLEDによる特別図柄始動記憶表示器(以下、始動記憶表示器という。)18が設けられている。
【0039】
ゲート32を遊技球が通過(入賞ともいう)しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。
普通図柄表示器10の近傍には、普通図柄始動記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。
【0040】
なお、表示図柄(特別図柄、図柄制御基板80が独自に決定する飾り図柄、あるいはそれら両方の図柄を意味する)と普通図柄とを1つの可変表示装置で可変表示するように構成することもできる。
【0041】
普通図柄を当りとするか否かは、遊技球がゲート32を通過したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。可変入賞球装置15は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0042】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。
【0043】
また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b及び右枠ランプ28cが設けられている。
【0044】
さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b及び右枠ランプ28c及び装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
【0045】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0046】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において表示図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0047】
可変表示装置9における表示図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに仮停止し、その後停止状態となる。仮停止時の表示図柄の組合せが特定の組合せであり、停止時の表示図柄(特別図柄)が大当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に移行する。
【0048】
すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、又は、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0049】
仮停止時の可変表示装置9における表示図柄の組合せが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組合せであり、停止時の表示図柄が大当り図柄である場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0050】
図8は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図8には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射制御基板91及び図柄制御基板80も示されている。
【0051】
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301A及びクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21及び大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0052】
なお、図8には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。
【0053】
すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。スイッチと称されているものがセンサと称されているもの等でもよいこと、すなわち、スイッチが遊技媒体検出手段の一例であることは、他の実施の形態でも同様である。
【0054】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0055】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56及びI/Oポート部(I/O)57を含む。
【0056】
この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54及びI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。
【0057】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部又は全部が、電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部又は全部の内容は保存される。
【0058】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0059】
この実施の形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表示器41及び装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51及び球切れランプ52の表示制御を行う。
【0060】
なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよく、この実施の形態及び他の実施の形態で用いられているLEDも他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例である。
【0061】
本例では、ランプ制御手段は、発光体により遊技演出を行う場合には、遊技演出に用いられる全ての発光体を使用(各演出パターンのそれぞれにおいて、全ての発光体が点灯される。)して演出を行う。
【0062】
また、特別図柄、飾り図柄、確変判定図柄を可変表示する可変表示装置9、及び普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御用CPU101によって行われる。
【0063】
図9は、図柄制御基板80内の回路構成を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポート(ポート0,2)570,572及び出力バッファ回路620,62Aとともに示すブロック図である。出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデータが出力され、出力ポート570からは1ビットのストローブ信号(INT信号)が出力される。
【0064】
表示制御用CPU101は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からノイズフィルタ107及び入力バッファ回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例えば汎用ICである74HC540,74HC14を使用することができる。
【0065】
なお、表示制御用CPU101がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路105A,105Bと表示制御用CPU101との間に、I/Oポートが設けられる。
【0066】
なお、各種コマンドは、例えば、1バイトのMODEデータと1バイトのEXTデータという2つのデータを含む構成としている。
【0067】
そして、表示制御用CPU101は、受信した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示される画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD82に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号及び同期信号をLCD82に出力する。
【0068】
なお、図9には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、及び使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される人物、動物、又は、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0069】
入力バッファ回路105A,105Bは、主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、図柄制御基板80側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すなわち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポートともに不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が主基板31側に伝わることはない。
【0070】
高周波信号を遮断するノイズフィルタ107として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によって、表示制御コマンドに基板間でノイズが重畳したとしても、その影響は除去される。また、主基板31のバッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設けてもよい。
【0071】
図10は、図9に示す図柄制御基板80の内部構成を示すブロック図である。図柄制御基板80は、主基板31とは独立して画像処理のための表示制御を行うものである。なお、図10において、図9に示した部分と同様の部分には同一符号を付している。
【0072】
図柄制御基板80は、主基板31から出力される表示制御コマンド(変動パターン指定コマンド)に基づいて画像を生成して、可変表示装置9上に表示する。
【0073】
RAM44は、表示制御用CPU101によって作業領域として利用される半導体メモリである。
【0074】
VDP103は、表示制御用CPU101とは独立した2次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM8をマッピングしているものである。
【0075】
VRAM8は、VDP103によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。
【0076】
LCD駆動回路45は、VDP103から入力された画像データを、色信号と同期信号とからなるビデオ信号に変換し、可変表示装置9に出力するものである。
【0077】
ここで、VDP103は、図10に示すように、CPUインターフェース11と、アトリビュートテーブル12と、スプライト演算部13と、CGROMインターフェース42と、VRAMインターフェース43と、カラーバスコントローラ36と、パレットテーブル46と、DAC用変換テーブル17と、D/Aコンバータ19と、同期タイミングコントローラ40とを備えている。
【0078】
CPUインターフェース11は、表示制御用CPU101からの描画命令を取り込むためのものである。
【0079】
アトリビュートテーブル12は、表示する各画像データに対する属性、例えば、サイズ、移動方向、移動量を定義する関数や、スプライトデータ毎に設定された優先度等の属性を格納するものである。
【0080】
スプライト演算部13は、スプライト画像を走査展開するための位置計算等の演算処理を行うためのものである。
【0081】
CGROMインターフェース42は、キャラクタROM86に格納されたキャラクタ画像データを読み出すためのインターフェースである。
【0082】
VRAMインターフェース43は、VRAM8に対するデータの入出力を行うためのインターフェースである。
【0083】
カラーバスコントローラ36は、カラーコードやパレットコードの入出力を行うためのものである。
【0084】
パレットテーブル46は、カラーバスコントローラ36により設定されたパレットコードに基づいて画像データの色を決定するものである。
【0085】
DAC用変換テーブル17は、可変表示装置9に用いられるLCDの表示特性に合わせ、パレットテーブル46により決定された色が正しく表示されるようにガンマ補正等を行うためのものである。
【0086】
D/Aコンバータ19は、DAC用変換テーブル17により補正されたデジタル信号をアナログ信号に変換するものである。
【0087】
同期タイミングコントローラ40は、発振回路85からのクロック信号及びリセット回路83からのリセット信号に基づいて、LCD駆動回路45に供給する同期信号(水平同期信号、垂直同期信号、クロック信号)を出力したり、発振回路85からのクロック信号と先に入力しているタイミングデータとに基づいてトリガ信号をスプライト演算部13へ出力するものである。
【0088】
図11は、図8に示す主基板31及び図8〜図10に示す図柄制御基板80における図21等に示すリーチ予告の演出及び図23等に示す大当り予告の演出を実行する部分及び図8に示す主基板31及び図4〜図7を用いて説明した識別情報を示す画像の倍率を変更する部分の模式的な内部構成を示すブロック図である。
【0089】
図11に示すように、主制御基板100は、遊技機における遊技を統括的に制御するものであり、以下説明する始動入賞検出手段110と、遊技制御部120と、抽選手段130とを備えている。なお、主制御基板100は、図8に示す主基板31に相当するものである。
【0090】
始動入賞検出手段110は、遊技領域に設けた始動入賞口14に付帯される検出スイッチからの信号に基づいて、始動入賞口14への遊技球の入賞を検出し、検出信号を遊技制御部120へ出力するものである。
【0091】
遊技制御部120は、始動入賞検出手段110によって始動入賞口14への遊技球の入賞が検出されたことを契機として、抽選手段130側に大当りを発生させるか否かを判定するための乱数値の抽選を行うように促す抽選命令を出力し、抽選命令に応じて抽選手段130側から出力される抽選結果に基づいて大当りを発生させるか否かを判定し、大当りを発生させるという判定を行ったときに大当りを発生させる大当り制御手段121を備える。
【0092】
また、大当り制御手段121は、以下説明する大当り抽選手段131における抽選結果に応じて、種々の抽選命令を抽選手段130へ出力し、応答される種々の抽選結果に基づいて各種判定を行うものである。
【0093】
さらに、遊技制御部120は、以下説明する変動パターン抽選手段136における抽選結果に応じて、始動入賞検出手段110によって始動入賞口14への遊技球の入賞が検出されたことを契機として後述する制御データ記憶部250に記憶してある制御データに基づいて生成した画像による演出を行うか否かを決定したり、後述する制御データ記憶部250に記憶されている倍率変更データに基づいて画像を生成するか否かを決定したりする決定手段122を備える。
【0094】
さらにまた、遊技制御部120は、大当り制御手段121の判定結果を示す内容等を含むコマンドを表示制御基板200へ出力するコマンド出力手段123(図9に示す出力ポート570,572及び出力バッファ回路620,62Aに相当する)を備える。
【0095】
抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、大当りを発生させるか否かを判定するための乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力する大当り抽選手段131を備える。
【0096】
また、抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、始動入賞検出手段110によって始動入賞口14への遊技球の入賞が検出されたことを契機として後述する制御データ記憶部250に記憶してある制御データに基づいて生成した画像による演出を行うか否かを決定するための乱数値の抽選や、後述する制御データ記憶部250に記憶されている倍率変更データに基づいて画像を生成するか否かを決定するための乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力する変動パターン抽選手段136を備える。
【0097】
また、抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、画像表示装置300に最終導出表示図柄として導出表示する図柄を決定するための乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力する停止図柄抽選手段132を備える。
【0098】
さらに、抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、リーチ演出を実行するか否かを決定するための乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力するリーチ抽選手段135を備える。
【0099】
また、抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、大当り予告を実行するか否かを決定する乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力する大当り予告抽選手段134を備える。
【0100】
ここで、本実施形態では、大当り予告には、大当り予告1,2という2つを用意してある。例えば、大当り予告1は大当りが発生する可能性がある旨を比較的短時間で報知する演出とし、大当り予告2は大当り予告1を発展させて大当りが発生する可能性がある旨を比較的長時間で報知する演出としている。
大当り予告を実行するか否かを決定する乱数値と比較する判定値には、「大当り予告を実行しない」、「大当り予告1を実行する」、「大当り予告2を実行する」という判定結果が得られるようにしてある。
【0101】
さらに、抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、リーチ予告を実行するか否かを決定する乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力するリーチ予告抽選手段133を備える。
【0102】
ここで、本実施形態では、リーチ予告には、リーチ予告1,2という二種類を用意してあり、リーチ予告を実行するか否かを決定する乱数値と比較する判定値には、「リーチ予告を実行しない」、「リーチ予告1を実行する」、「リーチ予告2を実行する」という判定結果が得られるようにしてある。
【0103】
表示制御基板200は、画像表示装置300への特別図柄の表示に関する制御を行うものであり、以下説明するコマンド入力手段210と、画像生成手段220と、計時手段230と、画像情報記憶部240と、制御データ記憶部250とを備えている。なお、表示制御基板200は、図8に示す図柄制御基板80に相当するものである。
【0104】
コマンド入力手段210は、コマンド出力手段123から出力されたコマンドを入力し、画像生成手段220へ出力するものであり、図9に示すノイズフィルタ107及び入力バッファ回路105A,105Bに相当する。
【0105】
計時手段230は、制御データ記憶部250に記憶されているタイミングデータに従って、画像表示装置300への画像表示に関する時間を計時するものであり、図9に示す発振回路85と表示制御用CPU101に相当する。
【0106】
画像情報記憶部240は、画像表示装置300に表示する画像の生成元である画像データを記憶しているものであり、図9に示すキャラクタROM86に相当する。
【0107】
制御データ記憶部250は、画像情報記憶部240に記憶している、第1表示領域に対応する表示領域画像データ(仮想リールデータ)に基づく仮想画像と、識別情報画像データに基づく仮想画像とを重ね合わせ、計時手段230からトリガ信号が出力されるたびに、第1表示領域に対応する表示領域画像データに基づく仮想画像と識別情報画像データに基づく仮想画像とを相対的に移動させ、第1表示領域に対応する表示領域画像データに基づく仮想画像との重ね合わせ範囲外となった部分の識別情報画像データに基づく仮想画像を、第2表示領域に対応する表示領域画像データに基づく仮想画像に重ね合わせるための制御データと、仮想リールデータと識別情報画像データとに基づく仮想画像が有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで識別情報画像データに基づく仮想データの相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を増加させていき、変化量がしきい値を越えたことを条件として増加させた識別情報画像データに基づく仮想データの垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段230からのトリガ信号を出力するタイミングを特定するタイミングデータとを記憶しているものであり、図9に示す制御データROM102に相当する。
【0108】
画像生成手段220は、コマンド入力手段210から出力されたコマンドの内容を解析し、解析結果に従って画像情報記憶部240に記憶されている画像データと計時手段230から出力されるトリガ信号とに基づいて、画像表示装置300を駆動するLCD駆動回路45に、ビデオ信号を出力するものであり、図9に示す表示制御用CPU101、VDP103及びVRAM8に相当する。
また、画像生成手段220は、決定手段によって制御データに基づいて生成した画像による演出を行うと決定されたことを条件として、制御データ記憶部250に記憶されている制御データと画像情報記憶部240に記憶されている画像データと計時手段230から出力されるトリガ信号とに基づいて画像を生成するものでもある。
さらに、画像生成手段220は、制御データ記憶部250に記憶されている倍率変更データに基づいて画像を生成することが決定手段122によって決定されたことを条件として、制御データ記憶部250に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶部240に記憶されている画像データと計時手段230から出力されるトリガ信号とに基づいて画像表示装置300に表示する画像を生成するものである。
【0109】
画像表示装置300は、複数種類の特別図柄を示す画像を導出表示したり、リーチ演出に関する画像が表示されるものであり、図9に示すLCD82に相当する。
【0110】
なお、抽選手段130に備える種々の手段の幾つかは、表示制御基板200に備えるようにしてもよい。例えば、図11及び以下説明する図12の抽選手段130内における破線囲み内の各手段を表示制御基板200に備え、さらに各手段で抽選した乱数値を用いた判定を表示制御基板200側で行うこともできる。ちなみに、本実施形態では、以下、大当り予告抽選手段134及びリーチ予告抽選手段133を、表示制御基板200に備える場合を例に説明する。
【0111】
図12は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用=特別図柄決定用)
(2)ランダム2−1:左右のはずれ図柄決定用
(3)ランダム2−2:中のはずれ図柄決定用
(4)ランダム3:大当り時に確変とするか非確変とするかを決定する(確変判定図柄決定用=確変判定用)
(5)ランダム4:リーチとするか否かを決定する(リーチ決定用=リーチ判定用)
【0112】
なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(5)の乱数以外の乱数(例えば、初期値決定用乱数)も用いられている。また、例えば各乱数に定期的に初期値(例えば各乱数毎にそれぞれ定められている初期値)を設定するなどして、上記(1)〜(5)の乱数が互いに同期しないように構成されていることが望ましい。
【0113】
図13(A)は、この実施の形態で用いられる各表示領域の配置の一例を示す説明図である。図13(B)は、この実施の形態における大当りラインの一例を示す説明図である。図13(C)は、この実施の形態で用いられる各表示図柄の一例を示す説明図である。
【0114】
図13(A)に示すように、この実施の形態では、3×3のマトリクス状の9つの表示領域において、図柄の可変表示が行われる。表示領域のうち、左中、中中、右中の表示領域が「特定表示領域」とされ、その他の表示領域は「飾り表示領域」とされる。また、図柄の左中右それぞれの上中下図柄として表示される各図柄は、図13(C)に示すように、「7」、「BAR」、「フルーツ」、「○」を含む6図柄である。なお、本例では、「7」、「○」、「フルーツ」、「○」、「BAR」、「○」、の順で可変表示がなされる。
【0115】
また、本例では、図13(B)に示すように、8つの大当りライン(3つの横ライン(ラインa、ラインb、ラインc)、3つの縦ライン(ラインd、ラインe、ラインf)、2つの斜めライン(ラインg、ラインh)の合計8ライン)が設定されている。
【0116】
それぞれの大当りラインにそれぞれ含まれる複数(本例では3つ)の表示領域を「組合せ表示領域」という。
【0117】
従って、本例では、特定表示領域のみによって構成される組合せ表示領域が1組存在し、飾り表示領域のみによって構成される組合せ表示領域が2組存在し、特定表示領域と飾り表示領域の組合せによって構成される組合せ表示領域が5組存在することになり、合計8組の組合せ表示領域が存在することになる。
【0118】
この実施の形態では、8つの大当りラインのうち1つのライン(いずれかの組合せ表示領域)において図柄が全て「7」で揃うと大当りとなるように制御され、複数のライン(複数の組合せ表示領域)において同時に図柄が全て「7」で揃うと確変大当りとなるように制御される。
【0119】
よって、この実施の形態では、いずれかの大当りライン上の2つの表示領域で「7」が揃い、その大当りライン上の残り1つの表示領域がまだ可変表示中であるときにリーチ演出が実行される。
【0120】
なお、本例では大当りライン上の各表示領域によって組合せ表示領域が構成されるようにしていたが、組合せ表示領域の構成はこれに限られるものでない。例えば、隣接する4つの表示領域(例えば図13(A)における(1)、(2)、(4)及び(5)の表示領域)によって組合せ表示領域を構成するようにしてもよく、図13(A)に示したマトリクスの4隅の表示領域(例えば(1)、(3)、(7)及び(9)の表示領域)によって組合せ表示領域を構成するようにしてもよい。
【0121】
図14は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図14に示す特別図柄プロセス処理は、例えば2ms毎に繰り返し実行される処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S309のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0122】
特別図柄変動待ち処理(ステップS300):始動入賞口14に打球入賞して始動口スイッチ14aがオンするのを待つ。始動口スイッチ14aがオンすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+1するとともに大当り決定用乱数等を抽出する。
【0123】
特別図柄判定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、抽出されている大当り決定用乱数の値に応じて大当りとするかはずれとするか決定する。
【0124】
停止図柄設定処理(ステップS302):左右中図柄の停止図柄を決定する。
【0125】
リーチ動作設定処理(ステップS303):左右中の停止図柄の組合せに基づいてリーチ動作するか否か決定するとともに、リーチとすることに決定した場合にはリーチ時の変動期間を決定する。
【0126】
全図柄変動開始処理(ステップS304):可変表示装置9において全図柄が変動開始されるように制御する。このとき、図柄制御基板80に対して、左右中最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが送信される。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。
【0127】
全図柄停止待ち処理(ステップS305):所定時間(ステップS310の変動短縮タイマで示された時間)が経過すると、可変表示装置9において表示される全図柄が停止される。そして、停止図柄が大当り図柄の組合せである場合には、内部状態(プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0128】
大入賞口開放開始処理(ステップS306):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当りフラグ(大当り中であることを示すフラグ)のセットを行う。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS307に移行するように更新する。
【0129】
大入賞口開放中処理(ステップS307):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータを図柄制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0130】
特定領域有効時間処理(ステップS308):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、且つ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS306に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、又は、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS309に移行するように更新する。
【0131】
大当り終了処理(ステップS309):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0132】
図15は、コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された表示制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されているコマンドの内容が確認される。
【0133】
コマンド解析処理において、表示制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS681)。
【0134】
格納されているか否かは、コマンド受信カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、表示制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS682)。
なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0135】
読み出した受信コマンドが左図柄指定コマンドであれば(ステップS683)、そのコマンドのEXTデータを左停止図柄格納エリアに格納し(ステップS684)、対応する有効フラグをセットする(ステップS685)。
なお、左図柄指定コマンドであるか否かは、2バイトの表示制御コマンドのうちの1バイト目(MODEデータ)によって直ちに認識できる。
【0136】
読み出した受信コマンドが中図柄指定コマンドであれば(ステップS686)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを中停止図柄格納エリアに格納し(ステップS687)、対応する有効フラグをセットする(ステップS688)。
【0137】
読み出した受信コマンドが右図柄指定コマンドであれば(ステップS689)、そのコマンドのEXTデータを右停止図柄格納エリアに格納し(ステップS690)、対応する有効フラグをセットする(ステップS691)。
【0138】
なお、左中右停止図柄格納エリアは、図柄制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
【0139】
読み出した受信コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS692)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターン格納エリアに格納し(ステップS693)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS694)。
【0140】
なお、変動パターン格納エリアは、図柄制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
【0141】
次いで、表示制御用CPU101は、後述する仮表示図柄パターン決定用乱数を抽出し、仮表示図柄パターン判定値格納領域の格納値を更新して仮表示図柄パターン判定値を保存する(ステップS695)。
【0142】
具体的には、仮表示図柄パターン決定用乱数として仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値を抽出し、抽出した値を仮表示図柄パターン判定値格納領域に格納することで、仮表示図柄パターン判定値格納領域の格納値を更新する。
【0143】
仮表示図柄パターン判定値格納領域は、後述する仮表示図柄決定処理の際に実際に使用される仮表示図柄パターン決定用の乱数値が格納される記憶領域であり、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている。
【0144】
仮表示図柄パターン決定用カウンタは、仮表示図柄パターン決定用の乱数値が格納されるカウンタであり、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている。仮表示図柄パターン決定用カウンタは、例えば、初期化処理の際に初期値(例えば、「00」)が設定される。
【0145】
また、表示制御用CPU101は、後述するリーチ予告用乱数を抽出し、リーチ予告判定値格納領域の格納値を更新してリーチ予告判定値を保存する(ステップS696)。
【0146】
具体的には、リーチ予告用乱数としてリーチ予告決定用カウンタの格納値を抽出し、抽出した値をリーチ予告判定値格納領域に格納し、リーチ予告判定値格納領域の格納値を更新する。リーチ予告判定値格納領域は、後述するリーチ予告決定処理の際に実際に使用されるリーチ予告決定用の乱数値(リーチ予告判定値)が格納される記憶領域であり、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている。
【0147】
リーチ予告決定用カウンタは、リーチ予告決定用の乱数値が格納されるカウンタであり、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている。リーチ予告決定用カウンタは、例えば、図柄制御基板80の初期化処理の際に初期値(例えば、「00」)が設定される。
【0148】
さらに、表示制御用CPU101は、後述する大当り予告用乱数を抽出し、大当り予告判定値格納領域の格納値を更新して大当り予告判定値を保存する(ステップS697)。
【0149】
具体的には、大当り予告用乱数として大当り予告決定用カウンタの格納値を抽出し、抽出した値を大当り予告判定値格納領域に格納し、大当り予告判定値格納領域の格納値を更新する。
【0150】
大当り予告用乱数格納領域は、後述する大当り予告決定処理の際に実際に使用される大当り予告決定用の乱数値(大当り予告判定値)が格納される記憶領域であり、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている。
【0151】
大当り予告決定用カウンタは、大当り予告決定用の乱数値が格納されるカウンタであり、例えば図柄制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。大当り予告決定用カウンタは、例えば、図柄制御基板80の初期化処理の際に初期値(例えば、「00」)が設定される。
【0152】
次いで、表示制御用CPU101は、仮表示図柄パターン決定用カウンタに格納されている値を、受信した変動パターンコマンドの受信回数及びEXTデータに基づいて更新する仮表示図柄パターン決定用カウンタ更新処理を行う(ステップS721)。
【0153】
また、表示制御用CPU101は、リーチ予告決定用カウンタに格納されている値を、受信した変動パターンコマンドの受信回数及びEXTデータに基づいて更新するリーチ予告決定用カウンタ更新処理を行う(ステップS722)。
【0154】
さらに、表示制御用CPU101は、大当り予告決定用カウンタに格納されている値を、受信した変動パターンコマンドの受信回数及びEXTデータに基づいて更新する大当り予告決定用カウンタ更新処理を行う(ステップS723)。
【0155】
そして、ステップS692にて読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS724)。
【0156】
図16は、表示制御用CPU101等が実行する表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0157】
表示制御コマンド受信待ち処理(ステップS800):変動時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグがセットされたか否か確認する。そのようなフラグは、受信コマンドバッファに格納された受信コマンドが、変動パターンコマンドである場合にセットされる。
【0158】
仮表示図柄決定処理(ステップS801):仮表示図柄パターンを特定し、その仮表示図柄パターンに応じて仮表示図柄を決定する。
ここで、仮表示図柄とは、例えば、はずれ時用と大当り時用とを用意してあり、リーチ演出の態様に応じて可変表示装置9に仮に表示する図柄であり、パターン化してある。
【0159】
リーチ予告、大当り予告決定処理(ステップS802):リーチ予告及び大当り予告を行うか否か決定する。
【0160】
全図柄変動開始処理(ステップS803):各表示図柄の変動が開始されるように制御する。
なお、本ステップから以下説明する図柄変動中処理(ステップS804)、全図柄停止待ち設定処理(ステップS805)において、制御データROM102に記憶されている倍率変更データに従って、表示対象である表示図柄の倍率を変更して、識別情報が描かれた仮想リールが回転しているように表示する。
【0161】
図柄変動中処理(ステップS804):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度や背景、キャラクタ)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、各表示図柄の停止制御を行う。
【0162】
全図柄停止待ち設定処理(ステップS805):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示制御コマンド(確定コマンド)を受信していたら、仮停止図柄を表示したあと図柄の変動を停止して停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0163】
大当り中処理(ステップS806):変動時間の終了後、大当り中の表示の制御を行う。
【0164】
図17は、図16に示す全図柄変動開始処理(ステップS803)を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理において、表示制御用CPU101は、まず、変動時間タイマをスタートする(ステップS840)。次いで、表示図柄の変動を開始し(ステップS841)、表示制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS842)。
【0165】
図18は、図16に示す図柄変動中処理(ステップS804)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、表示制御用CPU101は、リーチ予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS851)。
【0166】
タイムアウトしていたら、既に決定されているリーチ予告態様による表示が行われるようにVDP103を制御する(ステップS852)。
【0167】
また、大当り予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS853)。
【0168】
タイムアウトしていたら、大当り予告1の態様による表示が行われるようにVDP103を制御する(ステップS854)。
【0169】
そして、大当り予告2による予告が行われることに決定していた場合には(ステップS855)、大当り予告2開始時間決定用タイマをスタートする(ステップS856)。
【0170】
この実施の形態では、大当り予告2は大当り予告1の発展形であるとしているので、大当り予告2による予告は、大当り予告1による予告がなされてから所定時間後(大当り予告2開始時間決定用タイマのタイムアウトまで)に行われる。
【0171】
また、表示制御用CPU101は、大当り予告2開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS857)。
【0172】
タイムアウトしていたら、大当り予告2の態様による表示が行われるようにVDP103を制御する(ステップS858)。
【0173】
次いで、表示制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS859)。
【0174】
変動時間タイマがタイムアウトした場合には、表示制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理(ステップS805)に対応した値に変更する(ステップS860)。
【0175】
図19は、図18に示す図柄変動中処理のステップS852に示すリーチ予告処理の動作を示すフローチャートである。リーチ予告処理を実行することによって、例えば図21等に示すように仮想リール上に描かれた「7」を示す識別情報が、隣接する表示領域に亘って移動していくように見えるようにすることができる。
【0176】
リーチ予告処理では、まず、表示制御用CPU101は、制御データROM102に記憶されている制御データ及び倍率変更データを、読み出し済みであるか否かを判定する(ステップS852a)。
【0177】
ステップS852aの判定の結果、制御データ及び倍率変更データを読み出し済みである場合には、ステップS852cに移行する。一方、制御データ及び倍率変更データを読み出し済みでない場合には、表示制御用CPU101は、制御データROM102に記憶されている制御データ及び倍率変更データを読み出して、VDP103側へ出力する(ステップS852b)。
【0178】
併せて、表示制御用CPU101は、制御データROM102に記憶されているタイミングデータを読み出し、内蔵する計時手段からトリガ信号を所要のタイミングでVDP103側へ出力できるようにする。
【0179】
VDP103では、表示制御用CPU101から出力された制御データを、CPUインターフェース11を介して入力して、アトリビュートテーブル12に格納されているデータとともに、スプライト演算部13へ出力する。
【0180】
つづいて、表示制御用CPU101は、キャラクタROM86に記憶されている仮想リールデータと識別情報画像データとを含む画像データを、読み出し済みであるか否かを判定する(ステップS852c)。
【0181】
ステップS852cの判定の結果、画像データを読み出し済みである場合には、ステップS852gに移行する。一方、画像データを読み出し済みでない場合には、表示制御用CPU101は、キャラクタROM86に記憶されている画像データを読み出すようにVDP103へ命令し、VDP103はこの命令に従って、CGROMインターフェース42を通じてキャラクタROM86に記憶されている画像データを読み出し、スプライト演算部13へ出力する(ステップS852d)。
【0182】
スプライト演算部13は、先に入力している制御データとキャラクタROM86から読み出した画像データとに基づいて、仮想リールデータと識別情報画像データとの各スプライト画像をする(ステップS852e)。
【0183】
ここで、識別情報画像データに基づくスプライト画像は「7」を示す画像である。仮想リールデータに基づくスプライト画像は図1の可変表示装置9に示すように3行3列の9つの表示領域の枠を示す画像である。識別情報画像データに基づくスプライト画像の大きさは、1つの表示領域と同じ大きさとしている。
【0184】
つぎに、スプライト演算部13は、仮想リールデータに基づくスプライト画像と識別情報画像データに基づくスプライト画像との各配置位置を指定して、VRAMインターフェース43を通じてVRAM8に出力する。この際、スプライト画像の各位置は、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左上の表示領域と識別情報画像データに基づくスプライト画像とが一致した状態で重なるようにする(ステップS852f)。
【0185】
その後、識別情報画像データに基づくスプライト画像の倍率を、倍率変更データに従って変更する(ステップS852g)
【0186】
つづいて、スプライト演算部13は、表示制御用CPU101からのトリガ信号の出力の有無を判定する(ステップS852h)。
【0187】
ここで、表示制御用CPU101では、内蔵する計時手段によって、発振回路85からのクロック信号と先に入力しているタイミングデータとに基づくトリガ信号を生成して、スプライト演算部13へ出力するようにしている。
【0188】
ステップS852gの判定の結果、表示制御用CPU101からのトリガ信号がない場合には、図19に示す処理を一旦終了する。一方、表示制御用CPU101からのトリガ信号がある場合には、スプライト演算部13は、VRAM8内に展開している識別情報画像データは移動させないようにした状態で、仮想リールデータに基づくスプライト画像を、所定距離だけ上方向へ移動させる(ステップS852i)。
【0189】
こうすることによって、識別情報画像データに基づくスプライト画像が、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左上の表示領域から、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左中の表示領域に徐々に重なっていくようにする。つづいて、VRAM8内の仮想リールデータに基づくスプライト画像と識別情報画像データに基づくスプライト画像との重なる領域の情報に対して、VRAM8内でカラーバスコントローラ36及びパレットテーブル46による所要の色付けを行う等の画像処理を施す。
【0190】
つぎに、VDP103は、VRAM8内で画像処理が施された情報を、VRAMインターフェース43を通じて入力する。その後、DAC用変換テーブル17及びD/Aコンバータ19によって変換されたアナログ信号の画像データをLCD駆動回路45へ出力する。
【0191】
LCD駆動回路45は、VDP103から出力された画像データを、色信号と同期信号とからなるビデオ信号に変換し、可変表示装置9に出力してから、図19に示す処理を一旦終了する(ステップS852j)。
【0192】
こうして、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左上の表示領域に対して重ならなくなった識別情報画像データに基づくスプライト画像が、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左中の表示領域に重なるようにすることによって生成した画像を可変表示装置9に表示する。
【0193】
なお、ステップS852hに示す処理を数回実行することで、識別情報画像データに基づくスプライト画像が、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左中の表示領域から、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左下の表示領域に徐々に重なっていくようになる。
【0194】
このため、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左中の表示領域に対して重ならなくなった識別情報画像データに基づくスプライト画像が、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左下の表示領域に重なるようにすることによって生成した画像を可変表示装置9に表示するようになる。
【0195】
図20は、図16の全図柄停止待ち処理(ステップS805)を示すフローチャートである。全図柄停止待ち処理において、表示制御用CPU101は、ステップS827a〜ステップS827dのいずれかによって決定された仮表示図柄を仮停止状態(揺れ変動状態)で表示する制御を行う(ステップS871)。
【0196】
次いで、全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信しているか否か確認する(ステップS872)。
【0197】
全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信していれば、仮表示図柄が大当りとなる図柄となっている場合(本例では縦横斜めの8つのラインのうちのいずれかで「7」が揃っている場合)には(ステップS873のY)、表示制御用CPU101は、大当りとなることを示す表示(例えば「大当り」や「フィーバー」など)を可変表示装置9に表示させる表示制御を行う(ステップS874)。
【0198】
具体的には、「大当り」の表示指示をVDP103に通知する。すると、VDP103は、指示された表示の画像データを作成する。また、画像データを背景画像と合成する。なお、大当りとなることを示す表示を行う際には、確変か否かを示す確変判定図柄を可変表示装置9に表示させる表示制御も行われる。大当り表示を行うと、あるいは大当りでなければ、表示制御用CPU101は、図柄の変動を停止させて可変表示装置9に確定図柄を表示する制御を行う(ステップS875)。
【0199】
そして、次の表示制御コマンドの受信までの時間を監視するために、コマンド無受信タイマをスタートさせる(ステップS876)。
【0200】
全図柄停止を指定する表示制御コマンドを受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS878)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置9にエラー画面を表示する制御を行う(ステップS879)。
【0201】
ステップS876の処理を行ったら、ステップS875にて大当り図柄を表示した場合には、表示制御用CPU101は、表示制御プロセスフラグの値を大当り中処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS877)。なお、ステップS875にて大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示した場合)には、表示制御用CPU101は、表示制御プロセスフラグの値を表示制御コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する。
【0202】
つぎに、本例の表示制御用CPU101が実行する予告演出表示処理の際の可変表示装置9の表示状態の例について説明する。ここでは、予告演出の例として、リーチ予告2と大当り予告2について説明する。
【0203】
まず、リーチ予告2によるリーチ予告演出を行う場合の処理について説明する。図21及び図22は、リーチ予告2によるリーチ予告演出が実行されているときの可変表示装置9の表示状態の例を示す説明図である。
【0204】
リーチ予告2では、図21に示すように、表示制御用CPU101は、可変表示装置9における全図柄領域において高速変動が行われている際に、まず、「左上」の図柄表示エリアの上端部から識別情報(例えば「BAR」(矩形で図示する部分))を出現させる(図21(A))。
【0205】
つづいて、出現させた識別情報を「左上」の図柄表示エリアの中央方向に移動させる(図21(B))。
【0206】
次いで、表示制御用CPU101は、「左上」の図柄表示エリアの下端方向に識別情報を移動させるとともに、隣接する可変表示領域との境界部分(ここでは「左中」の図柄表示エリアの上端部)から同一の識別情報を出現させる(図21(C))。
【0207】
そして、「左上」の図柄表示エリアに表示されている識別情報がその下端部分(隣接する可変表示領域との境界部分)に取り込まれるような表示制御を行うとともに、「左中」の図柄表示エリアに出現させた識別情報をその中央方向に移動させる表示制御を行う(図21(D))。
【0208】
すなわち、「左上」の図柄表示エリアに表示されている識別情報と「左中」の図柄表示エリアに出現させた識別情報を同方向に同速度で移動させ、識別情報が「左上」の図柄表示エリアから「左中」の図柄表示エリアに移動していくような表示がなされる。
【0209】
この場合、「左上」の図柄表示エリアの下端部分に表示されている識別情報の上部と、「左中」の図柄表示エリアの上端部分に表示されている識別情報の下部との組合せによって、識別情報の全体が表示されるように表示制御がなされる。
【0210】
上記の表示制御によって、「左上」の図柄表示エリアに出現させた識別情報を、「左上」の図柄表示エリアから「左中」の図柄表示エリアに移動させたような表示がなされる。このように、1の図柄表示エリアから他の図柄表示エリアに識別情報が移動していくような表示を含む表示を、「表示領域境界表示」という。
【0211】
「左中」の図柄表示エリアの中央部分に識別情報を表示させると、表示制御用CPU101は、上記の表示制御と同様にして、「左中」の図柄表示エリアに出現させた識別情報が、「左中」の図柄表示エリアから「左下」の図柄表示エリアに移動したような表示を行う(図21(E)、図21(F))。
【0212】
次いで、「左下」の図柄表示エリアの下端方向に識別情報を移動させるとともに、隣接する可変表示領域との境界部分(ここでは「中上」の図柄表示エリアの上端部)から同一の識別情報を出現させる(図21(G))。
【0213】
そして、「左下」の図柄表示エリアに表示されている識別情報がその下端部分(可変表示領域の境界部分)に取り込まれるような表示制御を行うとともに、「中上」の図柄表示エリアに出現させた識別情報をその中央方向に移動させる表示制御を行う(図21(H))。
【0214】
この場合、「左下」の図柄表示エリアの下端部分に表示されている識別情報の上部と、「中上」の図柄表示エリアの上端部分に表示されている識別情報の下部との組合せによって、識別情報の全体が表示されるように表示制御がなされる。上記の表示制御によって、「左下」の図柄表示エリアに出現した識別情報が、「左下」の図柄表示エリアから「中上」の図柄表示エリアに移動したような表示がなされる。
【0215】
その後、上述したような処理が繰り返し行われ、表示制御用CPU101は、識別情報が、「中上」、「中中」(図21(I)、図22(J))、「中下」(図22(K)、図22(L))、「右上」(図22(M)、図22(N))、「右中」(図22(O)、図22(P))、「右下」(図22(Q)、図22(R))の各図柄表示エリアに順番に移動していくような表示制御を行う。
【0216】
このような、「左上」の各図柄表示エリアから「右下」の図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアを識別情報が順次移動していく表示(表示領域境界表示の一例)が、リーチ予告となる。
【0217】
なお、識別情報が移動していく順番は一例であり、例えば、「右上」の各図柄表示エリアから「左下」の図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアを識別情報が順次移動していく表示や、「左下」の各図柄表示エリアから「右上」の図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアを識別情報が順次移動していく表示などの他の順番によって識別情報が移動していく表示を、リーチ予告としてもよい。
【0218】
また、この例では9つの表示領域全てを用いて表示領域境界表示を行う構成としたが、表示領域のうちの一部を用いて表示領域境界表示を行うことで、リーチ予告演出を行うようにしてもよい。上記のような、表示領域のうちの一部を用いて表示領域境界表示を行い、リーチ予告2による演出の一部を行うことで、リーチ予告1による演出表示が行われるようにすればよい。
【0219】
また、識別情報とは別の文字、図形、キャラクタなどが各図柄表示エリア間を移動していく表示を、リーチ予告であるとしてもよい。なお、リーチ予告は、リーチ状態となることを予告するものであっても、リーチ状態に発展する可能性があることを予告するものであってもよい。この場合、リーチ状態に発展する可能性があることを予告する場合には、リーチ予告がなされたあとにリーチ状態に発展しないことがある。
【0220】
つぎに、大当り予告2による大当り予告演出を行う場合の処理について説明する。図23は、大当り予告2による大当り予告演出が実行されているときの可変表示装置9の表示状態の例を示す説明図である。
【0221】
大当り予告2では、図23に示すように、表示制御用CPU101は、可変表示装置9における全図柄領域において高速変動が行われている際に(図23(A))、まず、ラインc(上段の横ライン)に属する各図柄表示エリア(「左上」、「中上」、及び「右上」の図柄表示エリア)の上端部からそれぞれ識別情報(例えば「BAR」(矩形で図示する部分))を出現させ(図23(B))、出現させた識別情報をそれぞれラインcに属する各図柄表示エリアの中央方向に移動させる(図23(C))。
【0222】
次いで、表示制御用CPU101は、ラインcに属する各図柄表示エリアの下端方向に識別情報をそれぞれ移動させるとともに、隣接する可変表示領域との各境界部分(ここではラインb(中段の横ライン)に属する各図柄表示エリア(「左中」、「中中」、及び「右中」の図柄表示エリア)の上端部)から同一の識別情報を出現させる(図23(D))。
【0223】
そして、ラインcに属する各図柄表示エリアに表示されている識別情報がそれぞれ下端部分(隣接する可変表示領域との各境界部分)に取り込まれるような表示制御を行うとともに、ラインbに属する各図柄表示エリアに出現させた識別情報をそれぞれ中央方向に移動させる表示制御を行う(図23(E))。
【0224】
この場合、ラインcに属する各図柄表示エリアの下端部分に表示されているそれぞれの識別情報の上部と、ラインbに属する各図柄表示エリアの上端部分に表示されている対応するそれぞれの識別情報(例えば、「左上」の図柄表示エリアに表示されている識別情報については、「左中」の図柄表示エリアに表示されている識別情報が対応する識別情報である。)の下部との組合せによって、それぞれの識別情報の全体が表示されるように表示制御がなされる。
【0225】
上記の表示制御によって、ラインcに属する各図柄表示エリアに出現させたそれぞれの識別情報を、ラインcに属する各図柄表示エリアからラインbに属する各図柄表示エリアにそれぞれ移動させたような表示がなされる。
【0226】
ラインbに属する各図柄表示エリアの中央部分に識別情報を表示させると、表示制御用CPU101は、図示はしないが、上記の表示制御と同様にして、ラインbに属する各図柄表示エリアに出現させた識別情報が、ラインbに属する各図柄表示エリアからラインa(下段の横ライン)に属する各図柄表示エリア(「左下」、「中下」、及び「右下」の図柄表示エリア)にそれぞれ移動したような表示を行う。
【0227】
次いで、ラインaに属する各図柄表示エリアの下端方向に識別情報を移動させていき、その下端部分にそれぞれの識別情報が取り込まれるような表示制御を行う。このような、ラインcに属する各図柄表示エリアからラインaに属する各図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアを複数の識別情報が順次移動していく表示(表示領域境界表示の一例)が、大当り予告となる。
【0228】
なお、識別情報が移動していく順番は一例であり、例えば、ラインaに属する各図柄表示エリアからラインcに属する各図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアをそれぞれの識別情報が順次移動していく表示を、大当り予告としてもよい。
【0229】
また、この例では、ラインcに属する各図柄表示エリアからラインaに属する各図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアを複数の識別情報が順次移動していく表示を行う構成としていたが、例えば、ラインbに属する各図柄表示エリアまで識別情報が移動したあとラインcに属する各図柄表示エリアに移動することなく表示を終了するようにしてもよい。
【0230】
また、この例では3つの縦ライン全てに識別情報が上下に移動する様子を表示する構成としたが、縦ラインのうちの一部(例えば、ラインdのみ、ラインeのみ、ラインfのみ、ラインdとラインe、ラインdとラインf、ラインeとラインf)にて識別情報が上下に移動する様子を表示することで、大当り予告演出を行うようにしてもよい。
【0231】
上記のような、縦ラインのうちの一部で識別情報が上下に移動する演出表示などの、大当り予告2による演出の一部を行うことで、大当り予告1による演出表示が行われるようにすればよい。さらに、各縦ラインを上下するそれぞれの識別情報は、同一の識別情報であっても、異なる識別情報であってもよい。
【0232】
また、識別情報とは別の文字、図形、キャラクタなどが各図柄表示エリア間を移動していく表示を、大当り予告であるとしてもよい。なお、大当り予告は、大当りとなることを予告するものであっても、大当りとなる可能性があることを予告するものであってもよい。この場合、大当りとなる可能性があることを予告する場合には、大当り予告がなされたあとであっても大当りとならないことがある。
【0233】
なお、上述した各種のリーチ予告演出や大当り予告演出が行われる場合に、表示領域境界表示がなされる表示領域の数に応じて、リーチ発展信頼度(リーチ予告演出が実行された場合に、リーチに発展する確率)や大当り信頼度(大当り予告演出が実行された場合に、大当りとなる確率)を異ならせるようにしてもよい。
【0234】
例えば、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が多いリーチ予告をリーチ予告2とし、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が少ないリーチ予告をリーチ予告1とするようにして、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が多いリーチ予告のリーチ発展信頼度が高くなるように構成するようにすればよい。
【0235】
また、例えば、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が多い大当り予告を大当り予告2とし、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が少ない大当り予告を大当り予告1とするようにして、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が多い大当り予告の大当り信頼度が高くなるように構成するようにしてもよい。
【0236】
本例では、リーチ予告演出及び大当り予告演出それぞれについて3種類(予告なしを含む)設けているが、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が異なる予告演出を多種類(例えば、表示領域の数が2個〜9個の8種類)設け、そのそれぞれの予告演出におけるリーチ発展信頼度や大当り信頼度が異なるような構成としてもよい。
【0237】
以上説明したように、表示制御用CPU101が、第1の表示領域(例えば、「左上」の表示領域)と第2の表示領域(例えば、「左中」の表示領域)との境界で、共通して用いられる識別情報(例えば、「BAR」)の一部を第1の表示領域に表示させ、さらに共通して用いられる識別情報の残部を第2の表示領域に表示させるとともに、第1の表示領域と第2の表示領域の可変表示を同方向に速度を同期させることで、共通して用いられる識別情報の表示領域境界表示を行う構成としたので、多彩な演出を行うことが可能となり、遊技の興趣を向上させることができるようになる。
【0238】
また、上述したように、表示制御用CPU101が、表示領域の端部から中央方向へ識別情報を可変表示させる場合に、表示領域に停止表示されたときの識別情報の形状(平面表示形状に近い形状(図7(B)参照))と比較して、幅及び高さが異なる比率とされた識別情報(変形した形状(図7(C)あるいは図7(D)参照)とされた識別情報)を表示領域の端部から中央方向に向かうにつれて、徐々に停止表示されたときの識別情報となるように表示するように構成されているので、表示領域の端部から中央部までの可変表示の内容に立体感を持たせることができるようになる。
【0239】
また、上述したように、表示制御用CPU101が、表示領域の中央から端部方向へ識別情報を可変表示させる場合に、表示領域に停止表示されたときの識別情報を表示領域の中央から端部方向に向かうにつれて、徐々に停止表示されたときの識別情報の形状(平面表示形状に近い形状(図7(B)参照))と比較して幅及び高さが異なる比率とされた識別情報(変形した形状(図7(C)あるいは図7(D)参照)とされた識別情報)となるように表示するように構成されているので、表示領域の中央部から端部までの可変表示の内容に立体感を持たせることができるようになる。
【0240】
また、上述したように、表示領域境界表示が、可変表示手段の表示状態が所定の表示態様(リーチ、大当り)となることを報知可能な予告報知として用いられる構成とされているので、多彩な予告報知演出を行うことが可能となり、遊技の興趣を向上させることができるようになる。なお、予告報知は、例えば確変報知など、リーチや大当り以外の遊技状態となることを報知するものであってもよい。
【0241】
また、上述したように、可変表示手段が、複数行複数列に配列された表示領域を含み、表示領域境界表示がなされる表示領域の数に応じて、予告報知の信頼度が異なるように構成されているので、表示領域境界表示の内容に注目しつつ遊技が行われるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0242】
なお、上述した実施の形態では、8つの大当りラインのいずれかに「7」が揃った場合に大当りとなる構成としていたが、他の表示結果となった場合に大当りとなるようにしてもよい。例えば、9つの表示領域の全てにいずれかのフルーツが表示された場合(この状態を「オールフルーツ」という)に大当りとするようにすればよい。
【0243】
上述のような表示結果(オールフルーツとなっている仮表示図柄の表示結果)を大当りとする構成とした場合には、表示制御用CPU101が、制御信号(図柄指定コマンド)で指定された識別情報とは異なる図柄を用いてリーチ演出を行うことができる。
【0244】
また、上述した実施の形態では、8つの大当りライン(3つの縦ライン、3つの横ライン、2つの斜めライン)を有する構成としていたが、8つのうちの一部(例えば3つの横ラインのみ)を大当りラインとする構成としてもよい。また、例えば図24に示すように、さらに多くの大当りラインを設ける構成としてもよい。
【0245】
図24は、上述した8つの大当りラインに加えて4つの大当りラインを設けた場合における大当りラインの説明図である。この例では、上下に隣接する図柄表示エリアにおいて、その隣接部分においてそれぞれ同一の識別情報が半個ずれで表示されることで識別情報の全体が表示されている場合に、その識別情報を含むライン(図24(A)におけるラインi〜ラインl)をも大当りラインとしたものである。
【0246】
この場合、例えば「左上」の図柄表示エリアの下端部分に「7」の上部が揺れ変動表示されるとともに、「右下」の図柄表示エリアの上端部分に「7」の下部が揺れ変動表示され(図24(B))、その後、「左中」の図柄表示エリアの上端部分に「7」の下部が揺れ変動表示されるとともに、「右中」の図柄表示エリアの下端部分に「7」の上部が揺れ変動表示された場合(図24(C))にラインiにおいてリーチ状態となる。
【0247】
そして、「左下」及び「右上」の図柄表示エリアで揺れ変動表示されたあと(図24(D))、「中中」の図柄表示エリアにおいて「7」が表示された場合(図24(E))に大当りとなる。
【0248】
また、上述した実施の形態では、仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値を、パターンコマンドの受信回数及びEXTデータに基づいて更新する構成としていたが、例えばパターンコマンドのMODEデータが複数種類の値をとる構成として、MODEデータを用いて仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値を更新するように構成してもよい。
【0249】
また、パターンコマンドに限らず、各基板35,70,80に共通に送信されるパターンコマンド以外のコマンド(例えば、仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値の更新のための専用のコマンド)を用いるようにしてもよい。
【0250】
また、上述した実施の形態では、2バイト構成のパターンコマンドのうちの1バイトのデータ(EXTデータ)を用いて仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値を更新する構成としていたが、パターンコマンドのバイト構成や、EXTデータのデータ長は他の値であってもよい。
【0251】
例えば、3バイト構成のパターンコマンドのうちの2バイトをEXTデータとしたり、1バイト構成のパターンコマンドのうちの3ビットをEXTデータとするなどのようにして、2バイト以外のバイト構成のパターンコマンドのうちの一部(数バイト、あるいは数ビット)のデータ(EXTデータに限らず、MODEデータなどの他のデータであってもよい)を用いて仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値を更新する構成としてもよい。
【0252】
また、上述した実施の形態では、特に述べていないが、可変表示装置9における各表示領域の各識別情報の更新(変動)は、どのようなものであってもよく、例えば、縦スクロール(上から下に移動していくものでも、下から上に移動していくものでもよい。)によるものであっても、横スクロールによるものであってもよい。
【0253】
また、識別情報が回転しながら更新されていくものや、カードがめくれるようにして更新されていくものであってもよい。
【0254】
図25は、上下及びその逆の縦スクロールによって識別情報の更新を行うとした場合における可変表示装置9の表示状態の一例を示す説明図である。図25(A)に示すように、この例では、「左上」、「左下」、「中中」、「右上」、及び「右下」の表示領域では上から下の縦スクロールによって可変表示がなされ、その他の表示領域では下から上の縦スクロールによって可変表示がなされる。
【0255】
この例では、図25(B)〜図25(D)に示すように、上下に隣接する表示領域の間(境界部分)に上下から識別情報が取り込まれるような表示や、上下に隣接する表示領域の間から識別情報が出現したあと上下に分離するような表示がなされたあと、例えば大当りラインで大当り図柄が揃うと大当りとなる(図25(E))。
【0256】
また、上述した実施の形態では、特定表示領域は、可変表示装置9の表示エリアに存在する8ラインのうち、横ラインのうちの中ラインに含まれる表示領域(左中、中中、右中の各表示領域)であるとして説明したが、他のラインに含まれる表示領域であるとしてもよいことは勿論である。
【0257】
また、上述したように、CPU56が、始動入賞を検出した場合に、識別情報(表示図柄)の可変表示が開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を保留数記憶手段(保留数記憶エリア)に記憶するとともに、始動記憶数表示手段(始動記憶表示器18)を点灯させるための識別情報(ランプ制御コマンド)の送信設定を行うための処理を行い、その後、識別情報(表示図柄)の可変表示が開始できる状態となった場合に、可変表示処理を実行するための準備処理(ステップS52、ステップS53)を行うとともに、保留数記憶手段保存されている始動入賞記憶数の方が現在の始動入賞記憶数よりも小さい値である場合に、始動記憶数表示手段(始動記憶表示器18)を消灯させるための処理及び現在の始動入賞記憶数を保留数記憶手段(保留数記憶エリア)に記憶する処理を行う構成とした。
【0258】
このため、始動検出がなされたあとすぐにその始動検出に基づく識別情報の可変表示処理がなされる場合には、当該始動検出によって始動記憶数表示手段を点灯/消灯する処理が実行されないので、始動記憶数表示手段が一瞬だけ点灯することを防止することができる。
【0259】
また、上述した実施の形態では、ドラムで構成されているかのように各表示領域に立体感を持たせるような構成としていたが、その立体感をより強調するために、例えば図26(A)に示すように、各表示領域の中央部分の明度を高くするようにしてもよい。
【0260】
また、例えば図26(B)に示すように、各表示領域の下端部に影を付けるようにしてもよい。すなわち、上記の図26(A)及び図26(B)では、ドラムに一定方向から光が当っているかのような表示を行い、各表示領域における各部の明るさを調整することで、各表示領域に立体感を持たせるようにしてもよい。
【0261】
また、上述した実施の形態では、可変表示装置9に表示される表示領域は、3つの縦ラインそれぞれが直線的に連結されているかのような構成(図3参照)とされていたが、例えば図27に示すように、3つの縦ラインが屈曲して連結されているかのような構成とされていてもよい。
【0262】
この場合、図27に示すように、各表示領域の幅や高さを異ならせるようにすることで、中の縦ラインに属する各表示領域が手前に突出しているかのような構成とされ、左隣の縦ラインに属する各表示領域が左側に向いた状態で設置されているかのような構成とされ、右隣の縦ラインに属する各表示領域が右側に向いた状態で設置されているかのような構成とされる。
【0263】
この例では、左の縦ラインに属する各表示領域が、左方向に行くにつれて幅が狭くなるとともに高さが低くなるようにされるとともに、右の縦ラインに属する各表示領域が、右方向に行くにつれて幅が狭くなるとともに高さが低くなるようにされ、遠近感が出るような構成とされている。
【0264】
従って、中の縦ラインに属する各表示領域が手前に突出したような構成とすることができる。なお、この場合、左右の縦ラインに属する各表示領域に表示される識別情報も、中心部分から離れるに従って幅及び高さが小さくなるように表示され、遠近感がでるような表示がなされる。
【0265】
上記のように、複数の表示領域に、可変表示装置9の端部に向かうにつれて、幅及び高さが変化(変形)された表示領域を含むように構成すれば、各表示領域に遠近感を持たせることができるようになる。なお、可変表示装置9の端部に向かうにつれて、幅と高さのうちのいずれか一方を変化(変形)させることで、遠近感を持たせるようにしてもよい。
【0266】
なお、表示領域の幅や高さを調整することで、向きが変化したドラムを模した表示を行うようにしてもよい。また、遊技中にドラムの向きを変化させることで、信頼度が異なるように構成してもよい。
【0267】
また、所定の表示領域が遊技者の方に近づいてきたり、離れていったりするような表示を行うようにしてもよい。また、各表示領域が、円柱状から角柱状に変化するような表示を行うようにしてもよい。
【0268】
さらに、各表示領域が合体して大きな表示領域となるような表示を行ったり、表示領域が分裂して小さな表示領域となるような表示を行うようにしてもよい。
【0269】
なお、上述した実施の形態にて説明した識別情報が表示領域間を移動する場合の可変表示装置9の表示状態について説明する。
【0270】
図28は、上下に隣接する表示領域間を識別情報(ここでは「7」)が移動する表示領域境界表示がなされているときの当該表示領域における表示状態の例を示す説明図である。
【0271】
図28(A)に示すように上側の表示領域の中央部分に識別情報が表示されている状態から、上側の表示領域の下端方向に移動されていくと、下側の表示領域の上端部から同一の識別情報が出現し、両表示領域において識別情報が同一の速さで同一方向に移動されていく。
【0272】
このとき、図28(B)に示すように、識別情報の上部が上側の表示領域に表示され、識別情報の下部が下側の表示領域に表示された状態となり、両表示領域に表示されている識別情報を組み合わせることで識別情報全体が表される状態となる。
【0273】
その後、さらに識別情報が下方に移動していくと、上側の表示領域の識別情報が両表示領域の境界部分に取り込まれるとともに、下側の表示領域にて識別情報の全体が表示されるようになる。
【0274】
そして、図28(C)に示すように、下側の表示領域の中央部分に識別情報が表示されるようになる。上記のようにして識別情報の表示領域境界表示がなされるので、識別情報が、ドラムの表面を沿うかのように順次移動していく様子が表示される。
【0275】
また、本例では、複数の表示領域に識別情報などの画像を表示する構成としているが、その場合に、複数の表示領域を一体の画像としてまとめて制御する構成としてもよく、また、複数の表示領域を別個の領域として別々に制御する構成としてもよい。
【0276】
上述した実施の形態では特に説明していないが、図柄制御基板80に搭載されているVDP103は、背景画像にスプライト画像を重ね合わせて表示制御する機能を有している。
【0277】
スプライトは背景画像上に重畳される画像を生成するためのものであるから、一般に画面サイズは小さく、図柄などの表示のための使用に適する。よって、VDP103は、一般に、可変表示される特別図柄としての識別情報をスプライト画像として生成し、スプライト画像を背景画像上に重ねた画像を生成する。
【0278】
この例では、予告演出に用いられる識別情報を実現するスプライト画像が、可変表示を行う識別情報の画像を実現するスプライト画像の上側に重ね合わされる。そして、背景画像(例えば、各表示領域や表示領域間の境界部分を含む識別情報以外の全ての画像)に、予告演出に用いられる識別情報を実現するスプライト画像と、可変表示を行う識別情報の画像を実現するスプライト画像とを重ね合わせた画像(この例では、高速変動表示されている可変表示を行う識別情報に、予告演出に用いられる識別情報が重畳された画像となる。)をVRAM等に展開したのち、映像信号を生成してLCD82に出力する。
【0279】
このように、VDP103が有するスプライト画像重ね合わせ機能を用いて、予告演出に用いられる識別情報が表示される。なお、仮想リールデータに基づくスプライト画像を背景画像としてもよい。
【0280】
なお、上記の例では識別情報以外の全ての画像が背景画像となるとして説明したが、背景画像が例えば表示領域間の境界部分のみによって構成されるようにしてもよく、また、背景画像が視認不能あるいは視認し難い構成とされていてもよい。
【0281】
背景画像が表示領域間の境界部分のみによって構成されるとした場合には、例えば、その背景画像と、各表示領域及び予告演出に用いられる識別情報を実現するスプライト画像とを重ね合わせることによって、予告演出に用いられる識別情報を表示するようにすればよい。
【0282】
また、背景画像が視認不能あるいは視認し難い構成とされるとした場合には、例えば、その背景画像と、境界を含む各表示領域及び予告演出に用いられる識別情報を実現するスプライト画像とを重ね合わせることによって、予告演出に用いられる識別情報を表示するようにすればよい。
【0283】
なお、複数の表示領域を別個の領域として別々に制御する場合には、各表示領域毎に、予告演出に用いられる識別情報を実現するスプライト画像などを生成し、それぞれ別個に表示するようにすればよい。すなわち、各表示領域について、それぞれ別個のスプライト画像を用いて処理を行うようにしてもよい。
【0284】
このように、表示制御用CPU101が、複数の表示領域におけるそれぞれの可変表示を別個に行うように構成すれば、各表示領域毎に独立した処理を行うことができるようになる。なお、全部の表示領域を2以上の複数の領域に分割して、それぞれの分割された領域を別個の領域として別々に制御する場合に、分割された領域毎にスプライト画像を用いた表示を行うようにしてもよい。
【0285】
また、上述したように、特別遊技状態となった場合における特定遊技状態(確変大当りとなったあとの大当り遊技状態)の終了表示を示す制御信号(表示制御コマンド)が、特別遊技状態(確変状態)であることを示す表示(背景色を変えるなどの表示)を行うことを指定する制御信号(確変開始コマンド)を兼ねる構成としているので、制御コマンドの数を減らすことが可能となる。
【0286】
なお、上述した実施の形態において、「特定遊技状態」とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特定遊技状態」は、例えば、例えば可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0287】
また、上述した実施の形態において、「特別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特別遊技状態」は、例えば、特別図柄が大当り図柄で揃う確率が高確率状態とされる確変状態、単位時間当りの普通図柄の変動回数が高められる時短状態、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められる開放援助状態などの大当りとなる確率が高められている高確率状態である。
【0288】
なお、時短状態は、可変入賞球装置15の開放回数が高められていることから単位時間当りの入賞回数が増加し、単位時間当りの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。また、同様に、開放援助状態は、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められていることから単位時間当りの入賞回数が増加し、単位時間当りの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。
【0289】
また、上述した実施の形態では、各表示領域において表示され得る図柄が全表示領域それぞれ6図柄(図13(C)参照)であるとしていたが、一部の表示領域で表示され得る図柄の数が、他の表示領域で表示され得る図柄の数と異なるように構成されていてもよい。
【0290】
また、上述した実施の形態では、可変表示装置9における各表示領域において可変表示される場合には、最初に左上図柄と右下図柄が揺れ変動表示され、次いで中上図柄、左中図柄、右中図柄及び中下図柄が揺れ変動表示され、次に右上図柄及び左下図柄が揺れ変動表示され、最後に中中図柄が揺れ変動表示されるというように、4段階で仮停止を行う構成としていたが、仮停止される順番はどのように構成されていてもよい。
【0291】
例えば、3段階で仮停止するようにしたり、また例えば、9つの表示領域において1図柄ずつ順番に仮停止していくようにすることが考えられる。なお、各ライン毎に順番に仮停止していくようにしてもよい。
【0292】
図29は、各縦ライン毎に順番に仮停止する場合における可変表示装置9の表示状態の一例を示す説明図である。図29に示すように、ここでは、多くの大当りラインが設けられている(図24参照)ものとする。
【0293】
この例では、まず、左右の縦ラインにおいて、それぞれ、所定の識別情報が上側に位置する表示領域から下側に位置する表示領域に移動していく「表示領域境界表示」が開始され(図29(B),図29(C))、左の縦ライン(ラインd)の停止タイミングで、左の縦ラインにて識別情報が揺れ変動表示される(図29(D))。
【0294】
ここでは、例えば「左上」の図柄表示エリアの下端部分に「7」の上部が揺れ変動表示されるとともに、「左中」の図柄表示エリアの上端部分に「7」の下部が揺れ変動表示された状態とされる(図29(D))。
【0295】
その後、右の縦ライン(ラインf)にて「表示領域境界表示」が続行されたあと(図29(E))、右の縦ラインの停止タイミングで、右の縦ラインにて識別情報が揺れ変動表示される(図29(F))。
【0296】
ここでは、例えば「右中」の図柄表示エリアの下端部分に「7」の上部が揺れ変動表示されるとともに、「右下」の図柄表示エリアの上端部分に「7」の下部が揺れ変動表示された状態とされる(図29(F))。
【0297】
従って、大当りラインiにてリーチ状態となる(図29(F))。次いで、中の縦ライン(ラインe)にて「表示領域境界表示」が実行されたあと(図29(G),図29(H))、中の縦ラインの停止タイミングで、中の縦ラインにて識別情報が揺れ変動表示される(図29(I))。
【0298】
ここでは、例えば「中中」の図柄表示エリアの中央部分に「7」が揺れ変動表示されることから(図29(I))、ラインiに「7」が揃ったこととなり、大当りとなる。
【0299】
上記のように、各ライン毎に順番に仮停止していく構成としてもよい。この場合に、上記のように、「表示領域境界表示」を用いて識別情報の可変表示を行うようにしてもよい。
【0300】
また、上述した実施の形態では、大当りとならない場合には、リーチ決定用乱数の値(ステップS58a参照)や中図柄の種類(ステップS58h参照)によってリーチ演出を行うか否かを決定するようにしていたが、大当り用の乱数などの本例で用いられている他の乱数の値に従ってリーチ演出を行うか否かを決定するようにしてもよい。
【0301】
また、本例で用いられていない乱数(例えば、変動パターンを決定するための乱数)を用いる構成とし、その乱数を用いてリーチ演出を行うか否かを決定するようにしてもよい。さらに、例えば、複数の乱数を用いて判断を行うなどのように、上記の各手段を複合してリーチ演出を行うか否かを決定するようにしてもよい。
【0302】
また、本実施の形態では、あらかじめ定められた仮表示パターンテーブルを用いてリーチ状態とするラインや表示図柄を決定するようにしてもよいし、例えば、リーチ状態とするラインのみを決定し、各表示領域に表示する図柄をランダムで選択したあと、決定内容と矛盾する図柄(リーチ状態としないことが決定されているライン上において、リーチ状態を構成する原因となっている図柄)を変更する処理を行うなどのように、他の手段によってリーチ状態とするラインや表示図柄を決定するようにしてもよい。
【0303】
また、上述した実施の形態における「識別情報」は、特別図柄とされているものに限られるものでなく、例えば数字、文字、図形など、どのようなものによって表されていてもよい。
【0304】
また、上述した実施の形態では、可変表示装置9における各表示領域がドラム形状となるように構成され(図3参照)、各表示領域の中央部分が手前側に突出したような形状とされるようにしていたが、逆に、各表示領域の中央部分が奥側に窪んだような形状(例えば、中心軸に沿って切断された円筒の内壁の一部のような形状)とされるようにしてもよい。
【0305】
このように構成した場合には、例えば、各表示領域において例えば上端部から下端部方向に識別情報が移動する可変表示がなされる場合に、識別情報が表示領域の上端部から中央方向へ移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が狭くなるとともに高さが低くなるように表示される。
【0306】
すなわち、上端部から中央方向へ移動するにつれて、識別情報の幅及び高さが異なる比率で縮小されていく。その後、中央部分から下端部に移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が広くなるとともに高さが高くなるように表示される。
【0307】
すなわち、中央部分から下端部に移動するにつれて、識別情報の幅及び高さが異なる比率で拡大されていく。なお、可変表示領域9に表示される各表示領域のうちの一部の表示領域が、表示領域の中央部分が奥側に窪んだような形状とされるようにしてもよい。
【0308】
また、上述した実施の形態における各表示領域の「境界」は、具体的には、例えば、境界線が表されている場合におけるその「線」であったり、帯状の境界が表されている場合におけるその「帯」であったりする。また、例えばテープや棒など、各表示領域の「境界」として設けられている部材が位置する部分についても、「境界」の概念に含まれる。
【0309】
また、上述した実施の形態において「表示領域境界表示」を演出に用いる構成としたが、「表示領域境界表示」は、少なくとも、2つの表示領域間で識別情報が移動していくような表示を含むものであればよい。
【0310】
従って、「表示領域境界表示」には、2以上の表示領域間に識別情報を移動させる全ての表示が含まれる。この場合、「表示領域境界表示」に用いられる表示領域の数によって、信頼度(例えば、「表示領域境界表示」をリーチ予告として用いる場合には、リーチ発展信頼度)を異ならせるようにしてもよい。
【0311】
例えば、「7」による「表示領域境界表示」によってリーチ予告がなされた場合の方が、「BAR」による「表示領域境界表示」によってリーチ予告がなされた場合よりもリーチ発展信頼度が高く設定されるようにすればよい。
【0312】
また、「表示領域境界表示」に用いられる表示領域の種類によって、信頼度(例えば、「表示領域境界表示」を大当り予告として用いる場合には、大当り信頼度)を異ならせるようにしてもよい。
【0313】
例えば、「7」による「表示領域境界表示」によって大当り予告がなされた場合の方が、「BAR」による「表示領域境界表示」によって大当り予告がなされた場合よりも大当り信頼度が高く設定されるようにすればよい。
【0314】
また、上述した実施の形態では特に説明していないが、表示領域の「端部」に、表示領域の辺及び角周辺が含まれるようにしてもよい。この場合、例えば、表示領域の「上端部」には、表示領域上側の辺と、その辺の両端部分に存ずる角周辺とが含まれるようにすればよい。
【0315】
また、上述した実施の形態では可変表示装置9としてLCDなどの画像を表示する装置が用いられるようにしていたが、可変表示装置9をドラムによって構成するようにしてもよい。この場合、例えば9個のドラムを用いて、3×3のマトリクス状の可変表示装置を構成するようにすればよい。
【0316】
また、上述した実施の形態では可変表示装置9を図柄制御基板80が制御する構成としていたが、可変表示装置9を主基板31が制御する構成とし、遊技制御手段(CPU56)の制御によって表示領域境界表示などの可変表示を実行する構成としてもよい。
【0317】
さらに、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞に基づいて可変表示装置9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞に基づいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生又は継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0318】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、識別情報表示器に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと、表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データとを含む画像データを記憶している画像情報記憶手段と、仮想リールデータと識別情報画像データとが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで識別情報画像データの相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を増加させていき、変化量がしきい値を越えたことを条件として増加させた識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段からのトリガ信号を出力するタイミングを特定するタイミングデータとを記憶している制御データ記憶手段と、画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成する画像生成手段と、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データに基づいて画像を生成するか否かを決定する決定手段とを備え、画像生成手段は、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成する。
このため、画像処理の負担を掛けることなく、例えば識別情報が描かれたリールが回転しているように表示するという、高度で、かつ、面白みのある動作のある画像を表示することを通じて、遊技者の遊技意欲を増大させることができる。
【0319】
請求項2記載の発明では、複数の表示領域は行列状に配されており、画像情報記憶手段に記憶された画像データには、複数の表示領域の各々を示す画像の生成元の仮想リールデータが含まれており、画像生成手段は、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成する。
このため、例えば3つ以上の表示領域の各々に対して、高度で、かつ、面白みのある動作のある画像を表示するという、表示態様の多様化を図ることが可能となり、より遊技者の遊技意欲を増大させることができる。
ことができる。
【0320】
請求項3記載の発明では、判定手段によって行われた判定結果に応じて、特定遊技状態を発生させる可能性があることを遊技者に予告する特別演出の実行の有無を決定する特別演出実行有無決定手段を備え、特別演出実行有無決定手段によって特別演出を実行することが決定されたことを条件として特別演出において識別情報表示器に表示する画像を、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて生成する。
このため、特別演出のバリエーションが増え、遊技者を飽きさせないようにすることができるし、さらには、遊技の興趣を高めることで遊技者の遊技意欲を増大させることができる。
【0321】
請求項4記載の発明では、判定手段によって行われた判定結果が特定遊技状態を発生させるということを条件として、特定遊技状態を発生させることを遊技者に予告する特定演出の実行の有無を決定する特定演出実行有無決定手段を備え、特定演出実行有無決定手段によって特定演出を実行することが決定されたことを条件として特定演出において識別情報表示器に表示する画像を、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて生成する。
このため、特定演出のバリエーションが増え、遊技者を飽きさせないようにすることができるし、さらには、遊技の興趣を高めることで遊技者の遊技意欲を増大させることができる。
【0322】
請求項5記載の発明では、識別情報表示器に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと、表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データと、仮想リールデータと識別情報画像データとが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで識別情報画像データの相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を変化させていき、変化量がしきい値を越えたことを条件として変化させた識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成する。
このため、画像処理の負担を掛けることなく、例えば識別情報が描かれたリールが回転しているように表示するという、高度で、かつ、面白みのある動作のある画像を表示することを通じて、遊技者の遊技意欲を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】可変表示装置に表示される各表示領域の状態の一例を示す説明図である。
【図4】任意の横ラインに属する各表示領域の構成などを示す説明図である。
【図5】中の縦ラインに属する表示領域の状態の一例を示す説明図である。
【図6】右の縦ラインに属する表示領域の状態の一例を示す説明図である。
【図7】表示領域に表示される識別情報の状態の一例を示す説明図である。
【図8】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図9】図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図10】図9に示す図柄制御基板80の内部構成を示すブロック図である。
【図11】図8に示す主基板31及び図8〜図10に示す図柄制御基板80における図21等に示すリーチ予告の演出及び図23等に示す大当り予告の演出を実行する部分及び図8に示す主基板31及び図4〜図7を用いて説明した識別情報を示す画像の倍率を変更する部分の模式的な内部構成を示すブロック図である。
【図12】各乱数を示す説明図である。
【図13】表示領域の配置や各図柄等の一例を示す説明図である。
【図14】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
【図15】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図16】表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図17】表示制御プロセス処理の全図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図18】表示制御プロセス処理の図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図19】図18に示す図柄変動中処理のステップS852に示すリーチ予告処理の動作を示すフローチャートである。
【図20】表示制御プロセス処理の全図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。
【図21】リーチ予告2による可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【図22】リーチ予告2による可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【図23】大当り予告2による可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【図24】他の大当りラインで大当りとする場合における可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【図25】他の手段によって識別情報の更新を行う場合における可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【図26】立体感を持たせた表示を行う場合の識別情報の表示状態の例を示す説明図である。
【図27】可変表示装置に表示される各表示領域の状態の他の一例を示す説明図である。
【図28】上下に隣接する表示領域間を識別情報が移動する表示領域境界表示がなされているときの表示状態の例を示す説明図である。
【図29】ライン毎に識別情報を停止させる場合における可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
9 可変表示装置
31 主基板
56 CPU
80 図柄制御基板
101 表示制御用CPU
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関し、特に、パチンコ機、スロットマシン等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
【0003】
ここで、従来の遊技機として、遊技盤面の液晶表示器に格子状の窓枠部を形成する窓枠部表示手段と、窓枠部内にそれぞれリールを表示するリール表示手段と、始動口に遊技玉が入賞した時窓枠部内の各リールをそれぞれ独自に変動させるリール変動手段と、複数個のリールを順次停止させるリール停止手段とを備えるものがあった(特許文献1)。
【0004】
また、従来の遊技機として、パチンコ台の所定のホールに入ると、ポリゴン用データメモリからオブジェクトデータを読み出して3次元画像を作成し、3次元画像を2次元射影して得た液晶表示板に表示する表示画像を形成し、液晶表示板に表示させるものがあった(特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−200150号公報
【特許文献2】
特開平10−43387号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載されている遊技機は、液晶表示器に平面画像を表示するだけものであり、高度で、かつ、面白みのある動作のある表示画像を液晶表示板に表示することができなかった。このため、表示画像に起因する遊技者の遊技意欲の増進は限定的であった。
【0007】
また、特許文献2に記載されている遊技機は、オブジェクトデータを読み出して3次元画像を作成するという、複雑な画像処理が必要であり、液晶表示板に立体画像を表示する際の画像処理の負担が大きかった。
【0008】
そこで、本発明は、画像処理の負担を掛けることなく立体画像を表示する遊技機を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞を検出する始動入賞検出手段(例えば、図11に示す始動入賞検出手段110)と、始動入賞検出手段によって始動口への遊技球の入賞が検出されたことを契機として遊技者に有利な特定遊技状態を発生させるか否かを判定する判定手段(例えば、図11に示す大当り制御手段121)と、判定手段による判定結果を示す画像であって互いに識別可能な複数種類の識別情報を示す画像が表示される表示領域を含む識別情報表示器(例えば、図11に示す画像表示装置300)と、識別情報表示器へ画像を表示するにあたり画像を変動する契機となるトリガ信号を出力するための計時手段(例えば、図11に示す計時手段230)と、識別情報表示器に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと、表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データとを含む画像データを記憶している画像情報記憶手段(例えば、図11に示す画像情報記憶部240)と、仮想リールデータと識別情報画像データとが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで識別情報画像データの相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を増加させていき、変化量がしきい値を越えたことを条件として増加させた識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段からのトリガ信号を出力するタイミングを特定するタイミングデータとを記憶している制御データ記憶手段(例えば、図11に示す制御データ記憶部250)と、画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成する画像生成手段(例えば、図11に示す画像生成手段220)とを備え、画像生成手段は、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の遊技機は、複数の表示領域は行列状に配されて(例えば、図21に示すように3行3列に配されて)おり、画像情報記憶手段に記憶された画像データには、複数の表示領域の各々を示す画像の生成元の仮想リールデータが含まれており、画像生成手段は、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成することを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の遊技機は、判定手段によって行われた判定結果に応じて、特定遊技状態を発生させる可能性があることを遊技者に予告する特別演出の実行の有無を決定する特別演出実行有無決定手段(例えば、図11に示す決定手段122)を備え、特別演出実行有無決定手段によって特別演出を実行することが決定されたことを条件として特別演出において識別情報表示器に表示する画像を、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて生成することを特徴とする。
【0012】
さらにまた、本発明の遊技機は、判定手段によって行われた判定結果が特定遊技状態を発生させるということを条件として、特定遊技状態を発生させることを遊技者に予告する特定演出の実行の有無を決定する特定演出実行有無決定手段(例えば、図11に示す決定手段122)を備え、特定演出実行有無決定手段によって特定演出を実行することが決定されたことを条件として特定演出において識別情報表示器に表示する画像を、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて生成することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の遊技機の制御方法は、遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞を検出するステップ(例えば、図14に示すステップS300)と、始動口への遊技球の入賞検出に基づき、判定の結果を示す画像であって互いに識別可能な複数種類の識別情報を示す画像を識別情報表示器に含まれる表示領域に表示するステップ(例えば、図16に示すステップS805)と、識別情報表示器へ画像を表示するにあたり画像を変動する契機となるトリガ信号を計時手段から出力するステップ(例えば、図19に示すステップS852h)と、識別情報表示器に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと、表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データと、仮想リールデータと識別情報画像データとが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで識別情報画像データの相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を変化させていき、変化量がしきい値を越えたことを条件として変化させた識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて画像を生成するステップ(例えば、図16に示すステップS852j)とを含むことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0015】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0016】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0017】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置9が設けられている。可変表示装置9には、図3に示すように、本例では「左上」、「左中」、「左下」、「中上」、「中中」、「中下」、「右上」、「右中」、「右下」の9つの可変表示部(図柄表示エリア=表示領域)を3×3の行列状(マトリクス状)に配置してある。
【0018】
また、本例では、可変表示装置9は、例えばLCD(液晶表示装置)などの画像を表示する装置によって構成され、各表示領域が図3に示すようにドラム形状の画像(仮想リール画像)を表示領域画像として表示するようにしている。すなわち、各表示領域は、それぞれ、横向きに倒した円柱の外壁の一部のような形状とされている。なお、可変表示装置9は、LCDに限らず、例えばCRTや、ビットマップ方式で表示を行う表示装置などであってもよい。
【0019】
図4(A)は、任意の横ラインに属する各表示領域の構成を示す説明図である。図4(A)には、左中右の3つの表示領域が示されている。この例では、中の表示領域における上端部及び下端部の幅(2×L1)と、左右それぞれの表示領域における上端部及び下端部の幅(L2)とが、例えば同一となるように構成される。
【0020】
なお、中の表示領域における中央部の幅(2(L1)+2(a1))と、左右それぞれの表示領域における中央部の幅(L2+((a2)/2)−((a1)/2))とは、同一であってもなくてもよい。なお、「a1」は、中の表示領域と左右の表示領域との境界部分を含む楕円の短経の長さを意味する。また、「a2」は、左の表示領域の左端部分又は右の表示領域の右端部分を含む楕円の短経の長さを意味する。
【0021】
図4(B)は、任意の横ラインに属する各表示領域における識別情報の表示状態を示す説明図である。図4(B)において、「b1」は、中の表示領域に可変表示される識別情報(例えば「BAR」)の両端部分の軌跡を含む楕円の短経の長さを意味する。
【0022】
また、「b2」は、左の表示領域に可変表示される識別情報の右端部分、又は右の表示領域に可変表示される識別情報の左端部分の軌跡を含む楕円の短経の長さを意味する。
【0023】
さらに、「b3」は、左の表示領域に可変表示される識別情報の左端部分、又は右の表示領域に可変表示される識別情報の右端部分の軌跡を含む楕円の短経の長さを意味する。「a1」及び「a2」は、上述した図4(A)に示すものと同一である。この例では、上記の各値がb1<a1<b2<b3<a2となるように各表示領域が構成されており、立体感を持って識別情報が可変表示される。
【0024】
ここで、可変表示装置9における識別情報の可変表示態様について説明する。本例では、ドラム形状の表示領域に識別情報が貼りつけられているかのような表示がなされ、各表示領域にてドラムが回転しているかのように識別情報が可変表示される。
【0025】
よって、この例では、各表示領域にて識別情報(例えば「BAR」)が表示される際には、中央部分にて最も幅が広くなり、上下の端部に行くにつれて幅が狭くなるように表示される。具体的には、図5に示すように、中の縦ラインに属する各表示領域(「中上」、「中中」、「中下」の表示領域)では、中央部分から上下に移動した任意の部分(図5(A)では上端方向に移動した任意の部分)における識別情報の表示幅(例えばW1)よりも、図5(B)に示す中央部分における識別情報の表示幅(W2(>W1))の方が広くなるように表示される。
【0026】
また、図6に示すように、左右の縦ラインに属する各表示領域(「左上」、「左中」、「左下」、「右上」、「右中」、「右下」の表示領域)においても、中央部分から上下に移動した任意の部分(図6(A)では上端方向に移動した任意の部分)における識別情報の表示幅(例えばW1)よりも、図6(B)に示す中央部分における識別情報の表示幅(W2(>W1))の方が広くなるように表示される。
【0027】
また、本例では、上記のように各表示領域にてドラムが回転しているかのように識別情報が可変表示されるので、各表示領域において表示する識別情報の移動(回転)方向における高さは、中央部分に位置しているときに最も高くなるように表示され、端部に行くにつれて低くなるように表示される。
【0028】
すなわち、表示領域に表示される識別情報は、表示領域の中央部分に位置しているときに平面表示形状(例えば図7(A)に示すように、平面状に表示された場合の形状)に近い形状(例えば図7(B)に示すように、ドラムの中央部分であるかのような領域に表示された場合の形状)となり、中央部分から上下方向に移動するにつれて幅及び高さが変化して変形した形状(例えば、図7(C)に示すようなドラムの上端部分であるかのような領域に表示された場合の形状、あるいは図7(D)に示すようなドラムの下端部分であるかのような領域に表示された場合の形状)となる。
【0029】
従って、各表示領域に表示される識別情報は、表示領域を移動していくにつれて、徐々に識別情報の各部分の幅及び高さが異なる比率で変形されていく。すなわち、各表示領域に表示される識別情報は、表示領域を移動していくにつれて、幅及び高さが異なる比率で拡大あるいは縮小されていく。
【0030】
このように、識別情報が表示領域の中央部分に表示されている場合であっても、その識別情報は「平面表示形状(図7(A)参照)」ではないので、「平面表示形状」と「平面表示形状に近い形状(図7(B)参照)」の幅と高さの比は互いに一致しない。また、可変表示の際に、識別情報の各部分の幅及び高さが異なる比率で変形されていくので、「平面表示形状に近い形状」と「変形した形状(図7(C)あるいは図7(D)参照)」の幅と高さの比も互いに一致しない。
【0031】
例えば、図7(C)に示すような、表示領域の上端部分に表示されている識別情報は、上述した平面表示形状と比較して、上端部に近い部分は高い比率で幅及び高さが縮小されており、中央部分に近い部分は低い比率で幅及び高さが縮小されている。
【0032】
上記のように各表示領域が構成されているので、各表示領域において例えば上端部から下端部方向に識別情報が移動する可変表示がなされる場合には、識別情報が表示領域の上端部から中央方向へ移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が広くなるとともに高さが高くなるように表示される。
【0033】
すなわち、上端部から中央方向へ移動するにつれて、識別情報の幅及び高さが異なる比率で拡大されていく。その後、中央部分から下端部に移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が狭くなるとともに高さが低くなるように表示される。
【0034】
すなわち、中央部分から下端部に移動するにつれて、識別情報の幅及び高さが異なる比率で縮小されていく。なお、下端部から上端部方向に識別情報が移動する可変表示がなされる場合には、同様に、識別情報が表示領域の下端部から中央方向へ移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が広くなるとともに高さが高くなるように表示され、その後中央部分から上端部に移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が狭くなるとともに高さが低くなるように表示される。
なお、このように表示するためのデータを、倍率変更データと称し、後述するように、制御データ記憶部に記憶してある。本実施形態では、倍率変更データを、識別情報が上端部に位置するときには、識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分を縮小し、中央部分に移動するにつれて水平方向成分及び垂直方向成分の縮小率を狭めていき、中央部分に到達したときに縮小率がゼロとなるようにする。その後、識別情報が中央部分から下端部に移動するにつれて、識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データを縮小していくようにするデータとしている。但し、倍率変更データは、識別情報が上端部に位置するときには、識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分の拡大率をゼロとし、中央部分に移動するにつれて水平方向成分及び垂直方向成分の拡大率を拡げていき、中央部分に到達したときに縮小率が最大となるようにする。その後、識別情報が中央部分から下端部に移動するにつれて、識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データを縮小していき識別情報が下端部に到達したときに拡大率がゼロとなるようにするデータとしてもよい。
【0035】
また、本例では、図1には示されていないが、可変表示装置9には、可変表示部の一部(例えば、上述した9つの表示領域うちの「右下」の表示領域のさらに右下の領域)に、大当りとされる場合に確変とするか否かを示す確変判定図柄を表示する可変表示部(確変図柄表示領域)がある。確変判定図柄は、例えば方形状の図柄とされ、例えば図柄の色によって確変/非確変の別が報知される。
【0036】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。なお、可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0037】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。
【0038】
遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。また、可変表示装置9の上部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つのLEDによる特別図柄始動記憶表示器(以下、始動記憶表示器という。)18が設けられている。
【0039】
ゲート32を遊技球が通過(入賞ともいう)しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。
普通図柄表示器10の近傍には、普通図柄始動記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。
【0040】
なお、表示図柄(特別図柄、図柄制御基板80が独自に決定する飾り図柄、あるいはそれら両方の図柄を意味する)と普通図柄とを1つの可変表示装置で可変表示するように構成することもできる。
【0041】
普通図柄を当りとするか否かは、遊技球がゲート32を通過したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。可変入賞球装置15は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0042】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。
【0043】
また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b及び右枠ランプ28cが設けられている。
【0044】
さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b及び右枠ランプ28c及び装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
【0045】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0046】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において表示図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0047】
可変表示装置9における表示図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに仮停止し、その後停止状態となる。仮停止時の表示図柄の組合せが特定の組合せであり、停止時の表示図柄(特別図柄)が大当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に移行する。
【0048】
すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、又は、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0049】
仮停止時の可変表示装置9における表示図柄の組合せが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組合せであり、停止時の表示図柄が大当り図柄である場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0050】
図8は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図8には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射制御基板91及び図柄制御基板80も示されている。
【0051】
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301A及びクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21及び大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0052】
なお、図8には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。
【0053】
すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。スイッチと称されているものがセンサと称されているもの等でもよいこと、すなわち、スイッチが遊技媒体検出手段の一例であることは、他の実施の形態でも同様である。
【0054】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0055】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56及びI/Oポート部(I/O)57を含む。
【0056】
この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54及びI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。
【0057】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部又は全部が、電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部又は全部の内容は保存される。
【0058】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0059】
この実施の形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表示器41及び装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51及び球切れランプ52の表示制御を行う。
【0060】
なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよく、この実施の形態及び他の実施の形態で用いられているLEDも他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例である。
【0061】
本例では、ランプ制御手段は、発光体により遊技演出を行う場合には、遊技演出に用いられる全ての発光体を使用(各演出パターンのそれぞれにおいて、全ての発光体が点灯される。)して演出を行う。
【0062】
また、特別図柄、飾り図柄、確変判定図柄を可変表示する可変表示装置9、及び普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御用CPU101によって行われる。
【0063】
図9は、図柄制御基板80内の回路構成を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポート(ポート0,2)570,572及び出力バッファ回路620,62Aとともに示すブロック図である。出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデータが出力され、出力ポート570からは1ビットのストローブ信号(INT信号)が出力される。
【0064】
表示制御用CPU101は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からノイズフィルタ107及び入力バッファ回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例えば汎用ICである74HC540,74HC14を使用することができる。
【0065】
なお、表示制御用CPU101がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路105A,105Bと表示制御用CPU101との間に、I/Oポートが設けられる。
【0066】
なお、各種コマンドは、例えば、1バイトのMODEデータと1バイトのEXTデータという2つのデータを含む構成としている。
【0067】
そして、表示制御用CPU101は、受信した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示される画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD82に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号及び同期信号をLCD82に出力する。
【0068】
なお、図9には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、及び使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される人物、動物、又は、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0069】
入力バッファ回路105A,105Bは、主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、図柄制御基板80側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すなわち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポートともに不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が主基板31側に伝わることはない。
【0070】
高周波信号を遮断するノイズフィルタ107として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によって、表示制御コマンドに基板間でノイズが重畳したとしても、その影響は除去される。また、主基板31のバッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設けてもよい。
【0071】
図10は、図9に示す図柄制御基板80の内部構成を示すブロック図である。図柄制御基板80は、主基板31とは独立して画像処理のための表示制御を行うものである。なお、図10において、図9に示した部分と同様の部分には同一符号を付している。
【0072】
図柄制御基板80は、主基板31から出力される表示制御コマンド(変動パターン指定コマンド)に基づいて画像を生成して、可変表示装置9上に表示する。
【0073】
RAM44は、表示制御用CPU101によって作業領域として利用される半導体メモリである。
【0074】
VDP103は、表示制御用CPU101とは独立した2次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM8をマッピングしているものである。
【0075】
VRAM8は、VDP103によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。
【0076】
LCD駆動回路45は、VDP103から入力された画像データを、色信号と同期信号とからなるビデオ信号に変換し、可変表示装置9に出力するものである。
【0077】
ここで、VDP103は、図10に示すように、CPUインターフェース11と、アトリビュートテーブル12と、スプライト演算部13と、CGROMインターフェース42と、VRAMインターフェース43と、カラーバスコントローラ36と、パレットテーブル46と、DAC用変換テーブル17と、D/Aコンバータ19と、同期タイミングコントローラ40とを備えている。
【0078】
CPUインターフェース11は、表示制御用CPU101からの描画命令を取り込むためのものである。
【0079】
アトリビュートテーブル12は、表示する各画像データに対する属性、例えば、サイズ、移動方向、移動量を定義する関数や、スプライトデータ毎に設定された優先度等の属性を格納するものである。
【0080】
スプライト演算部13は、スプライト画像を走査展開するための位置計算等の演算処理を行うためのものである。
【0081】
CGROMインターフェース42は、キャラクタROM86に格納されたキャラクタ画像データを読み出すためのインターフェースである。
【0082】
VRAMインターフェース43は、VRAM8に対するデータの入出力を行うためのインターフェースである。
【0083】
カラーバスコントローラ36は、カラーコードやパレットコードの入出力を行うためのものである。
【0084】
パレットテーブル46は、カラーバスコントローラ36により設定されたパレットコードに基づいて画像データの色を決定するものである。
【0085】
DAC用変換テーブル17は、可変表示装置9に用いられるLCDの表示特性に合わせ、パレットテーブル46により決定された色が正しく表示されるようにガンマ補正等を行うためのものである。
【0086】
D/Aコンバータ19は、DAC用変換テーブル17により補正されたデジタル信号をアナログ信号に変換するものである。
【0087】
同期タイミングコントローラ40は、発振回路85からのクロック信号及びリセット回路83からのリセット信号に基づいて、LCD駆動回路45に供給する同期信号(水平同期信号、垂直同期信号、クロック信号)を出力したり、発振回路85からのクロック信号と先に入力しているタイミングデータとに基づいてトリガ信号をスプライト演算部13へ出力するものである。
【0088】
図11は、図8に示す主基板31及び図8〜図10に示す図柄制御基板80における図21等に示すリーチ予告の演出及び図23等に示す大当り予告の演出を実行する部分及び図8に示す主基板31及び図4〜図7を用いて説明した識別情報を示す画像の倍率を変更する部分の模式的な内部構成を示すブロック図である。
【0089】
図11に示すように、主制御基板100は、遊技機における遊技を統括的に制御するものであり、以下説明する始動入賞検出手段110と、遊技制御部120と、抽選手段130とを備えている。なお、主制御基板100は、図8に示す主基板31に相当するものである。
【0090】
始動入賞検出手段110は、遊技領域に設けた始動入賞口14に付帯される検出スイッチからの信号に基づいて、始動入賞口14への遊技球の入賞を検出し、検出信号を遊技制御部120へ出力するものである。
【0091】
遊技制御部120は、始動入賞検出手段110によって始動入賞口14への遊技球の入賞が検出されたことを契機として、抽選手段130側に大当りを発生させるか否かを判定するための乱数値の抽選を行うように促す抽選命令を出力し、抽選命令に応じて抽選手段130側から出力される抽選結果に基づいて大当りを発生させるか否かを判定し、大当りを発生させるという判定を行ったときに大当りを発生させる大当り制御手段121を備える。
【0092】
また、大当り制御手段121は、以下説明する大当り抽選手段131における抽選結果に応じて、種々の抽選命令を抽選手段130へ出力し、応答される種々の抽選結果に基づいて各種判定を行うものである。
【0093】
さらに、遊技制御部120は、以下説明する変動パターン抽選手段136における抽選結果に応じて、始動入賞検出手段110によって始動入賞口14への遊技球の入賞が検出されたことを契機として後述する制御データ記憶部250に記憶してある制御データに基づいて生成した画像による演出を行うか否かを決定したり、後述する制御データ記憶部250に記憶されている倍率変更データに基づいて画像を生成するか否かを決定したりする決定手段122を備える。
【0094】
さらにまた、遊技制御部120は、大当り制御手段121の判定結果を示す内容等を含むコマンドを表示制御基板200へ出力するコマンド出力手段123(図9に示す出力ポート570,572及び出力バッファ回路620,62Aに相当する)を備える。
【0095】
抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、大当りを発生させるか否かを判定するための乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力する大当り抽選手段131を備える。
【0096】
また、抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、始動入賞検出手段110によって始動入賞口14への遊技球の入賞が検出されたことを契機として後述する制御データ記憶部250に記憶してある制御データに基づいて生成した画像による演出を行うか否かを決定するための乱数値の抽選や、後述する制御データ記憶部250に記憶されている倍率変更データに基づいて画像を生成するか否かを決定するための乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力する変動パターン抽選手段136を備える。
【0097】
また、抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、画像表示装置300に最終導出表示図柄として導出表示する図柄を決定するための乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力する停止図柄抽選手段132を備える。
【0098】
さらに、抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、リーチ演出を実行するか否かを決定するための乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力するリーチ抽選手段135を備える。
【0099】
また、抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、大当り予告を実行するか否かを決定する乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力する大当り予告抽選手段134を備える。
【0100】
ここで、本実施形態では、大当り予告には、大当り予告1,2という2つを用意してある。例えば、大当り予告1は大当りが発生する可能性がある旨を比較的短時間で報知する演出とし、大当り予告2は大当り予告1を発展させて大当りが発生する可能性がある旨を比較的長時間で報知する演出としている。
大当り予告を実行するか否かを決定する乱数値と比較する判定値には、「大当り予告を実行しない」、「大当り予告1を実行する」、「大当り予告2を実行する」という判定結果が得られるようにしてある。
【0101】
さらに、抽選手段130は、遊技制御部120から出力される抽選命令に従って、リーチ予告を実行するか否かを決定する乱数値の抽選を行って、抽選結果を遊技制御部120へ出力するリーチ予告抽選手段133を備える。
【0102】
ここで、本実施形態では、リーチ予告には、リーチ予告1,2という二種類を用意してあり、リーチ予告を実行するか否かを決定する乱数値と比較する判定値には、「リーチ予告を実行しない」、「リーチ予告1を実行する」、「リーチ予告2を実行する」という判定結果が得られるようにしてある。
【0103】
表示制御基板200は、画像表示装置300への特別図柄の表示に関する制御を行うものであり、以下説明するコマンド入力手段210と、画像生成手段220と、計時手段230と、画像情報記憶部240と、制御データ記憶部250とを備えている。なお、表示制御基板200は、図8に示す図柄制御基板80に相当するものである。
【0104】
コマンド入力手段210は、コマンド出力手段123から出力されたコマンドを入力し、画像生成手段220へ出力するものであり、図9に示すノイズフィルタ107及び入力バッファ回路105A,105Bに相当する。
【0105】
計時手段230は、制御データ記憶部250に記憶されているタイミングデータに従って、画像表示装置300への画像表示に関する時間を計時するものであり、図9に示す発振回路85と表示制御用CPU101に相当する。
【0106】
画像情報記憶部240は、画像表示装置300に表示する画像の生成元である画像データを記憶しているものであり、図9に示すキャラクタROM86に相当する。
【0107】
制御データ記憶部250は、画像情報記憶部240に記憶している、第1表示領域に対応する表示領域画像データ(仮想リールデータ)に基づく仮想画像と、識別情報画像データに基づく仮想画像とを重ね合わせ、計時手段230からトリガ信号が出力されるたびに、第1表示領域に対応する表示領域画像データに基づく仮想画像と識別情報画像データに基づく仮想画像とを相対的に移動させ、第1表示領域に対応する表示領域画像データに基づく仮想画像との重ね合わせ範囲外となった部分の識別情報画像データに基づく仮想画像を、第2表示領域に対応する表示領域画像データに基づく仮想画像に重ね合わせるための制御データと、仮想リールデータと識別情報画像データとに基づく仮想画像が有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで識別情報画像データに基づく仮想データの相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を増加させていき、変化量がしきい値を越えたことを条件として増加させた識別情報画像データに基づく仮想データの垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段230からのトリガ信号を出力するタイミングを特定するタイミングデータとを記憶しているものであり、図9に示す制御データROM102に相当する。
【0108】
画像生成手段220は、コマンド入力手段210から出力されたコマンドの内容を解析し、解析結果に従って画像情報記憶部240に記憶されている画像データと計時手段230から出力されるトリガ信号とに基づいて、画像表示装置300を駆動するLCD駆動回路45に、ビデオ信号を出力するものであり、図9に示す表示制御用CPU101、VDP103及びVRAM8に相当する。
また、画像生成手段220は、決定手段によって制御データに基づいて生成した画像による演出を行うと決定されたことを条件として、制御データ記憶部250に記憶されている制御データと画像情報記憶部240に記憶されている画像データと計時手段230から出力されるトリガ信号とに基づいて画像を生成するものでもある。
さらに、画像生成手段220は、制御データ記憶部250に記憶されている倍率変更データに基づいて画像を生成することが決定手段122によって決定されたことを条件として、制御データ記憶部250に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶部240に記憶されている画像データと計時手段230から出力されるトリガ信号とに基づいて画像表示装置300に表示する画像を生成するものである。
【0109】
画像表示装置300は、複数種類の特別図柄を示す画像を導出表示したり、リーチ演出に関する画像が表示されるものであり、図9に示すLCD82に相当する。
【0110】
なお、抽選手段130に備える種々の手段の幾つかは、表示制御基板200に備えるようにしてもよい。例えば、図11及び以下説明する図12の抽選手段130内における破線囲み内の各手段を表示制御基板200に備え、さらに各手段で抽選した乱数値を用いた判定を表示制御基板200側で行うこともできる。ちなみに、本実施形態では、以下、大当り予告抽選手段134及びリーチ予告抽選手段133を、表示制御基板200に備える場合を例に説明する。
【0111】
図12は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用=特別図柄決定用)
(2)ランダム2−1:左右のはずれ図柄決定用
(3)ランダム2−2:中のはずれ図柄決定用
(4)ランダム3:大当り時に確変とするか非確変とするかを決定する(確変判定図柄決定用=確変判定用)
(5)ランダム4:リーチとするか否かを決定する(リーチ決定用=リーチ判定用)
【0112】
なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(5)の乱数以外の乱数(例えば、初期値決定用乱数)も用いられている。また、例えば各乱数に定期的に初期値(例えば各乱数毎にそれぞれ定められている初期値)を設定するなどして、上記(1)〜(5)の乱数が互いに同期しないように構成されていることが望ましい。
【0113】
図13(A)は、この実施の形態で用いられる各表示領域の配置の一例を示す説明図である。図13(B)は、この実施の形態における大当りラインの一例を示す説明図である。図13(C)は、この実施の形態で用いられる各表示図柄の一例を示す説明図である。
【0114】
図13(A)に示すように、この実施の形態では、3×3のマトリクス状の9つの表示領域において、図柄の可変表示が行われる。表示領域のうち、左中、中中、右中の表示領域が「特定表示領域」とされ、その他の表示領域は「飾り表示領域」とされる。また、図柄の左中右それぞれの上中下図柄として表示される各図柄は、図13(C)に示すように、「7」、「BAR」、「フルーツ」、「○」を含む6図柄である。なお、本例では、「7」、「○」、「フルーツ」、「○」、「BAR」、「○」、の順で可変表示がなされる。
【0115】
また、本例では、図13(B)に示すように、8つの大当りライン(3つの横ライン(ラインa、ラインb、ラインc)、3つの縦ライン(ラインd、ラインe、ラインf)、2つの斜めライン(ラインg、ラインh)の合計8ライン)が設定されている。
【0116】
それぞれの大当りラインにそれぞれ含まれる複数(本例では3つ)の表示領域を「組合せ表示領域」という。
【0117】
従って、本例では、特定表示領域のみによって構成される組合せ表示領域が1組存在し、飾り表示領域のみによって構成される組合せ表示領域が2組存在し、特定表示領域と飾り表示領域の組合せによって構成される組合せ表示領域が5組存在することになり、合計8組の組合せ表示領域が存在することになる。
【0118】
この実施の形態では、8つの大当りラインのうち1つのライン(いずれかの組合せ表示領域)において図柄が全て「7」で揃うと大当りとなるように制御され、複数のライン(複数の組合せ表示領域)において同時に図柄が全て「7」で揃うと確変大当りとなるように制御される。
【0119】
よって、この実施の形態では、いずれかの大当りライン上の2つの表示領域で「7」が揃い、その大当りライン上の残り1つの表示領域がまだ可変表示中であるときにリーチ演出が実行される。
【0120】
なお、本例では大当りライン上の各表示領域によって組合せ表示領域が構成されるようにしていたが、組合せ表示領域の構成はこれに限られるものでない。例えば、隣接する4つの表示領域(例えば図13(A)における(1)、(2)、(4)及び(5)の表示領域)によって組合せ表示領域を構成するようにしてもよく、図13(A)に示したマトリクスの4隅の表示領域(例えば(1)、(3)、(7)及び(9)の表示領域)によって組合せ表示領域を構成するようにしてもよい。
【0121】
図14は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図14に示す特別図柄プロセス処理は、例えば2ms毎に繰り返し実行される処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S309のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0122】
特別図柄変動待ち処理(ステップS300):始動入賞口14に打球入賞して始動口スイッチ14aがオンするのを待つ。始動口スイッチ14aがオンすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+1するとともに大当り決定用乱数等を抽出する。
【0123】
特別図柄判定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、抽出されている大当り決定用乱数の値に応じて大当りとするかはずれとするか決定する。
【0124】
停止図柄設定処理(ステップS302):左右中図柄の停止図柄を決定する。
【0125】
リーチ動作設定処理(ステップS303):左右中の停止図柄の組合せに基づいてリーチ動作するか否か決定するとともに、リーチとすることに決定した場合にはリーチ時の変動期間を決定する。
【0126】
全図柄変動開始処理(ステップS304):可変表示装置9において全図柄が変動開始されるように制御する。このとき、図柄制御基板80に対して、左右中最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが送信される。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。
【0127】
全図柄停止待ち処理(ステップS305):所定時間(ステップS310の変動短縮タイマで示された時間)が経過すると、可変表示装置9において表示される全図柄が停止される。そして、停止図柄が大当り図柄の組合せである場合には、内部状態(プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0128】
大入賞口開放開始処理(ステップS306):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当りフラグ(大当り中であることを示すフラグ)のセットを行う。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS307に移行するように更新する。
【0129】
大入賞口開放中処理(ステップS307):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータを図柄制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0130】
特定領域有効時間処理(ステップS308):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、且つ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS306に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、又は、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS309に移行するように更新する。
【0131】
大当り終了処理(ステップS309):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0132】
図15は、コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された表示制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されているコマンドの内容が確認される。
【0133】
コマンド解析処理において、表示制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS681)。
【0134】
格納されているか否かは、コマンド受信カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、表示制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS682)。
なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0135】
読み出した受信コマンドが左図柄指定コマンドであれば(ステップS683)、そのコマンドのEXTデータを左停止図柄格納エリアに格納し(ステップS684)、対応する有効フラグをセットする(ステップS685)。
なお、左図柄指定コマンドであるか否かは、2バイトの表示制御コマンドのうちの1バイト目(MODEデータ)によって直ちに認識できる。
【0136】
読み出した受信コマンドが中図柄指定コマンドであれば(ステップS686)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを中停止図柄格納エリアに格納し(ステップS687)、対応する有効フラグをセットする(ステップS688)。
【0137】
読み出した受信コマンドが右図柄指定コマンドであれば(ステップS689)、そのコマンドのEXTデータを右停止図柄格納エリアに格納し(ステップS690)、対応する有効フラグをセットする(ステップS691)。
【0138】
なお、左中右停止図柄格納エリアは、図柄制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
【0139】
読み出した受信コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS692)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターン格納エリアに格納し(ステップS693)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS694)。
【0140】
なお、変動パターン格納エリアは、図柄制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
【0141】
次いで、表示制御用CPU101は、後述する仮表示図柄パターン決定用乱数を抽出し、仮表示図柄パターン判定値格納領域の格納値を更新して仮表示図柄パターン判定値を保存する(ステップS695)。
【0142】
具体的には、仮表示図柄パターン決定用乱数として仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値を抽出し、抽出した値を仮表示図柄パターン判定値格納領域に格納することで、仮表示図柄パターン判定値格納領域の格納値を更新する。
【0143】
仮表示図柄パターン判定値格納領域は、後述する仮表示図柄決定処理の際に実際に使用される仮表示図柄パターン決定用の乱数値が格納される記憶領域であり、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている。
【0144】
仮表示図柄パターン決定用カウンタは、仮表示図柄パターン決定用の乱数値が格納されるカウンタであり、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている。仮表示図柄パターン決定用カウンタは、例えば、初期化処理の際に初期値(例えば、「00」)が設定される。
【0145】
また、表示制御用CPU101は、後述するリーチ予告用乱数を抽出し、リーチ予告判定値格納領域の格納値を更新してリーチ予告判定値を保存する(ステップS696)。
【0146】
具体的には、リーチ予告用乱数としてリーチ予告決定用カウンタの格納値を抽出し、抽出した値をリーチ予告判定値格納領域に格納し、リーチ予告判定値格納領域の格納値を更新する。リーチ予告判定値格納領域は、後述するリーチ予告決定処理の際に実際に使用されるリーチ予告決定用の乱数値(リーチ予告判定値)が格納される記憶領域であり、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている。
【0147】
リーチ予告決定用カウンタは、リーチ予告決定用の乱数値が格納されるカウンタであり、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている。リーチ予告決定用カウンタは、例えば、図柄制御基板80の初期化処理の際に初期値(例えば、「00」)が設定される。
【0148】
さらに、表示制御用CPU101は、後述する大当り予告用乱数を抽出し、大当り予告判定値格納領域の格納値を更新して大当り予告判定値を保存する(ステップS697)。
【0149】
具体的には、大当り予告用乱数として大当り予告決定用カウンタの格納値を抽出し、抽出した値を大当り予告判定値格納領域に格納し、大当り予告判定値格納領域の格納値を更新する。
【0150】
大当り予告用乱数格納領域は、後述する大当り予告決定処理の際に実際に使用される大当り予告決定用の乱数値(大当り予告判定値)が格納される記憶領域であり、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている。
【0151】
大当り予告決定用カウンタは、大当り予告決定用の乱数値が格納されるカウンタであり、例えば図柄制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。大当り予告決定用カウンタは、例えば、図柄制御基板80の初期化処理の際に初期値(例えば、「00」)が設定される。
【0152】
次いで、表示制御用CPU101は、仮表示図柄パターン決定用カウンタに格納されている値を、受信した変動パターンコマンドの受信回数及びEXTデータに基づいて更新する仮表示図柄パターン決定用カウンタ更新処理を行う(ステップS721)。
【0153】
また、表示制御用CPU101は、リーチ予告決定用カウンタに格納されている値を、受信した変動パターンコマンドの受信回数及びEXTデータに基づいて更新するリーチ予告決定用カウンタ更新処理を行う(ステップS722)。
【0154】
さらに、表示制御用CPU101は、大当り予告決定用カウンタに格納されている値を、受信した変動パターンコマンドの受信回数及びEXTデータに基づいて更新する大当り予告決定用カウンタ更新処理を行う(ステップS723)。
【0155】
そして、ステップS692にて読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS724)。
【0156】
図16は、表示制御用CPU101等が実行する表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0157】
表示制御コマンド受信待ち処理(ステップS800):変動時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグがセットされたか否か確認する。そのようなフラグは、受信コマンドバッファに格納された受信コマンドが、変動パターンコマンドである場合にセットされる。
【0158】
仮表示図柄決定処理(ステップS801):仮表示図柄パターンを特定し、その仮表示図柄パターンに応じて仮表示図柄を決定する。
ここで、仮表示図柄とは、例えば、はずれ時用と大当り時用とを用意してあり、リーチ演出の態様に応じて可変表示装置9に仮に表示する図柄であり、パターン化してある。
【0159】
リーチ予告、大当り予告決定処理(ステップS802):リーチ予告及び大当り予告を行うか否か決定する。
【0160】
全図柄変動開始処理(ステップS803):各表示図柄の変動が開始されるように制御する。
なお、本ステップから以下説明する図柄変動中処理(ステップS804)、全図柄停止待ち設定処理(ステップS805)において、制御データROM102に記憶されている倍率変更データに従って、表示対象である表示図柄の倍率を変更して、識別情報が描かれた仮想リールが回転しているように表示する。
【0161】
図柄変動中処理(ステップS804):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度や背景、キャラクタ)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、各表示図柄の停止制御を行う。
【0162】
全図柄停止待ち設定処理(ステップS805):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示制御コマンド(確定コマンド)を受信していたら、仮停止図柄を表示したあと図柄の変動を停止して停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0163】
大当り中処理(ステップS806):変動時間の終了後、大当り中の表示の制御を行う。
【0164】
図17は、図16に示す全図柄変動開始処理(ステップS803)を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理において、表示制御用CPU101は、まず、変動時間タイマをスタートする(ステップS840)。次いで、表示図柄の変動を開始し(ステップS841)、表示制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS842)。
【0165】
図18は、図16に示す図柄変動中処理(ステップS804)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、表示制御用CPU101は、リーチ予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS851)。
【0166】
タイムアウトしていたら、既に決定されているリーチ予告態様による表示が行われるようにVDP103を制御する(ステップS852)。
【0167】
また、大当り予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS853)。
【0168】
タイムアウトしていたら、大当り予告1の態様による表示が行われるようにVDP103を制御する(ステップS854)。
【0169】
そして、大当り予告2による予告が行われることに決定していた場合には(ステップS855)、大当り予告2開始時間決定用タイマをスタートする(ステップS856)。
【0170】
この実施の形態では、大当り予告2は大当り予告1の発展形であるとしているので、大当り予告2による予告は、大当り予告1による予告がなされてから所定時間後(大当り予告2開始時間決定用タイマのタイムアウトまで)に行われる。
【0171】
また、表示制御用CPU101は、大当り予告2開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS857)。
【0172】
タイムアウトしていたら、大当り予告2の態様による表示が行われるようにVDP103を制御する(ステップS858)。
【0173】
次いで、表示制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS859)。
【0174】
変動時間タイマがタイムアウトした場合には、表示制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理(ステップS805)に対応した値に変更する(ステップS860)。
【0175】
図19は、図18に示す図柄変動中処理のステップS852に示すリーチ予告処理の動作を示すフローチャートである。リーチ予告処理を実行することによって、例えば図21等に示すように仮想リール上に描かれた「7」を示す識別情報が、隣接する表示領域に亘って移動していくように見えるようにすることができる。
【0176】
リーチ予告処理では、まず、表示制御用CPU101は、制御データROM102に記憶されている制御データ及び倍率変更データを、読み出し済みであるか否かを判定する(ステップS852a)。
【0177】
ステップS852aの判定の結果、制御データ及び倍率変更データを読み出し済みである場合には、ステップS852cに移行する。一方、制御データ及び倍率変更データを読み出し済みでない場合には、表示制御用CPU101は、制御データROM102に記憶されている制御データ及び倍率変更データを読み出して、VDP103側へ出力する(ステップS852b)。
【0178】
併せて、表示制御用CPU101は、制御データROM102に記憶されているタイミングデータを読み出し、内蔵する計時手段からトリガ信号を所要のタイミングでVDP103側へ出力できるようにする。
【0179】
VDP103では、表示制御用CPU101から出力された制御データを、CPUインターフェース11を介して入力して、アトリビュートテーブル12に格納されているデータとともに、スプライト演算部13へ出力する。
【0180】
つづいて、表示制御用CPU101は、キャラクタROM86に記憶されている仮想リールデータと識別情報画像データとを含む画像データを、読み出し済みであるか否かを判定する(ステップS852c)。
【0181】
ステップS852cの判定の結果、画像データを読み出し済みである場合には、ステップS852gに移行する。一方、画像データを読み出し済みでない場合には、表示制御用CPU101は、キャラクタROM86に記憶されている画像データを読み出すようにVDP103へ命令し、VDP103はこの命令に従って、CGROMインターフェース42を通じてキャラクタROM86に記憶されている画像データを読み出し、スプライト演算部13へ出力する(ステップS852d)。
【0182】
スプライト演算部13は、先に入力している制御データとキャラクタROM86から読み出した画像データとに基づいて、仮想リールデータと識別情報画像データとの各スプライト画像をする(ステップS852e)。
【0183】
ここで、識別情報画像データに基づくスプライト画像は「7」を示す画像である。仮想リールデータに基づくスプライト画像は図1の可変表示装置9に示すように3行3列の9つの表示領域の枠を示す画像である。識別情報画像データに基づくスプライト画像の大きさは、1つの表示領域と同じ大きさとしている。
【0184】
つぎに、スプライト演算部13は、仮想リールデータに基づくスプライト画像と識別情報画像データに基づくスプライト画像との各配置位置を指定して、VRAMインターフェース43を通じてVRAM8に出力する。この際、スプライト画像の各位置は、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左上の表示領域と識別情報画像データに基づくスプライト画像とが一致した状態で重なるようにする(ステップS852f)。
【0185】
その後、識別情報画像データに基づくスプライト画像の倍率を、倍率変更データに従って変更する(ステップS852g)
【0186】
つづいて、スプライト演算部13は、表示制御用CPU101からのトリガ信号の出力の有無を判定する(ステップS852h)。
【0187】
ここで、表示制御用CPU101では、内蔵する計時手段によって、発振回路85からのクロック信号と先に入力しているタイミングデータとに基づくトリガ信号を生成して、スプライト演算部13へ出力するようにしている。
【0188】
ステップS852gの判定の結果、表示制御用CPU101からのトリガ信号がない場合には、図19に示す処理を一旦終了する。一方、表示制御用CPU101からのトリガ信号がある場合には、スプライト演算部13は、VRAM8内に展開している識別情報画像データは移動させないようにした状態で、仮想リールデータに基づくスプライト画像を、所定距離だけ上方向へ移動させる(ステップS852i)。
【0189】
こうすることによって、識別情報画像データに基づくスプライト画像が、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左上の表示領域から、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左中の表示領域に徐々に重なっていくようにする。つづいて、VRAM8内の仮想リールデータに基づくスプライト画像と識別情報画像データに基づくスプライト画像との重なる領域の情報に対して、VRAM8内でカラーバスコントローラ36及びパレットテーブル46による所要の色付けを行う等の画像処理を施す。
【0190】
つぎに、VDP103は、VRAM8内で画像処理が施された情報を、VRAMインターフェース43を通じて入力する。その後、DAC用変換テーブル17及びD/Aコンバータ19によって変換されたアナログ信号の画像データをLCD駆動回路45へ出力する。
【0191】
LCD駆動回路45は、VDP103から出力された画像データを、色信号と同期信号とからなるビデオ信号に変換し、可変表示装置9に出力してから、図19に示す処理を一旦終了する(ステップS852j)。
【0192】
こうして、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左上の表示領域に対して重ならなくなった識別情報画像データに基づくスプライト画像が、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左中の表示領域に重なるようにすることによって生成した画像を可変表示装置9に表示する。
【0193】
なお、ステップS852hに示す処理を数回実行することで、識別情報画像データに基づくスプライト画像が、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左中の表示領域から、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左下の表示領域に徐々に重なっていくようになる。
【0194】
このため、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左中の表示領域に対して重ならなくなった識別情報画像データに基づくスプライト画像が、仮想リールデータに基づくスプライト画像の左下の表示領域に重なるようにすることによって生成した画像を可変表示装置9に表示するようになる。
【0195】
図20は、図16の全図柄停止待ち処理(ステップS805)を示すフローチャートである。全図柄停止待ち処理において、表示制御用CPU101は、ステップS827a〜ステップS827dのいずれかによって決定された仮表示図柄を仮停止状態(揺れ変動状態)で表示する制御を行う(ステップS871)。
【0196】
次いで、全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信しているか否か確認する(ステップS872)。
【0197】
全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信していれば、仮表示図柄が大当りとなる図柄となっている場合(本例では縦横斜めの8つのラインのうちのいずれかで「7」が揃っている場合)には(ステップS873のY)、表示制御用CPU101は、大当りとなることを示す表示(例えば「大当り」や「フィーバー」など)を可変表示装置9に表示させる表示制御を行う(ステップS874)。
【0198】
具体的には、「大当り」の表示指示をVDP103に通知する。すると、VDP103は、指示された表示の画像データを作成する。また、画像データを背景画像と合成する。なお、大当りとなることを示す表示を行う際には、確変か否かを示す確変判定図柄を可変表示装置9に表示させる表示制御も行われる。大当り表示を行うと、あるいは大当りでなければ、表示制御用CPU101は、図柄の変動を停止させて可変表示装置9に確定図柄を表示する制御を行う(ステップS875)。
【0199】
そして、次の表示制御コマンドの受信までの時間を監視するために、コマンド無受信タイマをスタートさせる(ステップS876)。
【0200】
全図柄停止を指定する表示制御コマンドを受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS878)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置9にエラー画面を表示する制御を行う(ステップS879)。
【0201】
ステップS876の処理を行ったら、ステップS875にて大当り図柄を表示した場合には、表示制御用CPU101は、表示制御プロセスフラグの値を大当り中処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS877)。なお、ステップS875にて大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示した場合)には、表示制御用CPU101は、表示制御プロセスフラグの値を表示制御コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する。
【0202】
つぎに、本例の表示制御用CPU101が実行する予告演出表示処理の際の可変表示装置9の表示状態の例について説明する。ここでは、予告演出の例として、リーチ予告2と大当り予告2について説明する。
【0203】
まず、リーチ予告2によるリーチ予告演出を行う場合の処理について説明する。図21及び図22は、リーチ予告2によるリーチ予告演出が実行されているときの可変表示装置9の表示状態の例を示す説明図である。
【0204】
リーチ予告2では、図21に示すように、表示制御用CPU101は、可変表示装置9における全図柄領域において高速変動が行われている際に、まず、「左上」の図柄表示エリアの上端部から識別情報(例えば「BAR」(矩形で図示する部分))を出現させる(図21(A))。
【0205】
つづいて、出現させた識別情報を「左上」の図柄表示エリアの中央方向に移動させる(図21(B))。
【0206】
次いで、表示制御用CPU101は、「左上」の図柄表示エリアの下端方向に識別情報を移動させるとともに、隣接する可変表示領域との境界部分(ここでは「左中」の図柄表示エリアの上端部)から同一の識別情報を出現させる(図21(C))。
【0207】
そして、「左上」の図柄表示エリアに表示されている識別情報がその下端部分(隣接する可変表示領域との境界部分)に取り込まれるような表示制御を行うとともに、「左中」の図柄表示エリアに出現させた識別情報をその中央方向に移動させる表示制御を行う(図21(D))。
【0208】
すなわち、「左上」の図柄表示エリアに表示されている識別情報と「左中」の図柄表示エリアに出現させた識別情報を同方向に同速度で移動させ、識別情報が「左上」の図柄表示エリアから「左中」の図柄表示エリアに移動していくような表示がなされる。
【0209】
この場合、「左上」の図柄表示エリアの下端部分に表示されている識別情報の上部と、「左中」の図柄表示エリアの上端部分に表示されている識別情報の下部との組合せによって、識別情報の全体が表示されるように表示制御がなされる。
【0210】
上記の表示制御によって、「左上」の図柄表示エリアに出現させた識別情報を、「左上」の図柄表示エリアから「左中」の図柄表示エリアに移動させたような表示がなされる。このように、1の図柄表示エリアから他の図柄表示エリアに識別情報が移動していくような表示を含む表示を、「表示領域境界表示」という。
【0211】
「左中」の図柄表示エリアの中央部分に識別情報を表示させると、表示制御用CPU101は、上記の表示制御と同様にして、「左中」の図柄表示エリアに出現させた識別情報が、「左中」の図柄表示エリアから「左下」の図柄表示エリアに移動したような表示を行う(図21(E)、図21(F))。
【0212】
次いで、「左下」の図柄表示エリアの下端方向に識別情報を移動させるとともに、隣接する可変表示領域との境界部分(ここでは「中上」の図柄表示エリアの上端部)から同一の識別情報を出現させる(図21(G))。
【0213】
そして、「左下」の図柄表示エリアに表示されている識別情報がその下端部分(可変表示領域の境界部分)に取り込まれるような表示制御を行うとともに、「中上」の図柄表示エリアに出現させた識別情報をその中央方向に移動させる表示制御を行う(図21(H))。
【0214】
この場合、「左下」の図柄表示エリアの下端部分に表示されている識別情報の上部と、「中上」の図柄表示エリアの上端部分に表示されている識別情報の下部との組合せによって、識別情報の全体が表示されるように表示制御がなされる。上記の表示制御によって、「左下」の図柄表示エリアに出現した識別情報が、「左下」の図柄表示エリアから「中上」の図柄表示エリアに移動したような表示がなされる。
【0215】
その後、上述したような処理が繰り返し行われ、表示制御用CPU101は、識別情報が、「中上」、「中中」(図21(I)、図22(J))、「中下」(図22(K)、図22(L))、「右上」(図22(M)、図22(N))、「右中」(図22(O)、図22(P))、「右下」(図22(Q)、図22(R))の各図柄表示エリアに順番に移動していくような表示制御を行う。
【0216】
このような、「左上」の各図柄表示エリアから「右下」の図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアを識別情報が順次移動していく表示(表示領域境界表示の一例)が、リーチ予告となる。
【0217】
なお、識別情報が移動していく順番は一例であり、例えば、「右上」の各図柄表示エリアから「左下」の図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアを識別情報が順次移動していく表示や、「左下」の各図柄表示エリアから「右上」の図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアを識別情報が順次移動していく表示などの他の順番によって識別情報が移動していく表示を、リーチ予告としてもよい。
【0218】
また、この例では9つの表示領域全てを用いて表示領域境界表示を行う構成としたが、表示領域のうちの一部を用いて表示領域境界表示を行うことで、リーチ予告演出を行うようにしてもよい。上記のような、表示領域のうちの一部を用いて表示領域境界表示を行い、リーチ予告2による演出の一部を行うことで、リーチ予告1による演出表示が行われるようにすればよい。
【0219】
また、識別情報とは別の文字、図形、キャラクタなどが各図柄表示エリア間を移動していく表示を、リーチ予告であるとしてもよい。なお、リーチ予告は、リーチ状態となることを予告するものであっても、リーチ状態に発展する可能性があることを予告するものであってもよい。この場合、リーチ状態に発展する可能性があることを予告する場合には、リーチ予告がなされたあとにリーチ状態に発展しないことがある。
【0220】
つぎに、大当り予告2による大当り予告演出を行う場合の処理について説明する。図23は、大当り予告2による大当り予告演出が実行されているときの可変表示装置9の表示状態の例を示す説明図である。
【0221】
大当り予告2では、図23に示すように、表示制御用CPU101は、可変表示装置9における全図柄領域において高速変動が行われている際に(図23(A))、まず、ラインc(上段の横ライン)に属する各図柄表示エリア(「左上」、「中上」、及び「右上」の図柄表示エリア)の上端部からそれぞれ識別情報(例えば「BAR」(矩形で図示する部分))を出現させ(図23(B))、出現させた識別情報をそれぞれラインcに属する各図柄表示エリアの中央方向に移動させる(図23(C))。
【0222】
次いで、表示制御用CPU101は、ラインcに属する各図柄表示エリアの下端方向に識別情報をそれぞれ移動させるとともに、隣接する可変表示領域との各境界部分(ここではラインb(中段の横ライン)に属する各図柄表示エリア(「左中」、「中中」、及び「右中」の図柄表示エリア)の上端部)から同一の識別情報を出現させる(図23(D))。
【0223】
そして、ラインcに属する各図柄表示エリアに表示されている識別情報がそれぞれ下端部分(隣接する可変表示領域との各境界部分)に取り込まれるような表示制御を行うとともに、ラインbに属する各図柄表示エリアに出現させた識別情報をそれぞれ中央方向に移動させる表示制御を行う(図23(E))。
【0224】
この場合、ラインcに属する各図柄表示エリアの下端部分に表示されているそれぞれの識別情報の上部と、ラインbに属する各図柄表示エリアの上端部分に表示されている対応するそれぞれの識別情報(例えば、「左上」の図柄表示エリアに表示されている識別情報については、「左中」の図柄表示エリアに表示されている識別情報が対応する識別情報である。)の下部との組合せによって、それぞれの識別情報の全体が表示されるように表示制御がなされる。
【0225】
上記の表示制御によって、ラインcに属する各図柄表示エリアに出現させたそれぞれの識別情報を、ラインcに属する各図柄表示エリアからラインbに属する各図柄表示エリアにそれぞれ移動させたような表示がなされる。
【0226】
ラインbに属する各図柄表示エリアの中央部分に識別情報を表示させると、表示制御用CPU101は、図示はしないが、上記の表示制御と同様にして、ラインbに属する各図柄表示エリアに出現させた識別情報が、ラインbに属する各図柄表示エリアからラインa(下段の横ライン)に属する各図柄表示エリア(「左下」、「中下」、及び「右下」の図柄表示エリア)にそれぞれ移動したような表示を行う。
【0227】
次いで、ラインaに属する各図柄表示エリアの下端方向に識別情報を移動させていき、その下端部分にそれぞれの識別情報が取り込まれるような表示制御を行う。このような、ラインcに属する各図柄表示エリアからラインaに属する各図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアを複数の識別情報が順次移動していく表示(表示領域境界表示の一例)が、大当り予告となる。
【0228】
なお、識別情報が移動していく順番は一例であり、例えば、ラインaに属する各図柄表示エリアからラインcに属する各図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアをそれぞれの識別情報が順次移動していく表示を、大当り予告としてもよい。
【0229】
また、この例では、ラインcに属する各図柄表示エリアからラインaに属する各図柄表示エリアまでの各図柄表示エリアを複数の識別情報が順次移動していく表示を行う構成としていたが、例えば、ラインbに属する各図柄表示エリアまで識別情報が移動したあとラインcに属する各図柄表示エリアに移動することなく表示を終了するようにしてもよい。
【0230】
また、この例では3つの縦ライン全てに識別情報が上下に移動する様子を表示する構成としたが、縦ラインのうちの一部(例えば、ラインdのみ、ラインeのみ、ラインfのみ、ラインdとラインe、ラインdとラインf、ラインeとラインf)にて識別情報が上下に移動する様子を表示することで、大当り予告演出を行うようにしてもよい。
【0231】
上記のような、縦ラインのうちの一部で識別情報が上下に移動する演出表示などの、大当り予告2による演出の一部を行うことで、大当り予告1による演出表示が行われるようにすればよい。さらに、各縦ラインを上下するそれぞれの識別情報は、同一の識別情報であっても、異なる識別情報であってもよい。
【0232】
また、識別情報とは別の文字、図形、キャラクタなどが各図柄表示エリア間を移動していく表示を、大当り予告であるとしてもよい。なお、大当り予告は、大当りとなることを予告するものであっても、大当りとなる可能性があることを予告するものであってもよい。この場合、大当りとなる可能性があることを予告する場合には、大当り予告がなされたあとであっても大当りとならないことがある。
【0233】
なお、上述した各種のリーチ予告演出や大当り予告演出が行われる場合に、表示領域境界表示がなされる表示領域の数に応じて、リーチ発展信頼度(リーチ予告演出が実行された場合に、リーチに発展する確率)や大当り信頼度(大当り予告演出が実行された場合に、大当りとなる確率)を異ならせるようにしてもよい。
【0234】
例えば、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が多いリーチ予告をリーチ予告2とし、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が少ないリーチ予告をリーチ予告1とするようにして、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が多いリーチ予告のリーチ発展信頼度が高くなるように構成するようにすればよい。
【0235】
また、例えば、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が多い大当り予告を大当り予告2とし、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が少ない大当り予告を大当り予告1とするようにして、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が多い大当り予告の大当り信頼度が高くなるように構成するようにしてもよい。
【0236】
本例では、リーチ予告演出及び大当り予告演出それぞれについて3種類(予告なしを含む)設けているが、表示領域境界表示がなされる表示領域の数が異なる予告演出を多種類(例えば、表示領域の数が2個〜9個の8種類)設け、そのそれぞれの予告演出におけるリーチ発展信頼度や大当り信頼度が異なるような構成としてもよい。
【0237】
以上説明したように、表示制御用CPU101が、第1の表示領域(例えば、「左上」の表示領域)と第2の表示領域(例えば、「左中」の表示領域)との境界で、共通して用いられる識別情報(例えば、「BAR」)の一部を第1の表示領域に表示させ、さらに共通して用いられる識別情報の残部を第2の表示領域に表示させるとともに、第1の表示領域と第2の表示領域の可変表示を同方向に速度を同期させることで、共通して用いられる識別情報の表示領域境界表示を行う構成としたので、多彩な演出を行うことが可能となり、遊技の興趣を向上させることができるようになる。
【0238】
また、上述したように、表示制御用CPU101が、表示領域の端部から中央方向へ識別情報を可変表示させる場合に、表示領域に停止表示されたときの識別情報の形状(平面表示形状に近い形状(図7(B)参照))と比較して、幅及び高さが異なる比率とされた識別情報(変形した形状(図7(C)あるいは図7(D)参照)とされた識別情報)を表示領域の端部から中央方向に向かうにつれて、徐々に停止表示されたときの識別情報となるように表示するように構成されているので、表示領域の端部から中央部までの可変表示の内容に立体感を持たせることができるようになる。
【0239】
また、上述したように、表示制御用CPU101が、表示領域の中央から端部方向へ識別情報を可変表示させる場合に、表示領域に停止表示されたときの識別情報を表示領域の中央から端部方向に向かうにつれて、徐々に停止表示されたときの識別情報の形状(平面表示形状に近い形状(図7(B)参照))と比較して幅及び高さが異なる比率とされた識別情報(変形した形状(図7(C)あるいは図7(D)参照)とされた識別情報)となるように表示するように構成されているので、表示領域の中央部から端部までの可変表示の内容に立体感を持たせることができるようになる。
【0240】
また、上述したように、表示領域境界表示が、可変表示手段の表示状態が所定の表示態様(リーチ、大当り)となることを報知可能な予告報知として用いられる構成とされているので、多彩な予告報知演出を行うことが可能となり、遊技の興趣を向上させることができるようになる。なお、予告報知は、例えば確変報知など、リーチや大当り以外の遊技状態となることを報知するものであってもよい。
【0241】
また、上述したように、可変表示手段が、複数行複数列に配列された表示領域を含み、表示領域境界表示がなされる表示領域の数に応じて、予告報知の信頼度が異なるように構成されているので、表示領域境界表示の内容に注目しつつ遊技が行われるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0242】
なお、上述した実施の形態では、8つの大当りラインのいずれかに「7」が揃った場合に大当りとなる構成としていたが、他の表示結果となった場合に大当りとなるようにしてもよい。例えば、9つの表示領域の全てにいずれかのフルーツが表示された場合(この状態を「オールフルーツ」という)に大当りとするようにすればよい。
【0243】
上述のような表示結果(オールフルーツとなっている仮表示図柄の表示結果)を大当りとする構成とした場合には、表示制御用CPU101が、制御信号(図柄指定コマンド)で指定された識別情報とは異なる図柄を用いてリーチ演出を行うことができる。
【0244】
また、上述した実施の形態では、8つの大当りライン(3つの縦ライン、3つの横ライン、2つの斜めライン)を有する構成としていたが、8つのうちの一部(例えば3つの横ラインのみ)を大当りラインとする構成としてもよい。また、例えば図24に示すように、さらに多くの大当りラインを設ける構成としてもよい。
【0245】
図24は、上述した8つの大当りラインに加えて4つの大当りラインを設けた場合における大当りラインの説明図である。この例では、上下に隣接する図柄表示エリアにおいて、その隣接部分においてそれぞれ同一の識別情報が半個ずれで表示されることで識別情報の全体が表示されている場合に、その識別情報を含むライン(図24(A)におけるラインi〜ラインl)をも大当りラインとしたものである。
【0246】
この場合、例えば「左上」の図柄表示エリアの下端部分に「7」の上部が揺れ変動表示されるとともに、「右下」の図柄表示エリアの上端部分に「7」の下部が揺れ変動表示され(図24(B))、その後、「左中」の図柄表示エリアの上端部分に「7」の下部が揺れ変動表示されるとともに、「右中」の図柄表示エリアの下端部分に「7」の上部が揺れ変動表示された場合(図24(C))にラインiにおいてリーチ状態となる。
【0247】
そして、「左下」及び「右上」の図柄表示エリアで揺れ変動表示されたあと(図24(D))、「中中」の図柄表示エリアにおいて「7」が表示された場合(図24(E))に大当りとなる。
【0248】
また、上述した実施の形態では、仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値を、パターンコマンドの受信回数及びEXTデータに基づいて更新する構成としていたが、例えばパターンコマンドのMODEデータが複数種類の値をとる構成として、MODEデータを用いて仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値を更新するように構成してもよい。
【0249】
また、パターンコマンドに限らず、各基板35,70,80に共通に送信されるパターンコマンド以外のコマンド(例えば、仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値の更新のための専用のコマンド)を用いるようにしてもよい。
【0250】
また、上述した実施の形態では、2バイト構成のパターンコマンドのうちの1バイトのデータ(EXTデータ)を用いて仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値を更新する構成としていたが、パターンコマンドのバイト構成や、EXTデータのデータ長は他の値であってもよい。
【0251】
例えば、3バイト構成のパターンコマンドのうちの2バイトをEXTデータとしたり、1バイト構成のパターンコマンドのうちの3ビットをEXTデータとするなどのようにして、2バイト以外のバイト構成のパターンコマンドのうちの一部(数バイト、あるいは数ビット)のデータ(EXTデータに限らず、MODEデータなどの他のデータであってもよい)を用いて仮表示図柄パターン決定用カウンタの格納値を更新する構成としてもよい。
【0252】
また、上述した実施の形態では、特に述べていないが、可変表示装置9における各表示領域の各識別情報の更新(変動)は、どのようなものであってもよく、例えば、縦スクロール(上から下に移動していくものでも、下から上に移動していくものでもよい。)によるものであっても、横スクロールによるものであってもよい。
【0253】
また、識別情報が回転しながら更新されていくものや、カードがめくれるようにして更新されていくものであってもよい。
【0254】
図25は、上下及びその逆の縦スクロールによって識別情報の更新を行うとした場合における可変表示装置9の表示状態の一例を示す説明図である。図25(A)に示すように、この例では、「左上」、「左下」、「中中」、「右上」、及び「右下」の表示領域では上から下の縦スクロールによって可変表示がなされ、その他の表示領域では下から上の縦スクロールによって可変表示がなされる。
【0255】
この例では、図25(B)〜図25(D)に示すように、上下に隣接する表示領域の間(境界部分)に上下から識別情報が取り込まれるような表示や、上下に隣接する表示領域の間から識別情報が出現したあと上下に分離するような表示がなされたあと、例えば大当りラインで大当り図柄が揃うと大当りとなる(図25(E))。
【0256】
また、上述した実施の形態では、特定表示領域は、可変表示装置9の表示エリアに存在する8ラインのうち、横ラインのうちの中ラインに含まれる表示領域(左中、中中、右中の各表示領域)であるとして説明したが、他のラインに含まれる表示領域であるとしてもよいことは勿論である。
【0257】
また、上述したように、CPU56が、始動入賞を検出した場合に、識別情報(表示図柄)の可変表示が開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を保留数記憶手段(保留数記憶エリア)に記憶するとともに、始動記憶数表示手段(始動記憶表示器18)を点灯させるための識別情報(ランプ制御コマンド)の送信設定を行うための処理を行い、その後、識別情報(表示図柄)の可変表示が開始できる状態となった場合に、可変表示処理を実行するための準備処理(ステップS52、ステップS53)を行うとともに、保留数記憶手段保存されている始動入賞記憶数の方が現在の始動入賞記憶数よりも小さい値である場合に、始動記憶数表示手段(始動記憶表示器18)を消灯させるための処理及び現在の始動入賞記憶数を保留数記憶手段(保留数記憶エリア)に記憶する処理を行う構成とした。
【0258】
このため、始動検出がなされたあとすぐにその始動検出に基づく識別情報の可変表示処理がなされる場合には、当該始動検出によって始動記憶数表示手段を点灯/消灯する処理が実行されないので、始動記憶数表示手段が一瞬だけ点灯することを防止することができる。
【0259】
また、上述した実施の形態では、ドラムで構成されているかのように各表示領域に立体感を持たせるような構成としていたが、その立体感をより強調するために、例えば図26(A)に示すように、各表示領域の中央部分の明度を高くするようにしてもよい。
【0260】
また、例えば図26(B)に示すように、各表示領域の下端部に影を付けるようにしてもよい。すなわち、上記の図26(A)及び図26(B)では、ドラムに一定方向から光が当っているかのような表示を行い、各表示領域における各部の明るさを調整することで、各表示領域に立体感を持たせるようにしてもよい。
【0261】
また、上述した実施の形態では、可変表示装置9に表示される表示領域は、3つの縦ラインそれぞれが直線的に連結されているかのような構成(図3参照)とされていたが、例えば図27に示すように、3つの縦ラインが屈曲して連結されているかのような構成とされていてもよい。
【0262】
この場合、図27に示すように、各表示領域の幅や高さを異ならせるようにすることで、中の縦ラインに属する各表示領域が手前に突出しているかのような構成とされ、左隣の縦ラインに属する各表示領域が左側に向いた状態で設置されているかのような構成とされ、右隣の縦ラインに属する各表示領域が右側に向いた状態で設置されているかのような構成とされる。
【0263】
この例では、左の縦ラインに属する各表示領域が、左方向に行くにつれて幅が狭くなるとともに高さが低くなるようにされるとともに、右の縦ラインに属する各表示領域が、右方向に行くにつれて幅が狭くなるとともに高さが低くなるようにされ、遠近感が出るような構成とされている。
【0264】
従って、中の縦ラインに属する各表示領域が手前に突出したような構成とすることができる。なお、この場合、左右の縦ラインに属する各表示領域に表示される識別情報も、中心部分から離れるに従って幅及び高さが小さくなるように表示され、遠近感がでるような表示がなされる。
【0265】
上記のように、複数の表示領域に、可変表示装置9の端部に向かうにつれて、幅及び高さが変化(変形)された表示領域を含むように構成すれば、各表示領域に遠近感を持たせることができるようになる。なお、可変表示装置9の端部に向かうにつれて、幅と高さのうちのいずれか一方を変化(変形)させることで、遠近感を持たせるようにしてもよい。
【0266】
なお、表示領域の幅や高さを調整することで、向きが変化したドラムを模した表示を行うようにしてもよい。また、遊技中にドラムの向きを変化させることで、信頼度が異なるように構成してもよい。
【0267】
また、所定の表示領域が遊技者の方に近づいてきたり、離れていったりするような表示を行うようにしてもよい。また、各表示領域が、円柱状から角柱状に変化するような表示を行うようにしてもよい。
【0268】
さらに、各表示領域が合体して大きな表示領域となるような表示を行ったり、表示領域が分裂して小さな表示領域となるような表示を行うようにしてもよい。
【0269】
なお、上述した実施の形態にて説明した識別情報が表示領域間を移動する場合の可変表示装置9の表示状態について説明する。
【0270】
図28は、上下に隣接する表示領域間を識別情報(ここでは「7」)が移動する表示領域境界表示がなされているときの当該表示領域における表示状態の例を示す説明図である。
【0271】
図28(A)に示すように上側の表示領域の中央部分に識別情報が表示されている状態から、上側の表示領域の下端方向に移動されていくと、下側の表示領域の上端部から同一の識別情報が出現し、両表示領域において識別情報が同一の速さで同一方向に移動されていく。
【0272】
このとき、図28(B)に示すように、識別情報の上部が上側の表示領域に表示され、識別情報の下部が下側の表示領域に表示された状態となり、両表示領域に表示されている識別情報を組み合わせることで識別情報全体が表される状態となる。
【0273】
その後、さらに識別情報が下方に移動していくと、上側の表示領域の識別情報が両表示領域の境界部分に取り込まれるとともに、下側の表示領域にて識別情報の全体が表示されるようになる。
【0274】
そして、図28(C)に示すように、下側の表示領域の中央部分に識別情報が表示されるようになる。上記のようにして識別情報の表示領域境界表示がなされるので、識別情報が、ドラムの表面を沿うかのように順次移動していく様子が表示される。
【0275】
また、本例では、複数の表示領域に識別情報などの画像を表示する構成としているが、その場合に、複数の表示領域を一体の画像としてまとめて制御する構成としてもよく、また、複数の表示領域を別個の領域として別々に制御する構成としてもよい。
【0276】
上述した実施の形態では特に説明していないが、図柄制御基板80に搭載されているVDP103は、背景画像にスプライト画像を重ね合わせて表示制御する機能を有している。
【0277】
スプライトは背景画像上に重畳される画像を生成するためのものであるから、一般に画面サイズは小さく、図柄などの表示のための使用に適する。よって、VDP103は、一般に、可変表示される特別図柄としての識別情報をスプライト画像として生成し、スプライト画像を背景画像上に重ねた画像を生成する。
【0278】
この例では、予告演出に用いられる識別情報を実現するスプライト画像が、可変表示を行う識別情報の画像を実現するスプライト画像の上側に重ね合わされる。そして、背景画像(例えば、各表示領域や表示領域間の境界部分を含む識別情報以外の全ての画像)に、予告演出に用いられる識別情報を実現するスプライト画像と、可変表示を行う識別情報の画像を実現するスプライト画像とを重ね合わせた画像(この例では、高速変動表示されている可変表示を行う識別情報に、予告演出に用いられる識別情報が重畳された画像となる。)をVRAM等に展開したのち、映像信号を生成してLCD82に出力する。
【0279】
このように、VDP103が有するスプライト画像重ね合わせ機能を用いて、予告演出に用いられる識別情報が表示される。なお、仮想リールデータに基づくスプライト画像を背景画像としてもよい。
【0280】
なお、上記の例では識別情報以外の全ての画像が背景画像となるとして説明したが、背景画像が例えば表示領域間の境界部分のみによって構成されるようにしてもよく、また、背景画像が視認不能あるいは視認し難い構成とされていてもよい。
【0281】
背景画像が表示領域間の境界部分のみによって構成されるとした場合には、例えば、その背景画像と、各表示領域及び予告演出に用いられる識別情報を実現するスプライト画像とを重ね合わせることによって、予告演出に用いられる識別情報を表示するようにすればよい。
【0282】
また、背景画像が視認不能あるいは視認し難い構成とされるとした場合には、例えば、その背景画像と、境界を含む各表示領域及び予告演出に用いられる識別情報を実現するスプライト画像とを重ね合わせることによって、予告演出に用いられる識別情報を表示するようにすればよい。
【0283】
なお、複数の表示領域を別個の領域として別々に制御する場合には、各表示領域毎に、予告演出に用いられる識別情報を実現するスプライト画像などを生成し、それぞれ別個に表示するようにすればよい。すなわち、各表示領域について、それぞれ別個のスプライト画像を用いて処理を行うようにしてもよい。
【0284】
このように、表示制御用CPU101が、複数の表示領域におけるそれぞれの可変表示を別個に行うように構成すれば、各表示領域毎に独立した処理を行うことができるようになる。なお、全部の表示領域を2以上の複数の領域に分割して、それぞれの分割された領域を別個の領域として別々に制御する場合に、分割された領域毎にスプライト画像を用いた表示を行うようにしてもよい。
【0285】
また、上述したように、特別遊技状態となった場合における特定遊技状態(確変大当りとなったあとの大当り遊技状態)の終了表示を示す制御信号(表示制御コマンド)が、特別遊技状態(確変状態)であることを示す表示(背景色を変えるなどの表示)を行うことを指定する制御信号(確変開始コマンド)を兼ねる構成としているので、制御コマンドの数を減らすことが可能となる。
【0286】
なお、上述した実施の形態において、「特定遊技状態」とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特定遊技状態」は、例えば、例えば可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0287】
また、上述した実施の形態において、「特別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特別遊技状態」は、例えば、特別図柄が大当り図柄で揃う確率が高確率状態とされる確変状態、単位時間当りの普通図柄の変動回数が高められる時短状態、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められる開放援助状態などの大当りとなる確率が高められている高確率状態である。
【0288】
なお、時短状態は、可変入賞球装置15の開放回数が高められていることから単位時間当りの入賞回数が増加し、単位時間当りの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。また、同様に、開放援助状態は、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められていることから単位時間当りの入賞回数が増加し、単位時間当りの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。
【0289】
また、上述した実施の形態では、各表示領域において表示され得る図柄が全表示領域それぞれ6図柄(図13(C)参照)であるとしていたが、一部の表示領域で表示され得る図柄の数が、他の表示領域で表示され得る図柄の数と異なるように構成されていてもよい。
【0290】
また、上述した実施の形態では、可変表示装置9における各表示領域において可変表示される場合には、最初に左上図柄と右下図柄が揺れ変動表示され、次いで中上図柄、左中図柄、右中図柄及び中下図柄が揺れ変動表示され、次に右上図柄及び左下図柄が揺れ変動表示され、最後に中中図柄が揺れ変動表示されるというように、4段階で仮停止を行う構成としていたが、仮停止される順番はどのように構成されていてもよい。
【0291】
例えば、3段階で仮停止するようにしたり、また例えば、9つの表示領域において1図柄ずつ順番に仮停止していくようにすることが考えられる。なお、各ライン毎に順番に仮停止していくようにしてもよい。
【0292】
図29は、各縦ライン毎に順番に仮停止する場合における可変表示装置9の表示状態の一例を示す説明図である。図29に示すように、ここでは、多くの大当りラインが設けられている(図24参照)ものとする。
【0293】
この例では、まず、左右の縦ラインにおいて、それぞれ、所定の識別情報が上側に位置する表示領域から下側に位置する表示領域に移動していく「表示領域境界表示」が開始され(図29(B),図29(C))、左の縦ライン(ラインd)の停止タイミングで、左の縦ラインにて識別情報が揺れ変動表示される(図29(D))。
【0294】
ここでは、例えば「左上」の図柄表示エリアの下端部分に「7」の上部が揺れ変動表示されるとともに、「左中」の図柄表示エリアの上端部分に「7」の下部が揺れ変動表示された状態とされる(図29(D))。
【0295】
その後、右の縦ライン(ラインf)にて「表示領域境界表示」が続行されたあと(図29(E))、右の縦ラインの停止タイミングで、右の縦ラインにて識別情報が揺れ変動表示される(図29(F))。
【0296】
ここでは、例えば「右中」の図柄表示エリアの下端部分に「7」の上部が揺れ変動表示されるとともに、「右下」の図柄表示エリアの上端部分に「7」の下部が揺れ変動表示された状態とされる(図29(F))。
【0297】
従って、大当りラインiにてリーチ状態となる(図29(F))。次いで、中の縦ライン(ラインe)にて「表示領域境界表示」が実行されたあと(図29(G),図29(H))、中の縦ラインの停止タイミングで、中の縦ラインにて識別情報が揺れ変動表示される(図29(I))。
【0298】
ここでは、例えば「中中」の図柄表示エリアの中央部分に「7」が揺れ変動表示されることから(図29(I))、ラインiに「7」が揃ったこととなり、大当りとなる。
【0299】
上記のように、各ライン毎に順番に仮停止していく構成としてもよい。この場合に、上記のように、「表示領域境界表示」を用いて識別情報の可変表示を行うようにしてもよい。
【0300】
また、上述した実施の形態では、大当りとならない場合には、リーチ決定用乱数の値(ステップS58a参照)や中図柄の種類(ステップS58h参照)によってリーチ演出を行うか否かを決定するようにしていたが、大当り用の乱数などの本例で用いられている他の乱数の値に従ってリーチ演出を行うか否かを決定するようにしてもよい。
【0301】
また、本例で用いられていない乱数(例えば、変動パターンを決定するための乱数)を用いる構成とし、その乱数を用いてリーチ演出を行うか否かを決定するようにしてもよい。さらに、例えば、複数の乱数を用いて判断を行うなどのように、上記の各手段を複合してリーチ演出を行うか否かを決定するようにしてもよい。
【0302】
また、本実施の形態では、あらかじめ定められた仮表示パターンテーブルを用いてリーチ状態とするラインや表示図柄を決定するようにしてもよいし、例えば、リーチ状態とするラインのみを決定し、各表示領域に表示する図柄をランダムで選択したあと、決定内容と矛盾する図柄(リーチ状態としないことが決定されているライン上において、リーチ状態を構成する原因となっている図柄)を変更する処理を行うなどのように、他の手段によってリーチ状態とするラインや表示図柄を決定するようにしてもよい。
【0303】
また、上述した実施の形態における「識別情報」は、特別図柄とされているものに限られるものでなく、例えば数字、文字、図形など、どのようなものによって表されていてもよい。
【0304】
また、上述した実施の形態では、可変表示装置9における各表示領域がドラム形状となるように構成され(図3参照)、各表示領域の中央部分が手前側に突出したような形状とされるようにしていたが、逆に、各表示領域の中央部分が奥側に窪んだような形状(例えば、中心軸に沿って切断された円筒の内壁の一部のような形状)とされるようにしてもよい。
【0305】
このように構成した場合には、例えば、各表示領域において例えば上端部から下端部方向に識別情報が移動する可変表示がなされる場合に、識別情報が表示領域の上端部から中央方向へ移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が狭くなるとともに高さが低くなるように表示される。
【0306】
すなわち、上端部から中央方向へ移動するにつれて、識別情報の幅及び高さが異なる比率で縮小されていく。その後、中央部分から下端部に移動するにつれて、徐々にその識別情報の幅が広くなるとともに高さが高くなるように表示される。
【0307】
すなわち、中央部分から下端部に移動するにつれて、識別情報の幅及び高さが異なる比率で拡大されていく。なお、可変表示領域9に表示される各表示領域のうちの一部の表示領域が、表示領域の中央部分が奥側に窪んだような形状とされるようにしてもよい。
【0308】
また、上述した実施の形態における各表示領域の「境界」は、具体的には、例えば、境界線が表されている場合におけるその「線」であったり、帯状の境界が表されている場合におけるその「帯」であったりする。また、例えばテープや棒など、各表示領域の「境界」として設けられている部材が位置する部分についても、「境界」の概念に含まれる。
【0309】
また、上述した実施の形態において「表示領域境界表示」を演出に用いる構成としたが、「表示領域境界表示」は、少なくとも、2つの表示領域間で識別情報が移動していくような表示を含むものであればよい。
【0310】
従って、「表示領域境界表示」には、2以上の表示領域間に識別情報を移動させる全ての表示が含まれる。この場合、「表示領域境界表示」に用いられる表示領域の数によって、信頼度(例えば、「表示領域境界表示」をリーチ予告として用いる場合には、リーチ発展信頼度)を異ならせるようにしてもよい。
【0311】
例えば、「7」による「表示領域境界表示」によってリーチ予告がなされた場合の方が、「BAR」による「表示領域境界表示」によってリーチ予告がなされた場合よりもリーチ発展信頼度が高く設定されるようにすればよい。
【0312】
また、「表示領域境界表示」に用いられる表示領域の種類によって、信頼度(例えば、「表示領域境界表示」を大当り予告として用いる場合には、大当り信頼度)を異ならせるようにしてもよい。
【0313】
例えば、「7」による「表示領域境界表示」によって大当り予告がなされた場合の方が、「BAR」による「表示領域境界表示」によって大当り予告がなされた場合よりも大当り信頼度が高く設定されるようにすればよい。
【0314】
また、上述した実施の形態では特に説明していないが、表示領域の「端部」に、表示領域の辺及び角周辺が含まれるようにしてもよい。この場合、例えば、表示領域の「上端部」には、表示領域上側の辺と、その辺の両端部分に存ずる角周辺とが含まれるようにすればよい。
【0315】
また、上述した実施の形態では可変表示装置9としてLCDなどの画像を表示する装置が用いられるようにしていたが、可変表示装置9をドラムによって構成するようにしてもよい。この場合、例えば9個のドラムを用いて、3×3のマトリクス状の可変表示装置を構成するようにすればよい。
【0316】
また、上述した実施の形態では可変表示装置9を図柄制御基板80が制御する構成としていたが、可変表示装置9を主基板31が制御する構成とし、遊技制御手段(CPU56)の制御によって表示領域境界表示などの可変表示を実行する構成としてもよい。
【0317】
さらに、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞に基づいて可変表示装置9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞に基づいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生又は継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0318】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、識別情報表示器に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと、表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データとを含む画像データを記憶している画像情報記憶手段と、仮想リールデータと識別情報画像データとが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで識別情報画像データの相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を増加させていき、変化量がしきい値を越えたことを条件として増加させた識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段からのトリガ信号を出力するタイミングを特定するタイミングデータとを記憶している制御データ記憶手段と、画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成する画像生成手段と、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データに基づいて画像を生成するか否かを決定する決定手段とを備え、画像生成手段は、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成する。
このため、画像処理の負担を掛けることなく、例えば識別情報が描かれたリールが回転しているように表示するという、高度で、かつ、面白みのある動作のある画像を表示することを通じて、遊技者の遊技意欲を増大させることができる。
【0319】
請求項2記載の発明では、複数の表示領域は行列状に配されており、画像情報記憶手段に記憶された画像データには、複数の表示領域の各々を示す画像の生成元の仮想リールデータが含まれており、画像生成手段は、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成する。
このため、例えば3つ以上の表示領域の各々に対して、高度で、かつ、面白みのある動作のある画像を表示するという、表示態様の多様化を図ることが可能となり、より遊技者の遊技意欲を増大させることができる。
ことができる。
【0320】
請求項3記載の発明では、判定手段によって行われた判定結果に応じて、特定遊技状態を発生させる可能性があることを遊技者に予告する特別演出の実行の有無を決定する特別演出実行有無決定手段を備え、特別演出実行有無決定手段によって特別演出を実行することが決定されたことを条件として特別演出において識別情報表示器に表示する画像を、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて生成する。
このため、特別演出のバリエーションが増え、遊技者を飽きさせないようにすることができるし、さらには、遊技の興趣を高めることで遊技者の遊技意欲を増大させることができる。
【0321】
請求項4記載の発明では、判定手段によって行われた判定結果が特定遊技状態を発生させるということを条件として、特定遊技状態を発生させることを遊技者に予告する特定演出の実行の有無を決定する特定演出実行有無決定手段を備え、特定演出実行有無決定手段によって特定演出を実行することが決定されたことを条件として特定演出において識別情報表示器に表示する画像を、制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと画像情報記憶手段に記憶されている画像データと計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて生成する。
このため、特定演出のバリエーションが増え、遊技者を飽きさせないようにすることができるし、さらには、遊技の興趣を高めることで遊技者の遊技意欲を増大させることができる。
【0322】
請求項5記載の発明では、識別情報表示器に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと、表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データと、仮想リールデータと識別情報画像データとが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで識別情報画像データの相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を変化させていき、変化量がしきい値を越えたことを条件として変化させた識別情報画像データの水平方向成分及び垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて識別情報表示器に表示する画像を生成する。
このため、画像処理の負担を掛けることなく、例えば識別情報が描かれたリールが回転しているように表示するという、高度で、かつ、面白みのある動作のある画像を表示することを通じて、遊技者の遊技意欲を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】可変表示装置に表示される各表示領域の状態の一例を示す説明図である。
【図4】任意の横ラインに属する各表示領域の構成などを示す説明図である。
【図5】中の縦ラインに属する表示領域の状態の一例を示す説明図である。
【図6】右の縦ラインに属する表示領域の状態の一例を示す説明図である。
【図7】表示領域に表示される識別情報の状態の一例を示す説明図である。
【図8】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図9】図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図10】図9に示す図柄制御基板80の内部構成を示すブロック図である。
【図11】図8に示す主基板31及び図8〜図10に示す図柄制御基板80における図21等に示すリーチ予告の演出及び図23等に示す大当り予告の演出を実行する部分及び図8に示す主基板31及び図4〜図7を用いて説明した識別情報を示す画像の倍率を変更する部分の模式的な内部構成を示すブロック図である。
【図12】各乱数を示す説明図である。
【図13】表示領域の配置や各図柄等の一例を示す説明図である。
【図14】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
【図15】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図16】表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図17】表示制御プロセス処理の全図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図18】表示制御プロセス処理の図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図19】図18に示す図柄変動中処理のステップS852に示すリーチ予告処理の動作を示すフローチャートである。
【図20】表示制御プロセス処理の全図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。
【図21】リーチ予告2による可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【図22】リーチ予告2による可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【図23】大当り予告2による可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【図24】他の大当りラインで大当りとする場合における可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【図25】他の手段によって識別情報の更新を行う場合における可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【図26】立体感を持たせた表示を行う場合の識別情報の表示状態の例を示す説明図である。
【図27】可変表示装置に表示される各表示領域の状態の他の一例を示す説明図である。
【図28】上下に隣接する表示領域間を識別情報が移動する表示領域境界表示がなされているときの表示状態の例を示す説明図である。
【図29】ライン毎に識別情報を停止させる場合における可変表示装置の表示状態の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
9 可変表示装置
31 主基板
56 CPU
80 図柄制御基板
101 表示制御用CPU
Claims (5)
- 遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞を検出する始動入賞検出手段と、
前記始動入賞検出手段によって始動口への遊技球の入賞が検出されたことを契機として遊技者に有利な特定遊技状態を発生させるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果を示す画像であって互いに識別可能な複数種類の識別情報を示す画像が表示される表示領域を含む識別情報表示器と、
前記識別情報表示器へ画像を表示するにあたり画像を変動する契機となるトリガ信号を出力するための計時手段と、
前記識別情報表示器に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと、前記表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データとを含む画像データを記憶している画像情報記憶手段と、
前記仮想リールデータと前記識別情報画像データとが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、当該相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで前記識別情報画像データの前記相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を増加させていき、前記変化量が前記しきい値を越えたことを条件として増加させた前記識別情報画像データの前記水平方向成分及び前記垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、前記計時手段からのトリガ信号を出力するタイミングを特定するタイミングデータとを記憶している制御データ記憶手段と、
前記画像情報記憶手段に記憶されている画像データと前記計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて前記識別情報表示器に表示する画像を生成する画像生成手段とを備え、
前記画像生成手段は、
制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと前記画像情報記憶手段に記憶されている画像データと前記計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて前記識別情報表示器に表示する画像を生成することを特徴とする遊技機。 - 複数の表示領域は行列状に配されており、
前記画像情報記憶手段に記憶された画像データには、複数の前記表示領域の各々を示す画像の生成元の仮想リールデータが含まれており、
前記画像生成手段は、前記制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと前記画像情報記憶手段に記憶されている画像データと前記計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて前記識別情報表示器に表示する画像を生成することを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記判定手段によって行われた判定結果に応じて、前記特定遊技状態を発生させる可能性があることを遊技者に予告する特別演出の実行の有無を決定する特別演出実行有無決定手段を備え、
前記特別演出実行有無決定手段によって特別演出を実行することが決定されたことを条件として当該特別演出において前記識別情報表示器に表示する画像を、前記制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと前記画像情報記憶手段に記憶されている画像データと前記計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて生成することを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。 - 前記判定手段によって行われた判定結果が前記特定遊技状態を発生させるということを条件として、当該特定遊技状態を発生させることを遊技者に予告する特定演出の実行の有無を決定する特定演出実行有無決定手段を備え、
前記特定演出実行有無決定手段によって特定演出を実行することが決定されたことを条件として当該特定演出において前記識別情報表示器に表示する画像を、前記制御データ記憶手段に記憶されている倍率変更データと前記画像情報記憶手段に記憶されている画像データと前記計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて生成することを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の遊技機。 - 遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞を検出するステップと、
前記始動口への遊技球の入賞検出に基づき、
前記判定の結果を示す画像であって互いに識別可能な複数種類の識別情報を示す画像を識別情報表示器に含まれる表示領域に表示するステップと、
前記識別情報表示器へ画像を表示するにあたり画像を変動する契機となるトリガ信号を計時手段から出力するステップと、
前記識別情報表示器に表示する表示領域を示す画像の生成元の仮想リールデータと、前記表示領域に順次表示する複数の識別情報を示す画像の生成元の識別情報画像データと、前記仮想リールデータと識別情報画像データとが有する2次元の一方向成分を相対変化させたときに、当該相対変化の変化量が所定のしきい値に達するまで前記識別情報画像データの前記相対変化させる方向に対する水平方向成分及び垂直方向成分を変化させていき、前記変化量が前記しきい値を越えたことを条件として変化させた前記識別情報画像データの前記水平方向成分及び前記垂直方向成分を復元させていく倍率変更データと、前記計時手段から出力されるトリガ信号とに基づいて前記識別情報表示器に表示する画像を生成するステップとを含むことを特徴とする遊技機の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003045063A JP2004248998A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003045063A JP2004248998A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=33027580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003045063A Withdrawn JP2004248998A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004248998A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008079949A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Aruze Corp | 遊技機および遊技用プログラム |
JP2011130953A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-07-07 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
JP2015006362A (ja) * | 2014-07-03 | 2015-01-15 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
-
2003
- 2003-02-21 JP JP2003045063A patent/JP2004248998A/ja not_active Withdrawn
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JP2011130953A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-07-07 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
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