JP2004248115A - タイミング誤差検出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易構成で高精度なタイミング誤差検出を行う。
【解決手段】同相および直交チャネルの出力を入力とするローパスフィルタ600、601のそれぞれの出力を入力する2乗演算回路411、410と、その出力を加算する加算回路412と、その加算回路412の出力の符号を反転する符号反転回路420と、ローパスフィルタ600、601からの2つの入力が同符号の場合には加算回路412出力を選択し異符号の場合には符号反転回路420出力を選択する選択回路430と、外部制御信号40が有効である区間では選択回路430出力の積算を行い無効になった時点で初期化する積算回路440と、外部制御信号40が有効から無効に切替った時点で積算回路440の初期化される直前の出力を保持するレジスタ回路450と、その出力を平滑化するローパスフィルタ500と、その出力に対して適切なスケーリングを行うスケーリング回路510とを具備する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多値QAM伝送のための高速全ディジタル直交復調器の理想的サンプルタイミングからの位相ずれを検出して特性補償に用いるタイミング誤差検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
QPSK(Quadripbase Phase Shit Keying;4相位相変調)や多値QAM(Quadrature Amplitude Modulation;直交振幅変調)をはじめとするディジタル変調方式による信号伝送においては、受信信号から2系統の信号(同相・直交)成分を分離し、それぞれべースバンド信号として出力するための直交復調器が必要である。ディジタル直交復調器を実現する場合、IF周波数をベースバンド信号のシンボル伝送速度の4N(ただしNは自然数、オーバーサンプル数S=2N)倍に選ぶと、図16に示すように簡易な構成で直交復調器が実現できることが特許文献1あるいは非特許文献1に報告されている。
【0003】
図17は特許文献1あるいは非特許文献1記載のディジタル直交復調器における搬送波の位相状態および入出力信号を示した図である(N=1の場合)。クロック周波数が搬送波周波数の4倍であるため、キャリア同期・タイミング同期が共に確立していれば、A/D変換器の量子化時点(図17の縦の点線の時点)でのcosωtおよびsinωtの値は、
(cosωt,sinωt)=(1,0)、(0,1)、(−1,0)、(0,−1)
となる。なお、図17中の同相、直交チャネル出力中の”0”は、”0”が出力されることを示し、斜線部はA/D変換器出力の符号反転したものが出力されることを示している。従つて、図17から明らかなように受信信号(A/D変換器出力)と搬送波との乗算は、符号反転回路300と選択回路400および選択回路400の選択制御を行う制御回路330とで実現できる。
【0004】
信号伝送速度が高速化し、ビット伝送速度が数100Mbit/s(シンボル伝送速度が数10Mbaud)のオーダになると、A/D変換器のサンプリング速度は100MHzを超え、A/D変換器に対する制約条件が厳しくなる。即ち、仮に動作速度や出力ビット数の面で利用可能なデバイスがあっても、価格が高価である上サンプリング速度が高速であるためA/D変換器の消費電力は膨大となる。例えば10ビットのA/D変換器においては、100MHz程度以下で動作する製品の多くは消費電力が100〜200mW程度であるが、これを超える速度で動作可能な製品では、消費電力が数Wに達することも多い。
【0005】
そこで、A/D変換器の動作速度を低減するため、特許文献1あるいは非特許文献1記載の従来技術において、2個のA/D変換器100、110を並列に配置し、それぞれサンプリング周波数2/TでT/4位相が異なるクロックφ1、φ2のタイミングで受信信号入力のサンプリングを行う方法を考える。図18にその構成を示し、図19に搬送波の位相状態および入出力信号を示す。このような構成の直交復調器では、サンプリングのタイミングに位相ずれが生じると直交性誤差による直交チャネル間干渉と、符号間干渉が発生し特性が劣化する。このため、タイミング誤差を補間回路210により、前後のサンプルから補間することで補償する。補間回路210を使用しないA/D変換器出力100の後段には補間回路210出力と遅延調整をするための遅延回路200を配置する。補間回路210を動作させる際にはタイミング誤差の情報が必要となるため、タイミング誤差を精度よく検出する手段としてタイミング誤差検出回路550が必要になる。
【0006】
類似のタイミング誤差検出回路に関しては、A/D変換器を高速化する手法と関連して非特許文献2および3で報告されている。非特許文献2においては、基準信号として周期が既知の正弦波や三角波を入力しタイミング誤差を検出する方法が提案されている。この場合、A/D変換器を使用する前に、事前に基準信号を供給してタイミング誤差の検出を行う。
【0007】
図20を用いて基準信号として三角波を用いた場合の動作を説明する。簡単のため、クロックφ1にはタイミング誤差はなく、クロックφ2にのみタイミング誤差が存在するものとする。三角波の周期がT/4の場合、タイミング誤差が存在しなければサンプリング出力は全て一定値(=0)となるが、タイミング誤差が存在すると同相出力と直交出力とで出力値が異なる。三角波のピーク値を1とすると、三角波の傾きは4/Tであるから、タイミング誤差ΔTはA/D変換器出力の理想値(=0)と実際のA/D変換器出力値との差δから、
【数1】
Figure 2004248115
で表される。
【0008】
非特許文献3においては、正弦波を入力としタイミング誤差によってイメージ信号が生じる事を利用する。図21に非特許文献3記載の技術における回路構成を示す。先の従来技術と同様、クロックφ2にタイミング誤差がある場合を考える。各A/D変換器100、110出力はそれぞれFIR(Finite Impulse Response)フィルタ700、710に入力される。ここでフィルタ700の遅延量は固定であり、フィルタ710の遅延量は使用するタップ係数次第で可変できる。
多重化回路720の出力には、フィルタ700、710を通過した各A/D変換器100、110からのサンプル値が交互に表れる。後続のT/4−遅延回路730、740および加算回路750はローパスフィルタを構成し、ノイズ等の影響を抑圧する。
【0009】
図22(a)は加算回路750出力のスペクトルである。タイミング誤差によってイメージ信号が生じ、ω=ωに本来存在しないスペクトルが現れる。ここでωは、
【数2】
Figure 2004248115
である。ωはサンプリング角周波数、ωは入力信号(正弦波)の角周波数である。
【0010】
次に、加算回路750出力を乗算回路760により交互に符号反転させることでω=ω/2に関して対称な周波数変換を行う。この結果、図22(b)のように元の正弦波とイメージ信号のスペクトル配置が入れ替わる。従って、加算回路750出力とT/4−遅延回路770出力との積の平均値はイメージ信号の大きさ、即ちタイミング誤差の大きさに比例する。乗算回路780において、加算回路750出力とT/4−遅延回路770出力との積を計算し、さらに適切にスケーリングした後に積算回路790において積算を行う。積算結果から得られたタイミング誤差に基づいて、タップ係数テーブル800を参照し、フィルタ710のタップ係数を決定する。
【0011】
【特許文献1】特開平6−244890号公報(第2頁)
【非特許文献1】岡田、白土著、「大容量ディジタル無線システム用全ディジタル化マルチレベル復調器」、IEEE GLOBECOM’93、1993年、第1巻、609−613頁( T.Okada,T.Shirato,”A Fully Digitized Multi−level Demodulator for High−capacity Digital Radio Systems”,IEEE GLOBECOM’93,vol.1,pp.609−613,1993)
【非特許文献2】ホーエンジム、エドワードKFリー著、「タイムインターリーブドADCにおけるタイミングエラー最小化のためのディジタル校正技術」、IEEE Trans.Circuits and Systems II、2001年7月、第47巻、7号、603−613頁 ( Huawen Jin,Edward K.F.Lee,”A Digital−Background Calibration Technique for Minimizing Timing−Error Effects in Time−Interleaved ADC’s,IEEE Trans. Circuits and Systems II,vol.47,No.7,pp.603−613,July 2001)
【非特許文献3】
シャフィクMジャマル、ダイホーフー、ポールJハースト、ステフェンHリーウィス著、「ディジタル校正具備の10b 120MSample/sタイムインターリーブドアナログデジタル変換器」、IEEE ISSCC2002、2002年2月、172−173頁 ( Shafiq M.Jamal, Daihong Fu,Paul J.Hurst,Stephen H.Lewis,”A 10b 120MSample/s Time−Interleaved Analog−to−Digital Converter with Digital Background Calibration”,IEEE ISSCC2002,pp.172−173,Feb.2002)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、非特許文献2および3記載のTime Interleaved ADCでは、A/D変換器内部で補正信号処理を完結する必要があるため、タイミング誤差の検出および補償を行うための信号処理が複雑になるという問題点がある。非特許文献2記載の技術においては、基準信号に対して周波数・振幅・位相の正確性が必要となるため、高精度な基準信号発生器が必要であり、装置の実装上負担が大きいという問題がある。一方、非特許文献3記載の技術においては、高精度に補償を行うにはフィルタ係数格納用のメモリが大容量となる。加えて、複数のA/D変換器のゲインのアンバランスによっても同様のイメージ信号が発生するため、タイミング誤差検出以前にゲインのアンバランスに対する補償を行う必要がある。
【0013】
本発明の目的は、複数のA/D変換器を用いて構成されたディジタル直交復調器におけるタイミング補償を実現するために、構成が簡易で且つ高精度な検出が可能なタイミング誤差検出回路を提供することにある。本発明においては、直交復調器として最適な構成が実現できればよいことから、補償信号処理を内部で完結する必要がある前述の非特許文献2および3のようなA/D変換器自体の高速化を図る技術とは一線を画す。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、IF帯の受信信号をA/D変換し、ディジタル的に周波数変換することで実現されるディジタル直交復調器のうち、該IF帯の受信信号に対して2個のA/D変換器を用いて、各々周波数S/T(Tはシンボル周期、Sはオーバーサンプル数)、相対位相T/2Sを理想的なサンプルタイミングとしてサンプリングを行うディジタル直交復調器と共に用い、該理想的サンプルタイミングからの位相ずれを検出するタイミング誤差検出回路において、前記ディジタル直交復調器の同相および直交チャネルの出力をそれぞれ入力とする、不要高調波除去のための第1および第2のローパスフィルタと、該第1および第2のローパスフィルタ出力をそれぞれ入力とする2つの2乗演算回路と、該2つの2乗演算回路の和を計算する加算回路と、該加算回路出力の符号を反転する符号反転回路と、該符号反転回路出力、前記加算回路出力および前記第1および第2のローパスフィルタの出力を入力とし、該第1および第2のローパスフィルタからの2つの入力が同符号の場合には前記加算回路出力を選択し、異符号の場合には前記符号反転回路出力を選択する選択回路と、該選択回路出力と外部からの制御信号を入力とし、該外部制御信号が有効である区間では該選択回路出力の積算を行い、無効になった時点で積算結果を初期化する積算回路と、該積算回路出力と前記の外部制御信号を入力し、該外部制御信号が有効から無効に切替った時点で前記積算回路の初期化される直前の出力を保持するレジスタ回路と、該レジスタ回路出力を平滑化する第3のローパスフィルタと、該第3のローパスフィルタ出力に対して、適切なスケーリングを行うスケーリング回路と、を具備することを特徴とするタイミング誤差検出回路とした。
【0015】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のタイミング誤差検出回路において、前記2つの2乗乗算回路を共に絶対値演算回路で置換したことを特徴とするタイミング誤差検出回路とした。
【0016】
請求項3に係る発明は、IF帯の受信信号をA/D変換し、ディジタル的に周波数変換することで実現されるディジタル直交復調器のうち、該IF帯の受信信号に対して2個のA/D変換器を用いて、各々周波数S/T(Tはシンボル周期、Sはオーバサンプル数)、相対位相T/2Sを理想的なサンプルタイミングとしてサンプリングを行うディジタル直交復調器と共に用い、該理想的サンプルタイミングからの位相ずれを検出するタイミング誤差検出回路であって、前記ディジタル直交復調器の同相および直交チャネルの出力をそれぞれ入力とする、不要高調波除去のための第1および第2のローパスフィルタと、該第1および第2のローパスフィルタの一方の出力を入力とし2乗演算を行う2乗演算回路と、該2乗演算回路出力の符号を反転する符号反転回路と、該符号反転回路出力、前記2乗演算回路出力および前記第1および第2のローパスフィルタの出力を入力とし、前記第1および第2のローパスフィルタからの2つの入力が同符号の場合には前記2乗演算回路出力を選択し、異符号の場合には前記符号反転回路出力を選択し出力とする選択回路と、該選択回路出力と外部からの制御信号を入力とし、該外部制御信号が有効である区間では該選択回路出力の積算を行い、無効になった時点で積算結果を初期化する積算回路と、該積算回路出力と前記の外部制御信号を入力とし、該外部制御信号が有効から無効に切替った時点で前記積算回路の初期化される直前の出力を保持するレジスタ回路と、該レジスタ回路出力を平滑化する第3のローパスフィルタと、該第3のローパスフィルタ出力に対して、適切なスケーリングを行うスケーリング回路と、を具備することを特徴とするタイミング誤差検出回路とした。
【0017】
請求項4に係る発明は、請求項3記載のタイミング誤差検出回路において、前記2乗演算回路を前記第2のローパスフィルタ出力の絶対値を演算する絶対値演算回路で置換したことを特徴とするタイミング誤差検出回路とした。
【0018】
請求項5に係る発明は、請求項4記載のタイミング誤差検出回路において、前記符号反転回路は前記第1および第2のローパスフィルタの一方の出力を入力とし、前記選択回路は前記符号反転回路出力を第1の入力、前記第1のローパスフィルタ出力を第2の入力、前記第2のローパスフィルタ出力を第3の入力とし、該第2、第3の入力が同符号で、且つ該第2、第3の入力のうち前記符号反転回路が接続された入力が正の場合、あるいは該第2、第3の入力が異符号で、且つ該第2、第3の入力のうち前記符号反転回路が接続された入力が負の場合には、該第2、第3の入力のうち前記符号反転回路が接続された側の入力をそのまま出力し、該第2、第3の入力が同符号で、且つ該第2、第3の入力のうち前記符号反転回路が接続された入力が負の場合、あるいは該第2、第3の入力が異符号で、且つ該第2、第3の入力のうち前記符号反転回路が接続された入力が正の場合には前記第1の入力を選択し出力とすることにより、前記絶対値演算回路を置換することを特徴とするタイミング誤差検出回路とした。
【0019】
請求項6に係る発明は、IF帯の受信信号をA/D変換し、ディジタル的に周波数変換することで実現されるディジタル直交復調器のうち、該IF帯の受信信号に対して2個のA/D変換器を用いて、各々周波数S/T(Tはシンボル周期、Sはオーバサンプル数)、相対位相T/2Sを理想的なサンプルタイミングとしてサンプリングを行うディジタル直交復調器と共に用い、該理想的サンプルタイミングからの位相ずれを検出するタイミング誤差検出回路であって、前記ディジタル直交復調器の2つの出力を入力とし、該2つの入力信号の一方に対して、受信側の帯域制限を行う第1のローパスフィルタと、該第1のローパスフィルタ出力に対して識別処理を行う識別回路と、前記の2つの入力信号のもう一方に対して、受信側の帯域制限を行う第2のローパスフィルタと、前記識別回路出力と前記第2のローパスフィルタ出力とを入力とし、相関演算を行う相関演算回路と、該相関演算回路出力を平滑化する第3のローパスフィルタと、該第3のローパスフィルタ出力に対して適切なスケーリングを行うスケーリング回路と、を具備することを特徴とするタイミング誤差検出回路とした。
【0020】
請求項7に係る発明は、請求項6記載のタイミング誤差検出回路において、前記第1のローパスフィルタと前記識別回路を、受信されるべき受信信号を予め記憶させたメモリ回路で置換したことを特徴とするタイミング誤差検出回路とした。
【0021】
請求項8に係る発明は、IF帯の受信信号をA/D変換し、ディジタル的に周波数変換することで実現されるディジタル直交復調器のうち、該IF帯の受信信号に対して2個のA/D変換器を用いて、各々周波数S/T(Tはシンボル周期、Sはオーバサンプル数)、相対位相T/2Sを理想的なサンプルタイミングとしてサンプリングを行うディジタル直交復調器と共に用い、該理想的サンプルタイミングからの位相ずれを検出するタイミング誤差検出回路であって、前記ディジタル直交復調器の2つの出力を入力とし、該2つの入力信号の一方に対して、受信側の帯域制限を行う第1のローパスフィルタと、該第1のローパスフィルタ出力に対して識別処理を行う第1の識別回路と、前記の2つの入力信号のもう一方に対して、受信側の帯域制限を行う第2のローパスフィルタと、該第2のローパスフィルタ出力に対して識別処理を行う第2の識別回路と、前記第1の識別回路出力と前記第2のローパスフィルタ出力を入力とし、相関演算を行う第1の相関演算回路と、前記第2の識別回路出力と前記第1のローパスフィルタ出力を入力とし、相関演算を行う第2の相関演算回路と、前記第1の相関演算回路出力と前記第2の相関演算回路出力を加算する加算回路と、該加算回路出力を平滑化する第3のローパスフィルタと、該第3のローパスフィルタ出力に対して適切なスケーリングを行うスケーリング回路と、を具備することを特徴とするタイミング誤差検出回路とした。
【0022】
請求項9に係る発明は、請求項8記載のタイミング誤差検出回路において、前記第1および第2の識別回路出力を、受信されるべき同相、直交チャネルの受信信号を予め記憶させたメモリ回路出力で置換したことを特徴とするタイミング誤差検出回路とした。
【0023】
請求項10に係る発明は、請求項1〜9のいずれか1つに記載のタイミング誤差検出回路において、外部からタイミング誤差検出回路の動作を停止するためのホールド信号を具備し、該ホールド信号と前記スケーリング回路出力を入力とし、該ホールド信号が有効になった時点で直前の該スケーリング回路出力の値を保持するホールド回路と、前記ホールド信号が有効になった時点で動作を停止させる手段とを具備することを特徴とするタイミング誤差検出回路とした。
【0024】
【発明の実施の形態】
2個のA/D変換器に供給される2系統のクロック間にタイミング誤差が存在すると、直交復調する際の同相/直交チャネル間の直交性が崩れることにより直交チャネル間干渉が生じる。このため信号空間ダイヤグラムは図10に示すように楕円になる。タイミング誤差を理想的なタイミングからの遅延時間で表現すると、タイミング誤差が正の場合は、楕円形の信号空間ダイヤグラムの長軸は第2・第4象限を通り、負の場合は第1・第3象限を通る(図10中の一点鎖線)。
タイミング誤差がなければ円となる(図10中の実線)。さらに、キャリア同期およびタイミング同期が確立していない状態では、位相回転や符号間干渉が存在するため直交復調器出力は楕円内部にランダムに分布することになる。
【0025】
請求項1〜5に係る発明においては、信号空間ダイヤグラム上の各象限における受信信号の存在確率が等しくなるよう制御を行う。
【0026】
請求項1に係る発明では、受信信号の信号空間ダイヤグラム上での象限判定を行い、直交復調器の同相チャネルおよび直交チャネルの出力についてそれぞれ2乗演算を行いその和を計算する。この2乗演算の結果について、受信信号の信号空間ダイヤグラム上の配置が第1象限および第3象限の場合はそのまま加算し、第2象限および第4象限の場合は符号反転後に加算する。送信信号系列はランダムであるから一定数の受信シンボルに対して前述の加算を繰り返すことで信号空間ダイヤグラム上の信号点の偏りを検出できる。
【0027】
請求項2に係る発明では、2乗演算の代わりに、回路の簡易な絶対値演算を行う。この場合、信号電力に比例した重み付けは実現されないものの、信号空間ダイヤグラムの各象限における受信信号の存在確率が等しくなるような制御は実現できる。これにより、乗算回路を使用せずにタイミング誤差検出回路を実現できる。
【0028】
請求項3に係る発明では、さらに直交復調器の同相チャネルおよび直交チャネルの出力の一方について2乗演算を行うことで処理の簡単化を図る。この2乗演算結果について、受信信号の信号空間ダイヤグラム上の配置が第1象限および第3象限の場合はそのまま加算し、第2象限および第4象限の場合符号反転後に加算する。
【0029】
請求項4に係る発明では、2乗演算の代わりに、回路の簡易な絶対値演算を行う。請求項5に係る発明では、絶対値演算を選択回路の動作で実現することで一層の簡易化を図る。
【0030】
これまでの説明からも分かるように、キャリア同期およびタイミング同期が確立していない状態でも、信号空間ダイヤグラムの形状は影響を受けない。従って、請求項1〜5に係る発明の回路は、タイミング同期、キャリア同期が確立していなくとも劣化なく動作する。なお、タイミング誤差によって符号間干渉も発生するが、タイミング同期が確立していない状態と現象的に大差なく、2つのチャネル間の直交性が保たれるようタイミング誤差検出回路が動作すれば本発明の目的は達せられる。
【0031】
請求項6に係る発明においては、タイミング誤差情報を抽出するため、直交チャネル間干渉成分を検出し出力とする。一例として、同相チャネルに出力が表れるA/D変換器のクロック位相に誤差はなく、直交チャネルに出力が表れるA/D変換器のクロックにタイミング誤差がある場合を仮定する。この場合、直交チャネル間干渉のため直交チャネル出力に同相チャネルの信号成分が重畳する。直交チャネル間干渉成分を検出するため、直交チャネル出力と同相チャネルの伝送データ系列との相関演算を行う。相関演算回路出力は、タイミング誤差に対して図11に示すようなS曲線を示す。
【0032】
請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明をTDMAフレームやバースト伝送等でヘッダ領域に含まれるプリアンブルを用いる場合のように、送信信号系列が既知の場合に適用する際に有効な発明である。メモリ回路に記憶された既知の送信信号系列は読み出され、請求項6に係る発明の識別回路出力の代わりとして相関演算回路に入力される。
【0033】
なお、請求項6〜7に係る発明のタイミング誤差検出回路では、キャリア同期およびタイミング同期は確立していることが前提となる。
【0034】
同相チャネルに出力が表れるA/D変換器のクロック位相にも誤差が存在する場合には、直交チャネル間干渉のため直交チャネル出力だけでなく、同相チャネルにも直交チャネルの信号成分が重畳する。キャリア位相に誤差が存在しても同様に直交チャネル間干渉が生じる。
【0035】
そこで、請求項8に係る発明においては、本発明の検出対象であるタイミング誤差に起因する直交チャネル間干渉成分を精度良く検出するため、直交チャネル出力と同相チャネルの識別回路出力との相関演算を行うのに加えて、同相チャネル出力と直交チャネルの識別回路出力との相関演算を行う。
【0036】
送信信号系列はランダムであるため、直交復調器の直交性が保たれていれば2つの相関演算回路出力の平均値は大きさが等しく異符号となる。このため、2つの相関演算回路出力を加算することで、タイミング誤差に起因する直交チャネル間干渉成分だけを抽出することができる。従って、請求項8〜9に係る発明のタイミング誤差検出回路では、キャリア同期およびタイミング同期に多少の誤差が存在しても特性劣化は生じない。
【0037】
請求項9に係る発明は、請求項8に係る発明をTDMAフレームやバースト伝送等でヘッダ領域に含まれるプリアンブルを用いる場合のように、送信信号系列が既知の場合に適用する際に有効な発明である。メモリ回路に記憶された既知の送信信号系列は読み出され請求項8に係る発明の識別回路出力の代わりとして、相関演算回路に入力される。
【0038】
本発明において検出対象とするタイミング誤差は、主としてクロック配送時の遅延時間差とA/D変換器のアパーチャディレイの個体差が原因で定常的に発生する。後者は若干の温度変化等で変化する可能性があるが、時間的に大きく変動しないと考えられる。このため請求項10に係る発明においては、外部から供給するホールド信号が有効になった時点でタイミング誤差出力をホールドし、タイミング誤差検出回路の動作を停止する。これにより、消費電力を低減することができる。また、一定時間経過後にホールド信号を再び無効とすることで、タイミング誤差検出出力を更新することができる。なお、本発明においては、ランダムジッタに対する補償は想定していない。
【0039】
いずれの請求項に係る発明においても、入力サンプル毎のタイミング誤差検出結果は、ローパスフィルタにより平滑化を行い、適切にスケーリングした後出力される。
【0040】
[第1の実施の形態]
図1に請求項1および請求項10に係る発明の実施の形態における回路構成例を示す。直交復調器を溝成する選択回路400の2系統の出力は、ローパスフィルタ600、601に入力され、復調の過程で発生する不要高調波を除去される。ローパスフィルタ600、601の出力はそれぞれ2乗演算回路410、411に入力される。2乗演算回路410、411出力は加算回路412で加算される。加算回路412出力は2分配され、一方は直接選択回路430に入力され、他方は符号反転回路420を介して選択回路430に入力される。選択回路430にはこれら2本の入力以外に、ローパスフィルタ600、601出力が直接入力されており,ローパスフィルタ600、601出力の符号に基づいて選択制御を行う。即ち、ローパスフィルタ600、601出力が同符号の場合は加算回路412出力を選択し、異符号の場合は符号反転回路420出力を選択する。選択回路430出力は積算回路440によって積算される。積算回路440出力にはレジスタ回路450が配置きれている。積算回路440およびレジスタ回路450はともに外部制御信号40の制御を受ける。積算回路440は外部制御信号40が有効な区間について積算処理を行う。外部制御信号40は、積算回路440が一定数のサンプルの積算を行うごとに無効となる。外部制御信号40が無効になった時点で積算回路440は積算値を初期化し、初期化直前の積算回路440の積算値はレジスタ回路450で保持される。レジスタ回路450出力は、ローパスフィルタ500で平滑化され、さらにスケーリング回路510で適切にスケーリングされた後、ホールド回路520を経てタイミング誤差情報として直交復調器を構成する補間回路210に入力される。ここでスケーリング回路520と補間回路210の間には、請求項10に記載されたホールド回路520が挿入されている。ホールド回路520は、タイミング誤差検出回路の動作を停止するための外部制御信号(ホールド信号)80に基づいて制御され、ホールド信号が有効になった時点で直前のスケーリング回路出力の値を保持する。同時に、タイミング誤差検出回路550は、供給するクロック入力を止める等の図示しない動作停止手段でその動作を停止する。
【0041】
[第2の実施の形態]
図2に請求項2および請求項10に係る発明の実施の形態における回路構成例を示す。図1のタイミング誤差検出回路とは、2乗演算回路410、411を絶対値演算回路413、414で置換えた点が異なる。
【0042】
[第3の実施の形態]
図3に請求項3および請求項10に係る発明の実施の形態における回路構成例を示す。直交復調器を構成する選択回路400の2系統の出力は、ローパスフィルタ600、601に入力され復調の過程で発生する不要高調波を除去される。
本実施の形態では、タイミング誤差の検出に直交チャネルの信号を使用する場合を想定しているため、直交チャネルの信号が入力されたローパスフィルタ601の出力が2乗演算回路410に入力される。2乗演算回路410出力は2分配され一方は直接選択回路430に入力され他方は符号反転回路420を介して選択回路430に入力される。選択回路430にはこれら2本の入力以外に、ローパスフィルタ600、601出力が直接入力されており、ローパスフィルタ600、601出力の符号に基づいて選択制御を行う。即ち、ローパスフィルタ600、601出力が同符号の場合は2乗演算回路410出力を選択し、異符号の場合は符号反転回路420出力を選択する。選択回路430出力は積算回路440によって積算される。積算回路440出力にはレジスタ回路450が配置されている。積算回路440およびレジスタ回路450はともに外部制御信号40の制御を受ける。積算回路440は外部制御信号40が有効な区間について積算処理を行う。外部制御信号40は、積算回路440が一定数のサンプルの積算を行うごとに無効となる。外部制御信号40が無効になった時点で積算回路440は積算値を初期化し、初期化直前の積算回路440の積算値はレジスタ回路450で保持される。レジスタ回路450出力は、ローパスフィルタ500で平滑化され、さらにスケーリング回路510で適切にスケーリングされた後、ホールド回路520を経てタイミング誤差情報として直交復調器を構成する補間回路210に入力される。ここで、スケーリング回路510と補間回路210の間には、請求項10に記載されたホールド回路520が挿入されている。ホールド回路520は、タイミング誤差検出回路の動作を停止するための外部制御信号(ホールド信号)30に基づいて制御され、ホールド信号30が有効になった時点で直前のスケーリング回路510出力の値を保持する。同時に、タイミング誤差検出回路550は、供給するクロック入力を止める等の図示しない動作停止手段でその動作を停止する。
【0043】
[第4の実施の形態]
図4に請求項4および請求項10に係る発明の実施の形態における回路構成例を示す。図3の実施の形態とは、2乗演算回路410を絶対値演算回路460で置換えた点が異なる。
【0044】
[第5の実施の形態]
図5に請求項5および請求項10に係る発明の実施の形態における回路構成例を示す。本実施の形態においては明示的に2乗演算回路410や絶対値演算回路460は使用せず、選択回路430の制御で等価な処理を実現する。即ち、選択回路430は、ローパスフィルタ600、601の出力が同符号で、且つローパスフィルタ601の出力が正の場合、あるいはローパスフィルタ600、601の出力が異符号で、且つローパスフィルタ601の出力が負の場合は、ローパスフィルタ601の出力を選択してそのまま出力する。また、ローパスフィルタ600、601の出力が同符号で、且つローパスフィルタ601の出力が負の場合、あるいはローパスフィルタ600、601の出力が異符号で、且つローパスフィルタ601の出力が正の場合は、符号反転回路420の出力を選択して出力とする。
【0045】
[第6の実施の形態]
図6に請求項6および請求項10に係る発明の実施の形態における回路構成例を示す。直交復調器を構成する選択回路400の2系統の出力は、ローパスフィルタ610、611に入力され、受信側の帯域制限を受ける。なお、このローパスフィルタ610、611は前出の実施の形態で対象とした復調過程で発生する不要高調波除去のためのローパスフィルタを兼ねている。本実施の形態では、タイミング誤差の検出に直交チャネルの信号を使用する場合を想定しているため、直交復調器の直交チャネル出力と同相チャネルの識別後のデータ系列との相関演算を行うことで直交チャネル間干渉を検出する。相関演算回路630の出力はローパスフィルタ500で平滑化され、さらにスケーリング回路510で適切にスケーリングされた後、ホールド回路520を経てタイミング誤差情報として直交復調器を構成する補間回路210に入力される。
【0046】
[第7の実施の形態]
図7に請求項7および請求項10に係る発明の実施の形態における回路構成例を示す。本発明の実施の形態と請求項6に係る発明の実施の形態とは、同相チャネルの送信データ系列を予め記憶させたメモリ回路640を用いることで、ローパスフィルタ610と識別回路620を置換えた点が異なる。請求項7は、例えばTDMAフレームの先頭に付加された既知のビットを用いてタイミング誤差検出を行う場合のような、送信データ系列が既知である場合に適用可能である。
【0047】
[第8の実施の形態]
図8に請求項8および請求項10に係る発明の実施の形態における回路構成例を示す。直交復調器を構成する選択回路400の2系統の出力は、ローパスフィルタ610、611に入力され受信側の帯域制限を受ける。ローパスフィルタ610の出力は2分配され、一方は識別回路620を経て相関演算回路630に入力され、他方は直接相関演算回路660に入力される。同様に、ローパスフィルタ611の出力は2分配され、一方は識別回路650を経て相関演算回路660に入力され、他方は直接相関演算回路630に入力される。2つの相関演算回路630、660出力は加算回路670において加算される。加算回路670出力はローパスフィルタ500で平滑化され、さらにスケーリング回路510で適切にスケーリングされた後、ホールド回路520を経てタイミング誤差情報として直交復調器を構成する補間回路210に入力される。
【0048】
[第9の実施の形態]
図9に請求項9および請求項10に係る発明の実施の形態における回路構成例を示す。本発明の実施の形態と請求項8に係る発明の実施の形態とは、相関演算回路630、660への入力を識別回路620、650の出力から同相チャネルおよび直交チャネルの送信データ系列を予め記憶させたメモリ回路680出力で置換えた点が異なる。請求項7に係る発明と同様に、請求項9に係る発明は例えばTDMAフレームの先頭に付加された既知のビットを用いてタイミング誤差検出を行う場合のような、送信データ系列が既知である場合に適用可能である。
【0049】
なお、前述の請求項1〜5に係る発明の実施の形態においては、タイミング誤差検出回路は入力サンプル毎(周期:T/2)を時間単位として処理を行うのに対し、請求項6〜9に係る発明の実施の形態においては、タイミング誤差検出回路はシンボル毎(周期:T)に処理を行う。
【0050】
図12〜図15に、以上の本発明のタイミング誤差検出回路を適用した直交復調器の64QAM信号伝送時の特性例を示す。図12はタイミング誤差補償を行う前の直交復調器の出力コンスタレーションである。これに対して、代表的な請求項3および請求項6のタイミング誤差検出回路を用いてタイミング補償した場合の直交復調器の出力コンスタレーションをそれぞれ図13、図14に示す。いずれも直交チャネル間干渉および符号間干渉のない良好なコンスタレーションとなっている。さらに、この場合のビットエラーレート(Bit Error Rate;BER特性を図15に示す。図中の実線は64QAM信号伝送時の同期検波器の理論値を示している。いずれも理論値からの固定劣化は、ビット誤り率(BER)=10−6点で0.1〜0.4dB程度であり、良好な特性を実現できることを示している。
【0051】
【発明の効果】
本発明により、構成が簡易で且つ高精度な検出が可能なタイミング誤差検出回路を提供することができる。この結果、これまで説明してきた2個のA/D変換器を用いる構成の直交復調器において、現実的な回路規模で良好な特性を得ることが可能となる。特に、請求項5に係る発明のタイミング誤差検出回路においては、主要部分に乗算器を使用せず、加算回路、選択回路、レジスタで実現可能であることから、回路規模の点で有利である。また、請求項1〜5に係る発明のタイミング誤差検出回路においては、タイミング同期およびキャリア同期が確立していなくても良好な動作が可能であることから、通信開始前に直交復調器の調整を完了することができる。また、先に述べた通り、請求項7および請求項9に係る発明のタイミング誤差検出回路においては、バースト伝送への対応が可能である。さらに、請求項10に係る発明のタイミング誤差検出回路においては、終了後にタイミング誤差検出回路の動作を停止することにより、消費電力の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1および請求項10に係る発明の実施の形態のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図2】請求項2および請求項10に係る発明の実施の形態のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図3】請求項3および請求項10に係る発明の実施の形態のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図4】請求項4および請求項10に係る発明の実施の形態のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図5】請求項5および請求項10に係る発明の実施の形態のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図6】請求項6および請求項10に係る発明の実施の形態のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図7】請求項7および請求項10に係る発明の実施の形態のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図8】請求項8および請求項10に係る発明の実施の形態のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図9】請求項9および請求項10に係る発明の実施の形態のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図10】タイミング誤差と直交復調器出力の信号空間ダイヤグラムの関係を説明した図である。
【図11】本発明のタイミング誤差検出回路のタイミング誤差対検出出力特性の例を示した図である。
【図12】タイミング誤差補正前の直交復調器出力のコンスタレーションを示した図である。
【図13】請求項3に係る発明のタイミング誤差検出回路を用いた場合の、タイミング誤差補正後の直交後調器の出力コンスタレーションを示した図である。
【図14】請求項6に係る発明のタイミング誤差検出回路を用いた場合の、タイミング誤差補正後の直交復調器の出力コンスタレーションを示した図である。
【図15】タイミング誤差補正後のBER特性(理論値、請求項3、6)を示した図である。
【図16】特許文献1および非特許文献1記載の従来技術のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図17】図16記載の従来技術のディジタル直交復調器における搬送波の位相状態および入出力信号を示した図である。
【図18】2個のA/D変換器を並列に配置した構成のディジタル直交復調器の回路構成を示した図である。
【図19】図18記載の従来技術のディジタル直交復調器における搬送波の位相状態および入出力信号を示した図である。
【図20】非特許文献2記載の従来技術のタイミング誤差検出回路の動作を説明した図である。
【図21】非特許文献3記載の従来技術のタイミング誤差検出回路の構成を示した図である。
【図22】図21記載の従来技術のタイミング誤差検出回路の動作を説明した図である。
【符号の説明】
10:受信信号入力(IF)
20、21:クロック入力
30:ホールド信号
40:制御信号
50:直交復調器同相出力
60:直交復調器直交出力
100、110:A/D変換器
200:遅延回路
210:補間回路
300、310、420:符号反転回路
330:制御回路
400:選択回路
410、411:2乗演算回路
412:加算回路
413、414、460:絶対値演算回路
430:選択回路
440、790:積算回路
450:レジスタ回路
500、600、601、610、611:ローパスフィルタ
510:スケーリング回路
520:ホールド回路
550:タイミング誤差検出回路
620、650:識別回路
630、660:相関演算回路
640、680:メモリ回路
670、750:加算回路
700:フィルタ(遅延量固定)
710:フィルタ(遅延量可変)
720:多重化回路
730、740、770:T/4−遅延回路
760、780:乗算回路
800:参照用タップ係数テーブル

Claims (10)

  1. IF帯の受信信号をA/D変換し、ディジタル的に周波数変換することで実現されるディジタル直交復調器のうち、該IF帯の受信信号に対して2個のA/D変換器を用いて、各々周波数S/T(Tはシンボル周期、Sはオーバーサンプル数)、相対位相T/2Sを理想的なサンプルタイミングとしてサンプリングを行うディジタル直交復調器と共に用い、該理想的サンプルタイミングからの位相ずれを検出するタイミング誤差検出回路において、
    前記ディジタル直交復調器の同相および直交チャネルの出力をそれぞれ入力とする、不要高調波除去のための第1および第2のローパスフィルタと、
    該第1および第2のローパスフィルタ出力をそれぞれ入力とする2つの2乗演算回路と、
    該2つの2乗演算回路の和を計算する加算回路と、
    該加算回路出力の符号を反転する符号反転回路と、
    該符号反転回路出力、前記加算回路出力および前記第1および第2のローパスフィルタの出力を入力とし、該第1および第2のローパスフィルタからの2つの入力が同符号の場合には前記加算回路出力を選択し、異符号の場合には前記符号反転回路出力を選択する選択回路と、
    該選択回路出力と外部からの制御信号を入力とし、該外部制御信号が有効である区間では該選択回路出力の積算を行い、無効になった時点で積算結果を初期化する積算回路と、
    該積算回路出力と前記の外部制御信号を入力し、該外部制御信号が有効から無効に切替った時点で前記積算回路の初期化される直前の出力を保持するレジスタ回路と、
    該レジスタ回路出力を平滑化する第3のローパスフィルタと、
    該第3のローパスフィルタ出力に対して、適切なスケーリングを行うスケーリング回路と、を具備することを特徴とするタイミング誤差検出回路。
  2. 請求項1記載のタイミング誤差検出回路において、
    前記2つの2乗乗算回路を共に絶対値演算回路で置換したことを特徴とするタイミング誤差検出回路。
  3. IF帯の受信信号をA/D変換し、ディジタル的に周波数変換することで実現されるディジタル直交復調器のうち、該IF帯の受信信号に対して2個のA/D変換器を用いて、各々周波数S/T(Tはシンボル周期、Sはオーバサンプル数)、相対位相T/2Sを理想的なサンプルタイミングとしてサンプリングを行うディジタル直交復調器と共に用い、該理想的サンプルタイミングからの位相ずれを検出するタイミング誤差検出回路であって、
    前記ディジタル直交復調器の同相および直交チャネルの出力をそれぞれ入力とする、不要高調波除去のための第1および第2のローパスフィルタと、
    該第1および第2のローパスフィルタの一方の出力を入力とし2乗演算を行う2乗演算回路と、
    該2乗演算回路出力の符号を反転する符号反転回路と、
    該符号反転回路出力、前記2乗演算回路出力および前記第1および第2のローパスフィルタの出力を入力とし、前記第1および第2のローパスフィルタからの2つの入力が同符号の場合には前記2乗演算回路出力を選択し、異符号の場合には前記符号反転回路出力を選択し出力とする選択回路と、
    該選択回路出力と外部からの制御信号を入力とし、該外部制御信号が有効である区間では該選択回路出力の積算を行い、無効になった時点で積算結果を初期化する積算回路と、
    該積算回路出力と前記の外部制御信号を入力とし、該外部制御信号が有効から無効に切替った時点で前記積算回路の初期化される直前の出力を保持するレジスタ回路と、
    該レジスタ回路出力を平滑化する第3のローパスフィルタと、
    該第3のローパスフィルタ出力に対して、適切なスケーリングを行うスケーリング回路と、を具備することを特徴とするタイミング誤差検出回路。
  4. 請求項3記載のタイミング誤差検出回路において、
    前記2乗演算回路を前記第2のローパスフィルタ出力の絶対値を演算する絶対値演算回路で置換したことを特徴とするタイミング誤差検出回路。
  5. 請求項4記載のタイミング誤差検出回路において、
    前記符号反転回路は前記第1および第2のローパスフィルタの一方の出力を入力とし、
    前記選択回路は前記符号反転回路出力を第1の入力、前記第1のローパスフィルタ出力を第2の入力、前記第2のローパスフィルタ出力を第3の入力とし、
    該第2、第3の入力が同符号で、且つ該第2、第3の入力のうち前記符号反転回路が接続された入力が正の場合、あるいは該第2、第3の入力が異符号で、且つ該第2、第3の入力のうち前記符号反転回路が接続された入力が負の場合には、該第2、第3の入力のうち前記符号反転回路が接続された側の入力をそのまま出力し、
    該第2、第3の入力が同符号で、且つ該第2、第3の入力のうち前記符号反転回路が接続された入力が負の場合、あるいは該第2、第3の入力が異符号で、且つ該第2、第3の入力のうち前記符号反転回路が接続された入力が正の場合には前記第1の入力を選択し出力とすることにより、前記絶対値演算回路を置換することを特徴とするタイミング誤差検出回路。
  6. IF帯の受信信号をA/D変換し、ディジタル的に周波数変換することで実現されるディジタル直交復調器のうち、該IF帯の受信信号に対して2個のA/D変換器を用いて、各々周波数S/T(Tはシンボル周期、Sはオーバサンプル数)、相対位相T/2Sを理想的なサンプルタイミングとしてサンプリングを行うディジタル直交復調器と共に用い、該理想的サンプルタイミングからの位相ずれを検出するタイミング誤差検出回路であって、
    前記ディジタル直交復調器の2つの出力を入力とし、
    該2つの入力信号の一方に対して、受信側の帯域制限を行う第1のローパスフィルタと、
    該第1のローパスフィルタ出力に対して識別処理を行う識別回路と、
    前記の2つの入力信号のもう一方に対して、受信側の帯域制限を行う第2のローパスフィルタと、
    前記識別回路出力と前記第2のローパスフィルタ出力とを入力とし、相関演算を行う相関演算回路と、
    該相関演算回路出力を平滑化する第3のローパスフィルタと、
    該第3のローパスフィルタ出力に対して適切なスケーリングを行うスケーリング回路と、を具備することを特徴とするタイミング誤差検出回路。
  7. 請求項6記載のタイミング誤差検出回路において、
    前記第1のローパスフィルタと前記識別回路を、受信されるべき受信信号を予め記憶させたメモリ回路で置換したことを特徴とするタイミング誤差検出回路。
  8. IF帯の受信信号をA/D変換し、ディジタル的に周波数変換することで実現されるディジタル直交復調器のうち、該IF帯の受信信号に対して2個のA/D変換器を用いて、各々周波数S/T(Tはシンボル周期、Sはオーバサンプル数)、相対位相T/2Sを理想的なサンプルタイミングとしてサンプリングを行うディジタル直交復調器と共に用い、該理想的サンプルタイミングからの位相ずれを検出するタイミング誤差検出回路であって、
    前記ディジタル直交復調器の2つの出力を入力とし、
    該2つの入力信号の一方に対して、受信側の帯域制限を行う第1のローパスフィルタと、
    該第1のローパスフィルタ出力に対して識別処理を行う第1の識別回路と、
    前記の2つの入力信号のもう一方に対して、受信側の帯域制限を行う第2のローパスフィルタと、
    該第2のローパスフィルタ出力に対して識別処理を行う第2の識別回路と、
    前記第1の識別回路出力と前記第2のローパスフィルタ出力を入力とし、相関演算を行う第1の相関演算回路と、
    前記第2の識別回路出力と前記第1のローパスフィルタ出力を入力とし、相関演算を行う第2の相関演算回路と、
    前記第1の相関演算回路出力と前記第2の相関演算回路出力を加算する加算回路と、
    該加算回路出力を平滑化する第3のローパスフィルタと、
    該第3のローパスフィルタ出力に対して適切なスケーリングを行うスケーリング回路と、を具備することを特徴とするタイミング誤差検出回路。
  9. 請求項8記載のタイミング誤差検出回路において、
    前記第1および第2の識別回路出力を、受信されるべき同相、直交チャネルの受信信号を予め記憶させたメモリ回路出力で置換したことを特徴とするタイミング誤差検出回路。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載のタイミング誤差検出回路において、
    外部からタイミング誤差検出回路の動作を停止するためのホールド信号を具備し、該ホールド信号と前記スケーリング回路出力を入力とし、該ホールド信号が有効になった時点で直前の該スケーリング回路出力の値を保持するホールド回路と、
    前記ホールド信号が有効になった時点で動作を停止させる手段とを具備することを特徴とするタイミング誤差検出回路。
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