JP2004247771A - データ同期方法及びデータ同期回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】クロック信号の周波数が高くなった場合についても、クロック信号をマスクするためのクロックパルスの発生に高い時間精度を必要としないデータ同期方法及びデータ同期回路を提供する。
【解決手段】クロック信号を一旦1/Nに分周してビットレートを1/Nに下げた状態で、クロック信号の1クロック分を取り除くようにしたもの。
【選択図】 図1
【解決手段】クロック信号を一旦1/Nに分周してビットレートを1/Nに下げた状態で、クロック信号の1クロック分を取り除くようにしたもの。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ同期方法及びデータ同期回路に関し、特に、入力データ信号を高い周波数のクロック信号下で同期させることが出来るデータ同期方法及びデータ同期回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
符号誤り率試験装置(Bit Error Rate Tester:以下、BERT装置とも呼ぶ)は、デジタル回路や装置がどの程度信号を誤りなくデータを送受信できるかを示す符号誤り率(BER:Bit Error Rate)を測定する。
【0003】
BERT装置は、一般に、データ信号及びクロック信号を送信する送信部PPG(Pulse Pattern Generator)と、受信した信号中に含まれる符号誤りを検出する受信部ED(Error Detector)とからなる。送信部PPGが送信するデータ信号としてはさまざまなパルスパターンが採用されるが、一般的には、疑似ランダム信号(PRBS:Pseudo Random Binary Sequence)が採用される。以下では、説明の簡略化のため、送信部PPGがPRBS信号を出力する例について説明する。
【0004】
図4は、従来の同期回路を採用するBERT装置の構成の一例を示している。パルスパターン発生器(PPG)14は、被試験回路/装置DUT(Device Under Test)に入力する原PRBS信号と、クロック信号Rとを出力する。被試験回路/装置DUTは、入力された原PRBS信号に対応する試験対象の出力信号(PRBS信号)Qを出力する。エラー検出器15には、被試験回路/装置DUTからのPRBS信号Qと、パルスパターン発生器14からのクロック信号Rが入力される。
【0005】
エラー検出器15において、PRBS信号発生器18は、パルスパターン発生器14が出力する原PRBS信号に対応する比較データ信号Vを、クロック信号Rに同期して生成する。XOR回路19は、比較データ信号Vと、PRBS信号Qをフリップフロップ(ラッチ回路)16でラッチしたラッチデータ信号Sとを比較し、その比較結果を出力する。双方の信号の比較結果によって、被試験回路/装置DUTからのPRBS信号Qが、パルスパターン発生器101から出力された原PRBS信号に比べてどの程度誤っているのかが求められる。
【0006】
図5は、図4のBERT装置の動作例を示すタイミングチャートである。BERT装置では、被試験回路/装置DUTの符号誤り率の測定に際して、エラー検出器15に入力されるPRBS信号Qの位相(データ)と、エラー検出器15のPRBS信号発生器18が出力する比較データ信号Vの位相(データ)とを同期させる。以下、図4及び図5を参照して、双方の位相を同期させる従来の手法について説明する。
【0007】
エラー検出器15に入力されたPRBS信号Qとクロック信号Rとはフリップフロップ16に入力され、フリップフロップ16はクロック信号Rに同期してPRBS信号Qをラッチし、ラッチデータ信号SとしてXOR回路19の一方の入力端子に出力する。一方、クロック信号Rは制御回路23の出力信号TとともにAND回路17に入力され、AND回路17はクロック信号Rと制御回路23の出力信号Tとの論理積を出力する。AND回路17は、制御回路23からの制御信号TがHレベルであればクロック信号Rをそのまま出力し、制御信号TがLレベルであれば出力をLレベルに固定してクロック信号Rをマスクする。例えば、図4の時刻t10以前では、制御回路23は「1」(Hレベル)の出力信号Tを出力しており、AND回路17はクロック信号Rをそのまま出力する。
【0008】
PRBS信号発生器18にはAND回路17の出力信号Uが入力され、PRBS信号発生器18はその出力信号Uに含まれるクロックパルスに同期した比較データ信号VをXOR回路19の他方の入力端子に出力する。XOR回路19は、入力される比較データ信号Vのビットデータとラッチデータ信号Sのビットデータとを比較し、ビットデータが一致する場合にはLレベル(0)の比較結果Wを出力し、一致しない(ビットエラー)場合にはHレベル(1)の比較結果Wを出力する。
【0009】
XOR回路19の比較結果Wはカウンタ20に入力される。カウンタ20は比較結果Wに含まれる「1」(ビットエラー)をカウントし、エラーカウント数Xを出力する。エラー表示器21にはエラーカウント数Xが入力され、エラーカウント数Xがディスプレイ上に表示される。また、エラーカウント数Xは一定時間ごとに比較器22に入力され、入力されたエラーカウント数Xと予め決めてある閾値Yとが比較される。比較器22による比較の結果、エラーカウント数Xが閾値Yを超えるときには、ビットエラーがパルスパターン発生器14とエラー検出器15が同期していないことによって発生していると判断して、制御回路23を活性化させるための信号Tを出力する。エラーカウント数Xが閾値Yを超えない場合には、パルスパターン発生器14とエラー検出器15は同期していると判断して、同期のための動作はここで完了する。
【0010】
制御回路23は、比較器22から信号Tを受信するとAND回路17に負極性パルスを含む制御信号Tを送信し、クロック信号Rの1クロックパルスをマスクしてPRBS信号発生器18が出力する比較データ信号Vを1クロック分遅らせる。制御信号Tに含まれる負極性パルスは、クロック信号Rの立ち下がり後で次のクロックパルスが立ち上がる前に立ち下がり、次のクロックパルスが立ち下がった後でそのクロックパルスに後続するクロックパルスの立ち上がりの前に立ち上がるように制御される。負極性パルスの立ち下がり及び立ち上がりは、マスクするクロックパルスの前後でクロック信号RがLレベルとなる期間内になるように制御される。
【0011】
図4の例では、制御信号TのパルスP20は、時刻t10以降でかつクロックパルスP10が立ち上がる時刻よりも前に立ち下がり、クロックパルスP10が立ち下がり時刻よりも後でかつ時刻t11よりも前に立ち上がるパルスとなる。クロック信号Rに同期してPRBS信号Qが入力されるとき、AND回路17の一方の入力である制御回路23の制御信号TがLレベルとなっている期間ではAND回路17の出力信号UがLレベルに固定され、クロック信号Rの1クロックパルスがマスクされる。図4の例では、クロック信号RのクロックパルスP10がマスクされ、PRBS信号発生器18にはクロックパルスP10が入力されない。
【0012】
PRBS信号発生器18は、制御信号TがLレベルに立ち下がると1クロックパルス分がマスクされたクロック信号を入力し、1クロック分遅れた比較データ信号Vを生成する。図4の例では、PRBS信号発生器18は、クロックパルスP10がマスクされることで、時刻t11までのクロック信号Rの2周期分同じデータX−1を保持する。XOR回路19は位相が遅れた比較データ信号VとPRBS信号Qとを比較し、比較器22はエラーカウント数Xを閾値Yと比較してラッチデータ信号Sと比較データ信号Vとが同期しているか否かを判断する。図4の例では、時刻t11以降、ラッチデータ信号Sと比較データ信号Vとが同期する。
【0013】
このように、PRBS信号発生器18が生成する比較データ信号Vの位相の遅延を、XOR回路16に入力されるラッチデータ信号Sと比較データ信号Vとが同期するまで繰り返すことにより、パルスパターン発生器14とエラー検出器15とを同期させることができる。
【0014】
【特許文献1】
特開平11−68690
【0015】
特許文献1には、クロック信号を1/2分周回路を用いたフレーム同期回路に関する発明が開示されているが、本発明のように分周されたクロック信号から1クロック分を取り除くことについては記載がない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の手法では、原PRBS信号のデータレートが高くなる、つまりクロック信号Rの周波数が高くなる(周期が短くなる)と、クロック信号Rをマスクする制御信号Tのパルスの生成が困難になるという問題がある。
【0017】
また、制御信号Tに含まれるパルスの立ち下がり時刻及び立ち上がり時刻はクロック信号がLレベルとなる期間に合わせる必要があり、クロック信号Rの周期が短くなるに従って、パルスP20の立ち下がり時刻及び立ち上がり時刻には高い時間精度が要求される。このため、制御信号に含まれる負極性パルスの立ち下がり時刻及び立ち上がり時刻の制御が複雑になるという問題がある。
【0018】
本発明は、上記問題を解消し、入力するデータ信号のデータレートが高くなった場合についても、比較データ信号の生成に複雑な時間制御が要求されないデータ同期方法及びデータ同期回路を提供することを目的とする。
【0019】
また、本発明は、上記目的を達成したうえで、特に、クロック信号をマスクするためのクロックパルスの発生に、高い時間精度が要求されないデータ同期方法及びデータ同期回路を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1の発明は、
複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期させるのにあたり、
前記第1のクロック信号を1/Nに分周した状態でクロック信号の1クロック分を取り除くことを特徴とするデータ同期方法である。
【0021】
請求項2の発明は、
複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期した第2のデータ信号に同期させるのにあたり、
前記第1のクロック信号を1/Nに分周した状態でクロック信号の1クロック分を取り除くことを特徴とするデータ同期方法である。
【0022】
これらにより、ビットレートが1/Nに下がってクロック信号の周期が長くなり、クロック信号をマスクするための制御が容易になる。
【0023】
請求項3の発明は、
複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期させるデータ同期回路であって、
前記第1のクロック信号をN分周(Nは2以上の整数)してN分周クロック信号として出力するN分周器と、
前記N分周クロック信号を通過させるとともに、マスク制御信号に応答して前記N分周クロック信号から1つのクロックパルスをマスクして出力するマスク回路と、
前記第1のデータの各データが順次に振り分けられたN種類のパターン信号を前記マスク回路の出力にそれぞれ同期させて出力するパターン発生回路と、
前記N種類のパターン信号を時分割多重化し多重化パターン信号として出力する多重化回路とを備えることを特徴とするデータ同期回路である。
【0024】
これにより、マスク制御信号を1回入力することによってN分周クロック信号の1クロックパルスずらした多重化パターン信号を生成できるため、マスク制御信号を所望の回数入力することにより第1のデータからN分周クロック信号の任意のクロックパルス数ずらした多重化パターン信号を容易に生成できる。
【0025】
請求項4の発明は、
複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期した第2のデータ信号に同期させるデータ同期回路であって、
前記第1のデータから前記第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号を生成し、該第1のデータ信号を所定の信号に応答して前記第1のクロック信号のNクロックパルス数(Nは2以上の整数)だけずらして出力する第1データ信号生成回路と、
前記第2のデータ信号を前記第1のクロック信号のN以下の任意のクロックパルス数だけずらして出力する第2データ信号生成回路と、
前記第1データ信号生成回路の出力と前記第2データ信号生成回路の出力との間で相互にデータを比較する比較回路とを備えることを特徴とするデータ同期回路である。
【0026】
これにより、第1データ信号生成回路が第1のデータ信号を第1のクロック信号のN(Nは2以上の整数)クロックパルス数だけずらして出力し、第2データ信号生成回路が第2のデータ信号をN以下の任意の数だけずらして出力するので、データ比較回路は第1のデータ信号と第2のデータ信号の間で全ての組合せについてデータ比較が可能になる。
【0027】
請求項5の発明は、請求項4に記載のデータ同期回路において、
前記第1データ信号生成回路は、
前記第1のクロック信号をN分周(Nは2以上の整数)してN分周クロック信号として出力するN分周器と、
前記N分周クロック信号を通過させるとともに前記所定の信号に応答して前記N分周クロック信号から1つのクロックパルスをマスクして出力するマスク回路と、
前記第1のデータの各データが順次に振り分けられたN種類のパターン信号を前記マスク回路の出力にそれぞれ同期させて出力するパターン発生回路と、
前記N種類のパターン信号を時分割多重化し多重化パターン信号として出力する多重化回路とを備えることを特徴とする。
【0028】
これにより、第1のクロック信号の周波数が高くなった場合であってもマスク回路に入力するマスク制御信号について高い時間精度が要求されることがなく、その生成が容易となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態例に基づいて、本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態例のデータ同期回路を採用する符号誤り測定装置の構成の一例を示している。BERT装置は、パルスパターン発生器1と、エラー検出器2とを備える。エラー検出器2は、2ビットシフトレジスタ3、セレクタ4、2分周器5、AND回路(マスク回路)6、2並列PRBS信号発生器7、マルチプレクサ(多重回路)8、XOR回路9、カウンタ10、エラー表示器11、比較器12及び制御回路13を備える。
【0030】
パルスパターン発生器1は、被試験回路/装置DUT(Device Under Test)に入力する原PRBS信号とクロック信号Bとを出力する。被試験回路/装置DUTは、入力された原PRBS信号に対応する試験対象の出力信号(PRBS信号)Aを出力する。
【0031】
エラー検出器2には、被試験回路/装置DUTからのPRBS信号Aと、パルスパターン発生器1が出力するクロック信号Bとが入力される。エラー検出器2に入力されたPRBS信号Aは2ビットシフトレジスタ3のデータ端子に入力され、クロック信号Bは2ビットシフトレジスタ3のクロック端子と2分周器5とに分配されて入力される。
【0032】
2ビットシフトレジスタ3は、第1及び第2のフリップフロップ(ラッチ回路)3A、3Bで構成される。第1のフリップフロップ3Aはクロック信号Bに同期してPRBS信号Aをラッチし、そのデータを第1ラッチデータCとして保持する。第2のフリップフロップ3Bはクロック信号Bに同期して第1ラッチデータCをラッチし、そのデータを第2ラッチデータDとして保持する。
【0033】
2ビットシフトレジスタ3では、第1ラッチデータCが第2のフリップフロップ3Bのデータ端子に入力されるため、第2ラッチデータDは第1ラッチデータCに対してクロック信号Bの1周期分だけ遅れたデータとなる。
【0034】
セレクタ4には第1及び第2ラッチデータC、Dが入力されるとともに制御回路13から選択信号Eが入力され、選択信号Eに基づいて第1及び第2のデータ信号C、Dの何れか一方が選択されて選択データ信号FとしてXOR回路9の一方の入力端子に入力される。
【0035】
2分周器5はクロック信号Bを2分周して分周クロック信号Gを生成し、生成した分周クロック信号GをAND回路6及びマルチプレクサ8に入力する。
【0036】
AND回路6は分周クロック信号Gと制御回路13からの制御信号Hとの論理積をとり、制御信号Hの値が「1」であれば分周クロック信号Gのクロックパルスをそのまま出力し、制御信号Hの値が「0」であれば出力をLレベルに固定して分周クロック信号Gのクロックパルスをマスクする。
【0037】
AND回路6の出力信号Iは、2並列PRBS信号発生器7のクロック端子に入力される。2並列PRBS信号発生器7はPRBS信号Aに対応する比較データを記憶しており、その比較データを第1比較信号Jと第2比較信号Kとの2つの信号に2分割し、これら第1比較信号Jと第2比較信号KをAND回路6の出力信号Iのクロックパルスに同期してマルチプレクサ(MUX)8に出力する。
【0038】
マルチプレクサ8は2:1のマルチプレクサとして構成され、分周クロック信号Gを選択信号として使用し、分周クロック信号GのHレベル、Lレベルに応答して、第1比較信号Jと第2比較信号Kとを切り替えて出力する。つまり、マルチプレクサ8は、比較データが2分割されて含まれている第1比較信号Jと第2比較信号Kとを時分割多重し、比較データ信号Lを出力する。
【0039】
2並列PRBS信号発生器7では、マルチプレクサ8で時分割多重された比較データ信号LがPRBS信号Aに対応するデータとなるように、第1比較信号Jの位相と第2比較信号Kの位相とが相互に調整される。
【0040】
マルチプレクサ8からの比較データ信号Lは、XOR回路9の他方の入力端子に入力される。XOR回路9は選択データ信号Fの各ビットと比較データ信号Lの各ビットとを比較し、選択データ信号Fの各ビットと比較データ信号Lの各ビットとが一致するときにはLレベル(0)の比較結果Mを出力し、各ビットが一致しないときにはHレベル(1)の比較結果Mを出力する。
【0041】
XOR回路9が出力する比較結果Mに「1」が含まれる個数つまりビットエラーの発生数はカウンタ10によってカウントされ、そのエラーカウント数Nはエラー表示器11に表示されるとともに比較器12に入力される。
【0042】
比較器12はエラーカウント数Nと予め定められた閾値Oとを比較し、エラーカウント数Nが閾値Oを超えると判断すると、選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期していないと認識して制御回路13を活性化させるための信号Pを送信する。エラーカウント数Gが閾値Hを超えない場合は、選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期していると認識し、制御回路13を活性化させるための信号Pを送信しない。
【0043】
制御回路13は、比較器9から信号Pを受信すると選択信号Eを反転してセレクタ4に入力し、負極性パルスが含まれる制御信号H(マスク制御信号)をAND回路6入力し、或いは反転した選択信号Eをセレクタ4に入力し、かつ負極性パルスが含まれる制御信号HをAND回路6に入力する。選択信号Eが反転されると、セレクタ4は選択データ信号Fを第1ラッチデータCから第2ラッチデータDへ切り替え、或いは第2ラッチデータDから第1ラッチデータCへ切り替える。制御信号Hに負極性パルスが含まれると、AND回路6は、負極性パルスがLレベルの期間に、2並列PRBS信号発生器7に入力すべき分周クロック信号Gのクロックパルスをマスクする。
【0044】
図2及び図3は図1のBERT装置の動作例を示すタイミングチャートである。BERT装置では、被試験回路/装置DUTの符号誤り率の測定に際して、セレクタ4から出力される選択データ信号Fの位相(データ)とマルチプレクサ8から出力される比較データ信号Lの位相(データ)との双方を同期させる。以下、図1〜図3を参照して、双方の信号を同期させる手順について説明する。
【0045】
2ビットシフトレジスタ3は、被試験回路/装置DUTから入力するPRBS信号Aとクロック信号Bとに基づいて第1及び第2ラッチデータC、Dを生成し、これらをセレクタ4に入力する。図2及び図3に示すように、第2ラッチデータDは、第1ラッチデータCに対してクロック信号Bの1クロック分遅れたデータとなる。セレクタ4は制御回路13からの選択信号Eに基づいて第1ラッチデータC又は第2ラッチデータDを選択し、これを選択データ信号Fとして出力する。例えば、図3の時刻t1では、セレクタ4はHレベルの選択信号Eに基づいて第1ラッチデータCを選択データ信号Fとして選択する。
【0046】
一方、パルスパターン発生器1からエラー検出器2に入力されたクロック信号Bは、2分周器5により2分周される。2分周器5が出力する分周クロック信号Gは、制御回路13からの制御信号HとともにAND回路6に入力される。
【0047】
AND回路6は、制御信号HがHレベルのとき、例えば図2の時刻t1以前では、分周クロック信号Gのクロックパルスをそのまま通過させて2並列PRBS信号発生器7に入力する。2並列PRBS信号発生器7は、AND回路6が出力するクロックパルスに同期して第1比較信号Jと第2比較信号Kとを生成し、これらをマルチプレクサ8に入力する。
【0048】
第1比較信号J及び第2比較信号Kの周期は、図2及び図3に示すように、分周クロック信号Gの周期、つまりクロック信号Bの2倍の周期となる。マルチプレクサ8は、分周クロック信号GのHレベル、Lレベルに対応して、第1比較信号Jと第2比較信号Kとを交互に時分割多重して出力する。このとき、マルチプレクサ8が出力する比較データ信号Lの周期は、図2及び図3に示すように、第1比較信号J及び第2比較信号Kの1/2倍の周期、つまりクロック信号Bの周期と同じ周期となる。
【0049】
セレクタ4から出力される選択データ信号Fとマルチプレクサ8から主力される比較データ信号LとはXOR回路9に入力され、XOR回路9は選択データ信号Fの各ビットと比較データ信号Lの各ビットとを比較し、その比較結果Mを出力する。XOR回路9から出力された比較結果Mはカウンタ10に入力され、エラーカウント数Nが得られる。エラーカウント数Nは、一定時間ごとにエラー表示器11及び比較器12に入力される。
【0050】
エラー表示器11は、エラーカウント数Nをディスプレイ上に表示する。比較器12は、エラーカウント数Nと予め定められている閾値Oとを比較する。例えば、図3の各時刻又は図3の時刻t8以前では、選択データ信号Fの位相と比較データ信号Lの位相とがずれているため比較結果MがLレベルに固定されず、エラーカウント数Nが閾値Oを超える。このような場合、比較器12は制御回路13を活性化させるための信号Pを送信する。エラーカウント数Nが閾値Oを超えない場合には、パルスパターン発生器1とエラー検出器2は同期していると判断され、同期のための動作はここで完了する。
【0051】
制御回路13は、比較器12からの信号Pを受信すると選択信号Eを反転し、制御信号Hに負極性パルスを含ませる。図2の例では、制御回路13は時刻t2で選択信号EをHレベルからLレベルに反転する。また、分周クロック信号Gの立ち下がり時刻t2から後続する分周クロック信号GのパルスP1の立ち上がり時刻t4までの間の時刻t3で立ち下がり、負極性パルスP1の立ち下がり時刻t5からパルスP1に後続する分周クロック信号Gの立ち上がり時刻t7までの間の時刻t6で立ち上がるパルスP2、つまり時刻t3から時刻t6までがLレベルとなるパルスP2を制御信号Hとして出力する。
【0052】
セレクタ4は、選択信号Eが反転すると、選択データ信号Fを現在選択されている信号から選択されていなかった信号へと切り替える。図2の例では、時刻t2の後に、選択信号Fが第1比較信号Jから第1比較信号Jに対してクロック信号Bの1クロックパルス分だけ位相が遅れている第2比較信号Kに切り替えられる。
【0053】
AND回路6は、制御信号Hに含まれる負極性パルスによって2並列PRBS信号発生器7に入力すべき分周クロック信号Gのクロックパルスをマスクする。
【0054】
図2の例では、制御信号HのパルスP2によって分周クロック信号GのクロックパルスP1がマスクされ、2並列PRBS信号発生器7に入力するクロックの位相が分周クロック信号Gの1クロック分だけ遅れる。時刻t4から時刻t5では2並列PRBS信号発生器7に入力されるべき分周クロックパルスP1がマスクされるため、第1及び第2比較信号J、Kの値は同じ値を保持する。また、マルチプレクサ8が出力する比較データ信号Lは、時刻t1から時刻t7にかけて、データX0、X1が順次に2回繰り返される。時刻t7以降では、比較データ信号Lは、時刻t1以前と比較して分周クロック信号Gの1クロック分だけ、つまりクロック信号Bの2クロック分だけ位相が遅れる。
【0055】
図2の例では、選択信号を反転することで選択データ信号Fがクロック信号Bの1クロック分だけ遅れ、PRBS信号発生器7に入力する分周クロック信号Gの1クロックパルスをマスクすることで比較データ信号Lがクロック信号Bの2クロック分遅れることにより、時刻t1以前では選択データ信号よりもクロック信号Bの2クロック分進んでいた比較データ信号Lが、時刻t7以降では選択データ信号Fよりもクロック信号Bの1クロック分進んだデータとなる。選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期すれば、同期のための動作はここで完了する。
【0056】
制御回路13は、選択信号Eの反転及びPRBS信号に入力する分周クロック信号Gの1クロックパルスのマスクをした後に、選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期していないことを示す比較器12からの信号Pを受信すると、制御信号Hに負極性パルスを含めずに選択信号Eを反転してセレクタ4で選択される信号を切り替える。これにより、セレクタ4は、選択データFを現在選択されている信号から選択されていなかった信号へと切り替えるが、マルチプレクサ8が出力する比較データ信号Lの位相は変化しない。
【0057】
図3の例では、時刻t8以前に選択されていた第2ラッチデータDを、第1ラッチデータCに切り替えている。これにより、時刻t8以前の選択データ信号Fに対して選択データ信号Fがクロック信号Bの1クロック分進み、時刻t8以前では選択データ信号Fよりもクロック信号Bの1クロック分進んでいた比較データ信号Lが、選択データ信号Fと同期した信号となる。選択信号Eの反転を行なって選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期すれば、同期のための動作はここで完了する。
【0058】
制御回路13は、選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期していないことを示す比較器12からの信号Pを受信するたびに、選択信号Eの反転及びPRBS信号に入力する分周クロック信号Gの1クロックパルスのマスクと選択信号Eの反転とを交互に実行させる。これにより、マスクされるクロックパルスの周期をクロック信号Bの2倍の周期にした場合であっても、選択データ信号Fと比較データ信号Lとを同期させることができる。
【0059】
本実施形態例では、2並列PRBS信号発生器7に入力されるクロック信号の周期を2分周器5でエラー検出器2に入力されるクロック信号Bの2倍にし、2分周された分周クロック信号GのクロックパルスをAND回路6でマスクして2並列PRBS信号発生器7から分割して出力し、マルチプレクサ8で多重化して出力される比較データ信号Lの位相を変化させる。このような構成を採用することで、マスクされるクロック信号の周期がクロック信号Bの周期の2倍となり、制御回路13からPRBS信号発生器7に入力されるクロックパルスをマスクするための制御信号Hの負極性パルスに高い時間精度が要求されない。このため、クロック信号Bの周波数が高い場合についても、制御信号Hの負極性パルスの生成が容易となる。
【0060】
2並列PRBS信号発生器7に2分周した分周クロック信号Gを入力する場合、分周クロック信号Gのクロックパルスをマスクすると、比較データ信号Lのデータは分周クロック信号Gの1クロック分だけ遅れる。つまり、比較データ信号Lは、クロック信号Bの2クロック分を単位として位相が変化する。
【0061】
2ビットシフトレジスタ3は現時刻のPRBS信号Aのデータと現時刻よりクロック信号Bの1クロック分だけ前のPRBS信号Aのデータとを保持し、セレクタ4はレジスタが保持する第1及び第2ラッチデータC、Dを切り替えて出力する。XOR回路9は、クロック信号Bの1クロック分ずらした第1及び第2ラッチデータC、Dの双方とクロック信号Bの2クロック単位で位相が遅れる比較データ信号Lのデータとを比較することで、クロック信号Bの1クロック単位で双方のデータを比較することができる。
【0062】
なお、上記実施形態例ではクロック信号Bを2分周する例について説明したが、クロック信号BをN(Nは3以上の自然数)分周した場合についても同様に適用できる。
【0063】
この場合、エラー検出器2の2ビットシフトレジスタ3をNビットシフトレジスタとし、セレクタ4をN入力−1出力のセレクタとし、2分周器5をN分周器とし、2並列PRBS信号発生器7をN並列PRBS信号発生器とし、2:1のマルチプレクサ8をN:1のマルチプレクサとして構成し、制御回路13がセレクタ4での選択数に対応した選択信号を生成するように構成すればよい。
【0064】
また、同期回路としてBERT装置を例に挙げて説明したが、クロックパルスをマスクすることで、入力信号とその入力信号に対応する信号とを同期させるその他の同期回路についても同様に適用することができる。
【0065】
以上、本発明をその好適な実施形態例に基づいて説明したが、本発明の同期信号生成回路及びデータ同期回路は上記実施形態例にのみ限定されるものではなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施した同期信号生成回路及びデータ同期回路も本発明の範囲に含まれる。例えば、同期対象の信号はPRBS信号でなくてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力するデータ信号のデータレートが高くなった場合についても、比較データ信号の生成に複雑な時間制御を必要としないデータ同期方法及びデータ同期回路が実現でき、符号誤り率試験装置などのデータ同期に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例のデータ同期回路を採用する符号誤り率測定装置の構成を示すブロック図。
【図2】図1のエラー検出器における信号同期の様子の一例を示すタイムチャート。
【図3】図1のエラー検出器における信号同期の様子の別の例を示すタイムチャート。
【図4】従来のデータ同期回路を採用する符号誤り率測定装置の構成を示すブロック図。
【図5】図4のエラー検出器における信号同期の様子の別の例を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1:パルスパターン発生器(PPG)
2:エラー検出器(ED)
3:2ビットシフトレジスタ
4:セレクタ
5:2分周器
6:AND回路
7:2並列PRBS信号発生器
8:マルチプレクサ(2:1MUX)
9:XOR回路
10:カウンタ
11:エラー表示器
12:比較器
13:制御回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ同期方法及びデータ同期回路に関し、特に、入力データ信号を高い周波数のクロック信号下で同期させることが出来るデータ同期方法及びデータ同期回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
符号誤り率試験装置(Bit Error Rate Tester:以下、BERT装置とも呼ぶ)は、デジタル回路や装置がどの程度信号を誤りなくデータを送受信できるかを示す符号誤り率(BER:Bit Error Rate)を測定する。
【0003】
BERT装置は、一般に、データ信号及びクロック信号を送信する送信部PPG(Pulse Pattern Generator)と、受信した信号中に含まれる符号誤りを検出する受信部ED(Error Detector)とからなる。送信部PPGが送信するデータ信号としてはさまざまなパルスパターンが採用されるが、一般的には、疑似ランダム信号(PRBS:Pseudo Random Binary Sequence)が採用される。以下では、説明の簡略化のため、送信部PPGがPRBS信号を出力する例について説明する。
【0004】
図4は、従来の同期回路を採用するBERT装置の構成の一例を示している。パルスパターン発生器(PPG)14は、被試験回路/装置DUT(Device Under Test)に入力する原PRBS信号と、クロック信号Rとを出力する。被試験回路/装置DUTは、入力された原PRBS信号に対応する試験対象の出力信号(PRBS信号)Qを出力する。エラー検出器15には、被試験回路/装置DUTからのPRBS信号Qと、パルスパターン発生器14からのクロック信号Rが入力される。
【0005】
エラー検出器15において、PRBS信号発生器18は、パルスパターン発生器14が出力する原PRBS信号に対応する比較データ信号Vを、クロック信号Rに同期して生成する。XOR回路19は、比較データ信号Vと、PRBS信号Qをフリップフロップ(ラッチ回路)16でラッチしたラッチデータ信号Sとを比較し、その比較結果を出力する。双方の信号の比較結果によって、被試験回路/装置DUTからのPRBS信号Qが、パルスパターン発生器101から出力された原PRBS信号に比べてどの程度誤っているのかが求められる。
【0006】
図5は、図4のBERT装置の動作例を示すタイミングチャートである。BERT装置では、被試験回路/装置DUTの符号誤り率の測定に際して、エラー検出器15に入力されるPRBS信号Qの位相(データ)と、エラー検出器15のPRBS信号発生器18が出力する比較データ信号Vの位相(データ)とを同期させる。以下、図4及び図5を参照して、双方の位相を同期させる従来の手法について説明する。
【0007】
エラー検出器15に入力されたPRBS信号Qとクロック信号Rとはフリップフロップ16に入力され、フリップフロップ16はクロック信号Rに同期してPRBS信号Qをラッチし、ラッチデータ信号SとしてXOR回路19の一方の入力端子に出力する。一方、クロック信号Rは制御回路23の出力信号TとともにAND回路17に入力され、AND回路17はクロック信号Rと制御回路23の出力信号Tとの論理積を出力する。AND回路17は、制御回路23からの制御信号TがHレベルであればクロック信号Rをそのまま出力し、制御信号TがLレベルであれば出力をLレベルに固定してクロック信号Rをマスクする。例えば、図4の時刻t10以前では、制御回路23は「1」(Hレベル)の出力信号Tを出力しており、AND回路17はクロック信号Rをそのまま出力する。
【0008】
PRBS信号発生器18にはAND回路17の出力信号Uが入力され、PRBS信号発生器18はその出力信号Uに含まれるクロックパルスに同期した比較データ信号VをXOR回路19の他方の入力端子に出力する。XOR回路19は、入力される比較データ信号Vのビットデータとラッチデータ信号Sのビットデータとを比較し、ビットデータが一致する場合にはLレベル(0)の比較結果Wを出力し、一致しない(ビットエラー)場合にはHレベル(1)の比較結果Wを出力する。
【0009】
XOR回路19の比較結果Wはカウンタ20に入力される。カウンタ20は比較結果Wに含まれる「1」(ビットエラー)をカウントし、エラーカウント数Xを出力する。エラー表示器21にはエラーカウント数Xが入力され、エラーカウント数Xがディスプレイ上に表示される。また、エラーカウント数Xは一定時間ごとに比較器22に入力され、入力されたエラーカウント数Xと予め決めてある閾値Yとが比較される。比較器22による比較の結果、エラーカウント数Xが閾値Yを超えるときには、ビットエラーがパルスパターン発生器14とエラー検出器15が同期していないことによって発生していると判断して、制御回路23を活性化させるための信号Tを出力する。エラーカウント数Xが閾値Yを超えない場合には、パルスパターン発生器14とエラー検出器15は同期していると判断して、同期のための動作はここで完了する。
【0010】
制御回路23は、比較器22から信号Tを受信するとAND回路17に負極性パルスを含む制御信号Tを送信し、クロック信号Rの1クロックパルスをマスクしてPRBS信号発生器18が出力する比較データ信号Vを1クロック分遅らせる。制御信号Tに含まれる負極性パルスは、クロック信号Rの立ち下がり後で次のクロックパルスが立ち上がる前に立ち下がり、次のクロックパルスが立ち下がった後でそのクロックパルスに後続するクロックパルスの立ち上がりの前に立ち上がるように制御される。負極性パルスの立ち下がり及び立ち上がりは、マスクするクロックパルスの前後でクロック信号RがLレベルとなる期間内になるように制御される。
【0011】
図4の例では、制御信号TのパルスP20は、時刻t10以降でかつクロックパルスP10が立ち上がる時刻よりも前に立ち下がり、クロックパルスP10が立ち下がり時刻よりも後でかつ時刻t11よりも前に立ち上がるパルスとなる。クロック信号Rに同期してPRBS信号Qが入力されるとき、AND回路17の一方の入力である制御回路23の制御信号TがLレベルとなっている期間ではAND回路17の出力信号UがLレベルに固定され、クロック信号Rの1クロックパルスがマスクされる。図4の例では、クロック信号RのクロックパルスP10がマスクされ、PRBS信号発生器18にはクロックパルスP10が入力されない。
【0012】
PRBS信号発生器18は、制御信号TがLレベルに立ち下がると1クロックパルス分がマスクされたクロック信号を入力し、1クロック分遅れた比較データ信号Vを生成する。図4の例では、PRBS信号発生器18は、クロックパルスP10がマスクされることで、時刻t11までのクロック信号Rの2周期分同じデータX−1を保持する。XOR回路19は位相が遅れた比較データ信号VとPRBS信号Qとを比較し、比較器22はエラーカウント数Xを閾値Yと比較してラッチデータ信号Sと比較データ信号Vとが同期しているか否かを判断する。図4の例では、時刻t11以降、ラッチデータ信号Sと比較データ信号Vとが同期する。
【0013】
このように、PRBS信号発生器18が生成する比較データ信号Vの位相の遅延を、XOR回路16に入力されるラッチデータ信号Sと比較データ信号Vとが同期するまで繰り返すことにより、パルスパターン発生器14とエラー検出器15とを同期させることができる。
【0014】
【特許文献1】
特開平11−68690
【0015】
特許文献1には、クロック信号を1/2分周回路を用いたフレーム同期回路に関する発明が開示されているが、本発明のように分周されたクロック信号から1クロック分を取り除くことについては記載がない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の手法では、原PRBS信号のデータレートが高くなる、つまりクロック信号Rの周波数が高くなる(周期が短くなる)と、クロック信号Rをマスクする制御信号Tのパルスの生成が困難になるという問題がある。
【0017】
また、制御信号Tに含まれるパルスの立ち下がり時刻及び立ち上がり時刻はクロック信号がLレベルとなる期間に合わせる必要があり、クロック信号Rの周期が短くなるに従って、パルスP20の立ち下がり時刻及び立ち上がり時刻には高い時間精度が要求される。このため、制御信号に含まれる負極性パルスの立ち下がり時刻及び立ち上がり時刻の制御が複雑になるという問題がある。
【0018】
本発明は、上記問題を解消し、入力するデータ信号のデータレートが高くなった場合についても、比較データ信号の生成に複雑な時間制御が要求されないデータ同期方法及びデータ同期回路を提供することを目的とする。
【0019】
また、本発明は、上記目的を達成したうえで、特に、クロック信号をマスクするためのクロックパルスの発生に、高い時間精度が要求されないデータ同期方法及びデータ同期回路を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1の発明は、
複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期させるのにあたり、
前記第1のクロック信号を1/Nに分周した状態でクロック信号の1クロック分を取り除くことを特徴とするデータ同期方法である。
【0021】
請求項2の発明は、
複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期した第2のデータ信号に同期させるのにあたり、
前記第1のクロック信号を1/Nに分周した状態でクロック信号の1クロック分を取り除くことを特徴とするデータ同期方法である。
【0022】
これらにより、ビットレートが1/Nに下がってクロック信号の周期が長くなり、クロック信号をマスクするための制御が容易になる。
【0023】
請求項3の発明は、
複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期させるデータ同期回路であって、
前記第1のクロック信号をN分周(Nは2以上の整数)してN分周クロック信号として出力するN分周器と、
前記N分周クロック信号を通過させるとともに、マスク制御信号に応答して前記N分周クロック信号から1つのクロックパルスをマスクして出力するマスク回路と、
前記第1のデータの各データが順次に振り分けられたN種類のパターン信号を前記マスク回路の出力にそれぞれ同期させて出力するパターン発生回路と、
前記N種類のパターン信号を時分割多重化し多重化パターン信号として出力する多重化回路とを備えることを特徴とするデータ同期回路である。
【0024】
これにより、マスク制御信号を1回入力することによってN分周クロック信号の1クロックパルスずらした多重化パターン信号を生成できるため、マスク制御信号を所望の回数入力することにより第1のデータからN分周クロック信号の任意のクロックパルス数ずらした多重化パターン信号を容易に生成できる。
【0025】
請求項4の発明は、
複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期した第2のデータ信号に同期させるデータ同期回路であって、
前記第1のデータから前記第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号を生成し、該第1のデータ信号を所定の信号に応答して前記第1のクロック信号のNクロックパルス数(Nは2以上の整数)だけずらして出力する第1データ信号生成回路と、
前記第2のデータ信号を前記第1のクロック信号のN以下の任意のクロックパルス数だけずらして出力する第2データ信号生成回路と、
前記第1データ信号生成回路の出力と前記第2データ信号生成回路の出力との間で相互にデータを比較する比較回路とを備えることを特徴とするデータ同期回路である。
【0026】
これにより、第1データ信号生成回路が第1のデータ信号を第1のクロック信号のN(Nは2以上の整数)クロックパルス数だけずらして出力し、第2データ信号生成回路が第2のデータ信号をN以下の任意の数だけずらして出力するので、データ比較回路は第1のデータ信号と第2のデータ信号の間で全ての組合せについてデータ比較が可能になる。
【0027】
請求項5の発明は、請求項4に記載のデータ同期回路において、
前記第1データ信号生成回路は、
前記第1のクロック信号をN分周(Nは2以上の整数)してN分周クロック信号として出力するN分周器と、
前記N分周クロック信号を通過させるとともに前記所定の信号に応答して前記N分周クロック信号から1つのクロックパルスをマスクして出力するマスク回路と、
前記第1のデータの各データが順次に振り分けられたN種類のパターン信号を前記マスク回路の出力にそれぞれ同期させて出力するパターン発生回路と、
前記N種類のパターン信号を時分割多重化し多重化パターン信号として出力する多重化回路とを備えることを特徴とする。
【0028】
これにより、第1のクロック信号の周波数が高くなった場合であってもマスク回路に入力するマスク制御信号について高い時間精度が要求されることがなく、その生成が容易となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態例に基づいて、本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態例のデータ同期回路を採用する符号誤り測定装置の構成の一例を示している。BERT装置は、パルスパターン発生器1と、エラー検出器2とを備える。エラー検出器2は、2ビットシフトレジスタ3、セレクタ4、2分周器5、AND回路(マスク回路)6、2並列PRBS信号発生器7、マルチプレクサ(多重回路)8、XOR回路9、カウンタ10、エラー表示器11、比較器12及び制御回路13を備える。
【0030】
パルスパターン発生器1は、被試験回路/装置DUT(Device Under Test)に入力する原PRBS信号とクロック信号Bとを出力する。被試験回路/装置DUTは、入力された原PRBS信号に対応する試験対象の出力信号(PRBS信号)Aを出力する。
【0031】
エラー検出器2には、被試験回路/装置DUTからのPRBS信号Aと、パルスパターン発生器1が出力するクロック信号Bとが入力される。エラー検出器2に入力されたPRBS信号Aは2ビットシフトレジスタ3のデータ端子に入力され、クロック信号Bは2ビットシフトレジスタ3のクロック端子と2分周器5とに分配されて入力される。
【0032】
2ビットシフトレジスタ3は、第1及び第2のフリップフロップ(ラッチ回路)3A、3Bで構成される。第1のフリップフロップ3Aはクロック信号Bに同期してPRBS信号Aをラッチし、そのデータを第1ラッチデータCとして保持する。第2のフリップフロップ3Bはクロック信号Bに同期して第1ラッチデータCをラッチし、そのデータを第2ラッチデータDとして保持する。
【0033】
2ビットシフトレジスタ3では、第1ラッチデータCが第2のフリップフロップ3Bのデータ端子に入力されるため、第2ラッチデータDは第1ラッチデータCに対してクロック信号Bの1周期分だけ遅れたデータとなる。
【0034】
セレクタ4には第1及び第2ラッチデータC、Dが入力されるとともに制御回路13から選択信号Eが入力され、選択信号Eに基づいて第1及び第2のデータ信号C、Dの何れか一方が選択されて選択データ信号FとしてXOR回路9の一方の入力端子に入力される。
【0035】
2分周器5はクロック信号Bを2分周して分周クロック信号Gを生成し、生成した分周クロック信号GをAND回路6及びマルチプレクサ8に入力する。
【0036】
AND回路6は分周クロック信号Gと制御回路13からの制御信号Hとの論理積をとり、制御信号Hの値が「1」であれば分周クロック信号Gのクロックパルスをそのまま出力し、制御信号Hの値が「0」であれば出力をLレベルに固定して分周クロック信号Gのクロックパルスをマスクする。
【0037】
AND回路6の出力信号Iは、2並列PRBS信号発生器7のクロック端子に入力される。2並列PRBS信号発生器7はPRBS信号Aに対応する比較データを記憶しており、その比較データを第1比較信号Jと第2比較信号Kとの2つの信号に2分割し、これら第1比較信号Jと第2比較信号KをAND回路6の出力信号Iのクロックパルスに同期してマルチプレクサ(MUX)8に出力する。
【0038】
マルチプレクサ8は2:1のマルチプレクサとして構成され、分周クロック信号Gを選択信号として使用し、分周クロック信号GのHレベル、Lレベルに応答して、第1比較信号Jと第2比較信号Kとを切り替えて出力する。つまり、マルチプレクサ8は、比較データが2分割されて含まれている第1比較信号Jと第2比較信号Kとを時分割多重し、比較データ信号Lを出力する。
【0039】
2並列PRBS信号発生器7では、マルチプレクサ8で時分割多重された比較データ信号LがPRBS信号Aに対応するデータとなるように、第1比較信号Jの位相と第2比較信号Kの位相とが相互に調整される。
【0040】
マルチプレクサ8からの比較データ信号Lは、XOR回路9の他方の入力端子に入力される。XOR回路9は選択データ信号Fの各ビットと比較データ信号Lの各ビットとを比較し、選択データ信号Fの各ビットと比較データ信号Lの各ビットとが一致するときにはLレベル(0)の比較結果Mを出力し、各ビットが一致しないときにはHレベル(1)の比較結果Mを出力する。
【0041】
XOR回路9が出力する比較結果Mに「1」が含まれる個数つまりビットエラーの発生数はカウンタ10によってカウントされ、そのエラーカウント数Nはエラー表示器11に表示されるとともに比較器12に入力される。
【0042】
比較器12はエラーカウント数Nと予め定められた閾値Oとを比較し、エラーカウント数Nが閾値Oを超えると判断すると、選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期していないと認識して制御回路13を活性化させるための信号Pを送信する。エラーカウント数Gが閾値Hを超えない場合は、選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期していると認識し、制御回路13を活性化させるための信号Pを送信しない。
【0043】
制御回路13は、比較器9から信号Pを受信すると選択信号Eを反転してセレクタ4に入力し、負極性パルスが含まれる制御信号H(マスク制御信号)をAND回路6入力し、或いは反転した選択信号Eをセレクタ4に入力し、かつ負極性パルスが含まれる制御信号HをAND回路6に入力する。選択信号Eが反転されると、セレクタ4は選択データ信号Fを第1ラッチデータCから第2ラッチデータDへ切り替え、或いは第2ラッチデータDから第1ラッチデータCへ切り替える。制御信号Hに負極性パルスが含まれると、AND回路6は、負極性パルスがLレベルの期間に、2並列PRBS信号発生器7に入力すべき分周クロック信号Gのクロックパルスをマスクする。
【0044】
図2及び図3は図1のBERT装置の動作例を示すタイミングチャートである。BERT装置では、被試験回路/装置DUTの符号誤り率の測定に際して、セレクタ4から出力される選択データ信号Fの位相(データ)とマルチプレクサ8から出力される比較データ信号Lの位相(データ)との双方を同期させる。以下、図1〜図3を参照して、双方の信号を同期させる手順について説明する。
【0045】
2ビットシフトレジスタ3は、被試験回路/装置DUTから入力するPRBS信号Aとクロック信号Bとに基づいて第1及び第2ラッチデータC、Dを生成し、これらをセレクタ4に入力する。図2及び図3に示すように、第2ラッチデータDは、第1ラッチデータCに対してクロック信号Bの1クロック分遅れたデータとなる。セレクタ4は制御回路13からの選択信号Eに基づいて第1ラッチデータC又は第2ラッチデータDを選択し、これを選択データ信号Fとして出力する。例えば、図3の時刻t1では、セレクタ4はHレベルの選択信号Eに基づいて第1ラッチデータCを選択データ信号Fとして選択する。
【0046】
一方、パルスパターン発生器1からエラー検出器2に入力されたクロック信号Bは、2分周器5により2分周される。2分周器5が出力する分周クロック信号Gは、制御回路13からの制御信号HとともにAND回路6に入力される。
【0047】
AND回路6は、制御信号HがHレベルのとき、例えば図2の時刻t1以前では、分周クロック信号Gのクロックパルスをそのまま通過させて2並列PRBS信号発生器7に入力する。2並列PRBS信号発生器7は、AND回路6が出力するクロックパルスに同期して第1比較信号Jと第2比較信号Kとを生成し、これらをマルチプレクサ8に入力する。
【0048】
第1比較信号J及び第2比較信号Kの周期は、図2及び図3に示すように、分周クロック信号Gの周期、つまりクロック信号Bの2倍の周期となる。マルチプレクサ8は、分周クロック信号GのHレベル、Lレベルに対応して、第1比較信号Jと第2比較信号Kとを交互に時分割多重して出力する。このとき、マルチプレクサ8が出力する比較データ信号Lの周期は、図2及び図3に示すように、第1比較信号J及び第2比較信号Kの1/2倍の周期、つまりクロック信号Bの周期と同じ周期となる。
【0049】
セレクタ4から出力される選択データ信号Fとマルチプレクサ8から主力される比較データ信号LとはXOR回路9に入力され、XOR回路9は選択データ信号Fの各ビットと比較データ信号Lの各ビットとを比較し、その比較結果Mを出力する。XOR回路9から出力された比較結果Mはカウンタ10に入力され、エラーカウント数Nが得られる。エラーカウント数Nは、一定時間ごとにエラー表示器11及び比較器12に入力される。
【0050】
エラー表示器11は、エラーカウント数Nをディスプレイ上に表示する。比較器12は、エラーカウント数Nと予め定められている閾値Oとを比較する。例えば、図3の各時刻又は図3の時刻t8以前では、選択データ信号Fの位相と比較データ信号Lの位相とがずれているため比較結果MがLレベルに固定されず、エラーカウント数Nが閾値Oを超える。このような場合、比較器12は制御回路13を活性化させるための信号Pを送信する。エラーカウント数Nが閾値Oを超えない場合には、パルスパターン発生器1とエラー検出器2は同期していると判断され、同期のための動作はここで完了する。
【0051】
制御回路13は、比較器12からの信号Pを受信すると選択信号Eを反転し、制御信号Hに負極性パルスを含ませる。図2の例では、制御回路13は時刻t2で選択信号EをHレベルからLレベルに反転する。また、分周クロック信号Gの立ち下がり時刻t2から後続する分周クロック信号GのパルスP1の立ち上がり時刻t4までの間の時刻t3で立ち下がり、負極性パルスP1の立ち下がり時刻t5からパルスP1に後続する分周クロック信号Gの立ち上がり時刻t7までの間の時刻t6で立ち上がるパルスP2、つまり時刻t3から時刻t6までがLレベルとなるパルスP2を制御信号Hとして出力する。
【0052】
セレクタ4は、選択信号Eが反転すると、選択データ信号Fを現在選択されている信号から選択されていなかった信号へと切り替える。図2の例では、時刻t2の後に、選択信号Fが第1比較信号Jから第1比較信号Jに対してクロック信号Bの1クロックパルス分だけ位相が遅れている第2比較信号Kに切り替えられる。
【0053】
AND回路6は、制御信号Hに含まれる負極性パルスによって2並列PRBS信号発生器7に入力すべき分周クロック信号Gのクロックパルスをマスクする。
【0054】
図2の例では、制御信号HのパルスP2によって分周クロック信号GのクロックパルスP1がマスクされ、2並列PRBS信号発生器7に入力するクロックの位相が分周クロック信号Gの1クロック分だけ遅れる。時刻t4から時刻t5では2並列PRBS信号発生器7に入力されるべき分周クロックパルスP1がマスクされるため、第1及び第2比較信号J、Kの値は同じ値を保持する。また、マルチプレクサ8が出力する比較データ信号Lは、時刻t1から時刻t7にかけて、データX0、X1が順次に2回繰り返される。時刻t7以降では、比較データ信号Lは、時刻t1以前と比較して分周クロック信号Gの1クロック分だけ、つまりクロック信号Bの2クロック分だけ位相が遅れる。
【0055】
図2の例では、選択信号を反転することで選択データ信号Fがクロック信号Bの1クロック分だけ遅れ、PRBS信号発生器7に入力する分周クロック信号Gの1クロックパルスをマスクすることで比較データ信号Lがクロック信号Bの2クロック分遅れることにより、時刻t1以前では選択データ信号よりもクロック信号Bの2クロック分進んでいた比較データ信号Lが、時刻t7以降では選択データ信号Fよりもクロック信号Bの1クロック分進んだデータとなる。選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期すれば、同期のための動作はここで完了する。
【0056】
制御回路13は、選択信号Eの反転及びPRBS信号に入力する分周クロック信号Gの1クロックパルスのマスクをした後に、選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期していないことを示す比較器12からの信号Pを受信すると、制御信号Hに負極性パルスを含めずに選択信号Eを反転してセレクタ4で選択される信号を切り替える。これにより、セレクタ4は、選択データFを現在選択されている信号から選択されていなかった信号へと切り替えるが、マルチプレクサ8が出力する比較データ信号Lの位相は変化しない。
【0057】
図3の例では、時刻t8以前に選択されていた第2ラッチデータDを、第1ラッチデータCに切り替えている。これにより、時刻t8以前の選択データ信号Fに対して選択データ信号Fがクロック信号Bの1クロック分進み、時刻t8以前では選択データ信号Fよりもクロック信号Bの1クロック分進んでいた比較データ信号Lが、選択データ信号Fと同期した信号となる。選択信号Eの反転を行なって選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期すれば、同期のための動作はここで完了する。
【0058】
制御回路13は、選択データ信号Fと比較データ信号Lとが同期していないことを示す比較器12からの信号Pを受信するたびに、選択信号Eの反転及びPRBS信号に入力する分周クロック信号Gの1クロックパルスのマスクと選択信号Eの反転とを交互に実行させる。これにより、マスクされるクロックパルスの周期をクロック信号Bの2倍の周期にした場合であっても、選択データ信号Fと比較データ信号Lとを同期させることができる。
【0059】
本実施形態例では、2並列PRBS信号発生器7に入力されるクロック信号の周期を2分周器5でエラー検出器2に入力されるクロック信号Bの2倍にし、2分周された分周クロック信号GのクロックパルスをAND回路6でマスクして2並列PRBS信号発生器7から分割して出力し、マルチプレクサ8で多重化して出力される比較データ信号Lの位相を変化させる。このような構成を採用することで、マスクされるクロック信号の周期がクロック信号Bの周期の2倍となり、制御回路13からPRBS信号発生器7に入力されるクロックパルスをマスクするための制御信号Hの負極性パルスに高い時間精度が要求されない。このため、クロック信号Bの周波数が高い場合についても、制御信号Hの負極性パルスの生成が容易となる。
【0060】
2並列PRBS信号発生器7に2分周した分周クロック信号Gを入力する場合、分周クロック信号Gのクロックパルスをマスクすると、比較データ信号Lのデータは分周クロック信号Gの1クロック分だけ遅れる。つまり、比較データ信号Lは、クロック信号Bの2クロック分を単位として位相が変化する。
【0061】
2ビットシフトレジスタ3は現時刻のPRBS信号Aのデータと現時刻よりクロック信号Bの1クロック分だけ前のPRBS信号Aのデータとを保持し、セレクタ4はレジスタが保持する第1及び第2ラッチデータC、Dを切り替えて出力する。XOR回路9は、クロック信号Bの1クロック分ずらした第1及び第2ラッチデータC、Dの双方とクロック信号Bの2クロック単位で位相が遅れる比較データ信号Lのデータとを比較することで、クロック信号Bの1クロック単位で双方のデータを比較することができる。
【0062】
なお、上記実施形態例ではクロック信号Bを2分周する例について説明したが、クロック信号BをN(Nは3以上の自然数)分周した場合についても同様に適用できる。
【0063】
この場合、エラー検出器2の2ビットシフトレジスタ3をNビットシフトレジスタとし、セレクタ4をN入力−1出力のセレクタとし、2分周器5をN分周器とし、2並列PRBS信号発生器7をN並列PRBS信号発生器とし、2:1のマルチプレクサ8をN:1のマルチプレクサとして構成し、制御回路13がセレクタ4での選択数に対応した選択信号を生成するように構成すればよい。
【0064】
また、同期回路としてBERT装置を例に挙げて説明したが、クロックパルスをマスクすることで、入力信号とその入力信号に対応する信号とを同期させるその他の同期回路についても同様に適用することができる。
【0065】
以上、本発明をその好適な実施形態例に基づいて説明したが、本発明の同期信号生成回路及びデータ同期回路は上記実施形態例にのみ限定されるものではなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施した同期信号生成回路及びデータ同期回路も本発明の範囲に含まれる。例えば、同期対象の信号はPRBS信号でなくてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力するデータ信号のデータレートが高くなった場合についても、比較データ信号の生成に複雑な時間制御を必要としないデータ同期方法及びデータ同期回路が実現でき、符号誤り率試験装置などのデータ同期に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例のデータ同期回路を採用する符号誤り率測定装置の構成を示すブロック図。
【図2】図1のエラー検出器における信号同期の様子の一例を示すタイムチャート。
【図3】図1のエラー検出器における信号同期の様子の別の例を示すタイムチャート。
【図4】従来のデータ同期回路を採用する符号誤り率測定装置の構成を示すブロック図。
【図5】図4のエラー検出器における信号同期の様子の別の例を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1:パルスパターン発生器(PPG)
2:エラー検出器(ED)
3:2ビットシフトレジスタ
4:セレクタ
5:2分周器
6:AND回路
7:2並列PRBS信号発生器
8:マルチプレクサ(2:1MUX)
9:XOR回路
10:カウンタ
11:エラー表示器
12:比較器
13:制御回路
Claims (5)
- 複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期させるのにあたり、
前記第1のクロック信号を1/Nに分周した状態でクロック信号の1クロック分を取り除くことを特徴とするデータ同期方法。 - 複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期した第2のデータ信号に同期させるのにあたり、
前記第1のクロック信号を1/Nに分周した状態でクロック信号の1クロック分を取り除くことを特徴とするデータ同期方法。 - 複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期させるデータ同期回路であって、
前記第1のクロック信号をN分周(Nは2以上の整数)してN分周クロック信号として出力するN分周器と、
前記N分周クロック信号を通過させるとともに、マスク制御信号に応答して前記N分周クロック信号から1つのクロックパルスをマスクして出力するマスク回路と、
前記第1のデータの各データが順次に振り分けられたN種類のパターン信号を前記マスク回路の出力にそれぞれ同期させて出力するパターン発生回路と、
前記N種類のパターン信号を時分割多重化し多重化パターン信号として出力する多重化回路とを備えることを特徴とするデータ同期回路。 - 複数のデータから成る第1のデータを第1のクロック信号に同期した第2のデータ信号に同期させるデータ同期回路であって、
前記第1のデータから前記第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号を生成し、該第1のデータ信号を所定の信号に応答して前記第1のクロック信号のNクロックパルス数(Nは2以上の整数)だけずらして出力する第1データ信号生成回路と、
前記第2のデータ信号を前記第1のクロック信号のN以下の任意のクロックパルス数だけずらして出力する第2データ信号生成回路と、
前記第1データ信号生成回路の出力と前記第2データ信号生成回路の出力との間で相互にデータを比較する比較回路とを備えることを特徴とするデータ同期回路。 - 前記第1データ信号生成回路は、
前記第1のクロック信号をN分周(Nは2以上の整数)してN分周クロック信号として出力するN分周器と、
前記N分周クロック信号を通過させるとともに前記所定の信号に応答して前記N分周クロック信号から1つのクロックパルスをマスクして出力するマスク回路と、
前記第1のデータの各データが順次に振り分けられたN種類のパターン信号を前記マスク回路の出力にそれぞれ同期させて出力するパターン発生回路と、
前記N種類のパターン信号を時分割多重化し多重化パターン信号として出力する多重化回路とを備えることを特徴とする請求項4に記載のデータ同期回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003032373A JP2004247771A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | データ同期方法及びデータ同期回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003032373A JP2004247771A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | データ同期方法及びデータ同期回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004247771A true JP2004247771A (ja) | 2004-09-02 |
Family
ID=33018739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003032373A Pending JP2004247771A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | データ同期方法及びデータ同期回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004247771A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023221230A1 (zh) * | 2022-05-19 | 2023-11-23 | 长鑫存储技术有限公司 | 一种延时电路和存储器 |
-
2003
- 2003-02-10 JP JP2003032373A patent/JP2004247771A/ja active Pending
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