JP2004247469A - トランジスタの製造方法及びこれを用いて製造されたトランジスタ、複合基板の製造方法、電気光学装置、並びに電子機器 - Google Patents

トランジスタの製造方法及びこれを用いて製造されたトランジスタ、複合基板の製造方法、電気光学装置、並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】特にボイドが形成されている複合基板を液晶パネルからなるライトバルブの製造に用いた場合に、膜浮きに起因して表示不良が起こるのを防止することができるトランジスタの製造方法等を提供する。
【解決手段】半導体層206aを有した半導体基板と支持基板10Aとを貼り合わせてなる複合基板Sを用い、半導体層206aからトランジスタを形成するトランジスタの製造方法である。半導体層206aを犠牲酸化して犠牲酸化層206cを形成する工程と、半導体層206a中のトランジスタ形成領域をレジストパターン80で覆い、犠牲酸化層206cをドライエッチングで除去して、犠牲酸化層206dを選択的に残す工程と、半導体層206aの非トランジスタ形成領域をレジストパターンで覆い、犠牲酸化層206dをウエットエッチングによって選択的に除去する工程と、を備えている。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体層を有したデバイス形成層と支持基板とを貼り合わせてなる複合基板を用いたトランジスタの製造方法、及びこれを用いて製造されたトランジスタ、複合基板の製造方法、電気光学装置、並びに電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
絶縁体上にシリコン層からなる半導体層を形成し、その半導体層にトランジスタ素子等を形成するSOI(Silicon on Insulator)技術は、素子の高速化や低消費電力化、高集積化等の利点を有しており、例えば液晶装置等の電気光学装置を製造するための基板の製造に適用されている。
【0003】
SOI技術を用いて電気光学装置用の基板を製造するには、まず、支持基板に単結晶シリコンなどからなる単結晶半導体層を有する半導体基板を貼り合わせ、研磨法等により薄膜単結晶半導体層を形成して複合基板とする。次いで、この複合基板の薄膜単結晶半導体層を例えば液晶駆動用の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、「TFT」と略記する)等に形成するといった手法が採られる。
【0004】
ところで、このようなSOI技術を用いた複合基板(貼り合わせSOI基板)にあっては、支持基板に半導体基板を貼り合わせた際、その貼り合わせ界面から半導体基板(半導体層)の一部が剥がれて抜け落ちてしまうことにより、ボイドとよばれる空隙が生じることがある。このボイドは、基板間の未接着領域や弱接着領域に形成されるもので、単結晶半導体層の欠陥などに起因して発生するものである。
このようなボイドの発生を防ぐため、従来では、貼り合わせ強度を増す技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−231073号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単に貼り合わせ強度を増すだけでは、研磨条件、熱条件などによって貼り合わせ強度が変化することから、特にSOI技術によって透明基板上に単結晶シリコン層を貼り合わせる場合、ボイドを防ぐことは困難である。
そこで、例えば液晶ライトバルブなどに前記のSOI技術による複合基板を用いる場合、このようなボイドが例えばギャップ材の外径と同程度以下の内径であれば、そのまま使用するようにしている。
【0007】
ところが、このボイドが例えば液晶パネルからなるライトバルブの開口部に存在する場合、ライトバルブ製造のプロセスにおいてウエットエッチングを行った際、このボイドを通ってウエットエッチング液が貼り合わせ界面に浸入し、この界面を剥離させることによって膜浮きを引き起こすことがある。そして、このような膜浮きが生じると、特にライトバルブを透過型で画像表示させた場合、この膜浮きを生じた箇所が膜浮きによる隙間によって干渉を起こし、その結果白抜けとなって表示不良を生じてしまう。
【0008】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、特にボイドが形成されている複合基板を液晶パネルからなるライトバルブの製造に用いた場合に、膜浮きに起因して表示不良が起こるのを防止することができ、しかも形成するトランジスタの特性にも悪影響を与えない、トランジスタの製造方法、及びこれを用いて製造されたトランジスタ、複合基板の製造方法、電気光学装置、並びに電子機器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明のトランジスタの製造方法は、半導体層を有した半導体基板と支持基板とを貼り合わせてなる複合基板を用い、前記半導体層からトランジスタを形成するトランジスタの製造方法において、前記複合基板の半導体層を犠牲酸化して該半導体層の表層部に犠牲酸化層を形成する犠牲酸化層形成工程と、前記半導体層のトランジスタ形成領域をレジストパターンで覆い、該レジストパターンで覆わない領域の犠牲酸化層をドライエッチングで除去して、前記トランジスタ形成領域上の犠牲酸化層を選択的に残す第1のエッチング工程と、前記半導体層の非トランジスタ形成領域をレジストパターンで覆い、前記トランジスタ形成領域の犠牲酸化層をウエットエッチングによって選択的に除去する第2のエッチング工程と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
このトランジスタの製造方法によれば、特に半導体層のトランジスタ形成領域以外の領域、すなわち非トランジスタ形成領域にボイドが形成されている場合に、このトランジスタ形成領域以外の領域の犠牲酸化層を第1のエッチング工程においてドライエッチングで除去するので、前記のボイドからウエットエッチング液が浸入し、さらにこれが貼り合わせ界面に浸入して膜浮きを生じさせるといったことが起こらなくなる。
また、第2のエッチング工程において、前記半導体層の非トランジスタ形成領域をレジストパターンで覆い、前記トランジスタ形成領域の犠牲酸化層をウエットエッチングによって選択的に除去するようにしたので、非トランジスタ形成領域にボイドが形成されていても、この領域がレジストパターンで覆われているので、やはり前記ボイドにウエットエッチング液が浸入することがない。
さらに、このウエットエッチングによってトランジスタ形成領域の犠牲酸化層を選択的に除去するので、この犠牲酸化層の下地層である半導体層にダメージが与えられず、したがってここに形成するトランジスタの特性を良好に保つことができる。
よって、このような製造方法を例えば液晶パネルからなるライトバルブの製造に適用すれば、膜浮きに起因して表示不良が起こるのを防止することができ、しかも形成するトランジスタの特性にも悪影響を与えないことから、良好なライトバルブを製造することができる。
【0011】
また、前記トランジスタの製造方法においては、前記犠牲酸化層形成工程と第1のエッチング工程との間に、前記犠牲酸化層の上層部をドライエッチングで除去して該犠牲酸化層を薄厚化する薄厚化工程を備えているのが好ましい。
このように、薄厚化工程で犠牲酸化層の上層部をドライエッチングするようにすれば、ウエットエッチングに比べエッチング速度の速いドライエッチングで犠牲酸化層の上層部を除去することができ、生産性を高めることができる。また、このドライエッチングでは前記ボイドへのウエットエッチング液浸入といったことは当然起こらず、また、犠牲酸化層の上層部のみを除去するので、その下地層である半導体層にもダメージが与えられることがない。
【0012】
また、前記トランジスタの製造方法においては、前記第2のエッチング工程において前記半導体層の非トランジスタ形成領域をレジストパターンで覆う際、前記複合基板の半導体基板と支持基板との貼り合わせ界面が露出する周端部もレジストパターンで覆うようにするのが好ましい。
このようにすれば、ウエットエッチング液が複合基板の周端部における半導体基板と支持基板との貼り合わせ界面に浸入し、ここに膜浮きを生じさせてしまうのを防止することができる。したがって、この膜浮きに起因して例えばこの膜浮き部分がパーティクルとなり、異物発生によって不良が生じるのを防止し、安定した歩留まりを確保することができる。
【0013】
本発明の複合基板の製造方法は、半導体層を有した半導体基板と支持基板とを貼り合わせてなる複合基板の製造方法において、前記半導体層を犠牲酸化して該半導体層上に犠牲酸化層を形成する工程と、前記半導体層の第1領域をレジストパターンで覆い、該レジストパターンで覆わない第2領域の犠牲酸化層をドライエッチングで除去する工程と、前記半導体層の第2領域をレジストパターンで覆い、前記第1領域の犠牲酸化層をウエットエッチングによって選択的に除去する工程と、を備えたことを特徴としている。
【0014】
この複合基板の製造方法によれば、第2領域の犠牲酸化層をドライエッチングで除去するので、この第2領域にボイドが形成されている場合に、該ボイドからウエットエッチング液が浸入し、さらにこれが貼り合わせ界面に浸入して膜浮きを生じさせるといったことが起こらなくなる。
また、第1領域の犠牲酸化層をウエットエッチングによって選択的に除去するようにしたので、第2領域にボイドが形成されていても、この領域がレジストパターンで覆われているので、やはり前記ボイドにウエットエッチング液が浸入することがない。
さらに、このウエットエッチングによって第1領域の犠牲酸化層を選択的に除去するので、この犠牲酸化層の下地層である半導体層にダメージが与えられず、したがってここにトランジスタを形成するようにすれば、その特性を良好に保つことができる。
よって、このような製造方法を例えば液晶パネルからなるライトバルブの製造に適用すれば、膜浮きに起因して表示不良が起こるのを防止することができ、しかも形成するトランジスタの特性にも悪影響を与えないことから、良好なライトバルブを製造することができる。
【0015】
また、前記複合基板の製造方法においては、前記犠牲酸化層を形成する工程と前記第2領域の犠牲酸化層をドライエッチングで除去する工程との間において、前記犠牲酸化層の上層部をドライエッチングで除去して該犠牲酸化層を薄厚化する工程を更に備えているのが好ましい。
このように、犠牲酸化層の上層部をドライエッチングするようにすれば、ウエットエッチングに比べエッチング速度の速いドライエッチングで犠牲酸化層の上層部を除去することができ、生産性を高めることができる。また、このドライエッチングでは前記ボイドへのウエットエッチング液浸入といったことは当然起こらず、また、犠牲酸化層の上層部のみを除去するので、その下地層である半導体層にもダメージが与えられることがない。
【0016】
また、前記複合基板の製造方法においては、前記半導体層における前記第2領域をレジストパターンで覆う際、前記半導体基板と支持基板との貼り合わせ界面が覆われるようにレジストパターンが形成されるのが好ましい。
このようにすれば、ウエットエッチング液が複合基板の周端部における半導体基板と支持基板との貼り合わせ界面に浸入し、ここに膜浮きを生じさせてしまうのを防止することができる。したがって、この膜浮きに起因して例えばこの膜浮き部分がパーティクルとなり、異物発生によって不良が生じるのを防止し、安定した歩留まりを確保することができる。
【0017】
本発明のトランジスタ前記トランジスタの製造方法によって製造されたことを特徴としている。
このトランジスタによれば、ダメージのない半導体層から形成されていることにより、良好な特性を有するものとなる。
【0018】
本発明の電気光学装置は、前記トランジスタを備えたことを特徴としている。
この電気光学装置によれば、良好な特性を有するトランジスタを備えてなるので、電気光学装置自体も良好な特性を有するものとなる。
【0019】
本発明の電子機器は、前記電気光学装置を備えたことを特徴としている。
この電子機器によれば、良好な特性を有する電気光学装置を備えてなるので、電子機器自体も良好な特性を有するものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
まず、本発明のトランジスタの製造方法、および複合基板の製造方法を適用して製造される、本発明の電気光学装置の一例としてのライトバルブを説明する。図1は、このライトバルブとなる液晶パネルの全体構成を説明するための平面図であり、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素とともに対向基板の側から見た状態を示した平面図である。また、図2は図1のA−A’断面図、図3は図1のB−B’断面図である。
【0021】
図1および図2、図3に示す液晶パネルは、一対の基板間に液晶が封入されたものであり、一方の基板をなす薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと略記する)アレイ基板10と、これに対向配置された他方の基板をなす対向基板20とを備えている。
図1は、TFTアレイ基板10をその上に形成された各構成要素とともに対向基板20の側から見た状態を示している。図1に示すように、TFTアレイ基板10の上には、シール材51がその縁に沿って設けられており、その内側には、シール材51に並行して額縁としての遮光膜53が設けられている。また、図1において、符号52は、表示領域を示している。表示領域52は、額縁としての遮光膜53の内側の領域であり、液晶パネルの表示に使用する領域である。また、符号54は、表示領域の外側の領域である非表示領域を示している。
【0022】
非表示領域54には、データ線駆動回路101および外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられ、走査線駆動回路104がこの一辺に隣接する2辺に沿って設けられ、プリチャージ回路103が残る一辺に沿って設けられている。さらに、データ線駆動回路101、プリチャージ回路103、走査線駆動回路104と外部回路接続端子102との間をつなぐための複数の配線105が設けられている。
また、対向基板20のコーナー部に対応する位置には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための導通材106が設けられている。そして、シール材51とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当該シール材51によりTFTアレイ基板10に固着されている。
【0023】
非表示領域54には、データ線駆動回路101および外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられ、走査線駆動回路104がこの一辺に隣接する2辺に沿って設けられ、プリチャージ回路103が残る一辺に沿って設けられている。さらに、データ線駆動回路101、プリチャージ回路103、走査線駆動回路104と外部回路接続端子102との間をつなぐための複数の配線105が設けられている。
また、対向基板20のコーナー部に対応する位置には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための導通材106が設けられている。そして、シール材51とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当該シール材51によりTFTアレイ基板10に固着されている。
【0024】
また、図2および図3に示すように、TFTアレイ基板10は、石英などの光透過性の絶縁基板からなる基板本体10Aと、その液晶層50側表面上に形成され、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性膜からなる画素電極9aと、表示領域に設けられた画素スイッチング用TFT30(スイッチング素子)および非表示領域に設けられた駆動回路用TFT31(スイッチング素子)と、ポリイミド膜等の有機膜から形成され、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16とを主体として構成されている。なお、前記の画素スイッチング用TFT(スイッチング素子)30および駆動回路用TFT(スイッチング素子)31は、後述するようにそれぞれ本発明によって形成するトランジスタの一例となるものである。
【0025】
他方、対向基板20は、透明なガラスや石英などの光透過性基板からなる基板本体20Aと、その液晶層50側表面上に形成された対向電極21と、配向膜22と、金属などからなり、各画素部の開口領域以外の領域に設けられた遮光膜23、および、遮光膜23と同じかあるいは異なる材料からなる額縁としての遮光膜53とを主体として構成されている。
このように構成され、画素電極9aと対向電極21とが対向するように配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が形成されている。
【0026】
また、図2に示すように、TFTアレイ基板10の基板本体10Aの液晶層50側表面上において、各画素スイッチング用TFT30に対応する位置には、遮光層11aが設けられている。また、遮光層11aと画素スイッチング用TFT30との間には、第1層間絶縁膜12が設けられている。第1層間絶縁膜12は、画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層1aを遮光層11aから電気的に絶縁するために設けられるものである。
【0027】
図2および図3に示すように、画素スイッチング用TFT30および駆動回路用TFT31は、LDD(Lightly Doped Drain )構造を有しており、走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、ゲート電極3cからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1k’、走査線3a及びゲート電極3cと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領域1b、1g及び低濃度ドレイン領域1c、1h、半導体層1aの高濃度ソース領域(ソース領域)1d、1i並びに高濃度ドレイン領域1e、1j(ドレイン領域)を備えている。なお、これら画素スイッチング用TFT30および駆動回路用TFT31は、前述したように本発明の製造方法が適用されて得られたものである。
【0028】
ここで、半導体層1aは単結晶シリコンからなっており、この半導体層1aの厚さは150nm以上であるのが望ましい。150nm未満であると、画素電極9aと画素スイッチング用TFT30や駆動回路用TFT31とを接続するコンタクトホールを設ける際の加工や、画素スイッチング用TFT30や駆動回路用TFT31の耐圧に悪影響を及ぼすおそれがあるからである。
ゲート絶縁膜2は、その厚さが例えば60〜80nm程度とされているのが好ましい。これは、特に画素スイッチング用TFT30や駆動回路用TFT31の駆動電圧を10〜15V程度に設定した場合に、前記範囲の厚さが耐圧を確保するうえで必要となるからである。
【0029】
また、この液晶パネルにおいては、図2に示すように、ゲート絶縁膜2を走査線3aに対向する位置から延設して誘電体膜として用い、半導体膜1aを延設して第1蓄積容量電極1fとし、さらにこれらに対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電極とすることにより、蓄積容量70が構成されている。容量線3bおよび走査線3aは、同一のポリシリコン膜、または、ポリシリコン膜と、金属単体、合金、金属シリサイド等の積層構造からなり、蓄積容量70の誘電体膜と画素スイッチング用TFT30および駆動回路用TFT31のゲート絶縁膜2とは、同一の高温酸化膜からなっている。また、画素スイッチング用TFT30のチャネル領域1a’、ソース領域1d、ドレイン領域1eと、駆動回路用TFT31のチャネル領域1k’、ソース領域1i、ドレイン領域1jと、第1蓄積容量電極1fとは、同一の半導体層1aからなっている。半導体層1aは、前述したように単結晶シリコンによって形成されたもので、SOI(Silicon On Insulator)技術が適用されたTFTアレイ基板10に設けられたものであり、本発明におけるトランジスタ形成層を構成するものである。
【0030】
また、図2に示すように、走査線3a、ゲート絶縁膜2及び第1層間絶縁膜12の上には第2層間絶縁膜4が形成されており、この第2層間絶縁膜4には、画素スイッチング用TFT30の高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール5、及び画素スイッチング用TFT30の高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール8がそれぞれ形成されている。さらに、データ線6a及び第2層間絶縁膜4の上には第3層間絶縁膜7が形成されており、この第3層間絶縁膜7には画素スイッチング用TFT30の高濃度ドレイン領域1eへのコンタクトホール8が形成されている。また、画素電極9aは、このように構成された第3層間絶縁膜7の上面に設けられている。
【0031】
一方、図3に示すように、駆動回路用TFT31には画素電極9aは接続されておらず、駆動回路用TFT31のソース領域1iにはソース電極6bが接続され、駆動回路用TFT31のドレイン領域1jにはドレイン電極6cが接続されている。
【0032】
次に、このような構成の液晶パネルの製造方法に基づき、本発明のトランジスタの製造方法および複合基板の製造方法の一実施形態を説明する。
まず、図4〜図14に基づき、図1および図2、図3に示した液晶パネルの製造方法におけるTFTアレイ基板10の製造方法について説明する。なお、図4および図5と図6、さらに図7および図8、図9〜図14とはそれぞれ異なる縮尺で示している。
まず、図4および図5に基づいて、TFTアレイ基板10の基板本体10Aの表面上に、遮光層11aと第1層間絶縁膜12とを形成する工程について説明する。なお、図4および図5は、各工程におけるTFTアレイ基板の一部分を、図2に示した液晶パネルの断面図に対応させて示す工程図である。
【0033】
はじめに、石英基板、ハードガラス等の透光性の基板本体10Aを用意する。ここで、この基板本体10Aは、本発明における支持基板となるものである。この基板本体10Aについては、好ましくはN(窒素)等の不活性ガス雰囲気下で約850〜1300℃、より好ましくは1000℃の高温でアニール処理し、後に実施される高温プロセスにおいて基板本体10Aに生じる歪みが少なくなるように前処理しておくのが望ましい。すなわち、製造工程において処理される最高温度に合わせて、基板本体10Aを同じ温度かそれ以上の温度で熱処理しておくのが望ましい。
【0034】
このように処理された基板本体10Aの表面上の全面に、図4(a)に示すように、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPbのうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等を、スパッタリング法、CVD法、電子ビーム加熱蒸着法などにより、例えば150〜200nmの膜厚に堆積することにより、遮光材料層11を形成する。
【0035】
次に、基板本体10Aの表面上の全面にフォトレジスト層を形成し、最終的に形成する遮光層11aのパターンを有するフォトマスクを用いてフォトレジスト層を露光する。その後、フォトレジスト層を現像することにより、図4(b)に示すように、最終的に形成する遮光層11aのパターンを有するフォトレジスト207を形成する。
次に、フォトレジスト207をマスクとして遮光材料層11のエッチングを行い、その後、フォトレジスト207を除去することにより、基板本体10Aの表面上における画素スイッチング用TFT30の形成領域に、図4(c)に示すように、所定のパターン(図2参照)を有する遮光層11aを形成する。遮光層11aの膜厚は、例えば150〜200nmとする。
【0036】
次に、図5(a)に示すように、遮光層11aを形成した基板本体10Aの表面上に、スパッタリング法、CVD法などにより、第1層間絶縁膜12を形成する。このとき、遮光層11aを形成した領域上には、第1層間絶縁膜12の表層部に凸部12aが形成される。第1層間絶縁膜12の材料としては、酸化シリコンや、NSG(ノンドープトシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などの高絶縁性ガラス等を挙げることができる。
次に、第1層間絶縁膜12の表面をCMP(化学的機械的研磨)法などの方法を用いて研磨し、図5(b)に示すように前記凹部12aを除去して第1層間絶縁膜12の表面を平坦化する。第1層間絶縁膜12の膜厚については、約400〜1000nm程度、より好ましくは800nm程度とする。
【0037】
次に、図6〜図12に基づいて、第1層間絶縁膜12が形成された基板本体(支持基板)10AからTFTアレイ基板10を製造する方法について説明する。なお、図6〜図12は、各工程におけるTFTアレイ基板の一部分を、図2に示した液晶パネルの断面図に対応させて示す工程図である。
図6(a)は、図5(b)の一部分を取り出して異なる縮尺で示す図である。図6(b)に示すように、図6(a)に示した表面が平坦化された第1層間絶縁膜12を有する基板本体10Aと、単結晶シリコン基板206との貼り合わせを行う。なお、基板本体10Aと単結晶シリコン基板206との貼り合わせは、コストなどの点から、通常は単結晶シリコン基板206の周端部が基板本体10Aの周端部より例えば3mm程度内側となるようにしている。
【0038】
ここで、この単結晶シリコン基板206は本発明における半導体基板となるものであり、単結晶シリコン層206aは本発明における半導体層、すなわちデバイスを形成するためのデバイス形成層となるものである。そして、この単結晶シリコン基板206と前記基板本体10Aおよび第1層間絶縁膜12とから、本発明における複合基板Sが形成される。
単結晶シリコン基板206の厚さは例えば600μmであり、予め単結晶シリコン基板206の基板本体10Aと貼り合わせる側の表面には酸化膜層206bが形成されている。また、この単結晶シリコン基板206には、水素イオン(H)が、例えば加速電圧100keV、ドーズ量10×1016/cmの条件で注入されている。酸化膜層206bは、単結晶シリコン基板206の表面が0.05〜0.8μm程度酸化されたことにより形成されたものである。
【0039】
貼り合わせ工程は、例えば300℃で2時間熱処理することにより2枚の基板を直接貼り合わせる方法を採用することができる。また、貼り合わせ強度をさらに高めるためには、熱処理温度を上げて450℃程度にする必要があるが、石英などからなる基板本体10Aの熱膨張係数と単結晶シリコン基板206の熱膨張係数との間には大きな差があるため、このまま加熱すると単結晶シリコン層206aにクラックなどの欠陥が発生し、製造されるTFTアレイ基板10の品質が劣化するおそれがある。
【0040】
クラックなどの欠陥の発生を抑制するためには、一度300℃にて熱処理を行った単結晶シリコン基板206を、ウエットエッチングまたはCMPによって100〜150μm程度まで薄くし、その後、さらに高温の熱処理を行うことが望ましい。例えば、80℃のKOH水溶液を用いて単結晶シリコン基板206の厚さが150μmとなるようにエッチングし、その後、基板本体10Aとの貼り合わせを行い、さらに450℃にて再び熱処理することにより貼り合わせ強度を高めることが望ましい。
【0041】
また、貼り合わせ強度をさらに高める別の方法としては、基板本体10Aと単結晶シリコン基板206とを貼り合わせた後に、急速熱処理法(RTA)などによって加熱するといった手法も採用可能である。加熱温度としては、600℃〜1200℃、望ましくは第1層間絶縁膜12や酸化膜層206bの粘度を下げ、原子的に密着性を高めるため1050℃〜1200℃で加熱することが望ましい。
【0042】
次に、図6(c)に示すように、貼り合わせた単結晶シリコン基板206の貼り合わせ面側の酸化膜層206bと単結晶シリコン層206aの一部とを残したまま、単結晶シリコン層206aの残部を基板本体10A側から剥離(分離)するべく熱処理を行う。この基板の剥離現象は、単結晶シリコン基板206中に導入された水素イオンによって、単結晶シリコン基板206の表面近傍のある層でシリコンの結合が分断されるために生じるものである。ここでの熱処理は、例えば、貼り合わせた2枚の基板を毎分20℃の昇温速度にて600℃まで加熱することにより行うことができる。この熱処理により、貼り合わせた単結晶シリコン基板206の一部が基板本体10Aから分離し、基板本体10Aの表面上には約200nm±5nm程度の単結晶シリコン層206aが形成される。
【0043】
ここで、このような単結晶シリコン層206aを形成した複合基板Sにおいては、図6(c)の要部を模式的に表した図7(a)に示すように、ボイドVが形成されていることがある。このようなボイドVは、通常は予め単結晶シリコン層206aの表面を検査しておくことなどにより、トランジスタ形成領域に無いことが確認される。したがって、このようなボイドVは、通常、単結晶シリコン層206a中のトランジスタ形成領域以外の領域、すなわち非トランジスタ形成領域に存在している。なお、図7及び図8においては、遮光層11aの図示を省略している。
【0044】
このような単結晶シリコン層206aの薄厚化の後、さらに単結晶シリコン層206aを薄厚化して所望の厚さにするべく、図7(b)に示すように単結晶シリコン層206aを例えば800〜1050℃程度で熱酸化し、その表層部に厚さ300nm程度の犠牲酸化層206cを形成する。
【0045】
このようにして犠牲酸化層206cを形成したら、複合基板S上にレジスト層を形成し、さらに公知のフォトリソグラフィ技術、エッチング技術等によって図7(c)に示すように犠牲酸化層206c上にレジストパターン80を形成する。ここで、このレジストパターン80については、単結晶シリコン層206a中のトランジスタ形成領域Rを覆った状態に形成する。ただし、合わせずれによる位置ずれや、後のエッチング工程におけるサイドエッチングによるダメージを考慮して、本来のトランジスタ形成領域Rより広い領域、例えば全周に亘って0.5μm程度あるいはそれ以上のマージンをとった領域上にレジストパターン80を形成する。なお、本発明においては、この本来のトランジスタ形成領域Rより広い領域をトランジスタ形成領域としている。
【0046】
次いで、このようなレジストパターン80をマスクにして、本発明における第1のエッチング工程として反応性イオンエッチング(RIE)等のドライエッチング処理を行い、図7(d)に示すようにレジストパターン80で覆われていない領域の犠牲酸化層206cを除去する。その後、レジストパターン80を除去し、本来のトランジスタ形成領域Rより広い領域で形成された犠牲酸化層206dを残す。
このようにしてボイドVが形成された領域の犠牲酸化層206cを除去すると、エッチングがドライであることにより、当然ながら前記ボイドVからウエットエッチング液が浸入するといったことがなく、したがってウエットエッチング液が第1層間絶縁膜12と酸化膜層206bとの間の貼り合わせ界面に浸入し、膜浮きを生じさせるといった不都合が起こらない。
【0047】
次いで、再度複合基板S上にレジスト層を形成し、さらに公知のフォトリソグラフィ技術、エッチング技術等によって図8(a)に示すように犠牲酸化層206c上にレジストパターン81を形成する。ここで、このレジストパターン81については、前記の犠牲酸化層206dを覆うことなく、非トランジスタ形成領域を覆った状態に形成する。ただし、この場合にも、合わせずれによる位置ずれを考慮して、犠牲酸化層206dより少し広い領域、例えば全周に亘って0.5μm程度あるいはそれ以上のマージンをとった領域を、覆わないように形成する。また、このとき、複合基板Sの周端部においては、基板本体10Aと単結晶シリコン基板206との界面、すなわち第1層間絶縁膜12と酸化膜層206bとの露出した界面をこのレジストパターン81で覆うようにする。
【0048】
次いで、このようなレジストパターン81をマスクにして、本発明における第2のエッチング工程としてウエットエッチング処理を行い、図8(b)に示すように犠牲酸化層206dを選択的に除去する。続いて、図8(c)に示すようにレジストパターン81を除去し、本発明の複合基板の製造方法によって形成された複合基板Sを得る。なお、ウエットエッチング液としては、犠牲酸化層206dを形成するシリコン酸化物と単結晶シリコン層206aとの間で十分に高い選択比がとれるものが好ましく、例えばHF(フッ酸)などが好適に用いられる。
【0049】
このようにしてウエットエッチング処理を行うと、非トランジスタ形成領域にボイドVが形成されていても、この領域をレジストパターン81で覆っていることから、ボイドVにウエットエッチング液が浸入することがなく、したがってウエットエッチング液が第1層間絶縁膜12と酸化膜層206bとの間の貼り合わせ界面に浸入し、膜浮きを生じさせるといった不都合を防止することができる。
さらに、このウエットエッチングによって犠牲酸化層206dを選択的に除去するので、この犠牲酸化層206dの下地層である単結晶シリコン層206aに、ドライエッチングを行った場合のダメージが与えられず、したがって後述するようにここに形成するトランジスタの特性を良好に保つことができる。
なお、レジストパターン81を除去した後にもボイドVにレジストが埋め込まれた状態が維持され、これにより後工程においてボイドVに起因する不都合が防止されるといった効果も期待できる。
【0050】
また、レジストパターン81によって複合基板Sの周端部も覆い、その後ウエットエッチング処理を行っているので、複合基板Sの貼り合わせ界面、すなわち第1層間絶縁膜12と酸化膜層206bとの界面にウエットエッチング液が浸入し、ここに膜浮きを生じさせてしまうのを防止することができる。
なお、ここでのウエットエッチング処理による第2のエッチング工程においては、ウエットエッチング処理に先立ってドライエッチング処理を行い、下地層である単結晶シリコン層206aにダメージが与えられない程度に犠牲酸化層206dの上層部を除去し、続いてウエットエッチング処理を行うことにより、犠牲酸化層206dの残部を除去するようにしてもよい。このようにすれば、ウエットエッチングに比べエッチング速度の速いドライエッチングで犠牲酸化層206dの上層部を除去するので、生産性を高めることができる。
【0051】
次いで、このようにして単結晶シリコン層206aの膜厚調整がなされた複合基板Sに対し、そのトランジスタ形成層となる単結晶シリコン層206aからトランジスタを形成する。なお、これ以降の工程を説明する図については、図6と同じ縮尺で示し、ボイドVの図示を省略する。
まず、図9(a)に示すように、フォトリソグラフィ技術、エッチング技術等によるメサ型分離法により、所定パターンの半導体層1aを形成する。特に、データ線6a下で容量線3bが形成される領域及び走査線3aに沿って容量線3bが形成される領域には、画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層1aから延設された第1蓄積容量電極1fを形成する。なお、前記素子分離工程については、周知のLOCOS分離法やトレンチ分離法を用いてもよい。また、このような素子分離工程について、エッチング技術としてはウエットエッチングを採用しないのが好ましい。
【0052】
次に、図9(b)に示すように、半導体層1aを約800〜1050℃の温度で熱酸化することにより、60〜80nm程度の厚さの熱酸化膜(シリコン酸化膜)を形成し、これによってゲート酸化膜2を得る。
【0053】
次に、図10(a)に示すように、Nチャネルの半導体層1aに対応する位置にレジスト膜301を形成し、Pチャネルの半導体層1aにP(リン)などのV族元素のドーパント302を低濃度で(例えば、Pイオンを70keVの加速電圧、2×1011/cmのドーズ量にて)ドープする。
次に、図10(b)に示すように、図示を省略するPチャネルの半導体層1aと対応する位置にレジスト膜を形成し、Nチャネルの半導体層1aにB(ホウ素)などのIII 族元素のドーパント303を低濃度で(例えば、Bイオンを35keVの加速電圧、1×1012/cmのドーズ量にて)ドープする。
【0054】
次に、図10(c)に示すように、Pチャネル、Nチャネル毎に各半導体層1aのチャネル領域1a’の端部を除く基板10の表面にレジスト膜305を形成し、Pチャネルについて、図8(a)に示した工程の約1〜10倍のドーズ量のPなどのV族元素のドーパント306、Nチャネルについて図8(b)に示した工程の約1〜10倍のドーズ量のBなどのIII 族元素のドーパント306をドープする。
次に、図10(d)に示すように、半導体層1aを延設してなる第1蓄積容量電極1fを低抵抗化するため、基板本体10A表面の第1蓄積容量電極1f以外の部分に対応する部分にレジスト膜307(走査線3aよりも幅が広い)を形成し、これをマスクとしてその上からPなどのV族元素のドーパント308を低濃度で(例えば、Pイオンを70keVの加速電圧、3×1014/cmのドーズ量にて)ドープする。
【0055】
次に、図11(a)に示すように、第1層間絶縁膜12に遮光層11aに達するコンタクトホール13を反応性イオンエッチング等のドライエッチングにより形成する。異方性エッチングである反応性イオンエッチングによってコンタクトホール13を形成すれば、その開孔形状をマスク形状とほぼ同じにできる。なお、コンタクトホール13の形成をウエットエッチングで行うこともできるが、前記のボイドVにウエットエッチング液が浸入するおそれがあるため、好ましくない。
【0056】
次に、図11(b)に示すように、減圧CVD法等によりポリシリコン層3を350nm程度の厚さで堆積し、その後、リン(P)を熱拡散してポリシリコン膜3を導電化する。又は、Pイオンをポリシリコン膜3の成膜と同時に導入したドープトシリコン膜を用いてもよい。これにより、ポリシリコン層3の導電性を高めることができる。さらに、ポリシリコン層3の導電性を高めるため、ポリシリコン層3の上部に、Ti、W、Co及びMoのうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等を、スパッタリング法、CVD法、電子ビーム加熱蒸着法などにより、例えば150〜200nmの膜厚に堆積した層構造にしてもよい。
【0057】
次に、図11(c)に示すように、レジストマスクを用いたフォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、図2に示した所定パターンの走査線3aと共に容量線3bを形成する。この後、基板本体10Aの裏面に残存するポリシリコンを基板本体10Aの表面をレジスト膜で覆ってエッチングすることにより除去する。なお、ここでのエッチングにおいても、ドライエッチングを用いるのが好ましい。
【0058】
次に、図11(d)に示すように、半導体層1aに駆動回路用TFT31のPチャネルのLDD領域を形成するために、Nチャネルの半導体層1aに対応する位置をレジスト膜309で覆い、ゲート電極3cを拡散マスクとして、BなどのIII 族元素のドーパント310を低濃度で(例えば、BFイオンを90keVの加速電圧、3×1013/cmのドーズ量にて)ドープし、Pチャネルの低濃度ソース領域1g及び低濃度ドレイン領域1hを形成する。
【0059】
続いて、図11(e)に示すように、半導体層1aに画素スイッチング用TFT30および駆動回路用TFT31のPチャネルの高濃度ソース領域1d、1i及び高濃度ドレイン領域1e、1jを形成するために、Nチャネルの半導体層1aに対応する位置をレジスト膜309で覆った状態で、かつ、図示はしていないが走査線3aよりも幅の広いマスクでレジスト層をPチャネルに対応する走査線3a上に形成した状態で、同じくBなどのIII 族元素のドーパント311を高濃度で(例えば、BFイオンを90keVの加速電圧、2×1015/cmのドーズ量にて)ドープする。
【0060】
次に、図12(a)に示すように、半導体層1aに画素スイッチング用TFT30および駆動回路用TFT31のNチャネルのLDD領域を形成するため、Pチャネルの半導体層1aに対応する位置をレジスト膜(図示せず)で覆い、走査線3a(ゲート電極)を拡散マスクとして、PなどのV族元素のドーパント60を低濃度で(例えば、Pイオンを70keVの加速電圧、6×1012/cmのドーズ量にて)ドープし、Nチャネルの低濃度ソース領域1b、1g及び低濃度ドレイン領域1c、1hを形成する。
【0061】
続いて、図12(b)に示すように、半導体層1aに画素スイッチング用TFT30および駆動回路用TFT31のNチャネルの高濃度ソース領域1d、1i及び高濃度ドレイン領域1e、1jを形成するため、走査線3aよりも幅の広いマスクでレジスト62をNチャネルに対応する走査線3a上に形成した後、同じくPなどのV族元素のドーパント61を高濃度で(例えば、Pイオンを70keVの加速電圧、4×1015/cmのドーズ量にて)ドープする。
【0062】
次に、図12(c)に示すように、容量線3b及び走査線3aを覆うように、例えば常圧又は減圧CVD法によってNSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第2層間絶縁膜4を形成する。この第2層間絶縁膜4の膜厚としては、約500〜1500nmとするのが好ましく、800nmとするのがより好ましい。
この後、高濃度ソース領域1d、1i及び高濃度ドレイン領域1e、1jを活性化するため、約850℃のアニール処理を20分程度行う。
【0063】
次に、図12(d)に示すように、データ線に対するコンタクトホール5を、反応性イオンエッチング(RIE)等のドライエッチングやウエットエッチングによって形成する。また、走査線3aや容量線3bを図示しない配線と接続するためのコンタクトホールも、コンタクトホール5と同一の工程により第2層間絶縁膜4に開孔する。ここで、第2層間絶縁膜4を形成した後の工程においては、基本的に前記のボイドVは第2層間絶縁膜4に覆われていることになるため、ウエットエッチング処理を行っても、前記ボイドVにウエットエッチング液が浸入するといった不都合は生じない。
【0064】
次に、図13(a)に示すように、スパッタ処理等によって第2層間絶縁膜4の上に、遮光性のAl等の低抵抗金属や金属シリサイド等を金属膜6として、約100〜700nmの厚さ、好ましくは約350nmに堆積する。
さらに、図13(b)に示すように、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、データ線6aを形成する。
次に、図13(c)に示すように、データ線6a上を覆うように、例えば常圧又は減圧CVD法により、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第3層間絶縁膜7を形成する。第3層間絶縁膜7の膜厚は、約500〜1500nmとするのが好ましく、さらに800nmとするのがより好ましい。
【0065】
次に、図14(a)に示すように、画素スイッチング用TFT30において、画素電極9aと高濃度ドレイン領域1eとを電気的に接続するためのコンタクトホール8を、反応性エッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングあるいはウエットエッチングにより形成する。
次に、図14(b)に示すように、スパッタ処理等によって第3層間絶縁膜7の上に、ITO等の透明導電性薄膜9を約50〜200nmの厚さに堆積する。
【0066】
さらに、図14(c)に示すように、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、画素電極9aを形成する。なお、本実施形態の液晶装置が反射型液晶装置である場合には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電極9aを形成してもよい。
続いて、画素電極9aの上にポリイミド系の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角を持つように、かつ所定方向にラビング処理を施すこと等により、配向膜16が形成される。
以上のようにして、本発明のトランジスタの製造方法を適用してTFTアレイ基板10を製造することができる。
【0067】
次に、対向基板20の製造方法及びTFTアレイ基板10と対向基板20とから液晶パネルを製造する方法について説明する。
図2に示した対向基板20については、基板本体20Aとしてガラス基板等の光透過性基板を用意し、基板本体20Aの表面上に、遮光膜23及び周辺見切りとしての遮光膜53を形成する。遮光膜23及び周辺見切りとしての遮光膜53は、例えばCr、Ni、Alなどの金属材料をスパッタリングした後、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程を経て形成される。なお、これらの遮光膜23、53は、前記の金属材料の他、カーボンやTiなどをフォトレジストに分散させた樹脂ブラックなどの材料から形成してもよい。
【0068】
その後、スパッタリング法などによって基板本体20Aの表面上の全面に、ITO等の透明導電性薄膜を約50〜200nmの厚さに堆積し、対向電極21を形成する。さらに、対向電極21の表面上の全面にポリイミドなどの配向膜の塗布液を塗布し、その後、所定のプレティルト角を持つように、且つ所定方向にラビング処理を施すこと等により、配向膜22を形成する。
以上のようにして、対向基板20が製造される。
【0069】
最後に、前述のように製造されたTFTアレイ基板10と対向基板20とを、配向膜16及び22が互いに対向するようにシール材51によって貼り合わせる。そして、真空吸引法などの方法により、両基板間の空間に例えば複数種類のネマティック液晶を混合してなる液晶を吸引し、所定の厚みを有する液晶層50を形成する。これにより、前記構造のライトバルブとなる液晶パネルが得られる。
【0070】
このような液晶パネルの製造に適用された本発明のトランジスタの製造方法および複合基板の製造方法にあっては、第1のエッチング工程において犠牲酸化層206cをドライエッチングで除去するので、ボイドVからウエットエッチング液が浸入し、さらにこれが貼り合わせ界面に浸入して膜浮きを生じさせるといったことが起こらなくなる。 また、第2のエッチング工程において、非トランジスタ形成領域をレジストパターン81で覆い、犠牲酸化層206dをウエットエッチングによって選択的に除去するようにしたので、やはりボイドVにウエットエッチング液が浸入することがない。さらに、このウエットエッチングによって犠牲酸化層206dを選択的に除去するので、この犠牲酸化層206dの下地層である単結晶シリコン層206aにダメージが与えられず、したがってここに形成するトランジスタの特性を良好に保つことができる。
【0071】
よって、このようにして得られた電気光学装置としての液晶パネルからなるライトバルブにあっては、ボイドVにウエットエッチング液が浸入し膜浮きが生じることに起因して、白抜け等の表示不良が起こるのが防止されたものとなり、しかも形成するトランジスタの特性にも悪影響がないことから、高い信頼性を有し、良好な表示特性を有するものとなる。
また、特に第2のエッチング工程において、複合基板S中の単結晶シリコン基板206と基板本体10Aとの貼り合わせ界面が露出する周端部もレジストパターン81で覆うようにしたので、複合基板Sの貼り合わせ界面、すなわち第1層間絶縁膜12と酸化膜層206bとの界面にウエットエッチング液が浸入し、ここに膜浮きを生じさせてしまうのを防止することができる。したがって、この膜浮きに起因して例えばこの膜浮き部分がパーティクルとなり、異物発生によって不良が生じるのを防止し、安定した歩留まりを確保することができる。
【0072】
次に、本発明のトランジスタの製造方法および複合基板の製造方法の他の実施形態を説明する。
図15(a)〜(e)は本発明のトランジスタの製造方法の他の実施形態を説明するための図である。この図15(a)〜(e)に示した実施形態が先に示した実施形態と異なるところは、熱酸化によって犠牲酸化層206cを形成した後、これの全面をドライエッチング処理して犠牲酸化層206cを薄厚化し、その後、前記の第1のエッチング工程での処理を行うようにした点である。
【0073】
すなわち、この実施形態では、図7(b)に示したように単結晶シリコン層206aを熱酸化してその表層部に厚さ300nm程度の犠牲酸化層206cを形成した後、形成した犠牲酸化層206cの全面を反応性イオンエッチング(RIE)等によるドライエッチング処理を行い、図15(a)に示すように犠牲酸化層206cを例えば50〜100nm程度に薄厚化する。この程度犠牲酸化層206cを残すようにすれば、その下地層である単結晶シリコンン層206aにダメージが与えられず、したがってこれから形成されるトランジスタの特性にも悪影響がでることはない。なお、このような薄厚化のためのドライエッチングについては、その時間を管理することなどにより、エッチング量を制御することができる。
【0074】
これ以降は、先の実施形態と同様に第1のエッチング工程、第2のエッチング工程を行う。すなわち、図15(b)に示すように薄厚化した犠牲酸化層206c上にレジストパターン80を形成する。
次いで、このレジストパターン80をマスクにして、本発明における第1のエッチング工程として反応性イオンエッチング(RIE)等のドライエッチング処理を行い、図15(c)に示すようにレジストパターン80で覆われていない領域の犠牲酸化層206cを除去する。その後、レジストパターン80を除去し、本来のトランジスタ形成領域Rより広い領域で形成された犠牲酸化層206dを残す。
このようなドライエッチング処理により、当然ながら前記ボイドVからウエットエッチング液が浸入するといったことがなく、したがってウエットエッチング液が第1層間絶縁膜12と酸化膜層206bとの間の貼り合わせ界面に浸入し、膜浮きを生じさせるといった不都合が起こらない。
【0075】
次いで、再度複合基板S上にレジスト層を形成し、さらに公知のフォトリソグラフィ技術、エッチング技術等によって図15(d)に示すように犠牲酸化層206c上にレジストパターン81を形成する。このとき、複合基板Sの周端部においては、先の実施形態と同様に、基板本体10Aと単結晶シリコン基板206との界面、すなわち第1層間絶縁膜12と酸化膜層206bとの露出した界面をこのレジストパターン81で覆うようにする。
次いで、このレジストパターン81をマスクにして、本発明における第2のエッチング工程としてウエットエッチング処理を行い、犠牲酸化層206dを選択的に除去する。続いて、図15(e)に示すようにレジストパターン81を除去し、以下、先の実施形態と同様にしてライトバルブとなる液晶パネルを作製する。
【0076】
このようにしてウエットエッチング処理を行うと、レジストパターン81で覆っていることによりボイドVにウエットエッチング液が浸入することがなく、したがってウエットエッチング液が第1層間絶縁膜12と酸化膜層206bとの間の貼り合わせ界面に浸入し、膜浮きを生じさせるといった不都合を防止することができる。
【0077】
したがって、このようにして得られた液晶パネルからなるライトバルブにあっては、先の実施形態の場合と同様に、ボイドVにウエットエッチング液が浸入し膜浮きが生じることに起因して、白抜け等の表示不良が起こるのが防止されたものとなり、しかも形成するトランジスタの特性にも悪影響がないことから、高い信頼性を有し、良好な表示特性を有するものとなる。
また、特に第2のエッチング工程において、複合基板S中の単結晶シリコン基板206と基板本体10Aとの貼り合わせ界面が露出する周端部もレジストパターン81で覆うようにしたので、複合基板Sの貼り合わせ界面、すなわち第1層間絶縁膜12と酸化膜層206bとの界面にウエットエッチング液が浸入し、ここに膜浮きを生じさせてしまうのを防止することができる。したがって、この膜浮きに起因して例えばこの膜浮き部分がパーティクルとなり、異物発生によって不良が生じるのを防止し、安定した歩留まりを確保することができる。
【0078】
さらに、薄厚化工程で犠牲酸化層206cの上層部をドライエッチングするようにしたので、ウエットエッチングに比べエッチング速度の速いドライエッチングで犠牲酸化層206cの上層部を除去することができ、したがって生産性を高めることができる。また、このドライエッチングでは前記ボイドへのウエットエッチング液浸入といったことは当然起こらず、また、犠牲酸化層206cの上層部のみを除去するので、その下地層である単結晶シリコン層206aにもダメージを与えるとがない。
【0079】
なお、前記例では、本発明における半導体層として単結晶シリコンを用いたが、これに代えて多結晶シリコンや非晶質シリコンを用いるようにしてもよく、さらには化合物半導体を用いるようにしてもよい。
また、製造するトランジスタについても、液晶パネルにおけるTFTなどに限定されず、種々のデバイスにおけるトランジスタの製造に適用することができる。
【0080】
次に、本発明の電子機器の一例として、投射型表示装置について説明する。
図16は、例えば図1〜図3に示した電気光学装置(液晶パネル)を備えた投射型表示装置の一例を示した概略構成図である。この投射型表示装置は、3つの液晶パネルを使用した、いわゆる3板式の投射型液晶表示装置である。
図16において、符号510は光源、513,514はダイクロイックミラー、515,516,517は反射ミラー、518,519,520はリレーレンズ、522,523,524は液晶ライトバルブ、525はクロスダイクロイックプリズム、526は投射レンズ系を示している。
【0081】
光源510は、超高圧水銀灯等のランプ511とランプ511の光を反射するリフレクタ512とから構成されている。青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー513は、光源510からの白色光のうちの赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー517で反射され、赤色光用液晶ライトバルブ522に入射される。
【0082】
一方、ダイクロイックミラー513で反射された色光のうち、緑色光は、緑色光反射のダイクロイックミラー514によって反射され、緑色用液晶ライトバルブ523に入射される。一方、青色光は、第2のダイクロイックミラー514も透過する。青色光に対しては、光路長が緑色光、赤色光と異なるのを補償するために、入射レンズ518、リレーレンズ519、出射レンズ520を含むリレーレンズ系からなる導光手段521が設けられ、これを介して青色光が青色光用液晶ライトバルブ524に入射される。
【0083】
各ライトバルブにより変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム525に入射する。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されたものである。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ系526によってスクリーン527上に投射され、画像が拡大されて表示される。
このような投射型液晶表示装置は、前記の電気光学装置(液晶装置)を備えたものであるので、良好な特性を有するものとなる。
【0084】
なお、本発明の技術範囲は前記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であるのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気光学装置の一例である液晶パネルの平面図である。
【図2】図1のA−A’断面図である。
【図3】図1のB−B’断面図である。
【図4】(a)〜(c)は液晶パネルの製造工程図である。
【図5】(a)、(b)は液晶パネルの製造工程図である。
【図6】(a)〜(c)は液晶パネルの製造工程図である。
【図7】(a)〜(d)は液晶パネルの製造工程図である。
【図8】(a)〜(c)は液晶パネルの製造工程図である。
【図9】(a)、(b)は液晶パネルの製造工程図である。
【図10】(a)〜(d)は液晶パネルの製造工程図である。
【図11】(a)〜(e)は液晶パネルの製造工程図である。
【図12】(a)〜(d)は液晶パネルの製造工程図である。
【図13】(a)〜(c)は液晶パネルの製造工程図である。
【図14】(a)〜(c)は液晶パネルの製造工程図である。
【図15】(a)〜(e)は他の液晶パネルの製造工程図である。
【図16】投射型表示装置の構成図である。
【符号の説明】
10A…基板本体(支持基板)、12…第1層間絶縁膜、
80、81…レジストパターン、
206…単結晶シリコン基板(半導体基板)、
206a…単結晶シリコン層(半導体層)、
206b…酸化膜層、206c,206d…犠牲酸化層、
S…複合基板、V…ボイド

Claims (9)

  1. 半導体層を有した半導体基板と支持基板とを貼り合わせてなる複合基板を用い、前記半導体層からトランジスタを形成するトランジスタの製造方法において、
    前記複合基板の半導体層を犠牲酸化して該半導体層の表層部に犠牲酸化層を形成する犠牲酸化層形成工程と、
    前記半導体層のトランジスタ形成領域をレジストパターンで覆い、該レジストパターンで覆わない領域の犠牲酸化層をドライエッチングで除去して、前記トランジスタ形成領域上の犠牲酸化層を選択的に残す第1のエッチング工程と、
    前記半導体層の非トランジスタ形成領域をレジストパターンで覆い、前記トランジスタ形成領域の犠牲酸化層をウエットエッチングによって選択的に除去する第2のエッチング工程と、を備えたことを特徴とするトランジスタの製造方法。
  2. 前記犠牲酸化層形成工程と第1のエッチング工程との間に、前記犠牲酸化層の上層部をドライエッチングで除去して該犠牲酸化層を薄厚化する薄厚化工程を備えたことを特徴とする請求項1記載のトランジスタの製造方法。
  3. 前記第2のエッチング工程において前記半導体層の非トランジスタ形成領域をレジストパターンで覆う際、前記複合基板の半導体基板と支持基板との貼り合わせ界面が露出する周端部もレジストパターンで覆うことを特徴とする請求項1又は2記載のトランジスタの製造方法。
  4. 半導体層を有した半導体基板と支持基板とを貼り合わせてなる複合基板の製造方法において、
    前記半導体層を犠牲酸化して該半導体層上に犠牲酸化層を形成する工程と、
    前記半導体層の第1領域をレジストパターンで覆い、該レジストパターンで覆わない第2領域の犠牲酸化層をドライエッチングで除去する工程と、
    前記半導体層の第2領域をレジストパターンで覆い、前記第1領域の犠牲酸化層をウエットエッチングによって選択的に除去する工程と、
    を備えたことを特徴とする複合基板の製造方法。
  5. 前記犠牲酸化層を形成する工程と前記第2領域の犠牲酸化層をドライエッチングで除去する工程との間において、前記犠牲酸化層の上層部をドライエッチングで除去して該犠牲酸化層を薄厚化する工程を更に備えたことを特徴とする請求項4記載の複合基板の製造方法。
  6. 前記半導体層における前記第2領域をレジストパターンで覆う際、前記半導体基板と支持基板との貼り合わせ界面が覆われるようにレジストパターンが形成されることを特徴とする請求項4又は5記載の複合基板の製造方法。
  7. 請求項1乃至3のいずれかに記載のトランジスタの製造方法によって製造されることを特徴とするトランジスタ。
  8. 請求項7に記載のトランジスタを備えたことを特徴とする電気光学装置。
  9. 請求項8に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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