JP2004247391A - 回路基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ビア接続安定性のある高寸法精度の回路基板を得るフレキシブル回路基板の製造方法を提供する。
【解決手段】剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、該形成されたビアの内壁と可撓性フィルム基板表面に導電層を同時に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
【選択図】図2
【解決手段】剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、該形成されたビアの内壁と可撓性フィルム基板表面に導電層を同時に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビア接続のある回路基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体素子の高性能化、小型化に伴い、半導体素子を搭載する回路基板の配線密度の高密度化が重要な技術課題となっている。
【0003】
フレキシブル基板はガラスエポキシ系のプリント基板と比較して表面が平滑であるため、ガラスエポキシ系のプリント基板上よりも微細な配線形成が可能であり、従来のフレキシブル基板の配線ピッチは50μmピッチ以上のものが多用されている。そこで、フレキシブル基板を多層化することでより配線密度を高めようとする提案がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
従来の多層回路基板製造で使用されるサブトラクティブ法やセミアディティブ法等の回路形成では層間の電気的接続を行うスルーホールやビア内の金属皮膜形成と配線の金属皮膜の形成を同時で行うことが一般的である。配線を微細にするためには配線厚を薄くする方が望ましいが、ビアやスルーホールの接続信頼性のためには配線を含む金属層は厚い方が望ましい。しかし、微細配線形成を目的とした均一性の優れためっき金属皮膜形成の場合は配線部よりもビア内やスルーホール内のめっき金属皮膜が薄くなり、微細化と接続信頼性が両立しなくなっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−043750号公報(第2貢−第5貢)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
微細配線を形成するにあたり、配線厚は非常に重要な因子である。銅箔をエッチングで配線を形成する場合は銅配線の厚みにより配線にテーパーが発生し、微細配線を困難にする。セミアディティブのように、めっきレジストを用いる場合は、めっきレジストを配線厚に合わせて厚くするため、めっきレジストにテーパーが発生し、微細配線が困難になる。特に、セミアディティブ法やサブトラクティブ法のようにビア内と配線を同時にめっきで形成する場合、ビア内のめっき厚が安定しないために、接続信頼性確保目的でビア内のめっき厚を過剰に大きくする必要があり、配線の微細化を困難にしていた。
【0007】
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、ビア接続安定性のある高寸法精度の回路基板を得るフレキシブル回路基板の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために本発明は以下の構成を有する。すなわち、
(1)剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、該形成されたビアの内壁と可撓性フィルム基板表面に導電層を同時に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
【0009】
(2)剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、該形成されたビア内に導電体を充填する工程と、前記導電体充填後に可撓性フィルム基板表面を研磨する工程と、導電層を該可撓性フィルム表面に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
【0010】
(3)前記ビアは、ビア底よりもビア開口部の方が大きいビア形状であって、ビア底とビア内壁のなすテーパー角θが30°以上60°以下であることを特徴とする前記(1)に記載の回路基板の製造方法。
【0011】
(4)前記導電層がCr、Ni、Cuのいずれかを含む金属層であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
【0012】
(5)前記補強板がガラスであることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
【0013】
(6)ビアの内壁と可撓性フィルム表面に同時に形成する導電層がスパッタリング法によって形成されることを特徴とする前記(1)、前記(3)〜(5)のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の回路基板の製造方法について以下にさらに詳しく説明する。
【0015】
本発明に用いる可撓性フィルムは、それ自身を補強板に貼り付けたり剥がしたりするためそれが可能な程度の可撓性があるフィルム状(板状)のものである。可撓性のあるフィルム状の基板としては、プラスチックフィルムであって、回路パターン製造工程およびICチップやLSI、VLSI、トランジスタ、コンデンサー、抵抗器などの電子部品実装での熱プロセスに耐えるだけの耐熱性を備えていることが好ましく、ポリカーボネート、ポリエーテルサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミド、液晶ポリマーなどのフィルムを採用することができる。中でもポリイミドフィルムは、耐熱性に優れるとともに、耐薬品性にも優れているので好適に採用される。可撓性のガラス繊維補強樹脂板を可撓性フィルム基板に採用することも可能である。ガラス繊維補強樹脂板の樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテル、マレイミド、ポリアミド、ポリイミドなどが挙げられる。
【0016】
可撓性フィルム基板の厚さは、電子機器の軽量化、小型化、あるいは微細なビアホール形成のためには薄い方が好ましく、一方、機械的強度を確保するためや平坦性を維持するためには厚い方が好ましいため、4μmから125μmの範囲が好ましい。
【0017】
これらの可撓性フィルム基板には、片面の配線の寸法精度がそれほど要求されない場合は、補強板との貼り付けに先立って、片面に金属層による回路が形成されてもよい。該金属層は、銅箔などの金属箔を接着剤層で貼り付けて形成することができる他、スパッタやめっき、あるいはこれらの組合せで形成することができる。また、銅などの金属箔の上に可撓性フィルムの原料樹脂あるいはその前駆体を塗布、乾燥、キュアすることで、金属層付き可撓性フィルムを基板として得ることもできる。エッチング工程をせずに片面を全面銅泊として銅箔面を固定板に固定し、固定板剥離後にエッチングにて配線形成してもよい。
【0018】
また、可撓性フィルム基板上には回路形成後に絶縁樹脂層として可撓性フィルムの原料あるいはその前駆体をコーティングして回路を形成することで多層回路基板を作製することも可能である。
【0019】
補強板に用いられる材料としては、ソーダライムガラス、ホウケイ酸系ガラス、石英ガラスなどの無機ガラス類、ステンレススチール、インバー合金、チタンなどの金属やガラス繊維補強樹脂板などが採用できる。いずれも線膨張係数や吸湿膨張係数が小さい点で好ましいが、回路パターン製造工程の耐熱性、耐薬品性に優れている点や大面積で表面平滑性が高い基板が安価に入手しやすい点や塑性変形しにくい点、あるいは接触によりパーティクルを発生しにくい点で無機ガラス類が好ましい。中でもアルミノホウケイ酸塩ガラスに代表されるホウケイ酸系ガラスは、高弾性率でかつ熱膨張係数が小さいため特に好ましい。
【0020】
金属やガラス繊維補強樹脂を補強板に採用する場合は、長尺連続体での製造もできるが、位置精度を確保しやすい点で、本発明の製造方法は枚葉式で行うことが好ましい。枚葉とは、長尺連続体でなく、個別のシート状でハンドリングされる状態を言う。
【0021】
補強板にガラス基板を用いる場合、ガラス基板のヤング率が小さかったり、厚みが小さいと絶縁樹脂層の膨張・収縮力で反りやねじれが大きくなり、平坦なステージ上に真空吸着したときにガラス基板が割れることがある。また、真空吸着・脱着で可撓性フィルム基板が変形することになり、位置精度の確保が難しくなる。一方、ガラス基板が厚いと剥離が難しくなることがあり、また肉厚ムラにより平坦性が悪くなることがあり、露光精度が悪くなる。また、ロボットなどによるハンドリングに負荷が大きくなり、素早い取り回しが難しくなって生産性が低下する要因になる他、運搬コストも増大する。したがって、補強板であるガラス基板の厚さは0.3mmから1.1mmの範囲が好ましい。
【0022】
補強板に金属板を用いる場合、金属基板の厚みが小さいと可撓性フィルム基板上に回路形成したり、可撓性フィルム基板上に絶縁樹脂層を形成して多層基板を作製する際に、可撓性フィルム基板や絶縁樹脂層の膨張・収縮力で反りやねじれが大きくなり、平坦なステージ上に真空吸着しできなくなったり、金属板の反りやねじれ分、可撓性フィルム基板や絶縁樹脂層が変形することにより、位置精度の確保が難しくなる。また、折れがあるとその時点で不良品になる。一方、金属板が厚いと剥離が難しくなることがあり、また肉厚ムラにより平坦性が悪くなることがあり、露光精度が悪くなる。また、ロボットなどによるハンドリングに負荷が大きくなり、素早い取り回しが難しくなって生産性が低下する要因になる他、運搬コストも増大する。したがって、補強板である金属板の厚さは0.1mmから1.0mmの範囲が好ましい。
【0023】
剥離可能な固定用材料は、工程中において補強板と可撓性フィルム基板もしくは多層化するために可撓性フィルム基板上に形成された絶縁樹脂層を一時的に固定できるものであれば特に制限はなく、通常は接着剤または粘着剤として知られる可撓性フィルム基板もしくは絶縁樹脂層を貼り付けて加工後、可撓性フィルム基板または絶縁樹脂層を剥離し易いものである。また、可撓性フィルム基板上もしくは絶縁樹脂層上に回路形成された場合でも貼り付けて加工後、可撓性フィルム基板または絶縁樹脂層を剥離し易いものである。
【0024】
このような接着剤または粘着剤として好ましいものとしては、アクリル系またはウレタン系の再剥離剤と呼ばれる粘着剤などを挙げることができる。加工中は十分な接着力があり、剥離時は容易に剥離でき、絶縁樹脂層や絶縁樹脂基板に歪みを生じさせないために、弱粘着と呼ばれる領域の粘着力のものが好ましい。また、剥離時には補強板の方にくっついて除去されるものであることが好ましい。このように、剥離時に補強板にくっついて除去されるようにするためには、補強板にシランカップリング剤塗布などのプライマー処理を行い、補強板と剥離可能な固定用材料との接着力を向上させる手段があげられる。プライマー処理以外の接着力向上の方法としては、補強板表面の紫外線処理、紫外線オゾン処理による洗浄や、ケミカルエッチング処理、サウンドブラスト処理、あるいは微粒子分散層形成などの表面処理も好適に用いられる。
【0025】
シリコーン樹脂膜は離型剤として用いられることがあるが、本発明ではタック性があるシリコーン樹脂は再剥離粘着剤として使用することができる。具体的にはテトラオキシムラシ、ビニルトリオキシムシランなどが好適に用いられる。また、タック性があるエポキシ系樹脂を再剥離粘着剤として使用することも可能である。
【0026】
本発明において剥離可能な固定用材料が有する好ましい粘着力は、常温下における補強板に固定した1cm幅の可撓性フィルムを剥離したときの180度方向ピール強度で測定される。粘着力を測定するときの剥離速度は300mm/分とした。ここで、弱粘着領域とは、上記の条件で測定された粘着力が1gf/cmから100gf/cmの範囲をいう。その中でも剥離可能な固定用材料として用いるには剥離する際に1gf/cmから50gf/cmの範囲であるものがより望ましい。補強板とフレキシブル基板を接着する固定材の接着力が100gf/cmより大きい場合はフレキシブル基板の薄型化に伴う基板自体の剛性低下により剥離界面で基板を折り曲げることになり、銅配線が変形し、反りが発生することがある。また逆に、固定材の接着力が1gf/cmより小さい場合、配線形成時の熱処理、めっき処理中に受ける応力によりフレキシブル基板が固定材より剥離してしまい基板を作製できないことがある。
【0027】
固定用材料としては低温領域で接着力、粘着力が減少するもの、紫外線照射で接着力、粘着力が減少するものや、加熱処理で接着力、粘着力が減少するものも好適に用いられる。これらの中でも紫外線照射によるものは、接着力、粘着力の変化が大きく好ましい。紫外線照射で接着力、粘着力が減少するものの例としては、2液架橋型のアクリル系粘着剤が挙げられる。また、低温領域で接着力、粘着力が減少するものの例としては、結晶状態と非結晶状態間を可逆的に変化するアクリル系粘着剤が挙げられる。
【0028】
剥離可能な固定用材料に用いる液状のコーティング剤を付与するには、ウエットコーティング法が好ましく用いられる。ウエットコーティング装置としては、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、ブレードコーター、ダイコーター、スクリーン印刷、ディップコーター、スプレイコーターなどの種々のものが採用できるが、枚葉の補強板101に剥離可能な固定用材料を直接塗布したり、枚葉の絶縁樹脂層や絶縁樹脂基板上に絶縁樹脂層に用いる液状の絶縁樹脂コーティング剤を直接塗布する場合、ダイコーターの採用が好ましい。
【0029】
すなわち、枚葉基板へのウエットコーティング法としては、スピンコーターが一般的であるが、基板の高速回転による遠心力と基板への吸着力とのバランスで厚みをコントロールするため、塗液の使用効率が10%以下と非効率である。また、回転中心は遠心力が加わらないため、チクソ性がある塗液が均一に塗布できない欠点がある他、塗液の粘度が高いと濡れ拡がりが悪いため均一に塗布できないことがある。
【0030】
また、ロールコーター、バーコーター、ブレードコーターには、様々なタイプが提案されているが、いずれも安定した塗布厚みを得るためには、通常、塗液吐出開始後に数cmから数m以上の塗布長さが必要であり、枚葉基板へのコーティングには適していない。
【0031】
スクリーン印刷、ディップコーター、スプレイコーターは、コーティング厚み精度が出にくい点や塗液流動特性に対する許容幅が狭い点、また、ディップコーター、スプレイコーターは、厚膜が塗布しにくい点でも適用が難しい。
【0032】
一方、ダイコーターは、他の方法と異なり、間欠動作できる定量ポンプ、基板と塗布ヘッドとを相対的に移動させる機構および定量ポンプ、基板、塗布ヘッドを総合的に制御するシステムとを組合せることにより、塗布開始部分と塗布終了部分の膜厚ムラを0.1μmから数μm未満に抑えて枚葉基板に塗布することができる。間欠動作できる定量ポンプの例としては、ギアポンプ、ピストンポンプなどが挙げられる。剥離可能な固定用材料は、一般的なフォトレジストに比べて、一般に粘度が高いため、スピンコーターの適用は難しく、特にダイコーターの採用が好ましい。
【0033】
剥離可能な固定用材料は、補強板に直接付与しても良いし、長尺フィルムなどの別の基体に付与してから補強板に転写しても良い。転写を用いる場合は、塗布膜厚が均一な部分だけを採用することができる長所があるが、工程が増えたり、転写用の別の基体が必要になる短所がある。また、剥離可能な固定用材料を絶縁樹脂基板に付与してから、補強板に接合することもできる。この場合は、絶縁樹脂基板の剥離時に、剥離可能な固定用材料の層が補強板側に残るように剥離可能な固定用材料の層と補強板表面の粘着力を大きくするための工程、あるいは、剥離後に絶縁樹脂層側に残った有機物層を除去する工程が付加され生産性が低下する点では好ましくない。
【0034】
本発明では補強板を酸やアルカリなどでエッチング除去することで回路基板を補強板から分離することも可能であり、回路基板に応力を加えずに剥離できるので好ましい。このとき剥離可能な固定用材料を用いることにより、分離後の回路基板からの固定用材料の除去が容易になる。補強板エッチングに先立ち配線や電子部品を保護するエッチングレジストを被覆することが望ましい。
【0035】
ビアは配線部を貫通しないブラインドビアの方がビアオンパッド構造等より配線密度をあげることができ有利である。またビア形成にはテーパ角をコントロール必要がある。テーパー角をコントロールしやすいレーザによる加工が望ましい。ここでテーパー角とはビアの内壁とビア底のなす角ことであり、図4を用いるとθで表す角度である。今後、テーパー角とは図4で回路パターン104側のビア底部の直径をa、表層側の開口部径をb、可撓性フィルム基板の厚みをtとするとき、tanθ=2t/(b−a)で表すことができるθを示すものとする。このときビア形状が図5のようにビア底付近で球面状だったとしてもtanθ=2t/(b−a)であるものとする。
【0036】
樹脂のビア加工についての一般的なレーザ加工機としては、エキシマレーザー、YAGレーザーと炭酸ガスレーザーが挙げられる。その中でもテーパー加工をコントロールする場合はトレパニング加工が可能なYAGレーザーが好ましい。テーパー加工する場合は樹脂表面に照射されるレーザーのエネルギーとレーザーのエネルギー分布が重要になる。エネルギーが大きくエネルギー分布が平坦で矩形のような分布に近い程テーパー角は90°に近くなり、逆にエネルギーが小さく、エネルギー分布がレーザーのスポット中心から外側に緩やかに減少するガウシアン分布ようであるとテーパー角は小さくなる。
【0037】
レーザーのエネルギー分布を変化させるには、レーザー装置の光学系の調整により行う場合と、レーザーの焦点位置を樹脂表面位置から上の方にずらして行う方法がある。つまり、樹脂表面が平坦であることが必要で、樹脂表面が平坦でなければレーザーの焦点位置も一定に保つことができなくなり、ビアテーパー角は一定でなくなる。レーザー装置毎に照射エネルギーと光学系が異なるので樹脂上への照射エネルギーとエネルギー分布を調整しながらテーパー角を60°以下となるようにビア加工を行う。ただし、テーパー角が小さすぎるとビアの底に対して表層部の開口径が大きくなり、高密度配線には不向きとなる。例えば、図4においてフレキシブル基板厚をtが25μm、ビア表層部のビア径bが100μmのとき、接続信頼性のためビア底部の直径を20μm以上必要とすると求められるテーパー角θは32°超となる。配線密度向上のためにビア表層部のビア径bを50μmとし接続信頼性のためビア底部の直径を20μm必要とするとテーパー角θはおよそ60°となる。基板厚tによりテーパー角θは変化するので正確な数値化は難しいが、現在量産されている基板のポリイミドフレキシブルフィルムの最少厚が25μmであることと、高密度配線基板では100μm以下のビア径が必要であることを考慮すればテーパー角θは30°以上、さらには45°以上であることが望ましい。
【0038】
回路パターンの形成にはビア内の導電性の付加と樹脂表面の配線形成を同時に行う方法と別々に行う方法がある。ビア内の導電性の付加と樹脂表面の配線形成を同時に行う場合はめっきにてビア内と配線部を同時に析出させる方法でセミアディティブ法とサブトラクティブ法が代表的な方法である。
【0039】
サブトラクティブ法としては、銅箔を貼り付け、ビア形成後に銅箔上とビア内にめっきを施す方法もあるが、銅箔分の厚み分が表層部で厚くなり微細配線には不向きである。セミアディティブ法やサブトラクティブ法を行う場合は、樹脂表面とビア内壁に電解めっき給電目的の薄い給電層を施す。プリント基板の場合は通常、化学めっきを使用するが、配線と樹脂との密着強度の目的で樹脂表層を1μm程度の凹凸を施すため後のエッチング工程で化学めっき層のエッチング残りが発生しやすく、微細配線には不利である。
【0040】
表層の平坦性を保つためには、樹脂と配線の密着強度目的でCr等の活性金属を含む給電金属層をスパッタで樹脂表面に設ける方が望ましい。セミアディティブの場合はこの給電金属層は1μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがより好ましい。また、スパッタ層は基板に対して垂直方向に堆積するためビア内壁のスパッタ金属膜厚は基板表層部のスパッタ金属皮膜に対してcosθ倍の厚さとなる。このためテーパー角θが小さい方がビア内壁に安定した給電金属層を形成することができる。この場合、薄い給電層がビア内壁に安定して形成されることが好ましく、ビアのテーパー角θが60°以下であることが好ましい。テーパー角θが60°以上の場合はビア内壁の金属皮膜厚さは基板表層部の半分以下と不安定となる。ビア内部の給電層の電気抵抗も倍以上となり電気供給速度が低下し、めっき析出速度低下の原因にもなる。給電層形成後はセミアディティブではめっきレジストを形成し配線部分のみに電解めっきを施し、電解めっき後は配線間にあるめっきレジストを剥離後に全体にソフトエッチングを行い、線間に残された給電金属層を除去する。サブトラクティブ法の場合はビア内壁と樹脂表面に電解めっきを施した後、エッチングレジストを基板表面に施してからエッチングで不要な部分を除去して配線を形成する。
【0041】
本発明によると電解めっき時は基板が固定板に固定されているので、めっき液を基板表面に垂直方向に強く噴きつける噴流方式を採用できる。噴流方式を行うことでビア内へ金属イオンを強制的に供給できるため、ビア内のめっき析出を促進できる。ビアのテーパー角と噴流方式のめっきを組み合わせることで、スパッタ金属層を下地の給電に用いても表層めっき厚に対してビア底のめっき厚比率:7割を確保できる。表層めっき厚に対してビア底のめっき厚比率:7割の確保は量産時に安定してビア形成するための経験的指標である。フレキシブル基板単体の場合は噴流を強く当てると基板が反り、アノードとカソードの極間距離が変化するため均一なめっきが困難である。
【0042】
ビア内の導電性の付加と樹脂表面の配線形成を別々に行う方法ではビア内に導電性を付加した後、ビア上部と基板表面の段差をなくし、その後の配線形成をしやすくすることが重要である。表面研磨方法としては枚葉の回路基板に一般的に使用されるベルトサンダー、バフロール研磨装置を使うことができる。この場合、基板が補強板に固定されていると平坦に研磨することが容易である。ビア内に導電性を付加するものとしては、めっきをビア内に柱状に成長させるビアポスト法と導電性樹脂を印刷で充填する方法がある。導電性樹脂を印刷に充填する場合はビアのテーパーが小さい程、ビア内に気泡などが取り残され充填不十分による断線不良率が小さくなる。逆にテーパー角が90°以上でビア開口径よりもビア底が大きくなると、ビア内の空気が抜けなくなりビア底は印刷で充填できず断線不良が多発する。よってテーパー角90°以下で小さい程望ましい。しかし、現在の基板のポリイミドフレキシブルフィルムの最少厚が25μmであることと、高密度配線基板では100μm以下のビア径が必要であることを考慮すればテーパー角θは30°以上、できれば45°以上であることが望まれる。ビアに導電性付加後はビア上部を含めた基板表面に配線形成を行う。この場合は配線厚はビアに関係なく薄くできる。配線形成はサブトラクティブ法、セミアディティブ法とフルアディティブ法が使用できるが、配線間の絶縁信頼性と微細化を考慮するとスパッタ等を用いてCr等の活性金属を含んだ給電層形成するセミアディティブが望ましい。
【0043】
本発明の製造方法で製造された電子部品実装基板は、例えば、電子機器の配線板、ICパッケージ用インターポーザー、ウエハーレベルバーインソケット用配線板などに使用される。特に、ICなどの電子部品を接続する際、電極パッドと回路パターンとの位置合わせ精度に効果が大きい。回路パターンに抵抗素子や容量素子を入れ込むことも適宜許される。また、可撓性フィルム基板の少なくとも一方の面に絶縁層と配線層を積層し、多層化することも可能である。
【0044】
【実施例】
実施例1
本発明の一実施形態である剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、形成されたビアの内壁と可撓性フィルム表面に導電層を同時に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有する回路基板の製造方法の一例を図1、図2を用いて以下に説明する。
【0045】
可撓性フィルム基板である、25μm厚のポリイミドフィルム絶縁樹脂基板103(”カプトン”(登録商標)100EN 東レ・デュポン(株)製)を剥離可能な固定用材料102(紫外線硬化型粘着剤”SKダイン”SW22 線研化学(株)製)を介して平坦なガラス補強板101に固定し、絶縁樹脂基板103のガラス補強板101に固定された面とは反対側に下記のように回路パターン104を形成した(図1−(1))。固定材料102はガラス補強板101を固定後に1J/cm2のUV照射を行い粘着力を低下させた。
【0046】
電解めっき給電目的の導電層として可撓性フィルム基板103の表面に2nm厚のNi−0.1Crスパッタ後に100nm厚Cuスパッタ層を形成した。
【0047】
次に前記スパッタ金属層上にめっきレジストを形成した。めっきレジストとしては東京応化(株)の”PMER P−LA900PM”を使用し、レジスト厚20μmでL/S=10/10μmを形成した。電解Cuめっき液は、硫酸銅五水和塩50g/L、硫酸200g/L、塩素50ppm、メルテックス(株)の添加剤”カパーグリーム”ST−901A 2ml/L、”カパーグリーム”ST−901B 20ml/Lの液とした。めっき条件は噴流方式、電流密度1.0A/dm2で表層Cu厚みを15μm厚にした。電解めっき後はめっきレジストをアルカリ性の剥離液で除去した後、過酸化水素―硫酸系のエッチング液を用いて配線間にある給電目的のスパッタ金属層を除去して配線形成した。
【0048】
次に、可撓性フィルム基板103の回路パターン104を剥離可能な固定材料202(紫外線硬化型粘着剤”SKダイン”SW22 線研化学(株)製)を介して第2のガラス補強板201に貼り付けてから(図1−(2))、第1のガラス補強板101と剥離可能な固定用材料102を基板103から剥離した(図1−(3))。剥離可能な固定材料202はガラス補強板201を固定後に1J/cm2のUV照射を行い粘着力を低下させた。
【0049】
次に絶縁樹脂基板103にビア105を形成した(図1−(4))。ビア105の加工にはYAGレーザー装置(esi社製 MODEL5310)を用いた。ビアトップ径80μm、ボトム径40μmでビア底よりもビア開口部の方が大きすり鉢状のビアであってビア底とビア内壁のなすテーパー角が50°のビアを形成した。レーザー加工後はビア底の樹脂残りとレーザーの熱の影響により酸化したビア底に露出した金属表面の清浄目的でデスミアとソフトエッチングを行った。
【0050】
次にビアホール105と絶縁樹脂基板103上に回路パターン204を形成した(図2)。ビア内のめっきと回路パターン204は回路パターン104と同様のセミアディティブ法で作製した。めっき条件は回路パターン104と同様に噴流方式、電流密度1.0A/dm2で表層Cu厚みを15μm厚にした。
【0051】
電解めっき後はめっきレジストをアルカリ性の剥離液で除去した後、過酸化水素―硫酸系のエッチング液を用いて配線間にある給電目的のスパッタ層を除去して回路パターン204を形成した。絶縁樹脂基板103をガラス補強板201から剥離し高精度で微細なフレキシブル回路基板を製造した。表1示すように安定して量産でビア形成を確保するための経験的指標であるビア底のめっき比率:7割が確保できた。
【0052】
また平坦なガラス補強板に固定されているため、製造工程中の基板の寸法変化がなく位置精度に優れたフレキシブル回路基板を得ることができた。
【0053】
実施例2
実施例1の製造方法においてテーパー角が60°のビアホール105を形成した(図1−(4))。ビアホール105の加工にはYAGレーザー装置(esi社製 MODEL5310)を用いた。ビアトップ径ビアトップ径80μm、ボトム径51μmでビア底よりもビア開口部の方が大きすり鉢状のビアであってビア底とビア内壁のなすテーパー角が60°のビアを備えた回路基板を作製した。表1に示すように安定して量産でビア形成を確保するための経験的指標であるビア底のめっき比率:7割が確保できた。
【0054】
実施例3
本発明の一実施形態である剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、形成されたビア内に導電体を充填する工程と、前記導電体充填後に可撓性フィルム表面を研磨する工程と、導電層を可撓性フィルム表面に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有する回路基板の製造方法の一例を図1、図3を用いて以下に説明する。
【0055】
実施例1で用いた、25μm厚のポリイミドフィルム絶縁樹脂基板103を剥離可能な固定用材料102(紫外線硬化型粘着剤”SKダイン”SW22 線研化学(株)製)を介して平坦なガラス補強板101に固定し、絶縁樹脂基板103の接合し固定された面とは反対側に下記のように回路パターン104を形成した(図1−(1))。固定材料102はガラス補強板101を固定後に1J/cm2のUV照射を行い粘着力を低下させた。
【0056】
電解めっき給電目的の導電層として絶縁樹脂基板103の表面に2nm厚のNi−0.1Crスパッタ後に100nm厚Cuスパッタ層を形成した。
【0057】
次に前記スパッタ金属層上にめっきレジストを形成した。めっきレジストとしては東京応化の”PMER P−LA900P”を使用し、レジスト厚20μmでL/S=10/10μmを形成した。電解Cuめっき液は硫酸銅五水和塩50g/L、硫酸200g/L、塩素50ppm、メルテックス(株)の添加剤”カパーグリーム”ST−901A 2ml/L、ST−901B 20ml/Lの液とした。めっき条件は噴流方式、電流密度1.0A/dm2で表層Cu厚みを15μm厚にした。
【0058】
電解めっき後はめっきレジストをアルカリ性の剥離液で除去した後、過酸化水素―硫酸系のエッチング液を用いて配線間にある給電目的のスパッタ金属層を除去して配線形成した。次に、可撓性フィルム基板103の回路パターン104を剥離可能な固定用材料202(紫外線硬化型粘着剤”SKダイン”SW22 線研化学(株)製)を介して第2の補強板201に貼り付けてから(図1−(2))、第1のガラス補強板101と剥離可能な固定用材料102を剥離する(図1−(3))。剥離可能な固定材料202はガラス補強板201を固定後に1J/cm2のUV照射を行い粘着力の低下させた。
【0059】
次に絶縁樹脂基板103にビア105を形成した(図1−(4))。ビア105の加工にはYAGレーザー装置(esi社製 MODEL5310)を用いた。ビアトップ径80μm、ボトム径40μmでビア底よりもビア開口部の方が大きすり鉢状のビアであってビア底とビア内壁のなすテーパー角が50°のビアを形成した。レーザー加工後はビア底の樹脂残りとレーザーの熱の影響により酸化したビア底に露出した金属表面の清浄目的でデスミアとソフトエッチングを行った。
【0060】
次にビア内に導電性樹脂214(AF4810 太陽インキ(株)製)を充填した(図3−(1))。メタルマスクを用いて導電樹脂を印刷し、真空脱法後に基板表面をベルトサンダーとバフロール研磨機で研磨して平坦化した(図3−(2))。
【0061】
基板表面の平坦後に回路パターン204を形成した。回路パターン204は回路パターン104と同様のセミアディティブ法で作製した。めっき条件は回路パターン104と同様に噴流方式、電流密度1.0A/dm2で表層Cu厚を5μm厚にした。
【0062】
電解めっき後はめっきレジストをアルカリ性の剥離液で除去した後、過酸化水素―硫酸系のエッチング液を用いて配線間にある給電目的のスパッタ金属層を除去して回路パターン204を形成した。次いで絶縁樹脂基板103をガラス補強板201から剥離した。これらの工程では表層の配線厚はビアの接続とは関係なく決定することができ薄くできるため高精度で微細なフレキシブル回路基板が製造できた。
【0063】
実施例4
実施例1の製造方法において、テーパー角が65°のビアホール105を形成した(図1−(4))。ビア105の加工にはYAGレーザー装置(esi MODEL5310)を用いた。ビアトップ径80μm、ボトム径57μmでビア底よりもビア開口部の方が大きすり鉢状のビアであってビア底とビア内壁のなすテーパー角が65°のビアを備えたフレキシブル回路基板を作製した。表1に示すように、ビア底のめっき厚比率:7割を確保できなかった。実施例1のビアと同等の信頼性を得るためビアめっき厚み11.9μmを確保すると表層Cu厚18.3μmと配線厚みが厚くなり微細配線形成には不利であった。
【0064】
実施例5
実施例1の製造方法において、テーパー角が25°のビア105を形成した(図1−(4))。ビア105の加工にはYAGレーザー装置(esi MODEL5310)を用いた。ビアトップ径80μm、ボトム径7μmでビア底よりもビア開口部の方が大きすり鉢状のビアであってビア底とビア内壁のなすテーパー角が25°のビアを備えたフレキシブル回路基板を作製した。表1に示すように、ビア底のめっき厚比率:7割を確保でき良好であった。しかし、ビア底径が10μm以下であるためビア底の接続面積が小さくなり接続信頼性が不十分であった。
【0065】
比較例1
実施例1の製造方法において、25μm厚のポリイミドフィルム基板103(”カプトン”(登録商標)100EN 東レ・デュポン(株)製)上に平坦なガラス補強板101に固定することなく回路パターンを作製した。このとき基板の平坦性が維持できないため、噴流式のめっきは使用できなかった。そのためビア底に対してイオン供給が難しく表1に示すように、ビア底のめっき厚比率:7割を確保できなかった。また、温度と湿度の影響をうけてポリイミドフィルムの寸法が変化する上、ポリイミドフィルム自体の熱収縮による寸法変化が0.016%以上発生したため高寸法精度を必要とする微細配線基板には不向きであった。
【0066】
比較例2
実施例3の製造方法において平坦なガラス補強板101に固定することなく回路パターンを作製したが、導電性樹脂214(AF4810 太陽インキ(株)製)を充填後の研磨工程にて基板に剛性と平坦性がないため基板内の配線のある箇所で過剰に研磨をされることがあった。さらに部分的には配線の断線が発生するほどの研磨を行ったが、全ての導電性樹脂の充填部の表面を平坦にすることができなかった。そのため導電性樹脂が基板表面に残りビア上の配線形成は困難であった。研磨工程時に基板の変形が発生したため、高寸法精度を必要とする微細配線基板には不向きであった。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】
本発明は、可撓性フィルム基板を補強板に固定して、ビア内の導通と微細な回路パターンを加工するため、加工工程での熱処理プロセス、湿式プロセスによる膨張と収縮、あるいは引っ張りや捻れなどの外力による変形を抑制して、より設計値に近い微細加工が可能である。さらに平坦性に優れるため、ビア内へのめっき析出速度に寄与するビアのテーパー角をコントロールしたり、ビア内に噴流にてめっき液を送り込むことが容易にできるため、ビア接続安定性の改善に効果が大きい。また、研磨工程も可撓性フィルム基板の寸法変化なく行えるため、ビア内に導電体を充填する場合にも高寸法精度の基板が製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1、2の工程について示す概略断面図である。
【図2】実施形態1の工程について示す概略断面図(図1のつづき)である。
【図3】実施形態2の工程について示す概略断面図(図1のつづき)である。
【図4】ビアのテーパー角θについて示す概略断面図である。
【図5】ビア底付近でビア壁面が球面状だった場合のテーパー角θについて示す概略断面図である。
【符号の説明】
101、201:補強板
102、202:剥離可能な固定用材料
103:可撓性フィルム(絶縁樹脂)基板
104、204:回路パターン
105:ビア
214:導電性樹脂
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビア接続のある回路基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体素子の高性能化、小型化に伴い、半導体素子を搭載する回路基板の配線密度の高密度化が重要な技術課題となっている。
【0003】
フレキシブル基板はガラスエポキシ系のプリント基板と比較して表面が平滑であるため、ガラスエポキシ系のプリント基板上よりも微細な配線形成が可能であり、従来のフレキシブル基板の配線ピッチは50μmピッチ以上のものが多用されている。そこで、フレキシブル基板を多層化することでより配線密度を高めようとする提案がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
従来の多層回路基板製造で使用されるサブトラクティブ法やセミアディティブ法等の回路形成では層間の電気的接続を行うスルーホールやビア内の金属皮膜形成と配線の金属皮膜の形成を同時で行うことが一般的である。配線を微細にするためには配線厚を薄くする方が望ましいが、ビアやスルーホールの接続信頼性のためには配線を含む金属層は厚い方が望ましい。しかし、微細配線形成を目的とした均一性の優れためっき金属皮膜形成の場合は配線部よりもビア内やスルーホール内のめっき金属皮膜が薄くなり、微細化と接続信頼性が両立しなくなっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−043750号公報(第2貢−第5貢)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
微細配線を形成するにあたり、配線厚は非常に重要な因子である。銅箔をエッチングで配線を形成する場合は銅配線の厚みにより配線にテーパーが発生し、微細配線を困難にする。セミアディティブのように、めっきレジストを用いる場合は、めっきレジストを配線厚に合わせて厚くするため、めっきレジストにテーパーが発生し、微細配線が困難になる。特に、セミアディティブ法やサブトラクティブ法のようにビア内と配線を同時にめっきで形成する場合、ビア内のめっき厚が安定しないために、接続信頼性確保目的でビア内のめっき厚を過剰に大きくする必要があり、配線の微細化を困難にしていた。
【0007】
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、ビア接続安定性のある高寸法精度の回路基板を得るフレキシブル回路基板の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために本発明は以下の構成を有する。すなわち、
(1)剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、該形成されたビアの内壁と可撓性フィルム基板表面に導電層を同時に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
【0009】
(2)剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、該形成されたビア内に導電体を充填する工程と、前記導電体充填後に可撓性フィルム基板表面を研磨する工程と、導電層を該可撓性フィルム表面に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
【0010】
(3)前記ビアは、ビア底よりもビア開口部の方が大きいビア形状であって、ビア底とビア内壁のなすテーパー角θが30°以上60°以下であることを特徴とする前記(1)に記載の回路基板の製造方法。
【0011】
(4)前記導電層がCr、Ni、Cuのいずれかを含む金属層であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
【0012】
(5)前記補強板がガラスであることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
【0013】
(6)ビアの内壁と可撓性フィルム表面に同時に形成する導電層がスパッタリング法によって形成されることを特徴とする前記(1)、前記(3)〜(5)のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の回路基板の製造方法について以下にさらに詳しく説明する。
【0015】
本発明に用いる可撓性フィルムは、それ自身を補強板に貼り付けたり剥がしたりするためそれが可能な程度の可撓性があるフィルム状(板状)のものである。可撓性のあるフィルム状の基板としては、プラスチックフィルムであって、回路パターン製造工程およびICチップやLSI、VLSI、トランジスタ、コンデンサー、抵抗器などの電子部品実装での熱プロセスに耐えるだけの耐熱性を備えていることが好ましく、ポリカーボネート、ポリエーテルサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミド、液晶ポリマーなどのフィルムを採用することができる。中でもポリイミドフィルムは、耐熱性に優れるとともに、耐薬品性にも優れているので好適に採用される。可撓性のガラス繊維補強樹脂板を可撓性フィルム基板に採用することも可能である。ガラス繊維補強樹脂板の樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテル、マレイミド、ポリアミド、ポリイミドなどが挙げられる。
【0016】
可撓性フィルム基板の厚さは、電子機器の軽量化、小型化、あるいは微細なビアホール形成のためには薄い方が好ましく、一方、機械的強度を確保するためや平坦性を維持するためには厚い方が好ましいため、4μmから125μmの範囲が好ましい。
【0017】
これらの可撓性フィルム基板には、片面の配線の寸法精度がそれほど要求されない場合は、補強板との貼り付けに先立って、片面に金属層による回路が形成されてもよい。該金属層は、銅箔などの金属箔を接着剤層で貼り付けて形成することができる他、スパッタやめっき、あるいはこれらの組合せで形成することができる。また、銅などの金属箔の上に可撓性フィルムの原料樹脂あるいはその前駆体を塗布、乾燥、キュアすることで、金属層付き可撓性フィルムを基板として得ることもできる。エッチング工程をせずに片面を全面銅泊として銅箔面を固定板に固定し、固定板剥離後にエッチングにて配線形成してもよい。
【0018】
また、可撓性フィルム基板上には回路形成後に絶縁樹脂層として可撓性フィルムの原料あるいはその前駆体をコーティングして回路を形成することで多層回路基板を作製することも可能である。
【0019】
補強板に用いられる材料としては、ソーダライムガラス、ホウケイ酸系ガラス、石英ガラスなどの無機ガラス類、ステンレススチール、インバー合金、チタンなどの金属やガラス繊維補強樹脂板などが採用できる。いずれも線膨張係数や吸湿膨張係数が小さい点で好ましいが、回路パターン製造工程の耐熱性、耐薬品性に優れている点や大面積で表面平滑性が高い基板が安価に入手しやすい点や塑性変形しにくい点、あるいは接触によりパーティクルを発生しにくい点で無機ガラス類が好ましい。中でもアルミノホウケイ酸塩ガラスに代表されるホウケイ酸系ガラスは、高弾性率でかつ熱膨張係数が小さいため特に好ましい。
【0020】
金属やガラス繊維補強樹脂を補強板に採用する場合は、長尺連続体での製造もできるが、位置精度を確保しやすい点で、本発明の製造方法は枚葉式で行うことが好ましい。枚葉とは、長尺連続体でなく、個別のシート状でハンドリングされる状態を言う。
【0021】
補強板にガラス基板を用いる場合、ガラス基板のヤング率が小さかったり、厚みが小さいと絶縁樹脂層の膨張・収縮力で反りやねじれが大きくなり、平坦なステージ上に真空吸着したときにガラス基板が割れることがある。また、真空吸着・脱着で可撓性フィルム基板が変形することになり、位置精度の確保が難しくなる。一方、ガラス基板が厚いと剥離が難しくなることがあり、また肉厚ムラにより平坦性が悪くなることがあり、露光精度が悪くなる。また、ロボットなどによるハンドリングに負荷が大きくなり、素早い取り回しが難しくなって生産性が低下する要因になる他、運搬コストも増大する。したがって、補強板であるガラス基板の厚さは0.3mmから1.1mmの範囲が好ましい。
【0022】
補強板に金属板を用いる場合、金属基板の厚みが小さいと可撓性フィルム基板上に回路形成したり、可撓性フィルム基板上に絶縁樹脂層を形成して多層基板を作製する際に、可撓性フィルム基板や絶縁樹脂層の膨張・収縮力で反りやねじれが大きくなり、平坦なステージ上に真空吸着しできなくなったり、金属板の反りやねじれ分、可撓性フィルム基板や絶縁樹脂層が変形することにより、位置精度の確保が難しくなる。また、折れがあるとその時点で不良品になる。一方、金属板が厚いと剥離が難しくなることがあり、また肉厚ムラにより平坦性が悪くなることがあり、露光精度が悪くなる。また、ロボットなどによるハンドリングに負荷が大きくなり、素早い取り回しが難しくなって生産性が低下する要因になる他、運搬コストも増大する。したがって、補強板である金属板の厚さは0.1mmから1.0mmの範囲が好ましい。
【0023】
剥離可能な固定用材料は、工程中において補強板と可撓性フィルム基板もしくは多層化するために可撓性フィルム基板上に形成された絶縁樹脂層を一時的に固定できるものであれば特に制限はなく、通常は接着剤または粘着剤として知られる可撓性フィルム基板もしくは絶縁樹脂層を貼り付けて加工後、可撓性フィルム基板または絶縁樹脂層を剥離し易いものである。また、可撓性フィルム基板上もしくは絶縁樹脂層上に回路形成された場合でも貼り付けて加工後、可撓性フィルム基板または絶縁樹脂層を剥離し易いものである。
【0024】
このような接着剤または粘着剤として好ましいものとしては、アクリル系またはウレタン系の再剥離剤と呼ばれる粘着剤などを挙げることができる。加工中は十分な接着力があり、剥離時は容易に剥離でき、絶縁樹脂層や絶縁樹脂基板に歪みを生じさせないために、弱粘着と呼ばれる領域の粘着力のものが好ましい。また、剥離時には補強板の方にくっついて除去されるものであることが好ましい。このように、剥離時に補強板にくっついて除去されるようにするためには、補強板にシランカップリング剤塗布などのプライマー処理を行い、補強板と剥離可能な固定用材料との接着力を向上させる手段があげられる。プライマー処理以外の接着力向上の方法としては、補強板表面の紫外線処理、紫外線オゾン処理による洗浄や、ケミカルエッチング処理、サウンドブラスト処理、あるいは微粒子分散層形成などの表面処理も好適に用いられる。
【0025】
シリコーン樹脂膜は離型剤として用いられることがあるが、本発明ではタック性があるシリコーン樹脂は再剥離粘着剤として使用することができる。具体的にはテトラオキシムラシ、ビニルトリオキシムシランなどが好適に用いられる。また、タック性があるエポキシ系樹脂を再剥離粘着剤として使用することも可能である。
【0026】
本発明において剥離可能な固定用材料が有する好ましい粘着力は、常温下における補強板に固定した1cm幅の可撓性フィルムを剥離したときの180度方向ピール強度で測定される。粘着力を測定するときの剥離速度は300mm/分とした。ここで、弱粘着領域とは、上記の条件で測定された粘着力が1gf/cmから100gf/cmの範囲をいう。その中でも剥離可能な固定用材料として用いるには剥離する際に1gf/cmから50gf/cmの範囲であるものがより望ましい。補強板とフレキシブル基板を接着する固定材の接着力が100gf/cmより大きい場合はフレキシブル基板の薄型化に伴う基板自体の剛性低下により剥離界面で基板を折り曲げることになり、銅配線が変形し、反りが発生することがある。また逆に、固定材の接着力が1gf/cmより小さい場合、配線形成時の熱処理、めっき処理中に受ける応力によりフレキシブル基板が固定材より剥離してしまい基板を作製できないことがある。
【0027】
固定用材料としては低温領域で接着力、粘着力が減少するもの、紫外線照射で接着力、粘着力が減少するものや、加熱処理で接着力、粘着力が減少するものも好適に用いられる。これらの中でも紫外線照射によるものは、接着力、粘着力の変化が大きく好ましい。紫外線照射で接着力、粘着力が減少するものの例としては、2液架橋型のアクリル系粘着剤が挙げられる。また、低温領域で接着力、粘着力が減少するものの例としては、結晶状態と非結晶状態間を可逆的に変化するアクリル系粘着剤が挙げられる。
【0028】
剥離可能な固定用材料に用いる液状のコーティング剤を付与するには、ウエットコーティング法が好ましく用いられる。ウエットコーティング装置としては、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、ブレードコーター、ダイコーター、スクリーン印刷、ディップコーター、スプレイコーターなどの種々のものが採用できるが、枚葉の補強板101に剥離可能な固定用材料を直接塗布したり、枚葉の絶縁樹脂層や絶縁樹脂基板上に絶縁樹脂層に用いる液状の絶縁樹脂コーティング剤を直接塗布する場合、ダイコーターの採用が好ましい。
【0029】
すなわち、枚葉基板へのウエットコーティング法としては、スピンコーターが一般的であるが、基板の高速回転による遠心力と基板への吸着力とのバランスで厚みをコントロールするため、塗液の使用効率が10%以下と非効率である。また、回転中心は遠心力が加わらないため、チクソ性がある塗液が均一に塗布できない欠点がある他、塗液の粘度が高いと濡れ拡がりが悪いため均一に塗布できないことがある。
【0030】
また、ロールコーター、バーコーター、ブレードコーターには、様々なタイプが提案されているが、いずれも安定した塗布厚みを得るためには、通常、塗液吐出開始後に数cmから数m以上の塗布長さが必要であり、枚葉基板へのコーティングには適していない。
【0031】
スクリーン印刷、ディップコーター、スプレイコーターは、コーティング厚み精度が出にくい点や塗液流動特性に対する許容幅が狭い点、また、ディップコーター、スプレイコーターは、厚膜が塗布しにくい点でも適用が難しい。
【0032】
一方、ダイコーターは、他の方法と異なり、間欠動作できる定量ポンプ、基板と塗布ヘッドとを相対的に移動させる機構および定量ポンプ、基板、塗布ヘッドを総合的に制御するシステムとを組合せることにより、塗布開始部分と塗布終了部分の膜厚ムラを0.1μmから数μm未満に抑えて枚葉基板に塗布することができる。間欠動作できる定量ポンプの例としては、ギアポンプ、ピストンポンプなどが挙げられる。剥離可能な固定用材料は、一般的なフォトレジストに比べて、一般に粘度が高いため、スピンコーターの適用は難しく、特にダイコーターの採用が好ましい。
【0033】
剥離可能な固定用材料は、補強板に直接付与しても良いし、長尺フィルムなどの別の基体に付与してから補強板に転写しても良い。転写を用いる場合は、塗布膜厚が均一な部分だけを採用することができる長所があるが、工程が増えたり、転写用の別の基体が必要になる短所がある。また、剥離可能な固定用材料を絶縁樹脂基板に付与してから、補強板に接合することもできる。この場合は、絶縁樹脂基板の剥離時に、剥離可能な固定用材料の層が補強板側に残るように剥離可能な固定用材料の層と補強板表面の粘着力を大きくするための工程、あるいは、剥離後に絶縁樹脂層側に残った有機物層を除去する工程が付加され生産性が低下する点では好ましくない。
【0034】
本発明では補強板を酸やアルカリなどでエッチング除去することで回路基板を補強板から分離することも可能であり、回路基板に応力を加えずに剥離できるので好ましい。このとき剥離可能な固定用材料を用いることにより、分離後の回路基板からの固定用材料の除去が容易になる。補強板エッチングに先立ち配線や電子部品を保護するエッチングレジストを被覆することが望ましい。
【0035】
ビアは配線部を貫通しないブラインドビアの方がビアオンパッド構造等より配線密度をあげることができ有利である。またビア形成にはテーパ角をコントロール必要がある。テーパー角をコントロールしやすいレーザによる加工が望ましい。ここでテーパー角とはビアの内壁とビア底のなす角ことであり、図4を用いるとθで表す角度である。今後、テーパー角とは図4で回路パターン104側のビア底部の直径をa、表層側の開口部径をb、可撓性フィルム基板の厚みをtとするとき、tanθ=2t/(b−a)で表すことができるθを示すものとする。このときビア形状が図5のようにビア底付近で球面状だったとしてもtanθ=2t/(b−a)であるものとする。
【0036】
樹脂のビア加工についての一般的なレーザ加工機としては、エキシマレーザー、YAGレーザーと炭酸ガスレーザーが挙げられる。その中でもテーパー加工をコントロールする場合はトレパニング加工が可能なYAGレーザーが好ましい。テーパー加工する場合は樹脂表面に照射されるレーザーのエネルギーとレーザーのエネルギー分布が重要になる。エネルギーが大きくエネルギー分布が平坦で矩形のような分布に近い程テーパー角は90°に近くなり、逆にエネルギーが小さく、エネルギー分布がレーザーのスポット中心から外側に緩やかに減少するガウシアン分布ようであるとテーパー角は小さくなる。
【0037】
レーザーのエネルギー分布を変化させるには、レーザー装置の光学系の調整により行う場合と、レーザーの焦点位置を樹脂表面位置から上の方にずらして行う方法がある。つまり、樹脂表面が平坦であることが必要で、樹脂表面が平坦でなければレーザーの焦点位置も一定に保つことができなくなり、ビアテーパー角は一定でなくなる。レーザー装置毎に照射エネルギーと光学系が異なるので樹脂上への照射エネルギーとエネルギー分布を調整しながらテーパー角を60°以下となるようにビア加工を行う。ただし、テーパー角が小さすぎるとビアの底に対して表層部の開口径が大きくなり、高密度配線には不向きとなる。例えば、図4においてフレキシブル基板厚をtが25μm、ビア表層部のビア径bが100μmのとき、接続信頼性のためビア底部の直径を20μm以上必要とすると求められるテーパー角θは32°超となる。配線密度向上のためにビア表層部のビア径bを50μmとし接続信頼性のためビア底部の直径を20μm必要とするとテーパー角θはおよそ60°となる。基板厚tによりテーパー角θは変化するので正確な数値化は難しいが、現在量産されている基板のポリイミドフレキシブルフィルムの最少厚が25μmであることと、高密度配線基板では100μm以下のビア径が必要であることを考慮すればテーパー角θは30°以上、さらには45°以上であることが望ましい。
【0038】
回路パターンの形成にはビア内の導電性の付加と樹脂表面の配線形成を同時に行う方法と別々に行う方法がある。ビア内の導電性の付加と樹脂表面の配線形成を同時に行う場合はめっきにてビア内と配線部を同時に析出させる方法でセミアディティブ法とサブトラクティブ法が代表的な方法である。
【0039】
サブトラクティブ法としては、銅箔を貼り付け、ビア形成後に銅箔上とビア内にめっきを施す方法もあるが、銅箔分の厚み分が表層部で厚くなり微細配線には不向きである。セミアディティブ法やサブトラクティブ法を行う場合は、樹脂表面とビア内壁に電解めっき給電目的の薄い給電層を施す。プリント基板の場合は通常、化学めっきを使用するが、配線と樹脂との密着強度の目的で樹脂表層を1μm程度の凹凸を施すため後のエッチング工程で化学めっき層のエッチング残りが発生しやすく、微細配線には不利である。
【0040】
表層の平坦性を保つためには、樹脂と配線の密着強度目的でCr等の活性金属を含む給電金属層をスパッタで樹脂表面に設ける方が望ましい。セミアディティブの場合はこの給電金属層は1μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがより好ましい。また、スパッタ層は基板に対して垂直方向に堆積するためビア内壁のスパッタ金属膜厚は基板表層部のスパッタ金属皮膜に対してcosθ倍の厚さとなる。このためテーパー角θが小さい方がビア内壁に安定した給電金属層を形成することができる。この場合、薄い給電層がビア内壁に安定して形成されることが好ましく、ビアのテーパー角θが60°以下であることが好ましい。テーパー角θが60°以上の場合はビア内壁の金属皮膜厚さは基板表層部の半分以下と不安定となる。ビア内部の給電層の電気抵抗も倍以上となり電気供給速度が低下し、めっき析出速度低下の原因にもなる。給電層形成後はセミアディティブではめっきレジストを形成し配線部分のみに電解めっきを施し、電解めっき後は配線間にあるめっきレジストを剥離後に全体にソフトエッチングを行い、線間に残された給電金属層を除去する。サブトラクティブ法の場合はビア内壁と樹脂表面に電解めっきを施した後、エッチングレジストを基板表面に施してからエッチングで不要な部分を除去して配線を形成する。
【0041】
本発明によると電解めっき時は基板が固定板に固定されているので、めっき液を基板表面に垂直方向に強く噴きつける噴流方式を採用できる。噴流方式を行うことでビア内へ金属イオンを強制的に供給できるため、ビア内のめっき析出を促進できる。ビアのテーパー角と噴流方式のめっきを組み合わせることで、スパッタ金属層を下地の給電に用いても表層めっき厚に対してビア底のめっき厚比率:7割を確保できる。表層めっき厚に対してビア底のめっき厚比率:7割の確保は量産時に安定してビア形成するための経験的指標である。フレキシブル基板単体の場合は噴流を強く当てると基板が反り、アノードとカソードの極間距離が変化するため均一なめっきが困難である。
【0042】
ビア内の導電性の付加と樹脂表面の配線形成を別々に行う方法ではビア内に導電性を付加した後、ビア上部と基板表面の段差をなくし、その後の配線形成をしやすくすることが重要である。表面研磨方法としては枚葉の回路基板に一般的に使用されるベルトサンダー、バフロール研磨装置を使うことができる。この場合、基板が補強板に固定されていると平坦に研磨することが容易である。ビア内に導電性を付加するものとしては、めっきをビア内に柱状に成長させるビアポスト法と導電性樹脂を印刷で充填する方法がある。導電性樹脂を印刷に充填する場合はビアのテーパーが小さい程、ビア内に気泡などが取り残され充填不十分による断線不良率が小さくなる。逆にテーパー角が90°以上でビア開口径よりもビア底が大きくなると、ビア内の空気が抜けなくなりビア底は印刷で充填できず断線不良が多発する。よってテーパー角90°以下で小さい程望ましい。しかし、現在の基板のポリイミドフレキシブルフィルムの最少厚が25μmであることと、高密度配線基板では100μm以下のビア径が必要であることを考慮すればテーパー角θは30°以上、できれば45°以上であることが望まれる。ビアに導電性付加後はビア上部を含めた基板表面に配線形成を行う。この場合は配線厚はビアに関係なく薄くできる。配線形成はサブトラクティブ法、セミアディティブ法とフルアディティブ法が使用できるが、配線間の絶縁信頼性と微細化を考慮するとスパッタ等を用いてCr等の活性金属を含んだ給電層形成するセミアディティブが望ましい。
【0043】
本発明の製造方法で製造された電子部品実装基板は、例えば、電子機器の配線板、ICパッケージ用インターポーザー、ウエハーレベルバーインソケット用配線板などに使用される。特に、ICなどの電子部品を接続する際、電極パッドと回路パターンとの位置合わせ精度に効果が大きい。回路パターンに抵抗素子や容量素子を入れ込むことも適宜許される。また、可撓性フィルム基板の少なくとも一方の面に絶縁層と配線層を積層し、多層化することも可能である。
【0044】
【実施例】
実施例1
本発明の一実施形態である剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、形成されたビアの内壁と可撓性フィルム表面に導電層を同時に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有する回路基板の製造方法の一例を図1、図2を用いて以下に説明する。
【0045】
可撓性フィルム基板である、25μm厚のポリイミドフィルム絶縁樹脂基板103(”カプトン”(登録商標)100EN 東レ・デュポン(株)製)を剥離可能な固定用材料102(紫外線硬化型粘着剤”SKダイン”SW22 線研化学(株)製)を介して平坦なガラス補強板101に固定し、絶縁樹脂基板103のガラス補強板101に固定された面とは反対側に下記のように回路パターン104を形成した(図1−(1))。固定材料102はガラス補強板101を固定後に1J/cm2のUV照射を行い粘着力を低下させた。
【0046】
電解めっき給電目的の導電層として可撓性フィルム基板103の表面に2nm厚のNi−0.1Crスパッタ後に100nm厚Cuスパッタ層を形成した。
【0047】
次に前記スパッタ金属層上にめっきレジストを形成した。めっきレジストとしては東京応化(株)の”PMER P−LA900PM”を使用し、レジスト厚20μmでL/S=10/10μmを形成した。電解Cuめっき液は、硫酸銅五水和塩50g/L、硫酸200g/L、塩素50ppm、メルテックス(株)の添加剤”カパーグリーム”ST−901A 2ml/L、”カパーグリーム”ST−901B 20ml/Lの液とした。めっき条件は噴流方式、電流密度1.0A/dm2で表層Cu厚みを15μm厚にした。電解めっき後はめっきレジストをアルカリ性の剥離液で除去した後、過酸化水素―硫酸系のエッチング液を用いて配線間にある給電目的のスパッタ金属層を除去して配線形成した。
【0048】
次に、可撓性フィルム基板103の回路パターン104を剥離可能な固定材料202(紫外線硬化型粘着剤”SKダイン”SW22 線研化学(株)製)を介して第2のガラス補強板201に貼り付けてから(図1−(2))、第1のガラス補強板101と剥離可能な固定用材料102を基板103から剥離した(図1−(3))。剥離可能な固定材料202はガラス補強板201を固定後に1J/cm2のUV照射を行い粘着力を低下させた。
【0049】
次に絶縁樹脂基板103にビア105を形成した(図1−(4))。ビア105の加工にはYAGレーザー装置(esi社製 MODEL5310)を用いた。ビアトップ径80μm、ボトム径40μmでビア底よりもビア開口部の方が大きすり鉢状のビアであってビア底とビア内壁のなすテーパー角が50°のビアを形成した。レーザー加工後はビア底の樹脂残りとレーザーの熱の影響により酸化したビア底に露出した金属表面の清浄目的でデスミアとソフトエッチングを行った。
【0050】
次にビアホール105と絶縁樹脂基板103上に回路パターン204を形成した(図2)。ビア内のめっきと回路パターン204は回路パターン104と同様のセミアディティブ法で作製した。めっき条件は回路パターン104と同様に噴流方式、電流密度1.0A/dm2で表層Cu厚みを15μm厚にした。
【0051】
電解めっき後はめっきレジストをアルカリ性の剥離液で除去した後、過酸化水素―硫酸系のエッチング液を用いて配線間にある給電目的のスパッタ層を除去して回路パターン204を形成した。絶縁樹脂基板103をガラス補強板201から剥離し高精度で微細なフレキシブル回路基板を製造した。表1示すように安定して量産でビア形成を確保するための経験的指標であるビア底のめっき比率:7割が確保できた。
【0052】
また平坦なガラス補強板に固定されているため、製造工程中の基板の寸法変化がなく位置精度に優れたフレキシブル回路基板を得ることができた。
【0053】
実施例2
実施例1の製造方法においてテーパー角が60°のビアホール105を形成した(図1−(4))。ビアホール105の加工にはYAGレーザー装置(esi社製 MODEL5310)を用いた。ビアトップ径ビアトップ径80μm、ボトム径51μmでビア底よりもビア開口部の方が大きすり鉢状のビアであってビア底とビア内壁のなすテーパー角が60°のビアを備えた回路基板を作製した。表1に示すように安定して量産でビア形成を確保するための経験的指標であるビア底のめっき比率:7割が確保できた。
【0054】
実施例3
本発明の一実施形態である剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、形成されたビア内に導電体を充填する工程と、前記導電体充填後に可撓性フィルム表面を研磨する工程と、導電層を可撓性フィルム表面に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有する回路基板の製造方法の一例を図1、図3を用いて以下に説明する。
【0055】
実施例1で用いた、25μm厚のポリイミドフィルム絶縁樹脂基板103を剥離可能な固定用材料102(紫外線硬化型粘着剤”SKダイン”SW22 線研化学(株)製)を介して平坦なガラス補強板101に固定し、絶縁樹脂基板103の接合し固定された面とは反対側に下記のように回路パターン104を形成した(図1−(1))。固定材料102はガラス補強板101を固定後に1J/cm2のUV照射を行い粘着力を低下させた。
【0056】
電解めっき給電目的の導電層として絶縁樹脂基板103の表面に2nm厚のNi−0.1Crスパッタ後に100nm厚Cuスパッタ層を形成した。
【0057】
次に前記スパッタ金属層上にめっきレジストを形成した。めっきレジストとしては東京応化の”PMER P−LA900P”を使用し、レジスト厚20μmでL/S=10/10μmを形成した。電解Cuめっき液は硫酸銅五水和塩50g/L、硫酸200g/L、塩素50ppm、メルテックス(株)の添加剤”カパーグリーム”ST−901A 2ml/L、ST−901B 20ml/Lの液とした。めっき条件は噴流方式、電流密度1.0A/dm2で表層Cu厚みを15μm厚にした。
【0058】
電解めっき後はめっきレジストをアルカリ性の剥離液で除去した後、過酸化水素―硫酸系のエッチング液を用いて配線間にある給電目的のスパッタ金属層を除去して配線形成した。次に、可撓性フィルム基板103の回路パターン104を剥離可能な固定用材料202(紫外線硬化型粘着剤”SKダイン”SW22 線研化学(株)製)を介して第2の補強板201に貼り付けてから(図1−(2))、第1のガラス補強板101と剥離可能な固定用材料102を剥離する(図1−(3))。剥離可能な固定材料202はガラス補強板201を固定後に1J/cm2のUV照射を行い粘着力の低下させた。
【0059】
次に絶縁樹脂基板103にビア105を形成した(図1−(4))。ビア105の加工にはYAGレーザー装置(esi社製 MODEL5310)を用いた。ビアトップ径80μm、ボトム径40μmでビア底よりもビア開口部の方が大きすり鉢状のビアであってビア底とビア内壁のなすテーパー角が50°のビアを形成した。レーザー加工後はビア底の樹脂残りとレーザーの熱の影響により酸化したビア底に露出した金属表面の清浄目的でデスミアとソフトエッチングを行った。
【0060】
次にビア内に導電性樹脂214(AF4810 太陽インキ(株)製)を充填した(図3−(1))。メタルマスクを用いて導電樹脂を印刷し、真空脱法後に基板表面をベルトサンダーとバフロール研磨機で研磨して平坦化した(図3−(2))。
【0061】
基板表面の平坦後に回路パターン204を形成した。回路パターン204は回路パターン104と同様のセミアディティブ法で作製した。めっき条件は回路パターン104と同様に噴流方式、電流密度1.0A/dm2で表層Cu厚を5μm厚にした。
【0062】
電解めっき後はめっきレジストをアルカリ性の剥離液で除去した後、過酸化水素―硫酸系のエッチング液を用いて配線間にある給電目的のスパッタ金属層を除去して回路パターン204を形成した。次いで絶縁樹脂基板103をガラス補強板201から剥離した。これらの工程では表層の配線厚はビアの接続とは関係なく決定することができ薄くできるため高精度で微細なフレキシブル回路基板が製造できた。
【0063】
実施例4
実施例1の製造方法において、テーパー角が65°のビアホール105を形成した(図1−(4))。ビア105の加工にはYAGレーザー装置(esi MODEL5310)を用いた。ビアトップ径80μm、ボトム径57μmでビア底よりもビア開口部の方が大きすり鉢状のビアであってビア底とビア内壁のなすテーパー角が65°のビアを備えたフレキシブル回路基板を作製した。表1に示すように、ビア底のめっき厚比率:7割を確保できなかった。実施例1のビアと同等の信頼性を得るためビアめっき厚み11.9μmを確保すると表層Cu厚18.3μmと配線厚みが厚くなり微細配線形成には不利であった。
【0064】
実施例5
実施例1の製造方法において、テーパー角が25°のビア105を形成した(図1−(4))。ビア105の加工にはYAGレーザー装置(esi MODEL5310)を用いた。ビアトップ径80μm、ボトム径7μmでビア底よりもビア開口部の方が大きすり鉢状のビアであってビア底とビア内壁のなすテーパー角が25°のビアを備えたフレキシブル回路基板を作製した。表1に示すように、ビア底のめっき厚比率:7割を確保でき良好であった。しかし、ビア底径が10μm以下であるためビア底の接続面積が小さくなり接続信頼性が不十分であった。
【0065】
比較例1
実施例1の製造方法において、25μm厚のポリイミドフィルム基板103(”カプトン”(登録商標)100EN 東レ・デュポン(株)製)上に平坦なガラス補強板101に固定することなく回路パターンを作製した。このとき基板の平坦性が維持できないため、噴流式のめっきは使用できなかった。そのためビア底に対してイオン供給が難しく表1に示すように、ビア底のめっき厚比率:7割を確保できなかった。また、温度と湿度の影響をうけてポリイミドフィルムの寸法が変化する上、ポリイミドフィルム自体の熱収縮による寸法変化が0.016%以上発生したため高寸法精度を必要とする微細配線基板には不向きであった。
【0066】
比較例2
実施例3の製造方法において平坦なガラス補強板101に固定することなく回路パターンを作製したが、導電性樹脂214(AF4810 太陽インキ(株)製)を充填後の研磨工程にて基板に剛性と平坦性がないため基板内の配線のある箇所で過剰に研磨をされることがあった。さらに部分的には配線の断線が発生するほどの研磨を行ったが、全ての導電性樹脂の充填部の表面を平坦にすることができなかった。そのため導電性樹脂が基板表面に残りビア上の配線形成は困難であった。研磨工程時に基板の変形が発生したため、高寸法精度を必要とする微細配線基板には不向きであった。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】
本発明は、可撓性フィルム基板を補強板に固定して、ビア内の導通と微細な回路パターンを加工するため、加工工程での熱処理プロセス、湿式プロセスによる膨張と収縮、あるいは引っ張りや捻れなどの外力による変形を抑制して、より設計値に近い微細加工が可能である。さらに平坦性に優れるため、ビア内へのめっき析出速度に寄与するビアのテーパー角をコントロールしたり、ビア内に噴流にてめっき液を送り込むことが容易にできるため、ビア接続安定性の改善に効果が大きい。また、研磨工程も可撓性フィルム基板の寸法変化なく行えるため、ビア内に導電体を充填する場合にも高寸法精度の基板が製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1、2の工程について示す概略断面図である。
【図2】実施形態1の工程について示す概略断面図(図1のつづき)である。
【図3】実施形態2の工程について示す概略断面図(図1のつづき)である。
【図4】ビアのテーパー角θについて示す概略断面図である。
【図5】ビア底付近でビア壁面が球面状だった場合のテーパー角θについて示す概略断面図である。
【符号の説明】
101、201:補強板
102、202:剥離可能な固定用材料
103:可撓性フィルム(絶縁樹脂)基板
104、204:回路パターン
105:ビア
214:導電性樹脂
Claims (6)
- 剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、該形成されたビアの内壁と可撓性フィルム基板表面に導電層を同時に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
- 剥離可能な固定用材料を介して補強板に固定された、該固定された面側に金属層を有した可撓性フィルム基板にビアを形成する工程と、該形成されたビア内に導電体を充填する工程と、前記導電体充填後に可撓性フィルム基板表面を研磨する工程と、導電層を該可撓性フィルム表面に形成する工程と、前記導電層上にめっきで金属を析出させて回路を形成する工程を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
- 前記ビアは、ビア底よりもビア開口部の方が大きいビア形状であって、ビア底とビア内壁のなすテーパー角θが30°以上60°以下であることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の製造方法。
- 前記導電層がCr、Ni、Cuのいずれかを含む金属層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
- 前記補強板がガラスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
- ビアの内壁と可撓性フィルム表面に同時に形成する導電層がスパッタリング法によって形成されることを特徴とする請求項1、請求項3〜5のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060209 |
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Effective date: 20081028 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20090310 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |