JP2004244876A - 杭頭構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で上部構造物と下部構造物との接合部分に発生する曲げモーメントを低減することのできる杭頭構造を提供する。
【解決手段】フーチング1の下部に凸型の上支承部3を取付け、この上支承部3の凸部に圧縮復元性に優れたゴム弾性体から成る軸受けゴム4の上面4a側を固定し、上記軸受けゴム4の下面4b側を基礎杭2の頭部にすべり可能に当接させるとともに、上記基礎杭2の頭部から上記上支承部3の凸部外周側に突出する支持片5aを有する支持部材5を設けて、上記支持片5aの内周側と上記上支承部3の凸部外周側とを側受けゴム6により結合するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】フーチング1の下部に凸型の上支承部3を取付け、この上支承部3の凸部に圧縮復元性に優れたゴム弾性体から成る軸受けゴム4の上面4a側を固定し、上記軸受けゴム4の下面4b側を基礎杭2の頭部にすべり可能に当接させるとともに、上記基礎杭2の頭部から上記上支承部3の凸部外周側に突出する支持片5aを有する支持部材5を設けて、上記支持片5aの内周側と上記上支承部3の凸部外周側とを側受けゴム6により結合するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、耐震・制震・免震対策のため、上部構造物とこれを支持する下部構造物との間に介挿されるゴム支承の構造と杭基礎を有する構造物の杭頭構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、耐震・制震・免震対策のため、建造物や橋桁などの上部構造物とこれを支承する基礎杭や橋脚などの下部構造物とを接合する際には、従来の剛接合に代えて、半剛接合、ピン接合、あるいは転がり支承、すべり支承、密閉ゴム支承などを用いた接合方法が採用されてきている。
図9は、従来の密閉ゴム支承を用いた杭頭構造の概要を示す図で、コンクリート製の基礎杭51の頭部に、モルタル座52を介して、凸形の下沓53を固定し、この上に円板状のゴム弾性体54を装着するとともに、鉄筋コンクリート製のフーチング(構造物の基礎)55の上記基礎杭51の頭部に対向する下部に、上記ゴム弾性体54を含む凸形の下沓53の形状に対応する凹形の上沓56を固定し、この上沓56と上記下沓53とを相互に嵌合させて、基礎杭51の頭部とフーチング55とを接合するようにしたもので、これにより、地震等により作用する上部構造物と下部構造物との接合部分に発生する曲げモーメントを上記ゴム弾性体54の変形により吸収するようにしている。なお、57は上記上沓56と下沓53との嵌合部の外周位置、具体的には、下沓53の外周面で上記ゴム弾性体54の下面と接触する位置に嵌着され、凸型の下沓53と凹型の上沓56との嵌合部に形成される隙間からの上記ゴム弾性体54の流出(はみ出し)を防止するシールリング材である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の密閉ゴム支承においては、基礎杭51の頭部とフーチング55間の曲げモーメントの発生を抑制するためには、凸型の下沓53あるいは凹型の上沓56が、同図の矢印に示すような上下方向の回転(上記上沓56が上記下沓53に対して傾くような回転)が自由にできるように、上記嵌合部にある程度の隙間を設ける必要がある。しかしながら、上記密閉ゴム支承は、凸型の下沓53と凹型の上沓56とを嵌合する構造であるため、上記隙間の設計やシールリング材57の設置個所などの設定が難しく、回転による曲げモーメントの吸収とゴム弾性体54の流出防止を同時に達成することが困難であった。
また、図10に示すように、凹形の下沓61と平板状の上沓62との間に金属製のピストン63とゴム弾性体64とを配置し、下沓61と上沓62との間に、下沓61あるいは上沓62が上下方向に回転することができる隙間が設けられた構造の密閉ゴム支承60が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、上記密閉ゴム支承60は、ピストン63やシールリング材65,66の取付けなどが必要であり構造が複雑なことや、シールリング材65,66をゴム弾性体64の周縁部に配置する構造のため、ゴム弾性体64の周縁部が薄くなり、ゴム弾性体64が劣化しやすいといった問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−107377号公報
【特許文献2】
実公昭56−3367号公報
【0005】
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構成で上部構造物と下部構造物との接合部分に発生する曲げモーメントを低減することのできる杭頭構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の杭頭構造は、上部構造物またはその基礎の下部に、下部構造物の頭部方向に突出する凸部を有する上支承部を取付け、この上支承部の凸部と下部構造物の頭部との間にゴム弾性体を配設するとともに、上記下部構造物の頭部から上記上支承部の凸部外周側に突出する支持片を有する支持部材を設けて、この支持片の内周側と上記上支承部の凸部外周側とをゴム部材により結合して成る杭頭構造であって、上記ゴム弾性体の上面側を上記上支承部に固定するとともに、下面側を下部構造物の頭部に当接させたことを特徴とするものである。これにより、上記ゴム弾性体の剪断変形を低減することができるので、上記ゴム弾性体の許容回転角を大きくとることができる。したがって、大地震においても、上記ゴム弾性体の回転変形(回転方向の曲げ変形)により、杭頭に作用する曲げモーメントを確実に低減することが可能となる。
請求項2に記載の杭頭構造は、上記支持部材に代えて、上記下部構造物の頭部の周囲に、上記下部構造物の頭部から、上記上支承部の凸部の外周側に突出する支持片を有する支持部材を取付け、この支持片の内周側と上記上支承部の凸部外周側とをゴム部材により結合したものである。
【0007】
また、請求項3に記載の杭頭構造は、下部構造物の頭部に、上部構造物またはその基礎方向に突出する凸部を有する下支承部を取付け、この下支承部の凸部と上部構造物またはその基礎の下部との間にゴム弾性体を配設するとともに、上記上部構造物またはその基礎から上記下支承部の凸部外周側に突出する支持片を有する支持部材を設けて、上記支持片の内周側と上記下支承部の凸部外周側とをゴム部材により結合して成る杭頭構造であって、上記ゴム弾性体の下面側を上記下支承部に固定するとともに、上面側を上部構造物またはその基礎の下部に当接させることにより、杭頭に作用する曲げモーメントを低減するようにしたものである。
請求項4に記載の杭頭構造は、下部構造物の頭部の周囲に、上記下部構造物の頭部を上部から覆う筒状の下支承部を取付け、この下支承部と上部構造物またはその基礎の下部との間にゴム弾性体を配設するとともに、上記上部構造物またはその基礎から上記下支承部の外周側に突出する支持片を有する支持部材を設けて、上記支持片の内周側と上記下支承部の外周側とをゴム部材により結合して成る杭頭構造であって、上記ゴム弾性体の下面側を上記下支承部に固定するとともに、上面側を上部構造物またはその基礎の下部に当接させたものである。
【0008】
請求項5に記載の杭頭構造は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の杭頭構造において、上記ゴム弾性体の、少なくとも上記上支承部または下支承部に固定される面とは反対側の面に鋼板を加硫接着したことを特徴とするもので、これにより、ゴム弾性体の耐久性を向上させることが可能となる。
また、請求項6に記載の杭頭構造は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の杭頭構造において、上記ゴム弾性体の上面側と下面側とを、ともに上支承部と基礎杭の頭部、または、フーチングと下支承部とに当接させるようにしたことを特徴とするもので、これにより、ゴム弾性体はフーチングと基礎杭の頭部に対して相対的に水平移動可能となるので、上記ゴム弾性体の剪断変形を更に低減することが可能となる。
【0009】
また、請求項7に記載の杭頭構造は、上記ゴム弾性体と上支承部または下支承部との接触面、あるいは、上記鋼材と上支承部または下支承部との接触面におけるすべり摩擦係数を低減させたもので、これにより、上記ゴム弾性体の剪断変形を大幅に低減することが可能となる。
請求項8に記載の杭頭構造は、上記ゴム弾性体の上支承部または下支承部との接触面、あるいは、上記鋼材と上支承部または下支承部との接触面に溝を設け、上記溝内に潤滑材を添加して、上記接触面のすべり摩擦係数を低減させるようにしたものである。
【0010】
請求項9に記載の杭頭構造は、上記ゴム部材の上部及び下部に空隙を設け、上記ゴム部材を上下方向に剪断変形可能としたもので、これにより、上記ゴム部材の許容回転角を大きくとることができるので、杭頭に作用する曲げモーメントを確実に低減することが可能となる。
請求項10に記載の杭頭構造は、上記ゴム部材の一端側を上記支持片に固定し、他端側を上記上支承部または下支承部に当接させるか、もしくは、上記ゴム部材の一端側を上記上支承部または下支承部に固定し、他端側を上記支持片に当接させるとともに、上記上支承部または下支承部と上記ゴム部材との接触面、もしくは、上記支持片と上記ゴム部材との接触面におけるすべり摩擦係数を低減することにより、上記剪断変形状態のゴム部材の当接面におけるすべり発生を可能としたものである。
請求項11に記載の杭頭構造は、上記ゴム部材との接触面、及び、上記ゴム部材表面のいずれか一方または両方に、樹脂コーティング処理を施して上記すべり摩擦係数を低減するようにしたものである。
【0011】
また、請求項12に記載の杭頭構造は、上記ゴム部材を固定する側に、表面にゴムを加硫接着した鋼材を取付けたもので、上記ゴムが支持片と上支承部あるいは支持片と下支承部とを結合する上記ゴム部材を構成する。
請求項13に記載の杭頭構造は、上記ゴムに、上記当接する側にいくにしたがってその断面形状が徐々に小さくなるようなテーパを設けたもので、これにより、上記接着部分の上下端部での引張力を緩和することができるので、上記ゴム部材の耐久性を向上させることができる。
請求項14に記載の杭頭構造は、上記ゴムまたは上記ゴム部材の接触面に、上下方向に延長するスリットを設けたもので、これにより、上記ゴムが円周方向に分離され、剪断に対する動きを単純化できるので、上記ゴムの繰返し寿命を延ばすことが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す図で、同図において、1は建物の上部構造物の基礎であるフーチング、2は下部構造物である基礎杭、3は上記フーチング1の下部に固定される凸型の上支承部、4はこの上支承部3の凸部と基礎杭2の頭部との間に配設された、圧縮復元性に優れたゴム弾性体から成る円柱状または円筒状の軸受けゴム、5は上記上支承部3の凸部外周側に突出する支持片5aを有する支持部材、6は上記上支承部3の凸部外周面と上記支持片5aの内周面との間に配設され側受けゴムである。
上記支持部材5は、詳細には、上記軸受けゴム4が塔載された上記基礎杭2の突出部2aの外径よりも大きな径を有する穴部5sを有するフランジ状の部材で、上記支持片5aは、円盤状の本体5bの上面側に設けられる。そして、上記支持部材5の円筒部5cを上記基礎杭2の頭部のコンクリートに埋設・固定することにより、上記支持部材5を上記基礎杭2に取付ける。また、上記円筒部5cを基礎杭2に埋設することにより、上記基礎杭2の軸受けゴム4下部のコンクリート強度を高めることができる。
【0013】
本例では、上記軸受けゴム4の上面4a側に、加硫接着により、円板状の固定用鋼板7Aを取付け、この固定用鋼板7Aを上支承部3の凸部に埋設することにより、上記軸受けゴム4の上面4a側を上支承部3に固定する。一方、上記軸受けゴム4の下面4b側には、図2(a)に示すような、基礎杭2の頭部に接触する側の面に、同心円状の複数本の溝4p,4pが形成された円板状の当接用鋼板7Bを加硫接着により取付けるとともに、上記当接用鋼板7Bを、上記基礎杭2の頭部には固定せず、単に当接させるだけにする。そして、上記溝4p,4p内に潤滑材を添加して、上記軸受けゴム4と基礎杭2の頭部との接触面である当接用鋼板7Bと基礎杭2の頭部との接触面のすべり摩擦係数を低減する。これにより、上記軸受けゴム4の下面4bは基礎杭2の頭部に拘束されないので、上記軸受けゴム4を、基礎杭2の頭部上ですべらせることが可能となる。
なお、当接用鋼板7Bの基礎杭2の頭部に接触する側の面に、上記溝4p,4pに代えて、図2(b)に示すような、径方向に延長する溝4qを設けるとともに、上記溝4q内に潤滑材を添加して上記接触面のすべり摩擦係数を低減するようにしてもよい。
【0014】
また、本例では、上記支持片5aの凹部内周側に、表面にゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムにより、上支承部3の凸部側面と上記支持片5aの内周面とを結合する上記側受けゴム6を構成する。このとき、上記側受けゴム6の下端部と、支持片5aの凹部底面との間に空隙6Gを設け、上記側受けゴム6を、上下方向に剪断変形可能としている。
上記側受けゴム6は、具体的には、図3(a),(b)に示すように、板状の鋼材8の片面にゴムを加硫接着し、上記支持片5aの凹部内周側に円筒状に巻き込んで作製する。このとき、上記側受けゴム6を上支承部3の凸部側面に当接させるとともに、上記側受けゴム6の表面(上記鋼材8とは反対側の面)と、上支承部3の上記側受けゴム6との接触面とを、鏡面仕上げ、あるいは、テフロンコーティングしたり、上記接触面にテフロン材を介装するなどして、上記上支承部3と上記側受けゴム6との接触面におけるすべり摩擦係数を低減し、上記側受けゴム6が剪断変形したときに、上支承部3との間でのすべり発生を可能としている。
【0015】
また、図3(a)に示すように、上記側受けゴム6の断面形状としては、その断面に、上支承部3方向の幅が狭くなるようなテーパをつけた台形状とすることが好ましい。一般に、地震時に大きな水平力が作用して上記側受けゴム6が撓むと、ゴムが両側に流れ(膨らむように変形し)、上記側受けゴム6と上記鋼材8との接着部分の上下端部に引張力による引き剥がし力が生じるが、本例では、上記側受けゴム6にテーパが設けてあるので、上記引張力が分散される。したがって、上記接着部分の上下端部に作用する上記引き剥がし力は緩和されるので、側受けゴム6が剥離する恐れがない。また、剪断変形した場合、上記側受けゴム6の一端側には引き伸ばし力が、他端側には圧縮力が作用するが、この場合にも、上記テーパにより、接着端への影響は少なくなる。したがって、上記側受けゴム6の断面形状を台形状とすることにより、圧縮すべりに対しての耐久性を向上させることができる。
【0016】
また、図3(b)に示すように、側受けゴム6の接触面に、上下方向に延長するスリット6Sを設けるようにすれば、上記側受けゴム6が円周方向に分離されるので、水平剪断力による上記側受けゴム6の荷重分布が平均化され、回転時に作用する剪断に対する動きを単純化できる。したがって、円周方向に連続している場合に比べ、疲労が小さくなり、繰返し寿命が延長される。
【0017】
地震時においては、上部構造物には回転力との慣性力(水平荷重)が作用するが、本例では、図1に示すように、上記軸受けゴム4により、上記フーチング1と基礎杭2の頭部との接合部分での回転方向の曲げ変形(以下、回転変形という)を吸収することができるので、上記接合部分に作用する曲げモーメントMを小さくすることができる。一方、水平力Fは、上記側受けゴム6を介して基礎杭2の頭部に伝達されるが、上記水平力Fは上記側受けゴム6の圧縮による変形により効果的に吸収できる。
このとき、上記軸受けゴム4は、上記のように、基礎杭2の頭部上をすべることができるので、水平方向には剛体変形し、剪断変形が発生しない。したがって、従来の上,下固定の場合に発生した剪断変形による引張歪がないので、軸受けゴム4の許容回転角を大きくすることができる。したがって、大きな地震であっても、軸受けゴム4の回転変形により、フーチング1と基礎杭2の頭部との接合部分での曲げモーメントを効率よく吸収することができる。
【0018】
また、地震時における水平剪断力は、上支承部3から側受けゴム6を経由して支持片5aに伝達されるが、これにより、側受けゴム6には、上記水平剪断力が発生する。本例では、図4(a)にも示すように、側受けゴム6の下端部と基礎杭2の頭部との間には空隙6Gが設けられているので、図4(b)に示すように、上記曲げモーメントMにより基礎杭2の頭部が相対的に回転した場合でも、側受けゴム6の許容回転角を大きくすることができる。したがって、基礎杭2の頭部への応力集中を分散させて吸収することができるとともに、基礎杭2の頭部へ作用する曲げモーメントを確実に低減することができる。
また、本例では、上記上支承部3の凸部側面と上記側受けゴム6との接触面におけるすべり摩擦係数を低減しているので、図4(c)に示すように、上記側受けゴム6が剪断変形したときに、上記上支承部3の凸部側面と上記側受けゴム6との間ですべりを発生させることができる。したがって、大地震の場合でも、側受けゴム6は剪断変形しながらすべることができるので、フーチング1と基礎杭2の頭部との間の許容回転角を大きくすることができ、上記曲げモーメントを確実に低減することができる。
【0019】
このように、本実施の形態では、フーチング1の下部に凸型の上支承部3を取付け、この上支承部3の凸部に圧縮復元性に優れたゴム弾性体から成る軸受けゴム4の上面4a側を固定し、上記軸受けゴム4の下面4b側を基礎杭2の頭部にすべり可能に当接させるようにしたので、上記軸受けゴム4の剪断変形を低減することができ、軸受けゴム4の許容回転角を大きくとることができる。したがって、大地震においても、基礎杭2の頭部に作用する曲げモーメントを大幅に低減することができる。
また、上記基礎杭2の頭部から上記上支承部3の凸部外周側に突出する支持片5aを有する支持部材5を設けて、上記支持片5aの内周側と上記上支承部3の凸部外周側とを側受けゴム6により結合するようにしたので、フーチング1と基礎杭2の頭部との間の水平変位を確実に低減することができる。
【0020】
なお、上記実施の形態では、上記支持片5aの凹部内周側に、表面に側受けゴム6となるゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムを上支承部3の凸部側面に当接させるようにしたが、上支承部3の凸部側面に、表面に側受けゴム6となるゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムを上記支持片5aの内周面に当接させるようにしてもよい。
また、上記例では、支持部材5を基礎杭2の頭部上に設けたが、図5に示すように、上記基礎杭2の頭部の周囲に、上記上支承部3の凸部外周側に突出する支持片10aを有する支持部材10を取付け、この支持片10aの内周側と上記上支承部3の凸部外周側とを側受けゴム6により結合する構造としても、同様の効果を得ることができる。なお、この場合にも、上支承部3の凸部側面に、表面に側受けゴム6となるゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムを上記支持片10aの内周面に当接させるようにしてもよい。
【0021】
また、上記例では、軸受けゴム4の上面4a側を上支承部3に固定し、下面4b側を基礎杭2の頭部に当接させるようにしたが、図6に示すように、軸受けゴム4の上面4a側に、上記のような、溝4p,4pが形成された当接用鋼板7Bを、上記溝4p,4pがフーチング1側にくるように加硫接着して、この当接用鋼板7Bをフーチング1に当接させるとともに、基礎杭2の頭部に固定された凸型の下支承部11を設置し、この下支承部11の凸部上面に、上記固定用鋼板7Aが加硫接着された軸受けゴム4の下面4bを固定する構成としてもよい。なお、この場合には、上記フーチング1に、上記下支承部11の凸部外周側に突出する支持片12aを有する支持部材12を取付け、この支持片12aの内周側と上記下支承部11の凸部外周側とを側受けゴム6により結合すればよい。
なお、この場合でも、下支承部11の凸部側面に、表面に側受けゴム6となるゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムを上記支持片12aの内周面に当接させるようにしてもよい。
このような構成は、図7に示すような中空の杭2Aに対しても有効である。この場合には、上記杭2Aの頭部を上部から覆う筒状の下支承部13を設けるとともに、上記フーチング1に、上記下支承部13の側面13a側に突出する支持片14aを有する支持部材14を取付け、この支持片14aの内周側と上記下支承部13の側面13aとを側受けゴム6により結合すればよい。また、この場合にも、下支承部13の側面13a表面に側受けゴム6となるゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムを上記支持片14aの内周面に当接させるようにしてもよい。
【0022】
また、上記図1及び上記図5の構成においては、軸受けゴム4の上面4a側に固定用鋼板7Aを取付けこれを上支承部3の凸部に埋設・固定し、下面4b側に溝部4pを設けた当接用鋼板7Bを取付け、この当接用鋼板7Bの溝部4pが設られけ面を基礎杭2の頭部に当接させるようにしたが、上記当接用鋼板7Bを省略して、軸受けゴム4の下面4bを直接基礎杭2の頭部に当接させるようにしてもよい。また、上記図6及び図7の構成においても、軸受けゴム4の上面4a側に取付けられた当接用鋼板7Bを省略して、軸受けゴム4の上面4aを直接フーチング1に当接させる構造としてもよい。
【0023】
また、図8(a)に示すように、上記軸受けゴム4の上面4a側と下面4b側とを、ともに、上支承部3と基礎杭2の頭部とに直接当接させたり、図8(b)に示すように、上記軸受けゴム4の上面4a側と下面4b側とを、ともに、フーチング1と下支承部11とに直接当接させるようにしてもよい。これにより、上記軸受けゴム4はフーチング1と基礎杭2の頭部に対して相対的に水平移動可能となる。したがって、上記軸受けゴム4の剪断変形を更に低減することができるので、軸受けゴム4の許容回転角を更に大きくとることができ、基礎杭2の頭部に作用する曲げモーメントを大幅に低減することができる。
【0024】
また、上記例では、基礎杭2の頭部に当接する当接用鋼板7Bの接触面に溝4p,4qを設け、これらの溝4p,4q内に潤滑材を添加して、上記接触面におけるすべり摩擦係数を低減するようにしたが、当接用鋼板7Bの接触面側を鏡面仕上げしたり、テフロンコーティングしたり、あるいは、上記接触面にテフロン材を介装するなどして、上記接触面におけるすべり摩擦係数を低減するようにしてもよい。
また、軸受けゴム4を直接フーチング1あるいは基礎杭2の頭部に接触させる場合にも、上記軸受けゴム4の接触面に上記溝4p,4qと同様の溝を設け、これらの溝内に潤滑材を添加して、上記軸受けゴム4と基礎杭2の頭部との接触面におけるすべり摩擦係数を低減したり、軸受けゴム4の接触面側を鏡面仕上げしたり、テフロンコーティングしたり、あるいは、上記接触面にテフロン材を介装するなどして、上記接触面におけるすべり摩擦係数を低減するようにしてもよい。
【0025】
また、上記例では、側受けゴム6として、鋼材8にゴムを加硫した単層ゴムを用いたが、ゴム部材を直接支持片5aの凹部内面に取付けてもよい。但し、加硫接着しない場合には、大地震時における水平力に抵抗できず、また、繰返しの回転により、ゴム部材の位置が戻らない場合があるので、本例のように、加硫接着することが好ましい。また、側受けゴム6として、積層ゴムを用いてもよいが、積層ゴムの加硫接着は困難であり、コストアップにもなるので、特殊な場合を除いては単層ゴムを用いるほうがよい。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、杭基礎を有する構造物の上部構造物またはその基礎の下部と、下部構造物の頭部との間にゴム弾性体を配設する際に、上記ゴム弾性体の上面側のみ、あるいは、下面側のみを固定する構成としたので、上記ゴム弾性体の剪断変形を低減することができ、許容回転角を大きくとることができる。したがって、大地震においても、上部構造物あるいはその基礎の下部と上記杭基礎頭部との接合部分に発生する曲げモーメントを大幅に低減することのできる杭頭構造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】本実施の形態に係わる軸受けゴムの一構成例を示す図である。
【図3】本実施の形態に係わる側受けゴムの一構成例を示す図である。
【図4】水平剪断力が作用した時の側受けゴムの動作を示す図である。
【図5】本発明による杭頭構造の他の構成を示す図である。
【図6】本発明による杭頭構造の他の構成を示す図である。
【図7】本発明による杭頭構造の他の構成を示す図である。
【図8】本発明による杭頭構造の他の構成を示す図である。
【図9】従来の杭頭構造を示す図である。
【図10】従来のゴム支承の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 フーチング、2 基礎杭、3 上支承部、4 軸受けゴム、
4p,4q 溝、5 支持部材、5a 支持片、5b 本体、5c 円筒部、
5s 穴部、6 側受けゴム、6G 空隙、6S スリット、7A 固定用鋼板、7B 当接用鋼板、8 鋼材。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、耐震・制震・免震対策のため、上部構造物とこれを支持する下部構造物との間に介挿されるゴム支承の構造と杭基礎を有する構造物の杭頭構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、耐震・制震・免震対策のため、建造物や橋桁などの上部構造物とこれを支承する基礎杭や橋脚などの下部構造物とを接合する際には、従来の剛接合に代えて、半剛接合、ピン接合、あるいは転がり支承、すべり支承、密閉ゴム支承などを用いた接合方法が採用されてきている。
図9は、従来の密閉ゴム支承を用いた杭頭構造の概要を示す図で、コンクリート製の基礎杭51の頭部に、モルタル座52を介して、凸形の下沓53を固定し、この上に円板状のゴム弾性体54を装着するとともに、鉄筋コンクリート製のフーチング(構造物の基礎)55の上記基礎杭51の頭部に対向する下部に、上記ゴム弾性体54を含む凸形の下沓53の形状に対応する凹形の上沓56を固定し、この上沓56と上記下沓53とを相互に嵌合させて、基礎杭51の頭部とフーチング55とを接合するようにしたもので、これにより、地震等により作用する上部構造物と下部構造物との接合部分に発生する曲げモーメントを上記ゴム弾性体54の変形により吸収するようにしている。なお、57は上記上沓56と下沓53との嵌合部の外周位置、具体的には、下沓53の外周面で上記ゴム弾性体54の下面と接触する位置に嵌着され、凸型の下沓53と凹型の上沓56との嵌合部に形成される隙間からの上記ゴム弾性体54の流出(はみ出し)を防止するシールリング材である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の密閉ゴム支承においては、基礎杭51の頭部とフーチング55間の曲げモーメントの発生を抑制するためには、凸型の下沓53あるいは凹型の上沓56が、同図の矢印に示すような上下方向の回転(上記上沓56が上記下沓53に対して傾くような回転)が自由にできるように、上記嵌合部にある程度の隙間を設ける必要がある。しかしながら、上記密閉ゴム支承は、凸型の下沓53と凹型の上沓56とを嵌合する構造であるため、上記隙間の設計やシールリング材57の設置個所などの設定が難しく、回転による曲げモーメントの吸収とゴム弾性体54の流出防止を同時に達成することが困難であった。
また、図10に示すように、凹形の下沓61と平板状の上沓62との間に金属製のピストン63とゴム弾性体64とを配置し、下沓61と上沓62との間に、下沓61あるいは上沓62が上下方向に回転することができる隙間が設けられた構造の密閉ゴム支承60が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、上記密閉ゴム支承60は、ピストン63やシールリング材65,66の取付けなどが必要であり構造が複雑なことや、シールリング材65,66をゴム弾性体64の周縁部に配置する構造のため、ゴム弾性体64の周縁部が薄くなり、ゴム弾性体64が劣化しやすいといった問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−107377号公報
【特許文献2】
実公昭56−3367号公報
【0005】
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構成で上部構造物と下部構造物との接合部分に発生する曲げモーメントを低減することのできる杭頭構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の杭頭構造は、上部構造物またはその基礎の下部に、下部構造物の頭部方向に突出する凸部を有する上支承部を取付け、この上支承部の凸部と下部構造物の頭部との間にゴム弾性体を配設するとともに、上記下部構造物の頭部から上記上支承部の凸部外周側に突出する支持片を有する支持部材を設けて、この支持片の内周側と上記上支承部の凸部外周側とをゴム部材により結合して成る杭頭構造であって、上記ゴム弾性体の上面側を上記上支承部に固定するとともに、下面側を下部構造物の頭部に当接させたことを特徴とするものである。これにより、上記ゴム弾性体の剪断変形を低減することができるので、上記ゴム弾性体の許容回転角を大きくとることができる。したがって、大地震においても、上記ゴム弾性体の回転変形(回転方向の曲げ変形)により、杭頭に作用する曲げモーメントを確実に低減することが可能となる。
請求項2に記載の杭頭構造は、上記支持部材に代えて、上記下部構造物の頭部の周囲に、上記下部構造物の頭部から、上記上支承部の凸部の外周側に突出する支持片を有する支持部材を取付け、この支持片の内周側と上記上支承部の凸部外周側とをゴム部材により結合したものである。
【0007】
また、請求項3に記載の杭頭構造は、下部構造物の頭部に、上部構造物またはその基礎方向に突出する凸部を有する下支承部を取付け、この下支承部の凸部と上部構造物またはその基礎の下部との間にゴム弾性体を配設するとともに、上記上部構造物またはその基礎から上記下支承部の凸部外周側に突出する支持片を有する支持部材を設けて、上記支持片の内周側と上記下支承部の凸部外周側とをゴム部材により結合して成る杭頭構造であって、上記ゴム弾性体の下面側を上記下支承部に固定するとともに、上面側を上部構造物またはその基礎の下部に当接させることにより、杭頭に作用する曲げモーメントを低減するようにしたものである。
請求項4に記載の杭頭構造は、下部構造物の頭部の周囲に、上記下部構造物の頭部を上部から覆う筒状の下支承部を取付け、この下支承部と上部構造物またはその基礎の下部との間にゴム弾性体を配設するとともに、上記上部構造物またはその基礎から上記下支承部の外周側に突出する支持片を有する支持部材を設けて、上記支持片の内周側と上記下支承部の外周側とをゴム部材により結合して成る杭頭構造であって、上記ゴム弾性体の下面側を上記下支承部に固定するとともに、上面側を上部構造物またはその基礎の下部に当接させたものである。
【0008】
請求項5に記載の杭頭構造は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の杭頭構造において、上記ゴム弾性体の、少なくとも上記上支承部または下支承部に固定される面とは反対側の面に鋼板を加硫接着したことを特徴とするもので、これにより、ゴム弾性体の耐久性を向上させることが可能となる。
また、請求項6に記載の杭頭構造は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の杭頭構造において、上記ゴム弾性体の上面側と下面側とを、ともに上支承部と基礎杭の頭部、または、フーチングと下支承部とに当接させるようにしたことを特徴とするもので、これにより、ゴム弾性体はフーチングと基礎杭の頭部に対して相対的に水平移動可能となるので、上記ゴム弾性体の剪断変形を更に低減することが可能となる。
【0009】
また、請求項7に記載の杭頭構造は、上記ゴム弾性体と上支承部または下支承部との接触面、あるいは、上記鋼材と上支承部または下支承部との接触面におけるすべり摩擦係数を低減させたもので、これにより、上記ゴム弾性体の剪断変形を大幅に低減することが可能となる。
請求項8に記載の杭頭構造は、上記ゴム弾性体の上支承部または下支承部との接触面、あるいは、上記鋼材と上支承部または下支承部との接触面に溝を設け、上記溝内に潤滑材を添加して、上記接触面のすべり摩擦係数を低減させるようにしたものである。
【0010】
請求項9に記載の杭頭構造は、上記ゴム部材の上部及び下部に空隙を設け、上記ゴム部材を上下方向に剪断変形可能としたもので、これにより、上記ゴム部材の許容回転角を大きくとることができるので、杭頭に作用する曲げモーメントを確実に低減することが可能となる。
請求項10に記載の杭頭構造は、上記ゴム部材の一端側を上記支持片に固定し、他端側を上記上支承部または下支承部に当接させるか、もしくは、上記ゴム部材の一端側を上記上支承部または下支承部に固定し、他端側を上記支持片に当接させるとともに、上記上支承部または下支承部と上記ゴム部材との接触面、もしくは、上記支持片と上記ゴム部材との接触面におけるすべり摩擦係数を低減することにより、上記剪断変形状態のゴム部材の当接面におけるすべり発生を可能としたものである。
請求項11に記載の杭頭構造は、上記ゴム部材との接触面、及び、上記ゴム部材表面のいずれか一方または両方に、樹脂コーティング処理を施して上記すべり摩擦係数を低減するようにしたものである。
【0011】
また、請求項12に記載の杭頭構造は、上記ゴム部材を固定する側に、表面にゴムを加硫接着した鋼材を取付けたもので、上記ゴムが支持片と上支承部あるいは支持片と下支承部とを結合する上記ゴム部材を構成する。
請求項13に記載の杭頭構造は、上記ゴムに、上記当接する側にいくにしたがってその断面形状が徐々に小さくなるようなテーパを設けたもので、これにより、上記接着部分の上下端部での引張力を緩和することができるので、上記ゴム部材の耐久性を向上させることができる。
請求項14に記載の杭頭構造は、上記ゴムまたは上記ゴム部材の接触面に、上下方向に延長するスリットを設けたもので、これにより、上記ゴムが円周方向に分離され、剪断に対する動きを単純化できるので、上記ゴムの繰返し寿命を延ばすことが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す図で、同図において、1は建物の上部構造物の基礎であるフーチング、2は下部構造物である基礎杭、3は上記フーチング1の下部に固定される凸型の上支承部、4はこの上支承部3の凸部と基礎杭2の頭部との間に配設された、圧縮復元性に優れたゴム弾性体から成る円柱状または円筒状の軸受けゴム、5は上記上支承部3の凸部外周側に突出する支持片5aを有する支持部材、6は上記上支承部3の凸部外周面と上記支持片5aの内周面との間に配設され側受けゴムである。
上記支持部材5は、詳細には、上記軸受けゴム4が塔載された上記基礎杭2の突出部2aの外径よりも大きな径を有する穴部5sを有するフランジ状の部材で、上記支持片5aは、円盤状の本体5bの上面側に設けられる。そして、上記支持部材5の円筒部5cを上記基礎杭2の頭部のコンクリートに埋設・固定することにより、上記支持部材5を上記基礎杭2に取付ける。また、上記円筒部5cを基礎杭2に埋設することにより、上記基礎杭2の軸受けゴム4下部のコンクリート強度を高めることができる。
【0013】
本例では、上記軸受けゴム4の上面4a側に、加硫接着により、円板状の固定用鋼板7Aを取付け、この固定用鋼板7Aを上支承部3の凸部に埋設することにより、上記軸受けゴム4の上面4a側を上支承部3に固定する。一方、上記軸受けゴム4の下面4b側には、図2(a)に示すような、基礎杭2の頭部に接触する側の面に、同心円状の複数本の溝4p,4pが形成された円板状の当接用鋼板7Bを加硫接着により取付けるとともに、上記当接用鋼板7Bを、上記基礎杭2の頭部には固定せず、単に当接させるだけにする。そして、上記溝4p,4p内に潤滑材を添加して、上記軸受けゴム4と基礎杭2の頭部との接触面である当接用鋼板7Bと基礎杭2の頭部との接触面のすべり摩擦係数を低減する。これにより、上記軸受けゴム4の下面4bは基礎杭2の頭部に拘束されないので、上記軸受けゴム4を、基礎杭2の頭部上ですべらせることが可能となる。
なお、当接用鋼板7Bの基礎杭2の頭部に接触する側の面に、上記溝4p,4pに代えて、図2(b)に示すような、径方向に延長する溝4qを設けるとともに、上記溝4q内に潤滑材を添加して上記接触面のすべり摩擦係数を低減するようにしてもよい。
【0014】
また、本例では、上記支持片5aの凹部内周側に、表面にゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムにより、上支承部3の凸部側面と上記支持片5aの内周面とを結合する上記側受けゴム6を構成する。このとき、上記側受けゴム6の下端部と、支持片5aの凹部底面との間に空隙6Gを設け、上記側受けゴム6を、上下方向に剪断変形可能としている。
上記側受けゴム6は、具体的には、図3(a),(b)に示すように、板状の鋼材8の片面にゴムを加硫接着し、上記支持片5aの凹部内周側に円筒状に巻き込んで作製する。このとき、上記側受けゴム6を上支承部3の凸部側面に当接させるとともに、上記側受けゴム6の表面(上記鋼材8とは反対側の面)と、上支承部3の上記側受けゴム6との接触面とを、鏡面仕上げ、あるいは、テフロンコーティングしたり、上記接触面にテフロン材を介装するなどして、上記上支承部3と上記側受けゴム6との接触面におけるすべり摩擦係数を低減し、上記側受けゴム6が剪断変形したときに、上支承部3との間でのすべり発生を可能としている。
【0015】
また、図3(a)に示すように、上記側受けゴム6の断面形状としては、その断面に、上支承部3方向の幅が狭くなるようなテーパをつけた台形状とすることが好ましい。一般に、地震時に大きな水平力が作用して上記側受けゴム6が撓むと、ゴムが両側に流れ(膨らむように変形し)、上記側受けゴム6と上記鋼材8との接着部分の上下端部に引張力による引き剥がし力が生じるが、本例では、上記側受けゴム6にテーパが設けてあるので、上記引張力が分散される。したがって、上記接着部分の上下端部に作用する上記引き剥がし力は緩和されるので、側受けゴム6が剥離する恐れがない。また、剪断変形した場合、上記側受けゴム6の一端側には引き伸ばし力が、他端側には圧縮力が作用するが、この場合にも、上記テーパにより、接着端への影響は少なくなる。したがって、上記側受けゴム6の断面形状を台形状とすることにより、圧縮すべりに対しての耐久性を向上させることができる。
【0016】
また、図3(b)に示すように、側受けゴム6の接触面に、上下方向に延長するスリット6Sを設けるようにすれば、上記側受けゴム6が円周方向に分離されるので、水平剪断力による上記側受けゴム6の荷重分布が平均化され、回転時に作用する剪断に対する動きを単純化できる。したがって、円周方向に連続している場合に比べ、疲労が小さくなり、繰返し寿命が延長される。
【0017】
地震時においては、上部構造物には回転力との慣性力(水平荷重)が作用するが、本例では、図1に示すように、上記軸受けゴム4により、上記フーチング1と基礎杭2の頭部との接合部分での回転方向の曲げ変形(以下、回転変形という)を吸収することができるので、上記接合部分に作用する曲げモーメントMを小さくすることができる。一方、水平力Fは、上記側受けゴム6を介して基礎杭2の頭部に伝達されるが、上記水平力Fは上記側受けゴム6の圧縮による変形により効果的に吸収できる。
このとき、上記軸受けゴム4は、上記のように、基礎杭2の頭部上をすべることができるので、水平方向には剛体変形し、剪断変形が発生しない。したがって、従来の上,下固定の場合に発生した剪断変形による引張歪がないので、軸受けゴム4の許容回転角を大きくすることができる。したがって、大きな地震であっても、軸受けゴム4の回転変形により、フーチング1と基礎杭2の頭部との接合部分での曲げモーメントを効率よく吸収することができる。
【0018】
また、地震時における水平剪断力は、上支承部3から側受けゴム6を経由して支持片5aに伝達されるが、これにより、側受けゴム6には、上記水平剪断力が発生する。本例では、図4(a)にも示すように、側受けゴム6の下端部と基礎杭2の頭部との間には空隙6Gが設けられているので、図4(b)に示すように、上記曲げモーメントMにより基礎杭2の頭部が相対的に回転した場合でも、側受けゴム6の許容回転角を大きくすることができる。したがって、基礎杭2の頭部への応力集中を分散させて吸収することができるとともに、基礎杭2の頭部へ作用する曲げモーメントを確実に低減することができる。
また、本例では、上記上支承部3の凸部側面と上記側受けゴム6との接触面におけるすべり摩擦係数を低減しているので、図4(c)に示すように、上記側受けゴム6が剪断変形したときに、上記上支承部3の凸部側面と上記側受けゴム6との間ですべりを発生させることができる。したがって、大地震の場合でも、側受けゴム6は剪断変形しながらすべることができるので、フーチング1と基礎杭2の頭部との間の許容回転角を大きくすることができ、上記曲げモーメントを確実に低減することができる。
【0019】
このように、本実施の形態では、フーチング1の下部に凸型の上支承部3を取付け、この上支承部3の凸部に圧縮復元性に優れたゴム弾性体から成る軸受けゴム4の上面4a側を固定し、上記軸受けゴム4の下面4b側を基礎杭2の頭部にすべり可能に当接させるようにしたので、上記軸受けゴム4の剪断変形を低減することができ、軸受けゴム4の許容回転角を大きくとることができる。したがって、大地震においても、基礎杭2の頭部に作用する曲げモーメントを大幅に低減することができる。
また、上記基礎杭2の頭部から上記上支承部3の凸部外周側に突出する支持片5aを有する支持部材5を設けて、上記支持片5aの内周側と上記上支承部3の凸部外周側とを側受けゴム6により結合するようにしたので、フーチング1と基礎杭2の頭部との間の水平変位を確実に低減することができる。
【0020】
なお、上記実施の形態では、上記支持片5aの凹部内周側に、表面に側受けゴム6となるゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムを上支承部3の凸部側面に当接させるようにしたが、上支承部3の凸部側面に、表面に側受けゴム6となるゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムを上記支持片5aの内周面に当接させるようにしてもよい。
また、上記例では、支持部材5を基礎杭2の頭部上に設けたが、図5に示すように、上記基礎杭2の頭部の周囲に、上記上支承部3の凸部外周側に突出する支持片10aを有する支持部材10を取付け、この支持片10aの内周側と上記上支承部3の凸部外周側とを側受けゴム6により結合する構造としても、同様の効果を得ることができる。なお、この場合にも、上支承部3の凸部側面に、表面に側受けゴム6となるゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムを上記支持片10aの内周面に当接させるようにしてもよい。
【0021】
また、上記例では、軸受けゴム4の上面4a側を上支承部3に固定し、下面4b側を基礎杭2の頭部に当接させるようにしたが、図6に示すように、軸受けゴム4の上面4a側に、上記のような、溝4p,4pが形成された当接用鋼板7Bを、上記溝4p,4pがフーチング1側にくるように加硫接着して、この当接用鋼板7Bをフーチング1に当接させるとともに、基礎杭2の頭部に固定された凸型の下支承部11を設置し、この下支承部11の凸部上面に、上記固定用鋼板7Aが加硫接着された軸受けゴム4の下面4bを固定する構成としてもよい。なお、この場合には、上記フーチング1に、上記下支承部11の凸部外周側に突出する支持片12aを有する支持部材12を取付け、この支持片12aの内周側と上記下支承部11の凸部外周側とを側受けゴム6により結合すればよい。
なお、この場合でも、下支承部11の凸部側面に、表面に側受けゴム6となるゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムを上記支持片12aの内周面に当接させるようにしてもよい。
このような構成は、図7に示すような中空の杭2Aに対しても有効である。この場合には、上記杭2Aの頭部を上部から覆う筒状の下支承部13を設けるとともに、上記フーチング1に、上記下支承部13の側面13a側に突出する支持片14aを有する支持部材14を取付け、この支持片14aの内周側と上記下支承部13の側面13aとを側受けゴム6により結合すればよい。また、この場合にも、下支承部13の側面13a表面に側受けゴム6となるゴムを加硫接着した鋼材8を取付け、このゴムを上記支持片14aの内周面に当接させるようにしてもよい。
【0022】
また、上記図1及び上記図5の構成においては、軸受けゴム4の上面4a側に固定用鋼板7Aを取付けこれを上支承部3の凸部に埋設・固定し、下面4b側に溝部4pを設けた当接用鋼板7Bを取付け、この当接用鋼板7Bの溝部4pが設られけ面を基礎杭2の頭部に当接させるようにしたが、上記当接用鋼板7Bを省略して、軸受けゴム4の下面4bを直接基礎杭2の頭部に当接させるようにしてもよい。また、上記図6及び図7の構成においても、軸受けゴム4の上面4a側に取付けられた当接用鋼板7Bを省略して、軸受けゴム4の上面4aを直接フーチング1に当接させる構造としてもよい。
【0023】
また、図8(a)に示すように、上記軸受けゴム4の上面4a側と下面4b側とを、ともに、上支承部3と基礎杭2の頭部とに直接当接させたり、図8(b)に示すように、上記軸受けゴム4の上面4a側と下面4b側とを、ともに、フーチング1と下支承部11とに直接当接させるようにしてもよい。これにより、上記軸受けゴム4はフーチング1と基礎杭2の頭部に対して相対的に水平移動可能となる。したがって、上記軸受けゴム4の剪断変形を更に低減することができるので、軸受けゴム4の許容回転角を更に大きくとることができ、基礎杭2の頭部に作用する曲げモーメントを大幅に低減することができる。
【0024】
また、上記例では、基礎杭2の頭部に当接する当接用鋼板7Bの接触面に溝4p,4qを設け、これらの溝4p,4q内に潤滑材を添加して、上記接触面におけるすべり摩擦係数を低減するようにしたが、当接用鋼板7Bの接触面側を鏡面仕上げしたり、テフロンコーティングしたり、あるいは、上記接触面にテフロン材を介装するなどして、上記接触面におけるすべり摩擦係数を低減するようにしてもよい。
また、軸受けゴム4を直接フーチング1あるいは基礎杭2の頭部に接触させる場合にも、上記軸受けゴム4の接触面に上記溝4p,4qと同様の溝を設け、これらの溝内に潤滑材を添加して、上記軸受けゴム4と基礎杭2の頭部との接触面におけるすべり摩擦係数を低減したり、軸受けゴム4の接触面側を鏡面仕上げしたり、テフロンコーティングしたり、あるいは、上記接触面にテフロン材を介装するなどして、上記接触面におけるすべり摩擦係数を低減するようにしてもよい。
【0025】
また、上記例では、側受けゴム6として、鋼材8にゴムを加硫した単層ゴムを用いたが、ゴム部材を直接支持片5aの凹部内面に取付けてもよい。但し、加硫接着しない場合には、大地震時における水平力に抵抗できず、また、繰返しの回転により、ゴム部材の位置が戻らない場合があるので、本例のように、加硫接着することが好ましい。また、側受けゴム6として、積層ゴムを用いてもよいが、積層ゴムの加硫接着は困難であり、コストアップにもなるので、特殊な場合を除いては単層ゴムを用いるほうがよい。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、杭基礎を有する構造物の上部構造物またはその基礎の下部と、下部構造物の頭部との間にゴム弾性体を配設する際に、上記ゴム弾性体の上面側のみ、あるいは、下面側のみを固定する構成としたので、上記ゴム弾性体の剪断変形を低減することができ、許容回転角を大きくとることができる。したがって、大地震においても、上部構造物あるいはその基礎の下部と上記杭基礎頭部との接合部分に発生する曲げモーメントを大幅に低減することのできる杭頭構造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】本実施の形態に係わる軸受けゴムの一構成例を示す図である。
【図3】本実施の形態に係わる側受けゴムの一構成例を示す図である。
【図4】水平剪断力が作用した時の側受けゴムの動作を示す図である。
【図5】本発明による杭頭構造の他の構成を示す図である。
【図6】本発明による杭頭構造の他の構成を示す図である。
【図7】本発明による杭頭構造の他の構成を示す図である。
【図8】本発明による杭頭構造の他の構成を示す図である。
【図9】従来の杭頭構造を示す図である。
【図10】従来のゴム支承の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 フーチング、2 基礎杭、3 上支承部、4 軸受けゴム、
4p,4q 溝、5 支持部材、5a 支持片、5b 本体、5c 円筒部、
5s 穴部、6 側受けゴム、6G 空隙、6S スリット、7A 固定用鋼板、7B 当接用鋼板、8 鋼材。
Claims (14)
- 上部構造物またはその基礎の下部に、下部構造物の頭部方向に突出する凸部を有する上支承部を取付け、この上支承部の凸部と下部構造物の頭部との間にゴム弾性体を配設するとともに、上記下部構造物の頭部から上記上支承部の凸部外周側に突出する支持片を有する支持部材を設けて、上記支持片の内周側と上記上支承部の凸部外周側とをゴム部材により結合して成る杭頭構造であって、上記ゴム弾性体の上面側を上記上支承部に固定するとともに、下面側を下部構造物の頭部に当接させたことを特徴とする杭頭構造。
- 上部構造物またはその基礎の下部に、下部構造物の頭部方向に突出する凸部を有する上支承部を取付け、この上支承部の凸部と下部構造物の頭部との間にゴム弾性体を配設するとともに、上記下部構造物の頭部の周囲に、上記下部構造物の頭部から、上記上支承部の凸部外周側に突出する支持片を有する支持部材を取付け、上記支持片の内周側と上記上支承部凸部外周側とをゴム部材により結合して成る杭頭構造であって、上記ゴム弾性体の上面側を上記上支承部に固定するとともに、下面側を下部構造物の頭部に当接させたことを特徴とする杭頭構造。
- 下部構造物の頭部に、上部構造物またはその基礎方向に突出する凸部を有する下支承部を取付け、この下支承部の凸部と上部構造物またはその基礎の下部との間にゴム弾性体を配設するとともに、上記上部構造物またはその基礎から上記下支承部の凸部外周側に突出する支持片を有する支持部材を設けて、上記支持片の内周側と上記下支承部の凸部外周側とをゴム部材により結合して成る杭頭構造であって、上記ゴム弾性体の下面側を上記下支承部に固定するとともに、上面側を上部構造物またはその基礎の下部に当接させたことを特徴とする杭頭構造。
- 下部構造物の頭部の周囲に、上記下部構造物の頭部を上部から覆う筒状の下支承部を取付け、この下支承部と上部構造物またはその基礎の下部との間にゴム弾性体を配設するとともに、上記上部構造物またはその基礎から上記下支承部の外周側に突出する支持片を有する支持部材を設けて、上記支持片の内周側と上記下支承部の外周側とをゴム部材により結合して成る杭頭構造であって、上記ゴム弾性体の下面側を上記下支承部に固定するとともに、上面側を上部構造物またはその基礎の下部に当接させたことを特徴とする杭頭構造。
- 上記ゴム弾性体の、少なくとも上記上支承部または下支承部に固定される面とは反対側の面に鋼板を加硫接着したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の杭頭構造。
- 上記ゴム弾性体の上面側と下面側とを、ともに上支承部と基礎杭の頭部、または、フーチングと下支承部とに当接させるようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の杭頭構造。
- 上記ゴム弾性体と上支承部または下支承部との接触面、あるいは、上記鋼材と上支承部または下支承部との接触面におけるすべり摩擦係数を低減させたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の杭頭構造。
- 上記ゴム弾性体の上支承部または下支承部との接触面、あるいは、上記鋼材の上支承部または下支承部との接触面に溝を設けて、上記溝内に潤滑材を添加したことを特徴とする請求項7に記載の杭頭構造。
- 上記ゴム部材の上部及び下部に空隙を設け、上記ゴム部材を、上下方向に剪断変形可能としたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の杭頭構造。
- 上記ゴム部材の一端側を上記支持片に固定し、他端側を上記上支承部または下支承部に当接させるか、もしくは、上記ゴム部材の一端側を上記上支承部または下支承部に固定し、他端側を上記支持片に当接させるとともに、上記上支承部または下支承部と上記ゴム部材との接触面、もしくは、上記支持片と上記ゴム部材との接触面におけるすべり摩擦係数を低減したことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の杭頭構造。
- 上記ゴム部材との接触面、及び、上記ゴム部材表面のいずれか一方または両方に、樹脂コーティング処理を施したことを特徴とする請求項10に記載の杭頭構造。
- 上記ゴム部材を固定する側に、表面にゴムを加硫接着した鋼材を取付けたことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の杭頭構造。
- 上記ゴムには、上記当接する側にいくにしたがってその断面形状が徐々に小さくなるようなテーパが設けられていることを特徴とする請求項12に記載の杭頭構造。
- 上記ゴムまたは上記ゴム部材の接触面に、上下方向に延長するスリットを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の杭頭構造。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007332688A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Japan Pile Corp | 杭頭構造 |
JP2017008955A (ja) * | 2015-06-16 | 2017-01-12 | 日之出水道機器株式会社 | 支承 |
CN113718818A (zh) * | 2021-08-04 | 2021-11-30 | 山东电力工程咨询院有限公司 | 一种输电塔预制扩臂式抗压抗拔减振基础 |
-
2003
- 2003-02-13 JP JP2003034467A patent/JP2004244876A/ja not_active Withdrawn
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