JP2004244614A - 緑色発光蛍光体およびそれを用いた蛍光ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】水銀輝線の紫外線(254nm)を励起源とした場合に、効率よく光吸収し、残光が短く、緑色を発光する緑色蛍光体及び応答時間の短い蛍光ランプを提供する。
【解決手段】本発明の緑色発光蛍光体は、少なくともカルシウム、イットリウム、アルミニウムおよび酸素を含み、発光中心にテルビウムを付活剤とし、一般式CaY1−x Tbx AlO4 (但し、0.005≦x≦0.5)で示される組成を有している。組成元素のYの一部をGd及び/又はLaで置換した、一般式CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 (但し、ReはGd及び/又はLa、0.005≦x≦0.5、0.1≦y≦0.7)で示される組成を有する緑色発光蛍光体は、更に残光が短く、水銀励起での発光強度もより強い。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明の緑色発光蛍光体は、少なくともカルシウム、イットリウム、アルミニウムおよび酸素を含み、発光中心にテルビウムを付活剤とし、一般式CaY1−x Tbx AlO4 (但し、0.005≦x≦0.5)で示される組成を有している。組成元素のYの一部をGd及び/又はLaで置換した、一般式CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 (但し、ReはGd及び/又はLa、0.005≦x≦0.5、0.1≦y≦0.7)で示される組成を有する緑色発光蛍光体は、更に残光が短く、水銀励起での発光強度もより強い。
【選択図】 なし
Description
本発明は、緑色発光蛍光体及びそれを用いた蛍光ランプに関し、特に、残光時間の短い緑色発光蛍光体及びそれを用いた蛍光ランプに関する。
現在、水銀輝線を励起源とした3波長域発光型の冷陰極蛍光ランプや一般蛍光ランプの蛍光体には、赤色発光、緑色発光及び青色発光の3色の蛍光体を混合したものが使用されている。中でも、緑色発光の蛍光体の発光特性は蛍光ランプの光束や演色性に大きな影響を及ぼすことが知られている。このような緑色発光蛍光体には、従来、発光強度が強いなどの理由から、Tb付活のリン酸塩蛍光体LaPO4 :Ce,Tbが広く用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
LaPO4 :Ce,Tb蛍光体は、波長548nmに発光ピークを持ち、鋭い発光線であるが、残光が長いことが問題とされる。
最近、蛍光体を管内面に被着した蛍光ランプを用いた照明装置には、従来の安定器を用いた周波数50/60Hzの駆動回路に替わり、ちらつきの少ない周波数45kHzのインバータ電子駆動回路が用いられている。また、液晶表示装置のバックライトに用いられる冷陰極水銀蛍光ランプの駆動回路にも、インバータ電子駆動回路が用いられている。このように、周波数45kHzのインバータ電子駆動回路を用いることで、蛍光ランプの点灯繰返し周波数は早くなっているが、従来のLaPO4 :Ce,Tb蛍光体は残光が長いため、LaPO4 :Ce,Tb蛍光体を用いた蛍光ランプでは応答が遅いなどの問題があり、残光時間の短い緑色蛍光体が求められている。
本発明は、上記の問題点を解決するもので、水銀放電による波長254nmの紫外光を励起源とした場合に、効率よく光吸収し、残光が短く、緑色を発光する緑色蛍光体及び応答時間の短い蛍光ランプを提供することを目的としている。
本発明の緑色発光蛍光体は、少なくともカルシウム、イットリウム、アルミニウムおよび酸素を含み、発光中心にテルビウムを付活剤とした蛍光体である。この緑色発光蛍光体は、一般式、CaY1−x Tbx AlO4 (但し、0.005≦x≦0.5)で示される組成を有し、波長240nm付近の紫外光を効率よく吸収し、励起、発光する。また、この緑色発光蛍光体は、波長548nmにメインピーク、波長487nmおよび585nmにサブピークを有する発光特性を呈し、従来の緑色発光蛍光体より残光時間が短い特徴がある。
本発明の緑色発光蛍光体は、また、上記の蛍光体において、イットリウムの一部をガドリニウム及び/又はランタンで置換した蛍光体であって、CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 (但し、ReはGd及びLaから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、0.005≦x≦0.5、0.1≦y≦0.7)で示される組成を有している。この緑色発光蛍光体も波長240nm付近の紫外光を効率よく吸収し、励起、発光する。また、この緑色発光蛍光体は、波長548nmにメインピーク、波長487nmおよび585nmにサブピークを有する発光特性を呈し、上述の緑色発光蛍光体より更に残光時間が短く、発光強度も強いという特徴をもっている。
本発明の蛍光ランプは、水銀及び不活性ガスを封入したガラス管内面に蛍光体膜を形成した蛍光ランプにおいて、前記蛍光体膜に、上記の本発明の緑色発光蛍光体を少なくとも含んでいることを特徴としている。また、蛍光体膜を、本発明の緑色発光蛍光体に加えて赤色発光蛍光体、青色発光蛍光体の3種類の蛍光体を混合して形成した蛍光体膜とした蛍光ランプとしてもよい。
本発明の蛍光体は波長240nm付近の紫外発光を効率よく吸収し、548nm、487nm、585nmに主な発光ピークを持ち、短残光性の緑色発光特性を有する。また、本発明の蛍光体を用いることにより、従来に比べて残光時間の短い蛍光ランプを提供できる。
本発明者らは、ガラス管の内部に水銀蒸気を含む不活性ガスを封入した水銀蛍光ランプに用いられる蛍光体であって、水銀が放射する波長254nmの紫外光を励起光源とする場合に、その励起光源の波長付近の光を効率よく吸収して緑色の波長域の可視光を放射する蛍光体を種々検討した結果、アルミン酸塩を母体材料とし、発光中心にテルビウムを付活剤とすることにより、上記条件を満たすことを見出した。以下に、本発明に係る緑色発光蛍光体について第1の実施の形態及び第2の実施の形態を、また、その緑色発光蛍光体を用いた水銀蛍光ランプについて第3の実施の形態を、それぞれ実施例を用いて述べる。
(第1の実施の形態)
上述のアルミン酸塩を母体材料とし、発光中心にテルビウムを付活剤とする緑色発光蛍光体の中でも、特に、一般式CaY1−x Tbx AlO4 (但し、0.005≦x≦0.5)で示される緑色発光蛍光体が好ましく、従来のものよりも残光が短いことが確認できた。
上記緑色発光蛍光体CaY1−x Tbx AlO4 について、組成値x=0.1の場合である蛍光体CaY0.9 Tb0.1 AlO4 の発光強度特性を、励起強度特性と共に図1に示す。また、残光特性を図2及び表1に示す。なお、図1中、波長域200nm〜400nmに示した曲線は励起スペクトルを示し、波長域450nm〜700nmに示した曲線は発光スペクトルを示している。
図1から明らかなように、この組成の緑色発光蛍光体CaY0.9 Tb0.1 AlO4 は、波長240nmを中心にその前後の紫外光を効率よく吸収して発光することが分かる。発光強度特性は発光波長548nmをメインピークとし、発光波長487nmおよび585nmをサブピークとする緑色発光特性を有する。この結果から、この発明の緑色蛍光体は、波長254nmの紫外光を励起光とする水銀蛍光ランプに適していることが分かる。
上記組成(組成値x=0.1)の緑色発光蛍光体CaY0.9 Tb0.1 AlO4 と、従来の緑色発光蛍光体LaPO4 :Ce,Tbの残光特性を比較すると、図2及び表1に示すように、残光時間(励起を停止してから発光強度が初期強度の1/10の強度になる迄の時間)が、本実施例のCaY0.9 Tb0.1 AlO4 蛍光体では2.8msであり、従来例のLaPO4 :Ce,Tb蛍光体では7.7msであって、本実施例の蛍光体は、従来の蛍光体に比べ、残光が約1/3程度に短くなっていることがわかる。
次に、本発明の緑色発光蛍光体の製造方法について、上記組成(組成値x=0.1)を例にとり説明する。本実施例の緑色発光蛍光体CaY0.9 Tb0.1 AlO4 は、出発原料を弱還元性の雰囲気中で焼成するなどして、固相反応法もしくは共沈法により作製することができる。一例としては、出発原料に純度99.99%以上のCaCO3 試薬と、純度99.99%以上のY2 O3 と、純度99.99%以上のα−Al2 O3 試薬と、純度99.9%以上のTb4 O7 試薬とを上記の組成比となるように調合する。すなわち、CaCO3 、Y2 O3 、α−Al2 O3 、Tb4 O7 をCa、Y、Al、Tbのモル比が1:0.9:1:0.1になるように調合する。その後に、これらを乾式混合または湿式混合などし、約1200〜1500℃で数時間(約3時間程度)焼成することにより、緑色発光蛍光体CaY0.9 Tb0.1 AlO4 を得る。
ここで、一般式CaY1−x Tbx AlO4 (0.005≦x≦0.5)で表される本発明の緑色発光蛍光体において、組成値xの値がその下限であるx=0.005を下回ると、十分な発光強度が得られない。一方、組成値xの値がその上限であるx=0.5を越えると濃度消光による発光強度低下が生じ、実用性がなくなる。このような理由により、本発明の組成値xの範囲は0.005≦x≦0.5に決定されている。
(第2の実施の形態)
次に、本発明者らは、上述した一般式CaY1−x Tbx AlO4 で示される緑色発光蛍光体において、その組成元素の一つであるイットリウムの一部をガドリニウム(Gd)及び/又はランタン(La)で置換することにより、残光をより短く、発光強度をより高めることができることを見出した。
次に、本発明者らは、上述した一般式CaY1−x Tbx AlO4 で示される緑色発光蛍光体において、その組成元素の一つであるイットリウムの一部をガドリニウム(Gd)及び/又はランタン(La)で置換することにより、残光をより短く、発光強度をより高めることができることを見出した。
特に、一般式CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 (但し、ReはGd及びLaから選ばれる少なくとも一種の元素を表し、0.005≦x≦0.5、0.1≦y≦0.7)で示される組成を有する緑色発光蛍光体が好ましく、実施例1の蛍光体に比べ残光が短く、発光が強いことを確認した。
一般式CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 で示される緑色発光蛍光体について、実施例2に基づいて説明する。この実施例2は、上記一般式において、x=0.1、Re=Gd、y=0.30である場合、すなわち、組成式CaY0.6 Tb0.1 Gd0.3 AlO4 で示される緑色発光蛍光体である。図3に、本実施例に係る緑色発光蛍光体の励起・発光強度特性を図3に示す。
図3から分かるように、実施例1の緑色発光蛍光体と比べて、強度以外の発光構造(発光のピーク波長)に変化はなく、波長240nmの紫外光をよく吸収して、発光波長548nmをメインピークとし、発光波長487nmおよび585nmをサブピークとする緑色発光特性を有することが確認された。しかも、後にも述べるように、発光強度が実施例1に比べ強くなっている。尚、励起スペクトルにおける波長280nmの手前(276nm)のピークは、この実施例に特徴的なもので、Gdに基づくピークである。
図4に、本実施例に係る緑色発光蛍光体CaY0.6 Tb0.1 Gd0.3 AlO4 の残光特性を、従来の緑色発光蛍光体LaPO4 :Ce,Tbの残光特性と比較して示す。また、この図から得られる残光時間を表1に示す。尚、図4中の「従来例」の特性曲線は、図1中の「従来例」の曲線と同じものである。図4及び表1から、本実施例の緑色発光蛍光体の残光時間は2.2msであり、従来例のLaPO4 :Ce,Tb蛍光体に比べて1/3.5に短くなっていることが分かる。
次に、一般式CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 で示される緑色発光蛍光体について、実施例3に基づいて説明する。この実施例3は、上記一般式CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 において、x=0.1、Re=La、y=0.30である場合、すなわち、組成式CaY0.6 Tb0.1 La0.3 AlO4 で示される緑色発光蛍光体である。
本発明者らは、本実施例に係る緑色発光蛍光体について励起・発光強度スペクトルを測定し、実施例1、実施例2に係る緑色発光蛍光体と同じ発光構造であること、すなわち、発光波長548nmをメインピークとし、発光波長487nmおよび585nmをサブピークとする緑色発光特性を有することを確認した。しかも、波長254nmの紫外励起光に対する発光強度が、実施例1及び実施例2の蛍光体より強いことが分かった。
図5に、実施例3に係る緑色発光蛍光体の励起スペクトルを、実施例1、実施例2の緑色発光蛍光体と比較して示す。この図は、それぞれの緑色発光蛍光体について、発光強度の最大波長で励起波長を変えながら測定した結果を表すものである。図中の波長254nmの位置に縦の波線で示した紫外線が水銀輝線であり、この波長での励起強度の大小がそのまま、各蛍光体を水銀蛍光ランプの蛍光体膜に用いたときの発光強度の大小であると考えて良い。なお、図5の実施例2のスペクトル中、波長276nmに現れるピークは、先にも述べたように、Gdに基づく実施例2に特有のピークである。表2に、実施例1〜3に係る各緑色発光蛍光体について、波長254nmの水銀輝線による励起強度を示す。
図5及び表1を参照して、緑色発光蛍光体の組成元素であるYの一部をGd或いはLaで置換すると励起強度、つまりは発光強度が増し、Gdで置換した場合(実施例2)及びLaで置換した場合(実施例3)の水銀輝線による励起強度は、置換しない場合(実施例1)に比べ、それぞれ約15%及び約20%増加していることが分かる。
次に、実施例3に係る緑色発光蛍光体の波長266nmの励起光での残光時間を調査した結果、残光時間は、表1に示すように、2.5msであり、実施例1(2.8ms)と実施例2(2.2ms)のほぼ中間の値であった。
実施例2(YをGdで置換)及び実施例3(同、Laで置換)に係る緑色発光蛍光体、すなわち、組成CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 (Reは、GdまたはLa)の緑色発光蛍光体は、実施例1におけるときと同様に、出発原料を弱還元性の雰囲気中で焼成するなどして、固相反応法もしくは共沈法により作製できる。一例として、x=0.1、y=0.30である場合、すなわち、組成式CaY0.6 Tb0.1 Re0.3 AlO4 (Reは、GdまたはLa)示される蛍光体の製造方法について述べる。
先ず、出発原料に純度99.99%以上のCaCO3 試薬、純度99.99%以上のY2 O3 、純度99.99%以上のα−Al2 O3 試薬と、純度99.9%以上のTb4 O7 試薬と、Re2 O3 (Reは、GdまたはLa)を上記の組成比となるように調合する。すなわち、実施例2で言えば、CaCO3 ,Y2 O3 ,α−Al2 O3 ,Tb4 O7 ,Gd2 O3 をCa、Y、Al、Tb、Gdのモル比が1:0.6:1:0.1:0.3になるように調合する。実施例3であれば、Gd2 O3 に替えてLa2 O3 を用い、Ca、Y、Al、Tb、Laのモル比が1:0.6:1:0.1:0.3になるように調合する。
その後、これらを乾式混合または湿式混合し、約1200〜1500℃で約3時間程度焼成することにより、上記組成の緑色発光蛍光体を得る。
ここで、一般式CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 (但し、ReはGdまたはLa、0.005≦x≦0.5、0.1≦y≦0.7)で表される緑色発光蛍光体において、組成値xがその下限であるx=0.005を下回ると、十分な発光強度が得られない。一方、xの値がその上限であるx=0.5を越えると、濃度消光による発光強度の低下が生じて実用性がなくなる。また、組成値yがy=0.1を下回ると、実施例2や実施例3で示される効果、すなわち、YをGdあるいはLaで置換しない実施例1の蛍光体に比べ、水銀輝線での発光強度が向上し、残光時間も短くなるという効果を得ることが出来ない。一方、組成値yが上限であるy=0.7を越えると、一般式CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 (Reは、Gd及び/またはLa)で表される緑色発光蛍光体から結晶構造が変化する。このような理由により、本実施の形態に係る緑色発光蛍光体の組成値は決定されている。
尚、実施例2及び実施例3は、YをGdのみ、或いはLaのみで置換した例であるが、本発明者らは、YをGdおよびLaで置換した場合についても、上述した実施例1に対する実施例2や実施例3の効果を得ることができることを確認した。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態である水銀蛍光ランプについて、その一例を図6に従って説明する。
本発明の第3の実施の形態である水銀蛍光ランプについて、その一例を図6に従って説明する。
図6は、本実施の形態に係る水銀蛍光ランプの、一実施例の一部切欠き断面図である。図に示すように、本実施例に係る水銀蛍光ランプは、ガラス管11と、ガラス管の両端に形成された電極12と、ガラス管11の内面に被着された蛍光体膜13と、ガラス管11内に封入された水銀上記と不活性ガスの混合ガス(図示省略)とを備えている。蛍光体膜13には、本発明の緑色発光蛍光体CaY1−x Tbx AlO4 を少なくとも含んでいるものを用いている。この緑色発光蛍光体は、組成元素であるYの一部をGd及び/又はLaで置換した、CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 (ReはGd及び/又はLa)であってもよい。
本発明の蛍光体は緑色発光であるので、本発明の蛍光体単独で蛍光体膜13を形成した場合、蛍光ランプは従来に比して残光が短い緑色発光を呈する。
白色光を放出する蛍光ランプとする場合は、図6の構造において、蛍光体膜13を赤色発光蛍光体、緑色発光蛍光体、青色発光蛍光体の3種類の蛍光体を混合して形成した蛍光体膜とすればよい。赤色発光蛍光体、緑色発光蛍光体、青色発光蛍光体の3種類の蛍光体の内、緑色発光蛍光体に本発明の蛍光体を採用すれば、従来に比して緑色成分の残光が短い蛍光体ランプが可能となる。
赤色発光蛍光体には、従来用いられている蛍光体、例えば、Y2 O3 :Eu、Y(P,V)O4 :Euなどを用いることができる。また、青色発光蛍光体には、例えば、BaMgAl10 O17 :Euや、Sr5 (PO4 )3 Cl:Euなどが採用できる。
尚、本実施の形態では直管型の蛍光ランプを例にして説明したが、本発明の蛍光体を用いていれば、蛍光ランプの形状は、例えば、環状のもの、コンパクト形、白熱電球と同様の口金を有するものなど、どのような形状のものでもよい。また、赤色発光蛍光体、緑色発光蛍光体、青色発光蛍光体の3種類の蛍光体の混合比を適宜選択して、暖色系や寒色系などの色調の光を発光する蛍光ランプとしてもよい。
本発明は、安定器を用いた周波数50/60Hzの駆動回路に替えて、ちらつきの少ないインバータ電子駆動回路を用いた、一般照明用の水銀蛍光ランプ或いは液晶表示装置のバックライトなどに用いられる冷陰極水銀蛍光ランプなどに特に好適に利用できる。
11 ガラス管
12 電極
13 蛍光体膜
12 電極
13 蛍光体膜
Claims (10)
- 少なくともカルシウム、イットリウム、アルミニウム及び酸素を含み、発光中心にテルビウムを付活剤とすることを特徴とする緑色発光蛍光体。
- 一般式、CaY1−x Tbx AlO4 (但し、0.005≦x≦0.5)で示される組成を有することを特徴とする請求項1に記載の緑色発光蛍光体。
- 少なくともカルシウム、イットリウム、アルミニウム及び酸素を含み、発光中心にテルビウムを付活剤とする緑色発光蛍光体であって、イットリウムの一部をガドリニウム及び/又はランタンで置換したことを特徴とする緑色発光蛍光体。
- 一般式、CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 (但し、ReはGd及びLaから選ばれる少なくとも一種の元素を表し、0.005≦x≦0.5、0.1≦y≦0.7)で示される組成を有することを特徴とする請求項3に記載の緑色発光蛍光体。
- 波長240nm付近の紫外線により励起、発光し、発光波長548nmをメインピークとし、発光波長487nm及び585nmをサブピークとする緑色発光特性を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の緑色発光蛍光体。
- 水銀及び不活性ガスを封入したガラス管の内面に蛍光体膜を形成した蛍光ランプにおいて、
前記蛍光体膜に、テルビウムを付活剤とし、少なくともカルシウム、イットリウム、アルミニウム及び酸素を含む緑色発光蛍光体を少なくとも含んでいることを特徴とする蛍光ランプ。 - 前記緑色発光蛍光体が、一般式、CaY1−x Tbx AlO4 (但し、0.005≦x≦0.5)で示される組成を有する蛍光体であることを特徴とする、請求項6に記載の蛍光ランプ。
- 水銀及び不活性ガスを封入したガラス管の内面に蛍光体膜を形成した蛍光ランプにおいて、
前記蛍光体膜に、テルビウムを付活剤とし、少なくともカルシウム、イットリウム、アルミニウム及び酸素を含む緑色発光蛍光体であって、イットリウムの一部をガドリニウム及び/又はランタンで置換した組成の緑色発光蛍光体を少なくとも含んでいることを特徴とする蛍光ランプ。 - 前記緑色発光蛍光体が、一般式、CaY1−x−y Tbx Rey AlO4 (但し、Re=Gd及び/又はLa、0.005≦x≦0.5、0.1≦y≦0.7)で示される組成を有する蛍光体であることを特徴とする、請求項8に記載の蛍光ランプ。
- 赤色発光蛍光体、緑色発光蛍光体及び青色発光蛍光体の3種類の蛍光体を混合して形成した蛍光体膜を有することを特徴とする、請求項6乃至9の何れか1項に記載の蛍光ランプ。
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