JP2004243876A - 車両用シート収納構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シート17をそのシートバック25をシートクッション24側に倒した状態で、車体フロアFから凹む凹部35に収納し、シート17の凹部35から上側に突出する突出部51をコンソールカバー52で覆う。シート17を車体フロアFに設けられた凹部35に収納するため、収納されるシート17の元の配置カ所について新たな空間を確保できるとともに、荷室スペースを減らすことなく、使用しないシート17を車両内に収納することができる。シート17の凹部35から上側に突出する突出部51をコンソールカバー52で覆うため、シートを収納した後の車体フロアF側をコンソールとして使用できる。
【選択図】 図11
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用しない場合にシートを車体フロアに収納可能な車両用シート収納構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
シートを車体フロアに対し着脱可能とするとともに、このシートを車体フロアに対し複数位置で取付可能とすることで、使用状況に応じてシートの位置が変更できる技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許3356970号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように車体フロアに対しシートが着脱可能な構造であると、このシートを取り外すことで車室内に新たなスペースを確保することができるが、上記技術は、位置を変えることを目的としてシートが着脱可能となっているものであり、シートを取り外すことで車室内に新たなスペースを確保することを目的とするものではないため、取り外したシートの収納については当然考慮されていない。このため、車室内に新たなスペースを確保することを目的としてシートを取り外しても、取り外したシートを、荷室スペース等に荷物と同様に収納したのでは、その分荷室スペースが狭くなってしまうという問題があった。また、取り外したシートを、荷室スペースを確保するために車両内に収納せずに車庫等に保管するのでは、必要なときに使用できないという不都合が生じてしまう。
【0005】
したがって、本発明は、使用しないシートを効率的に車両内に収納可能な車両用シート収納構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、シート(例えば実施の形態における中央シート17)をそのシートバック(例えば実施の形態におけるシートバック25)をシートクッション(例えば実施の形態におけるシートクッション24)側に倒した状態で、車体フロア(例えば実施の形態における車体フロアF)から凹む凹部(例えば実施の形態における凹部35)に収納し、前記シートの前記凹部から上側に突出する突出部(例えば実施の形態における突出部51)をコンソールカバー(例えば実施の形態におけるコンソールカバー52,63)で覆うことを特徴としている。
【0007】
このように、シートをそのシートバックをシートクッション側に倒した状態で、車体フロアから凹む凹部に収納するため、収納されるシートの元の配置カ所について新たな空間を確保できるとともに、荷室スペースを減らすことなく、使用しないシートを車両内に収納することができる。しかも、シートの凹部から上側に突出する突出部をコンソールカバーで覆うため、シートを収納した後の車体フロア側をコンソールとして使用できる。加えて、シートをフロアから突出させて収納するので、車体の凹部を浅くでき、最低地上高を維持してフロアが下げられ乗り降りし易くなり、車高が低くできるので立体駐車場の利用もでき便利である。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記シートは、前記車体フロアに着脱可能とされており、前記車体フロアから取り外された状態で、前記凹部に収納されることを特徴としている。
【0009】
このように、シートが車体フロアから取り外された状態で、車体フロアの凹部に収納されるため、複雑なリンク機構等を設けることなく、簡単にシートを車体フロアの凹部に収納することができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記シートは、その下部の脚部(例えば実施の形態におけるシート脚部28)において前記車体フロアに着脱可能とされており、前記車体フロアに対し取り外され、前記脚部が折り畳まれた状態で、前記凹部に収納されることを特徴としている。
【0011】
このように、シートはその脚部が折り畳まれて車体フロアの凹部に収納されるため、シートをコンパクトにして収納できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の車両用シート収納構造を図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明において用いる前後左右は車両前進時における前後左右である。
【0013】
図1は本実施形態の車両用シート収納構造が適用された車両の一例であって、前後3列シートを備えた2ボックスタイプの車両を示している。
【0014】
図1および図2に示すように、この車両は車体フロアF上に前方から後方に向けて一列目シート11、二列目シート12および三列目シート13が配置されてなるもので、本実施形態の車両用シート収納構造は、車両の二列目シート12に適用され、さらに詳しくは、二列目シート12の右側の側部シート15と二列目シート12の左側の側部シート16との間に設けられる中央シート(シート)17に適用されている。なお、二列目シート12の中央シート17に限られず、いずれのシートにも勿論適用可能である。
【0015】
側部シート15,16は、いずれも、主として乗員の臀部を支承するシートクッション20とシートクッション20の後端側に立設され主として乗員の背中を支承するシートバック21とを有しており、シートバック21がそのシートクッション20側において左右方向に沿う軸線回りに揺動可能に支持され、いわゆるリクライニング角度を調整可能とされている。また、側部シート15,16は、それぞれ、車体フロアFに対し前後スライド可能とされている。
【0016】
中央シート17は、図3に示すように、両側の側部シート15,16よりも幅が狭いもので、車体フロアFに対し着脱可能とされている。中央シート17は、その下部を構成するシートベース23と、このシートベース23に支持されて主として乗員の臀部を支承するシートクッション24と、シートベース23に支持されて主として乗員の背中を支承するヘッドレストを含むシートバック25とを有している。
【0017】
シートベース23は、シートクッション24およびシートバック25を支持するシートベース本体27と、このシートベース本体27の左右両側から下方に延出するように設けられた左右一対のシート脚部28とを有しており、これらシート脚部28において、車体フロアFに取り付けられている。これらシート脚部28は、車体フロアFに対して着脱自在とされており、さらに、シートベース本体27側を中心に回動することで折り畳み可能とされている。中央シート17は、取り外し時には車体フロアFから完全に分離可能である。
【0018】
中央シート17を、車体フロアFに取り付けられた状態をもって説明すると、シートベース23の左右両側にそれぞれ前後方向に沿って回動軸30が設けられており、これら回動軸30にそれぞれシート脚部28の上部側が回動可能に支持されている。そして、シート脚部28は、図3に示すように、シートベース本体27から鉛直下方に延出する通常状態と、図4に示すように、シートベース本体27に近接しかつ先端側が互いに近接するように折り畳まれる折畳状態との間で回動可能とされている。
【0019】
また、シート脚部28は、上記通常状態においてシートベース本体27に対し固定および固定解除可能とされており、通常状態でシートベース本体27に固定されて車体フロアFに取り付けられる。なお、各シート脚部28は、シートベース本体27に固定された状態から例えばシートベース本体27の後面側に設けられた図示せぬ操作レバーの手動操作がなされるとシートベース本体27に対する固定解除がなされて折り畳み可能となる。なお、各シート脚部28は、同時に折畳状態とされても互いに干渉しないように回動軸30から先端までの長さが設定されている。
【0020】
各シート脚部28のそれぞれの回動軸30に対し反対側には、図示は略すが前部にフックが設けられるとともに後部にロック機構が設けられており、フックが車体フロアFに固定された前側係止部に係止された状態で、ロック機構が車体フロアFに固定された後側係止部に連結および連結解除可能とされている。そして、フックが前側係止部に係止された状態で、ロック機構が後側係止部に連結されることで、中央シート17は車体フロアFに固定される。なお、ロック機構は例えばシートベース本体27の後面側に設けられた図示せぬ操作レバーの手動操作により後側係止部に対する連結解除がなされる。このロック機構の連結解除がなされた状態で中央シート17は車体フロアFから取り外される。シートベース本体27のシート脚部28よりも後側には図5に示す収納ロック機構31が設けられている。
【0021】
シートバック25は、そのシートクッション24側がシートベース本体27の後端側の左右方向に沿う回動軸33を中心に回動可能に支持されており、シートクッション24のほぼ全面に当接する前倒状態と、シートクッション24から起き上がる起立状態との間で回動可能とされている。また、シートバック25は、上記起立状態においては複数の角度位置でシートベース本体27に対し固定および固定解除可能つまりリクライニング角度を調整可能とされており、上記前倒状態となる方向に図示せぬスプリングの付勢力で付勢されている。このシートバックは、例えばシートベース本体27の後部側面側に設けられた図示せぬ操作レバーの手動操作がなされると起立状態におけるシートベース本体に対する固定解除が可能となっており、乗員が着席していない状態で操作レバーの手動操作がなされ固定解除がなされるとスプリングの付勢力で前倒しシートクッション24に重なり合う。
【0022】
以上のような中央シート17は、乗員を着席させる際には、通常状態にあるシート脚部28を介して車体フロアFに取り付けられることになり、シートバック25が起立状態とされる。そして、使用しない場合には、上記状態からシート脚部28の車体フロアFに対する連結を解除することで、図6に示すように、中央シート17を車体フロアFから取り外すことができる。そして、車体フロアFから取り外された中央シート27は、両シート脚部28がシートベース本体27に重なり合うように上記折畳状態とされて、車体フロアFのフロア面から下方に凹む凹部35に収納可能となっている。
【0023】
次に、この凹部35について説明する。
図1に示すように一列目シート11と二列目シート12との間に位置する車体フロアFには、左右方向の中央位置に、車体フロアFのフロア面よりも下側に凹む平面視略四角形状の凹部35が形成されている。この凹部35は、前後方向よりも左右方向の方が長い横長の形状をなしている。そして、上記のように車体フロアFから取り外され両シート脚部28が上記折畳状態とされた中央シート27が、主としてその下部のシートクッション24において車体フロアFから凹む凹部35に収納される。なお、凹部35の後部には、図7に示すように中央シート17の収納ロック機構31を係止する収納係止部36が固定されており、収納ロック機構31は収納係止部36に連結および連結解除可能とされている。なお、収納ロック機構31も例えばシートベース本体27の後面側に設けられた図示せぬ操作レバーの手動操作により収納係止部36に対する連結解除がなされる。
【0024】
そして、この凹部35の上部開口部37の全体を覆うようにして図6に示すように、フロアリッド38が開閉可能に取り付けられている。フロアリッド38は、上部開口部37の前部の左右方向全体を覆う板状の前板部40と、前板部40の後端部の左右方向中央から後方に延出するとともにこの前板部40に対し揺動可能に連結された板状の中央板部41と、前板部40の後端縁部の右側から後方に延出するとともにこの前板部40に対し揺動可能に連結された板状の右板部42と、前板部40の後端縁部の左側から後方に延出するとともにこの前板部40に対し揺動可能に連結された板状の左板部43とで構成されている。中央板部41は、さらに、互いに揺動可能に連結された前小板部45と後小板部46とで構成されている。
【0025】
フロアリッド38の前板部40は、左右方向に延在しており、車体フロアFに固定されて常に凹部35の上部開口部37の前部を覆っている。
【0026】
また、中央板部41の前小板部45は、車体フロアFに固定された状態の前板部40に対し上側の揺動範囲で揺動可能となるように前板部40の後端縁部に連結されている。さらに、後小板部46は、例えば鉛直方向に沿う前小板部45に対し後側の揺動範囲で揺動可能となるように前小板部45の前板部40に対し反対側の端縁部に連結されている。そして、後小板部46には開閉時に手で把持される把持部48が設けられている。
【0027】
左板部43は、車体フロアFに固定された状態の前板部40に対し上側の揺動範囲で揺動可能となるように前板部40の後端縁部に連結されており、同様に、右板部42も、車体フロアFに固定された状態の前板部40に対し上側の揺動範囲で揺動可能となるように前板部40の後端縁部に連結されている。そして、これら左板部43および右板部42の前板部40に対し反対側には開閉時に手で把持される把持部49が設けられている。
【0028】
ここで、中央板部41と前板部40との境界位置と、左板部43と前板部40との境界位置と、右板部42と前板部40との境界位置とは、前後方向に一致しており、また、中央板部41、左板部43および右板部42は、例えば互いに連結および連結解除可能とされている。そして、これら中央板部41、左板部43および右板部42は、連結状態では、中央板部41の前小板部45および後小板部46と左板部43と右板部42とが全て一体となって、上記境界位置を中心に開閉可能となっている一方、連結解除状態ではそれぞれ個別に開閉可能となっている。
【0029】
そして、上記連結解除状態において、図6および図7に示すように、フロアリッド38が凹部35の全体を閉塞させている状態から、中央板部41の後小板部46をその把持部48を介して持ち上げると、図8に示すように、後小板部46はその前端部が上側に位置するように揺動し、前小板部45はその後端部が上側に位置するように揺動する。
【0030】
このようにして前小板部45と後小板部46とが山形をなすように中央板部41を折り曲げることで凹部35の上部開口部37の左右方向における中央の後側を開放した状態で、上記のように車体フロアFから取り外されかつ両シート脚部28が上記折畳状態とされた中央シート17のシートクッション24を、図9に示すように、中央板部41と上部開口部37の開放された後端側とに押し込むようにして上後方から下前方に斜めに挿入する。すると、シートクッション24で押されて中央板部41の後小板部46が前小板部45に重なり合うように揺動することになる。
【0031】
そして、シートクッション24の後端部が前後方向において凹部35と重なり合う位置に位置すると、シートクッション24の後部が下降可能となり、シートクッション24の後部を下降させることで、シートクッション24の全体が凹部35に収納される。このとき、シートベース23の後部の収納ロック機構31が下降することになり、この下降によって収納ロック機構31が凹部35内の収納係止部36に連結されて固定されることになる。また、中央板部41の前小板部45と後小板部46とが互いに重なり合った状態でシートクッション24上に載置される。
【0032】
次に、図10に示すように、中央シート17のシートバック25をシートクッション24に重なり合う方向に前倒状態とする。これにより、中央シート17はそのシートバック25をシートクッション24側に倒した状態で、車体フロアFから凹む凹部35にシートクッション24側が収納された状態となる。また、このとき、中央シート17は中央板部41を挟持する。
【0033】
そして、本実施形態においては、このようにして車体フロアFの凹部35に収納された状態の中央シート17の収納しきれずに凹部35から上側に突出する主にシートバック25で構成される突出部51についてその後部を図11および図12に示すようにコンソールカバー52で覆う。
【0034】
このコンソールカバー52について、突出部51を覆った状態をもって説明すると、突出部51の後側を覆う後板部54と後板部54の左右両端から前方に延出して突出部51の左右両側を覆う一対の側板部55と、これら後板部54および一対の側板部55の上端縁部を結んで突出部51の上側を覆う上板部56とを有しており、中央シート17を収納するため開放されたフロアリッド38の中央板部41と閉状態にある左板部43および右板部42との隙間をも覆うようになっている。
【0035】
コンソールカバー52の上板部56には、図12に示すように、飲料容器を載置させるように断面円形状をなして下側に凹む左右一対の飲料容器載置凹部58と、比較的広い面積で断面略四角形状をなして下側に凹む小物類等の載置が可能なトレー部59とを有している。つまり、この場合のコンソールカバー52は、テーブルとして機能するテーブル兼用カバーであり、主として二列目シート12の乗員によって使用される。
【0036】
コンソールカバー52の上板部56には、図11に示すように、下方に延出する係合凸部60が左右に複数形成されており、これに対応して中央シート17のシートバック25の前倒状態における上面つまり背面にも係合凹部61が左右に複数形成されている。つまり、コンソールカバー52の複数の係合凸部60をシートバック25の複数の係合凹部61に係合させることで、コンソールカバー52は位置ずれが規制されて車体フロアF側に固定される。
【0037】
以上に述べたように、本実施形態の車両用シート収納構造によれば、使用しない場合に中央シート17をそのシートバック25をシートクッション24側に倒した状態で、車体フロアFから凹む凹部35に収納できるため、収納される中央シート17の元の配置カ所について新たな空間を確保できるとともに、荷室スペースを減らすことなく、使用しない中央シート17を車両内に収納することができる。しかも、中央シート17の凹部35から上側に突出する突出部51をコンソールカバー52で覆うため、中央シート17を収納した後の車体フロアF側をコンソールとして使用できる。したがって、使用しない中央シート17を効率的に車両内に収納できる。加えて、中央シート17を車体フロアFから突出させて収納するので、車体の凹部35を浅くでき、最低地上高を維持して車体フロアFが下げられ乗り降りし易くなり、車高が低くできるので立体駐車場の利用もでき便利である。
【0038】
また、中央シート17が車体フロアF側から取り外された状態で、車体フロアFの凹部35に収納されるため、複雑なリンク機構等を設けることなく、簡単に中央シート17を車体フロアFの凹部35に収納することができる。したがって、コスト増を抑制することができる。
【0039】
さらに、中央シート17はそのシート脚部28が折り畳まれて車体フロアFの凹部35に収納されるため、中央シート17をコンパクトにして収納できる。したがって、中央シート17を収納するための車体フロアFの凹部35の特に深さを浅くできる。
【0040】
なお、上記においては、車体フロアFの凹部35に収納された状態の中央シート17の収納しきれずに凹部35から上側に突出する主にシートバック25で構成される突出部51について、その後部側をコンソールカバー52で覆う場合を例にとり説明したが、図13および図14に示すように突出部51の全体をコンソールカバー63で覆うようにしても良い。
【0041】
つまり、このコンソールカバー63について、突出部51を覆った状態をもって説明すると、突出部51の後側を覆う後板部64と、突出部51の前側を覆う前板部65と、後板部54の左右両端から前方に延出しかつ前板部65の左右両端から後方に延出して突出部51の左右両側を覆う一対の側板部66と、これら前板部65、後板部64および一対の側板部66を結んで突出部51の上側を覆う上板部67とを有しており、上板部67には、飲料容器を載置させるように断面円形状をなして下側に凹む左右一対の飲料容器載置凹部68と、比較的広い面積で断面略四角形状をなして下側に凹む小物類等の載置が可能なトレー部69とを有している。つまり、この場合のコンソールカバー63も、主として二列目シート12の乗員によって使用されるテーブルとして機能するテーブル兼用カバーである。
【0042】
また、この場合のコンソールカバー63の上板部67にも、下方に延出する係合凸部70が左右に複数形成されており、これに対応してシートバック25の前倒状態における上面つまり背面にも係合凹部71が左右に複数形成されている。
つまり、コンソールカバー63の複数の係合凸部70をシートバック25の複数の係合凹部71に係合させることで、コンソールカバー63は、位置ずれが規制されて車体フロアF側に固定される。なお、コンソールカバー63と中央シート17の突出部51との大きさを合わせれば、コンソールカバー63を突出部51に嵌め合わせることでコンソールカバー63の位置ずれを規制することも可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係る発明によれば、シートをそのシートバックをシートクッション側に倒した状態で、車体フロアから凹む凹部に収納するため、収納されるシートの元の配置カ所について新たな空間を確保できるとともに、荷室スペースを減らすことなく、使用しないシートを車両内に収納することができる。しかも、シートの凹部から上側に突出する突出部をコンソールカバーで覆うため、シートを収納した後の車体フロア側をコンソールとして使用できる。
したがって、使用しないシートを効率的に車両内に収納できる。加えて、シートをフロアから突出させて収納するので、車体の凹部を浅くでき、最低地上高を維持してフロアが下げられ乗り降りし易くなり、車高が低くできるので立体駐車場の利用もでき便利である。
【0044】
請求項2に係る発明によれば、シートが車体フロアから取り外された状態で、車体フロアの凹部に収納されるため、複雑なリンク機構等を設けることなく、簡単にシートを車体フロアの凹部に収納することができる。したがって、コスト増を抑制することができる。
【0045】
請求項3に係る発明によれば、シートはその脚部が折り畳まれて車体フロアの凹部に収納されるため、シートをコンパクトにして収納できる。したがって、シートを収納するための車体フロアの凹部を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造が適用される車両の概略側面図である。
【図2】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造が適用される車両内部の平面図である。
【図3】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造が適用される中央シートを含む二列目シートを示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造が適用される中央シートを示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造が適用される中央シートを示す側面図である。
【図6】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造が適用される車両内部の平面図であって中央シートを取り外した状態を示すものである。
【図7】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造におけるシート収納前の状態を示す側断面図である。
【図8】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造におけるシート収納時の初期段階の状態を示す側断面図である。
【図9】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造におけるシート収納時の図8の後の状態を示す側断面図である。
【図10】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造におけるシート収納時の図9の後の状態を示す側断面図である。
【図11】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造を示す側断面図である。
【図12】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造を示す斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造の別の例を示す側断面図である。
【図14】本発明の一実施形態の車両用シート収納構造の別の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
17 中央シート(シート)
24 シートクッション
25 シートバック
28 シート脚部(脚部)
35 凹部
51 突出部
52,63 コンソールカバー
F 車体フロア
Claims (3)
- シートをそのシートバックをシートクッション側に倒した状態で、車体フロアから凹む凹部に収納し、前記シートの前記凹部から上側に突出する突出部をコンソールカバーで覆うことを特徴とする車両用シート収納構造。
- 前記シートは、前記車体フロアに着脱可能とされており、前記車体フロアから取り外された状態で、前記凹部に収納されることを特徴とする請求項1記載の車両用シート収納構造。
- 前記シートは、その下部の脚部において前記車体フロアに着脱可能とされており、前記車体フロアに対し取り外され、前記脚部が折り畳まれた状態で、前記凹部に収納されることを特徴とする請求項2記載の車両用シート収納構造。
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