JP2004243708A - インクジェット式プリント装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像形成対象部材ITに対してインクを吐出するインク吐出ヘッド31と、そのインク吐出ヘッド31を設定方向で走査する走査手段SCと、前記インク吐出ヘッド31の走査範囲内の設定位置において前記インク吐出ヘッド31から吐出されたインクを前記設定位置の近傍空間から除去するためのインク除去手段IRとが備えられたインクジェット式プリント装置において、前記インク除去手段IRは、前記設定位置の近傍に開口部51aを有するダクト51と、そのダクト51内の空気を吸引する吸引手段と、前記開口部に配置されたインク吸収部材53とを備えて構成され、前記インク吸収部材53において前記インク吐出ヘッド31の通過空間側を向くインク吸収面の近傍で、前記吸引手段による空気流が形成されるように構成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成対象部材に対してインクを吐出するインク吐出ヘッドと、そのインク吐出ヘッドを設定方向で走査する走査手段と、前記インク吐出ヘッドの走査範囲内の設定位置において前記インク吐出ヘッドから吐出されたインクを前記設定位置の近傍空間から除去するためのインク除去手段とが備えられたインクジェット式プリント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかるインクジェット式プリント装置では、例えば記録紙等の画像形成対象部材に向けてインクの微小液滴を吐出して、前記画像形成対象部材上に文字や図形あるいは写真画像等の各種の画像を記録形成する装置である。
このような形式のプリント装置においては、画像形成のためのインク吐出を行うインク吐出ヘッドを走査手段にて設定方向(主走査方向)に走査しながら、画像形成対象部材上に画像を記録形成する。
【0003】
又、インク吐出ヘッドは、インク吐出ノズルからインクの微小液滴を吐出するという構成上、吐出するインクの液滴形状及び吐出量を安定化するためにはインク吐出ヘッドにおけるインクのメニスカス状態を整える必要がある。
このため、従来、下記特許文献1及び下記特許文献2に記載のように、インク吐出ヘッドの走査範囲内の設定位置において、インク吐出を行ういわゆるフラッシング動作を行うことが考えられている。
前記フラッシング動作によって吐出したインク液滴を放置したのでは、そのインク液滴が浮遊移動して装置の機構部分や画像形成対象部材等に付着してそれらを汚損してしまうことになる。
【0004】
そこで、下記特許文献1では、前記フラッシング動作を行う所定位置に多孔質シートを設置して、フラッシング動作によって吐出されたインクをその多孔質シートに吸着させるようにしている。
又、下記特許文献2では、前記フラッシング動作を行う所定位置に、ファンにより吸引されるボックスを配置して、インク吐出ヘッドから吐出されたインク液滴を吸引排出している。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−153621号公報
【特許文献2】
特開2001−191557号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構成のうち、多孔質シートに吐出されたインクを吸着させる構成では、インク吐出ヘッドから多孔質シートに向けてインクを吐出した際に、吐出されたインクそのものが、あるいは、多孔質シートに到達したものの吸収されずに跳ね返されたものが、インク吐出ヘッドの高速移動によって発生する空気流に巻き上げられてインクミストとして浮遊し、画像形成対象部材や他の機構部品等に付着してしまう場合があった。
又、フラッシング動作時に吐出されたインクの微小液滴をボックスに吸引する形式では、確実にインクを吸引するようにファンの吸引力を十分に大きくすると、吸引したインクがそのファンを通過してボックスの外部に排出されてしまい、そのファンの近くに存在する機構部品等に付着してしまう。更に、そのような吸引したインクの排出を防止するためにフィルタ等を備えると十分な吸引力が得られず、インクの吸引が不十分になってしまう。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、前記フラッシング動作時に吐出されたインクを確実に除去する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記請求項1記載の構成を備えることにより、画像形成対象部材に対してインクを吐出するインク吐出ヘッドと、そのインク吐出ヘッドを設定方向で走査する走査手段と、前記インク吐出ヘッドの走査範囲内の設定位置において前記インク吐出ヘッドから吐出されたインクを前記設定位置の近傍空間から除去するためのインク除去手段とが備えられたインクジェット式プリント装置において、前記インク除去手段は、前記設定位置の近傍に開口部を有するダクトと、そのダクト内の空気を吸引する吸引手段と、前記開口部に配置されたインク吸収部材とを備えて構成され、前記インク吸収部材において前記インク吐出ヘッドの通過空間側を向くインク吸収面の近傍で、前記吸引手段による空気流が形成されるように構成されている。
【0008】
すなわち、インク吐出ヘッドの走査範囲内の設定位置にインク吸収部材を配置して、前記フラッシング動作によって吐出されたインクを吸収させるのであるが、単にインク吸収部材を配置するのではなく、吸引手段にて吸引されるダクトの開口部に前記インク吸収部材を配置して、インク吸収部材におけるインク吸収面の近傍で前記吸引手段による空気流が形成されるようにするのである。
従って、前記フラッシング動作によって吐出されたインクが前記インク吸収部材に到達する前に高速移動するインク吐出ヘッドにより発生する空気流によって巻き上げられたり、あるいは、インク吸収部材に到達したものの吸収されずに跳ね返されたりしたものが高速移動するインク吐出ヘッドにより発生する空気流によって巻き上げられたりすることが、前記吸引手段によって形成される空気流の吸引作用によって抑制される。
【0009】
しかも、前記フラッシング動作によって吐出されたインクのうちの多くの部分が前記インク吸収部材に吸収されるので、ダクトの奥へ吸引されて行くインクの量がそれほど多くないため、それほど大きくないダクトで前記吸引手段による吸引力をある程度強くしても、インクミストがダクト外へ排出されてしまうのを十分に抑制できる。
もって、前記フラッシング動作時に吐出されたインクを確実に除去できるものとなった。
【0010】
又、上記請求項2記載の構成を備えることにより、前記インク吸収面が、前記インク吐出ヘッドの走査方向から傾斜した姿勢で配置されている。
従って、前記フラッシング動作によって吐出されて前記インク吸収部材の前記インク吸収面に到達したインクは、そのインク吸収面で跳ね返されても、インクの飛来方向から傾いた方向に飛散する確率が高くなり、インクの飛来方向に飛散する場合に比べて、より確実に前記吸引手段による空気流に捕捉されるものとなる。
もって、インク吐出ヘッドの高速走査により発生する空気流にインクが巻き上げられるのをより一層抑制することができる。
【0011】
又、上記請求項3記載の構成を備えることにより、前記インク吸収部材は、前記開口部における空気流路の中心軸を挟んで両側に位置し、且つ、その両側のインク吸収部材の接近する側が、前記通過空間から遠い側となるように配置されている。
すなわち、前記インク吸収部材を配置するについて、前記吸引手段により吸引される空気流路の中心軸を挟む状態でその中心軸の両側に傾斜姿勢で位置させることで、中心軸の両側の前記インク吸収面で跳ね返されたインクが前記空気流路の中央に集まる状態で飛散することになる。
もって、その飛散したインクが効率良く前記吸引手段にて吸引除去されることになり、より一層確実に前記フラッシュ動作時に吐出されたインクを除去することができる。
【0012】
又、上記請求項4記載の構成を備えることにより、前記インク吸収部材は、前記空気流路の中心軸に沿う面に対して対称姿勢となるように、スリット状の空気通過孔の両側に一対で配置されている。
従って、一対のインク吸収部材を若干離間させて前記開口部に配置するだけの簡素な構成で前記フラッシング動作時に吐出されたインクの確実な除去が可能となり、装置の低コスト化を図ることができる。
【0013】
又、上記請求項5記載の構成を備えることにより、前記一対のインク吸収部材における前記インク吸収面が略90度をなすように配置されている。
すなわち、一対のインク吸収部材間に形成される空気流路の大きさと、前記開口部での前記ダクトの大きさとを一定にした状態で、一対の前記インク吸収面がなす角度を変化させて、前記フラッシング動作のインクの除去能力を評価したところ、一対のインク吸収面のなす角度を狭角側に変化させると前記インクの除去能力が向上する傾向があるものの、90度より更に狭角側に変化させると却って前記除去能力が低下してしまうことが実験により確かめられた。
そこで、一対の前記インク吸収面のなす角度を最適の略90度とすることで、前記フラッシング動作時に吐出されたインクを極めて効率良く除去することができる。
【0014】
又、上記請求項6記載の構成を備えることにより、前記インク吸収部材を支持する支持部材が、前記開口部に対して着脱自在に備えられている。
従って、前記インク吸収部材に吸収されるインクが飽和して、前記インク吸収部材のインク吸収能力が低下したときに、簡単にインク吸収部材を未使用のものと交換できるものとなり、装置のメンテナンスを簡単化することができる。
【0015】
又、上記請求項7記載の構成を備えることにより、前記インク吸収部材が、多孔質部材にて構成されている。
すなわち、前記インク吸収部材としては、例えば、繊維を絡めたような部材にて構成することも可能であるが、上記のように多孔質部材で前記インク吸収部材を構成することで、体積の増大によりインクの吸収能力を容易に向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のインクジェット式プリント装置を、写真プリントシステムに備えた場合の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態で例示する写真プリントシステムDPは、図5に示すように、現像処理済みの写真フィルム1(以下、単に「フィルム1」と略称する)の駒画像を読取る写真フィルム読取装置FSと、写真フィルム読取装置FSにて読み取った駒画像を記録紙2にプリントするプリンタ部EPとから構成されている。
【0017】
〔写真フィルム読取装置FSの概略構成〕
写真フィルム読取装置FSの筐体内には、図5に概略的に示すように、ハロゲンランプ10と、光ファイバー束にて構成されるライトガイド11と、フィルム1の駒画像を光電変換するCCDラインセンサユニット13と、フィルム1の画像をCCDラインセンサユニット13上に結像させるためのレンズ14と、光路を90度屈曲させるためのミラー15と、CCDラインセンサユニット13の出力信号を増幅及びA/D変換等する信号処理回路16とが設けられ、更に、ハロゲンランプ10とライトガイド11の光入射端との間には、装置調整用のセットアップフィルタ17が光路に対して出退可能に配置され、このセットアップフィルタ17を出退駆動するためにモータ18が備えられている。
写真フィルム読取装置FSの筐体外部には、ライトガイド11の光出射端の下部に位置する状態で、図示を省略するフィルム搬送機構やフィルムマスク等が備えられてフィルム1を所定の読取り位置に位置させるフィルムマスクユニット12が着脱自在に備えられている。
【0018】
CCDラインセンサユニット13は、約5000個のCCD素子をフィルム1の幅方向に配列したCCDラインセンサを3列に並べて備えており、各CCDラインセンサの受光面には夫々赤色、緑色、青色のカラーフィルタが形成されて、フィルム1の駒画像を色分解して検出する。
写真フィルム読取装置FSでは、フィルムマスクユニット12にフィルム1がセットされると、フィルム搬送機構にてフィルム1の搬送が開始され、駒画像が順次読み取られて、赤色、緑色、青色毎のデジタル画像データとしてプリンタ部EPに出力される。
【0019】
〔プリンタ部EPの全体構成〕
プリンタ部EPは、図5に示すように、写真フィルム読取装置FSとは別体で構成されており、筐体内部に、記録紙2に対してインクを吐出することにより記録紙2上に画像を形成するインクジェット式プリント装置20と、写真フィルム読取装置FSの信号処理回路16から入力された画像データに対して所定の画像処理を施すと共に、画像処理後の画像データをインクジェット式プリント装置20にてプリントするための画像データに変換処理する主制御装置21と、主制御装置21にて処理された画像データをインクジェット式プリント装置20へ送るための画像データに編成するデータ出力装置22と、記録紙ロール23から記録紙2を引き出し搬送する記録紙搬送系PTと、その記録紙搬送系PTにて搬送される記録紙2を所定のプリントサイズに切断するためのカッタ24とが設けられ、インクジェット式プリント装置20にてプリント処理された記録紙2は、カッタ24にて所定のプリントサイズに切断された後、筐体外部に備えられたトレー25上に排出される。
【0020】
主制御装置21には、プリント画像をシミュレートして表示するためのモニタ26と、操作者がそのモニタ26に表示されたシミュレート画像を観察して画像処理の補正量を指示入力するための操作卓27と、MOドライブ装置やCD−Rドライブ装置等の外部入出力装置28とが接続されている。外部入出力装置28を備えることによって、写真フィルム読取装置FSから入力されたフィルム1の画像データ以外に、CD−Rメディアやメモリカード等の各種の記録媒体に記録された画像データによって写真プリントを作製することができると共に、写真フィルム読取装置FSにて読み取った画像データをそれらの記録媒体に記録保存することができる。又、主制御装置21は、写真プリントシステムDP全体の動作の管理をも行っており、モニタ26は各種の制御情報の表示等にも利用され、操作卓27からは各種制御情報を指示入力することができる。
【0021】
〔インクジェット式プリント装置20の概略構成〕
インクジェット式プリント装置20は、図5に概略的に示すように、略45度で上昇搬送される記録紙2に対してプリント動作するように配置され、図1及び図5等に示すように、本実施の形態における画像形成対象部材ITである記録紙2に対してインクを吐出するインク吐出ヘッド31と、インク吐出ヘッド31を制御するヘッドコントローラ32と、インク吐出ヘッド31を設定方向で走査する走査手段SCと、インク吐出ヘッド31が所定位置で前記フラッシング動作を実行した時に吐出したインクを前記所定位置の近傍空間から除去するインク除去手段IRとが備えられて構成されている。
【0022】
インク吐出ヘッド31は、斜め下方から見た状態で示す図4のように、インク吐出ヘッド31の底部には、矢印Bで示す記録紙2の搬送方向(いわゆる副走査方向)に多数のインク吐出ノズル41aを配列して備えたノズルユニット41が取付けられている。
インク吐出ノズル41aは使用するインクの色毎に1列備えられており、図4では、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの各色毎に、合計で4列のインク吐出ノズル41aが備えられる場合を例示している。
【0023】
インク吐出ヘッド31を設定方向(いわゆる主走査方向)に走査する走査手段SCは、図1に示すように、インク吐出ヘッド31を支持案内するガイドロッド31aと、インク吐出ヘッド31を移動駆動するためのヘッド走査用モータ45と、ヘッド走査用モータ45の回転軸に取付けられた駆動側プーリ45aと従動側プーリ45bとの間に掛け回されたタイミングベルト46とが備えられて構成され、タイミングベルト46の一部がインク吐出ヘッド31に固定されている。
インク吐出ヘッド31は、ヘッド走査用モータ45の回転に伴って、ガイドロッド31aに案内される状態で、図1及び図4において矢印Aで示すガイドロッド31aの長手方向に沿って移動する。
【0024】
本実施の形態では、図1に示すように、2列で搬送される記録紙2に対して画像をプリントできるように構成する場合を例示しており、インク吐出ヘッド31は、それの走査範囲内における2箇所の設定位置で前記フラッシング動作を行えるように構成されている。
これに対応して、同一のインク除去手段IRが2つ設けられ、2箇所の前記設定位置夫々でのフラッシング動作で吐出されたインクを吸引除去する。
【0025】
各インク除去手段IRは、図3の部分断面図に示すように、略V字状の空気流路を形成するダクト51と、そのダクト51の一端に配置されてダクト51内の空気を吸引する吸引手段APとして排気ファン52とが備えられ、ダクト51の他端側の開口部51aが、図1に示すように、インク吐出ヘッド31の主走査方向に沿って2箇所に位置するように配置されている。2つのダクト51の開口部51aの配置位置は、インク吐出ヘッド31が前記フラッシング動作を行う2つの前記設定位置に対応して前記設定位置の近傍に位置するものであり、インク吐出ヘッド31は、ダクト51の開口部51aに向けてフラッシング動作を行う。
ダクト51内には、吸引したインクミストを捕捉するための仕切板56が複数個備えられ、更に、略V字状のダクト51の底部には、ダクト51内で滴下したインクをダクト51外へ排出するための排出孔51bが形成されている。
【0026】
ダクト51の開口部51aには、インク吸収部材53が支持部材54に支持された状態で配置されている。本実施の形態では、インク吸収部材53は多孔質部材、より具体的には、多孔質のポリエチレンにて、長方形の薄板状に形成されている。
インク吸収部材53は、ダクト51の開口部51aをインク吐出ヘッド31からのインク吐出方向視で示す図2(a)及びダクト51の開口部51a近傍を副走査方向視(図2(a)において矢印Cで示す方向視)の拡大断面図で示す図2(b)のように、インク吸収部材53においてインク吐出ヘッド31の通過空間を向くインク吸収面53aが、インク吐出ヘッド31の走査方向(矢印Aで示す方向)から傾斜した姿勢で配置され、開口部51aにおける空気流路の中心軸αを挟んで両側に位置し、その両側のインク吸収部材53の接近する側(図2(b)における下方側)が、インク吐出ヘッド31の通過空間から遠い側となるように配置されている。
より具体的には、前記空気流路の中心軸αに沿う面に対して対称姿勢となるように、スリット状の空気通過孔55の両側に一対で配置されている。
一対のインク吸収部材53におけるインク吸収面53aは、実験によって最も効率良く吐出インクを除去できた角度である略90度をなすように配置している。
【0027】
インク吸収部材53を上記のように配置することで、インク吸収面53a近傍で、排気ファン52による空気流が形成されている。
インク吸収部材53を支持する支持部材54は、ダクト51の開口部51aに対して着脱自在であり、インク吸収部材53のインク吸収能力が低下したときに、支持部材54ごとインク吸収部材53を交換することができる。
【0028】
〔写真プリントの作製動作〕
次に、上記構成の写真プリントシステムDPによる写真プリントの作製動作を概略的に説明する。
操作者が写真フィルムの駒画像について写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置21は、写真フィルム読取装置FSに対して写真フィルムの読み取りを指令し、写真フィルム読取装置FSからその写真フィルムの画像データを順次受取って、各種の画像処理を施して内蔵メモリに記録する。
一方、操作者がメモリーカード,MOあるいはCD−R等の記録媒体に記録された画像データについて写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置21は、外部入出力装置28の該当するドライブに画像データの読み取りを指令し、そのドライブから画像データを順次受取って、内蔵メモリに記録する。
【0029】
主制御装置21は、入力された画像データに基づいてシミュレート画像を演算しモニタ26に表示する。
操作者は、このモニタ26上のシミュレート画像を観察して、適宜に操作卓27から画像補正指示情報の入力操作を行う。
主制御装置21は、入力された前記画像補正指示情報を反映した状態でプリント用の画像データを生成し、データ出力装置22に送る。
データ出力装置22は、前記走査手段SCの走査駆動と同期してヘッドコントローラ32へ順次画像データを送信する。
【0030】
ヘッドコントローラ32は、インク吐出ノズル単位でデータ出力装置22から受け取った画像データに基づいて、各インク吐出ノズル41a毎にインク吐出の有無及びインクの吐出量を制御する。
ヘッドコントローラ32の制御によってインク吐出ノズル41aからインクを吐出させながら前記走査手段SCにてインク吐出ヘッド31を主走査方向に移動させるプリント動作と、記録紙2を設定長搬送する記録紙搬送動作を交互に繰り返して、記録紙2上に画像をプリント形成する。
ヘッドコントローラ32は、上記プリント動作において、適宜のタイミングで、前記設定位置すなわち前記ダクト51の開口部51a近傍を通過するときに、前記フラッシング動作を行う。
そのフラッシング動作によって吐出されたインクは、大部分がインク吸収部材53に吸収され、残りの部分は排気ファン52によって空気通過孔55を経て吸引される。排気ファン52にて吸引されたインクミストは、排気ファン52に到達するまでに滴下して、排出孔51bから排出される。
【0031】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、一対のインク吸収部材53をスリット状の空気通過孔55の両側に対称に配置しているが、例えば、薄板状のインク吸収部材53を円錐形状に形成すると共に、それの頂部にダクト51の内部空間と連通する開口を形成する等、インク吸収部材53の形状及び配置形態は種々変更可能である。
(2)上記実施の形態では、インク吐出ヘッド31を主走査方向に走査する走査手段SCとして、ヘッド走査用モータ45にてタイミングベルト46を巻回駆動する場合を例示しているが、例えば、インク吐出ヘッド31をリニアモータにて駆動する等、走査手段SCの具体構成は種々変更可能である。
【0032】
(3)上記実施の形態では、ダクト51内の空気を吸引する吸引手段APとして排気ファン52を例示しているが、吸気ポンプ等の各種の吸引手段APを用いることができる。
(4)上記実施の形態では、インク吸収部材53を多孔質部材にて形成した場合を例示しているが、例えば各種の繊維を撚りあわせたもの等で構成する等、インク吸収部材53の具体構成は種々変更可能である。
(5)上記実施の形態では、画像形成対象部材ITとして記録紙2を例示しているが、布あるいは樹脂フィルム等の種々の部材を画像形成対象部材ITとして取り扱うことができる。
(6)上記実施の形態では、インク吐出ヘッド31の走査範囲内における2箇所を前記設定位置として前記フラッシング動作を行う場合を例示しているが、前記フラッシング動作を行う前記設定位置は、1箇所でも良いし3箇所以上でも良い。
【0033】
【発明の効果】
上記請求項1記載の構成によれば、前記フラッシング動作によって吐出されたインクが前記インク吸収部材に到達する前に高速移動するインク吐出ヘッドにより発生する空気流によって巻き上げられたり、あるいは、インク吸収部材に到達したものの吸収されずに跳ね返されたりしたものが高速移動するインク吐出ヘッドにより発生する空気流によって巻き上げられたりすることが、前記吸引手段によって形成される空気流の吸引作用によって抑制される。
【0034】
しかも、前記フラッシング動作によって吐出されたインクのうちの多くの部分が前記インク吸収部材に吸収されるので、ダクトの奥へ吸引されて行くインクの量がそれほど多くないため、それほど大きくないダクトで前記吸引手段による吸引力をある程度強くしても、インクミストがダクト外へ排出されてしまうのを十分に抑制できる。
もって、前記フラッシング動作時に吐出されたインクを確実に除去できるものとなった。
【0035】
又、上記請求項2記載の構成によれば、前記フラッシング動作によって吐出されて前記インク吸収部材の前記インク吸収面に到達したインクは、そのインク吸収面で跳ね返されても、インクの飛来方向から傾いた方向に飛散する確率が高くなり、インクの飛来方向に飛散する場合に比べて、より確実に前記吸引手段による空気流に捕捉されるものとなる。
もって、インク吐出ヘッドの高速走査により発生する空気流にインクが巻き上げられるのをより一層抑制することができる。
【0036】
又、上記請求項3記載の構成によれば、前記インク吸収部材を配置するについて、前記吸引手段により吸引される空気流路の中心軸を挟む状態でその中心軸の両側に傾斜姿勢で位置させることで、中心軸の両側の前記インク吸収面で跳ね返されたインクが前記空気流路の中央に集まる状態で飛散することになる。
もって、その飛散したインクが効率良く前記吸引手段にて吸引除去されることになり、より一層確実に前記フラッシュ動作時に吐出されたインクを除去することができる。
【0037】
又、上記請求項4記載の構成によれば、一対のインク吸収部材を若干離間させて前記開口部に配置するだけの簡素な構成で前記フラッシング動作時に吐出されたインクの確実な除去が可能となり、装置の低コスト化を図ることができる。
又、上記請求項5記載の構成によれば、実験の結果から、一対の前記インク吸収面がなす角度を略90度とすることで、前記フラッシング動作時に吐出されたインクを極めて効率良く除去することができるものとなった。
【0038】
又、上記請求項6記載の構成によれば、前記インク吸収部材に吸収されるインクが飽和して、前記インク吸収部材のインク吸収能力が低下したときに、簡単にインク吸収部材を未使用のものと交換できるものとなり、装置のメンテナンスを簡単化することができる。
又、上記請求項7記載の構成によれば、多孔質部材で前記インク吸収部材を構成することで、体積の増大によりインクの吸収能力を容易に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる要部斜視図
【図2】本発明の実施の形態にかかるインク吸収部材の配置を示す図
【図3】本発明の実施の形態にかかる要部断面図
【図4】本発明の実施の形態にかかるインク吐出ヘッドの下方側からの斜視図
【図5】本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムの概略構成図
【符号の説明】
AP 吸引手段
IT 画像形成対象部材
IR インク除去手段
SC 走査手段
31 インク吐出ヘッド
51 ダクト
51a 開口部
53 インク吸収部材
53a インク吸収面
54 支持部材
55 空気通過孔
Claims (7)
- 画像形成対象部材に対してインクを吐出するインク吐出ヘッドと、そのインク吐出ヘッドを設定方向で走査する走査手段と、前記インク吐出ヘッドの走査範囲内の設定位置において前記インク吐出ヘッドから吐出されたインクを前記設定位置の近傍空間から除去するためのインク除去手段とが備えられたインクジェット式プリント装置であって、
前記インク除去手段は、前記設定位置の近傍に開口部を有するダクトと、
そのダクト内の空気を吸引する吸引手段と、前記開口部に配置されたインク吸収部材とを備えて構成され、
前記インク吸収部材において前記インク吐出ヘッドの通過空間側を向くインク吸収面の近傍で、前記吸引手段による空気流が形成されるように構成されているインクジェット式プリント装置。 - 前記インク吸収面が、前記インク吐出ヘッドの走査方向から傾斜した姿勢で配置されている請求項1記載のインクジェット式プリント装置。
- 前記インク吸収部材は、前記開口部における空気流路の中心軸を挟んで両側に位置し、且つ、その両側のインク吸収部材の接近する側が、前記通過空間から遠い側となるように配置されている請求項2記載のインクジェット式プリント装置。
- 前記インク吸収部材は、前記空気流路の中心軸に沿う面に対して対称姿勢となるように、スリット状の空気通過孔の両側に一対で配置されている請求項3記載のインクジェット式プリント装置。
- 前記一対のインク吸収部材における前記インク吸収面が略90度をなすように配置されている請求項4記載のインクジェット式プリント装置。
- 前記インク吸収部材を支持する支持部材が、前記開口部に対して着脱自在に備えられている請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット式プリント装置。
- 前記インク吸収部材が、多孔質部材にて構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット式プリント装置。
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