JP2004243019A - シートのリクライニングアジャスタ - Google Patents

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Kiyonori Umezaki
幾世紀 梅▲崎▼
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Abstract

【課題】可動部材の数を極力少なくするとともに大荷重にも耐えうる十分なロック強度を持つシートのリクライニングアジャスタを提供すること。
【解決手段】複数のガイド部材2の間にロックプレート4を設け、ロックプレート4の係止歯41aを対向する内歯34と噛合させることで通常のロックを行うとともに、ロックプレート4の摺動方向と略直交する方向に摺動可能な補助ロックプレート27を設け、車両の衝突等により大荷重が加わった場合には、ロックプレート4に加えて、補助ロックプレート27の係止歯27bを対向する内歯34に噛合させるようにした。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートのリクライニングアジャスタの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シートクッションとシートバックとの間に介設されたシートのリクライニングアジャスタは、シートクッション及びこのシートクッションに傾倒可能に取り付けられたシートバックのいずれか一方に固定された第1ブラケットと、他方に固定され、かつ、第1ブラケットに回動中心回りに相対回動可能に連結された第2ブラケットとの間に介設されている。
【0003】
かかるリクライニングアジャスタには、第1ブラケットと第2ブラケットとの間に介設され、かつ、上記回動中心と同心の支持軸回りに共回り可能に固定されたカムが設けられている。このカムは、支持軸の正逆回動によって先端面に係止歯を備えたロックプレートを第1及び第2ブラケット間で径方向に正逆移動させるものである。また、第1ブラケットには、径方向に延びる互いに平行な対向壁を備えた案内溝が設けられ、ロックプレートがカムの回動で案内溝内を正逆移動することによって係止歯が案内溝から出没するようになっている。
【0004】
一方、第2ブラケットには、上記回転中心と同心の円弧軌跡に沿って内歯が形成されている。これによってカムの回動でロックプレートが案内溝から外方に突出し、その係止歯が内歯に噛合することによって第1ブラケットと第2ブラケットとの相対回動が規制されるとともに、カムの逆回動で係止歯の内歯に対する噛合が解除されることにより、第1ブラケットと第2ブラケットとが相対回動し得るようになる。
【0005】
したがって、支持軸に操作桿を取り付け、この操作桿の操作で支持軸を正逆回動することにより、係止歯を内歯に噛合させてシートバックの傾倒位置をロックすることができるとともに、係止歯と内歯との噛合を解除して傾倒位置の変更を行うことが可能になる(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、カムの回動により径方向に摺動する複数のロックプレートを所定の間隔で設けるとともに、これら複数のロックプレートの間に補助ロックプレートを設け、シートバックに大荷重が加わると補助ロックプレートの係止歯を内歯に噛合させて車両の衝突等により加わる大荷重に対抗するようにしたものも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−342370号公報(第4−5頁、図5)
【特許文献2】
特開2000−245561号公報(第4−5頁、図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載のリクライニングアジャスタにあっては、シートバックに大荷重が加わりロックプレートが案内溝の側壁を圧縮して肉ずれが発生すると、ロックプレートが傾斜し、ロックプレートの係止歯と内歯との噛合状態が甘くなり、ロック強度が低下する場合があった。
【0009】
また、特許文献2に記載のリクライニングアジャスタにおいては、大荷重入力時に補助ロックプレートを内歯と噛合させるためのストップ部材がロックプレートと補助ロックプレートとの間に設けられており、可動部材が多いことから、製作工数あるいは組み付け工数の増加を惹起するとともに、信頼性の点でまだまだ改善の余地があった。
【0010】
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、可動部材の数を極力少なくするとともに大荷重にも耐えうる十分なロック強度を持つシートのリクライニングアジャスタを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、シートクッションに固定される第1ブラケットと、シートクッションに対し傾倒自在のシートバックに固定される第2ブラケットと、該第1及び第2ブラケット間に回動自在に取り付けられたカムと、該カムの回動に連係して上記第1及び第2ブラケット間で径方向に出没するとともに係止歯が形成された噛合部を有する一対のロックプレートとを備え、上記第1ブラケットは上記ロックプレートの出没を案内する第1の案内溝が形成された複数のガイド部材を有する一方、上記第2ブラケットは上記複数のガイド部材が装着される装着凹部を有し、該装着凹部の内周面に上記第1の案内溝から突出状態の上記ロックプレート先端の係止歯と噛合する内歯が形成されたシートのリクライニングアジャスタにおいて、上記複数のガイド部材の間に補助ロックプレートを案内する第2の案内溝を形成し、シートバックに荷重が入力され上記ロックプレートが傾くと、該ロックプレートの一部により上記補助ロックプレートを外方に摺動させて上記補助ロックプレートに形成された係止歯を上記第2ブラケットの内歯に噛合させるようにしたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、上記ロックプレートの摺動方向と上記補助ロックプレートの摺動方向が略直交することを特徴とする。
【0013】
さらに、請求項3に記載の発明は、上記ロックプレートは、上記補助ロックプレートの内縁部に摺接する脚部を有し、該脚部により上記補助ロックプレートを押圧するようにしたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1乃至図4は、シートの両側に取り付けられる本発明にかかるリクライニングアジャスタを示しており、シートクッションに対しシートバックを傾倒自在に保持するためのものである。
【0015】
リクライニングアジャスタ1は、シートクッション(図示せず)に固定される第1ブラケット2と、シートバック(図示せず)に第1ブラケット2に対向して固定される第2ブラケット3と、第1及び第2ブラケット2,3間に介設される一対のロックプレート4と、一対のロックプレート4を離接する方向に移動させるカム5と、カム5を軸心回りに正逆回動操作する操作レバー7と、この操作レバー7を抜け止めして保持する保持プレート8とを備えている。
【0016】
第1ブラケット2は上部が円形に形成され、操作レバー7の一部を突設させたカム5との嵌合部7aが嵌入する嵌入孔21が上記上部円形の中心部分に穿設されるとともに、左方の面(図4における左方、すなわち第2ブラケット3との対向面)には、上下にそれぞれ前後方向一対のガイド部材22が幅方向の内方(図4の左方)に向けて押し起こしで膨設されている。各ガイド部材22は、嵌入孔21に対して点対称に形状設定されている。
【0017】
また、第1ブラケット2の上部円形部の下部においてロックプレート4の係止歯41aと対向する部位には、円弧状の補助ガイド部材23が幅方向の内方(図4の左方)に向けて押し起こしで膨設されている。補助ガイド部材23は後述する第2ブラケット3の下部円形部の外周面に摺接して、第2ブラケット3の第1ブラケット2に対する回動をガイドするためのものであり、その内周面の曲率半径は、第2ブラケット3の下部円形部の外周面の曲率半径より僅かに大きく設定されている。
【0018】
図5及び図6は、図4においてロックプレート4及びカム5を矢印X方向から見た図に第1ブラケット2のガイド部材22を重ね合わせた図であり、上下にそれぞれ形成された左右一対のガイド部材22のロックプレート4との対向部には第1ガイド部22aが形成されている。また、第1ガイド部22aの対向面間に各ロックプレート4の一部(後述する噛合部41)を摺接状態で嵌装する上下一対の第1案内溝25が形成されており、各第1ガイド部22aの径方向内側には、後述するようにロックプレート4の一部と係合するための係合凸部22bが形成されている。
【0019】
また、リクライニングアジャスタ1の前部あるいは後部の各側で上下方向に離隔した二つのガイド部材22の対向部には第2ガイド部22cが形成され、第2ガイド部22cの対向面間には第2案内溝26が形成されている。この第2案内溝26には、補助ロックプレート27が摺接状態で嵌装されており、ガイド部材22の第2ガイド部22cと補助ロックプレート27との対向部にはそれぞれ凹部22d,27aが形成され、この凹部22d,27aに略V字状のスプリング28が収容されている。なお、補助ロックプレート27の外周面には、第2ブラケット3の内歯34と必要に応じ噛合するための係止歯27bが形成されている。
【0020】
第2ブラケット3は、図4に示すように、下部が円形に形成されるとともに上部には取付部が形成されている。第2ブラケット3の左側面には、下部円形部を中心とした押し起こしによる円形膨出部31が膨設されるとともに、この円形膨出部31の中心部には第1ブラケット2の嵌入孔21に対向した貫通孔32が穿設されている。
【0021】
また、円形膨出部31の右側は装着凹部33となっており、その内径寸法は上述した上下に各一対(合計4個)のガイド部材22の外周面の曲率半径より僅かに大きく設定され、その内周の全面には、内歯34が対向して形成されている。各ガイド部材22は、第1ブラケット2と第2ブラケット3とを合わせた状態で、その外周面が装着凹部33の内周面に摺接するように装着凹部33に嵌め込まれるようになっている。
【0022】
第2ブラケット3の上縁部には、前後端部にそれぞれ取付け孔が穿設され、これらの取付け孔を介して第1ブラケット2が第2ブラケット3から外れないように押さえる押え板としての第3ブラケット35がボルト止めされ、第3ブラケット35がシートバックに固定される。そして、第2ブラケット3に第1ブラケット2を積層した状態で、第3ブラケット35を第2ブラケット3に固定することにより、第3ブラケット35が第1ブラケット2の回動を許容しながらその上部を押さえた状態になり、これによって第1ブラケット2の上部が第2ブラケット3から離反するのを防止している。
【0023】
また、上記第1ブラケット2の下縁部にも前後端部にそれぞれ取付け孔が穿設され、これらの取付け孔を介してボルト止めされることにより第1ブラケット2がシートクッションに固定される。
【0024】
図5に示すように、各ロックプレート4は、第1ブラケット2の第1案内溝25に上下動自在に嵌め込まれる噛合部41と、この噛合部41の両側に一体的に形成された第1肩部42及び第2肩部43と、第2肩部43から反対側に位置するロックプレート4の第1肩部42に向かって延びる脚部44とを備えている。噛合部41は、先端縁に形成された第2ブラケット3の内歯34と噛合する係止歯41aを有しており、ガイド部材22が装着凹部33に嵌め込まれた状態で係止歯41aが内歯34に噛合することにより第1ブラケット2と第2ブラケット3との相対回動が規制される。一方、脚部44は、その直線状外縁部が補助ロックプレート27の直線状内縁部に摺接するとともに、脚部44の直線状内縁部が一対のロックプレート4に囲繞された空間に回動自在に収容されたカム5の外周面に摺接するように形状設定されている。
【0025】
脚部44の長さ寸法は、ガイド部材22と補助ロックプレート27の内部空間に摺動自在に収容された各ロックプレート4が、径方向外方に移動して噛合部41が第2ブラケット3の内歯34と噛合する噛合位置と、径方向内方に移動して噛合部41と第2ブラケット3の内歯34との噛合が解除される噛合解除位置との間を移動できるように設定されている。さらに詳述すると、噛合位置と噛合解除位置との距離は、係止歯41aの歯丈寸法より若干大きめに設定され、ロックプレート4が嵌入孔21から径方向外方に向けて移動することによって噛合部41の係止歯41aが内歯34に噛合する一方、ロックプレート4が嵌入孔21の方向に向けて移動することにより、係止歯41aの内歯34に対する噛合が解除される。
【0026】
また、各ロックプレート4の第1肩部42の径方向外側には、対向するガイド部材22の係合凸部22bと当接する第1係合凸部42aが形成されるとともに、第1肩部42の径方向内側には、反対側に位置するロックプレート4の脚部44の先端内周面と当接する第2係合凸部42bが形成されている。なお、噛合部41と第1係合凸部42aとの間には、ガイド部材22の係合凸部22bが嵌入する第1凹部42cが形成されており、第1凹部42cはガイド部材22の係合凸部22bの形状の相補形状を有している。さらに、各ロックプレート4の第2肩部43の径方向外側には、対向するガイド部材22の係合凸部22bと当接する第1係合凸部43aが形成され、噛合部41と第1係合凸部43aとの間には、ガイド部材22の係合凸部22bが嵌入する第1凹部43bが形成されており、第1凹部43bはガイド部材22の係合凸部22bの形状の相補形状を有している。また、脚部44の直線状内縁部の一部にはカム5と当接する第1係合凸部44aが形成されるとともに、脚部44の先端内周側には対向するロックプレート4の第1肩部42の第2係合凸部42bと当接する第2係合凸部44bが形成されている。
【0027】
図7は、一方のロックプレート4の脚部44の第2係合凸部44bと、他方のロックプレート4の第1肩部42の第2係合凸部42bとの当接部の拡大図である。
【0028】
図7に示すように、第1肩部42の第1及び第2係合凸部42a,42bの間には第2凹部42eが形成されており、第2係合凸部42bの他方のロックプレート4の脚部44に対向する面は傾斜面となっている。この傾斜面の傾斜角(脚部44の摺動方向に対する角度)は、リクライニングアジャスタ1のサイズあるいはロックプレート4とガイド部材22との間の隙間寸法に依存し、例えば5°に設定される。
【0029】
カム5は、略六角形状に形成されており、一方のロックプレート4と対向する三つの角部には、当該ロックプレート4の第1肩部42の内周傾斜面42dと当接する第1凸部5aと、第2肩部43の内周面に形成された第2係合凸部43cと当接する第2凸部5bと、脚部44の第1係合凸部44aと当接する第3凸部5cとが形成されており、他方のロックプレート4と対向する三つの角部にも同様に、当該ロックプレート4の第1肩部42の内周傾斜面42dと当接する第1凸部5aと、第2肩部43の内周面に形成された第2係合凸部43cと当接する第2凸部5bと、脚部44の第1係合凸部44aと当接する第3凸部5cとが形成されている。
【0030】
また、カム5の中心部には長孔5dが穿設されており、長孔5dの短軸上の両端には二つの切り込み5eが形成されている。操作レバー7の嵌合部7aの片面(図4の左方の凸面)には二つのピン(図示せず)が一体的に形成されており、操作レバー7の嵌合部7aを第1ブラケット2の嵌入孔21に嵌入させた後、嵌合部7aの二つのピンをカム5の切り込み5eに嵌入させることにより、カム5は操作レバー7に連結されている。
【0031】
操作レバー7を保持する保持プレート8は、操作レバー7の第1ブラケット2への装着状態を安定させるように第1ブラケット2に取り付けられている。保持プレート8は、図4に示すように、操作レバー7を押さえるプレート本体81と、プレート本体81の上縁部に外方に向かって突設された円弧板82と、プレート本体81の下縁部後端に突設されたばね掛け突片83とを備えている。
【0032】
また、操作レバー7の中間部にもばね掛け突片71が突設されており、操作レバー7のばね掛け突片71と操作レバー7のばね掛け突片83とにコイルばね84が張設されることによって操作レバー7が矢印A方向に付勢されている。
【0033】
また、第3ブラケット35にも、図4における右方に向かって突設されたばね掛け突片35aが突設され、このばね掛け突片35aと保持プレート8の円弧板82前縁部との間に渦巻きばね9が装着されている。そして、この渦巻きばね9によって第2ブラケット3が第3ブラケット35を介して矢印B方向に向かう付勢力を受け、シートバックは第2ブラケット3を介して常に前倒姿勢になるように付勢されている。
【0034】
上記構成の本発明にかかるリクライニングアジャスタの作用を以下説明する。
操作レバー7を操作しない通常の着座状態では、コイルばね84の弾性力により操作レバー7は矢印A方向に付勢されていることから、操作レバー7に連結されたカム5も同様に矢印A方向に付勢されている。
【0035】
この状態では、図5に示すように、カム5の第1凸部5a及び第2凸部5bがロックプレート4の内周傾斜面42d及び第2係合凸部43cとそれぞれ当接するとともに、一方のロックプレート4の第1肩部42に形成された第2係合凸部42bと他方のロックプレート4の脚部44の第2係合凸部44bとが互いに当接することで、ロックプレート4を所定の姿勢に保持した状態(後述するように傾斜した状態)で、ロックプレート4を径方向外方に付勢している。したがって、係止歯41aは第1案内溝25から外方に突出して対向する第2ブラケット3の内歯34と噛合しており、第2ブラケット3の第1ブラケット2に対する位置あるいはシートバックのシートクッションに対する傾斜角は所定の位置あるいは所定の角度に保持されている。
【0036】
この時、補助ロックプレート27はV字状スプリング28により噛合解除位置に保持されており、補助ロックプレート27の係止歯27bと第2ブラケット3の内歯34との噛合は解除されている。
【0037】
この状態で、コイルばね84の弾性力に抗して操作レバー7のグリップ部を引き上げると、カム5は矢印Aの逆方向に回転し、カム5の第1凸部5aはロックプレート4の内周傾斜面42dと第2係合凸部43cとの間に形成された第1凹部41bに嵌入するとともに、カム5の第2凸部5bはロックプレート4の第2肩部43の内周側に形成された第2凹部43dに嵌入する。さらに、カム5の第3凸部5cがロックプレート4の脚部44の第1係合凸部44aと当接して押圧することから、ロックプレート4の噛合部41は第1案内溝25に沿って径方向内方に向かって摺動し、係止歯41aと第2ブラケット3の内歯34との噛合が解除され、ロックプレート4は噛合位置から噛合解除位置まで移動する。したがって、シートバックのシートクッションに対する傾倒姿勢(傾斜角度)を任意に設定し得るようになる。
【0038】
シートバックのシートクッションに対する傾倒姿勢を設定後、操作レバー7のグリップ部より手を離すと、コイルばね84の弾性力によりカム5は矢印A方向に回転して、ロックプレート4が径方向外方に摺動し、係止歯41aが第2ブラケット3の内歯34と再び噛合し、シートバックは新たに設定された傾倒姿勢に保持される。
なお、ロックプレート4が噛合解除位置にあるとき、脚部44の先端内周側に形成された第2係合凸部44bは、対向するロックプレート4の第1肩部42の先端部に形成された第2凹部42eに嵌入しており、ロックプレート4が噛合解除位置から噛合位置まで摺動するにつれて、第2係合凸部44bは対向する第1肩部42の第2係合凸部42bに当接して、第2係合凸部42bの傾斜面に摺接しながら、第2凹部42から離反するように移動する。
【0039】
したがって、ロックプレート4の脚部44の先端部外周面がガイド部材22に押圧されることになり、シートクッションに対するシートバックの傾斜角が所望の角度に保持される噛合位置では、ロックプレート4は僅かに傾き、脚部44の先端部は対向するロックプレート4の第1肩部42とガイド部材22に挟持される。この時、第2肩部43の第1係合凸部43aがガイド部材22の側壁に当接するとともに、第1肩部42側の噛合部41の先端側側壁が対向する第1ガイド部22aの側壁と当接するので(図5のB部)、ロックプレート4やガイド部材22等の摺接部分の隙間が小さくなり、ガタが減少する。
【0040】
なお、互いに噛合する第2ブラケット3の内歯34及びロックプレート4の係止歯41aは、噛合位置においてロックプレート4が傾斜した状態で完全に噛合するように形成されている。
【0041】
図8は、第1ブラケット2と第2ブラケット3との相対的な回動状態を説明するための概略図であり、(a)はシートクッションに対しシートバックを最前傾させた状態を、(b)は設計標準状態を、(c)はシートクッションに対しシートバックを最後傾させた状態をそれぞれ示している。
【0042】
上述したように、第1ブラケット2の円弧状補助ガイド部材23は第2ブラケット3の下部円形部の外周面に摺接するとともに、第1ブラケット2のガイド部材22の外周面が第2ブラケット3の装着凹部33の内周面に摺接しており、摺接部の隙間(クリアランス)を所定値に設定することにより第1及び第2ブラケット2,3の相対回動は円滑に行われる。すなわち、上記摺接部は、第1ブラケットに対する第2ブラケットの径方向の位置を規制する位置規制手段として作用する。
【0043】
また、図8から分かるように、シートバックの最前傾位置から最後傾位置に至る全範囲において、第1ブラケット2に対する第2ブラケット3の径方向の位置は、上述した位置規制手段により異なる複数の方向から規制されていることから、従来のリクライニングアジャスタに比べ、第1及び第2ブラケット2,3間のガタが低減し、ひいてはシートクッションに対するシートバックのガタが低減する。
【0044】
上記構成のリクライニングアジャスタ1において、ロックプレート4の係止歯41aが第2ブラケット3の内歯34と噛合した状態で、シートバックに所定値以下の前方への荷重が加わると、ロックプレート4の噛合部41の第1肩部42側の側縁が第1案内溝25の側縁(対向するガイド部材22の第1ガイド部22aの端面)に押圧され面圧が上昇して、荷重に対抗する。さらに、シートバックに所定値以上の前方への荷重が加わると、ロックプレート4の噛合部41の第1肩部42側の側縁が第1案内溝25の側縁(対向するガイド部材22の第1ガイド部22aの端面)に押圧されて面圧が上昇するとともに、ロックプレート4の第2肩部43に形成された第1係合凸部43aが、対向するガイド部材22の第1ガイド部22aに形成された係合凸部22bに押圧されて面圧が上昇することで、荷重に対抗する構成である。
【0045】
一方、ロックプレート4の係止歯41aが第2ブラケット3の内歯34と噛合した状態で、シートバックに所定値以下の後方への荷重が加わると、ロックプレート4の噛合部41の第2肩部43側の側縁が第1案内溝25の側縁(対向するガイド部材22の第1ガイド部22aの端面)に押圧され面圧が上昇して、荷重に対抗する。さらに、ロックプレート4の係止歯41aが第2ブラケット3の内歯34と噛合した状態で、シートバックに所定値以上の後方への荷重が加わると、ロックプレート4の噛合部41の第2肩部43側の側縁が第1案内溝25の側縁(対向するガイド部材22の第1ガイド部22aの端面)に押圧されて面圧が上昇するとともに、ロックプレート4の第1肩部42に形成された第1係合凸部42aが対向するガイド部材22の第1ガイド部22aに形成された係合凸部22bに押圧されて面圧が上昇することで、荷重に対抗する構成である。
【0046】
すなわち、シートバックに加わる前方あるいは後方への荷重が所定値以下の場合、ロックプレート4の噛合部41と第1案内溝25の側縁との当接とにより入力された荷重に対抗する一方、シートバックに加わる前方あるいは後方への荷重が所定値以上の場合、ロックプレート4の噛合部41と第1案内溝25の側縁との当接とにより荷重に対抗した後、ロックプレートあるいはガイド部材の一部が変形し、さらにロックプレート4の第2肩部43あるいは第1肩部42とガイド部材22の第1ガイド部22aとの当接とにより入力された荷重に対抗することができる。
【0047】
さらに、図6の実線あるいは図9(a)に示されるように、ロックプレート4の係止歯41aが第2ブラケット3の内歯34と噛合した状態で、車両の衝突等によりシートバックに上記所定値をはるかに超える前方への大荷重が加わり、ロックプレート4の噛合部41の第1肩部42側の側縁が第1案内溝25の側縁(対向するガイド部材22の第1ガイド部22aの端面)を圧縮して肉ずれが発生すると、図6の2点鎖線あるいは図9(b)に示されるように、ロックプレート4が大きく傾く。その結果、ロックプレート4の脚部44の先端が補助ロックプレート27との当接部をロックプレート4の摺動方向に略直交する方向における外方に向かって押圧し、補助ロックプレート27がV字状スプリング28の弾性力に抗して第2案内溝26に沿って外方に摺動することとなり(図6の矢印)、補助ロックプレート27の係止歯27bが第2ブラケット3の内歯34と噛合する。
【0048】
すなわち、ロックプレート4が大きく傾斜して、第2ブラケット3の内歯34との噛合状態が甘くなったとしても、補助ロックプレート27の係止歯27bが内歯34と噛合することで所定のロック強度を確保することができる。
【0049】
逆に、ロックプレート4の係止歯41aが第2ブラケット3の内歯34と噛合した状態で、車両の衝突等によりシートバックに上記所定値をはるかに超える後方への大荷重が加わり、ロックプレート4の噛合部41の第2肩部43側の側縁が第1案内溝25の側縁(対向するガイド部材22の第1ガイド部22aの端面)を圧縮して肉ずれが発生すると、図6の2点鎖線あるいは図9(b)に示される方向とは逆方向に、ロックプレート4が大きく傾く。その結果、ロックプレート4の脚部44の付け根(第2肩部43近傍の脚部)が補助ロックプレート27との当接部を外方に向かって押圧し、補助ロックプレート27がV字状スプリング28の弾性力に抗して第2案内溝26に沿って外方に摺動することとなり、補助ロックプレート27の係止歯27bが第2ブラケット3の内歯34と噛合する。
【0050】
したがって、シートバックに前方への大荷重が加わった場合と同様、ロックプレート4が大きく傾斜して第2ブラケット3の内歯34との噛合状態が甘くなったとしても、補助ロックプレート27の係止歯27bが内歯34と噛合することで所定のロック強度を確保することができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明によれば、複数のガイド部材22の間に摺動自在にロックプレート4を設けるとともに、ロックプレート4の摺動方向と略直交する方向に摺動可能な補助ロックプレート27を設けたので、シートバックに大荷重が入力されロックプレート4が大きく傾いても、ロックプレート4の一部により補助ロックプレート27を外方に摺動させて補助ロックプレート27に形成された係止歯27bを第2ブラケット3の内歯34に噛合させることができ、可動部材の数をあまり増加することなく大荷重にも耐えうる十分なロック強度を持つシートのリクライニングアジャスタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるリクライニングアジャスタの斜視図である。
【図2】図1のリクライニングアジャスタの正面図である。
【図3】図1のリクライニングアジャスタの側面図である。
【図4】図1のリクライニングアジャスタの分解斜視図である。
【図5】図4において、ロックプレート及びカムを矢印X方向から見た図に第1ブラケットのガイド部材を重ね合わせた図である。
【図6】図5において、シートバックに前方への大荷重が加わり、ロックプレートが大きく傾いた状態を2点鎖線で示した図である。
【図7】図1のリクライニングアジャスタに設けられた一対のロックプレートの当接部の拡大正面図である。
【図8】図1のリクライニングアジャスタに設けられた第1及び第2ブラケットの相対的な回動状態を説明するための概略図であり、(a)はシートクッションに対しシートバックを最前傾させた状態を、(b)は設計標準状態を、(c)はシートクッションに対しシートバックを最後傾させた状態をそれぞれ示している。
【図9】図1のリクライニングアジャスタの通常のロック状態を示しており、(a)は通常のロック状態を、(b)は大荷重入力時のロック状態を示している。
【符号の説明】
1 リクライニングアジャスタ、 2 第1ブラケット、 3 第2ブラケット、 4 ロックプレート、 5 カム、 5a 第1凸部、 5b 第2凸部、 5c 第3凸部、 7 操作レバー、 7a 嵌合部、 8 保持プレート、 9 渦巻きばね、 21 嵌入孔、 22 ガイド部材、 22a 第1ガイド部、 22b 係合凸部、 22c 第2ガイド部、 22d 凹部、 23 補助ガイド部材、 25 第1案内溝、 26 第2案内溝、 27 補助ロックプレート、 27a 凹部、 27b 係止歯、 28 V字状スプリング、 31 円形膨出部、 32 貫通孔、 33 装着凹部、 34 内歯、35 第3ブラケット、 41 噛合部、 41a 係止歯、 41b 第1凹部、 42 第1肩部、 42a 第1係合凸部、 42b 第2係合凸部、42c 第1凹部、 42d 内周傾斜面、 42e 第2凹部、 43 第2肩部、 43a 第1係合凸部、 43b 第1凹部、 43c 第2係合凸部、 43d 第2凹部、 44 脚部、 44a 第1係合凸部、 44b 第2係合凸部、 84 コイルばね。

Claims (3)

  1. シートクッションに固定される第1ブラケットと、シートクッションに対し傾倒自在のシートバックに固定される第2ブラケットと、該第1及び第2ブラケット間に回動自在に取り付けられたカムと、該カムの回動に連係して上記第1及び第2ブラケット間で径方向に出没するとともに係止歯が形成された噛合部を有する一対のロックプレートとを備え、上記第1ブラケットは上記ロックプレートの出没を案内する第1の案内溝が形成された複数のガイド部材を有する一方、上記第2ブラケットは上記複数のガイド部材が装着される装着凹部を有し、該装着凹部の内周面に上記第1の案内溝から突出状態の上記ロックプレート先端の係止歯と噛合する内歯が形成されたシートのリクライニングアジャスタにおいて、
    上記複数のガイド部材の間に補助ロックプレートを案内する第2の案内溝を形成し、シートバックに荷重が入力され上記ロックプレートが傾くと、該ロックプレートの一部により上記補助ロックプレートを外方に摺動させて上記補助ロックプレートに形成された係止歯を上記第2ブラケットの内歯に噛合させるようにしたことを特徴とするシートのリクライニングアジャスタ。
  2. 上記ロックプレートの摺動方向と上記補助ロックプレートの摺動方向が略直交することを特徴とする請求項1に記載のシートのリクライニングアジャスタ。
  3. 上記ロックプレートは、上記補助ロックプレートの内縁部に摺接する脚部を有し、該脚部により上記補助ロックプレートを押圧するようにしたことを特徴とする請求項1あるいは2に記載のシートのリクライニングアジャスタ。
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