JP2004208873A - シートのリクライニングアジャスタ - Google Patents

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【課題】部品点数の増加や寸法精度の向上を必要とすることなく、シートクッションに対するシートバックのガタを極力低減することのできるシートのリクライニングアジャスタを提供すること。
【解決手段】第2ブラケット3の装着凹部の内周面における対向する二つの所定の範囲に内歯34を形成し、装着凹部の内周面の内歯34以外の二つの部位を第1及び第2ガイド部材22の外周面と摺接させて第1ブラケット2に対する第2ブラケット3の径方向の位置を規制するとともに、第1ブラケット2に対する第2ブラケット3の径方向の位置を規制するさらに別の位置規制手段23を設けた。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートのリクライニングアジャスタの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シートクッションとシートバックとの間に介設されたシートのリクライニングアジャスタは、シートクッション及びこのシートクッションに傾倒可能に取り付けられたシートバックのいずれか一方に固定された第1ブラケットと、他方に固定され、かつ、第1ブラケットに回動中心回りに相対回動可能に連結された第2ブラケットとの間に介設されている。
【0003】
かかるリクライニングアジャスタには、第1ブラケットと第2ブラケットとの間に介設され、かつ、上記回動中心と同心の支持軸回りに共回り可能に固定されたカムが設けられている。このカムは、支持軸の正逆回動によって先端面に係止歯を備えたロックプレートを第1及び第2ブラケット間で径方向に正逆移動させるものである。また、第1ブラケットには、径方向に延びる互いに平行な対向壁を備えた案内溝が設けられ、ロックプレートがカムの回動で案内溝内を正逆移動することによって係止歯が案内溝から出没するようになっている。
【0004】
一方、第2ブラケットには、上記回転中心と同心の円弧軌跡に沿って内歯が形成されている。これによってカムの回動でロックプレートが案内溝から外方に突出し、その係止歯が内歯に噛合することによって第1ブラケットと第2ブラケットとの相対回動が規制されるとともに、カムの逆回動で係止歯の内歯に対する噛合が解除されることにより、第1ブラケットと第2ブラケットとが相対回動し得るようになる。
【0005】
したがって、支持軸に操作桿を取り付け、この操作桿の操作で支持軸を正逆回動することにより、係止歯を内歯に噛合させてシートバックの傾倒位置をロックすることができるとともに、係止歯と内歯との噛合を解除して傾倒位置の変更を行うことが可能になる。
【0006】
ところで、上述した従来のリクライニングアジャスタにおいては、相対回動する第1ブラケットと第2ブラケットとの間の摺接部分に僅かではあるが隙間(クリアランス)が存在するため、シートクッションに対するシートバックのガタとなって現れていた。
【0007】
そこで、第1ブラケットと第2ブラケットとの間の摺接部分の寸法精度を向上させ、隙間寸法を極力小さくすることによりガタを低減しているのが実情である(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭57−9417号公報(第2頁、第1図)
【特許文献2】
特開2000−52826号公報(第4頁、第2図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した摺接部分は、特許文献1に記載のリクライニングアジャスタにおいては、ベース板(第1ブラケット)に取り付けられた一対の案内片とアーム(第2ブラケット)に穿設された円孔の側縁により構成される一方、特許文献2に記載のリクライニングアジャスタにおいては、第1ブラケットに形成された円弧状の回転ガイド凸状とこの回転ガイド凸状が嵌入する第2ブラケットに形成された回転ガイド溝により構成されている。
【0010】
しかしながら、いずれの構成においても、ロックプレートの摺動方向には、ロックプレートの案内溝を含む切欠を設ける必要があることから、この方向のガタは他の方向のガタに比べ大きいのが実情であり、まだまだ改善の余地があった。
【0011】
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、部品点数の増加や寸法精度の向上を必要とすることなく、シートクッションに対するシートバックのガタを極力低減することのできるシートのリクライニングアジャスタを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、シートクッションに固定される第1ブラケットと、シートクッションに対し傾倒自在のシートバックに固定される第2ブラケットと、該第1及び第2ブラケット間に回動自在に取り付けられたカムと、該カムの回動に連係して上記第1及び第2ブラケット間で径方向に出没するとともに係止歯が形成された噛合部を有する一対のロックプレートとを備え、上記第1ブラケットは上記ロックプレートの出没を案内する案内溝が形成された第1及び第2ガイド部材を有する一方、上記第2ブラケットは上記第1及び第2ガイド部材が装着される装着凹部を有し、該装着凹部の内周面に上記案内溝から突出状態の上記ロックプレート先端の係止歯と噛合する内歯が形成されたシートのリクライニングアジャスタにおいて、上記内歯は上記装着凹部の内周面の対向する二つの所定の範囲に形成されており、上記装着凹部の内周面が上記二つの所定の範囲以外の範囲において上記第1及び第2ガイド部材の外周面と摺接して第1ブラケットに対する第2ブラケットの径方向の位置を規制するとともに、上記第1及び第2ブラケットに、第1ブラケットに対する第2ブラケットの径方向の位置を規制するさらに別の位置規制手段を設けたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、上記別の位置規制手段が、上記第1ブラケットに形成された補助ガイド部材と、上記第2ブラケットの外周面とにより構成されていることを特徴とする。
【0014】
さらに、請求項3に記載の発明は、上記補助ガイド部材が、上記一対のロックプレートの一方の係止歯と対向していることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1乃至図4は、シートの両側に取り付けられる本発明にかかるリクライニングアジャスタを示しており、シートクッションに対しシートバックを傾倒自在に保持するためのものである。
【0016】
リクライニングアジャスタ1は、シートクッション(図示せず)に固定される第1ブラケット2と、シートバック(図示せず)に第1ブラケット2に対向して固定される第2ブラケット3と、第1及び第2ブラケット2,3間に介設される一対のロックプレート4と、一対のロックプレート4を離接する方向に移動させるカム5と、カム5を軸心回りに正逆回動操作する操作レバー7と、この操作レバー7を抜け止めして保持する保持プレート8とを備えている。
【0017】
第1ブラケット2は上部が円形に形成され、操作レバー7の一部を突設させたカム5との嵌合部7aが嵌入する嵌入孔21が上記上部円形の中心部分に穿設されるとともに、左方の面(図4における左方、すなわち第2ブラケット3との対向面)には、前後方向一対のガイド部材22が幅方向の内方(図4の左方)に向けて押し起こしで膨設されている。各ガイド部材22は、嵌入孔21を中心とした円弧状に形成され、嵌入孔21に対して点対称に形状設定されている。
【0018】
また、第1ブラケット2の上部円形部の下部においてロックプレート4の係止歯41aと対向する部位には、円弧状の補助ガイド部材23が幅方向の内方(図4の左方)に向けて押し起こしで膨設されている。補助ガイド部材23は後述する第2ブラケット3の下部円形部の外周面に摺接して、第2ブラケット3の第1ブラケット2に対する回動をガイドするためのものであり、その内周面の曲率半径は、第2ブラケット3の下部円形部の外周面の曲率半径より僅かに大きく設定されている。
【0019】
図5は、図4においてロックプレート4及びカム5を矢印X方向から見た図に第1ブラケット2のガイド部材22を重ね合わせた図であり、左右一対のガイド部材22間にはロックプレート4及びカム5を収容する収容空間24が形成されるとともに、各ガイド部材22の上下端にはガイド突起22aが形成されている。また、ガイド突起22aの対向面間に各ロックプレート4の一部(後述する噛合部41)を摺接状態で嵌装する上下一対の案内溝25が形成されており、各ガイド突起22aの径方向内側には、後述するようにロックプレート4の一部と係合するための係合凸部22bが形成されている。
【0020】
第2ブラケット3は、図4に示すように、下部が円形に形成されるとともに上部には取付部が形成されている。第2ブラケット3の左側面には、下部円形部を中心とした押し起こしによる円形膨出部31が膨設されるとともに、この円形膨出部31の中心部には第1ブラケット2の嵌入孔21に対向した貫通孔32が穿設されている。
【0021】
また、円形膨出部31の右側は装着凹部33となっており、その内径寸法は上述した一対のガイド部材22の外周面の曲率半径より僅かに大きく設定され、その内周面上下の所定範囲(図7参照)には、内歯34が対向して形成されている。各ガイド部材22は、第1ブラケット2と第2ブラケット3とを合わせた状態で、その外周面が装着凹部33の内周面の内歯34が形成されていない部位に摺接するように装着凹部33に嵌め込まれるようになっている。
【0022】
第2ブラケット3の上縁部には、前後端部にそれぞれ取付け孔が穿設され、これらの取付け孔を介して第1ブラケット2が第2ブラケット3から外れないように押さえる押え板としての第3ブラケット35がボルト止めされ、第3ブラケット35がシートバックに固定される。そして、第2ブラケット3に第1ブラケット2を積層した状態で、第3ブラケット35を第2ブラケット3に固定することにより、第3ブラケット35が第1ブラケット2の回動を許容しながらその上部を押さえた状態になり、これによって第1ブラケット2の上部が第2ブラケット3から離反するのを防止している。
【0023】
また、上記第1ブラケット2の下縁部にも前後端部にそれぞれ取付け孔が穿設され、これらの取付け孔を介してボルト止めされることにより第1ブラケット2がシートクッションに固定される。
【0024】
図5に示すように、各ロックプレート4は、第1ブラケット2の案内溝25に上下動自在に嵌め込まれる噛合部41と、この噛合部41の両側に一体的に形成された第1肩部42及び第2肩部43と、第2肩部43から反対側に位置するロックプレート4の第1肩部42に向かって延びる脚部44とを備えている。噛合部41は、先端縁に形成された第2ブラケット3の内歯34と噛合する係止歯41aを有しており、ガイド部材22が装着凹部33に嵌め込まれた状態で係止歯41aが内歯34に噛合することにより第1ブラケット2と第2ブラケット3との相対回動が規制される。一方、脚部44は、直線状外縁部がガイド部材22の直線状内縁部に摺接するとともに、直線状内縁部が一対のロックプレート4に囲繞された空間に回動自在に収容されたカム5の外周面に摺接するように形状設定されている。
【0025】
脚部44の長さ寸法は、収容空間24に収容された各ロックプレート4が、径方向外方に移動して噛合部41が第2ブラケット3の内歯34と噛合する噛合位置と、径方向内方に移動して噛合部41と第2ブラケット3の内歯34との噛合が解除される噛合解除位置との間を移動できるように設定されている。さらに詳述すると、噛合位置と噛合解除位置との距離は、係止歯41aの歯丈寸法より若干大きめに設定され、ロックプレート4が嵌入孔21から径方向外方に向けて移動することによって噛合部41の係止歯41aが内歯34に噛合する一方、ロックプレート4が嵌入孔21の方向に向けて移動することにより、係止歯41aの内歯34に対する噛合が解除される。
【0026】
また、各ロックプレート4の第1肩部42の径方向外側には、対向する(前方の)ガイド部材22の係合凸部22bと当接する第1係合凸部42aが形成されるとともに、第1肩部42の径方向内側には、反対側に位置するロックプレート4の脚部44の先端内周面と当接する第2係合凸部42bが形成されている。なお、噛合部41と第1係合凸部42aとの間には、ガイド部材22の係合凸部22bが嵌入する第1凹部42cが形成されており、第1凹部42cはガイド部材22の係合凸部22bの形状の相補形状を有している。さらに、各ロックプレート4の第2肩部43の径方向外側には、対向する(後方の)ガイド部材22の係合凸部22bと当接する第1係合凸部43aが形成され、噛合部41と第1係合凸部43aとの間には、ガイド部材22の係合凸部22bが嵌入する第1凹部43bが形成されており、第1凹部43bはガイド部材22の係合凸部22bの形状の相補形状を有している。また、脚部44の直線状内縁部の一部にはカム5と当接する第1係合凸部44aが形成されるとともに、脚部44の先端内周側には対向するロックプレート4の第1肩部42の第2係合凸部42bと当接する第2係合凸部44bが形成されている。
【0027】
図6は、一方のロックプレート4の脚部44の第2係合凸部44bと、他方のロックプレート4の第1肩部42の第2係合凸部42bとの当接部の拡大図である。
【0028】
図6に示すように、第1肩部42の第1及び第2係合凸部42a,42bの間には第2凹部42eが形成されており、第2係合凸部42bの他方のロックプレート4の脚部44に対向する面は傾斜面となっている。この傾斜面の傾斜角(脚部44の摺動方向に対する角度)は、リクライニングアジャスタ1のサイズあるいはロックプレート4とガイド部材22との間の隙間寸法に依存し、例えば5°に設定される。
【0029】
カム5は、略六角形状に形成されており、一方のロックプレート4と対向する三つの角部には、当該ロックプレート4の第1肩部42の内周傾斜面42dと当接する第1凸部5aと、第2肩部43の内周面に形成された第2係合凸部43cと当接する第2凸部5bと、脚部44の第1係合凸部44aと当接する第3凸部5cとが形成されており、他方のロックプレート4と対向する三つの角部にも同様に、当該ロックプレート4の第1肩部42の内周傾斜面42dと当接する第1凸部5aと、第2肩部43の内周面に形成された第2係合凸部43cと当接する第2凸部5bと、脚部44の第1係合凸部44aと当接する第3凸部5cとが形成されている。
【0030】
また、カム5の中心部には長孔5dが穿設されており、長孔5dの短軸上の両端には二つの切り込み5eが形成されている。操作レバー7の嵌合部7aの片面(図4の左方の凸面)には二つのピン(図示せず)が一体的に形成されており、操作レバー7の嵌合部7aを第1ブラケット2の嵌入孔21に嵌入させた後、嵌合部7aの二つのピンをカム5の切り込み5eに嵌入させることにより、カム5は操作レバー7に連結されている。
【0031】
操作レバー7を保持する保持プレート8は、操作レバー7の第1ブラケット2への装着状態を安定させるように第1ブラケット2に取り付けられている。保持プレート8は、図4に示すように、操作レバー7を押さえるプレート本体81と、プレート本体81の上縁部に外方に向かって突設された円弧板82と、プレート本体81の下縁部後端に突設されたばね掛け突片83とを備えている。
【0032】
また、操作レバー7の中間部にもばね掛け突片71が突設されており、操作レバー7のばね掛け突片71と操作レバー7のばね掛け突片83とにコイルばね84が張設されることによって操作レバー7が矢印A方向に付勢されている。
【0033】
また、第3ブラケット35にも、図4における右方に向かって突設されたばね掛け突片35aが突設され、このばね掛け突片35aと保持プレート8の円弧板82前縁部との間に渦巻きばね9が装着されている。そして、この渦巻きばね9によって第2ブラケット3が第3ブラケット35を介して矢印B方向に向かう付勢力を受け、シートバックは第2ブラケット3を介して常に前倒姿勢になるように付勢されている。
【0034】
上記構成の本発明にかかるリクライニングアジャスタの作用を以下説明する。操作レバー7を操作しない通常の着座状態では、コイルばね84の弾性力により操作レバー7は矢印A方向に付勢されていることから、操作レバー7に連結されたカム5も同様に矢印A方向に付勢されている。
【0035】
この状態では、図5に示すように、カム5の第1凸部5a及び第2凸部5bがロックプレート4の内周傾斜面42d及び第2係合凸部43cとそれぞれ当接するとともに、一方のロックプレート4の第1肩部42に形成された第2係合凸部42bと他方のロックプレート4の脚部44の第2係合凸部44bとが互いに当接することで、ロックプレート4を所定の姿勢に保持した状態(後述するように傾斜した状態)で、ロックプレート4を径方向外方に付勢している。したがって、係止歯41aは案内溝25から外方に突出して対向する第2ブラケット3の内歯34と噛合しており、第2ブラケット3の第1ブラケット2に対する位置あるいはシートバックのシートクッションに対する傾斜角は所定の位置あるいは所定の角度に保持されている。
【0036】
この状態で、コイルばね84の弾性力に抗して操作レバー7のグリップ部を引き上げると、カム5は矢印Aの逆方向に回転し、カム5の第1凸部5aはロックプレート4の内周傾斜面42dと第2係合凸部43cとの間に形成された第1凹部41bに嵌入するとともに、カム5の第2凸部5bはロックプレート4の第2肩部43の内周側に形成された第2凹部43dに嵌入する。さらに、カム5の第3凸部5cがロックプレート4の脚部44の第1係合凸部44aと当接して押圧することから、ロックプレート4の噛合部41は案内溝25に沿って径方向内方に向かって摺動し、係止歯41aと第2ブラケット3の内歯34との噛合が解除され、ロックプレート4は噛合位置から噛合解除位置まで移動する。したがって、シートバックのシートクッションに対する傾倒姿勢(傾斜角度)を任意に設定し得るようになる。
【0037】
シートバックのシートクッションに対する傾倒姿勢を設定後、操作レバー7のグリップ部より手を離すと、コイルばね84の弾性力によりカム5は矢印A方向に回転して、ロックプレート4が径方向外方に摺動し、係止歯41aが第2ブラケット3の内歯34と再び噛合し、シートバックは新たに設定された傾倒姿勢に保持される。
【0038】
また、ロックプレート4の係止歯41aが第2ブラケット3の内歯34と噛合した状態で、シートバックに所定値以下の前方への荷重が加わると、ロックプレート4の噛合部41の第1肩部42側の側縁が案内溝25の側縁(前方に位置するガイド部材22のガイド突起22aの端面)に押圧され面圧が上昇して、荷重に対抗する。さらに、シートバックに所定値以上の前方への荷重が加わると、ロックプレート4の噛合部41の第1肩部42側の側縁が案内溝25の側縁(前方に位置するガイド部材22のガイド突起22aの端面)に押圧されて面圧が上昇するとともに、ロックプレート4の第2肩部43に形成された第1係合凸部43aが後方に位置するガイド部材22のガイド突起22aに形成された係合凸部22bに押圧されて面圧が上昇することで、荷重に対抗する構成である。
【0039】
一方、ロックプレート4の係止歯41aが第2ブラケット3の内歯34と噛合した状態で、シートバックに所定値以下の後方への荷重が加わると、ロックプレート4の噛合部41の第2肩部43側の側縁が案内溝25の側縁(後方に位置するガイド部材22のガイド突起22aの端面)に押圧され面圧が上昇して、荷重に対抗する。さらに、ロックプレート4の係止歯41aが第2ブラケット3の内歯34と噛合した状態で、シートバックに所定値以上の後方への荷重が加わると、ロックプレート4の噛合部41の第2肩部43側の側縁が案内溝25の側縁(後方に位置するガイド部材22のガイド突起22aの端面)に押圧されて面圧が上昇するとともに、ロックプレート4の第1肩部42に形成された第1係合凸部42aが前方に位置するガイド部材22のガイド突起22aに形成された係合凸部22bに押圧されて面圧が上昇することで、荷重に対抗する構成である。
【0040】
すなわち、シートバックに加わる前方あるいは後方への荷重が所定値以下の場合、ロックプレート4の噛合部41と案内溝25の側縁との当接とにより入力された荷重に対抗する一方、シートバックに加わる前方あるいは後方への荷重が所定値以上の場合、ロックプレート4の噛合部41と案内溝25の側縁との当接とにより荷重に対抗した後、ロックプレートあるいはガイド部材の一部が変形し、さらにロックプレート4の第2肩部43あるいは第1肩部42とガイド部材22のガイド突起22aとの当接とにより入力された荷重に対抗することができる。
【0041】
また、ロックプレート4が噛合解除位置にあるとき、脚部44の先端内周側に形成された第2係合凸部44bは、対向するロックプレート4の第1肩部42の先端部に形成された第2凹部42eに嵌入しており、ロックプレート4が噛合解除位置から噛合位置まで摺動するにつれて、第2係合凸部44bは対向する第1肩部42の第2係合凸部42bに当接して、第2係合凸部42bの傾斜面に摺接しながら、第2凹部42から離反するように移動する。
【0042】
したがって、ロックプレート4の脚部44の先端部外周面がガイド部材22に押圧されることになり、シートクッションに対するシートバックの傾斜角が所望の角度に保持される噛合位置では、ロックプレート4は僅かに傾き、脚部44の先端部は対向するロックプレート4の第1肩部42とガイド部材22に挟持される。この時、第2肩部43の第1係合凸部43aがガイド部材22の側壁に当接するとともに、第1肩部42側の噛合部41の先端側側壁が対向するガイド突起22aの側壁と当接するので(図5のB部)、ロックプレート4やガイド部材22等の摺接部分の隙間が小さくなり、ガタが減少する。
【0043】
なお、互いに噛合する第2ブラケット3の内歯34及びロックプレート4の係止歯41aは、噛合位置においてロックプレート4が傾斜した状態で完全に噛合するように形成されている。
【0044】
また、図7は、第1ブラケット2と第2ブラケット3との相対的な回動状態を説明するための概略図であり、(a)はシートクッションに対しシートバックを最前傾させた状態を、(b)は設計標準状態を、(c)はシートクッションに対しシートバックを最後傾させた状態をそれぞれ示している。なお、図7において、矢印で示した範囲は、第2ブラケット3における内歯34が形成されていない部位を示している。
【0045】
上述したように、第1ブラケット2の円弧状補助ガイド部材23は第2ブラケット3の下部円形部の外周面に摺接するとともに、第1ブラケット2の一対のガイド部材22の外周面が第2ブラケット3の装着凹部33の内周面における内歯34が形成されていない部位に摺接しており、摺接部の隙間(クリアランス)を所定値に設定することにより第1及び第2ブラケット2,3の相対回動は円滑に行われる。すなわち、上記三つの摺接部は、第1ブラケットに対する第2ブラケットの径方向の位置を規制する位置規制手段として作用する。
【0046】
また、図7から分かるように、シートバックの最前傾位置から最後傾位置に至る全範囲において、第1ブラケット2に対する第2ブラケット3の径方向の位置は、上述した三つの位置規制手段により異なる3方向から規制されていることから、従来のリクライニングアジャスタに比べ、第1及び第2ブラケット2,3間のガタが低減し、ひいてはシートクッションに対するシートバックのガタが低減する。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明によれば、第2ブラケットの装着凹部内周面の対向する二つの所定の範囲に内歯を形成し、装着凹部内周面の内歯以外の部位を第1及び第2ガイド部材の外周面と摺接させて第1ブラケットに対する第2ブラケットの径方向の位置を規制するとともに、第1ブラケットに対する第2ブラケットの径方向の位置を規制するさらに別の位置規制手段を設けたので、異なる3方向から第2ブラケットの位置が規制されることになり、寸法精度を向上させることなくシートクッションに対するシートバックのガタを極力低減することができる。
【0048】
また、上記別の位置規制手段を、第1ブラケットに形成された補助ガイド部材と第2ブラケットの外周面とにより構成したので、部品点数を増加する必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるリクライニングアジャスタの斜視図である。
【図2】図1のリクライニングアジャスタの正面図である。
【図3】図1のリクライニングアジャスタの側面図である。
【図4】図1のリクライニングアジャスタの分解斜視図である。
【図5】図4において、ロックプレート及びカムを矢印X方向から見た図に第1ブラケットのガイド部材を重ね合わせた図である。
【図6】図1のリクライニングアジャスタに設けられた一対のロックプレートの当接部の拡大正面図である。
【図7】図1のリクライニングアジャスタに設けられた第1及び第2ブラケットの相対的な回動状態を説明するための概略図であり、(a)はシートクッションに対しシートバックを最前傾させた状態を、(b)は設計標準状態を、(c)はシートクッションに対しシートバックを最後傾させた状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1 リクライニングアジャスタ、 2 第1ブラケット、 3 第2ブラケット、 4 ロックプレート、 5 カム、 5a 第1凸部、 5b 第2凸部、 5c 第3凸部、 7 操作レバー、 7a 嵌合部、 8 保持プレート、 9 渦巻きばね、 21 嵌入孔、 22 ガイド部材、 22a ガイド突起、 22b 係合凸部、 23 補助ガイド部材、 24 収容空間、 25 案内溝、 31 円形膨出部、 32 貫通孔、 33 装着凹部、 34内歯、 35 第3ブラケット、 41 噛合部、 41a 係止歯、 41b 第1凹部、 42 第1肩部、 42a 第1係合凸部、 42b 第2係合凸部、 42c 第1凹部、 42d 内周傾斜面、 42e 第2凹部、 43 第2肩部、 43a 第1係合凸部、 43b 第1凹部、 43c 第2係合凸部、 43d 第2凹部、 44 脚部、 44a 第1係合凸部、 44b 第2係合凸部、 84 コイルばね。

Claims (3)

  1. シートクッションに固定される第1ブラケットと、シートクッションに対し傾倒自在のシートバックに固定される第2ブラケットと、該第1及び第2ブラケット間に回動自在に取り付けられたカムと、該カムの回動に連係して上記第1及び第2ブラケット間で径方向に出没するとともに係止歯が形成された噛合部を有する一対のロックプレートとを備え、上記第1ブラケットは上記ロックプレートの出没を案内する案内溝が形成された第1及び第2ガイド部材を有する一方、上記第2ブラケットは上記第1及び第2ガイド部材が装着される装着凹部を有し、該装着凹部の内周面に上記案内溝から突出状態の上記ロックプレート先端の係止歯と噛合する内歯が形成されたシートのリクライニングアジャスタにおいて、
    上記内歯は上記装着凹部の内周面の対向する二つの所定の範囲に形成されており、上記装着凹部の内周面が上記二つの所定の範囲以外の範囲において上記第1及び第2ガイド部材の外周面と摺接して第1ブラケットに対する第2ブラケットの径方向の位置を規制するとともに、上記第1及び第2ブラケットに、第1ブラケットに対する第2ブラケットの径方向の位置を規制するさらに別の位置規制手段を設けたことを特徴とするシートのリクライニングアジャスタ。
  2. 上記別の位置規制手段が、上記第1ブラケットに形成された補助ガイド部材と、上記第2ブラケットの外周面とにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシートのリクライニングアジャスタ。
  3. 上記補助ガイド部材が、上記一対のロックプレートの一方の係止歯と対向していることを特徴とする請求項2に記載のシートのリクライニングアジャスタ。
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