JP2001000265A - リクライニング装置 - Google Patents

リクライニング装置

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JP2001000265A JP11170049A JP17004999A JP2001000265A JP 2001000265 A JP2001000265 A JP 2001000265A JP 11170049 A JP11170049 A JP 11170049A JP 17004999 A JP17004999 A JP 17004999A JP 2001000265 A JP2001000265 A JP 2001000265A
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覚二 宮田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロック解除時の操作力が小さくてすみ、しか
もシートバックに加わる後方負荷に対して強度の高いリ
クライニング装置を提供する。 【解決手段】 リクライニング装置20はガイド部4
1,42を有するベースプレート21と、軸30と、イ
ンターナルギヤ66を有する回動プレート22と、スラ
イドギヤ70,71と、カム部材72などを備えてい
る。カム部材72はスライドギヤ70,71の受け部8
7と係合する一対のフック部100を有している。フッ
ク部100と受け部87は、カム部材72がロック解除
方向に回転する際に、スライドギヤ70,71を、シー
トバックに加わる後方負荷によってスライドギヤ70,
71に働く回転モーメントを打ち消す方向に動かす形状
としている。カム部材72とスライドギヤ70,71と
の対向部に、スライドギヤ70,71が前記回転モーメ
ントの方向に動くことを抑制する支持部120が設けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用座
席等の背もたれの傾斜角度を調節するのに適したリクラ
イニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】リクライニング装置には種々の形式があ
り、例えば特開平7−231820号公報に記載されて
いるような内歯式のリクライニング装置が提案されてい
る。内歯式のリクライニング装置は、図9にその一例を
示すように、互いに対向する一対のガイド凸部1,2を
有するベースプレート3と、ガイド凸部1,2間に収容
されたスライドギヤ4と、インターナルギヤ(内歯)5
を有する回動プレート6と、カム部材7などを備えてい
る。カム部材7は操作レバー8によって図9中の矢印A
方向(ロック解除方向)に回転させることができる。ベ
ースプレート3はシートクッション(座部)側のフレー
ムに固定される。回動プレート6はシートバック側のフ
レームに固定されていて、シートバックと一体に軸9を
中心に回転することができる。
【0003】スライドギヤ4の先端部に、インターナル
ギヤ5に対して係脱可能な歯部10が形成されている。
カム部材7のカム面11によってスライドギヤ4がイン
ターナルギヤ5に向かって押圧されると、歯部10がイ
ンターナルギヤ5に噛合うことによりロック状態とな
り、回動プレート6すなわちシートバックが所望角度に
固定される。
【0004】カム部材7にはスライドギヤ4の受け部1
2に係合する係合部13が形成されている。操作レバー
8を時計回りに回動させ、係合部13によってスライド
ギヤ4をインターナルギヤ5から離す方向に駆動する
と、スライドギヤ4とインターナルギヤ5との噛合いが
外れてロック解除となり、回動プレート6すなわちシー
トバックが軸9を中心に回動することができるようにな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】[課題1]従来のリク
ライニング装置(図9)において、乗員がシートに着座
した状態でシートバックの傾斜角度を調整する際、着座
者の上半身の負荷(後方負荷)がシートバックにかか
る。この場合、図10に示すようにスライドギヤ4がイ
ンターナルギヤ5に噛合ったまま、スライドギヤ4の先
端部が回動プレート6と一体に矢印R1で示す方向に回
動しようとするため、スライドギヤ4に時計回りのモー
メントM1が働く。このモーメントM1によってスライ
ドギヤ4が傾き、一方のガイド凸部1の基端側のコーナ
ー付近の接点Bと、他方のガイド凸部2の先端側のコー
ナー付近の接点Cにスライドギヤ4が押圧された状態に
なる。
【0006】この状態で、図11に示すように操作レバ
ー8をロック解除方向に回動させることにより、カム部
材7の係合部13を時計回りに回転させると、スライド
ギヤ4の受け部12に、スライドギヤ4をインターナル
ギヤ5から離す方向の力f1が入力する。しかしこの力
f1は、スライドギヤ4を時計回り方向にさらに傾かせ
るモーメントを発生するため、前記接点B,Cにおける
接触圧がさらに大きくなり、操作レバー8を操作するの
に大きなロック解除力が必要となる。このため着座者
は、シートバックにあまり負荷をかけないようにして操
作レバー8を操作することになり、操作しにくいものと
なっていた。
【0007】[課題2]図9のロック状態において、追
突等を想定した場合、図10に矢印R1で示す方向に大
きな入力があることにより、スライドギヤ4に働く前記
モーメントM1がさらに大きくなる。このため、前記接
点B,Cにおける接触力がさらに増大する。このためガ
イド凸部2の先端近傍の噛合い箇所15においては、図
12に示すように歯部10とインターナルギヤ5との間
の隙間Gが増大する傾向となる。その結果、スライドギ
ヤ4とインターナルギヤ5との噛合い効率が下がり、係
合強度、係合剛性が確保しにくくなる。このため、歯厚
を大きくするとか歯数を増やすなどの対策が必要とな
る。しかし歯厚や歯数を大きくするには限界があり、し
かもリクライニング装置全体が大形化する原因となって
しまう。
【0008】従って本発明の第1の目的は、ロック解除
時の操作力が小さくてすみ、操作性のよいリクライニン
グ装置を提供することにある。本発明の第2の目的は、
追突等を想定した場合に、インターナルギヤとスライド
ギヤとの噛合い強度を高めることができるようなリクラ
イニング装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のリクライニング
装置は、互いに対向する一対のガイド壁を有する第1の
ガイド部および互いに対向する一対のガイド壁を有する
第2のガイド部が形成されたベースプレートと、前記ベ
ースプレートに水平方向の軸線回りに回転自在に設けた
軸と、ベースプレートに対して前記軸を中心に相対回転
可能でかつ前記軸を中心とする円弧に沿ってインターナ
ルギヤが形成された回動プレートと、前記第1のガイド
部の各ガイド壁間に収容されかつ前記インターナルギヤ
に噛合うロック位置とインターナルギヤから離れるロッ
ク解除位置とにわたって移動自在な第1のスライドギヤ
と、前記第2のガイド部の各ガイド壁間に収容されかつ
前記インターナルギヤに噛合うロック位置とインターナ
ルギヤから離れるロック解除位置とにわたって移動自在
な第2のスライドギヤと、前記第1のスライドギヤと第
2のスライドギヤとの間に設けられかつこれらスライド
ギヤを同時に前記ロック位置とロック解除位置とにわた
って駆動するカム部材とを具備したリクライニング装置
に適用される。
【0010】そして前記第1の目的を果たすための発明
では、前記カム部材は前記第1および第2のスライドギ
ヤのそれぞれに形成された受け部と係合する一対のフッ
ク部を有し、前記フック部と前記受け部はカム部材がロ
ック位置方向に回転した状態において前記スライドギヤ
をインターナルギヤに押圧するカム面を有し、かつ、前
記フック部と前記受け部は、前記カム部材がロック解除
方向に回転する際に、前記スライドギヤを、シートバッ
クに加わる後方負荷によってスライドギヤに働く回転モ
ーメントと反対方向(前記回転モーメントを打ち消す方
向)に変位させる形状としている。この発明によれば、
カム部材をロック解除方向に回転させたとき、前記スラ
イドギヤのガイド壁に対する傾きが小さくなる方向にス
ライドギヤが変位しつつ、その歯部がインターナルギヤ
から離れる方向に動くため、ガイド壁に対するスライド
ギヤの接触圧が下がり、ロック解除力が小さくてすむ。
【0011】この発明において、前記フック部と受け部
が、それぞれ、前記スライドギヤの両側面の内側の領域
のスライドギヤ中心線付近に設けられているとよい。こ
うすることにより、スライドギヤをコンパクトに構成す
ることができる。
【0012】第2の目的を果たすための発明は、前記カ
ム部材とスライドギヤとが対向する箇所に、シートバッ
クに加わる後方負荷によってスライドギヤに働く回転モ
ーメントの方向にスライドギヤが動くことを抑制する傾
斜面を有する支持部を設けている。この発明によれば、
追突等を想定した場合のようにシートバックに大きな後
方負荷が入力するとき、スライドギヤが前記回転モーメ
ントの方向に動くことが前記支持部によって阻止され
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第1の実施形態に
ついて図1〜図8を参照して説明する。図1等に示すリ
クライニング装置20は、自動車等のシートのクッショ
ン(座部)のフレームに固定されるベースプレート21
と、ベースプレート21に重ねて設ける回動プレート2
2を備えている。これらベースプレート21と回動プレ
ート22はいずれも金属製のプレス成形品、もしくは冷
間鍛造等の鍛造製品である。
【0014】ベースプレート21には、シートクッショ
ン側のフレームに取付けるためのボルト等を挿入する孔
23が形成されている。回動プレート22にはプレスに
よって外面側に突出させた固定用凸部24が形成されて
おり、図3に示すように固定用凸部24をシートバック
側のフレーム27に溶接するなどしてシートバックに固
定される。
【0015】ベースプレート21と回動プレート22の
それぞれの中央部に貫通孔25,26が形成されてい
る。これら貫通孔25,26に、軸30が水平方向に挿
入される。軸30は、フランジ状の端部31と、断面が
非円形のカム取付部32と、レバー取付部33などを有
している。レバー取付部33には、ロック解除用の操作
レバー34(図4に示す)が取付けられる。軸30は、
その軸線O(図1と図3に示す)まわりに回転自在であ
る。
【0016】ベースプレート21には、プレスによって
内側(図3において右側)に凸となるように打ち出され
た第1のガイド部41と第2のガイド部42が設けられ
ている。第1のガイド部41は、互いに対向するほぼ平
行な一対のガイド壁45,46を含む凸部47,48を
有している。第2のガイド部42も、互いに対向するほ
ぼ平行な一対のガイド壁50,51を含む凸部52,5
3を有している。
【0017】第1のガイド壁45,46の間に、プレス
によって外側(図3において左側)に向けて凹ませた一
対のスリット55が設けられている。第2のガイド壁5
0,51の間にも、プレスによって外側に向かって凹ま
せた一対のスリット56が設けられている。さらに中央
の貫通孔25の近傍に、プレスによって外側に打ち出し
た一対の位置決め凸部57が設けられている。これら位
置決め凸部57に下記リテーナ61が固定される。
【0018】第1の凸部47,48と第2の凸部52,
53は,いずれもベースプレート21の外周側に向かっ
て幅が広がるような末広がり形状としている。凸部4
7,48,52,53をこのような末広がり形状とする
ことにより、追突等を想定した場合に、後述するスライ
ドギヤ70,71に対する支持強度を大幅に向上させる
ことができる。
【0019】回動プレート22は、ベースプレート21
に対して軸30を中心に相対回転自在である。回動プレ
ート22の回動範囲を規制するために、ベースプレート
21にストッパ58,59が設けられている。この回動
プレート22には、渦巻きばね等のトルク発生用ばね6
0によって、軸30まわりのトルク(シートバックを前
方に倒す方向のトルク)が与えられるようになってい
る。トルク発生用ばね60の中心部に設けるリテーナ6
1は、位置決め凸部57により、ベースプレート21の
所定位置において回り止めがなされた状態で固定され
る。トルク発生用ばね60の内側の端部60aは、リテ
ーナ61に係止される。トルク発生用ばね60の外側の
端部60bは、このばね60をねじった状態で回動プレ
ート22のばね受け部材62に係止される。
【0020】回動プレート22に、外側(図3において
右側)に向かってほぼ円形に打ち出したオフセット加工
部65が形成されている。すなわちこのオフセット加工
部65は、ベースプレート21と向かい合う面が凹んだ
形状となっている。オフセット加工部65の内周部にイ
ンターナルギヤ(内歯)66が形成されている。インタ
ーナルギヤ66は、軸30が通る貫通孔26を中心とす
る円弧に沿って形成されている。
【0021】ベースプレート21と回動プレート22と
の間、すなわちオフセット加工部65の内側の空間部分
に、一対のスライドギヤ70,71とカム部材72が収
容されている。スライドギヤ70,71は互いに共通の
形状である。一方のスライドギヤ70は、第1のガイド
壁45,46に沿う互いにほぼ平行な直線状の側面7
5,76を有し、他方のスライドギヤ71は第2のガイ
ド壁50,51に沿う互いにほぼ平行な直線状の側面7
7,78を有している。
【0022】一方のスライドギヤ70は、第1のガイド
壁45,46に沿って移動することができ、他方のスラ
イドギヤ71は、第2のガイド壁50,51に沿って移
動することができる。図4に示すように、一方のスライ
ドギヤ70の両側面75,76とガイド壁45,46と
の間に若干の隙間80が確保されている。他方のスライ
ドギヤ71の両側面77,78とガイド壁50,51と
の間にも若干の隙間81が確保されている。
【0023】スライドギヤ70,71の先端部には、イ
ンターナルギヤ66に係脱可能な歯部82が設けられて
いる。図8に拡大して示すように、スライドギヤ70,
71の基端側には、後述するフック部100が挿入され
る凹部85と凸部86を含む受け部87と、ロック状態
の時にカム部材72のカム面101によって押圧される
カム面88が形成されている。
【0024】スライドギヤ70,71にダボ部90,9
1が設けられている。これらのダボ部90,91は前記
スリット55,56に挿入され、スリット55,56に
沿う方向にスライドギヤ70,71がロック位置とロッ
ク解除位置とにわたって移動できる。これらダボ部9
0,91とスリット55,56とを嵌合させたことによ
り、追突等を想定した場合にスライドギヤ70,71に
入力する荷重に対してガイド部41,42の強度が大幅
に向上する。
【0025】カム部材72は、その中心部に孔95を有
し、この孔95に軸30のカム取付部32が挿入され、
座金96と、かしめ部97(図3に示す)とによって、
カム部材72が軸30から抜け出ることが阻止される。
カム部材72には、一対のフック部100が互いに18
0°の位置関係で設けられている。これらのフック部1
00は、スライドギヤ70,71のそれぞれの受け部8
7の凹部85に挿入される。このカム部材72には、ス
ライドギヤ70,71のそれぞれのカム面88に接する
ことのできる一対のカム面101が互いに180°の位
置に設けられている。これらのカム面101は、カム部
材72が図4に示すロック位置にある時に、スライドギ
ヤ70,71のカム面88に接することにより、スライ
ドギヤ70,71をインターナルギヤ66に向かって押
圧するようになっている。
【0026】カム部材72のフック部100は、カム部
材72が図6から図7に示されるロック解除方向に回動
する際に、スライドギヤ70,71の受け部87の凸部
86に係合した状態で時計回り方向に回動することによ
り、スライドギヤ70,71を軸30に近付ける方向に
引き寄せることのできる形状となっている。しかもこれ
ら受け部87とフック部100は、カム部材72が上記
ロック解除方向に回転する際に、スライドギヤ70,7
1を、シートバックに加わる後方負荷によってスライド
ギヤ70,71に働く回転モーメントM1とは反対方向
(図6に矢印M2で示す方向)に変位させる形状として
いる。
【0027】一方のスライドギヤ70の受け部87とフ
ック部100は、スライドギヤ70の両側面75,76
の内側の領域に設けられている。そして受け部87とフ
ック部100とが接する箇所がスライドギヤ70の中心
線Y(図4に示す)付近に位置している。他方のスライ
ドギヤ71の受け部87とフック部100も、スライド
ギヤ71の両側面77,78の内側の領域に設けられて
おり、互いに接する箇所がスライドギヤ71の中心線Y
付近に位置している。
【0028】カム部材72は図1に示すリターンばね1
10によって、ロック位置方向(図4において反時計回
り方向)に常時付勢されている。図示例の場合、リター
ンばね110は2個使われており、それぞれ、ベースプ
レート21に設けたばね掛け部111と、カム部材72
に設けたばね受け部112との間に、カム部材72をロ
ック位置方向に付勢するトルクを発生するようにねじっ
た状態でセットされている。
【0029】スライドギヤ70,71とカム部材72と
が対向する箇所に、支持部120が設けられている。支
持部120は、シートバックに加わる後方負荷によって
スライドギヤ70,71に働く回転モーメントM1の方
向にスライドギヤ70,71が動くことを抑制する機能
を担っている。図8に一方を拡大して示すように支持部
120は、スライドギヤ70,71に前記回転モーメン
トM1が働くときに、カム部材72を前記ロック位置の
方向に付勢するように互いに接する傾斜面121,12
2を有している。一方の傾斜面121はスライドギヤ7
0,71に設けられている。他方の傾斜面122はカム
部材72の外周部に設けられている。これら傾斜面12
1,122の接触面と直角な方向に延びる線分(垂線)
Hは、カム部材72の回転中心X(すなわち軸30の中
心)よりもカム面88,101側に偏倚した方向を指向
している。
【0030】次に、前記構成のリクライニング装置20
の作用について説明する。図4に示すロック状態では、
カム部材72のカム面101によってスライドギヤ7
0,71がインターナルギヤ66に押付けられており、
インターナルギヤ66とスライドギヤ70,71の歯部
82が噛合うことにより、回動プレート22がベースプ
レート21に固定される。つまりシートバックが固定さ
れた状態となる。図5は着座者の上半身からの負荷(シ
ートバックの後方負荷)が回動プレート22に入った状
態を示している。この場合、インターナルギヤ66に噛
合っているスライドギヤ70,71が回動プレート22
と同じ方向(矢印R1で示す方向)に回動しようとする
ため、スライドギヤ70,71に時計回りのモーメント
M1が生じる。このため第1のスライドギヤ70はガイ
ド壁45,46との接点E,Fにおいて凸部47,48
に押圧され、第2のスライドギヤ71もガイド壁50,
51との接点F,Eにおいて凸部52,53に押圧され
る。
【0031】この状態で操作レバー34をロック解除方
向に操作すると、図6に示すようにフック部100によ
って受け部87の凸部86が反時計回りに押され、スラ
イドギヤ70,71の前記回転モーメントM1を打ち消
す方向のモーメントM2がスライドギヤ70,71に働
く。このため、ガイド壁45,46,50,51に対す
るスライドギヤ70,71の接触圧が下がり、小さなロ
ック解除力によってスライドギヤ70,71がインター
ナルギヤ66から離れることができる。
【0032】こうして、図7に示すように、インターナ
ルギヤ66と歯部82との噛合いが外れる。このロック
解除状態では、スライドギヤ70,71による回動プレ
ート22の拘束が解かれるため、ベースプレート21に
対して回動プレート22が軸30を中心に回動すること
が可能となる。
【0033】前記のロック解除状態で背もたれの傾斜角
度を調整したのち、操作レバー34の操作力を解除すれ
ば、カム部材72がリターンばね110の弾力により、
図4に示すロック位置に戻るとともに、操作レバー34
も元の位置に戻ることになって、スライドギヤ70,7
1がインターナルギヤ66と噛合って回動プレート22
が固定される。図8に示すロック状態で、追突等を想定
した場合、支持部120の傾斜面121,122が互い
に接することによって、スライドギヤ70,71が回転
モーメントM1の方向に動くことが阻止される。
【0034】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、リ
クライニング装置の操作レバーをロック解除方向に操作
する際に、着座者の上半身による後方負荷がシートバッ
クに入力した状態でも操作レバーを小さな力で操作する
ことができ、ロック解除操作を容易に行なうことができ
る。請求項2に記載した発明によれば、スライドギヤの
受け部や、これに接するフック部がスライドギヤの両側
面の内側の領域に収まるため、スライドギヤをコンパク
トにかつ軽量に構成できる。
【0035】請求項3に記載された発明によれば、追突
等を想定した場合にシートバックに入力する大きな後方
負荷に対して、スライドギヤとインターナルギヤとの噛
合い部分の係合剛性を歯厚や歯数を大きくすることなく
高めることができる。このため強度が高く、リクライニ
ング装置全体を軽量かつ小形に構成することも可能とな
る。そして請求項4に記載された発明によれば、前述し
た請求項1と請求項3の発明の相乗効果により、操作性
および強度などの点で総合的に優れた内歯式リクライニ
ング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示すリクライニン
グ装置の分解斜視図。
【図2】 図1に示されたリクライニング装置を組立て
た状態の斜視図。
【図3】 図1に示されたリクライニング装置の縦断面
図。
【図4】 図1に示されたリクライニング装置がロック
状態にある時の同装置の一部の側面図。
【図5】 図1に示されたリクライニング装置に後方負
荷が入った時の同装置の一部の側面図。
【図6】 図1に示されたリクライニング装置のカム部
材がロック解除方向に動く時の側面図。
【図7】 図1に示されたリクライニング装置のロック
解除状態の側面図。
【図8】 図1に示されたリクライニング装置の一部の
拡大図。
【図9】 従来の内歯式リクライニング装置の一部の側
面図。
【図10】 図9に示されたリクライニング装置に後方
負荷が加わった状態の側面図。
【図11】 図9に示されたリクライニング装置のカム
部材がロック解除方向に操作された時の側面図。
【図12】 図10中のスライドギヤとインターナルギ
ヤとの噛合い部分の一部の拡大図。
【符号の説明】
20…リクライニング装置 21…ベースプレート 22…回動プレート 30…軸 34…操作レバー 41…第1のガイド部 42…第2のガイド部 45,46…ガイド壁 50,51…ガイド壁 66…インターナルギヤ 70,71…スライドギヤ 72…カム部材 88…カム面 100…フック部 101…カム面 120…支持部 121,122…傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野々宮 正昭 神奈川県横浜市金沢区福浦3丁目10番地 日本発条株式会社内 Fターム(参考) 3B099 AA05 BA04 CA05 CA23 CA31 CB06 DA04 DA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対向する一対のガイド壁を有する第
    1のガイド部および互いに対向する一対のガイド壁を有
    する第2のガイド部が形成されたベースプレートと、 前記ベースプレートに水平方向の軸線回りに回転自在に
    設けた軸と、 前記ベースプレートに対して前記軸を中心に相対回転可
    能でかつ前記軸を中心とする円弧に沿ってインターナル
    ギヤが形成された回動プレートと、 前記第1のガイド部の各ガイド壁間に収容されかつ前記
    インターナルギヤに噛合うロック位置とインターナルギ
    ヤから離れるロック解除位置とにわたって移動自在な第
    1のスライドギヤと、 前記第2のガイド部の各ガイド壁間に収容されかつ前記
    インターナルギヤに噛合うロック位置とインターナルギ
    ヤから離れるロック解除位置とにわたって移動自在な第
    2のスライドギヤと、 前記第1のスライドギヤと第2のスライドギヤとの間に
    設けられかつこれらスライドギヤを同時に前記ロック位
    置とロック解除位置とにわたって駆動するカム部材とを
    具備したリクライニング装置であって、 前記カム部材は前記第1および第2のスライドギヤのそ
    れぞれに形成された受け部と係合する一対のフック部を
    有し、 前記フック部と前記受け部は前記カム部材がロック位置
    方向に回転した状態において前記スライドギヤをインタ
    ーナルギヤに押圧するカム面を有し、かつ、 前記フック部と前記受け部は、前記カム部材がロック解
    除方向に回転する際に前記スライドギヤを、シートバッ
    クに加わる後方負荷によってスライドギヤに働く回転モ
    ーメントと反対方向に変位させる形状としたことを特徴
    とするリクライニング装置。
  2. 【請求項2】前記フック部と前記受け部は、それぞれ、
    前記スライドギヤの両側面の内側の領域のスライドギヤ
    中心線付近に設けられていることを特徴とする請求項1
    記載のリクライニング装置。
  3. 【請求項3】互いに対向する一対のガイド壁を有する第
    1のガイド部および互いに対向する一対のガイド壁を有
    する第2のガイド部が形成されたベースプレートと、 前記ベースプレートに水平方向の軸線回りに回転自在に
    設けた軸と、 前記ベースプレートに対して前記軸を中心に相対回転可
    能でかつ前記軸を中心とする円弧に沿ってインターナル
    ギヤが形成された回動プレートと、 前記第1のガイド部の各ガイド壁間に収容されかつ前記
    インターナルギヤに噛合うロック位置とインターナルギ
    ヤから離れるロック解除位置とにわたって移動自在な第
    1のスライドギヤと、 前記第2のガイド部の各ガイド壁間に収容されかつ前記
    インターナルギヤに噛合うロック位置とインターナルギ
    ヤから離れるロック解除位置とにわたって移動自在な第
    2のスライドギヤと、 前記第1のスライドギヤと第2のスライドギヤとの間に
    設けられかつこれらスライドギヤを同時に前記ロック位
    置とロック解除位置とにわたって駆動するカム部材とを
    具備したリクライニング装置であって、 前記カム部材とスライドギヤとが対向する箇所に、シー
    トバックに加わる後方負荷によってスライドギヤに働く
    回転モーメントの方向にスライドギヤが動くことを抑制
    する傾斜面を有する支持部を設けたことを特徴とするリ
    クライニング装置。
  4. 【請求項4】互いに対向する一対のガイド壁を有する第
    1のガイド部および互いに対向する一対のガイド壁を有
    する第2のガイド部が形成されたベースプレートと、 前記ベースプレートに水平方向の軸線回りに回転自在に
    設けた軸と、 前記ベースプレートに対して前記軸を中心に相対回転可
    能でかつ前記軸を中心とする円弧に沿ってインターナル
    ギヤが形成された回動プレートと、 前記第1のガイド部の各ガイド壁間に収容されかつ前記
    インターナルギヤに噛合うロック位置とインターナルギ
    ヤから離れるロック解除位置とにわたって移動自在な第
    1のスライドギヤと、 前記第2のガイド部の各ガイド壁間に収容されかつ前記
    インターナルギヤに噛合うロック位置とインターナルギ
    ヤから離れるロック解除位置とにわたって移動自在な第
    2のスライドギヤと、 前記第1のスライドギヤと第2のスライドギヤとの間に
    設けられかつこれらスライドギヤを同時に前記ロック位
    置とロック解除位置とにわたって駆動するカム部材とを
    具備したリクライニング装置であって、 前記カム部材は前記第1および第2のスライドギヤのそ
    れぞれに形成された受け部と係合する一対のフック部を
    有し、 前記フック部と前記受け部は前記カム部材がロック位置
    方向に回転した状態において前記スライドギヤをインタ
    ーナルギヤに押圧するカム面を有し、かつ、 前記フック部と前記受け部は、前記カム部材がロック解
    除方向に回転する際に前記スライドギヤを、シートバッ
    クに加わる後方負荷によってスライドギヤに働く回転モ
    ーメントと反対方向に変位させる形状とし、かつ、 前記カム部材と前記スライドギヤとが対向する箇所に、
    前記回転モーメントの方向にスライドギヤが動くことを
    抑制する傾斜面を有する支持部を設けたことを特徴とす
    るリクライニング装置。
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