JP2004242137A - 無線受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の方法で問題となっている電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にする無線受信機を提供する。
【解決手段】相関部2が受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力し、AGC制御部3が相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との比を求めて、比の値を制御信号として出力し、レベル補正部4がAGC制御部3から出力された制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅(レベル補正)を行う無線受信機である。
【選択図】 図1
【解決手段】相関部2が受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力し、AGC制御部3が相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との比を求めて、比の値を制御信号として出力し、レベル補正部4がAGC制御部3から出力された制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅(レベル補正)を行う無線受信機である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル無線通信に用いられフレーム構成の信号を受信する無線受信機に係り、特にRSSIなとの電力計測を必要とせずに簡単な構成且つ単純な制御によってAGC制御を可能にした無線受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なデジタル無線通信の無線受信機では、受信信号から電力を求める場合、受信信号電界強度(Received Signal Strength Indicator:RSSI)を検出し、LOGアンプ等を通して電力を求める方法や、アナログ/デジタル変換(AD変換)後、あるいは直交検波後に、ロールオフフィルタ後のデジタルデータからI2+Q2を計算して電力を求めている。
そして、その後、求めた電力に対して位相同期ループ(Phase Locked Loop:PLL)などの平均化を行い、平均化された電力値を用いてAGC制御を行っていた。
【0003】
具体的にAGC回路に関連する従来技術としては、アナログ相関器の出力値を用いてAGC制御する平成10年4月24日公開の特開平10−107765号「CDMA用AGC回路」(出願人:国際電気株式会社、発明者:宮谷徹彦)(特許文献1参照)や、所望信号に対応する拡散コードに基づく相関演算を行い、検出された相関ピーク信号の信号レベルに基づいてVGAの利得を制御する平成11年10月29日公開の特開平11−298376号「受信装置、及び受信方法」(出願人:キャノン株式会社、発明者:藤田)(特許文献2参照)がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−107765号公報(第4−6頁)
【特許文献2】
特開平11−298376号公報(第4−6頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のAGC制御方法を用いた無線受信機では、電力計算のための回路が必要となり、回路規模が大きくなるという問題点があった。
また、従来のAGC制御をソフトウェアで行う場合では、電力を求める際LOG計算を行う必要があり、処理速度が遅くなるという問題点があり、またLOG計算に表を使う方法では、処理速度の点では改善できるが、その表を作成しなければならない手間がかかるという問題点があった。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、上記従来の方法で問題となっている電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にする無線受信機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、既知の信号が挿入されたフレーム構成の信号を受信する無線受信機であって、
受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力する相関手段と、
相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との比を求めて、比の値を制御信号として出力する利得制御手段と、
制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行う可変利得増幅手段とを有するものなので、
電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を行うことができる。
【0008】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、既知の信号が挿入されたフレーム構成の信号を受信する無線受信機であって、
受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力する相関手段と、
相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との差分を求めて、差分を累積加算した値を制御信号として出力する利得制御手段と、
制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行う可変利得増幅手段とを有するものなので、
電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、以下で説明する機能実現手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのような回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は全部をソフトウェアで実現することも可能である。更に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよく、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよい。
【0010】
本発明に係る無線受信機は、相関手段が受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力し、利得制御手段が相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との比を求めて、比の値を制御信号として出力するか、或いは参照値と受信信号から求めた最大値との差分を求めて、差分を累積加算した値を制御信号として出力し、可変利得増幅手段が利得制御手段から出力された制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行うものなので、電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を行うことができる。
【0011】
尚、本発明の実施の形態における各部と図1、図5の各部との対応を示すと、相関手段は、相関部2又は同期処理部15に相当し、利得制御手段は、AGC制御部3又はAGC制御部16に相当し、可変利得増幅手段は、レベル補正部4又はAGCアンプ11に相当している。
【0012】
本発明の第1の実施の形態に係る無線受信機のAGC回路部分の構成例について、図1を使って説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線受信機におけるAGC回路部分の概略構成ブロック図である。尚、図1は、無線受信機におけるAGC制御に関連する部分だけを示している。
本発明の第1の実施形態に係るAGC回路(第1のAGC回路)の一構成例としては、図1に示すように、フィルタ部1と、相関部2と、AGC制御部3と、レベル補正部4と、復号部5とから構成されている。
【0013】
本発明の第1のAGC回路の各部について説明する。
フィルタ部1は、受信信号に対してロールオフフィルタ処理を行う帯域制限フィルタである。
相関部2は、受信信号と、送信側でフレーム中に挿入された既知の信号(参照データ)との複素相関処理を行い、複素相関結果である複素相関値を出力するものである。
AGC制御部3は、AGC制御のための制御値を演算によって求め、求めた制御値を制御信号として出力するものである。
具体的に、本発明の制御値の算出方法は、入力される複素相関値から複素相関値の最大値(複素相関最大値)を求める最大値検索処理を行い、求めた複素相関最大値と参照値との比を求め、求めた比の値を制御値として出力する。
【0014】
ここで、参照値とは、予め希望の信号レベルを入力した場合の相関ピーク値を求めておき、当該相関ピーク値(希望相関ピーク値)を参照値とする。
そして、当該参照値に対して、求めた複素相関最大値で除算を行い、除算結果を制御値として出力する。
【0015】
レベル補正部4は、入力される制御信号の値とフィルタ部1から出力された受信信号とを乗算してレベル補正を行い、レベル補正された信号を後続の復号部5に出力するもので、可変利得増幅手段に相当するものである。
【0016】
尚、図1の回路を実際の装置として構成する際には、相関部2とAGC制御部3をDSP(Digital Signal Processor)で構成して処理させるようになっている。
【0017】
本発明の無線受信機におけるAGC回路部分の動作について、図1,図2を使って説明する。図2は、本発明のAGC回路の動作を説明するフローチャート図である。
本発明の無線受信機におけるAGC回路部分では、入力される受信信号は、例えばデータの直前に既知の参照パターン(参照データ)が付加されたフレーム構成の信号である。
受信信号は、本発明のAGC回路に入力されると、フィルタ部1において帯域制限が施され、相関部2で既知の参照データとの複素相関値を求める複素相関処理が行われ(100)、AGC制御部3で複素相関最大値を求める最大値検索が行われ(102)、参照値/複素相関最大値の除算処理を行って制御値を求め制御信号として出力され(104)、レベル補正部4において、フィルタ部1からの受信信号に制御信号が乗算されてレベル補正が為され(106)、AGC制御された受信信号が復号部5に出力されることになる。
【0018】
次に、本発明のAGC制御方法を用いた場合の具体的なAGCのシミュレーション結果について、図3,図4を使って説明する。図3は、相関部2から出力される相関値を示すグラフ図であり、図4は、図2に示した一連の処理を繰り返し、BER測定を行った結果を示すグラフ図である。
ここで、シミュレーションの条件としては、信号の変調方式は16QAMとし、クロック同期は完全に取れているものとして行った。AGC制御部3で用いる参照値は、ノイズを付加せず希望レベル入力時の相関最大値(希望相関ピーク値)とし、この場合は、「1416」とした。
【0019】
希望レベルは、領域判定を正常に行うことができるレベルであり、実機では、オシロスコープでコンステレーションを目視し、適当と判断された信号レベルの相関ピーク値を希望相関ピーク値とする。
【0020】
図3に示したような相関値が得られたときに、AGC制御部3で検索された複素相関最大値は「1369」であったとすると、除算処理によって1416/1369が計算され、得られた「1.0343」がAGC制御部3から出力されて、レベル補正部4で乗算されることにより、レベル制御が行われるものである。
【0021】
この一連の処理を繰り返し、BER測定を行った結果が図4に示したようなもので、受信データとしては、1フレーム256シンボル、データ先頭に15シンボルの参照データを付加したフレーム構成とし、1000フレーム(1,024Mbit)を送受信させたものについてのシミュレーション結果を示している。
図4のグラフにおいて、○で示した特性が本発明によるAGC制御のシミュレーション結果であり、▽で示した特性は従来方式のシミュレーション結果であり、破線は理論値を示している。
ここで、シミュレーションに用いた従来方式としては、フレーム先頭から「I2+Q2」を計算し電力を求め、PLL制御を行い、PLLが安定した点の値を制御値としたものである。
【0022】
図4のシミュレーション結果から、本発明のAGC制御方法の特性は、10−6の点において理論値からの劣化はおよそ0.5dB程度であることがわかる。今回の従来方式のシミュレーションではフレーム先頭の参照データは15シンボルと少なく、PLLが安定できない場合があるため、理論値から離れてしまう結果となったが、本発明のAGC制御方式は、従来方式に比べて全体的に劣化が少ないことが確認できた。
以上の結果より本発明のAGC制御方法は有効である事がわかる。
【0023】
上記第1の実施形態では、AGC制御部3の動作として、複素相関最大値を求め、複素相関最大値と参照値との比の値を求めて制御値としていたが、別の実施形態(第2の実施の形態)として、AGC制御部3が複素相関最大値を求め、参照値と複素相関最大値との差分を求め、求めた差分値を累積加算して制御値として出力する実施形態もある。
【0024】
本発明の第1の実施の形態に係る無線受信機によれば、相関部2で受信信号に対してフレーム中に挿入された既知の信号との複素相関を行い、AGC制御部3で複素相関最大値を求めて、複素相関最大値と参照値との比の値を求め、レベル補正部4で比の値を用いてレベル補正するAGC制御回路としているので、従来のような電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にできる効果がある。
【0025】
本発明の第2の実施の形態に係る無線受信機によれば、相関部2で受信信号に対してフレーム中に挿入された既知の信号との複素相関を行い、AGC制御部3で複素相関最大値を求めて、複素相関最大値と参照値との差分を求め、差分を累積加算し、レベル補正部4で累積加算の値を用いてレベル補正するAGC制御回路としているので、従来のような電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にできる効果がある。
【0026】
上記図1に示した構成はデジタルAGC回路であるが、図1の構成を実機で実現する場合にはアナログAGC回路が必要であり、レベルの微調整を行う回路となる。
本発明の実施の形態に係る無線受信機におけるAGC回路部分をアナログAGC回路で実現する構成について、第3の実施形態として説明する。
【0027】
本発明の第3の実施形態に係る無線受信機(第3の無線受信機)の構成例について、図5を使って説明する。図5は、本発明の第3の無線受信機の一構成例を示すブロック図である。
本発明の第3の実施形態に係る無線受信機(第3の無線受信機)は、図5に示すように、受信信号に対して自動利得増幅を行うAGCアンプ11と、利得増幅された受信信号をデジタル信号に変換するA/D部12と、受信デジタル信号を直交検波してI,Q各成分を出力する直交検波部13と、拡散符号で相関演算を行う複素相関部14と、直交検波結果から復号を行う復号処理部20とを備えている。
尚、AGCアンプ11が可変利得増幅手段に相当する。
【0028】
そして、複素相関部14からの相関結果を用いてAGC制御を行うための構成として、同期処理部15と、AGC制御部16と、PWM部17と、ローパスフィルタ18とを備えている。
【0029】
同期処理部15は、図1の相関部2に相当し、フレーム中に挿入された既知の信号(参照データ)との複素相関処理を行い、複素相関値を出力するものである。
【0030】
AGC制御部16は、図1のAGC制御部3に相当し、複素相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と求めた複素相関値の最大値との比を求め、求めた比の値を制御値として出力するものである。
【0031】
PWM(Pulse Width Modulation)部17及びローパスフィルタ18は、AGC制御部16から出力されるディジタルの制御値をD/A変換してアナログの制御信号を出力するものである。
【0032】
尚、図5の回路を実際の装置として構成する際には、同期処理部15とAGC制御部16をDSP(Digital Signal Processor)で構成して処理させるようになっている。
【0033】
本発明の第3の実施形態に係る無線受信機は、複素相関部14からの相関出力に対して、同期処理部14でフレーム中の参照データとの複素相関値を求め、AGC制御部16で、複素相関値の最大値を求め、求めた複素相関値の最大値と予め希望の信号レベルから求めた参照値との比の値を求め、比の値をPWM部17及びローパスフィルタ18でD/A変換したアナログの制御信号を、受信信号に対して可変利得増幅を行うAGCアンプ11の利得制御信号として用いるものである。
【0034】
上記第3の実施形態では、AGC制御部16の動作として、複素相関最大値を求め、複素相関最大値と参照値との比の値を求めて制御値としていたが、別の実施形態(第4の実施の形態)として、AGC制御部16が複素相関最大値を求め、参照値と複素相関最大値との差分を求め、求めた差分値を累積加算して制御値として出力する実施形態もある。
【0035】
本発明の第3の実施の形態の無線受信機によれば、同期処理部15で受信信号に対してフレーム中に挿入された既知の信号との複素相関を行い、AGC制御部16で複素相関最大値を求めて、複素相関最大値と参照値との比の値を求め、当該比の値をPWM部17及びローパスフィルタ18でD/A変換したアナログの制御信号を、受信信号に対して可変利得制御を行うAGCアンプ11の利得制御信号として用いる無線受信機としているので、従来のような電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にできる効果がある。
【0036】
本発明の第4の実施の形態に係る無線受信機によれば、同期処理部15で受信信号に対してフレーム中に挿入された既知の信号との複素相関を行い、AGC制御部16で複素相関最大値を求めて、複素相関最大値と参照値との差分を求め、差分を累積加算し、当該累積加算値をPWM部17及びローパスフィルタ18でD/A変換したアナログの制御信号を、受信信号に対して可変利得制御を行うAGCアンプ11の利得制御信号として用いる無線受信機としているので、従来のような電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にできる効果がある。
【0037】
本発明の第1〜第4の実施の形態の無線受信機によれば、通常無線受信機においては、フレーム同期処理などで複素相関処理、最大値検索処理などを行うので、既存の回路を共有して、AGC制御を行うことができ、更に構成を軽減できる効果がある。
【0038】
本発明の第1〜第4の実施の形態の無線受信機によれば、相関処理に用いるフレームの参照パターンは、送受信機双方で互いに既知であればどの様なパターンであっても良く、若干のランダム性を持っていれば良い程度の制限であるから、先行技術文献として掲げた技術(例えば、特許文献2)のように、CDMA方式のために直交を意識したパターンを用いなければならないといった制約がなく簡単に実現できるものである。
【0039】
また、本発明の第1〜第4の実施の形態の無線受信機によれば、フレーム毎に参照パターンの相関を求め、AGC制御を行うものであり、シミュレーションに用いた2倍オーバサンプリングの場合、相関器のタップ数は29タップ程であり、特許文献2の技術と比較すると、シンボル毎に拡散符号パターン(64シンボル)の相関を求めてAGC制御を行うのに比べて、相関器のタップ数が半分程度で済み、構成をさほど増大することなく実現できるものである。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、相関手段が、受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力し、利得制御手段が、相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との比を求めて、比の値を制御信号として出力し、可変利得増幅手段が、制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行う無線受信機としているので、電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を行うことができる効果がある。
【0041】
本発明によれば、相関手段が、受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力し、利得制御手段が、相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との差分を求め、差分を累計加算した値を制御信号として出力し、可変利得増幅手段が、制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行う無線受信機としているので、電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る無線受信機におけるAGC回路部分の概略構成ブロック図である。
【図2】本発明のAGC回路の動作を説明するフローチャート図である。
【図3】相関部から出力される相関値を示すグラフ図である。
【図4】図2に示した一連の処理を繰り返し、BER測定を行った結果を示すグラフ図である。
【図5】本発明の第3の無線受信機の一構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…フィルタ部、 2…相関部、 3…AGC制御部、 4…レベル補正部、5…復号部、 11…AGCアンプ、 12…A/D部、 13…直交検波部、 14…複素相関部、 15…同期処理部、 16…AGC制御部、 17…PWM部、 18…ローパスフィルタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル無線通信に用いられフレーム構成の信号を受信する無線受信機に係り、特にRSSIなとの電力計測を必要とせずに簡単な構成且つ単純な制御によってAGC制御を可能にした無線受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なデジタル無線通信の無線受信機では、受信信号から電力を求める場合、受信信号電界強度(Received Signal Strength Indicator:RSSI)を検出し、LOGアンプ等を通して電力を求める方法や、アナログ/デジタル変換(AD変換)後、あるいは直交検波後に、ロールオフフィルタ後のデジタルデータからI2+Q2を計算して電力を求めている。
そして、その後、求めた電力に対して位相同期ループ(Phase Locked Loop:PLL)などの平均化を行い、平均化された電力値を用いてAGC制御を行っていた。
【0003】
具体的にAGC回路に関連する従来技術としては、アナログ相関器の出力値を用いてAGC制御する平成10年4月24日公開の特開平10−107765号「CDMA用AGC回路」(出願人:国際電気株式会社、発明者:宮谷徹彦)(特許文献1参照)や、所望信号に対応する拡散コードに基づく相関演算を行い、検出された相関ピーク信号の信号レベルに基づいてVGAの利得を制御する平成11年10月29日公開の特開平11−298376号「受信装置、及び受信方法」(出願人:キャノン株式会社、発明者:藤田)(特許文献2参照)がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−107765号公報(第4−6頁)
【特許文献2】
特開平11−298376号公報(第4−6頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のAGC制御方法を用いた無線受信機では、電力計算のための回路が必要となり、回路規模が大きくなるという問題点があった。
また、従来のAGC制御をソフトウェアで行う場合では、電力を求める際LOG計算を行う必要があり、処理速度が遅くなるという問題点があり、またLOG計算に表を使う方法では、処理速度の点では改善できるが、その表を作成しなければならない手間がかかるという問題点があった。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、上記従来の方法で問題となっている電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にする無線受信機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、既知の信号が挿入されたフレーム構成の信号を受信する無線受信機であって、
受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力する相関手段と、
相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との比を求めて、比の値を制御信号として出力する利得制御手段と、
制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行う可変利得増幅手段とを有するものなので、
電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を行うことができる。
【0008】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、既知の信号が挿入されたフレーム構成の信号を受信する無線受信機であって、
受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力する相関手段と、
相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との差分を求めて、差分を累積加算した値を制御信号として出力する利得制御手段と、
制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行う可変利得増幅手段とを有するものなので、
電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、以下で説明する機能実現手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのような回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は全部をソフトウェアで実現することも可能である。更に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよく、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよい。
【0010】
本発明に係る無線受信機は、相関手段が受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力し、利得制御手段が相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との比を求めて、比の値を制御信号として出力するか、或いは参照値と受信信号から求めた最大値との差分を求めて、差分を累積加算した値を制御信号として出力し、可変利得増幅手段が利得制御手段から出力された制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行うものなので、電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を行うことができる。
【0011】
尚、本発明の実施の形態における各部と図1、図5の各部との対応を示すと、相関手段は、相関部2又は同期処理部15に相当し、利得制御手段は、AGC制御部3又はAGC制御部16に相当し、可変利得増幅手段は、レベル補正部4又はAGCアンプ11に相当している。
【0012】
本発明の第1の実施の形態に係る無線受信機のAGC回路部分の構成例について、図1を使って説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線受信機におけるAGC回路部分の概略構成ブロック図である。尚、図1は、無線受信機におけるAGC制御に関連する部分だけを示している。
本発明の第1の実施形態に係るAGC回路(第1のAGC回路)の一構成例としては、図1に示すように、フィルタ部1と、相関部2と、AGC制御部3と、レベル補正部4と、復号部5とから構成されている。
【0013】
本発明の第1のAGC回路の各部について説明する。
フィルタ部1は、受信信号に対してロールオフフィルタ処理を行う帯域制限フィルタである。
相関部2は、受信信号と、送信側でフレーム中に挿入された既知の信号(参照データ)との複素相関処理を行い、複素相関結果である複素相関値を出力するものである。
AGC制御部3は、AGC制御のための制御値を演算によって求め、求めた制御値を制御信号として出力するものである。
具体的に、本発明の制御値の算出方法は、入力される複素相関値から複素相関値の最大値(複素相関最大値)を求める最大値検索処理を行い、求めた複素相関最大値と参照値との比を求め、求めた比の値を制御値として出力する。
【0014】
ここで、参照値とは、予め希望の信号レベルを入力した場合の相関ピーク値を求めておき、当該相関ピーク値(希望相関ピーク値)を参照値とする。
そして、当該参照値に対して、求めた複素相関最大値で除算を行い、除算結果を制御値として出力する。
【0015】
レベル補正部4は、入力される制御信号の値とフィルタ部1から出力された受信信号とを乗算してレベル補正を行い、レベル補正された信号を後続の復号部5に出力するもので、可変利得増幅手段に相当するものである。
【0016】
尚、図1の回路を実際の装置として構成する際には、相関部2とAGC制御部3をDSP(Digital Signal Processor)で構成して処理させるようになっている。
【0017】
本発明の無線受信機におけるAGC回路部分の動作について、図1,図2を使って説明する。図2は、本発明のAGC回路の動作を説明するフローチャート図である。
本発明の無線受信機におけるAGC回路部分では、入力される受信信号は、例えばデータの直前に既知の参照パターン(参照データ)が付加されたフレーム構成の信号である。
受信信号は、本発明のAGC回路に入力されると、フィルタ部1において帯域制限が施され、相関部2で既知の参照データとの複素相関値を求める複素相関処理が行われ(100)、AGC制御部3で複素相関最大値を求める最大値検索が行われ(102)、参照値/複素相関最大値の除算処理を行って制御値を求め制御信号として出力され(104)、レベル補正部4において、フィルタ部1からの受信信号に制御信号が乗算されてレベル補正が為され(106)、AGC制御された受信信号が復号部5に出力されることになる。
【0018】
次に、本発明のAGC制御方法を用いた場合の具体的なAGCのシミュレーション結果について、図3,図4を使って説明する。図3は、相関部2から出力される相関値を示すグラフ図であり、図4は、図2に示した一連の処理を繰り返し、BER測定を行った結果を示すグラフ図である。
ここで、シミュレーションの条件としては、信号の変調方式は16QAMとし、クロック同期は完全に取れているものとして行った。AGC制御部3で用いる参照値は、ノイズを付加せず希望レベル入力時の相関最大値(希望相関ピーク値)とし、この場合は、「1416」とした。
【0019】
希望レベルは、領域判定を正常に行うことができるレベルであり、実機では、オシロスコープでコンステレーションを目視し、適当と判断された信号レベルの相関ピーク値を希望相関ピーク値とする。
【0020】
図3に示したような相関値が得られたときに、AGC制御部3で検索された複素相関最大値は「1369」であったとすると、除算処理によって1416/1369が計算され、得られた「1.0343」がAGC制御部3から出力されて、レベル補正部4で乗算されることにより、レベル制御が行われるものである。
【0021】
この一連の処理を繰り返し、BER測定を行った結果が図4に示したようなもので、受信データとしては、1フレーム256シンボル、データ先頭に15シンボルの参照データを付加したフレーム構成とし、1000フレーム(1,024Mbit)を送受信させたものについてのシミュレーション結果を示している。
図4のグラフにおいて、○で示した特性が本発明によるAGC制御のシミュレーション結果であり、▽で示した特性は従来方式のシミュレーション結果であり、破線は理論値を示している。
ここで、シミュレーションに用いた従来方式としては、フレーム先頭から「I2+Q2」を計算し電力を求め、PLL制御を行い、PLLが安定した点の値を制御値としたものである。
【0022】
図4のシミュレーション結果から、本発明のAGC制御方法の特性は、10−6の点において理論値からの劣化はおよそ0.5dB程度であることがわかる。今回の従来方式のシミュレーションではフレーム先頭の参照データは15シンボルと少なく、PLLが安定できない場合があるため、理論値から離れてしまう結果となったが、本発明のAGC制御方式は、従来方式に比べて全体的に劣化が少ないことが確認できた。
以上の結果より本発明のAGC制御方法は有効である事がわかる。
【0023】
上記第1の実施形態では、AGC制御部3の動作として、複素相関最大値を求め、複素相関最大値と参照値との比の値を求めて制御値としていたが、別の実施形態(第2の実施の形態)として、AGC制御部3が複素相関最大値を求め、参照値と複素相関最大値との差分を求め、求めた差分値を累積加算して制御値として出力する実施形態もある。
【0024】
本発明の第1の実施の形態に係る無線受信機によれば、相関部2で受信信号に対してフレーム中に挿入された既知の信号との複素相関を行い、AGC制御部3で複素相関最大値を求めて、複素相関最大値と参照値との比の値を求め、レベル補正部4で比の値を用いてレベル補正するAGC制御回路としているので、従来のような電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にできる効果がある。
【0025】
本発明の第2の実施の形態に係る無線受信機によれば、相関部2で受信信号に対してフレーム中に挿入された既知の信号との複素相関を行い、AGC制御部3で複素相関最大値を求めて、複素相関最大値と参照値との差分を求め、差分を累積加算し、レベル補正部4で累積加算の値を用いてレベル補正するAGC制御回路としているので、従来のような電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にできる効果がある。
【0026】
上記図1に示した構成はデジタルAGC回路であるが、図1の構成を実機で実現する場合にはアナログAGC回路が必要であり、レベルの微調整を行う回路となる。
本発明の実施の形態に係る無線受信機におけるAGC回路部分をアナログAGC回路で実現する構成について、第3の実施形態として説明する。
【0027】
本発明の第3の実施形態に係る無線受信機(第3の無線受信機)の構成例について、図5を使って説明する。図5は、本発明の第3の無線受信機の一構成例を示すブロック図である。
本発明の第3の実施形態に係る無線受信機(第3の無線受信機)は、図5に示すように、受信信号に対して自動利得増幅を行うAGCアンプ11と、利得増幅された受信信号をデジタル信号に変換するA/D部12と、受信デジタル信号を直交検波してI,Q各成分を出力する直交検波部13と、拡散符号で相関演算を行う複素相関部14と、直交検波結果から復号を行う復号処理部20とを備えている。
尚、AGCアンプ11が可変利得増幅手段に相当する。
【0028】
そして、複素相関部14からの相関結果を用いてAGC制御を行うための構成として、同期処理部15と、AGC制御部16と、PWM部17と、ローパスフィルタ18とを備えている。
【0029】
同期処理部15は、図1の相関部2に相当し、フレーム中に挿入された既知の信号(参照データ)との複素相関処理を行い、複素相関値を出力するものである。
【0030】
AGC制御部16は、図1のAGC制御部3に相当し、複素相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と求めた複素相関値の最大値との比を求め、求めた比の値を制御値として出力するものである。
【0031】
PWM(Pulse Width Modulation)部17及びローパスフィルタ18は、AGC制御部16から出力されるディジタルの制御値をD/A変換してアナログの制御信号を出力するものである。
【0032】
尚、図5の回路を実際の装置として構成する際には、同期処理部15とAGC制御部16をDSP(Digital Signal Processor)で構成して処理させるようになっている。
【0033】
本発明の第3の実施形態に係る無線受信機は、複素相関部14からの相関出力に対して、同期処理部14でフレーム中の参照データとの複素相関値を求め、AGC制御部16で、複素相関値の最大値を求め、求めた複素相関値の最大値と予め希望の信号レベルから求めた参照値との比の値を求め、比の値をPWM部17及びローパスフィルタ18でD/A変換したアナログの制御信号を、受信信号に対して可変利得増幅を行うAGCアンプ11の利得制御信号として用いるものである。
【0034】
上記第3の実施形態では、AGC制御部16の動作として、複素相関最大値を求め、複素相関最大値と参照値との比の値を求めて制御値としていたが、別の実施形態(第4の実施の形態)として、AGC制御部16が複素相関最大値を求め、参照値と複素相関最大値との差分を求め、求めた差分値を累積加算して制御値として出力する実施形態もある。
【0035】
本発明の第3の実施の形態の無線受信機によれば、同期処理部15で受信信号に対してフレーム中に挿入された既知の信号との複素相関を行い、AGC制御部16で複素相関最大値を求めて、複素相関最大値と参照値との比の値を求め、当該比の値をPWM部17及びローパスフィルタ18でD/A変換したアナログの制御信号を、受信信号に対して可変利得制御を行うAGCアンプ11の利得制御信号として用いる無線受信機としているので、従来のような電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にできる効果がある。
【0036】
本発明の第4の実施の形態に係る無線受信機によれば、同期処理部15で受信信号に対してフレーム中に挿入された既知の信号との複素相関を行い、AGC制御部16で複素相関最大値を求めて、複素相関最大値と参照値との差分を求め、差分を累積加算し、当該累積加算値をPWM部17及びローパスフィルタ18でD/A変換したアナログの制御信号を、受信信号に対して可変利得制御を行うAGCアンプ11の利得制御信号として用いる無線受信機としているので、従来のような電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を可能にできる効果がある。
【0037】
本発明の第1〜第4の実施の形態の無線受信機によれば、通常無線受信機においては、フレーム同期処理などで複素相関処理、最大値検索処理などを行うので、既存の回路を共有して、AGC制御を行うことができ、更に構成を軽減できる効果がある。
【0038】
本発明の第1〜第4の実施の形態の無線受信機によれば、相関処理に用いるフレームの参照パターンは、送受信機双方で互いに既知であればどの様なパターンであっても良く、若干のランダム性を持っていれば良い程度の制限であるから、先行技術文献として掲げた技術(例えば、特許文献2)のように、CDMA方式のために直交を意識したパターンを用いなければならないといった制約がなく簡単に実現できるものである。
【0039】
また、本発明の第1〜第4の実施の形態の無線受信機によれば、フレーム毎に参照パターンの相関を求め、AGC制御を行うものであり、シミュレーションに用いた2倍オーバサンプリングの場合、相関器のタップ数は29タップ程であり、特許文献2の技術と比較すると、シンボル毎に拡散符号パターン(64シンボル)の相関を求めてAGC制御を行うのに比べて、相関器のタップ数が半分程度で済み、構成をさほど増大することなく実現できるものである。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、相関手段が、受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力し、利得制御手段が、相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との比を求めて、比の値を制御信号として出力し、可変利得増幅手段が、制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行う無線受信機としているので、電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を行うことができる効果がある。
【0041】
本発明によれば、相関手段が、受信した信号と既知の信号との複素相関を求め相関値を出力し、利得制御手段が、相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、参照値と受信信号から求めた最大値との差分を求め、差分を累計加算した値を制御信号として出力し、可変利得増幅手段が、制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行う無線受信機としているので、電力計算のための回路や算出処理を行うことなく、簡単な構成、且つ簡単な制御によってAGC制御を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る無線受信機におけるAGC回路部分の概略構成ブロック図である。
【図2】本発明のAGC回路の動作を説明するフローチャート図である。
【図3】相関部から出力される相関値を示すグラフ図である。
【図4】図2に示した一連の処理を繰り返し、BER測定を行った結果を示すグラフ図である。
【図5】本発明の第3の無線受信機の一構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…フィルタ部、 2…相関部、 3…AGC制御部、 4…レベル補正部、5…復号部、 11…AGCアンプ、 12…A/D部、 13…直交検波部、 14…複素相関部、 15…同期処理部、 16…AGC制御部、 17…PWM部、 18…ローパスフィルタ
Claims (2)
- 既知の信号が挿入されたフレーム構成の信号を受信する無線受信機であって、
前記受信した信号と前記既知の信号との複素相関を求め相関値を出力する相関手段と、
前記相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、前記参照値と前記受信信号から求めた最大値との比を求めて、前記比の値を制御信号として出力する利得制御手段と、
前記制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行う可変利得増幅手段とを有することを特徴とする無線受信機。 - 既知の信号が挿入されたフレーム構成の信号を受信する無線受信機であって、
前記受信した信号と前記既知の信号との複素相関を求め相関値を出力する相関手段と、
前記相関値の最大値を求め、予め希望の信号レベルから求めた相関最大値を参照値とし、前記参照値と前記受信信号から求めた最大値との差分を求めて、前記差分を累積加算した値を制御信号として出力する利得制御手段と、
前記制御信号に従う可変利得で受信した信号の利得増幅を行う可変利得増幅手段とを有することを特徴とする無線受信機。
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-
2003
- 2003-02-07 JP JP2003030427A patent/JP2004242137A/ja active Pending
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