JP2004241883A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で、光学ズームを伴う自分撮りを快適に行える撮像装置を提供する。
【解決手段】デジタルカメラ1の前面には、撮影画像の表示が可能な前面表示部11と、屈折光学系を利用しズーム時にも筐体10から突出しない撮影レンズ部の開口部12とが設けられている。また、デジタルカメラ1の背面には、撮影画像の表示が可能な背面表示部21が設けられている。このデジタルカメラ1で自分自身を撮影する場合には、前面表示部11で容易に構図を確認できるとともに、ズーム操作時でも撮影レンズ部の鏡胴が突出しないため、鏡胴で前面表示部11の表示画面が隠れることもない。その結果、簡易な構成で、光学ズームを伴う自分撮りを快適に行えることとなる。
【選択図】 図1
【解決手段】デジタルカメラ1の前面には、撮影画像の表示が可能な前面表示部11と、屈折光学系を利用しズーム時にも筐体10から突出しない撮影レンズ部の開口部12とが設けられている。また、デジタルカメラ1の背面には、撮影画像の表示が可能な背面表示部21が設けられている。このデジタルカメラ1で自分自身を撮影する場合には、前面表示部11で容易に構図を確認できるとともに、ズーム操作時でも撮影レンズ部の鏡胴が突出しないため、鏡胴で前面表示部11の表示画面が隠れることもない。その結果、簡易な構成で、光学ズームを伴う自分撮りを快適に行えることとなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体に係る画像データを取得する撮像手段を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ(撮像装置)においては、撮像内容などを表示する表示部を有することが通例である。そして、この表示部を、自分自身を撮影するためにデジタルカメラの前面側に回転させて保持できるものも商品化されている(非特許文献1参照)。
【0003】
また、非特許文献2では、自分を撮影するために、撮影レンズ部を回動自在とした、いわゆるスインバル機能を有するデジタルカメラが開示されている。
【0004】
さらに、カメラ付き携帯電話では、自分を撮影するため、撮影レンズの開口面(光入射面)側に表示部が設けられるものがある(非特許文献3参照)。なお、この携帯電話は、上記表示部の反対側(背面)に別の表示部も設けられている。
【0005】
【非特許文献1】
ペンタックス(株)、”Optio330GS”、[平成15年1月28日検索]、インターネット<URL:http://www.digital.pentax.co.jp/ja/optio330gs/index.html>
【非特許文献2】
(株)ニコン、”COOLPIX4500”、[平成15年1月28日検索]、インターネット<URL:http://www.nikon−image.com/jpn/products/digital/coolpix4500.htm>
【非特許文献3】
シャープ(株)、”J−SH52”、[平成15年1月28日検索]、インターネット<URL:http://www.sharp.co.jp/products/jsh52/index.html>
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非特許文献1および非特許文献2の技術では、表示部や撮影レンズ部を回動自在にする必要があるため、この可動部に用いる外装部材が増加し構成が複雑となる。これは、カメラの厚みを増加させたりコストアップの要因となる。また、可動部を有するため、その耐久性や操作性において問題がある。
【0007】
非特許文献3の技術では、撮影レンズは光学ズームレンズでないため、変倍を適切に行えず、快適な撮影が困難である。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、光学ズームを伴う自分撮りを快適に行える撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、被写体に係る画像データを取得する撮像手段を有する撮像装置であって、(a)前記被写体と対向する前記撮像装置の前面に設けられ、前記画像データに基づく表示が可能な第1表示部と、(b)前記撮像装置の前面と異なる所定面に設けられ、前記画像データに基づく表示が可能な第2表示部と、(c)焦点距離の変更可能なズームレンズ部とを備え、前記ズームレンズ部の入射面は、ズーム時でも前記撮像装置の前面に対する相対位置が不変である。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る撮像装置において、(d)電池を保持する電池保持部と(e)記録媒体を保持する媒体保持部とをさらに備え、前記第1表示部は、前記第2表示部、前記ズームレンズ部、前記電池保持部および前記媒体保持部のうち2以上の部位と、前記撮像装置の奥行き方向に関して重畳しないように配設される。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る撮像装置において、(f)前記第1表示部によって被写体を照明する照明モードに設定する手段をさらに備える。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る撮像装置において、(g)被写体をマクロ撮影するマクロ撮影モードに設定する設定手段と、(h)フラッシュ部での発光を指示する発光指示手段と、(i)前記第1表示部の画面を単一色で点灯させる点灯制御手段と、(j)前記マクロ撮影モードに設定される場合には、前記発光指示手段を不能化して前記フラッシュ部での発光を禁止するとともに、前記点灯制御手段を能動化して前記第1表示部により被写体を照明する制御手段とをさらに備える。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項3または請求項4の発明に係る撮像装置において、前記第1表示部では、照明色および/または輝度が変更可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
<デジタルカメラの要部構成>
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1を示す外観図である。図1(a)および図1(b)は、デジタルカメラ1Aを斜め前方および後方から見た図である。
【0015】
デジタルカメラ1は、撮像装置として機能し、直方体状の筐体10を有している。
【0016】
デジタルカメラ1の前面には、前面表示部11と、撮影レンズ部(後述)の開口部12と、フラッシュ部13とが設けられている。また、デジタルカメラ1の上面には、シャッターボタン14が設けられている。
【0017】
前面表示部(第1表示部)11は、例えば透過型の液晶ディスプレイで構成され、CCD26(図2)で取得した被写体の画像を表示できる構成となっている。また、前面表示部11では、バックライトが通常の白色LEDでなく、赤・緑・青(RGB)の各LEDを近傍に並べて各々の印加電圧を変更することで、白色を含め複数の発色が可能となっている。これにより、後述するように前面表示部11で被写体を照明する場合、様々な色彩で発光することが可能となる。
【0018】
撮影レンズの開口部(開口面)12は、被写体と対向するデジタルカメラ1の前面に配設されている。
【0019】
フラッシュ部13は、被写体に対して発光を行う部位である。
【0020】
シャッターボタン14は、ユーザの操作により撮影を指示する部位である。
【0021】
また、デジタルカメラ1の背面(前面と異なる所定面)には、背面表示部21と、スイッチ群22と、2つのズーム操作ボタン23(23a、23b)と、2つの露出補正ボタン24(24a、24b)とが設けられている。
【0022】
背面表示部(第2表示部)21は、例えば透過型の液晶ディスプレイで構成され、前面表示部11と同様に、CCD26(図2)で取得した被写体の画像を表示できる構成となっている。この背面表示部21と撮影レンズ部25の開口部12とは対峙するデジタルカメラ1の広い主面(前面および背面)に配置されている。また、背面表示部21と前面表示部11とは、バックライトを兼用しない別々のディスプレイであるため、前面表示部11が点灯している場合には、背面表示部21に前面表示部11が点灯中である旨の警告を表示でき、ユーザの注意を喚起できる。
【0023】
さらに、非特許文献3の技術では、前面と背面とに設けられる2つの表示部がバックライトを共有しているため、その間に他の回路を挿入できずデザインの自由度が制限されるという問題もあるが、本実施形態のデジタルカメラ1では、バックライトを共有しないため、このような問題も解消することとなる。
【0024】
スイッチ群22は、4つのモード切替スイッチ22a〜22dで構成されている。モード切替スイッチ22aは、表示切替スイッチとして働き、このスイッチ22aに対するユーザの押下操作により、▲1▼情報表示を伴う背面表示部21の表示、▲2▼情報表示を伴わない背面表示部21の表示、▲3▼前面表示部11のみの表示、▲4▼前面表示部11と背面表示部21との表示、をサイクリックに切り替えられる構成となっている。
【0025】
また、モード切替スイッチ22bでは、前面表示部11を照明として利用して撮影する照明撮影モードに設定できるとともに、モード切替スイッチ22cでは、マクロ撮影を行うマクロ撮影モードに設定できる。さらに、モード切替スイッチ22dでは、フラッシュ部13を被写体に向けて発光させるフラッシュ撮影モードに設定できる。
【0026】
ズーム操作ボタン23は、撮影レンズ部25(図2)のズーム操作を指示する部材であり、ボタン23aまたはボタン23bを押下することで、ズームインまたはズームアウトを行える。
【0027】
露出補正ボタン24は、ユーザ操作により露出を補正するための部材である。なお、露出補正ボタン24については、撮影時に前面表示部11の輝度を補正する輝度補正ボタン(後述)としても機能する。
【0028】
図2は、デジタルカメラ1の機能ブロックを示す図である。
【0029】
デジタルカメラ1は、撮影レンズ部25と、CCD(Charge Coupled Device)26と、CCD26に接続する画像処理部27とを備えている。また、デジタルカメラ1は、画像処理部27に接続する制御部30と、制御部30に接続するズーム駆動部31とを有するとともに、制御部30を介して各部に電力を供給する電源部32と、スイッチ群22やズーム操作ボタン23を含む操作部33とを有している。
【0030】
撮影レンズ部25は、上記の開口部(入射面)12を有し、焦点距離の変更可能な光学ズームレンズ部として機能する。また、撮影レンズ部25は、屈折光学系(折り曲げ光学系)OPを有しており、開口部12から入射する光を90度曲げてCCD26に導く。このような構成の撮影レンズ部25により、ズーム時でも開口部12が筐体10から突出せず、デジタルカメラ1の前面に対する開口部12の相対位置が不変となる。
【0031】
また、撮影レンズ部25は、マクロ撮影も可能な光学系となっている。
【0032】
CCD26は、撮影レンズ部25を介して入射する被写体像を光電変換して画像信号を生成する撮像素子であり、被写体に係る画像データを取得する撮像手段として機能する。
【0033】
画像処理部27は、CCD26から出力される画像信号をA/D変換し、γ補正やホワイトバランス(WB)補正などの画像処理を行う。この画像処理27で画像処理された画像データは、前面表示部11や背面表示部21に表示を行えるとともに、記録媒体として働くメモリカード9に記録できる。
【0034】
制御部30は、CPUおよびメモリを有しており、デジタルカメラ1を統括制御する部位である。この制御部30は、ズーム操作ボタン23に対するユーザ操作に応答し、ズーム駆動部31を介して撮影レンズ部25内のレンズ群を駆動することで、被写体の倍率を変更する。
【0035】
電源部32は、電池を保持する電池保持部として機能する。
【0036】
次に、デジタルカメラ1の筐体10内において、主要な部位が配置される様子を、以下で説明する。
【0037】
図3は、デジタルカメラ1における各部のレイアウトを示す図である。図3(a)は、XY平面における配置を示し、図3(b)は、YZ平面における配置を示している。
【0038】
筐体10内には、制御部30などを搭載した基板(太線部)35と、メモリカード9を保持する媒体保持部90が設けられている。
【0039】
第1表示部11は、一定の大きさを持つ主要な部位である撮影レンズ部25、背面表示部21、電源部32や媒体保持部90とデジタルカメラ1の奥行き方向(Z方向)に関して重畳しない位置に配置されている。これにより、デジタルカメラ1の厚みが増すのを抑制できる。
【0040】
<デジタルカメラ1の動作>
以下では、デジタルカメラ1の動作、特に前面表示部11を利用したデジタルカメラ1の動作を説明する。
【0041】
図4は、前面表示部11を利用したデジタルカメラ1の動作を説明するフローチャートである。本動作は、制御部30で実行される。
【0042】
ステップS1では、モード切替スイッチ22bに対するユーザの操作により、照明撮影モードに設定されたかを判定する。ここで、照明モードに設定されている場合には、ステップS2に進み、設定されていない場合には、ステップS8に進む。
【0043】
ステップS2では、前面表示部11を点灯する。この場合、前面表示部11は例えば白色で発光し、照明として被写体に照射される。この照明撮影モードでは、ユーザが輝度補正ボタン24a、24bを操作することにより、前面表示部11の輝度を変更できる。
【0044】
前面表示部11を照明として利用する場合には、制御部30でフラッシュを自動オフする、つまりフラッシュ部13の発光を禁止する。これにより、ユーザが所望する色(以下で詳述)で被写体を適切に照明することが可能となる。
【0045】
ステップS3では、前面表示部11の照明色を変更するかを判定する。ここでは、ユーザにより前面表示部11の表示色の選択を行うための画像をスーパーインポーズで背面表示部21に表示し、初期設定の白色から色が変更されたかを判断する。ここで、照明色を変更する場合には、ステップS4に進み、変更しない場合には、ステップS6に進む。
【0046】
ステップS4では、ユーザが操作部33を操作して、前面表示部11の照明色が選択される。この場合、画像処理部27におけるホワイトバランス補正では、自動ではなく所定の固定値に設定されるとともに、被写体に関するAEが行われる。
【0047】
ステップS5では、ステップS4で選択された色で前面表示部11を調色する。すなわち、前面表示部11のバックライトにおけるRGBの各LEDを制御することにより、所望の照明色を実現する。
【0048】
ステップS6では、画像処理部27においてAWB(自動ホワイトバランス)を行うとともに、被写体に関するAEを行う。
【0049】
ステップS7では、ユーザがシャッターボタン14を押下することにより、被写体を撮影して、画像データをメモリカード9に記録する。
【0050】
ステップS8では、モード切替スイッチ22cに対するユーザの操作により、マクロ撮影モードに設定されているかを判定する。ここで、マクロ撮影モードに設定されている場合には、ステップS9に進み、設定されていない場合には、ステップS11に進む。
【0051】
ステップS9では、前面表示部11の画面全体を単一色で点灯する。このようにマクロ撮影モードが設定される場合には、前面表示部11を自動的に照明として機能させるとともに、フラッシュ部13での発光を禁止する。これにより、被写体に対して均一な照明が行えることとなる。すなわち、フラッシュ部13の発光では露光量調整が困難な場合でも、綺麗なマクロ撮影が可能となる。
【0052】
ステップS10では、ステップS6と同様に、AWBおよびAEを行う。
【0053】
ステップS11では、被写体に関するAEを行う。
【0054】
ステップS12では、モード切替スイッチ22dに対するユーザの操作により、フラッシュ撮影モードに設定されているかを判定する。ここで、フラッシュ撮影モードに設定されている場合には、ステップS13に進み、設定されていない場合には、ステップS7に進む。
【0055】
ステップS13では、制御部30からフラッシュ部13での発光を指示することにより、フラッシュ部13を発光させる。このフラッシュ部13の発光量は、ステップS11で行ったAEの結果が反映される。
【0056】
デジタルカメラ1では、上記の動作以外にも、前面表示部11を利用する利用形態を考えられるが、これを以下で説明する。
【0057】
(1)自分を撮影する場合
デジタルカメラ1で自分を撮影する場合には、ユーザが表示切替スイッチ22aを操作し、前面表示部11での表示を選択する。この場合、前面表示部11には、本撮影前に動画的態様で被写体を表示するライブビュー表示が行われる。これにより、CCD26で取得される自分の画像を視認することができ、利便性が向上する。
【0058】
(2)動画撮影モードで利用する場合
デジタルカメラ1が動画撮影機能を有している場合、動画撮影モード時に前面表示部11を照明として機能させる。これにより、フラッシュ発光の一時的な発光と異なり、連続的に輝度を確保できることとなる。また、動画撮影中に前面表示部11の色を様々なパターンで変化させる変色機能によって、撮影中に色が変化し幻想的な演出が可能となる。
【0059】
(3)販売店などで利用する場合
販売店でのデジタルカメラ1の展示においては、前面表示部11をPOP的に使うことで店頭効果を増し、需要を喚起できる。以下で、具体例を説明する。
【0060】
図5は、ディスプレイモードにおける前面表示部11での表示の様子を示す図である。
【0061】
デジタルカメラ1では、前面表示部11に独立して任意の画像を表示する、つまり前面表示部11のみで所定の表示を行うディスプレイモードが設定できる。このディスプレイモードにおいて、画像Gaのようにデジタルカメラ1の特徴などを前面表示部11に表示すれば、顧客へのアピールを高めることができる。
【0062】
ディスプレイモードは、デジタルカメラ1の隠しモードとして設けられるのが好ましい。そして、例えばメモリカード9にディスプレイモードで使用する特別なフォルダが存在する場合にのみ、前面表示部11にその内容を表示させる。また、ディスプレイモードは、デジタルカメラ1の電源ON後の一定時間で起動し、デジタルカメラ1の操作が行われる場合には解除するのが好ましい。
【0063】
以上のデジタルカメラ1の構成および動作により、撮影レンズ部25の開口部12が筐体10に固定され、デジタルカメラ1の前面に前面表示部11が設けられているため、簡易な構成で、光学ズームを伴う自分撮りを快適に行える。すなわち、自分自身を撮影する場合、前面表示部11で容易に構図を確認できるとともに、変倍(ズーム)操作時でも撮影レンズの鏡胴が突出しないため、鏡胴で前面表示部11の表示画面が隠れることもなく、視認性を確保できる。
【0064】
また、マクロ撮影などの近接での撮影において、前面表示部11を所望の色で発光させて被写体に照射できるため、様々な色合いの光による絵作りが可能となる。
【0065】
また、動画撮影時に刻々と前面表示部11の色を変化させることで、絵作りの可能性を広げることが可能となる。
【0066】
さらに、幼児などに対する近接撮影時にも、フラッシュ発光による強度の高い光を照射せずに、前面表示部11によるソフトな光を照射すれば、眼にやさしい撮影となる。
【0067】
上述したデジタルカメラ1では、Y軸方向に沿って撮影レンズ部25が縦置きに配置されているが、X軸に沿って撮影レンズ部25が横置きに配置されても良い。このような配置のデジタルカメラ1Aに関して、以下で説明する。
【0068】
図6は、デジタルカメラ1Aにおける各部のレイアウトを示す図である。図6(a)は、XY平面における配置を示し、図6(b)は、YZ平面における配置を示している。
【0069】
撮影レンズ部25が横置きとなっているため、筐体10内の主要な部位、つまり前面表示部11、背面表示部21、フラッシュ部13、電源部32および媒体保持部90の配置が、図3に示すデジタルカメラ1に対して変更されている。
【0070】
このレイアウトでも、デジタルカメラ1Aの厚さ(Z軸方向の幅)を薄くするように配慮されている。例えば、前面表示部11は、図6(a)のように背面表示部21と重なる配置となっているが、電源部32や媒体保持部90とは重ならない。すなわち、前面表示部11は、背面表示部21、撮影レンズ部25、電源部32および媒体保持部90のうち2以上の部位と、デジタルカメラ1の奥行き方向(Z方向)に関して重畳しないように配設されるため、デジタルカメラ1Aの厚みが増加するのを抑えている。
【0071】
<変形例>
◎上記の実施形態における前面表示部については、透過型の液晶ディスプレイであるのは必須でなく、これと異なるタイプである反射型の液晶ディスプレイでも良い。この場合でも、前面表示部に任意の画像が表示でき、また反射型液晶のメモリ機能を利用してプリインストールされたキャラクターや模様の表示も可能となる。これにより、デジタルカメラの個性をアピールできる。
【0072】
また、反射型液晶ディスプレイがフロントライトを有する場合には、このフロントライトを発光させることで、前面表示部を照明として機能させることができる。
【0073】
◎上記の実施形態における撮影レンズ部については、屈折光学系を有するのは必須でなく、インナーズームレンズで構成されても良い。このインナーズームレンズでは、ズーム時でも撮影レンズの第1群が固定、すなわち撮影レンズ部の入射面が移動しないため、鏡胴が突出することがなく、屈折光学系と同様に視認性を確保できる。
【0074】
◎上記の実施形態における開口部については、デジタルカメラの前面に沿って固設されるのは必須でなく、デジタルカメラの前面から多少とび出た位置に固定されても良い。この場合でも、ズーミング時には開口部が移動しないため、前面表示部の表示画面の視認性を確保できる。
【0075】
◎上述した具体的実施形態には、以下の構成を有する発明が含まれている。
【0076】
(1)第1表示部は、第2表示部と異なるタイプの表示部であることを特徴とする撮像装置。
【0077】
これにより、撮像装置の薄型化に寄与できる。
【0078】
(2)第1表示部は、反射型液晶ディスプレイであり、第2表示部は、透過型液晶ディスプレイであることを特徴とする撮像装置。
【0079】
これにより、撮像装置の厚みを薄くできる。
【0080】
(3)第1表示部のみで所定の表示を行うディスプレイモードに設定する手段を備えることを特徴とする撮像装置。
【0081】
これにより、第1表示部に撮像装置の特徴などを表示して店頭に展示する場合には、店頭での顧客の購買意欲を増大できる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし請求項5の発明によれば、被写体に係る画像データに基づく表示が可能な第1表示部は被写体と対向する撮像装置の前面に設けられ、ズームレンズ部の前面はズーム時でも撮像装置の前面に対する相対位置が不変である。その結果、簡易な構成で、光学ズームを伴う自分撮りを快適に行える。
【0083】
特に、請求項2の発明においては、第1表示部が第2表示部、ズームレンズ部、電池保持部および媒体保持部のうち2以上の部位と、撮像装置の奥行き方向に関して重畳しないように配設されるため、撮像装置の厚みが増加するのを抑えることがきる。
【0084】
また、請求項3の発明においては、第1表示部によって被写体を照明する照明モードを有するため、フラッシュ部と異なる補助光源として第1表示部を利用できる。
【0085】
また、請求項4の発明においては、マクロ撮影モードに設定される場合には、フラッシュ部での発光を禁止するとともに、第1表示部の画面を単一色で点灯して被写体を照明するため、被写体に対して適切な光源を提供でき、綺麗な撮影画像を取得できる。
【0086】
また、請求項5の発明においては、第1表示部では照明色および/または輝度が変更可能であるため、様々な照明効果を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1を示す外観図である。
【図2】デジタルカメラ1の機能ブロックを示す図である。
【図3】デジタルカメラ1における各部のレイアウトを示す図である。
【図4】前面表示部11を利用したデジタルカメラ1の動作を説明するフローチャートである。
【図5】ディスプレイモードにおける前面表示部11での表示の様子を示す図である。
【図6】デジタルカメラ1Aにおける各部のレイアウトを示す図である。
【符号の説明】
1、1A デジタルカメラ
9 メモリカード
10 筐体
11 前面表示部
12 撮影レンズ部の開口部(入射面)
13 フラッシュ部
21 背面表示部
22 スイッチ群
23、23a、23b ズーム操作ボタン
24、24a、24b 露出補正ボタン(輝度補正ボタン)
25 撮影レンズ部
32 電源部
90 媒体保持部
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体に係る画像データを取得する撮像手段を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ(撮像装置)においては、撮像内容などを表示する表示部を有することが通例である。そして、この表示部を、自分自身を撮影するためにデジタルカメラの前面側に回転させて保持できるものも商品化されている(非特許文献1参照)。
【0003】
また、非特許文献2では、自分を撮影するために、撮影レンズ部を回動自在とした、いわゆるスインバル機能を有するデジタルカメラが開示されている。
【0004】
さらに、カメラ付き携帯電話では、自分を撮影するため、撮影レンズの開口面(光入射面)側に表示部が設けられるものがある(非特許文献3参照)。なお、この携帯電話は、上記表示部の反対側(背面)に別の表示部も設けられている。
【0005】
【非特許文献1】
ペンタックス(株)、”Optio330GS”、[平成15年1月28日検索]、インターネット<URL:http://www.digital.pentax.co.jp/ja/optio330gs/index.html>
【非特許文献2】
(株)ニコン、”COOLPIX4500”、[平成15年1月28日検索]、インターネット<URL:http://www.nikon−image.com/jpn/products/digital/coolpix4500.htm>
【非特許文献3】
シャープ(株)、”J−SH52”、[平成15年1月28日検索]、インターネット<URL:http://www.sharp.co.jp/products/jsh52/index.html>
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非特許文献1および非特許文献2の技術では、表示部や撮影レンズ部を回動自在にする必要があるため、この可動部に用いる外装部材が増加し構成が複雑となる。これは、カメラの厚みを増加させたりコストアップの要因となる。また、可動部を有するため、その耐久性や操作性において問題がある。
【0007】
非特許文献3の技術では、撮影レンズは光学ズームレンズでないため、変倍を適切に行えず、快適な撮影が困難である。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、光学ズームを伴う自分撮りを快適に行える撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、被写体に係る画像データを取得する撮像手段を有する撮像装置であって、(a)前記被写体と対向する前記撮像装置の前面に設けられ、前記画像データに基づく表示が可能な第1表示部と、(b)前記撮像装置の前面と異なる所定面に設けられ、前記画像データに基づく表示が可能な第2表示部と、(c)焦点距離の変更可能なズームレンズ部とを備え、前記ズームレンズ部の入射面は、ズーム時でも前記撮像装置の前面に対する相対位置が不変である。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る撮像装置において、(d)電池を保持する電池保持部と(e)記録媒体を保持する媒体保持部とをさらに備え、前記第1表示部は、前記第2表示部、前記ズームレンズ部、前記電池保持部および前記媒体保持部のうち2以上の部位と、前記撮像装置の奥行き方向に関して重畳しないように配設される。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る撮像装置において、(f)前記第1表示部によって被写体を照明する照明モードに設定する手段をさらに備える。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る撮像装置において、(g)被写体をマクロ撮影するマクロ撮影モードに設定する設定手段と、(h)フラッシュ部での発光を指示する発光指示手段と、(i)前記第1表示部の画面を単一色で点灯させる点灯制御手段と、(j)前記マクロ撮影モードに設定される場合には、前記発光指示手段を不能化して前記フラッシュ部での発光を禁止するとともに、前記点灯制御手段を能動化して前記第1表示部により被写体を照明する制御手段とをさらに備える。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項3または請求項4の発明に係る撮像装置において、前記第1表示部では、照明色および/または輝度が変更可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
<デジタルカメラの要部構成>
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1を示す外観図である。図1(a)および図1(b)は、デジタルカメラ1Aを斜め前方および後方から見た図である。
【0015】
デジタルカメラ1は、撮像装置として機能し、直方体状の筐体10を有している。
【0016】
デジタルカメラ1の前面には、前面表示部11と、撮影レンズ部(後述)の開口部12と、フラッシュ部13とが設けられている。また、デジタルカメラ1の上面には、シャッターボタン14が設けられている。
【0017】
前面表示部(第1表示部)11は、例えば透過型の液晶ディスプレイで構成され、CCD26(図2)で取得した被写体の画像を表示できる構成となっている。また、前面表示部11では、バックライトが通常の白色LEDでなく、赤・緑・青(RGB)の各LEDを近傍に並べて各々の印加電圧を変更することで、白色を含め複数の発色が可能となっている。これにより、後述するように前面表示部11で被写体を照明する場合、様々な色彩で発光することが可能となる。
【0018】
撮影レンズの開口部(開口面)12は、被写体と対向するデジタルカメラ1の前面に配設されている。
【0019】
フラッシュ部13は、被写体に対して発光を行う部位である。
【0020】
シャッターボタン14は、ユーザの操作により撮影を指示する部位である。
【0021】
また、デジタルカメラ1の背面(前面と異なる所定面)には、背面表示部21と、スイッチ群22と、2つのズーム操作ボタン23(23a、23b)と、2つの露出補正ボタン24(24a、24b)とが設けられている。
【0022】
背面表示部(第2表示部)21は、例えば透過型の液晶ディスプレイで構成され、前面表示部11と同様に、CCD26(図2)で取得した被写体の画像を表示できる構成となっている。この背面表示部21と撮影レンズ部25の開口部12とは対峙するデジタルカメラ1の広い主面(前面および背面)に配置されている。また、背面表示部21と前面表示部11とは、バックライトを兼用しない別々のディスプレイであるため、前面表示部11が点灯している場合には、背面表示部21に前面表示部11が点灯中である旨の警告を表示でき、ユーザの注意を喚起できる。
【0023】
さらに、非特許文献3の技術では、前面と背面とに設けられる2つの表示部がバックライトを共有しているため、その間に他の回路を挿入できずデザインの自由度が制限されるという問題もあるが、本実施形態のデジタルカメラ1では、バックライトを共有しないため、このような問題も解消することとなる。
【0024】
スイッチ群22は、4つのモード切替スイッチ22a〜22dで構成されている。モード切替スイッチ22aは、表示切替スイッチとして働き、このスイッチ22aに対するユーザの押下操作により、▲1▼情報表示を伴う背面表示部21の表示、▲2▼情報表示を伴わない背面表示部21の表示、▲3▼前面表示部11のみの表示、▲4▼前面表示部11と背面表示部21との表示、をサイクリックに切り替えられる構成となっている。
【0025】
また、モード切替スイッチ22bでは、前面表示部11を照明として利用して撮影する照明撮影モードに設定できるとともに、モード切替スイッチ22cでは、マクロ撮影を行うマクロ撮影モードに設定できる。さらに、モード切替スイッチ22dでは、フラッシュ部13を被写体に向けて発光させるフラッシュ撮影モードに設定できる。
【0026】
ズーム操作ボタン23は、撮影レンズ部25(図2)のズーム操作を指示する部材であり、ボタン23aまたはボタン23bを押下することで、ズームインまたはズームアウトを行える。
【0027】
露出補正ボタン24は、ユーザ操作により露出を補正するための部材である。なお、露出補正ボタン24については、撮影時に前面表示部11の輝度を補正する輝度補正ボタン(後述)としても機能する。
【0028】
図2は、デジタルカメラ1の機能ブロックを示す図である。
【0029】
デジタルカメラ1は、撮影レンズ部25と、CCD(Charge Coupled Device)26と、CCD26に接続する画像処理部27とを備えている。また、デジタルカメラ1は、画像処理部27に接続する制御部30と、制御部30に接続するズーム駆動部31とを有するとともに、制御部30を介して各部に電力を供給する電源部32と、スイッチ群22やズーム操作ボタン23を含む操作部33とを有している。
【0030】
撮影レンズ部25は、上記の開口部(入射面)12を有し、焦点距離の変更可能な光学ズームレンズ部として機能する。また、撮影レンズ部25は、屈折光学系(折り曲げ光学系)OPを有しており、開口部12から入射する光を90度曲げてCCD26に導く。このような構成の撮影レンズ部25により、ズーム時でも開口部12が筐体10から突出せず、デジタルカメラ1の前面に対する開口部12の相対位置が不変となる。
【0031】
また、撮影レンズ部25は、マクロ撮影も可能な光学系となっている。
【0032】
CCD26は、撮影レンズ部25を介して入射する被写体像を光電変換して画像信号を生成する撮像素子であり、被写体に係る画像データを取得する撮像手段として機能する。
【0033】
画像処理部27は、CCD26から出力される画像信号をA/D変換し、γ補正やホワイトバランス(WB)補正などの画像処理を行う。この画像処理27で画像処理された画像データは、前面表示部11や背面表示部21に表示を行えるとともに、記録媒体として働くメモリカード9に記録できる。
【0034】
制御部30は、CPUおよびメモリを有しており、デジタルカメラ1を統括制御する部位である。この制御部30は、ズーム操作ボタン23に対するユーザ操作に応答し、ズーム駆動部31を介して撮影レンズ部25内のレンズ群を駆動することで、被写体の倍率を変更する。
【0035】
電源部32は、電池を保持する電池保持部として機能する。
【0036】
次に、デジタルカメラ1の筐体10内において、主要な部位が配置される様子を、以下で説明する。
【0037】
図3は、デジタルカメラ1における各部のレイアウトを示す図である。図3(a)は、XY平面における配置を示し、図3(b)は、YZ平面における配置を示している。
【0038】
筐体10内には、制御部30などを搭載した基板(太線部)35と、メモリカード9を保持する媒体保持部90が設けられている。
【0039】
第1表示部11は、一定の大きさを持つ主要な部位である撮影レンズ部25、背面表示部21、電源部32や媒体保持部90とデジタルカメラ1の奥行き方向(Z方向)に関して重畳しない位置に配置されている。これにより、デジタルカメラ1の厚みが増すのを抑制できる。
【0040】
<デジタルカメラ1の動作>
以下では、デジタルカメラ1の動作、特に前面表示部11を利用したデジタルカメラ1の動作を説明する。
【0041】
図4は、前面表示部11を利用したデジタルカメラ1の動作を説明するフローチャートである。本動作は、制御部30で実行される。
【0042】
ステップS1では、モード切替スイッチ22bに対するユーザの操作により、照明撮影モードに設定されたかを判定する。ここで、照明モードに設定されている場合には、ステップS2に進み、設定されていない場合には、ステップS8に進む。
【0043】
ステップS2では、前面表示部11を点灯する。この場合、前面表示部11は例えば白色で発光し、照明として被写体に照射される。この照明撮影モードでは、ユーザが輝度補正ボタン24a、24bを操作することにより、前面表示部11の輝度を変更できる。
【0044】
前面表示部11を照明として利用する場合には、制御部30でフラッシュを自動オフする、つまりフラッシュ部13の発光を禁止する。これにより、ユーザが所望する色(以下で詳述)で被写体を適切に照明することが可能となる。
【0045】
ステップS3では、前面表示部11の照明色を変更するかを判定する。ここでは、ユーザにより前面表示部11の表示色の選択を行うための画像をスーパーインポーズで背面表示部21に表示し、初期設定の白色から色が変更されたかを判断する。ここで、照明色を変更する場合には、ステップS4に進み、変更しない場合には、ステップS6に進む。
【0046】
ステップS4では、ユーザが操作部33を操作して、前面表示部11の照明色が選択される。この場合、画像処理部27におけるホワイトバランス補正では、自動ではなく所定の固定値に設定されるとともに、被写体に関するAEが行われる。
【0047】
ステップS5では、ステップS4で選択された色で前面表示部11を調色する。すなわち、前面表示部11のバックライトにおけるRGBの各LEDを制御することにより、所望の照明色を実現する。
【0048】
ステップS6では、画像処理部27においてAWB(自動ホワイトバランス)を行うとともに、被写体に関するAEを行う。
【0049】
ステップS7では、ユーザがシャッターボタン14を押下することにより、被写体を撮影して、画像データをメモリカード9に記録する。
【0050】
ステップS8では、モード切替スイッチ22cに対するユーザの操作により、マクロ撮影モードに設定されているかを判定する。ここで、マクロ撮影モードに設定されている場合には、ステップS9に進み、設定されていない場合には、ステップS11に進む。
【0051】
ステップS9では、前面表示部11の画面全体を単一色で点灯する。このようにマクロ撮影モードが設定される場合には、前面表示部11を自動的に照明として機能させるとともに、フラッシュ部13での発光を禁止する。これにより、被写体に対して均一な照明が行えることとなる。すなわち、フラッシュ部13の発光では露光量調整が困難な場合でも、綺麗なマクロ撮影が可能となる。
【0052】
ステップS10では、ステップS6と同様に、AWBおよびAEを行う。
【0053】
ステップS11では、被写体に関するAEを行う。
【0054】
ステップS12では、モード切替スイッチ22dに対するユーザの操作により、フラッシュ撮影モードに設定されているかを判定する。ここで、フラッシュ撮影モードに設定されている場合には、ステップS13に進み、設定されていない場合には、ステップS7に進む。
【0055】
ステップS13では、制御部30からフラッシュ部13での発光を指示することにより、フラッシュ部13を発光させる。このフラッシュ部13の発光量は、ステップS11で行ったAEの結果が反映される。
【0056】
デジタルカメラ1では、上記の動作以外にも、前面表示部11を利用する利用形態を考えられるが、これを以下で説明する。
【0057】
(1)自分を撮影する場合
デジタルカメラ1で自分を撮影する場合には、ユーザが表示切替スイッチ22aを操作し、前面表示部11での表示を選択する。この場合、前面表示部11には、本撮影前に動画的態様で被写体を表示するライブビュー表示が行われる。これにより、CCD26で取得される自分の画像を視認することができ、利便性が向上する。
【0058】
(2)動画撮影モードで利用する場合
デジタルカメラ1が動画撮影機能を有している場合、動画撮影モード時に前面表示部11を照明として機能させる。これにより、フラッシュ発光の一時的な発光と異なり、連続的に輝度を確保できることとなる。また、動画撮影中に前面表示部11の色を様々なパターンで変化させる変色機能によって、撮影中に色が変化し幻想的な演出が可能となる。
【0059】
(3)販売店などで利用する場合
販売店でのデジタルカメラ1の展示においては、前面表示部11をPOP的に使うことで店頭効果を増し、需要を喚起できる。以下で、具体例を説明する。
【0060】
図5は、ディスプレイモードにおける前面表示部11での表示の様子を示す図である。
【0061】
デジタルカメラ1では、前面表示部11に独立して任意の画像を表示する、つまり前面表示部11のみで所定の表示を行うディスプレイモードが設定できる。このディスプレイモードにおいて、画像Gaのようにデジタルカメラ1の特徴などを前面表示部11に表示すれば、顧客へのアピールを高めることができる。
【0062】
ディスプレイモードは、デジタルカメラ1の隠しモードとして設けられるのが好ましい。そして、例えばメモリカード9にディスプレイモードで使用する特別なフォルダが存在する場合にのみ、前面表示部11にその内容を表示させる。また、ディスプレイモードは、デジタルカメラ1の電源ON後の一定時間で起動し、デジタルカメラ1の操作が行われる場合には解除するのが好ましい。
【0063】
以上のデジタルカメラ1の構成および動作により、撮影レンズ部25の開口部12が筐体10に固定され、デジタルカメラ1の前面に前面表示部11が設けられているため、簡易な構成で、光学ズームを伴う自分撮りを快適に行える。すなわち、自分自身を撮影する場合、前面表示部11で容易に構図を確認できるとともに、変倍(ズーム)操作時でも撮影レンズの鏡胴が突出しないため、鏡胴で前面表示部11の表示画面が隠れることもなく、視認性を確保できる。
【0064】
また、マクロ撮影などの近接での撮影において、前面表示部11を所望の色で発光させて被写体に照射できるため、様々な色合いの光による絵作りが可能となる。
【0065】
また、動画撮影時に刻々と前面表示部11の色を変化させることで、絵作りの可能性を広げることが可能となる。
【0066】
さらに、幼児などに対する近接撮影時にも、フラッシュ発光による強度の高い光を照射せずに、前面表示部11によるソフトな光を照射すれば、眼にやさしい撮影となる。
【0067】
上述したデジタルカメラ1では、Y軸方向に沿って撮影レンズ部25が縦置きに配置されているが、X軸に沿って撮影レンズ部25が横置きに配置されても良い。このような配置のデジタルカメラ1Aに関して、以下で説明する。
【0068】
図6は、デジタルカメラ1Aにおける各部のレイアウトを示す図である。図6(a)は、XY平面における配置を示し、図6(b)は、YZ平面における配置を示している。
【0069】
撮影レンズ部25が横置きとなっているため、筐体10内の主要な部位、つまり前面表示部11、背面表示部21、フラッシュ部13、電源部32および媒体保持部90の配置が、図3に示すデジタルカメラ1に対して変更されている。
【0070】
このレイアウトでも、デジタルカメラ1Aの厚さ(Z軸方向の幅)を薄くするように配慮されている。例えば、前面表示部11は、図6(a)のように背面表示部21と重なる配置となっているが、電源部32や媒体保持部90とは重ならない。すなわち、前面表示部11は、背面表示部21、撮影レンズ部25、電源部32および媒体保持部90のうち2以上の部位と、デジタルカメラ1の奥行き方向(Z方向)に関して重畳しないように配設されるため、デジタルカメラ1Aの厚みが増加するのを抑えている。
【0071】
<変形例>
◎上記の実施形態における前面表示部については、透過型の液晶ディスプレイであるのは必須でなく、これと異なるタイプである反射型の液晶ディスプレイでも良い。この場合でも、前面表示部に任意の画像が表示でき、また反射型液晶のメモリ機能を利用してプリインストールされたキャラクターや模様の表示も可能となる。これにより、デジタルカメラの個性をアピールできる。
【0072】
また、反射型液晶ディスプレイがフロントライトを有する場合には、このフロントライトを発光させることで、前面表示部を照明として機能させることができる。
【0073】
◎上記の実施形態における撮影レンズ部については、屈折光学系を有するのは必須でなく、インナーズームレンズで構成されても良い。このインナーズームレンズでは、ズーム時でも撮影レンズの第1群が固定、すなわち撮影レンズ部の入射面が移動しないため、鏡胴が突出することがなく、屈折光学系と同様に視認性を確保できる。
【0074】
◎上記の実施形態における開口部については、デジタルカメラの前面に沿って固設されるのは必須でなく、デジタルカメラの前面から多少とび出た位置に固定されても良い。この場合でも、ズーミング時には開口部が移動しないため、前面表示部の表示画面の視認性を確保できる。
【0075】
◎上述した具体的実施形態には、以下の構成を有する発明が含まれている。
【0076】
(1)第1表示部は、第2表示部と異なるタイプの表示部であることを特徴とする撮像装置。
【0077】
これにより、撮像装置の薄型化に寄与できる。
【0078】
(2)第1表示部は、反射型液晶ディスプレイであり、第2表示部は、透過型液晶ディスプレイであることを特徴とする撮像装置。
【0079】
これにより、撮像装置の厚みを薄くできる。
【0080】
(3)第1表示部のみで所定の表示を行うディスプレイモードに設定する手段を備えることを特徴とする撮像装置。
【0081】
これにより、第1表示部に撮像装置の特徴などを表示して店頭に展示する場合には、店頭での顧客の購買意欲を増大できる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし請求項5の発明によれば、被写体に係る画像データに基づく表示が可能な第1表示部は被写体と対向する撮像装置の前面に設けられ、ズームレンズ部の前面はズーム時でも撮像装置の前面に対する相対位置が不変である。その結果、簡易な構成で、光学ズームを伴う自分撮りを快適に行える。
【0083】
特に、請求項2の発明においては、第1表示部が第2表示部、ズームレンズ部、電池保持部および媒体保持部のうち2以上の部位と、撮像装置の奥行き方向に関して重畳しないように配設されるため、撮像装置の厚みが増加するのを抑えることがきる。
【0084】
また、請求項3の発明においては、第1表示部によって被写体を照明する照明モードを有するため、フラッシュ部と異なる補助光源として第1表示部を利用できる。
【0085】
また、請求項4の発明においては、マクロ撮影モードに設定される場合には、フラッシュ部での発光を禁止するとともに、第1表示部の画面を単一色で点灯して被写体を照明するため、被写体に対して適切な光源を提供でき、綺麗な撮影画像を取得できる。
【0086】
また、請求項5の発明においては、第1表示部では照明色および/または輝度が変更可能であるため、様々な照明効果を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1を示す外観図である。
【図2】デジタルカメラ1の機能ブロックを示す図である。
【図3】デジタルカメラ1における各部のレイアウトを示す図である。
【図4】前面表示部11を利用したデジタルカメラ1の動作を説明するフローチャートである。
【図5】ディスプレイモードにおける前面表示部11での表示の様子を示す図である。
【図6】デジタルカメラ1Aにおける各部のレイアウトを示す図である。
【符号の説明】
1、1A デジタルカメラ
9 メモリカード
10 筐体
11 前面表示部
12 撮影レンズ部の開口部(入射面)
13 フラッシュ部
21 背面表示部
22 スイッチ群
23、23a、23b ズーム操作ボタン
24、24a、24b 露出補正ボタン(輝度補正ボタン)
25 撮影レンズ部
32 電源部
90 媒体保持部
Claims (5)
- 被写体に係る画像データを取得する撮像手段を有する撮像装置であって、
(a)前記被写体と対向する前記撮像装置の前面に設けられ、前記画像データに基づく表示が可能な第1表示部と、
(b)前記撮像装置の前面と異なる所定面に設けられ、前記画像データに基づく表示が可能な第2表示部と、
(c)焦点距離の変更可能なズームレンズ部と、
を備え、
前記ズームレンズ部の入射面は、ズーム時でも前記撮像装置の前面に対する相対位置が不変であることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置において、
(d)電池を保持する電池保持部と
(e)記録媒体を保持する媒体保持部と、
をさらに備え、
前記第1表示部は、前記第2表示部、前記ズームレンズ部、前記電池保持部および前記媒体保持部のうち2以上の部位と、前記撮像装置の奥行き方向に関して重畳しないように配設されることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
(f)前記第1表示部によって被写体を照明する照明モードに設定する手段、
をさらに備えることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の撮像装置において、
(g)被写体をマクロ撮影するマクロ撮影モードに設定する設定手段と、
(h)フラッシュ部での発光を指示する発光指示手段と、
(i)前記第1表示部の画面を単一色で点灯させる点灯制御手段と、
(j)前記マクロ撮影モードに設定される場合には、前記発光指示手段を不能化して前記フラッシュ部での発光を禁止するとともに、前記点灯制御手段を能動化して前記第1表示部により被写体を照明する制御手段と、
をさらに備えることを特徴とする撮像装置。 - 請求項3または請求項4に記載の撮像装置において、
前記第1表示部では、照明色および/または輝度が変更可能であることを特徴とする撮像装置。
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- 2003-02-04 JP JP2003026789A patent/JP2004241883A/ja active Pending
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