JP2004241283A - 燃料電池用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池用セパレータ10は、それぞれ同一のサイズと厚さとを有する複数のアモルファス金属箔10aを導電性接着剤により積層接着して構成される。このセパレータは、凹溝状の流体の流路17,18の側壁となる1又は2以上のスリット11a,12aを有しかつ単一のアモルファス金属箔により形成されたスリット用基板11と、スリット用基板の一方の面に積層接着され流路の底壁となりかつ単一のアモルファス金属箔により形成された底壁用基板13とを備える。上記スリットの一端及び他端に相当する部分はそれぞれ流路の入口及び出口とされる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池、特に高分子電解質形燃料電池に適したセパレータとそのセパレータの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の燃料電池のセパレータとして、金属からなる母材表面に、相互に融着した導電性粒子からなる多孔質層が形成された燃料電池用セパレータが知られている(例えば、特許文献1参照)。この燃料電池用セパレータでは、母材の多孔質層が形成された面にリブ及び溝が形成され、リブ頂部の表面及び溝の内面にわたって多孔質層が形成される。また多孔質層の少なくとも一部にアモルファス化された金属が含まれる。
このように構成された燃料電池用セパレータでは、上記融着により導電性粒子の剥離が生じにくく、かつ多孔質層の形成により接触抵抗が低減される。また多孔質層の孔の部分に生成物の水などの液体を保水できるので、長期にわたって安定して良好な親水性を保持できる。更に多孔質層の少なくとも一部にアモルファス化された金属を含むので、セパレータの耐食性を向上できるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−325966号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に示された燃料電池用セパレータでは、ステンレス鋼からなる母材に多孔質層の導電性粒子がランダムに積層されているため、この母材がpHゼロという強酸性雰囲気に曝されて腐食するおそれがあった。
この点を解消するために、セパレータとしてカーボンシートを用いると、強酸性雰囲気におけるセパレータの耐食性は向上するけれども、セパレータの吸水性が大きいため、耐久性が低下するとともに、排水不能になって発電機能が低下してしまう問題点があった。
本発明の目的は、耐食性を向上しかつ吸水性を抑制することにより、耐久性を向上できる、燃料電池用セパレータ及びその製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、電気伝導度の低下を阻止することにより、発電効率の低下を防止できる、燃料電池用セパレータ及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1及び図2に示すように、それぞれ同一のサイズと厚さとを有する複数のアモルファス金属箔10aを導電性接着剤により積層接着して構成された燃料電池用セパレータであって、凹溝状の流体の流路17,18の側壁となる1又は2以上のスリット11a,12aを有しかつ単一のアモルファス金属箔10aにより形成されるか或いは2以上のアモルファス金属箔を積層接着して形成されたスリット用基板11,12と、スリット用基板11,12の一方の面に積層接着され流路17,18の底壁となりかつ単一のアモルファス金属箔10aにより形成されるか或いは2以上のアモルファス金属箔を積層接着して形成された底壁用基板13とを備え、スリット11a,12aの一端及び他端に相当する部分をそれぞれ流路17,18の入口及び出口とすることを特徴とする燃料電池用セパレータである。
【0006】
この請求項1に記載された燃料電池用セパレータでは、このセパレータ10が耐食性に優れかつ吸水性の殆どない複数のアモルファス金属箔10aの積層構造であるので、セパレータ10が強酸性雰囲気に曝されても腐食せず、セパレータ10が水の存在下においても脆くならず、セパレータ10の耐久性を向上できる。またアモルファス金属箔10aの電気伝導度は比較的高く、燃料電池の発電効率の低下を防止できる。
また上記アモルファス金属箔10aはFe及びBを含み、更にSi,Ni,Mo,C,Cr及びCoからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素を含むことが好ましい。
更にアモルファス金属箔10aの厚さは10〜50μmであることが好ましい。
【0007】
請求項4に係る発明は、図1及び図2に示すように、溶融金属を急冷して厚さ10〜50μmのアモルファス金属箔10aからなるアモルファスリボンを作製する工程と、アモルファスリボンを切断した後にエッチングにて1又は2以上のスリット11a,12aを形成した単一のアモルファス金属箔10a或いは2以上の積層されたアモルファス金属箔からなるスリット用基板11,12を作製する工程と、アモルファスリボンをスリット用基板11,12と同一外形を有するように切断して得られた単一のアモルファス金属箔10a或いは2以上の積層されたアモルファス金属箔からなる底壁用基板13を作製する工程と、スリット用基板11,12と底壁用基板13とを積層して導電性接着剤により互いに接着する工程とを含む燃料電池用セパレータの製造方法である。
【0008】
この請求項4に記載された方法で燃料電池用セパレータを製造することにより、上記請求項1に記載された燃料電池用セパレータ10、即ち耐久性が向上しかつ電気伝導度の低下しない燃料電池用セパレータ10を得ることができる。
また上記溶融金属はFe及びBを含み、更にSi,Ni,Mo,C,Cr及びCoからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素を含むことが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、燃料電池用セパレータ10は高分子電解質形燃料電池のセパレータであり、それぞれ同一のサイズ(この実施の形態では長方形状に形成される。)と厚さとを有する複数のアモルファス金属箔10aを導電性接着剤により積層接着して構成される。上記アモルファス金属箔10aはFe及びBを含み、更にSi,Ni,Mo,C,Cr及びCoからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素を含む。具体的には、アモルファス金属箔10aは、Fe−B−Si系、Fe−Ni−Mo−B系、Fe−B−Si−C系、Fe−B−Si−Cr系、Fe−Co−B−Si系、Co−Fe−Ni−Mo−B−Si系、Co−Fe−Ni−B−Si系などのアモルファス金属により形成されることが好ましい。
【0010】
またアモルファス金属箔10aの厚さは10〜50μm、好ましくは40〜50μmに形成される。ここで、アモルファス金属箔10aの厚さを10〜50μmの範囲に限定したのは、10μm未満では機械的強度が不足し、50μmを越えると金属が非晶質にならずに結晶化してしまうからである。更に上記導電性接着剤は、エポキシ、ウレタン、アクリル等の樹脂をベースとして、金、銀、ニッケル等の金属やカーボンの導電性粒子を混合して分散させた熱硬化型又は常温硬化型の導電性樹脂により形成される。
【0011】
上記セパレータ10は、凹溝状の流体の流路17,18の側壁となるスリット11a,12aを有する単一のアモルファス金属箔10aからなるスリット用基板11,12と、スリット用基板11,12の一方の面に積層接着され流路17,18の底壁となる単一のアモルファス金属箔10aからなる底壁用基板13とを備える。上記流体としては、図示しないが発電セルの負極に接して流れる燃料ガス(水素)と、発電セルの正極に接して流れる酸化剤ガス(酸素や空気など)が挙げられる。電解質膜(固体高分子からなるイオン交換膜)の一方の面には負極側触媒層(白金)を介して負極(拡散層)が積層され、他方の面には正極側触媒層(白金)を介して正極(拡散層)が積層され、これにより上記発電セルが構成される。
【0012】
スリット用基板11,12は、幅方向に所定の間隔をあけて長手方向に延び燃料ガス流路17の側壁を構成する3本の燃料用スリット11aを有しかつ負極に接する燃料側スリット用基板11と、幅方向に所定の間隔をあけて長手方向に延び酸化剤ガス流路18の側壁を構成する3本の酸化剤用スリット12aを有しかつ正極に接する酸化剤側スリット用基板12とからなる。また上記底壁用基板13は上記燃料側スリット用基板11と酸化剤側スリット用基板12との間に介装される。なお、上記燃料用スリット11a及び酸化剤用スリット12aは3本ではなく、1本、2本又は4本以上であってもよい。上記燃料側スリット用基板11、酸化剤側スリット用基板12及び底壁用基板13の4つの各コーナ部には、4つの第1〜第4通孔21〜24がそれぞれ形成される。第1通孔21は燃料ガスを発電セルの負極に供給するための孔であり、第2通孔22は反応後の燃料ガスを発電セルの負極から排出するための孔である。また第3通孔23は酸化剤ガスを発電セルの正極に供給するための孔であり、第4通孔24は反応後の酸化剤ガスを発電セルの正極から排出するための孔である。上記燃料側スリット用基板11と酸化剤側スリット用基板12とは同一形状に形成される。
【0013】
一方、燃料側スリット用基板11と底壁用基板13との間には燃料連通用基板が14介装され、酸化剤側スリット用基板12と底壁用基板13との間には酸化剤連通用基板15が介装される。燃料連通用基板14には、3本の燃料用スリット11aの一端を第1通孔21に連通する略L字状の燃料供給用長孔14aと、3本の燃料用スリット11aの他端を第2通孔22に連通する略L字状の燃料排出用長孔14bとが形成される。また酸化剤連通用基板15には、3本の酸化剤用スリット12aの一端を第3通孔23に連通する略L字状の酸化剤供給用長孔15aと、3本の酸化剤用スリット12aの他端を第4通孔24に連通する略L字状の酸化剤排出用長孔15bとが形成される。なお、燃料用スリット11aの一端は燃料ガス流路17の入口となり、燃料用スリット11aの他端は燃料ガス流路17の出口となる。また酸化剤用スリット12aの一端は酸化剤ガス流路18の入口となり、酸化剤用スリット12aの他端は酸化剤ガス流路18の出口となる。更に上記燃料連通用基板14と酸化剤連通用基板15とはいずれか一方を裏返した状態で同一形状に形成される。
【0014】
このように構成された燃料電池用セパレータ10の製造方法を説明する。
先ず溶融金属を急冷して厚さ10〜50μm、好ましくは40〜50μmのアモルファス金属箔10aからなるアモルファスリボンを作製する。上記溶融金属はFe及びBを含み、更にSi,Ni,Mo,C,Cr及びCoからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素を含むことが好ましい。具体的には、溶融金属は、Fe−B−Si系、Fe−Ni−Mo−B系、Fe−B−Si−C系、Fe−B−Si−Cr系、Fe−Co−B−Si系、Co−Fe−Ni−Mo−B−Si系、Co−Fe−Ni−B−Si系などの組成であることが好ましい。
【0015】
次いで上記アモルファスリボンを切断して同一サイズの長方形状のアモルファス金属箔10aを複数作製する。次にこれらのアモルファス金属箔10aに所定のエッチングをそれぞれ施すことにより、燃料側スリット用基板11、酸化剤側スリット用基板12、底壁用基板13、燃料連通用基板14及び酸化剤連通用基板15を作製する。ここでエッチャントとしては、王水、硝酸系の強酸等が用いられる。更に上記各基板11〜15に導電性接着剤を塗布して、下から順に酸化剤側スリット用基板12、酸化剤連通用基板15、底壁用基板13、燃料連通用基板14及び燃料側スリット用基板11を重ねた後に50〜100℃に0.5〜1時間保持する。これにより各基板11〜15を積層接着して構成されたセパレータ10が得られる。
【0016】
このセパレータ10を用いた燃料電池の動作を説明する。
水素(燃料ガス)は第1通孔21及び燃料供給用長孔14aを通って燃料用スリット11aの入口に流入し、燃料用スリット11aと底壁用基板13(燃料連通用基板14を含む。)と負極とにより構成された燃料ガス流路17を流れ、負極を通過して負極側触媒層上で水素イオンと電子に分解される。この分解した電子は外部回路に取出されてモータ等の負荷に供給された後に正極に達する。また分解した水素イオンは水ととともに電解質膜(固体高分子からなるイオン交換膜)及び正極側触媒層を通り正極に達する。一方、酸素(酸化剤ガス)は第3通孔23及び酸化剤供給用長孔15aを通って酸化剤用スリット12aの入口に流入し、酸化剤用スリット12aと底壁用基板13(酸化剤連通用基板15を含む。)と正極とにより構成された酸化剤ガス流路18を流れる。このため電解質膜及び正極側触媒層を通って正極に達した水素イオンと、外部回路及びモータを通って正極に達した電子は、酸化剤ガス流路18を流れる酸素と反応して水が生成される。
【0017】
上記水素の分解反応及び水の生成反応により燃料ガス流路17及び酸化剤ガス流路18内はpHゼロという強酸性雰囲気となるけれども、セパレータ10は耐食性に優れかつ吸水性の殆どない複数のアモルファス金属箔10aを積層接着することにより構成されているので、腐食することはなく、また上記のような水の存在下においても脆くならない。この結果、セパレータ10の耐久性を向上できる。またアモルファス金属箔10aの電気伝導度は比較的高く、アモルファス金属箔10aを互いに積層接着する導電性接着剤の電気伝導度も比較的高いため、燃料電池の発電効率が低下することはない。
【0018】
図3及び図4は本発明の第2の実施の形態を示す。図3及び図4において図1と同一符号は同一部品又は同一部分を示す。
この実施の形態では、セパレータ40を構成する燃料側スリット用基板41、酸化剤側スリット用基板42、底壁用基板43、燃料連通用基板44及び酸化剤連通用基板45がそれぞれ複数のアモルファス金属箔10aを積層接着することにより形成される。例えば、1枚の厚さが40μmであるアモルファス金属箔10aを用いて各基板41〜45を作製する場合、燃料側スリット用基板41及び酸化剤側スリット用基板42ではアモルファス金属箔10aを8〜12枚積層接着し、底壁用基板43ではアモルファス金属箔10aを6〜8枚積層接着し、燃料連通用基板44及び酸化剤連通用基板45ではアモルファス金属箔10aを6〜8枚積層接着することが好ましい。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0019】
このように構成された燃料電池用セパレータ40の製造方法では、燃料側スリット用基板41、酸化剤側スリット用基板42、底壁用基板43、燃料連通用基板44及び酸化剤連通用基板45がそれぞれ複数のアモルファス金属箔10aを積層することにより作製されることを除いて、第1の実施の形態と略同様の方法で製造される。
このように製造された燃料電池用セパレータ40では、燃料ガス流路47及び酸化剤ガス流路48の孔面積を大きくすることにより、燃料ガス及び酸化剤ガスの流量を増大できるので、燃料電池の出力を向上できることを除いて、動作は第1の実施の形態とほぼ同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0020】
図5は本発明の第3の実施の形態を示す。図5において図3と同一符号は同一部品又は同一部分を示す。
この実施の形態では、燃料側スリット用基板71に蛇行する単一の燃料用スリット71a(燃料ガス流路77の側壁を構成する。)が形成され、酸化剤側スリット用基板72に蛇行する単一の酸化剤用スリット72a(酸化剤ガス流路78の側壁を構成する。)が形成される。燃料用スリット71aの一端は底壁用基板43の第1通孔21に対向する位置まで延びて形成され、燃料用スリット71aの他端は底壁用基板43の第2通孔22に対向する位置まで延びて形成される。また酸化剤用スリット72aの一端は底壁用基板43の第3通孔23に対向する位置まで延びて形成され、酸化剤用スリット72aの他端は底壁用基板43の第4通孔24に対向する位置まで延びて形成される。更にこの実施の形態では、第2の実施の形態の燃料連通用基板及び酸化剤連通用基板は用いられない。上記以外は第2の実施の形態と同一に構成される。
【0021】
このように構成された燃料電池用セパレータ70は、燃料連通用基板及び酸化剤連通用基板が不要になることを除いて、第2の実施の形態と略同様の方法で製造される。
このように製造されたセパレータ70では、燃料連通用基板及び酸化剤連通用基板が不要になるので、部品点数及び組立工数を低減できるとともに、燃料電池の小型化を図ることができることを除いて、動作は第2の実施の形態とほぼ同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0022】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、スリット用基板と底壁用基板を、耐食性に優れかつ吸水性の殆どない単一のアモルファス金属箔か或いは2以上のアモルファス金属箔の積層体により形成し、更にこれらの基板を積層接着してセパレータを構成したので、強酸性雰囲気に曝されてもセパレータは腐食せず、水の存在下においてもセパレータは脆くならない。この結果、セパレータの耐久性を向上できる。またカーボンシートにより形成された従来のセパレータと比較して、本発明ではアモルファス金属箔の電気伝導度がカーボンシートより高いため、燃料電池の発電効率の低下を防止できる。
【0023】
また溶融金属を急冷してアモルファス金属箔からなるアモルファスリボンを作製し、このアモルファスリボンを切断した後にエッチングにて1又は2以上のスリットを形成したスリット用基板を作製し、アモルファスリボンをスリット用基板と同一外形を有するように切断して得られた底壁用基板を作製し、更にスリット用基板と底壁用基板とを積層して導電性接着剤により互いに接着すれば、上記耐久性が向上しかつ電気伝導度の低下しない燃料電池用セパレータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の燃料電池用セパレータの各基板を積層接着する直前の状態を示す斜視図。
【図2】(a−1)は図1のA−A線断面図。
(a−2)は図1のB−B線断面図。
(b−1)は図2(a−1)の各部材を積層した状態を示す断面図。
(bー2)は図2(a−2)の各部材を積層した状態を示す断面図。
【図3】本発明第2実施形態の各基板を積層接着する直前の状態を示す図1に対応する斜視図。
【図4】燃料側スリット用基板及び酸化剤側スリット基板を構成する複数のアモルファス金属箔を積層接着する直前の状態を示す斜視図。
【図5】本発明第3実施形態の各基板を積層接着する直前の状態を示す図1に対応する斜視図。
【符号の説明】
10,40,70 セパレータ
10a アモルファス金属箔
11,41,71 燃料側スリット用基板
11a,71a 燃料用スリット
12,42,72 酸化剤側スリット用基板
12a,72a 酸化剤用スリット
13,43 底壁用基板
17,47,77 燃料ガス流路
18,48,78 酸化剤ガス流路
Claims (5)
- それぞれ同一のサイズと厚さとを有する複数のアモルファス金属箔(10a)を導電性接着剤により積層接着して構成された燃料電池用セパレータであって、
凹溝状の流体の流路(17,18,47,48,77,78)の側壁となる1又は2以上のスリット(11a,12a,71a,72a)を有しかつ単一のアモルファス金属箔(10a)により形成されるか或いは2以上のアモルファス金属箔(10a)を積層接着して形成されたスリット用基板(11,12,41,42,71,72)と、前記スリット用基板(11,12,41,42,71,72)の一方の面に積層接着され前記流路(17,18,47,48,77,78)の底壁となりかつ単一のアモルファス金属箔(10a)により形成されるか或いは2以上のアモルファス金属箔(10a)を積層接着して形成された底壁用基板(13,43)とを備え、
前記スリット(11a,12a,71a,72a)の一端及び他端に相当する部分をそれぞれ前記流路(17,18,47,48,77,78)の入口及び出口とすることを特徴とする燃料電池用セパレータ。 - アモルファス金属箔(10a)がFe及びBを含み、更にSi,Ni,Mo,C,Cr及びCoからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素を含む請求項1記載の燃料電池用セパレータ。
- アモルファス金属箔(10a)の厚さが10〜50μmである請求項1又は2記載の燃料電池用セパレータ。
- 溶融金属を急冷して厚さ10〜50μmのアモルファス金属箔(10a)からなるアモルファスリボンを作製する工程と、
前記アモルファスリボンを切断した後にエッチングにて1又は2以上のスリットを形成することにより単一のアモルファス金属箔(10a)或いは2以上の積層されたアモルファス金属箔(10a)からなるスリット用基板(11,12,41,42,71,72)を作製する工程と、
前記アモルファスリボンを前記スリット用基板(11,12,41,42,71,72)と同一外形を有するように切断して得られた単一のアモルファス金属箔(10a)或いは2以上の積層されたアモルファス金属箔(10a)からなる底壁用基板(13,43)を作製する工程と、
前記スリット用基板(11,12,41,42,71,72)と前記底壁用基板(13,43)とを積層して導電性接着剤により互いに接着する工程と
を含む燃料電池用セパレータの製造方法。 - 溶融金属がFe及びBを含み、更にSi,Ni,Mo,C,Cr及びCoからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素を含む請求項4記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
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