JP2003282089A - マイクロ燃料電池 - Google Patents

マイクロ燃料電池

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JP2003282089A
JP2003282089A JP2002079475A JP2002079475A JP2003282089A JP 2003282089 A JP2003282089 A JP 2003282089A JP 2002079475 A JP2002079475 A JP 2002079475A JP 2002079475 A JP2002079475 A JP 2002079475A JP 2003282089 A JP2003282089 A JP 2003282089A
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fuel cell
silicon
gas diffusion
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micro fuel
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JP2002079475A
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Hideji Tanaka
秀治 田中
Masaki Esashi
正喜 江刺
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Tohoku Techno Arch Co Ltd
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Tohoku Techno Arch Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】超小形の高性能な燃料電池を安価かつ大量に供
給すること 【解決手段】シリコン基板170上に設けたアノード1
52とカソード154の電極が、同一平面上で互いに組
み合う形状となっている。上下に配置しているガラス1
12,114の間に、PEM(固体高分子イオン伝導
膜)160,触媒電極152,154,SiO又はS
の絶縁膜140,ポーラス(多孔性)であるシ
リコン又はシリコン酸化物のガス拡散層130,シリコ
ン層120で、燃料電池を構成している。絶縁膜14
0,ガス拡散層130,シリコン層120はシリコン基
板170から作成される。シリコン基板170とガラス
114等で構成された流路を流れる水素やメタノール等
の燃料が、多孔質のシリコンやその酸化物のガス拡散層
130を介して、酸素と化合して電圧が発生することに
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池に関す
る。特に、超小型のマイクロ燃料電池に関する。
【0002】
【技術的背景】電池は、携帯機器用パワー源として圧倒
的に広く用いられているが、用途によっては、必ずしも
望まれる機能を備えているとは言えない。たとえば、長
時間の移動時や非常時には、電池が切れたり、充電がで
きなかったりする事態が起こりうるが、これは、電池の
エネルギ密度が不十分である上、充電は時間がかかり、
しかも、系統電源が利用できる場所でしか行えないから
である。また、電池は投棄・廃棄されると環境汚染の原
因になるにもかかわらず、そのリサイクルは電池の種類
が多いことや採算が取れないことから進んでいない。消
費者からの「使用済電池をどのように処分したらよいか
わからない」という不満・苦情もある。それに加えて、
使用済電池の完全リサイクルが義務付けられれば、電気
機器の販売者や製造者の間でも、電池に対する不信感や
拒否反応が高まると考えられる。このような背景から、
最近になって新しい小形パワー源の研究が活発に行われ
るようになってきた。それらの中で最も実用化が期待さ
れているものが、マイクロ燃料電池である。マイクロ燃
料電池は、1次・2次電池より高いエネルギ密度を実現
しており、燃料容器の交換を繰り返すことで、連続運転
することができる可能性がある。
【0003】マイクロ燃料電池の最も基本的な構造は、
触媒電極が付けられたイオン導伝性固体高分子膜(Memb
rane Electrode Assembly, MEAと呼ぶ)を、集電電
極や燃料/空気を供給する流路を有する基板(集電体と
呼ぶ)で挟んだ物である。この構造は、比較的大きい従
来の固体高分子形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel
Cell, PEFCと呼ぶ)の構造と基本的には変わらな
い。ただし、各セル間の接続は、従来のバイポーラスタ
ッキングで実現されるのではなく、各セルを面内方向に
並べて接続する「平面スタッキング」で実現されること
が多い。実際に、既に発表されているマイクロ燃料電池
の多くが、このような構造をしている。MEAを集電体
で挟んだ構造のマイクロ燃料電池では、多くの場合、要
素の材料や製作法にそれぞれの特徴を出す工夫がされて
いる。たとえば、プラスチック膜に粒子線で微小な貫通
穴を無数にあけた後、そこにイオン導伝性樹脂を充填し
たものをイオン導伝膜として用いたり[Hockaday氏]、フ
ラーレンをイオン導伝膜に用いて、無水状態でのイオン
導伝性を実現したり[ソニー]、カーボンナノホーンに触
媒を坦持して触媒活性を上げたり[NEC]、MEMS加
工技術(Micro-Electro-Mechanical System:微小領域
に機械的・電気的システムを融合させるための加工技
術)を用いてシリコンで集電体を製作したり[Minnesota
大学、Stanford大学・ホンダ、Lucent Technologies]す
る工夫が報告/提案されている。また、MEMS加工技
術などの一括微細加工技術を積極的に用いて、基板上に
モノリシックにマイクロ燃料電池を製作する研究も行わ
れている。具体的には、Case Western Reserve大学が、
アルミナ基板上に印刷などによって電極やイオン導伝性
高分子膜を形成して、マイクロPEFCを製作してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、MEAを集電
体で挟んだ構造のマイクロ燃料電池は、比較的大きい従
来のPEFCと同様に組立や配線が必要であり、一括製
作や小型化が難しい。これに対して、基板上にモノリシ
ックに製作したマイクロ燃料電池は、一括製作や小型化
に向いているが、イオン導伝性高分子膜の形成などに製
作上の問題点を抱えている。本発明は、これらの欠点を
解消して、超小型の燃料電池を安価かつ大量に製作する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、半導体基板から作成されるマイクロ燃料
電池であって、前記半導体基板から作成された多孔性の
ガス拡散層と、前記ガス拡散層の下の前記半導体基板で
作成した流路と、前記ガス拡散層の上に設けた触媒電極
と、前記触媒電極上に設けた固体高分子イオン伝導膜と
を備えることを特徴とする。そして、前記触媒電極は、
アノードとカソードが交互に形成されており、前記カソ
ードの下の前記流路には燃料を、前記アノードの下の前
記流路には酸素を供給することで燃料電池として作動さ
せることができる。
【0006】半導体基板から作成されるマイクロ燃料電
池であって、第1の半導体基板から作成された多孔性の
第1のガス拡散層と、第1のガス拡散層の上の第1の半
導体基板で作成した第1の流路と、第1のガス拡散層の
下に設けた第1の触媒電極と、第2の半導体基板から作
成された多孔性の第2のガス拡散層と、第2のガス拡散
層の下の第2の半導体基板で作成した第2の流路と、第
2のガス拡散層の上に設けた第2の触媒電極と、第1及
び第2の触媒電極の間に設けた固体高分子イオン伝導膜
とを備えたことを特徴とする。そして、前記第1の流路
には酸素が供給され、前記第2の流路には燃料が供給さ
れており、前記第1の触媒電極はカソードであり、前記
第2の触媒電極はアノードとすることや、前記第1及び
第2の触媒電極は、アノードとカソードが交互に形成さ
れており、前記第1及び第2の触媒電極のアノード,カ
ソードに対応して、前記第1及び第2の流路に燃料又は
酸素を供給することにより、燃料電池として作動させる
ことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を、図面を用い
て説明する。図1に示したマイクロ燃料電池は、固体高
分子形燃料電池(polymer electrolyte fuel cell,P
EFC)または直接メタノール形燃料電池(direct met
hanolfuel cell,DMFC)として動作するものであ
る。図1(a)はマイクロ燃料電池の電極の配置を示す
平面図、図1(b)は断面構造を示す断面図である。図
1(a)において、シリコン基板170上に設けたアノ
ード(陽極)152とカソード(陰極)154の電極
が、同一平面上で互いに組み合う形状となっていること
が示されている。図1(b)の断面図に示すように、上
下に配置しているガラス112,114の間に、PEM
(陽子交換膜,固体高分子イオン伝導膜)160,触媒
電極152,154,SiO又はSiの絶縁膜
140,ポーラス(多孔性)であるシリコン又はシリコ
ン酸化物のガス拡散層130,シリコン層120で、図
示の構成を形成している。ガス拡散層130には発生性
処理を行ってもよい。絶縁膜140,ガス拡散層13
0,シリコン層120は後で説明されるように、シリコ
ン基板170から作成される。上述の構成のマイクロ燃
料電池100では、酸素は空気中のものを用いており、
シリコン基板170とガラス114等で構成された流路
を流れる水素やメタノール等の燃料が、多孔質のシリコ
ンやその酸化物のガス拡散層130を介して、酸素と化
合して電圧が発生することになる。
【0008】この電池の構造では、一般的な燃料電池が
対向するアノード・カソードを有するのに対して、交互
に配置される細い帯状のアノード・カソードを有する点
が第1に特徴的であり、燃料・空気供給部にポーラス・
シリコン(あるいはそれを酸化したもの)を用いている
点が第2に特徴的である。このような構造を採用するこ
とによって、MEMS加工技術を最大限に用いてマイク
ロPEFC・DMFCを製作すること、及び、MEMS
加工技術による例えば制御のための電子回路とマイクロ
PEFC・DMFCとを同一ウエハ上に一体化・集積化
することが可能になる。MEMS加工技術を用いてマイ
クロPEFC・DMFCを製作する上で、最大の問題の
1つは、固体高分子イオン伝導膜160が熱や薬品に弱
く、しかも、剥がれ易いことである。MEMSの加工で
は、一般的に、基板上に膜を堆積させたり、基板をエッ
チングしたりすることを繰り返しながら、所望の構造を
作り上げていく。仮に、アノードとカソードとが対向し
ている一般的なPEFC・DMFCの構造を、このよう
なMEMS加工技術で作り上げるとすると、電極を堆積
した上に固体高分子イオン伝導膜を堆積させ、さらに、
その上に電極を堆積させる工程が必要となる。しかし、
前述のように、固体高分子イオン伝導膜は熱や薬品に弱
く、しかも、剥がれ易いので、その上に電極を形成する
加工(電極材料を堆積させ、パターニングする加工)を
行うことは難しい。これに対して、図1に示したような
構造では、製作工程の最後に固体高分子イオン伝導膜を
付加すればよいので(具体的な加工法は後述する)、前
述の問題を回避できる。したがって、このような構造の
マイクロPEFC・DMFCは、MEMS加工技術を用
いて、他のMEMS要素と同一基板上に形成できる可能
性を有している。さらに、このマイクロPEFC・DM
FCの製作工程は、ほとんどバッチ・プロセスから成り
立っているので、大量一括生産に向いている。この構造
では、固体高分子イオン伝導膜の水分制御を、燃料電池
の上面から行えることも利点となる可能性がある。
【0009】図1に示した構造では、固体高分子イオン
伝導膜160内のイオンの流れが面内方向となり、しか
も、等電位線が不均一になるので、膜抵抗が増して効率
が低下したり、出力密度が下がったりする欠点がある。
しかし、これらの問題は、交互に配置される帯状のアノ
ード・カソードを十分細くして、それらの間隔を十分に
狭くすることによって、ある程度、解決できる。また、
このことは、MEMS加工技術を駆使すれば可能であ
る。さらに、図1に示した構造を作成できれば、その構
造を2つ組み合わせて、図2に示すような従来のPEF
C・DMFCと類似の構造を実現することも容易であ
る。図2において、マイクロ燃料電池200は、上部シ
リコン基板から作成される、上部シリコン層222,ポ
ーラスSiO/Si232,SiO/Si
絶縁層242,触媒電極252と、下部シリコン基板か
ら作成される、下部シリコン層224,ポーラスSiO
/Si234,SiO/Siの絶縁層24
4,触媒電極254が、固体高分子イオン伝導膜260
を挟む構成である。上部から空気を供給して、ガラス2
10とシリコン層224等で構成されている流路を流れ
ている水素やメタノールとポーラスSiO/Siのガ
ス拡散層232,234を介して反応することで、電圧
が生じている。
【0010】この構造のマイクロ燃料電池では、固体高
分子イオン伝導膜260内のイオンの流れはこれに垂直
となり,電池性能は出力密度が高く,高効率である特徴
がある。また,燃料供給側の流路を疎水性に,空気供給
側を親水性にすることが容易な構造であり,空気供給側
から水分排出も行いやすい特徴がある。また、さらに、
図3に示す構造が考えられる。図3において、マイクロ
燃料電池300は、ガラス312,上部シリコン基板か
ら形成されるシリコン層322,ポーラスSiO/S
iのガス拡散層332,SiO/Siの絶縁層
342,触媒電極352と、下部シリコン基板から形成
されるシリコン層324,ポーラスSiO/Siのガ
ス拡散層334,触媒電極354,SiO/Si
の絶縁層344、ガラス314、及び固体高分子イオ
ン伝導膜360で構成されている。上下から空気を供給
して、ガラス312とシリコン層322及びガラス31
4とシリコン層324等で構成されている流路を流れて
いる水素やメタノールとポーラスSiO/Si33
2,334を介して反応することで、電圧が生じてい
る。この構造の要点は、(1)燃料(水素やメタノー
ル)用の微細流路と空気用の微細流路とが交互に配置さ
れていること、(2)基板上に交互に並んだアノード・
カソードが、もう1つの基板上に交互に並んだカソード
・アノードとそれぞれ対向していること、その結果、
(3)セルの直列接合が基板上だけで行われることであ
る。平面スタックでは、セルの直列接合が膜の表裏の電
極を繋ぐことで行われるのに対して、図3の構造では、
セルの直列接合が基板内でできるので、製作が簡単にな
る。
【0011】<マイクロ燃料電池の製作法>図1に示し
た構造のマイクロ燃料電池を製作するためには、いくつ
かの方法が考えられる。ここでは、図4,図5,図6に
示すように、3種類の製作法を例示する。各図に示した
製作法の各工程を入れ換えたり、組み合わせたりするこ
とも可能である。 <製作法1>図4を用いて、作成工程ごとに説明する。 (a)(酸化、酸化膜パターニング)p形シリコン・ウ
エハに酸化膜のマスクを形成する。マスクに覆われてい
る部分に、後の工程でポーラス・シリコンが形成され
る。 (b)(選択拡散)酸化膜のマスクで覆われていない部
分に燐などをドーピングして、その部分をn形シリコン
にする。 (c)(選択陽極酸化)酸化膜を除去した後、シリコン
・ウエハの裏面にオーミック・コンタクトを取るための
金属膜を付けた後、そこに正極を付けて、フッ酸を主成
分とする水溶液中でシリコン・ウエハを陽極酸化する。
この工程で、p形シリコンのみが選択的にポーラス・シ
リコンになる。 (d)(酸化)必要に応じて、シリコン・ウエハを酸化
して、ポーラス・シリコンをポーラス酸化シリコン13
0にすると同時に、シリコン・ウエハの表面に酸化膜を
付ける。酸化の代わりに窒化してもよい。 (e)(Deep RIE)深い反応性イオン・エッチ
ングdeep reactive ionetching,deep RIE)に
よって、シリコン・ウエハの裏面に燃料または空気を供
給する微細流路を掘る。このdeep RIEにより、
酸化シリコン膜をほとんど削らずに、シリコンだけを削
ることができるので、多孔性シリコンのガス拡散層が形
成される。 (f)(触媒電極形成)スパッタリング、蒸着(斜め蒸
着を含む)、印刷、ゾル−ゲル法、化学的処理、あるい
は、それらの組み合わせによって、シリコンウエハの表
面に触媒電極150を形成する。触媒電極150には白
金の合金などを利用できる。この工程は先のDeep
RIE工程の前に行ってもよい。
【0012】(g)(ガラス工程及び組立)ガラス11
2,114を加工して、シリコン・ウエハに取り付け
る。この工程は、以下に記載するように、上側のガラス
の加工プロセス、下側のガラスの加工プロセスや、加工
したガラス112,114と上述のように加工されたシ
リコン・ウエハとを組み合わせて組み立てる工程で構成
されている。 [下側ガラス工程] 1.(エッチング)フッ酸を主成分とする水溶液中でガ
ラス114をエッチングなどによって、ガラス・ウエハ
114の表面に燃料または空気を供給する微細流路を形
成する。 2.(貫通穴加工)ガラス・ウエハ114にサンド・ブ
ラスト加工や研削加工によって、燃料または空気を供給
する貫通穴を開ける。 [上側ガラス工程] 3.(エッチング)フッ酸を主成分とする水溶液中でガ
ラス112をエッチングするなどによって、ガラス・ウ
エハ112の裏面に固体高分子電解質を入れる窪みを形
成する。 4.(貫通穴加工)ガラス・ウエハ112にサンド・ブ
ラスト加工や研削加工によって、液状の固体高分子膜を
注入する貫通穴を開ける。この貫通穴から水分を入れ
て、固体高分子電解質を加湿することもできる。また、
同時に配線用の貫通穴を開けても良い。
【0013】[組み立て] 5.(接合)シリコン・ウエハと2枚のガラス・ウエハ
112,114とを、陽極接合や接着剤を用いる接着に
よって接合する。 (h)(固体高分子電解質の注入)シリコン・ウエハと
上側ガラス・ウエハ112との隙間(先にエッチングで
ガラスウエハ形成した窪み)に、先に形成した貫通穴か
ら液状の固体高分子電解質を注入する。 (i)(分割、配線、配管など)バッチ・プロセスで製
作したマイクロ燃料電池をレーザカッタやダイシングソ
ーなどで分割した後、電気配線、燃料供給のための配管
などを行う(図示せず)。
【0014】<製作法2>図4で説明した製法とはこと
なる製法を、図5を用いて、作成工程ごとに説明する。
この製法は、窒化珪素を用いて絶縁やパターニングを行
っている。 (a)(窒化珪素堆積・パターニング) シリコン・ウ
エハの表面に窒化珪素のマスクを形成する。マスクに覆
われていない部分に、後の工程でポーラス・シリコンが
形成される。窒化珪素の代わりに炭化珪素なども利用で
きる。 (b)(陽極酸化)シリコン・ウエハの裏面にオーミッ
ク・コンタクトを取るための金属膜を付けた後、そこに
正極を付けて、フッ酸を主成分とする水溶液中でシリコ
ン・ウエハを陽極酸化する。この工程で、窒化珪素マス
クに覆われていない部分にポーラス・シリコンが形成さ
れる。 (c)(酸化)必要に応じて、シリコン・ウエハを酸化
して、ポーラス・シリコンをポーラス酸化シリコン13
0にする。 (d)(Deep RIE)Deep RIEによっ
て、シリコン・ウエハの裏面に燃料または空気を供給す
る微細流路を掘る。 (e)(触媒電極形成)スパッタリング、蒸着(斜め蒸
着を含む)、印刷、ゾル−ゲル法、化学的処理、あるい
は、それらの組み合わせによって、シリコン・ウエハの
表面に触媒電極150を形成する。触媒電極150には
白金の合金などを利用できる。 (f)(ガラス工程及び組立)ガラス112,114を
加工して、シリコン・ウエハに取り付ける。この工程
は、上述の製法1に記載するように、上側のガラスの加
工プロセス、下側のガラスの加工プロセスや、加工した
下側ガラス114と加工されたシリコン・ウエハとを組
み合わせて、陽極接合や接着剤を用いて行う接着工程で
構成されている。 (g)(固体高分子膜の付加)溶液の印刷・塗付や膜の
貼り付けによって、シリコン・ウエハの表面に固体高分
子膜160を付ける。 (h)シリコン・ウエハと上側ガラス・ウエハ112と
を、接着剤を用いて接合する。 (i)(分割、配線、配管など)バッチ・プロセスで製
作したマイクロ燃料電池を分割した後、電気配線、燃料
供給のための配管などを行う(図示せず)。
【0015】<製作法3>図6を用いて、製法3を説明
する。この製法は、シリコン・ウエハに対してDeep
RIEを用いて、流路部分を先に形成している。 (a)(窒化珪素堆積・パターニング)シリコン・ウエ
ハの両面に窒化珪素のマスクを形成する。マスクに覆わ
れていない部分に、後の工程でポーラス・シリコンが形
成される。窒化珪素の代わりに炭化珪素なども利用でき
る。 (b)(Deep RIE)Deep RIEによっ
て、シリコン・ウエハの裏面に燃料または空気を供給す
る微細流路を掘る。 (c)(陽極酸化)シリコン・ウエハの表面にオーミッ
ク・コンタクトを取るための金属膜を付けた後、そこに
正極を付けて、フッ酸を主成分とする水溶液中でシリコ
ンウエハを陽極酸化する。この工程で、窒化珪素マスク
に覆われていない部分にポーラスシリコンが形成され
る。 (d)(酸化) 必要に応じて、シリコン・ウエハを酸
化して、ポーラス・シリコンをポーラス酸化シリコンに
する。 (e)(触媒電極形成)スパッタリング、蒸着(斜め蒸
着を含む)、印刷、ゾル−ゲル法、化学的処理、あるい
は、それらの組み合わせによって、シリコン・ウエハの
表面に触媒電極を形成する。触媒電極には白金の合金な
どを利用できる。 (f)(ガラス加工及び接合)ガラス112,114を
加工して、シリコン・ウエハに取り付ける。この工程
は、上述の製法1に記載するように、上側のガラスの加
工プロセス、下側のガラスの加工プロセスや、加工した
下側ガラス114と加工されたシリコン・ウエハとを組
み合わせて、陽極接合や接着剤を用いて行う接着工程で
構成されている。 (g)(固体高分子電解質の注入)上側ガラスウエハの
開口に液状の固体高分子電解質を注入する。 (h)(封止)上側ガラスウエハの上にカバー(ガラス
・ポリマ基板やテープ)を付けて、固体高分子電解質を
封止する。必要に応じて、カバーに水分を出し入れする
貫通穴を設けてもよい。 (i)(分割、配線、配管など)バッチ・プロセスで製
作したマイクロ燃料電池を分割した後、電気配線、燃料
供給のための配管などを行う(図示せず)。 上述した図4〜図6の製法を用いて、図2や図3に示し
たマイクロ燃料電池の構成を作成することができる。
【0016】さて、図1〜図3に示した燃料電池の構成
で、ガス拡散層130,ガス流路,触媒電極152,1
54の構成を図7(a),図7(b)に示す構成として
もよい。この構成は、ガス拡散層(多孔層)130下側
のガス流路を形成するためのDeep RIE(図4
(e),図5(d)を参照)を行っている。このとき
に、ガス拡散層130に達したときにDeep RIE
を停止している。図7(a)の構成は、このDeep
RIEによるガス流路生成過程のDeep RIEの制
御をガス拡散層130に達しても停止せず、すこしガス
拡散層130に対してもDeep RIEを行った構成
を示している。また、図7(b)は、ガス拡散層130
に対して完全にDeep RIEを行った場合を示して
いる。この場合ではDeep RIEの制御が不要にな
る。このときには、ガス拡散層130の上に触媒電極1
52,154を形成しているので、触媒電極も流路上に
は形成されない。接触電極の面積が少ないので燃料電池
の効率が悪くなる。
【0017】以上,ウエハ・プロセスによって製作する
ことを特徴とした本発明のマイクロ燃料電池の構造及び
製造方法を述べたが、本発明の趣旨により、半導体ウエ
ハはシリコン以外に例えばガリウム砒素などの半導体で
あってもよい。また、多孔質材料を陽極酸化で形成する
技術を中心に述べたが、半導体表面に成膜した多孔質シ
リコン酸化膜などの無機材料、あるいは、気泡を制御し
て形成した有機材料などであってもよい。特に、低温の
処理温度で形成可能な大気圧CVDなどの成膜技術を用
いれば、半導体基板にあらかじめLSI、太陽電池など
の機能装置、あるいは、MEMS装置が形成された基板
に、一体化あるいは積層して本発明の燃料電池をこれら
の駆動電源として搭載することができるので、計り知れ
ない効果がある。このように、マイクロ燃料電池がウエ
ハ・バッチ・プロセスで一括して生産できるので、大量
生産による低コスト化が達成できる。また、この発明で
は、固体高分子イオン伝導膜の組込を製造工程の最終段
階で行うので,処理温度によるこの膜の劣化がなく、高
性能の電池が達成できる。また、電池構造から高出力、
高効率化が実現できる利点がある。
【0018】
【発明の効果】上述したように、本発明の構成を用いる
ことにより、超小形の高性能な燃料電池を安価かつ大量
に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のマイクロ燃料電池の構成を示す図で
ある。
【図2】マイクロ燃料電池の別の構成を示す図である。
【図3】マイクロ燃料電池の他の構成を示す図である。
【図4】マイクロ燃料電池の製法を説明する図である。
【図5】マイクロ燃料電池の別の製法を説明する図であ
る。
【図6】マイクロ燃料電池の他の製法を説明する図であ
る。
【図7】マイクロ燃料電池のその他の構成を説明する図
である。
【符号の説明】
100 マイクロ燃料電池 112,114 ガラス 120 シリコン層 130 ガス拡散層(ポーラス層) 140 絶縁膜 152,154 触媒電極 160 固体高分子イオン伝導膜 170 シリコン基板 200 マイクロ燃料電池 210 ガラス 222,224 シリコン層 232,234 ガス拡散層(ポーラス
層) 242,244 絶縁層 252,254 触媒電極 260 固体高分子イオン伝導膜 300 マイクロ燃料電池 312,314 ガラス 322,324 シリコン層 332,334 ガス拡散層(ポーラス
層) 342,344 絶縁層 352,354 触媒電極 360 固体高分子イオン伝導膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板から作成されるマイクロ燃料電
    池であって、 前記半導体基板から作成された多孔性のガス拡散層と、 前記ガス拡散層の下の前記半導体基板で作成した流路
    と、 前記ガス拡散層の上に設けた触媒電極と、 前記触媒電極上に設けた固体高分子イオン伝導膜とを備
    えることを特徴とするマイクロ燃料電池。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のマイクロ燃料電池におい
    て、 前記触媒電極は、アノードとカソードが交互に形成され
    ており、 前記カソードの下の前記流路には燃料を、前記アノード
    の下の前記流路には酸素を供給することを特徴とするマ
    イクロ燃料電池。
  3. 【請求項3】半導体基板から作成されるマイクロ燃料電
    池であって、 第1の半導体基板から作成された多孔性の第1のガス拡
    散層と、 第1のガス拡散層の上の第1の半導体基板で作成した第
    1の流路と、 第1のガス拡散層の下に設けた第1の触媒電極と、 第2の半導体基板から作成された多孔性の第2のガス拡
    散層と、 第2のガス拡散層の下の第2の半導体基板で作成した第
    2の流路と、 第2のガス拡散層の上に設けた第2の触媒電極と、 第1及び第2の触媒電極の間に設けた固体高分子イオン
    伝導膜とを備えたことを特徴とするマイクロ燃料電池。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のマイクロ燃料電池におい
    て、 前記第1の流路には酸素が供給され、前記第2の流路に
    は燃料が供給されており、 前記第1の触媒電極はカソードであり、前記第2の触媒
    電極はアノードであることを特徴とするマイクロ燃料電
    池。
  5. 【請求項5】請求項3に記載のマイクロ燃料電池におい
    て、 前記第1及び第2の触媒電極は、アノードとカソードが
    交互に形成されており、 前記第1及び第2の触媒電極のアノード,カソードに対
    応して、前記第1及び第2の流路に燃料又は酸素を供給
    することを特徴とするマイクロ燃料電池。
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