JP2004240922A - 表示端末、シンボル生成装置及びシンボル表示システム - Google Patents

表示端末、シンボル生成装置及びシンボル表示システム Download PDF

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Abstract

【課題】スキャナの性能に応じて、スキャナが読取可能なバーコードや2次元シンボル等を表示端末に表示させ、スキャナにより種々のシンボルを読取可能にする。
【解決手段】表示端末1にシンボルを表示させて、スキャナ2により表示されたシンボルの読み取りを行う場合、表示端末1は、スキャナ2との間でIrDA通信を行うことにより、スキャナ2のスキャナ性能情報を受信し、受信したスキャナ性能情報に基づいてスキャナ2の読み取り可能な形態にてシンボルを生成し、生成したシンボルを表示装置12に表示させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スキャナに読み取らせるシンボルを表示する表示端末、シンボル生成装置及びシンボル表示システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、バーコードや2次元シンボル等を利用して商品管理、購入価格の計算、販売管理等が行われている。従来のバーコードや2次元シンボルは、紙媒体等に印刷されたものをスキャナ等を用いて光学的に読み取り認識するものであった。
一方、近年では携帯情報端末のディスプレイや表示装置等にバーコード、2次元シンボルを表示させ、専用のスキャナで読み取ることにより、バーコードや2次元シンボルの新たな用途を創出している。
【0003】
例えば、電子メータや工場現場計器等について、オンライン監視を行う場合、電子メータや計器等に入力されたアナログ信号の示す値をバーコードにより表示装置に表示させ、このバーコードを専用のスキャナ等で読み取ることにより、点検作業を正確かつ効率的に行う技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−310733号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上述した従来のバーコード表示装置(例えば、特許文献1)においては、一定の条件下においてバーコードの表示及び読み取りが行われるため、スキャナによる読み取りエラーは生じにくかった。しかしながら、種々の表示装置に表示させたバーコードや2次元シンボルを、種々のスキャナにより読み取るシステムにおいては、表示装置の表示機能やスキャナの読取機能の性能に応じて、読み取りエラーが生じてしまう場合がある。
【0006】
例えば、ユーザの所有する携帯端末に2次元シンボルを表示させ、この2次元シンボルを店舗側のスキャナにより読み取り、2次元シンボルに含まれる情報に応じて種々のサービスを提供するシステムが知られている。このようなシステムで利用される2次元バーコードには多数の規格があり、例えば、QR Code、PDF417、CODE49、Maxi Code、Data Matrix、Code1、Aztec Code、Super Code、RSS等がある。一方、ユーザの所有する携帯端末の種類も多種多様であり、表示機能も製造メーカによりバラツキがある。このため、携帯端末が表示可能な2次元シンボルの規格と、スキャナが読取可能な2次元シンボルの規格が一致しない場合、読み取りが行えないという問題があった。
【0007】
或いは、携帯端末に備えられる表示装置は、小型化されたものが多いため、表示サイズに限りがある。一方、スキャナの読み取り深度や分解能に応じて、読み取り可能な表示サイズも限定されてしまう。したがって、表示装置の表示サイズが、読取装置の読み取り深度や分解能と適合しない場合、規格の一致した2次元シンボルであっても読み取りが行えないという問題があった。
【0008】
本発明の課題は、スキャナの性能に応じて、スキャナが読取可能なバーコードや2次元シンボル等を表示させ、スキャナにより種々のシンボルを読取可能にすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、シンボルデータから生成されるシンボルを表示してスキャナに読み取らせる表示端末であって、前記スキャナから送信されるスキャナ性能情報を受信する受信手段と、前記受信したスキャナ性能情報に基づいて、前記スキャナが読取可能なシンボルをシンボルデータから生成する生成手段と、前記生成されたシンボルを表示する表示手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】
したがって、表示端末にシンボルを表示させて、スキャナにシンボルの読み取りを行わせる場合に、スキャナ性能情報に基づいてスキャナが読み取り可能なシンボルを生成して表示させることができるため、例えば、スキャナの読み取り不可能な規格のシンボルが表示端末に表示されることがなく、効率のよい読み取りを行うことができる。
【0011】
請求項3記載の発明は、ネットワークを介して表示端末に接続されるシンボル生成装置であって、前記表示端末から送信されるシンボルデータ及びスキャナ性能情報を受信する受信手段と、前記スキャナ性能情報に基づいて、前記スキャナが読取可能なシンボルをシンボルデータから生成する生成手段と、前記生成されたシンボルを前記表示端末に送信する送信手段と、を備えることを特徴としている。
【0012】
したがって、シンボル生成装置は、スキャナ性能情報に基づいて、スキャナが読み取り可能なシンボルを生成し、生成したシンボルを表示端末に送信することができる。これにより、表示端末は、シンボル生成装置からスキャナの読み取りに好適なシンボルを受信して表示させることができ、シンボルを生成する機能を備えない表示端末であっても、スキャナの読み取り性能に応じたシンボルを表示させることができる。
【0013】
請求項4記載の発明は、表示端末に表示されたシンボルを読み取るスキャナと、スキャナに読み取らせるシンボルを表示する表示端末と、表示端末に表示させるシンボルを生成するシンボル生成装置と、がネットワークを介して接続されたシンボル表示システムであって、前記スキャナは、スキャナ性能情報を表示端末に送信する送信手段と、シンボルを読み取る読取手段と、を備え、前記表示端末は、 前記スキャナから送信されるスキャナ性能情報と、前記シンボル生成装置から送信されるシンボルとを受信する受信手段と、シンボルデータ及びスキャナ性能情報をシンボル生成装置に送信する送信手段と、シンボルを表示する表示手段と、を備え、前記シンボル生成装置は、表示端末から送信されるシンボルデータ及びスキャナ性能情報を受信する受信手段と、前記スキャナ性能情報に基づいて、前記スキャナが読取可能なシンボルをシンボルデータから生成する生成手段と、 前記シンボルを前記表示端末に送信する送信手段と、を備えたことを特徴としている。
【0014】
したがって、シンボル生成装置により、スキャナ性能情報に基づいて、スキャナの読み取りに好適なシンボルを生成し、生成したシンボルを表示端末に送信することができる。また、シンボル生成装置からシンボルを受信した表示端末は、スキャナの読み取りに好適なシンボルを表示させることができ、表示端末に表示されたシンボルを読み取るスキャナは、読み取りエラーを防止して、読み取り精度を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0016】
[第1の実施の形態]
まず、本発明を適用した第1の実施の形態における構成を説明する。
図1は、本第1の実施の形態におけるシンボル表示システム100のシステム構成を示す概念図である。図1に示すように、シンボル表示システム100は、携帯電話,携帯端末,携帯通信端末等からなる表示端末1と、バーコード,2次元コード等のシンボルを読み取るためのスキャナ2とを備えて構成されている。表示端末1と、スキャナ2とは、100kbps〜4Mbps程度の通信速度で情報端末間のデータ転送を行うことが可能なIrDA(Infrared Data Association)、携帯電話用の赤外線通信規格であるIrMC(Infrared Mobile Communications)、赤外線オブジェクト交換プロトコルであるIrOBEX(IrDA Object Exchange)、小規模な装置で赤外線通信を活用可能とするためのIrDA Lite等の規格に準じて、データ通信が可能な構成となっている。
【0017】
次に、図2を参照して表示端末1について説明する。図2は、表示端末1の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、表示装置1は、CPU11、表示装置12、入力装置13、無線通信装置14、RAM15、記憶装置16、近距離通信装置17等から構成され、各部はバス18により接続されている。
【0018】
CPU(Central Processing Unit)11は、記憶装置16に格納されている各種制御プログラムを読み出してRAM15内に展開し、それらの制御プログラムに従って表示端末1の各部を集中制御する。
【0019】
具体的に、CPU11は、記憶装置16に格納されているシンボル生成処理プログラムに従って、後述するシンボル生成処理(図7参照)を実行する。なお、処理の詳細については後述する。
【0020】
表示装置12は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等によってなる表示画面を備え、CPU11から入力される表示指示に基づいて入力装置13、無線通信装置14を介して送受信される表示データを画面上に表示する。
【0021】
ここで、図3を参照して、表示装置12に表示されるバーコード及び2次元シンボル(以下、これらを統括的に「シンボル」と記す)について説明する。図3(a)は、「Code 128」の規格に準じて生成されるシンボルの一例を示す図である。この「Code 128」は、水平方向に情報を持ち、太さが4種類に変化する3本のバーと、3本のスペースとにより、1文字が表現されるバーコードである。「Code 128」は、数字、アルファベット大文字/小文字、記号、制御コードをシンボル化することが可能である。
【0022】
図3(b)は、「PDF 417」の規格に準じて生成されるシンボルの一例を示す図である。この「PDF 417」は、水平及び垂直方向に情報を持ち、1次元バーコードを縮小して縦に積み重ね、縦横の情報を表示したスタック型の2次元シンボルである。図3(c)は、「QR Code」の規格に準じて生成されるシンボルの一例を示す図である。この「QR Code」は、水平及び垂直方向に情報を持ち、情報を白黒交互の「ます目(セル)」で縦横モザイク状に表示したマトリックス型の2次元シンボルである。これらの2次元シンボルは、数字、アルファベット大文字/小文字、記号、制御コードに加え、漢字をシンボル化することが可能である。
【0023】
図2に戻り、入力装置13は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キーを備え、押下されたキーに対応する押下信号をCPU11に出力する。なお、入力装置13は、必要に応じてマウス、タッチパネル等のポインティングデバイスや、その他の入力装置を備えるものとしてもよい。
【0024】
無線通信装置14は、無線モデム(MODEM:MOdulator/DEModulator)等により構成され、無線基地局との間で無線信号の送受信を行う。また、無線通信装置14は、無線LANに接続されるインターフェイスとしてLANカード等を備え、このLANカードを経由して所定エリア内における無線LANに接続される構成であっても良い。
【0025】
RAM(Random Access Memory)15は、CPU11によって実行される各種プログラムやこれら各種プログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。また、RAM15は、図4に示すように、表示性能メモリ51と、スキャナ性能メモリ52とを有している。表示性能メモリ51には、表示端末1の表示性能を示す表示性能情報が記憶されている。スキャナ性能メモリには、スキャナ2から受信したスキャナ2の読取性能を示すスキャナ性能情報を更新可能に記憶している。
【0026】
図5を参照して、表示性能情報及びスキャナ性能情報について説明する。図5(a)は、表示性能メモリ51に記憶される表示性能情報のデータ構成例を示す図であり、図5(b)は、スキャナ性能メモリ52に記憶されるスキャナ性能情報のデータ構成例を示す図である。
【0027】
図5(a)に示すように、表示性能情報には、「SYMBOL」パラメータと、「OPTICS」パラメータが含まれている。「SYMBOL」パラメータには、表示可能なシンボルの種別を示す「TYPE」、表示可能な桁数を示す「LENGTH」、シンボルの末尾にある確認コードの有無及び種類を示す「CHECK」、シンボルに付帯するオプション機能の有無を示す「OPTION」等の項目が含まれている。例えば、表示端末1の表示可能なシンボルは、「Code 128」、「PDF 417」、「QR Code」の3種類であり、「Code 128」を表示する場合、表示可能な桁数は「10桁」、確認コードは「ON」、オプション機能は「OFF」となっている。
【0028】
また、「OPTICS」パラメータには、表示サイズの幅を示す「WIDE」、表示サイズの高さを示す「HEIGHT」、解像度を示す「RESOLUTION」、輝度範囲を示す「BRIGHTNESS」、コントラストを示す「CONTRAST」等の項目が含まれている。例えば、表示端末1の表示可能なサイズは、幅が「240(ドット)」、高さが「320(ドット)」であり、解像度は「0.01(インチ)」、輝度範囲は「140−230(カンデラ)」、コントラストの範囲は「1−8」となっている。
【0029】
また、図5(b)に示すように、スキャナ性能情報には、「SYMBOL」パラメータと、「OPTICS」パラメータが含まれ、「SYMBOL」パラメータには、表示性能情報と同様に、「TYPE」、「LENGTH」、「CHECK」、「OPTION」等の項目が含まれている。例えば、スキャナ2の読取可能なシンボルは、「EAN」、「PDF 417」、「QR Code」の3種類であり、「EAN」を読み取る場合、読取可能な桁数は「18桁」、確認コードは「ON」、オプション機能は選択可能な「ADDON」となっている。
【0030】
また、「OPTICS」パラメータには、読取サイズの幅を示す「WIDE」、読取サイズの高さを示す「HEIGHT」、解像度を示す「RESOLUTION」、焦点距離を示す「FOCUS」、露光時間を示す「EXPOSE」、ゲインコントロールの範囲を示す「GAIN」等の項目が含まれている。例えば、スキャナ2の読取可能な読取サイズは、幅が「640(ドット)」、高さが「480(ドット)」であり、解像度は「0.03(インチ)」、焦点距離は「5(インチ)」、露光時間の範囲は「100−1000(ミリセカンド)」、ゲインコントロールの範囲は「1−8」となっている。
【0031】
図2に戻り、記憶装置16は、プログラムやデータ等があらかじめ記憶されている記録媒体(図示せず)を有しており、この記録媒体は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。この記録媒体は記憶装置16に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、この記録媒体には、前記システムプログラム及び当該システムに対応する各種アプリケーションプログラム、及び各種処理プログラムで処理されたデータ等を記憶する。例えば、記録媒体は、後述するシンボル生成処理を実行するためのシンボル生成処理プログラムを記憶している。
【0032】
また、記録媒体に記憶するプログラム、データ等は、その一部若しくは全部をサーバやクライアント等の他の機器からWAN、LAN等のネットワーク回線の伝送媒体を介して伝送制御部14から受信して記憶する構成にしてもよく、さらに、記録媒体はネットワーク上に構築されたサーバの記録媒体であってもよい。
さらに、前記プログラムをネットワーク回線等の伝送媒体を介してサーバやクライアントへ伝送してこれらの機器にインストールするように構成してもよい。
【0033】
近距離通信装置17は、IrDA、IrMC、IrOBEX、IrDA Lite等の規格に基づく無線通信方式に基づいて、スキャナ2等の外部機器との間で無線信号の送受信を行う。また、近距離通信装置17は、Bluetooth(登録商標)若しくはIEEE802.11規格に準じた無線通信を行う構成であっても良い。
また、近距離通信装置17はRFIDを読取可能に構成してもよい。
【0034】
次に、図6を参照してスキャナ2について説明する。図6は、スキャナ2の機能的構成を示すブロック図である。図6に示すように、スキャナ2は、CPU21、表示装置22、入力装置23、読取装置24、RAM25、記憶装置26、近距離通信装置27等から構成され、各部は、バス28により接続されている。
なお、スキャナ2の構成部分については、上述した表示端末1の各構成部分と略同様の構成によってなるため、対応する構成部分については同列の符号を付し、詳細な説明を省略する。以下では、スキャナ2に特徴的な構成部分につき説明する。
例えば、近距離通信装置27は、図2に示す表示端末1の近距離通信装置17と同様の構成を有するものである。
【0035】
CPU21は、記憶装置26に格納されている各種制御プログラムを読み出してRAM15内に展開し、それらの制御プログラムに従ってスキャナ2の各部を集中制御する。具体的に、CPU21は、記憶部26に記憶されるシンボル読取処理プログラムを取得して、後述するシンボル読取処理(図7(b)参照)を実行する。
【0036】
読取装置24は、バーコードや2次元シンボルを光学的な読取原理で読み取り、読み取ったバーコードや2次元シンボルを数値データまたは文字データにより構成されるデコードデータに変換する。そして、読み取ったデコードデータをCPU21に出力する。
【0037】
RAM25は、スキャナ性能メモリ(図示せず)を備え、読取装置24の読み取り性能を示すスキャナ性能情報を記憶する。なお、スキャナ性能情報のデータ構成は、上述した表示端末1のRAM15に記憶されるスキャナ性能情報と同一であるため、図示及び詳細な説明を省略する。このスキャナ性能情報は、CPU21により読み出され、表示端末1との間でデータ通信可能なXML(eXtensible Markup Language)形式のデータに変換され、近距離通信装置27に出力される。
【0038】
XMLは、定義内容が決まった固定的なタグを使うマークアップ言語ではなく、その内容を任意に定義することができるタグ(「XMLタグ」)を使う拡張型マークアップ言語である。ここで、RAM25に記憶されるスキャナ性能情報が、CPU21により、XML形式のデータに変換された場合のデータ構成例について以下に示す。下記に示すデータは、スキャナ性能情報のうち、OPTICSパラメータについて、XML形式のデータに変換したものである。
【0039】
<XML>
<MACHINE>SCANNER</MACHINE>
<OPTICS>
<SIZE>
<WIDE>640</WIDE>
<HEIGHT>480</HEIGHT>
</SIZE>
<RESOLUTION>0.03INCH</RESOLUTION>
<FOCUS>5INCH</FOCUS>
<EXPOSURE>100−1000MSEC</EXPOSURE>
<GAIN>1−8</GAIN>
</OPTICS>
</XML>
【0040】
なお、表示端末1との間でデータ通信化の可能なデータ形式としては、上述したXML形式に限らず、C(Compact)−HTML(HyperText Markup Language)、HDML(Handheld Device Markup Language)、MML(Mobile Markup Language)、XHTML(eXtensible Hyper Text Markup Language)等のデータ形式であってもよい。
【0041】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
後述する各フローチャートに記述されている各機能を実現するためのプログラムは読み取り可能なプログラムコードの形態で表示端末1又はスキャナ2の記録媒体に格納されており、表示端末1のCPU11又はスキャナ2のCUP21は、該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。また、CPU11又はCPU21は、伝送媒体を介して伝送される上記プログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体の他、伝送媒体を介して外部供給されたプログラムまたはデータを利用して本実施の形態特有の動作を実行することも可能である。
【0042】
図7を参照して、表示端末1により実行されるシンボル生成処理及びスキャナ2により実行されるシンボル読取処理について説明する。図7(a)は、表示端末1のCPU11により、実行されるシンボル生成処理を示すフローチャートである。図7(a)に示すように、CPU11は、シンボルを生成するための元のデータとなるシンボルデータを生成する(ステップS1)。ここで、シンボルデータは、例えば、数字、アルファベット大文字/小文字、記号、制御コード等からなるデータであるが、以下においては、具体的に、シンボルデータが「Barcode Scanner」である場合を例として説明を行う。
【0043】
次いで、CPU11は、近距離通信装置17を制御して、スキャナ性能情報の要求指示をスキャナ2に送信して(ステップS2)、スキャナ2との間でIrDA通信を行い、スキャナ性能情報を受信する(ステップS3)。CPU11は、受信したスキャナ性能情報をRAM15内のスキャナ性能メモリ52に一時的に記憶させると共に、表示性能情報をRAM15内の表示性能メモリ51から取得する。次いで、CPU11は、表示性能情報から表示可能なシンボルの「TYPE」を取得すると共に、スキャナ性能情報から読取可能なシンボルの「TYPE」を取得して、共通の規格のシンボルを決定する(ステップS4)。
【0044】
ここで、シンボルの決定について詳細に説明する。図5に示す表示性能情報及びスキャナ性能情報を例とすると、表示端末1とスキャナ2に共通するシンボルの規格は「Code 128」、「PDF 417」である。また、「Code 128」により、表示できるシンボルデータの「LENGTH」は「10(桁)」であり、「PDF 417」により、表示できるシンボルデータの「LENGTH」は「30(桁)」である。ここで、シンボルデータ「Barcode Scanner」のLENGTH(桁数)は15桁であるため、好適なシンボルとして「PDF 417」が決定される。
【0045】
続いて、CPU11は、スキャナ性能情報から「RESOLUTION」を取得して,
1セルを何ドットで構成するかを決定し、解像度の合わせこみを行う(ステップS5)。具体的に、図5のスキャナ性能情報の「RESOLUTION」は「0.03INCH」であるため、1セルは3ドットで構成されることになる。
【0046】
さらに、CPU11は、表示性能情報から表示装置12の表示サイズ「WIDETH/HEIGHT」を取得し、ステップS5で決定したドット数に基づいて、表示可能なセルサイズを算出する。そして、算出されたセルサイズに基づいて、シンボルのセル構成を決定する(ステップS6)。
【0047】
具体的に、図5の表示性能情報の「WIDETH/HEIGHT」は、「240(ドット)/320(ドット)」であり、1セルは3ドットで構成されるため、表示可能なセルサイズは、幅80セル、高さ106セルとなる。そして、この場合、幅よりも高さの方がセル数が多くなるため、シンボルのセル構成は、縦に長い構成となる。図8に、シンボルのセル構成の一例を示す。図8(a)は、セルが横に長く構成された場合の例であり、図8(b)は、セルが縦に長く構成された場合の例である。
【0048】
続いて、図7(a)に戻り、CPU11は、シンボルデータ「Barcode Scanner」に基づいて、シンボルを生成する(ステップS7)。さらに、CPU11は、スキャナ性能情報から「FOCUS/EXPOSURE/GAIN」を取得して、生成したシンボルを表示装置12に表示する際の「BRIGHTNESS」、「CONTRAST」を調整して、輝度調整を行う(ステップS8)。
【0049】
具体的な輝度の調整方法としては、図5のスキャナ性能情報から「FOCUS/EXPOSURE/GAIN」を取得し、最小の露光時間「100MSEC」で、必要な輝度が100カンデラ以上、最大の露光時間「1000MSEC」で、必要な輝度が200カンデラであるとすれば、表示装置12の「BRIGHTNESS」は、140〜200カンデラに調整される。
【0050】
そして、CPU11は、生成したシンボルを調整した輝度により表示装置12に表示させる(ステップS9)。表示されたシンボルがスキャナ2により読み取られると、本シンボル生成処理を終了する。
【0051】
次に、図7(b)は、スキャナ2のCPU21により実行されるシンボル読取処理を示すフローチャートである。図7(b)に示すように、CPU21は、表示端末1からスキャナ性能情報の要求指示を受信すると(ステップS11)、RAM25内のスキャナ性能メモリ(図示せず)からスキャナ性能情報を取得して、XML形式のデータに変換する(ステップS12)。次いで、CPU21は、近距離通信装置27を制御して、IrDA通信により、変換したXML形式のデータを表示端末1に送信させる(ステップS13)。
【0052】
さらに、CPU21は、読取装置24を制御して、表示端末1の表示装置12に表示されたシンボルを読み取らせ、読み取ったシンボルのデコードを行い(ステップS14)、本シンボル読取処理を終了する。
【0053】
以上のように、本第1の実施の形態によれば、表示端末1にシンボルを表示させて、スキャナ2により表示されたシンボルの読み取りを行う場合、表示端末1は、スキャナ2との間でIrDA通信を行うことにより、スキャナ2のスキャナ性能情報を受信し、受信したスキャナ性能情報に基づいてスキャナ2の読み取り可能な形態にてシンボルを生成し、生成したシンボルを表示装置12に表示させる。したがって、例えば、表示端末1にスキャナ2が読み取り不可能なシンボルが表示されることがなく、スキャナは、読み取り性能に応じた好適なシンボルにより、効率良くシンボルの読み取りを行うことができる。
【0054】
また、表示端末1は、スキャナ性能情報に含まれる読み取り可能なサイズ、焦点距離、解像度、ゲイン、露光時間、コントラスト、輝度等に基づいて、スキャナ2の読み取りに好適なシンボルを生成して表示するため、スキャナ2による読み取り精度を向上させることができる。
【0055】
また、スキャナ2は、スキャナ性能情報をXMLデータに変換して、表示端末1に送信するため、通信精度を向上させ、効率の良いデータ通信を行うことができる。また、表示端末1と、スキャナ2との間で行われる通信は、例えば、IrDA通信を利用した近距離通信であるため、情報の漏洩を防いで、セキュリティの高い通信を行うことができる。
【0056】
なお、上述した本第1の実施の形態における記述は、本発明に係る好適なシンボル表示システム100の一例であり、これに限定されるものではない。例えば、本第1の実施の形態においては、表示端末1が携帯端末である場合を例として説明を行ったが、これに限らず、本発明は、PHS(Personal Handyphone System)といった携帯型の電話端末や、PDA(Personal Digital Assistants)、ノート型パーソナルコンピュータ(PC)等に適用される構成であっても良い。
【0057】
また、例示したスキャナ性能情報又は表示性能情報に含まれる情報は一例であり、その他種々の情報に基づいて、シンボルが生成される構成であって良い。また、例示したシンボルの種類についても上述したものに限らない。さらに、スキャナ2から送信されるスキャナ性能情報は、XML形式のデータに変換されて、送信される場合を例として説明を行ったが、その他種々のデータ形式により、通信が行われる構成であって良い。
【0058】
[第2の実施の形態]
次に、図9〜図10を参照して本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。図9は、本第2の実施の形態におけるシンボル表示システム200のシステム構成を示す概念図である。図9に示すように、シンボル表示システム200は、表示端末1と、スキャナ2と、シンボル生成装置3とを備えて構成される。表示端末1と、スキャナ2とは、IrDA、IrMC、IrOBEX、IrDA Lite等の規格に準じて、データ通信が可能な構成となっており、表示端末1と、シンボル生成装置3とは、インターネット、イントラネット、無線ネットワーク、衛星ネットワーク、LAN、WAN等からなるネットワークNを介して接続され、相互にアクセスが可能な構成となっている。
【0059】
次に、シンボル表示システム200を構成する各部について説明する。なお、表示端末1及びスキャナ2については、第1の実施の形態と同一の構成によってなるため、同一部分については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、シンボル生成装置3は、例えば、汎用のパーソナルコンピュータ等により構成され、CPU31、表示装置32、入力装置33、伝送制御部34、RAM35、記憶装置36等を備えている。なお、シンボル生成装置3の各構成部分については、上述した表示端末1と略同様の構成によってなるため、同一部分には、対応する符号を付し、図示及び詳細な説明を省略する。以下、本第2の実施に形態において特徴的な部分につき説明を行う。
【0060】
表示端末1のCPU11は、本第2の実施の形態に特徴的な処理として、記憶装置16に格納されるシンボル受信表示処理プログラムに従って、後述するシンボル受信表示処理(図10(a)参照)を実行する。
【0061】
シンボル生成装置3のCPU31は、記憶装置36に格納されている各種制御プログラムを読み出してRAM35内に展開し、それらの制御プログラムに従ってシンボル生成装置3の各部を集中制御する。具体的に、CPU31は、記憶装置36に格納されているシンボル生成送信処理プログラムに従って、後述するシンボル生成送信処理(図10(b)参照)を実行する。
【0062】
また、伝送制御部34は、モデム(MODEM:MOdulator/DEModulator )またはターミナルアダプタ(TA:Terminal Adapter)等によって構成され、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、あるいはインターネット等の各種ネットワークNに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスである。
【0063】
次に、本第2の実施の形態における動作を説明する。
まず、図10(a)を参照して、表示端末1のCPU11により実行されるシンボル受信表示処理について説明する。図10(a)に示すように、CPU11は、シンボルを生成するための元のデータとなるシンボルデータ(例えば、「Barcode Scanner」)を生成する(ステップS21)。次いで、CPU11は、近距離通信装置17を制御して、スキャナ2との間でIrDA通信を行い、スキャナ性能情報を受信する(ステップS22)。また、CPU11は、受信したスキャナ性能情報をRAM15内のスキャナ性能メモリ52に記憶させる。
【0064】
続いて、CPU11は、無線通信装置14を制御して、ネットワークNを介してシンボル生成装置3にアクセスし(ステップS23)、シンボルデータをシンボル生成装置3に送信する(ステップS24)。次いで、CPU11は、RAM15からスキャナ性能情報及び表示性能情報を取得して、ネットワークNを介してシンボル生成装置3に送信する(ステップS25〜S26)。
【0065】
さらに、CPU11は、シンボル生成装置3から送信したシンボルデータに基づいて生成されたシンボルを受信する(ステップS27)。続いて、CPU11は、スキャナ性能情報を「FOCUS/EXPOSURE/GAIN」を取得して、受信したシンボルを表示装置12に表示する際の「BRIGHTNESS」、「CONTRAST」を調整して、輝度調整を行う(ステップS28)。そして、受信したシンボルを表示装置12に表示させ(ステップS29)、本シンボル受信表示処理を終了する。
【0066】
次に、図10(b)を参照して、シンボル生成装置3のCPU31により実行されるシンボル生成送信処理について説明する。図10(b)に示すように、CPU31は、ネットワークNを介して、表示端末1からアクセス要求を受信すると(ステップS31)、表示端末1のアクセスを許可し、伝送制御部34を制御して、シンボルデータを受信する(ステップS32)。続いて、CPU31は、伝送制御部34を制御して、表示端末1からスキャナ性能情報及び表示性能情報を受信する(ステップS33〜S34)。
【0067】
次いで、CPU31は、受信したスキャナ性能情報及び表示性能情報をRAM35に記憶させ、表示性能情報から表示可能なシンボルの「TYPE」を取得すると共に、スキャナ性能情報から読取可能なシンボルの「TYPE」を取得して、共通する規格のシンボルを決定する(ステップS35)。また、CPU31は、スキャナ性能情報から「RESOLUTION」を取得して、1セルを何ドットで構成するかを決定し、解像度の合わせこみを行う(ステップS36)。
【0068】
続いて、CPU31は、表示性能情報から表示装置12の表示サイズ「WIDETH/HEIGHT」を取得し、ステップS36で決定したドット数に基づいて、表示可能なセルサイズを算出し、算出されたセルサイズに基づいて、シンボルのセル構成を決定する(ステップS37)。そして、CPU31は、シンボルデータ「Barcode Scanner」に基づいて、シンボルを生成する(ステップS38)。さらに、CPU31は、伝送制御部34を制御して、生成したシンボルを表示端末1に送信し(ステップS39)、本シンボル生成送信処理を終了する。
【0069】
以上のように、本第2の実施の形態によれば、表示端末1は、シンボルを生成するためのシンボルデータと、表示性能情報と、スキャナ2から取得したスキャナ性能情報とを、ネットワークNを介してシンボル生成装置3に送信し、シンボル生成装置3は、シンボルデータと、表示性能情報と、スキャナ性能情報とに基づいて、表示端末1における表示及びスキャナ2における読み取りが好適に行われる形態にてシンボルを生成し、生成したシンボルを表示端末1に送信する。そして、シンボル生成装置3からシンボルを受信した表示端末1は、シンボルを表示装置12に表示して、スキャナ2に読み取りを行わせる。
【0070】
したがって、表示端末1にシンボルの生成又は変換を行う機能を備えていない場合であっても、シンボル生成装置3により、表示端末1及びスキャナ2に対応したシンボルを生成して、読み取りに好適なシンボルを表示端末1に表示させることができる。これにより、既に普及している表示端末1及びスキャナ2を利用して、シンボル表示システム200を実現することが可能であり、システム構築に係るコストを低減することができる。また、汎用の表示端末1によりシステムを利用することができるため、顧客の利用を促進させることができる。
【0071】
なお、上述した本第2の実施の形態における記述は、本発明に係る好適なシンボル表示システム200の一例であり、これに限定されるものではない。例えば、シンボル生成装置3は、表示端末1からスキャナ性能情報及び表示性能情報を受信し、表示端末1が表示可能なシンボルの「TYPE」と、スキャナ2が読み取り可能なシンボルの「TYPE」を取得して、両者に共通する規格のシンボルを生成する場合を例として説明したが、これに限らない。
【0072】
例えば、シンボル生成装置3は、スキャナ2が読み取り可能なシンボルを生成し、生成したシンボルを画像ファイル(例えば、JPEG形式、Bit Map形式)に変換し、シンボルを含む画像ファイルを表示端末1に送信する構成であってもよい。これにより、表示端末1は、シンボルを画像ファイルとして、表示装置12に表示させることができ、表示端末1が表示不可能な規格のシンボルであっても、スキャナが読み取り可能なシンボルを表示させることができる。
【0073】
この結果、より汎用性の高いシンボル表示システム200を提供することができ、ユーザの利用促進を促すととともに、シンボル生成装置1における処理工程を省いて、効率良くシンボルを生成することができる。また、表示端末1は、シンボル生成装置3に表示性能情報を送信する必要がなく、通信に係るコストを低減させることができる。
【0074】
[第3の実施の形態]
次に、図11〜図12を参照して本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。なお、本第3の実施の形態は、上述した第1の実施の形態における表示システム100と同一のシステム構成によってなるため、システム構成及び各装置の詳細な図示及び説明については省略する。以下、本第3の実施の形態に特徴的な部分につき説明する。
【0075】
表示端末1のCPU11は、本第3の実施の形態に特徴的な処理として、記憶装置16に格納されるシンボル分割表示処理プログラムに従って、生成されるシンボルが表示装置のサイズに適合しない場合にシンボルを分割して表示するシンボル分割表示処理(図11参照)を実行する。以下、シンボル分割表示処理について説明する。
【0076】
図11は、表示端末1のCPU11により実行されるシンボル分割表示処理を示すフローチャートである。図11に示すように、CPU11は、シンボルを生成するための元のデータとなるシンボルデータ(例えば、「Barcode Scanner」)を生成する(ステップS41)。次いで、CPU11は、近距離通信装置17を制御して、スキャナ2との間でIrDA通信を行い、スキャナ性能情報を受信する(ステップS42)。また、CPU11は、受信したスキャナ性能情報をRAM15内のスキャナ性能メモリ52に記憶させる。
【0077】
続いて、CPU11は、表示性能情報から表示可能なシンボルの「TYPE」を取得すると共に、スキャナ性能情報から読取可能なシンボルの「TYPE」を取得して、共通の規格のシンボルを決定する(ステップS43)。ここで、例えば、表示端末1と、スキャナ2に共通するシンボルの規格が「Code 128」である場合、好適なシンボルとして「Code 128」が決定される。
【0078】
続いて、CPU31は、スキャナ性能情報から「RESOLUTION」を取得して、1セルを何ドットで構成するかを決定し、解像度の合わせこみを行う(ステップS44)。すなわち、スキャナ性能情報の「RESOLUTION」から「0.03INCH」を取得して、1セルを3ドットに決定する。また、CPU31は、表示性能情報から表示装置12の表示サイズ「WIDETH/HEIGHT」を取得し、ステップS36で決定したドット数に基づいて、表示可能なセルサイズを算出し、算出されたセルサイズに基づいて、シンボルのセル構成を決定する(ステップS45)。
【0079】
さらに、CPU11は、表示性能情報から「Code 128」の「LENGTH」を取得して、表示可能な桁数と、シンボルデータの桁数を比較して、生成するシンボルが表示装置12に表示可能なサイズであるか否かを判断する。ここで、「Code 128」の「LENGTH」は「10(桁)」であり、シンボルデータ「Barcode Scanner」のLENGTHは15桁であるため、CPU11は、表示装置12が表示可能な桁数にシンボルを分割して生成する。すなわち、CPU11は、シンボルデータを複数のデータに分割し、分割したシンボルデータに基づいてシンボルをそれぞれ生成する(ステップS46)。
【0080】
図12を参照して、CPU11により分割して生成されたシンボルについて説明する。図12に示すように、CPU11は、例えば、シンボルデータにスペースが含まれる場合、スペースでシンボルデータの分割を行い(例えば、「Barcode」と「Scanner」)、分割されたシンボルデータに対応するシンボルをそれぞれ生成する。図12(A)は、分割前のシンボルデータ「Barcode Scanner」に基づいて生成されたシンボルを示す図である。図12(B)は、分割されたシンボルデータの前半部分「Barcode」に基づいて生成されたシンボルを示す図であり、図12(C)は、分割されたシンボルデータの後半部分「Scanner」に基づいて生成されたシンボルを示す図である。なお、シンボルデータの分割位置は、スペースの位置に限らず、表示装置12の表示サイズ、表示可能な桁数等に応じて種々の位置で分割される構成であって良い。また、分割数についても、2分割に限らず複数のデータに分割可能である。
【0081】
次いで、図11に戻り、CPU11は、表示装置12の輝度調整を行い(ステップS47)、分割して生成したシンボルの表示を行う(ステップS48)。次いで、CPU11は、表示したシンボルがシンボルデータの最後のデータであるか否かを判断し(ステップS49)、表示したシンボルが最後のデータでない場合(ステップS46)に移行して、残りのシンボルデータについてシンボルを生成し、ステップS47〜S49の処理を繰り返して実行する。
【0082】
また、表示したシンボルがシンボルデータの最後の部分である場合(ステップS49)、CPU11は、本シンボル分割表示処理を終了する。なお、スキャナ2は、表示端末1の表示装置12に表示されたシンボルを順次読み取り、それぞれのデータをRAM25内に記憶し、最後のデータを読み取った後に、分割されたシンボルを1つのシンボルとしてデータの合成を行う。
【0083】
以上のように、本第3の実施の形態によれば、表示端末1は、表示性能情報に基づいて、生成されるシンボルが表示装置12に表示可能なサイズであるか否かを判断し、シンボルが表示可能なサイズでない場合、表示可能なサイズにシンボルデータを分割してシンボルを生成し、分割されたシンボルを順番に表示装置12に表示させる。また、スキャナ2は、表示装置12に分割して表示されたシンボルを順次読み取り、読み取ったデータをRAM25に記憶させ、最後のデータを読み取り後、1つのシンボルとしてデータの合成を行う。
【0084】
したがって、表示端末1により生成されたシンボルが表示装置12の表示サイズに適合しない場合、表示装置12に表示可能となるサイズにシンボルを分割して表示させることができるため、例えば、小型の表示装置を備える携帯端末等であっても、スキャナ2の読み取りに好適なシンボルを表示させることができる。
【0085】
なお、本第3の実施の形態においては、表示端末1がシンボルを生成し、生成されたシンボルが表示装置12に表示不可能なサイズの場合に、シンボルを分割して表示させる構成として説明を行ったが、これに限らず、例えば、上述した第2の実施の形態におけるシンボル生成装置3において、分割したシンボルが生成され、分割されたシンボルが順次表示端末1に送信される構成であっても良い。
【0086】
これにより、例えば、シンボルを分割して表示する機能を備えない表示端末1であっても、表示装置12の表示サイズに適合しないシンボルについては、シンボル生成装置3においてシンボルを分割して生成させ、分割したシンボルを受信して、順次表示装置12に表示させることができ、シンボル表示システム200の利用態様を広げることができる。
【0087】
その他、本第1から第3の実施の形態におけるシンボル表示システム100、200の構成要素、構成要素の細部構成、及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0088】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、表示端末にシンボルを表示させて、スキャナにシンボルの読み取りを行わせる場合に、スキャナ性能情報に基づいてスキャナが読み取り可能なシンボルを生成して表示させることができるため、例えば、スキャナの読み取り不可能な規格のシンボルが表示端末に表示されることがなく、効率のよい読み取りを行うことができる。
【0089】
請求項2記載の発明によれば、生成されるシンボルが表示端末に表示不可能なサイズであった場合、シンボルデータを分割してシンボルを生成することにより、分割されたシンボルを表示端末に表示させることができる。これにより、例えば、表示画面が小型の表示端末であっても、種々の大きさのシンボルを表示させることができる。
【0090】
請求項3記載の発明によれば、シンボル生成装置は、スキャナ性能情報に基づいて、スキャナが読み取り可能なシンボルを生成し、生成したシンボルを表示端末に送信することができる。これにより、表示端末は、シンボル生成装置からスキャナの読み取りに好適なシンボルを受信して表示させることができ、シンボルを生成する機能を備えない表示端末であっても、スキャナの読み取り性能に応じたシンボルを表示させることができる。
【0091】
請求項4記載の発明によれば、シンボル生成装置により、スキャナ性能情報に基づいて、スキャナの読み取りに好適なシンボルを生成し、生成したシンボルを表示端末に送信することができる。また、シンボル生成装置からシンボルを受信した表示端末は、スキャナの読み取りに好適なシンボルを表示させることができ、表示端末に表示されたシンボルを読み取るスキャナは、読み取りエラーを防止して、読み取り精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態におけるシンボル表示システム100のシステム構成を示す概念図である。
【図2】図1の表示端末1の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】(a)Code 128の規格に準じて生成されるシンボルの一例を示す図である。
(b)PDF 417の規格に準じて生成されるシンボルの一例を示す図である。
(c)QR Codeの規格に準じて生成されるシンボルの一例を示す図である。
【図4】図2に示すRAM15のデータ構成例を示す図である。
【図5】(a)図4に示す表示性能メモリ51に記憶される表示性能情報のデータ構成例を示す図である。
(b)図4に示すスキャナ性能メモリ52に記憶されるスキャナ性能情報のデータ構成例を示す図である。
【図6】図1のスキャナ2の機能的構成を示すブロック図である。
【図7】(a)図2のCPU11により実行されるシンボル生成処理を示すフローチャートである。
(b)図6のCPU21により実行されるシンボル読取処理を示すフローチャートである。
【図8】図2のCPU11により生成されるシンボルのセル構成例を示す図である。
【図9】第2の実施の形態におけるシンボル表示システム200のシステム構成を示す概念図である。
【図10】(a)表示端末1のCPU11により実行されるシンボル受信表示処理を示すフローチャートである。
(b)シンボル生成装置3のCPU31により実行されるシンボル生成送信処理を示すフローチャートである。
【図11】第3の実施の形態において表示端末1のCPU11により実行されるシンボル分割表示処理を示すフローチャートである。
【図12】(a)Code 128の規格に準じて生成されたシンボルの全部を示す図である。
(b)分割して生成されたシンボルの前半部分を示す図である。
(c)分割して生成されたシンボルの後半部分を示す図である。
【符号の説明】
1 表示端末
11 CPU
12 表示装置
13 入力装置
14 無線通信装置
15 RAM
16 記憶装置
17 近距離通信装置
2 スキャナ
21 CPU
22 表示装置
23 入力装置
24 読取装置
25 RAM
26 記憶装置
27 近距離通信装置
3 シンボル生成装置
N ネットワーク

Claims (4)

  1. シンボルデータから生成されるシンボルを表示してスキャナに読み取らせる表示端末であって、
    前記スキャナから送信されるスキャナ性能情報を受信する受信手段と、
    前記受信したスキャナ性能情報に基づいて、前記スキャナが読取可能なシンボルをシンボルデータから生成する生成手段と、
    前記生成されたシンボルを表示する表示手段と、を備えることを特徴とする表示端末。
  2. 表示端末の表示性能情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から表示性能情報を取得して、前記表示手段に表示可能なシンボルのサイズと、前記生成手段により生成されるシンボルのサイズとを比較して、前記生成されるシンボルが表示手段に表示可能なサイズであるか否かを判断する判断手段と、を備え、
    前記生成手段は、前記生成されるシンボルが前記表示手段に表示可能なサイズでないと判断された場合に、シンボルデータを複数に分割してシンボルを生成し、
    前記表示手段は、前記分割して生成されたシンボルを表示することを特徴とする請求項1記載の表示端末。
  3. ネットワークを介して表示端末に接続されるシンボル生成装置であって、
    前記表示端末から送信されるシンボルデータ及びスキャナ性能情報を受信する受信手段と、
    前記スキャナ性能情報に基づいて、前記スキャナが読取可能なシンボルをシンボルデータから生成する生成手段と、
    前記生成されたシンボルを前記表示端末に送信する送信手段と、を備えることを特徴とするシンボル生成装置。
  4. 表示端末に表示されたシンボルを読み取るスキャナと、スキャナに読み取らせるシンボルを表示する表示端末と、表示端末に表示させるシンボルを生成するシンボル生成装置と、がネットワークを介して接続されたシンボル表示システムであって、
    前記スキャナは、
    スキャナ性能情報を表示端末に送信する送信手段と、
    シンボルを読み取る読取手段と、を備え、
    前記表示端末は、
    前記スキャナから送信されるスキャナ性能情報と、前記シンボル生成装置から送信されるシンボルとを受信する受信手段と、
    シンボルデータ及びスキャナ性能情報をシンボル生成装置に送信する送信手段と、
    シンボルを表示する表示手段と、を備え、
    前記シンボル生成装置は、
    表示端末から送信されるシンボルデータ及びスキャナ性能情報を受信する受信手段と、
    前記スキャナ性能情報に基づいて、前記スキャナが読取可能なシンボルをシンボルデータから生成する生成手段と、
    前記シンボルを前記表示端末に送信する送信手段と、を備えたことを特徴とするシンボル表示システム。
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