JP2004240314A - 光ファイバ及びその光ファイバを使用した光スイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の光スイッチ用の光ファイバに比べて軽量化を図り自重による撓みを防止すると共に、より信頼性の増したスイッチング動作が可能な光スイッチの実現を図る。
【解決手段】光ファイバの端部寄りのクラッドを除去してコアを露出させると共に、露出したコアの先端に光結合のための集光機能を有するレンズを一体に設け、更に、露出したコアの外周面上に強磁性体物を設けると共に、強磁性体物の近傍に電磁石を配置し、強磁性体物を電磁石で磁気吸引してレンズの少なくとも一部を光信号の光軸上から外す。
【選択図】 図3
【解決手段】光ファイバの端部寄りのクラッドを除去してコアを露出させると共に、露出したコアの先端に光結合のための集光機能を有するレンズを一体に設け、更に、露出したコアの外周面上に強磁性体物を設けると共に、強磁性体物の近傍に電磁石を配置し、強磁性体物を電磁石で磁気吸引してレンズの少なくとも一部を光信号の光軸上から外す。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信の通信経路に使用される光スイッチと、前記光スイッチに使用される光ファイバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信の通信経路に使用される光スイッチのうち、低速かつ低損失の通信経路切り替え装置として、光ファイバを移動させることによって切り替えを行う方式の光スイッチが考案されている(例えば、特許文献1参照。)。図11(a)は前記光スイッチの外観を示す斜視図であり、前記斜視図をA−A一点鎖線で切断した断面図を同図(b)に示す。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−181405号公報(第2−3頁、第1図)
【0004】
図11に示される光スイッチ100は、複数のV溝を有する基板101と102とが相対するように設けられると共に、下側基板101の前方には、やはり複数のV溝を有する位置合わせ用基板103が更に設けられ、それらV溝に光ファイバが固定されたものである。
【0005】
図11に示すように、光スイッチ100は(1)複数本のV溝を有する2つの基板101と102が、前記V溝を内側にし、かつ、それらの間に光ファイバの直径以上の幅の隙間が形成された状態で、上下に相対するように設けられ、(2)前記下側基板101のz方向に、z方向の途中まで、固定光ファイバが挿入されている複数本のV溝を有する位置合わせ用基板103が設けられ、(3)前記2つの基板101、103間に、磁性体膜104が装着された切替え用光ファイバ105が少なくとも1本挿入され、前記切替え用光ファイバ105の先端側は、前記位置合わせ用基板103上において、前記固定光ファイバと突き合わせ接続され、(4)前記磁性体膜104を吸引するための光ファイバ移動用の電磁石106、107と、前記磁性体膜104を前記位置合わせ用基板103側に固定する永久磁石108と、前記切替え用光ファイバ105の移動時において、前記永久磁石108の磁力を一時的に消磁する電磁石109とを備える。そして、(5)前記磁性体104が、前記電磁石106、107の通電制御に従って、相対する前記基板101、102上の溝に沿って移動することにより、前記切替え用光ファイバ105と前記固定光ファイバとが切替接続される。
【0006】
更に詳しく、図12〜14を参照して光スイッチ100のスイッチング動作を説明する。図12の場合、切替え用光ファイバ105は下側基板101のV溝101a内にあり、その先端は図11(a)に示す位置合わせ用基板103のV溝103aにおいて固定光ファイバ110aとonになっている。これを切り替えて、例えば固定光ファイバ110bとonにするには、次のようにする。
【0007】
図13のように、電磁石107をonにし、電磁石109をonにする(磁力を中和して、永久磁石108の吸引力を一時的に無くする)。すると、切替え用光ファイバ105は上側基板102のV溝102aに移る。
【0008】
次に図14のように、切替え用光ファイバ105が下側基板101のV溝101bに移るように、電磁石109をoffにし(永久磁石108の吸引力が働く)、電磁石107をoffにする。そして、切替え用光ファイバ105の先端は図11(a)に示す位置合わせ用基板103のV溝103bに移り、かつ永久磁石108の吸引力により、V溝103bの底に押し付けられ、固定光ファイバ110bと正確に突き合わされ、かつその状態を保持する。
【0009】
以上の動作を繰り返すことにより、切替え用光ファイバ105を任意の固定光ファイバとonにすることができる。なお、図12〜14において切替え用光ファイバ105を左方向に移動させるときは、電磁石106を用いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11〜14の光スイッチ100は光ファイバのクラッド外周に磁性体膜104を装着する構造なので、自重によって光ファイバが撓み、電磁石のon状態からoff状態に戻るときに振動を生じて電磁力off状態の位置に安定して定在することが出来ないという問題点があった。
【0011】
更に、電磁駆動を行わせるためには磁性体膜104にある程度の膜厚が必要となり、その膜厚の自重も光ファイバの撓みの原因となるため、光ファイバ105が自己復元力で定位置に戻ることが出来ないという問題点があった。
【0012】
本発明は上記各課題に鑑みてなされたものであり、第1の目的は光ファイバのクラッドを除去した上でコア外周面上に強磁性体物を設けるか、若しくは光ファイバの光軸に垂直な径方向でクラッドを選択的に除去した上でそのクラッド外周に強磁性体物を設けることによって、従来の光スイッチ用の光ファイバに比べて軽量化を図り自重による撓みを防止することである。
【0013】
更に、第2の目的は前記光ファイバを光スイッチに用いることにより、従来の光スイッチに比べ、より信頼性の増したスイッチング動作が可能な光スイッチの実現を図ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の発明は、光ファイバの端部寄りのクラッドが除去されてコアが露出されると共に、露出された前記コアの先端には光結合のための集光機能を有するレンズが一体に設けられ、更に、前記露出されたコアの外周面上には強磁性体物が設けられることを特徴とする光ファイバを提供するものである。
【0015】
又、請求項2記載の発明は、光ファイバの端部寄りのクラッドが除去されてコアが露出されると共に、露出された前記コアの先端には光結合のための集光機能を有するレンズが一体に設けられ、更に、前記露出されたコア以外のコア外周面上に存在するクラッドを前記光ファイバの光軸方向に垂直な径方向で選択的に除去して、前記コア外周面上に残存させるクラッドの半径を、大きくとも前記コア半径の3倍以下の値までの範囲内に設定すると共に、前記残存させたクラッドの外周面には強磁性体物が設けられることを特徴とする光ファイバを提供するものである。
【0016】
更に、請求項3記載の発明は、請求項1記載の光ファイバにおいて、前記レンズは光信号の光軸上に設置されて光信号と光結合されると共に、前記強磁性体物の近傍には電磁石が配置され、更に前記強磁性体物は前記電磁石から磁気吸引されて、前記レンズの少なくとも一部が前記光軸上から外れることにより前記光結合の結合損失に変化が現れるほどの磁気作用体積を有して前記コアの外周面上で膜状に形成されることを特徴とする光ファイバを提供するものである。
【0017】
更に、請求項4記載の発明は、請求項2記載の光ファイバにおいて、前記レンズは光信号の光軸上に設置されて光信号と光結合されると共に、前記強磁性体物の近傍には電磁石が配置され、更に前記強磁性体物は前記電磁石から磁気吸引されて、前記レンズの少なくとも一部が前記光軸上から外れることにより前記光結合の結合損失に変化が現れるほどの磁気作用体積を有して前記残存させたクラッドの外周面上で膜状に形成されることを特徴とする光ファイバを提供するものである。
【0018】
更に、請求項5記載の発明は、請求項3又は請求項4記載の光ファイバにおいて、前記膜状に形成された磁性体膜の、光ファイバの光軸方向に垂直な径方向における厚みを0.1μm以上10μm以下とすることを特徴とする光ファイバを提供するものである。
【0019】
更に、請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の光ファイバを用いると共に、前記レンズを光信号の光軸上に設置して光信号と光結合させ、更に前記磁性体物の近傍には電磁石を配置し、電磁石への電流印加動作をon−offで切り替えることにより前記強磁性体物を前記電磁石で磁気吸引又は解放して、前記磁気吸引により光結合している前記レンズの少なくとも一部を前記光軸上から外すと共に前記解放により前記レンズと光信号との光結合状態に復帰させる2つの動作を交互に切り替えることによって、前記光結合の結合損失を変化させることを特徴とする光スイッチを提供するものである。
【0020】
更に、請求項7記載の発明は、請求項6記載の光スイッチを複数個、アレイ状に配置して、複数の前記電磁石の電流印加動作を個別にon−off切り替えさせることにより、前記光ファイバの前記結合損失を光ファイバ毎に個別に変化させることを特徴とする光アレイスイッチを提供するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチ用の光ファイバを、図1〜3を参照しながら説明する。
【0022】
図1〜図3は、前記光ファイバの形成工程を模式的に表した側面図である。光ファイバ1は、SiO2ガラス(シリカ)からなるクラッド1aと、SiO2ガラスにGeOを数%含有させて屈折率をクラッド1aに比べて若干高くして光が全反射伝搬するように形成したコア1bとから構成される。更にクラッド1aの外周は、光ファイバ1保護用の被覆2で覆われている。なお、クラッド1a又はコア1bの組成や構成材料又は含有成分は上記実施形態に限定されるものでは無く、コア1bをクラッド1aに比べて屈折率を高くし、コア1b内で光を全反射伝搬させるという光ファイバ1の基本原理を満たす条件内で種々変更可能であることは云うまでもない。
【0023】
本実施形態の光ファイバの形成工程は、以下に説明する通りである。まず図1に示すように被覆2を取り除いて一定の長さ分だけ光ファイバ1を剥き出しにし、更に図示しないエッチング溶液に一定時間浸漬することにより光ファイバ1の端部寄りのクラッドだけをエッチングして除去することによって、コア1bを露出させる。エッチング溶液としてはフッ酸溶液が一般的であるが、本実施形態ではクラッド1aのみをエッチングする程度に純水等で濃度を希釈したものを用いる。また場合によりフッ酸に緩衝フッ酸、塩酸等を混ぜた混酸を用いても良い。
【0024】
クラッド1aのみを部分的にエッチング後、露出されたコア1b先端を加熱溶融して図2に示すような光結合用の集光機能を有するレンズ1c(以下、集光レンズ)を形成する。図1に示すコア露出長Lは、光ファイバの種類や、前記集光レンズの形成方法又は集光レンズの形状や大きさ、及び後述するコア1bの撓み動作に必要な長さなどによって異なる。従って、一義的に決まるものでは無いが、本実施例ではクラッド1a及びコア1bの組成と構成材料を前記の通りと前提し、且つ、光ファイバ1がSMF、集光レンズの形状が図2に示す球状の場合について説明する。
【0025】
一例としてコア1bの直径が10μm、集光レンズ1cの曲率半径を10μmの球状に形成する場合を例に取ると、レンズ部分に溶け込むコア露出長Lは光ファイバ1の光軸3方向に約60μmとなる。コア1b先端の加熱方法としては放電加工などが挙げられる。更にコア露出長Lには、後述するコア1bの撓み動作を行わせるのために必要な長さ(約100〜1000μm)も含まれる。従って、上記の場合コア露出長Lは約1060μm確保する必要がある。
【0026】
又、集光レンズ1cの曲率半径が2倍の20μmの場合は、レンズ部分に溶け込むコア露出長Lは光軸3方向に約500μmとなるので、コア露出長Lはある程度の余裕を持たせて2000μmほど必要となる。
【0027】
なお集光レンズの形成方法は上記実施形態に限定されるものでは無く、コア先端を機械的に研磨加工して集光レンズを形成し、その後にクラッドのみを部分エッチングしても良い。又、予め集光レンズを光ファイバとは別に形成しておき、光ファイバに前記部分エッチングを施した後にコア先端に前記集光レンズを接合しても光スイッチ用の光ファイバを形成できる。
【0028】
次に図3に示すように、コア1b外周面上に強磁性体物1dを設ける。図3では強磁性体物1dが膜状に形成される(従って以下、膜1dとする)例を示している。膜1dは、スパッタや湿式メッキと云った物理蒸着方法や化学堆積方法などにより形成することができる。膜1dの厚みは、後述する光ファイバ1の撓みによる変形によって損傷しないほどの強度を有するように設定されるものとし、具体的には、光軸3方向に垂直な径方向において0.1μm以上10μm以下の数値範囲内とすることが最適である。例えば湿式メッキによりNi膜を形成する場合の厚みは約1〜2μm程度に設定することにより、光ファイバ1の変形に対して十分な耐性を有することが可能となる。
【0029】
次に、前記光ファイバ1を用いた光スイッチの構成とその動作について図4及び図5を参照して説明する。図4に示すように、光ファイバ1のコア1bに形成された膜1dの近傍に、強磁性体からなる膜1dを磁気的に吸引するための電磁石4が配置されて光スイッチ6が形成される。電磁石4は鉄心4aに導電線4bを巻回することにより形成される。光ファイバ1の集光レンズ1cは、コア1b内を伝搬する光信号の光軸8上に設置されて、図示しない前記光信号と光結合される。更に、集光レンズ1cと対向する側には光軸8上に沿って、光通信の通信経路の一例として集光レンズ1cと同等な形状、大きさ、及び曲率半径を有する集光レンズ5cを備えた光ファイバ5が設けられる。図4において、電磁石4の導電線4bに電流が印加されていない(以下、off状態)時は、膜1dは電磁石4に磁気吸引されないため、各光ファイバ1、5の集光レンズ1c、5cは光軸8上で対向配置の状態を保つ。従って、光ファイバ1及び5間で光結合され、集光レンズ1c及び5c間の結合損失は低い数値範囲に抑えられる。本出願人が結合損失を測定したところ、電磁石4への電流印加動作がoffでの結合損失は約0.6dBであった。但し、測定条件として、集光レンズ1cび5cを曲率半径20μmの球状レンズ、各光ファイバ1及び5のクラッド1a、5aをSiO2ガラス、コア1b、5bをSiO2ガラスにGeOを数%含有させたもの、及び各集光レンズ1c、5c間の空隙は1200μmとした。
【0030】
次に、前記導電線4bに電流を印加して(以下、on状態)電磁石4を動作させると、光ファイバ1の膜1dが磁気吸引されて電磁石4側に引き寄せられ、コア1bは撓んで集光レンズ1cの少なくとも一部が光軸8上から外れる。この状態を図5に示す。従って集光レンズ1c及び5c間の結合損失が変化する。前記測定条件の下、結合損失を測定したところ、電磁石4への電流印加動作がonでの結合損失は約45dB以上であった。
【0031】
更に、図5の状態から電磁石4をoffに切り替えて膜1dに対する磁気吸引を解放して、集光レンズ1cが光軸3上に復帰して前記光信号との光結合状態に戻った上で前記結合損失を測定したところ、0.8〜1.2dBの範囲内であることを確認した。以上から、結合損失の数値の変化幅は光スイッチ6の実質的なスイッチング動作(結合損失を変化させる動作)として十分な数値であることが確認された。
【0032】
以上のような光スイッチを形成するには、結合損失の数値の変化にスイッチング動作として十分な幅が観察されなければならず、その変化幅が得られるほどに集光レンズ1cを光軸8上から外す、即ち、コア1bを撓ませる必要がある。従って、電磁石4に対する膜1dの磁気作用体積は、結合損失の数値に変化が現れるほどにコア1bを撓ませるだけの磁気吸引力を発生させるために十分なものでなければならない。結合損失の変化幅は、光スイッチ6に求められる仕様によって種々決定されるのでコア1bの撓み量が決定し、膜1dの厚みは前記の通りコア1bの撓みに対して十分な強度が得られるほどのもので良い。従って、前記光軸3に平行な膜1dの長さ寸法が導かれる。
【0033】
なお、光スイッチ6の光結合装置として光ファイバ1と同一形状の集光レンズ5cを有する光ファイバ5を取り上げて説明を行ったものの、その他にも種々変更可能であることは云うまでも無く、光ファイバ以外の光学部品の導波路光信号出入り口に配置してもよい。その場合前記導波路端面がビームウエストである光結合とする。
【0034】
本実施形態の光スイッチ6に使用される光ファイバ1は、クラッド1aを除去してコア1bを露出し、そのコア1aの外周面上に強磁性体膜1dを形成したので、従来の光スイッチ用の光ファイバに比べて、除去したクラッドの自重分だけ軽量化することが可能となる。従って、自重による光ファイバの撓みが防止されると共に、電磁石のon状態からoff状態に戻るときに発生する振動も抑制することが可能となるので、電磁石off状態の位置に安定して定在する光スイッチ用の光ファイバを提供することが可能となる。
【0035】
又、強磁性体膜1dを0.1μm以上10μm以下にすれば、光ファイバを自己復元力で定位置に戻すことが可能となる。クラッドを除去する分、従来の光スイッチ用の光ファイバに比べ光ファイバが細くなるため、前記磁気吸引によって撓み易くなり、必要量の撓み量を発生させるための強磁性体膜の厚みも薄くすることが出来る。又、同時に前記電磁石の大きさも小型化することが出来る。
【0036】
更に、前記光ファイバ1を光スイッチ6に用いることにより、前記種々の効果を有することにより従来に比べてよりスイッチング動作の信頼性が増した光スイッチを実現することが可能となる。
【0037】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係る光スイッチ用の光ファイバを、図6及び図7を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態の説明は、前記第1の実施形態と異なる点について重点的に行い、第1の実施形態と同一または重複する箇所は同一番号を付し、説明を省略、または簡略化して行う。
【0038】
図6は、前記光ファイバを模式的に表した側面図であり、図7は図6の光ファイバ1をB−B一点鎖線で切断したときの切断面を示す断面図である。図6及び図7に示す通り、第2の実施形態の光スイッチ用の光ファイバ1が第1の実施形態と異なる点は、露出されたコア1b以外のコア外周面上に存在するクラッド1aを、光ファイバ1の光軸3方向に垂直な径方向rにおいて選択的に除去することで所望の厚みだけクラッド1a’を残し、残存させたクラッド1a’外周面に強磁性体物1dを設けたことである。なお図6では、強磁性体物1dを膜状に形成(従って以下、膜1d)した光ファイバ1を例にして示してある。
【0039】
残存させるクラッド1a’の厚みは、クラッド1a’の半径をR1、コア1bの半径をR2とすると、上限値は厚くても前記R2の3倍以下までの値の範囲内になるように設定する。R1をR2より大きく設定するのは、R1とR2の値が近付くにつれて特にSMF(シングルモード光ファイバ)でコア1b内部を伝搬する光の一部がクラッド1a’に漏れて挿入損失及び伝搬損失が生じるためであり、R1の上限値をR2の3倍以下までの値と設定するのは、3倍を超えるとクラッド1a’の自重によって光ファイバ1に撓みが生じるからである。
【0040】
以上のようにして形成された光ファイバ1の膜1dの近傍に、膜1dを磁気的に吸引するための電磁石4を配置することにより、図4と同一な動作によってスイッチング動作が可能な光スイッチを形成することが可能となる。電磁石4で磁気的に吸引される部分の重量はクラッド1a’が存在する分だけ、第1の実施形態よりも増加しているので、第2の実施形態の光スイッチに用いる電磁石はより強力な磁気吸引力を有するように構成する。なお、膜1dの磁気作用体積は第1の実施形態と同じく、スイッチ動作として十分な結合損失の変化幅が得られるほどに集光レンズを光信号の光軸上から外す、即ち、結合損失の数値に変化が現れるほどにコア1b及びクラッド1a’を撓ませるだけの磁気吸引力を発生させるのに十分なものとする。
【0041】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を、図8を参照しながら説明する。なお、第3の実施形態の説明は、前記第1又は第2の実施形態と異なる点について重点的に行い、第1又は第2の実施形態と同一または重複する箇所は同一番号を付し、説明を省略、または簡略化して行う。
【0042】
図8は、本発明の第3の実施形態である光アレイスイッチ7を模式的に示す平面図である。光アレイスイッチ7は、矢印a方向から見た図4の光スイッチ6を複数個、アレイ状に並列配置することによって形成されたものであり、複数の光ファイバ(図8では4本)の近傍には同数個の電磁石4が配置されている。なお各光スイッチ6の引き出し線は、図8の最上部に示された光スイッチだけに記し、残りの光スイッチに関しては同一部品及び構成なので省略する。
【0043】
全ての電磁石4の電流印加動作は、個別に任意でon−off切り替え可能なように構成する。従って、各光ファイバ1は各電磁石4によって個別にスイッチング動作(結合損失を変化させる動作)される。
【0044】
このように複数の光スイッチをアレイ状に並列配置して光アレイスイッチを形成することにより、多接点な通信経路のスイッチング動作に対応可能であり、且つ、スイッチング動作の信頼性が増した光アレイスイッチを実現することが可能となる。
【0045】
無論、第2の実施形態の光ファイバを使用した光スイッチを並列配置して光アレイスイッチを形成しても良い。
【0046】
電磁石4は光ファイバ間のピッチ(図中、寸法P)に匹敵するピッチで配置しなければならないので、その寸法は極めて小型なものとなる。よって発生する磁気エネルギーも微弱なものになる。しかしながら、光アレイスイッチに使用する光ファイバはクラッドを除去することによって軽量化されているため、前記微弱な磁気エネルギーでも充分な撓みを生じ、集光レンズにおける非光結合状態を引き起こすことに寄与可能である。
【0047】
なお、本発明に係る光スイッチ用の光ファイバは上記各実施形態に限定されるものでは無く、例えばレンズの形状をブロック状の正四面体、若しくは半球状にしても良い。
【0048】
又、コア端面に光スイッチ用の光ファイバとは異なる種類の光ファイバを集光レンズ用に用いても良い。例えば円対象のFFPを持つ半導体レーザや平面導波路端では、曲率が20μm以下の集光レンズが必要であり、光ファイバと光ファイバの間に空間があり、その空間にその他の機能を持つ機能素子が配置され、対向する光ファイバに結合する場合は、図9に示すように導波路の直径を拡大した後、平行光線として伝搬するため、スイッチ機能が維持できる範囲で光線拡大部分と集光レンズとしての機能を併せ持つ屈折率分布光ファイバ8をコア1b端面に設ける構造も本発明の示唆する機能を発揮できるものである。
【0049】
又、図10(a)に示すように、コア1b先端にMMF、GIF等、コア径の異なる光ファイバ9を融着した場合、一度のエッチングのみで太さの異なる部分を形成できる。これを利用して、同図(b)に示すようにコア1b先端にMMF、GIF等の光ファイバからなる球レンズを一度のエッチングのみで形成することも可能である。また形状を整える場合、より低温の放電加工で球形にできると考えられる。
【0050】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1又は3記載の光スイッチ用の光ファイバに依れば、クラッドを除去してコアを露出しそのコアの外周面上に強磁性体物を形成したので、従来の光スイッチ用の光ファイバに比べて、除去したクラッドの自重分だけ軽量化することが可能となる。従って、自重による光ファイバの撓みが防止されると共に、電磁石のon状態からoff状態に戻るときに発生する振動も抑制することが可能となるので、電磁石off状態の位置に安定して定在する光スイッチ用の光ファイバを提供することが可能となる。
【0051】
又、請求項2又は4記載の光ファイバに依れば、クラッドの自重による光ファイバの撓みの発生を防止すると共に、コア内部を伝搬する光のクラッドへの漏れを防いで、挿入損失又は伝搬損失を低減することが可能となる。
【0052】
又、請求項5記載の光ファイバに依れば、強磁性体膜を0.1μm以上10μm以下に設定するので、強磁性体膜の自重による光ファイバの撓みを防止することが出来るので、光ファイバを自己復元力で定位置に戻すことが可能となる。
【0053】
更に、請求項6記載及び7記載の光スイッチ及び光アレイスイッチに依れば、前記光ファイバ1を用いることにより、前記光ファイバが有する種々の効果によって、従来に比べてよりスイッチング動作の信頼性が増した光スイッチ及び光アレイスイッチを実現することが可能となる。
【0054】
又、前記光ファイバは自己復元力での定位置復帰が可能となるので、従来の光スイッチで存在した自己位置保持用の永久磁石が不必要となり、光スイッチ全体の更なる小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光スイッチ用光ファイバの形成工程を模式的に表す側面図であり、クラッドを除去した光ファイバの状態を示す側面図。
【図2】図1の光ファイバのコア先端に集光レンズを形成した状態を示す側面図。
【図3】図2の光ファイバのコア外周面上に磁性体膜を形成した状態を示す側面図。
【図4】図3の光ファイバで構成された光スイッチと光結合装置との光結合状態を示す側面図。
【図5】図4の光スイッチをONにして光信号との結合損失が変化した状態を示す側面図。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る光スイッチ用光ファイバを模式的に表す側面図。
【図7】図6の光ファイバをB−B一点鎖線で切断したときの切断面を示す断面図。
【図8】本発明の第3の実施形態である光アレイスイッチを模式的に示す平面図。
【図9】本発明に係る光スイッチ用光ファイバの集光レンズの変更例を示す側面図。
【図10】本発明に係る光スイッチ用光ファイバの集光レンズの他の変更例を示す側面図。
【図11】従来の光スイッチの構成を示す斜視図及び断面図。
【図12】図11の光スイッチの動作を示す断面図。
【図13】図12の状態からスイッチング動作された光スイッチを示す断面図。
【図14】図13の状態からスイッチング動作された光スイッチを示す断面図。
【符号の説明】
1 光スイッチ用光ファイバ
1a クラッド
1b コア
1c 集光レンズ
1d 磁性体膜
2 被膜
3 光ファイバの光軸方向
4 電磁石
5 光結合装置用の光ファイバ
6 光スイッチ
7 光アレイスイッチ
8 光信号の光軸方向
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信の通信経路に使用される光スイッチと、前記光スイッチに使用される光ファイバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信の通信経路に使用される光スイッチのうち、低速かつ低損失の通信経路切り替え装置として、光ファイバを移動させることによって切り替えを行う方式の光スイッチが考案されている(例えば、特許文献1参照。)。図11(a)は前記光スイッチの外観を示す斜視図であり、前記斜視図をA−A一点鎖線で切断した断面図を同図(b)に示す。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−181405号公報(第2−3頁、第1図)
【0004】
図11に示される光スイッチ100は、複数のV溝を有する基板101と102とが相対するように設けられると共に、下側基板101の前方には、やはり複数のV溝を有する位置合わせ用基板103が更に設けられ、それらV溝に光ファイバが固定されたものである。
【0005】
図11に示すように、光スイッチ100は(1)複数本のV溝を有する2つの基板101と102が、前記V溝を内側にし、かつ、それらの間に光ファイバの直径以上の幅の隙間が形成された状態で、上下に相対するように設けられ、(2)前記下側基板101のz方向に、z方向の途中まで、固定光ファイバが挿入されている複数本のV溝を有する位置合わせ用基板103が設けられ、(3)前記2つの基板101、103間に、磁性体膜104が装着された切替え用光ファイバ105が少なくとも1本挿入され、前記切替え用光ファイバ105の先端側は、前記位置合わせ用基板103上において、前記固定光ファイバと突き合わせ接続され、(4)前記磁性体膜104を吸引するための光ファイバ移動用の電磁石106、107と、前記磁性体膜104を前記位置合わせ用基板103側に固定する永久磁石108と、前記切替え用光ファイバ105の移動時において、前記永久磁石108の磁力を一時的に消磁する電磁石109とを備える。そして、(5)前記磁性体104が、前記電磁石106、107の通電制御に従って、相対する前記基板101、102上の溝に沿って移動することにより、前記切替え用光ファイバ105と前記固定光ファイバとが切替接続される。
【0006】
更に詳しく、図12〜14を参照して光スイッチ100のスイッチング動作を説明する。図12の場合、切替え用光ファイバ105は下側基板101のV溝101a内にあり、その先端は図11(a)に示す位置合わせ用基板103のV溝103aにおいて固定光ファイバ110aとonになっている。これを切り替えて、例えば固定光ファイバ110bとonにするには、次のようにする。
【0007】
図13のように、電磁石107をonにし、電磁石109をonにする(磁力を中和して、永久磁石108の吸引力を一時的に無くする)。すると、切替え用光ファイバ105は上側基板102のV溝102aに移る。
【0008】
次に図14のように、切替え用光ファイバ105が下側基板101のV溝101bに移るように、電磁石109をoffにし(永久磁石108の吸引力が働く)、電磁石107をoffにする。そして、切替え用光ファイバ105の先端は図11(a)に示す位置合わせ用基板103のV溝103bに移り、かつ永久磁石108の吸引力により、V溝103bの底に押し付けられ、固定光ファイバ110bと正確に突き合わされ、かつその状態を保持する。
【0009】
以上の動作を繰り返すことにより、切替え用光ファイバ105を任意の固定光ファイバとonにすることができる。なお、図12〜14において切替え用光ファイバ105を左方向に移動させるときは、電磁石106を用いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11〜14の光スイッチ100は光ファイバのクラッド外周に磁性体膜104を装着する構造なので、自重によって光ファイバが撓み、電磁石のon状態からoff状態に戻るときに振動を生じて電磁力off状態の位置に安定して定在することが出来ないという問題点があった。
【0011】
更に、電磁駆動を行わせるためには磁性体膜104にある程度の膜厚が必要となり、その膜厚の自重も光ファイバの撓みの原因となるため、光ファイバ105が自己復元力で定位置に戻ることが出来ないという問題点があった。
【0012】
本発明は上記各課題に鑑みてなされたものであり、第1の目的は光ファイバのクラッドを除去した上でコア外周面上に強磁性体物を設けるか、若しくは光ファイバの光軸に垂直な径方向でクラッドを選択的に除去した上でそのクラッド外周に強磁性体物を設けることによって、従来の光スイッチ用の光ファイバに比べて軽量化を図り自重による撓みを防止することである。
【0013】
更に、第2の目的は前記光ファイバを光スイッチに用いることにより、従来の光スイッチに比べ、より信頼性の増したスイッチング動作が可能な光スイッチの実現を図ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の発明は、光ファイバの端部寄りのクラッドが除去されてコアが露出されると共に、露出された前記コアの先端には光結合のための集光機能を有するレンズが一体に設けられ、更に、前記露出されたコアの外周面上には強磁性体物が設けられることを特徴とする光ファイバを提供するものである。
【0015】
又、請求項2記載の発明は、光ファイバの端部寄りのクラッドが除去されてコアが露出されると共に、露出された前記コアの先端には光結合のための集光機能を有するレンズが一体に設けられ、更に、前記露出されたコア以外のコア外周面上に存在するクラッドを前記光ファイバの光軸方向に垂直な径方向で選択的に除去して、前記コア外周面上に残存させるクラッドの半径を、大きくとも前記コア半径の3倍以下の値までの範囲内に設定すると共に、前記残存させたクラッドの外周面には強磁性体物が設けられることを特徴とする光ファイバを提供するものである。
【0016】
更に、請求項3記載の発明は、請求項1記載の光ファイバにおいて、前記レンズは光信号の光軸上に設置されて光信号と光結合されると共に、前記強磁性体物の近傍には電磁石が配置され、更に前記強磁性体物は前記電磁石から磁気吸引されて、前記レンズの少なくとも一部が前記光軸上から外れることにより前記光結合の結合損失に変化が現れるほどの磁気作用体積を有して前記コアの外周面上で膜状に形成されることを特徴とする光ファイバを提供するものである。
【0017】
更に、請求項4記載の発明は、請求項2記載の光ファイバにおいて、前記レンズは光信号の光軸上に設置されて光信号と光結合されると共に、前記強磁性体物の近傍には電磁石が配置され、更に前記強磁性体物は前記電磁石から磁気吸引されて、前記レンズの少なくとも一部が前記光軸上から外れることにより前記光結合の結合損失に変化が現れるほどの磁気作用体積を有して前記残存させたクラッドの外周面上で膜状に形成されることを特徴とする光ファイバを提供するものである。
【0018】
更に、請求項5記載の発明は、請求項3又は請求項4記載の光ファイバにおいて、前記膜状に形成された磁性体膜の、光ファイバの光軸方向に垂直な径方向における厚みを0.1μm以上10μm以下とすることを特徴とする光ファイバを提供するものである。
【0019】
更に、請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の光ファイバを用いると共に、前記レンズを光信号の光軸上に設置して光信号と光結合させ、更に前記磁性体物の近傍には電磁石を配置し、電磁石への電流印加動作をon−offで切り替えることにより前記強磁性体物を前記電磁石で磁気吸引又は解放して、前記磁気吸引により光結合している前記レンズの少なくとも一部を前記光軸上から外すと共に前記解放により前記レンズと光信号との光結合状態に復帰させる2つの動作を交互に切り替えることによって、前記光結合の結合損失を変化させることを特徴とする光スイッチを提供するものである。
【0020】
更に、請求項7記載の発明は、請求項6記載の光スイッチを複数個、アレイ状に配置して、複数の前記電磁石の電流印加動作を個別にon−off切り替えさせることにより、前記光ファイバの前記結合損失を光ファイバ毎に個別に変化させることを特徴とする光アレイスイッチを提供するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチ用の光ファイバを、図1〜3を参照しながら説明する。
【0022】
図1〜図3は、前記光ファイバの形成工程を模式的に表した側面図である。光ファイバ1は、SiO2ガラス(シリカ)からなるクラッド1aと、SiO2ガラスにGeOを数%含有させて屈折率をクラッド1aに比べて若干高くして光が全反射伝搬するように形成したコア1bとから構成される。更にクラッド1aの外周は、光ファイバ1保護用の被覆2で覆われている。なお、クラッド1a又はコア1bの組成や構成材料又は含有成分は上記実施形態に限定されるものでは無く、コア1bをクラッド1aに比べて屈折率を高くし、コア1b内で光を全反射伝搬させるという光ファイバ1の基本原理を満たす条件内で種々変更可能であることは云うまでもない。
【0023】
本実施形態の光ファイバの形成工程は、以下に説明する通りである。まず図1に示すように被覆2を取り除いて一定の長さ分だけ光ファイバ1を剥き出しにし、更に図示しないエッチング溶液に一定時間浸漬することにより光ファイバ1の端部寄りのクラッドだけをエッチングして除去することによって、コア1bを露出させる。エッチング溶液としてはフッ酸溶液が一般的であるが、本実施形態ではクラッド1aのみをエッチングする程度に純水等で濃度を希釈したものを用いる。また場合によりフッ酸に緩衝フッ酸、塩酸等を混ぜた混酸を用いても良い。
【0024】
クラッド1aのみを部分的にエッチング後、露出されたコア1b先端を加熱溶融して図2に示すような光結合用の集光機能を有するレンズ1c(以下、集光レンズ)を形成する。図1に示すコア露出長Lは、光ファイバの種類や、前記集光レンズの形成方法又は集光レンズの形状や大きさ、及び後述するコア1bの撓み動作に必要な長さなどによって異なる。従って、一義的に決まるものでは無いが、本実施例ではクラッド1a及びコア1bの組成と構成材料を前記の通りと前提し、且つ、光ファイバ1がSMF、集光レンズの形状が図2に示す球状の場合について説明する。
【0025】
一例としてコア1bの直径が10μm、集光レンズ1cの曲率半径を10μmの球状に形成する場合を例に取ると、レンズ部分に溶け込むコア露出長Lは光ファイバ1の光軸3方向に約60μmとなる。コア1b先端の加熱方法としては放電加工などが挙げられる。更にコア露出長Lには、後述するコア1bの撓み動作を行わせるのために必要な長さ(約100〜1000μm)も含まれる。従って、上記の場合コア露出長Lは約1060μm確保する必要がある。
【0026】
又、集光レンズ1cの曲率半径が2倍の20μmの場合は、レンズ部分に溶け込むコア露出長Lは光軸3方向に約500μmとなるので、コア露出長Lはある程度の余裕を持たせて2000μmほど必要となる。
【0027】
なお集光レンズの形成方法は上記実施形態に限定されるものでは無く、コア先端を機械的に研磨加工して集光レンズを形成し、その後にクラッドのみを部分エッチングしても良い。又、予め集光レンズを光ファイバとは別に形成しておき、光ファイバに前記部分エッチングを施した後にコア先端に前記集光レンズを接合しても光スイッチ用の光ファイバを形成できる。
【0028】
次に図3に示すように、コア1b外周面上に強磁性体物1dを設ける。図3では強磁性体物1dが膜状に形成される(従って以下、膜1dとする)例を示している。膜1dは、スパッタや湿式メッキと云った物理蒸着方法や化学堆積方法などにより形成することができる。膜1dの厚みは、後述する光ファイバ1の撓みによる変形によって損傷しないほどの強度を有するように設定されるものとし、具体的には、光軸3方向に垂直な径方向において0.1μm以上10μm以下の数値範囲内とすることが最適である。例えば湿式メッキによりNi膜を形成する場合の厚みは約1〜2μm程度に設定することにより、光ファイバ1の変形に対して十分な耐性を有することが可能となる。
【0029】
次に、前記光ファイバ1を用いた光スイッチの構成とその動作について図4及び図5を参照して説明する。図4に示すように、光ファイバ1のコア1bに形成された膜1dの近傍に、強磁性体からなる膜1dを磁気的に吸引するための電磁石4が配置されて光スイッチ6が形成される。電磁石4は鉄心4aに導電線4bを巻回することにより形成される。光ファイバ1の集光レンズ1cは、コア1b内を伝搬する光信号の光軸8上に設置されて、図示しない前記光信号と光結合される。更に、集光レンズ1cと対向する側には光軸8上に沿って、光通信の通信経路の一例として集光レンズ1cと同等な形状、大きさ、及び曲率半径を有する集光レンズ5cを備えた光ファイバ5が設けられる。図4において、電磁石4の導電線4bに電流が印加されていない(以下、off状態)時は、膜1dは電磁石4に磁気吸引されないため、各光ファイバ1、5の集光レンズ1c、5cは光軸8上で対向配置の状態を保つ。従って、光ファイバ1及び5間で光結合され、集光レンズ1c及び5c間の結合損失は低い数値範囲に抑えられる。本出願人が結合損失を測定したところ、電磁石4への電流印加動作がoffでの結合損失は約0.6dBであった。但し、測定条件として、集光レンズ1cび5cを曲率半径20μmの球状レンズ、各光ファイバ1及び5のクラッド1a、5aをSiO2ガラス、コア1b、5bをSiO2ガラスにGeOを数%含有させたもの、及び各集光レンズ1c、5c間の空隙は1200μmとした。
【0030】
次に、前記導電線4bに電流を印加して(以下、on状態)電磁石4を動作させると、光ファイバ1の膜1dが磁気吸引されて電磁石4側に引き寄せられ、コア1bは撓んで集光レンズ1cの少なくとも一部が光軸8上から外れる。この状態を図5に示す。従って集光レンズ1c及び5c間の結合損失が変化する。前記測定条件の下、結合損失を測定したところ、電磁石4への電流印加動作がonでの結合損失は約45dB以上であった。
【0031】
更に、図5の状態から電磁石4をoffに切り替えて膜1dに対する磁気吸引を解放して、集光レンズ1cが光軸3上に復帰して前記光信号との光結合状態に戻った上で前記結合損失を測定したところ、0.8〜1.2dBの範囲内であることを確認した。以上から、結合損失の数値の変化幅は光スイッチ6の実質的なスイッチング動作(結合損失を変化させる動作)として十分な数値であることが確認された。
【0032】
以上のような光スイッチを形成するには、結合損失の数値の変化にスイッチング動作として十分な幅が観察されなければならず、その変化幅が得られるほどに集光レンズ1cを光軸8上から外す、即ち、コア1bを撓ませる必要がある。従って、電磁石4に対する膜1dの磁気作用体積は、結合損失の数値に変化が現れるほどにコア1bを撓ませるだけの磁気吸引力を発生させるために十分なものでなければならない。結合損失の変化幅は、光スイッチ6に求められる仕様によって種々決定されるのでコア1bの撓み量が決定し、膜1dの厚みは前記の通りコア1bの撓みに対して十分な強度が得られるほどのもので良い。従って、前記光軸3に平行な膜1dの長さ寸法が導かれる。
【0033】
なお、光スイッチ6の光結合装置として光ファイバ1と同一形状の集光レンズ5cを有する光ファイバ5を取り上げて説明を行ったものの、その他にも種々変更可能であることは云うまでも無く、光ファイバ以外の光学部品の導波路光信号出入り口に配置してもよい。その場合前記導波路端面がビームウエストである光結合とする。
【0034】
本実施形態の光スイッチ6に使用される光ファイバ1は、クラッド1aを除去してコア1bを露出し、そのコア1aの外周面上に強磁性体膜1dを形成したので、従来の光スイッチ用の光ファイバに比べて、除去したクラッドの自重分だけ軽量化することが可能となる。従って、自重による光ファイバの撓みが防止されると共に、電磁石のon状態からoff状態に戻るときに発生する振動も抑制することが可能となるので、電磁石off状態の位置に安定して定在する光スイッチ用の光ファイバを提供することが可能となる。
【0035】
又、強磁性体膜1dを0.1μm以上10μm以下にすれば、光ファイバを自己復元力で定位置に戻すことが可能となる。クラッドを除去する分、従来の光スイッチ用の光ファイバに比べ光ファイバが細くなるため、前記磁気吸引によって撓み易くなり、必要量の撓み量を発生させるための強磁性体膜の厚みも薄くすることが出来る。又、同時に前記電磁石の大きさも小型化することが出来る。
【0036】
更に、前記光ファイバ1を光スイッチ6に用いることにより、前記種々の効果を有することにより従来に比べてよりスイッチング動作の信頼性が増した光スイッチを実現することが可能となる。
【0037】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係る光スイッチ用の光ファイバを、図6及び図7を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態の説明は、前記第1の実施形態と異なる点について重点的に行い、第1の実施形態と同一または重複する箇所は同一番号を付し、説明を省略、または簡略化して行う。
【0038】
図6は、前記光ファイバを模式的に表した側面図であり、図7は図6の光ファイバ1をB−B一点鎖線で切断したときの切断面を示す断面図である。図6及び図7に示す通り、第2の実施形態の光スイッチ用の光ファイバ1が第1の実施形態と異なる点は、露出されたコア1b以外のコア外周面上に存在するクラッド1aを、光ファイバ1の光軸3方向に垂直な径方向rにおいて選択的に除去することで所望の厚みだけクラッド1a’を残し、残存させたクラッド1a’外周面に強磁性体物1dを設けたことである。なお図6では、強磁性体物1dを膜状に形成(従って以下、膜1d)した光ファイバ1を例にして示してある。
【0039】
残存させるクラッド1a’の厚みは、クラッド1a’の半径をR1、コア1bの半径をR2とすると、上限値は厚くても前記R2の3倍以下までの値の範囲内になるように設定する。R1をR2より大きく設定するのは、R1とR2の値が近付くにつれて特にSMF(シングルモード光ファイバ)でコア1b内部を伝搬する光の一部がクラッド1a’に漏れて挿入損失及び伝搬損失が生じるためであり、R1の上限値をR2の3倍以下までの値と設定するのは、3倍を超えるとクラッド1a’の自重によって光ファイバ1に撓みが生じるからである。
【0040】
以上のようにして形成された光ファイバ1の膜1dの近傍に、膜1dを磁気的に吸引するための電磁石4を配置することにより、図4と同一な動作によってスイッチング動作が可能な光スイッチを形成することが可能となる。電磁石4で磁気的に吸引される部分の重量はクラッド1a’が存在する分だけ、第1の実施形態よりも増加しているので、第2の実施形態の光スイッチに用いる電磁石はより強力な磁気吸引力を有するように構成する。なお、膜1dの磁気作用体積は第1の実施形態と同じく、スイッチ動作として十分な結合損失の変化幅が得られるほどに集光レンズを光信号の光軸上から外す、即ち、結合損失の数値に変化が現れるほどにコア1b及びクラッド1a’を撓ませるだけの磁気吸引力を発生させるのに十分なものとする。
【0041】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を、図8を参照しながら説明する。なお、第3の実施形態の説明は、前記第1又は第2の実施形態と異なる点について重点的に行い、第1又は第2の実施形態と同一または重複する箇所は同一番号を付し、説明を省略、または簡略化して行う。
【0042】
図8は、本発明の第3の実施形態である光アレイスイッチ7を模式的に示す平面図である。光アレイスイッチ7は、矢印a方向から見た図4の光スイッチ6を複数個、アレイ状に並列配置することによって形成されたものであり、複数の光ファイバ(図8では4本)の近傍には同数個の電磁石4が配置されている。なお各光スイッチ6の引き出し線は、図8の最上部に示された光スイッチだけに記し、残りの光スイッチに関しては同一部品及び構成なので省略する。
【0043】
全ての電磁石4の電流印加動作は、個別に任意でon−off切り替え可能なように構成する。従って、各光ファイバ1は各電磁石4によって個別にスイッチング動作(結合損失を変化させる動作)される。
【0044】
このように複数の光スイッチをアレイ状に並列配置して光アレイスイッチを形成することにより、多接点な通信経路のスイッチング動作に対応可能であり、且つ、スイッチング動作の信頼性が増した光アレイスイッチを実現することが可能となる。
【0045】
無論、第2の実施形態の光ファイバを使用した光スイッチを並列配置して光アレイスイッチを形成しても良い。
【0046】
電磁石4は光ファイバ間のピッチ(図中、寸法P)に匹敵するピッチで配置しなければならないので、その寸法は極めて小型なものとなる。よって発生する磁気エネルギーも微弱なものになる。しかしながら、光アレイスイッチに使用する光ファイバはクラッドを除去することによって軽量化されているため、前記微弱な磁気エネルギーでも充分な撓みを生じ、集光レンズにおける非光結合状態を引き起こすことに寄与可能である。
【0047】
なお、本発明に係る光スイッチ用の光ファイバは上記各実施形態に限定されるものでは無く、例えばレンズの形状をブロック状の正四面体、若しくは半球状にしても良い。
【0048】
又、コア端面に光スイッチ用の光ファイバとは異なる種類の光ファイバを集光レンズ用に用いても良い。例えば円対象のFFPを持つ半導体レーザや平面導波路端では、曲率が20μm以下の集光レンズが必要であり、光ファイバと光ファイバの間に空間があり、その空間にその他の機能を持つ機能素子が配置され、対向する光ファイバに結合する場合は、図9に示すように導波路の直径を拡大した後、平行光線として伝搬するため、スイッチ機能が維持できる範囲で光線拡大部分と集光レンズとしての機能を併せ持つ屈折率分布光ファイバ8をコア1b端面に設ける構造も本発明の示唆する機能を発揮できるものである。
【0049】
又、図10(a)に示すように、コア1b先端にMMF、GIF等、コア径の異なる光ファイバ9を融着した場合、一度のエッチングのみで太さの異なる部分を形成できる。これを利用して、同図(b)に示すようにコア1b先端にMMF、GIF等の光ファイバからなる球レンズを一度のエッチングのみで形成することも可能である。また形状を整える場合、より低温の放電加工で球形にできると考えられる。
【0050】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1又は3記載の光スイッチ用の光ファイバに依れば、クラッドを除去してコアを露出しそのコアの外周面上に強磁性体物を形成したので、従来の光スイッチ用の光ファイバに比べて、除去したクラッドの自重分だけ軽量化することが可能となる。従って、自重による光ファイバの撓みが防止されると共に、電磁石のon状態からoff状態に戻るときに発生する振動も抑制することが可能となるので、電磁石off状態の位置に安定して定在する光スイッチ用の光ファイバを提供することが可能となる。
【0051】
又、請求項2又は4記載の光ファイバに依れば、クラッドの自重による光ファイバの撓みの発生を防止すると共に、コア内部を伝搬する光のクラッドへの漏れを防いで、挿入損失又は伝搬損失を低減することが可能となる。
【0052】
又、請求項5記載の光ファイバに依れば、強磁性体膜を0.1μm以上10μm以下に設定するので、強磁性体膜の自重による光ファイバの撓みを防止することが出来るので、光ファイバを自己復元力で定位置に戻すことが可能となる。
【0053】
更に、請求項6記載及び7記載の光スイッチ及び光アレイスイッチに依れば、前記光ファイバ1を用いることにより、前記光ファイバが有する種々の効果によって、従来に比べてよりスイッチング動作の信頼性が増した光スイッチ及び光アレイスイッチを実現することが可能となる。
【0054】
又、前記光ファイバは自己復元力での定位置復帰が可能となるので、従来の光スイッチで存在した自己位置保持用の永久磁石が不必要となり、光スイッチ全体の更なる小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光スイッチ用光ファイバの形成工程を模式的に表す側面図であり、クラッドを除去した光ファイバの状態を示す側面図。
【図2】図1の光ファイバのコア先端に集光レンズを形成した状態を示す側面図。
【図3】図2の光ファイバのコア外周面上に磁性体膜を形成した状態を示す側面図。
【図4】図3の光ファイバで構成された光スイッチと光結合装置との光結合状態を示す側面図。
【図5】図4の光スイッチをONにして光信号との結合損失が変化した状態を示す側面図。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る光スイッチ用光ファイバを模式的に表す側面図。
【図7】図6の光ファイバをB−B一点鎖線で切断したときの切断面を示す断面図。
【図8】本発明の第3の実施形態である光アレイスイッチを模式的に示す平面図。
【図9】本発明に係る光スイッチ用光ファイバの集光レンズの変更例を示す側面図。
【図10】本発明に係る光スイッチ用光ファイバの集光レンズの他の変更例を示す側面図。
【図11】従来の光スイッチの構成を示す斜視図及び断面図。
【図12】図11の光スイッチの動作を示す断面図。
【図13】図12の状態からスイッチング動作された光スイッチを示す断面図。
【図14】図13の状態からスイッチング動作された光スイッチを示す断面図。
【符号の説明】
1 光スイッチ用光ファイバ
1a クラッド
1b コア
1c 集光レンズ
1d 磁性体膜
2 被膜
3 光ファイバの光軸方向
4 電磁石
5 光結合装置用の光ファイバ
6 光スイッチ
7 光アレイスイッチ
8 光信号の光軸方向
Claims (7)
- 光ファイバの端部寄りのクラッドが除去されてコアが露出されると共に、露出された前記コアの先端には光結合のための集光機能を有するレンズが一体に設けられ、更に、前記露出されたコアの外周面上には強磁性体物が設けられることを特徴とする光ファイバ。
- 光ファイバの端部寄りのクラッドが除去されてコアが露出されると共に、露出された前記コアの先端には光結合のための集光機能を有するレンズが一体に設けられ、更に、前記露出されたコア以外のコア外周面上に存在するクラッドを前記光ファイバの光軸方向に垂直な径方向で選択的に除去して、前記コア外周面上に残存させるクラッドの半径を、大きくとも前記コア半径の3倍以下の値までの範囲内に設定すると共に、前記残存させたクラッドの外周面には強磁性体物が設けられることを特徴とする光ファイバ。
- 請求項1記載の光ファイバにおいて、前記レンズは光信号の光軸上に設置されて光信号と光結合されると共に、前記強磁性体物の近傍には電磁石が配置され、更に前記強磁性体物は前記電磁石から磁気吸引されて、前記レンズの少なくとも一部が前記光軸上から外れることにより前記光結合の結合損失に変化が現れるほどの磁気作用体積を有して前記コアの外周面上で膜状に形成されることを特徴とする光ファイバ。
- 請求項2記載の光ファイバにおいて、前記レンズは光信号の光軸上に設置されて光信号と光結合されると共に、前記強磁性体物の近傍には電磁石が配置され、更に前記強磁性体物は前記電磁石から磁気吸引されて、前記レンズの少なくとも一部が前記光軸上から外れることにより前記光結合の結合損失に変化が現れるほどの磁気作用体積を有して前記残存させたクラッドの外周面上で膜状に形成されることを特徴とする光ファイバ。
- 請求項3又は請求項4記載の光ファイバにおいて、前記膜状に形成された磁性体膜の、光ファイバの光軸方向に垂直な径方向における厚みを0.1μm以上10μm以下とすることを特徴とする光ファイバ。
- 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の光ファイバを用いると共に、前記レンズを光信号の光軸上に設置して光信号と光結合させ、更に前記磁性体物の近傍には電磁石を配置し、電磁石への電流印加動作をon−offで切り替えることにより前記強磁性体物を前記電磁石で磁気吸引又は解放して、前記磁気吸引により光結合している前記レンズの少なくとも一部を前記光軸上から外すと共に前記解放により前記レンズと光信号との光結合状態に復帰させる2つの動作を交互に切り替えることによって、前記光結合の結合損失を変化させることを特徴とする光スイッチ。
- 請求項6記載の光スイッチを複数個、アレイ状に配置して、複数の前記電磁石の電流印加動作を個別にon−off切り替えさせることにより、前記光ファイバの前記結合損失を光ファイバ毎に個別に変化させることを特徴とする光アレイスイッチ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003031326A JP2004240314A (ja) | 2003-02-07 | 2003-02-07 | 光ファイバ及びその光ファイバを使用した光スイッチ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011127841A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Eiko:Kk | 太陽光集光装置 |
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2003
- 2003-02-07 JP JP2003031326A patent/JP2004240314A/ja not_active Withdrawn
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