JP2004239920A - マルチウィンドウの電子銃 - Google Patents

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    • H01J33/04Windows

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Abstract

【課題】 電子ウィンドウ27にできたホールを簡単に修復することが可能な、電子ビームデバイス12における自由電子の発生方法を提供する。
【解決手段】
ガス透過性エンベロープ15からガスを真空排気するステップと、複数の電子を発生し、かつその電子をウィンドウ27に向けて加速するステップと、欠陥に関してウィンドウ27をモニタリングするステップと、欠陥のあるウィンドウ27上に当たらないように電子を偏向するステップとを含む。
【選択図】 図1

Description

この発明は電子ビームデバイスに関し、特にビーム幅の広い電子ビームデバイスに関する。
電子ビームデバイスであって、真空管の中で電子が発生され、かつ加速されて薄いウィンドウを横切り、真空管の外で用いるためのものは公知である。
真空環境は電子を発生し、かつ加速するには有益であるが、最小のエネルギ損失で電子がウィンドウに貫通できるよう電子ウィンドウが薄いことも望ましい。ウィンドウを貫通する電子のエネルギ損失は、熱として、かつウィンドウ材料の化学結合の破壊においてウィンドウによって得られる。ウィンドウの電子貫通を促進するために行なわれるウィンドウの厚さの最小化と、ウィンドウによって感知される、管内の真空環境による大きな圧力差と、ウィンドウを貫通する電子によって引起こされる破壊および加熱との、組合せられた要因により、ウィンドウに小さなホールまたは欠陥が結果として生じるおそれがあり、これらによって真空状態が損なわれ、かつ管が破壊される。
いくつかの用途には幅の広い電子ビームを作るのが望ましい。このようなデバイスの製造において困難な問題は、電子ウィンドウ面積を増加させると一般的に、そのウィンドウが大きな圧力差に耐えられないようになることである。
このジレンマを解決する試みは、ニューカマンズ(Neukermans)の米国特許第4,468,282号によって教示されているような、丈夫であるが電子が透過できる材料をウィンドウに用いることである。ニューカマンズは、印刷用途のための長くて薄いウィンドウを多結晶基板を用いて生長することを教示している。
米国特許第3,788,892号においてヴァンラールト他(Van Raalteet al. )は、エンベロープの、長くて狭い開口にわたってウィンドウを作り、そのウィンドウを孔付の剛性補強部材で支持することを教示している。同様に、ウノ(Uno )の米国特許第3,611,418号は、メッシュ状の支持セクションを有する大きなウィンドウを開示している。
米国特許第4,468,282号 米国特許第3,788,892号 米国特許第3,611,418号
この発明の目的は、ビーム幅の広い電子ビームデバイスを提供することである。
この発明の別の目的は、電子ウィンドウにホールができた後にそれを簡単に修復することができる電子ビームデバイスを提供することである。
上記の目的は、電子透過性であって、ガス不透過性である個々のウィンドウのアレイを有する電子ビームデバイスによって満たされる。ウィンドウは一般的には薄いが、さまざまなサイズおよび形の区域を有してもよく、かつそれらは電子発生手段と電子加速手段とを有する真空管の前端に置かれる。このアレイは必要に応じてデバイスの特定の用途に適
するよう配置できる。このように、真空によって生じる圧力差によってウィンドウが故障することなく、ウィンドウ面積の合計をかなり大きくすることができ、デバイスは幅の広い電子ビームを作ることができる。
複数の個々のウィンドウを用いることには多くの他の利点がある。第1に、各ウィンドウは比較的小さいため、欠陥なくより簡単に形成できる。特定的にはウィンドウは単結晶膜として形成することができ、これは強度、電子透過性およびガス不透過性の点で有利である。このような単結晶膜を、単一の大きなウィンドウとして作るのは非常に困難であろう。第2に、ウィンドウのうち1つが故障することによって必ずしもデバイス全体が損なわれるわけではない。用途によっては、ピンホールができたウィンドウでは単に、エポキシといったシーラントでホールを詰めて管を再度真空排気するだけでよいだろう。
マルチウィンドウの使用によってさらに、電子を発生する真空管がさまざまな形を有するとができる。これは、その管の電子放出区域が単一のウィンドウを加工することによって制限されないからである。
ウィンドウのアレイを電子が横切るようにするために、マイクロプロセッサによって制御されるシーケンスでアレイを電子ビームが走査する。アレイを収めるフェースプレートに接続された電流モニタは、電子ビームがフェースプレートに当るのではなく、ウィンドウを横切るようにする精度に関してフィードバックを提供し、このフィードバックはマルチプレクサによって用いられてアレイの走査またはその後の走査の間、ビームの輝度または方向が調節される。
さて、図1を参照して、ガス不透過性エンベロープ15を含む電子ビームデバイス12は前端18と後端20とを有して示される。この斜視図においてフェースプレート22は、製造の間にそうされるようにエンベロープ15の前端18から取外されて示される。フェースプレート22は、ウィンドウを作るのに用いられるシリコンといった材料と
似た熱膨張係数を有する、シリコン、ガラス、セラミック、金属または他のガス不透過性材料で形成されてもよい。フェースプレート22は長方形のアパーチャ25のアレイを有する。アパーチャ25は成形、エッチングまたは他の技術で作ることができる。電子透過性であってガス不透過性である複数の薄いウィンドウ27はウィンドウセグメント30に装着され、かつアパーチャ25を覆う。
好ましい実施例において、ウィンドウセグメント30は単結晶シリコンウェハで形成される。ウィンドウ27はたとえばシリコンウィンドウセグメント30の長方形の中央区域を正確な量だけ異方性エッチングして、その中央に薄いウィンドウ27を残すようにすることによって作られてもよい。ウィンドウセグメント30は、製造の間の欠陥またはシリコンの大きな塊に起こりがちな、取扱いの間のひび割れを避けるよう個々に作られる。ウィンドウセグメント30はその後、陽極結合または他の技術によってフェースプレート22に結合される。ウィンドウセグメント30が装着されたフェースプレート22はその後、同じようにしてエンベロープ15の前端18に結合される。
取扱いまたは動作の間に生ずるウィンドウ27への損傷を減らすために、エンベロープ15を真空排気する前にウィンドウ27がわずかに圧縮されてもよい。この圧縮はたとえばウィンドウ区域にイオン注入してウィンドウ27を機械的にわずかに膨張させることによって達成されてもよい。
エンベロープ15の後端20からは多数のピン33が突出しているが、そこから突出する多数のピン33を有し、これらのピンはこの図においては少ししか見られない。ピン3
3は、エンベロープ15の内部へのさまざまな電気接続を提供し、さらにエンベロープ15への支持を与える。ピン33のうち1つは真空排気管35であって、エンベロープ15からガスを真空排気するためのポンプに接続でき、かつその後エンベロープ15にガスが再び入らないように封止できるものである。別の1対のピン33は、エンベロープ15内に置かれるフィラメント38のための電気コネクタ36である。フィラメント38は一般にステープルの形であり、1対のコネクタ36を通して電流が与えられると熱電子放出によって自由電子を発生する。別の1対のピン33は、エンベロープ15内に置かれるカソード40のための電気コネクタ39である。カソード40は一般に、フィラメントコネクタ36がそこを通って延びる後端20に面する1対のホールと、前端18に面する側とを除いてすべての側でフィラメント38を囲む。カソード40は大きな負の電圧にされてフィラメントから前端18の方に電子を加速することができ、これはほぼ接地電圧に維持される。ステープルの形のフィラメント38と、一般的には箱型のカソード40とにより、フィラメント38から放出される電子はカソード40によって焦点合わせされ、かつ加速されて、前端18の方に向かうストライプ型のビームになる。
ストライプ型のビームは前端の方に加速される際にヨーク42によって偏向され、このヨーク42はウィンドウ27のうち1つにビームを向ける。ヨーク42は、前端18と後端20との間の、エンベロープのネックの周りにスペースがあけられて円状に配置される、4つの導電性コイルを含む。各々のコイルは、エンベロープ15の縦軸に対して一般的に垂直であり、かつそれに交差するよう配向された軸を有し、コイルは鉛直軸を共有する1対のコイルおよび水平軸を共有する1対のコイルとして配置される。各コイルは、それを通って流れ、かつ本質的にそのコイルのそれぞれの軸に沿って導かれる電流に比例する磁界を発生する。磁界は、電子速度および磁界ベクトルのベクトルクロス乗積である、移動する電子上への力を生み出す。
ビームの鉛直位置は、エンベロープ15内に一般的に水平に方向づけられかつ右コイル44および左コイル46の電流によって発生する磁界線によって決まる。ビームの水平位置は、エンベロープ15内を一般的に鉛直に進み、かつ上コイル48および下コイル50の周りを流れる電流によって生ずる磁界線によって定まる。各コイル44、46、48および50には、1対の別個のリードを通して電流が与えられ、これらの1対の別個のリードは他のエレメントの図示を簡単にするために示されていない。図示されていない水平偏向プレートおよび鉛直偏向プレートによって電子ビームを水平および鉛直偏向させることもできる。
フェースプレート22上の各々のウィンドウ27をビームが通過できるように、フィラメント38、カソード40、右コイル44、左コイル46、上コイル48および下コイル50の電流および電圧を別々の工程で同時に変えることができる。たとえばフィラメント38に最初に電流パルスを流して、フィラメント38に隣接する多数の自由電子を作ることができる。同時に、またはその後少しした後に、カソード40に高レベルの負の電圧パルスを流して、電子のパケットを前端18に向かって移動させることができる。電子のそのパケットの、計算された加速度および速度に基づいてその後、選択されたウィンドウ27に波動パケットを偏向するのに必要な量だけ、ヨーク42のコイルによって磁界フィールドを生み出すことができる。
その後自由電子の第2のパケットが前端18に向かって進み、かつ第1のパケットが偏向されたウィンドウ27に隣接するウィンドウ27にこの第2の波動パケットを偏向するのに必要なディスクリートな量だけ、鉛直軸コイルまたは水平軸コイルのいずれかの電流が変化する。磁界の偏向強度はコイルから離れると急激に下がるため、隣接するウィンドウに第2のパケットを偏向するよう磁界が変化する前に、パルスにスペースをあけて第1のパケットがウィンドウを横切るようにする必要は必ずしもない。しかし個々のウィンド
ウをとおしてパケットを導くためにはパケットの前端が受ける偏向は、パケットの後端が受ける偏向に一般的に等しくなる必要がある。
図2aは、時間(T)の関数として右コイル44および左コイル46の両方を流れる電流(I1 )のグラフを示し、図2bは、同じ時間(T)で上コイル48および下コイル50の両方を流れる電流(I2 )のグラフである。磁力のクロス乗積の性質により、コイル44およびコイル46の電流I1 はエンベロープ15内を前端18に向かって進む、電子の鉛直偏向を定め、コイル48およびコイル50の電流I2 はこれらの電子の水平偏向を定める。t0 ではコイル44、46、48および50すべてにおいて電流i0 は0であるため、前端18に向かって進む電子パケットは偏向されず、したがってそれらは図1の中央ウィンドウ27aを横切る。時間ti >T>t2 では、コイル44およびコイル46の電流I1 はレベルi1 まで上げられ、コイル48およびコイル50の電流I2 はi2 まで上げられ、したがって時間ti >T>t2 においてヨーク42を通って進む第2の電子パケットはウィンドウ27bに偏向される。時間t2 >T>t3 では、電流I1 は0まで下がり、I2 における電流はi3 まで上げられるため、次の電子パケットはウィンドウ27cを横切るよう偏向される。このように続けていくと、電子ビームはウィンドウ27すべてを横切ることができる。
図1に示されるウィンドウ27の、互い違いに配置されたアレイは、デバイス12に対して鉛直方向にウィンドウ27の前を移動する物に、連続した水平電子ビーム処理区域を与える。異なった電流シーケンスを用いて異なったシーケンスにあるウィンドウに電子ビームを通すことができることにも注目されたい。たとえば特定の用途では、電子の透過にウィンドウの1列だけを使用することが必要であるかもしれない。この場合中央の列が選ばれてもよく、電流I1 は0のままでもよく、電流I2 は工程において変化してフェースプレート22にわたって水平にビームパケットを掃引させる。この状況においては、ウィンドウ27にピンホールができたとしてもこれはエポキシまたは別のシーラントで封止でき、かつその後、ビームパケットの偏向によってウィンドウのその掃引を避けることができ、代わりに隣接する列のウィンドウ27が掃引される。
多数の小さなウィンドウ27からビーム幅の広い電子デバイス12を作ることにより、ウィンドウ27を単結晶膜または薄膜として形成することが可能となるが、これらは大きなサイズでは生長させて取扱うのが難しい。単結晶薄膜には、電子ビームデバイス用の電子透過性ウィンドウおよびガス不透過性ウィンドウに関する多くの利点がある。このような単結晶薄膜の規則正しい結晶格子のため、電子は薄膜をより簡単に貫通できて、カソード40とフェースプレート22との間に低電圧が与えられ、かつ低エネルギ電子が生成されるようにする。同時に、このような薄膜の規則正しい結晶格子はガスまたは液体分子が薄膜を貫通することをよりよく防ぐ。さらに単結晶の強さは非常に大きいので、このような材料で形成される薄膜は薄くすることができ、電子の透過性がさらに高まる。このような単結晶はまた、典型的には、比較的原子数の少ない元素で形成され、これにより、薄膜を横切る電子の散乱を軽減する。このように、ビーム発生デバイス12において電子ウィンドウ27に単結晶薄膜を用いることには、他の型のウィンドウ27には見られない特性の組合せがあり、これはこの発明のマルチウィンドウ27デバイス12によって容易になる。
単結晶薄膜は、単結晶基板を選択的にエッチングしてウィンドウセグメント30内に所望の大きさのウィンドウ27を残すことによって形作ることができる。これに代えて単結晶薄膜は、単結晶の生長を促進する整合格子定数を有する結晶基板上に生長されてもよく、その後、ウィンドウを塞ぐ基板部分がエッチングされて取除かれる。これらの実施例のうちいずれかにおいて、「単結晶膜」と呼ばれる残る基板は、真空管デバイス12の残りの部分に薄膜を装着するためのウィンドウセグメント30としての役割を果たし得る。
次に図3Aおよび図3Bを参照して、電子銃にマルチウィンドウセグメント30を用いることにより、銃の前端を単一のウィンドウによって達成するには不可能ではないとしても困難である形にすることができる。図3Aはアーチ型の前端を備えたデバイス13を示し、これはいくつかの用途には有用である。個々のウィンドウ27は本質的に平らであってもよく、かつ単結晶で形成できる。同様に、図3Bは、多数の六角形のウィンドウ27を収める多数の六角形ウィンドウセグメント30を備えたデバイス14を示す。このデバイス14では、前端18は半球状の形であり、これは単一のウィンドウで作るのは難しい別の構造である。
示されていないがウィンドウ27は、たとえば三角形または五角形の区域を備えたさまざまな他の多角形の形を有して形成することができる。マルチウィンドウの電子銃には
円形、楕円形および長円形のウィンドウ区域も可能である。図3Cは、互い違いにスペースが開けられて配置された2列のウィンドウ27を有する平らなフェースプレート22を示す。この実施例によって幅の広い電子ビームを作ることができるが、個々のウィンドウ27によってセグメントに分けることにより、個々のウィンドウ27の結合区域と似た区域にある単一のウィンドウを破壊することとなる、真空によるストレス下で故障することなく、各ウィンドウ27を単結晶膜にすること、またはより薄く作ることができる。
ウィンドウ27のいずれかにピンホールが生じた場合、図1に示されるような接続部39を通ってカソード40に流れる高電流が観察される。これはエンベロープ15に入るガスがカソード40のかなり負の状態である電位によってイオン化され、かつカソード40からの電流が流れるための経路を提供していることによる。電流感知回路は図示されていない接続部39と、これもまた図示されていない電源とに接続することができ、接続部39を通って高電圧が流れる場合にカソード40、フィラメント38ならびにコイル44、46、48および50への電圧および電流を遮断できるようにする。
デバイスの電源をオフにしてピンホールの場所をつきとめ、かつそれを、封止することができる。ピンホールの場所をつきとめることは、検査によるか、または圧力に対する感度が高いトランジューサを配置して各ウィンドウセグメント30の外に封止チャンバを作り、かつ真空排気管36を用いてエンベロープ15内を真空にすることによって行なうことができ、この真空はピンホールを備えたウィンドウのみにおいてトランジューサによって感知される。同様に、すべてのウィンドウセグメント30と、管36によって真空排気されたエンベロープとの外に、カバーとして薄いプラスチックフォイルを置くことができ、個々のウィンドウ27にピンホールがある証拠としての、そのウィンドウ27の外にあるフォイルのずれを観察する。
ピンホールの場所がつきとめられると、それはエポキシまたは別のシーラントによって封止される。その後封止エンベロープ15のガスが真空排気され、かつ電子を発生するためにデバイス12が再び用いられ得る。デバイス12の用途および用いられるシーラントの型に応じて、電子が焦点合わせされて、封止ホールを有するウィンドウ27を避けるようにしてもよい。封止ホールを有するウィンドウ27が電子よって貫通される用途には、電子に対して透過的であるようシーラントが選択され、かつ与えられ得る。
次に図4を参照して、マルチウィンドウ27を有する電子ビームデバイス12の電子制御は、導電性フェースプレート22に接続される電気リード62を有する、電流計などの電流モニタ60を含む。モニタ60によって検出された電流は電子ビームが前端18を横切る際にそのさまざまな特性を決定するために用いることができる。たとえばもしモニタ60によって検出される電流がビームの電流のうち大部分であれば、ビームはウィンドウ27を通過するのではなくフェースプレート22に当る可能性が強く、このフェースプレート22は好ましくはウィンドウ27よりも厚く、かつビーム電流をより多く吸収するア
ルミニウムなどの金属から作られ、その電流をリード62を通してモニタ60に導通する。
フェースプレート22から検出された電流を示す、電流モニタ60からの信号は線63を介してマイクロプロセッサ65に送られる。電流モニタ60は実際にはマイクロプロセッサ65内の回路で形成されるが、図および説明を簡単にするためにモニタ60は別個に示されることに注目されたい。マイクロプロセッサ65は、フィラメント38、カソード40およびヨーク42に、それぞれスイッチ66、67および68を介して電流および電圧を与える電源70を制御する。ヨーク42は実際には、例示を簡単にするためにこの図に示されていないコイル44、46、48および50を含み、これらはヨークを制御する、図示された単一のスイッチ68ではなく、これもまた示されていないいくつかのスイッチによって別個に制御される。マイクロプロセッサは、図示されていないメモリとクロックとを有し、これらのメモリおよびクロックはフィラメント38、カソード40およびヨーク42に与えられた電圧および電流を制御して、フェースプレート22に当ることなく、ウィンドウ27を横切るパルスとしてビームが前端18を掃引するようにさせる。この制御機能はマイクロプロセッサ65にプログラムでき、かつたとえばデバイス12の、異なった用途のためにビームの異なった掃引を提供するか、または損傷を受けたウィンドウ27を避けるよう変更できる。
電流モニタ60と組合されて、マイクロプロセッサ65は、電流モニタからの信号を用いてビームのパルス化を制御することによって、フェースプレート22ではなくウィンドウ27にビームが当る精度を高める。たとえばもし電流モニタ60においてビーム電流のうち大部分が検出されるならば、ビームはウィンドウ27ではなくフェースプレート22に当たっていることを示し、この情報がマイクロプロセッサ65に送られ、マイクロプロセッサ65は電源70からフィラメント38およびカソード40への電圧および電流を下げるようプログラムでき、それによりビームの電流を下げる。ビームおよび電子回路構成における電子は、前端18にわたってビームが掃引する速度よりも遙に速く移動するため、このフィードバック機構は第1近似の程度まで、モニタ60によって検出されたビーム位置でのビーム電流を制御するよう作用する。マイクロプロセッサ65はさらに、ある掃引の間の、ある時間においてモニタ65によって検出されるビーム電流に関する情報をそのメモリに記憶でき、この情報をその後の掃引の間の時間においてビーム電流を制御するのに用いて、ビーム位置をより正確に制御することができる。フィラメント38およびカソード40への電力を制御してウィンドウ27に当る際のビームパルスの精度を高める代わりに、またはそれに加えて、ヨーク42のコイル44、46、48および50与えられる電流をマイクロプロセッサ65によって変化させることができ、ウィンドウ27を通ってビームをよりよく導くようにする。
電流モニタ60にフィードバック信号を提供して、ウィンドウ27に当るときにビームに高電流がないという逆の状態を正しく直すためには、ビームは、フェースプレート22に当てたいときには、低電流または残余電流を有し、ウィンドウ27に当てたいときには高電流を有してもよい。ハイ状態におけるビーム電流はミリアンペアのオーダであってもよく、ロー状態のビーム電流はマイクロアンペアのオーダであってもよく、このため高ビーム電流と低ビーム電流とは3桁違う。したがってモニタ60によって検出される電流は、ビーム電流と、前端における、ビームが当る場所とに依存する本質的にディスクリートな4つの値のうち1つを有してもよい。「ハイパス」と呼ばれる第1の値はウィンドウ27を通って高ビーム電流が通過するときに起こり、ウィンドウ27によって吸収される、ビーム電流のうち小さな部分はモニタ60によって検出される。モニタ60で検出される第2の電流値は「ハイストップ」と呼ばれ、かつ高ビーム電流がフェースプレート22に当る状況に対応し、それによりモニタ60で検出される比較的大量の電流をもたらす。「ローパス」と呼ばれる第3の値は低ビーム電流がウィンドウ27を通る際に起こり、この
ためその低ビーム電流のうちごくわずかな部分のみがウィンドウによって吸収され、かつモニタ60によって検出される。「ローストップ」と呼ばれる第4の値は、低ビーム電流がフェースプレート22に当るときに起こる。一般的にはローパスおよびハイストップ信号はマイクロプロセッサ65の制御によって最小にされ、ハイパスおよびローストップ信号はマイクロプロセッサ65によって高まる。
この図には示されていないがマイクロプロセッサは多数のこのようなデバイス12の電子ビームの輝度および方向を制御してもよく、かつ個々のデバイス12の各々に関連する電流モニタ65から入力を受取ってもよい。マイクロプロセッサ65は、ウィンドウの配置に関して、マイクロプロセッサ65に最初に命令を与えることなく、ウィンドウの配置にあうように電子ビーム走査の輝度および方向を構成できることにも注目されたい。
この発明のマルチウィンドウデバイスの斜視図である。 (a)および(b)は、図1の発明の偏向コイルに流れる電流のグラフである。 (a)は、アーチ型の前端を有するこの発明の実施例の斜視図,(b)は、半球状の前端を有するこの発明の実施例の斜視図,(c)は、互い違いに配列された2列のウィンドウを有するこの発明のフェースプレートの前面図である。 図1のデバイスに採用される電子制御の図である。
符号の説明
12 電子ビームデバイス、15 エンベロープ、27 ウィンドウ、22 フェースプレート、30 ウィンドウセグメント、35 真空排気管、38 フィラメント、40
カソード、42 ヨーク。

Claims (7)

  1. 自由電子を発生するための方法であって、
    電子を発生し、かつ加速させるための手段と、前端とを有する真空管を提供するステップを含み、前記ステップはそれに向かって電子が加速される前記管の前記前端に複数の開口を形成し、かつ前記端部に複数の電子透過性ウィンドウを装着して、前記開口が前記ウィンドウによって覆われるようにすることを含み、さらに前記方法は、
    前記管からガスを真空排気するステップと、
    複数の電子を発生し、かつ前記電子を前記ウィンドウに向けて加速するステップと、
    欠陥に関して前記ウィンドウをモニタリングするステップと、
    欠陥のあるウィンドウ上に当たらないよう前記電子を偏向するステップとを含む、方法。
  2. 前記電子を前記ウィンドウのシーケンスに向けて偏向するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記前端の前記電子が当る場所に関する情報を集めるステップと、前記情報に部分的に基づいて前記加速および偏向を制御するステップとをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ウィンドウのホールに関して前記複数のウィンドウをモニタリングするステップをさらに含み、前記ステップはウィンドウのホールの位置をつきとめることを含む、
    請求項1に記載の方法。
  5. エピタキシャル型に生長した薄膜によって前記ウィンドウを形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ウィンドウを形成するステップが、エピタキシャル型に生長した単結晶膜を含む、請求項4に記載の方法。
  7. 前記開口が覆われるよう前記端部に前記ウィンドウを装着するステップが、前記ウィンドウを前記開口にわたって圧縮させて装着することを含む、請求項1に記載の方法。
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