JPH10503322A - マルチウィンドウの電子銃 - Google Patents

マルチウィンドウの電子銃

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JPH10503322A
JPH10503322A JP8505852A JP50585296A JPH10503322A JP H10503322 A JPH10503322 A JP H10503322A JP 8505852 A JP8505852 A JP 8505852A JP 50585296 A JP50585296 A JP 50585296A JP H10503322 A JPH10503322 A JP H10503322A
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ワカロプロス,ジョージ
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アメリカン・インターナショナル・テクノロジィズ・インコーポレイテッド
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J33/00Discharge tubes with provision for emergence of electrons or ions from the vessel; Lenard tubes
    • H01J33/02Details
    • H01J33/04Windows

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  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 電子ビームデバイス(12)は、電子透過性であってガス不透過性である複数の個々のウィンドウ(27)を有する。ウィンドウが多数あることにより、ウィンドウの各々は薄いが頑丈になり、電子の透過性および耐久性が高まる。各ウィンドウは単結晶膜として形成でき、かつウィンドウ内にピンホールが生じた場合容易に置換えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 マルチウィンドウの電子銃 技術分野 この発明は電子ビームデバイスに関し、特にビーム幅の広い電子ビームデバイ スに関する。 背景技術 電子ビームデバイスであって、真空管の中で電子が発生され、かつ加速されて 薄いウィンドウを横切り、真空管の外で用いるためのものは公知である。 真空環境は電子を発生し、かつ加速するには有益であるが、最小のエネルギ損 失で電子がウィンドウに貫通できるよう電子ウィンドウが薄いことも望ましい。 ウィンドウを貫通する電子のエネルギ損失は、熱として、かつウィンドウ材料の 化学結合の破壊においてウィンドウによって得られる。ウィンドウの電子貫通を 促進するために行なわれるウィンドウの厚さの最小化と、ウィンドウによって感 知される、管内の真空環境による大きな圧力差と、ウィンドウを貫通する電子に よって引起こされる破壊および加熱との、組合せられた要因により、ウィンドウ に小さなホールまたは欠陥が結果として生じるおそれがあり、これらによって真 空状態が損なわれ、かつ管が破壊される。 いくつかの用途には幅の広い電子ビームを作るのが望ましい。このようなデバ イスの製造において困難な問題は、電子ウィンドウ面積を増加させると一般的に 、そのウィン ドウが大きな圧力差に耐えられないようになることである。 このジレンマを解決する試みは、ニューカマンズ(Neukermans)の米国特許第 4,468,282号によって教示されているような、丈夫であるが電子が透過 できる材料をウィンドウに用いることである。ニューカマンズは、印刷用途のた めの長くて薄いウィンドウを多結晶基板を用いて生長することを教示している。 米国特許第3,788,892号においてヴァンラールト他(Van Raalte et al.)は、エンベロープの、長くて狭い開口にわたってウィンドウを作り、その ウィンドウを孔付の剛性補強部材で支持することを教示している。同様に、ウノ (Uno)の米国特許第3,611,418号は、メッシュ状の支持セクションを 有する大きなウィンドウを開示している。 この発明の目的は、ビーム幅の広い電子ビームデバイスを提供することである 。 この発明の別の目的は、電子ウィンドウにホールができた後にそれを簡単に修 復することができる電子ビームデバイスを提供することである。 発明の概要 上記の目的は、電子透過性であって、ガス不透過性である個々のウィンドウの アレイを有する電子ビームデバイスによって満たされる。ウィンドウは一般的に は薄いが、さまざまなサイズおよび形の区域を有してもよく、かつそれ らは電子発生手段と電子加速手段とを有する真空管の前端に置かれる。このアレ イは必要に応じてデバイスの特定の用途に適するよう配置できる。このように、 真空によって生じる圧力差によってウィンドウが故障することなく、ウィンドウ 面積の合計をかなり大きくすることができ、デバイスは幅の広い電子ビームを作 ることができる。 複数の個々のウィンドウを用いることには多くの他の利点がある。第1に、各 ウィンドウは比較的小さいため、欠陥なくより簡単に形成できる。特定的にはウ ィンドウは単結晶膜として形成することができ、これは強度、電子透過性および ガス不透過性の点で有利である。このような単結晶膜を、単一の大きなウィンド ウとして作るのは非常に困難であろう。第2に、ウィンドウのうち1つが故障す ることによって必ずしもデバイス全体が損なわれるわけではない。用途によって は、ピンホールができたウィンドウでは単に、エポキシといったシーラントでホ ールを詰めて管を再度真空排気するだけでよいだろう。 マルチウィンドウの使用によってさらに、電子を発生する真空管がさまざまな 形を有するとができる。これは、その管の電子放出区域が単一のウィンドウを加 工することによって制限されないからである。 ウィンドウのアレイを電子が横切るようにするために、マイクロプロセッサに よって制御されるシーケンスでアレイを電子ビームが走査する。アレイを収める フェースプレ ートに接続された電流モニタは、電子ビームがフェースプレートに当るのではな く、ウィンドウを横切るようにする精度に関してフィードバックを提供し、この フィードバックはマルチプレクサによって用いられてアレイの走査またはその後 の走査の間、ビームの輝度または方向が調節される。 図面の簡単な説明 図1は、この発明のマルチウィンドウデバイスの斜視図である。 図2Aおよび図2Bは、図1の発明の偏向コイルに流れる電流のグラフである 。 図3Aは、アーチ型の前端を有するこの発明の実施例の斜視図である。 図3Bは、半球状の前端を有するこの発明の実施例の斜視図である。 図3Cは、互い違いに配列された2列のウィンドウを有するこの発明のフェー スプレートの前面図である。 図4は、図1のデバイスに採用される電子制御の図である。 発明を実施するための最良モード さて、図1を参照して、ガス不透過性エンベロープ15を含む電子ビームデバ イス12は前端18と後端20とを有して示される。この斜視図においてフェー スプレート22は、製造の間にそうされるようにエンベロープ15の前 端18から取外されて示される。フェースプレート22は、ウィンドウを作るの に用いられるシリコンといった材料と似た熱膨張係数を有する、シリコン、ガラ ス、セラミック、金属または他のガス不透過性材料で形成されてもよい。フェー スプレート22は長方形のアパーチャ25のアレイを有する。アパーチャ25は 成形、エッチングまたは他の技術で作ることができる。電子透過性であってガス 不透過性である複数の薄いウィンドウ27はウィンドウセグメント30に装着さ れ、かつアパーチャ25を覆う。 好ましい実施例において、ウィンドウセグメント30は単結晶シリコンウェハ で形成される。ウィンドウ27はたとえばシリコンウィンドウセグメント30の 長方形の中央区域を正確な量だけ異方性エッチングして、その中央に薄いウィン ドウ27を残すようにすることによって作られてもよい。ウィンドウセグメント 30は、製造の間の欠陥またはシリコンの大きな塊に起こりがちな、取扱いの間 のひび割れを避けるよう個々に作られる。ウィンドウセグメント30はその後、 陽極結合または他の技術によってフェースプレート22に結合される。ウィンド ウセグメント30が装着されたフェースプレート22はその後、同じようにして エンベロープ15の前端18に結合される。 取扱いまたは動作の間に生ずるウィンドウ27への損傷を減らすために、エン ベロープ15を真空排気する前にウィンドウ27がわずかに圧縮されてもよい。 この圧縮はた とえばウィンドウ区域にイオン注入してウィンドウ27を機械的にわずかに膨張 させることによって達成されてもよい。 エンベロープ15の後端20からは多数のピン33が突出しているが、そこか ら突出する多数のピン33を有し、これらのピンはこの図においては少ししか見 られない。ピン33は、エンベロープ15の内部へのさまざまな電気接続を提供 し、さらにエンベロープ15への支持を与える。ピン33のうち1つは真空排気 管35であって、エンベロープ15からガスを真空排気するためのポンプに接続 でき、かつその後エンベロープ15にガスが再び入らないように封止できるもの である。別の1対のピン33は、エンベロープ12内に置かれるフィラメント3 8のための電気コネクタ36である。フィラメント38は一般にステープルの形 であり、1対のコネクタ36を通して電流が与えられると熱電子放出によって自 由電子を発生する。別の1対のピン33は、エンベロープ12内に置かれるカソ ード40のための電気コネクタ39である。カソード40は一般に、フィラメン トコネクタ36がそこを通って延びる後端20に面する1対のホールと、前端1 8に面する側とを除いてすべての側でフィラメント38を囲む。カソード40は 大きな負の電圧にされてフィラメントから前端18の方に電子を加速することが でき、これはほぼ接地電圧に維持される。ステープルの形のフィラメント38と 、一般的には箱 型のカソード40とにより、フィラメント38から放出される電子はカソード4 0によって焦点合わせされ、かつ加速されて、前端18の方に向かうストライプ 型のビームになる。 ストライプ型のビームは前端の方に加速される際にヨーク42によって偏向さ れ、このヨーク42はウィンドウ27のうち1つにビームを向ける。ヨーク42 は、前端18と後端20との間の、エンベロープのネックの周りにスペースがあ けられて円状に配置される、4つの導電性コイルを含む。各々のコイルは、エン ベロープ15の縦軸に対して一般的に垂直であり、かつそれに交差するよう配向 された軸を有し、コイルは鉛直軸を共有する1対のコイルおよび水平軸を共有す る1対のコイルとして配置される。各コイルは、それを通って流れ、かつ本質的 にそのコイルのそれぞれの軸に沿って導かれる電流に比例する磁界を発生する。 磁界は、電子速度および磁界ベクトルのベクトルクロス乗積である、移動する電 子上への力を生み出す。 ビームの鉛直位置は、エンベロープ15内に一般的に水平に方向づけられかつ 右コイル44および左コイル46の電流によって発生する磁界線によって決まる 。ビームの水平位置は、エンベロープ15内を一般的に鉛直に進み、かつ上コイ ル48および下コイル50の周りを流れる電流によって生ずる磁界線によって定 まる。各コイル44、46、48および50には、1対の別個のリードを通して 電流が 与えられ、これらの1対の別個のリードは他のエレメントの図示を簡単にするた めに示されていない。図示されていない水平偏向プレートおよび鉛直偏向プレー トによって電子ビームを水平および鉛直偏向させることもできる。 フェースプレート22上の各々のウィンドウ27をビームが通過できるように 、フィラメント38、カソード40、右コイル44、左コイル46、上コイル4 8および下コイル50の電流および電圧を別々の工程で同時に変えることができ る。たとえばフィラメント38に最初に電流パルスを流して、フィラメント38 に隣接する多数の自由電子を作ることができる。同時に、またはその後少しした 後に、カソード40に高レベルの負の電圧パルスを流して、電子のパケットを前 端18に向かって移動させることができる。電子のそのパケットの、計算された 加速度および速度に基づいてその後、選択されたウィンドウ27に波動パケット を偏向するのに必要な量だけ、ヨーク42のコイルによって磁界フィールドを生 み出すことができる。 その後自由電子の第2のパケットが前端18に向かって進み、かつ第1のパケ ットが偏向されたウィンドウ27に隣接するウィンドウ27にこの第2の波動パ ケットを偏向するのに必要なディスクリートな量だけ、鉛直軸コイルまたは水平 軸コイルのいずれかの電流が変化する。磁界の偏向強度はコイルから離れると急 激に下がるため、隣接するウィンドウに第2のパケットを偏向するよう磁界が変 化す る前に、パルスにスペースをあけて第1のパケットがウィンドウを横切るように する必要は必ずしもない。しかし個々のウィンドウをとおしてパケットを導くた めにはパケットの前端が受ける偏向は、パケットの後端が受ける偏向に一般的に 等しくなる必要がある。 図2aは、時間(T)の関数として右コイル44および左コイル46の両方を 流れる電流(I1)のグラフを示し、図2bは、同じ時間(T)で上コイル48 および下コイル50の両方を流れる電流(I2)のグラフである。磁力のクロス 乗積の性質により、コイル44およびコイル46の電流I1はエンベロープ15 内を前端18に向かって進む、電子の鉛直偏向を定め、コイル48およびコイル 50の電流I2はこれらの電子の水平偏向を定める。t0ではコイル44、46、 48および50すべてにおいて電流i0は0であるため、前端18に向かって進 む電子パケットは偏向されず、したがってそれらは図1の中央ウィンドウ27a を横切る。時間ti>T>t2では、コイル44およびコイル46の電流I1はレ ベルi1まで上げられ、コイル48およびコイル50の電流I2はi2まで上げら れ、したがって時間ti>T>t2においてヨーク42を通って進む第2の電子パ ケットはウィンドウ27bに偏向される。時間t2>T>t3では、電流I1は0 まで下がり、I2における電流はi3まで上げられるため、次の電子パケットはウ ィンドウ27cを横切るよう偏向される。このよう に続けていくと、電子ビームはウィンドウ27すべてを横切ることができる。 図1に示されるウィンドウ27の、互い違いに配置されたアレイは、デバイス 12に対して鉛直方向にウィンドウ27の前を移動する物に、連続した水平電子 ビーム処理区域を与える。異なった電流シーケンスを用いて異なったシーケンス にあるウィンドウに電子ビームを通すことができることにも注目されたい。たと えば特定の用途では、電子の透過にウィンドウの1列だけを使用することが必要 であるかもしれない。この場合中央の列が選ばれてもよく、電流I1は0のまま でもよく、電流I2は工程において変化してフェースプレート22にわたって水 平にビームパケットを掃引させる。この状況においては、ウィンドウ27にピン ホールができたとしてもこれはエポキシまたは別のシーラントで封止でき、かつ その後、ビームパケットの偏向によってウィンドウのその掃引を避けることがで き、代わりに隣接する列のウィンドウ27が掃引される。 多数の小さなウィンドウ27からビーム幅の広い電子デバイス12を作ること により、ウィンドウ27を単結晶膜または薄膜として形成することが可能となる が、これらは大きなサイズでは生長させて取扱うのが難しい。単結晶薄膜には、 電子ビームデバイス用の電子透過性ウィンドウおよびガス不透過性ウィンドウに 関する多くの利点がある。このような単結晶薄膜の規則正しい結晶格子のため、 電子 は薄膜をより簡単に貫通できて、カソード40とフェースプレート22との間に 低電圧が与えられ、かつ低エネルギ電子が生成されるようにする。同時に、この ような薄膜の規則正しい結晶格子はガスまたは液体分子が薄膜を貫通することを よりよく防ぐ。さらに単結晶の強さは非常に大きいので、このような材料で形成 される薄膜は薄くすることができ、電子の透過性がさらに高まる。このような単 結晶はまた、典型的には、比較的原子数の少ない元素で形成され、これにより、 薄膜を横切る電子の散乱を軽減する。このように、ビーム発生デバイス12にお いて電子ウィンドウ27に単結晶薄膜を用いることには、他の型のウィンドウ2 7には見られない特性の組合せがあり、これはこの発明のマルチウィンドウ27 デバイス12によって容易になる。 単結晶薄膜は、単結晶基板を選択的にエッチングしてウィンドウセグメント3 0内に所望の大きさのウィンドウ27を残すことによって形作ることができる。 これに代えて単結晶薄膜は、単結晶の生長を促進する整合格子定数を有する結晶 基板上に生長されてもよく、その後、ウィンドウを塞ぐ基板部分がエッチングさ れて取除かれる。これらの実施例のうちいずれかにおいて、「単結晶膜」と呼ば れる残る基板は、真空管デバイス12の残りの部分に薄膜を装着するためのウィ ンドウセグメント30としての役割を果たし得る。 次に図3Aおよび図3Bを参照して、電子銃にマルチウィンドウセグメント3 0を用いることにより、銃の前端を単一のウィンドウによって達成するには不可 能ではないとしても困難である形にすることができる。図3Aはアーチ型の前端 を備えたデバイス13を示し、これはいくつかの用途には有用である。個々のウ ィンドウ27は本質的に平らであってもよく、かつ単結晶で形成できる。同様に 、図3Bは、多数の六角形のウィンドウ27を収める多数の六角形ウィンドウセ グメント30を備えたデバイス14を示す。このデバイス14では、前端18は 半球状の形であり、これは単一のウィンドウで作るのは難しい別の構造である。 示されていないがウィンドウ27は、たとえば三角形または五角形の区域を備え たさまざまな他の多角形の形を有して形成することができる。マルチウィンドウ の電子銃には円形、楕円形および長円形のウィンドウ区域も可能である。図3C は、互い違いにスペースが開けられて配置された2列のウィンドウ27を有する 平らなフェースプレート22を示す。この実施例によって幅の広い電子ビームを 作ることができるが、個々のウィンドウ27によってセグメントに分けることに より、個々のウィンドウ27の結合区域と似た区域にある単一のウィンドウを破 壊することとなる、真空によるストレス下で故障することなく、各ウィンドウ2 7を単結晶膜にすること、またはより薄く作ることができる。 ウィンドウ27のいずれかにピンホールが生じた場合、図1に示されるような 接続部39を通ってカソード40に流れる高電流が観察される。これはエンベロ ープ15に入るガスがカソード40のかなり負の状態である電位によってイオン 化され、かつカソード40からの電流が流れるための経路を提供していることに よる。電流感知回路は図示されていない接続部39と、これもまた図示されてい ない電源とに接続することができ、接続部39を通って高電圧が流れる場合にカ ソード40、フィラメント38ならびにコイル44、46、48および50への 電圧および電流を遮断できるようにする。 デバイスの電源をオフにしてピンホールの場所をつきとめ、かつそれを、封止 することができる。ピンホールの場所をつきとめることは、検査によるか、また は圧力に対する感度が高いトランジューサを配置して各ウィンドウセグメント3 0の外に封止チャンバを作り、かつ真空排気管36を用いてエンベロープ15内 を真空にすることによって行なうことができ、この真空はピンホールを備えたウ ィンドウのみにおいてトランジューサによって感知される。同様に、すべてのウ ィンドウセグメント30と、管36によって真空排気されたエンベロープとの外 に、カバーとして薄いプラスチックフォイルを置くことができ、個々のウィンド ウ27にピンホールがある証拠としての、そのウィンドウ27の外にあるフォイ ルのずれを観察する。 ピンホールの場所がつきとめられると、それはエポキシまたは別のシーラント によって封止される。その後封止エンベロープ15のガスが真空排気され、かつ 電子を発生するためにデバイス12が再び用いられ得る。デバイス12の用途お よび用いられるシーラントの型に応じて、電子が焦点合わせされて、封止ホール を有するウィンドウ27を避けるようにしてもよい。封止ホールを有するウィン ドウ27が電子よって貫通される用途には、電子に対して透過的であるようシー ラントが選択され、かつ与えられ得る。 次に図4を参照して、マルチウィンドウ27を有する電子ビームデバイス12 の電子制御は、導電性フェースプレート22に接続される電気リード62を有す る、電流計などの電流モニタ60を含む。モニタ60によって検出された電流は 電子ビームが前端18を横切る際にそのさまざまな特性を決定するために用いる ことができる。たとえばもしモニタ60によって検出される電流がビームの電流 のうち大部分であれば、ビームはウィンドウ27を通過するのではなくフェース プレート22に当る可能性が強く、このフェースプレート22は好ましくはウィ ンドウ27よりも厚く、かつビーム電流をより多く吸収するアルミニウムなどの 金属から作られ、その電流をリード62を通してモニタ60に導通する。 フェースプレート22から検出された電流を示す、電流モニタ60からの信号 は線63を介してマイクロプロセッ サ65に送られる。電流モニタ60は実際にはマイクロプロセッサ65内の回路 で形成されるが、図および説明を簡単にするためにモニタ60は別個に示される ことに注目されたい。マイクロプロセッサ65は、フィラメント38、カソード 40およびヨーク42に、それぞれスイッチ66、67および68を介して電流 および電圧を与える電源70を制御する。ヨーク42は実際には、例示を簡単に するためにこの図に示されていないコイル44、46、48および50を含み、 これらはヨークを制御する、図示された単一のスイッチ68ではなく、これもま た示されていないいくつかのスイッチによって別個に制御される。マイクロプロ セッサは、図示されていないメモリとクロックとを有し、これらのメモリおよび クロックはフィラメント38、カソード40およびヨーク42に与えられた電圧 および電流を制御して、フェースプレート22に当ることなく、ウィンドウ27 を横切るパルスとしてビームが前端18を掃引するようにさせる。この制御機能 はマイクロプロセッサ65にプログラムでき、かつたとえばデバイス12の、異 なった用途のためにビームの異なった掃引を提供するか、または損傷を受けたウ ィンドウ27を避けるよう変更できる。 電流モニタ60と組合されて、マイクロプロセッサ65は、電流モニタからの 信号を用いてビームのパルス化を制御することによって、フェースプレート22 ではなくウィンドウ27にビームが当る精度を高める。たとえばもし電 流モニタ60においてビーム電流のうち大部分が検出されるならば、ビームはウ ィンドウ27ではなくフェースプレート22に当たっていることを示し、この情 報がマイクロプロセッサ65に送られ、マイクロプロセッサ65は電源70から フィラメント38およびカソード40への電圧および電流を下げるようプログラ ムでき、それによりビームの電流を下げる。ビームおよび電子回路構成における 電子は、前端18にわたってビームが掃引する速度よりも遙に速く移動するため 、このフィードバック機構は第1近似の程度まで、モニタ60によって検出され たビーム位置でのビーム電流を制御するよう作用する。マイクロプロセッサ65 はさらに、ある掃引の間の、ある時間においてモニタ65によって検出されるビ ーム電流に関する情報をそのメモリに記憶でき、この情報をその後の掃引の間の 時間においてビーム電流を制御するのに用いて、ビーム位置をより正確に制御す ることができる。フィラメント38およびカソード40への電力を制御してウィ ンドウ27に当る際のビームパルスの精度を高める代わりに、またはそれに加え て、ヨーク42のコイル44、46、48および50与えられる電流をマイクロ プロセッサ65によって変化させることができ、ウィンドウ27を通ってビーム をよりよく導くようにする。 電流モニタ60にフィードバック信号を提供して、ウィンドウ27に当るとき にビームに高電流がないという逆の 状態を正しく直すためには、ビームは、フェースプレート22に当てたいときに は、低電流または残余電流を有し、ウィンドウ27に当てたいときには高電流を 有してもよい。ハイ状態におけるビーム電流はミリアンペアのオーダであっても よく、ロー状態のビーム電流はマイクロアンペアのオーダであってもよく、この ため高ビーム電流と低ビーム電流とは3桁違う。したがってモニタ60によって 検出される電流は、ビーム電流と、前端における、ビームが当る場所とに依存す る本質的にディスクリートな4つの値のうち1つを有してもよい。「ハイパス」 と呼ばれる第1の値はウィンドウ27を通って高ビーム電流が通過するときに起 こり、ウィンドウ27によって吸収される、ビーム電流のうち小さな部分はモニ タ60によって検出される。モニタ60で検出される第2の電流値は「ハイスト ップ」と呼ばれ、かつ高ビーム電流がフェースプレート22に当る状況に対応し 、それによりモニタ60で検出される比較的大量の電流をもたらす。「ローパス 」と呼ばれる第3の値は低ビーム電流がウィンドウ27を通る際に起こり、この ためその低ビーム電流のうちごくわずかな部分のみがウィンドウによって吸収さ れ、かつモニタ60によって検出される。「ローストップ」と呼ばれる第4の値 は、低ビーム電流がフェースプレート22に当るときに起こる。一般的にはロー パスおよびハイストップ信号はマイクロプロセッサ65の制御によって最小にさ れ、ハイパスおよびロースト ップ信号はマイクロプロセッサ65によって高まる。 この図には示されていないがマイクロプロセッサは多数のこのようなデバイス 12の電子ビームの輝度および方向を制御してもよく、かつ個々のデバイス12 の各々に関連する電流モニタ65から入力を受取ってもよい。マイクロプロセッ サ65は、ウィンドウの配置に関して、マイクロプロセッサ65に最初に命令を 与えることなく、ウィンドウの配置にあうように電子ビーム走査の輝度および方 向を構成できることにも注目されたい。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年2月21日 【補正内容】 請求の範囲 1.電子ビームデバイスであって、 後端と前端とを有する、真空排気されたガス不透過性エンベロープと、 第1および第2のアレイとを含み、前記第1および第2のアレイの各々は電子 透過性であって、かつガス不透過性である複数のウィンドウを含み、前記ウィン ドウは前記前端において水平方向の列および鉛直方向の行に配置され、前記第1 のアレイの列および行は前記第2のアレイの列および行に対して互い違いにされ 、前記第1のアレイからの少なくとも1つのウィンドウが前記第2のアレイに隣 接する2つのウィンドウに重なるように延び、前記第2のアレイからの少なくと も1つのウィンドウが前記第1のアレイの隣接する2つのウィンドウに重なるよ う延び、さらに前記デバイスは、 前記エンベロープ内に電子を発生するためのフィラメント手段と、 前記後端から前記前端への方向に沿って前記電子を加速するための手段と、 前記方向を横切るよう前記電子を偏向し、かつ主に前記複数のウィンドウ上に 当るよう前記電子を方向づけるための偏向手段とを含み、前記加速手段と前記偏 向手段とは起動手段を規定し、さらに前記デバイスは、 前記複数のウィンドウ上に前記電子を焦点合わせするた めの手段と、 前記起動手段と前記焦点合わせ手段とを同期化して、前記電子がパルスのシー ケンスにおいて少なくとも2つの前記ウィンドウを横切るようにするためのタイ ミング手段とを含む、デバイス。 2.前記ウィンドウのうち多くが、一般的に長方形な区域を有し、その上に電子 が焦点合わせされる、請求項1に記載のデバイス。 3.前記ウィンドウのうち多くが、一般的に多角形の区域を有し、その上に前記 電子が焦点合わせされる、請求項1に記載のデバイス。 4.前記ウィンドウのうち多くが、一般的に楕円形の区域を有し、その上に前記 電子が焦点合わせされる、請求項1に記載のデバイス。 5.前記前端が一般的に平らである、請求項1に記載のデバイス。 6.前記前端が一般的にアーチ状である、請求項1に記載のデバイス。 7.前記前端が、前記前端と前記後端とを接続する軸を横切って一般的に細長く 延在する、請求項1に記載のデバイス。 8.前記ウィンドウが前記前端において圧縮されて保たれる、請求項1に記載の デバイス。 9.前記前端の位置を検出するための測定手段であって、 その上に前記電子が当るものをさらに含む、請求項1に記載のデバイス。 10.あるシーケンスで前記電子を前記ウィンドウ上に当てるための制御手段を さらに含み、前記制御手段は前記測定手段と電気的に連通する、請求項9に記載 のデバイス。 11.測定手段であって、前記タイミング手段と電気的に連通し、その上に前記 電子が当る前記前端の場所を形式するためのものをさらに含む、請求項1に記載 のデバイス。 12.前記ウィンドウのうち多くが、単結晶膜である、請求項1に記載のデバイ ス。 13.自由電子を発生するための方法であって、 電子を発生し、かつ加速させるための手段と、前端とを有する真空管を提供す るステップを含み、前記ステップはそれに向かって電子が加速される前記管の前 記前端に複数の開口を形成し、かつ前記端部に複数の電子透過性ウィンドウを装 着して、前記開口が前記ウィンドウによって覆われるようにすることを含み、さ らに前記方法は、 前記管からガスを真空排気するステップと、 複数の電子を発生し、かつ前記電子を前記ウィンドウに向けて加速するステッ プと、 欠陥に関して前記ウィンドウをモニタリングするステップと、 欠陥のあるウィンドウ上に当たらないよう前記電子を偏向するステップとを含 む、方法。 14.前記電子を前記ウィンドウのシーケンスに向けて偏向するステップをさら に含む、請求項13に記載の方法。 15.前記前端の前記電子が当る場所に関する情報を集めるステップと、前記情 報に部分的に基づいて前記加速および偏向を制御するステップとをさらに含む、 請求項14に記載の方法。 16.前記ウィンドウのホールに関して前記複数のウィンドウをモニタリングす るステップをさらに含み、前記ステップはウィンドウのホールの位置をつきとめ ることを含む、請求項13に記載の方法。 17.エピタキシャル型に生長した薄膜によって前記ウィンドウを形成するステ ップをさらに含む、請求項13に記載の方法。 18.前記ウィンドウを形成するステップが、エピタキシャル型に生長した単結 晶膜を含む、請求項17に記載の方法。 19.前記開口が覆われるよう前記端部に前記ウィンドウを装着するステップが 、前記ウィンドウを前記開口にわたって圧縮させて装着することを含む、請求項 13に記載の方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.電子ビームデバイスであって、 前端と後端とを有し、かつ一般的に空のチャンバを規定するガス不透過性ボデ ィと、 前記チャンバの前記前端付近に配置される、ガス不透過性であって、電子透過 性である複数の個々のウィンドウと、 前記前端から離れて前記チャンバ内に電子を発生するための手段と、 前記前端に向けて前記電子を加速するための手段と、 前記ウィンドウ上に前記電子を焦点合わせするための手段とを含む、デバイス 。 2.前記ウィンドウのうち多くが単結晶膜である、請求項1に記載のデバイス。 3.前記ウィンドウのうち多くが、一般的に長方形な区域を有し、その上に前記 電子が焦点合わせされる、請求項1に記載のデバイス。 4.前記ウィンドウのうち多くが、一般的に多角形の区域を有し、その上に前記 電子が焦点合わせされる、請求項1に記載のデバイス。 5.前記ウィンドウのうち多くが、一般的に楕円形の区域を有し、その上に前記 電子が焦点合わせされる、請求項1に記載のデバイス。 6.前記ウィンドウが列に配置される、請求項1に記載のデバイス。 7.前記ウィンドウが、列および行を有するアレイに配置される、請求項1に記 載のデバイス。 8.前記ウィンドウがチェッカーボードパターンで複数の列に、互いに違いにス ペースをあけられて配置される、請求項1に記載のデバイス。 9.前記前端が一般的に平らである、請求項1に記載のデバイス。 10.前記前端が一般的にアーチ状である、請求項1に記載のデバイス。 11.前記前端が、前記前端と前記後端とを接続する軸を横切って一般的に細長 く延在する、請求項1に記載のデバイス。 12.前記ウィンドウが前記前端において圧縮されて保たれる、請求項1に記載 のデバイス。 13.前記前端の位置を検出するための測定手段であってその上に前記電子が当 るものをさらに含む、請求項1に記載のデバイス。 14.あるシーケンスで前記電子を前記ウィンドウ上に当てるための制御手段を さらに含み、前記制御手段は前記測定手段に関連づけられる、請求項13に記載 のデバイス。 15.電子ビームデバイスであって、 後端と前端とを有する真空排気されたガス不透過性エンベロープと、 前記前端に配置される、電子透過性であってガス不透過 性である複数の別個のウィンドウと、 前記エンベロープ内に電子を発生するためのフィラメント手段と、 前記後端から前記前端への方向に沿って前記電子を加速するための手段と、 前記方向を横切って前記電子を加速し、前記電子が主に前記ウィンドウ上に当 るように導くための偏向手段と、 前記起動手段と前記焦点合わせ手段とを同期化して、前記電子がパルスのシー ケンスにおいて少なくとも2つの前記ウィンドウを横切るようにするためのタイ ミング手段とを含む、デバイス。 16.前記タイミング手段に関連し、前記前端の、その上に前記電子が当る場所 を検出するための測定手段をさらに含む、請求項15に記載のデバイス。 17.前記ウィンドウのうち多くが単結晶膜である、請求項15に記載のデバイ ス。 18.自由電子を生み出すための方法であって、 電子を発生し、かつ加速させるための手段を有する真空管を提供するステップ を含み、前記ステップはそれに向かって電子が加速される前記管の端部に複数の 開口を形成し、かつ前記端部に複数の電子透過性ウィンドウを装着して、前記開 口が前記ウィンドウによって覆われるようにすることを含み、さらに前記方法は 、 前記管からガスを真空排気するステップと、 複数の電子を発生し、かつ前記電子を前記ウィンドウに向けて加速するステッ プとを含む、方法。 19.前記電子を前記ウィンドウのシーケンスに向けて偏向するステップをさら に含む、請求項18に記載の方法。 20.前記前端の前記電子が当る場所に関する情報を集めるステップと、前記情 報に部分的に基づいて前記加速および偏向を制御するステップとをさらに含む、 請求項19に記載の方法。 21.前記ウィンドウのホールに関して前記デバイスをモニタリングするステッ プをさらに含み、前記ステップはウィンドウのホールの位置をつきとめることを 含み、さらに 前記ホールを封止するステップを含む、請求項18に記載の方法。 22.前記電子を発生し、かつ前記ウィンドウのうち少なくとも1つに向けて前 記電子を加速するステップが、前記封止ホールを有する前記ウィンドウを避ける ようにすることを含む、請求項21に記載の方法。 23.エピタキシャル型に生長した薄膜によって前記ウィンドウを形成するステ ップをさらに含む、請求項18に記載の方法。 24.前記ウィンドウを形成するステップが、ウィンドウに広がる、エピタキシ ャル型に生長した単結晶膜を含む、請求項23に記載の方法。 25.前記開口が覆われるよう前記端部に前記ウィンドウ を装着するステップが、前記ウィンドウを前記開口にわたって圧縮させて装着す ることを含む、請求項18に記載の方法。
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