JP2004238822A - 目地装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一方の建物の目地部側床躯体に反目地部側が傾斜面に形成されたスライド凹部と、このスライド凹部を遊端部が覆い後端部が他方の建物の目地部側床躯体に遊端部が上下方向に回動可能に支持具で支持された床用目地プレートと、左右の建物の壁躯体間の下部を除く目地部を覆う後端部が他方の建物の壁躯体にヒンジ部材で枢支され遊端部が一方の建物の壁躯体によって内側方向に回動可能に取付けられた壁用目地プレートと、この壁用目地プレートの下端部に上下移動可能に取付けられた下端部が床用目地プレートと当接する可動壁用目地プレートと、床用目地プレートの遊端部が上方へ回動し可動壁用目地プレートの一方の建物側が上昇すると他方の建物側も上昇させてほぼ水平状態で上昇させることができる可動壁用目地プレート水平移動機構とで目地装置を構成している。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は目地部を介した左右の建物の床および壁面部分の目地部を覆う目地装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の目地装置は、目地部を介した左右の建物の一方の建物の目地部側床躯体に反目地部側が傾斜面に形成されたスライド凹部と、このスライド凹部を遊端部が覆い、後端部が前記左右の建物の他方の建物の目地部側床躯体に遊端部が上下方向に回動可能に支持具で支持された床用目地プレートと、前記左右の建物の壁躯体間の下部を除く目地部を覆う後端部が他方の建物の壁躯体にヒンジ部材で枢支され、遊端部が一方の建物の壁躯体によって内側方向に回動可能に取付けられた壁用目地プレートと、この壁用目地プレートの下端部に上下移動可能に取付けられた下端部が前記床用目地プレートと当接する可動壁用目地プレートとで構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の目地装置は地震等によって目地部が狭くなるように揺れ動いた場合、床用目地プレートの遊端部が上方へ回動するため、該床用目地プレートの遊端部側の可動壁用目地プレートを押し上げる。
このため、可動壁用目地プレートには回動させる力が加わり、スムーズに可動壁用目地プレートが上方へ移動できず、損傷させてしまうという欠点があった。
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、床用目地プレートの遊端部が上方へ回動しても、可動壁用目地プレートをほぼ水平状態で上昇できるようにして、損傷を効率よく阻止することができる目地装置を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は目地部を介した左右の建物の、一方の建物の目地部側床躯体に反目地部側が傾斜面に形成されたスライド凹部と、このスライド凹部を遊端部が覆い、後端部が前記左右の建物の他方の建物の目地部側床躯体に遊端部が上下方向に回動可能に支持具で支持された床用目地プレートと、前記左右の建物の壁躯体間の下部を除く目地部を覆う後端部が他方の建物の壁躯体にヒンジ部材で枢支され、遊端部が一方の建物の壁躯体によって内側方向に回動可能に取付けられた壁用目地プレートと、この壁用目地プレートの下端部に上下移動可能に取付けられた下端部が前記床用目地プレートと当接する可動壁用目地プレートと、前記床用目地プレートの遊端部が上方へ回動し、前記可動壁用目地プレートの一方の建物側が上昇すると他方の建物側も上昇させて、ほぼ水平状態で上昇させることができる可動壁用目地プレート水平移動機構とで目地装置を構成している。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0008】
図1ないし図8に示す本発明の第1の実施の形態において、1は目地部2を介した左右の建物3、3の床目地部2aおよび壁目地部2bを覆う本発明の目地装置で、この目地装置1は前記左右の建物3、3の一方の建物3の目地部側床躯体4に反目地部側が傾斜面5に形成されたスライド凹部6と、前記左右の建物3、3の他方の建物3の目地部側床躯体4に形成された床用目地プレート支持凹部7と、この床用目地プレート支持凹部7に後端部が支持され、遊端部が前記スライド凹部6を覆う先端部の下部が傾斜面8の床用目地プレート9と、この床用目地プレート9の後端部を遊端部が上下方向に回動可能に支持する、前記床用目地プレート支持凹部7に固定された複数個の逆L字状の支持片10および、該支持片10がそれぞれ挿入される床用目地プレート9の後端部寄りの部位に形成された支持片挿入凹部11とからなる支持具12と、前記左右の建物3、3の壁目地部2bの下部を除く部位を覆う後端部が他方の建物3の壁躯体13にヒンジ部材14で枢支され、遊端部が一方の建物3のスライド凹部15が形成された壁躯体13によって内側方向にだけ回動可能に取付けられた先端部の背面が傾斜面16の筒状の壁用目地プレート17と、この壁用目地プレート17の下端部内に上下移動可能に取付けられた下端部が前記床用目地プレート9と当接する可動壁用目地プレート18と、前記壁用目地プレート17の遊端部を常時一方の建物3の壁躯体13に当接するように付勢する付勢スプリング19と、前記床用目地プレート9の遊端部が上方へ回動し、前記可動壁用目地プレート18の一方の建物3側が上昇すると他方の建物3側も上昇させて、ほぼ水平状態で上昇させることができる可動壁用目地プレート水平移動機構20とで構成されている。
【0009】
前記可動壁用目地プレート水平移動機構20は、前記床用目地プレート9の前記一方の建物3の目地部側の床躯体4寄りの部位、本発明の実施の形態では該目地部側の床躯体4と当接する部位に、床用目地プレート9の遊端部が上下方向に回動するように移動した場合に、目地部側床躯体4によって回動するように枢支ピン21で枢支された作動アーム22と、前記床用目地プレート9の後端部寄りの部位で、前記可動壁用目地プレート18の下端部を上方へ押し上げられるように枢支ピン23によって回動可能に取付けられた押し上げアーム24と、前記作動アーム22が回動すると前記押し上げアーム24が上方へ突出するように回動させるように一端部が作動アーム22に取付けられ、他端部が押し上げアーム24に取付けられたワイヤー、バー等の作動杆25とで構成されている。
【0010】
上記構成の目地装置1は、通常時は床目地部2aおよび壁目地部2bは床用目地プレート9および壁用目地プレート17と可動壁用目地プレート18で覆われた状態となっている。
地震等によって左右の建物3、3が揺れ動いて、床目地部2aおよび壁目地部2bが狭くなった場合、図5および図6に示すように床用目地プレート9の遊端部がスライド凹部6の傾斜面5上をスライド移動し、上方へ回動するとともに、可動壁用目地プレート水平機構20の作動アーム22が一方の建物3の目地部側の床躯体4によって矢印方向に回動し、作動杆25を引張り、押し上げアーム24を押し上げ方向に回動させる。
この時、壁用目地プレート17の遊端部が一方の建物3の壁躯体13によって内側方向に回動されるとともに、可動壁用目地プレート18の下端部が床用目地プレート9の遊端部側と押し上げアーム24によってほぼ水平状態で押し上げ、損傷することなく揺れ動きを吸収する。
揺れ動きが停止すると、床用目地プレート9は自重により元の状態に戻るとともに、壁用目地プレート17は付勢スプリング19の付勢力により、元の状態に戻る。
また、可動壁用目地プレート18は自重により、元の状態に自動的に戻る。
【0011】
地震等によって左右の建物3、3が揺れ動いて、床目地部2aおよび壁目地部2bが広くなった場合、図7および図8に示すように床用目地プレート9の遊端部がスライド凹部6上をスライド移動するとともに、壁用目地プレート17および可動壁用目地プレート18の遊端部がスライド凹部15をスライド移動して、その揺れ動きを吸収し、揺れ動きが停止すると自動的に元の状態に戻る。
【0012】
【発明の異なる実施の形態】
次に、図9ないし図17に示す本発明の異なる実施の形態につき説明する。なお、これらの本発明の異なる実施の形態の説明に当って、前記本発明の第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0013】
図9ないし図11に示す本発明の第2の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、スライド凹部6をカバー材26で覆い、床用目地プレート9の遊端部にカバープレート27をヒンジ部材28で回動可能に取付けるとともに、壁用目地部2bの幅寸法の壁用目地プレート17Aおよび可動壁用目地プレート18Aを用いた点で、このように構成した目地装置1Aにしても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0014】
図12ないし図14に示す本発明の第3の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、床用目地プレート9の後端部を床用目地プレート支持凹部を形成することなく、他方の目地部側の床躯体4に支持具としてのヒンジ部材29を用いて取付けるとともに、両端部が左右の建物3、3の壁躯体13、13に支持される筒状の壁用目地プレート17Bと、この壁用目地プレート17Bを常時壁躯体13、13に当接するように付勢する付勢スプリング30を用いた複数個の取付金具31と、前記壁用目地プレート17Bの下部両端部に凹状に形成されたレール32、32にスライド移動可能に取付けられた可動壁用目地プレート18Bとを用いた点で、このように構成した目地装置1Bにしても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0015】
図15ないし図17に示す本発明の第4の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、他方の建物3の目地部側の床躯体4に目地部方向に突出するように固定された支持部材33と、この支持部材33の先端部に後部寄りの部位が枢支ピン34で枢支された先端部が可動壁用目地プレート18の下面と当接する押し上げアーム35と、この押し上げアーム35の後端部を床用目地プレート9が回動する場合に回動方向に移動する下部後端部に係止する係止片36とからなる可動壁用目地プレート水平移動機構20Aを用いた点で、このように構成した目地装置1Cにしても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0016】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0017】
(1)目地部を介した左右の建物の、一方の建物の目地部側床躯体に反目地部側が傾斜面に形成されたスライド凹部と、このスライド凹部を遊端部が覆い、後端部が前記左右の建物の他方の建物の目地部側床躯体に遊端部が上下方向に回動可能に支持具で支持された床用目地プレートと、前記左右の建物の壁躯体間の下部を除く目地部を覆う後端部が他方の建物の壁躯体にヒンジ部材で枢支され、遊端部が一方の建物の壁躯体によって内側方向に回動可能に取付けられた壁用目地プレートと、この壁用目地プレートの下端部に上下移動可能に取付けられた下端部が前記床用目地プレートと当接する可動壁用目地プレートと、前記床用目地プレートの遊端部が上方へ回動し、前記可動壁用目地プレートの一方の建物側が上昇すると他方の建物側も上昇させて、ほぼ水平状態で上昇させることができる可動壁用目地プレート水平移動機構とで構成されているので、床用目地プレートの遊端部が上方へ回動した場合、可動壁用目地プレート水平移動機構によって、壁用目地プレートの下端部にスライド移動可能に取付けられた可動壁用目地プレートをほぼ水平状態で上方へ移動させることができる。
したがって、可動壁用目地プレートがスムーズに上方へスライド移動し、損傷するのを確実に阻止することができる。
【0018】
(2)前記(1)によって、可動壁用目地プレート水平移動機構は床用目地プレートの回動によって自動的に作動させることができる。
したがって、確実に作動させることができる。
【0019】
(3)請求項2も前記(1)、(2)と同様な効果が得られるとともに、可動壁用目地プレートの自重によって、可動壁用目地プレート水平移動機構を元の状態に自動的に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の平面図。
【図2】図1の2−2線に沿う断面図。
【図3】図1の3−3線に沿う断面図。
【図4】可動壁用目地プレート水平移動機構の説明図。
【図5】目地部が狭くなった状態の平面図。
【図6】図5の6−6線に沿う断面図。
【図7】目地部が広くなった状態の平面図。
【図8】図7の8−8線に沿う断面図。
【図9】本発明の第2の実施の形態の平面図。
【図10】図9の10−10線に沿う断面図。
【図11】図10の11−11線に沿う断面図。
【図12】本発明の第3の実施の形態の平面図。
【図13】図12の13−13線に沿う断面図。
【図14】図13の14−14線に沿う断面図。
【図15】本発明の第4の実施の形態の平面図。
【図16】図15の16−16線に沿う断面図。
【図17】目地部が狭くなった状態の断面図。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C:目地装置、
2:目地部、 3:建物、
4:床躯体、 5:傾斜面、
6:スライド凹部、
7:床用目地プレート支持凹部、
8:傾斜面、 9:床用目地プレート、
10:支持片、 11:支持片挿入凹部、
12:支持具、 13:壁躯体、
14:ヒンジ部材、 15:スライド凹部、
16:傾斜面、
17、17A、17B:壁用目地プレート、
18、18A、18B:可動壁用目地プレート、
19:付勢スプリング、
20、20A:可動壁用目地プレート水平移動機構、
21:枢支ピン、 22:作動アーム、
23:枢支ピン、 24:押し上げアーム、
25:作動杆、 26:カバー材、
27:カバープレート、 28:ヒンジ部材、
29:ヒンジ部材、 30:付勢スプリング、
31:取付金具、 32:レール、
33:支持部材、 34:枢支ピン、
35:押し上げアーム、 36:係止片。
Claims (2)
- 目地部を介した左右の建物の、一方の建物の目地部側床躯体に反目地部側が傾斜面に形成されたスライド凹部と、このスライド凹部を遊端部が覆い、後端部が前記左右の建物の他方の建物の目地部側床躯体に遊端部が上下方向に回動可能に支持具で支持された床用目地プレートと、前記左右の建物の壁躯体間の下部を除く目地部を覆う後端部が他方の建物の壁躯体にヒンジ部材で枢支され、遊端部が一方の建物の壁躯体によって内側方向に回動可能に取付けられた壁用目地プレートと、この壁用目地プレートの下端部に上下移動可能に取付けられた下端部が前記床用目地プレートと当接する可動壁用目地プレートと、前記床用目地プレートの遊端部が上方へ回動し、前記可動壁用目地プレートの一方の建物側が上昇すると他方の建物側も上昇させて、ほぼ水平状態で上昇させることができる可動壁用目地プレート水平移動機構とからなることを特徴とする目地装置。
- 可動壁用目地プレート水平機構は床用目地プレートの一方の建物の目地部側床躯体寄りの部位に、該床用目地プレートの遊端部が上下方向へ回動するように移動した場合に、該目地部側床躯体によって回動するように枢支された作動アームと、前記床用目地プレートの後端部寄りの部位で可動壁用目地プレートの下端部を上方へ押し上げるように回動可能に取付けられた押し上げアームと、前記作動アームが回動すると前記押し上げアームが上方へ突出するように回動させることができるワイヤー、バー等の作動杆とからなることを特徴とする請求項1記載の目地装置。
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JP2003026698A JP3854932B2 (ja) | 2003-02-04 | 2003-02-04 | 目地装置 |
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Cited By (3)
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JP2014055444A (ja) * | 2012-09-12 | 2014-03-27 | Dooei Gaiso Kk | 目地装置 |
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2003
- 2003-02-04 JP JP2003026698A patent/JP3854932B2/ja not_active Expired - Lifetime
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