JP2004238289A - 血栓形成抑制剤及び機能性食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】血栓により発生する疾患の予防に用いることができる血栓形成抑制剤及び機能性食品の提供。
【解決手段】プロアントシアニジンを含む血栓形成抑制剤・血小板凝集抑制剤およびこれらの薬剤を含む機能性食品。プロアントシアニジンとしては、ブドウ種子由来のものが好適に使用できる。本発明の製剤および機能性食品は、血栓による循環不全又は血管の閉塞が関与する疾患、例えば、脳梗塞、脳血管性痴呆、一過性脳虚血発作等の脳血管疾患、心筋梗塞、狭心症等の虚血性心疾患、又は慢性動脈閉塞症、間歇性跛行、四肢のしびれ、難聴、疼痛等の末梢疾患等の治療又は予防に用いることができる他、いわゆる老人ぼけ等、血栓による循環不全が原因の一つとして関与すると考えられている症状の治療又は予防にも使用できる。
【選択図】 なし
【解決手段】プロアントシアニジンを含む血栓形成抑制剤・血小板凝集抑制剤およびこれらの薬剤を含む機能性食品。プロアントシアニジンとしては、ブドウ種子由来のものが好適に使用できる。本発明の製剤および機能性食品は、血栓による循環不全又は血管の閉塞が関与する疾患、例えば、脳梗塞、脳血管性痴呆、一過性脳虚血発作等の脳血管疾患、心筋梗塞、狭心症等の虚血性心疾患、又は慢性動脈閉塞症、間歇性跛行、四肢のしびれ、難聴、疼痛等の末梢疾患等の治療又は予防に用いることができる他、いわゆる老人ぼけ等、血栓による循環不全が原因の一つとして関与すると考えられている症状の治療又は予防にも使用できる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血栓形成抑制剤・血小板凝集抑制剤およびそれらを含む機能性食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
血栓は発症する部位によっては心筋梗塞や脳梗塞等の重篤な疾患を引き起こす。先進国の死因の中で前述に代表される心疾患及び脳血管疾患は悪性新生物と並んで高率であり、それらの発症には動脈硬化の進展と密接に関連していることが明らかにされている。日本においては心疾患と脳血管疾患を併せた死因率は悪性新生物のそれを上回り第一位である。その発症過程は主に▲1▼過度な血中コレステロール濃度上昇の継続(高脂血症、高コレステロール血症)▲2▼動脈内膜内側への泡沫細胞蓄積によるプラークの形成と進展(動脈硬化症)▲3▼プラークの破裂に伴う血栓形成と血管閉塞(心疾患、脳血管疾患等)に大別される。
【0003】
血栓が形成される過程は、プラークの破裂等さまざまな原因によって活性化された血小板の血管内膜への粘着と凝集による血小板血栓、次いでフィブリノーゲン等の種々の凝固系因子が関与するフィブリン血栓へと進行する。健康な血管内ではフィブリン血栓はプラスミンの働きで溶解する(血栓溶解)。
心疾患、脳血管疾患等を引き起こす重大な血栓は血流のうっ帯下で形成されるフィブリン主体の血栓とは機序の点で異なり、比較的速く豊富な血流の存在下で形成されていると考えられる。血流下では、凝固因子は活性化されても血流によって希釈されてしまうため効率的に血栓形成に至らない。損傷血管壁に粘着し、凝集して局所濃度を高める成分である血小板が閉塞血栓の形成においてより重要な役割を果たす。
血小板凝集抑制作用、血液凝固阻害作用あるいは血栓溶解作用を有する薬剤は、血栓形成抑制剤として有用である。このため、食品や医薬品の分野においては、安全性が高く、安価で実用性の高い血栓形成抑制剤が求められている。
【0004】
ところで、動物性脂肪の摂取量と虚血性心疾患による死亡率との間には、正の相関関係がある。しかしフランス人は、高脂肪、高カロリーの食事を摂っているにも関わらず同様の食事を摂っている他の諸国民に比べ虚血性心疾患による死亡率が低いことが疫学的に知られている。このいわゆる「フレンチ・パラドクス(French Paradox)」といわれる現象は、世界保健機構(WHO)による大規模な調査によっても裏付けされたが、その後、動物性脂肪の摂取量からワインの消費量にある係数をかけてさしひいてみると、フランス人の場合を含めて極めて高い相関関係があることが明らかにされた(非特許文献1参照)。換言すれば、大量の動物性脂肪を摂取したとしてもワインを摂取していれば、虚血性心疾患の発症リスクが低減されるのである。
その後、作用機序に関する研究が進み、ワイン中に含まれるポリフェノール類の優れた高コレステロール血症予防作用が明らかにされた(非特許文献2参照)。ポリフェノール類に関しては、ポリフェノール類からなる血液凝固阻害物質(特許文献1参照)・血小板凝固阻害剤(特許文献2参照)・生体内脂質代謝制御剤(特許文献3参照)、プロアントシアニジンを有効成分とするリポプロテイン(a)低下剤(特許文献4参照)・肥満抑制剤(特許文献5参照)が知られている。
【非特許文献1】
Lancet, 339, 1523〜1526, 1992
【非特許文献2】
日本栄養食糧学会誌、39巻、No.6、495〜500、1986
【特許文献1】
特開平8−73365
【特許文献2】
特開平11−60591
【特許文献3】
特開平10−330278
【特許文献4】
特開平8−225453
【特許文献5】
特開平9−291039
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、血栓により発生する疾患の予防に用いることができる血栓形成抑制剤・血小板凝集抑制剤、ならびに該薬剤を含む機能性食品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、He−Neレーザー惹起マウス頚動脈血栓形成法にて、プロアントシアニジンが血栓形成抑制作用を有することを見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、主としてプロアントシアニジンを含む血栓形成抑制剤または血小板凝集抑制剤、ならびに該薬剤を含む機能性食品に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の血栓形成抑制剤または血小板凝集抑制剤(以下「本発明の製剤」という)は、有効成分としてプロアントシアニジンを含む。
実施例に記載のとおり、プロアントシアニジンは、血流下における血栓形成抑制作用を示した。これは、プロアントシアニジンが有する血小板凝集抑制作用に基づくものと考えられる。
プロアントシアニジンとは、各種植物体中に存在する縮合型タンニン、すなわちフラバン−3−オールまたはフラバン−3,4−ジオールを構成単位として重合により結合した化合物群であって、酸処理によりシアニジン、デルフィニジン、ペラルゴニジン等のアントシアニジンを生成するものである。本発明のプロアントシアニジンには、上記構成単位の2量体、3量体、4量体さらに30量体以上の高分子のプロシアニジン、プロデルフィニジン、プロペラルゴニジン等のプロアントシアニジンおよびそれらの立体異性体もしくは没食子酸エステルやカフェ酸エステル等の各種誘導体が含まれる。本発明の好適なプロアントシアニジンは、没食子酸エステルであって、一分子当たり1〜10個、好ましくは1〜2個の没食子酸エステルである。
プロアントシアニジンとしては市販品 例えばブドウ種子を原料とする商品名「グラヴィノール」(キッコーマン(株))、りんご未熟果を原料とする商品名「アップルフェノン」(ニッカウヰスキー(株))、海岸松の樹皮を原料とする商品名「ピクノジェノール」(ホーファーリサーチ社(スイス))等が使用できる。また、化学的もしくは酵素的合成法、植物体や微生物体からの抽出法、発酵法さらにはこれらの組合せ法などにより得られたプロアントシアニジンを使用してもよい。 プロアントシアニジンを抽出するための植物体としては、ブドウ、クランベリー、カカオ、リンゴ、小豆、柿、キャベツ、大麦、麦芽、クルミ、アーモンド、カカオ、杉、桧、松、栃、樫等が利用できる。プロアントシアニジンが得られる限りは、植物体のどの部分を抽出してもよく、例えば、花、実、種子、果実もしくはこれらの果肉または皮類、および根、樹木、樹皮、葉などの組織が使用できる。植物体は、乾燥したもの、生のもの、発酵させたものの何れでもよい。更に、果実のジュース類もしくは果実酒、ビール類、またはそれらの製造の際副産物として生成する粕類、または植物体の加工品なども挙げられる。プロアントシアニジンの含有量が高いという点で、植物体としては、ブドウの種子または皮が好適である。
植物体からプロアントシアニジンを抽出する場合は、各種植物体もしくはその破砕物などを、水又は溶媒を用いて抽出処理することにより粗プロアントシアニジンが得られる。得られた粗プロアントシアニジンをさらに吸着剤処理法、膜分離法、溶剤分別法などの精製法に供することにより、高純度プロアントシアニジンを得ることができる。例えば、ブドウ果実の種子、果皮または搾汁粕を冷水、熱水、含水エタノール、エタノールにて処理することにより、粗プロアントシアニジンが得られる。さらに吸着クロマトグラフィーに供して分子量による吸着分配を行なうには、セファデックスLH−20(米国ファルマシア製)、ダイヤイオンHP20(三菱化成工業製)、トヨパールHW40F(東ソー製)、シリカゲルC18(ダイソー製)などのクロマトグラフィーに供して、水及び適当な溶媒で吸脱着工程を一回または複数回おこなえば、高純度プロアントシアニジンが得られる。また、植物体を原料とした果実酒、ビールなどの二次加工品をプロアントシアニジンの選択的吸着剤で処理して、該区分を濃縮し、さらに向流分配法、吸着クロマトグラフィーなどにより分別精製することによってもプロアントシアニジンが得られる。さらに微生物発酵に供してプロアントシアニジン以外の不純物を選択的に除去することによって、より高純度のプロアントシアニジンが得られる。
抽出に使用する溶媒は、なんら限定されるものではないが、冷水、熱水、低級アルコール、アセトン、アルキルケトン、酢酸、酢酸エチル、n−ヘキサン、液体二酸化炭素等が挙げられ、特に含水低級アルコールおよび含水アセトンが好適である。これらの溶媒を2種類以上混合してもよく、抽出温度は含水低級アルコールの場合は室温から沸点が好適である。
発酵に使用する微生物は、食品用途であれば特に限定されるものではないが、プロアントシアニジン存在下であることを考慮すれば酵母が特に望ましい。
【0008】
植物体などから得られるプロアントシアニジンは水溶性の粉末状または液状であり、プロアントシアニジン含量は、熱水抽出により得られた粗プロアントシアニジンにおいて1%〜40%、含水エタノール抽出により得られた粗プロアントシアニジンにおいて40%〜98%、含水エタノール抽出後に吸着クロマトグラフィー精製により得られた高純度プロアントシアニジンにおいて70%〜100%、さらに微生物精製を経たより高純度プロアントシアニジンにおいて75〜100%である。これらのプロアントシアニジンには一分子当たり1〜10個の没食子酸エステルに代表される各種誘導体が含まれている。
以上のようにして得られるプロアントシアニジンを用いて本発明の製剤を調製するには、プロアントシアニジンをそのまま若しくは公知の医薬用担体と共に製剤化すればよい。
本発明の製剤は、一般に使用される添加剤、担体、助剤等とともに製剤化することができ、常法に従って経口、非経口の製品として、医薬品の分野で利用することができる。 経口剤としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤、ドリンク剤等が、非経口剤としては無菌溶液剤、懸濁液剤等の注射剤、軟膏剤、クリーム、水剤等の外用剤等が挙げられる。
製剤化に当り、錠剤、カプセル剤等に混和される佐薬としては次のようなものが挙げられる。 すなわち、デキストリン、セルロース等の賦形剤、ゼラチン、アラビアゴム、コーンスターチ等の統合剤、ステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤、ゼラチン化澱粉、アルギン酸等の膨化剤、ショ糖、乳糖、サッカリン等の甘味料、ペパーミント、ブドウ、オレンジ、レモン等の香料等である。 また、カプセル剤の場合は、上記の材料に加えて油脂のような液体担体を含有させることもできる。
更に、他の材料を被覆剤として又は製剤の物理的形態を変化させるために含有させることができ、例えば、錠剤はセラツク、砂糖で被覆させることができるし、シロップ又はエリキシルは活性化合物として、ショ糖は甘味料として、メチルパラベン又はプロピルパラベンは防腐剤として、ペパーミント、ブドウ、オレンジ、レモン香味等は香料としてそれぞれ含有させることができる。
注射剤のための無菌組成物は、プロアントシアニジンを、注射用水や大豆油、ゴマ油、椰子油等のような天然植物油又はエチルオレエートのような合成脂肪ビヒクルに溶解又は懸濁させる通常の方法によって処方することができる。 この注射剤においては、防腐剤、酸化防止剤、緩衝剤等は必要に応じて配合することができる。
そして、プロアントシアニジンを有効成分とする血栓形成抑制剤を使用する場合のプロアントシアニジンの投与量は、プロアントシアニジン乾燥重量として0.1〜200mg/kg/体重を一日一回もしくは数回投与する量、すなわち0.1〜600mg/kg/体重/日程度の投与量とすればよい。
本発明の製剤の適応症は、血栓による循環不全又は血管の閉塞が関与する疾患である限り特に限定されないが、脳梗塞、脳血管性痴呆、一過性脳虚血発作等の脳血管疾患、心筋梗塞、狭心症等の虚血性心疾患、又は慢性動脈閉塞症、間歇性跛行、四肢のしびれ、難聴、疼痛等の末梢疾患等の治療又は予防に用いることができる他、いわゆる老人ぼけ等、血栓による循環不全が原因の一つとして関与すると考えられている症状の治療又は予防にも使用できる。
【0009】
本発明の製剤を飲食品原料に添加することにより、血栓形成抑制作用・血小板凝集抑制作用を有する機能性食品が得られる。本発明の機能性食品の形態としては、特に限定されないが、本発明の血栓形成抑制剤の形態として例示した経口剤としての錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤、ドリンク剤等の他、プロアントシアニジンを添加できるものであれば穀類、パン、ビスケット、シリアル、麺類をはじめとするでんぷん系食品、あるいはキャンディー、ガム、アイスクリーム、乳製品、茶飲料、ジュース、炭酸飲料、コーヒー飲料、調味料あるいは惣菜等の食品へ最後に添加したものなどいかなる飲食品にも適用することができる。
有効成分であるプロアントシアニジンの添加方法及び添加量は特に限定されず、各飲食品の特性、目的に応じ、適当な製造工程の段階で適宜添加すればよい。例えば、錠剤、ドリンク剤、ビスケット、シリアル、キャンディーなどではプロアントシアニジン含量で0.01%以上10%以下の範囲内で本発明のプロアントシアニジンを添加するのがこれらの食品の特性、旨み性、経済性の点から好ましい。
【0010】
本発明の機能性食品を摂取することにより、本発明の製剤の適応症として例示した前記各種疾患を治療若しくは予防することができ、又はその症状を緩和することができる。特に、本発明の機能性食品は、摂取者に対する負担が少なく日常的に摂取することが可能なので、前記各種疾患の予防のために摂取するのに特に適している。
【0011】
【実施例】
<実験例>
本発明を具体的に説明するため、以下に実験例を示す。実験例では、プロアントシアニジンの血栓形成に対する効果をHe−Neレーザー惹起頚動脈血栓形成マウスに対し、動脈注射および経口投与後の血栓形成傾向をコントロール投与群と比較することで行った。He−Neレーザー惹起マウス頚動脈血栓形成法は、易血栓性の指標として、C57BL/6マウスを用い、Kovacsらによって開発され、井尻らによって近年確立された(Microvasc. Res., 10, 107〜124, 1975、Blood Coagul Fibrinolysis, 13, 497〜504, 2002)。この方法ではこれまで抗血栓剤開発において不十分であった比較的早い血流下での血栓形成を評価することができるのみならず、生体の頚動脈を用いることによって、極めて自然な血栓形成のモデルを提供できる。これまでの抗血栓剤開発に見られた血栓形成モデルは、動脈に機械的狭窄と損傷を与えたり、薬物を投与することによって活性酸素を発生させ血管内皮細胞を剥離させることによって急激に血栓を形成させていたため、臨床でのメカニズムと異なる場合が多かった。しかし、He−Neレーザー惹起動脈血栓形成法では急激な血栓形成による血流の完全閉塞や血管内皮の剥離起こらず、臨床に近い自然な血栓を形成すると考えられる。
【0012】
実験動物:
8〜9週齢のオスC57BL/6マウスを購入し、日本クレア(株)の標準固形飼料を与え、明暗12時間、室温22.5±0.5℃、湿度55±5%で1週間飼育後実験に供した。水は水道水を用い自由に摂取させた。実験動物の取り扱いは、日本生理学会の「生理学領域における動物実験に関する基本方針」及び「神戸学院大学研究・教育遂行上の生命倫理に関する申し合わせ」に従った。
【0013】
薬剤:
プロアントシアニジンは含水エタノール抽出により得られた重量含量95%の粉末を用いた。麻酔剤として使用したSodium pentobarbitalはAbbott Lab. (USA)より購入した。血栓形成に用いたEvans BlueはMerck (Germany)より購入した。
【0014】
投与:
プロアントシアニジンはDimethylsulfoxideと生理食塩水を1:4の割合で混合した溶液に溶解した。動脈注射試験では、2及び20 mg/mlに溶解したプロアントシアニジンを、麻酔したマウスの左大腿動脈に留置したポリエチレンチューブより注入して行った。血栓形成傾向の測定は、投与5分後に行った。経口1回投与試験では、20・mg/mlに溶解したものを、ゾンデを用い胃中へ投与して行った。2回投与試験では同濃度の溶液を最初の投与から60分後に投与した。血栓形成傾向の測定は、1回投与の場合投与90分後に、2回投与の場合第2回目投与の90分後に行った。また対照試験は溶媒を同様の方法で投与し行った。
【0015】
He−Neレーザー惹起頚動脈血栓形成法:
血栓形成法は井尻他の方法に従って行った。麻酔したマウスの左大腿動脈にポリエチレンチューブ (PE10、Becton Dickinson and Company、USA) を留置した後、頸部を切開し左総頚動脈を露出させ顕微鏡 (Model CH−2、オリンパス (株) ) の37℃に加温した載物台上に固定した。その後、He−Neレーザー (Model NEO−50MS、日本科学エンジニアリング (株) )を露出させたマウス頚動脈に照射した。血栓形成は留置したチューブよりEvans Blueを動脈注射して開始させた。血栓形成過程は鏡筒上部に設置したCCDカメラ (Model TMC−7、竹中機器システム (株) ) を介してビデオ (Model SR−1750、日本ビクター (株) ) 録画するとともに、Evans Blue動注から10秒間隔で10分間、合計60枚の画像をパソコンに取り込んだ。
【0016】
血栓サイズの解析法と易血栓性 (血栓形成傾向)の評価:
取り込んだ画像を画像解析ソフトImage−Pro Plus (Media Cybernetics、USA) を用いて血栓サイズの算出を行った。画像に一定の輝度閾値を与えて血栓の面積を計測した後、この値に輝度閾値を乗じて積分光学濃度を算出し、これを血栓サイズの近似値とした。取り込んだ60枚の画像の血栓サイズを合算したものを易血栓性の指標とした。本評価法においては井尻他の用いたソフトImage AnalystをImage−Pro Plusに変えた。
統計処理:
統計学的有意差検定には3群間の比較ではANOVAを用い、post hocにはFisher PLSDを用いた。2群間の比較ではt検定を用いた。結果は平均値±標準誤差で表し、p<0.05を統計学的に有意差ありとした。
【図1】
<実験結果>
動脈注射試験:
プロアントシアニジンの動脈注射試験では、コントロール投与群と比較して、2 mg/kg 体重投与では効果は見られなかったが、20 mg/kg 体重投与では有意に血栓形成傾向が抑制された(図 1)。
経口投与試験:
経口投与試験(200 mg/kg体重)では、コントロール投与群と比較して1回投与においては効果が見られなかったが(図 2)、60分間隔で2回投与を行うことで、血栓形成傾向は有意に抑制された(図 3)。
<プロアントシアニジンの製造例>
有賀らが開発した方法(特許1643101、特許2694748)および本発明者らが開発した方法(特開平11−080148)に従って行なった。すなわち、ブドウ種子100kgを原料とし、75%エタノール水溶液(v/v)300Lを加え120分間還流抽出を行なった。種子をステンレスフィルターにて除去した後、減圧濃縮を行ない、濃縮液をスプレードライにて粉末化することにより本実験例で用いたプロアントシアニジン5kgを得た。その含量は95%であった。なお、プロアントシアニジンの定量は、Broadhurst と Jonesの方法(J. Sci. Food Agric., 29, 788〜794, 1978)により行った。すなわちプロアントシアニジン含有試料をバニリンで反応後、濃塩酸で処理してプロアントシアニジンを発色させ、波長500nmにおける吸光度の測定値と、(+)−カテキンを標準品として作成した検量線とからプロアントシアニジンを定量した。
<機能性食品の調整>
以下の通り、本発明の製剤としてプロアントシアニジンを含む機能性食品を調製した。
<錠剤タイプの内服剤または機能性食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン10mg、乳糖80mg、トウモロコシデンプン8mg、ステアリン酸マグネシウム2mg、以上を1錠分として常法により錠剤化した。この錠剤は、内服剤または機能性食品として使用できる。
【0017】
<乳化液剤タイプ内服剤または機能性食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン100mg、中鎖飽和脂肪酸トリグリセリド70mg、ビタミンE1mg、オレンジ油20mg、デカグリセリンモノステアレート30mg、グリセリン750mg、ブドウ糖10g、クエン酸1g、アスコルビン酸500mg、以上を水に加えて全量を100mlとし、常法により分散乳化処理して、内服用のプロアントシアニジン乳化液剤を得た。この液剤は、内服剤または機能性食品として使用できる。
【0018】
<硬質カプセルタイプ内服剤または機能性食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン10mg、バレイショデンプン6mg、軽質無水ケイ酸4mg、ステアリン酸カルシウム1mg、乳糖80mg、以上を1錠分として含むカプセルを常法により得た。
【0019】
<散剤及び顆粒剤タイプの内服剤または機能性食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン0.1g、トウモロコシデンプン1.1g、乳糖0.8g、以上を一包分とする散剤または顆粒剤を常法に従い調製した。この散剤または顆粒剤は内服剤または機能性食品として使用できる。
<注射剤>
本実験例で得たプロアントシアニジンを2%、界面活性剤8%、生理食塩水90%、以上を重量比で含む混合液を加熱滅菌して注射剤とした。
【0020】
<シリアルタイプ健康志向食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン25g、薄力粉890g、グラニュー糖80g、炭酸カルシウム5gを粉体均一混合後、エクストルーダーを用い常法によりシリアルを得た。このシリアルは、継続的摂取が可能な機能性食品として使用できる。
【0021】
<キャンディータイプ健康志向食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン5g、砂糖43g、水飴42g、水5g、果汁2g、増粘剤2g、アスコルビン酸1g、香料0.1g、ビタミンE0.1gを常法に従い、5g/個のキャンディーを得た。
<実施例8(飲料タイプ健康志向食品)>
本実験例で得たプロアントシアニジン15g、オレンジジュース(果汁100%)985gをミキサーにて混合して均一な飲料を得た。
【0022】
【発明の効果】
本発明により、プロアントシアニジンを含む血栓形成抑制剤・血小板凝集抑制剤、ならびに該薬剤を含む機能性食品が得られた。本発明の製剤および機能性食品は、血栓により発生する疾患の予防又は治療のために継続的に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロアントシアニジンの動脈注射による血栓形成抑制効果を示す図。
【図2】プロアントシアニジンの1回の経口投与試験における血栓形成を示す図。
【図3】プロアントシアニジンの2回の経口投与試験における血栓形成抑制効果を示す図。
【発明の属する技術分野】
本発明は、血栓形成抑制剤・血小板凝集抑制剤およびそれらを含む機能性食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
血栓は発症する部位によっては心筋梗塞や脳梗塞等の重篤な疾患を引き起こす。先進国の死因の中で前述に代表される心疾患及び脳血管疾患は悪性新生物と並んで高率であり、それらの発症には動脈硬化の進展と密接に関連していることが明らかにされている。日本においては心疾患と脳血管疾患を併せた死因率は悪性新生物のそれを上回り第一位である。その発症過程は主に▲1▼過度な血中コレステロール濃度上昇の継続(高脂血症、高コレステロール血症)▲2▼動脈内膜内側への泡沫細胞蓄積によるプラークの形成と進展(動脈硬化症)▲3▼プラークの破裂に伴う血栓形成と血管閉塞(心疾患、脳血管疾患等)に大別される。
【0003】
血栓が形成される過程は、プラークの破裂等さまざまな原因によって活性化された血小板の血管内膜への粘着と凝集による血小板血栓、次いでフィブリノーゲン等の種々の凝固系因子が関与するフィブリン血栓へと進行する。健康な血管内ではフィブリン血栓はプラスミンの働きで溶解する(血栓溶解)。
心疾患、脳血管疾患等を引き起こす重大な血栓は血流のうっ帯下で形成されるフィブリン主体の血栓とは機序の点で異なり、比較的速く豊富な血流の存在下で形成されていると考えられる。血流下では、凝固因子は活性化されても血流によって希釈されてしまうため効率的に血栓形成に至らない。損傷血管壁に粘着し、凝集して局所濃度を高める成分である血小板が閉塞血栓の形成においてより重要な役割を果たす。
血小板凝集抑制作用、血液凝固阻害作用あるいは血栓溶解作用を有する薬剤は、血栓形成抑制剤として有用である。このため、食品や医薬品の分野においては、安全性が高く、安価で実用性の高い血栓形成抑制剤が求められている。
【0004】
ところで、動物性脂肪の摂取量と虚血性心疾患による死亡率との間には、正の相関関係がある。しかしフランス人は、高脂肪、高カロリーの食事を摂っているにも関わらず同様の食事を摂っている他の諸国民に比べ虚血性心疾患による死亡率が低いことが疫学的に知られている。このいわゆる「フレンチ・パラドクス(French Paradox)」といわれる現象は、世界保健機構(WHO)による大規模な調査によっても裏付けされたが、その後、動物性脂肪の摂取量からワインの消費量にある係数をかけてさしひいてみると、フランス人の場合を含めて極めて高い相関関係があることが明らかにされた(非特許文献1参照)。換言すれば、大量の動物性脂肪を摂取したとしてもワインを摂取していれば、虚血性心疾患の発症リスクが低減されるのである。
その後、作用機序に関する研究が進み、ワイン中に含まれるポリフェノール類の優れた高コレステロール血症予防作用が明らかにされた(非特許文献2参照)。ポリフェノール類に関しては、ポリフェノール類からなる血液凝固阻害物質(特許文献1参照)・血小板凝固阻害剤(特許文献2参照)・生体内脂質代謝制御剤(特許文献3参照)、プロアントシアニジンを有効成分とするリポプロテイン(a)低下剤(特許文献4参照)・肥満抑制剤(特許文献5参照)が知られている。
【非特許文献1】
Lancet, 339, 1523〜1526, 1992
【非特許文献2】
日本栄養食糧学会誌、39巻、No.6、495〜500、1986
【特許文献1】
特開平8−73365
【特許文献2】
特開平11−60591
【特許文献3】
特開平10−330278
【特許文献4】
特開平8−225453
【特許文献5】
特開平9−291039
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、血栓により発生する疾患の予防に用いることができる血栓形成抑制剤・血小板凝集抑制剤、ならびに該薬剤を含む機能性食品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、He−Neレーザー惹起マウス頚動脈血栓形成法にて、プロアントシアニジンが血栓形成抑制作用を有することを見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、主としてプロアントシアニジンを含む血栓形成抑制剤または血小板凝集抑制剤、ならびに該薬剤を含む機能性食品に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の血栓形成抑制剤または血小板凝集抑制剤(以下「本発明の製剤」という)は、有効成分としてプロアントシアニジンを含む。
実施例に記載のとおり、プロアントシアニジンは、血流下における血栓形成抑制作用を示した。これは、プロアントシアニジンが有する血小板凝集抑制作用に基づくものと考えられる。
プロアントシアニジンとは、各種植物体中に存在する縮合型タンニン、すなわちフラバン−3−オールまたはフラバン−3,4−ジオールを構成単位として重合により結合した化合物群であって、酸処理によりシアニジン、デルフィニジン、ペラルゴニジン等のアントシアニジンを生成するものである。本発明のプロアントシアニジンには、上記構成単位の2量体、3量体、4量体さらに30量体以上の高分子のプロシアニジン、プロデルフィニジン、プロペラルゴニジン等のプロアントシアニジンおよびそれらの立体異性体もしくは没食子酸エステルやカフェ酸エステル等の各種誘導体が含まれる。本発明の好適なプロアントシアニジンは、没食子酸エステルであって、一分子当たり1〜10個、好ましくは1〜2個の没食子酸エステルである。
プロアントシアニジンとしては市販品 例えばブドウ種子を原料とする商品名「グラヴィノール」(キッコーマン(株))、りんご未熟果を原料とする商品名「アップルフェノン」(ニッカウヰスキー(株))、海岸松の樹皮を原料とする商品名「ピクノジェノール」(ホーファーリサーチ社(スイス))等が使用できる。また、化学的もしくは酵素的合成法、植物体や微生物体からの抽出法、発酵法さらにはこれらの組合せ法などにより得られたプロアントシアニジンを使用してもよい。 プロアントシアニジンを抽出するための植物体としては、ブドウ、クランベリー、カカオ、リンゴ、小豆、柿、キャベツ、大麦、麦芽、クルミ、アーモンド、カカオ、杉、桧、松、栃、樫等が利用できる。プロアントシアニジンが得られる限りは、植物体のどの部分を抽出してもよく、例えば、花、実、種子、果実もしくはこれらの果肉または皮類、および根、樹木、樹皮、葉などの組織が使用できる。植物体は、乾燥したもの、生のもの、発酵させたものの何れでもよい。更に、果実のジュース類もしくは果実酒、ビール類、またはそれらの製造の際副産物として生成する粕類、または植物体の加工品なども挙げられる。プロアントシアニジンの含有量が高いという点で、植物体としては、ブドウの種子または皮が好適である。
植物体からプロアントシアニジンを抽出する場合は、各種植物体もしくはその破砕物などを、水又は溶媒を用いて抽出処理することにより粗プロアントシアニジンが得られる。得られた粗プロアントシアニジンをさらに吸着剤処理法、膜分離法、溶剤分別法などの精製法に供することにより、高純度プロアントシアニジンを得ることができる。例えば、ブドウ果実の種子、果皮または搾汁粕を冷水、熱水、含水エタノール、エタノールにて処理することにより、粗プロアントシアニジンが得られる。さらに吸着クロマトグラフィーに供して分子量による吸着分配を行なうには、セファデックスLH−20(米国ファルマシア製)、ダイヤイオンHP20(三菱化成工業製)、トヨパールHW40F(東ソー製)、シリカゲルC18(ダイソー製)などのクロマトグラフィーに供して、水及び適当な溶媒で吸脱着工程を一回または複数回おこなえば、高純度プロアントシアニジンが得られる。また、植物体を原料とした果実酒、ビールなどの二次加工品をプロアントシアニジンの選択的吸着剤で処理して、該区分を濃縮し、さらに向流分配法、吸着クロマトグラフィーなどにより分別精製することによってもプロアントシアニジンが得られる。さらに微生物発酵に供してプロアントシアニジン以外の不純物を選択的に除去することによって、より高純度のプロアントシアニジンが得られる。
抽出に使用する溶媒は、なんら限定されるものではないが、冷水、熱水、低級アルコール、アセトン、アルキルケトン、酢酸、酢酸エチル、n−ヘキサン、液体二酸化炭素等が挙げられ、特に含水低級アルコールおよび含水アセトンが好適である。これらの溶媒を2種類以上混合してもよく、抽出温度は含水低級アルコールの場合は室温から沸点が好適である。
発酵に使用する微生物は、食品用途であれば特に限定されるものではないが、プロアントシアニジン存在下であることを考慮すれば酵母が特に望ましい。
【0008】
植物体などから得られるプロアントシアニジンは水溶性の粉末状または液状であり、プロアントシアニジン含量は、熱水抽出により得られた粗プロアントシアニジンにおいて1%〜40%、含水エタノール抽出により得られた粗プロアントシアニジンにおいて40%〜98%、含水エタノール抽出後に吸着クロマトグラフィー精製により得られた高純度プロアントシアニジンにおいて70%〜100%、さらに微生物精製を経たより高純度プロアントシアニジンにおいて75〜100%である。これらのプロアントシアニジンには一分子当たり1〜10個の没食子酸エステルに代表される各種誘導体が含まれている。
以上のようにして得られるプロアントシアニジンを用いて本発明の製剤を調製するには、プロアントシアニジンをそのまま若しくは公知の医薬用担体と共に製剤化すればよい。
本発明の製剤は、一般に使用される添加剤、担体、助剤等とともに製剤化することができ、常法に従って経口、非経口の製品として、医薬品の分野で利用することができる。 経口剤としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤、ドリンク剤等が、非経口剤としては無菌溶液剤、懸濁液剤等の注射剤、軟膏剤、クリーム、水剤等の外用剤等が挙げられる。
製剤化に当り、錠剤、カプセル剤等に混和される佐薬としては次のようなものが挙げられる。 すなわち、デキストリン、セルロース等の賦形剤、ゼラチン、アラビアゴム、コーンスターチ等の統合剤、ステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤、ゼラチン化澱粉、アルギン酸等の膨化剤、ショ糖、乳糖、サッカリン等の甘味料、ペパーミント、ブドウ、オレンジ、レモン等の香料等である。 また、カプセル剤の場合は、上記の材料に加えて油脂のような液体担体を含有させることもできる。
更に、他の材料を被覆剤として又は製剤の物理的形態を変化させるために含有させることができ、例えば、錠剤はセラツク、砂糖で被覆させることができるし、シロップ又はエリキシルは活性化合物として、ショ糖は甘味料として、メチルパラベン又はプロピルパラベンは防腐剤として、ペパーミント、ブドウ、オレンジ、レモン香味等は香料としてそれぞれ含有させることができる。
注射剤のための無菌組成物は、プロアントシアニジンを、注射用水や大豆油、ゴマ油、椰子油等のような天然植物油又はエチルオレエートのような合成脂肪ビヒクルに溶解又は懸濁させる通常の方法によって処方することができる。 この注射剤においては、防腐剤、酸化防止剤、緩衝剤等は必要に応じて配合することができる。
そして、プロアントシアニジンを有効成分とする血栓形成抑制剤を使用する場合のプロアントシアニジンの投与量は、プロアントシアニジン乾燥重量として0.1〜200mg/kg/体重を一日一回もしくは数回投与する量、すなわち0.1〜600mg/kg/体重/日程度の投与量とすればよい。
本発明の製剤の適応症は、血栓による循環不全又は血管の閉塞が関与する疾患である限り特に限定されないが、脳梗塞、脳血管性痴呆、一過性脳虚血発作等の脳血管疾患、心筋梗塞、狭心症等の虚血性心疾患、又は慢性動脈閉塞症、間歇性跛行、四肢のしびれ、難聴、疼痛等の末梢疾患等の治療又は予防に用いることができる他、いわゆる老人ぼけ等、血栓による循環不全が原因の一つとして関与すると考えられている症状の治療又は予防にも使用できる。
【0009】
本発明の製剤を飲食品原料に添加することにより、血栓形成抑制作用・血小板凝集抑制作用を有する機能性食品が得られる。本発明の機能性食品の形態としては、特に限定されないが、本発明の血栓形成抑制剤の形態として例示した経口剤としての錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤、ドリンク剤等の他、プロアントシアニジンを添加できるものであれば穀類、パン、ビスケット、シリアル、麺類をはじめとするでんぷん系食品、あるいはキャンディー、ガム、アイスクリーム、乳製品、茶飲料、ジュース、炭酸飲料、コーヒー飲料、調味料あるいは惣菜等の食品へ最後に添加したものなどいかなる飲食品にも適用することができる。
有効成分であるプロアントシアニジンの添加方法及び添加量は特に限定されず、各飲食品の特性、目的に応じ、適当な製造工程の段階で適宜添加すればよい。例えば、錠剤、ドリンク剤、ビスケット、シリアル、キャンディーなどではプロアントシアニジン含量で0.01%以上10%以下の範囲内で本発明のプロアントシアニジンを添加するのがこれらの食品の特性、旨み性、経済性の点から好ましい。
【0010】
本発明の機能性食品を摂取することにより、本発明の製剤の適応症として例示した前記各種疾患を治療若しくは予防することができ、又はその症状を緩和することができる。特に、本発明の機能性食品は、摂取者に対する負担が少なく日常的に摂取することが可能なので、前記各種疾患の予防のために摂取するのに特に適している。
【0011】
【実施例】
<実験例>
本発明を具体的に説明するため、以下に実験例を示す。実験例では、プロアントシアニジンの血栓形成に対する効果をHe−Neレーザー惹起頚動脈血栓形成マウスに対し、動脈注射および経口投与後の血栓形成傾向をコントロール投与群と比較することで行った。He−Neレーザー惹起マウス頚動脈血栓形成法は、易血栓性の指標として、C57BL/6マウスを用い、Kovacsらによって開発され、井尻らによって近年確立された(Microvasc. Res., 10, 107〜124, 1975、Blood Coagul Fibrinolysis, 13, 497〜504, 2002)。この方法ではこれまで抗血栓剤開発において不十分であった比較的早い血流下での血栓形成を評価することができるのみならず、生体の頚動脈を用いることによって、極めて自然な血栓形成のモデルを提供できる。これまでの抗血栓剤開発に見られた血栓形成モデルは、動脈に機械的狭窄と損傷を与えたり、薬物を投与することによって活性酸素を発生させ血管内皮細胞を剥離させることによって急激に血栓を形成させていたため、臨床でのメカニズムと異なる場合が多かった。しかし、He−Neレーザー惹起動脈血栓形成法では急激な血栓形成による血流の完全閉塞や血管内皮の剥離起こらず、臨床に近い自然な血栓を形成すると考えられる。
【0012】
実験動物:
8〜9週齢のオスC57BL/6マウスを購入し、日本クレア(株)の標準固形飼料を与え、明暗12時間、室温22.5±0.5℃、湿度55±5%で1週間飼育後実験に供した。水は水道水を用い自由に摂取させた。実験動物の取り扱いは、日本生理学会の「生理学領域における動物実験に関する基本方針」及び「神戸学院大学研究・教育遂行上の生命倫理に関する申し合わせ」に従った。
【0013】
薬剤:
プロアントシアニジンは含水エタノール抽出により得られた重量含量95%の粉末を用いた。麻酔剤として使用したSodium pentobarbitalはAbbott Lab. (USA)より購入した。血栓形成に用いたEvans BlueはMerck (Germany)より購入した。
【0014】
投与:
プロアントシアニジンはDimethylsulfoxideと生理食塩水を1:4の割合で混合した溶液に溶解した。動脈注射試験では、2及び20 mg/mlに溶解したプロアントシアニジンを、麻酔したマウスの左大腿動脈に留置したポリエチレンチューブより注入して行った。血栓形成傾向の測定は、投与5分後に行った。経口1回投与試験では、20・mg/mlに溶解したものを、ゾンデを用い胃中へ投与して行った。2回投与試験では同濃度の溶液を最初の投与から60分後に投与した。血栓形成傾向の測定は、1回投与の場合投与90分後に、2回投与の場合第2回目投与の90分後に行った。また対照試験は溶媒を同様の方法で投与し行った。
【0015】
He−Neレーザー惹起頚動脈血栓形成法:
血栓形成法は井尻他の方法に従って行った。麻酔したマウスの左大腿動脈にポリエチレンチューブ (PE10、Becton Dickinson and Company、USA) を留置した後、頸部を切開し左総頚動脈を露出させ顕微鏡 (Model CH−2、オリンパス (株) ) の37℃に加温した載物台上に固定した。その後、He−Neレーザー (Model NEO−50MS、日本科学エンジニアリング (株) )を露出させたマウス頚動脈に照射した。血栓形成は留置したチューブよりEvans Blueを動脈注射して開始させた。血栓形成過程は鏡筒上部に設置したCCDカメラ (Model TMC−7、竹中機器システム (株) ) を介してビデオ (Model SR−1750、日本ビクター (株) ) 録画するとともに、Evans Blue動注から10秒間隔で10分間、合計60枚の画像をパソコンに取り込んだ。
【0016】
血栓サイズの解析法と易血栓性 (血栓形成傾向)の評価:
取り込んだ画像を画像解析ソフトImage−Pro Plus (Media Cybernetics、USA) を用いて血栓サイズの算出を行った。画像に一定の輝度閾値を与えて血栓の面積を計測した後、この値に輝度閾値を乗じて積分光学濃度を算出し、これを血栓サイズの近似値とした。取り込んだ60枚の画像の血栓サイズを合算したものを易血栓性の指標とした。本評価法においては井尻他の用いたソフトImage AnalystをImage−Pro Plusに変えた。
統計処理:
統計学的有意差検定には3群間の比較ではANOVAを用い、post hocにはFisher PLSDを用いた。2群間の比較ではt検定を用いた。結果は平均値±標準誤差で表し、p<0.05を統計学的に有意差ありとした。
【図1】
<実験結果>
動脈注射試験:
プロアントシアニジンの動脈注射試験では、コントロール投与群と比較して、2 mg/kg 体重投与では効果は見られなかったが、20 mg/kg 体重投与では有意に血栓形成傾向が抑制された(図 1)。
経口投与試験:
経口投与試験(200 mg/kg体重)では、コントロール投与群と比較して1回投与においては効果が見られなかったが(図 2)、60分間隔で2回投与を行うことで、血栓形成傾向は有意に抑制された(図 3)。
<プロアントシアニジンの製造例>
有賀らが開発した方法(特許1643101、特許2694748)および本発明者らが開発した方法(特開平11−080148)に従って行なった。すなわち、ブドウ種子100kgを原料とし、75%エタノール水溶液(v/v)300Lを加え120分間還流抽出を行なった。種子をステンレスフィルターにて除去した後、減圧濃縮を行ない、濃縮液をスプレードライにて粉末化することにより本実験例で用いたプロアントシアニジン5kgを得た。その含量は95%であった。なお、プロアントシアニジンの定量は、Broadhurst と Jonesの方法(J. Sci. Food Agric., 29, 788〜794, 1978)により行った。すなわちプロアントシアニジン含有試料をバニリンで反応後、濃塩酸で処理してプロアントシアニジンを発色させ、波長500nmにおける吸光度の測定値と、(+)−カテキンを標準品として作成した検量線とからプロアントシアニジンを定量した。
<機能性食品の調整>
以下の通り、本発明の製剤としてプロアントシアニジンを含む機能性食品を調製した。
<錠剤タイプの内服剤または機能性食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン10mg、乳糖80mg、トウモロコシデンプン8mg、ステアリン酸マグネシウム2mg、以上を1錠分として常法により錠剤化した。この錠剤は、内服剤または機能性食品として使用できる。
【0017】
<乳化液剤タイプ内服剤または機能性食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン100mg、中鎖飽和脂肪酸トリグリセリド70mg、ビタミンE1mg、オレンジ油20mg、デカグリセリンモノステアレート30mg、グリセリン750mg、ブドウ糖10g、クエン酸1g、アスコルビン酸500mg、以上を水に加えて全量を100mlとし、常法により分散乳化処理して、内服用のプロアントシアニジン乳化液剤を得た。この液剤は、内服剤または機能性食品として使用できる。
【0018】
<硬質カプセルタイプ内服剤または機能性食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン10mg、バレイショデンプン6mg、軽質無水ケイ酸4mg、ステアリン酸カルシウム1mg、乳糖80mg、以上を1錠分として含むカプセルを常法により得た。
【0019】
<散剤及び顆粒剤タイプの内服剤または機能性食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン0.1g、トウモロコシデンプン1.1g、乳糖0.8g、以上を一包分とする散剤または顆粒剤を常法に従い調製した。この散剤または顆粒剤は内服剤または機能性食品として使用できる。
<注射剤>
本実験例で得たプロアントシアニジンを2%、界面活性剤8%、生理食塩水90%、以上を重量比で含む混合液を加熱滅菌して注射剤とした。
【0020】
<シリアルタイプ健康志向食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン25g、薄力粉890g、グラニュー糖80g、炭酸カルシウム5gを粉体均一混合後、エクストルーダーを用い常法によりシリアルを得た。このシリアルは、継続的摂取が可能な機能性食品として使用できる。
【0021】
<キャンディータイプ健康志向食品>
本実験例で得たプロアントシアニジン5g、砂糖43g、水飴42g、水5g、果汁2g、増粘剤2g、アスコルビン酸1g、香料0.1g、ビタミンE0.1gを常法に従い、5g/個のキャンディーを得た。
<実施例8(飲料タイプ健康志向食品)>
本実験例で得たプロアントシアニジン15g、オレンジジュース(果汁100%)985gをミキサーにて混合して均一な飲料を得た。
【0022】
【発明の効果】
本発明により、プロアントシアニジンを含む血栓形成抑制剤・血小板凝集抑制剤、ならびに該薬剤を含む機能性食品が得られた。本発明の製剤および機能性食品は、血栓により発生する疾患の予防又は治療のために継続的に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロアントシアニジンの動脈注射による血栓形成抑制効果を示す図。
【図2】プロアントシアニジンの1回の経口投与試験における血栓形成を示す図。
【図3】プロアントシアニジンの2回の経口投与試験における血栓形成抑制効果を示す図。
Claims (9)
- プロアントシアニジンを含む血栓形成抑制剤または血小板凝集抑制剤。
- プロアントシアニジンがブドウ種子由来である、請求項1記載の製剤。
- プロアントシアニジンがブドウ種子の含水エタノール抽出物である、請求項1記載の製剤。
- プロアントシアニジンが水溶性である、請求項1記載の製剤。
- プロアントシアニジンが微生物の発酵物由来である、請求項1記載の製剤。
- プロアントシアニジンがブドウ種子抽出物由来であって該抽出物中のプロアントシアニジン含量が40〜100%である、請求項1記載の製剤。
- 1回の投与量として10〜500mgのブドウ種子抽出物を含む請求項6記載の製剤。
- プロアントシアニジンが没食子酸エステルを含む請求項1記載の製剤。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の製剤を含む機能性食品。
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