JP2004236583A - 移動農機における整地装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圃場にできた凸所の土を削り取り、その削り取った土を圃場の凹所まで運搬して埋め込むことが可能な整地装置を移動農機に設ける。
【解決手段】耕耘ロータリ4の上方を覆うロータリカバー16と、該ロータリカバー16の後部に上下回動可能に軸支したリヤカバー18とを備え、且つ耕耘ロータリ4の後方に支持部材23,23を介してバケット22を支承し、該バケット22を耕耘ロータリ4の昇降に従動させると共に、リヤカバー18とバケット22が側面視で上下に重合するように構成し、当該耕耘ロータリ4で耕耘した土Eを前記バケット22に受容できるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】耕耘ロータリ4の上方を覆うロータリカバー16と、該ロータリカバー16の後部に上下回動可能に軸支したリヤカバー18とを備え、且つ耕耘ロータリ4の後方に支持部材23,23を介してバケット22を支承し、該バケット22を耕耘ロータリ4の昇降に従動させると共に、リヤカバー18とバケット22が側面視で上下に重合するように構成し、当該耕耘ロータリ4で耕耘した土Eを前記バケット22に受容できるようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圃場の凹凸を整地するトラクタ等の移動農機における整地装置に関し、詳しくは、圃場に出来た凸所の土を削り取って、その削り取った土を圃場の凹所に埋め込むことにより圃場を整地する整地装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、田畑の荒れや高低差を均すと共に、比較的大きな凹所があっても土で凹所を埋めて整地できるように、農作業機本体に設けられているロータリ部の後方に、底板、側板および背板からなる農作業機本体の巾方向に長い土均し体を着脱可能に設け、この土均し体を農作業機本体の前進方向の下方に向け回動可能に構成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−248304号公報(第2−3頁、図1−図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した土均し体は、該土均し体の底板で農作業機本体の進行と共に田畑の高低差のある箇所の土を押し均し、且つ底板の前端で高所の余分の土を削り取るものであって、その作業抵抗によって農作業機のパワーロスが大きくなるという欠点を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決することを目的として創案したものであって、機体後方に耕耘ロータリを昇降自在に連結した移動農機に設ける整地装置であって、耕耘ロータリの上方を覆うロータリカバーと、該ロータリカバーの後部に上下回動可能に軸支したリヤカバーとを備え、且つ耕耘ロータリの後方に支持部材を介してバケットを支承し、該バケットを耕耘ロータリの昇降に従動させると共に、耕耘ロータリで耕耘した土を前記バケットで受容可能に構成したことを第1の特徴としている。
【0006】
そして、バケットを、耕耘ロータリの耕耘幅と略同幅で上下に開閉可能な底板と該底板と同幅の背板、及び左右の側板によって形成すると共に、底板の前後姿勢が略水平に支承されるように構成したことを第2の特徴としている。
【0007】
そして、リヤカバーとバケットが側面視で上下に重合するように構成したことを第3の特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を以下添付図面に基づいて詳細に説明する。図1、図3及び図4は本発明の整地装置を移動農機であるトラクタに装着した側面図であり、図1は圃場に出来た凸所の土を削り取っている状態を示し、そして図3は削り取った土を運搬している状態を示し、更に図4は削り取った土を圃場の凹所に埋め込んでいる状態を示したものである。また、図2は本発明の整地装置の平面図である。
【0009】
トラクタ1の機体後方には、3点リンク2及びオートヒッチ3を介して耕耘ロータリ4が昇降自在に装着されている。
前記耕耘ロータリ4の中央部にはギヤケース5が設けてあり、該ギヤケース5の上部に一対のブーメラン形状のトップマスト6,6を固設し、そのトップマスト6,6の前側上部を前記オートヒッチ3に連結するように構成してある。
【0010】
そして、前記トップマスト6,6の後側上部には、通常は尾輪や畦立器等を装着するツールバー7の上下姿勢を調節するためのネジ式調節装置8を軸支してある。
前記ネジ式調節装置8は二重筒構造(不図示)になっており、トップマスト6,6側に設けたハンドル9を回転させると内筒のネジ軸が回転し、当該ネジ式調節装置8を伸縮作動させることができるのでツールバー7の上下姿勢の調節は簡単に行なえる。
【0011】
また、前記ギヤケース5の両側には、左右一対の筒状アーム10,11を配設すると共に、その左端側にはチェンケース12、右端側にはサイドプレート13を固設してある。
そして、複数本の耕耘爪14を固設してなる耕耘軸15は、前記チェンケース12下部の駆動側軸受部と、サイドプレート13下部に設けた受動側軸受部に支持され、チェンケース12内の伝動装置によって駆動する。
【0012】
また、前記耕耘爪14の回転軌跡の上方を覆うロータリカバー16は、側面視で略円弧状(天板状)の形状を有し、その左右両側にはサイドカバー17,17が配設してある。
そして、前記ロータリカバー16の後部に支点Pを回動中心としてリヤカバー18を上下回動可能に軸支すると共に、左右一対の吊りロッド19,19によってリヤカバー18を持ち上げ可能に構成し、該リヤカバー18と前記耕耘爪14の回転軌跡との空間Sを所望の隙間に調節できるようにしてある。
【0013】
また、平面視で略H型のサポート21は、前記左右一対の筒状アーム10,11に回動可能に軸支されて後方に向け突出すると共に、当該サポート21を構成する一対の縦パイプ21a,21aに上述したツールバー7を嵌装できるように構成してある。
そして、前記ツールバー7の左右両端にはプレート7a,7aが固着してあり、該プレート7a,7aに、耕耘ロータリ4の後方でバケット22を支承する左右の支持部材23,23を螺設してある。
【0014】
前記バケット22は、耕耘ロータリ4の耕耘幅と略同幅で上下に開閉可能な底板24と、該底板24と同幅の背板25、及び左右の側板26L,26Rによって形成されると共に、底板24はバケット22前端部の支点Qを回動中心として開閉できるように軸支してある。
そして、前記底板24後部の左右両側にピン31,31を突設すると共に、捩じりスプリング32,32で付勢されてピン31,31に係止するフック33,33を左右の側板26L,26Rに設け、常時は当該ピン31,31にフック33,33を係止させた状態、即ち底板24は閉じた状態になっている。
【0015】
また、上述した両ピン31,31とフック33,33の係止解除操作は、該フック33,33とワイヤ34,34を介して連繋するトップマスト6,6の一側に設けた操作レバー35で行なわれる。
尚、図中37は操作レバー35の戻しスプリングであり、また38,38はバケット22の底板24の戻しスプリングであって、該戻しスプリング38,38によりバケット22が空の状態では当該底板24は閉じるようになっている。
【0016】
また、上述したバケット22は、左右の支持部材23,23の下部に支承されると共に、その支承点Rをバケット22の重心よりも前側に設けてある。
そして、前記支承点Rを中心とする円弧状の長穴23a,23aを支持部材23,23に穿孔する一方、前記長穴23a,23aに嵌挿するピン41,41をバケット22側板26L,26Rに突設してあり、当該長穴23a,23aの許容する範囲内でバケット22が上下回動する構成になっている。
【0017】
したがって、上述した取付け構成のバケット22によって、図1に示すような圃場にできた凸所G1を耕耘ロータリ4で耕耘する際は、先ずリヤカバー18を持ち上げた状態で耕耘ロータリ4に従動してバケット22を降下させ、該バケット22の底板24の前後姿勢が圃場面に接地して略水平状態になると、バケット22の前側と耕耘ロータリ4のリヤカバー18の後側が側面視で上下に重合する構成になっているので、耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eは、前記バケット22とリヤカバー18の重合部の空間S1を通過してバケット22に受容されるようになっている。
即ち、上述した構成は、耕耘ロータリ4による耕耘を行ないながら耕耘した土Eをバケット22に受容させるものであるからパワーロスが少なく、当該整地装置を低馬力の小型トラクタ等に採用することも可能である。
【0018】
尚、前記トップマスト6,6側に設けたハンドル9の回転操作によるバケット22の上下位置(高さ)調節と、左右一対の吊りロッド19,19によるリヤカバー18の回動量の調節によって、前記バケット22とリヤカバー18の重合部の空間S1を適宜設定することが可能であり、それにより耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eがバケット22に受容される単位時間当たりの受容量が調整できると共に、当該土Eの飛散を防止することも可能である。
そして、上述したように、バケット22の前側と耕耘ロータリ4のリヤカバー18の後側を側面視で上下に重合させる構成にすることによって、バケット22の配設位置はトラクタ1に近づけられるので、該トラクタ1の前後バランスが向上する。
【0019】
また、前記バケット22を構成する底板24の前部は前上がり傾斜に形成されており、且つ底板24の前後姿勢が圃場面に接地する略水平状態で耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eを受容するので、当該底板24の先端が土中に食い込むことによってパワーロスが生じることは殆ど起こらない。
【0020】
そして、前記バケット22に所望量の土E1を受容すると、図3に示す如く耕耘ロータリ4の上昇に従動してバケット22も上昇させた当該土E1の運搬姿勢がとられる。この時、バケット22の支承点Rは、バケット22の重心よりも前側に設けてあるので、前記支承点Rを中心としてバケット22は後方下向きに回動しようとするが、バケット22の支持部材23,23に穿孔した支承点Rを中心とする円弧状の長穴23a,23aに嵌挿するピン41,41によって、バケット22の後方下向きの回動が規制され、当該バケット22の底板24の前後姿勢は常時略水平に支承される構成になっている。
【0021】
したがって、前記バケット22の底板24は、圃場面に接地して耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eを受容する受容姿勢から耕耘ロータリ4の上昇に従動して上昇した運搬姿勢まで略水平に保持されるので、当該バケット22からの土こぼれが起こり難くなる。
【0022】
次いで、前記バケット22に受容した所望量の土E1を、図4に示す圃場にできた凹所G2に埋め込む際の手順を以下説明する。
【0023】
図示の如く圃場にできた凹所G2上にバケット22が位置するようにトラクタ1を移動し、しかる後にトップマスト6,6の一側に設けた操作レバー35を引き操作すると、該操作レバー35とワイヤ34,34を介して連繋するバケット22の左右の側板26L,26Rに設けたフック33,33と、バケット22の底板24後部の左右両側に突設させたピン31,31の係止が解除し、前記底板24はバケット22に受容した土E1の重みでバケット22前端部の支点Qを回動中心として下方に開放され、当該土E1は落下して凹所G2が埋め込まれる。
【0024】
そして、上述の如くバケット22に受容した土E1の落下(排出)後は、戻しスプリング38,38の作用により底板24が閉じられ、次いで捩じりスプリング32,32で付勢されたフック33,33がピン31,31に係止して、当該底板24は確実に固定される。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、機体後方に耕耘ロータリ4を昇降自在に連結した移動農機1に設ける整地装置であって、耕耘ロータリ4の上方を覆うロータリカバー16と、該ロータリカバー16の後部に上下回動可能に軸支したリヤカバー18とを備え、且つ耕耘ロータリ4の後方に支持部材23,23を介してバケット22を支承し、該バケット22を耕耘ロータリ4の昇降に従動させると共に、耕耘ロータリ4で耕耘した土Eを前記バケット22で受容可能に構成したものであり、上記構成は耕耘ロータリ4による耕耘を行ないながら耕耘した土Eをバケット22に受容させるものであるからパワーロスが少なく、当該整地装置を低馬力の小型トラクタ等に採用することも可能である。
【0026】
そして、バケット22を、耕耘ロータリ4の耕耘幅と略同幅で上下に開閉可能な底板24と該底板24と同幅の背板25、及び左右の側板26L,26Rによって形成すると共に、底板24の前後姿勢が略水平に支承されるように構成したことによって、前記バケット22の底板24は、圃場面に接地して耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eを受容する受容姿勢から耕耘ロータリ4の上昇に従動して上昇した運搬姿勢まで略水平に保持されるので、当該バケット22からの土溢れが起こり難くなる。
【0027】
また、リヤカバー18とバケット22が側面視で上下に重合するように構成したので、耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eがバケット22に受容される単位時間当たりの受容量を調整できると共に、当該土Eの飛散を防止することも可能であり、更にバケット22の配設位置を移動農機1に近づけられるので、該移動農機1の前後バランスが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の整地装置で圃場にできた凸所の土を削り取っている状態を示す側面図である。
【図2】本発明の整地装置の平面図である。
【図3】本発明の整地装置で削り取った土を運搬している状態を示す側面図である。
【図4】本発明の整地装置で削り取った土を圃場の凹所に埋め込んでいる状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 移動農機(トラクタ)
4 耕耘ロータリ
16 ロータリカバー
18 リヤカバー
22 バケット
23 支持部材
24 底板
25 背板
26L 側板(左)
26R 側板(右)
E 土
【発明の属する技術分野】
本発明は、圃場の凹凸を整地するトラクタ等の移動農機における整地装置に関し、詳しくは、圃場に出来た凸所の土を削り取って、その削り取った土を圃場の凹所に埋め込むことにより圃場を整地する整地装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、田畑の荒れや高低差を均すと共に、比較的大きな凹所があっても土で凹所を埋めて整地できるように、農作業機本体に設けられているロータリ部の後方に、底板、側板および背板からなる農作業機本体の巾方向に長い土均し体を着脱可能に設け、この土均し体を農作業機本体の前進方向の下方に向け回動可能に構成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−248304号公報(第2−3頁、図1−図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した土均し体は、該土均し体の底板で農作業機本体の進行と共に田畑の高低差のある箇所の土を押し均し、且つ底板の前端で高所の余分の土を削り取るものであって、その作業抵抗によって農作業機のパワーロスが大きくなるという欠点を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決することを目的として創案したものであって、機体後方に耕耘ロータリを昇降自在に連結した移動農機に設ける整地装置であって、耕耘ロータリの上方を覆うロータリカバーと、該ロータリカバーの後部に上下回動可能に軸支したリヤカバーとを備え、且つ耕耘ロータリの後方に支持部材を介してバケットを支承し、該バケットを耕耘ロータリの昇降に従動させると共に、耕耘ロータリで耕耘した土を前記バケットで受容可能に構成したことを第1の特徴としている。
【0006】
そして、バケットを、耕耘ロータリの耕耘幅と略同幅で上下に開閉可能な底板と該底板と同幅の背板、及び左右の側板によって形成すると共に、底板の前後姿勢が略水平に支承されるように構成したことを第2の特徴としている。
【0007】
そして、リヤカバーとバケットが側面視で上下に重合するように構成したことを第3の特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を以下添付図面に基づいて詳細に説明する。図1、図3及び図4は本発明の整地装置を移動農機であるトラクタに装着した側面図であり、図1は圃場に出来た凸所の土を削り取っている状態を示し、そして図3は削り取った土を運搬している状態を示し、更に図4は削り取った土を圃場の凹所に埋め込んでいる状態を示したものである。また、図2は本発明の整地装置の平面図である。
【0009】
トラクタ1の機体後方には、3点リンク2及びオートヒッチ3を介して耕耘ロータリ4が昇降自在に装着されている。
前記耕耘ロータリ4の中央部にはギヤケース5が設けてあり、該ギヤケース5の上部に一対のブーメラン形状のトップマスト6,6を固設し、そのトップマスト6,6の前側上部を前記オートヒッチ3に連結するように構成してある。
【0010】
そして、前記トップマスト6,6の後側上部には、通常は尾輪や畦立器等を装着するツールバー7の上下姿勢を調節するためのネジ式調節装置8を軸支してある。
前記ネジ式調節装置8は二重筒構造(不図示)になっており、トップマスト6,6側に設けたハンドル9を回転させると内筒のネジ軸が回転し、当該ネジ式調節装置8を伸縮作動させることができるのでツールバー7の上下姿勢の調節は簡単に行なえる。
【0011】
また、前記ギヤケース5の両側には、左右一対の筒状アーム10,11を配設すると共に、その左端側にはチェンケース12、右端側にはサイドプレート13を固設してある。
そして、複数本の耕耘爪14を固設してなる耕耘軸15は、前記チェンケース12下部の駆動側軸受部と、サイドプレート13下部に設けた受動側軸受部に支持され、チェンケース12内の伝動装置によって駆動する。
【0012】
また、前記耕耘爪14の回転軌跡の上方を覆うロータリカバー16は、側面視で略円弧状(天板状)の形状を有し、その左右両側にはサイドカバー17,17が配設してある。
そして、前記ロータリカバー16の後部に支点Pを回動中心としてリヤカバー18を上下回動可能に軸支すると共に、左右一対の吊りロッド19,19によってリヤカバー18を持ち上げ可能に構成し、該リヤカバー18と前記耕耘爪14の回転軌跡との空間Sを所望の隙間に調節できるようにしてある。
【0013】
また、平面視で略H型のサポート21は、前記左右一対の筒状アーム10,11に回動可能に軸支されて後方に向け突出すると共に、当該サポート21を構成する一対の縦パイプ21a,21aに上述したツールバー7を嵌装できるように構成してある。
そして、前記ツールバー7の左右両端にはプレート7a,7aが固着してあり、該プレート7a,7aに、耕耘ロータリ4の後方でバケット22を支承する左右の支持部材23,23を螺設してある。
【0014】
前記バケット22は、耕耘ロータリ4の耕耘幅と略同幅で上下に開閉可能な底板24と、該底板24と同幅の背板25、及び左右の側板26L,26Rによって形成されると共に、底板24はバケット22前端部の支点Qを回動中心として開閉できるように軸支してある。
そして、前記底板24後部の左右両側にピン31,31を突設すると共に、捩じりスプリング32,32で付勢されてピン31,31に係止するフック33,33を左右の側板26L,26Rに設け、常時は当該ピン31,31にフック33,33を係止させた状態、即ち底板24は閉じた状態になっている。
【0015】
また、上述した両ピン31,31とフック33,33の係止解除操作は、該フック33,33とワイヤ34,34を介して連繋するトップマスト6,6の一側に設けた操作レバー35で行なわれる。
尚、図中37は操作レバー35の戻しスプリングであり、また38,38はバケット22の底板24の戻しスプリングであって、該戻しスプリング38,38によりバケット22が空の状態では当該底板24は閉じるようになっている。
【0016】
また、上述したバケット22は、左右の支持部材23,23の下部に支承されると共に、その支承点Rをバケット22の重心よりも前側に設けてある。
そして、前記支承点Rを中心とする円弧状の長穴23a,23aを支持部材23,23に穿孔する一方、前記長穴23a,23aに嵌挿するピン41,41をバケット22側板26L,26Rに突設してあり、当該長穴23a,23aの許容する範囲内でバケット22が上下回動する構成になっている。
【0017】
したがって、上述した取付け構成のバケット22によって、図1に示すような圃場にできた凸所G1を耕耘ロータリ4で耕耘する際は、先ずリヤカバー18を持ち上げた状態で耕耘ロータリ4に従動してバケット22を降下させ、該バケット22の底板24の前後姿勢が圃場面に接地して略水平状態になると、バケット22の前側と耕耘ロータリ4のリヤカバー18の後側が側面視で上下に重合する構成になっているので、耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eは、前記バケット22とリヤカバー18の重合部の空間S1を通過してバケット22に受容されるようになっている。
即ち、上述した構成は、耕耘ロータリ4による耕耘を行ないながら耕耘した土Eをバケット22に受容させるものであるからパワーロスが少なく、当該整地装置を低馬力の小型トラクタ等に採用することも可能である。
【0018】
尚、前記トップマスト6,6側に設けたハンドル9の回転操作によるバケット22の上下位置(高さ)調節と、左右一対の吊りロッド19,19によるリヤカバー18の回動量の調節によって、前記バケット22とリヤカバー18の重合部の空間S1を適宜設定することが可能であり、それにより耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eがバケット22に受容される単位時間当たりの受容量が調整できると共に、当該土Eの飛散を防止することも可能である。
そして、上述したように、バケット22の前側と耕耘ロータリ4のリヤカバー18の後側を側面視で上下に重合させる構成にすることによって、バケット22の配設位置はトラクタ1に近づけられるので、該トラクタ1の前後バランスが向上する。
【0019】
また、前記バケット22を構成する底板24の前部は前上がり傾斜に形成されており、且つ底板24の前後姿勢が圃場面に接地する略水平状態で耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eを受容するので、当該底板24の先端が土中に食い込むことによってパワーロスが生じることは殆ど起こらない。
【0020】
そして、前記バケット22に所望量の土E1を受容すると、図3に示す如く耕耘ロータリ4の上昇に従動してバケット22も上昇させた当該土E1の運搬姿勢がとられる。この時、バケット22の支承点Rは、バケット22の重心よりも前側に設けてあるので、前記支承点Rを中心としてバケット22は後方下向きに回動しようとするが、バケット22の支持部材23,23に穿孔した支承点Rを中心とする円弧状の長穴23a,23aに嵌挿するピン41,41によって、バケット22の後方下向きの回動が規制され、当該バケット22の底板24の前後姿勢は常時略水平に支承される構成になっている。
【0021】
したがって、前記バケット22の底板24は、圃場面に接地して耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eを受容する受容姿勢から耕耘ロータリ4の上昇に従動して上昇した運搬姿勢まで略水平に保持されるので、当該バケット22からの土こぼれが起こり難くなる。
【0022】
次いで、前記バケット22に受容した所望量の土E1を、図4に示す圃場にできた凹所G2に埋め込む際の手順を以下説明する。
【0023】
図示の如く圃場にできた凹所G2上にバケット22が位置するようにトラクタ1を移動し、しかる後にトップマスト6,6の一側に設けた操作レバー35を引き操作すると、該操作レバー35とワイヤ34,34を介して連繋するバケット22の左右の側板26L,26Rに設けたフック33,33と、バケット22の底板24後部の左右両側に突設させたピン31,31の係止が解除し、前記底板24はバケット22に受容した土E1の重みでバケット22前端部の支点Qを回動中心として下方に開放され、当該土E1は落下して凹所G2が埋め込まれる。
【0024】
そして、上述の如くバケット22に受容した土E1の落下(排出)後は、戻しスプリング38,38の作用により底板24が閉じられ、次いで捩じりスプリング32,32で付勢されたフック33,33がピン31,31に係止して、当該底板24は確実に固定される。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、機体後方に耕耘ロータリ4を昇降自在に連結した移動農機1に設ける整地装置であって、耕耘ロータリ4の上方を覆うロータリカバー16と、該ロータリカバー16の後部に上下回動可能に軸支したリヤカバー18とを備え、且つ耕耘ロータリ4の後方に支持部材23,23を介してバケット22を支承し、該バケット22を耕耘ロータリ4の昇降に従動させると共に、耕耘ロータリ4で耕耘した土Eを前記バケット22で受容可能に構成したものであり、上記構成は耕耘ロータリ4による耕耘を行ないながら耕耘した土Eをバケット22に受容させるものであるからパワーロスが少なく、当該整地装置を低馬力の小型トラクタ等に採用することも可能である。
【0026】
そして、バケット22を、耕耘ロータリ4の耕耘幅と略同幅で上下に開閉可能な底板24と該底板24と同幅の背板25、及び左右の側板26L,26Rによって形成すると共に、底板24の前後姿勢が略水平に支承されるように構成したことによって、前記バケット22の底板24は、圃場面に接地して耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eを受容する受容姿勢から耕耘ロータリ4の上昇に従動して上昇した運搬姿勢まで略水平に保持されるので、当該バケット22からの土溢れが起こり難くなる。
【0027】
また、リヤカバー18とバケット22が側面視で上下に重合するように構成したので、耕耘ロータリ4で撥ね上げられた土Eがバケット22に受容される単位時間当たりの受容量を調整できると共に、当該土Eの飛散を防止することも可能であり、更にバケット22の配設位置を移動農機1に近づけられるので、該移動農機1の前後バランスが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の整地装置で圃場にできた凸所の土を削り取っている状態を示す側面図である。
【図2】本発明の整地装置の平面図である。
【図3】本発明の整地装置で削り取った土を運搬している状態を示す側面図である。
【図4】本発明の整地装置で削り取った土を圃場の凹所に埋め込んでいる状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 移動農機(トラクタ)
4 耕耘ロータリ
16 ロータリカバー
18 リヤカバー
22 バケット
23 支持部材
24 底板
25 背板
26L 側板(左)
26R 側板(右)
E 土
Claims (3)
- 機体後方に耕耘ロータリ(4)を昇降自在に連結した移動農機(1)に設ける整地装置であって、耕耘ロータリ(4)の上方を覆うロータリカバー(16)と、該ロータリカバー(16)の後部に上下回動可能に軸支したリヤカバー(18)とを備え、且つ耕耘ロータリ(4)の後方に支持部材(23,23)を介してバケット(22)を支承し、該バケット(22)を耕耘ロータリ(4)の昇降に従動させると共に、耕耘ロータリ(4)で耕耘した土(E)を前記バケット(22)で受容可能に構成したことを特徴とする移動農機における整地装置。
- バケット(22)を、耕耘ロータリ(4)の耕耘幅と略同幅で上下に開閉可能な底板(24)と該底板(24)と同幅の背板(25)、及び左右の側板(26L,26R)によって形成すると共に、底板(24)の前後姿勢が略水平に支承されるように構成したことを特徴とする請求項1記載の移動農機における整地装置。
- リヤカバー(18)とバケット(22)が側面視で上下に重合するように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動農機における整地装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003029173A JP2004236583A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | 移動農機における整地装置 |
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Publications (1)
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---|---|
JP2004236583A true JP2004236583A (ja) | 2004-08-26 |
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ID=32956422
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004236583A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011217648A (ja) * | 2010-04-07 | 2011-11-04 | Iseki & Co Ltd | 作業機 |
CN110214482A (zh) * | 2019-05-16 | 2019-09-10 | 陆军军 | 一种用于作物生长的分层调配智能培土设备及其工作方法 |
CN112042299A (zh) * | 2020-08-19 | 2020-12-08 | 农业农村部南京农业机械化研究所 | 宽种带撒播后抛覆土装置及播种机 |
CN112868311A (zh) * | 2021-01-11 | 2021-06-01 | 凌代洲 | 一种树木种植用树坑填土装置 |
-
2003
- 2003-02-06 JP JP2003029173A patent/JP2004236583A/ja active Pending
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