JP2004235166A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】LiCoO2とLiNiO2を正極活物質として使用した場合の正極材料の低抵抗化を図り、これにより大出力、大容量を有するリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】B、Bi、Mo、P、Cr、V及びWからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を添加してなるコバルト酸リチウム又はニッケル酸リチウムを正極活物質として用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、携帯型電子機器の作動電源、電気自動車あるいはハイブリッド電気自動車等のモータ駆動電源として使用される二次電池の中で、リチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用いた、内部抵抗が小さく、高出力なリチウム二次電池に関する。
近年、携帯電話、VTR、ノート型コンピュータ等の携帯型電子機器の小型軽量化が加速度的に進行しており、その電源用電池として、正極活物質にリチウム遷移金属複合酸化物を、負極活物質に炭素質材料を、電解液にリチウムイオン電解質を有機溶媒に溶解した有機電解液を用いた二次電池が用いられるようになってきている。
このような電池は、一般的にリチウム二次電池、又はリチウムイオン電池と称せられており、エネルギー密度が大きく、また単電池電圧も約4V程度と高い特徴を有することから、前記携帯型電子機器のみならず、最近の環境問題を背景に、低公害車として積極的な一般への普及が図られている電気自動車あるいはハイブリッド電気自動車のモータ駆動電源としても注目を集めている。
ここで、特に、電気自動車等のモータ駆動用電源として用いられるリチウム二次電池においては、加速、登坂等に必要な大電流出力を得て、また、充放電効率を高めるために、電池の内部抵抗を低減することが、非常に重要である。近年、正極活物質の導電性が電池の内部抵抗に大きな影響を及ぼしていることが明らかとなってきた。
正極活物質としては、一般的にコバルト酸リチウム(LiCoO2)やマンガン酸リチウム(LiMn24)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)等のリチウム遷移金属複合酸化物が使用されているが、ここで、LiCoO2とLiNiO2は、高電位を期待できる点、リチウム容量が大きい点、単純な構造であり可逆性に優れる点、さらに、イオン拡散に適した層状二次元構造である点等から、正極活物質材料として満たすべき条件を備えていると考えられている。
しかしながら、リチウムイオン伝導性と電子伝導性とを併せ持つ混合導電体であるいずれにおいても、その電子伝導性は必ずしも大きなものとは言えない。そこで、正極活物質にアセチレンブラック等の導電性微粒子を添加して導電性を改良し、電池の内部抵抗を低抵抗化する試みがなされている。
特開平4−328258号公報 特開平5−101827号公報 特開平5−325971号公報 特開平6−275277号公報 特開平6−283174号公報 特開平6−290780号公報 特開平7−142055号公報 特開平8−55624号公報 特開平9−129230号公報 特開平4−328260号公報 特開平4−253162号公報 特開平6−267538号公報 特開平9−147863号公報
ここで、アセチレンブラックを添加しない場合には、正極活物質粉体間の接触が悪くなって電池の内部抵抗が増大し、また、正極活物質の利用率が低下し、総じて、電池特性が低下する。このことから、アセチレンブラックの添加が電池の内部抵抗の低減やサイクル特性の向上に寄与していることは明らかである。
しかしながら、アセチレンブラックの添加は、正極活物質の充填量を減少させるため、電池容量を低下させるこことなる。また、アセチレンブラックは、カーボンの一種であって半導体であり、アセチレンブラックによる電子伝導性の向上にも限界があると考えられる。従って、その添加量は、内部抵抗の低減というプラスの効果と、電池容量の低下というマイナスの効果を比較考量して、適量に設定されることとなる。
また、正極活物質粉体は、充放電の際のリチウムイオンの脱離/挿入に伴って体積変化を起こすために、添加されたアセチレンブラックは、この体積変化によって正極活物質粉体間の電気的接続、あるいは正極活物質粉体と集電体との電気的接続に寄与しなくなり、経時的に内部抵抗が増大する結果を招いている可能性もある。
したがって、正極活物質の導電性の向上を図るためには、正極活物質自体の電気抵抗を低減し、あくまでアセチレンブラックの添加は補助的な導電性の改善に止めることが好ましいと考えられる。しかし、正極活物質自体の電気抵抗を大きく低減する方法はこれまで見出されていなかった。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、LiCoO2とLiNiO2を正極活物質として使用した場合の正極材料の低抵抗化を図り、これにより大出力、大容量を有するリチウム二次電池を提供することにある。
本発明によれば、B、Bi、Mo、P、Cr、V及びWからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を添加してなるコバルト酸リチウム又はニッケル酸リチウムを正極活物質として用いてなることを特徴とするリチウム二次電池、が提供される。
ここで、添加する元素、すなわち添加元素の添加量は、コバルト酸リチウム又はニッケル酸リチウム中のCo又はNiのモル数に対して0.1mol%以上20mol%以下であることが好ましく、特に、1mol%以上10mol%以下とすると、より好ましい。このような正極活物質の作製は、好適には、所定比に調整された各元素の化合物の混合物を、酸化雰囲気、500℃〜1000℃の範囲で、5時間〜50時間かけて焼成して行われる。酸化雰囲気とは、一般に炉内試料が酸化反応を起こす酸素分圧を有する雰囲気を指す。なお、焼成処理を2回以上に分けて行う場合には、次段階での焼成温度を前段階の焼成温度よりも高くして行うことが好ましい。
上述の通り、本発明のリチウム二次電池によれば、所定の添加元素を添加してなるコバルト酸リチウムおよびニッケル酸リチウムを正極活物質として用いることで、電池の内部抵抗の大幅な低減が実現される。この場合、導電助材の添加量を多くする必要がないので正極活物質の充填量を多くして電池容量を大きくすることも可能である。こうして、大出力、大容量であってしかも充放電サイクル特性に優れる電池が提供されるという顕著な効果が得られる。
本発明のリチウム二次電池においては、B、Bi、Mo、P、Cr、V及びWからなる群(以下、これらの元素群を総称して「添加元素」という。)から選ばれる少なくとも1種類の元素を添加してなるコバルト酸リチウム(以下、「LiCoO2」で表す。)又はニッケル酸リチウム(以下、「LiNiO2」で表す。)を正極活物質として用いる。これらはいずれも層状構造を有する。
なお、LiCoO2とLiNiO2は化学量論組成であるが、本発明で用いられるコバルト酸リチウムおよびニッケル酸リチウムは、必ずしもこのような化学式で表されるようなストイキオメトリーな組成を有している必要はなく、結晶構造を維持できる組成範囲において、陽イオンが欠損し、あるいは酸素イオンが欠損しても構わない。特に、LiNiO2については、Niが3価のイオンになり難いため、LiとNiが規則正しく配列した試料は作り難い。このため、本説明においては便宜上、化学量論組成を用いて表記することとする。
添加元素が、どのような形でLiCoO2およびLiNiO2(以下、「LiCoO2等」と記す。)中に存在しているかは現在のところ明らかではない。その態様としては、添加元素がLiCoO2等の中に固溶、つまり、陽イオン間での元素置換が行われて電子伝導性が改善されている場合、添加元素の酸化物又は添加元素とLiCoO2等との化合物が、焼結助材的にLiCoO2等の一次粒子間及び/又は二次粒子間の結合を強固なものとして、LiCoO2等の粒子内及び/又は粒子間の接触抵抗が低減されている場合、添加元素とLiCoO2等との反応物が良好な導電性を示し、正極活物質全体の抵抗の低減に寄与している場合等、種々推定される。したがって、添加元素が結晶相として存在しているか、又はアモルファス相として存在しているかもまた、明らかではない。
しかしながら、後述する実施例に示すように、原料の調製段階でこれらの添加元素を含ませて得られた正極活物質を用いた電池において、顕著な内部抵抗の低減効果が得られていることは実験的に確認された事実である。そこで、添加元素が、LiCoO2等の合成温度付近で液相を形成することを考えると、LiCoO2等の合成時に液相焼結と類似の現象が生じ、液相中での物質移動が活発となって粒成長が促進され、かつ、表面の平滑な粒子が得られ易くなり、合成されたLiCoO2等の比表面積が低下することによって、電池を作製する際に正極活物質に添加する導電補助材アセチレンブラックが効率的に作用し、正極材料の電子伝導性が向上したとも考えられる。
LiCoO2等への添加元素の添加量は、LiCoO2等中のCo又はNiのモル数に対して0.1mol%以上20mol%以下とすることが好ましく、さらに、1mol%以上10mol%以下で特に顕著な効果が得られ、好ましい。添加量が0.1mol%未満の場合および20mol%超の場合では、電池における内部抵抗の低減効果が認められない。
この理由としては、添加元素の添加量が少ない場合には、物質移動の活発化と粒成長を促進するだけの十分な液相が形成されず、所定の形態(粒径、比表面積等)の粉末が得られ難い、つまり添加元素の効果が現れないことが挙げられる。一方、添加元素量が多い場合には、目的とする組成物を得ることが困難となることが挙げられる。具体的には、添加元素量が多い場合には、合成物の粉末X線回折像においては、LiCoO2等を示すピークの強度が減少し、かつ、ピーク形がブロードとなるとともに、異相の存在を示すピークが強く現れるようになる。このことは、LiCoO2等の結晶性の低下と生成量の減少を示唆している。また、電池を作製した場合に、内部抵抗が大きくなり、また電池容量が低下する事態を招く。
さて、本発明における正極活物質LiCoO2等の作製は、原料として、所定比に調整された各元素(添加元素およびLi、Co又はNi)の化合物の混合物を、酸化雰囲気、500℃〜1000℃の範囲で、5時間〜50時間かけて焼成することで行うことが好ましい。なお、酸化雰囲気とは、一般に炉内試料が酸化反応を起こす酸素分圧を有する雰囲気を指す。LiCoO2等の合成においては、酸素分圧10%以上とすることが好ましく、具体的には、大気雰囲気、酸素雰囲気等が該当する。
ここで、焼成処理を2回以上に分けて行う場合には、次段階での焼成温度を前段階の焼成温度よりも高くして行うことが好ましい。本発明においては、前述したように、添加元素の液相を生成させることが重要と考えられ、添加元素の融点や合成する材料系における共晶等を考慮して、焼成温度(合成温度)が決定される。このような焼成法は、市販の安価な原料を用いて、しかも特別な設備なしに合成を簡単に行える点でも、好ましい。
各元素の化合物は特に限定されるものではないが、原料として純度が高くしかも安価なものを使用することができることが好ましいことはいうまでもなく、昇温、焼成時に有害な分解ガスが発生しない炭酸塩、酢酸塩等の各種の塩や、水酸化物、酸化物、過酸化物を用いることが、安全衛生面、装置の保守面から好ましいが、硝酸塩や塩酸塩、硫酸塩等を用いることもできる。なお、Li原料については、通常、酸化物Li2Oは化学的に不安定なために使用されることは少ない。
一般的に、LiCoO2等の合成においては、原料として酸化物でなく塩を用いることにより合成温度を下げることが知られている。この性質を利用して、添加元素の液相形成温度とLiCoO2等の合成温度とのマッチングを図って、添加元素の効果が得られ易くすること等も可能である。また、添加元素を加えた材料系で共晶組成となる場合には、合成温度の低温下を図ることが可能である。
さて、電池の作製に使用される正極活物質以外の材料は、特に限定されるものではなく、従来公知の種々の材料を用いることができる。たとえば、負極活物質としては、ソフトカーボンやハードカーボンといったアモルファス系炭素質材料や高黒鉛化炭素材料等の人造黒鉛、あるいは天然黒鉛といった炭素質材料が用いられる。
また、有機電解液としては、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)といった炭酸エステル系のもの、プロピレンカーボネート(PC)やγ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の有機溶媒の単独溶媒又は混合溶媒に、電解質としてのLiPF6やLiBF4等のリチウム錯体フッ素化合物、あるいはLiClO4といったリチウムハロゲン化物等を1種類又は2種類以上を溶解したものを用いることができる。
上述の通り、本発明の添加元素を含んだLiCoO2等を基礎とする正極活物質を用いて作製した電池においては、内部抵抗が低減された良好な電気的特性を有するようになる。これにより、導電助材の添加量を増量する必要がなくなり、正極活物質自体の充填量を増量して、エネルギー密度の向上を図ることが可能となる。また、後述するように、サイクル試験に対して悪影響を及ぼすこともない。
このような内部抵抗が小さく、エネルギー密度の大きい電池、さらに良好なサイクル特性を有する電池は、特に電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)のモータ駆動用電源として好適に用いることができる。これは、EVやHEVにおいては、加速時や登坂時に大電流の放電を必要とするため、内部抵抗を小さくして、内部抵抗による発熱と電池温度の上昇を抑制し、電池特性の劣化を防ぐことが極めて重要だからである。また、内部抵抗が小さい場合には、充放電効率の向上が図られる。さらに、エネルギー密度が大きいと、一充電当たりの継続走行距離が長く保たれる利点もある。
以下、添加元素として、Mo、W、B、Vを用いた場合の実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないことはいうまでもない。
(LiCoO2基W/Mo/B添加正極活物質の作製)
出発原料として、市販のLi2CO3、Co34、WO3、MoO3又はB23の粉末を用い、表1に示すように、LiCoO2中のCoのモル数に対して、W、Mo又はBのモル数が外比で0.1、1、10、20、30mol%となるように秤量、混合し、大気雰囲気中、900℃で20時間焼成して正極活物質を合成した。また、添加元素を添加しないLiCoO2も同様の条件により合成した。
Figure 2004235166
(電池の作製)
次に、得られた各種正極活物質のそれぞれに、導電助材たるアセチレンブラック粉末と、結着材たるポリフッ化ビニリデンを、重量比で50:2:3の比で混合し、正極材料を作製した。その正極材料0.02gを300kg/cm2の圧力で直径20mmφの円板状にプレス成形し、正極とした。こうして作製した正極と、ECとDECが等体積比で混合された有機溶媒に電解質としてのLiPF6を1mol/Lなる割合で溶解した電解液と、カーボンからなる負極、および正極と負極を隔てるセパレータを用いて、コインセルを作製した。
(電池の内部抵抗の測定)
続いて、作製したコインセルについて、正極活物質の容量に応じて1Cレートの定電流−定電圧で4.1Vまで充電し、同じく1Cレートの定電流で2.5Vまで放電させる充放電試験を1サイクルのみ行い、充電終了後の休止状態での電圧と放電開始直後での電圧との差(電圧差)を放電電流で除することにより、電池の内部抵抗を求めた。各電池の内部抵抗値を、添加元素を加えないLiCoO2を用いた電池の内部抵抗値で除することによって、内部抵抗率を求めた。結果を表1に並記する。添加元素を含まないLiCoO2と比較して、W、Mo又はBを0.1〜20mol%添加した場合に、内部抵抗が低減されており、特に、1〜10mol%の添加量でその効果が大きいことがわかった。
(LiNiO2基B/V添加正極活物質の作製)
次に、出発原料として、市販のLi2CO3、NiCO3、B23又はV25の粉末を用い、表2に示すように、LiNiO2中のNiのモル数に対して、B又はVのモル数が外比で0.1、1、10、20、30mol%となるように秤量、混合し、まず酸素雰囲気中で、600℃で16時間ほど仮焼を行った。次いで粉砕処理を行い、粉砕物をさらに酸素雰囲気中、750℃で24時間焼成することで正極活物質を合成した。また、添加元素を添加しないLiNiO2も同様の条件により合成した。
Figure 2004235166
(電池の作製と内部抵抗の測定)
得られたLiNiO2基B/V添加正極活物質を用いた電池の作製と内部抵抗の測定は、上述したLiCoO2基W/Mo/B添加正極活物質を用いた場合と同様の方法により行った。内部抵抗率の測定結果を表2に並記する。添加元素を含まないLiNiO2と比較して、B又はVを0.1〜20mol%添加した場合に、内部抵抗が低減されており、特に、1〜10mol%の添加量でその効果が大きいことがわかる。また、表1と表2とを比較すると、添加元素としてBを用いた場合に、特に内部抵抗低減の効果が大きいことがわかる。
(サイクル運転試験)
次いで、表1および表2記載の種々の正極活物質を用いて作製した電池において、先の内部抵抗を測定する場合の充放電と同じ条件で、充放電サイクルを100回繰り返した。その結果、内部抵抗値の変化の様子については、添加元素を添加したことによるサイクル特性の劣化は認められなかった。
(複数種の添加元素を用いた正極活物質の合成と電池の作製、ならびに内部抵抗の評価)
上述した試験の結果を受けて、WとMoを同時に添加したLiCoO2ならびにLiNiO2を合成して正極活物質として用い、同様の試験を行ったところ、WとMoの合計の添加量がLiCoO2又はLiNiO2のCo又はNiのモル数に対して、0.1mol%以上20mol%以下の範囲で、内部抵抗の低減効果が得られることを確認した。さらに、B、Bi、P、Cr及びVからなる群から選ばれる少なくとも1種類を添加した場合も同様であった。
本発明のリチウム二次電池は、携帯型電子機器の作動電源、電気自動車又はハイブリッド電気自動車等のモータ駆動電源として有効に利用される。

Claims (5)

  1. B、Bi、Mo、P、Cr、V及びWからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を添加してなるコバルト酸リチウム又はニッケル酸リチウムを正極活物質として用いてなることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 当該添加元素の添加量が、当該コバルト酸リチウム又はニッケル酸リチウム中のコバルト(Co)又はニッケル(Ni)のモル数に対して0.1mol%以上20mol%以下であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 当該添加元素の添加量が、より好ましくは、当該コバルト酸リチウム又はニッケル酸リチウム中のCo又はNiのモル数に対して1mol%以上10mol%以下であることを特徴とする請求項2に記載のリチウム二次電池。
  4. 当該正極活物質が、所定比に調整された各元素の化合物の混合物を、酸化雰囲気、500℃〜1000℃の範囲で、5時間〜50時間かけて焼成し、得られたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  5. 当該焼成を2回以上に分けて行い、次段階での焼成温度を前段階の焼成温度よりも高くしたことを特徴とする請求項4に記載のリチウム二次電池。
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