JP2004233501A - 光変調装置及び該光変調装置を備えたプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】除電効果を高めて、静電気による液晶パネルなどの光変調素子表面へのゴミ、ケバ等の付着防止の向上を可能とする光変調装置及び該光変調装置を備えたプロジェクタを提供する。
【解決手段】液晶パネル40Gと、液晶パネル40Gの両表面にそれぞれ配置される2枚の防塵ガラス600,602とを備え、各防塵ガラス600,602の外表面に帯電防止用の透明導電膜603を設けると共に、透明導電膜603上であって液晶パネル40Gに表示領域の外周に相当する部分に導電部材604を設け、導電部材604を電気的に接地するものである。
【選択図】 図5
【解決手段】液晶パネル40Gと、液晶パネル40Gの両表面にそれぞれ配置される2枚の防塵ガラス600,602とを備え、各防塵ガラス600,602の外表面に帯電防止用の透明導電膜603を設けると共に、透明導電膜603上であって液晶パネル40Gに表示領域の外周に相当する部分に導電部材604を設け、導電部材604を電気的に接地するものである。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光変調装置及び該光変調装置を備えたプロジェクタに関する。さらに詳しくは、光変調装置内に設けられた液晶パネル等の光変調素子表面にゴミ、ケバ等が付着するのを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液晶パネル表面に静電気が帯電し、この静電気により液晶パネル表面にゴミ等が付着して画質が劣化することが知られている。これを防止するために、液晶パネル表面に帯電した静電気を除去するための技術が各種提案されている。例えば、導電性膜を塗布した液晶パネルを金属枠で挟み込み、その金属枠を、この液晶パネルが組み込まれる例えばプロジェクタ等の機器類側にアースすることで液晶パネル表面の静電気を導電性膜から金属枠を介し、アースを通して逃すようにした液晶表示装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、液晶パネルに帯電防止層である導電性膜を塗布することにより、ゴミ等の付着を防止するようにした電気光学装置及びプロジェクタもある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−147470号公報
【特許文献2】
特開2002−14421号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1においては、金属枠を用いて機器類側にアースするとしているが、実際の製品では金属枠の表面に酸化処理膜を施すことが必至であるため、酸化処理膜を施した金属枠では電気的な導通がとれず、有効なアース接続が得られないものと予測される。このため、十分な除電効果が得られず、ゴミ、ケバ等の付着防止が十分に行なわれないと思われる。
【0006】
また、上記特許文献2においては、単に液晶パネルに導電成膜を塗布しただけであるので、除電効果が期待されるほど高くなく、よって、ゴミ、ケバ等の付着防止が十分に行えないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、除電効果を高めて、静電気による液晶パネルなどの光変調素子表面へのゴミ、ケバ等の付着防止の向上を可能とする光変調装置及び該光変調装置を備えたプロジェクタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光変調装置は、光変調素子と、光変調素子の両表面にそれぞれ配置される2枚の防塵ガラスとを備え、各防塵ガラスの外表面に帯電防止用の透明導電膜を設けると共に、透明導電膜上であって光変調素子による表示領域の外周に相当する部分に導電部材を設け、導電部材を電気的に接地するようにしたものである。これによれば、光変調素子表面に帯電しようとする静電気が、透明導電膜から導電部材を介して接地部分を通じて放電される。よって、従来に比べて除電の確実性が得られ、静電気による光変調素子表面へのゴミ、ケバ等の付着防止の向上を図ることができる。
【0009】
また、本発明に係る光変調装置は、光変調素子と、光変調装置が組み込まれる機器との間の電気的な接続を行うためのフレキシブルケーブルを有し、フレキシブルケーブルを介して導電部材を電気的に接地するものである。このように、フレキシブルケーブルを利用して導電部材を接地するようにすることができる。
【0010】
また、本発明に係る光変調装置は、フレキシブルケーブルに導電部材を電気的に接地するためのGNDラインを設け、導電部材をGNDラインに接続することにより電気的に接地するものである。このように、フレキシブルケーブルのGNDラインに導電部材を接続することにより接地するようにしてもよい。
【0011】
また、本発明に係る光変調装置は、上記導電部材が、透明導電膜の電気抵抗値よりも小さい電気抵抗値を有するものである。これによれば、光変調素子表面に帯電しようとする静電気が放電し易くなり、高い除電効果を得られ、もって、ゴミ、ケバ等の付着防止効果を高めることができる。
【0012】
また、本発明に係る光変調装置は、上記導電部材を導電性薄膜としたものである。このように導電部材を導電性薄膜としてもよい。また、導電部材を導電性薄膜とした場合、フレキシブルケーブルを用いて接地する際に、フレキシブルケーブルとの良好な電気的接続性を得ることが可能となる。
【0013】
また、本発明に係る光変調装置は、上記導電部材を導電性ゴム材としたものである。このように、導電性薄膜とした場合、透明導電膜との密着性が高まり安定的な除電効果を得ることが可能となる。
【0014】
また、本発明に係る光変調装置は、上記光変調素子が、TFT基板とTFT基板基板と対向する対向基板との間に液晶を封入してなる液晶パネルであるものである。このように、光変調素子として、対向基板とTFT基板との間に液晶を封入した構成のものを用いることができる。
【0015】
また、本発明に係るプロジェクタは、上記光変調装置を備えたものである。これにより、光変調素子の表面にゴミ、ケバ等が付着するのが防止されるため、ゴミ、ケバ等が付着による投写画像の画質悪化を防止することができ、良好な投写画像を提供することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施の形態について、本発明に係る光変調装置を適用したプロジェクタを例に、添付図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1には、本発明に係る光変調装置を適用したプロジェクタの外観図を示してある。本例のプロジェクタ1の外装ケース2は直方体形状をしている。この外装ケース2は、基本的には、アッパーケース3と、ロアーケース4と、装置前面を規定しているフロントケース5から構成されている。そして、フロントケース5の中央からは投写レンズユニット6の先端側の部分が突出している。
【0018】
図2には、プロジェクタ1の外装ケース2の内部における各構成部分の配置を示してある。この図に示すように、外装ケース2の内部において、その後端側には電源ユニット7が配置されている。これよりも装置前側に隣接した位置には、光源ランプユニット8および光学ユニット9が配置されている。さらに、光学ユニット9の前側の中央には、投写レンズユニット6の基端側が位置している。
【0019】
一方、光学ユニット9の一方の側には、装置前後方向に向けて入出力インタフェース回路が搭載されたインタフェース基板11が配置され、これに平行に、ビデオ信号処理回路が搭載されたビデオ基板12が配置されている。さらに、光源ランプユニット8および光学ユニット9の上側には、装置駆動制御用の制御基板13が配置され、装置前端側の左右の角には、それぞれスピーカ14R,14Lが配置されている。
【0020】
光学ユニット9の上方及び下方には装置内部冷却用の吸気ファン15A,15Bが配置されている。また、光源ランプユニット8の裏面側である装置側面には排気ファン16が配置されている。そして、電源ユニット7における基板11,12の端に面する位置には、吸気ファン15Aからの冷却用空気流を電源ユニット7内に吸引するための補助冷却ファン17が配置されている。
【0021】
これらのファンのうち、ファン15Bは、主に、後述する光変調装置50R,50G,50B内に設けられた光変調素子としての液晶パネル40R,40G,40B冷却用のファンとして機能している。尚、ファン15Aを液晶パネル40R,40G,40Bの冷却用に用いることもできる。
【0022】
以下、図3に基づき光学ユニット9および光学系の構成について説明する。
【0023】
図3(A)には、光学ユニット9の部分を示してある。この図に示すように、光学ユニット9は、その色合成手段を構成しているプリズムユニット20以外の光学素子が上下のライトガイド901,902の間に上下から挟まれて保持された構成となっている。上ライトガイド901および下ライトガイド902は、それぞれ、アッパーケース3およびロアーケース4の側に固定ねじにより固定されている。また、これらの上下のライトガイド901,902は、プリズムユニット20の側に同じく固定ねじによって固定されている。
【0024】
プリズムユニット20は、ダイキャスト板である厚手のヘッド板30の裏面に固定ねじによって固定されている。このヘッド板30の前面には、投写手段としての投写レンズユニット6の基端側が同じく固定ねじによって固定されている。したがって、本例では、ヘッド板30を挟み、プリズムユニット20と投写レンズユニット6とが一体となるように固定された構造となっている。
【0025】
図3(B)には、プロジェクタ1に組み込まれている光学系の概略構成を示してある。本例の光学系は、光源ランプ805と、均一照明光学素子であるインテグレータレンズ921,922を有する均一照明光学系923と、この照明光学系923から出射される光束Wを、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離する色分離光学系924と、各色光束を変調する光変調素子としての液晶パネル40R,40G,40Bをそれぞれ有する本発明の特徴部分である3枚の光変調装置50R,50G,50B(詳しい構成については以下に詳述する)と、変調された色光束を合成する色合成光学系としてのプリズム合成体22と、合成された光束を投写面上に拡大投写する投写レンズユニット6とから構成される。また、色分離光学系924によって分離された各色光束のうち、青色光束Bを対応する液晶パネル40Bに導くリレー光学系927を有している。
【0026】
均一照明光学系923は、さらに、反射ミラー931を備えており、光源ランプ805からの出射光の光軸1aを装置前方向に向けて直角に折り曲げるようにしている。このミラー931を挟み、インテグレータレンズ921,922が前後に直交する状態に配置されている。
【0027】
色分離光学系924は、青緑反射ダイクロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー942と、反射ミラー943から構成される。まず、青緑反射ダイクロイックミラー941において、均一照明光学系923を通った光束Wのうち、そこに含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反射されて、緑反射ダイクロイックミラー942の側に向かう。赤色光束Rは、このミラー941を通過して、後方の反射ミラー943で直角に反射されて、赤色光束の出射部944から色合成光学系の側に出射される。次に、緑反射ダイクロイックミラー942において、ミラー941において反射された青および緑の光束B、Gのうち、緑色光束Gのみが直角に反射されて、緑色光束の出射部945から色合成光学系の側に出射される。このミラー942を通過した青色光束Bは、青色光束の出射部946からリレー光学系927の側に出射される。本例では、均一照明光学素子の光束の出射部から、色分離光学系924における各色光束の出射部944,945,946までの距離が全てほぼ等しくなるように設定されている。
【0028】
色分離光学系924の赤色光束及び緑色光束の出射部944,945の出射側には、それぞれ集光レンズ951,952が配置されている。したがって、各出射部から出射した赤色光束及び緑色光束は、これらの集光レンズ951,952に入射して平行化される。
【0029】
平行化された赤色および緑色の光束R、Gは、偏光板60R,60Gによって偏光方向が揃えられた後、光変調装置50R,50Gに入射して液晶パネル40R,40Gで変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。すなわち、これらの液晶パネル40R,40Gは、図示していない駆動手段によって画像情報に対応する画像信号によってスイッチング制御され、これにより、ここを通過する各色光の変調が行われる。このような駆動手段は、公知の手段をそのまま使用することができる。
【0030】
一方、青色光束Bは、リレー光学系927を介し、さらに、偏光板60Bによって偏光方向が揃えられた後、対応する光変調装置50Bに導かれて、ここにおいて、同様に画像情報に応じて変調が施される。
【0031】
リレー光学系927は、集光レンズ974と入射側反射ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらのミラー間に配置した中間レンズ973と、液晶パネル40Bの手前側に配置した集光レンズ953から構成される。各色光束の光路の長さ、すなわち、光源ランプ805から各光変調装置までの距離は、青色光束Bが最も長くなり、したがって、この光束の光量損失が最も多くなる。しかし、リレー光学系927を介在させることにより、光量損失を抑制できる。
【0032】
各光変調装置50R,50G,50Bを通って変調された各色光束は、偏光板61R,61G,61Bに入射し、これを透過した光がプリズム合成体22に入射され、ここで合成される。本例では、ダイクロイックプリズムからなるプリズム合成体22を用いて色合成光学系を構成している。ここで合成されたカラー画像は、投写レンズユニット6を介して、所定の位置にある投写面10上に拡大投写される。
【0033】
次に、本発明の特徴部分である光変調装置50R,50G,50Bに関して説明する。
【0034】
図4は本発明の一実施の形態の光変調装置の正面図、図5は図4のA−A断面図、図6は図4の光変調装置の分解斜視図である。なお、光変調装置50R,50G,50Bは同じ構成であるため、以下では、光変調装置50Gを例として説明をする。また、図5において左側が入射面側で、右側が出射面側、図6において右側が入射面側で、左側が出射面側である。
【0035】
光変調装置50Gは、ほぼ矩形状の保持枠500内に、光変調表示体としての液晶表示体70Gが収納され、その外側(出射面側)から、中央に光通過用の開口512を有し、且つ入射面側に凸に湾曲した構成の板状バネ部材510の左右端部の枠状部514が、保持枠500に設けられたフック501に係合することで各構成部材が一体的に結合された構成となっている。
【0036】
保持枠500は、その中央部に光通過用の開口部502を有している。また、保持枠500の四隅には、光変調装置50Gを図示しない固定部材を介してプリズム合成体22(図3(B)参照)にネジ固定するためのネジ穴504が螺設されている。なお、光変調装置50Gとプリズム合成体22との固定構造は本発明の本質とは関係ないため詳しい説明は省略する。また、保持枠500の左右側面部に前述のフック501が設けられている。
【0037】
液晶表示体70Gは、光変調素子としての液晶パネル40Gと、液晶パネル40Gの入射側表面及び出射側表面にそれぞれ配置された2枚の防塵ガラス600,602とを有している。液晶パネル40Gには、本例ではTFT基板42とこのTFT基板42に対向する対向基板44との間に図示しない液晶を封入した構成のものを用いている。
【0038】
入射側の防塵ガラス600は、液晶パネル40Gの対向基板44と外形形状がほぼ同じに設定されており、液晶パネル40Gの入射側の表面に貼着固定されて液晶パネル40Gの入射側の表面に塵埃などが付着するのを防止するものである。また、仮に入射側防塵ガラス600自身の入射側表面に塵埃などが付着してしまった場合でも、液晶パネル40Gの液晶面との距離を大きくすることで、投写される映像に影響が及ばないようにしたものである。
【0039】
また、出射側の防塵ガラス602は、液晶パネル40GのTFT基板42と外形形状がほぼ同じに設定されており、液晶パネル40Gの出射側の表面に貼着固定されて液晶パネル40Gの出射側の表面に塵埃などが付着するのを防止するものである。そして、仮に出射側防塵ガラス602自身の出射側表面に塵埃などが付着してしまった場合でも、液晶パネル40Gの液晶面との距離を大きくすることで、投写される映像に影響が及ばないようにしたものである
【0040】
入射側防塵ガラス600及び出射側防塵ガラス602それぞれの外表面全体には、帯電防止用の透明導電膜603が形成されている。この透明導電膜603として、本例では、帯電防止機能に加えて無反射機能を有する無反射機能付の透明導電膜が用いられている。次の図に無反射機能付の透明導電膜603の構成例を示す。
【0041】
図7は、無反射機能付透明導電膜の構成の一例を示す図である。
図7に示すように、無反射機能付の透明導電膜603は、ガラス基板(ここでは防塵ガラス600,602)上に、SiO2 (29nm)、ZrO2 (33nm)、SiO2 (21nm)、導電性を有する例えばITO(Indium Tin Oxide)(63nm)、SiO2 (29nm)がこの順に積層された多層構造となっている。なお、多層構造のうち、ITOを除く材料膜により無反射機能が実現され、ITOにより透明導電膜が実現されている。このような透明導電膜603を防塵ガラス600,602の外表面に設けておくことで、防塵ガラス600,602の表面における静電気の帯電が防止される。また、無反射機能付のものを用いることで、光の透過率が向上して光の利用効率を高めることが可能となり、これにより鮮明な画像を得ることも可能となる。なお、ここで示した無反射機能付の透明導電膜603の構成は一例であってこの構成に限られたものではない。
【0042】
このように構成された透明導電膜603が表面に形成された防塵ガラス600,602上であって、液晶パネル40Gの表示領域62の外周に相当する部分には、導電部材604が周設されている。また、出射側防塵ガラス602の表面においても同様に導電部材604が周設されている。
【0043】
この導電部材604には、透明導電膜603よりも電気抵抗値の小さいものが用いられている。これにより、以下に詳述するが、液晶表示体70G表面に帯電しようとする静電気の放電効果を高めることが可能となっている。この導電部材604としては、具体的には例えば蒸着、スパッタリング、メッキなどで形成されたCu、Ni等の導電性薄膜や、弾性力を有する導電性ゴム材が用いられる。
【0044】
また、対向基板44とTFT基板42との間の上部から上方に向けては、液晶パネル40Gとプロジェクタ1との間の電気的な接続を行うためのフレキシブルケーブル(FPC)46が延びている。このFPC46には、液晶パネル40Gを駆動するための駆動回路に接続される複数ライン(図示せず)が設けられている。また、FPC46の入射側表面及び出射側表面のそれぞれには、幅方向(左右方向)に離間して2つのFPC48が設けられている。FPC48は、FPC46と電気的に接続されており、FPC46からFPC48にかけて、透明導電膜603をプロジェクタ1側に電気的に接地するためのGNDライン400が設けられている。なお、GNDライン400は、前記駆動回路とは別回路のGNDに接続されているものである。
【0045】
FPC48の下端部は、導電部材604にハンダ付けされており、これによりGNDライン400と導電部材604とが電気的に接続されて導電部材604が電気的に接地された状態となっている。また、ここでは、GNDライン400を入射面側、出射面側にそれぞれ2つずつ設けた構成を図示しているが、1つずつとしても良い。
【0046】
このように導電部材604をGNDライン400に接続することにより、液晶パネル40G表面の表示領域62に帯電しようとする静電気は、液晶パネル40G表面の透明導電膜603から導電部材604を介してGNDライン400から逃される。このため、液晶パネル40G表面の静電気の帯電に起因した液晶パネル40G表面へのゴミ、ケバ等の付着を防止することができる。その結果、ゴミ、ケバ等の付着に伴う画質の劣化防止を行うことができる。
【0047】
なお、導電部材604とFPC48のGNDライン400との接続は、ハンダ付けによる固着に限られず、接着剤による接着や、次の図に示す方法など各種の方法を採用できる。
【0048】
図8は、板バネを用いた接続方法による接続構造の一例を示す図である。なお、FPC48のの下端部は、ここでは導電部材604と接続されておらず自由端となっているものとする。また、以下ではFPC48について、入射側をFPC48a、出射側をFPC48bと呼ぶ場合がある。また、導電部材604について、入射側を604a、出射側を604bと呼ぶ場合がある。
この接続構造においては、まず、保持枠500と液晶表示体70Gとの間であって、入射面側のFPC48aの下端部間に対向するように板バネ410を配置する。また、板状バネ部材510において各FPC48bの下端部に対向する部分を切り起こし成形して、バネ性を有する2つの板バネ部520を形成する。このように構成された板バネ410、板状バネ部材510を含む光変調装置50Gの各構成部材を保持枠500のフック501と板状バネ部材510の枠状部514との係合により一体的に結合することにより、板バネ410によってFPC48aの下端部が導電部材604aに押さえ付られて導電部材604aと接続される。また、板状バネ部材510に設けられた板バネ部520によって、FPC48bの下端部が導電部材604bに押さえ付けられて導電部材604bと接続されることになる。
【0049】
図9及び図10は、その他の接続方法による接続構造を示す図で、図9は光変調装置の正面図、図10は図9のB−B断面図である。なお、導電部材604について、入射側を604a、出射側を604bと呼ぶ場合がある。
この接続方法は、保持枠500又は板バネ部材510と、導電部材604との間でFPC48の下端部を挟持することでFPC48と導電部材604とを接続するようにしたものである。保持枠500においてFPC46とFPC48aとの接続部分に対向する部分に挿通孔505が設けられている。また、保持枠500において入射側の防塵ガラス600の外周部を保持する枠状部506には、上下方向に挿通孔507が設けられている。そして、挿通孔505に対してFPC48の下端部を挿通し、その状態で、保持枠500内に液晶表示体70Gを板バネ部材510によって装着することにより、FPC48aの下端部が保持枠500と導電部材604aとの間で挟持されてFPC48aと導電部材604aとが接続される。また、FPC48bと導電部材604とは、板バネ部材510と導電部材604との間でFPC48bの下端部が挟持されることでFPC48bと導電部材604とが接続される。
【0050】
以上説明したように、本実施の形態によれば、透明導電膜603上に設けた導電部材604をGNDライン400に接続して電気的に接地するようにしたため、液晶表示体70Gの表面に帯電しようとする静電気を、透明導電膜603から導電部材604を介してGNDライン400を通じて放電することができる。かかる構成により、従来と比較して除電の確実性が得られ、除電効果を確実に得ることができる。よって、液晶パネル40G表面の静電気の帯電に起因した液晶パネル40G表面へのゴミ、ケバ等の付着防止の向上を図ることができる。これにより、ゴミ、ケバ等の付着に伴う画質の劣化を確実に抑制することができる。
【0051】
また、導電部材604は、透明導電膜603よりも電気抵抗値の小さいものが用いられているため、液晶表示体70Gの表面に帯電しようとする静電気が放電し易くなり、高い除電効果を得られる。これにより、ゴミ、ケバ等の付着防止効果を高めることができ、もって、ゴミ、ケバ等の付着に伴う画質の劣化を確実に抑制することができる。
【0052】
また、導電部材604には、上述したように導電性薄膜や、弾性力を有する導電性ゴム材が用いられるが、導電性薄膜を用いた場合にはFPC48との良好な電気的接続性を得ることが可能となる。また、導電性ゴムを用いた場合には、透明導電膜603との密着性が高まり安定的な除電効果を得ることが可能となる。
【0053】
また、本実施の形態では、透明導電膜603及び電気的接地された導電部材604を、液晶パネル40Gの入射面及び出射面の両方に設けられた防塵ガラス600上に設けたため、上記特許文献1の技術に比べて、ゴミ、ケバ等による悪影響が格段に阻止されて良好な投写画像を提供することが可能となっている。
【0054】
また、屈曲性の良いFPCを利用して導電部材604を電気的に接地するようにしているため、光変調装置50Gを大型化することなく電気的接地を実現できる。
【0055】
以上のように構成された光変調装置50R,50G,50Bを備えたプロジェクタ1は、液晶表示体の表面にゴミ、ケバ等が付着するのが防止されるため、ゴミ、ケバ等が付着による投写画像の画質悪化を防止することができ、良好な投写画像を提供できるものとなる。
【0056】
なお、上記実施の形態では、透過型の液晶パネルを用いたプロジェクタに本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、反射型の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用することが可能である。また、後述のように、光変調素子は液晶パネルに限定されない。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等の光変調素子が光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは液晶パネル等の光変調素子が光を反射するタイプであることを意味している。
【0057】
反射型の光変調素子を採用したプロジェクタでは、プリズム合成体22のようなダイクロイックプリズムが、光を赤、緑、青の三色の光に分離する光分離手段として利用されると共に、変調された三色の光を合成して同一の方向に出射する光合成手段としても利用されることがある。また、光変調素子と色合成手段との間に偏光ビームスプリッタが配置されることもある。反射型のプロジェクタにこの発明を適用した場合にも、透過型のプロジェクタとほぼ同様な効果を得ることができる。
【0058】
また、光変調素子としてここでは液晶パネルを例に挙げて説明してきたが、液晶パネルに限られず、例えば、マイクロミラーを用いた装置や、CCD(電荷結合素子)であっても良い。
また、プリズムは、プリズム合成体22のように、4つの三角柱状プリズムの接着面に沿って二種類の色選択面が形成されたダイクロイックプリズムに限られず、色選択面が一種類のダイクロイックプリズムや、偏光ビームスプリッタであっても良い。その他、プリズムは、略六面体状の光透過性の箱の中に光選択面を配置し、そこに液体を充填したようなものであっても良い。
【0059】
さらに、投写型のプロジェクタとしては、投写像を観察する方向から投写を行う前面投写型プロジェクタと、投写像を観察する方向とは反対側から投写を行う背面投写型プロジェクタとがあるが、上記実施の形態で示した構成は、そのいずれにも適用可能である。
【0060】
また、上記実施の形態では、3つの液晶パネルを用いたいわゆる3板方式のプロジェクタにおいて本発明の光変調装置を適用した場合を例に示したが、液晶パネルを2枚又は4枚用いた2板方式又は4板方式のプロジェクタにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロジェクタの外観を示す図。
【図2】図1の外装ケースの内部における各構成部分の配置を示す図。
【図3】(A)光学レンズユニットと投写レンズユニットの部分を取り出して示す図、(B)光学系の概略構成図。
【図4】本発明の一実施の形態の光変調装置の正面図。
【図5】図4のA−A断面図。
【図6】図4の光変調装置の分解斜視図。
【図7】無反射機能付透明導電膜の構成の一例を示す図。
【図8】FPCと透明導電膜との板バネを用いた接続構造例を示す図。
【図9】その他の接続構造の一例を示す図。
【図10】図9のB−B断面図。
【符号の説明】
1 プロジェクタ、40R,40G,40B 液晶パネル(光変調素子)、42 TFT基板、44 対向基板、46、48、48a、48b FPC、50R,50G,50B 光変調装置、62 表示領域、400 GNDライン、500 保持体、600,602 防塵ガラス、603 透明導電膜、604 導電部材。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光変調装置及び該光変調装置を備えたプロジェクタに関する。さらに詳しくは、光変調装置内に設けられた液晶パネル等の光変調素子表面にゴミ、ケバ等が付着するのを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液晶パネル表面に静電気が帯電し、この静電気により液晶パネル表面にゴミ等が付着して画質が劣化することが知られている。これを防止するために、液晶パネル表面に帯電した静電気を除去するための技術が各種提案されている。例えば、導電性膜を塗布した液晶パネルを金属枠で挟み込み、その金属枠を、この液晶パネルが組み込まれる例えばプロジェクタ等の機器類側にアースすることで液晶パネル表面の静電気を導電性膜から金属枠を介し、アースを通して逃すようにした液晶表示装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、液晶パネルに帯電防止層である導電性膜を塗布することにより、ゴミ等の付着を防止するようにした電気光学装置及びプロジェクタもある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−147470号公報
【特許文献2】
特開2002−14421号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1においては、金属枠を用いて機器類側にアースするとしているが、実際の製品では金属枠の表面に酸化処理膜を施すことが必至であるため、酸化処理膜を施した金属枠では電気的な導通がとれず、有効なアース接続が得られないものと予測される。このため、十分な除電効果が得られず、ゴミ、ケバ等の付着防止が十分に行なわれないと思われる。
【0006】
また、上記特許文献2においては、単に液晶パネルに導電成膜を塗布しただけであるので、除電効果が期待されるほど高くなく、よって、ゴミ、ケバ等の付着防止が十分に行えないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、除電効果を高めて、静電気による液晶パネルなどの光変調素子表面へのゴミ、ケバ等の付着防止の向上を可能とする光変調装置及び該光変調装置を備えたプロジェクタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光変調装置は、光変調素子と、光変調素子の両表面にそれぞれ配置される2枚の防塵ガラスとを備え、各防塵ガラスの外表面に帯電防止用の透明導電膜を設けると共に、透明導電膜上であって光変調素子による表示領域の外周に相当する部分に導電部材を設け、導電部材を電気的に接地するようにしたものである。これによれば、光変調素子表面に帯電しようとする静電気が、透明導電膜から導電部材を介して接地部分を通じて放電される。よって、従来に比べて除電の確実性が得られ、静電気による光変調素子表面へのゴミ、ケバ等の付着防止の向上を図ることができる。
【0009】
また、本発明に係る光変調装置は、光変調素子と、光変調装置が組み込まれる機器との間の電気的な接続を行うためのフレキシブルケーブルを有し、フレキシブルケーブルを介して導電部材を電気的に接地するものである。このように、フレキシブルケーブルを利用して導電部材を接地するようにすることができる。
【0010】
また、本発明に係る光変調装置は、フレキシブルケーブルに導電部材を電気的に接地するためのGNDラインを設け、導電部材をGNDラインに接続することにより電気的に接地するものである。このように、フレキシブルケーブルのGNDラインに導電部材を接続することにより接地するようにしてもよい。
【0011】
また、本発明に係る光変調装置は、上記導電部材が、透明導電膜の電気抵抗値よりも小さい電気抵抗値を有するものである。これによれば、光変調素子表面に帯電しようとする静電気が放電し易くなり、高い除電効果を得られ、もって、ゴミ、ケバ等の付着防止効果を高めることができる。
【0012】
また、本発明に係る光変調装置は、上記導電部材を導電性薄膜としたものである。このように導電部材を導電性薄膜としてもよい。また、導電部材を導電性薄膜とした場合、フレキシブルケーブルを用いて接地する際に、フレキシブルケーブルとの良好な電気的接続性を得ることが可能となる。
【0013】
また、本発明に係る光変調装置は、上記導電部材を導電性ゴム材としたものである。このように、導電性薄膜とした場合、透明導電膜との密着性が高まり安定的な除電効果を得ることが可能となる。
【0014】
また、本発明に係る光変調装置は、上記光変調素子が、TFT基板とTFT基板基板と対向する対向基板との間に液晶を封入してなる液晶パネルであるものである。このように、光変調素子として、対向基板とTFT基板との間に液晶を封入した構成のものを用いることができる。
【0015】
また、本発明に係るプロジェクタは、上記光変調装置を備えたものである。これにより、光変調素子の表面にゴミ、ケバ等が付着するのが防止されるため、ゴミ、ケバ等が付着による投写画像の画質悪化を防止することができ、良好な投写画像を提供することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施の形態について、本発明に係る光変調装置を適用したプロジェクタを例に、添付図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1には、本発明に係る光変調装置を適用したプロジェクタの外観図を示してある。本例のプロジェクタ1の外装ケース2は直方体形状をしている。この外装ケース2は、基本的には、アッパーケース3と、ロアーケース4と、装置前面を規定しているフロントケース5から構成されている。そして、フロントケース5の中央からは投写レンズユニット6の先端側の部分が突出している。
【0018】
図2には、プロジェクタ1の外装ケース2の内部における各構成部分の配置を示してある。この図に示すように、外装ケース2の内部において、その後端側には電源ユニット7が配置されている。これよりも装置前側に隣接した位置には、光源ランプユニット8および光学ユニット9が配置されている。さらに、光学ユニット9の前側の中央には、投写レンズユニット6の基端側が位置している。
【0019】
一方、光学ユニット9の一方の側には、装置前後方向に向けて入出力インタフェース回路が搭載されたインタフェース基板11が配置され、これに平行に、ビデオ信号処理回路が搭載されたビデオ基板12が配置されている。さらに、光源ランプユニット8および光学ユニット9の上側には、装置駆動制御用の制御基板13が配置され、装置前端側の左右の角には、それぞれスピーカ14R,14Lが配置されている。
【0020】
光学ユニット9の上方及び下方には装置内部冷却用の吸気ファン15A,15Bが配置されている。また、光源ランプユニット8の裏面側である装置側面には排気ファン16が配置されている。そして、電源ユニット7における基板11,12の端に面する位置には、吸気ファン15Aからの冷却用空気流を電源ユニット7内に吸引するための補助冷却ファン17が配置されている。
【0021】
これらのファンのうち、ファン15Bは、主に、後述する光変調装置50R,50G,50B内に設けられた光変調素子としての液晶パネル40R,40G,40B冷却用のファンとして機能している。尚、ファン15Aを液晶パネル40R,40G,40Bの冷却用に用いることもできる。
【0022】
以下、図3に基づき光学ユニット9および光学系の構成について説明する。
【0023】
図3(A)には、光学ユニット9の部分を示してある。この図に示すように、光学ユニット9は、その色合成手段を構成しているプリズムユニット20以外の光学素子が上下のライトガイド901,902の間に上下から挟まれて保持された構成となっている。上ライトガイド901および下ライトガイド902は、それぞれ、アッパーケース3およびロアーケース4の側に固定ねじにより固定されている。また、これらの上下のライトガイド901,902は、プリズムユニット20の側に同じく固定ねじによって固定されている。
【0024】
プリズムユニット20は、ダイキャスト板である厚手のヘッド板30の裏面に固定ねじによって固定されている。このヘッド板30の前面には、投写手段としての投写レンズユニット6の基端側が同じく固定ねじによって固定されている。したがって、本例では、ヘッド板30を挟み、プリズムユニット20と投写レンズユニット6とが一体となるように固定された構造となっている。
【0025】
図3(B)には、プロジェクタ1に組み込まれている光学系の概略構成を示してある。本例の光学系は、光源ランプ805と、均一照明光学素子であるインテグレータレンズ921,922を有する均一照明光学系923と、この照明光学系923から出射される光束Wを、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離する色分離光学系924と、各色光束を変調する光変調素子としての液晶パネル40R,40G,40Bをそれぞれ有する本発明の特徴部分である3枚の光変調装置50R,50G,50B(詳しい構成については以下に詳述する)と、変調された色光束を合成する色合成光学系としてのプリズム合成体22と、合成された光束を投写面上に拡大投写する投写レンズユニット6とから構成される。また、色分離光学系924によって分離された各色光束のうち、青色光束Bを対応する液晶パネル40Bに導くリレー光学系927を有している。
【0026】
均一照明光学系923は、さらに、反射ミラー931を備えており、光源ランプ805からの出射光の光軸1aを装置前方向に向けて直角に折り曲げるようにしている。このミラー931を挟み、インテグレータレンズ921,922が前後に直交する状態に配置されている。
【0027】
色分離光学系924は、青緑反射ダイクロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー942と、反射ミラー943から構成される。まず、青緑反射ダイクロイックミラー941において、均一照明光学系923を通った光束Wのうち、そこに含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反射されて、緑反射ダイクロイックミラー942の側に向かう。赤色光束Rは、このミラー941を通過して、後方の反射ミラー943で直角に反射されて、赤色光束の出射部944から色合成光学系の側に出射される。次に、緑反射ダイクロイックミラー942において、ミラー941において反射された青および緑の光束B、Gのうち、緑色光束Gのみが直角に反射されて、緑色光束の出射部945から色合成光学系の側に出射される。このミラー942を通過した青色光束Bは、青色光束の出射部946からリレー光学系927の側に出射される。本例では、均一照明光学素子の光束の出射部から、色分離光学系924における各色光束の出射部944,945,946までの距離が全てほぼ等しくなるように設定されている。
【0028】
色分離光学系924の赤色光束及び緑色光束の出射部944,945の出射側には、それぞれ集光レンズ951,952が配置されている。したがって、各出射部から出射した赤色光束及び緑色光束は、これらの集光レンズ951,952に入射して平行化される。
【0029】
平行化された赤色および緑色の光束R、Gは、偏光板60R,60Gによって偏光方向が揃えられた後、光変調装置50R,50Gに入射して液晶パネル40R,40Gで変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。すなわち、これらの液晶パネル40R,40Gは、図示していない駆動手段によって画像情報に対応する画像信号によってスイッチング制御され、これにより、ここを通過する各色光の変調が行われる。このような駆動手段は、公知の手段をそのまま使用することができる。
【0030】
一方、青色光束Bは、リレー光学系927を介し、さらに、偏光板60Bによって偏光方向が揃えられた後、対応する光変調装置50Bに導かれて、ここにおいて、同様に画像情報に応じて変調が施される。
【0031】
リレー光学系927は、集光レンズ974と入射側反射ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらのミラー間に配置した中間レンズ973と、液晶パネル40Bの手前側に配置した集光レンズ953から構成される。各色光束の光路の長さ、すなわち、光源ランプ805から各光変調装置までの距離は、青色光束Bが最も長くなり、したがって、この光束の光量損失が最も多くなる。しかし、リレー光学系927を介在させることにより、光量損失を抑制できる。
【0032】
各光変調装置50R,50G,50Bを通って変調された各色光束は、偏光板61R,61G,61Bに入射し、これを透過した光がプリズム合成体22に入射され、ここで合成される。本例では、ダイクロイックプリズムからなるプリズム合成体22を用いて色合成光学系を構成している。ここで合成されたカラー画像は、投写レンズユニット6を介して、所定の位置にある投写面10上に拡大投写される。
【0033】
次に、本発明の特徴部分である光変調装置50R,50G,50Bに関して説明する。
【0034】
図4は本発明の一実施の形態の光変調装置の正面図、図5は図4のA−A断面図、図6は図4の光変調装置の分解斜視図である。なお、光変調装置50R,50G,50Bは同じ構成であるため、以下では、光変調装置50Gを例として説明をする。また、図5において左側が入射面側で、右側が出射面側、図6において右側が入射面側で、左側が出射面側である。
【0035】
光変調装置50Gは、ほぼ矩形状の保持枠500内に、光変調表示体としての液晶表示体70Gが収納され、その外側(出射面側)から、中央に光通過用の開口512を有し、且つ入射面側に凸に湾曲した構成の板状バネ部材510の左右端部の枠状部514が、保持枠500に設けられたフック501に係合することで各構成部材が一体的に結合された構成となっている。
【0036】
保持枠500は、その中央部に光通過用の開口部502を有している。また、保持枠500の四隅には、光変調装置50Gを図示しない固定部材を介してプリズム合成体22(図3(B)参照)にネジ固定するためのネジ穴504が螺設されている。なお、光変調装置50Gとプリズム合成体22との固定構造は本発明の本質とは関係ないため詳しい説明は省略する。また、保持枠500の左右側面部に前述のフック501が設けられている。
【0037】
液晶表示体70Gは、光変調素子としての液晶パネル40Gと、液晶パネル40Gの入射側表面及び出射側表面にそれぞれ配置された2枚の防塵ガラス600,602とを有している。液晶パネル40Gには、本例ではTFT基板42とこのTFT基板42に対向する対向基板44との間に図示しない液晶を封入した構成のものを用いている。
【0038】
入射側の防塵ガラス600は、液晶パネル40Gの対向基板44と外形形状がほぼ同じに設定されており、液晶パネル40Gの入射側の表面に貼着固定されて液晶パネル40Gの入射側の表面に塵埃などが付着するのを防止するものである。また、仮に入射側防塵ガラス600自身の入射側表面に塵埃などが付着してしまった場合でも、液晶パネル40Gの液晶面との距離を大きくすることで、投写される映像に影響が及ばないようにしたものである。
【0039】
また、出射側の防塵ガラス602は、液晶パネル40GのTFT基板42と外形形状がほぼ同じに設定されており、液晶パネル40Gの出射側の表面に貼着固定されて液晶パネル40Gの出射側の表面に塵埃などが付着するのを防止するものである。そして、仮に出射側防塵ガラス602自身の出射側表面に塵埃などが付着してしまった場合でも、液晶パネル40Gの液晶面との距離を大きくすることで、投写される映像に影響が及ばないようにしたものである
【0040】
入射側防塵ガラス600及び出射側防塵ガラス602それぞれの外表面全体には、帯電防止用の透明導電膜603が形成されている。この透明導電膜603として、本例では、帯電防止機能に加えて無反射機能を有する無反射機能付の透明導電膜が用いられている。次の図に無反射機能付の透明導電膜603の構成例を示す。
【0041】
図7は、無反射機能付透明導電膜の構成の一例を示す図である。
図7に示すように、無反射機能付の透明導電膜603は、ガラス基板(ここでは防塵ガラス600,602)上に、SiO2 (29nm)、ZrO2 (33nm)、SiO2 (21nm)、導電性を有する例えばITO(Indium Tin Oxide)(63nm)、SiO2 (29nm)がこの順に積層された多層構造となっている。なお、多層構造のうち、ITOを除く材料膜により無反射機能が実現され、ITOにより透明導電膜が実現されている。このような透明導電膜603を防塵ガラス600,602の外表面に設けておくことで、防塵ガラス600,602の表面における静電気の帯電が防止される。また、無反射機能付のものを用いることで、光の透過率が向上して光の利用効率を高めることが可能となり、これにより鮮明な画像を得ることも可能となる。なお、ここで示した無反射機能付の透明導電膜603の構成は一例であってこの構成に限られたものではない。
【0042】
このように構成された透明導電膜603が表面に形成された防塵ガラス600,602上であって、液晶パネル40Gの表示領域62の外周に相当する部分には、導電部材604が周設されている。また、出射側防塵ガラス602の表面においても同様に導電部材604が周設されている。
【0043】
この導電部材604には、透明導電膜603よりも電気抵抗値の小さいものが用いられている。これにより、以下に詳述するが、液晶表示体70G表面に帯電しようとする静電気の放電効果を高めることが可能となっている。この導電部材604としては、具体的には例えば蒸着、スパッタリング、メッキなどで形成されたCu、Ni等の導電性薄膜や、弾性力を有する導電性ゴム材が用いられる。
【0044】
また、対向基板44とTFT基板42との間の上部から上方に向けては、液晶パネル40Gとプロジェクタ1との間の電気的な接続を行うためのフレキシブルケーブル(FPC)46が延びている。このFPC46には、液晶パネル40Gを駆動するための駆動回路に接続される複数ライン(図示せず)が設けられている。また、FPC46の入射側表面及び出射側表面のそれぞれには、幅方向(左右方向)に離間して2つのFPC48が設けられている。FPC48は、FPC46と電気的に接続されており、FPC46からFPC48にかけて、透明導電膜603をプロジェクタ1側に電気的に接地するためのGNDライン400が設けられている。なお、GNDライン400は、前記駆動回路とは別回路のGNDに接続されているものである。
【0045】
FPC48の下端部は、導電部材604にハンダ付けされており、これによりGNDライン400と導電部材604とが電気的に接続されて導電部材604が電気的に接地された状態となっている。また、ここでは、GNDライン400を入射面側、出射面側にそれぞれ2つずつ設けた構成を図示しているが、1つずつとしても良い。
【0046】
このように導電部材604をGNDライン400に接続することにより、液晶パネル40G表面の表示領域62に帯電しようとする静電気は、液晶パネル40G表面の透明導電膜603から導電部材604を介してGNDライン400から逃される。このため、液晶パネル40G表面の静電気の帯電に起因した液晶パネル40G表面へのゴミ、ケバ等の付着を防止することができる。その結果、ゴミ、ケバ等の付着に伴う画質の劣化防止を行うことができる。
【0047】
なお、導電部材604とFPC48のGNDライン400との接続は、ハンダ付けによる固着に限られず、接着剤による接着や、次の図に示す方法など各種の方法を採用できる。
【0048】
図8は、板バネを用いた接続方法による接続構造の一例を示す図である。なお、FPC48のの下端部は、ここでは導電部材604と接続されておらず自由端となっているものとする。また、以下ではFPC48について、入射側をFPC48a、出射側をFPC48bと呼ぶ場合がある。また、導電部材604について、入射側を604a、出射側を604bと呼ぶ場合がある。
この接続構造においては、まず、保持枠500と液晶表示体70Gとの間であって、入射面側のFPC48aの下端部間に対向するように板バネ410を配置する。また、板状バネ部材510において各FPC48bの下端部に対向する部分を切り起こし成形して、バネ性を有する2つの板バネ部520を形成する。このように構成された板バネ410、板状バネ部材510を含む光変調装置50Gの各構成部材を保持枠500のフック501と板状バネ部材510の枠状部514との係合により一体的に結合することにより、板バネ410によってFPC48aの下端部が導電部材604aに押さえ付られて導電部材604aと接続される。また、板状バネ部材510に設けられた板バネ部520によって、FPC48bの下端部が導電部材604bに押さえ付けられて導電部材604bと接続されることになる。
【0049】
図9及び図10は、その他の接続方法による接続構造を示す図で、図9は光変調装置の正面図、図10は図9のB−B断面図である。なお、導電部材604について、入射側を604a、出射側を604bと呼ぶ場合がある。
この接続方法は、保持枠500又は板バネ部材510と、導電部材604との間でFPC48の下端部を挟持することでFPC48と導電部材604とを接続するようにしたものである。保持枠500においてFPC46とFPC48aとの接続部分に対向する部分に挿通孔505が設けられている。また、保持枠500において入射側の防塵ガラス600の外周部を保持する枠状部506には、上下方向に挿通孔507が設けられている。そして、挿通孔505に対してFPC48の下端部を挿通し、その状態で、保持枠500内に液晶表示体70Gを板バネ部材510によって装着することにより、FPC48aの下端部が保持枠500と導電部材604aとの間で挟持されてFPC48aと導電部材604aとが接続される。また、FPC48bと導電部材604とは、板バネ部材510と導電部材604との間でFPC48bの下端部が挟持されることでFPC48bと導電部材604とが接続される。
【0050】
以上説明したように、本実施の形態によれば、透明導電膜603上に設けた導電部材604をGNDライン400に接続して電気的に接地するようにしたため、液晶表示体70Gの表面に帯電しようとする静電気を、透明導電膜603から導電部材604を介してGNDライン400を通じて放電することができる。かかる構成により、従来と比較して除電の確実性が得られ、除電効果を確実に得ることができる。よって、液晶パネル40G表面の静電気の帯電に起因した液晶パネル40G表面へのゴミ、ケバ等の付着防止の向上を図ることができる。これにより、ゴミ、ケバ等の付着に伴う画質の劣化を確実に抑制することができる。
【0051】
また、導電部材604は、透明導電膜603よりも電気抵抗値の小さいものが用いられているため、液晶表示体70Gの表面に帯電しようとする静電気が放電し易くなり、高い除電効果を得られる。これにより、ゴミ、ケバ等の付着防止効果を高めることができ、もって、ゴミ、ケバ等の付着に伴う画質の劣化を確実に抑制することができる。
【0052】
また、導電部材604には、上述したように導電性薄膜や、弾性力を有する導電性ゴム材が用いられるが、導電性薄膜を用いた場合にはFPC48との良好な電気的接続性を得ることが可能となる。また、導電性ゴムを用いた場合には、透明導電膜603との密着性が高まり安定的な除電効果を得ることが可能となる。
【0053】
また、本実施の形態では、透明導電膜603及び電気的接地された導電部材604を、液晶パネル40Gの入射面及び出射面の両方に設けられた防塵ガラス600上に設けたため、上記特許文献1の技術に比べて、ゴミ、ケバ等による悪影響が格段に阻止されて良好な投写画像を提供することが可能となっている。
【0054】
また、屈曲性の良いFPCを利用して導電部材604を電気的に接地するようにしているため、光変調装置50Gを大型化することなく電気的接地を実現できる。
【0055】
以上のように構成された光変調装置50R,50G,50Bを備えたプロジェクタ1は、液晶表示体の表面にゴミ、ケバ等が付着するのが防止されるため、ゴミ、ケバ等が付着による投写画像の画質悪化を防止することができ、良好な投写画像を提供できるものとなる。
【0056】
なお、上記実施の形態では、透過型の液晶パネルを用いたプロジェクタに本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、反射型の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用することが可能である。また、後述のように、光変調素子は液晶パネルに限定されない。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等の光変調素子が光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは液晶パネル等の光変調素子が光を反射するタイプであることを意味している。
【0057】
反射型の光変調素子を採用したプロジェクタでは、プリズム合成体22のようなダイクロイックプリズムが、光を赤、緑、青の三色の光に分離する光分離手段として利用されると共に、変調された三色の光を合成して同一の方向に出射する光合成手段としても利用されることがある。また、光変調素子と色合成手段との間に偏光ビームスプリッタが配置されることもある。反射型のプロジェクタにこの発明を適用した場合にも、透過型のプロジェクタとほぼ同様な効果を得ることができる。
【0058】
また、光変調素子としてここでは液晶パネルを例に挙げて説明してきたが、液晶パネルに限られず、例えば、マイクロミラーを用いた装置や、CCD(電荷結合素子)であっても良い。
また、プリズムは、プリズム合成体22のように、4つの三角柱状プリズムの接着面に沿って二種類の色選択面が形成されたダイクロイックプリズムに限られず、色選択面が一種類のダイクロイックプリズムや、偏光ビームスプリッタであっても良い。その他、プリズムは、略六面体状の光透過性の箱の中に光選択面を配置し、そこに液体を充填したようなものであっても良い。
【0059】
さらに、投写型のプロジェクタとしては、投写像を観察する方向から投写を行う前面投写型プロジェクタと、投写像を観察する方向とは反対側から投写を行う背面投写型プロジェクタとがあるが、上記実施の形態で示した構成は、そのいずれにも適用可能である。
【0060】
また、上記実施の形態では、3つの液晶パネルを用いたいわゆる3板方式のプロジェクタにおいて本発明の光変調装置を適用した場合を例に示したが、液晶パネルを2枚又は4枚用いた2板方式又は4板方式のプロジェクタにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロジェクタの外観を示す図。
【図2】図1の外装ケースの内部における各構成部分の配置を示す図。
【図3】(A)光学レンズユニットと投写レンズユニットの部分を取り出して示す図、(B)光学系の概略構成図。
【図4】本発明の一実施の形態の光変調装置の正面図。
【図5】図4のA−A断面図。
【図6】図4の光変調装置の分解斜視図。
【図7】無反射機能付透明導電膜の構成の一例を示す図。
【図8】FPCと透明導電膜との板バネを用いた接続構造例を示す図。
【図9】その他の接続構造の一例を示す図。
【図10】図9のB−B断面図。
【符号の説明】
1 プロジェクタ、40R,40G,40B 液晶パネル(光変調素子)、42 TFT基板、44 対向基板、46、48、48a、48b FPC、50R,50G,50B 光変調装置、62 表示領域、400 GNDライン、500 保持体、600,602 防塵ガラス、603 透明導電膜、604 導電部材。
Claims (8)
- 光変調素子と、該光変調素子の両表面にそれぞれ配置される2枚の防塵ガラスとを備え、前記各防塵ガラスの外表面に帯電防止用の透明導電膜を設けると共に、該透明導電膜上であって前記光変調素子による表示領域の外周に相当する部分に導電部材を設け、該導電部材を電気的に接地することを特徴とする光変調装置。
- 前記光変調素子と、前記光変調装置が組み込まれる機器との間の電気的な接続を行うためのフレキシブルケーブルを有し、該フレキシブルケーブルを介して前記導電部材を電気的に接地することを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
- 前記フレキシブルケーブルに前記導電部材を電気的に接地するためのGNDラインを設け、前記導電部材を前記GNDラインに接続することにより電気的に接地することを特徴とする請求項2記載の光変調装置。
- 前記導電部材は、前記透明導電膜の電気抵抗値よりも小さい電気抵抗値を有するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の光変調装置。
- 前記導電部材は、導電性薄膜であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の光変調装置。
- 前記導電部材は、導電性ゴム材であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の光変調装置。
- 前記光変調素子が、TFT基板と該TFT基板基板と対向する対向基板との間に液晶を封入してなる液晶パネルであることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の光変調装置。
- 請求項1乃至請求項7の何れかに記載の光変調装置を備えたことを特徴とするプロジェクタ。
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-
2003
- 2003-01-29 JP JP2003020136A patent/JP2004233501A/ja active Pending
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