JP2004232240A - 面板と取付け枠の接続構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】取付け枠3の内周縁面7に溝12を形成する。この溝12内部に自身の全部が収まるようにパッキン14を配設する。面板2の周縁部2aを前記溝12の開口から差し込んで溝12内部のパッキン14に嵌め込む。溝12の両側面2bの開口側の端部に、溝12の幅方向の内側に突出すると共にその突端が面板2近傍に位置する隠し用突片13を形成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パッキンを介在させた面板と取付け枠の接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、矩形状の取付け枠3の内側に面板2を取り付けた採光扉、戸等の建具や、窓等が知られている。この面板2と取付け枠3の接続構造としては、例えば図4に示すように取付け枠3の内周縁面7に溝12を形成し、溝12の開口縁部から幅方向内側に係止用突片18を突出し、該係止用突片18の表面にパッキン14の上部を係止すると共にパッキン14の下部を溝12内部に収納し、該パッキン14に面板2の周縁部2aを嵌め込んでなるものが知られており、このように面板2と取付け枠3の溝12とにパッキン14を介在させることで、面板2のがたつきを防止して面板2が割れないようにしたり、シール性、遮音性の向上を行ってたりしていた(例えば特許文献1)。
【0003】
また、上記とは別に図5に示すように取付け枠3の内周縁面7に形成された溝12内部に自身の全部が収まるようにパッキン14を配設し、面板2の周縁部2aを前記パッキン14に嵌め込んだものも知られている(特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】
実開昭56−47089号公報
【特許文献2】
特開平10−37606号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に示す従来例にあっては、パッキン14の上部が取付け枠3の内周縁面7に露出しているため見栄えが悪かった。またこの取付け枠3の内周縁面7に露出したパッキン14はゴミ等の異物や紫外線などの影響を受けやすいため、ひび割れ等の経年変化等による劣化が著しく、一層見栄えを悪くしていた。
【0006】
また特許文献2に示す従来例にあっても、パッキン14は溝12内部に収納されているものの、溝12の開口縁部と面板2の周縁部2aとの間には隙間19があり、パッキン14は取付け枠3の内周縁面7側に露出しているため、取付け枠3の内周縁面7側から隙間19を介して溝12内部のパッキン14が見えてしまい見栄えが悪く、またこの隙間19から異物や紫外線等が溝12内部に入り込んでしまい、この場合も経年変化による劣化が大きかった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、パッキンが取付け枠の内周縁面側に露出しないようにして外観を向上し、且つパッキンの経年変化による劣化を抑えた面板と取付け枠の接続構造を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る面板と取付け枠の接続構造は、取付け枠3の内周縁面7に溝12を形成し、この溝12内部に自身の全部が収まるようにパッキン14を配設し、面板2の周縁部2aを前記溝12の開口から差し込んで溝12内部のパッキン14に嵌め込んでなる面板と取付け枠の接続構造において、溝12の両側面12aの開口側の端部に、溝12の幅方向の内側に突出すると共にその突端が面板2近傍に位置する隠し用突片13を形成して成ることを特徴とするものである。
【0009】
このように取付け枠3の内周縁面7に溝12を形成し、この溝12内部に自身の全部が収まるようにパッキン14を配設し、面板2の周縁部2aを前記溝12の開口から差し込んで溝12内部のパッキン14に嵌め込んでなる面板と取付け枠の接続構造において、溝12の両側面12aの開口側の端部に、溝12の幅方向の内側に突出すると共にその突端が面板2近傍に位置する隠し用突片13を形成することで、隠し用突片13により溝12内部にその全部が収納されたパッキン14を取付け枠3の内周縁面7に露出しないように隠すことができ、これによって面板2と取付け枠3の接続部分の外観を向上させることができる。またこのようにパッキン14を隠し用突片13により取付け枠3の内周縁面7に露出しないようにすることで、溝12内部に異物や紫外線等が入り込み難くなり、これによってパッキン14の経年変化による劣化を抑えることができる。
【0010】
また請求項2記載の面板と取付け枠の接続構造は請求項1記載の面板と取付け枠の接続構造において、上記パッキン14を弾性を有するものとし、該パッキン14を、溝12の開口側に凸となる突曲部15と、突曲部15の幅方向両端から溝12の開口側に突出する両側片16とからなる断面略W字状に形成し、溝12の開口から差し込まれた面板2の周縁面2cによってパッキン14の突曲部15を溝12の奥面12b側に押圧し、パッキン14の両側片16の先端部を面板2の両側面2bに弾接させてなることを特徴とするものである。
【0011】
このように上記パッキン14を弾性を有するものとし、該パッキン14を、溝12の開口側に凸となる突曲部15と、突曲部15の幅方向両端から溝12の開口側に突出する両側片16とからなる断面略W字状に形成し、溝12の開口から差し込まれた面板2の周縁面2cによってパッキン14の突曲部15を溝12の奥面12b側に押圧し、パッキン14の両側片16の先端部を面板2の両側面2bに弾接させることで、溝12の開口より面板2を差し込むだけで簡単に面板2の周縁部2aをパッキン14に嵌め込むことができ、且つこの場合、面板2の周縁部2aをパッキン14にぴったりと嵌め込むことが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。なお、以下に示す実施形態では、面板2と取付け枠3とからなる構造物を採光扉1とするが、構造物としてはこれに限定されるものではなく、例えば従来から公知の戸等の建具や、窓、壁等であっても良いものとする。
【0013】
図2に面板1と取付け枠2とからなる採光扉1の断面図を示す。採光扉1は建物の開口部4に取付けられるものであって、部屋の仕切りや建物外部との仕切り等に用いられる。
【0014】
面板2としてはガラス板や、アクリル板等の透光性を有する矩形状の採光板を用いる。
【0015】
上記面板2が取付けられる取付け枠3としては例えば金属製のサッシを用い、該取付け枠3は一対の上下の横框5a、5bと、図示を省略した一対の左右の縦框からなる中央に開口部を有する矩形枠状である。詳述すると、取付け枠3の開口部6は面板2と略同大同形であり、その四辺に相当する各框5の夫々の内周縁面7にて面板2の全周を囲むようにしている。また取付け枠3の四辺のうち一辺に相当する上横框5aの外周縁面8には図2に示すように建物の開口部4の周縁部に設けたレール9内を滑動するランナ10を設けてあり、これにより採光扉1は吊り下げ引き戸として利用される。なお、取付け枠3の例としては上記に限定されるものではなく、例えば図3に示すように、上下横框5a、5bと、図示しない左右縦框と、上下横框5a、5b間に位置する中横框11とで形成して2つの開口部6a、6bを有するものとし、該開口部6a、6bの夫々に面板2を取り付けても良いものとする。さらに言うと上記取付け枠3及び面板2の形状は矩形状でなくても良く、例えば円形であっても良いものとする。
【0016】
上記取付け枠3の対向する2辺に相当する上下横框5a、5bの内周縁面7の厚み方向中央部には図1に示すように上下横框5a、5bの長手方向に亘って開口部6側に開口する溝12を形成してある。そして各溝12の両側面12a(溝12の奥面12bに略直交する面)における溝12の開口側の端部には、長手方向に亘って、溝12の幅方向の内側に向かって突出すると共に、図2に示す面板2を取付け枠3に取付けた状態において、その突端が面板2の周縁部2aの両側面2b(表裏面)近傍に位置する取付け枠3と一体の隠し用突片13を形成している。なお、この隠し用突片13の突端は、可能な限り面板2の両側面2bに近づけるように形成しているものとするが、隠し用突片13の突端は面板2に接触していないものとする。
【0017】
上記各溝12の奥面12bには弾性を有する例えばゴムのような材料からなる断面略W字状のパッキン14を配設してあり、このパッキン14は図1に示すように溝12内部にその全部が収まった状態で配設されている。詳述すると、パッキン12はその幅方向の長さが溝12の両側面12a間の長さと略同じとなるように形成されており、溝12の開口(すなわち両隠し用突片13間に形成された開口)側に凸となる突曲部15と、突曲部15の幅方向両端から溝12の開口側に突出する両側片16とからなる。パッキン14の両側片16は溝12の開口側に行く程幅方向外側に位置するように傾斜しており、また両側片16の先端は突曲部15の突端よりも溝12の開口側に位置するように形成されている。この両側片16の先端には幅方向内側に向かって突出し、面板2取付け時において面板2の周縁部2aの両側面2bに当接する当接部17が夫々形成されている。ここで、一対の当接部17の対向端面には例えば対向方向に突没する微小凹凸面が形成されている。この微小凹凸面の突部は対向方向で且つやや面板2の挿入方向に傾斜をして突出しており、一対の当接部17間に挟持させた面板2に抜け防止効果を施している。なお、上記両側片16間の距離は、面板2の周縁部2aを溝12の開口側から差し込んだ際に、面板2の周縁部2aがスムーズに突曲部15の突端面に至るような間隔で形成されているものとする。また上記各パッキン14の突曲部15及び両側片16は一体に形成されているものとする。
【0018】
上記の面板2と取付け枠3とを接続する場合は、面板2の2辺に相当する上下の周縁部2aを各溝12の開口から差し込むと共にこの面板2の周縁部2aを溝12内部のパッキン14に嵌め込むことで行われる。詳述すると、溝12の開口から差し込まれた面板2の周縁部2aは、パッキン14の両側片16間に形成された隙間に挿入され、面板2の周縁面2cにてパッキン14の突曲部15の突端を溝12の奥面12b側に押圧する。これによって突曲部15の突端は溝12の奥面12b側に移動する共に突曲部15の両端が幅方向外側に向かって開き、これと共にパッキン14の両側片16はその先端部が幅方向内側に移動し、突曲部15と両側片16とのなす角度を維持する弾性力が働いて両側片16の先端部である両当接部17の端面が面板2の周縁部2aの両側面2bに弾接する。
【0019】
しかして取付け枠3に面板2を接続した状態は図1に示すように、溝12の両側面12aの開口側の端部に形成された隠し用突片13によって溝12内部のパッキン14が隠された状態、すなわち取付け枠3の内周縁面7にパッキン14が露出しない状態となる。またこの場合、面板2の周縁部2aはパッキン14に嵌め込まれた状態、すなわちパッキン14の突曲部15が溝12の開口から差し込まれた面板2の周縁面2aによって溝12の奥面12b側に押圧され、且つパッキン14の両側片16の先端部が面板2の周縁部2aの両側面2bに弾接した状態となる。
【0020】
なお、上記では、溝12及びパッキン14を取付け枠3の対向する2辺に相当する上下横框5a、5bに設けた例を示したが、例えば溝12及びパッキン14を全ての框5に設けたり、左右縦框に設けたりしても良く、つまり溝12及びパッキン14を少なくとも取付け枠3の対向する2辺に相当する框5に設けてあれば良いものとする。
【0021】
このように取付け枠3の内周縁面7に溝12を形成し、この溝12内部に自身の全部が収まるようにパッキン14を配設し、面板2の周縁部2aを前記溝12の開口から差し込んで溝12内部のパッキン14に嵌め込んでなる面板と取付け枠の接続構造において、溝12の両側面2bの開口側の端部に、溝12の幅方向の内側に突出すると共にその突端が面板2近傍に位置する隠し用突片13を形成することで、隠し用突片13により溝12内部にその全部が収納されたパッキン14を取付け枠3の内周縁面7に露出しないように隠すことができ、これによって面板2と取付け枠3の接続部分の外観を向上させることができる。またこのようにパッキン14を隠し用突片13により取付け枠3の内周縁面7に露出しないようにすることで、溝12内部に異物や紫外線等が入り込み難くなり、これによってパッキン14が経年変化によって劣化することを抑えることができ、面板2と取付け枠3の接続部分の外観をより一層向上させることができる。
【0022】
また上記パッキン14を弾性を有するものとし、該パッキン14を、溝12の開口側に凸となる突曲部15と、突曲部15の幅方向両端から溝12の開口側に突出する両側片16とからなる断面略W字状に形成し、溝12の開口から差し込まれた面板2の周縁面2cによってパッキン14の突曲部15を溝12の奥面12b側に押圧し、パッキン14の両側片16の先端部を面板2の両側面2bに弾接させることで、溝12の開口より面板2を差し込むだけで面板2の周縁部2aをパッキン14に簡単且つ確実に嵌め込むことができ、且つこの場合面板2の周縁部2aによってパッキン14を押さえつけてもパッキン14が溝12の開口側に向かって変形することがなく、パッキン14が取付け枠3の内周縁面7へ露出することをより一層防止できる。
【0023】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、溝の両側面の開口側の端部に、溝の幅方向の内側に突出すると共にその突端が面板近傍に位置する隠し用突片を形成することで、隠し用突片により溝内部にその全部が収納されたパッキンを取付け枠の内周縁面に露出しないように隠すことができ、これによって面板と取付け枠の接続部分の外観を向上させることができる。またこのようにパッキンを隠し用突片により取付け枠の内周縁面に露出しないようにすることで、溝内部に異物や紫外線等が入り込み難くなり、これによってパッキンが経年変化によって劣化することを抑えることができ、面板と取付け枠の接続部分の外観をより一層向上させることができる。
【0024】
また請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、上記パッキンを弾性を有するものとし、該パッキンを、溝の開口側に凸となる突曲部と、突曲部の幅方向両端から溝の開口側に突出する両側片とからなる断面略W字状に形成し、溝の開口から差し込まれた面板の周縁面によってパッキンの突曲部を溝の奥面側に押圧し、パッキンの両側片の先端部を面板の両側面に弾接させることで、溝の開口より面板を差し込むだけで簡単に面板の周縁部をパッキンに嵌め込むことができ、且つこの場合、面板の周縁部をパッキンにぴったりと嵌め込むことが可能となり、より一層面板のがたつきを防止でき、またシール性、遮音性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例の面板と取付け枠の接続構造を示す要部拡大図である。
【図2】同上の採光扉の断面図である。
【図3】同上の他例を示す採光扉の断面図である。
【図4】従来の面板と取付け枠の接続構造の一例を示す断面図である。
【図5】従来の面板と取付け枠の接続構造の他例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 採光扉
2 面板
2a 周縁部
2c 周縁面
3 取付け枠
7 内周縁面
12 溝
12a 側面
13 隠し用突片
14 パッキン
15 突曲部
16 側片
Claims (2)
- 取付け枠の内周縁面に溝を形成し、この溝内部に自身の全部が収まるようにパッキンを配設し、面板の周縁部を前記溝の開口から差し込んで溝内部のパッキンに嵌め込んでなる面板と取付け枠の接続構造において、溝の両側面の開口側の端部に、溝の幅方向の内側に突出すると共にその突端が面板近傍に位置する隠し用突片を形成して成ることを特徴とする面板と取付け枠の接続構造。
- 上記パッキンを弾性を有するものとし、該パッキンを、溝の開口側に凸となる突曲部と、突曲部の幅方向両端から溝の開口側に突出する両側片とからなる断面略W字状に形成し、溝の開口から差し込まれた面板の周縁面によってパッキンの突曲部を溝の奥面側に押圧し、パッキンの両側片の先端部を面板の両側面に弾接させてなることを特徴とする請求項1記載の面板と取付け枠の接続構造。
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Cited By (2)
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JP2014025250A (ja) * | 2012-07-26 | 2014-02-06 | Itoki Corp | ドア窓の取付装置 |
JP2021059840A (ja) * | 2019-10-03 | 2021-04-15 | 三協立山株式会社 | 建具 |
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- 2003-01-28 JP JP2003019470A patent/JP2004232240A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP2021059840A (ja) * | 2019-10-03 | 2021-04-15 | 三協立山株式会社 | 建具 |
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