JP2004231849A - 成形材料及びそれを用いるfrp成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】デザイン等の意匠性の制約を受けずとも水分の乾燥が容易な成形材料と、これを成形したFRP成形品を提供すること。
【解決手段】ビニル重合性単量体類(I)とラジカル重合性不飽和樹脂(II)と熱可塑性樹脂(III)とを含有するラジカル重合性不飽和樹脂組成物を繊維基材に含浸させた成形材料であって、前記ビニル重合性単量体類(I)中にヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体をビニル重合性単量体類(I)とラジカル重合性不飽和樹脂(II)と熱可塑性樹脂(III)との合計重量に対して2.4〜24.0重量%含有する成形材料、および、該成形材料を硬化、成形して得られるFRP成形品。
【選択図】 なし
【解決手段】ビニル重合性単量体類(I)とラジカル重合性不飽和樹脂(II)と熱可塑性樹脂(III)とを含有するラジカル重合性不飽和樹脂組成物を繊維基材に含浸させた成形材料であって、前記ビニル重合性単量体類(I)中にヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体をビニル重合性単量体類(I)とラジカル重合性不飽和樹脂(II)と熱可塑性樹脂(III)との合計重量に対して2.4〜24.0重量%含有する成形材料、および、該成形材料を硬化、成形して得られるFRP成形品。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、付着した水分が水滴に成りにくく、特に壁面、天井、浴室床面等に好適な成形材料と、これを成形したFRP成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から住宅等の壁面、天井面、ユニットバスの浴室床面等としてFRP成形品が用いられている。FRP成形品は、防水性に優れるものの、付着した水分が水滴となりやすく、壁、床への結露等の問題があった。また、浴室床面においても、水滴が長時間残留し、浴室全体が乾きにくく、或いは、残留した水分で床面が滑りやすいといった問題があった。
【0003】
前記浴室床面の乾燥性を向上するための手段として、表面に滑り止め用の凸部と、これら凸部の間に排水口又は流し溝に連続する流路が形成され、少なくとも該流路の上に水玉の表面張力を破壊する凹凸形状部が重ねて形成された浴室用床パネルを用いて改善する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、前記浴室用床パネルは形状を工夫することにより、乾燥性を向上させているのでデザイン等の意匠性に制約がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−54295号公報(第2頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、デザイン等の意匠性の制約がなくとも水分の乾燥が容易なFRP成形品を得るための成形材料と、これを成形したFRP成形品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述の課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、ビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)とを含有するラジカル重合性不飽和樹脂組成物を繊維基材に含浸させた成形材料として、前記ビニル重合性単量体類(A)中にヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体をビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)との合計重量あたり2.4〜24.0重量%含有する成形材料を用いて得られるFRP成形品は、表面の親水性が向上することで水滴が形成しにくく、デザイン等の意匠性の制約がなくとも水分の乾燥が容易であると共に、吸水率も増大しないことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、ビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)とを含有するラジカル重合性不飽和樹脂組成物を繊維基材に含浸させた成形材料であって、前記ビニル重合性単量体類(A)中にヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体をビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)との合計重量あたり2.4〜24.0重量%含有することを特徴とする成形材料を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、前記成形材料を硬化、成形して得られることを特徴とするFRP成形品をも提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明では、ビニル重合性単量体(A)中にヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体を、ビニル重合性単量体類(A)と後述するラジカル重合性不飽和樹脂(B)と後述する熱可塑性樹脂(C)との合計重量に対して2.4〜24.0重量%含有することが必要で、より好ましくは4.0〜16.0重量%である。ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体の含有率が2.4重量%より少ないとFRP成形品の親水性が低くなり、水分の乾燥が容易でなくなるため好ましくない。また、24.0重量%を超えるとFRP成形品の吸水率が増大し、耐水性が低下するのに加え、FRP成形品を形成しにくいので好ましくない。
【0010】
ビニル重合性単量体類(A)は、ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体とこれ以外のビニル重合性単量体類との混合物である。ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体としては、例えば、ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸エステル、ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸アミド等が挙げられ、中でも、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、n−メチロールアクリルアミド等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸アミド等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマー類が好ましく使用できる。ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体は単独もしくは、2種以上を併用しても良い。
【0011】
前記ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体以外のビニル重合性単量体類としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルベンジルアルキルエーテル等のスチレン系単量体類;メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を含有しない(メタ)アクリレート等が挙げられ、なかでもスチレンが好ましい。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
【0012】
ビニル重合性単量体類(A)の使用量は、特に限定されるものではないが、ビニル重合性単量体類(A)と後述するラジカル重合性不飽和樹脂(B)との合計100重量部に対して、10〜70重量部の範囲が好ましく、20〜50重量部の範囲がさらに好ましい。
【0013】
本発明で用いるラジカル重合性不飽和樹脂(B)としては、ラジカル重合により硬化する樹脂であればよく、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシビニルエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられるが、不飽和ポリエステル樹脂が好ましく使用できる。ラジカル重合性不飽和樹脂(B)は、単独で使用しても良いし、例えば、不飽和ポリエステル樹脂にエポキシビニルエステル樹脂とを併用する等のように、2種以上を併用しても良い。
【0014】
前記不飽和ポリエステル樹脂は、特に制限されるものではなく、例えば、α,β−不飽和カルボン酸或いはそのエステル類と多価アルコールとを必須成分として必要に応じて飽和カルボン酸を併用して重縮合して得られる樹脂等を用いることができる。
【0015】
前記α,β−不飽和カルボン酸とそのエステル類としては、例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、クロロマレイン酸、これらのジメチルエステル類等が挙げられる。これらのα,β−不飽和カルボン酸はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
【0016】
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2メチルー1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2,4−トリメチルー1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフエノールAのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等のジオール類;トリメチロールプロパン等のトリオール類;ペンタエリスリトール等のテトラオール類等が挙げられる。これらの多価アルコール類はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、ネオペンチルグリコール、2メチルー1,3−プロパンジオールが好ましい。
【0017】
飽和カルボン酸としては、例えば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等が挙げられる。これらの飽和カルボン酸はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
【0018】
不飽和ポリエステル樹脂としては、芳香環に結合した−SO3M(Mは水素原子またはアルカリ金属を示す。)で表される構造を有する不飽和ポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。芳香環に結合した−SO3Mで表される構造を有する不飽和ポリエステル樹脂は、芳香環に結合した−SO3Mで表される構造を0.1〜3.0重量%含有するものが好ましく、0.5〜2.0重量%含有するものがより好ましい。また、前記芳香環に結合した−SO3Mで表される構造を有する不飽和ポリエステル樹脂と、例えば後述するエポキシビニルエステル樹脂等とを併用する場合は、前記芳香環に結合した−SO3Mの含有率は、前記不飽和ポリエステル樹脂とエポキシビニルエステル樹脂との合計重量の0.1〜3.0重量%が好ましく、0.5〜2.0重量%がより好ましい。
【0019】
前記不飽和ポリエステル樹脂は、例えば、芳香環に結合した−SO3Mを有するジカルボン酸(x)および/または芳香環に結合した−SO3Mを有するジオール(y)と、(x)成分以外のジカルボン酸と、(y)成分以外のジオールとを用いて重縮合して得ることができる。
【0020】
前記芳香環に結合した−SO3Mを有するジカルボン酸(x)としては、例えば、5−スルホイソフタル酸、5−スルホテレフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸や、これらのナトリウム塩、カリウム塩等の金属塩(スルホン酸の塩)等が挙げられる。なかでも、芳香環に結合した−SO3Mを有するジカルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましく、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩が最も好ましい。これらのフタル酸類、ナフタレンジカルボン酸類は、それぞれメチルエステルを用いてもよい。
【0021】
前記芳香環に結合した−SO3Mを有するジオール(y)としては、例えば、ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン酸とそのナトリウム塩、カリウム塩等の金属塩等が挙げられる。
【0022】
前記エポキシビニルエステル樹脂は、エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸との反応によって得られる反応生成物である。前記のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂類;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂類;これらの臭素化エポキシ樹脂類;、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル等の多価アルコール類のグリシジルエーテル類;3,4−エポキシー6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、ダイマー酸グリシジルエステルなどのグリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、トリグリシジル−p一アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリンなどのグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレートなどの複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂は単独もしくは2種以上を併用してもよい。
【0023】
不飽和一塩基酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、モノメチルマレート、モノメチルフマレート、モノシクロヘキシルフマレート、ソルビン酸等が挙げられる。不飽和一塩基酸は単独もしくは2種以上を併用しても良い。
【0024】
さらに、得られたエポキシビニルエステル樹脂を無水マレイン酸、無水コハク酸等の酸無水物類;トルエンジイソシアネート、イソプロペニルージメチル−ベンジルイソシアネート等のイソシアネート化合物等で変性してもよい。エポキシビニルエステル樹脂は単独もしくは2種以上を併用しても良い。
【0025】
エポキシビニルエステル樹脂の使用量としては、前記不飽和ポリエステル樹脂とエポキシビニルエステル樹脂との合計100重量部に対して、1〜65重量部が好ましく、5〜30重量部がより好ましい。
【0026】
ラジカル重合性不飽和樹脂(B)は、ビニル重合性単量体類(A)と混合し、ラジカル重合性不飽和樹脂(B)の溶液としておいても良い。また、必要に応じて重合禁止剤を加えても良い。
【0027】
前記重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、トルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン、ナフテン酸銅、塩化銅等が挙げられる。重合禁止剤は、単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
【0028】
本発明に用いる熱可塑性樹脂(C)は、低収縮化や破壊靭性向上等の目的とする効果、成形用途、成形条件等に応じて適宜選択することができる。熱可塑性樹脂(C)としては、例えば、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、スチレン−水添共役ジエンブロック共重合体等のスチレン系樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸−n−ブチルエステル等の(メタ)アクリル酸エステル系重合体等が挙げられる。熱可塑性樹脂(C)としては、一般的にはスチレン系樹脂が好ましく、中でもポリスチレンが特に好ましいが、FRP成形品が耐衝撃性を要求する時はスチレン−共役ジエンブロック共重合体が好ましい。
【0029】
前記スチレン−共役ジエン系ブロック共重合体とは、スチレンと共役ジエンを重合させて得られるスチレン成分と共役ジエン成分からなるブロック共重合体であり、共役ジエン成分としてブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどが用いられる。ブロック共重合体は特に限定されるものではなく、例えば、例えば、スチレンブロック/ブタジエンブロック共重合体、スチレンブロック/イソプレンブロック共重合体等のスチレンブロック/共役ジエンブロック共重合体等が挙げられる。。
【0030】
熱可塑性樹脂(C)は、必要に応じ、前記ビニル重合性単量体類(A)で溶解して用いてもよいし、粉末状、特に好ましくは微粉末でビニル重合性単量体類(A)中に分散して用いてもよい。その際の熱可塑性樹脂(C)とビニル重合性単量体(A)との配合割合としては、ビニル重合性単量体類(A)と熱可塑性樹脂(C)との合計100重量部に対して熱可塑性樹脂(C)が10〜70重量部である範囲が好ましく、20〜50重量部の範囲がさらに好ましい。
【0031】
熱可塑性樹脂(C)の使用量としては、特に限定されるものではないが、ラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)の合計100重量部に対して2〜22重量部の範囲が好ましく、3〜13重量部の範囲がさらに好ましい。
【0032】
本発明に用いる繊維基材としては、例えば、ガラス繊維、ポリエステル繊維、フェノール繊維、ポリビニルアルコール繊維、芳香族ポリアミド繊維、ナイロン繊維、炭素繊維等が挙げられる。これらの形態としては、例えば、ガラスクロス、チョップドストランドマット、ロービング、ロービングクロス等の織物状のもの等が挙げられる。これらの繊維基材はラジカル重合性不飽和樹脂組成物の粘度や得られる成形品の強度などを考慮して選ばれる。
【0033】
繊維基材の使用量としては、ビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)の合計100重量部に対して50〜200重量部が好ましく70〜125重量部がより好ましい。
【0034】
本発明で用いるラジカル重合性不飽和樹脂組成物には硬化剤、重点剤、着色剤、難燃剤、内部剥離剤等を必要に応じて添加しても良い。
【0035】
硬化剤としては、例えば、熱硬化剤、紫外線硬化剤、電子線硬化剤等の種々の硬化剤が使用できる。硬化剤の使用量は、ラジカル重合性不飽和樹脂組成物100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、特に好ましくは1〜5重量部である。
【0036】
前記熱硬化剤としては、例えば、ジアシルパーオキサイド系化合物、パーオキシエステル系化合物、ハイドロパーオキサイド系化合物、ケトンパーオキサイド系化合物、アルキルパーエステル系化合物、パーカーボネート系化合物等の有機過酸化物が挙げられ、成形条件に応じて適宜選択できる。
【0037】
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、アスベスト、パーライト、バライタ、シリカ、ケイ砂、ドロマイト、石灰石、セッコウ、アルミニウム微粉、中空バルーン、アルミナ、ガラス粉、水酸化アルミニウム、寒水石、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化チタン、二酸化モリブデン等が挙げられる。これらの充填材は、作業性や得られる成形品の強度、外観、経済性などを考慮して選ばれるが、炭酸カルシウムや水酸化アルミニウム、シリカ、タルクが好ましく、中でも水酸化アルミニウムおよびシリカが特に好ましい。なお、充填剤には表面処理されたものも含まれる。例えば、表面処理メチル化したシリカは、沈降防止に有効である。
【0038】
着色剤としては、例えば、チタンホワイト、カーボンブラック等の無機顔料類やフタロシアニンブルー、キナクリドンレッド等の有機顔料類があり、色相に応じて、種々の着色剤を用いることができる。これらの着色剤は、例えば不飽和ポリエステル樹脂中に、均一分散させたトナーとして用いても良い。
【0039】
難燃剤としては、例えば、塩素化パラフィン類、リン酸エステル類、三酸化アンチモン、臭素系難燃剤等が挙げられる。
【0040】
内部離型剤としては、例えば、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸塩、アルキルリン酸エステル等が挙げられる。
【0041】
本発明の成形材料は、例えば、ビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)と、更に必要に応じて、硬化剤、充填剤、着色剤、難燃剤、内部離型剤等混合した後、繊維基材に含浸させて得ることができる。
【0042】
本発明のFRP成形品は、例えば、前記本発明の成形材料を、100〜200℃で加熱、成形して得ることができる。
【0043】
【実施例】
以下に実施例を挙げて以下に本発明を説明する。例中の「部」および「%」は、特に断りのない限り重量基準である。
【0044】
合成例1
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、および乾流冷却器を備えた2リットルの四つロフラスコに、ネオペンチルグリコール(NPG) 615部およびイソフタル酸(IPA) 357部を仕込み210℃まで昇温し5時間反応させた後、50℃まで冷却し、プロピレングリコール(PG) 225部およびマレイン酸(MA) 640部を仕込み210℃まで昇温し、12時間反応させて不飽和ポリエステル樹脂(B1)を得た。その後、スチレンモノマー 800部、ハイドロキノン 0.52部、5%ナフテン酸銅 0.07部およびt−ブチルカテコール(TBC) 0.2部を加え、不揮発分65.3%、酸価25.2、粘度26.5psの不飽和ポリエステル樹脂溶液(B1)を得た。
【0045】
合成例2
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び乾流冷却器を備えた2リットルの四つロフラスコに、NPG 281部、PG 117部、ジプロピレングリコール(DPG) 375部およびIPA 199部を仕込み210℃まで昇温し5時間反応させた後、50℃まで冷却し、水素化ビスフェノールA 312部およびMA 845部を仕込み210℃まで昇温し、5時間反応させて不飽和ポリエステル(B2)を得た。その後スチレンモノマー 970部、ハイドロキノン 0.61部、5%ナフテン酸銅 0.08部およびTBC 0.28部を加え、不揮発分65.8%、酸価25.7、粘度26.6psの不飽和ポリエステル樹脂溶液(B2)を得た。
【0046】
合成例3
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び乾留冷却器を備えた2リットルの四つロフラスコに、NPG 555部、IPA 130部および5−スルホイソフタル酸ナトリウム(5SSIPA) 210部を仕込み210℃まで昇温し5時間反応させた後、50℃まで冷却し、PG 221部およびMA 615部を仕込み210℃まで昇温し、5時間反応させて不飽和ポリエステル樹脂(B3)を得た。その後スチレンモノマー 766部、ハイドロキノン 0.51部、5%ナフテン酸銅 0.07部およびTBC O.23部を加え、不揮発分65.2%、酸価47.2、粘度145.6ps、樹脂固形分中の5SSIPA濃度が13.65%の不飽和ポリエステル樹脂溶液(B3)を得た。
【0047】
合成例4
フラスコにエポキシ当量410g/eqのビスフェノールA系エポキシ樹脂 820部、ハイドロキノン 0.4部、メタクリル酸 163部および反応触媒としてトルフェニルフォスフィン 1.5部を仕込み、110℃で酸価10まで反応させてエポキシビニルエステル樹脂(B4)を得た。その後、スチレンモノマー 520gを加え、不揮発分65.3%のエポキシビニルエステル樹脂溶液(B4)を得た。
【0048】
実施例1〜7および比較例1
ビニル重合性単量体(A)、合成例1〜4で調製した樹脂溶液(B1)〜(B2)、熱可塑性樹脂(C)およびその他の添加剤を、第1表に示す比率で混合してラジカル重合性不飽和樹脂組成物を調製した。得られたラジカル重合性不飽和樹脂組成物の全量をガラス繊維〔日東紡(株)製PB−549〕101.4部に含浸し成形材料を作成した。これを用いて150℃、5分間の条件で成形し、30cm×30cm×5mmのFRP成形板を得た。得られたFRP成形板を用いて、後述の成形物表面の乾燥性について評価した。得られた結果を第2表に示す。
【0049】
成形物表面の乾燥性は、水滴の成形物表面への付着のしにくさで評価した。水滴が付着しにくいものが、乾燥性が良好であることを意味する。
【0050】
乾燥性の評価方法
前記成形したFRP成形板を、水平面から15度傾け、1リットルの水をかけ、水滴が付着していないものを○、付着しているものを×とした。
【0051】
【表1】
【0052】
第1表中の各成分は、下記のものを用いた。
熱可塑性樹脂;大日本インキ化学工業(株)製ポリライトPS−955、
着色材;大日本インキ化学工業(株)製ポリトングレー19653、
内部離型剤;ステアリン酸亜鉛、
硬化剤;パーブチルZ(日本油脂(株)製)、
増粘剤;酸化マグネシウム、
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】
本発明の成形材料により、意匠の制約を受けずに水分の乾燥が容易なFRP成形品を得ることができる。従って、この点を生かし従来のSMC同様の成形方法で、SMCの使用される車輌用内装材、車輌材料、屋内外土木建築材料をはじめとして、電気電子部品材料、医療機器材料、住設機器(バスタブ、カウンター等)材料等広く利用できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、付着した水分が水滴に成りにくく、特に壁面、天井、浴室床面等に好適な成形材料と、これを成形したFRP成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から住宅等の壁面、天井面、ユニットバスの浴室床面等としてFRP成形品が用いられている。FRP成形品は、防水性に優れるものの、付着した水分が水滴となりやすく、壁、床への結露等の問題があった。また、浴室床面においても、水滴が長時間残留し、浴室全体が乾きにくく、或いは、残留した水分で床面が滑りやすいといった問題があった。
【0003】
前記浴室床面の乾燥性を向上するための手段として、表面に滑り止め用の凸部と、これら凸部の間に排水口又は流し溝に連続する流路が形成され、少なくとも該流路の上に水玉の表面張力を破壊する凹凸形状部が重ねて形成された浴室用床パネルを用いて改善する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、前記浴室用床パネルは形状を工夫することにより、乾燥性を向上させているのでデザイン等の意匠性に制約がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−54295号公報(第2頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、デザイン等の意匠性の制約がなくとも水分の乾燥が容易なFRP成形品を得るための成形材料と、これを成形したFRP成形品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述の課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、ビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)とを含有するラジカル重合性不飽和樹脂組成物を繊維基材に含浸させた成形材料として、前記ビニル重合性単量体類(A)中にヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体をビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)との合計重量あたり2.4〜24.0重量%含有する成形材料を用いて得られるFRP成形品は、表面の親水性が向上することで水滴が形成しにくく、デザイン等の意匠性の制約がなくとも水分の乾燥が容易であると共に、吸水率も増大しないことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、ビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)とを含有するラジカル重合性不飽和樹脂組成物を繊維基材に含浸させた成形材料であって、前記ビニル重合性単量体類(A)中にヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体をビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)との合計重量あたり2.4〜24.0重量%含有することを特徴とする成形材料を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、前記成形材料を硬化、成形して得られることを特徴とするFRP成形品をも提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明では、ビニル重合性単量体(A)中にヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体を、ビニル重合性単量体類(A)と後述するラジカル重合性不飽和樹脂(B)と後述する熱可塑性樹脂(C)との合計重量に対して2.4〜24.0重量%含有することが必要で、より好ましくは4.0〜16.0重量%である。ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体の含有率が2.4重量%より少ないとFRP成形品の親水性が低くなり、水分の乾燥が容易でなくなるため好ましくない。また、24.0重量%を超えるとFRP成形品の吸水率が増大し、耐水性が低下するのに加え、FRP成形品を形成しにくいので好ましくない。
【0010】
ビニル重合性単量体類(A)は、ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体とこれ以外のビニル重合性単量体類との混合物である。ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体としては、例えば、ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸エステル、ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸アミド等が挙げられ、中でも、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、n−メチロールアクリルアミド等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸アミド等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマー類が好ましく使用できる。ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体は単独もしくは、2種以上を併用しても良い。
【0011】
前記ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体以外のビニル重合性単量体類としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルベンジルアルキルエーテル等のスチレン系単量体類;メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を含有しない(メタ)アクリレート等が挙げられ、なかでもスチレンが好ましい。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
【0012】
ビニル重合性単量体類(A)の使用量は、特に限定されるものではないが、ビニル重合性単量体類(A)と後述するラジカル重合性不飽和樹脂(B)との合計100重量部に対して、10〜70重量部の範囲が好ましく、20〜50重量部の範囲がさらに好ましい。
【0013】
本発明で用いるラジカル重合性不飽和樹脂(B)としては、ラジカル重合により硬化する樹脂であればよく、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシビニルエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられるが、不飽和ポリエステル樹脂が好ましく使用できる。ラジカル重合性不飽和樹脂(B)は、単独で使用しても良いし、例えば、不飽和ポリエステル樹脂にエポキシビニルエステル樹脂とを併用する等のように、2種以上を併用しても良い。
【0014】
前記不飽和ポリエステル樹脂は、特に制限されるものではなく、例えば、α,β−不飽和カルボン酸或いはそのエステル類と多価アルコールとを必須成分として必要に応じて飽和カルボン酸を併用して重縮合して得られる樹脂等を用いることができる。
【0015】
前記α,β−不飽和カルボン酸とそのエステル類としては、例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、クロロマレイン酸、これらのジメチルエステル類等が挙げられる。これらのα,β−不飽和カルボン酸はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
【0016】
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2メチルー1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2,4−トリメチルー1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフエノールAのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等のジオール類;トリメチロールプロパン等のトリオール類;ペンタエリスリトール等のテトラオール類等が挙げられる。これらの多価アルコール類はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、ネオペンチルグリコール、2メチルー1,3−プロパンジオールが好ましい。
【0017】
飽和カルボン酸としては、例えば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等が挙げられる。これらの飽和カルボン酸はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
【0018】
不飽和ポリエステル樹脂としては、芳香環に結合した−SO3M(Mは水素原子またはアルカリ金属を示す。)で表される構造を有する不飽和ポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。芳香環に結合した−SO3Mで表される構造を有する不飽和ポリエステル樹脂は、芳香環に結合した−SO3Mで表される構造を0.1〜3.0重量%含有するものが好ましく、0.5〜2.0重量%含有するものがより好ましい。また、前記芳香環に結合した−SO3Mで表される構造を有する不飽和ポリエステル樹脂と、例えば後述するエポキシビニルエステル樹脂等とを併用する場合は、前記芳香環に結合した−SO3Mの含有率は、前記不飽和ポリエステル樹脂とエポキシビニルエステル樹脂との合計重量の0.1〜3.0重量%が好ましく、0.5〜2.0重量%がより好ましい。
【0019】
前記不飽和ポリエステル樹脂は、例えば、芳香環に結合した−SO3Mを有するジカルボン酸(x)および/または芳香環に結合した−SO3Mを有するジオール(y)と、(x)成分以外のジカルボン酸と、(y)成分以外のジオールとを用いて重縮合して得ることができる。
【0020】
前記芳香環に結合した−SO3Mを有するジカルボン酸(x)としては、例えば、5−スルホイソフタル酸、5−スルホテレフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸や、これらのナトリウム塩、カリウム塩等の金属塩(スルホン酸の塩)等が挙げられる。なかでも、芳香環に結合した−SO3Mを有するジカルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましく、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩が最も好ましい。これらのフタル酸類、ナフタレンジカルボン酸類は、それぞれメチルエステルを用いてもよい。
【0021】
前記芳香環に結合した−SO3Mを有するジオール(y)としては、例えば、ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン酸とそのナトリウム塩、カリウム塩等の金属塩等が挙げられる。
【0022】
前記エポキシビニルエステル樹脂は、エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸との反応によって得られる反応生成物である。前記のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂類;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂類;これらの臭素化エポキシ樹脂類;、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル等の多価アルコール類のグリシジルエーテル類;3,4−エポキシー6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、ダイマー酸グリシジルエステルなどのグリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、トリグリシジル−p一アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリンなどのグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレートなどの複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂は単独もしくは2種以上を併用してもよい。
【0023】
不飽和一塩基酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、モノメチルマレート、モノメチルフマレート、モノシクロヘキシルフマレート、ソルビン酸等が挙げられる。不飽和一塩基酸は単独もしくは2種以上を併用しても良い。
【0024】
さらに、得られたエポキシビニルエステル樹脂を無水マレイン酸、無水コハク酸等の酸無水物類;トルエンジイソシアネート、イソプロペニルージメチル−ベンジルイソシアネート等のイソシアネート化合物等で変性してもよい。エポキシビニルエステル樹脂は単独もしくは2種以上を併用しても良い。
【0025】
エポキシビニルエステル樹脂の使用量としては、前記不飽和ポリエステル樹脂とエポキシビニルエステル樹脂との合計100重量部に対して、1〜65重量部が好ましく、5〜30重量部がより好ましい。
【0026】
ラジカル重合性不飽和樹脂(B)は、ビニル重合性単量体類(A)と混合し、ラジカル重合性不飽和樹脂(B)の溶液としておいても良い。また、必要に応じて重合禁止剤を加えても良い。
【0027】
前記重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、トルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン、ナフテン酸銅、塩化銅等が挙げられる。重合禁止剤は、単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
【0028】
本発明に用いる熱可塑性樹脂(C)は、低収縮化や破壊靭性向上等の目的とする効果、成形用途、成形条件等に応じて適宜選択することができる。熱可塑性樹脂(C)としては、例えば、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、スチレン−水添共役ジエンブロック共重合体等のスチレン系樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸−n−ブチルエステル等の(メタ)アクリル酸エステル系重合体等が挙げられる。熱可塑性樹脂(C)としては、一般的にはスチレン系樹脂が好ましく、中でもポリスチレンが特に好ましいが、FRP成形品が耐衝撃性を要求する時はスチレン−共役ジエンブロック共重合体が好ましい。
【0029】
前記スチレン−共役ジエン系ブロック共重合体とは、スチレンと共役ジエンを重合させて得られるスチレン成分と共役ジエン成分からなるブロック共重合体であり、共役ジエン成分としてブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどが用いられる。ブロック共重合体は特に限定されるものではなく、例えば、例えば、スチレンブロック/ブタジエンブロック共重合体、スチレンブロック/イソプレンブロック共重合体等のスチレンブロック/共役ジエンブロック共重合体等が挙げられる。。
【0030】
熱可塑性樹脂(C)は、必要に応じ、前記ビニル重合性単量体類(A)で溶解して用いてもよいし、粉末状、特に好ましくは微粉末でビニル重合性単量体類(A)中に分散して用いてもよい。その際の熱可塑性樹脂(C)とビニル重合性単量体(A)との配合割合としては、ビニル重合性単量体類(A)と熱可塑性樹脂(C)との合計100重量部に対して熱可塑性樹脂(C)が10〜70重量部である範囲が好ましく、20〜50重量部の範囲がさらに好ましい。
【0031】
熱可塑性樹脂(C)の使用量としては、特に限定されるものではないが、ラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)の合計100重量部に対して2〜22重量部の範囲が好ましく、3〜13重量部の範囲がさらに好ましい。
【0032】
本発明に用いる繊維基材としては、例えば、ガラス繊維、ポリエステル繊維、フェノール繊維、ポリビニルアルコール繊維、芳香族ポリアミド繊維、ナイロン繊維、炭素繊維等が挙げられる。これらの形態としては、例えば、ガラスクロス、チョップドストランドマット、ロービング、ロービングクロス等の織物状のもの等が挙げられる。これらの繊維基材はラジカル重合性不飽和樹脂組成物の粘度や得られる成形品の強度などを考慮して選ばれる。
【0033】
繊維基材の使用量としては、ビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)の合計100重量部に対して50〜200重量部が好ましく70〜125重量部がより好ましい。
【0034】
本発明で用いるラジカル重合性不飽和樹脂組成物には硬化剤、重点剤、着色剤、難燃剤、内部剥離剤等を必要に応じて添加しても良い。
【0035】
硬化剤としては、例えば、熱硬化剤、紫外線硬化剤、電子線硬化剤等の種々の硬化剤が使用できる。硬化剤の使用量は、ラジカル重合性不飽和樹脂組成物100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、特に好ましくは1〜5重量部である。
【0036】
前記熱硬化剤としては、例えば、ジアシルパーオキサイド系化合物、パーオキシエステル系化合物、ハイドロパーオキサイド系化合物、ケトンパーオキサイド系化合物、アルキルパーエステル系化合物、パーカーボネート系化合物等の有機過酸化物が挙げられ、成形条件に応じて適宜選択できる。
【0037】
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、アスベスト、パーライト、バライタ、シリカ、ケイ砂、ドロマイト、石灰石、セッコウ、アルミニウム微粉、中空バルーン、アルミナ、ガラス粉、水酸化アルミニウム、寒水石、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化チタン、二酸化モリブデン等が挙げられる。これらの充填材は、作業性や得られる成形品の強度、外観、経済性などを考慮して選ばれるが、炭酸カルシウムや水酸化アルミニウム、シリカ、タルクが好ましく、中でも水酸化アルミニウムおよびシリカが特に好ましい。なお、充填剤には表面処理されたものも含まれる。例えば、表面処理メチル化したシリカは、沈降防止に有効である。
【0038】
着色剤としては、例えば、チタンホワイト、カーボンブラック等の無機顔料類やフタロシアニンブルー、キナクリドンレッド等の有機顔料類があり、色相に応じて、種々の着色剤を用いることができる。これらの着色剤は、例えば不飽和ポリエステル樹脂中に、均一分散させたトナーとして用いても良い。
【0039】
難燃剤としては、例えば、塩素化パラフィン類、リン酸エステル類、三酸化アンチモン、臭素系難燃剤等が挙げられる。
【0040】
内部離型剤としては、例えば、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸塩、アルキルリン酸エステル等が挙げられる。
【0041】
本発明の成形材料は、例えば、ビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)と、更に必要に応じて、硬化剤、充填剤、着色剤、難燃剤、内部離型剤等混合した後、繊維基材に含浸させて得ることができる。
【0042】
本発明のFRP成形品は、例えば、前記本発明の成形材料を、100〜200℃で加熱、成形して得ることができる。
【0043】
【実施例】
以下に実施例を挙げて以下に本発明を説明する。例中の「部」および「%」は、特に断りのない限り重量基準である。
【0044】
合成例1
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、および乾流冷却器を備えた2リットルの四つロフラスコに、ネオペンチルグリコール(NPG) 615部およびイソフタル酸(IPA) 357部を仕込み210℃まで昇温し5時間反応させた後、50℃まで冷却し、プロピレングリコール(PG) 225部およびマレイン酸(MA) 640部を仕込み210℃まで昇温し、12時間反応させて不飽和ポリエステル樹脂(B1)を得た。その後、スチレンモノマー 800部、ハイドロキノン 0.52部、5%ナフテン酸銅 0.07部およびt−ブチルカテコール(TBC) 0.2部を加え、不揮発分65.3%、酸価25.2、粘度26.5psの不飽和ポリエステル樹脂溶液(B1)を得た。
【0045】
合成例2
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び乾流冷却器を備えた2リットルの四つロフラスコに、NPG 281部、PG 117部、ジプロピレングリコール(DPG) 375部およびIPA 199部を仕込み210℃まで昇温し5時間反応させた後、50℃まで冷却し、水素化ビスフェノールA 312部およびMA 845部を仕込み210℃まで昇温し、5時間反応させて不飽和ポリエステル(B2)を得た。その後スチレンモノマー 970部、ハイドロキノン 0.61部、5%ナフテン酸銅 0.08部およびTBC 0.28部を加え、不揮発分65.8%、酸価25.7、粘度26.6psの不飽和ポリエステル樹脂溶液(B2)を得た。
【0046】
合成例3
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び乾留冷却器を備えた2リットルの四つロフラスコに、NPG 555部、IPA 130部および5−スルホイソフタル酸ナトリウム(5SSIPA) 210部を仕込み210℃まで昇温し5時間反応させた後、50℃まで冷却し、PG 221部およびMA 615部を仕込み210℃まで昇温し、5時間反応させて不飽和ポリエステル樹脂(B3)を得た。その後スチレンモノマー 766部、ハイドロキノン 0.51部、5%ナフテン酸銅 0.07部およびTBC O.23部を加え、不揮発分65.2%、酸価47.2、粘度145.6ps、樹脂固形分中の5SSIPA濃度が13.65%の不飽和ポリエステル樹脂溶液(B3)を得た。
【0047】
合成例4
フラスコにエポキシ当量410g/eqのビスフェノールA系エポキシ樹脂 820部、ハイドロキノン 0.4部、メタクリル酸 163部および反応触媒としてトルフェニルフォスフィン 1.5部を仕込み、110℃で酸価10まで反応させてエポキシビニルエステル樹脂(B4)を得た。その後、スチレンモノマー 520gを加え、不揮発分65.3%のエポキシビニルエステル樹脂溶液(B4)を得た。
【0048】
実施例1〜7および比較例1
ビニル重合性単量体(A)、合成例1〜4で調製した樹脂溶液(B1)〜(B2)、熱可塑性樹脂(C)およびその他の添加剤を、第1表に示す比率で混合してラジカル重合性不飽和樹脂組成物を調製した。得られたラジカル重合性不飽和樹脂組成物の全量をガラス繊維〔日東紡(株)製PB−549〕101.4部に含浸し成形材料を作成した。これを用いて150℃、5分間の条件で成形し、30cm×30cm×5mmのFRP成形板を得た。得られたFRP成形板を用いて、後述の成形物表面の乾燥性について評価した。得られた結果を第2表に示す。
【0049】
成形物表面の乾燥性は、水滴の成形物表面への付着のしにくさで評価した。水滴が付着しにくいものが、乾燥性が良好であることを意味する。
【0050】
乾燥性の評価方法
前記成形したFRP成形板を、水平面から15度傾け、1リットルの水をかけ、水滴が付着していないものを○、付着しているものを×とした。
【0051】
【表1】
【0052】
第1表中の各成分は、下記のものを用いた。
熱可塑性樹脂;大日本インキ化学工業(株)製ポリライトPS−955、
着色材;大日本インキ化学工業(株)製ポリトングレー19653、
内部離型剤;ステアリン酸亜鉛、
硬化剤;パーブチルZ(日本油脂(株)製)、
増粘剤;酸化マグネシウム、
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】
本発明の成形材料により、意匠の制約を受けずに水分の乾燥が容易なFRP成形品を得ることができる。従って、この点を生かし従来のSMC同様の成形方法で、SMCの使用される車輌用内装材、車輌材料、屋内外土木建築材料をはじめとして、電気電子部品材料、医療機器材料、住設機器(バスタブ、カウンター等)材料等広く利用できる。
Claims (7)
- ビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)とを含有するラジカル重合性不飽和樹脂組成物を繊維基材に含浸させた成形材料であって、前記ビニル重合性単量体類(A)中にヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体をビニル重合性単量体類(A)とラジカル重合性不飽和樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)との合計重量に対して2.4〜24.0重量%含有することを特徴とする成形材料。
- 前記ヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボン酸誘導体がヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマー類である請求項1記載の成形材料。
- 前記ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマー類が、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレートおよびn−メチロールアクリルアミドからなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項2記載の成形材料。
- 前記ラジカル重合性不飽和樹脂(B)が不飽和ポリエステル樹脂である1、2または3記載の成形材料。
- 前記ラジカル重合性不飽和樹脂(B)が、芳香環に結合した−SO3M(Mは水素原子またはアルカリ金属を示す。)を0.1〜3.0重量%含有する不飽和ポリエステル樹脂である請求項1、2または3記載の成形材料。
- 前記ラジカル重合性不飽和樹脂(B)が、芳香環に結合した−SO3Mを含有する不飽和ポリエステル樹脂とエポキシビニルエステル樹脂との混合物で、かつ、前記芳香環に結合した−SO3Mの含有率が前記不飽和ポリエステル樹脂とエポキシビニルエステル樹脂との合計重量に対して0.1〜3.0重量%である請求項1、2または3記載の成形材料。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の成形材料を硬化、成形して得られることを特徴とするFRP成形品。
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JP2020122055A (ja) * | 2019-01-29 | 2020-08-13 | 株式会社日本触媒 | 繊維強化材料、及び繊維強化材料の製造方法 |
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2003
- 2003-01-31 JP JP2003023683A patent/JP2004231849A/ja active Pending
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