JP2004231649A - ジルコニウム化合物、該ジルコニウム化合物からなる硬化触媒、該硬化触媒を含有する湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

ジルコニウム化合物、該ジルコニウム化合物からなる硬化触媒、該硬化触媒を含有する湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】毒性、環境汚染性が低く、かつ速硬化性を有し、耐水性に優れたオルガノポリシロキサン用硬化触媒を提供する。
【解決手段】一般式(1):
【化1】
Figure 2004231649

(式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物からなることを特徴とするオルガノポリシロキサン用硬化触媒。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規ジルコニウム化合物、速硬化性能を有し、毒性、環境汚染性の少ないオルガノポリシロキサン用硬化触媒およびそれを含有する湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物に関する。
室温で硬化してゴム弾性体を生成する1液型の湿気硬化型ゴム組成物として、オルガノポリシロキサン組成物は広範囲に使用されている。オルガノシロキサンが架橋重合した−Si−O−結合を主鎖とするシロキサンの高分子化合物はシリコーンゴムの名称で呼ばれ、撥水性、耐熱性、耐候性、耐寒性、電気絶縁性などの性質に優れていることから建築、土木工業、電気、電子工業、自動車工業などの分野で広く使用されている。
また、1液型の湿気硬化型ゴム組成物は、一般に硬化速度が速く、また使用前にベースポリマーや架橋剤、触媒などの各種添加剤を秤量し、混合する必要がないため、2液型のものに比べ液の混合調整などの必要がないなど、作業性の点で優れている。
オルガノポリシロキサンがポリマー化し、硬化物となる過程における反応機構は、水共存下における加水分解性ケイ素含有基の縮合反応もしくは付加反応によるとされており、ポリマー化が進行し3次元網目構造のポリマー硬化体が形成されるものと考えられている。この反応において硬化を速やかに進行させるために、硬化触媒が使用される。
この加水分解性ケイ素含有基を有するオルガノポリシロキサンの硬化触媒として、従来から錫カルボン酸塩化合物、アルキル錫塩化合物、鉛カルボン酸塩化合物などが知られている。
しかし、鉛化合物は環境への負荷が大きく、錫化合物は内分泌撹乱物質として生体への影響が懸念されていることから、使用に際しては十分な注意が必要となる。
こうした環境汚染の惧れのある物質を使用しない湿気硬化型組成物として、カルボン酸とアミンの併用触媒(例えば、特許文献1参照)、また、安全性の問題の少ないビスマス化合物(例えば、特許文献2参照)を使用することが提案されているが、いずれも、施工時に充分な硬化速度が得られないという問題点がある。また、ジイソプロポキシチタンビス(アルキルアセトアセテート)などのチタン酸エステル化合物を触媒として使用することが提案されている(例えば、特許文献3、4参照)が、組成物中の添加剤や充填剤中に含まれる水分で分解されやすく、また、施工時の湿度により、硬化速度にばらつきが生じるため、安定した硬化物が得られないなどの問題点があった。
特開平8−41358号公報 特開平5−39428号公報 特開昭60−161457号公報 特公昭63−42942号公報
本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みて、毒性、環境汚染性が低く、実用的な硬化速度を持ち、安定に働くオルガノポリシロキサン用硬化触媒を提供することを課題とする。
そこで、本発明者らは、毒性、環境汚染性が低く、かつ速硬化性を有し、耐水性に優れたオルガノポリシロキサン用硬化触媒および湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物を開発すべく鋭意検討し、本発明に至った。
すなわち、本発明は次のジルコニウム化合物、オルガノポリシロキサン用硬化触媒および湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
(1)一般式(1):
Figure 2004231649
(式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物。
(2)一般式(1):
Figure 2004231649
(式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物の1種または2種以上からなることを特徴とするオルガノポリシロキサン用硬化触媒。
(3)一般式(1):
Figure 2004231649
(式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物の1種または2種以上と、一般式(2):
(R5−O)4−Zr (2)
(式中、R5は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す)で表されるテトラアルコキシジルコニウムとの混合物からなることを特徴とするオルガノポリシロキサン用硬化触媒。
(4)分子末端または側鎖に加水分解性基と結合したケイ素原子を1分子中に少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン(A)100重量部と、一般式(1):
Figure 2004231649
(式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物の1種または2種以上からなる硬化触媒(B)0.1〜20重量部とからなることを特徴とする湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
(5)一般式(1)において、R1、R2、R3、R4が相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜4の炭化水素基(nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)である前記(4)項に記載の湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
(6)一般式(1)において、R1がイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであり、R2、R3、R4が相互に同一または異なって、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであ前記(4)項に記載の湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
(7)分子末端または側鎖に加水分解性基と結合したケイ素原子を1分子中に少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン(A)100重量部と、一般式(1):
Figure 2004231649
(式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物の1種または2種以上と、一般式(2):
(R5−O)4−Zr (2)
(式中、R5は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す)で表されるテトラアルコキシジルコニウムとの混合物からなる硬化触媒(C)0.1〜20重量部とからなることを特徴とする湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
(8)一般式(1)において、R1、R2、R3、R4が相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜4の炭化水素基(nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)であり、一般式(2)において、R5が炭素原子数1〜4の炭化水素基(4つのR5は相互に同一であっても、異なっていてもよい)である前記(7)項に記載の湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
(9)一般式(1)において、R1がイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであり、R2、R3、R4が相互に同一または異なって、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであり、一般式(2)において、R5がイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである前記(7)項に記載の湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
前記特定のジルコニウム化合物を硬化触媒として含有する本発明の湿気硬化型組成物は、従来の湿気硬化型組成物に比べ早く硬化する。また、各種添加剤に微量に含まれる水分で失活することなく安定的に使用可能である。また、錫化合物を硬化触媒として使用しないため内分泌撹乱物質による生体への影響、環境への影響の心配のない硬化型組成物である。このような湿気硬化型組成物は、シーリング剤、コーティング剤、弾性接着剤として有用である。
本発明のジルコニウム化合物は下記一般式(1):
Figure 2004231649
(式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表される新規化合物であり、オルガノポリシロキサンの硬化触媒として有用である。
本発明のオルガノポリシロキサン用硬化触媒(B)は、下記一般式(1):
Figure 2004231649
(式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物の1種または2種以上からなるものである。該ジルコニウム化合物は、単体で用いても、2種以上の混合物として用いてもよい。
本発明のオルガノポリシロキサン用硬化触媒(C)は、下記一般式(1):
Figure 2004231649
(式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表される1種または2種以上のジルコニウム化合物と、下記一般式(2):
(R5−O)4−Zr (2)
(式中、R5は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す)で表されるテトラアルコキシジルコニウムの混合物からなるものである。該硬化触媒(C)は、硬化触媒(B)に比べて、速硬化性を有し、触媒活性において優れている。
本発明のオルガノポリシロキサン用硬化触媒(C)において、一般式(1)で表される1種または2種以上のジルコニウム化合物と一般式(2)で表されるテトラアルコキシジルコニウムの混合割合は、併用効果の観点から、前者1モルに対して後者1.5モル以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは、前者1モルに対して後者0.005〜1.5モルの範囲であり、特に好ましくは、前者1モルに対して後者0.01〜0.5モルの範囲である。後者のテトラアルコキシジルコニウムが1.5モルを超えると、組成物中の添加剤や充填剤中に含まれる水分で分解されやすい等の耐水性上の問題を生じる傾向もある。
一般式(1)、(2)において、R1、R2、R3、R4、R5で示される炭素原子数1〜10の炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシルなどの炭素原子数1〜10の直鎖または分岐アルキル基などがあげられる。
好ましくは、R1、R2、R3、R4、R5は相互に同一または異なって、炭素原子数1〜4の炭化水素基である。炭素原子数1〜4の炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素原子数1〜4の直鎖または分岐アルキル基などがあげられる。さらに好ましくは、R1は炭素原子数3〜4の直鎖または分岐アルキル基、R2、R3、R4は同一または異なって、炭素原子数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、R5は炭素原子数3〜4の直鎖または分岐アルキル基である。とくに好ましくは、R1はイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、R2、R3、R4は同一または異なって、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルであり、R5はイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルである。
一般式(1)で表されるジルコニウム化合物の具体例としては、イソプロポキシトリス(トリメチルシロキシ)ジルコニウム、ブトキシトリス(トリメチルシロキシ)ジルコニウム、イソプロポキシトリス(トリイソプロピルシロキシ)ジルコニウム、ブトキシトリス(トリイソプロピルシロキシ)ジルコニウム、ジイソプロポキシビス(トリメチルシロキシ)ジルコニウム、ジブトキシビス(トリメチルシロキシ)ジルコニウム、ジイソプロポキシビス(トリエチルシロキシ)ジルコニウム、ジブトキシビス(トリエチルシロキシ)ジルコニウム、ジイソプロポキシビス(トリブチルシロキシ)ジルコニウム、ジブトキシビス(トリブチルシロキシ)ジルコニウム、ジイソプロポキシビス(トリイソプロピルシロキシ)ジルコニウム、ジブトキシビス(トリイソプロピルシロキシ)ジルコニウム、トリイソプロポキシトリメチルシロキシジルコニウム、トリブトキシトリメチルシロキシジルコニウム、トリイソプロポキシトリイソプロピルシロキシジルコニウム、トリブトキシトリイソプロピルシロキシジルコニウム、テトラ(トリメチルシロキシ)ジルコニウム、テトラ(トリエチルシロキシ)ジルコニウム、テトラ(トリイソプロピルシロキシ)ジルコニウム、テトラ(トリブチルシロキシ)ジルコニウムなどがあげられる。
一般式(2)で表されるテトラアルコキシジルコニウムの具体例としては、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラプロポキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラsec−ブトキシジルコニウム、テトラtert−ブトキシジルコニウムなどがあげられる。
一般式(1)で表されるジルコニウム化合物は、たとえばテトラアルコキシジルコニウムとトリアルキルシラノールを、nが0、1、2または3の化合物が得られるように所定のモル比で反応させることにより製造できる。得られた反応生成物を蒸留などの常法により精製することにより、純度の高いジルコニウム化合物を得ることができる。反応生成物をそのまま硬化触媒として使用することもできる。
一般式(1)で表されるジルコニウム化合物と一般式(2)で表されるテトラアルコキシジルコニウムとの混合物は、予め製造された一般式(1)で表されるジルコニウム化合物と一般式(2)で表されるテトラアルコキシジルコニウムを混合することによって製造してもよく、あるいは一般式(2)で表されるテトラアルコキシジルコニウムとトリアルキルシラノールを反応させる際に、一般式(2)で表されるテトラアルコキシジルコニウムを過剰に使用することによっても得ることができる。
一般式(1)で表されるジルコニウム化合物は毒性、環境汚染性が低く、オルガノポリシロキサンの硬化触媒として使用した場合に、速硬化性を有し、組成物中の添加剤や充填剤中に含まれる水分で分解されにくく、また、施工時の湿度により、硬化速度にばらつきが生じず、速やかに安定した硬化物を与える。したがって、オルガノポリシロキサンを主剤とする湿気硬化型組成物、とくに1液型の湿気硬化型組成物における硬化触媒として有用である。一般式(1)で表されるジルコニウム化合物に一般式(2)で表れるテトラアルコキシジルコニウムを併用することにより、より優れた速硬化性が得られる。
本発明の湿気硬化型組成物は、分子末端または側鎖に加水分解性基と結合したケイ素原子を1分子中に少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン(A)100重量部と、硬化触媒(B)または(C)0.1〜20重量部とからなるものである。
本発明に用いるオルガノポリシロキサン(A)は、主鎖がSi−Oで表されるシロキサン結合で構成されたものであり、さらにシロキサン結合を構成するケイ素原子に有機基が結合しても良い。このような有機基としては、具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル基、シクロヘキシルなどのシクロアルキル基、ビニル、アリル、イソプロペニルなどのアルケニル基、フェニル、キシリルなどのアリール基、ベンジル、フェニルエチルなどのアラルキル基、およびこれら有機基の水素原子の全部もしくは一部がハロゲン原子で置換された基、例えばクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などがある。
有機基が結合した主鎖は具体的には、
(−Si(CH32−O−)m
(−Si(C252−O−)m
(−Si(Ph)2−O−)m
(−Si(CH=CH22−O−)m
などがある。ここで、Phはフェニル基、mは2以上の整数である。オルガノポリシロキサン(A)は単独の主鎖から構成されていてもよく、あるいは2種以上の主鎖から構成されていてもよい。
オルガノポリシロキサン(A)が有する加水分解性基と結合したケイ素原子(以下、加水分解性ケイ素含有基という場合がある)は、湿気の存在下に、または硬化触媒を使用したときに湿気の存在下に縮合反応を起こす基である。具体的には、ハロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基が挙げられる。ここで、1つのケイ素原子に結合したこれら加水分解性基の数は1〜3の範囲から選択される。また1つのケイ素原子に結合した加水分解性基は1種であってもよく、複数種であってもよい。さらに加水分解性基と非加水分解性基が1つのケイ素原子に結合していてもよい。加水分解性ケイ素含有基としては、取り扱いが容易である点で、とくにアルコキシシリル基(モノアルコキシシリル基、ジアルコキシシリル基、トリアルコキシシリル基を含む)が好ましい。加水分解性ケイ素含有基は、オルガノポリシロキサン分子の末端に存在していても、側鎖に存在していてもよい。加水分解性ケイ素含有基は、オルガノポリシロキサンの1分子当たり少なくとも1個あればよいが、硬化速度、硬化物性の点からは、1分子当たり平均して1.5個以上あるのが好ましい。加水分解性ケイ素含有基を前記主鎖重合体に結合させる方法としては公知の方法が採用できる。
オルガノポリシロキサンは直鎖状であっても、3官能形(RSiO1.5)または4官能形(SiO2)を含む分岐状のものであってもよい。また、硬化物の物性や用途により、必要に応じて2官能形(R2SiO)や1官能形(R3SiO1.5)を組み合わせてもよい(ここで、Rは前記の加水分解性基もしくは有機基)。さらに加水分解性ケイ含有基は分子末端、分子鎖の途中の何れに結合していてもよい。
本発明で用いるオルガノポリシロキサン(A)の粘度は特に制約はないが過度に高粘度のものは作業性が低下したり、得られる硬化物の物性が損なわれる惧れがあるので、25℃における粘度が0.025〜100Pa・sの範囲にあるのが望ましい。このようなオルガノポリシロキサンは、公知の方法によって製造することができるが、GE東芝シリコーン(株)製のトスシールシリーズ、信越化学工業(株)製のシーラントシリーズ、東レダウコーニング(株)製のSHシリーズなどの市販品を使用してもよい。
本発明の湿気硬化型組成物において、硬化触媒(B)または(C)の含有量は、オルガノポリシロキサン(A)100重量部に対して0.1〜20重量部であり、特に0.5〜10重量部が好ましい。硬化触媒(B)または(C)の含有量が前記範囲未満では硬化性能が不十分であり、一方前記範囲を超えると硬化後の硬化物の復元率、耐候性などの物性、貯蔵中の安定性が低下することがある。
本発明の湿気硬化型組成物には、硬化を促進し基材への密着性を良くするため、公知の種々のアミノ基置換アルコキシシラン化合物、またはその縮合物を使用することができる。具体的に例示すると、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、δ−アミノブチル(メチル)ジエトキシシラン、N,N’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、およびこれらの部分加水分解物などが挙げられる。また、基材への密着性の向上のために、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシランなどのビニルアルコキシシラン化合物を使用できる。
また本発明の湿気硬化型組成物には、さらに充填剤、着色剤、可塑剤、タレ防止剤、老化防止剤、溶剤などの硬化型組成物に通常添加される添加剤を加えてもよい。
例えば、充填剤としては、具体的には、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、クレー、焼成クレー、ガラス、ベントナイト、有機ベントナイト、シラスバルーン、ガラス繊維、石綿、ガラスフィラメント、粉砕石英、ケイソウ土、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、二酸化チタンなどが挙げられる。これら充填剤は単独で使用でき、また2種以上を併用できる。
着色剤としては、具体的には、酸化鉄、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどが挙げられる。
可塑剤としては、具体的には、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジイソデシル、オレイン酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル類、ペンタエリスリトールエステルなどのポリオール化合物のエステル類、リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなどのリン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ系可塑剤、塩素化パラフィンなどが挙げられる。
タレ防止剤としては、具体的には、水添ヒマシ油、無水ケイ酸、有機ベントナイト、コロイド状シリカなどが挙げられる。
また他の添加剤としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの接着付与剤、紫外線吸収剤、ラジカル連鎖禁止剤、過酸化物分解剤、各種の老化防止剤などが挙げられる。
本発明の湿気硬化型組成物は、シーリング剤、コーティング剤、弾性接着剤などとして有用である。
以下に本発明を、実施例を用いて具体的に説明するが、本発明の範囲はこれによって限定されるものではない。
製造例1
窒素導入管を取り付けた1000mlナス型フラスコに、テトライソプロポキシジルコニウム164g(0.5mol)、トリイソプロピルシラノール174.1g(1.0mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を続けた後、生成したイソプロピルアルコールを減圧留去し、ついで減圧蒸留して、淡黄色液体のジルコニウム化合物Aを272g(収率98%)得た。この化合物をFT−IRにて分析し、シラノールの吸収(3435cm-1)が存在しないことを確認した。また、次の元素分析の結果より、ジイソプロポキシビス(トリイソプロピルシロキシ)ジルコニウムであることを確認した。
C(%) H(%) O(%) Zr(%) Si(%)
測定値 52.0 10.0 11.7 16.3 10.0
理論値 51.8 10.2 11.5 16.4 10.1
製造例2
窒素導入管を取り付けた1000mlナス型フラスコに、テトラブトキシジルコニウム192g(0.5mol)、トリイソプロピルシラノール174.1g(1.0mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を続けた後、生成したブタノールを減圧留去し、ついで減圧蒸留して、淡黄色液体のジルコニウム化合物Bを277g(収率95%)得た。この化合物をFT−IRにて分析しシラノールの吸収(3435cm-1)が存在しないことを確認した。また、次の元素分析の結果より、ジブトキシビス(トリイソプロピルシロキシ)ジルコニウムであることを確認した。
C(%) H(%) O(%) Zr(%) Si(%)
測定値 53.3 10.4 11.2 15.6 9.5
理論値 53.5 10.3 11.0 15.6 9.6
製造例3
窒素導入管を取り付けた1000mlナス型フラスコに、テトライソプロポキシジルコニウム164g(0.5mol)、トリメチルシラノール91g(1.0mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を続けた後、生成したイソプロピルアルコールを減圧留去し、ついで減圧蒸留して、黄色液体のジルコニウム化合物Cを190g(収率98%)得た。この化合物をFT−IRにて分析しシラノールの吸収(3435cm-1)が存在しないことを確認した。また、次の元素分析の結果より、ジイソプロポキシビス(トリメチルシロキシ)ジルコニウムであることを確認した。
C(%) H(%) O(%) Zr(%) Si(%)
測定値 37.0 8.5 16.4 23.5 14.6
理論値 37.2 8.3 16.5 23.5 14.5
製造例4
窒素導入管を取り付けた1000mlナス型フラスコに、テトライソプロポキシジルコニウム164g(0.5mol)、トリエチルシラノール132g(1.0mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を続けた後、生成したイソプロピルアルコールを減圧留去し、ついで減圧蒸留して、黄色液体のジルコニウム化合物Dを231g(収率98%)得た。この化合物をFT−IRにて分析しシラノールの吸収(3435cm-1)が存在しないことを確認した。また、次の元素分析の結果より、ジイソプロポキシビス(トリエチルシロキシ)ジルコニウムであることを確認した。
C(%) H(%) O(%) Zr(%) Si(%)
測定値 46.0 9.5 13.4 19.1 11.9
理論値 45.8 9.4 13.6 19.3 11.9
製造例5
窒素導入管を取り付けた1000mlナス型フラスコに、テトライソプロポキシジルコニウム164g(0.5mol)、トリイソプロピルシラノール261.2g(1.5mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を続けた後、生成したイソプロピルアルコールを減圧留去し、ついで減圧蒸留して、淡黄色液体のジルコニウム化合物Eを328g(収率98%)得た。この化合物をFT−IRにて分析しシラノールの吸収(3435cm-1)が存在しないことを確認した。また、次の元素分析の結果より、イソプロポキシトリス(トリイソプロピルシロキシ)ジルコニウムであることを確認した。
C(%) H(%) O(%) Zr(%) Si(%)
測定値 53.7 10.5 9.5 13.5 12.8
理論値 53.7 10.5 9.6 13.6 12.6
製造例6
窒素導入管を取り付けた1000mlナス型フラスコに、テトライソプロポキシジルコニウム164g(0.5mol)、トリイソプロピルシラノール87.1g(0.5mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を続けた後、生成したイソプロピルアルコールを減圧留去し、ついで減圧蒸留して、無色液体のジルコニウム化合物Fを217g(収率98%)得た。この化合物をFT−IRにて分析しシラノールの吸収(3435cm-1)が存在しないことを確認した。また、次の元素分析の結果より、トリイソプロポキシトリイソプロピルシロキシジルコニウムであることを確認した。
C(%) H(%) O(%) Zr(%) Si(%)
測定値 45.5 8.9 20.1 19.5 6.0
理論値 45.6 8.9 20.3 19.3 5.9
製造例7
窒素導入管を取り付けた1000mlナス型フラスコに、テトライソプロポキシジルコニウム164g(0.5mol)、トリブチルシラノール216g(1.0mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を続けた後、生成したイソプロピルアルコールを減圧留去し、ついで減圧蒸留して、淡黄色液体のジルコニウム化合物Gを314g(収率98%)得た。この化合物をFT−IRにて分析しシラノールの吸収(3435cm-1)が存在しないことを確認した。また、次の元素分析の結果より、ジイソプロポキシビス(トリブチルシロキシ)ジルコニウムであることを確認した。
C(%) H(%) O(%) Zr(%) Si(%)
測定値 56.1 10.7 10.2 14.1 8.9
理論値 56.3 10.7 10.0 14.2 8.8
製造例8
窒素導入管を取り付けた1000mlナス型フラスコに、テトライソプロポキシジルコニウム164g(0.5mol)、トリメチルシラノール182g(2.0mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を続けた後、生成したイソプロピルアルコールを減圧留去し、ついで減圧蒸留して、淡黄色液体のジルコニウム化合物Hを220g(収率98%)得た。この化合物をFT−IRにて分析しシラノールの吸収(3435cm-1)が存在しないことを確認した。また、次の元素分析の結果より、テトラ(トリメチルシロキシ)ジルコニウムであることを確認した。
C(%) H(%) O(%) Zr(%) Si(%)
測定値 32.2 8.0 14.2 20.4 25.2
理論値 32.2 8.1 14.3 20.3 25.1
製造例9
窒素導入管を取り付けた2000mlナス型フラスコに、テトライソプロポキシジルコニウム164g(0.5mol)、トリイソプロピルシラノール348.2g(2.0mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を続けた後、生成したイソプロピルアルコールを減圧留去し、ついで減圧蒸留して、淡黄色液体のジルコニウム化合物Iを384g(収率98%)得た。この化合物をFT−IRにて分析しシラノールの吸収(3435cm-1)が存在しないことを確認した。また、次の元素分析の結果より、テトラ(トリイソプロピルシロキシ)ジルコニウムであることを確認した。
C(%) H(%) O(%) Zr(%) Si(%)
測定値 55.0 10.6 8.4 11.7 14.3
理論値 55.1 10.8 8.2 11.6 14.3
製造例10
窒素導入管を取り付けた1000mlナス型フラスコに、テトラブトキシジルコニウム192g(0.5mol)、トリイソプロピルシラノール140g(0.8mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を続けた後、生成したブチルアルコールを減圧留去して、淡黄色液体の反応生成物Jを270g(収率99%)得た。この反応生成物をFT−IRにて分析し、シラノールの吸収(3435cm-1)が存在しないことを確認した。さらに、この反応生成物はトリブトキシトリイソプロピルシロキシジルコニウムを主体とする一般式(1)で表されるジルコニウム化合物の混合物とテトラブトキシジルコニウムとの混合物(前者95モル%、後者5モル%)であることをNMRにより確認した。
実施例1〜18
加水分解性ケイ素含有基を有するオルガノポリシロキサン(GE東芝シリコーン(株)製トスシール371)100重量部に対して、製造例1、2、3、4、5、6、7、8、9または10で得られたジルコニウム化合物A、B、C、D、E、F、G、H、Iまたは反応生成物J、および表1に示される各種添加剤を表1に示される重量部数で配合し(ただし、実施例1、3、5では各種添加剤を配合しなかった)、混練して湿気硬化型組成物を調製した。
得られた湿気硬化型組成物について、硬化時間(半ゲル化し流動性のなくなるまでの時間)を測定した。なお、材料の配合、混練、硬化までの操作は25℃、60%RHの雰囲気下で行った。結果を表1に示す。
比較例1〜8
加水分解性ケイ素含有基を有するオルガノポリシロキサン(GE東芝シリコーン(株)製トスシール371)100重量部に対して、シリコーンの硬化触媒として用いられている従来の錫化合物としてジブチル錫ジラウレートまたはジブチル錫ジアセテート、チタン化合物として、テトライソプロポキシチタン、チタンテトラアセチルアセトネートまたはジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、および各種添加剤を表2に示される重量部数で配合し(ただし、比較例3、5、7では各種添加剤を配合しなかった)、混練して硬化型組成物を調製し、得られた硬化型組成物について実施例1〜18と同様にして硬化時間を測定した。結果を表2に示す。
また、表1、2に示す材料の詳細はつぎのとおりである。
炭酸カルシウム:充填剤
ノクラックNS−6:老化防止剤(大内新興化学工業(株)製)
スモイルP−350:流動パラフィン(村松石油(株)製)
ネオスタンU−200:ジブチル錫ジアセテート(日東化成(株)製)
ネオスタンU−100:ジブチル錫ジラウレート(日東化成(株)製)
テトライソプロポキシチタン:東京化成(株)製、特級試薬
チタンテトラアセチルアセトネート:東京化成(株)製、特級試薬
サニーキャットT−100:ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート) (日東化成(株)製)
Figure 2004231649
Figure 2004231649
表1および表2から明らかなように、一般式(1)で表される特定のジルコニウム化合物を硬化触媒として含有する本発明の湿気硬化型組成物は、従来の湿気硬化型組成物に比べ早く硬化する。また、実施例1と2、実施例3と4、実施例5と6の対比から明らかなように、各種添加剤に微量に含まれる水分で失活することなく安定的に使用可能である。
さらに、実施例18から明らかなように、一般式(1)で表される特定のジルコニウム化合物とテトラアルコキシジルコニウムとの混合物を使用すると、硬化性能がより向上される。

Claims (9)

  1. 一般式(1):
    Figure 2004231649
    (式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物。
  2. 一般式(1):
    Figure 2004231649
    (式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物の1種または2種以上からなることを特徴とするオルガノポリシロキサン用硬化触媒。
  3. 一般式(1):
    Figure 2004231649
    (式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物の1種または2種以上と、一般式(2):
    (R5−O)4−Zr (2)
    (式中、R5は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す)で表されるテトラアルコキシジルコニウムとの混合物からなることを特徴とするオルガノポリシロキサン用硬化触媒。
  4. 分子末端または側鎖に加水分解性基と結合したケイ素原子を1分子中に少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン(A)100重量部と、一般式(1):
    Figure 2004231649
    (式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物の1種または2種以上からなる硬化触媒(B)0.1〜20重量部とからなることを特徴とする湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
  5. 一般式(1)において、R1、R2、R3、R4が相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜4の炭化水素基(nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)である請求項4に記載の湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
  6. 一般式(1)において、R1がイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであり、R2、R3、R4が相互に同一または異なって、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである請求項4に記載の湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
  7. 分子末端または側鎖に加水分解性基と結合したケイ素原子を1分子中に少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン(A)100重量部と、一般式(1):
    Figure 2004231649
    (式中、R1、R2、R3、R4は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基、nは0〜3の整数であり、nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)で表されるジルコニウム化合物の1種または2種以上と、一般式(2):
    (R5−O)4−Zr (2)
    (式中、R5は相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す)で表されるテトラアルコキシジルコニウムとの混合物からなる硬化触媒(C)0.1〜20重量部とからなることを特徴とする湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
  8. 一般式(1)において、R1、R2、R3、R4が相互に同一または異なって、それぞれ炭素原子数1〜4の炭化水素基(nが2または3のとき、2つまたは3つのR1は相互に同一であっても、異なっていてもよい)であり、一般式(2)において、R5が炭素原子数1〜4の炭化水素基(4つのR5は相互に同一であっても、異なっていてもよい)である請求項7に記載の湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
  9. 一般式(1)において、R1がイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであり、R2、R3、R4が相互に同一または異なって、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであり、一般式(2)において、R5がイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである請求項7に記載の湿気硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
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