JP2004229761A - 樹脂製洗面ボウルの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キャビネット8の上部に設けた上方開口9の内部に樹脂製洗面ボウル1のボウル部3を配置する。ボウル部3の周縁から垂設した側壁部5を上方開口9の開口縁9a上に載置する。側壁部5の内面の下端に横桟11を取り付けて側壁部5の下端部分の厚み寸法をキャビネット8の開口縁9aの肉厚寸法と略同厚にする。横桟11の内面から下方に垂設した垂下片12を上記開口縁9aの内面に当接する。垂下片12の下端に下方程内側に傾斜する下ガイド部16を設ける。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂製洗面ボウルのキャビネットへの取付構造に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図15に示すように、洗面化粧台30は、洗面ボウル1’をキャビネット8に取付ける組立によって製造されている。詳しくは、キャビネット8はその上部に洗面ボウル1’の設置部位となる上方開口9を設けてあり、洗面ボウル1’は上壁部2に下方に凹没したボウル部3を有すると共にこの上壁部2の周縁から側壁部5を垂設して構成されており、キャビネット8の上方開口9に上方からボウル部3を挿入すると共に、該上方開口9の開口縁9a上に側壁部5の下端面を載置接着することで、洗面ボウル1’はキャビネット8に取付けられている。
【0003】
ここで、洗面ボウル1’には一般的に、陶器製のもの、樹脂製のものがある。
陶器製洗面ボウル31は製造過程で成形誤差が生じ易く、そのためキャビネット8に取り付けたときには図15(b)に示すように陶器製洗面ボウル31とキャビネット8との接続部位でギャップ(段差)が生じてしまう問題がある(図中I部分)。一方、樹脂製洗面ボウル32は陶器製のものより成形誤差は生じにくい利点を有しているが、ひけ防止などの成形条件によって比較的肉厚は薄く形成され、これがためにキャビネット8の開口縁9a上に重ねる樹脂製洗面ボウル32の側壁部5の下端面を大きくとることができず、つまり樹脂製洗面ボウル32とキャビネット8との接地面積を大きくとることができず、所定の接続強度及び取付強度を確保することができないといった問題がある。
【0004】
しかして、具体的には、樹脂製洗面ボウル32のキャビネット8への取り付けは、図16に示すように、樹脂製洗面ボウル32のボウル部3から下方にボス部33を突設し、縦片34の上端から内方に横片35を突設して構成されたL字金具36をキャビネット8の開口縁9aの内面に取付け、L字金具36の横片35の上面に上記ボス部33の下端面を当接させるようにすると共に、横片35とボス部33とをネジ37で一体に締結させることで行われている。つまり、樹脂製洗面ボウル32のキャビネット8への取付けにあっては、樹脂製洗面ボウル32の側壁部5の下端面とキャビネット8の開口縁9aとの接着に代えて、L字金具36を介したネジ37の固定によって、取付強度の確保がなされているのである(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−263016号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図16の樹脂製洗面ボウル32のキャビネット8への取付構造では、狭く見難い箇所でのネジ37の締結作業が組立作業に課されることから施工性を低下させるといったことが指摘されている。しかも、樹脂製洗面ボウル32の側壁部5とキャビネット8の開口縁9aとの接続部位の接続強度に関しては、何ら解決がされていないものであって、たとえば、この部位に何かが当たって大きな外力が負荷されると、側壁部5と開口縁9aとがずれてしまって、図17のように側壁部5が開口縁9aから外れて落下してしまうことも指摘されている。
【0007】
また、洗面ボウル1’は、キャビネット8に取付る前に組立工程の現場に搬送されたり、排水トラップ38やカランなどの機器を取付けたりされる。このとき、陶器製洗面ボウル31では、陶器製洗面ボウル31を安定して立てた状態で各種機器の取付や搬送などを行えるのであるが、樹脂製洗面ボウル32では下方に凹設したボウル部3が樹脂製洗面ボウル32全体の重量バランスを崩してしまっており、陶器製洗面ボウル31のように立て置くようにしても倒れてしまうのである(図18)。つまり、陶器製洗面ボウル31は成形条件が緩くて陶器製洗面ボウル31全体の重量バランスを考慮して任意箇所を厚肉に形成することもできるのであるが、樹脂製洗面ボウル32は全体を薄肉状に成形する成形条件によって樹脂製洗面ボウル32全体の重量バランスを考慮するように形成するのは難しいのである。したがって、樹脂製洗面ボウル32を搬送する際には梱包したり(図19)、排水トラップ38等の機器を取付る際にはその都度、横置きされた樹脂製洗面ボウル32を立てた状態にして排水トラップ38などの取付作業を行っているのが現状であり(図20)、その作業性の向上が望まれている。
【0008】
上述したように樹脂製洗面ボウル32にあっては、キャビネット8への取付施工性が悪い、側壁部5とキャビネット8の開口縁9aとの接続部位における接続強度が低い、更には、樹脂製洗面ボウル1の搬送や機器の組付の作業性が悪いといった問題を有している。
【0009】
上記問題を解決するため本発明の目的とするところは、樹脂製洗面ボウルのキャビネットへの取付施工性の向上を図ると共に、樹脂製洗面ボウルの側壁部とキャビネットの開口縁との接続部位の強度向上を図り、更には、樹脂製洗面ボウルの搬送や機器の取付作業を容易ならしめる樹脂製洗面ボウルの取付構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の請求項1に係る樹脂製洗面ボウル1の取付構造は、キャビネット8の上部に設けた上方開口9の内部に樹脂製洗面ボウル1のボウル部3を配置すると共に、ボウル部3の周縁から垂設した側壁部5を上方開口9の開口縁9a上に載置し、側壁部5の内面の下端に横桟11を取り付けて側壁部5の下端部分の厚み寸法をキャビネット8の開口縁9aの肉厚寸法と略同厚にし、横桟11の内面から下方に垂設した垂下片12を上記開口縁9aの内面に当接し、この垂下片12の下端に下方程内側に傾斜する下ガイド部16を設けたことを特徴とする。
【0011】
これによると、樹脂製洗面ボウル1の側壁部5に取り付けた横桟11を開口縁9a上に当接させたから側壁部5の開口縁9a上への重ね代を大きくとることができ、つまり接着面積を大きくして樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への接続強度を向上できる。また、上記接続強度の向上によって樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取付強度を高めているから、ネジ37などの機械的手段を用いずに樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取り付けを行わせることが可能で、従来に比べて取付施工性を大幅に向上できる。また該取付施工は、垂下片12の下方程内側に傾斜せる下ガイド部16をキャビネット8の上方開口9の内側に容易に位置でき、そのまま開口縁9aの内面に下ガイド部16の外面を沿わせて樹脂製洗面ボウル1をキャビネット8に近接させると垂下片12が開口縁9aの内面に導かれるように当接され、そして開口縁9aの内面に当接した垂下片12によって側壁部5は開口縁9a上の適切な位置に容易に位置決めできるから、滞りなく樹脂製洗面ボウル1をキャビネット8に載置でき、これによっても取付施工性を向上できる。
【0012】
また、本発明の請求項2に係る樹脂製洗面ボウル1の取付構造は、キャビネット8の上部に設けた上方開口9の内部に樹脂製洗面ボウル1のボウル部3を配置すると共に、ボウル部3の周縁から垂設した側壁部5を上方開口9の開口縁9a上に載置し、側壁部5の長さ方向に間隔を隔てて複数のリブ6を側壁部5の内面から内方に突設し、これらリブ6の下端を側壁部5の下端と略面一に形成し、キャビネット8の開口縁9aの内側から上方に立設した立上片23をリブ6の内端面に当接し、立上片23の上端に上方程内側に傾斜する上ガイド部25を設けると共に、上ガイド部25の下端部に外方に突出する係止突条26を設け、この係止突条26をリブ6の内端面に外方に凹設した切欠22に係合したことを特徴とする。
【0013】
これによると、側壁部5の内面に突設した複数のリブ6の下端が開口縁9a上に当接されると共に立上片23の係止突条26がリブ6の切欠22に係合したから、側壁部5ひいては樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への接続構造の剛性を高めて該接続強度を向上できる。また、上記接続強度の向上によって樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取付強度を高めているから、ネジ37などの機械的手段を用いずに樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取り付けを行わせることが可能で、従来に比べて取付施工性を大幅に向上できる。また該取付施工は、上方程内側に傾斜せる上ガイド部25によって立上片23の外側に樹脂製洗面ボウル1の側壁部5を不具合なく位置させることができ、そのまま上ガイド部25の外面に樹脂製洗面ボウル1のリブ6の内端面を沿わせて樹脂製洗面ボウル1をキャビネット8に近接させると、立上片23がリブ6の内端面に導きかれて係止突条26が切欠22に嵌合されるようになっており、そして、リブ6の内端面に当接した立上片23によって側壁部5は開口縁9a上の適切な位置に容易に位置決めできるから、滞りなく樹脂製洗面ボウル1をキャビネット8に載置でき、これによっても取付施工性を向上できる。
【0014】
また、上記樹脂製洗面ボウル1のボウル部3の後端部から支持用リブ21を後方に突設し、支持用リブ21の後端面を側壁部5の後端面と略面一に形成したことも好ましい。これによると、樹脂製洗面ボウル1の後部を下方に向けて接地面などに立て置いたとき、支持用リブ21及び側壁部5にて樹脂製洗面ボウル1の重量をバランスよく支えることができるのであり、つまり樹脂製洗面ボウル1を安定して立て置くことができるから、樹脂製洗面ボウル1の搬送やカランなどの機器の組付けの作業性を向上できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0016】
図1乃至図9に本発明の実施の形態の例を示す。樹脂製洗面ボウル1は、図2,3に示すように、上壁部2の中央部分に上方に開口するボウル部3が下方に凹設され、上壁部2の後端部分に上方に立ち上がる立ち上がり部4が形成され、上壁部2の左右側縁に該側縁の前後方向に亙る側壁部5が下方に垂設されて主体が構成されている。そして、側壁部5の内面における前後方向(側壁部5の長さ方向)に間隔を隔てた各部位には、側壁部5の略上下に亙るリブ6が内方に向けてそれぞれ突設されている。なお、このリブ6の下端部分には、後述する横桟11を位置させるための切欠部7が設けられている。この樹脂製洗面ボウル1は、キャビネット8の上部に設けた上方開口9にボウル部3を上方から挿入すると共に、側壁部5を上方開口9の開口縁9a上、具体的にはキャビネット8の左右の側板10上に載置することで、キャビネット8の上部に取り付けられる。
【0017】
上記樹脂製洗面ボウル1をキャビネット8に取り付けるには、まず樹脂製洗面ボウル1を、図5に示すように、上記リブ6の切欠部7に通すようにして側壁部5の内面下端に前後に亙る横桟11を取り付け、この横桟11の内面における前後中程の部分に垂下片12を取り付ける。ここで、図中13は樹脂製洗面ボウル1の全体の剛性を高める補強材であり、樹脂製洗面ボウル1の立ち上がり部4の内面に亙って取り付けられる。なお、上記垂下片12は、図4に示すように、縦片部14の上端から外方に突出せるフランジ部15が形成されると共に縦片部14の下端部には下方程内側に傾斜する下ガイド部16が形成されて構成されたものであり、フランジ部15を横桟11の上面に引っ掛け、縦片部14を横桟11の内面に沿わせると共に縦片部14の下部を横桟11の下方に突出させた状態で、重なり合う縦片部14と横桟11とをビス18にて固定させ、横桟11に取付けられるものである。ここで、図中17は上記ビス18を挿通させる貫通孔である。そして上記のように樹脂製洗面ボウル1に横桟11及び垂下片12を取付けた状態にした後には、図6(a)に示すように樹脂製洗面ボウル1をキャビネット8の上方開口9に上方から近接させ、図6(b)に示すように垂下片12をキャビネット8の側板10の内面に当接させ、側壁部5及び横桟11をキャビネット8の側板10上に載せ、側板10の上端面と側壁部5及び横桟11の下端面とを両面テープ19で貼着させることで、樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取り付けが行われる。
【0018】
上記のように形成される樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取付構造では、図6(b)や図1,7に示すように、側壁部5の内面の下端に前後に亙る横桟11を取り付けたことで、側壁部5の下端部分の厚み寸法がキャビネット8の側板10の肉厚寸法と略同厚になり、つまり両面テープ19で貼着される横桟11及び側壁部5の下端面とキャビネット8の側板10の上端面との重ね代が大きくとられており、したがって樹脂製洗面ボウル1とキャビネット8との接着強度、ひいては接続強度の向上が図られているのである。なお、上記横桟11はリブ6と共に樹脂製洗面ボウル1の側壁部5の剛性を高める利点も有しており、衝撃を伴なって外力が側壁部5に不意に負荷されても側壁部5を撓みにくくし、撓んだ側壁部5が側板10上からずれて外れるといった恐れを低減させているので、これによっても該接続強度の向上が図られているのである。更に言うと、上記取付構造では、横桟11の内面から垂下する垂下片12がキャビネット8の側板10の内面に当接された状態になっているので、特にボウル部3の内方から外方に向けて衝撃が加えられて樹脂製洗面ボウル1の側壁部5が側板10の外方にずれようとしても、樹脂製洗面ボウル1がキャビネット8から外れることが無いようにされている利点もある。
【0019】
また、上記のように樹脂製洗面ボウル1とキャビネット8との接続強度が強固に行われるようになったので、従来のようにネジ37を用いて樹脂製洗面ボウル1とキャビネット8とを接続させる必要がなくなり、したがってネジ37などの機械的手段を用いずに樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取り付けが可能とされ、従来に比べて格段に取付施工性が向上している。また、上記取付施工は、垂下片12の下端部に下方程内側に傾斜せる下ガイド部16を設けているので、上記下ガイド部16の下端をキャビネット8の上方開口9内に収めることで、樹脂製洗面ボウル1をキャビネット8の上方開口9の上方の所定位置に容易に位置でき、そのまま開口縁9aの内面に下ガイド部16の外面を沿わせて樹脂製洗面ボウル1をキャビネット8に近接させると、垂下片12がキャビネット8の側板10の内面に導かれて当接されるようになっており、そして、該側板10の内面に当接した垂下片12によって、側壁部5は側板10上の適切な位置に容易に位置決めされるようになっている。つまり樹脂製洗面ボウル1は滞りなくキャビネット8に載置できるようにされているので、この点でも取付施工性の向上が図られている。
【0020】
なお、この樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取付構造は、垂下片12の形状を違えるだけで、図8(a)に示すように、横桟11の幅寸法が厚く、横桟11を取付けた側壁部5の下端部分の幅寸法がキャビネット8の側板10の厚み寸法に比べて薄く形成されたときにも、図8(b)に示すように、横桟11の幅寸法が薄く、横桟11を取付けた側壁部5の下端部分の幅寸法がキャビネット8の側板10の厚み寸法に比べて厚く形成されたときにも、垂下片12の縦片部14に内外に屈曲させる段部20などを適宜形成することで、容易に対処できるといった利点も有している。
【0021】
また、本例の樹脂製洗面ボウル1は、側壁部5の後端面と略面一の後端面を有する支持用リブ21がボウル部3の後端部から後方に突設されている[図2(c)(d),図3]。しかして、この樹脂製洗面ボウル1は、その後部を下方に向けて立て置かれたときには、支持用リブ21や側壁部5の後端面を接地面に接地でき、樹脂製洗面ボウル1の重量をバランスよく支えることができるようにされている。つまり樹脂製洗面ボウル1を安定して立て置くことができるのであり、樹脂製洗面ボウル1でありながら、陶器製洗面ボウル同様、立て置かれた状態で搬送できたり[図9(a)]、立て置かれた状態でそのまま排水トラップ38やカランなどの機器を取付けできたり[図9(b)]、その作業性の向上が図られているのである。
【0022】
また、図10乃至図14には本発明の実施の形態の他例を示す。この例も先の実施の形態の例同様、樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への良好な取付施工性を図ると共に、樹脂製洗面ボウル1の側壁部5とキャビネット8の開口縁9aとの接続強度の向上を図るものである。以下、本例を説明するが、先の実施の形態の例と同様部位には同符合を付して説明を省き、異なる部位につき説明をしていく。
【0023】
本例の樹脂製洗面ボウル1は、図11,12に示すように、先の実施の形態の例同様、側壁部5の内面から内方に突出するリブ6が前後方向(側壁部5の長さ方向)に所定の間隔を隔てて複数本突設されている。しかしながら、本例のリブ6は側壁部5からの突出寸法が、側壁部5の厚み寸法も加えてキャビネット8の側板10の厚み寸法と略面一になるように形成されており、またリブ6の下端には切欠部7を設けておらず、リブ6の下端面と側壁部5の下端面とが略面一に形成されている。つまり、このリブ6は側壁部5の内面の上下に亙って形成されたもので側壁部5の剛性を向上させているものである。なお、このリブ6の内端面には、図12(d)に示すように、外方に凹設した切欠22が凹設されている。
一方、上記樹脂製洗面ボウル1を載置、取付ける本例のキャビネット8には、上方開口9の開口縁9aの内面、具体的には左右の側板10の内面上端に、それぞれ立上片23を取り付けたものを用いる。ここで、立上片23は、図13に示すように、縦片部24の上端から上方程内側に傾斜する上ガイド部25が形成されると共に上ガイド部25の下端部に外方に突出する係止突条26が形成されて構成されたものであり、縦片部24の上部を側板10の上方に突出させた状態にして縦片部24を側板10の内面に沿わせ、重なり合う縦片部24と側板10とをビス27にて固定させるものである。
【0024】
本例の樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取り付けは、図14に示すように立上片23を取り付けたキャビネット8の上方開口9に樹脂製洗面ボウル1を上方から近接させ、図10に示すように立上片23の係止突条26をリブ6の切欠22に嵌合させつつ樹脂製洗面ボウル1の側壁部5及びリブ6の下端面をキャビネット8の側板10上に載せることで行われる。なお、重なり合う側壁部5及びリブ6の下端面とキャビネット8の側板10上とは両面テープ19などで貼着してもよい。
【0025】
上記のように形成される樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取付構造では、側壁部5の内面に突設した複数のリブ6の下端が開口縁9a上に当接されると共に立上片23の係止突条26がリブ6の切欠22に係合しているので、側壁部5ひいては樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への接続構造の剛性が高められ、該接続強度の向上が図られている。更に言うと、上記取付構造では、キャビネット8の側板10の内面から立設する立上片23が樹脂製洗面ボウル1のリブ6の内面に当接された状態になっているので、特に樹脂製洗面ボウル1の側壁部5の外方から内方に向けて衝撃が加えられて側壁部5がキャビネット8の側板10の内方にずれようとしても、樹脂製洗面ボウル1がキャビネット8から外れることが無いようにされている利点もある。
【0026】
本例は、先の実施の形態の例同様、樹脂製洗面ボウル1とキャビネット8との接続強度が向上されているので、従来のようにネジ37によって樹脂製洗面ボウル1とキャビネット8とを接続させる必要がなくなり、したがってネジ37などの機械的手段を用いずに樹脂製洗面ボウル1のキャビネット8への取り付けが可能とされ、従来に比べて格段に取付施工性が向上している。また、上記取付施工は、上方程内側に傾斜せる上ガイド部25によって立上片23の外側に樹脂製洗面ボウル1の側壁部5を不具合なく位置させることができ、そのまま上ガイド部25の外面に樹脂製洗面ボウル1のリブ6の内端面を沿わせて樹脂製洗面ボウル1をキャビネット8に近接させると、立上片23がリブ6の内端面に導かれて係止突条26が切欠22に嵌合されるようになっており、リブ6の内端面に当接した立上片23によって側壁部5は開口縁9a上の適切な位置に容易に位置決めされるようになっている(図14→図10)。つまり樹脂製洗面ボウル1は滞りなくキャビネット8に載置できるようにされているので、この点でも取付施工性の向上が図られているのである。
【0027】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、叙述したように、側壁部の内面の下端に横桟を取り付けて側壁部の下端部分の厚み寸法をキャビネットの開口縁の肉厚寸法と略同厚にしたので、樹脂製洗面ボウルの側壁部の下端とキャビネットの開口縁上との重ね代を大きくとって接着面積を広くでき、樹脂製洗面ボウルのキャビネットへの接続強度の向上を図り得るのであり、また、上記接続強度の向上によって樹脂製洗面ボウルのキャビネットへの取付強度を高めているから、ネジなどの機械的手段を用いずに樹脂製洗面ボウルをキャビネットに取付けできるようになって取付施工性の向上を図り得るのであり、また、横桟の内面から下方に垂設した垂下片を上記開口縁の内面に当接し、この垂下片の下端に下方程内側に傾斜する下ガイド部を設けているので、垂下片の下方程内側に傾斜せる下ガイド部をキャビネットの上方開口の内側に容易に位置でき、そのまま開口縁の内面に下ガイド部の外面を沿わせて樹脂製洗面ボウルをキャビネットに近接させると垂下片が開口縁の内面に導かれるように当接され、そして開口縁の内面に当接した垂下片によって側壁部は開口縁上の適切な位置に容易に位置決めでき、つまり滞りなく樹脂製洗面ボウルをキャビネットに載置できて取付施工性の向上を図ることができるのである。
【0028】
また、請求項2記載の発明にあっては、叙述したように、側壁部の長さ方向に間隔を隔てて複数のリブを側壁部の内面から内方に突設し、これらリブの下端を側壁部の下端と略面一に形成したので、側壁部、ひいては樹脂製洗面ボウルのキャビネットへの接続構造の剛性を高めて該接続強度を向上できるのであり、また該接続強度を向上させたことで、ネジなどの機械的手段を用いずに樹脂製洗面ボウルのキャビネットへの取り付けを行わせることが可能で取付施工性を向上できるのであり、また、キャビネットの開口縁の内側から上方に立設した立上片をリブの内端面に当接し、立上片の上端に上方程内側に傾斜する上ガイド部を設けると共に、上ガイド部の下端部に外方に突出する係止突条を設け、この係止突条をリブの内端面に外方に凹設した切欠に係合したので、上方程内側に傾斜せる上ガイド部によって立上片の外側に樹脂製洗面ボウルの側面壁を不具合なく位置させることができ、そのまま上ガイド部の外面に樹脂製洗面ボウルのリブの内端面を沿わせて樹脂製洗面ボウルをキャビネットに近接させると、立上片がリブの内端面に導きかれて係止突起が切欠に嵌合されるようになっており、そして、リブの内端面に当接した立上片によって側壁部は開口縁上の適切な位置に容易に位置決めでき、つまり滞りなく樹脂製洗面ボウルをキャビネットに載置できて取付施工性の向上を図ることができるのである。
【0029】
また、請求項3記載の発明にあっては、請求項1または2の効果に加え、上記樹脂製洗面ボウルのボウル部の後端部から支持用リブを後方に突設し、支持用リブの後端面を側壁部の後端面と略面一に形成したので、樹脂製洗面ボウルの後部を下方に向けて接地面などに立て置かれたとき、支持用リブ及び側壁部にて樹脂製洗面ボウルの重量をバランスよく支えることができるのであり、つまり樹脂製洗面ボウルを安定して立て置くことができるから、樹脂製洗面ボウルの搬送やカランなどの機器の組付けの作業性の向上を図り得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例の樹脂製洗面ボウルをキャビネットに取り付けた状態の要部の断面斜視図である。
【図2】同上の樹脂製洗面ボウルであり、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は背面図であり、(d)は側面図である。
【図3】(a)は樹脂製洗面ボウルの下面図であり、(b)は図2(a)のA−A線断面図であり、(c)は図2(a)のB−B線断面図であり、(d)は樹脂製洗面ボウルを背面から見た斜視図である。
【図4】同上の垂下片であり、(a)は正面図であり、(b)は左側面図であり、(c)は右側面図であり、(d)は下面図である。
【図5】同上の樹脂製洗面ボウルに横桟及び垂下片を取り付けた状態を示すものであり、(a)は背面図であり、(b)は下面図であり、(c)は(a)のC−C線断面図であり、(d)は(c)のD−D線断面図である。
【図6】(a)(b)は、同上の樹脂製洗面ボウルのキャビネットへの取付けを順に説明する正面断面図である。
【図7】同上の樹脂製洗面ボウルをキャビネットに取り付けた状態を示し、(a)は上面図であり、(b)は正面図であり、(c)は(b)のE−E線断面図である。
【図8】(a)(b)は同上の他例を示す正面断面図である。
【図9】(a)は同上の樹脂製洗面ボウルの搬送を説明する説明図であり、(b)は同上の樹脂製洗面ボウルへの排水トラップなどの取り付けを説明する説明図である。
【図10】本発明の実施の形態の他例の要部の正面断面図である。
【図11】同上の樹脂製洗面ボウルであり、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は背面図であり、(d)は側面図である。
【図12】(a)は樹脂製洗面ボウルの下面図であり、(b)は図11(a)のF−F線断面図であり、(c)は図11(a)のG−G線断面図であり、(d)は(c)のH部の断面斜視図である。
【図13】同上の立上片をキャビネットに取付けた状態の斜視図である。
【図14】同上の樹脂製洗面ボウルのキャビネットへの取付けを説明する正面断面図である。
【図15】従来技術の例である陶器製洗面ボウルのキャビネットへの取付構造を示し、(a)は全体斜視図であり、(b)は要部の正面断面図である。
【図16】従来技術の他例である樹脂製洗面ボウルのキャビネットへの取付構造の正面断面図である。
【図17】同上の問題を説明する説明図である。
【図18】同上の問題を説明する説明図である。
【図19】同上の樹脂製洗面ボウルの搬送を説明する説明図である。
【図20】同上の樹脂製洗面ボウルへの排水トラップの取り付け作業を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 樹脂製洗面ボウル
3 ボウル部
5 側壁部
6 リブ
8 キャビネット
9 上方開口
9a 開口縁
10 側板
11 横桟
12 垂下片
16 下ガイド部
22 切欠
23 立上片
25 上ガイド部
26 係止突条
Claims (3)
- キャビネットの上部に設けた上方開口の内部に樹脂製洗面ボウルのボウル部を配置すると共に、ボウル部の周縁から垂設した側壁部を上方開口の開口縁上に載置した樹脂製洗面ボウルの取付構造であって、側壁部の内面の下端に横桟を取り付けて側壁部の下端部分の厚み寸法をキャビネットの開口縁の肉厚寸法と略同厚にし、横桟の内面から下方に垂設した垂下片を上記開口縁の内面に当接し、この垂下片の下端に下方程内側に傾斜する下ガイド部を設けたことを特徴とする樹脂製洗面ボウルの取付構造。
- キャビネットの上部に設けた上方開口の内部に樹脂製洗面ボウルのボウル部を配置すると共に、ボウル部の周縁から垂設した側壁部を上方開口の開口縁上に載置した樹脂製洗面ボウルの取付構造であって、側壁部の長さ方向に間隔を隔てて複数のリブを側壁部の内面から内方に突設し、これらリブの下端を側壁部の下端と略面一に形成し、キャビネットの開口縁の内側から上方に立設した立上片をリブの内端面に当接し、立上片の上端に上方程内側に傾斜する上ガイド部を設けると共に、上ガイド部の下端部に外方に突出する係止突条を設け、この係止突条をリブの内端面に外方に凹設した切欠に係合したことを特徴とする樹脂製洗面ボウルの取付構造。
- 請求項1または2の樹脂製洗面ボウルのボウル部の後端部から支持用リブを後方に突設し、支持用リブの後端面を側壁部の後端面と略面一に形成したことを特徴とする樹脂製洗面ボウルの取付構造。
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