JP2004229568A - アイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法とその剥皮システム - Google Patents

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Abstract

【課題】野菜等農作物の加工のうち手間が掛かる剥皮工程の自動化を可能とするとともに洗浄も併せて行なうことのできる、アイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法とそのシステムを提供する。
【構成】本発明のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システムは、過冷却水形成部10と、形成された過冷却水の過冷却解除により生成された微細氷粒20aを氷スラリ20bとして冷水中に貯氷する貯氷タンク17と、貯氷された氷スラリ20bの氷充填率の調整をした均質氷スラリ20cを得る氷粒混合部19と、前記均質氷スラリ20cをエア圧により噴射ノズル33を介して対象物30に噴射して自動的に剥皮する噴射部24とより構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラリー化した微細氷粒を高圧流体であるエアを介して野菜等の農作物の表面に噴射し、剥皮を行なうとともに洗浄を可能としたアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法とその剥皮システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
野菜等の農作物の剥皮工程は従来より手間の掛かる工程として取り上げられ、作業自動化の試みがしばしば行われており、限られた農作物においては欧米技術が組み込まれ、スチームを使用した剥皮装置が使用されている。
しかし、殆どの農作物の剥皮工程において人手に頼る煩雑な作業に終始しているのが現状である。
【0003】
前記野菜等の農作物の剥皮は、前記農作物を原料とする加工食品の原料形成に必要な工程で、その外形形状が柿、林檎等の回転対称体の場合は、高速皮剥き手段の使用が可能であるが、サツマイモ、ジャガイモ、サトイモ、ヤマイモ、ダイコン等のように表面形状が起伏に富み、且ついびつな形状の農作物の加工の場合は、前記したように手作業に頼っている状況である。そのため、非能率的で歩留まりの低い作業を余儀なくされている。
【0004】
ところで、氷粒によるアイスブラストについては、
特開昭62−120978号公報に開示された提案があるが、前記公報には、氷粒噴射による原子力機器の汚染物質の除去や、半導体製造装置等における砒素、鱗等の有害物質や細菌等の付着物の除去に係わる提案が記載され、
特開昭62−196574号公報に開示された発明には、微細凍結氷粒を冷媒ガスで噴射して、各種表面より異物、ゴミ、破砕片、バリ等の除去を行う発明が記載され、
また、特開平4−348871号公報に開示された発明があるが、前記公報には、ウェハ表面の精密洗浄や汚染物質の除去洗浄に係わる発明が記載され、
特開平5−237768号公報に開示された発明には、被凍結液の微細化凍結粒子の噴射による対象物の表面の処理洗浄に係わる発明が記載され、
また、特開平6−206056号公報に開示されている発明には、氷粒の噴射、発射、吹き付け、射出の衝撃による塗料除去、プラスチック製品のバリ取り、エンジン部品の清掃等に係わる発明が記載されている。
【0005】
上記したように、従来の氷粒のブラストに係わる提案ないし発明では、氷粒の噴射により、従来の噴射材として使用してきた研削砥粒、ガラスビーズ、植物性粒子、合成樹脂粒子の代わりに氷粒を使用して、機械加工後のバリ取りや形造品のバリ取り、微細加工、表面研削等の広範囲の加工を可能とするとともに、
被加工部材の表面での噴射材の残留、及び噴射による寸法変化や加工表面の損傷を防止し、従来の後処理での残留物の除去に要する多大の費用と時間の浪費を皆無としている。
また、噴射する氷粒の微細化により、微小付着物の除去洗浄を可能とし、また、対象部材はエンジン部材、ウェハ等の精密構造部材に係わるものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、野菜等農作物の加工のうち手間が掛かる非能率的な剥皮工程の自動化を可能とするとともに洗浄も併せて行なうことのできる、アイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法とその剥皮システムの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法は、
清水の過冷却により得られた過冷却水の過冷却解除により一定粒径の微細氷粒を得て、得られた一定粒径の氷粒を含む一定氷充填率を持つ均質氷スラリを形成させ、該均質氷スラリのエア噴射により野菜等の剥皮洗浄を行なうようにしたことを特徴とする。
【0008】
上記本発明は、野菜等農作物の加工の際の剥皮工程において、アイスブラストによる表皮部位の剥脱と洗浄を行なうようにした方法に係わるもので、
上記野菜等農作物の剥皮工程においては、適用する対象部材の形状は、例えばサツマイモやジャガイモに見るように、多数の発芽部及び毛根発生部等による凹凸部位のあるいびつな形状のものが殆どで、噴射部材及び剥離部材の前記凹部での滞留等の発生があり、
また、対象部材の材質には弱い材質のものもあり、また表皮と表皮内側肉部との間に強度の差が存在する等の問題があり、
手作業による剥皮は言うまでもなく、噴射部材による場合でも噴射部材の材質及び粒度が影響するとともに、氷スラリ使用の場合には氷充填率の大小、吐出圧の大小等の影響が考えられる。
【0009】
本発明では、噴射部材に氷スラリを使用し該氷スラリを適当エア圧で対象物へ噴射させて、剥皮と同時に行なう洗浄により剥離部材の分離を可能とさせる一方、前記氷スラリに使用する氷粒には清水を予熱したのち冷熱源を介して所定過冷却度を持つ過冷却水を形成させ、該過冷却水の過冷却解除による製氷方式により得られた一定粒径の微細氷粒の使用を可能としたため、凹凸に富み且つ比較的軟質部材よりなる対象部材にも剥皮ができるようにしたものである。
【0010】
そして、製氷された氷スラリの氷充填率については、充填率モニタを持つ混合撹拌槽を設け該混合槽により一定氷充填率よりなる均質氷スラリを形成させ、対象材の剥皮を安定した状態で行なうようにさせたものである。
そして、係る発明における氷充填率は2が適当である。
【0011】
そして、係る発明に使用する剥皮用噴射部材に使用する微細氷粒の粒径は、0.1mm〜1.0mmであることが好ましい。
【0012】
則ち、前記微細氷粒の形成の際は、所定温度に予熱した不純物を含まない清水を過冷却した過冷却水を使用するが、この過冷却度を1.5℃〜1.8℃に制御して0.1mm〜1.0mmの粒径を得るようにしている。
【0013】
また、エア噴射に使用する吐出圧は、0.1Mpa〜0.5Mpaに設定し野菜等農作物の軟質部材にも対応させ、剥皮を行なうようにしている。
【0014】
また、前記剥皮は、洗浄をともに行なうようにしたものである。
【0015】
また、前記均質氷スラリには、剥皮の際発生する褐色変色(褐変)を防止するため、アスコルビン酸の添加が好ましく、前記氷充填率調整工程において前記アスコルビン酸の添加を行なうようにするのが良い。
【0016】
そして、前記本発明のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法を利用した好適なアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システムは、
過冷却水用清水を得るフィルタと該清水を予熱する予熱部と予熱された清水を過冷却する過冷却熱交換部と過冷却用冷熱を供給するコンデンシングユニットとよりなる過冷却水形成部と、該過冷却水の過冷却解除により生成された微細氷粒をスラリ状に貯氷する貯氷タンクと、該貯氷タンクより得られたスラリ状微細氷粒よりなる氷スラリより所定氷充填率の均質氷スラリを得る氷粒混合槽と、該混合槽により得られた均質氷スラリを高圧流体を介して噴射させ、野菜等農作物の表皮を剥皮する噴射部と、より構成したことを特徴とするものである。
【0017】
前記剥皮システムにおけるコンデンシングユニットは、圧縮機、凝縮器(水冷または空冷)、受液器、および関連する付属機器をユニット化した冷凍サイクルの冷媒再液化装置である。
【0018】
そして、前記剥皮システムを構成する氷粒混合槽は、氷充填率(氷スラリ濃度)検出手段及び検出された氷充填率に応じて冷却水を供給する氷充填率調整手段を設けた撹拌槽で、所用の一定氷充填率を持つ均質氷スラリを得て、弱い材質の対象物でも変形させずに微小な部分の剥離を可能にしている。
【0019】
また、前記混合槽には褐変防止剤のアスコルビン酸の投入手段を設けた構成が好ましい。
【0020】
また、前記噴射部は剥皮の際生ずる剥離物を分離するろ過沈殿手段を設ける構成とし、アイスブラストによる対象物の剥皮と同時に剥離部材より分離する構造が好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を例示的に説明する。ただしこの実施の形態に説明されている構造部品の寸法、材質、形状、相対位置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システムの概略の構成を示す図である。
【0022】
図1に見るように、アイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システムは、過冷却水形成部10と、該過冷却水形成部10により形成された過冷却水を過冷却解除により微細氷粒20aを生成し、該微細氷粒20aを冷水25中に投入して、氷スラリ20bとして冷水中に貯氷する貯氷タンク17と、該貯氷タンク17に貯氷された氷スラリ20bの氷充填率をモニタして所定の氷充填率を持つ均質氷スラリ20cを得る氷粒混合部19と、前記均質氷スラリ20cをエア圧によりノズルを介して対象物30に噴射して自動的に剥皮する噴射部24とより構成する。
【0023】
上記過冷却水形成部10は、図示していない空冷凝縮器、圧縮機、受液器、関連機器とを一体ユニット構造にした空冷コンデンシングユニット11と、過冷却用熱交換器12と、フィルタ14と、予熱器13と、ポンプ10aとより構成する。
上記過冷却水形成部10は、後記する貯氷タンク17の下部よりポンプ10aを介して汲み出した冷水25をフィルタ14により清水となした後、予熱器13により約0.5℃まで昇温させ、昇温した前記清水を空冷コンデンシングユニット11を冷熱源とする過冷却用熱交換器12へ導入して熱交換により−1.5℃〜−1.8℃までに過冷却した過冷却水25aを得る構成にしてある。
【0024】
前記貯氷タンク17は、タンク17aと撹拌機18と過冷却解除板16とよりなり、前記過冷却水形成部10により得られた過冷却水25aをタンク17a内の上部空間に設けた過冷却解除板16に向け送出し、衝突の衝撃により過冷却水25aの過冷却を解除させ粒径0.1mm〜1.0mmの微細氷粒20aを生成させる。上記生成された微細氷粒20aはタンク17aの下部に貯留された冷水25に投入され、氷スラリ20bを生成し貯氷される。
なおタンク17a内に設けた撹拌機18により、投入された氷粒20aのくっつきによる氷塊の形成を防止してスラリ状態を維持する構成にしてある。
なお、前記粒径0.1mm〜1.0mmの微細氷粒20aの形成は、前記過冷却水25aの過冷却度により決定され、図2に本方式により生成された微細氷粒の氷粒径の測定結果を示してある。図には過冷却度を1.5℃の場合は当日製氷サンプルと1日放置サンプルについて測定し、過冷却度を1.8℃の場合は当日製氷サンプルについて測定した。
【0025】
前記氷粒混合部19は、混合槽19aと、ポンプ21bとモニタ21aとよりなるモニタ回路21と、冷水供給装置27と、撹拌機23とよりなり、前記貯氷タンク17に貯氷した氷スラリ20bから所定氷充填率(IPF)の均質氷スラリ20cを形成させ、後記する下流側の噴射部24で剥皮する野菜等農作物の態様に応じて設定したIPFを一定に保持させて、保持した均質氷スラリを安定供給するようにしたものである。
【0026】
則ち、ポンプ17bにより混合槽19aへ導入された貯氷タンク17の氷スラリ20bは、撹拌機23で撹拌されるとともに、前記モニタ回路21によりポンプ21bを介して導入した氷スラリのIPFの変化状況をモニタ21aにより監視し、状況に応じて前記冷却水供給装置27の電磁弁27aを作動させ、所用のIPFを保持させるとともに、前記撹拌機23により均質の氷スラリを得るようにしてある。
上記氷スラリの均質状態の維持は、後記する噴射部24における野菜等の剥皮において、凹凸に富む対象物のいびつな形状にも対応して、表皮のみを効率よく剥皮できるようにしたものである。
【0027】
なお、上記氷粒混合部19には、後記する剥皮工程の終了後、剥皮面の褐変防止のため、図示していないアスコルビン酸の投入装置を設け、適量の混入により褐変を防止する構成にしてある。
【0028】
噴射部24は、容器35と、該容器35の上部空間に噴射角度や噴射位置を変更可能に設けた噴射ノズル33と、容器下部に設けた野菜等の対象物30を移動可能に保持する桟状枠部材32と、その下部に設けた噴射氷スラリ20cの融解水より処理した剥皮残滓31を沈殿ろ過するろ過部34と、排水口34aとより構成する。
【0029】
前記噴射ノズル33には、前記氷粒混合部19でIPF調整された均質の氷スラリ20cを供給するポンプ19bと、噴射用エアを供給するエア供給部36を設け、エア圧を加減して対象物の態様に応じ噴射衝撃度を加減できるようにしてある。
なお、上記エア圧は0.1Mpa〜0.5Mpaが当該野菜等対象物には適当である。
【0030】
前記対象物30は揺動ないし回動可能の容器35の下部に設けた桟状枠部材32上に載置され、姿勢位置を変動させながら前記微細氷粒よりなる均質氷スラリ20cの噴射を受け、短時間の間に表皮の剥皮工程を完了する。
なお、前記剥皮と同時に噴射された氷スラリ20cの融解水により剥皮後の対象物の洗浄も同時に行なわれ、剥皮洗浄の終了したワークは矢印A方向に排出する。
また、一定IPFを持ち、且つ微細氷粒よりなる均質氷スラリを使用するため、野菜等の弱い材質の対象物に対しても変形させることなく微小部位まで表皮の剥離が可能で、且つ切削性を伴うことがなくワークの剥皮表面を傷めることがない。
【0031】
上記剥皮の際、同時に排出する剥皮残滓31は、氷スラリ20cの融解水とともに桟状枠部材32の間隙を通過してろ過部34に貯留され、濾過した排水は排水口34aより矢印B方向に排出する。
【0032】
上記構成よりなるアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システムによる下記試験条件下で行なった各種野菜に対する剥皮状況を下記実施例により示す。
Figure 2004229568
実施例1;
対象物 サツマイモ(ヒルガオ科)、水分 68.0%
【表1】
Figure 2004229568
実施例2−1;
対象物 貯蓄ジャガイモ(ナス科)、水分 79.5%
【表2】
Figure 2004229568
0.5Mpaでは表面の凹凸が目立つ。(凹部分まで剥皮したため歩留まりが低下した)
新ジャガイモと比較して剥皮の効率は低い結果が得られた。
実施例2−2;
対象物 新ジャガイモ
【表3】
Figure 2004229568
剥皮効率及び歩留まりは良好で、0.25Mpa、0.5Mpaでは表面に凹凸ができる。
実施例3;
対象物 サトイモ(サトイモ科)、水分 83.0%
【表4】
Figure 2004229568
表面が逆さであるが剥離は容易である。
表面の凹凸が比較的少なく、氷なしでも剥皮が可能である。
剥皮後の褐変がある。
実施例4;
対象物 ゴボウ(キク科)、水分78.6%
【表5】
Figure 2004229568
各圧力で表面に凹凸が見られた。
表装部のみ剥皮したが、ゴボウ特有の匂いがあった。
土がついている前記サトイモとともに剥皮、洗浄が同時に可能となる。
実施例5;
対象物 長イモ(ヤマノイモ科)、水分 82.6%
【表6】
Figure 2004229568
組織が柔かく、僅かな力で削げるため歩留まりは低い。
実施例6;
対象物 ダイコン(アブラナ科)、水分 94.5%
【表7】
Figure 2004229568
0.1Mpaでの剥皮可能で、0.25Mpa、0.5Mpaでは凹凸ができた。
剥離は良好であった。
実施例7;
対象物 トマト(ナス科)、水分 95.0%
【表8】
Figure 2004229568
組織が柔らかいため、0.5Mpaで果実は崩れた。
実施例8;
対象物 レモン(ミカン科)、水分 87.3%
【表9】
Figure 2004229568
0.1Mpa、0.25Mpaでは剥皮不可である。
実施例9;
対象物 キウイ(マタタビ科)、 水分84.1%
【表10】
Figure 2004229568
0.1Mpaでは剥皮不可で、0.5Mpaでは果実がつぶれた。
実施例10;
対象物 林檎、梨、バナナ、南瓜、
表皮が堅く、中身が柔かいものは剥皮不可である。
【0033】
上記実施例に見るように、下記結果が得られた。
a、根菜類(サツマイモ、ジャガイモ、サトイモ)は剥皮可能で、歩留まりも良好であった。
b、果実については、組織が柔らかいため、条件が限られる。
c、ジャガイモは貯蔵期間で剥離状況が変化する。(サツマイモも同様)
d、サツマイモ、サトイモについては、褐変が認められた。なお、前記褐変に対してはアスコルビン酸の使用により防止できる。
e、剥皮された皮は粉砕されているため、再利用は困難である。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、上記構成により、下記のような効果を奏する。
サツマイモを始めとする根菜類の剥皮に対しては高歩留まりの剥皮ができる。また、アスコルビン酸の使用により剥皮の際に起きる褐変が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システムの概略の構成を示す図である。
【図2】図1の過冷却解除による微細氷粒の製法における過冷却水の過冷却度に対する氷粒の変化の状況を示す図である。
【符号の説明】
10 過冷却水形成部
11 空冷コンデンシングユニット
12 過冷却用熱交換器
13 予熱器
14 フィルタ
16 過冷却解除板
17 貯氷タンク
17a タンク
18、23 撹拌機
19 氷粒混合部
19a 混合槽
20a 微細氷粒
20b 氷スラリ
20c 均質氷スラリ
21 モニタ回路
25 冷水
25a 過冷却水
27 冷却水供給装置
30 対象物
31 剥皮残滓
32 桟状枠部材
33 噴射ノズル
34 ろ過部
35 容器
36 エア供給部

Claims (9)

  1. アイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法において、
    清水の過冷却により得られた過冷却水の過冷却解除により一定粒径の微細氷粒を得て、得られた一定粒径の氷粒を含む一定氷充填率を持つ均質氷スラリを形成させ、該均質氷スラリのエア噴射により野菜等農作物の剥皮を行なうようにしたことを特徴とするアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法。
  2. 前記微細氷粒の粒径は、0.1mm〜1.0mmであることを特徴とする請求項1記載のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法。
  3. 前記エア噴射は、0.1Mpa〜0.5Mpaの吐出圧を使用するようにしたことを特徴とする請求項1記載のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法。
  4. 前記剥皮は、洗浄をともに行なうことを特徴とした請求項1記載のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法。
  5. 前記均質氷スラリは、アスコルビン酸の添加により、剥皮の際発生する褐変(褐色変色)を防止するようにしたことを特徴とする請求項1記載のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮方法。
  6. アイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システムにおいて、
    過冷却水用清水を得るフィルタと該清水を予熱する予熱部と予熱された清水を過冷却する過冷却用熱交換部と該過冷却用冷熱を供給するコンデンシングユニットとよりなる過冷却水形成部と、該過冷却水の過冷却解除により生成された微細氷粒をスラリ状に貯氷する貯氷タンクと、該貯氷タンクに貯氷されたスラリ状微細氷粒よりなる氷スラリより所定氷充填率の均質氷スラリを得る氷粒混合槽と、該混合槽により得られた均質氷スラリを高圧流体を介して噴射させ、野菜等農作物の表皮を剥皮する噴射部と、より構成したことを特徴とするアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システム。
  7. 前記氷粒混合槽は、氷充填率(氷スラリ濃度)の検出手段及び検出した氷充填率に対応して冷却水を供給する調整手段を設けたことを特徴とする請求項6記載のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システム。
  8. 前記氷粒混合槽には褐変防止剤のアスコルビン酸の投入手段を設けたことを特徴とする請求項6記載のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システム。
  9. 前記噴射部は剥皮の際発生する剥離物を分離するろ過沈殿手段を設けたことを特徴とする請求項6記載のアイスブラストによる野菜等農作物の剥皮システム。
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