JP2004227992A - 照明器具 - Google Patents

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Toyosaku Shiobara
豊作 塩原
Shunichi Sakuragawa
俊一 桜川
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Abstract

【課題】簡単な構成により吊りボルトに照明器具を正確かつ容易に行う。
【解決手段】横枠材9と縦枠材10とによって四角形に組み立てられている照明器具本体1と、照明器具本体の底部に間隔を隔てて移動可能に取り付けてあって、吊りボルト用の取付け孔7aを開けてある対の取付け板7と、各取付け板を案内する案内手段Gとを具備し、案内手段Gが上記底部の支持段部10c1と、取付け板の両端部に設けてある案内部7bとからなり、支持段部10c1は照明器具本体の背面側開口部1bの開口縁に対向位置関係に形成されていると共に、スライド溝を有しており、案内部7bは上記スライド溝内に差し込まれている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば天井埋込み型照明器具などの照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えば天井埋込み型照明器具は、底部側(背面部側)に取付け孔を有する本体と、この本体内に配置してある反射板とを備えている。上記照明器具を床スラブ等から垂下している吊りボルトに取り付けるには、この吊りボルトを上記取付け孔に差し入れてナットで固定するものである。2本の吊りボルトで照明器具を支持する場合、吊りボルトのピッチと取付け孔のピッチとが合わないことがあり、このような場合には、現場にて本体の底部に取付け孔を開けなければならない不都合があった。
この課題を解決するために、特開平6−76620号公報記載の照明器具では底部に複数の取付け孔を予め開けておく技術的手段が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
複数の取付け孔を設けている照明器具においても、必ずしも吊りボルトの設置位置に本体側の取付け孔が対応すると限らず、結局正確な位置で吊りボルトに連結するために、現場で取付け孔を開けているのが実情であった。
本発明の目的は、簡単な構成により吊りボルトに対する照明器具の取付けを正確かつ容易に行えるようすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴は、照明器具本体と、上記照明器具本体の底部に移動可能に取り付けてあり、吊りボルト用の取付け孔を開けてある取付け板と、上記取付け板を案内する案内手段とを具備していることにある。
本発明の第2の特徴は、第1の特徴を備えていると共に、上記案内手段が上記照明器具本体側の支持部と、上記取付け板側の案内部とからなり、上記案内部が上記支持部に沿って移動可能であることにある。
本発明の第3の特徴は、第1の特徴を備えていると共に、上記案内手段が上記照明器具本体側の支持部と、上記取付け板側の案内部とからなり、上記支持部は上記照明器具本体の底部に形成されている背面側開口部の開口縁に対向位置関係に形成されている支持段部であり、上記案内部は上記取付け板の両側部に設けられていると共に、支持段部に嵌合されているスライド溝を有し、上記支持部に沿って移動可能であることにある。
本発明の第4の特徴は、第1の特徴を備えていると共に、上記案内手段が上記照明器具本体側の支持部と、上記取付け板側の案内部とからなり、上記支持部は上記照明器具本体の底部に形成されている背面側開口部の開口縁に対向位置関係に形成されていると共に、スライド溝を有しており、上記案内部は上記取付け板の両端部に配置されかつ上記スライド溝内に差し込まれ、上記支持部に沿って移動可能であることにある。
本発明の第5の特徴は、第1乃至第4のいずれかの特徴を備えていると共に、上記取付け板が照明器具本体の長さ方向に間隔を隔てて複数枚が配置されていることにある。
本発明の第6の特徴は、第1乃至第5のいずれかの特徴を備えていると共に、取付け板が照明器具本体から取外し可能であることにある。
【0005】
【作用】
照明器具本体の取付け板を吊りボルトの設置位置まで移動させて、取付け孔の位置を調整することにより、常に吊りボルトに対する取付け板の最適な位置を確保することを可能とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図3に示す本発明に係る照明器具は、照明器具本体1、コーナー部材2、反射板(中央反射板3、側面反射板4)、背板5,6、取付け板7及び棒状の蛍光灯8を具備している。
照明器具本体1は対の横枠材9,9と対の縦枠材10,10とを組み合わせて正面側開口部1a及び背面側開口部1bを有する四角形の枠に形成されているものである。各横枠材9及び各縦枠材10はいずれもアルミ押出し部材からなり、長さを除いて互いに同一構成である。図示の例では横枠材9の長さは縦枠材10のそれよりも短い。各横枠材9及び各縦枠材10は、図4〜図6に示すように側面部9a,10a、張出し部9b,10b及び背面部9c,10cからなる断面ほぼクランク形状に成形されている。側面部9a,10aを挟んで照明器具本体1の正面側開口部1a側(図4下面側、図6左面側)に張出し部9b,10bが、その反対側に背面部9c,10cが接続されている。各側面部9a,10aは照明器具本体1の側壁を形成し、内側に板支持溝9a1,10a1が形成され、全ての板支持溝が照明器具本体の内周全周に連続されている。張出し部9b,10bは外側に溝形に折り曲げられ、照明器具本体1の開口縁を形成している。背面部9c,10cは照明器具本体1の底部を形成しており、照明器具本体1の背面側開口部1bの中心に向けて突出している端部が支持段部9c1,10c1となっている。
図3、図7及び図8に示すように、照明器具本体1の隅部における横枠材9及び縦枠材10の突き合わせ端部は、いずれも45°の角度で切断された切断面9d,10dとなっていると共に、最先端部が切り落とされた切り欠き9e,10eとなっている。横枠材9の突き合わせ端部の切断面9dと縦枠材10の突き合わせ端部の切断面10dとが互いに対向している。照明器具本体1の各隅部には切り欠き9e,10eの存在によって切り欠き開口部11が形成されている。
【0007】
コーナー部材2は、図1、図7〜図10に示すように、結合手段(図示の例では連結ピン12)と共に、照明器具本体1の各隅部における横枠材9及び縦枠材10の突き合わせ端部間を連結している。コーナー部材2は、照明器具本体1の各隅部の背面側(図9上面側)に配置されている。各コーナー部材2は嵌合突部2aと、この嵌合突部から直交する方向に伸びている連結部2b,2bとからなる平面L形のアルミ部材を使用している。嵌合突部2aは切り欠き開口部11に嵌合され、図2及び図8に示すように、照明器具本体1の各隅部の正面からの外観の納まりを良くすることに役立っている。各連結部2bは各横枠材9及び各縦枠材10の突き合わせ端部間に渡され、アルミ部材からなる連結ピン12によって突き合わせ端部間が接続されている。各連結ピン12は照明器具本体1の各隅部における横枠材9及び縦枠材10の突き合わせ端部のピン孔9b1,10b1及び連結部2bのピン孔2b1に挿入してから、頭部及び先端部から押圧力をかけて変形させて、上記連結部と、横枠材9及び縦枠材10の突き合わせ端部とを一体化する。
【0008】
図1〜図5に示すように、反射板は中央部に位置している中央反射板3と、この中央反射板を挟んで位置している側面反射板4,4とからなり、照明器具本体1内に配置されている。中央反射板3は照明器具本体1の開口側に向けて突出されたV字形に折り曲げられたアルミ部材によって形成されている。中央反射板3には、その長さ方向の両端部側にかつ頂部を挟んで対の掛止め孔3a,3aが開けられている。中央反射板3は掛止め孔3a,3aを通じて掛止め保持具13によって掛止め状態で保持されている(図4)。掛止め保持具13は図4及び図5に示すように、背板5,5に固着されている。掛止め保持具13は鳩尾状のばね板で構成されている。掛止め保持具13の照明器具本体1の開口側の端部は外側に折り曲げられているフック13a,13aを有している。両フック13aは中央反射板3の掛止め孔3aに取外し可能に掛け止められている。
各側面反射板4は、への字形に折り曲げられたアルミ部材によって形成されている。図4に示すように、各側面反射板4の幅方向の外側は照明器具本体1の開口側に向けて傾斜され、片側端部は各縦枠材10の板支持溝10a1に所定のばね性をもって係合されている。各側面反射板4の長さ方向の両端部は横枠材9にビス止めされている。各側面反射板4の幅方向の内側端部は水平に伸びており、縦枠材10の支持段部10c1との間に隙間14(図4)が開けられている。中央反射板3の幅方向の両端部は各側面反射板4の幅方向の端部と重ねられており、中央反射板は各側面反射板4を跨いて配置されている。
【0009】
図1〜図5に示すように、アルミ部材からなる背板5及び背板6は照明器具本体1の底部側(図4上側)にかつ、背板5は照明器具本体の長さ方向の両端側に、背板6は両背板5の中間にそれぞれ配置されている。両背板5はいずれもその外周三辺が横枠材9及び縦枠材10における背面部9c,10cの支持段部に9c1,10c1に載せられ、また背板6はその両端部が縦枠材10における背面部10cの支持段部10c1に載せられ、いずれもピン止めされている。背板5及び背板6は照明器具本体1(横枠材9及び縦枠材10)の底部側を結合する固定板である。また両背板5の正面(前面)には、上述したように掛止め保持具13を固定してあり、これらの掛止め保持具を介して中央反射板3を支持している。また背板6は正面(前面)にはインバータ15を取り付けてあり、このインバータが蛍光灯8と電気的に接続されている。
【0010】
図1、図3及び図11〜図12に示すように、取付け板7は照明器具本体1の底部側(図12上側)にかつ、背板5と背板6との間にしかも背板6を挟んで図1及び図11矢印方向に移動可能にかつ取外し可能にそれぞれ配置されている。各取付け板7は長方形状のアルミ板材その他板材からなり、中央部に吊りボルト用の取付け孔7aを開けてある。各取付け板7は、図11左右方向の両端部に案内部7bを設け、各案内部内にスライド溝7cを形成している。図11及び図12に示すように、取付け板7の両端部は隙間14に差し込まれ、スライド溝7c内に縦枠材10の支持部である支持段部10c1が差し込まれている。縦枠材10の支持段部10c1は背面側開口部1bの開口縁を挟んで対向的に配置されている。
このため、各取付け板7は、背面側開口部1bを横断する状態で支持段部10c1と案内部7bを案内手段Gとして図1及び図11上下方向に移動可能となり、吊りボルト17の配置位置に対応して吊りボルト用の取付け孔7aを対向する位置まで、すなわち最適な位置まで調整することができる。
取付け板7を照明器具本体1の底部に取り付けるには、図12鎖線の位置から一側端部のスライド溝7cの側方の開口から支持段部10c1を差し込むようにして、案内部7bとスライド溝7cが互いに噛合う状態となったら、他方の端部について同様の操作で案内部7bとスライド溝7cを互いに噛合うようにする。
取付け板7を外すには上記操作と逆の操作をする。
取付け板7の取付け取外しを容易にするために、図11に示すように案内部7bの先端角部を円弧状にしておくことが良い。
【0011】
蛍光灯8は横枠材9の内側に取り付けられているソケット16(図2)に取外し可能に取り付けてある。蛍光灯8として直径の小さいもの、例えば16mm程度の小径のものを用いれば、軽量化や省資源に寄与する。
【0012】
本照明器具は、取付け板7及び吊りボルト17(図1及び図4)によって天井などに吊下げられ保持されるものである。吊下げる際には、予め吊下げられている吊りボルト17の真下に両取付け板7の取付け孔7aが位置するように、取付け板7を図1及び図11の上下方向に移動させて、位置を調整する。調整後、ナットを用いて吊りボルトと取付け板7とを連結する。
【0013】
図1に示す照明器具において、横枠材9と縦枠材10とを組み合わせている照明器具本体1、中央反射板3及び側面反射板4、背板5,6及び取付け板7の材質は適宜のものが選択されるが、図示する例のようにアルミ部材を用いることにより、廃棄後の再利用が容易になるから廃棄物削減に寄与し、その上、コーナー部材2も同様の素材を使用すれば上記効果が一層図られる。
そして、アルミ部材からなる横枠材9及び縦枠材10の突き合わせ端部に切り欠き開口部11を設けて、この切り欠き開口部11にコーナー部材2の嵌合突部2aを嵌め込むことにより、突き合わせ端部に生ずる合わせ面の隙間の課題を解消でき、照明器具本体1の隅部の外観が良くなる。
さらに、長さを除いて同一構成である横枠材9と縦枠材10とを組み合わせて照明器具本体1を形成でき、この照明器具本体の隅部にコーナー部材2を配置し、中央反射板3を掛止め保持具13で支持し、側面反射板4の片側端部を縦枠材10の板支持溝10a1に支持しているので、本照明器具の構造が単純化される。このために本照明器具の組立て分解が容易となる。
【0014】
横枠材9及び縦枠材10の突き合わせ端部における各切断面9d,10dは例えば45°その他所定角度斜めに切断されている。図3に示すように45°に設定し、さらに、横枠材9及び縦枠材10を等しい長さに設定すれば、製造組立てが極めて容易となる。
図示する例では、結合手段として連結ピン12を用いているが、連結ピンには限定されない。例えばコーナー部材2の各連結部2bの上面に凹部を形成しておくと共に、張出し部9b,10bの立ち上がり部上端を延伸して側面部9a,10a側に水平に折り曲げた突片を設けておき、接続時にこの突片と上記凹部を重合するようにして上下方向から押圧するようにしてもよい。
【0015】
案内手段の他の実施形態を図13に示す。
図示する案内手段G1において、照明器具本体側の縦枠材10では支持部として支持段部に代えてスライド溝10c21を有する支持部10c2としている。取付け板7側では案内部を両端部で構成しそれぞれを案内端部7b1とし、両案内端部を図示の例では段差を設けて薄肉に形成している。
取付け板7は、案内端部7b1が支持部10c2のスライド溝10c21内に移動可能に差し入れられ、取付け板の両端部が各支持部に支持されている。
【0016】
照明器具本体1の形状は図示する箱形に限られず、例えば長さ方向の両側が開口された溝形であるなど適宜である。また照明器具本体1の隅部の構造を図1に示すようにコーナー部材2を配置したものに限定されない。照明器具本体1を図示する構成の横枠材9及び縦枠材10で組み合わせたものに限られない。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、照明器具本体の取付け板を案内手段を通じて移動可能に取り付けているから、吊りボルトに対して取付け孔の位置を正確に調整することができ、現場で照明器具本体に取付け孔を開ける手間が省け、簡単な構成によって照明器具の取付け作業が正確かつ容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る照明器具を示す背面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る照明器具を示す正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る照明器具を分解した状態を示す正面図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大断面図である。
【図5】図4における分解図である。
【図6】図1のVI−VI線拡大断面図であって、照明器具本体のみを実線で示している図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る照明器具の一端側を示す拡大背面図であって、1つの隅部におけるコーナー部材を外している状態を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る照明器具の一端側を示す拡大正面図であって、1つの隅部におけるコーナー部材を外している状態を示す図である。
【図9】図1のIX−IX線拡大断面図である。
【図10】図1のX−X線拡大断面図である。
【図11】取付け板の取付け状態を示す一部切欠拡大背面図である。
【図12】図11のXII−XII線拡大端面図である。
【図13】案内手段の他の実施の形態を示す拡大端面図である。
【符号の説明】
1 照明器具本体
1b 背面側開口部
2 コーナー部材
3 中央反射板(反射板)
4 側面反射板(反射板)
5,6 背板
7 取付け板
7a 取付け孔
7b 案内部
7b1 案内端部(案内部)
7c スライド溝
8 蛍光灯
9 横枠材
10 縦枠材
9a,10a 側面部
9b,10b 張出し部
9c,10c 背面部
10c1 支持段部(支持部)
10c2 支持部
10c21 スライド溝
17 吊りボルト
G,G1 案内手段

Claims (6)

  1. 照明器具本体と、
    上記照明器具本体の底部に移動可能に取り付けてあり、吊りボルト用の取付け孔を開けてある取付け板と、
    上記取付け板を案内する案内手段と
    を具備していることを特徴とする照明器具。
  2. 案内手段は上記照明器具本体側の支持部と、上記取付け板側の案内部とからなり、上記案内部が上記支持部に沿って移動可能であることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
  3. 案内手段は上記照明器具本体側の支持部と、上記取付け板側の案内部とからなり、上記支持部は上記照明器具本体の底部に形成されている背面側開口部の開口縁に対向位置関係に形成されている支持段部であり、上記案内部は上記取付け板の両側部に設けられていると共に、支持段部に嵌合されているスライド溝を有し、上記支持部に沿って移動可能であることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
  4. 案内手段は上記照明器具本体側の支持部と、上記取付け板側の案内部とからなり、上記支持部は上記照明器具本体の底部に形成されている背面側開口部の開口縁に対向位置関係に形成されていると共に、スライド溝を有しており、上記案内部は上記取付け板の両端部に配置されかつ上記スライド溝内に差し込まれ、上記支持部に沿って移動可能であることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
  5. 取付け板は、照明器具本体の長さ方向に間隔を隔てて複数枚が配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の照明器具。
  6. 取付け板は、照明器具本体から取外し可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項5記載のいずれかに記載の照明器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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