JP2004227735A - サーボトラック書き込み方法および磁気ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】垂直記録方式の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法、ならびに、垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置に関し、サーボトラックを正確に書き込めるサーボトラック書き込み方法、ならびに、データのリード/ライト時に磁気ヘッドを正確に位置決めできる磁気ディスク装置を実現する。
【解決手段】磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッドのヨー角θを求め、両ヨー角θの符号(正/負)が異なる場合には、ヨー角θが零の近傍にサーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンDZを設け、ここを境にして、ヨー角θが正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角θが負の範囲では、逆方向に選ぶ。
【選択図】 図1
【解決手段】磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッドのヨー角θを求め、両ヨー角θの符号(正/負)が異なる場合には、ヨー角θが零の近傍にサーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンDZを設け、ここを境にして、ヨー角θが正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角θが負の範囲では、逆方向に選ぶ。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法、ならびに、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置における記録密度を飛躍的に向上させる磁気記録方式として、記録媒体を厚み方向に磁化する垂直記録方式(垂直磁気記録方式)が提案されている。この方式を用いる磁気ディスク装置は、一般的には、軟磁性層の上に記録層を積層した2層記録媒体等が表面に形成された円板状の磁気ディスクを回転させ、ボイスコイルモータ等のロータリアクチュエータで回転(旋回)される磁気ヘッド(書き込み用の単磁極ヘッド)でもって、記録層に膜厚方向の磁界を加え、情報の記録を行うように構成されている。
【0003】
磁気ディスクには、磁気ヘッドの位置決めを行うためのサーボトラック(サーボ情報)が書き込まれている。このサーボトラックの書き込み作業は、たとえば、磁気ディスクや磁気ヘッドおよびキャリッジアーム駆動部が組み込まれた製造段階の磁気ディスク装置に対して、プッシュ・ピン方式等のサーボトラックライタ(STW)を用いてなされる。
【0004】
プッシュ・ピン方式のサーボトラックライタは、磁気ヘッドを支持する磁気ディスク装置内のキャリッジアームを押動して回転させるためのピンをアーム先端に有したアクチュエータを備え、このアクチュエータでもって磁気ディスク装置内のキャリッジアームを回転させ、磁気ヘッドを位置決めしながら、磁気ディスクにサーボトラックを書き込ませるものである。(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−304862号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
キャリッジアームを用いて磁気ヘッドを磁気ディスクのトラック幅方向(磁気ディスクの半径方向)に移動させる場合、ヨー角(yaw角)が変化する。ここで、ヨー角は、トラックの接線と磁気ヘッドとのなす角度であり、図7に示すような位置関係において、磁気ヘッドが磁気ディスクDのアウタ側の位置H0にある時は、磁気ヘッドが接線に対して時計方向に回転しているので、そのヨー角θ=θ0は負であり、磁気ヘッドが磁気ディスクDのインナ側の位置H1に移動した時は、磁気ヘッドが接線に対して反時計方向に回転しているので、そのヨー角θ=θ1は正となる。
【0007】
このようにヨー角は、トラック位置により変化し、ヨー角が零でない位置で、記録を行うと、サイドライト(はみ出し記録)がなされることになる。図8はサイドライトの説明図で、(a)はヨー角θ=0(零)における磁気ヘッド(単磁極ヘッド)による磁化パターンを概念的に示したもので、図8における右方向が磁気ディスクの回転方向であり、左方向が磁気ヘッドの相対的な移動方向である。この例では、ライトコア幅Bの磁気ヘッドHを用いて、磁気ディスクD上に、トラック方向の長さLのN極とS極を交互に書き込む場合を示している。(a)から明らかなように、ヨー角θが零ではサイドライトは生じない。
【0008】
一方、ヨー角θが零でない場合は、たとえば図8(b)に示すように、ディスクの回転方向(トラックの接線方向)に対して磁気ヘッドHが傾くことになり、サイドライトが生じる。サイドライトが生じた磁化パターンをMRヘッド等の読み取り用の磁気ヘッドで再生すると、サイドライト部分の影響で、本来の信号極性を読み誤る場合がある。
【0009】
特に、製造段階においてサーボセクタにサーボ情報(磁化パターン)をサーボトラックライタでもって書き込む場合は、サーボ情報の中に、トラックに対する磁気ヘッドの相対的な位置を示すバーストコードと呼ばれる磁化パターンがあるため、このバーストコードにサイドライトの影響が出てしまい、製品となった磁気ディスク装置において、正しい位置情報が得られず、磁気ヘッドの正確な位置決め動作が困難になる場合がある。
【0010】
図9は、サイドライトのバーストコードへの影響を概念的に示す図で、(a)はヨー角θが零の場合を示し、(b)はヨー角θが零でない場合を示している。バーストコードは、規定の幅(通常、トラック幅tの2/3)でもって正確に書き込む必要がある。図9の例では、磁気ヘッド(書き込み用の単磁極ヘッド)をトラック幅tの1/3のピッチでトラック幅方向(図9における下方)に、▲1▼,▲2▼,▲3▼のステップで送り、ステップ▲2▼および▲3▼で形成した磁化パターンで書き継がれた部分(白黒部分)をバーストコードBCとしている。
【0011】
ヨー角θが零の場合は、図9(a)に示すように、サイドライトの影響は受けず、本来のバーストコードBCの磁化パターンが形成されている。しかし、ヨー角θが零でない場合は、図9(b)に示すように、ステップ▲2▼および▲3▼で生じたサイドライトの影響は受け、理想的なバーストコードBCの磁化パターンは得られない。すなわち、ステップ▲2▼での磁化パターン形成においてサイドライトが生じるだけでなく、ステップ▲3▼での磁化パターン形成時に、新たなサイドライトが正常な磁化パターン部分を上書きし、本来のバーストコードBCの磁化パターンが形成されないことになる。
【0012】
インナ側およびアウタ側での磁気ヘッドのヨー角は、磁気ディスクと磁気ヘッドおよびキャリッジアーム等の位置関係により、その符号や絶対値が変化する。一方、プッシュ・ピン方式のサーボトラックライタによるサーボトラックの書き込みは、通常、アウタ側からインナ側の一方向に磁気ヘッドを移動させながら行われる。このため、磁気ヘッドの送り方向(STW方向)が、図9(b)での磁気ヘッド送り方向と一致することがあり、この場合には、正確にサーボトラックを書き込めないことになる。
【0013】
本発明はこのような問題を解決するもので、サーボトラックを正確に書き込めるサーボトラック書き込み方法を実現することを目的とするものである。
【0014】
本発明の他の目的は、データのリード/ライト時に磁気ヘッドを正確に位置決めできる磁気ディスク装置を実現することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法に関するもので、磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア上での磁気ヘッドのヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするものである。
【0016】
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア上での磁気ヘッドのヨー角が正の範囲では、アウタ側にサイドライトが発生し、負の範囲では、インナ側にサイドライトが発生する。本発明では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向をヨー角の正負のエリアにより反転させ、サイドライトが形成される方向に、磁気ディスクを送るようにしている。このため、サイドライトの無い磁化パターン部分を用いてバーストコードが形成されることになり、サーボトラックを正確に書き込める。
【0017】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のサーボトラック書き込み方法において、磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号(正/負)が異なる場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするものである。
【0018】
磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向をヨー角の正負のエリアにより反転させる場合、位置決め精度上の問題から両エリアの接合部で磁化パターンが不連続になったり干渉する場合が考えられる。本発明のようにダミーゾーンを設ければ、互いに逆方向から書き込まれるサーボトラックの干渉を確実に回避できるため、サーボトラックを正確に書き込める。
【0019】
請求項3に係る発明は、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法に関するもので、磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値以上である場合には、絶対値の大きい方のヨー角の符号が正であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、絶対値の大きい方のヨー角の符号が負であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするものである。
【0020】
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値以上である場合は、正負の何れか一方のヨー角は小さく、その符号のヨー角のエリアでのサイドライトの影響も小さい。そこで、本発明では、絶対値の小さいヨー角側エリアでのサイドライトの影響は無視し、絶対値の大きいヨー角側の符号に応じて、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を決定し、磁気ディスク全体にわたってサーボトラックの書き込みを行うことで、書き込み作業の簡素化を図っている。
【0021】
請求項4に係る発明は、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法に関するもので、磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値未満である場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするものである。
【0022】
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値未満である場合は、正負のヨー角の絶対値が共に大きい場合である。本発明では、この場合には、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を、請求項2に係る発明と同様な方法で行うようにし、サーボトラックを正確に書き込めるようにしている。
【0023】
請求項5に係る発明は、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置に関するもので、磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角の符号が異なるように、磁気ディスクと磁気ヘッドの位置関係が設定され、磁気ディスクには、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンが設けられ、さらに、このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲には、磁気ディスクのインナ側からアウタ側に磁気ヘッドを送りながらサーボトラックの書き込みがなされ、ヨー角が負の範囲には、磁気ディスクのアウタ側からインナ側に磁気ヘッドを送りながらサーボトラックの書き込みがなされていることを特徴とするものである。
【0024】
本発明では、磁気ディスクにサーボトラックが正確に書き込まれているので、データのリード/ライト時に磁気ヘッドを正確に位置決めできる。
【0025】
【実施の形態】
(第1の形態例)
本発明に係るサーボトラック書き込み方法によりサーボ情報が書き込まれた磁気ディスクを有した磁気ディスク装置の実施の形態例について、図2を用いて説明する。ここで、図2は、ディスクエンクロージャのカバーを外した状態での磁気ディスク装置の内部構造を示した平面図である。図2において、装置内部を密閉するディスクエンクロージャ1の中央には、垂直磁気記録媒体である円板状の磁気ディスク2が回転可能に配置され、この磁気ディスク2の外周部近傍に、キャリッジアーム3が軸4を中心に回転可能に設けられている。
【0026】
キャリッジアーム3の先端は、サスペンション5が取り付けられ、そこに、磁気ディスク2上のトラックにデータのリード/ライトを行う磁気ヘッド(磁気ヘッドスライダ)6が取り付けられている。磁気ヘッド6は、書き込み用ヘッドとしての単磁極ヘッドと、読み取り用ヘッドとしてのたとえばMRヘッド部とからなる。
【0027】
キャリッジアーム3の基端側には、キャリッジアーム3を回転駆動するロータリアクチュエータ(ボイスコイルモータ)7が設けられている。このロータリアクチュエータ7の構成は、ディスクエンクロージャ1側に磁気ギャップを有する磁気回路を固定し、キャリッジアーム3にボイスコイル(ムービングコイル)を固着したものである。アクチュエータ7内のボイスコイルに駆動電流を流すと、磁気ギャップ内にあるボイスコイル部分に推力が発生し、キャリッジアーム3が回転し、磁気ヘッド6が磁気ディスク2のトラック幅方向Tに移動することになる。磁気ディスク2は図示しないスピンドルモータにより回転駆動される。
【0028】
磁気ディスク2へのサーボトラックの書き込み作業は、たとえば、磁気ディスク2,磁気ヘッド6,キャリッジアーム3およびロータリアクチュエータ7等が組み込まれた製造段階の磁気ディスク装置に対して、プッシュ・ピン方式等のサーボトラックライタ(STW)を用いてなされる。
【0029】
上記磁気ディスク2へのサーボトラックの書き込み方法の形態例を図1を用いて説明する。まず、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア上での磁気ヘッド6のヨー角θが正の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)を磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角θが負の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)を磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶ。
【0030】
具体的には、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θを求め、両ヨー角θの符号(正/負)が異なる場合には、ヨー角θが零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンDZを設け、このダミーゾーンDZを境にして、ヨー角θが正の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)を磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角θが負の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)を磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶ。
【0031】
図2に示したディスク装置では、図1に示すように、最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)でのヨー角θの絶対値を同程度に振り分けて、インナ側(H1)とアウタ側(H0)でのサイドライトの発生を均等化しており、たとえば、最もインナ側(H1)でのヨー角θは+8.5°、最もアウタ側(H0)でのヨー角θは−8.5°となっている。このため、ダミーゾーンDZは半径方向の中間位置にある。
【0032】
本形態例でのバーストコードBCの磁化パターン形成について図3および図4を用いて説明する。なお、図3および図4は図9と同様なバーストコードBCを形成する場合を想定したものである。
【0033】
まず、ヨー角θが正の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)は、磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向となる。そこで、磁気ヘッド6を最もインナ側の位置(H1)に移動させてから磁化パターンの書き込みを開始する。ここでの書き込みは、まず図3(a)の位置で磁化パターンを形成後に、図3(b)示すように、磁気ヘッド6をLP(t/3)だけアウタ側に進め、同一極性の磁化パターンを形成する。その後、図3(c)示すように、磁気ヘッド6をさらにLP(t/3)だけアウタ側に進め、反対極性の磁化パターンを形成する。これらの動作の繰り返しにより、トラック幅tの2/3の幅のバーストコードBCが次々に形成される。
【0034】
一方、ヨー角θが負の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)は、磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向となる。そこで、磁気ヘッド6を最もアウタ側の位置(H0)に移動させてから磁化パターンの書き込みを開始する。ここでの書き込みは、図4(a)の位置で磁化パターンを形成後に、図4(b)示すように、磁気ヘッド6をLP(t/3)だけインナ側に進め、同一極性の磁化パターンを形成する。その後、図4(c)示すように、磁気ヘッド6をさらにLP(t/3)だけインナ側に進め、反対極性の磁化パターンを形成する。これらの動作の繰り返しにより、トラック幅tの2/3の幅のバーストコードBCが次々に形成される。
【0035】
上記のインナ側とアウタ側の双方からのサーボトラックの書き込みは、両者の境界に、必要にして十分な幅のダミーゾーンDZが残るまでなされる。上記サーボトラックの書き込み方法によれば、サイドライトが形成される方向に、磁気ヘッド6を送ることになる。このため、サイドライトの無い磁化パターン部分を用いてバーストコードBCが形成されることになり、サーボトラックを正確に書き込むことができる。また、ダミーゾーンDZを設けたことにより、サーボトラックの干渉が確実に回避でき、この点からも、サーボトラックを正確に書き込める。
【0036】
よって、磁気ディスク装置として、データのリード/ライト時に磁気ヘッド6を正確に位置決めできるものが得られることになる。
【0037】
なお、ダミーゾーンDZを設けたことにより、ダミーゾーンDZを越えてシークする場合、ダミーゾーンDZを越える毎に、新たなゾーンにてオントラック処理を行う必要が生じる。図5はこの場合のシーク動作を示している。すなわち、制御部はシーク命令を受け付けると(ステップS1)、目標のトラック位置がダミーゾーンDZを越えるか否か判断し(ステップS2)、ダミーゾーンDZを越える場合には、ダミーゾーンDZを越えた時点で、オントラック処理を行い(ステップS3)、オントラック処理完了後、磁気ヘッドを目標のトラック位置に移動させるための位置補正を行い(ステップS4)、次の命令を待つ(ステップS5)。一方、ダミーゾーンDZを越えない場合には、通常のシーク動作を実行後(S6)、次の命令を待つ(ステップS5)。上記処理を制御プログラムに追加することにより、ダミーゾーンDZを設けたことによるシーク時の不都合は容易に解消できる。
【0038】
なお、ダミーゾーンDZは、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θの符号(正/負)が異なる場合に設けるもので、当然ながら、ヨー角θの符号(正/負)が同一の場合には設けない。
(第2の形態例)
第2の形態例でのサーボトラック書き込み方法は、図2および図6を用いて説明すると、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θを求め、両ヨー角θの符号が異なりかつ両ヨー角θの絶対値の差が一定値以上である場合には、絶対値の大きい方のヨー角θの符号が正であれば、磁気ディスク2全体にわたって、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、絶対値の大きい方のヨー角θの符号が負であれば、磁気ディスク2全体にわたって、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶものである。
【0039】
磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θの符号が異なりかつ両ヨー角θの絶対値の差が一定値K以上である場合は、正負の何れか一方のヨー角θは小さく、その符号のヨー角θのエリアでのサイドライトの影響も小さい。たとえば、上記一定値Kを7とした時、図6のような場合、最もインナ側(H1)でのヨー角θは+3°であり、最もアウタ側(H0)でのヨー角θは−14°であるから、その絶対値の差は11となり、一定値K=7よりも大きくなる。このような場合は、ヨー角θが負側に偏っているので、正側のヨー角θ=+3°は小さく、正のヨー角θのエリアでのサイドライトの影響も小さい。
【0040】
そこで、絶対値の小さいヨー角側エリアでのサイドライトの影響は無視し、絶対値の大きいヨー角側の符号に応じて、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を決定し、磁気ディスク2全体にわたってサーボトラックの書き込みを行う。図6の場合であれば、磁気ディスク2全体にわたって、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことになる。
【0041】
本形態例により記録した場合は、若干、サイドライトの影響が残るが、不都合が生じるほどのものではない。一方、書き込み作業の簡素化が図れるという利点がある。
(第3の形態例)
第3の形態例でのサーボトラック書き込み方法は、図1,図2および図6中の各符号を参照して示すと、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θの符号が異なりかつ両ヨー角θの絶対値の差が一定値K未満である場合には、ヨー角θが零の近傍にサーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンDZを設けるものである。
【0042】
ダミーゾーンDZは第1の形態例で説明したものと同様なものであり、これを境にして、ヨー角θが正の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角θが負の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶようにしたものである。
【0043】
本形態例と第1の形態例との差異は、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)でのヨー角θの絶対値の差が一定値K未満であるか否かを判断し、一定値K未満である時に、ダミーゾーンDZを設ける点である。
【0044】
磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θの符号が異なりかつ両ヨー角θの絶対値の差が一定値K未満である場合は、正負のヨー角θの絶対値が共に大きい場合である。本形態例では、この場合には、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を、第1の形態例と同様に選ぶようにし、サーボトラックを正確に書き込めるようにしている。
【0045】
なお、本発明は上記第1〜第3の形態例に限定されるものではない。たとえば、プッシュ・ピン方式等のサーボトラックライタによるサーボトラックの書き込みについて説明したが、これに限るものではない。また、第2の形態例と第3の形態例の構成を組み合わせることもできる。この場合に、第2の形態例における一定値Kと第3の形態例における一定値Kは同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
【0046】
以下、本発明の主たる態様を付記として示す。
【0047】
(付記1) 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア上での磁気ヘッドのヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。
【0048】
(付記2) 磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なる場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、
このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とする付記1記載のサーボトラック書き込み方法。
【0049】
(付記3) 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値以上である場合には、
絶対値の大きい方のヨー角の符号が正であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
絶対値の大きい方のヨー角の符号が負であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。
【0050】
(付記4) 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値未満である場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、
このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。
【0051】
(付記5) 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値以上である場合には、
絶対値の大きい方のヨー角の符号が正であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
絶対値の大きい方のヨー角の符号が負であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選び、
一方、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値未満である場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、
このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。
【0052】
(付記6) 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角の符号が異なるように、磁気ディスクと磁気ヘッドの位置関係が設定され、
磁気ディスクには、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンが設けられ、さらに、このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲には、磁気ディスクのインナ側からアウタ側に磁気ヘッドを送りながらサーボトラックの書き込みがなされ、ヨー角が負の範囲には、磁気ディスクのアウタ側からインナ側に磁気ヘッドを送りながらサーボトラックの書き込みがなされている磁気ディスク装置。
【0053】
(付記7) 前記ダミーゾーンを越えてシークする場合、前記ダミーゾーンを越える毎に、新たなゾーンにてオントラック処理を行うことを特徴とする付記6記載の磁気ディスク装置。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向をヨー角の正負のエリアにより反転させ、サイドライトが形成される方向に、磁気ディスクを送るようにしているため、サイドライトの無い磁化パターン部分を用いてバーストコードが形成されることになり、サーボトラックを正確に書き込めるサーボトラック書き込み方法を実現できる。
【0055】
請求項2に係る発明によれば、ダミーゾーンにより、互いに逆方向から書き込まれるサーボトラックの干渉が確実に回避されるため、この点からもサーボトラックを正確に書き込めるサーボトラック書き込み方法を実現できる。
【0056】
請求項3に係る発明によれば、絶対値の小さいヨー角側エリアでのサイドライトの影響は無視し、絶対値の大きいヨー角側の符号に応じて、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を決定し、磁気ディスク全体にわたってサーボトラックの書き込みを行うようにしたので、サーボトラックをある程度正確に書き込めるだけでなく、書き込み作業も簡素化されたサーボトラック書き込み方法を実現できる。
【0057】
請求項4に係る発明によれば、正負のヨー角の絶対値が共に大きい場合には、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を、請求項2に係る発明と同様な方法で行うようにしたので、サーボトラックを正確に書き込めるサーボトラック書き込み方法を実現できる。
【0058】
請求項5に係る発明によれば、磁気ディスクにサーボトラックが正確に書き込まれているので、データのリード/ライト時に磁気ヘッドを正確に位置決めできる磁気ディスク装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明でのサーボトラック書き込み方法の形態例を示す図である。
【図2】磁気ディスク装置を示す図である。
【図3】ヨー角が正の場合でのサーボトラックの書き込みを示す図である。
【図4】ヨー角が負の場合でのサーボトラックの書き込みを示す図である。
【図5】シーク動作の説明図である。
【図6】本発明での他のサーボトラック書き込み方法を示す図である。
【図7】ヨー角の説明図である。
【図8】サイドライトの説明図である。
【図9】サイドライトのバーストコードに与える影響を示す図である。
【符号の説明】
1 ディスクエンクロージャ
2 磁気ディスク
3 キャリッジアーム
5 サスペンション
6 磁気ヘッド
7 ロータリアクチュエータ
BC バーストコード
DZ ダミーゾーン
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法、ならびに、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置における記録密度を飛躍的に向上させる磁気記録方式として、記録媒体を厚み方向に磁化する垂直記録方式(垂直磁気記録方式)が提案されている。この方式を用いる磁気ディスク装置は、一般的には、軟磁性層の上に記録層を積層した2層記録媒体等が表面に形成された円板状の磁気ディスクを回転させ、ボイスコイルモータ等のロータリアクチュエータで回転(旋回)される磁気ヘッド(書き込み用の単磁極ヘッド)でもって、記録層に膜厚方向の磁界を加え、情報の記録を行うように構成されている。
【0003】
磁気ディスクには、磁気ヘッドの位置決めを行うためのサーボトラック(サーボ情報)が書き込まれている。このサーボトラックの書き込み作業は、たとえば、磁気ディスクや磁気ヘッドおよびキャリッジアーム駆動部が組み込まれた製造段階の磁気ディスク装置に対して、プッシュ・ピン方式等のサーボトラックライタ(STW)を用いてなされる。
【0004】
プッシュ・ピン方式のサーボトラックライタは、磁気ヘッドを支持する磁気ディスク装置内のキャリッジアームを押動して回転させるためのピンをアーム先端に有したアクチュエータを備え、このアクチュエータでもって磁気ディスク装置内のキャリッジアームを回転させ、磁気ヘッドを位置決めしながら、磁気ディスクにサーボトラックを書き込ませるものである。(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−304862号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
キャリッジアームを用いて磁気ヘッドを磁気ディスクのトラック幅方向(磁気ディスクの半径方向)に移動させる場合、ヨー角(yaw角)が変化する。ここで、ヨー角は、トラックの接線と磁気ヘッドとのなす角度であり、図7に示すような位置関係において、磁気ヘッドが磁気ディスクDのアウタ側の位置H0にある時は、磁気ヘッドが接線に対して時計方向に回転しているので、そのヨー角θ=θ0は負であり、磁気ヘッドが磁気ディスクDのインナ側の位置H1に移動した時は、磁気ヘッドが接線に対して反時計方向に回転しているので、そのヨー角θ=θ1は正となる。
【0007】
このようにヨー角は、トラック位置により変化し、ヨー角が零でない位置で、記録を行うと、サイドライト(はみ出し記録)がなされることになる。図8はサイドライトの説明図で、(a)はヨー角θ=0(零)における磁気ヘッド(単磁極ヘッド)による磁化パターンを概念的に示したもので、図8における右方向が磁気ディスクの回転方向であり、左方向が磁気ヘッドの相対的な移動方向である。この例では、ライトコア幅Bの磁気ヘッドHを用いて、磁気ディスクD上に、トラック方向の長さLのN極とS極を交互に書き込む場合を示している。(a)から明らかなように、ヨー角θが零ではサイドライトは生じない。
【0008】
一方、ヨー角θが零でない場合は、たとえば図8(b)に示すように、ディスクの回転方向(トラックの接線方向)に対して磁気ヘッドHが傾くことになり、サイドライトが生じる。サイドライトが生じた磁化パターンをMRヘッド等の読み取り用の磁気ヘッドで再生すると、サイドライト部分の影響で、本来の信号極性を読み誤る場合がある。
【0009】
特に、製造段階においてサーボセクタにサーボ情報(磁化パターン)をサーボトラックライタでもって書き込む場合は、サーボ情報の中に、トラックに対する磁気ヘッドの相対的な位置を示すバーストコードと呼ばれる磁化パターンがあるため、このバーストコードにサイドライトの影響が出てしまい、製品となった磁気ディスク装置において、正しい位置情報が得られず、磁気ヘッドの正確な位置決め動作が困難になる場合がある。
【0010】
図9は、サイドライトのバーストコードへの影響を概念的に示す図で、(a)はヨー角θが零の場合を示し、(b)はヨー角θが零でない場合を示している。バーストコードは、規定の幅(通常、トラック幅tの2/3)でもって正確に書き込む必要がある。図9の例では、磁気ヘッド(書き込み用の単磁極ヘッド)をトラック幅tの1/3のピッチでトラック幅方向(図9における下方)に、▲1▼,▲2▼,▲3▼のステップで送り、ステップ▲2▼および▲3▼で形成した磁化パターンで書き継がれた部分(白黒部分)をバーストコードBCとしている。
【0011】
ヨー角θが零の場合は、図9(a)に示すように、サイドライトの影響は受けず、本来のバーストコードBCの磁化パターンが形成されている。しかし、ヨー角θが零でない場合は、図9(b)に示すように、ステップ▲2▼および▲3▼で生じたサイドライトの影響は受け、理想的なバーストコードBCの磁化パターンは得られない。すなわち、ステップ▲2▼での磁化パターン形成においてサイドライトが生じるだけでなく、ステップ▲3▼での磁化パターン形成時に、新たなサイドライトが正常な磁化パターン部分を上書きし、本来のバーストコードBCの磁化パターンが形成されないことになる。
【0012】
インナ側およびアウタ側での磁気ヘッドのヨー角は、磁気ディスクと磁気ヘッドおよびキャリッジアーム等の位置関係により、その符号や絶対値が変化する。一方、プッシュ・ピン方式のサーボトラックライタによるサーボトラックの書き込みは、通常、アウタ側からインナ側の一方向に磁気ヘッドを移動させながら行われる。このため、磁気ヘッドの送り方向(STW方向)が、図9(b)での磁気ヘッド送り方向と一致することがあり、この場合には、正確にサーボトラックを書き込めないことになる。
【0013】
本発明はこのような問題を解決するもので、サーボトラックを正確に書き込めるサーボトラック書き込み方法を実現することを目的とするものである。
【0014】
本発明の他の目的は、データのリード/ライト時に磁気ヘッドを正確に位置決めできる磁気ディスク装置を実現することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法に関するもので、磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア上での磁気ヘッドのヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするものである。
【0016】
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア上での磁気ヘッドのヨー角が正の範囲では、アウタ側にサイドライトが発生し、負の範囲では、インナ側にサイドライトが発生する。本発明では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向をヨー角の正負のエリアにより反転させ、サイドライトが形成される方向に、磁気ディスクを送るようにしている。このため、サイドライトの無い磁化パターン部分を用いてバーストコードが形成されることになり、サーボトラックを正確に書き込める。
【0017】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のサーボトラック書き込み方法において、磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号(正/負)が異なる場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするものである。
【0018】
磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向をヨー角の正負のエリアにより反転させる場合、位置決め精度上の問題から両エリアの接合部で磁化パターンが不連続になったり干渉する場合が考えられる。本発明のようにダミーゾーンを設ければ、互いに逆方向から書き込まれるサーボトラックの干渉を確実に回避できるため、サーボトラックを正確に書き込める。
【0019】
請求項3に係る発明は、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法に関するもので、磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値以上である場合には、絶対値の大きい方のヨー角の符号が正であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、絶対値の大きい方のヨー角の符号が負であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするものである。
【0020】
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値以上である場合は、正負の何れか一方のヨー角は小さく、その符号のヨー角のエリアでのサイドライトの影響も小さい。そこで、本発明では、絶対値の小さいヨー角側エリアでのサイドライトの影響は無視し、絶対値の大きいヨー角側の符号に応じて、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を決定し、磁気ディスク全体にわたってサーボトラックの書き込みを行うことで、書き込み作業の簡素化を図っている。
【0021】
請求項4に係る発明は、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法に関するもので、磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値未満である場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするものである。
【0022】
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値未満である場合は、正負のヨー角の絶対値が共に大きい場合である。本発明では、この場合には、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を、請求項2に係る発明と同様な方法で行うようにし、サーボトラックを正確に書き込めるようにしている。
【0023】
請求項5に係る発明は、磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置に関するもので、磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角の符号が異なるように、磁気ディスクと磁気ヘッドの位置関係が設定され、磁気ディスクには、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンが設けられ、さらに、このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲には、磁気ディスクのインナ側からアウタ側に磁気ヘッドを送りながらサーボトラックの書き込みがなされ、ヨー角が負の範囲には、磁気ディスクのアウタ側からインナ側に磁気ヘッドを送りながらサーボトラックの書き込みがなされていることを特徴とするものである。
【0024】
本発明では、磁気ディスクにサーボトラックが正確に書き込まれているので、データのリード/ライト時に磁気ヘッドを正確に位置決めできる。
【0025】
【実施の形態】
(第1の形態例)
本発明に係るサーボトラック書き込み方法によりサーボ情報が書き込まれた磁気ディスクを有した磁気ディスク装置の実施の形態例について、図2を用いて説明する。ここで、図2は、ディスクエンクロージャのカバーを外した状態での磁気ディスク装置の内部構造を示した平面図である。図2において、装置内部を密閉するディスクエンクロージャ1の中央には、垂直磁気記録媒体である円板状の磁気ディスク2が回転可能に配置され、この磁気ディスク2の外周部近傍に、キャリッジアーム3が軸4を中心に回転可能に設けられている。
【0026】
キャリッジアーム3の先端は、サスペンション5が取り付けられ、そこに、磁気ディスク2上のトラックにデータのリード/ライトを行う磁気ヘッド(磁気ヘッドスライダ)6が取り付けられている。磁気ヘッド6は、書き込み用ヘッドとしての単磁極ヘッドと、読み取り用ヘッドとしてのたとえばMRヘッド部とからなる。
【0027】
キャリッジアーム3の基端側には、キャリッジアーム3を回転駆動するロータリアクチュエータ(ボイスコイルモータ)7が設けられている。このロータリアクチュエータ7の構成は、ディスクエンクロージャ1側に磁気ギャップを有する磁気回路を固定し、キャリッジアーム3にボイスコイル(ムービングコイル)を固着したものである。アクチュエータ7内のボイスコイルに駆動電流を流すと、磁気ギャップ内にあるボイスコイル部分に推力が発生し、キャリッジアーム3が回転し、磁気ヘッド6が磁気ディスク2のトラック幅方向Tに移動することになる。磁気ディスク2は図示しないスピンドルモータにより回転駆動される。
【0028】
磁気ディスク2へのサーボトラックの書き込み作業は、たとえば、磁気ディスク2,磁気ヘッド6,キャリッジアーム3およびロータリアクチュエータ7等が組み込まれた製造段階の磁気ディスク装置に対して、プッシュ・ピン方式等のサーボトラックライタ(STW)を用いてなされる。
【0029】
上記磁気ディスク2へのサーボトラックの書き込み方法の形態例を図1を用いて説明する。まず、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア上での磁気ヘッド6のヨー角θが正の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)を磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角θが負の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)を磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶ。
【0030】
具体的には、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θを求め、両ヨー角θの符号(正/負)が異なる場合には、ヨー角θが零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンDZを設け、このダミーゾーンDZを境にして、ヨー角θが正の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)を磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角θが負の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)を磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶ。
【0031】
図2に示したディスク装置では、図1に示すように、最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)でのヨー角θの絶対値を同程度に振り分けて、インナ側(H1)とアウタ側(H0)でのサイドライトの発生を均等化しており、たとえば、最もインナ側(H1)でのヨー角θは+8.5°、最もアウタ側(H0)でのヨー角θは−8.5°となっている。このため、ダミーゾーンDZは半径方向の中間位置にある。
【0032】
本形態例でのバーストコードBCの磁化パターン形成について図3および図4を用いて説明する。なお、図3および図4は図9と同様なバーストコードBCを形成する場合を想定したものである。
【0033】
まず、ヨー角θが正の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)は、磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向となる。そこで、磁気ヘッド6を最もインナ側の位置(H1)に移動させてから磁化パターンの書き込みを開始する。ここでの書き込みは、まず図3(a)の位置で磁化パターンを形成後に、図3(b)示すように、磁気ヘッド6をLP(t/3)だけアウタ側に進め、同一極性の磁化パターンを形成する。その後、図3(c)示すように、磁気ヘッド6をさらにLP(t/3)だけアウタ側に進め、反対極性の磁化パターンを形成する。これらの動作の繰り返しにより、トラック幅tの2/3の幅のバーストコードBCが次々に形成される。
【0034】
一方、ヨー角θが負の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向(STW方向)は、磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向となる。そこで、磁気ヘッド6を最もアウタ側の位置(H0)に移動させてから磁化パターンの書き込みを開始する。ここでの書き込みは、図4(a)の位置で磁化パターンを形成後に、図4(b)示すように、磁気ヘッド6をLP(t/3)だけインナ側に進め、同一極性の磁化パターンを形成する。その後、図4(c)示すように、磁気ヘッド6をさらにLP(t/3)だけインナ側に進め、反対極性の磁化パターンを形成する。これらの動作の繰り返しにより、トラック幅tの2/3の幅のバーストコードBCが次々に形成される。
【0035】
上記のインナ側とアウタ側の双方からのサーボトラックの書き込みは、両者の境界に、必要にして十分な幅のダミーゾーンDZが残るまでなされる。上記サーボトラックの書き込み方法によれば、サイドライトが形成される方向に、磁気ヘッド6を送ることになる。このため、サイドライトの無い磁化パターン部分を用いてバーストコードBCが形成されることになり、サーボトラックを正確に書き込むことができる。また、ダミーゾーンDZを設けたことにより、サーボトラックの干渉が確実に回避でき、この点からも、サーボトラックを正確に書き込める。
【0036】
よって、磁気ディスク装置として、データのリード/ライト時に磁気ヘッド6を正確に位置決めできるものが得られることになる。
【0037】
なお、ダミーゾーンDZを設けたことにより、ダミーゾーンDZを越えてシークする場合、ダミーゾーンDZを越える毎に、新たなゾーンにてオントラック処理を行う必要が生じる。図5はこの場合のシーク動作を示している。すなわち、制御部はシーク命令を受け付けると(ステップS1)、目標のトラック位置がダミーゾーンDZを越えるか否か判断し(ステップS2)、ダミーゾーンDZを越える場合には、ダミーゾーンDZを越えた時点で、オントラック処理を行い(ステップS3)、オントラック処理完了後、磁気ヘッドを目標のトラック位置に移動させるための位置補正を行い(ステップS4)、次の命令を待つ(ステップS5)。一方、ダミーゾーンDZを越えない場合には、通常のシーク動作を実行後(S6)、次の命令を待つ(ステップS5)。上記処理を制御プログラムに追加することにより、ダミーゾーンDZを設けたことによるシーク時の不都合は容易に解消できる。
【0038】
なお、ダミーゾーンDZは、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θの符号(正/負)が異なる場合に設けるもので、当然ながら、ヨー角θの符号(正/負)が同一の場合には設けない。
(第2の形態例)
第2の形態例でのサーボトラック書き込み方法は、図2および図6を用いて説明すると、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θを求め、両ヨー角θの符号が異なりかつ両ヨー角θの絶対値の差が一定値以上である場合には、絶対値の大きい方のヨー角θの符号が正であれば、磁気ディスク2全体にわたって、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、絶対値の大きい方のヨー角θの符号が負であれば、磁気ディスク2全体にわたって、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶものである。
【0039】
磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θの符号が異なりかつ両ヨー角θの絶対値の差が一定値K以上である場合は、正負の何れか一方のヨー角θは小さく、その符号のヨー角θのエリアでのサイドライトの影響も小さい。たとえば、上記一定値Kを7とした時、図6のような場合、最もインナ側(H1)でのヨー角θは+3°であり、最もアウタ側(H0)でのヨー角θは−14°であるから、その絶対値の差は11となり、一定値K=7よりも大きくなる。このような場合は、ヨー角θが負側に偏っているので、正側のヨー角θ=+3°は小さく、正のヨー角θのエリアでのサイドライトの影響も小さい。
【0040】
そこで、絶対値の小さいヨー角側エリアでのサイドライトの影響は無視し、絶対値の大きいヨー角側の符号に応じて、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を決定し、磁気ディスク2全体にわたってサーボトラックの書き込みを行う。図6の場合であれば、磁気ディスク2全体にわたって、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことになる。
【0041】
本形態例により記録した場合は、若干、サイドライトの影響が残るが、不都合が生じるほどのものではない。一方、書き込み作業の簡素化が図れるという利点がある。
(第3の形態例)
第3の形態例でのサーボトラック書き込み方法は、図1,図2および図6中の各符号を参照して示すと、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θの符号が異なりかつ両ヨー角θの絶対値の差が一定値K未満である場合には、ヨー角θが零の近傍にサーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンDZを設けるものである。
【0042】
ダミーゾーンDZは第1の形態例で説明したものと同様なものであり、これを境にして、ヨー角θが正の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角θが負の範囲では、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスク2のアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶようにしたものである。
【0043】
本形態例と第1の形態例との差異は、磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)でのヨー角θの絶対値の差が一定値K未満であるか否かを判断し、一定値K未満である時に、ダミーゾーンDZを設ける点である。
【0044】
磁気ディスク2のサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側(H1)と最もアウタ側(H0)での磁気ヘッド6のヨー角θの符号が異なりかつ両ヨー角θの絶対値の差が一定値K未満である場合は、正負のヨー角θの絶対値が共に大きい場合である。本形態例では、この場合には、磁気ヘッド6のサーボトラック書き込み時の送り方向を、第1の形態例と同様に選ぶようにし、サーボトラックを正確に書き込めるようにしている。
【0045】
なお、本発明は上記第1〜第3の形態例に限定されるものではない。たとえば、プッシュ・ピン方式等のサーボトラックライタによるサーボトラックの書き込みについて説明したが、これに限るものではない。また、第2の形態例と第3の形態例の構成を組み合わせることもできる。この場合に、第2の形態例における一定値Kと第3の形態例における一定値Kは同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
【0046】
以下、本発明の主たる態様を付記として示す。
【0047】
(付記1) 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア上での磁気ヘッドのヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。
【0048】
(付記2) 磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なる場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、
このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とする付記1記載のサーボトラック書き込み方法。
【0049】
(付記3) 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値以上である場合には、
絶対値の大きい方のヨー角の符号が正であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
絶対値の大きい方のヨー角の符号が負であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。
【0050】
(付記4) 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値未満である場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、
このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。
【0051】
(付記5) 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値以上である場合には、
絶対値の大きい方のヨー角の符号が正であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
絶対値の大きい方のヨー角の符号が負であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選び、
一方、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値未満である場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、
このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。
【0052】
(付記6) 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角の符号が異なるように、磁気ディスクと磁気ヘッドの位置関係が設定され、
磁気ディスクには、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンが設けられ、さらに、このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲には、磁気ディスクのインナ側からアウタ側に磁気ヘッドを送りながらサーボトラックの書き込みがなされ、ヨー角が負の範囲には、磁気ディスクのアウタ側からインナ側に磁気ヘッドを送りながらサーボトラックの書き込みがなされている磁気ディスク装置。
【0053】
(付記7) 前記ダミーゾーンを越えてシークする場合、前記ダミーゾーンを越える毎に、新たなゾーンにてオントラック処理を行うことを特徴とする付記6記載の磁気ディスク装置。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向をヨー角の正負のエリアにより反転させ、サイドライトが形成される方向に、磁気ディスクを送るようにしているため、サイドライトの無い磁化パターン部分を用いてバーストコードが形成されることになり、サーボトラックを正確に書き込めるサーボトラック書き込み方法を実現できる。
【0055】
請求項2に係る発明によれば、ダミーゾーンにより、互いに逆方向から書き込まれるサーボトラックの干渉が確実に回避されるため、この点からもサーボトラックを正確に書き込めるサーボトラック書き込み方法を実現できる。
【0056】
請求項3に係る発明によれば、絶対値の小さいヨー角側エリアでのサイドライトの影響は無視し、絶対値の大きいヨー角側の符号に応じて、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を決定し、磁気ディスク全体にわたってサーボトラックの書き込みを行うようにしたので、サーボトラックをある程度正確に書き込めるだけでなく、書き込み作業も簡素化されたサーボトラック書き込み方法を実現できる。
【0057】
請求項4に係る発明によれば、正負のヨー角の絶対値が共に大きい場合には、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を、請求項2に係る発明と同様な方法で行うようにしたので、サーボトラックを正確に書き込めるサーボトラック書き込み方法を実現できる。
【0058】
請求項5に係る発明によれば、磁気ディスクにサーボトラックが正確に書き込まれているので、データのリード/ライト時に磁気ヘッドを正確に位置決めできる磁気ディスク装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明でのサーボトラック書き込み方法の形態例を示す図である。
【図2】磁気ディスク装置を示す図である。
【図3】ヨー角が正の場合でのサーボトラックの書き込みを示す図である。
【図4】ヨー角が負の場合でのサーボトラックの書き込みを示す図である。
【図5】シーク動作の説明図である。
【図6】本発明での他のサーボトラック書き込み方法を示す図である。
【図7】ヨー角の説明図である。
【図8】サイドライトの説明図である。
【図9】サイドライトのバーストコードに与える影響を示す図である。
【符号の説明】
1 ディスクエンクロージャ
2 磁気ディスク
3 キャリッジアーム
5 サスペンション
6 磁気ヘッド
7 ロータリアクチュエータ
BC バーストコード
DZ ダミーゾーン
Claims (5)
- 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア上での磁気ヘッドのヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。 - 磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なる場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、
このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とする請求項1記載のサーボトラック書き込み方法。 - 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値以上である場合には、
絶対値の大きい方のヨー角の符号が正であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
絶対値の大きい方のヨー角の符号が負であれば、磁気ディスク全体にわたって、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。 - 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置における、円板状の磁気ディスクへのサーボトラック書き込み方法であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角を求め、両ヨー角の符号が異なりかつ両ヨー角の絶対値の差が一定値未満である場合には、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンを設け、
このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのインナ側からアウタ側に向かう方向に選び、
ヨー角が負の範囲では、磁気ヘッドのサーボトラック書き込み時の送り方向を磁気ディスクのアウタ側からインナ側に向かう方向に選ぶことを特徴とするサーボトラック書き込み方法。 - 磁気記録方式として垂直記録方式を用いた磁気ディスク装置であって、
磁気ディスクのサーボトラックを書き込むエリア内の最もインナ側と最もアウタ側での磁気ヘッドのヨー角の符号が異なるように、磁気ディスクと磁気ヘッドの位置関係が設定され、
磁気ディスクには、ヨー角が零の近傍に、サーボトラックの書き込みを行わないダミーゾーンが設けられ、さらに、このダミーゾーンを境にして、ヨー角が正の範囲には、磁気ディスクのインナ側からアウタ側に磁気ヘッドを送りながらサーボトラックの書き込みがなされ、ヨー角が負の範囲には、磁気ディスクのアウタ側からインナ側に磁気ヘッドを送りながらサーボトラックの書き込みがなされている磁気ディスク装置。
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