JP4595028B2 - 追記型記憶装置、制御回路及び制御方法 - Google Patents

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    • G11B5/59627Aligning for runout, eccentricity or offset compensation

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク媒体に情報を1回書込んだ後に繰返し再生する追記型記憶装置、制御回路及び制御方法に関し、特に、追記型記録に特有な記録ヘッド幅より狭いトラックピッチでディスク媒体に記録した情報を再生する際のオフセットを補正するための追記型記憶装置、制御回路及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、追記型記憶録装置は、可搬記憶媒体であるDVD等の光ディスク媒体を対象としており、一般に光ディスク媒体を用いる光ディスクドライブにあっては、ヘッドアクチュエータとして光学ヘッドを媒体トラックを横切る方向にリニア駆動するリニアアクチュエータを使用している。
【0003】
一方、磁気ディスク媒体を使用したハードディスクドライブは、磁気ディスク媒体に対しロータリーアクチュエータを使用してヘッドを位置決めしており、任意のトラック位置にランダムもしくは連続して情報のアクセスができる。このようなハードディスクドライブについても、磁気ディスク媒体をカートリッジに収納して可搬記憶媒体として使用可能としたものも知られている。
【0004】
また近年にあっては、ハードディスクドライブの大容量化、小型化、低コスト化に伴い情報機器以外の様々な装置や機器に使用されており、その中で、DVD等の光ディスクドライブのように、映画や音楽などを1度だけ書込み、その後は再生専用に使用する追記型記憶装置としても利用されている。
【0005】
従来の追記型のハードディスクドライブの場合、1回の書込処理として例えば最アウタートラックを開始トラックとしてインナー側となる1方向に向けて連続して書込む方法をとっている。
【特許文献1】
特開2004−095078号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来の追記型記憶装置における1方向の連続記録にあっては、ロータリーアクチュエータのヨー角の増加に伴うヘッドの傾きを考慮してトラックピッチを広めにしており、磁気ディスク媒体の面記録密度を増加することができないという問題がある。
【0007】
即ち、ヨー角によるヘッドの傾きを考慮せずにトラックピッチを例えばヨー角0度の位置でのヘッド幅から決めていると、アウター又はインナー側のヨー角が増加するヘッド位置では、ヘッドの傾きによりヘッドがトラック幅を超えて広がり、書込みを行うとトラック幅からはみ出した部分により隣接トラックが上書きされ、隣接トラックに記録済みの情報を破壊し、エラーレートが低下して読出し不能となるおそれがある。
【0008】
これを防止するためヨー角の増加により隣接トラックに干渉しないようにトラック幅を広くしており、これ以上トラックピッチを狭くして面記録密度を増加させることは困難である。
【0009】
この問題を解決するため本願発明者にあっては、ロータリーアクチュエータによるヨー角の変化があってもトラックピッチを狭めて面記録密度を増加可能とするため、ディスク媒体に対する1回の記録を、ヨー角が最大となるトラック(最アウタートラック又は最インナートラック)からヨー角が0度となるトラックに向けて連続的に行うことにより、ヨー角がつくことで隣接トラックにはみ出す部分を生じても、隣接トラックの書込み時にはみ出した部分を上書きする連続的な1方向書込みとし、これによってトラックピッチを狭めてトラック密度を高め、ディスク媒体の面記録密度を増加させる追記型記憶装置を提案している(特願2006−118875)。
【0010】
一方、近年の追記型記憶装置においては、トンネル効果型磁気抵抗効果(TMR)等を利用した高感度の再生ヘッドを、記録ヘッドから独立させた複合型ヘッド構造が採用されている。
【0011】
このような構造のヘッドでは、ヘッド製造プロセスにおいて発生する記録素子と読出素子の位置ずれを完全に取り除くことができないため、あるトラックを記録した時の記録ヘッドと読出ヘッドが通過する軌跡は異なったものとなる。
【0012】
したがって、このずれ量をライトリードオフセットとして製造検査工程などで予め測定して制御テーブルに記憶しておき、再生時に目標トラックにヘッドを位置決めした際に制御テーブルから対応するライトリードオフセットを読出し、目標トラックのヘッド位置からライトリードオフセットだけずらした位置に補正することで、読出素子を記録素子による記録センタに移動して目標トラックを再生している。
【0013】
しかしながら、追記型記録の場合にあっては、隣接トラックの書込み時にはみ出した部分を上書きする連続的な1方向書込みとしているため、目標トラック位置で対応するライトリードオフセットを読出して補正しても、読出ヘッドを記録トラックのセンタ位置に位置決めすることができず、再生性能が低下するという問題がある。
【0014】
本発明は、連続的な1方向書込みによってはみ出した部分を上書きする追記型記録の記録ヘッド幅より狭い有効記録トラックのセンタ位置に読出素子を適切にオフセット補正可能として再生性能を向上可能とする追記型記憶装置、制御回路及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
(記憶装置)
本発明は追記型記憶装置を提供する。本発明は、記録素子と読出素子を備えたヘッドをロータリーアクチュエータの先端に支持し、記録素子によりディスク媒体に情報を連続的に1回書込んだ後に再生する追記型記憶装置に於いて、
記録済みトラックに隣接した空きトラックに書込む際に、記録済みトラックの空きトラックにはみ出した部分を上書きするように記録素子の書込み幅より狭いトラックピッチを設定し、トラックピッチに従って一方向に向けてディスク媒体に連続的に情報を記録する記録処理部と、
目標トラックに読出素子を位置決めした状態で、記録素子と読出素子の位置ずれであるライトリードオフセットを、予め設定した記憶テーブルから読出して補正する第1オフセット補正部と、
第1オフセット補正部によりライトリードオフセットαを補正した読出素子のリードセンタ位置と追記記録による有効トラック幅センタ位置との位置ずれである追記センタオフセットβを補正する第2オフセット補正部と、
ライトリードオフセット及び追記センタオフセットを補正した状態で読出素子によりディスク媒体の情報を再生する再生処理部と、
を備えたことを特徴とする。
【0016】
第2オフセット補正部は、目標トラック位置に対応したロータリーアクチュエータのヨー角θ、記録素子のヘッド記録幅Tw、追記記録のトラックピッチTpに基づき、追記センタオフセットβを、
【0017】
【数1】
Figure 0004595028
として求めて補正する。
【0018】
本発明の追記型記憶装置にあっては、記憶テーブルに、目標トラック位置に対応したロータリーアクチュエータのヨー角θ、記録素子のヘッド記録幅Tw、追記記録のトラックピッチTpに基づき、追記センタオフセットβを、
【0019】
【数2】
Figure 0004595028
として求めて予め設定し、第2オフセット補正部は記憶テーブルから目標トラック位置に対応する追記センタオフセットβを読出して補正する。
【0020】
本発明の追記型記憶装置は、更に、追記センタオフセットをトラック位置毎に測定して記憶テーブルに登録して保存するオフセット測定部を備える。
【0021】
オフセット測定部は、
ヘッドを目標トラックに位置決めして記録素子により測定情報をディスク媒体に記録する測定データ記録部と、
ヘッドを、ヘッドの記録開始位置を含む内周側から外周側の所定の走査範囲で走査しながら、記憶媒体から測定情報を読み出す測定データ再生部と、
測定データ再生部で得られた測定データ読取信号から所定の走査範囲における評価値の分布を求め、評価値の分布から追記センタオフセットを検出して保存するオフセット検出部と、
を備える。
【0022】
オフセット検出部は、評価値として測定データ再生部により得られた読出信号の振幅を検出し、振幅の分布におけるピーク値から追記センタオフセットを検出する。
【0023】
オフセット検出部は、評価値として測定データ再生部により得られた読取信号のエラーレートを検出し、エラーレートの分布におけるボトムピーク値から追記センタオフセットを検出する。
【0024】
本発明の追記型記憶装置において、ヘッドは、位置決め用読出素子を中心に、複数の読出素子をトラック方向に配列すると共に、トラックを横切る方向に所定の異なるずれ量だけずらして配置し、
オフセット測定部は、
複数の読出素子の内の1つを位置決め用読出素子としてヘッドを目標トラックに位置決めして記録素子により測定情報をディスク媒体に記録する測定データ記録部と、
ヘッドを、位置決め用読出素子により目標トラック位置に位置決めした状態で各読出素子により記憶媒体から測定情報を読み出す測定データ再生部と、
測定データ再生部で得られた複数の読出素子の測定データ読取信号の内、振幅ピーク値又はエラーレート最小値の読出素子の位置決め用読出素子に対する位置ずれ量を追記センタオフセットとして検出するオフセット検出部と、
を備える。
【0025】
本発明の追記型記憶装置において、ヘッドは、位置決め用読出素子を中心に、複数の読出素子を両側のトラックを横切る方向にトラックピッチ間隔に所定の異なるずれ量を加えた間隔で配置し、
オフセット測定部は、
複数の読出素子の内の1つを位置決め用読出素子としてヘッドを目標トラックに位置決めして記録素子により測定情報をディスク媒体に記録する測定データ記録部と、
ヘッドを、位置決め用読出素子により目標トラック位置に位置決めした状態で各読出素子により記憶媒体から測定情報を読み出す測定データ再生部と、
測定データ再生部で得られた複数の読出素子の測定データ読取信号の内、振幅ピーク値又はエラーレート最小値の読出素子の位置決め用読出素子に対する位置ずれ量を追記センタオフセットとして検出するオフセット検出部と、
を備える。
【0026】
(記憶制御回路)
本発明は追記型記憶装置の制御回路を提供する。本発明は、記録素子と読出素子を備えたヘッドをロータリーアクチュエータの先端に支持し、記録素子によりディスク媒体に情報を連続的に1回書込んだ後に再生する追記型記憶装置の制御回路に於いて、
記録済みトラックに隣接した空きトラックに書込む際に、記録済みトラックの空きトラックにはみ出した部分を上書きするように記録素子の書込み幅より狭いトラックピッチを設定し、トラックピッチに従って一方向に向けてディスク媒体に連続的に情報を記録する記録処理部と、
目標トラックに読出素子を位置決めした状態で、記録素子と読出素子の位置ずれであるライトリードオフセットを、予め設定した記憶テーブルから読出して補正する第1オフセット補正部と、
第1オフセット補正部によりライトリードオフセットを補正した読出素子のリードセンタと追記記録による有効トラック幅センタの位置ずれである追記センタオフセットβを補正する第2オフセット補正部と、
ライトリードオフセット及び追記センタオフセットを補正した状態で読出素子によりディスク媒体の情報を再生する再生処理部と、
を備えたことを特徴とする。
【0027】
(方法)
本発明は追記型記憶装置の制御方法を提供する。本発明は、記録素子と読出素子を備えたヘッドをロータリーアクチュエータの先端に支持し、記録素子によりディスク媒体に情報を連続的に1回書込んだ後に再生する追記型記憶装置の制御方法に於いて、
記録済みトラックに隣接した空きトラックに書込む際に、記録済みトラックの空きトラックにはみ出した部分を上書きするように記録素子の書込み幅より狭いトラックピッチを設定し、トラックピッチに従って一方向に向けてディスク媒体に連続的に情報を記録する記録処理と、
目標トラックに読出素子を位置決めした状態で、記録素子と読出素子の位置ずれであるライトリードオフセットを、予め設定した記憶テーブルから読出して補正する第1オフセット補正処理と、
第1オフセット補正部によりライトリードオフセットを補正した読出素子のリードセンタ位置と追記記録による有効トラック幅センタ位置との位置ずれである追記センタオフセットβを補正する第2オフセット補正処理と、
ライトリードオフセット及び追記センタオフセットを補正した状態で読出素子によりディスク媒体の情報を再生する再生処理と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、記録素子と読出素子の位置ずれであるライトリードオフセットの補正に加え、追記型記録に固有なオフセットである記録素子の記録センタ位置に対し有効記録トラックのセンタ位置のずれ量を追記センタオフセットとして計算又は測定により求めて補正することで、方向にはみ出し部分を重ね記録した有効記録トラックのセンタに読出素子を位置決めし、再生信号品質を向上させ、記録密度を増加させることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明による追記型記憶装置の一実施形態を示した追記型記憶装置のブロック図
【図2】本実施形態による追記型記憶装置の機構構造の説明図
【図3】本実施形態による位置ずれ測定結果を格納する図1の制御テーブルの内容を示した説明図
【図4】本実施形態における磁気ディスクに対する追記型書込処理の説明図
【図5】本実施形態におけるヨー角によるヘッドはみ出し部分を上書きするトラック書込み処理の説明図
【図6】本実施形態におけるヘッドの模式構成を示した説明図
【図7】ライトリードオフセットがない場合のヨー角に対するオフセットを示した説明図
【図8】ライトリードオフセットがある場合のヨー角に対するオフセットを示した説明図
【図9】本実施形態における追記記録の際の記録素子、読出素子及びトラックの位置関係を示した説明図
【図10】図9の追記記録の際の記録素子幅、記録幅、有効トラック幅、ライトセンタ及び追記ライトセンタの幾何学的な位置関係を示した説明図
【図11】本実施形態における再生時のライトリードオフセットの補正による読出素子の位置決めを示した説明図
【図12】図11に続いて追記センタオフセット補正による読出素子の位置決めを示した説明図
【図13】本実施形態によるオフセット測定の処理手順を示したフローチャート
【図14】図13のステップS3におけるライトリードオフセット測定処理の詳細を示したフローチャート
【図15】図13のステップS4における追記センタオフセット測定処理の詳細を示したフローチャート
【図16】図13のステップS4における追記センタオフセット測定処理の他の実施形態を示したフローチャート
【図17】複数の読出素子を使用した追記センタオフセット測定処理の他の実施形態を示した説明図
【図18】複数の読出素子を使用した追記センタオフセット測定処理の詳細を示したフローチャート図
【図19】複数の読出素子を使用した追記センタオフセット測定処理の他の実施形態を示した説明図
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図1は本発明が適用される追記型記憶装置のブロック図である。図1において、追記型ハードディスクドライブ(HDD)として知られた追記型記憶装置10は、ディスクエンクロージャ14と制御ボード12で構成される。
【0031】
ディスクエンクロージャ14にはスピンドルモータ16が設けられ、スピンドルモータ16の回転軸に磁気ディスク(ディスク媒体)20−1,20−2を装着し、一定時間例えば4200rpmで回転させる。
【0032】
またディスクエンクロージャ14にはロータリーアクチュエータ25が設けられる。ロータリーアクチュエータ25にはボイスコイルモータ18が設けられ、ボイスコイルモータ18はアーム先端にヘッド22−1〜22−4を搭載しており、ディスク媒体20−1,20−2の記録面に対するヘッドの位置決めを行う。
【0033】
ヘッド22−1〜22−4は記録素子と読出素子が一体化された複合型のヘッドである。記録素子には長手磁気記録型の記録素子または垂直磁気記録型の記録素子が使用される。垂直磁気記録型の記録素子の場合、磁気ディスク20−1,20−2には、記録層と軟磁性体裏打ち層を備えた垂直記憶媒体を使用する。読出素子にはGMR素子やTMR素を使用する。
【0034】
ヘッド22−1,22−2はヘッドIC24に対し信号線接続されており、ヘッドIC24は上位装置となるホストからのライトコマンドまたはリードコマンドに基づくヘッドセレクト信号で1つのヘッドを選択して1回の追記記録のための書込みまたは追記記録後に反復される読出しを行う。またヘッドIC24には、ライト系についてはライトアンプが設けられ、リード系についてはプリアンプが設けられている。
【0035】
制御ボード12にはMPU26が設けられ、MPU26のバス28に対し、RAMを用いた制御プログラム及び制御データを格納するメモリ30、FROM等を用いた制御プログラムを格納する不揮発メモリ32が設けられている。
【0036】
またMPU26のバス28には、ホストインタフェース制御部34、バッファメモリ38を制御するバッファメモリ制御部36、フォーマットとして機能するハードディスクコントローラ40、ライト変調部及びリード復調部として機能するリードチャネル42、ボイスコイルモータ18及びスピンドルモータ16を制御するモータ駆動制御部44が設けられている。
【0037】
更に、制御ボード12に設けたMPU26、メモリ30、不揮発メモリ32、ホストインタフェース制御部34、バッファメモリ制御部36、ハードディスクコントローラ40及びリードチャネル42は制御回路15を構成しており、制御回路15は1つのLSI回路として実現されている。
【0038】
MPU26には、装置の組立が完了した段階で試験設備等により、ヘッド22−1〜22−4に設けている記録ヘッドと再生ヘッドのオフセット(位置ずれ量)を測定して制御テーブル54に保存するヘッド位置ずれ測定処理を行うため、ライトリードオフセット測定部45、追記センタオフセット測定部46、記録処理部48、第1オフセット補正部49、第2オフセット補正部50及び再生処理部52の機能が設けられている。
【0039】
試験設備のホスト11は追記型記憶装置10を接続した状態で、ヘッド位置ずれを測定するための測定ファームウェア(プログラム)を例えばメモリ30にダウンロードし、MPU26はメモリ30にダウンロードした測定ファームウェアを実行することにより、ライトリードオフセット測定部45,追記センタオフセット測定部46、記録処理部48、第1オフセット補正部49、第2オフセット補正部50及び再生処理部52の機能を実現し、ライトリードオフセットαと追記センタオフセットβを検出して制御テーブル(記憶テーブル)5に保存する処理を実行する。
【0040】
ライトリードオフセット測定部45は、ヘッド22−1〜22−4のそれぞれについて、磁気ディスク20−1、20−2の各記憶媒体面を対象に、目標トラックにヘッドの読出素子を位置決めした状態で、ヘッドに設けた記録素子と読出素子の位置ずれであるライトリードオフセットαを検出して制御テーブル54に格納する。
【0041】
ライトリードオフセット測定部45の測定処理は、具体的には、ヘッドを目標トラックに位置決めして記録素子により測定データを磁気ディスクに記録した後、記録開始位置を含む内周側から外周側の所定の走査範囲でヘッドを走査しながら磁気ディスクから測定データを再生し、再生された測定データ読取信号の信号振幅又はエラ−レートを評価値として走査範囲における評価値の分布を求め、信号振幅のピーク値またエラ−レートの最小値となる位置までの位置ずれ量をライトリードオフセットαとして検出して制御テーブル54に設定する。
【0042】
ライトリードオフセット測定部45は、ヘッドを目標トラックに位置決めしてライトリードオフセットαを補正した状態で、読出素子のリードセンタと追記記録による有効トラック幅センタとの位置ずれである追記センタオフセットβを検出して制御テーブル54に設定する。
【0043】
本実施形態の追記記録は、記録済みトラックに隣接した空きトラックに書込む際に、記録済みトラックの空きトラックにはみ出した部分を上書きするように記録素子の記録幅より狭いトラックピッチを設定し、トラックピッチに従って一方向に向けてディスク媒体に連続的に情報を記録している。
【0044】
このためトラックの記録幅に対し有効トラック幅が狭くなり、記録幅の中心であるライトセンタに読出素子を位置決めしても、有効トラック幅の中心である追記センタに対し位置ずれを生じており、この位置ずれを本実施形態にあっては、追記センタオフセットβとして検出して制御テーブル54に設定する。
【0045】
本実施形態における追記センタオフセットβの測定は、
(1)計算により算出する方法
(2)測定データを記録再生して検出する方法
のいずれかとする。
【0046】
このようなオフセット測定は、4つのヘッド22−1〜22−4を順次選択しながら、各ヘッドごとに対応する磁気ディスク20−1、20−2の記憶媒体面における全トラックあるいは予め定めた複数のトラックを目標トラックとして測定処理を実行する。
【0047】
またオフセット測定を記憶媒体面の一部のトラックについて行った場合には、測定されたオフセットの補間計算により、測定しないトラックのオフセットを算出して制御テーブル54に格納するか、あるいは後述するヘッド位置ずれ補正時にその都度、補間計算をすることになる。
【0048】
オフセット測定処理が終了すると、メモリ30にホスト11からダウンロードされた測定ファームウェアの一部が削除され、これによってMPU26に示すライトリードオフセット測定部45と追記センタオフセット測定部4の機能は削除され、装置の停止終了処理に伴い、メモリ30のヘッド位置ずれ量を検出した制御テーブル5を例えば磁気ディスク20−1のヘッド22−1に対応した媒体記録面の最アウターのシステム領域に書き込んで不揮発的に記憶する。
【0049】
その後、ユーザのホスト11に接続した状態で電源を投入すると、追記型記憶装置10が起動し、本実施形態の追記型記憶装置10に対応したプログラムのMPU26による実行で記録処理部48、第1オフセット補正部4、第2オフセット補正部50及び再生処理部5の機能が有効となり、起動時の初期化処理の際に、ヘッド22−1により磁気ディスク20−1の記憶媒体面のシステム領域から制御テーブル54が読み出されて、メモリ30に図示のように配置さる。
【0050】
MPU26においてホスト11からリードコマンドを受信した際のリード処理においては、目標トラックにヘッド22−1をシークしてオントラック追従制御した際に、メモリ30の制御テーブル54から目標トラックに対応したヘッド位置ずれ量を読出し、ヘッド位置ずれ量をなくすようにVCM18を駆動してオフセット補正を行い、ヘッドを目標トラックの記録パターンに対し再生信号が最大となる位置、又はエラーレートが最小となる位置に位置決め制御する。
【0051】
本実施形態の追記型記憶装置10は、記録素子と読出素子を備えたヘッド22−1〜22−4をロータリーアクチュエータ25の先端に支持し、ヘッド22−1〜22−4によりヘッドIC24でいずれか1つのヘッドを選択し、磁気ディスク20−1,20−2の対応する記録面にデータを1回書き込んだ後に繰り返し再生する。
【0052】
このような追記型記憶装置10の記録処理部48は、磁気ディスク20−1,20−2の各記録面の記録トラック領域におけるロータリーアクチュエータ25のヨー角が最大となるトラックからヨー角が0度となるトラックに向けてデータを順次書き込む。
【0053】
本実施形態にあっては、記録処理部48は例えば磁気ディスク20−1,20−2の記録面における最アウタートラックからヨー角が0度となるトラックに向けてデータを順次書き込み、次に最インナートラックからヨー角が0度となるトラックに向けてデータを順次書き込む。
【0054】
再生処理部52は、記録処理部48による1回の書込みが行われた磁気ディスク20−1,20−2の記録面に対し、ヨー角の大きいトラックからヨー角が小さくなるトラックに向けて追記記録されたデータを順次読み出す。
【0055】
第1オフセット補正部49は、再生時に目標トラックにヘッドの読出素子を位置決めした状態で、記録素子と読出素子の位置ずれであるライトリードオフセットαを制御テーブル54から読出して補正する。
【0056】
第2オフセット補正部50は、再生時に、第1オフセット補正部49によりライトリードオフセットαを補正した状態で、読出素子のリードセンタ位置と追記記録による有効トラック幅センタ位置との位置ずれである追記センタオフセットβを制御テーブル54から読出して補正する。
【0057】
図2は本実施形態における追記型記憶装置の機構構成の説明図である。図2において、本実施形態の追記型記憶装置はベース55上にスピンドルモータ16により一定速度で回転する磁気ディスク20−1、20−2を配置している。
【0058】
磁気ディスク20−1、20−2に対しては軸部58により回転自在に支持されたロータリーアクチュエータ25が配置されている。ロータリーアクチュエータ25はアーム先端にヘッド22−1を配置し、アームの反対側に設けたコイルを、ベース55に固定して永久磁石を装着した上下に配置したヨーク60の間に回動自在に配置している。
【0059】
図3は本実施形態におけるオフセット測定結果を格納する図1の制御テーブル54を示した説明図である。図3において、制御テーブル54は、ヘッド番号、シリンダアドレス及びオフセットが設定されている。
【0060】
ヘッド番号は図1の4つのヘッド22−1〜22−4に対応して、HH01〜HH04が設定される。シリンダアドレスはヘッド22−1〜22−4が位置するトラックアドレスに対応しており、トラック総数をn本とするとシリンダアドレスはそれぞれCC1〜CCnとなる。
【0061】
そして本実施形態にあっては、ヘッド番号及びシリンダアドレスで指定される目標トラックのライトリードオフセットをα1〜α4nとしてライトリードオフセット測定部45により測定して格納し、更に、追記センタオフセットをβ1〜β4nとして追記センタオフセット測定部46により測定して格納している。
【0062】
もちろん、制御テーブル54に格納する位置ずれ量の値は、最アウターと最インナーを含む複数の半径方向のトラック位置で測定した値を登録した後に、その間については両側の測定値については補間計算で求めたずれ量を格納してもよいし、全トラックにつきずれ量を測定して格納しても良い。
【0063】
図4は本実施形態における磁気ディスクに対する追記型書込処理の説明図である。図4において、磁気ディスク20のユーザ記録トラック領域に対しては、模式的に示したロータリーアクチュエータ25が回転中心となる軸部58により回動して、先端のヘッドを任意のトラック位置に位置決めすることができる。
【0064】
ロータリーアクチュエータ25は、その軸芯線の方向が磁気ディスク20のトラック方向に一致するヨー角θ=0度の位置をヨー角0度境界線64とすると、アウター側またはインナー側に行くほどヨー角θが増加し、最アウタートラック62−1及び最インナートラック62−2nでヨー角θが最大となる。
【0065】
本実施形態の追記記録にあっては、例えばヨー角が最大となる最アウタートラック62−1を開始位置として、ヨー角0度のヨー角0度境界線64に隣接するトラック62−nに向けてデータを順次書き込む。次にヨー角が最大となる最インナートラック62−2nからヨー角0度境界線64に隣接したトラック62−(n+1)に向けてデータを順次書き込む。
【0066】
図5は本実施形態の追記型書込処理におけるヨー角によるヘッドはみ出し部分を上書きするトラック書込処理の説明図であり、図5(A)が最インナートラック側の書込みを示し、図5(B)が最アウター側の書込みを示している。
【0067】
図5(A)の最インナー側の書込みを例にとると、最インナートラック62−2nにヘッド22を位置決めすると、このときロータリーアクチュエータ25のヨー角は最大となって、ヘッド22の傾きも最大となり、ヘッド22の傾きによりトラック幅を超えて、ヘッド22の一部が隣接するトラック62−(2n−1)にはみ出している。なお、ヘッド22は磁気ディスクを固定して相対的に移動させた場合の様子を分解写真的に示している。
【0068】
本実施形態にあっては、ヨー角に伴うヘッド22のはみ出し部分に対し、隣接するトラック62−(2n−1)の書込みの際に、ヘッド22のはみ出し部分を上書きするようにトラックピッチTpを決めている。
【0069】
トラック62−(2n−1)の書込みを行った場合にも、同様にヘッド22の一部がトラック62−(2n−2)にはみ出しており、トラック62−(2n−2)の書込みの際に、このはみ出した部分を上書きするようにしている。
【0070】
このため、従来、ヨー角に伴うヘッド22の傾きによるはみ出し部分を隣接トラックに入らないように広めにトラックピッチを決めていたものが、本実施形態にあっては隣接トラックのはみ出し部分を上書きするようにトラックピッチを決めることで、追記記録におけるトラックピッチを狭めることができ、これによって磁気ディスク20のトラック密度を高め、記録面に対する全体としての面記録密度を大幅に向上することができる。
【0071】
図5(B)の最アウター側についても同様であり、最アウタートラック62−1にヘッド22を位置決めしたときにヨー角が最大となり、ヘッド22の一部が隣接するトラック62−2にはみ出し、このはみ出し部分はトラック62−2の書込みの際に上書きするようにして書き込むようにトラックピッチを決めており、同様にヨー角によるはみ出しがあってもトラックピッチを狭めることができ、トラック密度を高めて面記録密度を増加させることができる。
【0072】
図5のように、ヨー角に対するヘッドの傾きで、はみ出し部分を隣接トラックの書込みで上書きするようにトラックピッチを決めることが、本実施形態の面記録密度の向上のために重要なことである。
【0073】
このようなトラックピッチの決め方は、例えば図5(A)の最インナートラック62−2nにテストデータを書き込み、次にデフォルトのトラックピッチを設定して隣接するトラック62−(2n−1)に別のテストデータを書き込み、その後に最インナートラック62−2nのテストデータを読み出してエラーレートを求め、要求されるエラーレート閾値となるまでトラックピッチを順次小さくしながら、隣接する2つのトラックに対するテストデータの書込みとエラーレートのリードデータに基づく処理を繰り返し、エラーレートを満足する最小トラックピッチを最適トラックピッチとして決定すればよい。このような最適トラックピッチの決定は、追記型記憶装置の製造段階におけるサーボライト工程で行われる。
【0074】
図6は本実施形態におけるヘッドの模式構造を示した説明図である。図6(A)は、軸部58を中心に回動自在なロータリーアクチュエータ25の先端にヘッド22を装着し、ヘッド22上に記録素子70と読出素子72を搭載した状態を示している。記録素子70は、横方向の記録素子幅Twで磁気ディスクに情報を記録する。また記録素子70と読出素子72は、ロータリーアクチュエータ25の方向即ちトラック方向に間隔Lを持って配置されている。
【0075】
図6(B)は図6(A)のヘッド22を簡略表示したもので、記録素子70と読出素子72を分離して示している。更に図6(C)は、図6(B)の記録素子70と読出素子72のみを取り出してロータリーアクチュエータ25の先端に配置した図としている。
【0076】
図5の追記記録にあっては、図6(A)の記録素子70を示しており、以下の実施形態にあっては、これに加え図6(B)または図6(C)のような記録素子70と読出素子72の配置を、ヘッドの模式構成として示すことになる。
【0077】
図7は本実施形態におけるライトリードオフセットがない場合のヨー角に対するオフセットを示した説明図である。図7(A)は軸部58を中心にロータリーアクチュエータ25−1を最インナのアクチュエータ25−2の位置から最アウタのアクチュエータ25−3の位置に回動したときの、ヘッド22における記録素子70と読出素子72の位置を示している。
【0078】
まずロータリーアクチュエータ25−1に示すように、ヨー角θ=0°のとき、軸方向と磁気ディスクのトラック方向は同一方向となり、記録素子70と読出素子72は、この場合には位置ずれがないことから即ちライトリードオフセットがないことから、読出素子72でヨー角θ=0°のトラックにデータを記憶させると、記憶したデータを読み出すときの位置決めオフセットはまったく生じない。
【0079】
これに対しヨー角−θmaxとなる最インナのロータリーアクチュエータ25−2の位置にヘッド22−11に示すように移動すると、記録ヘッド70−1と読出ヘッド72−1に示すように、両者の間にヨー角−θmaxに応じたオフセット−αmaxを生ずる。
【0080】
逆に、最アウタのロータリーアクチュエータ25−3の位置に、ヘッド22−12に示すように移動するヨー角+θmaxの位置では、記録ヘッド70−2と読出ヘッド72−2に示すように、最インナ側とは逆方向のオフセット+αmaxを生ずる。
【0081】
これが磁気ディスクにおいてロータリーアクチュエータを使用した際のヨー角オフセットというものである。
【0082】
図7(B)はヨー角θの変化に対するオフセットαをヨー角オフセット特性74として示している。このヨー角オフセット特性74は
α=L・sinθ (1)
で与えられる。
【0083】
図8はライトリードオフセットがある場合のヨー角に対するオフセットを示した説明図である。図8(A)において、ヨー角θ=0°となるロータリーアクチュエータ25−1の位置で、ヘッド22の記録素子70と読出素子72の間には、製造プロセスにおける位置ずれとしてライトリードオフセットα0を発生している。
【0084】
このようにライトリードオフセットがある場合には、最インナとなるロータリーアクチュエータ25−2の位置で、ヘッド22−11に示すように記録素子70−1と読出素子72−1のライトリードオフセットα02は小さくなり、一方、最アウタとなるロータリーアクチュエータ25−3のヨー角+θmaxの位置で、ヘッド22−12に示すように記録素子70−2と読出素子72−2のライトリードオフセットは、α01に示すように大きくなる。
【0085】
図8(B)はライトリードオフセットがあるときのライトリードオフセット特性76を、図7のリードライトオフセットがない場合のヨー角オフセット特性74と共に示している。このライトリードオフセット特性76は、ヨー角オフセット特性74に記録素子70と読出素子72の位置ずれであるオフセットα0をヨー角θの余弦成分として加えたものである。即ち、リードライトオフセット特性76は
α=L・sinθ+α0・cosθ (2)
で与えられる。
【0086】
なお図8(A)にあっては、記録素子70に対し読出素子72が左側にオフセットした場合を例にとっているが、右側にオフセットした場合にはヨー角オフセット特性74に対しマイナス側にシフトすることになる。
【0087】
図1のMPU26に設けたライトリードオフセット測定部45にあっては、図8に示すようなライトリードオフセットαを、磁気ディスクの測定対象とする目標トラックにヘッドを位置決めした状態で測定し、制御テーブル54に、図3に示すように、対応するライトリードオフセットα1〜α4nとして設定する。
【0088】
図9は本実施形態における追記記録の際の記録素子、読出素子及びトラックの位置関係を示した説明図である。図9にあっては、ヘッドの記録素子を記録素子70−1,70−2,70−3に示すようにトラックピッチTpずつインナ方向に順次移動して、トラック62−11,62−12及び62−13にデータを記録した状態を示している。
【0089】
ここでトラック62−11に対するデータ記録を例にとると、ロータリーアクチュエータ25の先端に配置した記録素子70−1は記録素子幅Twを持ち、このときの記録幅Twcは記録素子幅Twに対するヨー角θの余弦成分であることから、
Twc=Tw・cosθ (3)
で与えられる。
【0090】
このようなヨー角θに対応した記録素子70−1による記録幅Twcによるトラック62−11の記録に続き、次の隣接トラック62−12でトラック62−11の記録幅Twcの左側のはみ出し部分に重ね書きが行われることで、トラック62−11のトラックピッチは規定のトラックピッチTpとなる。
【0091】
ここで、トラック62−11における記録幅Twcの中心となる位置はライトセンタ78となる。これに対し隣接するトラック62−12の追記記録で形成された有効トラック幅を与えるトラックピッチTpの中心はトラックセンタ80となっている。
【0092】
もちろん記録素子70−1によるトラック62−11の記録は、読出素子72−1によるサーボ情報の読出しで目標トラックにヘッドをシークしてオントラックした状態で行われ、図示の読出素子72−1のディスク媒体の半径方向に対する位置が、トラック62−11を記録する際の目標トラック位置となっている。
【0093】
トラック62−11〜62−13の下側には、記録後に読出素子72−1をトラックを横切る方向に移動走査しながら読み出した読出信号の信号振幅分布84と、同じく読出データから得られたエラーレート分布85を示している。信号振幅分布84において、トラックピッチTpの中心となるトラックセンタ80で信号振幅は振幅ピーク位置88となり、実際にデータを記録した記録幅Twcの中心となるライトセンタ78では、それより低い振幅値86となっている。
【0094】
またエラーレート85についても、トラックピッチTpの中心となるトラックセンタ80で最小エラーレート89となり、記録幅Twcの中心となるライトセンタ78では、それより大きなエラーレート87となっている。
【0095】
図10は図9の追記記録の際の記録素子幅、記録幅、有効トラック幅、ライトセンタ及び追記ライトセンタの幾何学的な位置関係を示している。図10において、記録素子は、そのときのヨー角θに応じて傾いていることから、トラック幅方向における記録幅94は前記(3)式に示したように、記録素子幅92におけるTwのヨー角θに対する余弦成分となるTwcで与えられる。
【0096】
このような記録幅94に対し、隣接するトラックの書込みによる重ね書きで隣接トラック重ね書き部位98が生じ、これによって記録幅94はトラックピッチTpを持つ有効トラック幅96となる。
【0097】
図11は本実施形態における再生時のライトリードオフセットの補正による読出素子の位置決めを示した説明図である。図11において、図9で記録したトラック62−11を再生する際には、読取り素子72−11に示すように,記録時と同じ目標トラック位置にヘッドをシークして位置決めする。このとき記録ヘッド70−11は図9の読出ヘッド72−1と同じ記録位置にある。
【0098】
しかしながら、読出ヘッド72−11は目標トラックであるトラック62−11のトラックセンタ80にないことから、まず図1に示した第1オフセット補正部49により、制御テーブル54から目標トラック位置即ちシリンダアドレスに対応したライトリードオフセットαを読み出し、このライトリードオフセットαだけアウタ方向に移動するオフセット補正を行う。
【0099】
このライトリードオフセットαによって読出ヘッド72−11を読出素子72に示すように、記録幅Twcの中心であるライトセンタ78に位置決めする。このライトセンタ78に読出ヘッド72を位置決めした状態での例えば再生信号振幅分布84における値は振幅値86となり、ピーク値には至っていない。
【0100】
このように、読出ヘッドを目標トラック位置に位置決めして、ライトリードオフセットαを図11の下側に示すようにライトリードオフセットα分だけ移動するライトリードオフセット移動90を、まず行う。
【0101】
図12は図11のライトリードオフセット補正に続いて行う追記センタオフセット補正による読出素子の位置決めを示した説明図である。
【0102】
図12にあっては、図11のように、読出素子72をトラックセンタ80にライトリードオフセット補正90により移動した後、図1の第2オフセット補正部50により制御テーブル54から目標トラック即ち目標シリンダアドレスに対応した追記センタオフセットβを読み出し、読出ヘッドを追記センタオフセット82で示すβ分だけアウタ方向に移動することで、トラックピッチTpの中心であるトラックセンタ80に位置決めしている。
【0103】
このようにトラックセンタ80に読出素子72を位置決めすると、下側の信号振幅分布84に示すように、読出素子72からは信号振幅のピーク位置88と、最もレベルの高い信号振幅即ち最もSN比の高い再生信号を得ることができる。
【0104】
図12のようなヘッドをライトセンタ78からトラックセンタ80にオフセット補正するための追記センタオフセットβは、図10のヘッドの模式構成から計算式により算出することができる。
【0105】
図10において、追記センタオフセット82はライトセンタ78と追記トラックセンタ80の位置ずれ量であり、これは記録幅92から有効トラック幅96を差し引いた(Twc−Tp)となる隣接トラック重ね書き部位98の幅の半分の値である。
【0106】
このことから、追記センタオフセット82の値βは次式で与えられる。
【0107】
【数3】
Figure 0004595028
この(4)式における素子記録幅Tw、トラックピッチTpは、本実施形態の追記型記憶装置を設計製造する際の設計パラメータを使用する。
【0108】
このように追記トラックオフセットβを(4)式の計算式から算出する以外に、図9に示したように、トラック記録後に読出ヘッドをトラックを横切る方向に移動走査して、再生信号の信号振幅分布84あるいはエラーレート分布85を評価値として生成し、トラック記録幅Twcにおける信号振幅分布84についてはピーク位置88、エラーレート分布85については最小エラーレート89の位置から、ライトセン78に対するトラックセンタ80のずれ量を示す追記センタオフセットβを測定することもできる。
【0109】
図13は本実施形態におけるオフセット測定の処理手順を示したフローチャートであり、図1を参照して説明すると次のようになる。
【0110】
図13において、ステップS1で試験設備に使用しているホスト11からの測定ファームウエアを追記型記憶装置10のメモリ30にダウンロードして、MPU26により実行する。
【0111】
これにより、MPU26に設けているライトリードオフセット測定部45、追記センタオフセット測定部46、記録処理部48、第1オフセット補正部49、第2オフセット補正部50及び再生処理部52の機能が有効となる。またメモリ30に制御テーブル54が準備される。
【0112】
次にステップS2で測定トラック位置を目標トラック位置Xとして取り出す。具体的には、メモリ30に配置した制御テーブル54からヘッド番号とシリンダアドレスを順次取り出す。この段階では、制御テーブル54は図3に示したヘッド番号、シリンダアドレスだけが設定され、オフセットは空き領域となっている。
【0113】
次にステップS3でリードライトオフセット測定部45により目標トラック位置Xにヘッド22をシークしてオントラックした状態で、オントラック位置を中心に所定のオフセット−P〜+Pの範囲で順次再生位置をずらしながら信号振幅分布またはエラーレート分布を求め、信号振幅分布についてはピーク位置、エラーレート分布については最小エラーレート位置のそれぞれの位置に対する位置ずれ量をライトリードオフセットαとして測定して、制御テーブル54に設定する。
【0114】
次にステップS4で、追記センタオフセット測定部46により、前記(4)式により、そのときのヨー角θから追記センタオフセットβを算出するか、あるいはライトリードオフセット測定処理の場合と同様、目標トラックに位置決めした状態で、そこを中心に所定のオフセット−P〜+Pの範囲でヘッドを走査しながら、再生信号の信号振幅分布あるいはエラーレート分布を求め、そのピーク値あるいは最小エラーレートが得られる設定する。
【0115】
続いてステップS5で全測定トラックの測定が終了したか否かチェックし、未終了であればステップS2に戻り、次の測定トラックを目標トラックXとして取り出して、同様な処理を繰り返す。
【0116】
ステップS5で全測定トラックの処理終了を判別すると、ステップS6で制御テーブル54を磁気ディスクのシステム領域に保存する。なお不揮発メモリ32に十分な容量がある場合には、制御テーブル54を不揮発メモリ32に保存してもよい。
【0117】
続いてステップS7で、オフセット測定が済んで不要となったライトリードオフセット測定部45及び追記センタオフセット測定部46に対応する測定ファームウエアをメモリ30から削除し、オフセット測定処理を終了する。
【0118】
なお、ステップS7の測定ファームウエアの削除を行わずに、測定ファームウエアを磁気ディスクに保存したまま追記型記憶装置10をユーザに引き渡すことも可能である。このような場合には、ユーザが追記型記憶装置10を使用している状態でオフセット補正に起因した障害が発生したような場合、インストールしている測定ファームウエアを実行し、ユーザ側でオフセットを格納した制御テーブル54を改めて作成することも可能である。
【0119】
図14は図13のステップS3におけるライトリードオフセット処理の詳細を示した説明図である。図14において、ライトリードオフセット測定処理は、ステップS1で目標トラック位置Xを取得し、ステップS2で目標トラック位置Xにシークした後、ステップS3で1トラックに亘り測定信号を記録する。
【0120】
続いてステップS4でオフセットWを初期値−Pにセットする。続いてステップS5で目標トラック位置Xにシークし、ステップS6で測定信号再生を開始する。続いてステップS7で、1トラック分について得られた測定信号から信号振幅値あるいはエラーレートを評価値とて算出する。信号振幅値については、1トラック分のサンプリングした再生信号振幅値の平均値あるいは積算値を使用する。
【0121】
続いてステップS8で、オフセットWを所定のずれ量を与えるδpだけ増加させて更新する。続いてステップS9で、オフセットWが走査範囲のアウタ側の限界である+Pに達したか否か判定し、達していなければステップS5に戻り、δpだけずらした目標トラック位置Xにシークし、同様な測定信号の再生と評価値の算出を繰り返す。
【0122】
オフセットWが走査範囲のアウタ側の限界である+Pに達した場合には、ステップS10に進み、ステップS7で得られた信号評価値である信号振幅分布またはエラーレート分布からライトリードオフセットαを検出する。
【0123】
即ち信号振幅分布の場合には、目標トラック位置Xに対する信号振幅ピーク値が得られた位置との位置ずれ量をライトリードオフセットαとして検出する。またエラーレート分布の場合には、目標トラック位置Xから最小エラーレートが得られた位置までの位置ずれ量をライトリードオフセットαとして検出する。
【0124】
図15は図13のステップS4における追記センタオフセット測定処理の詳細を示したフローチャートであり、この実施形態にあっては、計算式により追記センタオフセットを算出する場合を例に取っている。
【0125】
図15の追記センタオフセット測定処理にあっては、ステップS1でライトコア幅TwとトラックピッチTpを設計パラメータに基づく定数として読み込むと同時に、目標トラック位置Xにおけるヨー角θを読み込む。続いてステップS2で前記(4)式に従って追記センタオフセットβを計算することになる。
【0126】
図16は図1のステップS4における追記センタオフセット測定処理の他の実施形態を示したフローチャートであり、目標トラック位置でヘッドをトラックを横切る方向に少しずつ移動走査しながら再生信号を得て、信号振幅分布あるいはエラーレート分布を求めて、これから追記センタオフセットβを検出する場合を例に取っている。
【0127】
図16において、追記センタオフセット測定処理は、ステップS1で目標トラック位置Xを取得し、ステップS2で目標トラック位置Xにシークし、ステップS3で1トラックに亘り測定信号を記録する。続いてステップS4でトラックピッチTpだけ隣接トラック位置(X−1)にシークし、ステップS5で隣接トラック位置に1トラックに亘り測定信号を追記記録する。
【0128】
このステップS1〜S5の記録処理により、図9のトラック62−11に示したような記録幅Twcで記録した後に隣接トラック62−12の追記記録でトラックピッチTpとなった追記記録状態を作り出すことができる。
【0129】
続いてステップSでオフセットWをヘッドの走査範囲のインナ側の限界を示す−Pにセットした後、ステップSで目標トラックXにオフセットWを加えた目標トラック位置Xにヘッドをシークし、ステップSで磁気ディスクに記録している測定信号を再生し、ステップSで再生信号の信号振幅値またはエラーレートを評価値として算出する。この場合、信号振幅については1トラック分のサンプル値の平均値あるいは積算値を用いる。
【0130】
続いてステップS10でオフセットWを走査範囲の所定のずれ量を決めるδpだけ増加させる更新を行った後、ステップS11で走査範囲のアウタ側の限界を示す+Pに達したか否かチェックし、+Pに達していなければステップSに戻り、ステップS10で更新したオフセットWを目標トラック位置Xに加算した位置にシークして、同様な測定信号の再生と信号評価となる信号振幅値またはエラーレートを算出する。
【0131】
ステップS11でオフセットWがアウタ側の走査範囲の限界を示す+Pに達したことが判別されると、ステップS1に進み、−P〜+Pの範囲の走査で得られた測定信号の信号振幅分布またはエラーレート分布から追記センタオフセットβを検出する。
【0132】
ここで図16の追記センタオフセット測定におけるステップS2及びS3の目標トラック位置Xにシークした測定信号の記録は、図14に示したライトリードオフセット測定処理におけるステップS2,S3の記録処理と同じであることから、図14のライトリードオフセット測定処理による記録結果をそのまま利用すれば、図16におけるステップS2,S3の処理は省略することができる。
【0133】
図17は複数の読出素子を使用した追記センタオフセット測定処理の他の実施形態を示した説明図である。図17(A)は本実施形態で使用するヘッド22を示しており、ヘッド22には記録素子70に対し3つの読出素子100,102,104を設けている。
【0134】
ここで読出素子102は記録素子70の中心線に一致するように配置しているが、読出素子100については中央の読出素子102に対しインナ側に所定のオフセットβ1だけずらして配置し、また読出素子104については逆にアウタ側に所定のオフセットβ2ずらして配置している。この読出素子100,104の中央の読出素子102に対するオフセットβ1,β2は、わずかに異なった値としている。
【0135】
図17(B)は図17(A)のヘッド22をアウタ側の目標トラックに位置決めして追記センタオフセットを測定する処理を示している。このヘッド22の位置決めは、中央の読出素子102によるサーボ情報の読取りで位置決めしており、ライトリードオフセット補正が行われた状態であることから、中央の読出素子102はトラック62−12における記録幅の中心となるライトセンタ78−2に位置決めされている。
【0136】
このとき、読出素子102のアウタ側に位置する読出素子104は、オフセットβ2だけずらして配置していることで、トラックピッチTpの中心であるライトセンタ80−2に位置決めされた状態にある。したがって、このときのトラック62−12のライトセンタ78−2からトラックセンタ80−2のずれ量である追記センタオフセットβは、ヘッド22における読出素子102に対する読出素子104のずれ量であるβ2として設定すればよいことが分かる。
【0137】
図18は図17に示した複数の読出素子を使用した追記センタオフセット測定処理の詳細を示したフローチャートである。図18において、追記センタオフセット測定処理は、ステップS1で目標トラック位置Xを取得し、ステップS2で目標トラック位置Xにセンタの読出素子によりシークして位置決めした後、ステップS3で1トラックに亘り測定信号を記録する。
【0138】
続いてステップS4で隣接トラックX−1にトラックピッチTp分だけシークした後、ステップS5で隣接トラックに1トラックに亘り測定信号を追記記録する。このステップS1〜S5の処理は、図16の追記センタオフセット測定処理と同じである。
【0139】
続いてステップS6でセンタの読出素子により目標トラック位置Xにシークして位置決めした後、ステップS7で3つの読出素子で測定信号を再生する。続いてステップS8で各読出素子62の各読出素子の信号評価値例えば信号振幅値あるいはエラーレートを算出し、ステップS9で最大評価値の読出素子の持つオフセットを追記センタオフセットとして検出する。
【0140】
例えば信号評価値として信号振幅を用いた場合には、信号振幅の最も大きい読出素子の持つオフセットを追記センタオフセットとして検出する。またエラーレートについては、3つの読出素子のうちの最も低いエラーレートとなる読出素子の持つオフセットを追記センタオフセットとして検出する。
【0141】
このように、複数の読出素子をトラック方向に配列してトラックを横切る方向にわずかにずらしながら配置したヘッドを使用した追記センタオフセット測定処理にあっては、複数の読出素子による記録測定のパターンの読出しにより信号振幅あるいはエラーレートの比較で最も評価値の高い読出素子を特定することで、各読出素子の持つオフセットから一義的に追記センタオフセットが検出でき、追記センタオフセットの検出処理が、より簡単に実現できる。
【0142】
図19は複数の読出素子を使用した追記センタオフセット測定処理の他の実施形態を示した説明図である。図19(A)は本実施形態に使用するヘッド22を示しており、この実施形態にあっては記録素子70の中心線に一致して読出素子108を配置すると共に、読出素子108の両側に、トラックピッチTpに対し所定の異なるオフセットβ1,β2を加えた位置ずれ量を持って読出素子106と110を配置している。
【0143】
19(B)は図19(A)のヘッド22を磁気ディスク20のトラック62−12に中央の読出素子108を使用してシークして位置決めした状態でライトリードオフセット補正を行った状態であり、このため読出素子108はトラック62−12のライトセンタ78−12に位置している。
【0144】
このとき、インナ側の読出素子106は隣接するトラック62−13のライトセンタ78−3に位置している。一方、アウタ側の読出素子110は隣接するトラック62−11のライトセンタ80−1に位置している。
【0145】
このため、3つの読出素子106,108,110のうち測定信号の例えば信号振幅が最も大きいのはトラックセンタ80−1に位置したアウタ側の読出素子110となる。したがって、この場合にはアウタ側の読出素子110の間隔(T+β2)からトラックピッチTpを差し引いたオフセットβ2を、トラック62−12における追記センタオフセットとして検出することができる。
【0146】
図19に示した複数の読出素子を使用した追記センタオフセット測定処理は、図18のフローチャートと同じになる。また図17又は図19の実施形態にあっては、3つの読出ヘッドをトラック方向及びトラックを横切る方向に間隔をずらしながら配置した場合を例にとっているが、3以上の任意の複数の読出ヘッドを配置しても良い。
【0147】
また図17又は図19に示した3つの読出ヘッドを備えた実施形態のオフセット測定が終了した後の通常の再生処理としては、記録素子70と同じ位置に設けた中央の読出ヘッド102,108を選択して再生処理を行うことになる。
【0148】
なお上記の実施形態にあっては、ヨー角が最大となるトラックからヨー角0のトラックに向けて順番にデータを書き込む追記記録を例に取るものであったが、この連続記録以外に、ヨー角の大きいトラックから隣接するヨー角の小さくなるトラック方向に記録するランダム記録による追記記録についても、そのまま適用できる。
【0149】
また上記の実施形態は磁気ディスクを記録媒体としたハードディスクドライブの追記記録を例に取るものであったが、ディスク媒体に対するヘッドの位置決めの際にヨー角が生ずるロータリーアクチュエータを用いた記憶装置であれば、適宜の記憶装置をそのまま適用することができる。
【0150】
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。

Claims (8)

  1. 記録素子と読出素子を備えたヘッドをロータリーアクチュエータの先端に支持し、前記記録素子によりディスク媒体に情報を連続的に1回書込んだ後に再生する追記型記憶装置に於いて、
    記録済みトラックに隣接した空きトラックに書込む際に、前記記録済みトラックの空きトラックにはみ出した部分を上書きするように前記記録素子の書込み幅より狭いトラックピッチを設定し、前記トラックピッチに従って一方向に向けてディスク媒体に連続的に情報を記録する記録処理部と、
    目標トラックに前記読出素子を位置決めした状態で、前記記録素子と読出素子の位置ずれであるライトリードオフセットを、予め設定された記憶テーブルから読出して補正する第1オフセット補正部と、
    前記第1オフセット補正部によりライトリードオフセットを補正した前記読出素子のリードセンタと前記追記記録による有効トラック幅センタとの位置ずれである追記センタオフセットを補正する第2オフセット補正部と、
    前記ライトリードオフセット及び追記センタオフセットを補正した状態で前記読出素子により前記ディスク媒体の情報を再生する再生処理部と、
    を備えたことを特徴とする追記型記憶装置。
  2. 請求項1記載の追記型記憶装置に於いて、前記第2オフセット補正部は、目標トラック位置に対応した前記ロータリーアクチュエータのヨー角θ、前記記録素子のヘッド記録幅Tw、追記記録のトラックピッチTpに基づき、前記追記センタオフセットβを、
    Figure 0004595028
    として求めて補正することを特徴とする追記型記憶装置。
  3. 請求項1記載の追記型記憶装置に於いて、更に、前記追記センタオフセットをトラック位置毎に測定して前記記憶テーブルに設定するオフセット測定部を備えたことを特徴とする追記型記憶装置。
  4. 請求項3記載の追記型記憶装置に於いて、前記オフセット測定部は、
    前記ヘッドを目標トラックに位置決めして前記記録素子により測定情報をディスク媒体に記録する測定データ記録部と、
    前記ヘッドを、前記ヘッドの記録開始位置を含む内周側から外周側の所定の走査範囲で走査しながら、前記記憶媒体から測定情報を読み出す測定データ再生部と、
    前記測定データ再生部で得られた測定データ読取信号から前記所定の走査範囲における評価値の分布を求め、前記評価値の分布から前記追記センタオフセットを検出するオフセット検出部と、
    を備えたことを特徴とする追記型記憶装置。
  5. 請求項4記載の追記型記憶装置に於いて、前記オフセット検出部は、前記評価値として前記測定データ再生部により得られた読出信号の振幅を検出し、前記振幅の分布におけるピーク値から前記追記センタオフセットを検出することを特徴とする追記型記憶装置。
  6. 請求項4記載の追記型記憶装置に於いて、前記オフセット検出部は、前記評価値として前記測定データ再生部により得られた読取信号のエラーレートを検出し、前記エラーレートの分布におけるボトムピーク値から前記追記センタオフセットを検出することを特徴とする追記型記憶装置。
  7. 記録素子と読出素子を備えたヘッドをロータリーアクチュエータの先端に支持し、前記記録素子によりディスク媒体に情報を連続的に1回書込んだ後に再生する追記型記憶装置の制御回路に於いて、
    記録済みトラックに隣接した空きトラックに書込む際に、前記記録済みトラックの空きトラックにはみ出した部分を上書きするように前記記録素子の書込み幅より狭いトラックピッチを設定し、前記トラックピッチに従って一方向に向けてディスク媒体に連続的に情報を記録する記録処理部と、
    目標トラックに前記読出素子を位置決めした状態で、前記記録素子と読出素子の位置ずれであるライトリードオフセットを、予め測定して保存されている記憶テーブルから読出して補正する第1オフセット補正部と、
    前記第1オフセット補正部によりライトリードオフセットを補正した前記読出素子のリードセンタと前記追記記録による有効トラック幅センタとの位置ずれである追記センタオフセットを補正する第2オフセット補正部と、
    前記ライトリードオフセット及び追記センタオフセットを補正した状態で前記読出素子により前記ディスク媒体の情報を再生する再生処理部と、
    を備えたことを特徴とする追記型記憶装置の制御回路。
  8. 記録素子と読出素子を備えたヘッドをロータリーアクチュエータの先端に支持し、前記記録素子によりディスク媒体に情報を連続的に1回書込んだ後に再生する追記型記憶装置の制御方法に於いて、
    記録済みトラックに隣接した空きトラックに書込む際に、前記記録済みトラックの空きトラックにはみ出した部分を上書きするように前記記録素子の書込み幅より狭いトラックピッチを設定し、前記トラックピッチに従って一方向に向けてディスク媒体に連続的に情報を記録する記録処理と、
    目標トラックに前記読出素子を位置決めした状態で、前記記録素子と読出素子の位置ずれであるライトリードオフセットを、予め設定された記憶テーブルから読出して補正する第1オフセット補正処理と、
    前記第1オフセット補正部によりライトリードオフセットを補正した前記読出素子のリードセンタと前記追記記録による有効トラック幅センタとの位置ずれである追記センタオフセットを補正する第2オフセット補正処理と、
    前記ライトリードオフセット及び追記センタオフセットを補正した状態で前記読出素子により前記ディスク媒体の情報を再生する再生処理と、
    を備えたことを特徴とする追記型記憶装置の制御方法。
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