JP2004227443A - 盗難防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ショベルカー等の建設重機を使った現金支払機や金庫等の窃盗を効果的に防止する。
【解決手段】ATMやCD機等の現金支払機(1)又は金庫の内部に設置され、異常事態を検知する異常検知装置(2)と、収納されている現金(10)に塗料を付着させることが可能な着色装置(3)とを備え、異常検知装置(2)が大きな振動や音等の異常を検知した際に着色装置(3)が作動する。これにより、現金支払機(1)等の内部に収納されている現金を着色し、使用不可能にする。
【選択図】 図1
【解決手段】ATMやCD機等の現金支払機(1)又は金庫の内部に設置され、異常事態を検知する異常検知装置(2)と、収納されている現金(10)に塗料を付着させることが可能な着色装置(3)とを備え、異常検知装置(2)が大きな振動や音等の異常を検知した際に着色装置(3)が作動する。これにより、現金支払機(1)等の内部に収納されている現金を着色し、使用不可能にする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現金自動受払機(ATM),現金自動支払機(CD),現金自動貸付機機等の現金支払機や金庫を盗難から守るための盗難防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年では銀行や消費者金融等の自動化が進み、銀行,郵便局の現金自動預入支払機(ATM),現金自動支払機(CD)や信販会社の「現金自動貸付機」等の現金支払機が普及している。
【0003】
しかしながら、近年ではショベルカー等の建設重機(以下、単に「重機という」)によるATM襲撃・現金強奪事件が多発している。手口としては盗んだ重機を使い、深夜から未明に掛けて金融機関のATM等を襲撃し、筐体ごと現金を強奪するというものであり、事件の数は増加の一途をたどっている。そして、その多くの事件では検挙できていないと言う事実がある。
【0004】
そのような事件が起こる大きな理由は、工事現場などでの重機の管理体制が十分でないことがあげられる。又、重機のキーが一般車両のように車両ごとに異なるのではなく、同一メーカーの重機であれば同一のキーで動かすことが可能であるという事情にも起因している。更に、深夜の工事現場には重機と輸送用トラックが1セットで放置されていることもあり、トラックの始動さえ可能なら、重機でも容易に持ち出せてしまう。
【0005】
被害の多くは深夜から明け方に集中しており、工事現場から重機を盗み、トラックで現場まで運搬し、屋外に設置されたATMを持ち去ったり、無人店舗を建物ごと破壊して中のATMなどを持ち去るケースも有り、犯行時間も5分程度の短時間が多いと言われている。
【0006】
警察庁では重機メーカーに対して、車両ごとに異なるキー形式とすることやイモビライザーを導入する等して盗難防止対策の徹底を要請しているが、重機の盗難対策の導入は重機自体のコストにも関わるために重機メーカーからは反発がある。又、新型の重機は盗難防止対策を施されつつあるが、既に販売済みの多数の旧型重機を改修して盗難防止対策を施すことは事実上困難である。
【0007】
また、警察では建設業に関する団体に対して、現場での重機の管理を徹底するよう要請しているが、作業員のいなくなる深夜から未明にかけての間、現場での十分な管理は難しい。
【0008】
そのため、これらの対策や努力にも拘わらず事件の再発を防止することができていない。
【0009】
ATM等は、警察策定の「防犯基準」に基づき、非常ベル、防犯カメラ等が設置されているが、警報が作動して警察や警備会社が駆けつけるまでに時間がかかり、その間に犯行を終えて逃げられてしまう。
【0010】
又、ATM等の取り付けをより堅固な造りとすることも推奨されているが、重機による耐えるだけの取り付け強度とするのは難しく、仮にできたとしても設置のためのコストが大幅に増大してしまう。
【0011】
結局、現在のところ、ATM等への巡回を増やして警戒を強化することや、近隣住民への不審者発見時の警察への通報の協力依頼等をしているが、先述のように犯行は極めて短時間になされるため、巡回や通報では犯罪防止効果はあまり期待できない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は重機を使ったATMやCD機等の現金供給機や金庫等の窃盗を有効に防止することが可能な盗難防止装置を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の盗難防止装置は、現金支払機(1)又は金庫の内部に設置され、異常事態を検知する異常検知装置(2)と、該現金支払機(1)又は該金庫の内部に収納されている現金(10)に塗料を付着させることが可能な着色装置(3)とを備え、該異常検知装置(2)が異常を検知した際に該着色装置(3)が作動することを特徴とする。
【0014】
これによれば、現金支払機(1)等の中に設置された異常検知装置(2)が重機による窃盗行為を検知すると着色装置(3)が作動する。着色装置(3)は現金支払機(1)等に収納されている現金に塗料を付着させる。そのため、犯人が現金支払機(1)等を重機で運び出して盗んだとしても、現金支払機(1)等の内部に収納されている現金(10)を使用することができない。犯人が塗料の付着した現金(10)を使用すれば、窃盗された現金であることが直ぐにわかってしまい逮捕される。このような装置を設置して窃盗するメリットを失わせることにより、窃盗を行う意思を消失させて盗難を未然に防ぐことができる。
【0015】
請求項2記載の盗難防止装置は請求項1の装置において、前記の異常検知装置は振動を検知する振動センサ(2a)、又は接地スイッチ(2b)、又は衝撃音を検知する音響センサを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明において異常を検知する手段は特に限定されるものではなく、上記に例示するような振動センサ(2a)、接地スイッチ(2b)、音響センサ等を単独又は組み合わせて利用することができる。
【0017】
請求項3記載の盗難防止装置は請求項1又は請求項2の装置において、前記現金支払機(1)又は前記金庫の内部に収納された蓄電設備(4)から供給される電力により作動することを特徴とする。
【0018】
重機により現金支払機(1)等が壊された場合、異常を検知する前に電線が切れて外部からの給電が停止してしまうおそれがある。内部に電源としての電池,コンデンサのような蓄電設備(4)を備え、そこからの給電により作動可能とすれば、外部からの給電の有無に拘わらず異常を検知して作動することができる。又、地域的な停電があったような場合でも機能することができる。
【0019】
請求項4記載の盗難防止装置は請求項1〜請求項3の装置において、着色装置(3)は塗料を吹き付ける機能を有し、収納されている紙幣(10)の厚み方向から塗料を吹き付け可能であることを特徴とする。
【0020】
これによれば、紙幣(10)が重ねて収納されている場合でも、一方向(紙幣の厚み方向)から塗料を噴射することにより重ねられた紙幣(10)の端に塗料を付着させることができる。これにより殆ど全ての紙幣に効率よく塗料が付着することとなる。
【0021】
請求項5記載の盗難防止装置は請求項1〜請求項4の装置において、塗料は磁性を帯びた塗料又は粘性の高い塗料であることを特徴とする。
【0022】
現金に磁気を帯びた塗料を付着させることにより、現金に磁気を帯びさせることができる。自動販売機や自動両替機等の無人機で不審な磁気を帯びている現金は受け付けないようにしておくことで、盗まれた現金が無人機で使われるのを防止することができる。
【0023】
又、粘性の高い塗料を付着することにより現金、特に紙幣同士を接着させて使い難くさせることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
従来の盗難防止の方策は、現金支払機や金庫等が盗難されること自体を防止することに着目し、盗難に用いられるおそれのある重機の保管や、現金支払機等の周辺の警備を行っていた。
【0025】
それに対し本発明は考え方を変え、重機によって現金支払機が窃盗されること自体は直接阻止しようとはしない。本発明は仮に現金支払機等が窃盗されても内部に収納された現金を使えなくすることにより、犯人が逮捕される危険を冒してまで現金支払機を窃盗するメリットを無くし、窃盗の意思を消失させて犯罪を未然に防止せんとするものである。以下、本発明を好適な実施例を用いて説明する。
【0026】
[実施例1]
図1は本実施例の概要を示した図である。本実施例の盗難防止装置は現金支払機(1)又は大型金庫等の内部に設置される。図中、(2)は異常を検知する異常検知装置であり、(3)は現金支払機(1)内に収納されている現金(10)に塗料を付着させることが可能な着色装置である。
【0027】
窃盗を企てる物が重機で現金支払機(1)を運び去ろうとすると現金支払機(1)は重機により大きな力を加えられ、大きく振動する。異常検知装置(2)に備えられた振動センサ(2a)は大きな振動を検知し、これにより異常検知装置(2)が異常事態であるとこと検知する。
【0028】
但し、誤動作を防止するために軽微な振動、例えば日常的な小さな地震や周辺道路の振動等は異常事態であると検知しないように設定することが望ましい。家屋が倒壊するほどの大きな地震の際に、その震動を検知して作動することは問題なく、むしろ大きな地震直後の混乱時には盗難防止装置を作動させた方が安全である。
【0029】
尚、異常検知装置(2)の電源として外部から給電する場合、犯行の際に電線が切れて給電が停止してしまう。そのため、盗難防止装置を作動させるための電力を供給できなくなるおそれが有る。
【0030】
そのため、本実施例では現金支払機(1)内に蓄電装置(4)を備え、その蓄電装置(4)から盗難防止装置に電力を供給させるようにした。蓄電装置(4)としては電池やコンデンサが考えられる。電池の場合、自然放電などにより消耗しないようにリチウムイオン電池のような自然放電し難いタイプの電池を使うか、浮動充電等により常時充電された状態に管理された蓄電池を用いることが好ましい。
【0031】
異常検知装置(2)は異常事態を検知すると着色装置(3)に指示を送り、着色装置(3)を作動させる。この指示は電気的な信号でも良いし、機械的なものでも良い。
【0032】
指示を受けた着色装置(3)は現金支払機(1)の内部に収納されている現金(10)に塗料を付着させるが、本実施例では吹きつけにより塗料を付着させることにした。
【0033】
着色装置(3)は圧搾空気を収納した圧搾空気ボンベ(3a)と、塗料を収納した塗料カートリッジ(3b)を備え、作動する際には圧搾空気ボンベ(3a)内の圧搾空気の圧力により塗料カートリッジ(3b)の塗料を噴射する。
【0034】
尚、異常検知装置(2)から着色装置(3)への作動指示が機械的な場合は、機械的な動きにより圧搾空気ボンベ(3a)の口部が開口するような仕組みにしておけばよい。その意味で、着色装置(3)は必ずしも電気的な仕組みにより作動する装置である必要はない。
【0035】
又、塗料をカートリッジ式にしたのは、塗料の劣化に伴う交換や点検のしやすさ等を考慮したためであり、定期的に点検や交換をすることにより常に塗料を良好な状態に維持することができる。同様に圧搾空気ボンベ(3a)も点検や交換が容易なように着脱可能とした。
【0036】
本実施例においては、現金支払機(1)の内部収納されている紙幣(10)の厚み方向から塗料を吹き付けるようにした。このように紙幣の厚み方向から塗料を吹き付ければれ、紙幣(10)が重ねて収納されている場合でも、重ねられた紙幣(10)の端に塗料を付着させることができる。これにより殆ど全ての紙幣に効率よく塗料が付着することとなる。この場合、各紙幣の塗料が付着する面積を広くするために、紙幣に染み込みやすい塗料や毛細管現象で紙幣の間に入り込みやすい粘度の低い塗料を用いると効果が大きい。
【0037】
このように着色装置(3)により異常時には現金支払機(1)に収納されている現金が着色され、仮に窃盗されても現金を使用すれば犯行が発覚してしまうので犯人はその現金を使用することができない。つまり、窃盗した現金を使うという最終目的を達成することができなくなる。
【0038】
現金に付着させる塗料は洗浄しても容易に落ちないものが良く、例えば紙幣に染み込むような塗料や特殊な溶剤を使わなければ取れない塗料等を利用すると良い。又、塗料の色は問わないが蛍光色や原色のように目立つ色にすると効果が大きい。尚、本願において「塗料」という用語は着色剤としての意味で用いており、染料,顔料,インキなども含んだ概念として用いている。
【0039】
又、塗料として磁性を帯びた塗料を用いれば、塗料の付着により現金に磁気を帯びさせることができる。自動販売機や自動両替機等の無人機で不審な磁気を帯びている現金は受け付けないようにしておけば、盗まれた現金が無人機で使われる心配もない。そのため、犯人が盗んだ現金を使用することは益々困難となる。
【0040】
更に、塗料として粘性の高い塗料を用いることも考えられる。この場合、粘性の高い塗料が付着した現金,特に紙幣は互いに接着させてしまい、1枚ずつ剥がして使用することが困難となり、有人の窓口で怪しまれるだけでなく、自動販売機等でも使用することができなくなる。
【0041】
又、本発明の盗難防止機を備えていることを示す表示、例えばステッカーを現金支払機に貼り付けるなどすれば、「盗んでもお金を使えない」ということを、窃盗を考える者に知らせることができる。これにより犯人が窃盗することの目的、すなわち盗んだ現金を使うという最終目的を達成できないことを告知し、逮捕される危険を冒してまで窃盗しようという思いを萎えさせることができる。したがって、犯罪を未然に防止することができる。
【0042】
尚、異常検出時に銀行,警備保障会社,金庫の所有者等に異常を知らせる通信装置(5)を備え、異常が検知されたときに着色装置(3)の作動と共に通報ができるようにしても良い。
【0043】
本装置の作動により塗料で染まった紙幣は破損札として交換できるので、所有者の元に返ってきた紙幣、窃盗未遂に終わった紙幣、更には万一の誤動作により着色された紙幣も、交換する事により価値を失うことがない。銀行では破損札を交換するの際に正当な所有者であること、つまり犯人でないかを身元確認すればよい。必要なら警察の立ち会いで交換するようにしても良い。
【0044】
尚、本装置は貨幣を汚濁破損することを目的とする装置ではなく、あくまでも盗難を防止、抑制することを目的とする装置である。そのため装置の作動により結果として貨幣を汚濁破損したとしても、その責任は犯人側にある。
【0045】
[実施例2]
図2は本実施例の概要を示した図である。実施例1は異常検知装置(2)の異常を検出する手段として振動センサ(2a)を用いていた。本実施例では振動センサ(2a)の代わりに、現金支払機(1)の底部に接地スイッチ(2b)を設け、その設置スイッチ(2b)の作動により異常を検出するようにしている。
【0046】
地面などの設置面(50)に置かれた状態では接地スイッチ(2b)は、現金支払機(1)の自重により押し込まれた状態となっている。ところが、犯人が現金支払機(1)を持ち去ろうとして現金支払機(1)を設置面(50)から浮かすと、接地スイッチ(2b)に現金支払機(1)の自重がかからなくなり、接地スイッチ(2b)が作動する。
【0047】
すると異常検地装置(2)は実施例1において振動センサ(2a)が作動したのと同様の状態となり、着色装置(3)を作動させ、現金支払機(1)内の紙幣に塗料を付着させる。それ以外の構成や効果は実施例1と同様である。
【0048】
尚、異常検知手段は実施例1及び実施例2に示したものに限定されるものではなく、他の検知手段、例えば大きな衝撃音を検出する音響センサや、赤外線センサ、GPSを利用した移動検知センサ等を利用しても良い。もちろん、複数のセンサを組み合わせて備えるようにし、いずれかのセンサが作動した際に着色装置(3)を作動させるようにしても良い。
【0049】
[実施例3]
実施例1及び実施例2では塗料を吹き付けることにより現金に塗料を付着させたが、本実施例では塗料が入ったカプセルを現金の収納方向に向けて発射できるようにした。図3は本実施例の概要を示した図である。
【0050】
図中において、(13)は着色装置であり、発射装置(13a)により塗料入りカプセル(13b)を発射できるようになっている。
【0051】
発射装置(13a)はスプリングを備え、その力によりカプセルを強く発射させるようにした。しかしながら、発射手段はスプリングを用いたものに限らず、火薬,圧搾空気,液化ガス等を用いたものであっても良い。
【0052】
塗料入りカプセル(13b)としては、金融機関に備えられている防犯用カラーボールを流用しても良いし、専用に制作されたものでも良い。塗料の性質は実施例1と同様に洗浄しても落ちにくい塗料とする。
【0053】
塗料入りカプセル(13b)は発射時には破裂しないが、発射されて紙幣又はその周辺に衝突すると殻が砕けて中身の塗料が飛び散るようにした。そのため、塗料入りカプセル(13b)の殻は発射時に破裂せず、衝突時に破裂するような強度となるように設計する必要がある。
【0054】
発射する塗料入りカプセル(13b)の数は現金に十分に付着させる量が確保できるのなら1つでも複数でも良いが、本実施例では万一の発射失敗や不発を考慮すると共に確実に広い範囲に塗料を飛散させるために2組の発射装置(13a)を設けた。
【0055】
塗料入りカプセル(13b)が衝突することによって飛び散った塗料は周囲の紙幣(10)に付着する。塗料入りカプセル(13b)を強く衝突させることにより、塗料は広範囲に飛び散らすことができるため、塗料入りカプセル(13b)は必ずしも紙幣自体に衝突させる必要はなく、紙幣周辺に衝突させるようにしても良い。必要なら塗料が広く飛散するように、塗料入りカプセル(13b)が衝突する箇所の形状を工夫しても良い。
【0056】
その他の構成は実施例1と同様であり、同様の効果を得ることができる。
【0057】
尚、上記の各実施例において現金支払機と金庫の盗難防止について説明したが、現金を収納し、重機による窃盗の対象となり得る現金収納容器、例えば自動販売機や自動両替機等についても同様に用いることができる。
【0058】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の盗難防止装置を用いれば、仮に重機を使ってATMやCD機等の現金支払機や金庫等が窃盗されても、その中に収納されている現金に特殊な塗料が付着するため、犯人は犯罪の発覚を怖れて盗んだ現金を使用することができない。
【0059】
したがって、逮捕される危険を冒してまで現金支払機を窃盗するメリットを無くし、窃盗の意思を消失させて犯罪を未然に防止することができる。しかも、このような盗難防止装置が備えられていることを表示すれば、盗んでもメリットが無いことを周囲に明示することができ、犯行の予防に更なる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の概要を示した図。
【図2】実施例2の概要を示した図。
【図3】実施例3の概要を例示した図。
【符号の説明】
(1) 現金支払機(又は金庫等)
(2) 異常検知装置
(2a) 振動センサ
(2b) 設置スイッチ
(3) 着色装置
(3a) 圧搾空気ボンベ
(3b) 塗料カートリッジ
(4) 蓄電装置(電池)
(5) 通報装置
(10) 紙幣の束
(13) 実施例3の着色装置
(13a) 発射装置
(13b) 塗料入りカプセル
(50) 地面(現金支払機が設置された面)
【発明の属する技術分野】
本発明は、現金自動受払機(ATM),現金自動支払機(CD),現金自動貸付機機等の現金支払機や金庫を盗難から守るための盗難防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年では銀行や消費者金融等の自動化が進み、銀行,郵便局の現金自動預入支払機(ATM),現金自動支払機(CD)や信販会社の「現金自動貸付機」等の現金支払機が普及している。
【0003】
しかしながら、近年ではショベルカー等の建設重機(以下、単に「重機という」)によるATM襲撃・現金強奪事件が多発している。手口としては盗んだ重機を使い、深夜から未明に掛けて金融機関のATM等を襲撃し、筐体ごと現金を強奪するというものであり、事件の数は増加の一途をたどっている。そして、その多くの事件では検挙できていないと言う事実がある。
【0004】
そのような事件が起こる大きな理由は、工事現場などでの重機の管理体制が十分でないことがあげられる。又、重機のキーが一般車両のように車両ごとに異なるのではなく、同一メーカーの重機であれば同一のキーで動かすことが可能であるという事情にも起因している。更に、深夜の工事現場には重機と輸送用トラックが1セットで放置されていることもあり、トラックの始動さえ可能なら、重機でも容易に持ち出せてしまう。
【0005】
被害の多くは深夜から明け方に集中しており、工事現場から重機を盗み、トラックで現場まで運搬し、屋外に設置されたATMを持ち去ったり、無人店舗を建物ごと破壊して中のATMなどを持ち去るケースも有り、犯行時間も5分程度の短時間が多いと言われている。
【0006】
警察庁では重機メーカーに対して、車両ごとに異なるキー形式とすることやイモビライザーを導入する等して盗難防止対策の徹底を要請しているが、重機の盗難対策の導入は重機自体のコストにも関わるために重機メーカーからは反発がある。又、新型の重機は盗難防止対策を施されつつあるが、既に販売済みの多数の旧型重機を改修して盗難防止対策を施すことは事実上困難である。
【0007】
また、警察では建設業に関する団体に対して、現場での重機の管理を徹底するよう要請しているが、作業員のいなくなる深夜から未明にかけての間、現場での十分な管理は難しい。
【0008】
そのため、これらの対策や努力にも拘わらず事件の再発を防止することができていない。
【0009】
ATM等は、警察策定の「防犯基準」に基づき、非常ベル、防犯カメラ等が設置されているが、警報が作動して警察や警備会社が駆けつけるまでに時間がかかり、その間に犯行を終えて逃げられてしまう。
【0010】
又、ATM等の取り付けをより堅固な造りとすることも推奨されているが、重機による耐えるだけの取り付け強度とするのは難しく、仮にできたとしても設置のためのコストが大幅に増大してしまう。
【0011】
結局、現在のところ、ATM等への巡回を増やして警戒を強化することや、近隣住民への不審者発見時の警察への通報の協力依頼等をしているが、先述のように犯行は極めて短時間になされるため、巡回や通報では犯罪防止効果はあまり期待できない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は重機を使ったATMやCD機等の現金供給機や金庫等の窃盗を有効に防止することが可能な盗難防止装置を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の盗難防止装置は、現金支払機(1)又は金庫の内部に設置され、異常事態を検知する異常検知装置(2)と、該現金支払機(1)又は該金庫の内部に収納されている現金(10)に塗料を付着させることが可能な着色装置(3)とを備え、該異常検知装置(2)が異常を検知した際に該着色装置(3)が作動することを特徴とする。
【0014】
これによれば、現金支払機(1)等の中に設置された異常検知装置(2)が重機による窃盗行為を検知すると着色装置(3)が作動する。着色装置(3)は現金支払機(1)等に収納されている現金に塗料を付着させる。そのため、犯人が現金支払機(1)等を重機で運び出して盗んだとしても、現金支払機(1)等の内部に収納されている現金(10)を使用することができない。犯人が塗料の付着した現金(10)を使用すれば、窃盗された現金であることが直ぐにわかってしまい逮捕される。このような装置を設置して窃盗するメリットを失わせることにより、窃盗を行う意思を消失させて盗難を未然に防ぐことができる。
【0015】
請求項2記載の盗難防止装置は請求項1の装置において、前記の異常検知装置は振動を検知する振動センサ(2a)、又は接地スイッチ(2b)、又は衝撃音を検知する音響センサを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明において異常を検知する手段は特に限定されるものではなく、上記に例示するような振動センサ(2a)、接地スイッチ(2b)、音響センサ等を単独又は組み合わせて利用することができる。
【0017】
請求項3記載の盗難防止装置は請求項1又は請求項2の装置において、前記現金支払機(1)又は前記金庫の内部に収納された蓄電設備(4)から供給される電力により作動することを特徴とする。
【0018】
重機により現金支払機(1)等が壊された場合、異常を検知する前に電線が切れて外部からの給電が停止してしまうおそれがある。内部に電源としての電池,コンデンサのような蓄電設備(4)を備え、そこからの給電により作動可能とすれば、外部からの給電の有無に拘わらず異常を検知して作動することができる。又、地域的な停電があったような場合でも機能することができる。
【0019】
請求項4記載の盗難防止装置は請求項1〜請求項3の装置において、着色装置(3)は塗料を吹き付ける機能を有し、収納されている紙幣(10)の厚み方向から塗料を吹き付け可能であることを特徴とする。
【0020】
これによれば、紙幣(10)が重ねて収納されている場合でも、一方向(紙幣の厚み方向)から塗料を噴射することにより重ねられた紙幣(10)の端に塗料を付着させることができる。これにより殆ど全ての紙幣に効率よく塗料が付着することとなる。
【0021】
請求項5記載の盗難防止装置は請求項1〜請求項4の装置において、塗料は磁性を帯びた塗料又は粘性の高い塗料であることを特徴とする。
【0022】
現金に磁気を帯びた塗料を付着させることにより、現金に磁気を帯びさせることができる。自動販売機や自動両替機等の無人機で不審な磁気を帯びている現金は受け付けないようにしておくことで、盗まれた現金が無人機で使われるのを防止することができる。
【0023】
又、粘性の高い塗料を付着することにより現金、特に紙幣同士を接着させて使い難くさせることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
従来の盗難防止の方策は、現金支払機や金庫等が盗難されること自体を防止することに着目し、盗難に用いられるおそれのある重機の保管や、現金支払機等の周辺の警備を行っていた。
【0025】
それに対し本発明は考え方を変え、重機によって現金支払機が窃盗されること自体は直接阻止しようとはしない。本発明は仮に現金支払機等が窃盗されても内部に収納された現金を使えなくすることにより、犯人が逮捕される危険を冒してまで現金支払機を窃盗するメリットを無くし、窃盗の意思を消失させて犯罪を未然に防止せんとするものである。以下、本発明を好適な実施例を用いて説明する。
【0026】
[実施例1]
図1は本実施例の概要を示した図である。本実施例の盗難防止装置は現金支払機(1)又は大型金庫等の内部に設置される。図中、(2)は異常を検知する異常検知装置であり、(3)は現金支払機(1)内に収納されている現金(10)に塗料を付着させることが可能な着色装置である。
【0027】
窃盗を企てる物が重機で現金支払機(1)を運び去ろうとすると現金支払機(1)は重機により大きな力を加えられ、大きく振動する。異常検知装置(2)に備えられた振動センサ(2a)は大きな振動を検知し、これにより異常検知装置(2)が異常事態であるとこと検知する。
【0028】
但し、誤動作を防止するために軽微な振動、例えば日常的な小さな地震や周辺道路の振動等は異常事態であると検知しないように設定することが望ましい。家屋が倒壊するほどの大きな地震の際に、その震動を検知して作動することは問題なく、むしろ大きな地震直後の混乱時には盗難防止装置を作動させた方が安全である。
【0029】
尚、異常検知装置(2)の電源として外部から給電する場合、犯行の際に電線が切れて給電が停止してしまう。そのため、盗難防止装置を作動させるための電力を供給できなくなるおそれが有る。
【0030】
そのため、本実施例では現金支払機(1)内に蓄電装置(4)を備え、その蓄電装置(4)から盗難防止装置に電力を供給させるようにした。蓄電装置(4)としては電池やコンデンサが考えられる。電池の場合、自然放電などにより消耗しないようにリチウムイオン電池のような自然放電し難いタイプの電池を使うか、浮動充電等により常時充電された状態に管理された蓄電池を用いることが好ましい。
【0031】
異常検知装置(2)は異常事態を検知すると着色装置(3)に指示を送り、着色装置(3)を作動させる。この指示は電気的な信号でも良いし、機械的なものでも良い。
【0032】
指示を受けた着色装置(3)は現金支払機(1)の内部に収納されている現金(10)に塗料を付着させるが、本実施例では吹きつけにより塗料を付着させることにした。
【0033】
着色装置(3)は圧搾空気を収納した圧搾空気ボンベ(3a)と、塗料を収納した塗料カートリッジ(3b)を備え、作動する際には圧搾空気ボンベ(3a)内の圧搾空気の圧力により塗料カートリッジ(3b)の塗料を噴射する。
【0034】
尚、異常検知装置(2)から着色装置(3)への作動指示が機械的な場合は、機械的な動きにより圧搾空気ボンベ(3a)の口部が開口するような仕組みにしておけばよい。その意味で、着色装置(3)は必ずしも電気的な仕組みにより作動する装置である必要はない。
【0035】
又、塗料をカートリッジ式にしたのは、塗料の劣化に伴う交換や点検のしやすさ等を考慮したためであり、定期的に点検や交換をすることにより常に塗料を良好な状態に維持することができる。同様に圧搾空気ボンベ(3a)も点検や交換が容易なように着脱可能とした。
【0036】
本実施例においては、現金支払機(1)の内部収納されている紙幣(10)の厚み方向から塗料を吹き付けるようにした。このように紙幣の厚み方向から塗料を吹き付ければれ、紙幣(10)が重ねて収納されている場合でも、重ねられた紙幣(10)の端に塗料を付着させることができる。これにより殆ど全ての紙幣に効率よく塗料が付着することとなる。この場合、各紙幣の塗料が付着する面積を広くするために、紙幣に染み込みやすい塗料や毛細管現象で紙幣の間に入り込みやすい粘度の低い塗料を用いると効果が大きい。
【0037】
このように着色装置(3)により異常時には現金支払機(1)に収納されている現金が着色され、仮に窃盗されても現金を使用すれば犯行が発覚してしまうので犯人はその現金を使用することができない。つまり、窃盗した現金を使うという最終目的を達成することができなくなる。
【0038】
現金に付着させる塗料は洗浄しても容易に落ちないものが良く、例えば紙幣に染み込むような塗料や特殊な溶剤を使わなければ取れない塗料等を利用すると良い。又、塗料の色は問わないが蛍光色や原色のように目立つ色にすると効果が大きい。尚、本願において「塗料」という用語は着色剤としての意味で用いており、染料,顔料,インキなども含んだ概念として用いている。
【0039】
又、塗料として磁性を帯びた塗料を用いれば、塗料の付着により現金に磁気を帯びさせることができる。自動販売機や自動両替機等の無人機で不審な磁気を帯びている現金は受け付けないようにしておけば、盗まれた現金が無人機で使われる心配もない。そのため、犯人が盗んだ現金を使用することは益々困難となる。
【0040】
更に、塗料として粘性の高い塗料を用いることも考えられる。この場合、粘性の高い塗料が付着した現金,特に紙幣は互いに接着させてしまい、1枚ずつ剥がして使用することが困難となり、有人の窓口で怪しまれるだけでなく、自動販売機等でも使用することができなくなる。
【0041】
又、本発明の盗難防止機を備えていることを示す表示、例えばステッカーを現金支払機に貼り付けるなどすれば、「盗んでもお金を使えない」ということを、窃盗を考える者に知らせることができる。これにより犯人が窃盗することの目的、すなわち盗んだ現金を使うという最終目的を達成できないことを告知し、逮捕される危険を冒してまで窃盗しようという思いを萎えさせることができる。したがって、犯罪を未然に防止することができる。
【0042】
尚、異常検出時に銀行,警備保障会社,金庫の所有者等に異常を知らせる通信装置(5)を備え、異常が検知されたときに着色装置(3)の作動と共に通報ができるようにしても良い。
【0043】
本装置の作動により塗料で染まった紙幣は破損札として交換できるので、所有者の元に返ってきた紙幣、窃盗未遂に終わった紙幣、更には万一の誤動作により着色された紙幣も、交換する事により価値を失うことがない。銀行では破損札を交換するの際に正当な所有者であること、つまり犯人でないかを身元確認すればよい。必要なら警察の立ち会いで交換するようにしても良い。
【0044】
尚、本装置は貨幣を汚濁破損することを目的とする装置ではなく、あくまでも盗難を防止、抑制することを目的とする装置である。そのため装置の作動により結果として貨幣を汚濁破損したとしても、その責任は犯人側にある。
【0045】
[実施例2]
図2は本実施例の概要を示した図である。実施例1は異常検知装置(2)の異常を検出する手段として振動センサ(2a)を用いていた。本実施例では振動センサ(2a)の代わりに、現金支払機(1)の底部に接地スイッチ(2b)を設け、その設置スイッチ(2b)の作動により異常を検出するようにしている。
【0046】
地面などの設置面(50)に置かれた状態では接地スイッチ(2b)は、現金支払機(1)の自重により押し込まれた状態となっている。ところが、犯人が現金支払機(1)を持ち去ろうとして現金支払機(1)を設置面(50)から浮かすと、接地スイッチ(2b)に現金支払機(1)の自重がかからなくなり、接地スイッチ(2b)が作動する。
【0047】
すると異常検地装置(2)は実施例1において振動センサ(2a)が作動したのと同様の状態となり、着色装置(3)を作動させ、現金支払機(1)内の紙幣に塗料を付着させる。それ以外の構成や効果は実施例1と同様である。
【0048】
尚、異常検知手段は実施例1及び実施例2に示したものに限定されるものではなく、他の検知手段、例えば大きな衝撃音を検出する音響センサや、赤外線センサ、GPSを利用した移動検知センサ等を利用しても良い。もちろん、複数のセンサを組み合わせて備えるようにし、いずれかのセンサが作動した際に着色装置(3)を作動させるようにしても良い。
【0049】
[実施例3]
実施例1及び実施例2では塗料を吹き付けることにより現金に塗料を付着させたが、本実施例では塗料が入ったカプセルを現金の収納方向に向けて発射できるようにした。図3は本実施例の概要を示した図である。
【0050】
図中において、(13)は着色装置であり、発射装置(13a)により塗料入りカプセル(13b)を発射できるようになっている。
【0051】
発射装置(13a)はスプリングを備え、その力によりカプセルを強く発射させるようにした。しかしながら、発射手段はスプリングを用いたものに限らず、火薬,圧搾空気,液化ガス等を用いたものであっても良い。
【0052】
塗料入りカプセル(13b)としては、金融機関に備えられている防犯用カラーボールを流用しても良いし、専用に制作されたものでも良い。塗料の性質は実施例1と同様に洗浄しても落ちにくい塗料とする。
【0053】
塗料入りカプセル(13b)は発射時には破裂しないが、発射されて紙幣又はその周辺に衝突すると殻が砕けて中身の塗料が飛び散るようにした。そのため、塗料入りカプセル(13b)の殻は発射時に破裂せず、衝突時に破裂するような強度となるように設計する必要がある。
【0054】
発射する塗料入りカプセル(13b)の数は現金に十分に付着させる量が確保できるのなら1つでも複数でも良いが、本実施例では万一の発射失敗や不発を考慮すると共に確実に広い範囲に塗料を飛散させるために2組の発射装置(13a)を設けた。
【0055】
塗料入りカプセル(13b)が衝突することによって飛び散った塗料は周囲の紙幣(10)に付着する。塗料入りカプセル(13b)を強く衝突させることにより、塗料は広範囲に飛び散らすことができるため、塗料入りカプセル(13b)は必ずしも紙幣自体に衝突させる必要はなく、紙幣周辺に衝突させるようにしても良い。必要なら塗料が広く飛散するように、塗料入りカプセル(13b)が衝突する箇所の形状を工夫しても良い。
【0056】
その他の構成は実施例1と同様であり、同様の効果を得ることができる。
【0057】
尚、上記の各実施例において現金支払機と金庫の盗難防止について説明したが、現金を収納し、重機による窃盗の対象となり得る現金収納容器、例えば自動販売機や自動両替機等についても同様に用いることができる。
【0058】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の盗難防止装置を用いれば、仮に重機を使ってATMやCD機等の現金支払機や金庫等が窃盗されても、その中に収納されている現金に特殊な塗料が付着するため、犯人は犯罪の発覚を怖れて盗んだ現金を使用することができない。
【0059】
したがって、逮捕される危険を冒してまで現金支払機を窃盗するメリットを無くし、窃盗の意思を消失させて犯罪を未然に防止することができる。しかも、このような盗難防止装置が備えられていることを表示すれば、盗んでもメリットが無いことを周囲に明示することができ、犯行の予防に更なる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の概要を示した図。
【図2】実施例2の概要を示した図。
【図3】実施例3の概要を例示した図。
【符号の説明】
(1) 現金支払機(又は金庫等)
(2) 異常検知装置
(2a) 振動センサ
(2b) 設置スイッチ
(3) 着色装置
(3a) 圧搾空気ボンベ
(3b) 塗料カートリッジ
(4) 蓄電装置(電池)
(5) 通報装置
(10) 紙幣の束
(13) 実施例3の着色装置
(13a) 発射装置
(13b) 塗料入りカプセル
(50) 地面(現金支払機が設置された面)
Claims (5)
- 現金支払機又は金庫の内部に設置される盗難防止装置であって、
異常事態を検知する異常検知装置と、該現金支払機又は該金庫の内部に収納されている現金に塗料を付着させることが可能な着色装置とを備え、
該異常検知装置が異常を検知した際に該着色装置が作動する
ことを特徴とする盗難防止装置。 - 前記の異常検知装置は振動を検知する振動センサ、又は接地スイッチ、又は衝撃音を検知する音響センサを備えることを特徴とする請求項1記載の盗難防止装置。
- 前記現金支払機又は前記金庫の内部に収納された蓄電設備から供給される電力により作動することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の盗難防止装置。
- 着色装置は塗料を吹き付ける機能を有し、収納されている紙幣の厚み方向から塗料を吹き付け可能であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載の盗難防止装置。
- 塗料は磁性を帯びた塗料又は粘性の高い塗料であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの請求項に記載の盗難防止装置。
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