JP2004226497A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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重明 今井
Seizo Suzuki
清三 鈴木
Naoki Miyatake
直樹 宮武
Kyogo Takahashi
恭吾 高橋
Takayoshi Sato
敬悦 佐藤
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Abstract

【課題】コンパクトで低コストに実現でき、色ずれ及び色相の変化を抑制できる光走査装置、およびこの光走査装置を用いる画像形成装置を実現する。
【解決手段】複数のレーザ光源1Y〜1Kから射出した各光ビームを、偏向手段4と結像手段5、6Y〜6Kとを介してそれぞれ異なる像担持体7Y〜7K上に導き、光走査を行う光走査装置であって、複数のレーザ光源から射出した各光ビームを、共通の偏向手段4を用いて同一の向きに走査するように構成され、結像手段が複数の走査結像レンズ5、6Y〜6Kで構成され、且つ、複数の走査結像レンズのうち少なくとも1つが、同一の偏向手段4により偏向される全光ビームに共用される共用レンズ5であり、この共用レンズが同一光学特性の積重レンズ5A、5Bを複数枚、副走査方向に積み重ねた構成である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光走査装置及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のレーザ光源から射出した各光ビームを偏向手段で偏向し、偏向された各光ビームを対応する走査結像レンズにより、それぞれ異なる像担持体上に導光し、上記各像担持体を光走査して像担持体ごとに静電潜像を形成し、これら静電潜像を互いに異なる色のトナー画像として可視化し、これら互いに色の異なるトナー画像を同一のシート状記録媒体上で重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置が知られている。
【0003】
カラー画像を形成するには通常、イエロー、マゼンタ、シアンの3色もしくはこれらに黒を加えた4色のトナー画像を形成する必要がある。このため、像担持体も3もしくは4体必要となり、それに応じて、光走査光学系も3組もしくは4組が必要となる。
【0004】
このため、これら3組もしくは4組の光走査光学系を構成する光学素子数が多数となり、コスト上昇や装置の大型化を招来し易いという問題がある。
このような問題を有効に軽減できる光走査装置として、各像担持体を光走査する各光ビームを「回転軸を共通化したポリゴンミラー」により偏向させ、且つ、偏向された光ビームが最初に入射する走査結像レンズを「全光ビームに共通化」し、共通化された走査結像レンズが「副走査方向にパワーを持たない」ようにしたものが提案されている(特許文献1、2)。
【0005】
このようにポリゴンミラーや走査結像レンズを全光ビームに共通化することにより、ポリゴンミラーや走査結像レンズの個数が減り、光走査装置をコンパクト化でき、かつ、低コスト化できる。
【0006】
特許文献1、2記載の光走査装置の有用性はコンパクト化や低コスト化に留まらない。近来、走査特性の向上を目して光走査光学系の光学素子に「非球面に代表される特殊な面」の採用が一般化しており、このような特殊な面を容易に形成でき、なおかつコストも安価な「樹脂製の光学素子」が多用されている。
【0007】
樹脂製の光学素子は「温度変化による形状変化」が大きく、形状変化に伴い光学特性も大きく変化する。ポリゴンミラーにより偏向された光ビームが「最初に入射する走査結像レンズ」は、ポリゴンミラーに近く、ポリゴンミラーが動作により発熱すると、その影響により温度上昇し易い。
【0008】
ポリゴンミラーは回転により光学箱内に複雑な気流を生じるため、ポリゴンミラーから周囲への伝熱は一様でない。偏向される光ビームが最初に入射する走査結像レンズが「光ビームごとに別個」であると、上記伝熱の不均一のため、走査結像レンズの温度変化も別個となり、光学特性は走査結像レンズごとに異なるものとなる。すると、各像担持体を光走査する光ビームに対する光学作用に差異が生じ、像担持体ごとの「走査長さや等速性」が異なるものになる。
【0009】
従って、異なる像担持体に形成された静電潜像をイエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナーで可視化して同一のシート状記録媒体上で重ね合わせると、得られるカラー画像に所謂「色ずれ」や「色相の変化」が生じる。
【0010】
しかるに、上記の如く「ポリゴンミラーにより偏向される全光ビームが最初に入射する走査結像レンズが、全光ビームに共通化されている」と、この走査結像レンズを樹脂レンズとした場合に、ポリゴンミラーの熱の影響で光学特性が変化しても、光学特性の変化が全光ビームに共通化されるので、像担持体ごとの走査長さや等速性の差異は有効に軽減され、上記色ずれや色相の変化も有効に軽減される。
【0011】
また、全光ビームに共通化された走査結像レンズは「副走査方向にパワーを持たない」ため、走査結像レンズの光学特性の変化は、副走査方向の特性に影響を及ぼさない。
【0012】
しかし、特許文献1、2に記載された光走査装置では「ポリゴンミラーにより偏向された全光ビームに共通化された走査結像レンズ」が、全光ビームに共通であるため「副走査方向に高い厚肉レンズ」となっている。このような厚肉のレンズをガラスで形成しようとすると、材料や加工のコストが嵩み易い。
【0013】
また、このような厚肉のレンズを樹脂で成型する場合には、レンズ内部に歪みが発生し易く、レンズ内部に生じた歪みは、光スポットの「スポット径の不均一・像高による変動等」を惹起する。さらに、冷却工程中「金型内の樹脂圧力や樹脂温度を均一に保つ」のが難しくなり、「ヒケ」等の変形の発生により、所望の形状精度が得られず、副走査方向高さ(肉厚)の違いによって主走査方向の面形状が設計上の形状から外れ、各光ビーム間の結像性能に差異を生じて前述の「色ずれや色相変化」が生じる虞もある。また、副走査方向に高い肉厚の樹脂レンズは成型に長時間を要し、製造効率が低いためコストアップに繋がる。
【0014】
なお、走査結像レンズを「積重レンズを重ねた構成」とすることは、特許文献3に記載がある。
【0015】
【特許文献1】
特開平2−250020号公報
【特許文献2】
特開平7− 43627号公報
【特許文献3】
特開2000−75230号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、コンパクトで低コストに実現でき、色ずれや色相の変化を抑制できる光走査装置の実現を課題とする。この発明はまた、この光走査装置を用いる画像形成装置の実現を課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明の光走査装置は「複数のレーザ光源から射出した各光ビームを、偏向手段と結像手段とを介してそれぞれ異なる像担持体上に導き、光走査を行う光走査装置」であって、以下の点を特徴とする(請求項1)。
【0018】
即ち、複数のレーザ光源から射出した各光ビームが、共通の偏向手段を用いて複数の像担持体を同一の向きに光走査するように構成される。
「結像手段」が複数の走査結像レンズで構成され、且つ、複数の走査結像レンズのうち少なくとも1つが、同一の偏向手段により偏向される全光ビームに共用される共用レンズであり、この共用レンズが「同一光学特性の積重レンズを複数枚、副走査方向に積み重ねた構成」である。
【0019】
即ち「積重レンズ」は、積み重ねにより共用レンズを構成する個々のレンズである。
【0020】
請求項1記載の光走査装置における「走査結像レンズのうちの共用レンズ」は副走査方向に実質的にパワーを持たない構成であることができる(請求項2)。
また、請求項1または2に記載の光走査装置において「走査結像レンズのうちの共用レンズを構成する、同一光学特性の積重レンズ」は、その副走査方向の厚さ:Hが、条件:
(1) 5mm<H<12mm
を満足することが好ましい(請求項3)。
【0021】
請求項1〜3の任意の1に記載の光走査装置における「走査結像レンズのうちの共用レンズ」は、2枚の積重レンズを副走査方向に積み重ねてなり、各積重レンズを透過する複数光ビームのうち、副走査方向の両端部を通る光ビームの走査軌跡により挟まれる領域が、各積重レンズにおける副走査方向の中心に対して副走査方向にシフトしている構成とすることができる(請求項4)。
【0022】
上記請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装置における「走査結像レンズのうちの共用レンズを構成する各積重レンズ」は、互いに重ね合わせられる面内に、積重レンズ相互の相対的位置を決める相対的位置決め手段を有することができる(請求項5)。この場合「相対的位置決め手段」は、各積重レンズにおける主走査方向の両端部に設けることが好ましい(請求項6)。
【0023】
請求項1〜5の任意の1に記載の光走査装置における「走査結像レンズのうちの共用レンズを構成する各積重レンズ」は、重ね合わせられる面の中心付近の1箇所を接着されていることができる(請求項7)。この場合において、積重レンズ相互の接着位置は「これら積重レンズを重ね合わせる面に形成された凹部」であることができる(請求項8)。
【0024】
請求項1〜8の任意の1に記載の光走査装置は「シングルビーム走査方式」のものとして構成することができることは勿論であるが、各像担持体を光走査する光ビームを複数とし「マルチビーム走査方式」で光走査する構成とすることもできる(請求項9)。
【0025】
上記請求項1〜9の任意の1に記載の光走査装置において用いられる「共用レンズ」はガラスレンズとして構成することもできるが、「樹脂レンズ」として構成することができる(請求項10)。
【0026】
この発明の画像形成装置は「複数のレーザ光源から射出した各光ビームを、偏向手段と結像手段とを介してそれぞれ異なる像担持体上に導き、光走査を行って各像担持体に静電潜像を形成し、これら静電潜像を異なる色のトナーで可視化し、得られる各色トナー画像を同一のシート状記録媒体へ重ね合せて転写して画像形成を行う画像形成装置」であって、異なる像担持体を光走査する光走査装置として、請求項1〜10の任意の1に記載のものを用いることを特徴とする(請求項11)。
【0027】
「シート状記録媒体」は最終的に画像を担持するシート状の媒体であって、転写紙やOHPシート(オーバ・ヘッド・プロジェクタ用のプラスチックシート)等である。
【0028】
請求項11記載の画像形成装置は、カラー画像や複数色画像を形成するデジタル複写装置や光プリンタ、光プロッタ、ファクシミリ装置等として実施できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1および図2はこの発明の光走査装置を、4ドラムのタンデム式カラー画像形成装置に適用した実施の1形態を説明するための図である。
【0030】
図1(a)は、光走査装置の光学配置を副走査方向から見た状態を示し、同図(b)は、主走査方向から見た状態を示す。図示の簡略化のため、偏向手段から被走査面に至る光路を直線的に展開して示している。
【0031】
以下の説明において、符号もしくは符号の一部として付せられたY、M、C、Kは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色に関連することを示す。
【0032】
図1(a)において、レーザ光源1Y〜1Kは「半導体レーザ」であって、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の「各色トナーで可視化されるべき静電潜像」を書込むための光ビームを放射する。符号2Y〜2Kは「カップリングレンズ」、符号3Y〜3Kは「シリンドリカルレンズ」、符号「MY〜MC」はミラーを示す。
【0033】
レーザ光源1Yから放射された光ビームはカップリングレンズ2Yにより平行光束化され、図示されないアパーチュアによりビーム整形された後、シリンドリカルレンズ3Yにより副走査方向(図面に直交する方向)にのみ集束され、ミラーMYにより反射されて「偏向手段」としてのポリゴンミラー4の偏向反射面位置に「主走査方向に長い線像」として結像する。
【0034】
同様に、レーザ光源1M(1C)から放射された光ビームはカップリングレンズ2M(2C)により平行光束化され、図示されないアパーチュアによりビーム整形された後、シリンドリカルレンズ3M(3C)により副走査方向(図面に直交する方向)にのみ集束され、ミラーMM(MC)により反射されてポリゴンミラー4の偏向反射面位置に、主走査方向に長い線像として結像する。
【0035】
レーザ光源1Kから放射された光ビームはカップリングレンズ2Kにより平行光束化され、図示されないアパーチュアによりビーム整形された後、シリンドリカルレンズ3Kにより副走査方向(図面に直交する方向)にのみ集束され、ポリゴンミラー4の偏向反射面位置に、主走査方向に長い線像として結像する。
【0036】
レーザ光源1Y〜1Kからポリゴンミラー4に入射する各光ビームの光路は光路長が互いに等しく、ミラーMYとポリゴンミラー4との間では、副走査方向に重なり合っており、この部分において各光路は互いに平行で、各光路間は等間隔である。
【0037】
従って、各光源からの光ビームは、ポリゴンミラー4の偏向反射面位置において、互いに副走査方向に分離した(副走査方向から見て互いに重なり合う)線像として結像する。
【0038】
上記の如く、レーザ光源1Y〜1Kから放射された光ビームは、副走査方向に互いに平行且つ等間隔にポリゴンミラー4に入射するが、隣接する光ビームの主光線間の間隔:Lは5mmに設定されている。
【0039】
ポリゴンミラー4は、偏向反射面を6面有し、図1においては「各偏向反射面が回転軸方向に単一の反射面となっている」ように描かれているが、実際には、偏向反射面として用いられない光ビーム間部分に「ポリゴンミラー4の内接円より若干小径となる」ように溝を形成し、風損を低減している。換言すれば、ポリゴンミラー4は「丈の短い6面柱が上記溝を介して4層に重ねられた形態」であり、各層における偏向反射面の回転軸方向の厚さを略2mmとしている。
【0040】
レーザ光源側からの4本の光ビームは、ポリゴンミラー4の等速回転に伴い、同時に等角速度的に偏向される。偏向される各光ビームは、副走査方向から見ると互いに重なり合い、主走査方向から見ると、図1(b)に示すように、互いに平行である。
【0041】
偏向する4本の光ビームは、走査結像レンズ5と走査結像レンズ6Y〜6Kによりそれぞれ被走査面7Y〜7Kに導光され、これら被走査面7Y〜7K上に夫々光スポットとして集光し被走査面の光走査を行う。
【0042】
図1(a)、(b)に示すように、走査結像レンズ5と6Y〜6Kとは「結像手段」を構成している。
走査結像レンズ5と走査結像レンズ6Yとは、被走査面7Yを光走査する光スポットを形成する「走査結像光学系」を構成する。同様に、走査結像レンズ5と走査結像レンズ6Mとは、被走査面7Mを光走査する光スポットを形成する「走査結像光学系」を、走査結像レンズ5と走査結像レンズ6Cとは、被走査面7Cを光走査する光スポットを形成する「走査結像光学系」を構成し、走査結像レンズ5と走査結像レンズ6Kとは、被走査面7Kを光走査する光スポットを形成する「走査結像光学系」を構成する。
【0043】
即ち「結像手段」は上記4組の走査結像光学系で構成され、詳しくは、5枚の走査結像レンズ5、6Y〜6Kで構成されている。
【0044】
結像手段を構成する複数枚のレンズ5、6Y〜6Kのうち、走査結像レンズ5は「ポリゴンミラー4により偏向される全光ビーム(上記4本の光ビーム)」に共用された「共用レンズ」である。
以下、走査結像レンズ5を共用レンズ5と呼ぶ。
【0045】
図1(b)に示すように、共用レンズ5は、2枚のレンズ5A、5Bを副走査方向に積み重ねた構成となっている。レンズ5A、5Bは「積重レンズ」で互いに同一光学特性を持つ。積重レンズ5A、5Bは主走査方向にのみ正のパワーを持ち、副走査方向にはパワーを持たない。積重レンズ5A、5Bのレンズ面は、主走査方向に平行な断面内において「非円弧形状」を有し、各光ビームが被走査面7Y〜7K上に形成する光スポットの光走査の等速性(fθ特性)を実現するように上記非円弧形状が設定されている。
【0046】
勿論、各レーザ光源1Y〜1Kからの光ビームを、被走査面7Y〜7Kに光スポットとして結像させる各光学系は、設計上互いに「光学的に等価」である。
被走査面7Y〜7Kは実態的には「像担持体」である。
即ち、図1に示す光走査装置は、複数のレーザ光源1Y〜1Kから射出した各光ビームを、偏向手段4と結像手段5、6Y〜6Kとを介してそれぞれ異なる像担持体7Y〜7K上に導き、光走査を行う光走査装置であって、複数のレーザ光源1Y〜1Kから射出した各光ビームを、共通の偏向手段4を用いて同一の向き(図1(a)において、上から下へ向かう向き)に光走査するように構成され、結像手段が複数の走査結像レンズ5、6Y〜6Kで構成され、且つ、複数の走査結像レンズのうち少なくとも1つが「同一の偏向手段4により偏向される全光ビーム」に共用される共用レンズ5であり、この共用レンズ5が、同一光学特性の積重レンズ5A、5Bを副走査方向に積み重ねた構成である(請求項1)。また、走査結像レンズのうちの共用レンズ5が、副走査方向に実質的にパワーを持たない(請求項2)。
【0047】
図2は、図1に示した光学系における「ポリゴンミラー4以後の実際の光路状態」を、主走査方向から見た状態を示している。符号7Y〜7Kは、図1に示した被走査面の実態をなす像担持体(光導電性の感光体)を示している。
【0048】
即ち、像担持体7Yを光走査する光ビームは、ポリゴンミラー4により偏向されると共用レンズ5を透過し、折り返しミラーmYにより光路を折り返されて走査結像レンズ6Yを介して像担持体7Y上に光スポットとして集光する。
【0049】
同様に、像担持体7M(7C、7K)を光走査する光ビームは、ポリゴンミラー4により偏向されると共用レンズ5を透過し、折り返しミラーmM1、mM2(mC1、mC2、mK1、mK2)により光路を折り返され、走査結像レンズ6M(6C、6K)と共用レンズ5の作用により像担持体7M(7C、7K)上に光スポットとして集光する。
【0050】
このようにして、像担持体7Y〜7Kには、それぞれ対応する光ビームが光スポットとして集光し、これら光スポットにより光走査がなされ、像担持体7Yには「イエロートナーにより可視化されるべき静電潜像」が形成され、像担持体7M、7C、7Kにはそれぞれ「マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーにより可視化されるべき静電潜像」が形成される。
【0051】
これらの静電潜像は、夫々対応する色のトナーにより可視化され、後述するように同一のシート状記録媒体上に転写されて相互に重ね合わせられ、カラー画像を構成する。そして、このカラー画像がシート状記録媒体に定着される。
【0052】
付言すると、上に説明した実施の形態においては、各レーザ光源からの光ビームをカップリングレンズにより平行光束化したが、カップリングレンズ透過後の光ビームを「弱い収束光束あるいは弱い発散光束」とするように光走査光学系を構成することもできる。
【0053】
上記の如く、共用レンズ5を構成する積重レンズ5A、5Bは「副走査方向にパワーを持たない」ので、ポリゴンミラー4側から入射する偏向光ビームが副走査方向にずれた場合にも等速性や副走査方向の光学特性に影響せず、主走査方向の結像性能の劣化も抑制できる。
【0054】
また、上に説明した実施の形態では、結像手段を構成する全走査結像レンズ5、6Y〜6Kを樹脂レンズとして低コスト化を図っている。樹脂レンズとして形成された共用レンズ5(積重レンズ5A、5B)は、ポリゴンミラー4の熱の影響を受けて温度上昇し、形状変形(膨張)等により光学特性が変化するが、共用レンズ5は偏向される全光ビームに共用されているので、異なる像担持体に向かう光ビーム間の結像性能の変動が共通化されるため、各像担持体上における光学特性の差異が有効に軽減されるの、前述の「色ずれ、色相の変化」を有効に抑制・軽減できる(請求項10)。
【0055】
また、共用レンズ5は「副走査方向にパワーを持たない」ので、共用レンズ5が、β回転(主走査方向を軸とした回転)、γ回転(光軸回りの回転)しても、結像性能の劣化が少なく、取付誤差に起因する結像性能の劣化を軽減でき、光学系の組み付けが容易である。
【0056】
共用レンズ5の主走査方向の面形状を非円弧形状にするとともに、他の走査結像レンズ6Y〜6Kの面形状を主走査方向に非円弧形状とし、且つ「副走査断面(主走査方向に直交する仮想的な平断面)内の曲率中心を主走査方向に連ねた曲率中心線が、主走査断面(光軸を含み、主走査方向に平行な平断面)内において、前記主走査方向の非円弧形状とは異なる曲線となる」ように、副走査断面内の曲率半径を主走査方向に変化させた面を用いることで、主走査方向、副走査方向共に像面湾曲を良好に補正することが可能である。
【0057】
偏向手段としてのポリゴンミラー4は「モーター部・基盤による発熱」が大きいが、基盤を光学箱外に出すなどして光学箱内の温度変動を低減できる。
【0058】
上の実施の形態では、共通の偏向手段であるポリゴンミラー4により4本の光ビームが偏向され、これら4本の光ビームは、副走査方向に隣接する光路間:L=5mmとなっているので、共用レンズ5の「副走査方向の高さ」は、少なくとも17mm程度必要となる。
【0059】
このような「副走査方向高さが高いレンズ」を樹脂成型で形成する場合、成形の際にレンズ内部に歪みが発生し易く、歪みが発生したレンズはスポット径等の光学性能の劣化を生じる。副走査方向高さが高いレンズはまた、冷却工程において金型内の樹脂圧力や樹脂温度を均一に保つのが難しく、所望の形状精度を確保するのが難しく、副走査方向高さの違いによって主走査方向の面形状が異なる問題が生ずる虞れもある。
【0060】
副走査方向の高さの違いにより主走査方向の面形状が異なると、各色光ビーム間の結像性能が異なり、色ずれや色相変化を招来する。また、副走査方向高さが高いレンズは成型時間が長くなるためコストアップにつながる。
【0061】
上記実施の形態では、共用レンズ5を2枚の積重レンズ5A、5Bの積み重ねにより構成しているので、積重レンズ5A、5Bの副走査方向高さは半減でき、成形の際に生じるレンズ内部の歪みや、副走査方向高さの違いによる主走査方向の面形状の相異を低減でき、高性能な光走査が可能となり、成型時間を短縮できるため低コストでの製造が可能である。
【0062】
積重レンズ5A、5Bの「副走査方向高さ」が12mm以上に高くなると、これらを樹脂で成型した場合には成型時間が長くなり、上に説明したレンズ内部の歪み等による光学性能劣化の問題が生じ、共用レンズを積重レンズに分けて構成するメリットを活かせない。従って、積重レンズ5A、5Bの副走査方向高さが12mm以上となるような場合には、積み重ねる積重レンズの数を増やして、積重レンズ1枚あたりの副走査方向高さを12mmより小さくするのがよい。
【0063】
逆に、共用レンズ5を構成する積重レンズ5A、5Bの副走査方向厚さが5mm以下に薄くなると、レンズに「反り」が発生し結像性能が劣化する虞がある。
【0064】
このような理由で、走査結像レンズのうちの共用レンズを構成する「同一光学特性の積重レンズ」の副走査方向の厚さ:Hは、条件:
(1) 5mm<H<12mm
を満足することが好ましい(請求項3)。
【0065】
このように、積重レンズ1枚当たりの「副走査方向高さ」を5mmより厚く、12mmよりも薄くすることで、レンズ内部に歪みがなく良好な光学性能を有し「副走査方向高さにより主走査方向の面形状が変化しない高精度な面形状」を有する積重レンズ、従って共用レンズを低コストで実現できる。
【0066】
以下、図1、図2に示した実施の形態に即して、請求項4以下の各発明を説明する。
樹脂レンズを成形する方法は従来から各種の方法が実施されているが、所望の形状精度のレンズ面を形成できる成形方法として「低圧・低充填で成型を行って、非転写面(レンズのコバ面)にヒケを誘導し、内部歪みを低減しながら転写面(レンズ面)の形状精度を確保する方法」が知られている(特開平11−28745号公報)。
この公知の成形方法を用いて積重レンズ5A、5Bを形成する場合には、次のような問題がある。積重レンズ5Aの場合を図3(a)に示すと、副走査方向の一方のコバ面に「ヒケを誘導」した場合、積重レンズ5Aを透過する2本の偏向光ビームLBY(像担持体7Yを光走査する光ビーム)の走査軌跡(光ビームLBYが偏向に伴って積重レンズ5A内を通過する軌跡)が「誘導されたヒケ部HK」を通る場合があり、このような場合には、ヒケ部HKの部分を通る光ビームLBYに対する結像性能の低下が生じることは明らかである。
【0067】
このような状況を回避する方法の1つは、積重レンズ5Aの副走査方向の厚さを「ひけが発生する分」だけ大きくして、誘導されたヒケ部HKが、偏向光ビームLBYの走査軌跡に掛からないようにすることであるが、このようにすると、積重レンズ5A、5Bを副走査方向に重ね合わせた共用レンズ4の副走査方向高さも高くなり、それに応じてポリゴンミラーの軸方向高さも高くなり、コストアップを招来する。
【0068】
このような場合、偏向光ビームLBY、LBMの走査軌跡により挟まれる領域DYMを、図3(b)に示すように、副走査方向へずらし、ヒケ部HKが光ビームLBYの透過軌跡に掛からないようにすればよい。
【0069】
積重レンズ5Bに関しても同様とし、図3(c)に示すように、共用レンズ5を構成する2枚の積重レンズ5A、5Bを副走査方向に(相互のヒケ部HKが、副走査方向において外側になるように)積み重ねて構成し、各積重レンズ5A、5Bを透過する複数光ビームのうち、副走査方向の両端部を通る光ビームの走査軌跡により挟まれる領域DYM、DCKを各積重レンズ5A、5Bにおける副走査方向の中心に対して「副走査方向にシフト」させる(請求項4)ことにより、積重レンズ5A、5Bの積み重ねによる「共用レンズ5の副走査方向高さ」の増大を避け、ヒケ部HKの影響を回避できる。
【0070】
共用レンズの副走査方向高さが増大しないので、ポリゴンミラーの高さを低く抑えることができ、コスト増を避けることができる。また、積重レンズ5A、5Bは副走査方向にパワーを持たないので、上記の如くに走査軌跡を副走査方向にシフトさせても光学特性の変化はない。
【0071】
共用レンズ5は、積重レンズ5A、5Bを積み重ねて構成されるが、これら積重レンズを重ね合わせるときの、相対的位置決め手段の1例を図4に示す。
図4の例では、積重レンズ5Bの上側の面(積重レンズ5Aとの接合面)に、直方体状の嵌合用凸部5B11、5B12が形成され、積重レンズ5Aの下方の面(積重レンズ5Bとの接合面)には、直方体状の嵌合用凹部5A11、5A12を形成されている。積重レンズ5Bの上方から積重レンズ5Aを載せて押圧し、嵌合用凸部5B11、5B12を、それぞれ嵌合用凹部5A11、5A12に嵌合させ、両積重レンズ5A、5Bを一体化する。「相対的位置決め手段」をなす嵌合用凹部と嵌合用凸部の嵌合により「積重レンズ相互の相対的な位置決め」が実行される。
【0072】
図4に示す例では、各積重レンズ5A、5Bが、互いに重ね合わせられる面内に、積重レンズ相互の相対的位置を決める相対的位置決め手段5A11、5A12、5B11、5B12を有する(請求項5)が、このように、相対的位置決め手段を積重レンズの重ね合わせる面内に設け、積重レンズ5A、5Bと一体に成型することにより「外部位置決め手段」が不要となり、コストダウンを図ることが可能である。
【0073】
また、相対的位置決め手段5A11、5A12、5B11、5B12の「重ね合わせられる面内における位置」は高精度に決めることができるため、積重レンズ5A、5Bの相対的位置関係を高精度に実現でき、積重レンズのずれに起因する各像担持体での「主走査書込位置ずれ」等を有効に防止できる。
【0074】
相対的位置決め手段5A11、5A12、5B11、5B12の「形成位置」を、図5(a)に示すように「主走査方向の中央に近づけて設定」すると、相対的位置決め手段5A11、5A12、5B11、5B12が光ビームLBMの走査軌跡に及ぶことを避けるため「相対的位置決め手段5A11、5A12、5B11、5B12の副走査方向高さ分だけ、積重レンズ5Aの副走査方向高さを大きく」する必要があり、その結果、共用レンズとしての副走査方向高さ:HL1が増大し、「ポリゴンミラーの軸方向高さ」が高くなってコスト高を招来する。また、風損のためにポリゴンミラーの高速回転が困難になる。
【0075】
このような問題を回避するため、相対的位置決め手段5A11、5A12、5B11、5B12は、図5(b)に示すように、積重レンズ5A、5Bの主走査方向の両端部に設けることが好ましい(請求項6)。相対的位置決め手段をこのように設けることにより、光ビームLBMによる有効走査領域に相当するレンズ内の走査領域(光ビームLBMの実線で示す部分)が相対的位置決め手段5A11、5A12、5B11、5B12により妨げられることがなく、共用レンズの副走査方向高さ:HL2の増大、ポリゴンミラーの軸方向高さの増大を回避でき、ポリゴンミラーの高速回転が容易になり、コスト増も回避される。
【0076】
ところで、樹脂レンズとして構成した積重レンズ5A、5Bを積み重ねて構成した共用レンズ5の周囲の温度や湿度が変動すると、積重レンズ5A、5Bが膨張したり収縮したりする。積重レンズ5A、5Bを相互に「接着剤で完全に固定してしまう」と、積重レンズ5A、5Bの膨張や収縮に差異がある場合、積重レンズに歪みが発生する虞がある。
【0077】
このとき、積重レンズ間での歪み量が異なったり、積重レンズ内での副走査方向位置によって歪み量が異なったりすると、像担持体相互で「主走査書込位置ずれ量」が異なり、前述の色ずれや色相変化の原因となる。
【0078】
このような問題を回避するには、積重レンズ5A、5Bを互いに1箇所のみで接着し「積重レンズ相互に自由膨張・収縮を妨げない」ようにすることが好ましい。接着する1箇所は「重ね合わせられる面の中心付近の1箇所」が好適である(請求項7)。
【0079】
先に、積重レンズを樹脂レンズとして成形するのに、意図的に非転写面にヒケを誘導する方法(特開平11−28745号公報記載の方法)を説明した。このような方法で形成された積重レンズには、副走査方向のコバ面に「ヒケ」による凹部(図3や図5に符号HKで示す部分)が形成されるので、「ヒケ部HK同士を接着剤で接着する」ようにすると「接着剤用の凹部を新たに設けることによる共用レンズの副走査方向高さの増加」を防ぐことができる。
【0080】
一般の成型法で積重レンズを成型する場合は、重ね合わせる面内に凹部を設け、凹部に接着剤を塗布することにより、接着剤による積重レンズ相互の「浮き」を防ぐことができる(請求項8)。
【0081】
図6には「請求項5、6記載の相対的位置決め手段と、請求項7、8記載の接着を併用した例」を示す。図6の例において「光軸方向の相対的位置決め」は、重ね合わせる面内に設けた相対的位置決め手段5A13、5A14(主走査方向に長い直方体状の嵌合用凹部)、5B11、5B12(直方体状の嵌合用凸部)の嵌合を利用して行い、「主走査方向の相対的位置決め」は、外部位置決め手段GBを用いて行う。
【0082】
接着剤STをヒケ部HKに塗布して「1箇所のみを接着」する。接着剤が硬化した後は、外部位置決め手段GBは不要となるので、これを除去する。このようにすると、積重レンズ5A、5Bは、光軸方向及び主走査方向に自由に膨張・収縮できる。
【0083】
図1、図2に即して「シングルビーム走査方式で各像担持体を光走査」する場合を説明したが、レーザ光源として「2以上の光ビームを放射するもの」を用いれば、マルチビーム走査方式で、各像担持体の光走査を行うことができる。
【0084】
2以上の光ビームを放射するレーザ光源としては、例えば「半導体レーザアレイ(LDアレイ)」を用いることもできるし、あるいは公知の「複数の半導体レーザからの光ビームをビーム合成プリズムで合成する方式のもの」を用いることもでき、また公知の「主走査方向に並べたレーザ光源から放出される光ビームをポリゴンミラーの偏向反射面の略同じ位置に入射させる光ビーム交差入射方式」を採用することもできる。
【0085】
マルチビーム走査方式を用いることで、シングルビーム走査方式で行うのと同じ光走査速度の光走査を行うのに、ポリゴンミラーの回転数を少なくすることが可能であり、ポリゴンミラーの発熱を抑えることができ、光学箱内の不均一温度分布の発生を抑制できる。またポリゴンミラーの回転数を少なくできることから、省エネルギを図ることもできる。
【0086】
図7は、画像形成装置の実施の1形態として「4ドラム片側偏向型のカラー画像形成装置」の1例を示している。
【0087】
装置下部に給紙カセット10が配設され、その上部に、給紙カセット10から給紙される転写紙(シート状記録媒体)を搬送する搬送ベルト12が設けられている。搬送ベルト12上には光導電性で「同一径のドラム状」に形成された感光体7K、7C、7M、7Yが転写紙搬送の上流側(図の右方)から順に等間隔で配設されている。感光体7Y、7M、7C、7Kは「像担持体」である。
【0088】
感光体7Y、7M、7C、7Kの周囲には、電子写真プロセスを実行する「プロセス手段」が配置されている。即ち、14Y、14M、14C、14Kはチャージャ、符号16Y、16M、16C、16Kは現像装置、符号17Y、17M、17C、17Kは転写チャージャ、符号18Y、18M、18C、18Kはクリーニング装置を示す。
【0089】
各感光体に対して配設されるプロセス手段は、感光体7Y〜7Kに対して同様であるので、感光体7Kの場合を例として説明すると、帯電チャージャ14K、現像装置16K、転写チャージャ17K、クリーニング装置18Kは、感光体7Kを上記順序に時計回りに囲繞するように配設されている。他の感光体7Y、7M、7Cについても同様である。
【0090】
感光体7Y〜7Kの配列の上部に配置された光走査装置20は、図1、図2に即して説明した型のものであり、各感光体7Y〜7Kを「帯電チャージャと現像装置との間」で光走査する。
【0091】
搬送ベルト12の周囲には、感光体7Kよりも上流側にレジストローラ9、ベルト帯電チャージャ19が設けられ、感光体7Yよりも下流側にベルト分離チャージャ11が設けられ、ベルト下面側に、除電チャージャ22、クリーニング装置23等が設けられている。
【0092】
ベルト分離チャージャ11よりも搬送方向下流側には定着装置15が設けられ、排紙ローラ26を介して排紙トレイ25に向かう搬送路が形成されている。
【0093】
フルカラーモード(複数色モード)では、各感光体7Y、7M、7C、7Kが帯電チャージャ14Y〜14Kで均一帯電され、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の画像成分の画像信号に基づき、光走査装置20による光走査により上記各画像成分に対する静電潜像が形成される。これら静電潜像は各々、現像装置16Y〜16K等により現像されてイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色トナー画像として可視化される。
【0094】
カラー画像を担持すべき「シート状記録媒体」としての転写紙は、給紙カセット10から給紙され、レジストローラ9によりタイミングを計って搬送ベルト12上に乗せ掛けられる。このとき搬送ベルト12はベルト帯電チャージャ19により帯電され、転写紙を静電吸着する。
【0095】
転写紙は搬送ベルト12により搬送されつつ、転写チャージャ17Kにより感光体7K上から「黒トナー画像」を転写される。以下、転写チャージャ17C、17M、17Yにより、感光体7C、7M、7Y上から、シアントナー画像、マゼンタトナー画像、イエロートナー画像を順次転写される。
【0096】
このようにして4色のトナー画像が重ね合わせられて転写紙上にカラー画像が形成される。トナー画像転写後の感光体7Y〜7Kはクリーニング装置18Y〜18K等によりそれぞれクリーニングされ、残留トナーや紙粉等を除去される。
【0097】
カラー画像を担持した転写紙は、ベルト分離チャージャ11により搬送ベルトから分離して定着装置15を通過する際にカラー画像を定着され、排出ローラ26により排紙トレイ25上に排出される。転写紙が分離したのちの搬送ベルト12は除電チャージャ22により除電され、クリーニング装置23によりクリーニングされる。
【0098】
黒色モード(単色モード)では、感光体7Y、7M、7Cに対する作像プロセスは行われず、感光体7Kに対してのみ上記の像形成プロセスが実行される。
【0099】
すなわち、図7に示す画像形成装置は、複数のレーザ光源から射出した各光ビームを、偏向手段と結像手段とを介してそれぞれ異なる像担持体7Y〜7K上に導き、光走査を行って各像担持体に静電潜像を形成し、これら静電潜像を異なる色のトナーで可視化し、得られる各色トナー画像を同一のシート状記録媒体へ重ね合せて転写して画像形成を行う画像形成装置であって、異なる像担持体7Y〜7Kを光走査する光走査装置20として、請求項1〜10の任意の1に記載のものを用い得るものである(請求項11)。
【0100】
このカラー画像形成装置により、色ずれ・色相変化が無く、高品位な画像を形成できる。
【0101】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規な光走査装置および画像形成装置を実現できる。
この発明の光走査装置は、複数の像担持体を光走査する複数光ビームに対して偏向手段が共通化され、また、結像手段をなす走査結像レンズの1部が共用レンズとして全光ビームに共用されるので、コンパクト且つ低コストで実現できる。
【0102】
また、共用レンズを樹脂レンズとしても、共用レンズの温度変化に起因する光学特性変化による色ずれ・色相変化が有効に軽減される。さらに共用レンズが2以上の積重レンズの積み重ねにより構成されるので、共用レンズを低コストに実現できる。
従って、この光走査装置を用いる画像形成装置は低コストでコンパクトに実現でき、良好な画像形成を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光走査装置の実施の1形態を説明するための図である。
【図2】図1の光走査装置の、ポリゴンミラー以後の実際の光学配置を示す図である。
【図3】請求項4記載の発明の実施の1形態を説明するための図である。
【図4】請求項5記載の発明の特徴部分を説明する為の図である。
【図5】請求項6記載の発明の特徴部分を説明する為の図である。
【図6】請求項5〜8記載の発明を実施した1形態の特徴部分を説明するための図である。
【図7】画像形成装置の実施の1形態を示す図である。
【符号の説明】
1Y〜1K レーザ光源
2Y〜2K カップリングレンズ
3Y〜3K シリンドリカルレンズ
4 ポリゴンミラー(偏向手段)
5 共有レンズ
6Y〜6K 走査結像レンズ
7Y〜7K 被走査面(像担持体)

Claims (11)

  1. 複数のレーザ光源から射出した各光ビームを、偏向手段と結像手段とを介してそれぞれ異なる像担持体上に導き、光走査を行う光走査装置であって、
    複数のレーザ光源から射出した各光ビームを、共通の偏向手段を用いて同一の向きに光走査するように構成され、
    上記結像手段が複数の走査結像レンズで構成され、且つ、複数の走査結像レンズのうち少なくとも1つが、上記同一の偏向手段により偏向される全光ビームに共用される共用レンズであり、この共用レンズが、同一光学特性の積重レンズを複数枚、副走査方向に積み重ねた構成であることを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1記載の光走査装置において、
    走査結像レンズのうちの共用レンズが、副走査方向に実質的にパワーを持たないことを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1または2に記載の光走査装置において、
    走査結像レンズのうちの共用レンズを構成する、同一光学特性の積重レンズの、副走査方向の厚さ:Hが、条件:
    (1) 5mm<H<12mm
    を満足することを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載の光走査装置において、
    走査結像レンズのうちの共用レンズが、2枚の積重レンズを副走査方向に積み重ねてなり、各積重レンズを透過する複数光ビームのうち、副走査方向の両端部を通る光ビームの走査軌跡により挟まれる領域が、各積重レンズにおける副走査方向の中心に対して副走査方向にシフトしていることを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装置において、
    走査結像レンズのうちの共用レンズを構成する各積重レンズが、互いに重ね合わせられる面内に、積重レンズ相互の相対的位置を決める相対的位置決め手段を有することを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項5に記載の光走査装置において、
    相対的位置決め手段が、各積重レンズにおける主走査方向の両端部に設けられたことを特徴とする光走査装置。
  7. 請求項1〜5の任意の1に記載の光走査装置において、
    走査結像レンズのうちの共用レンズを構成する各積重レンズが、重ね合わせられる面の中心付近の1箇所を接着されていることを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項7記載の光走査装置において、
    積重レンズ相互の接着位置が、これら積重レンズを重ね合わせる面に形成された凹部であることを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項1〜8の任意の1に記載の光走査装置において、
    各像担持体を光走査する光ビームを複数とし、マルチビーム走査方式で光走査することを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項1〜9の任意の1に記載の光走査装置において、
    共用レンズが樹脂レンズであることを特徴とする光走査装置。
  11. 複数のレーザ光源から射出した各光ビームを、偏向手段と結像手段とを介してそれぞれ異なる像担持体上に導き、光走査を行って各像担持体に静電潜像を形成し、これら静電潜像を異なる色のトナーで可視化し、得られる各色トナー画像を同一のシート状記録媒体へ、互いに重ね合せて転写して画像形成を行う画像形成装置において、
    異なる像担持体を光走査する光走査装置として、請求項1〜10の任意の1に記載のものを用いることを特徴とする画像形成装置。
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