JP2004226047A - 液体冷却システム、液体収容コンテナおよび冷却装置 - Google Patents

液体冷却システム、液体収容コンテナおよび冷却装置 Download PDF

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好克 正代
Koji Nakahara
浩治 中原
Ritsuo Maeda
律夫 前田
Shigeaki Takahashi
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Abstract

【課題】液体冷却システムの構造を簡便にし、保守およびメンテナンスの作業を低減する。
【解決手段】液体冷却システム10を液体収容コンテナ20と冷却装置100により構成する。液体収容コンテナ20の内部には樹脂製の液体収容袋24が備えられ、この液体収容袋24は、金属製の底面伝熱板36と接触している。冷却装置100は、液体収容コンテナ20を載置する載置台122と、載置台122に液体収容コンテナ20が載置されたときに底面伝熱板36に接触する金属製の冷却伝熱板104と、冷却伝熱板104を冷却する冷却サイクル機構106とを有する。冷却サイクル機構106によって冷却された冷却伝熱板104は、底面伝熱板36を介して液体収容コンテナ20に収容された液体Wを冷却する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液体冷却システム、液体収容コンテナおよび冷却装置に関し、特に、飲用の液体を貯蔵、冷却および注出する液体冷却システム、液体収容コンテナおよび冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水を冷却して飲料水として提供する冷水器がオフィスや公共の場に設置され、利用されている。
【0003】
一般に、冷水器において使用する水は、専用の配送箱に収容されたミネラルウォータであり、配送箱に設けられた注出口と冷却装置本体とをホースで接続し、ミネラルウォータを冷却装置本体内の冷却用タンクに導いている。
【0004】
ミネラルウォータは冷却用タンクで冷却された後、冷却装置本体に設けられた蛇口またはレバー機構により注出される。冷却用タンクには常に適量のミネラルウォータが貯水されていることが好ましく、このために液面計が設けられていることがある。液面が低下したときには、液面計と連動したバルブが開弁して前記配送箱からミネラルウォータを補充する。
【0005】
配送の際の便宜から、ミネラルウォータ等の液体を配送する配送箱を折り畳み、かつ再利用することができる液体用容器装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−230900号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記の特許文献1で開示されている液体用容器装置では、収容された液体をそのまま冷却することはできないので、冷却器本体に移し換えるか、または液体用容器と冷却器本体とをホースで接続する必要がある。
【0008】
この場合、ミネラルウォータは、配送箱と冷却器本体とを接続するホースを介して冷却用タンクに導かれているので、ホースおよび冷却タンクが必須の構成要素である。このことから、冷却装置本体は複雑な構造になっており、保守およびメンテナンスが必要であるとともに、配送箱を交換するときには、配送箱とホースとの着脱作業が必要である。配送箱とホースとの着脱作業は、不用意に行うとミネラルウォータを漏出してしまうことがある。
【0009】
冷却器本体に前記液面計を設けると、より複雑な構造となる。
【0010】
また、冷却タンク内のミネラルウォータは、局所的に冷却を受けるときには、吸水口からあまり冷却されていないミネラルウォータが注出されてしまうことがある。この場合、ミネラルウォータの温度を一定にするために冷却タンク内に攪拌機を設けることがある。攪拌機を設けることにより、冷却器本体はさらに複雑な構造となる。
【0011】
一方、上記の冷水器を使用する際、収容されているミネラルウォータがなくなったときには、ユーザは新たな配送箱を注文するとともに、使用済みの配送箱はユーザ自身が分解して廃棄する必要がある。また、配送箱は可燃性の部分と不燃性の部分とを含むものがあるので、この場合には、可燃部分と不燃部分とを分解分別する手間を要する。
【0012】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、構造を簡便にし保守およびメンテナンスの作業を低減し、しかも低コストで冷却されたミネラルウォータを提供することを可能にする液体冷却システム、液体収容コンテナおよび冷却装置を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明の他の目的は、液体冷却システムに用いられ、再利用可能な液体収容コンテナを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る液体冷却システムは、液体を収容する液体収容コンテナと、冷却装置とからなり、前記液体収容コンテナは、底面板を含むベースと、前記ベースに対して設けられる側面板と、液体を注出および密栓する注出機構部を具備する樹脂製の液体収容袋と、前記底面板の少なくとも一部を構成し、前記液体収容袋に液体が注入されているときに前記液体収容袋と接触する金属製の底面伝熱板と、前記側面板または前記ベースに設けられ、前記注出機構部が着脱可能な注出機構取付部とを有し、前記冷却装置は、前記液体収容コンテナを載置または収容する載置部と、前記載置部に前記液体収容コンテナが載置されたときに前記底面伝熱板に接触する金属製の冷却伝熱板と、前記冷却伝熱板を冷却する冷却サイクル機構とを有することを特徴とする。
【0015】
これにより、液体冷却システムから補助タンク、接続ホース等を省略できるので、構造が簡便になり、保守およびメンテナンスの作業を低減することができる。
【0016】
また、液体を液体収容コンテナに収容したまま冷却することができる。このとき、液体収容袋は底面伝熱板に接触するので効率的に液体を冷却することができる。
【0017】
この場合、前記底面伝熱板と前記冷却伝熱板とは、少なくとも一部分が面接触するようにしてもよい。
【0018】
さらに、本発明に係る液体冷却システムは、液体を注出および密栓する注出機構部を具備する樹脂製の液体収容袋と、冷却装置とからなり、前記冷却装置は、前記液体収容袋を格納する格納部と、前記格納部の内面における少なくとも一部を構成し、前記液体収容袋に接触する金属製の冷却伝熱板と、前記格納部に設けられ、前記注出機構部が着脱可能な注出機構取付部と、前記冷却伝熱板を冷却する冷却サイクル機構と、を有することを特徴とする。
【0019】
これにより、液体冷却システムから補助タンク、接続ホース等を省略できるので、構造が簡便になり、保守およびメンテナンスの作業を低減することができる。
【0020】
また、液体を液体収容袋に収容したまま冷却することができる。このとき、液体収容袋は冷却伝熱板に直接接触するので効率的に液体を冷却することができる。
【0021】
前記注出機構部は前記液体収容袋の下端部に設けられ、前記注出機構取付部は前記格納部の下部に設けられ、前記格納部は、前記注出機構部が前記注出機構取付部に取り付けられた状態で、前記液体収容袋の上端部を吊す懸吊部を有するとよい。
【0022】
液体収容袋の上端部を懸吊部で吊ることにより、液体が減少したときにも皺や弛みが生じにくく、液体は樹脂膜を介して広い面積で冷却伝熱板に接触し続け、冷却効率が低下しない。また、皺や弛みがないことから、液体は途中で滞留することなく下方に集められ、無駄なくほとんど全ての液体を注出することができる。
【0023】
前記液体収容袋は、2枚の樹脂膜の周囲が貼り合わされた平型とすると、冷却伝熱板の形状に適合し、より広い面積で接触することとなり、さらに皺や弛みが生じにくくなり、より広い面積で冷却伝熱板に接触して効率的に冷却される。
【0024】
また、本発明に係る液体収容コンテナは、底面板を含むベースと、前記ベースに対して設けられる側面板と、液体を注出および密栓する注出機構部を具備する樹脂製の液体収容袋と、前記底面板の少なくとも一部を構成し、前記液体収容袋に液体が注入されているときに前記液体収容袋と接触する金属製の底面伝熱板と、前記側面板または前記ベースに設けられ、前記注出機構部が着脱可能な注出機構取付部と、を有することを特徴とする。
【0025】
この場合、前記底面伝熱板は、前記注出機構取付部に最も近い液体集合部が最も低く設定されていてもよい。
【0026】
さらに、前記底面伝熱板は、中心線を基線としたV字の折れ板形状であってもよい。
【0027】
さらにまた、前記底面伝熱板は、前記液体集合部を一端として延設される溝部を有すると、この溝部に液体を集めることができる。
【0028】
前記底面伝熱板の材質が、銅、アルミニウムまたはステンレス鋼のいずれかであると、伝熱が効率よく行われる。
【0029】
さらに、4角形状の枠体を有し、前記側面板は、上辺が前記枠体の対向する2辺にそれぞれ揺動自在に軸支されている一対の跳上板と、上辺が前記枠体の対向する2辺にそれぞれ揺動自在に軸支されているとともに下辺が前記ベースの2辺にそれぞれ揺動自在に軸支され、上辺と下辺に平行な中間部で分割および軸支されている一対の分割側板とを有していてもよい。
【0030】
これにより、液体収容コンテナは再利用可能で、折り畳み時には高さが低く、容積が圧縮されるので、保管および運搬に好適である。
【0031】
また、上面を開閉する上面板を有すると、液体収容袋を保護することができる。
【0032】
そして、前記注出機構部で液密を保つ栓の一部を押動しまたは引くことによって弾性変形させ、該栓を構成するシール部を開いて収容された液体を注出させるレバー機構部を有していてもよい。
【0033】
前記レバー機構部に設けられたレバーは、突起部を備える傾動自在な板形状であり、前記レバーを傾動させたとき、前記突起部が前記栓の一部を押動しまたは引くことによって弾性変形させてもよい。
【0034】
また、本発明に係る冷却装置は、液体収容コンテナを載置する載置部と、前記載置部に前記液体収容コンテナが載置されたときに、前記液体収容コンテナの底面板に接触する金属製の冷却伝熱板と、前記冷却伝熱板を冷却する冷却サイクル機構と、を有することを特徴とする。
【0035】
この場合、前記載置部に前記液体収容コンテナが載置される周囲を断熱材で覆う断熱カバーを有してもよい。
【0036】
さらに、本発明に係る冷却装置は、液体を注出および密栓する注出機構部を具備する樹脂製の液体収容袋を格納する格納部と、前記格納部の内面における少なくとも一部を構成し、前記液体収容袋に接触する金属製の冷却伝熱板と、前記格納部に設けられ、前記液体収容袋の内部の液体を注出および密栓する注出機構部が着脱可能な注出機構取付部と、前記冷却伝熱板を冷却する冷却サイクル機構と、を有することを特徴とする。
【0037】
これにより、補助タンク、接続ホース等を省略できるので、構造が簡便になり、保守およびメンテナンスの作業を低減することができる。
【0038】
また、液体を液体収容袋に収容したまま冷却することができる。このとき、液体収容袋は底面伝熱板または冷却伝熱板に直接接触するので効率的に液体を冷却することができる。
【0039】
この場合、前記格納部に前記液体収容袋が格納される周囲を断熱材で覆う断熱カバーを有してもよい。
【0040】
前記格納部は、前記液体収容袋の上端部を吊す懸吊部を有すると、液体収容袋の液体が減少したときにも皺や弛みが生じにくく、液体は樹脂膜を介して広い面積で冷却伝熱板に接触し続け、冷却効率が低下しない。また、皺や弛みがないことから、液体は途中で滞留することなく下方に集められる。
【0041】
前記冷却伝熱板は、前記格納部における一側面と底面とを滑らかに接続し、かつ、注出機構取付部に最も近い液体集合部が最も低く設定されていると、無駄なくほとんど全ての液体を注出することができる。
【0042】
さらに、前記冷却伝熱板の材質が、銅、アルミニウムまたはステンレス鋼のいずれかであると、伝熱が効率よく行われる。
【0043】
さらにまた、前記冷却伝熱板は、前記冷却サイクル機構で冷媒を蒸発させるエバポレータと溶接または固着されていてもよい。
【0044】
前記エバポレータは、前記冷却伝熱板に設けられた流体通路により形成されていてもよい。
【0045】
前記レバー機構部は、前記レバーを含むレバー構成部と、前記レバー構成部を支持する支持部材とからなり、前記レバー構成部は前記支持部材から取り外し可能な構造であると、注出機構部の構造に合わせてレバー構成部を交換することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る液体冷却システム、液体収容コンテナおよび冷却装置の好適な第1の実施の形態および第2の実施の形態を挙げ、添付の図1〜図23Bを参照しながら詳細に説明する。
【0047】
第1の実施の形態に係る液体収容コンテナ20は、基本的には、底面板に金属製の底面伝熱板を設け、内包する液体収容袋に収容された液体を前記底面伝熱板によって冷却するものである。また、第1の実施の形態に係る冷却装置100は、基本的には、前記底面伝熱板と密着する形状の冷却伝熱板を備え、該冷却伝熱板を冷却サイクル機構によって冷却するものである。さらに、第1の実施の形態に係る液体冷却システム10は、基本的には、前記底面伝熱板と前記冷却伝熱板とが面接触するようにし、前記液体収容コンテナを前記冷却装置に載置して、前記底面伝熱板と前記冷却伝熱板とを介して液体Wを冷却するとともに、冷却した液体Wを、液体収容コンテナの注出口からカップへ直接供給するようにしたものである。
【0048】
第1の実施の形態に係る液体冷却システム10について、図1を参照しながら説明する。
【0049】
図1に示すように、液体冷却システム10は、液体W(例えば、ミネラルウォータやジュース等)を収容し、液体Wを収容しないときには折り畳み可能な液体収容コンテナ20と、液体Wを間接的に冷却する冷却装置100とを備える。液体収容コンテナ20には、液体Wを収容する樹脂製の液体収容袋24(図6参照)が内包されており、この液体収容袋24に接するように底面伝熱板36が設けられている。液体収容袋24は薄地の樹脂膜からなるので、液体Wを収容していないときは任意の形状に折り畳み可能である。
【0050】
液体収容袋24には、液体Wを注出および密栓する注出機構部26(図6参照)が設けられている。液体収容コンテナ20の側面には、該注出機構部26の栓58(図8参照)を開いて収容された液体Wを注出させるレバー機構部28が設けられている。このような構造により、レバー68を傾動させることによって、液体収容袋24に収容された液体Wを注出させ、汎用のカップ300に注入させることができる。
【0051】
冷却装置100には、前記底面伝熱板36に対して少なくとも一部分が面接触する冷却伝熱板104が備えられている。より好ましくは、前記底面伝熱板36と冷却伝熱板104とは、ほぼ全面が面接触しているとよい。
【0052】
冷却装置100は、この冷却伝熱板104を冷却することで、底面伝熱板36を介して液体収容袋24に収容された液体Wを冷却する。液体収容袋24は薄地の樹脂膜からなるので冷却を妨げることがなく、効率よく液体Wを冷却することができる。
【0053】
冷却装置100のうち、液体収容コンテナ20を覆う断熱カバー102の前面部には、上下方向にスライドして開閉する断熱構造の前面扉25が設けられており、この前面扉25を開くと、開口部を通じて液体収容コンテナ20の載置および取り出しが可能である。
【0054】
次に、第1の実施の形態に係る液体収容コンテナ20について、図2〜図10を参照しながら説明する。なお、液体収容コンテナ20は、折り畳み可能な構造であるが、図2〜図10を参照する説明では、液体収容コンテナ20がコンテナとして組み立てられた状態として説明する。
【0055】
図2に示すように、液体収容コンテナ20は、コンテナ本体22と、内包される液体収容袋24と、コンテナ本体22に着脱自在に取り付けられ、注出機構部26の小突起60(図8参照)を押動するレバー機構部28とを有する。
【0056】
コンテナ本体22の上面には、蝶番構造によりそれぞれ左右に開閉する2つの上面板32および34が設けられている。2つの上面板32、34が閉じた状態では、液体収容袋24を落下物等から保護するので、液体収容袋24の裂開を防止することができる。
【0057】
2つの上面板32、34を開き、さらにレバー機構部28を液体収容袋24から取り外すと、液体収容袋24はコンテナ本体22の上面開口部から取り出すことができる。従って、液体Wを注入する場合等に、必要に応じて液体収容袋24をコンテナ本体22から取り出してもよい。
【0058】
前記底面伝熱板36を除く液体収容コンテナ20における主要部品の材質は、例えば、ポリプロピレンなどの樹脂により成形されている。樹脂で成形することにより、廉価に大量生産することが可能であるとともに、軽量且つ靭性に優れる構造にすることができる。
【0059】
図3に示すように、コンテナ本体22は、中央の底面板に銅製の底面伝熱板36を備え、高さがH1のベース38と、上部に位置しており4角形状で高さがH2の枠体40と、ベース38と枠体40とをそれぞれ対向する2辺で連結する第1分割側板42a、42bおよび第2分割側板44a、44bと、枠体40の対向する2辺にそれぞれ軸支される一対の跳上板46および48とを有する。枠体40の側面には、把持部41が設けられている。
【0060】
第1分割側板42aおよび42bは略長方形であり、第1分割側板42aの一辺は、枠体40の下側の一辺と揺動自在に軸支されている。また、第1分割側板42bの一辺は、ベース38の上側の一辺と揺動自在に軸支されている。第1分割側板42aおよび42bのそれぞれの他辺は、ベース38と枠体40の中間部で揺動自在に軸支されている。
【0061】
第2分割側板44aおよび44bも、第1分割側板42aおよび42bと同様の構造によりベース38と枠体40とに軸支されている。
【0062】
跳上板46の下端は、底面伝熱板36の斜面36a(図5A参照)の端部に沿った緩やかな略V字形状となっており、下端中心部には半円状の切込46a(注出機構取付部)が設けられている(図4A参照)。
【0063】
跳上板46の下側に位置するベース38の一側面38aは、上端が底面伝熱板36の端部に沿った緩やかな略V字形状となっており、跳上板46のV字形状と整合する。また、上端中心部には半円状の切込38b(注出機構取付部)が設けられており、切込38bと切込46aとは円孔を形成する(図4A参照)。
【0064】
図4Aに示すように、切込46aの左右には、レバー機構部28を取り付けるための直方体状の突出部49および50が設けられており、突出部49、50のそれぞれの向かい合う面には、上下方向に幅Lの溝部52、54が設けられている。突出部49および50は、跳ね上げ時に底面伝熱板36と接触しないように、跳上板46の下端より多少の隙間をもって設けられている。
【0065】
突出部49および50は、ベース38の一側面38aに設けられていてもよい。また、図4Bに示すように、突出部49および50を一側面38aに設けるとともに、突出部49および50と同形状の突出部49aおよび50aを跳上板46に設けてもよい。
【0066】
図5Aに示すように、底面伝熱板36は、中心軸C1に対して左右対称な緩やかな略V字形状の斜面36aと、中心軸C1に沿って延設する半円錐台の溝部36bとを有する。溝部36bは、一方の液体集合部36cが他方の溝端部36dよりも深く、且つ、大きい円弧状の溝になっている。つまり、液体集合部36cが最も低く、液体集合部36cから他の周縁へ向けて高くなる形状に設定されている。
【0067】
底面伝熱板36は、溝部36bが存在することにより、単なるV字形状の板と比較して表面積が広い。伝熱性を考慮して表面積をより広くするために、例えば、図5Bに示すように、複数の溝部37aまたは凸部37bを設けてもよい。
【0068】
底面伝熱板36の高さH3は、ベース38の高さH1より小さく設定されているので、液体収容コンテナ20を平坦な床面に載置したときに、溝部36bが床面に接触することがなく、底面伝熱板36が保護される。
【0069】
底面伝熱板36は、材質として銅(銅合金を含む。)が用いられており、熱伝導性、加工性に優れ、しかも廉価である。底面伝熱板36の材質は、銅以外にもアルミニウム(アルミニウム合金を含む。)またはステンレス鋼などの金属を用いてもよい。アルミニウムは熱伝導性、加工性に優れ、軽量であるとともに廉価である。また、ステンレス鋼は熱伝導性、耐腐食性および強度に優れる。従って、使用環境や設計条件により、これらの金属材料から適切なものを選択するとよい。
【0070】
図6に示すように、略円筒形状の注出機構部26は、一端に設けられたフランジ56の部分で液体収容袋24と溶着または接着されている。フランジ56の中央部分では、液体収容袋24が開口しており、液体収容袋24と注出機構部26の内部は連通している。注出機構部26の他端には、弾性体の栓58が設けられ、注出機構部26を液密に保つ。液体収容袋24は両脇に折り込みを有し、各縁部59が溶着して張り合わされている型(ガセット型ともいう。)である。液体収容袋24は、液体Wが充填されると略直方体型となり、コンテナ本体22に収納しやすく、また、底面伝熱板36に接触しやすい。
【0071】
栓58には、平板状で比較的硬質の小突起(栓の一部)60が設けられており、この小突起60が外力により押動されると、栓58は弾性変形し、シール部62(図8参照)が開口する。これにより、注出機構部26および液体収容袋24の内部は外部と連通するので、シール部62に通ずる注出口63から液体Wを注出または注入することが可能になる。また、小突起60に加える力を解除すると、栓58は再び元の形状に戻り、注出機構部26および液体収容袋24の内部を液密に保つ。
【0072】
注出機構部26の略中央高さの周囲には、栓58の側から順に3つの取付用環状溝、つまり、第1環状溝64a、第2環状溝64b、第3環状溝64cが設けられている。第1環状溝64aの幅はLである。
【0073】
図7に示すように、レバー機構部28は、支持部材66と、支持部材66の前方に軸支され傾動自在に垂れるレバー68とを有する。支持部材66は、後端部左右で下方へ突出する幅Lの2つの取付腕70、72を有する。取付腕70、72に挟まれる部分の上部は、半円形の切込73を形成しており、切込73の両端側面部は2つの取付腕70、72の側面となだらかに連なるアーチ形状をなしている。
【0074】
レバー68は、下部が上部に対して手前方向にやや屈曲している板形状である。レバー68には、軸74のやや下方に比較的大きい孔76が設けられており、下部には、左右に拡幅する拡幅部78を有する。
【0075】
レバー68の裏面には、後方へ突出する小突起(突起部)80(図8も参照)が設けられている。
【0076】
なお、液体収容袋24の液体Wを注出する機構には、注出機構部26以外にも、後述する注出機構部212(図18参照)が用いられることがある。この場合、小突起80に代えて突起部262および突起264(図20参照)のような鉤型の部材を設け、この部材によってリング216(図18参照)を引き上げて液体Wを注出するようにするとよい。また、後述するレバー機構部206(図21参照)のレバー構成部252と同様に、レバー68を取り外し可能な構造にしてもよい。
【0077】
レバー機構部28およびレバー機構部206は、冷却装置100に設けてもよく、例えば、冷却装置100における断熱カバー102前面の前面扉25に設けてもよい。
【0078】
次に、レバー機構部28のコンテナ本体22および注出機構部26に対する組み付け、並びにレバー機構部28の作用により、液体収容コンテナ20に収容された液体Wを注出する方法について、図8および図9を参照しながら説明する。
【0079】
図8に示すように、コンテナ本体22と液体収容袋24は、跳上板46と一側面38aのそれぞれの切込46aおよび38b(図4A参照)に対して液体収容袋24の注出機構部26が挿入されている。具体的には、切込46aおよび38bが形成する円孔の周端が注出機構部26の第3環状溝64cと係合し、且つ、注出機構部26の注出口63が下方を向くように取り付けられている。
【0080】
注出機構部26は、比較的弾性のある材質で成形されているので、第3環状溝64cの部分を変形させながら、切込46aおよび38bと係合させることができる。また、跳上板46の切込46aを十分に大きい形状に設定しておき、この大きく開口した部分に注出機構部26を挿入した後、下方向へ移動させて切込38bに係合させるようにしてもよい。
【0081】
注出機構部26の第1環状溝64aと、突出部49および50のそれぞれの溝部52、54は、対面して幅Lの上下方向の貫通孔を形成している。
【0082】
レバー機構部28における幅Lの2つの取付腕70、72は、それぞれ第1環状溝64aおよび溝部52、54が形成する貫通孔に上方から挿入されており、これによりレバー機構部28が支持されている。レバー機構部28を取り外すときには、この取付腕70、72を上方へ引き抜けばよい。
【0083】
レバー68の下部は、図8における左方向に屈曲しているので、反時計回転方向の小さいモーメントを受けており、この小さいモーメントによりレバー68の小突起80の上面が栓58の小突起60の下面に当接している。
【0084】
図9に示すように、レバー68の下部をカップ300によりまたは人の手で押動することにより、レバー68には軸74を中心とした大きいモーメントが発生し、レバー68は図9における反時計回転方向に傾動する。このとき、レバー68には孔76が設けられているので、レバー68と注出機構部26とが干渉することはない。また、レバー68の下部は図9における左方向へ屈曲した形状であるから、レバー68は、その下部がベース38または機械室107の側面に当接するまで十分に傾動することができる。
【0085】
レバー68が反時計回転方向に傾動すると、レバー68の小突起80は、栓58の小突起60を上方へ押し上げる。これにより、栓58の下部は引き上げられるように弾性変形し、シール部62が開口する。開口したシール部62からは、液体収容袋24に収容された液体Wが流出し、注出口63およびレバー68の孔76を通って外部へ注出されることとなる。
【0086】
注出された液体Wは、カップ300に注入される。このとき、カップ300はトレー125(図1参照)に載置されていてもよいしまたはカップ300により直接レバー68を押動するようにしていてもよい。カップ300に液体Wが適量注入された後、レバー68に加えている力を解放すると、レバー68は、自重によるモーメントおよび小突起80が小突起60から受ける弾性力によって時計回転方向に傾動し、図8に示す位置に戻る。また、シール部62は再度封じられて液体Wの注出が停止される。
【0087】
なお、液体収容コンテナ20は、例えば、図10に示すような形態であってもよい。図10に示す液体収容コンテナ20aは、角部90aに切り欠きのある平板の底面伝熱板90を有する。底面伝熱板90は、角部90aが最も低く配置されており、対角の角部90bが最も高く配置されている。このような底面伝熱板90は、加工が簡便であり極めて廉価に製作することができる。液体収容コンテナ20aにおいて、注出機構部26を、角部90aに挿入して下向きに設けてもよい。
【0088】
次に、液体収容コンテナ20を折り畳む方法について、図11A〜図11Cを参照しながら説明する。
【0089】
液体収容コンテナ20を折り畳む場合は、内部の液体Wを全て注出するとともにレバー機構部28を取り外しておく。また、上面板32および34を開いて、内部の液体収容袋24を予め畳んでおくとよい。なお、図11A〜図11Cでは、理解を容易にするために液体収容袋24の図示を省略している。
【0090】
次に、図11Aに示すように、2つの跳上板46、48をそれぞれ上方へ跳ね上げる。跳上板46、48は、一部が重なり合って収納される。
【0091】
次に、図11Bに示すように、第1分割側板42a、42bを内方へ屈曲させる。第2分割側板44a、44bも同様に内方へ屈曲させる。
【0092】
第1分割側板42a、42bおよび第2分割側板44a、44bを内方へ屈曲させると枠体40が下降して、液体収容コンテナ20が折り畳まれる(図11C参照)。折り畳まれた状態の液体収容コンテナ20は、第1分割側板42a、42bおよび第2分割側板44a、44bの高さが圧縮され、ベース38の高さH1と枠体40の高さH2との和(H1+H2)の略高さとなる。従って、高さが低くなるとともに容積が縮小されるので保管および運搬に便利である。液体収容袋24は、取り外した状態で折り畳んでもよい。
【0093】
次に、第1の実施の形態に係る冷却装置100について、図12〜図14Bを参照しながら説明する。
【0094】
図12に示すように、冷却装置100は、前記液体収容コンテナ20が載置されたときに液体収容コンテナ20の側方および上方を断熱材で覆う断熱カバー102と、液体収容コンテナ20が載置されたときに、液体収容コンテナ20の底面伝熱板36に接触する銅板の冷却伝熱板104とを有する。
【0095】
また、冷却装置100は、冷媒(HFC134a等)を循環させながら熱交換を行うことにより冷却伝熱板104を冷却する冷却サイクル機構106(図13参照)を有する。冷却サイクル機構106の一部分は機械室107内部に収納されている。
【0096】
図13に示すように、冷却サイクル機構106は、内部の電動モータの回転により気体状の冷媒を圧縮するコンプレッサ(圧縮器ともいう。)108と、圧縮されて高温高圧となった冷媒を放熱および凝縮して液状にするコンデンサ(凝縮器ともいう。)110とを有する。さらに冷却サイクル機構106は、コンデンサ110により液状となった冷媒を霧状にするキャピラリチューブ112と、霧状の冷媒を気化させて気化熱の吸収により冷却作用を奏するエバポレータ114とを有する。エバポレータ114で気化し比較的低温低圧となった冷媒は、コンプレッサ108へ導かれて循環利用され、所謂、冷却サイクルを構成する。
【0097】
キャピラリチューブ112は、気液混合状態となった冷媒を管路抵抗により霧状にする作用をもち、キャピラリチューブ112の長さにより、エバポレータ114における気化熱吸収作用を調整できる。液体冷却システム10においては、液体Wを飲用に供することから、液体Wが飲用に適温(概ね5〜10[℃])となるようにキャピラリチューブ112の長さが設定されている。
【0098】
エバポレータ114は、熱交換を行うことから伝熱性のよい銅管で構成されており、冷媒が十分に気化することができるように、多段の折り返し管路となっている。エバポレータ114は、多段の折り返し管路に限らず、経路が長ければ任意の形状でよい。エバポレータ114は、前記冷却伝熱板104と溶接されている。
【0099】
コンデンサ110の近傍には、電動ファン116が設けられており、電動ファン116の送風を受けることによりコンデンサ110の放熱が促進される。コンデンサ110には、放熱面積を大きくするために放熱フィン110aが設けられている。
【0100】
冷却サイクル機構106には、この他に、管路の温度を計測する温度センサまたは圧力を計測する圧力センサを設け、所定の温度または圧力になったときには、これらの温度センサまたは圧力センサと連動させてコンプレッサ108の運転を中断するようにしてもよい。また、所謂、エキスパンションバルブやレシーバドライヤが設けられていてもよい。冷却サイクル機構106は、これ以外の構成であっても、要するにエバポレータ114で冷却作用を奏するものであればよい。さらに、例えば、通電することによる冷却作用を奏するペルチェ素子を用いた装置を冷却サイクル機構106として採用することもできる。
【0101】
冷却サイクル機構106の運転を開始するときには、スイッチ(図示せず)を操作することによりコンプレッサ108および電動ファン116を動作させる。
【0102】
図12に戻り、機械室107内の側面近傍には前記コンデンサ110が配置されており、コンデンサ110へ給気するために、この側面に通気口118が設けられている。また、コンデンサ110の廃熱を外部へ放出するために、機械室107の他面にも通気口120が設けられている。
【0103】
コンデンサ110の近傍には、前記電動ファン116が設けられており、通気口118から給気した空気をコンデンサ110を経由して給気可能となっている。コンデンサ110から廃熱を吸収した空気は前記通気口120へ排気される。空気の流れは、通気口120から通気口118へ向かう流れにしてもよい。
【0104】
さらに機械室107内には、前記コンプレッサ108および前記キャピラリチューブ112が配置されている。
【0105】
機械室107の上面は、前記液体収容コンテナ20を載置するための載置台(載置部)122となっている。載置台122は、断熱構造として、機械室107内と液体収容コンテナ20が収容される空間とを断熱するとよい。載置台122には機械室107の内部に通ずる孔が設けられており、この孔から冷却サイクル機構106を構成する銅管124が2本貫通している。この貫通した銅管124は前記エバポレータ114と連結している。
【0106】
機械室107の前面下部には、カップ300を置くための板状のトレー125が設けられている。
【0107】
断熱カバー102の前面である前面扉25は、上下方向にスライドする構造となっている。前記のとおり、この前面扉25を開くと、開口部を通じて液体収容コンテナ20の載置および取り出しが可能である。図12は、前面扉25が開いている状態を示す。断熱カバー102が閉じた状態(図1参照)では、断熱カバー102の内部が外気に対して断熱される。
【0108】
図14Aに示すように、載置台122を貫通した2本の銅管124は、先端部124aが拡径しており、拡径した開口部にはそれぞれエバポレータ114を構成する銅管の端部114aが挿入され、溶接されている。
【0109】
冷却伝熱板104は、前記底面伝熱板36(図5A参照)と略同形状であり、底面伝熱板36と少なくとも一部が面接触する。具体的には、冷却伝熱板104は、中心軸C2に対して左右対称な緩やかな略V字形状の斜面104aを有する銅板である。冷却伝熱板104は、中心軸C2に沿って延設する略半円錐台の形状である溝部104bを有する。溝部104bは、一方の液体集合部104cが他方の部分104dよりも深く、且つ、大きい円弧の溝になっている。つまり、液体集合部104cが最も低く、液体集合部104cから他の周縁へ向けて高くなる形状に設定されている。
【0110】
冷却伝熱板104は、底面伝熱板36と密着させるために、底面伝熱板36の板厚を考慮し、溝部104bを底面伝熱板36の溝部36bよりやや大径としてもよい。冷却伝熱板104と底面伝熱板36とは必ずしも同形状である必要はなく、例えば、複数の板材からなる分割形状であってもよい。
【0111】
冷却伝熱板104は、材質として銅を用いているので、熱伝導性、加工性に優れしかも廉価である。冷却伝熱板104の材質は、銅以外にもアルミニウムまたはステンレス鋼などの金属を用いてもよい。
【0112】
冷却伝熱板104を下から見た図14Bから諒解されるように、多段の折り返し形状のエバポレータ114は、冷却伝熱板104の略全面にわたって中心軸C2に平行に配設されている。エバポレータ114の一部または全長部は冷却伝熱板104と溶接されている。
【0113】
冷却伝熱板104とエバポレータ114とは、必ずしも溶接されている必要はなく、熱伝導が容易な程度に接触していればよい。例えば、ボルト・ナット構成により固着されていてもよい。
【0114】
また、冷却伝熱板104とエバポレータ114とは、必ずしも別体である必要はなく、図15Aに示すように、プレス加工した2枚の金属板によって冷却伝熱板130を形成し、プレス加工によりエバポレータ132としての流体通路を構成するようにしてもよい。
【0115】
さらに、図15Bに示すように、2枚の金属板のうち下側の1枚のみにプレス加工を施してエバポレータ136としての流体通路を設けるような形態(冷却伝熱板134)としてもよい。
【0116】
さらにまた、図15Cに示すように、比較的厚肉の2枚の金属板において、対向する夫々の表面を切削し、切削した溝部によりエバポレータ140を形成するような形態(冷却伝熱板138)としてもよい。これらの構成にすると、エバポレータと冷却伝熱板とが一体となるので、より伝熱性がよくなる。
【0117】
図12に戻り、冷却伝熱板104とエバポレータ114は、載置台122のやや上方に支持台126によって支持されており、載置台122に液体収容コンテナ20が載置されたときに、冷却伝熱板104と底面伝熱板36とが面接触するように位置および高さが設定(または調整)されている。このとき、例えば、支持台126を弾性体で構成しておくと、冷却伝熱板104と底面伝熱板36とが面接触しやすい。
【0118】
このような構成により、エバポレータ114の冷却作用が冷却伝熱板104、底面伝熱板36および液体収容袋24を介して液体Wを冷却することができる。
【0119】
次に、このように構成される第1の実施の形態に係る液体冷却システム10を用いて、液体Wを冷却し、冷却した液体Wをカップ300に注出する方法について説明する。
【0120】
まず、適当な充填装置を用いて液体収容袋24に液体Wを注入する。この際、注出機構部26は取り外しておいてもよい。液体Wが注入された液体収容袋24を、冷却装置100から取り出した状態の液体収容コンテナ20に組み付け、さらにレバー機構部28を液体収容コンテナ20に取り付ける(図8参照)。
【0121】
次に、前面扉25(図12参照)を上へスライドして断熱カバー102の前面を開口し、液体収容コンテナ20を冷却装置100の載置台122に載置する。このとき、液体収容コンテナ20の把持部41を把持すると持ち上げやすい。
【0122】
液体収容コンテナ20を載置台122に載置すると、液体収容コンテナ20の底面伝熱板36と冷却伝熱板104とは面接触する。
【0123】
前面扉25を降ろして液体収容コンテナ20を断熱カバー102で覆った後、スイッチ操作により冷却サイクル機構106(図13参照)の運転を開始する。冷却サイクル機構106の運転により、コンデンサ110が放熱を行うとともにエバポレータ114が冷却を行う。
【0124】
エバポレータ114は、冷却伝熱板104と溶接されているので、冷却伝熱板104も同時に冷却される。また、冷却伝熱板104と底面伝熱板36とは面接触しているので、底面伝熱板36も冷却される。さらに、液体Wは薄地の樹脂膜を介して、底面伝熱板36により冷却される。エバポレータ114、冷却伝熱板104および底面伝熱板36は材質が銅であるので、伝熱性がよく冷却が効果的に行われる。また、液体収容袋24の樹脂膜は薄地であるので、液体Wの冷却を妨げない。さらに、底面伝熱板36には溝部36bが設けられていることから、底面伝熱板36と液体収容袋24とが接触する面積が広く、より伝熱しやすい。
【0125】
このようにして、冷却サイクル機構106の運転を行うと、液体Wが冷却される。冷却された液体Wは底に滞留することとなるので、上部に比べて底部がより早く冷却される。なぜなら、水(ミネラルウォータ)は、4[℃]が最も比重が大きく、温度が高くなると比重が小さくなる。しかも、冷却サイクル機構106は水が概ね5〜10[℃]となるように設定されているので、10[℃]以上の水は冷却されることにより比重が大きくなって底部に沈降するのである。
【0126】
また、液体収容コンテナ20は、断熱カバー102によって覆われているので、冷却した液体Wが外気から吸熱して温度上昇することを抑制する。従って、液体Wおよび断熱カバー102の内部が低温に保たれる。
【0127】
次に、液体Wをカップ300に注出するときには、カップ300をトレー125に置き、レバー68を手で傾動する。レバー68が傾動することにより、シール部62が開口して液体Wが注出される(図9参照)。レバー68を手で傾動するときには、注出した水が手にかかることがないように、レバー68の拡幅部78を押すとよい。
【0128】
また、カップ300を直接レバー68に当てながらレバー68を傾動するようにしてもよい。
【0129】
このように、レバー68を傾動させるという極めて簡単な操作により、液体Wをカップ300に注入することができる。また、液体収容コンテナ20の内部において、上部に比べてより冷却されている底部の液体Wが注入されるので、攪拌機または攪拌作業が不要である。
【0130】
また、液体Wは、液体収容コンテナ20から直接的にカップ300に注入される。すなわち、他のタンクへ導入するためのホースを接続することがないので、液体Wは、液体収容コンテナ20から注出されるまで外気に接触することがなく、液体Wの風味を保つことができる。
【0131】
液体Wを注出すると、液体収容コンテナ20内の液面が低下する。液面が底面伝熱板36の上端部まで低下すると、残留する液体Wは、略V字形状の斜面36aに沿って溝部36bに集められる。さらに液面が溝端部36dまで低下すると、残留する液体Wは溝部36bを流れて液体集合部36cに集められる。注出機構部26は液体集合部36cの側部に設けられているので、ほとんど全ての液体Wを注出することができる。
【0132】
次に、液体Wが注出されると、冷却サイクル機構106の運転を停止した後、前面扉25を開いて液体収容コンテナ20を取り出す。レバー機構部28を取り外した後、上記の手順(図11A〜図11C参照)により、液体収容コンテナ20を折り畳む。
【0133】
折り畳んだ液体収容コンテナ20は、容積が極めて小さくなるので、保管または搬送に好適である。
【0134】
上記したように、第1の実施の形態に係る液体冷却システム10、液体収容コンテナ20および冷却装置100によれば、補助タンク、循環ポンプ、液面計および液面計に連動するバルブなどが不要であることから、構造が極めて簡便となり、保守およびメンテナンスの作業を大幅に軽減することができる。従って、保守管理を行う担任者が不要であり、例えば、一般家庭においても利用できる。
【0135】
また、液体Wは、液体収容コンテナ20から直接に注出されるので、補助タンクへのホース接続作業が不要であり、ホース接続作業を不用意に行うことによる液体Wの漏出がない。
【0136】
さらに、液体収容コンテナ20は、廃棄せずに再利用が可能であり、しかも液体Wが収容されていないときには折り畳み構造によって容積を圧縮することができる。従って、保管に便利であるとともに、所謂、通い箱として利用するのに好適である。
【0137】
なお、上記の第1の実施の形態においては、液体収容コンテナ20は前面扉25を開口した部分から取り出す例について示したが、液体収容コンテナ20は、載置台122からスライドレール等により引き出せる構造であってもよい。この場合、液体収容コンテナ20は、必ずしもスライドレールから取り外せる構造でなくてもよい。つまり、液体収容コンテナ20と冷却装置100とがスライドレールを介して一体となっていてもよい。また、この場合、液体収容袋24のみが取り外せる構造になっていてもよい。さらに、液体収容袋24の取り出しを容易にするために、液体収容コンテナ20の上面が開放された形状とし、4つの側面のうち前側面(跳上板46に相当する側板)は、注出機構部26を注出機構取付部(切込46aおよび切込38bに相当する部分)に組み付けやすいようなガイド形状を有するようにしてもよい。
【0138】
次に、第2の実施の形態に係る液体冷却システム200および冷却装置204について、図16〜図23Bを参照しながら説明する。
【0139】
第2の実施の形態に係る液体冷却システム200は、基本的には、前記のコンテナ本体22(図2参照)に相当するコンテナがなく、前記の液体収容袋24に相当する液体収容袋202(図17参照)を冷却伝熱板226に直接接触させている。液体冷却システム200において、前記の液体冷却システム10および冷却装置100と同じ箇所については同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0140】
図16および図17に示すように、液体冷却システム200は、液体Wを収容する樹脂製の液体収容袋202と、液体Wを液体収容袋202に収容したまま冷却する冷却装置204と、レバー機構部206とを備える。
【0141】
冷却装置204は、液体収容袋202を格納する格納部208と、該格納部208の下に設けられた機械室107とを有する。この機械室107は、前記の冷却装置100における機械室107と同じ構成である。
【0142】
液体収容袋202は、2枚の樹脂膜の周囲を貼り合わせた平型(ピロー型ともいう。)であり、内部に液体Wが収容される。液体収容袋202は、前記の液体収容袋24と同様の薄地の樹脂膜からなり、液体Wが収容されていないときは任意の形状に折り畳み可能である。
【0143】
液体収容袋202の上部両端における樹脂膜の貼り合わせ部には吊り孔210が設けられている。該吊り孔210は鳩目などにより補強してもよい。液体収容袋202の下部中央には前記の注出機構部26に相当する注出機構部212が設けられている。注出機構部212は略円筒形状であり、液体Wが注出される注出口214は下方にやや突出している。
【0144】
図18に示すように、注出機構部212の栓58には、前記の小突起60の代わりにリング216が設けられている。該リング216の下部は栓58に固定されており、リング216が上方に引き上げられることにより栓58が弾性変形する(図22参照)。これにより、シール部62(図22参照)が開口して、シール部62に通ずる注出口214から液体Wを注出または注入することが可能になる。また、リング216に加える力を解除すると、栓58は再び元の形状に戻り、注出機構部26および液体収容袋24の内部を液密に保つ。
【0145】
注出機構部212の周囲には第1環状溝64a、第2環状溝64bが設けられている。
【0146】
図16および図17に戻り、格納部208は、直方体であって、開閉可能な前面扉218および上面扉220と、側板222と、裏面板224と、内部の背面と底面とを滑らかに接続している金属製(例えば、銅板)の冷却伝熱板226と、該冷却伝熱板226の裏面が固定される固定板227と、前面扉218の内面側に設けられた比較的低い仕切板228とを有する。前面扉218、上面扉220、側板222および裏面板224は内面に断熱材が設けられており断熱カバーとしての機能を有する。
【0147】
仕切板228には、液体収容袋202の注出機構部212を嵌める取付孔230(注出機構取付部)が設けられている。取付孔230の上部は比較的大きい略半円形の半円部230aで、下部は比較的小さい略半円形の半円部230bとなっており、半円部230aと半円部230bとの中間は、下に向かって幅の狭まるガイド部230cとなっている。注出機構部212は、半円部230aに挿入可能であり、該半円部230aに挿入した後に下に移動させることによって、注出機構部212の第2環状溝64bが半円部230bに嵌め込まれる。このとき、第2環状溝64bは、ガイド部230cに沿って容易に半円部230bに嵌め込まれる。
【0148】
前面扉218および上面扉220は広く開くことができ、また仕切板228は比較的低いので、格納部208の内部は大きく開口する。従って、液体収容袋202を容易に格納および引き出すことができる。
【0149】
前面扉218の下部中央には開口孔232が設けられており、該開口孔232から注出機構部212が突出する。また開口孔232から突出した注出機構部212にレバー機構部206が取付可能である。
【0150】
図19に示すように、冷却伝熱板226は、長方形の銅板を曲げ加工して製造されるものであり、縦長となるように設定されている。冷却伝熱板226の下部は前方(矢印A方向)に緩やかに曲げられており、下両端部234は上方へやや反り返っている。下中央には略半円形の切込(液体集合部)236が設けられており、該切込236が最も低い位置に設定されている。また、上両端部にはフック(懸吊部)238が設けられており、該フック238は吊り孔210を掛けることにより液体収容袋202を吊すことができる。フック238は、冷却伝熱板226が固定されている固定板227に設けてもよい。
【0151】
冷却伝熱板226の裏面にはエバポレータ240が溶接されている。エバポレータ240は、冷媒が供給される入口部240aと、冷媒が吐出される出口部240bとを有する。入口部240aは冷却伝熱板226の裏面中央部に沿って配設されており、略上端部で左右に分岐している。2つに分岐したエバポレータ240は、冷却伝熱板226の略全面にわたって、左右対称で多段の折り返し形状となっており、切込236の近傍で1つに集合し出口部240bにつながっている。入口部240aおよび出口部240bは、ぞれぞれ前記の銅管124(図14A参照)と連結している。
【0152】
冷却伝熱板226は、固定板227にボルト等で固定されるとともに、複数のポスト242(図23A参照)により固定または支持されている。
【0153】
冷却伝熱板226は、前記の冷却伝熱板130(図15A参照)、134(図15B参照)および138(図15C参照)のように2枚の板を貼り合わせる形状とし、板に設けられた溝によってエバポレータ240を形成するようにしてもよい。
【0154】
図20に示すように、レバー機構部206は支持部材250と、レバー構成部252とからなる。支持部材250は、後端部左右に2つの取付腕253を有する。取付腕253の内側面はアーチ形状をなしている。取付腕253の先端には、それぞれ前方へ延在するレバー支持アーム254が設けられており、該レバー支持アーム254の先端近傍の上方には、切込256が設けられている。
【0155】
レバー構成部252は、軸258と、該軸258の両端部に設けられた2つのレバー260と、軸258の中央部に設けられた突起部262とを有する。2つのレバー260の上部および突起部262は、連結部材263で接続されている。突起部262の先端には、比較的薄い突起264が上方向かって反り返るように延在している。軸258は、2つの切込256に挿入可能な幅に設定されており、突起264はリング216(図18参照)に挿入可能な幅に設定されている。2つのレバー260はそれぞれ斜め下方に延在しており、その間隔はカップ300(図1参照)より狭く設定されている。
【0156】
図21に示すように、支持部材250の取付腕253は、第1環状溝64aを挟持するように上から挿入される。レバー構成部252の軸258は、両端近傍部が切込256に上から挿入され、突起部262の先端の突起264がリング216の上方部に係合される。
【0157】
図22に示すように、レバー260の下部を人の手で押動することにより、レバー260には軸258を中心とした大きいモーメントが発生し、レバー260は図22における反時計回転方向に傾動する。2つのレバー260は、カップ300(図1参照)より狭い幅に設定されているので、カップ300によりレバー260を押動することも可能である。
【0158】
また、レバー260の下部は図22における左方向へ屈曲した形状であるから、レバー260は、その下部が側面に当接するまで十分に傾動することができる。
【0159】
レバー260が反時計回転方向に傾動すると、突起264は、栓58のリング216を上方へ引き上げる。これにより、栓58の下部は引き上げられるように弾性変形し、シール部62が開口する。開口したシール部62からは、液体収容袋24に収容された液体Wが流出し、注出口214および2つのレバー260の間を通って外部へ注出され、カップ300に注入される。
【0160】
カップ300に液体Wが適量注入された後、レバー260に加えている力を解除すると、レバー260は、自重によるモーメントおよび突起264がリング216から受ける弾性力によって時計回転方向に傾動し、元位置に戻る。また、シール部62は再度封じられて液体Wの注出が停止される。
【0161】
突起264は反り返っている形状であることから、レバー260を操作する際に、リング216を確実に引き上げることができるとともに、リング216から不用意に抜けてしまうことがない。
【0162】
なお、レバー構成部252は、液体収容袋202の注出機構部212に適合するものであるが、前記の注出機構部26(図6参照)を用いる際には、レバー構成部252の突起部262を前記の小突起80(図8参照)と同形状にすればよい。レバー構成部252は、支持部材250に対して取り外し可能であるから、注出機構部26および212に対応する2種類を用意して交換しながら使用してもよい。
【0163】
次に、このように構成される第2の実施の形態に係る液体冷却システム200を用いて、液体Wを冷却し、冷却した液体Wをカップ300に注出する方法について説明する。
【0164】
まず、適当な充填装置を用いて液体収容袋202に液体Wを注入する。冷却装置204の前面扉218(図17参照)および上面扉220を開口し、液体収容袋202を冷却装置204の格納部208に格納する。このとき、注出機構部212を仕切板228の半円部230aに挿入した後、下降させて第2環状溝64bと、半円部230bとを係合させる(図2参照)。
【0165】
このとき、比較的硬質のフランジ56は、冷却伝熱板226の切込236に嵌るので、注出機構部212は十分に下降し、第2環状溝64bと半円部230bとは確実に係合される。また、液体収容袋202の下両端部は冷却伝熱板226の下両端部234によってやや持ち上げられることとなり、注出機構部212が最も低い位置に配置される。
【0166】
次に、フック238に液体収容袋202の吊り孔210を掛ける。これにより、図23Aに示すように、液体収容袋202の上部は適度に吊り上げられるとともに、液体収容袋202の裏面における広い面積が冷却伝熱板226に面接触する。
【0167】
前面扉218および上面扉220を閉じて、注出機構部212にレバー機構部206を取り付けた後(図21参照)、冷却サイクル機構106(図13参照)の運転を開始し、エバポレータ240により冷却を行う。
【0168】
エバポレータ240は、冷却伝熱板226に溶接されているので、冷却伝熱板226も同時に冷却される。また、液体Wは薄地の樹脂膜を介して、冷却伝熱板226により冷却される。エバポレータ240および冷却伝熱板226は材質が銅であるので、伝熱性がよく冷却が効果的に行われる。また、液体収容袋202の樹脂膜は薄地であるので、液体Wの冷却を妨げない。さらに、液体収容袋202は、フック238で吊られているので皺や弛みが発生しにくく、冷却伝熱板226と接触する面積が広く、より伝熱しやすい。特に、液体収容袋202は平型であることから、冷却伝熱板226の形状に適合し、皺や弛みが発生しにくい。
【0169】
このようにして、冷却サイクル機構106を運転することによって、液体Wが効率的に冷却される。また、格納部208は、断熱材で覆われているので、冷却した液体Wが外気から吸熱して温度上昇することを抑制され、格納部208の内部が低温に保たれる。
【0170】
次に、液体Wをカップ300に注出するときには、カップ300をトレー125に置き、レバー260を手で傾動する。レバー260を傾動することにより、シール部62が開口して液体Wが注出される(図22参照)。
【0171】
液体Wを注出することにより、液体収容袋202内の液面が次第に低下する。このとき、図23Bに示すように、液体収容袋202はフック238で吊られているので、液面が低下しても皺や弛みが生じることがなく、液体Wは樹脂膜を介して広い面積で冷却伝熱板226に接触し続けることになり、冷却効率が低下することがない。また、皺や弛みがないことから、内部の液体Wは途中で滞留することなく下方に集められ、無駄なくほとんど全ての液体Wを注出することができる。
【0172】
略全ての液体Wを注出した後、冷却サイクル機構106の運転を停止するとともに、レバー機構部206を取り外す。さらに、前面扉218および上面扉220を開き、液体収容袋202を液体Wが充填されているものに交換する。
【0173】
上記の液体冷却システム200では、フック238に液体収容袋202の吊り孔210を掛けて吊る例について説明したが、例えば、吊り孔210を設けることなく、上端部を適当なクランプ装置(懸吊部)により固定してもよい。
【0174】
また、注出機構部212のリング216をレバー機構部206により操作して液体Wを注出する例について説明したが、レバー機構部206を設けなくとも、リング216を人の指により直接引き上げることにより液体Wを注出してもよい。
【0175】
このように、第2の実施の形態に係る液体冷却システム200および冷却装置204によれば、液体収容袋202は冷却伝熱板226に直接接触するので冷却効率が高い。また、上部をフック238で吊ることにより、液体収容袋202と冷却伝熱板226とを広い面積で接触させるとともに、液体Wの液面が低下するときにも皺や弛みが生じない。従って、冷却効率を向上させることができ、しかも液体Wが滞留することがない。
【0176】
しかも、やや反り返った下両端部234や、切込236の形状によって、注出機構部212は、最も低い箇所に設定されることになり、液体Wを効率的に注出させることができる。
【0177】
この発明に係る液体冷却システム、液体収容コンテナおよび冷却装置は、上述の実施の形態例に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0178】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る液体冷却システム、液体収容コンテナおよび冷却装置によれば、構造を簡便にし保守およびメンテナンスの作業を低減し、しかも低コストで冷却したミネラルウォータ等の液体を提供することができるという効果が達成される。
【0179】
また、本発明に係る液体収容コンテナは、再利用が可能であるとともに、液体が収容されていないときには折り畳み構造によって容積を圧縮することができるという効果が達成される。
【0180】
さらに、本発明に係る液体冷却システムおよび冷却装置によれば、液体を液体収容袋に収容したまま冷却することができる。このとき、液体収容袋は底面伝熱板または冷却伝熱板に直接接触するので効率的に液体を冷却することができる。
【0181】
さらにまた、液体収容袋の上端部を懸吊部で吊ることにより、液体が減少したときにも皺や弛みが生じにくく、液体は樹脂膜を介して広い面積で冷却伝熱板に接触し続け、冷却効率が低下しない。また、皺や弛みが生じないことから、液体は途中で滞留することなく下方に集められ、無駄なくほとんど全ての液体を注出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る液体冷却システムの一部断面斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る液体収容コンテナの一部断面斜視図である。
【図3】コンテナ本体の斜視図である。
【図4】図4Aは、コンテナ本体の一部側面拡大図であり、図4Bは、変形例に係るコンテナ本体の一部側面拡大図である。
【図5】図5Aは、液体収容コンテナの底面に設けられる底面伝熱板の斜視図であり、図5Bは、液体収容コンテナの底面に設けられる変形例に係る底面伝熱板の斜視図である。
【図6】液体収容コンテナに設けられる液体収容袋の斜視図である。
【図7】液体収容コンテナに設けられるレバー機構の斜視図である。
【図8】液体収容コンテナの注出機構部およびレバー機構部の一部断面拡大図である。
【図9】液体収容コンテナの注出機構部およびレバー機構部において、レバーが傾動することにより液体が注出される様子を示す一部断面拡大図である。
【図10】液体収容コンテナの変形例を示す一部断面斜視図である。
【図11】図11Aは、液体収容コンテナの跳上板を跳ね上げた状態を示す説明図であり、図11Bは、液体収容コンテナの第1および第2分割側板を折り曲げた状態を示す説明図であり、図11Cは、液体収容コンテナを折り畳んだ状態を示す説明図である。
【図12】第1の実施の形態に係る冷却装置の一部断面斜視図である。
【図13】冷却装置に設けられる冷却サイクル機構を示すブロック図である。
【図14】図14Aは、冷却装置に設けられる冷却伝熱板を示す斜視図であり、図14Bは、冷却装置に設けられる冷却伝熱板を示す裏面図である。
【図15】図15Aは、2枚の金属板にプレス加工を施してエバポレータを形成した冷却伝熱板の一部断面斜視図であり、図15Bは、2枚の金属板のうちの1枚にプレス加工を施してエバポレータを形成した冷却伝熱板の一部断面斜視図であり、図15Cは、2枚の金属板に切削溝部によりエバポレータを形成した冷却伝熱板の一部断面斜視図である。
【図16】第2の実施の形態に係る液体冷却システムの一部断面斜視図である。
【図17】第2の実施の形態に係る液体冷却システムの一部分解斜視図である。
【図18】注出機構部の斜視図である。
【図19】冷却伝熱板の斜視図である。
【図20】レバー機構部の分解斜視図である。
【図21】注出機構部にレバー機構部を取り付けた状態を示す拡大斜視図である。
【図22】注出機構部およびレバー機構部において、レバーが傾動することにより液体が注出される様子を示す一部断面拡大図である。
【図23】図23Aは、液体が満充填されている液体収容袋を格納部に格納した状態を示す格納部の一部断面拡大図であり、図23Bは、液体収容袋の液体が注出された状態を示す格納部の一部断面拡大図である。
【符号の説明】
10、200…液体冷却システム 20…液体収容コンテナ
22…コンテナ本体 24、202…液体収容袋
26、212…注出機構部 28、206…レバー機構部
32、34…上面板 36、90…底面伝熱板
36b、37a、52、54、104b…溝部
36c、104c…液体集合部 38…ベース
38b、46a、73、236、256…切込
40…枠体
42a、42b、44a、44b…分割側板
46、48…跳上板 58…栓
60、80…小突起 62…シール部
63、214…注出口 68、260…レバー
100、204…冷却装置 102…断熱カバー
104、130、134、138、226…冷却伝熱板
106…冷却サイクル機構 122…載置台
208…格納部 210…吊り孔
230…取付孔 232…開口孔
234…下両端部 238…フック
254…レバー支持アーム W…液体

Claims (26)

  1. 液体を収容する液体収容コンテナと、
    冷却装置とからなり、
    前記液体収容コンテナは、底面板を含むベースと、
    前記ベースに対して設けられる側面板と、
    液体を注出および密栓する注出機構部を具備する樹脂製の液体収容袋と、
    前記底面板の少なくとも一部を構成し、前記液体収容袋に液体が注入されているときに前記液体収容袋と接触する金属製の底面伝熱板と、
    前記側面板または前記ベースに設けられ、前記注出機構部が着脱可能な注出機構取付部とを有し、
    前記冷却装置は、前記液体収容コンテナを載置または収容する載置部と、
    前記載置部に前記液体収容コンテナが載置されたときに前記底面伝熱板に接触する金属製の冷却伝熱板と、
    前記冷却伝熱板を冷却する冷却サイクル機構とを有することを特徴とする液体冷却システム。
  2. 請求項1記載の液体冷却システムにおいて、
    前記底面伝熱板と前記冷却伝熱板とは、少なくとも一部分が面接触することを特徴とする液体冷却システム。
  3. 液体を注出および密栓する注出機構部を具備する樹脂製の液体収容袋と、
    冷却装置とからなり、
    前記冷却装置は、前記液体収容袋を格納する格納部と、
    前記格納部の内面における少なくとも一部を構成し、前記液体収容袋に接触する金属製の冷却伝熱板と、
    前記格納部に設けられ、前記注出機構部が着脱可能な注出機構取付部と、
    前記冷却伝熱板を冷却する冷却サイクル機構と、
    を有することを特徴とする液体冷却システム。
  4. 請求項3記載の液体冷却システムにおいて、
    前記注出機構部は前記液体収容袋の下端部に設けられ、
    前記注出機構取付部は前記格納部の下部に設けられ、
    前記格納部は、前記注出機構部が前記注出機構取付部に取り付けられた状態で、前記液体収容袋の上端部を吊す懸吊部を有することを特徴とする液体冷却システム。
  5. 請求項3または4記載の液体冷却システムにおいて、
    前記液体収容袋は、2枚の樹脂膜の周囲が貼り合わされた平型であることを特徴とする液体冷却システム。
  6. 底面板を含むベースと、
    前記ベースに対して設けられる側面板と、
    液体を注出および密栓する注出機構部を具備する樹脂製の液体収容袋と、
    前記底面板の少なくとも一部を構成し、前記液体収容袋に液体が注入されているときに前記液体収容袋と接触する金属製の底面伝熱板と、
    前記側面板または前記ベースに設けられ、前記注出機構部が着脱可能な注出機構取付部と、
    を有することを特徴とする液体収容コンテナ。
  7. 請求項6記載の液体収容コンテナにおいて、
    前記底面伝熱板は、前記注出機構取付部に最も近い液体集合部が最も低く設定されていることを特徴とする液体収容コンテナ。
  8. 請求項7記載の液体収容コンテナにおいて、
    前記底面伝熱板は、中心線を基線としたV字の折れ板形状であることを特徴とする液体収容コンテナ。
  9. 請求項7または8記載の液体収容コンテナにおいて、
    前記底面伝熱板は、前記液体集合部を一端として延設される溝部を有することを特徴とする液体収容コンテナ。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の液体収容コンテナにおいて、
    前記底面伝熱板の材質は、銅、アルミニウムまたはステンレス鋼のいずれかであることを特徴とする液体収容コンテナ。
  11. 請求項6〜10のいずれか1項に記載の液体収容コンテナにおいて、
    さらに、4角形状の枠体を有し、
    前記側面板は、上辺が前記枠体の対向する2辺にそれぞれ揺動自在に軸支されている一対の跳上板と、
    上辺が前記枠体の対向する2辺にそれぞれ揺動自在に軸支されているとともに下辺が前記ベースの2辺にそれぞれ揺動自在に軸支され、上辺と下辺に平行な中間部で分割および軸支されている一対の分割側板とからなることを特徴とする液体収容コンテナ。
  12. 請求項6〜11のいずれか1項に記載の液体収容コンテナにおいて、
    さらに、上面を開閉する上面板を有することを特徴とする液体収容コンテナ。
  13. 請求項6〜12のいずれか1項に記載の液体収容コンテナにおいて、
    さらに、前記注出機構部で液密を保つ栓の一部を押動しまたは引くことによって弾性変形させ、該栓を構成するシール部を開いて収容された液体を注出させるレバー機構部を有することを特徴とする液体収容コンテナ。
  14. 請求項13記載の液体収容コンテナにおいて、
    前記レバー機構部に設けられたレバーは、突起部を備える傾動自在な板形状であり、前記レバーを傾動させたとき、前記突起部が前記栓の一部を押動しまたは引くことによって弾性変形させることを特徴とする液体収容コンテナ。
  15. 液体収容コンテナを載置する載置部と、
    前記載置部に前記液体収容コンテナが載置されたときに、前記液体収容コンテナの底面板に接触する金属製の冷却伝熱板と、
    前記冷却伝熱板を冷却する冷却サイクル機構と、
    を有することを特徴とする冷却装置。
  16. 請求項15記載の冷却装置において、
    前記載置部に前記液体収容コンテナが載置される周囲を断熱材で覆う断熱カバーを有することを特徴とする冷却装置。
  17. 液体を注出および密栓する注出機構部を具備する樹脂製の液体収容袋を格納する格納部と、
    前記格納部の内面における少なくとも一部を構成し、前記液体収容袋に接触する金属製の冷却伝熱板と、
    前記格納部に設けられ、前記液体収容袋の内部の液体を注出および密栓する注出機構部が着脱可能な注出機構取付部と、
    前記冷却伝熱板を冷却する冷却サイクル機構と、
    を有することを特徴とする冷却装置。
  18. 請求項17記載の冷却装置において、
    前記格納部に前記液体収容袋が格納される周囲を断熱材で覆う断熱カバーを有することを特徴とする冷却装置。
  19. 請求項17または18記載の冷却装置において、
    前記格納部は、前記液体収容袋の上端部を吊す懸吊部を有することを特徴とする冷却装置。
  20. 請求項17〜19のいずれか1項に記載の冷却装置において、
    前記冷却伝熱板は、前記格納部における一側面と底面とを滑らかに接続し、かつ、注出機構取付部に最も近い液体集合部が最も低く設定されていることを特徴とする冷却装置。
  21. 請求項15〜20のいずれか1項に記載の冷却装置において、
    前記冷却伝熱板の材質は、銅、アルミニウムまたはステンレス鋼のいずれかであることを特徴とする冷却装置。
  22. 請求項15〜21のいずれか1項に記載の冷却装置において、
    前記冷却伝熱板は、前記冷却サイクル機構で冷媒を蒸発させるエバポレータと溶接または固着されていることを特徴とする冷却装置。
  23. 請求項15〜21のいずれか1項に記載の冷却装置において、
    前記冷却サイクル機構で冷媒を蒸発させるエバポレータは、前記冷却伝熱板に設けられた流体通路により形成されていることを特徴とする冷却装置。
  24. 請求項17〜23のいずれか1項に記載の冷却装置において、
    さらに、前記注出機構部で液密を保つ栓の一部を押動しまたは引くことによって弾性変形させ、該栓を構成するシール部を開いて収容された液体を注出させるレバー機構部を有することを特徴とする冷却装置。
  25. 請求項24記載の冷却装置において、
    前記レバー機構部に設けられたレバーは、側面に突起部を備える傾動自在な板形状であり、前記レバーを傾動させたとき、前記突起部が前記栓の一部を押動しまたは引くことによって弾性変形させることを特徴とする冷却装置。
  26. 請求項24または25記載の冷却装置において、
    前記レバー機構部は、前記レバーを含むレバー構成部と、前記レバー構成部を支持する支持部材とからなり、前記レバー構成部は前記支持部材から取り外し可能な構造であることを特徴とする冷却装置。
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