JP2004225150A - ホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板及びその製造方法並びにホーロー製品 - Google Patents

ホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板及びその製造方法並びにホーロー製品 Download PDF

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Abstract

【課題】NiフラッシュやNiめっき等のNi処理をせずともホーロー密着性が良好なホーロー用鋼板を提供する。
【解決手段】鋼成分をC:0.0040%以下、Ni:0.10〜8.0%、Si:0.5%以下、Mn:0.05〜0.95%、P:0.20%以下、S:0.080%以下、Al:0.0100%以下、N:0.0100%、Cu:8.0%以下、O:0.005〜0.0450%とし、かつ鋼板の製造工程における主として熱延および焼鈍工程での熱履歴を制御することにより鋼板表面にNi濃化部を形成させたホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板及びその製造方法並びにその使用方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホーロー前処理が簡易にも関わらず、ホーロー性、特に良好なホーロー密着性を発揮するホーロー用鋼板及びその製造方法並びにその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホーロー用鋼板を用いたホーロー製品の製造においては金属である鋼板とガラスであるホーロー皮膜をより強固に接合するために鋼板とホーロー層の界面に存在するNiの有効性が知られており、一般的にはホーロー釉薬を鋼板に掛ける前にNiフラッシュと呼ばれるNi含有溶液中に鋼板を浸漬し鋼板表面にNiを析出させる手法がとられている。また、単に密着性を向上させるだけでなく、ホーロー前に行われる酸洗やNiフラッシュといった工程を省略するため鋼板の製造工程においてNiをめっきする方法も例えば特許文献1等に開示されている。しかし、これらの技術では浸漬処理工程やめっき工程によるコスト増、生産性低下を引き起こすだけでなく、これらの処理に使用される溶液の廃棄において環境への悪影響も懸念されている。
【0003】
【特許文献1】
特許第1320772号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ホーロー釉薬を掛ける前にホーロー用鋼板の表面にNiを高濃度に存在させる方法において、成分および製造条件をトータルに最適化することで、従来のホーロー用鋼板でホーロー密着性を向上させるために必要とされていたNi処理を省略した場合にもNi処理を行った鋼板と同等以上の密着性を付与するとともに、従来のNi処理工程を適用した場合に問題となる廃液処理の問題を軽減または完全に回避することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成すべく種々実験し検討を重ねてきた。即ち、本発明はC:0.0040%以下、Ni:0.2〜8.0%、Si:0.5%以下、Mn:0.05〜0.95%、P:0.20%以下、S:0.0080%以下、Al:0.0049%以下、Cu:8.0%以下、O:0.005〜0.045%、N:0.0100%以下を基本成分として含有する鋼材を熱処理するにあたり、表面に生成する酸化スケールの状態を適度に制御することでホーロー釉薬を掛ける前の鋼板の表面にNi濃化部を形成させ、ホーロー密着性を向上させるものである。その要旨は次のとおりである。
【0006】
(1)質量%で、C:0.0040%以下を含み、更に、主要成分として、Ni:0.10〜8.0%、Cu:8.0%以下を含むことを特徴とするホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
【0007】
(2)質量%で、C:0.0040%以下、Ni:0.10〜8.0%、Si:0.5%以下、Mn:0.05〜0.95%、P:0.20%以下、S:0.080%以下、Al:0.0100%以下、Cu:8.0%以下、O:0.005〜0.055%、N:0.0100%以下を含有することを特徴とするホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
【0008】
(3)質量%で、C:0.0020%以下、Ni:0.30〜8.0%、Si:0.050%以下、Mn:0.05〜0.95%、P:0.05%以下、S:0.030%以下、Al:0.0049%以下、Cu:8.0%以下、O:0.005〜0.045%、N:0.0049%以下を含有することを特徴とするホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
【0009】
(4)質量%で、C:0.0015%以下、Ni:0.50〜8.0%、Si:0.010%以下、Mn:0.05〜0.95%、P:0.015%以下、S:0.010〜0.020%、Al:0.0049%以下、Cu:8.0%以下、O:0.005〜0.045%、N:0.0040%以下を含有することを特徴とするホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
【0010】
(5)質量%で、さらに、Nb:0.10%以下、V:0.10%以下、Ti:0.005%以下、B:0.010%以下、Cr:10.0%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかの項に記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
【0011】
(6)質量%で、さらにMo,W,Sn,Sb,Mg,Ca,Ce,Coの合計が0.2%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかの項に記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
【0012】
(7)鋼材表面にNi濃化部を有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかの項に記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
【0013】
(8)半製品を含めた鋼板製造工程の少なくとも一時期において鋼材表面にNi濃化部が存在し、そのNi濃化部について、成分が質量%でNi:20%以上、鋼板厚さ方向の厚みが0.01μm以上、鋼板表面の被覆率が5%以上の条件のうち少なくとも一つを満足していることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかの項に記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
【0014】
(9)熱延およびそれに続く酸洗後の鋼材において、鋼材表面にNi濃化部が存在し、そのNi濃化部について、成分が質量%でNi:20%以上、鋼板厚さ方向の厚みが0.01μm以上、鋼板表面の被覆率が5%以上の条件のうち少なくとも一つを満足している(1)〜(7)のいずれかの項に記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
【0015】
(10)(1)〜(6)のいずれかの項に記載の成分の鋼をNiを含有する雰囲気中での処理を行うことなく鋼材表面にNi濃化部を有せしめることを特徴とするホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板の製造方法。
【0016】
(11)熱延スラブ加熱中のスケール生成厚さが0.2mm以上、熱延コイル巻取り中のスケール生成厚さが0.2μm以上、冷延後焼鈍中のスケール生成厚さが0.02μm以上、の条件のうち少なくとも一つを満足している(10)記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板の製造方法。
【0017】
(12)熱延スラブ加熱における熱履歴において1100℃以上での保持時間が20分以上、熱延仕上げ圧延後冷延前のコイル熱履歴において650℃以上での保持時間が20分以上、冷間圧延後のコイルの熱履歴において750℃以上での保持時間が20秒以上、の条件のうち少なくとも一つを満足していることを特徴とする(10)又は(11)記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板の製造方法。
【0018】
(13)(1)〜(9)のいずれかの項に記載のホーロー用鋼板を冷間圧延後のコイルの熱履歴における750℃以上での保持時間が20秒以上の熱処理を露点0℃以上の雰囲気中で行う工程を経て製造したホーロー用鋼板を素材とすることを特徴とするホーロー製品。
【0019】
(14)(1)〜(9)のいずれかの項に記載のホーロー用鋼板をホーロー釉薬を掛ける前までの全製造工程においてNiを含有する雰囲気中での表面処理工程を経ることなく製造したホーロー用鋼板を素材とすることを特徴とするホーロー製品。
【0020】
(15)(1)〜(9)のいずれかの項に記載のホーロー用鋼板を、熱延コイルを酸洗する工程を除き、ホーロー釉薬を掛ける前までに酸洗工程を経ることなく製造したホーロー用鋼板を素材とすることを特徴とするホーロー製品。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下詳細に説明する。各成分元素の含有量は質量%である。
【0022】
Cは従来から低いほど加工性が良好となることが知られているが、本発明では、良好な耐時効性、加工性およびホーロー性を得るために0.0040%以下にする必要がある。好ましい範囲は0.0020%以下、さらに好ましくは0.0015%以下である。下限は特に限定する必要がないが、C量を低めると製鋼コストを高めるので実用的な下限は0.0005%である。
【0023】
Niは本発明の目的が鋼材表面を鋼板製造工程またはホーロー製品製造工程において適当に酸化させ酸化スケールを形成させることで鋼中に含有されたNiをスケールと鋼の界面に濃化させ、その後の酸洗等の脱スケール工程を経ても鋼表面にNi濃化部位を残存させることが主旨であることから本発明においては必須の元素である。その含有量は通常のホーロー用鋼板で不可避的に含有される可能性がある0.05%程度以下では本発明の効果は殆ど検知されないため、積極的に添加する必要がある。上記効果を得るには0.10%以上の添加が必要で、好ましくは0.30%以上、さらに好ましくは0.50%以上、1.0%以上添加すれば著しい効果が得られる。2.0%以上の添加では効果は飽和する傾向が見られる。過剰な添加は合金コストの点からも好ましくはないが、同時にホーローと鋼の反応の不均一が大きくなり黒点などのホーロー欠陥を生じやすくなるとともに加工性の面からの悪影響も見られるようになるため、上限を8.0%とする。好ましくは5.0%以下で、3.0%以下でも十分な効果を得ることができる。
【0024】
Siはホーロー性を阻害するので、あえて添加する必要はなく少ないほど好ましいが、高強度化を補う意味で上限を0.5%として添加することは可能である。通常程度以上のホーロー性を確実に確保するには0.050%以下、さらに好ましくは0.010%以下である。
【0025】
Mnは酸素、S量と関連してホーロー性に影響する成分である。同時に熱間圧延時にSに起因する熱間脆性を防止する元素で、酸素を多く含む本発明では0.05%以上が必要である。一方、Mn量が高くなるとホーロー密着性が悪くなり、泡や黒点が発生しやすくなるため上限を0.95%とする。
【0026】
Pは含有量を高めることで高強度化を達成できるが、本発明では高強度化は主としてCuからなる金属相の微細分散により達成が可能であり、ホーロー時の泡、黒点などの欠陥を抑制するために低い方が好ましい。含有量が0.20%を超えると材料を顕著に脆化させ製造が困難となる。好ましくは0.05%以下、良好なホーロー性を確保するには、0.015%以下にすることが好ましい。
【0027】
Sはホーロー前処理の酸洗時にスマット量を増やし、泡・黒点を発生しやすくするので、0.080%以下、好ましくは0.030%以下とする。しかし過度に低くなるとスマット量が少なくなりすぎホーロー密着性が劣化する場合があるので、さらに好ましい範囲として0.010〜0.020%とする。
【0028】
Alはあまり多く含有させると鋼中Oを限定範囲内に制御することができなくなる。また、Al窒化物がホーロー焼成中の水分と反応してガスを発生し泡欠陥の原因となりやすいため好ましくない。このため含有量を0.0100%以下、好ましくは0.0049%以下に限定する。
【0029】
Cuは本発明鋼ではNiについで重要な元素である。Cuは鋼板の製造工程において酸化スケールの形成に伴いNiと同様にスケールと鋼材の界面に濃化し、その後もNiと同様に鋼材表面に残存しホーロー密着性に影響を及ぼす。ただし、Niとは異なりCu単独では本発明の効果を得ることができないばかりか鋼板の表面疵を増大させホーローの泡欠陥、黒点を増大させる場合がある。この原因は明確ではないが、Cu単独で本発明のようなスケール生成に伴う濃化現象を活用した場合、Cu濃化部が溶融し鋼材の粒界部と粒界でない部位での差が顕著になり過剰な濃淡が表面疵の原因となるまでに形成されるとともにCu濃化部位がスケールと鋼の界面の全面を覆うようになり、ホーローのぬれ性を低下させるためと思われる。ただし、従来添加されている0.05%程度以下の含有Cuは上記のような悪影響もほとんど見られず、従来と同様にホーロー前の酸洗処理において酸洗スマットの形成を介してホーロー密着性に好ましい効果を有する。
【0030】
さらに本発明のように多量のNiを含む場合に、本発明で活用するスケール界面への濃化現象を適用した場合には上記のCu単独添加の場合の悪影響も見られなくなると同時に、Niの濃化形態に好ましい影響を及ぼす。CuとNiが共存することによる効果の原因は明確ではないが、以下のように考えられる。CuとNiが共存すると両元素が同様にスケールと鋼の界面に濃化し互いに固溶するため濃化部位の溶融温度が上昇し上記のようなCu単独の場合の悪影響が消失する。このため濃化部位は適当な鋼表面の全面を覆うことなく適当な間隔で島状に形成されると同時に鋼の粒界等に起因する不均一も解消される。さらに、その後の温度低下に伴い、CuとNiが混じった濃化部位はCu濃化部とNi濃化部に分離し、それぞれが有するホーロー密着性への好ましい効果が有効に作用するものと考えられる。Niの含有を前提としたCu含有量の上限は8.0%、好ましくは5.0%以下、さらに好ましくは3.0%以下で、Cuが本来有する酸洗スマットの生成を介した密着性の向上効果を考慮した好ましい範囲は0.02〜2.0%である。
【0031】
Oはつまとび性に直接に影響すると同時に、Mn量と関連してホーロー密着性、耐泡・黒点性に影響する。これらの効果を発揮するには0.005%は必要である。一方、O量が過度に高くなると製鋼時の生産性を低下させるとともに鋼板の加工性を悪くするので、上限を0.055%に特定する。好ましい範囲は0.010〜0.045%である。
【0032】
Nは時効性・耐泡・黒点性の観点からは少ないほど好ましいが、適当な窒化物形成元素の添加によりその害を低減することが可能である。0.0100%以上では窒化物を形成させたとしても良好な特性を得ることができなくなるためこれを上限とする。好ましくは0.0049%以下、さらに好ましくは0.0040%以下である。
【0033】
酸化物形成元素であり酸化物形態制御の観点からホーロー性に大きな影響を与え、また炭窒化物形成元素で時効性および加工性の向上が期待できる元素としてNb,Ti,Crがあるが、いずれも過度な添加はホーロー性を劣化させることから、Nb:0.10%以下、Ti:0.005%以下とする。特にCrについては酸化スケールを活用する本発明においては酸化を顕著に抑制し本発明の効果を現れにくくするばかりでなく、酸化スケールの脱スケール性を低下させ泡、黒点などのホーロー欠陥の発生が顕著になることもあるため過度の添加は避ける必要がある。上限は10.0%、好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下、さらには1%以下、通常、スクラップ混入等で不可避的に含まれる0.1%以下程度であれば本発明効果への悪影響はまったく見られない。
【0034】
また、鉱石やスクラップなどから不可避的に含まれる程度の量に加え様々な目的で微量元素を添加しても本発明の効果は何ら損なわれるものではない。この場合もコストやホーロー性の兼ね合いからMo,W,Sn,Sb,Mg,Ca,Ce,Coの合計で0.2%以下とする。
【0035】
前記成分を含む鋼は、通常のホーロー用鋼板と同様に転炉で溶製され、連続鋳造でスラブとされ、ついで熱間圧延、酸洗、冷間圧延、焼鈍などの工程で製造される。これらの工程の中で脱炭工程などを経ることも本発明の効果を何ら損なうものではない。また通常の工程ではなく熱延工程を省略する薄スラブCCなどの工程によって製造しても問題ない。
【0036】
本発明の特徴とするNi濃化部位を鋼板表面に形成するには以下のような熱履歴を経ることが望ましい。それは製品板を製造する過程において、熱延スラブ加熱における熱履歴において1100℃以上での保持時間が20分以上、熱延仕上げ圧延後冷延前のコイル熱履歴において650℃以上での保持時間が20分以上、冷間圧延後のコイルの熱履歴において750℃以上での保持時間が20秒以上、の条件のうち少なくとも一つを満足することである。熱延スラブ加熱条件において、温度は好ましくは1200℃以上、さらに好ましくは1250℃以上、時間は好ましくは40分以上、さらに好ましくは60分以上である。熱延仕上げ圧延後冷延前のコイル熱履歴において、温度は好ましくは700℃以上、さらに好ましくは750℃以上、時間は好ましくは40分以上、さらに好ましくは60分以上である。冷間圧延後のコイルの熱履歴において、温度は好ましくは800℃以上、さらに好ましくは850℃以上、時間は好ましくは40秒以上、さらに好ましくは60秒以上である。
【0037】
これらの温度および時間は基本的に高温、長時間で発明効果が顕著になるが、過度な高温、長時間条件においてはNi濃化部位が量的に過度になりホーロー焼成時の溶融釉薬の鋼板への濡れ性を低下させホーロー密着性を低下させる場合がる。また、鋼板の結晶組織や結晶方位に機械特性の面から好ましからざる影響を及ぼす場合もある。上限を熱延スラブ加熱条件について、温度は1400℃以下、時間は400分以下、熱延仕上げ圧延後冷延前のコイル熱履歴について、温度は900℃以下、時間は600分以下、冷間圧延後のコイルの熱履歴について、温度は950℃以下、時間は400分以下が望ましい。
【0038】
なお、これら温度、時間条件は鋼材全体に及ぶものではなく、熱処理中の鋼材表面のみがこの条件にあれば本発明の目的は過不足なく達成される。これらの温度および時間条件はスケール生成量およびその質さらには界面に形成される濃化部位中の元素の拡散などを適当に制御するため選択されるが、その条件は熱処理中の雰囲気にも大きく影響される。酸化挙動は特に雰囲気中の水分量に影響されるが、特に冷延鋼板において最終製品に近い冷間圧延後のコイルの熱履歴においてはその制御が重要となり750℃以上での保持時間が20秒以上の熱処理は露点0℃以上の雰囲気中で行うことが好ましい。
【0039】
これらの工程を経て鋼材表面のNi濃化部位が形成されるが、その濃化状況を規定する一つの指標として、酸化時のスケール厚さを用いることは本発明の効果を制御するのに有効な手段の一つである。熱延スラブ加熱中のスケール生成厚さが0.2mm以上、熱延コイル巻取り中のスケール生成厚さが0.2μm以上、冷延後焼鈍中のスケール生成厚さが0.02μm以上、の条件のうち少なくとも一つを満足した酸化が行われることでNiの鋼材表面での濃化状態が好ましく制御される。これらの条件のうち2つを同時に満足することで発明の効果がさらに顕著になり、さらに好ましくはすべての条件を満足する場合であることは言うまでもない。
【0040】
熱延スラブ加熱中のスケール生成厚さは好ましくは1mm以上、さらに好ましくは2mm以上、熱延コイル巻取り中のスケール生成厚さは好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上、冷延後焼鈍中のスケール生成厚さは好ましくは0.1μm以上、さらに好ましくは0.2μm以上である。この厚さについても過度な場合にはNi濃化部位の状態に悪影響を及ぼすとともに、鋼板の表面性状を劣化させ表面疵の原因にもなるため好ましい上限として熱延スラブ加熱中のスケール生成厚さは10mm以下、熱延コイル巻取り中のスケール生成厚さは10μm以下、冷延後焼鈍中のスケール生成厚さは1μm以下とする。
【0041】
これらの熱履歴により鋼板の表面にNi濃化部が形成されるが、注意を要するのは、熱処理は条件によっては濃化部位を溶体化し消失させてしまう場合もあることである。例えば、スラブ加熱時にNi濃化部が形成されても、冷延、焼鈍後の熱処理がスケール形成が全く起きない条件であれば高温での保持により表面に濃化したNiは濃度勾配に起因した拡散のため単調に母材中に溶けていき、濃化部のNi濃度は単調に低下し、ついには消失してしまう。この条件はNi濃化の程度やその後の熱履歴さらには雰囲気などが複雑に関係しているため本発明で一律に限定することは困難であるが、技術常識の拡散理論等を用いることでNi濃化部の残存を適切な範囲に制御することは何ら困難を伴うことなく可能である。また、理論的な考察をせずとも適当な試行の後に、経験的に適当な範囲を設定することは当業者であれば容易に行うことができる。
【0042】
このようにして鋼板表面に形成される組成変動で重要なのは主としてNiの濃化である。Ni濃化部は一般的には鋼中の平均Ni含有量よりNiの濃度が高い部分を言うが、本発明ではホーロー密着性に及ぼす効果や測定ばらつき等を考慮し、Ni濃度が鋼中の平均Ni含有量の2.5倍以上となっている部位をNi濃化部と定義する。この濃化は電子顕微鏡、X線分析、電子線分析、イオン分析等の最新の解析機器で十分に観測が可能なものである。もちろん化学分析などこれ以外の方法によっても同定が可能なものである。
【0043】
測定データを検討する際には、測定領域の面積のみならず表面から分析する場合には測定領域の深さも考慮してNi濃度を決定する必要があるのは言うまでも無い。特に注意を有するのは例えば表面にNi100%の皮膜が形成されていてもそれが非常に薄い場合、表面から電子線やX線を用いた解析機器で成分分析を行うと皮膜を透過し母材部も含めた領域の成分が検出されるためNi含有量としては低い定量値が得られるような場合である。本発明では空間的に十分に微小な領域に限定した解析が必要である。もちろん、上の事例のようにNiが濃化していない領域まで含めた広い領域を平均した定量値においてさえも本発明で規定する定量値、例えばNi20%以上、を満足する場合はその成分値を採用しても構わない。
【0044】
また、濃化の程度によっては例えば冷延前に濃化部位が確認できた場合でも、冷延率等によっては鋼材とともに濃化部位が非常に薄く延伸してしまい、通常の解析機器では検知が困難になる場合も想定される。このため、本発明においてはホーロー釉薬を掛ける直前の鋼板ばかりではなく、鋼板製造の全工程の1つ、例えば酸洗前後の熱延鋼板や熱延スラブ加熱中のスラブ等、半製品におけるNi濃化部位について、その少なくとも1つの工程で条件を満足すれば本発明の範囲とする。
【0045】
本発明ではこのNi濃化部について、成分が質量%でNi:20%以上、鋼板厚さ方向の厚みが0.01μm以上、鋼板表面の被覆率が5%以上の条件のうち少なくとも一つを満足するものとする。これらの条件のうち2つを同時に満足することで発明の効果がさらに顕著になり、さらに好ましくはすべての条件を満足する場合であることは言うまでも無い。被覆率については十分に微小な面積のNi濃度の定量を行い、1000点以上の測定データについて本発明の規定を満足するNi濃化部の面積比率で定義する。特に通常のホーロー用冷延鋼板またはホーロー用熱延鋼板では酸洗後の状態でこの濃化部位の検出をすることは本発明の効果を規定するのに都合がよい。
【0046】
Ni濃化部のより好ましい形態については、成分が質量%でNi:30%以上、さらに好ましくは50%以上、鋼板厚さ方向の厚みが0.05μm以上、さらに好ましくは0.1μm以上、鋼板表面の被覆率が20%以上、さらに好ましくは40%以上である。このうち、特に成分についてはNi100%でもかまわないし、通常、Ni以外は主としてFeとなるが、上述のようにCuの他、Si,P,Al,Mnなど鋼中元素を含有することは本発明の効果を何ら損ねるものではなく、CoやMoなど、ホーロー密着性に好ましい場合があることが報告されている元素を含有することで発明の効果が向上することも期待できる。また、厚さについては上述のように鋼板製造工程によっては非常に薄くなり、検出が困難な場合も想定されるが、0でなければ原理上、本発明の効果を得ることができる。また、表面被覆率には適当な領域が存在し、高すぎてもホーロー釉薬の濡れ性が低下し密着性を阻害する場合がある。被覆率の上限は95%、好ましくは80%以下である。
【0047】
本発明を適用することにより、通常行われているNiフラッシュやNiめっきなどのNi処理を完全に省略することが可能で、本発明効果のみでも通常程度の密着性の付与が可能であるため通常行われるホーロー掛け前の酸洗工程でさえも完全に省略することも可能となる。また、Ni処理や酸洗を行う場合には、処理液濃度の低減や処理時間の短時間化などの効果を得ることができ、通常のNi処理や酸洗と併用することで密着性を格段に向上させることができる。
【0048】
用途は特に限定されるものではなく、台所用品または衛生用品等通常のホーロー用途の他、建材、化学工業製品などホーロー製品が使用される全ての用途に適用される。
【0049】
また、本発明の対象となる鋼板は板厚や熱延鋼板、冷延鋼板の種類など本発明で規定していない製造法に関わらずその効果を得ることができ、またホーローの密着性を向上する目的以外でNiを実質的に含まない雰囲気での処理を行うことも可能である。
【0050】
また本発明の適用は、本発明で記述されていないホーロー用鋼板に具備させることが好ましい特性、例えば加工性等にはなんら悪影響を及ぼすものではない。
【0051】
【実施例】
<実施例1>
表1に示した種々の化学組成からなる連続鋳造スラブを表2に示す条件で熱間圧延、冷間圧延、焼鈍を行い、圧下率1%の調質圧延を施し板厚1.2mmのホーロー用鋼板を得た。得られた鋼板を表3に示した工程でホーロー処理しホーロー処理後のホーロー性を評価した。一部の材料については表2の内の酸洗およびNi処理を省略してホーロー性を評価した。Ni処理を省略した場合は中和処理も省略した。ホーロー前処理の省略については表1中に記す。
【0052】
酸洗を行ったものについては、ホーロー性の内、泡・黒点の表面特性は酸洗時間が20分と長い条件を選び、その目視で評価した。ホーロー密着性は酸洗時間が3分と短い条件で評価した。ホーロー密着性は通常行われているP.E.I.密着試験方法(ASTM C313−59)では密着性に差が出にくいため、2kgの球頭の重りを1m高さから落下させ、変形部のホーロー剥離状態を169本の触診針で計測し、未剥離部分の面積率で評価した。耐つまとび性は3枚の鋼板を酸洗時間3分、Ni浸漬なしの前処理を施し、直接一回かけ用釉薬を施釉、乾燥を行い、露点50℃で850℃の焼成炉に3分間装入して焼成した後、160℃の恒温槽中に10時間入れるつまとび促進試験を行い、目視でつまとび発生状況を判定した。
【0053】
各種特性を表2に示す。表2の結果から明らかなように、本発明によりホーロー密着性が格段に向上し、かつホーロー性も良好な優れたホーロー用鋼板を得ることができる。
【0054】
【表1】
Figure 2004225150
【0055】
【表2】
Figure 2004225150
【0056】
【表3】
Figure 2004225150
【0057】
<実施例2>
表4に示した種々の化学組成からなるスラブを実験室にて溶解、鋳造した40mm厚のスラブを電気炉を用い表5に示す条件で熱延スラブ加熱を行い、4.0mmの仕上げ板厚で熱間圧延の後、酸洗し、次いで0.5mmまで冷間圧延し、続けて70%N2+30%H2、露点−20℃の雰囲気中で800℃1分の焼鈍を行い、さらに圧下率1%の調質圧延を施しホーロー用鋼板を得た。得られた鋼板を表6に示した工程でホーロー処理しホーロー処理後のホーロー性を評価した。また酸洗およびNi処理を簡省略したものについてもホーロー性を評価した。Ni処理を省略した場合は中和処理も省略した。
【0058】
ホーロー性の内、泡・黒点の表面特性は目視で評価した。ホーロー密着性は通常行われているP.E.I.密着試験方法(ASTM C313−59)では密着性に差が出にくいため、2kgの球頭の重りを1.5m高さから落下させ、変形部のホーロー剥離状態を169本の触診針で計測し、未剥離部分の面積率で評価した。耐つまとび性は調質圧延ままの鋼板をアルカリ脱脂後、#240エメリー紙研磨した後、以下に示す定電位酸化法による水素透過時間により評価した。定電位酸化法は鋼板の片面(A面)を5%H SO +2g/lのAl 溶液に浸漬し、もう一方の面(B面)を0.5NのNaOH溶液に浸漬しておき、A面側溶液中でプラチナ電極との間で0.06A/cm の電流密度で鋼板A面をカソードとして溶液中の水素イオンを還元し鋼板中に原子状水素を侵入させ、鋼板を透過し鋼板B面側より溶液中に溶け出す水素イオンをB面側溶液中の別のプラチナ電極との間で鋼板B面をアノードとして生じるアノーディック電流の変化により観察し、水素が鋼板を透過するまでの時間により鋼板の耐水素透過性を評価した。この時間は通常T値と呼ばれ、この時間が長いほど耐水素透過性が高いことになり、鋼板の耐つまとび性が良好となる。
【0059】
各種特性を図1、図2および図3に示す。この結果から明らかなように、本発明によりホーロー前処理条件によらずホーロー密着性が格段に向上し、またホーロー前処理を簡省略した場合にも良好な密着性が得られることがわかる。さらに本発明においてはつまとびの指標となるT値も良好である。また、図2、図3の全条件で泡・黒点は見られなかった。
【0060】
【表4】
Figure 2004225150
【0061】
【表5】
Figure 2004225150
【0062】
【表6】
Figure 2004225150
【0063】
【発明の効果】
本発明のホーロー用鋼板は、良好な加工性を有し、さらにホーロー用鋼板として必要な耐つまとび性、ホーロー密着性、表面特性のすべてを満たしている。特にホーロー密着性を高めるため通常のホーロー用鋼板で行われるNi処理や酸洗の簡省略が可能となるためコスト低減、生産性の向上が可能となると共に、Ni処理や酸洗に伴う廃液処理による環境汚染問題を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼板のNi含有量と熱延条件とホーロー密着性の関係を示す図である。
【図2】鋼板のNi含有量とホーロー前処理条件とホーロー密着性の関係を示す図である。
【図3】鋼板のNi含有量とホーロー前処理条件とT値の関係を示す図である。

Claims (15)

  1. 質量%で、C:0.0040%以下を含み、更に、主要成分として、Ni:0.10〜8.0%、Cu:8.0%以下を含むことを特徴とするホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
  2. 質量%で、C:0.0040%以下、Ni:0.10〜8.0%、Si:0.5%以下、Mn:0.05〜0.95%、P:0.20%以下、S:0.080%以下、Al:0.0100%以下、Cu:8.0%以下、O:0.005〜0.055%、N:0.0100%以下を含有することを特徴とするホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
  3. 質量%で、C:0.0020%以下、Ni:0.30〜8.0%、Si:0.050%以下、Mn:0.05〜0.95%、P:0.05%以下、S:0.030%以下、Al:0.0049%以下、Cu:8.0%以下、O:0.005〜0.045%、N:0.0049%以下を含有することを特徴とするホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
  4. 質量%で、C:0.0015%以下、Ni:0.50〜8.0%、Si:0.010%以下、Mn:0.05〜0.95%、P:0.015%以下、S:0.010〜0.020%、Al:0.0049%以下、Cu:8.0%以下、O:0.005〜0.045%、N:0.0040%以下を含有することを特徴とするホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
  5. 質量%で、さらに、Nb:0.10%以下、V:0.10%以下、Ti:0.005%以下、B:0.010%以下、Cr:10.0%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
  6. 質量%で、さらにMo,W,Sn,Sb,Mg,Ca,Ce,Coの合計が0.2%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
  7. 鋼材表面にNi濃化部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
  8. 半製品を含めた鋼板製造工程の少なくとも一時期において鋼材表面にNi濃化部が存在し、そのNi濃化部について、成分が質量%でNi:20%以上、鋼板厚さ方向の厚みが0.01μm以上、鋼板表面の被覆率が5%以上の条件のうち少なくとも一つを満足していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
  9. 熱延およびそれに続く酸洗後の鋼材において、鋼材表面にNi濃化部が存在し、そのNi濃化部について、成分が質量%でNi:20%以上、鋼板厚さ方向の厚みが0.01μm以上、鋼板表面の被覆率が5%以上の条件のうち少なくとも一つを満足している請求項1〜7のいずれかの項に記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板。
  10. 請求項1〜6のいずれかの項に記載の成分の鋼をNiを含有する雰囲気中での処理を行うことなく鋼材表面にNi濃化部を有せしめることを特徴とするホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板の製造方法。
  11. 熱延スラブ加熱中のスケール生成厚さが0.2mm以上、熱延コイル巻取り中のスケール生成厚さが0.2μm以上、冷延後焼鈍中のスケール生成厚さが0.02μm以上、の条件のうち少なくとも一つを満足している請求項9記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板の製造方法。
  12. 熱延スラブ加熱における熱履歴において1100℃以上での保持時間が20分以上、熱延仕上げ圧延後冷延前のコイル熱履歴において650℃以上での保持時間が20分以上、冷間圧延後のコイルの熱履歴において750℃以上での保持時間が20秒以上、の条件のうち少なくとも一つを満足していることを特徴とする請求項10又は11記載のホーロー密着性が著しく優れたホーロー用鋼板の製造方法。
  13. 請求項1〜9のいずれかの項に記載のホーロー用鋼板を冷間圧延後のコイルの熱履歴における750℃以上での保持時間が20秒以上の熱処理を露点0℃以上の雰囲気中で行う工程を経て製造したホーロー用鋼板を素材とすることを特徴とするホーロー製品。
  14. 請求項1〜9のいずれかの項に記載のホーロー用鋼板をホーロー釉薬を掛ける前までの全製造工程においてNiを含有する雰囲気中での表面処理工程を経ることなく製造したホーロー用鋼板を素材とすることを特徴とするホーロー製品。
  15. 請求項1〜9のいずれかの項に記載のホーロー用鋼板を、熱延コイルを酸洗する工程を除き、ホーロー釉薬を掛ける前までに酸洗工程を経ることなく製造したホーロー用鋼板を素材とすることを特徴とするホーロー製品。
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